WO2005052074A1

WO2005052074A1 - カラーフィルター用赤色インク組成物

Info

Publication number: WO2005052074A1
Application number: PCT/JP2004/017495
Authority: WO
Inventors: Ryuzo Ueno; Junji Otani; Tetsuya Yamashita; Takaya Hisano
Original assignee: Kabushiki Kaisha Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo
Priority date: 2003-11-28
Filing date: 2004-11-25
Publication date: 2005-06-09
Also published as: JPWO2005052074A1; TW200526746A; CN1906256A; US20070251414A1; EP1693426A1

Description

明細書

カラーフィルター用赤色インク組成物

技術分野

[0001] 本発明は、カラーフィルター用赤色インク組成物に関する。

背景技術

[0002] 近年、画像表示装置は、小型化、薄型化、軽量ィ匕などが要求されて、る。そのため、パーソナルコンピューター用ディスプレー、テレビ受像機、ゲーム機等の種々の用途にお、て、カラー液晶ディスプレーの需要が急速に増加して、る。

[0003] カラー液晶ディスプレーは、透明基板状に 3原色である R (赤）、 G (緑)、 B (青)または、 Y (黄）、 M (マゼンダ）、 C (シアン)の画素を配列したカラーフィルターと、遮光材であるブラックマトリックスと力形成されて、る。

[0004] 従来用いられている液晶ディスプレー用カラーフィルターの製造方法は、重クロム酸などの感光剤を含んだゼラチン、カゼイン等の天然高分子の水溶液を用いてフォトリソグラフィー法により透明基板上にパターンを形成し、該パターンを所望の色相の染料にて染色することを 3回繰り返して、 3原色の透明着色パターンを得るものであつた。

[0005] しかし、染料により得られた着色パターンは、耐熱性、耐光性が十分でな、ため、耐熱性、耐光性に優れた有機顔料を用いたカラーフィルタ一につ、て検討されてヽる。有機顔料を用いたカラーフィルターの製造方法としては、例えば、有機顔料を感光性榭脂中に分散した組成物を用いるフォトリソグラフィ一法、有機顔料を含有するインクを用いるオフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷方法などが挙げられる。

[0006] 赤色カラーフィルター用有機顔料として、アントラキノン系、ジケトピロロピロール系、キナクリドン系、イソインドリン系、ペリノン系、ペリレン系、縮合ァゾ系などの耐熱性および耐光性に優れた有機顔料の使用が検討されている。しかし、これらの顔料は一般にカラーフィルタ一中で分散しがたぐ透明性の高い赤色カラーフィルターを得難いという問題があった。

[0007] 上記問題を解決するため、本発明者らの一人は、少なくとも一つのアルキルアミノカルポ-ル基を有する 2—ヒドロキシナフタレン 3, 6—ジカルボン酸の誘導体をカップラ一とするモノァゾィ匕合物を赤色顔料として用いた、赤色カラーフィルターを提案している (特許文献 1を参照)。

[0008] 特許文献 1において開示される 2—ヒドロキシナフタレン— 3, 6—ジカルボン酸力誘導されるジアミド型ァゾィ匕合物は、そのアミドの少なくとも一方が脂肪族アミドである。この点で、本願において開示する、アミドの両方が芳香族アミドまたは複素環アミドであるジアミド型ァゾィ匕合物と異なって、る。

特許文献 1：国際公開第 OOZ023525号パンフレット

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] 本発明の目的は、耐熱性および耐光性に優れ、かつ有機顔料の分散性が良好であり、透明性の高いカラーフィルターが得られる、カラーフィルター用赤色インク組成物を提供することにある。

[0010] さらに本発明の目的は、上記のようなカラーフィルター用赤色インク組成物を用いて得られる、透明性が高ぐ分光特性に優れたカラーフィルターを提供することにある課題を解決するための手段

[0011] 本発明は、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物、榭脂成分および溶剤を含むカラ一フィルター用赤色インク組成物を提供する：

[化 1]

[式中、 X、 Xおよび Yは、置換基を有していてもよい芳香族基および置換基を有し

1 2

て!ヽてもよ!/ヽ共役二重結合を有する複素環基から選択される基]。

[0012] 「芳香族基」は 6員の単環または縮合環であって、縮合環の環数 4までの芳香族基を示す。

[0013] 「共役二重結合を有する複素環基」は 1以上の N、 Sおよび Οから選択される原子を含み、共役二重結合を有する 5員乃至 6員の単環または縮合環である複素環基を示す。縮合環を形成する場合は、環数 6までのものである。

[0014] 一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物において、 X、 Xは置換基を有していてもよ

