WO2004111286A1 - 低降伏比高強度高靭性の厚鋼板と溶接鋼管及びそれらの製造方法 - Google Patents

低降伏比高強度高靭性の厚鋼板と溶接鋼管及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

多量の合金元素等を添加して素材コストを上昇させることなく、溶接熱影響部の靭性を劣化させることなく、高製造効率かつ、低コストで製造することができる低降伏比高靭性鋼板、その鋼板を用いた低降伏比高強度高靱性鋼管及びそれらの製造方法を提供する。具体的には、質量%で、C:0.03~0.1%、Si:0.01~0.5%、Mn:1.2~2.5%、Al:0.08%以下を含有し、金属組織が実質的にフェライトとベイナイトと島状マルテンサイトとの3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が3~20%であって、さらに、フェライト相に複合炭化物を析出させた鋼板および鋼管である。

Description

明細書
低降伏比高強度高靱性の厚鋼板と溶接鋼管及びそれらの製造方法 技術分野
本癸明は、建築(architecture)、海洋構造物(marine structure) , ラインパイプ (line pipe) 造船 (shipbuilding)、 土木 (civil engineering) 建設機 cons r uction machine)等の分野での使用に好適な、 低降伏比高強度高靱性鋼板(low yie Id ratio, high strength and high toughness steel plate)と主に] ¾¾ゃ天然ガ スを輸送するラインパイプ(line pipe)に好適な、 コーティング処理後の材質劣化 の小さな大径溶接鋼管(large- diameter welded steel pipe) (U O E鋼管、スパイ ラル鋼管(spiral steel pipe) ) およびそれらの製造方法に関するものである。 '
背景技術
近年、溶接構造用鋼材や主に原油や天然ガスを輸送するラインパイプにおいては、 高強度、高靱性に加え、耐属性 (earthquake - proof)の観点から低降伏比化も要求さ れている。一般に、鋼材の金属組織を、フェライト(ferrite)の様な軟質相の中に、 べィナイト(bainite)やマルテンサイト(martensite)などの硬質相が適度に分散し た組織にすることで、 鋼材の低降伏比化が可能であることが知られている。
上記のような軟質相の中に硬質相が適度に分散した組織を得る製造方法として、 焼入れ(quenching) ( Q ) と焼戻し(tempering) ( T ) の中間に、 フヱライトとォー スァナイ卜、 austenite)の 2相域 (tw。- phase, γ + α ) temperature range)力21らの焼 き入れ ( Q ' ) を施す熱処理方法が知られている (例えば、 特開昭 5 5— 9 7 4 2 5号公報参照。 ) 。 この熱処理方法では、 Q, 温度を適当に選択することにより、 低降伏比化が達成可能であるが、熱処理工程数が増加するため、生産性の低下、製 造コストの増加を招く。
製造工程が増加することがない方法として、 A r 3温度以上で圧延終了後、鋼材 の温度がフェライトが生成する A r 3変態点以下になるまで加速冷却の開始を遅 らせる方法が開示されている (例えば、 特開昭 5 5— 4 1 9 2 7号公報参照。 ) 。 しかし、圧延終了から加速冷却開始までの温度域を放冷程度の冷却速度で冷却する 必要があるため、 生産性が極端に低下する。
また、 ラインパイプに用いられる U O E鋼管ゃ電縫鋼管(electric welded tube) の様な溶接鋼管は、 鋼板を冷間で管状へ成形し、 突き合わせ部 (abutting surface) を溶接後、 通常防食等の観点から鋼管外面にポリエチレンコーティング ^polyethylene coating)や粉体エポキシコーアイング、 powder epoxy coating)のよ うなコーティング処理が施されるため、製管時の加工歪みとコーティング処理時の 加熱により歪み時効が生じ、 降伏応力が上昇する。 そのため、上述の様な方法にて 素材の鋼板の低降伏比を達成しても、鋼管における低降伏比化を達成することは困 難である。
耐歪み時効特性に優れた鋼材おょぴその製造方法としては、歪み時効の原因であ る Cと、 Nの含有量を制限し、且つ N bと、 T iを添カロして、これらの元素とじと、 Nを結合させることで、歪み時効を抑制する方法が開示されている (例えば、特開 2 0 0 2 - 2 2 0 6 3 4号公報参照)。
し力 し、 特開 2 0 0 2 - 2 2 0 6 3 4号公報に記載の技術では、 その実施例が示す ように、熱間圧延仕上り温度が低いため、極端に生産性が低下し製造コストの上昇 を招く。
特開昭 5 5 - 9 7 4 2 5号公報と、特開昭 5 5— 4 1 9 2 7号公報に開示されて いる様な複雑な熱処理を行わずに低降伏比化を達成する技術として、 A r 3変態点 以上で鋼材の圧延を終了し、その後の加速冷却速度と冷却停止温度を制御すること で、 針状フェライト(acicular ferrite)とマルテンサイトの 2相組織とし、 低降伏 比化を達成する方法が知られている(例えば特開平 1一 1 7 6 0 2 7号公報参照)。 し力 し、特開平 1一 1 7 6 0 2 7号公報に記載の技術では、その実施例が示すよ うに、 引張強さで 5 9 O N/mm 2 ( 6 0 k g /mm 2) 級の鋼材とするために鋼 材の炭素含有量を高める力 \あるいはその他の合金元素の添加量を増やした成分組 成とする必要があるため、素材コストの上昇を招くだけでなく、溶接熱影響部靭性 の劣化が問題となる。 このように従来の技術では、生産性を低下させることなく、また素材コストを上 昇させることなく、 さらに溶接熱影響部靭性を劣化させることなく、低降伏比髙強 度高靱性鋼板や鋼管の生産性を低下させることなく、また鋼管の製造コストを上昇 させることなく、コーティング処理後も低降伏比である鋼管を製造することは困難 である。
また、 国際公開番号 WO O 3 / 0 0 6 6 9 9 A 1は、 本願発明者らが、 先に開 発した技術で、複合炭化物が微細析出したフェライト単相にすることによつて優れ た耐 H I C性や溶接後の靭性を有する高強度溶接鋼管に関する発明である。しかし 、その組織中に本願のような島状マルテンサイトを有し いないので、本願が目的 とする低降伏比の鋼板を得ることが出来ない。 発明の開示
本発明の目的は、上記のような従来技術の課題を解決するものである。すなわ ち、本発明は、多量の合金元素等を添加して素材コストを上昇させることなく、 ま た、溶接熱影響部靭性を劣化させることなく、高製造効率でかつ、低コストで製造 できる、低降伏比高強度高靱性鋼板およぴ低降伏比高強度高靱性鋼管及びそれらの 製造方法を提供することにある。
上記のような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
( 1 )質量0 /0で、 C: 0. 03〜 1%、 S i : 0. 01〜0. 50/0、 Mn: 1. 2〜2. 5%、 A 1 :
0. 08%以下を含有し、金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテン サイト(island martensite , M-A constituent)との 3相組織であり、 島状マルテ ンサイトの面積分率が 3〜2 0 %であって、 さらに、フェライトに複合炭化物を析 出させるために以下の (a) 〜 ( の何れかの化学成分条件を有する熟間圧延鋼板 である。