1 2

Vヽ芳香族基および置換基を有して!/ヽてもよ!/ヽ共役二重結合を有する複素環基から選択される基である。 Xおよび Xは、同じであっても異なっていてもよいが、 Xおよ

1 2 1 び Xが同一の基であるものが、顔料の耐熱性、耐光性、分散性の点で好ましい。

2

[0015] 置換基を有して!/ヽてもよ、芳香族基としては、たとえばフエニル基、ナフチル基、ァントラキノニル基などが挙げられる。置換基を有してヽてもよヽ共役二重結合を有する複素環部分としては、たとえばチォフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソォキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリァゾール、テトラゾール、インドール、 1H—インダゾール、プリン、 4Η—キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、ベンゾフランなどが挙げられる。

[0016] これらの中でも、 Xおよび X力フニル基およびナフチル基力選択されるもの

1 2

であるのが顔料の耐熱性、耐光性、分散性の点力好ましい。

[0017] 上記の芳香族基および複素環基が有していてもよい置換基としては、たとえばハロゲン原子、ハロゲン化 C アルキル基、ニトロ基、 C アルキル基、 C アルコキシ基

1-8 1-8 1-8

(たとえばメトキシ基）、シァノ基、フエノキシ基、アミノ基、ピリミジルアミノ基、ベンゾィルァミノ基、スルホン酸基、水酸基、エステルイ匕されたカルボキシル基 (たとえばアルコキシカルボ-ル基、フノキシカルボ-ル基）、アミド化されたカルボキシル基（たとえばアミノカルボ-ル基、フエ-ルァミノカルボ-ル基）、アルキルアミノスルホ -ル基

、およびァリール基を有することのある C アルケニル基等が挙げられる。これらの置

2-8

換基が芳香族基を含む場合には、芳香族環上にさらに一個以上の置換基、たとえは、ハロゲン原子、 C アルキル基、 C アルコキシ基、フエ-ル基、シァノ基などを有

1-8 1-8

していてもよい。

[0018] 本発明の一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物において、 Yは置換基を有していてもよ！/ヽ芳香族基および置換基を有して!/ヽてもよヽ共役二重結合を有する複素環基から選択される基である。これらの芳香族基、複素環基および置換基については、前記の X、 Xで挙げられたものと同様のものが挙げられる。

1 2

[0019] 一般式〔1〕で表されるァゾィ匕合物の調製方法は特に限定されないが、例えば特許第 3393869号公報に記載の方法が挙げられる。具体的には、一般式〔2〕で表されるァミンをジァゾ -ゥム化し、これを一般式〔3〕で表される 2—ヒドロキシナフタレン 3, 6—ジカルボン酸誘導体と、カップリング反応させることにより調製することが出来る。下記一般式〔3〕で表されるカップラーは、例えば、特許第 3228516号公報に記載の方法などにより調製することが出来る。

[0020] [化 2]

Y - N H ₂ [ 2 ]

[化 3]

〔3〕

[式〔2〕および式〔3〕において、 X、 Xおよび Yは式〔1〕について記載したものと同

1 2

義である]。

式〔2〕で表されるァミンの具体例としては、ァ-リン、 o—二トロア-リン、 _m--トロア- リン、 p—二トロア二リン、 o—トルイジン、 m—トルイジン、 p—トルイジン、 2—メチルー 5—二トロア二リン、 2—メチルー 4 -トロア二リン、 2—メトキシー5 クロロア二リン、 2—メトキシー 4一二トロア二リン、 2—メトキシ一 5—-トロア二リン、 2—二トロ一 4 クロロア二リン、 2—メチルー 4 クロロア二リン、 2, 3—キシリジン、 2, 4ーキシリジン、 2, 5—キシリジン、 2, 6—キシリジン、 3, 4ーキシリジン、 3, 5—キシリジン、 o ァニシジン、 m ァニシジン、 p—ァニシジン、 o クロロア二リン、 _m—クロロア二リン、 p—クロロア二リン、 2, 5—ジクロロアニリン、 2, 4, 5—トリクロロア-リン、 4—ァミノべンズアミド、 3 アミノー 4—メトキシベンズァ- リド、 4 N, N—ジメチルアミノア-リン、 4 N, N—ジェチルアミノア-リン、 4ーァ-リノァ-リン、 4—アミノー 4'ーメトキシジフエ-ルァミン、 5—ァミノフタルイミド、 5—ァミノベンズイミダゾロン、 2—メトキシー 4—ベンゾィルアミノア-リン、 4一べンゾィルァミノ— 2, 5— ジェトキシァニリン、 4 ベンゾィルアミノー 2, 5—ジメトキシァニリン、 4 ベンゾィルアミノ— 5—メトキシー 2—メチルァニリン、アントラニル酸メチル、アントラニル酸ー n ブチル、 3—アミノー 4ーメトキシー N, N ジェチルーベンゼンスルホンアミド等が挙げられる。

[0022] 本発明の赤色インク組成物を製造する際、上記のようにして得られたモノァゾィ匕合物はそのまま配合しても、またはアルコール類および非プロトン性極性有機溶媒から選択される有機溶媒中で 60— 150°Cの加熱下において懸濁したものを配合してもよい。後者の場合、懸濁に用いる有機溶媒としては、メタノール、 2—プロパノール、 n- ブタノールなどのアルコール類、 N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチルァセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジンなどの非プロトン性極性有機溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒の中で N, N—ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが特に好適に用いられる。有機溶媒中で加熱下に懸濁されたモノァゾ化合物は、懸濁されて、な、モノァゾィ匕合物と比較して、耐光性ゃ耐候性が優れたものとなる。

[0023] また所望により、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物に、ニーデイングやミリングなどの物理的な処理を行ったものを配合してもよ!/、。

[0024] 本発明の赤色インク組成物は、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物を二種以上含むものでもよい。また、本発明の目的を妨げない範囲において、一般式〔1〕で表されるモノアゾィ匕合物とともに、他種の顔料、例えば、モノァゾ系顔料、ジスァゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、縮合ァゾ系顔料、ァゾレーキ系顔料、アントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、イソィンドリノン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料など力選択される 1種以上の顔料および Zまたはその誘導体を使用してもよい。一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物以外の他の顔料を併用する場合、その含有量は、インク組成物中の顔料の総重量中、 50重量％以下であることが好ましぐ 20重量％以下であることが特に好ましい

[0025] なお、以下、本明細書において、「一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物」なる語は、一種の一般式〔1〕で表されるモノァゾ化合物のみならず、二種以上の一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物の組み合わせ、および一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物と他の顔料の組み合わせを含む意味で用いられる。

[0026] 本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物に含まれる榭脂成分としては、感光性榭脂および Zまたは熱硬化性榭脂などが挙げられるが、感光性榭脂が特に好ましい。

[0027] 感光性榭脂としては、分子中に一つ以上のエチレン性二重結合を有する重合性の化合物、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ウレタンアタリレート、ウレタンメタタリレート、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アルキルアタリレート、ベンジルメタタリレート、ベンジルアタリレート、アミノアルキルメタタリレート、アミノアルキルァタリレート、ァリルエステル、ビニルエステルなどカゝら選択される 1種以上の、重合体または共重合体が好適に用いられる。これらの感光性榭脂は、本発明の赤色インク組成物中で、単量体および Zまたはオリゴマーとして用いられる。

[0028] 榭脂成分として感光性榭脂を用いる場合には、感光性榭脂の単量体および Zまたはオリゴマーと共に光重合開始剤を用いる。光重合開始剤としては、ベンゾフエノン誘導体、ァセトフエノン誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、チォキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、およびトリァジン誘導体などの化合物力選択される 1種以上が挙げられる。これらの光重合開始剤とともに、さらに公知の光増感剤を使用してもよい。

[0029] 熱硬化性榭脂としては、例えばメラミン榭脂、尿素樹脂、アルキド榭脂、エポキシ榭脂、フエノール榭脂、シクロペンタジェン榭脂などが挙げられる。

[0030] なお、本明細書および請求の範囲において、「感光性榭脂」、および「熱硬化性榭脂」は、各々硬化後の榭脂のみではなぐ重合性の単量体および Zまたはオリゴマーも含むものとする。

[0031] 上記の感光性榭脂および Zまたは熱硬化性榭脂とともに、他の榭脂成分として、酸性基を有するバインダー榭脂、および、アクリル榭脂、ウレタン榭脂など一般的にインクに使用される榭脂を使用してもょ、。

[0032] 本発明のインク組成物に用いる溶剤としては、酢酸ェチル、酢酸ブチル、エチレングリコーノレモノメチノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノメチノレエーテノレアセテートなどの脂肪酸エステル類；アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロへキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類；ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類；メタノール、エタノール、 n—プロパノール、イソプロパノール、 n—ブタノールなどのアルコール類；エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレンダリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコーノレ、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、へキサントリオールなどのグリコール類；グリセリン；エチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノェチルエーテルなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテル類；トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジェチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジェチルエーテルなどのアルキレングリコールジアルキルエーテル類；テトラヒドロフラン、ジォキサン、ジエチレングリコールジェチルエーテルなどのエーテル類；モノエタノールァミン、ジエタノールァミン、トリエタノールァミンなどのアルカノールァミン類； N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチルァセトアミド、 N—メチルー 2—ピロリドン、 2—ピロリドン、 1,3—ジメチルー 2—イミダゾリジノンなどの含窒素極性有機溶媒；水などが挙げられる。