(a) さらに、 M o : 0. 05〜0.4%、 T i : 0. 005〜0. 04%を含有し、 残部が実質的 に F eからなり、原子%での C量と M o、 T iの合計量の比である (M o + T i ) が 1. 2〜3である。
(b) さらに、 M o : 0. 05〜0. 4%及ぴ T i : 0. 005〜0. 04%を含有するとともに、 Nb: 0.005~0.07%、 および/または V: 0.005〜0.1%を含有し、 残部が実質的に F eからなり、 原子%での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (M o+T i +Nb+V) 力 1.2~3である。
(c) さらに、 T i :0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07% V: 0.005〜0.10/0の中か ら選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原子%で の C量と T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (T i +Nb+V) が 1.2〜3である。
(2)質量0 /0で、 C :0.03〜0.1%、 S i :0·01〜0.5%、 Mn :1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下、 Mo : 0.05-0.4%, T i : 0.005〜0.04%を含有し、残部が実質的に F eからなり、原子%での C量と Mo、 T iの合計量の比である C/ (Mo+T i ) が 1.2〜3であり、 金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マ/レテンサ イトとの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が 3〜 20 %である熱間 圧延鋼板である。
(3)質量0 /0で、 C: 0.03〜0· 1%、 S i : 0.01〜0.5%、 Mn: 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下を含有し、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005〜0.1% の中から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原 子0 /0での C量と T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (T i +Nb+V) が 1.2〜3で あり、金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサイトとの 3相 組織であり、 島状マルテンサイトの面積分率が 3〜20%である熱間圧延鋼板。
(4) 上記の (1) 〜 (3) において、 前記フェライト相中に下記のいづれかの複 合炭化物が析出している熱間圧延鋼板である。
(a) Tiと Moとを含む粒径 10 n m未満の複合炭化物、 あるいは、
(b) Tiと Moと、 Nbおよび Zまたは Vを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物
(c) Ti、 Nb、 V の中から選ばれる 2種以上の元素を含有する粒径 10 nm未満の複 合炭化物
(5) 上記の (1) 〜 (4) において、 さらに、 質量%で、 N: 0.007%以下である 熱間圧延鋼板である。
(6) 上記の (2)、 (4) および (5) において、 さらに、 質量0 /0で、 Nb : 0.005
〜0.07%、 およぴ Zまたは V: 0.005〜0.1%を含有し、 原子0 での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である Cノ (Mo+T i +Nb+V) が 1.2〜3である熱間圧 延鋼板である。
(7) 上記の (1) 〜 (6) において、 Ti: 0.005〜0.02%未満である熱間圧延鋼 板である。
(8) 上記の (1) 〜 (7) において、 さらに、 質量0 /0で、 Cu : 0.5%以下、 M : 0.5%以下、 Cr : 0.5%以下、 B : 0.005%以下、 Ca: 0.0005〜0.003%の中から選ば れる少なくとも一つを含有する熱間圧延鋼板である。
(9) 上記の (1) 〜 (8) において、 さらに、 質量0 /0で、 Ti/N力 2〜8であ る熱間圧延鋼板である。
(10) 上記の (1) 〜 (9) に記載の鋼板を使用した溶接鋼管である。
(1 1) 質量0 /oで、 C: 0.03〜0.10/0、 S i :0.01〜0.5%、 Mn : 1.2〜2.5%、 A 1 :0.08%以下を含有し、 さらに、 フェライトに複合炭化物を析出させるために以 下の (a) 〜 (c) の何れかの化学成分条件を有する鋼スラブを、 加熱温度: 1000 〜1300°C、 圧延終了温度: Ar3以上の条件で熱間圧延する工程と、 熱間圧延された 鋼板を冷却速度: 5 °CZ秒以上で 450〜 650 °Cまで加速冷却を行う工程と、 冷却後直ちに昇温速度: 0.5°C/秒以上で 550〜 750°Cまで再加熱を行う工程 とを有する熱間圧延鋼板の製造方法である。
(a) さらに、 Mo : 0.05〜0.4°/0、 T i : 0· 005〜0.04%を含有し、 残部が実質的 に F eからなり、原子%での C量と Mo、 T iの合計量の比である C/ (Mo + T i ) が 1.2〜3である。
(b) さらに、 Mo : 0.05〜0·4%及ぴ T i : 0.005〜0· 04%を含有するとともに、 Nb: 0.005〜0.07%, および/ ^または V: 0.005〜0.1%を含有し、 残部が実質的に F eからなり、 原子%での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (M o+T i + b+V) が 1.2〜3である。
(c) さらに、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005〜0.1%の中か ら選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F e力^なり、原子%で の C量と T i、 b、 Vの合計量の比である CZ (T i +Nb+V) が 1.2〜3である。
(12) 上記の (11) において、 その熱間圧延鋼板の金属組織が実質的にフェラ イトとベイナイトと島状マルテンサイトとの 3相組織であり、島状マルテンサイト の面積分率が 3〜 20 %である熱間圧延鋼板の製造方法。
(1 3) 質量0 で、 C: 0.03〜0.1%、 S i : 0·01〜0·5%、 Μη : 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下、 Mo : 0.05〜0.4%、 T i : 0.005〜0.04%を含有し、 残部が実質 的に F e力、らなり、原子%での C量と Mo、 T iの合計量の比である (M o + T i ) が 1.2〜3である鋼スラブを、加熱温度: 1000〜: L300°C、圧延終了温度: Ar3 以上の条件で熱間圧延する工程と、熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5°CZ秒以上 で 450〜 650 °Cまで加速冷却を行う工程と、 冷却後直ちに昇温速度: 0.5°C/ 秒以上で 550〜750°Cまで再加熱を行う工程とを有し、その金属組織が実質的 にフェライトとべィナイトと島状マルテンサイトとの 3相組織であり、島状マルテ ンサイトの面積分率が 3〜20%である鋼板を冷間にて管状に成形し、突合せ部を 溶接して鋼管とする工程とを有する溶接鋼管の製造方法である。
(14) 質量0 /0で、 C : 0.03〜0.1%、 S i : 0.01〜0.5%、 Mn : 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下を含有し、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005 〜0.1%の中から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、 残部が実質的に F eから なり、 原子%での C量と T i、 Nb、 V の合計量の比である CZ (T i +Nb+V) が 1.2〜3である鋼スラブを、加熱温度: 1000〜: L300° (、圧延終了温度: Ar3以上の条 件で熱間圧延する工程と、熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5でノ秒以上で 450 〜 6 50 °Cまで加速冷却を行ぅェ ¾と、 冷却後直ちに昇温速度: 0.5°C/秒以上で 550〜750°Cまで再加熱を行う工程とを有し、その金属組織が実質的にフェラ イトとペイナイトと島状マルテンサイトとの 3相組織であり、島状マルテンサイト の面積分率が 3〜 20 %である鋼板を冷間にて管状に成形し、突合せ部を溶接して 鋼管とする工程とを有する溶接鋼管の製造方法である。
(15) 上記の (11) 〜 (14) において、 再加熱する際に、 冷却後の温度より 50°C以上昇温する熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法である。
(16)上記の(11)〜(15) において、熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5°C 秒以上で 450〜6 50°Cまで加速冷却して未変態オーステナイトとべイナィ トの 2相組織とする工程と、 冷却後直ちに昇温速度: 0.5°C/秒以上で 550〜 7 50°Cまで再加熱を行い、べィナイトと島状マルテンサイトと析出物が分散析出し たフェライトとの 3相組織とする工程とを有する熱間圧延鋼板あるいは、溶接鋼管 の製造方法である。
(17) 上記の (11) 〜 (16) において、 冷却後^ 昇温速度: 0.5°0/秒 以上で 550〜750°Cまで再加熱する処理を、圧延設備および冷却設備と同一ラ ィン上に設置された誘導加熱装置により行う熱間圧延鋼板あるいは、溶接鋼管の製 造方法である。
(18) 上記の (11) 〜 (17) において、 前記フェライト中に下記のいづれか の複合炭化物が析出している熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法である。
(a) Tiと Moとを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物、 あるいは、
(b) Tiと Moと、 Nbおよび/ /または Vを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物
(c) Ti、 Nb、 V の中から選ばれる 2種以上の元素を含有する粒径 10 nm未満の複 合炭化物
(19) 上記の (11) 〜 (18) において、 さらに、 質量0 /0で、 N: 0.007%以下 である熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法である。
(20)上記の(13)、 (15)〜(19) において、 さらに、質量0 /0で、 b :0.005 〜0.07%、 および/または V: 0.005〜0.1%を含有し、 原子0 /0での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である C 7 (Mo+T i +Nb+V) が 1.2〜3である請求の 範囲 1に記載の熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法である。
(21) 上記の (11) 〜 (20) において、 Ti: 0.005〜0.02%未満である熱間 圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法である。
(22) 上記の (11) 〜 (21) において、 さらに、 質量0 /0で、 Cu:0.5%以下、 Ni: 0.5%以下、 Cr: 0.5%以下、 B: 0.005%以下、 Ca: 0.0005〜0.003%の中から 選ばれる少なくとも一つを含有する熱間圧延鋼板あるいは、溶接鋼管の製造方法で ある。
(23) 上記の (11) 〜 (22) において、 さらに、 質量0 /0で、 Ti/N力 2〜 8である熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
(24) 上記の (11)、 (12)、 (15) 〜 (23) において、 得られた鋼板を冷 間にて管状に成形し、突合せ部を溶接して鋼管とする工程を有する溶接鋼管の製造 方法である。
図面の簡単な説明
図 1 :本努明の鋼板を走査型電子顕微鏡 (scanning electron microscope, S EM) で観察した写真。
図 2 :本発明の鋼板を透過型電子顕微鏡 (transmission electron microscope, T EM) で観察した写真。
図 3 :本発明の他の鋼板を走査型電子顕微鏡 ( S EM) で観察した写真。
図 4 :本発明の他の鋼板を透過型電子顕微鏡 (T EM) で観察した写真
図 5 :本発明の製造方法を実施するための製造ラインの一例を示す概略図。
図 6 :本発明の鋼管を走查型電子顕微鏡 (S EM) で観察した写真。
図 7 :本発明の鋼管を透過型電子顕微鏡 (T EM) で観察した写真
図 8 :本発明の他の鋼管を走査型電子顕微鏡 ( S EM) で観察した写真。
図 9 :本発明の他の鋼管を透過型電子顕微鏡 (T EM) で観察した写真
図 1 0 :シーム溶接部からのフルサイズシャルピー(full size charpy) Vノッチ
(notch)試験片の採取位置を示す図。
図 1 1 : M A面積分率と降伏比および母材吸収エネルギーとの関係を示す図。 図 1 2 : Mn含有量と MA面積分率および降伏比との関係を示す図。
図 1 3 :冷却停止温度と MA面積分率おょぴ降伏比との関係を示す図。 符号の説明
1:圧延ライン、 2:鋼板、 3:熱間圧延歡 4 :加速冷却装置 (accelerated cooling device)、 5 :加熱装置、 6 :ホットレべラー (hot leveler)、
発明を実施するための最良の形態