[0033] これらの溶剤のうち水溶性であるものは、水と混合して水性媒体として用いてもよい。また、水を除く上記の溶剤力選ばれる二種以上を混合して油性媒体として用いてちょい。

[0034] 本発明の赤色インク組成物における一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物 (他の顔料を併用している場合には用いた顔料の合計量)の使用量は、榭脂成分 1重量部に対し、 0. 01— 2重量部であるのが好ましぐ 0. 1— 1重量部であるのが特に好ましい

[0035] 本発明はまた、上記の赤色インク組成物を用いて得られる、赤色カラーフィルターを提供する。該赤色カラーフィルタ一は、良好な光透過性を示す。具体的には、 650 nmの波長において、好ましくは 85%以上、より好ましくは 90%以上の光透過性を示す。

[0036] 本発明の赤色カラーフィルターを製造するには、公知のいずれの方法を用いてもよぐ好適にはフォトリソグラフィ一法およびインクジェット法が挙げられる。以下、フォトリソグラフィ一法およびインクジェット法にっ、て、詳細に説明する。

[0037] 1)フォトリソグラフィ一法

フォトリソグラフィ一法によりカラーフィルターを形成する場合には、本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物の榭脂成分として、感光性榭脂を用いる。感光性榭脂は、単量体および Zまたはオリゴマーとして光重合開始剤と共にインク組成物中に配合され、光照射により硬化し透明基板上に被膜を形成する。

[0038] 感光性榭脂としては、前述の分子中に一つ以上のエチレン性二重結合を有する重合性単量体の重合体または共重合体が好適に用いられる。

[0039] これらの感光性榭脂（重合性単量体）としては、特にアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルが好ましぐ具体的にはメチルアタリレート、メチルメタタリレート、ブチルメタタリレート、ブチルアタリレート、ペンタエリトリトールテトラアタリレート、ペンタエリトリトールテトラメタタリレート、ペンタエリトリトールトリアタリレート、ペンタエリトリトールトリメタタリレート、ジペンタエリトリトールへキサアタリレート、ジペンタエリトリトールへキサメタタリレート、ジペンタエリトリトールペンタアタリレート、ジペンタエリトリトールペンタメタクリレート、グリセロールジアタリレート、グリセロールジメタタリレート、 1, 4ーブタンジオールジアタリレート、 1, 4 ブタンジオールジメタタリレート、ビスフエノール Aジアタリレート、ビスフエノール Aジメタクリレートなどが挙げられる。

[0040] フォトリソグラフィ一法を用いる場合、本発明の赤色インク組成物に、前述の感光性榭脂に加え、酸性基を有するバインダー榭脂を用いる。酸性基を有するバインダー榭脂としては、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基などを有する榭脂が挙げられ

、カルボキシル基および Zまたは水酸基を有するバインダー榭脂が好まし、。

[0041] 上記の酸性基を有するノインダー榭脂としては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン、酢酸ビュル、塩化ビュル、 N—ビュルピロリドンおよびアタリルアミドなど力選ばれるエチレン性二重結合を有する単量体と、アクリル酸、メタタリル酸、 p—スチレンカルボン酸、 ρ—スチレンスルホン酸、 p—ヒドロキシスチレンおよび無水マレイン酸など力選択される、酸性基を有するエチレン性二重結合を有する単量体との共重合体が好ましく使用される。

[0042] 酸性基を有するバインダー榭脂は、感光性榭脂 (重合性単量体） 1重量部に対して、 0. 5— 4重量部用いるのが好ましぐ 1一 3重量部用いるのが特に好ましい。

[0043] フォトリソグラフィ一法用のインク組成物に用いる溶剤としては、脂肪酸エステル類、ケトン類、芳香族類、アルコール類、グリコール類、グリセリン、アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アルキレングリコールジアルキルエーテル類、エーテル類、および含窒素極性有機溶媒力選択される 1種以上の油性媒体が挙げられる。

[0044] これらの溶剤の使用量は、インク組成物中の溶剤以外の成分の総重量に対して 3 一 30倍重量であるのが好ましぐ 4一 15倍重量であるのが特に好ましい。

[0045] 本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物は、一般式〔1〕で表されるァゾィ匕合物、榭脂成分、溶剤、およびその他各種添加剤を、例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、二本ロールミル、三本ロールミル、ホモジナイザー、ニーダー、振とう分散機などの機器を用い、均一に混合、分散させる工程、および前記溶剤等を用いて粘度調整する工程を含む方法により調製することが出来る。