本発明者らは前記課題を解決するために、鋼板 (あるいは、鋼管原板) の製造方 法、特に制御圧延後の加速冷却とその後の再加熱という製造プロセスについて鋭意 検討した結果、 以下の (a ) 〜 (c ) の知見を得た。 (a) 、加速冷却過程でべィナイト変態途中すなわち未変態オーステナイトが存 在する温度領域で冷却を停止し、 その後べィナイト変態終了温度 (B f点) 以上か ら再加熱を行うことにより、鋼板の金属組織を、 フェライト、べィナイトの混合相 中に硬質相である島状マルテンサイト (以下 MAと記載する。) が均一に生成した 3相糸且織となり、低降伏比化が可能である。 また、 この MAは鋼管のコーティング 時の加熱後も安定である。 なお、 ここで MAは、 3%ナイタール溶液 (nitral: 硝酸アルコール溶液)でエッチング後、 電解エッチング(electrolytic etching)し て得られた、 図 1、 3、 6および 8に示すようなミクロ組織で観察される、 白く浮 き立った部分である。
(b) 、本プロセスを用いることで、加速冷却時のべィナイト変態による強化に 加え、再加熱時の未変態オーステナイトからのフヱライト変態時に析出する微細析 出物による析出強化が得られるため、合金元素が少ない低成分系の鋼においても高 強度化が可能になる。 また、微細析出物の析出により、歪み時効(strain ageing) の原因となる固溶 Cや Nが減少するため、鋼管成形、 コーティング処理後の歪み時 効による降伏応力上昇を抑制することが可能である。
そして、 Mo、 T iを含有する鋼を用いることで、極めて微細な Moと、 T iとの 複合炭化物(complex carbide)の分散析出が得られ、 また、 Nbや Vを複合添加す る場合でも、 T i、 Moと Nbおよび Zまたは Vを含む複合炭化物を分散析出させ ることによってフェライトの高強度化が達成できる。 あるいは、 T i、 Nb、 Vを 2種以上含有する鋼を用いることで、極めて微細な T i、 Nb、 Vを含有する複合 炭化物を分散析出させることによってフェライトの高強度化が達成できる。
(c) 、 上記 (a) 、 (b) の効果は、 Mn等の焼入性向上元素を添加し M Aの 生成を促進すると共に、 Mo、 T i等の炭化物形成元素を添加した鋼を用いること で得られる。 あるいは、 T i、 Nb、 V等の炭化物形成元素を添カ卩した鋼を用いる ことで得られる。
本発明は上記の知見により得られたもので、圧 ¾後の加速冷却によつて生成した べィナイト相と、その後の再加熱によって生じる T i、 Moを基本として含有する 析出物あるいは、 T i、 Nb、 Vを 2種以上含有する複合炭化物が分散析出したフ エライト相と、硬質相である MAが均一に生成した 3相組織を有する低降伏比高強 度高靱性鋼板および低降伏比高強度高鞣性鋼管に関するものである。 また、耐歪み 時効特性に優れた低降伏比高強度高靱性鋼管に関するものである。
以下、 本発明の高強度鋼板および高強度鋼管用の鋼板について詳しく説明する。 まず、 本発明の高強度鋼板および高強度鋼管用の鋼板の組織について説明する。 本発明では、 フェライトとべィナイトの混合相中に硬質相である MAが均一に生 成した組織とすることで、低降伏比化を達成している。且つフェライト中に微細炭 化物を析出させ歪み時 の原因となる固溶 C、 Nを減少させることで、 コーティン グ処理後の鋼管において低降伏比を達成している。
本発明における、 MA生成のメカニズムは以下の通りである。 スラブを加熱後、 オーステナイト領域で圧延を終了し、.その後 A r 3変態温度以上で加速冷却を開始 する。加速冷却をべイナィト変態途中すなわち未変態オーステナイトが存在する温 度域で終了し、 その後べィナイト変態終了温度 (B f 点) 以上で再加熱を行い、 そ の後冷却するという製造プロセスである。その組織の変化は次の通りである。加速 冷却終了時のミク口組織はべイナィトと未変態オーステナイトであり、 B f点以上 で再加熱を行うことで未変態オーステナイトからのフェライト変態が生じる力 フ ェライトは C固溶量が少ないため Cが未変態オーステナイトへ排出される。そのた め、再加熱時のフェライト変態の進行に伴い、未変態オーステナイト中の C量が増 加する。 このとき、 焼き入れ性を高め、 オーステナイト安定化元素である、 M n、
C u、 N i等が一定以上含有されていると、再加熱終了時でも Cが濃縮した未変態 オーステナイトが残存し、再加熱後の冷却で MAへと変態し、最終的にべィナイト、 フェライト、 MAの 3相組織となる。 本発明では、加速冷却後、未変態オーステチ ィトが存在する温度域から再加熱を行うことが重要であり、再加熱開始温度が B f 点以下となるとべィナイト変態が完了し未変態オーステナイトが存在しなくなる ため、再加熱開始は B f 点以上とする必要がある。 また、再加熱後の冷却について は、 MAの変態や後述する微細炭化物の粗大化に影響を与えないため特に規定しな いが、基本的に空冷とすることが好ましい。本発明では、ペイナイト変態途中で加 速冷却を停止し、その後連続的に再加熱を行うことで、製造効率を低下させること なく硬質相である MAを生成させることができ、 MAを含んだ複合組織である 3相 組織とすることで低降伏比が達成できる。 3相組織中の MAの割合は、 MAの面積 分率 (圧延方向や板幅方向等の鋼板の任意の断面における MAの面積の割合) で、 3〜 2 0 %とする。 図 1 1は、 M A面積分率と降伏比および母材吸収エネルギーと の関係を示す。図 1 1に示すように、 MAの面積分率が 3 %未満では低降伏比化(降 伏比 8 5 %以下) を達成するには不十分であり、また 2 0 %を超えると母材靱性を 劣化 (2 0 0 J未満) させる場合がある。 また、 図 1 1に示すように、 さらなる低 降伏比化 (降伏比 8 0 %以下)、 および母材靭性の確保の観点から、 MAの面積分 率は 5〜 1 5 %が望ましい。 なお、 MAの面積分率は、 S EM観察により得られた' ミクロ組織を画像処理することによって MAの占める面積率を求めた。 また、 MA の平均粒径は、 1 0 / m以下である。 なお、 MAの平均粒径は、 S EM観察により 得られたミクロ組織を画像処理し、個々の MAと同じ面積の円の直径を個々の MA について求め、 それを平均して求めた。
また、鋼管成形後や、コーティング処理後の歪み時効による降伏応力上昇を抑制し、 且つ高強度化を達成するために、加速冷却後の再加熱時にフェライト、べィナイト 中に析出する微細複合炭化物の析出物を活用する。
また、高強度化を達成するために、加速冷却時のべィナイト変態による変態強 化と、加速冷却後に再加熱してフエライト中に析出する微細複合炭化物の析出によ る析出強化を複合して活用することにより、合金元素を多量に添加することなく高 強度化を達成する。 フェライトは延性に富んでおり、一般的には軟質であるが、本 発明では以下に述べる微細な複合炭化物の析出により高強度化する。合金元素を多 量に添加しない場合には、加速冷却で得られるべィナイト単相糸且織だけでは強度不 足であるが、 析出強化されたフェライトにより十分な強度を有するものとなる。 析出強化を活用した鋼板では一般的に高降伏比となるが、本発明ではフェライトゃ ベイナイトのような相とこれらの相よりも硬度が高くその硬度差の大きな MAを 均一に生成させることにより低降伏化を実現している。 さらに、歪み時効の原因で ある固溶 C、 Nが微細複合炭化物の析出物として固定されるため、鋼管成形、 コー ティング時の加熱後の歪み時効を抑制することが可能である。 金属組織が、実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサイトとの 3相組 織からなるとは、本発明の作用効果を無くさない限り、 フェライト、べィナイトぉ よび MA以外の組織を含有するものが、 本発明の範囲に含まれることを意味する。 フェライトとべィナイトと MAとの 3相組織に、パーライト(pearlite)などの異 なる金属組織が 1種または 2種以上混在する場合は、強度が低下するため、フェラ イト、べィナイトおよび MA以外の組織の面積分率は少ない程良い。 し力 し、 フエ ライト、ペイナイトおよび MA以外の組織の面積分率が低い場合は影響が無視でき るため、 トータルの面積分率で 3 %以下の他の金属組織を、すなわちパーライトゃ セメンタイト等 ¾r l種または 2種以上含有してもよい。 また、強度確保の観点から フェライトの面積分率を 5 %以上に、母材の靭性確保の観点からべィナイトの面積 分率を 1 0 %以上にする事が望ましい。
次に、上記のフユライト内に析出する微細な複合炭化物の析出物について説明す る。
本発明の鋼板では、フェライト中の M oと T iとを基本として含有する複合炭化 物による析出強化を利用している。 あるいは、 フェライト中の T i 、 N b、 Vの中 から選ばれる 2種以上を含有する複合炭化物による析出強化を利用している。また、 微細複合炭化物による析出強化により鋼管成形や、コーティング等の加熱後の耐歪 み時効特性向上に活用している。 M o及び T iは鋼中で炭化物を形成する元素であ り、 M o C、 T i Cの析出により鋼を強化することは従来行われている。本努明で は M oと T iを複合添加して、 M oと T iとを基本として含有する複合炭化物を鋼 中に微細に分散析出させることにより、 M o Cまたは T i Cの析出強化の場合に比 ベて、 より大きな強度向上効果が得られることが特徴である。 この従来にない大き な強度向上効果は、 M oと T iとを基本として含有する複合炭化物が安定でかつ成 長速度が遅いので、 平均粒径が 1 O nm未満の極めて微細な複合炭化物の析出物が 得られることによるものである。この複合炭化物の微細析出物の個数率は T i Nを 除いた全析出物の 9 5 %以上であることが好ましい。 なお、 この微細な複合炭化物 の析出物の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(T EM)で撮影した写真を画像処理し、 個々の析出物と同じ面積の円の直径を個々の複合炭化物について求め、それらを平 均して求めた。
M oと T iとを基本として含有する複合炭化物は、 M o、 T i、 Cのみで構成さ れる場合は、 M oと T iの合計と Cとが原子比で 1: 1の付近で化合しているもの であり、高強度化に非常に効果がある。本発明では、 さらに N bおよび Zまたは V を複合添加することにより、析出物が M o、 T iと N bおよび/または Vを含んだ 複合炭化物となり、 同様の析出強化が得られることを見出した。
また、本発明では上述の M oと T iとを基本として含有する複合炭化物に代えて、 T i、 N b、 Vの中から選ばれる 2種以上を複合添加して、 T i、 N b、 Vの中か ら選ばれる 2種以上を含有する複合炭化物を鋼中に微細析出させることにより、 個々の炭化物による析出強化の場合に比べて、より大きな強度向上効果が得られる ことが特徴である。 この従来にない大きな強度向上効果は、 この複合炭化物が安定 でかつ成長速度が遅いので、 粒径が 1 O nm未満の極めて微細な複合炭化物の析出 物が得られることによるものである。
本発明において鋼板内に分散析出する複合炭化物の析出物である、 T i、 N b、 Vの中から選ばれる 2種以上を含有する複合炭化物は、 T i、 N b、 Vの合計と C とが原子比で 1 : 1の付近で化合しているものであり、高強度化に非常に効果があ る。 また、 この微細炭化物は主にフ ライト相中に析出する力 化学成分、製造条 件によってはべイナィト相からも析出する場合がある。
本発明の鋼板は以上のように、べィナイトと、 MAと複合炭化物の析出物が微細 析出したフェライトとの 3相からなる複合組織を有する力 このような組織は以下 のような組成の鋼を用いて、以下のような方法で製造することにより得ることがで きる。
まず、本発明の高強度鋼板(あるいは、 高強度鋼管) の化学成分について説明す る。 以下の説明において%で示す単位は全て質量%である。
• C: 0. 0 3〜 0. 1 %:
Cは炭化物として析出強化に寄与し、 且つ MA生成に重要な元素であるが、 0.
0 3。/。未満では MAの生成に不十分であり、 また十分な強度が確保できない。 0.
1 %を超える添加は HA Z靭性を劣化させるため、 C含有量を 0. 0 3〜0. 1 %に 規定する。 さらに好適には、 0. 03〜0. 08%である。
• S i : 0.01〜 0.5 %:
S iは脱酸のため添加するが、 0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、 0. 5%を超えると靭性ゃ溶接性を劣化させるため、 S i含有量を 0.01〜0.5%に 規定する。 さらに好適には、 0. 01〜0. 3%である。
• Mn : 1. 2-2.5%:
Mnは強度、靭性向上、更に焼き入れ性を向上し MA生成を促すために添加する。 図 12は、 Mn含有量と M A面積分率おょぴ降伏比との関係を示す。図 12に示す ように、 Mn含有量が、 1. 2 %未満では MAの面積分率が 3 %未満となり、 降伏 比が 85%を超えて、 その添加の効果が十分でなく、 Mn含有量が、 2.5%を超 えると靱性ならぴに溶接性が劣化するため、 Mn含有量を 1. 2〜2.5%に規定 する。 Mn含有量が、成分や製造条件の変動によらず、安定して MAを生成し、 よ り低降伏比化 (降伏比 80%以下) を達成するためには、 Mn含有量が、 1. 5% 以上の添加が望ましい。 さらに、 望ましくは、 1. 8%超えが好ましい。
• A 1 : 0.08 %以下:
A 1は脱酸剤として添加されるが、 0.08%を超えると鋼の清浄度が低下し、 靱性が劣化するため、 A 1含有量は 0.08 %以下に規定する。 好ましくは、 0. 01〜0. 08%とする。
• Mo : 0.05〜0.4% :
Moは本発明において重要な元素であり、 0.05%以上含有させることで、 熱 間圧延後冷却時のパーライト変態を抑制しつつ、 T iとの微細な複合炭化物の析出 物を形成し、強度上昇に大きく寄与する。 し力 し、 Moは微細炭化物を形成する元 素の一^ 3であり Cを消費するため、 0.4%を超えると MA生成に必要な余剰 Cが 不足することから、 Mo含有量を 0.05〜0.4%に規定する。 さらに、溶接熱影 響部靭性の観点から Mo含有量を 0. 1〜0. 3%とすることが好ましい。
• T i : 0.005〜 0.04% :
T iは Moと同様に本発明において重要な元素である。 0.005°/0以上添加す ることで、 Moと複合炭化物の析出物を形成し、強度上昇に大きく寄与する。 しか し、 0.04%を超える添加は溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、 T i含有量は 0.005~0.04%に規定する。さらに、 T i含有量を 0.02%未満にすると、 より優れた靭性を示す。 このため、 Nbおよび/ 7または Vを添加して強度を確保で きる場合は、 T i含有量を 0. 005%以上、 0. 02%未満とすることが好まし い。
本発明の高強度鋼板は上記の成分の鋼を用いることで、 T iと Moを含有する複 合炭化物の微細析出物が得られる力 析出強化を最大限に利用し且つ MAを生成さ せるためには、炭化物を形成する元素の含有量の割合を以下のように制限すること が必要である。 すなわち、
• 原子%での C量と Mo、 T iの合計量との比 C/(Mo+T 2〜 3. 0 :
本努明による高強度化は T i、 Moを含む析出物によるものである。 この複合炭 化物による析出強化を有効に利用するためには、 C量と炭化物形成元素である M. o、