[0046] また、成分を短時間で良好に分散させるために分散剤を組成物に含めてもょ、。

好適な分散剤の例としては、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性、または両性などの界面活性剤、シリコーン系添加剤、顔料系の添加剤、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤などが挙げられる。これらの分散剤は 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0047] 以下に前記の分散剤の具体例について説明する。

界面活性剤は界面活性作用を有するものであれば特に限定されな、が、その具体例としては、アルカンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、分岐鎖ァルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルりん酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルりん酸塩、および脂肪族モノカルボン酸塩などの陰イオン性界面活性剤；アルキルアミン塩、および四級ァミン塩などの陽イオン性界面活性剤；グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ-ルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤；アルキルべタインなどの両性界面活性剤；陽イオン性、陰イオン性、非イオン性、両性のいずれであってもよい高分子系界面活性剤などが挙げられる。

[0048] シリコーン系添加剤の具体例としては、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルフエ- ノレシロキサン、ポリオルガノシロキサン、ポリジメチノレシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリマー、ポリフルォロシロキサン、オルガノシランなどが挙げられる。これらのシリコーン系添加剤は 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0049] 顔料系の添加剤とは、顔料骨格に塩基性基、酸性基、直鎖アルキル基、分岐鎖ァルキル基、ポリオキシエチレン基などの置換基を導入した顔料誘導体である。好ましい顔料骨格としては、モノァゾ系顔料、ジスァゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、縮合ァゾ系顔料、ァゾレーキ系顔料、アントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料などが挙げられる。

[0050] これらの顔料系の添加剤の中でも、ァゾ系顔料の骨格に、上記置換基を導入したものが、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物との親和性がよく好ましい。

[0051] シラン系カップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビュルトリェトキシシラン、ビュルトリス（j8—メトキシエトキシ）シラン、 j8— (3, 4—エポキシシクロへキシル）ェチルトリメトキシシラン、 _Ύ—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 γ—ダリシドキシプロピルメチルジェトキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリエトキシシラン、 Ν—フエ二ルー γーァミノプロピルトリメトキシシラン、 γ—メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリァセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フエ二ルトリメトキシシラン、ジフエ二ルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、ジフエ二ルジェトキシシラン、 n—ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、 n—へキサデシルトリメトキシシラン、および n—ォクタデシルトリメトキシシランなどが挙げられる。

[0052] チタン系カップリング剤の具体例としては、イソプロピルトリ（N—アミノエチルアミノエチル）チタネート、およびジブトキシビストリエタノールァミンチタネートなどが挙げられる。

[0053] 上記の分散剤の使用量は、使用する分散剤の種類にもよるが、一般式〔1〕で表されるモノァゾ化合物 100重量部に対して、 0. 1— 100重量部用いるのが好ましぐ 0. 5— 80重量部用いるのが特に好まし!/、。

[0054] 分散剤の使用方法は特に制限されず、公知のフォトリソグラフィ一法用のインク組成物の調製方法に従えばよい。好ましくは例えば、これらの分散剤および一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物とを溶剤の一部に分散させて顔料分散体を得る工程、および該顔料分散体を榭脂成分および残余の溶剤などと混合する工程を含む方法が挙げられる。

[0055] また、本発明におけるフォトリソグラフィ一法用のインク組成物に、前述の成分の他に必要に応じて、湿潤剤、褪色防止剤、乳化安定剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防力ビ剤、 pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤などの公知の種々の添加剤を含めてもよ！、。

[0056] 本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物を用いて赤色カラーフィルターをデイスプレー基板上に形成させる方法は、公知のフォトリソグラフィ一法を用いれば良い。例えば、本発明のインク組成物を印刷法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法などの公知の方法によりディスプレー基板上に均一に塗布するェ程、加熱によりインク中の溶剤を除去する工程、ディスプレー基板上のカラーフィルタ一パターンを高圧水銀ランプなどを用い露光する工程、アルカリ現像工程、洗浄ェ程、および、ベーキング工程を含む方法により赤色カラーフィルターが得られる。 [0057] 2)インクジェット法

カラーフィルターをインクジェット法を用いて形成する場合には、本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物の榭脂成分としては、インクジェット方式用インクに従来用いられているものであれば特に限定されず、いずれを用いてもよい。感光性榭脂および Zまたは熱硬化性榭脂の単量体が好適に用いられる。