T i量の関係が重要であり、これらの元素を適正なバランスのもとで添加すること によって、 熱的に安定かつ非常に微細な複合炭化物の析出物を得ることが出来る。 また、低降伏比化を達成するためには、複合炭化物で消費される Cより過剰に Cを 添加する必要がある。このとき原子%での C量と Mo、T iの合計量との比である、
C/ (Mo+T i) の値が 1. 2未満の場合、 Cが全て微細複合炭化物の析出物に 消費され、 MAが生成しないため低降伏比化が達成できない。 また、原子%での C 量と Mo、 T iの合計量との比である C/ (Mo+T i) の値が 3.0を超える場 合は Cが過剰であり、溶接熱影響部に島状マルテンサイトなどの硬化組織が形成し 溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、 CZ (Mo+T i) の値を 1. 2〜3. 0と する。 なお、質量%の含有量を用いる場合には、各元素記号を質量%での各元素の 含有量として(CZ12. 0 l)/(Mo/95. 9+T i /47. 9)の値を 1. 2
〜3. 0とする。 さらに好適には、 1. 4〜3. 0である。
• N: 0. 007%以下:
Nは不可避的不純物として扱うが、 0. 007%を越えると、溶接熱影響部靱性 が劣化するため、 好ましくは 0. 007%以下とする。 さらに、
• T i ΖΝを 2〜8 :
Τ i量と Ν量の比である Τ i/Nを最適化することで、 T iN粒子により溶接熱 影響部のオーステナイト粗大化を抑制することでき、良好な溶接熱影響部靭性を得 ることが出来るため、好ましくは T i/Nを 2〜8、 さらに好ましくは 2〜5とす る。
N bおよび/または Vは、 T i及び Moとともに微細複合炭化物を形成するので、 本発明の鋼板は、 Nbおよび Zまたは Vを含有してもよい。
• Nb : 0.005〜 0.07% :
Nbは組織の微細粒化により靭性を向上させる力 T i及び Moと共に複合 化 物を形成し、 強度上昇に寄与する。 し力 し、 0.005%未満では効果がなく、 0. 07%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、 Nb含有量は 0.005〜 0.07%に規定する。
• V : 0.005~0.1% :
Vも Nbと同様に T i及び Moと共に複合炭化物を形成し、強度上昇に寄与する。 しかし、 0.005%未満では効果がなく、 0.1%を超えると溶接熱影響部の靭性 が劣化するため、 V含有量は 0.005〜0.1%に規定する。
N bおよぴ /または Vを含有する場合には、
• 原子%での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比 CZ (Mo+T i +Nb + V) =1. 2〜3. 0 :
本発明による高強度化は T i、 Moを含む複合炭化物の析出物による力 Nbお よび/または Vを含有する場合はそれらを含んだ複合析出物(主に炭化物)となる。 このとき各元素の原子%の含有量で表される、 C (Mo+T i +Nb+V) の値 が 1. 2未満の場合、 Cが全て微細複合炭化物の析出物に消費され、 MAが生成し ないため低降伏比化が達成できない。また、 3.0を超える場合は Cが過剰であり、 溶接熱影響部に島状マルテンサイトなどの硬化組織が形成し溶接熱影響部靭性の 劣化を招くため、 CZ (Mo+T i +Nb+V) の値を 1. 2〜3. 0とする。 な お、質量%の含有量を用いる場合には、各元素記号を質量%での各元素の含有量と して(C/12. 0 l)/(Mo/95. 9+T i/47. 9 +Nb/92. 91 +V /50. 94)の値を 1. 2~3. 0とする。 さらに好適には、 1. 4〜3. 0で ある。
また、本発明の鋼板は、上述の Moと T iとを基本として含有する微細複合炭化 物に代えて、 別の微細複合炭化物を形成する方法として、 Moを不可避的不純物レへ" ルとし、 T i、 Nb、 Vの中から選ばれる 2種以上を含有する。
• T i : 0.005〜 0.04% :
T iは本発明において重要な元素である。 0.005%以上添加することで、 N bおよび Zまたは Vと共に微細な複合炭化物を形成し、強度上昇に大きく寄与する, しかし、 0.04%を超える添加は溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、 T i含有 量は 0.005〜 0.04 %に規定する。 さらに、 T i含有量が 0. 02 %未満であ ると、 よりすぐれた靭性を示すため、 T i含有量を 0. 005〜0. 02 %未満と することが好ましい。
• Nb : 0.005〜 0.07% :
Nbは組織の微細粒化により靭性を向上させるが、 T i及ぴ/または Vと共に複 合炭化物の析出物を形成し、 強度上昇に寄与する。 しかし、 0.005%未満では 効果がなく、 0.07%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、 Nb含有 量は 0.005〜0.07%に規定する。
• V : 0.005— 0.1% :
Vも T i、Nbと同様に T i及び/または Nbと共に複合炭化物の析出物を形成 し、 強度上昇に寄与する。 し力 し、 0.005%未満では効果がなく、 0. 1%を超 えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、 V含有量は 0.005〜0. 1%に規定 する。
• 原子%での C量と T i、 Nb、 Vの合計量の比 (T i +Nb+V) = 1. 2〜3. 0 :
本発明による高強度化は T i、 Nb、 Vのいずれか 2種以上を含有する微細炭化 物の析出によるものである。このとき各元素の原子%の含有量で表される、 C/(T i +Nb+V) の値が 1· 2未満の場合、 Cが全て微細複合炭化物の析出物に消費 され、 MAが生成しないため低降伏比化が達成できない。 また、 3. 0を超える場 合は Cが過剰であり、溶接熱影響部に島状マルテンサイトなどの硬化組織が形成し 溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、 C/ (T i +Nb+V) の値を 1. 2〜3. 0とする。 なお、質量%の含有量を用いる場合には、各元素記号を質量%での各元 素の含有量として(C/12. 01)/(T i/47. 9+Nb/92. 91 +V/ 50. 94)の値を 1. 2〜3. 0とする。 さらに好適には、 1. 4〜3. 0であ る。
本発明では、鋼板の強度靱性をさらに改善し、且つ焼き入れ性を向上させ MAの 生成を促す目的で、 以下に示す Cu、 N i、 Cr、 B、 C aの 1種又は 2種以上を 含有してもよい。
• C u: 0.5%以下:
C uは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素である。 その効果を得るためには、 0. 1%以上添加することが好ましいが、 多く添加すると溶接性が劣化するため、 添加する場合は 0.5%を上限とする。
• N i : 0.5 %以下:
N iは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素である。 その効果を得るためには、 0. 1%以上添加することが好ましいが、 多く添加するとコスト的に不利になり、 また、 溶接熱影響部靱性が劣化するため、 添加する場合は 0.5%を上限とする。