[0058] これらの感光性榭脂としては、アクリル榭脂、メタクリル樹脂およびエポキシ榭脂などが挙げられ、アクリル榭脂、およびメタクリル樹脂が好適に使用される。アクリル榭脂およびメタクリル樹脂は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ウレタンアタリレート、ウレタンメタタリレート、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アルキルアタリレート、ベンジルメタタリレート、ベンジルアタリレート、アミノアルキルメタタリレートなどから選ばれる光重合性の単量体と、ベンゾフエノン誘導体、ァセトフエノン誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、チォキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、およびトリァジン誘導体などの化合物から選ばれる光重合開始剤を組み合わせて用いたものが好ましい。また、上記の光重合性単量体の他に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどの親水性基を有する光重合性単量体を加えてもよい。

[0059] 熱硬化性榭脂としては、例えばメラミン榭脂、尿素樹脂、アルキド榭脂、エポキシ榭脂、フエノール榭脂およびシクロペンタジェン榭脂などが挙げられる。

[0060] インクジェット法を用いる場合、インク組成物に用いる溶剤は、油性媒体でも水性媒体でもよいが、水性媒体がより好適に使用される。水性媒体は水または、水および水溶性有機溶媒の混合溶媒が用いられるが、水および水溶性有機溶媒の混合溶媒が好ましい。また、脱イオン処理されたものを使用することが望ましい。

[0061] 上記のインク組成物において使用する油性媒体は特に限定されないが、例えばフオトリソグラフィ一法に用いるインク組成物用の溶剤として挙げたものなどを使用することが出来る。

[0062] 水性媒体中に使用する溶剤としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、グリコール類、グリセリン、アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アルキレングリコールジアルキルエーテル類、アルカノールァミン類、および含窒素極性有機溶媒などカゝら選択され、水溶性を有するものが挙げられる。これらの水溶性有機溶媒は単独で用いてもよぐ二種以上を用いてもよい。

[0063] これらの溶剤の使用量は特に限定されないが、インク組成物の粘度が室温にて 20 mPa · s以下、好ましくは lOmPa · s以下となるように使用量を適宜調節するのがよ!/、。

[0064] 本発明のインクジェット用のインク糸且成物は、フォトリソグラフィ一法用のインク糸且成物と同様に成分を分散、混合させる工程を含む方法により調製することが出来る。分散時には必要に応じ、フォトリソグラフィ一法の場合と同様に分散剤を配合してもよい

[0065] また、本発明におけるインクジェット用のインク糸且成物に、前述の成分の他に必要に応じて、湿潤剤、褪色防止剤、乳化安定剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、 pH 調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤などの公知の種々の添加剤を含めてもよい。

[0066] 上記のように得られたインク組成物を用いたカラーフィルターの形成方法は、公知のインクジェット方式によるカラーフィルターの形成方法であれば特に限定されない。例えば、ディスプレー基板上に液滴状で所定のカラーフィルターパターンを形成させる工程、これを乾燥させる工程、および熱処理あるいは光照射あるいはこれらの双方を行って基板上のカラーフィルターパターンを硬化、皮膜化させる工程を含む方法によりカラーフィルターを形成することができる。

[0067] 以上、フォトリソグラフィ一法とインクジェット法について説明した力本発明の赤色カラーフィルタ一は他の方法によって得られたものでもよい。

[0068] 上記以外のカラーフィルター形成方法 (例えばオフセット印刷法などの種々の印刷法)を用いる場合であっても、インク組成物が前述の榭脂成分および溶剤を含み、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物を着色剤に使用するものであれば、カラーフィルター用赤色インク組成物、得られた赤色カラーフィルターの何れも本発明の範囲に含まれる。

[0069] 例えば、榭脂成分、溶剤、添加剤などの成分、およびカラーフィルター形成時の処方については、慣用例に従って選択すればよぐ上述のフォトリソグラフィ一法およびインクジェット法の説明に挙げたものに限定されな、。 [0070] 以上のようにして得られる、本発明の赤色カラーフィルタ一は、公知の方法により G (緑)、 B (青）のカラーフィルターパターンとともに画素を形成する。かかる赤色フィルターは、透明性が非常に高ぐ分光特性にすぐれ、消偏光作用の小さい、鮮明な画像を表示可能な液晶ディスプレーを与えることができる。

発明の効果

[0071] 本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物を用いることにより、有機顔料の分散性が良好で、透明性の高い塗膜を有するカラーフィルターが得られる。

図面の簡単な説明

[0072] [図 1]実施例 1、比較例 1、および比較例 2で得られた、光透過性着色フィルムの光透過率の比較図である。

[図 2]実施例 2、比較例 1、および比較例 2で得られた、光透過性着色フィルムの光透過率の比較図である。

実施例 1

[0073] 以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。

[0074] (実施例 1)

フォトリソグラフィ一法による光透過性着色フィルム作成例

式 (I)で示される顔料を使用した。 70ccのマヨネーズ瓶に、表 1に示す材料を投入し、これを振とう分散機 (LAU社製 DAS200)で 9時間振盪して、顔料分散体を得た。これに表 2に示す材料を加え、上記振とう分散機にてさらに 30分振盪しフォトリソダラフィ一法用の赤色インキ組成物を調製した。

[0075] [ィ匕 4]

式〔 I 〕

[0076] [表 1]

[0077] [表 2]

[0078] 得られたインク組成物を、スライドグラスにバーコ一ター Rod No. 10 を用いて塗布した後、 80°Cのオーブンで 5分間乾燥してインク塗膜を得た。

上記塗膜を、塗膜の一部を適当にマスキングした後、高圧水銀ランプを用い、 200 mjZcm²の条件で照射して露光した。その後 0. 5%炭酸ナトリウム水溶液を用い 25 °Cで現像を行い、さらに 220°Cのオーブンで 20分間乾燥を行って、光透過性着色フイルムを作製した。このフィルムの光透過率を、分光光度計（日立製作所 (株)製、 U— 3310)を用いて測定した。結果を図 1に示す。また、波長 540— 610nmの間で、得られた光透過性着色フィルムの透過率が 5%を示す波長を求めた。結果を表 5に示す。

[0079] (実施例 2)

実施例 1において使用した顔料の代わりに、式〔II〕で示される顔料を使用し、表 1 における溶剤（1, 2—プロパンジオール 1 モノメチルエーテル 2—アセテート）の使用量を表 3に記載の量とすること以外は、実施例 1と同様にして赤色インク組成物を調製した。得られたインク組成物を用いて光透過性着色フィルムを作成し、光透過率の測定を行った。結果を図 2に示す。また、波長 540— 610nmの間で、得られた光透過性着色フィルムの光透過率が 5%を示す波長を求めた。結果を表 5に示す。

[0080] (実施例 3— 24)

実施例 1におヽて使用した顔料の代わりに、式〔III〕一 [XXIV]で示される顔料を使用し、表 1における溶剤（1, 2—プロパンジオール 1 モノメチルエーテル 2—ァセテート）の使用量を表 3に記載の量とすること以外は、実施例 1と同様にして赤色インク組成物を調製した。得られたインク組成物を用いて光透過性着色フィルムを作成した。また、波長 540— 610nmの間で、得られた光透過性着色フィルムの光透過率が 5 %を示す波長を求めた。結果を表 5に示す。

[0081] [表 3]

[0082] (実施例 25)

実施例 2において、顔料 0. 6gに対して分散剤として界面活性剤 (ビックケミー (株) 社製顔料湿潤分散剤 BYK-161)を 0. 5g添加して分散を行ったところ、分散時間 6 時間で実施例 2と同等の光透過性着色フィルムが得られた。

[0083] (実施例 26— 31)

表 4に示す量の分散剤を添加することの他は、実施例 1と同様に振とう分散機 (LA

U社製 DAS200)を用いて顔料を分散させ、顔料分散体を調製したところ、それぞれ分散時間 6時間で実施例 1と同等の光透過性着色フィルムが得られた。

[0084] [表 4]

[0085] [化 5]

式〔 I I〕

(実施例 2 ) [0086] [化 6]

式〔 I I I〕 (実施例 3 )

[0087] [化 7]

式〔 I V〕 (実施例 4)

[0088] [化 8]

式〔V〕 (実施例 5) [0089] [化 9]

式〔V I〕 (実施例 6)

[0090] [化 10]

式〔V I I〕 (実施例 7)

式〔V I I 1 ] (実施例 8 )

[0092] [化 12]

式〔 I X〕 (実施例 9 )

[0093] [化 13]

式〔X〕 (実施例 10) [0094] [化 14]

, (実施例 1 1) [0095] [化 15]

式〔X I I〕 (実施例 12)

式〔X I V〕 (実施例 1 4 )

式〔XV I〕 (実施例 16)

[0100] [化 20]

式〔XV I I〕 (実施例 17)

[0101] [化 21]

式 [XV I I I〕 (実施例 18)

式〔XX] (実施例 20)

[0104] [化 24]

式〔XX I〕 (実施例 21)

[0105] [化 25]

式〔XX I I 〕 (実施例 2 2 )

(比較例 1および 2)

実施例 1において使用した顔料の代わりに、 C. I. Pigment Red 254 (IRGAPH ORE DPP RED、チノく'スペシャルティ'ケミカルズ社製）および式〔XXV〕で示される顔料を、それぞれ使用した以外は実施例 1と全く同様にして着色フィルムを調製した。得られたフィルムの光透過率の測定を行った。結果を図 1一 2に示す。また、波長 540— 610nmの間で、得られた光透過性着色フィルムの光透過率が 5%を示す波長を求めた。結果を表 5に示す。 [0109] [化 28]

g m e n R e d 2 5 4

(比較例 1

[0110] [化 29]