• C r : 0.5 %以下:
C rは Mnと同様に低 Cでも十分な強度を得るために有効な元素である。その効 果を得るためには、 0. 1%以上添加することが好ましいが、 多く添加すると溶接 性を劣化するため、 添加する場合は 0.5%を上限とする。
• B: 0.005 %以下:
Bは強度上昇、 HAZ靭性改善に寄与する元素である。その効果を得るためには、 0. 0005%以上添加することが好ましいが、 0.005%を超えて添加すると 溶接性を劣化させるため、 添加する場合は 0.005%以下とする。
• C a : 0. 0005〜0. 003% :
C aは硫化物系介在物の形態を制御して靭性を改善する。 0. 0005 %以上で その効果が現れ、 0. 003%を超えると効果が飽和し、逆に清浄度を低下させて 靭性を劣化させるため、 添加する場合には 0. 0005~0. 003%とする。 上記以外の残部は実質的に Feからなる。 残部が実質的に Feからなるとは、 本 発明の作用効果を無くさない限り、不可避不純物をはじめ、他の微量元素を含有す るものが本発明の範囲に含まれ得ることを意味する。例えば、 Mg、 REMをそれ ぞれ、 0. 02%以下添加しても良い。
次に、 本発明の高強度鋼板の製造方法について説明する。
本発明の高強度鋼板は上記の成分組成を有する鋼を用い、加熱温度: 1000〜 1300°C、 圧延終了温度: Ar 3温度以上で熱間圧延を行い、 その後 5°C/s 以 上の冷却速度で 450〜600°Cまで加速冷却を行い、その後直ちに 0.5°C/s以 上の昇温速度で 550〜 750 °Cの温度まで再加熱を行うことで、金属組織をフェ ライトとべイナィトと MAの 3相組織とし、 Moと T iとを主体とする微細な複合 炭化物あるいは、 T i、 Nb、 Vのいずれか 2種以上を含有する微細な複合炭化物 をフェライト相中に分散析出することができる。ここで、加熱温度、圧延終了温度、 冷却終了温度および、再加熱温度等の温度はスラブもしくは鋼板の平均温度とする。 平均温度は、 スラブもしくは鋼板の表面温度より、板厚、熱伝導率等の ラメ タを考 盧して、 計算により求めたものである。 また、 冷却速度は、 熱間圧延終了後、 冷却 終了温度 450〜600°Cまで冷却に必要な温度差をその冷却するに要した時間 で割った平均冷却速度である。 また、 昇温速度は、冷却後、再加熱温度 550~7 50°Cの温度までの再加熱に必要な温度差を再加熱するに要した時間で割った平 均昇温速度である。
以下、 各製造条件について詳しく説明する。
•加熱温度: 1000〜 1300 °C :
加熱温度が 100 o°c未満では炭化物の固溶が不十分で必要な強度ならびに降 伏比が得られず、 1300°Cを超えると母材靭性が劣化するため、 1000〜13 0 o°cとする。
•圧延終了温度: A r 3温度以上:
圧延終了温度が A r 3温度未満であると、その後のフェライト変態速度が低下す るため、再加熱によるフェライト変態時に十分な微細析出物の分散析出が得られず、 強度が低下する。 また、再加熱時の未変態オーステナイトへの cの濃縮が不十分と なり MAが生成しないため、 圧延終了温度を A r 3温度以上とする。
•圧延終了後、 直ちに 5 °C/ s以上の冷却速度で冷却:
冷却速度が 5 °C/ s未満では冷却時にパーライトを生成するため、 MAが生成せ ず、 またべィナイトによる強化が得られないため、十分な強度が得られない。 よつ て、圧延終了後の冷却速度を 5 °CZ s以上に規定する。 また、冷却開始温度が A r
3温度以下となりフェライトが生成すると、再加熱時に微細析出物の分散析出が得 られず強度不足を招き、且つ MAの生成も起こらないため、冷却開始温度を A r 3 温度以上とする。このときの冷却方法については製造プロセスによつて任意の冷却 設備を用いることが可能である。本発明では、加速冷却によりべィナイト変態領域 まで過冷することにより、その後の再加熱時に温度保持することなくフェライト変 態を完了させることが可能である。
•冷却停止温度: 4 5 0〜6 5 0 °C :
このプロセスは本発明において、重要な製造条件である。本発明では再加熱後に 存在する Cの濃縮した未変態オーステナイトがその後の空冷時に MAへと変態す る。すなわち、べィナイト変態途中の未変態オーステナイトが存在する温度域で冷 却を停止する必要がある。 図 1 3は、冷却停止温度と M A面積分率および降伏比と の関係を示す。 図 1 3に示すように、冷却停止温度が 4 5 0 °C未満では、べィナイ ト変態が完了するため空冷時に MAの面積分率が 3 %未満となり、低降伏比化(降 伏比 8 5 %以下)が達成できない。 6 5 0 °Cを超えると冷却中にパーライトが析出 するため微細炭化物の析出が不十分となり十分な強度が得られず、また、パーライ トに Cが消費されて、 MAの面積分率が減少するため、加速冷却停止温度を 4 5 0 〜6 5 0 °Cに規定する。 さらに低降伏比を得る観点からは、 MAの面積分率が 5 % 超えになるように、冷却停止温度は、好ましくは 5 0 0〜 6 5 0 °Cであり、 さらに 低降伏比化 (降伏比 8 0 %以下) を達成するためには、 より好ましくは 5 3 0〜 6
5 0 °Cである。
•加速冷却停止後直ちに 0. 5 °C/ s以上の昇温速度で 5 5 0 ~ 7 5 0 °Cの温度ま で再加熱:
このプロセスも本発明において重要な製造条件である。フェライトの強化に寄与 する微細複合炭化物の析出物は、再加熱時に析出する。 さらに、再加熱時の未変態 オーステナイトからフェライト変態と、それに伴う未変態オーステナイトへの Cの 排出により、再加熱後の空冷時に Cが濃化した未変態オーステナイトが M Aへと変 態する。 このような微細複合炭化物の析出物ならびに MAを得るためには、加速冷 却後直ちに 5 5 0〜7 0 0 °Cの温度域まで再加熱する必要がある。 昇温速度が 0. 5で s未満では、目的の再加熱温度に達するまでに長時間を要するため製造効率 が悪ィ匕し、またパーライト変態が生じるため、微細複合炭化物の析出物の分散析出 や MAが得られず十分な強度、低降伏比を得ることができない。再加熱温度が 5 5 0 °C未満では十分な析出駆動力が得られず微細複合炭化物の析出物の量が少ない ため、十分な析出強化が得られず、鋼管成形やコーティング処理後の耐歪み時効特 性の低下や強度不足を招く。一方、 7 5 0 °Cを超えると複合炭化物の析出物が粗大 化し十分な強度が得られないため、再加熱の温度域を 5 5 0〜7 5 0 °Cに規定する。 本発明では、加速冷却後、未変態オーステナイトが存在する温度域から再加熱を行 うことが重要であり、再加熱開始温度が B f 点以下となるとべィナイト変態が完了 し未変態オーステナイトが存在しなくなるため、再加熱開始は B f点以上とする必 要がある。確実にフヱライト変態させるためには、冷却停止温度より 5 0 °C以上昇 温することが望ましい。再加熱温度において、特に温度保持時間を設定する必要は ない。本発明の製造方法を用いれば再加熱後直ちに冷却しても、十分な微細複合炭 化物の析出物が得られるため高い強度が得られる。 し力 し、十分な微細複合炭化物 の析出物を確保するために、 3 0分以内の温度保持を行うことができる。 3 0分を 超えて温度保持を行うと、複合炭化物の析出物の粗大化を生じ強度が低下する場合 がある。また、再加熱後の冷却過程において冷却速度によらず微細複合炭化物の析 出物は粗大化しないため、再加熱後の冷却速度は基本的には空冷とすることが好ま しい。
図 1と図 2に上記の製造方法を用いて製造した本発明鋼板(0 . 0 5 m a s s %