式〔X X V〕

(比較例 2 )

[0111] [表 5]

[0112] 図 1および図 2からわ力るように、着色剤として式〔I〕および式〔II〕で表される化合物を含む本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物を用ヽて作成した光透過性着色フィルム（カラーフィルター）は、 540— 750nmの赤色光の領域において、比較例 2により得られた光透過性着色フィルムよりも透過性に優れることを示し、また、比較例 1により得られた光透過性着色フィルムと同等の高、光透過率を示すものであった [0113] また、本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物を用いて作成した光透過性着色フィルムは、比較例 1および比較例 2におヽて得られた光透過性着色フィルムと比較し、 350— 400nmの青色光の透過率が非常に低ぐ色純度の高い赤色を表示可能にするものであった。

[0114] 着色剤として式〔I〕一式〔XXIV〕で表される化合物を含む本発明のカラーフィルタ一用赤色インク組成物を用いて作成した光透過性着色フィルム (カラーフィルター）は、比較例の顔料を用いたものと比べて、その透過率が 5%となる波長力同一または、短波長側、あるいは長波長側へシフトし、多様な赤色の色相を示すものであった

[0115] すなわち、本発明の赤色カラーフィルター用インク組成物は、一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物の構造を選択することにより、透過率が急激に変化する波長を約 5 40nm力も約 610nmの間で適宜調節することを可能とし、ディスプレーのバックライトの光源波長に応じて最適の色相の赤色を得ることができる点で有用なものである。

[0116] 〔耐熱性評価〕

実施例 10、 17、 22、および 24で得られた光透過性着色フィルムを用いて、耐熱性試験を行った。

〈耐熱性試験方法〉

光透過性着色フィルムを大気下、 250°Cで 60分間曝露し、その前後の色差（Δ Ε* )を分光光度計（サカタインクス社製 Macbeth Coloreye— 3000)で測定を行った b

。これらの結果を表 6に示す。

[0117] [表 6]

[0118] 着色剤として式〔X〕、 [XVII]、 [XXII]、および〔XXIV〕で表される化合物を含む本発明のカラーフィルター用赤色インク組成物を用ヽて作成した光透過性着色フィルム (カラーフィルター）は、比較例 1の顔料を用いたものと比べて、同等以上の耐熱性を示した。産業上の利用可能性

本発明によるカラーフィルター用赤色インク組成物は、パーソナルコンピューター用ディスプレー、テレビ受像機、ゲーム機等の種々の用途におけるカラー液晶ディスプレーに利用できる。

Claims

請求の範囲 [1] 一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物、榭脂成分および溶剤を含むカラーフィルタ一用赤色インク組成物： [化 1] [式中、 X

1、 Xおよび Yは、置換基を有していてもよい芳香族基および置換基を有し 2

[2] Xおよび Xが同一の基である、請求項 1に記載のカラーフィルター用赤色インク組

1 2

成、物。

[3] Xおよび X力置換基を有して!/、てもよ、フエニル基または置換基を有してヽても

1 2

ょ、ナフチル基である、請求項 1または 2に記載のカラーフィルター用赤色インク組成物。

[4] 一般式〔1〕で表されるモノァゾィ匕合物を、榭脂成分 1重量部に対し、 0. 01— 2重量部含む請求項 1一 3の何れかに記載のカラーフィルター用赤色インク組成物。

[5] 榭脂成分が感光性榭脂である、請求項 1一 4の何れかに記載のカラーフィルター用赤色インク組成物。

[6] さらに、界面活性剤、シリコーン系添加剤、顔料系の添加剤、シラン系カップリング剤およびチタン系カップリング剤力選択される 1種以上の分散剤を含む、請求項 1 一 5の何れかに記載のカラーフィルター用赤色インク組成物。

[7] 界面活性剤、シリコーン系添加剤、顔料系の添加剤、シラン系カップリング剤およびチタン系カップリング剤力選択される 1種以上の分散剤および、一般式〔1〕で表されるモノァゾ化合物を、溶剤の一部に分散して顔料分散体を得る工程、および、該顔料分散体を榭脂成分および残余の溶剤と混合する工程を含む、請求項 6に記載のカラーフィルター用赤色インク組成物の調製方法。

[8] 請求項 1一 6の何れかに記載のカラーフィルター用赤色インク組成物を用いて得られる、赤色カラーフィルター。

[9] フォトリソグラフィ一法、またはインクジェット法によって得られる、請求項 8に記載の赤色カラーフイノレター。