C - 1 . 5 m a s s %Mn一 0 . 2 m a s s %M o— 0 . 0 1 m a s s %T i ) を 走査型電子顕微鏡 ( S EM) で観察した写真および透過型電子顕微鏡 (T EM) で 観察した写真をそれぞれ示す。 図 1によれば、 フェライト、べィナイトの混合組織 に、 MAが均一に生成 (MA面積分率 1 0 %) している様子が観察され、 図 2から フェライト中に直径 1 O nm未満の微細複合炭化物が確認できる。
図 3と 4に上記の製造方法を用いて製造した本発明の他の鋼板(0. 0 5 m a s s % C - 1 . 8 m a s s %Mn - 0 . 0 1 m a s s %T i - 0 . 0 4 m a s s %N b— 0 . 0 5 m a s s %V) を走査型電子顕微鏡 ( S EM) で観察した写真および 透過型電子顕微鏡 (T EM) で観察した写真をそれぞれ示す。 図 3によれば、 フエ ライト、べィナイトの混合組織に、 MAが均一に生成 (MA面積分率 7 %) してい る様子が観察され、 図 4からフェライト中に直径 1 O wn未満の微細複合炭化物が 確認できる。
加速冷却後の再加熱を行うための設備として、加速冷却を行うための冷却設備の 下流側に加熱装置を設置することができる。加熱装置としては、鋼板の急速加熱が 可能であるガス燃焼炉や誘導加熱装置を用いる事が好ましい。誘導加熱装置は均熱 炉等に比べて温度制御が容易であり、冷却後の鋼板を迅速に加熱できるので特に好 ましい。また複数の誘導加熱装置を直列に連続して配置することにより、 ライン速 度や鋼板の種類 ·寸法が異なる場合にも、通電する誘導加熱装置の数を任意に設定 するだけで、 昇温速度、 再加熱温度を自在に操作することが可能である。
本発明の製造方法を実施するための設備の一例を図 5に示す。図 5に示すように 、圧延ライン 1には上流から下流側に向かって熱間圧延機 3、加速冷却装置 4、加 熱装置 5、 ホットレべラー 6が配置されている。加熱装置 5には、誘導加熱装置あ るいは他の熱処理装置を、圧延設備である熱間圧延機 3およびそれに引き続く冷却 設備である加速冷却装置 4と同一ライン上に設置する事によって、圧延、冷却終了 後迅速に再加熱処理が行えるので、圧延冷却後の鋼板温度を過度に低下させること なく加熱することができる。
さらに、 溶接銅管の製造方法について説明する。
本発明の溶接鋼管は、上述の製造条件で製造された鋼板を冷間にて管状に成形し 、 突き合わせ部を例えば、 サブマージドアーク溶接方法等で溶接し鋼管とした後、
300°C以下の温度範囲でコーティング処理を施される。管状への成形方法につい ては特に規定しない。 例えば、 成形方法として U0Eプロセスやスパイラル成形プロ セスにより、 成形するのが、 好ましい。 また、 コーティング処理方法については、 特に規定しない。例えば、ポリエチレンコーティングや粉体エポキシコーティング 等が行われる。 コーティング時の鋼管の加熱温度は、 300°Cを超えると耐歪み特 性の低下や MA分解による降伏比の増加を招くため、 300°C以下と規定する。 図 6と 7に上記の製造方法を用いて製造した本発明鋼管 (0. 05C— 1. 5M n— 0. 2Mo-0. O lT i) を走查型電子顕微鏡 (SEM) で観察した写真お よび透過型電子顕微鏡 (TEM) で観察した写真をそれぞれ示す。 図 6によれば、 フェライト、べィナイトの混合組織に MAが均一に生成(MA面積分率 11%) し ている様子が観察され、図 7よりフェライト中に直径 1 Οηπ*満の微細複合炭化物 が確認できる。
図 8と 9に上記の製造方法を用いて製造した本発明鋼管 (0. 05C—1. 8Μ η— 0. O lT i) を走査型電子顕微鏡 (SEM) で観察した写真および透過型電 子顕微鏡 (TEM) で観察した写真をそれぞれ示す。 図 8によれば、 フェライト、 べィナイトの混合組織に M Aが均一に生成(MA面積分率 8%) している様子が観 察され、 図 9よりフェライト中に直径 1 Onm未満の微細複合炭化物が確認できる。 実施例
実施例 1 - 表 1に示す化学成分の鋼(鋼種 A~P) を連続鏢造法によりスラブとし、 これを 用いて板厚 18、 26 mmの厚鋼板 (No. l〜29) を製造した。
加熱したスラプを熱間圧延により圧延した後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用 いて冷却を行い、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱を行った。誘導加熱 炉は加速冷却設備と同一ライン上に設置した。 各鋼板 (No.:!〜 29) の製造条 件を表 2に示す。 なお、加熱温度、 圧延終了温度、 冷却終了温度および、 再加熱温 度等の温度は鋼板の平均温度とする。平均温度は、スラブもしくは鋼板の表面温度 より、板厚、熱伝導率等のハ。ラメ タを考慮して、計算により求めたものである。また、 冷却速度は、熱間圧延終了後、冷却終了温度 450〜600°Cまで冷却に必要な温 度差をその冷却するに要した時間で割つた平均冷却速度である。また、昇温速度は、 冷却後、再加熱温度 550〜750°Cの温度までの再加熱に必要な温度差を再加熱 するに要した時間で割った平均昇温速度である。
以上のようにして製造した鋼板の引張特性を測定した。測定結果を表 2に併せて 示す。引張特性は、圧延垂直方向の全厚引張試験片を 2本採取し、引張試験を行い、 引張特性を測定し、その平均値で評価した。 引張強度 58 OMP a以上を本発明に 必要な強度とし、降伏比 85 °/0以下を本発明に必要な降伏比とした。母材靭性につ いては、圧延垂直方向のフルサイズシャルピー Vノッチ試験片を 3本採取し、シャ ルビー試験を行い、 一 10°Cでの吸収エネルギーを測定し、 その平均値を求めた。 一 10°Cでの吸収エネルギーが 200 J以上のものを良好とした。
溶接熱影響部 (HAZ)靭性については、再現熱サイクル装置によって入熱 40 k J /cmに相当する熱履歴を加えた試験片を 3本採取し、シャノレピー試験を行つ た。そして、一 10°Cでの吸収エネルギーを測定し、その平均値を求めた。一 10°C でのシャルピー吸収エネルギーが 100 J以上のものを良好とした。
表 2において、 本発明例である No. 1〜17はいずれも、 化学成分および製造 方法が本発明の範囲内であり、 引張強度 58 OMPa以上の高強度で降伏比 85 %以 下の低降伏比 (Mn l. 5%以上で、 降伏比 80%以下) が得られており、 母材な らぴに溶接熱影響部の靭性は良好であった。 また、鋼板の組織はフェライト、べィ ナイト、島状マルテンサイトの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率は
3〜20%の範囲内であった。 なお、 島状マルテンサイトの面積分率は、 走査型電 子顕微鏡 (SEM) で観察したミクロ組織から画像処理により求めた。 また、透過 型電子顕微鏡観察、エネルギー分散型 X線分光法による分析の結果、フェライト相 中に T iと Mo、一部の鋼板についてはさらに Nbおよび Zまたは Vを含む平均粒 径 10 nm未満の微細な複合炭化物の分散析出が観察された。なお、 この微細な複 合炭化物の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(T EM)で撮影した写真を画像処理し、 個々の複合炭化物と同じ面積の円の直径を個々の複合炭化物について求め、それら を平均して求めた。
No.18〜22は、 化学成分は本発明の範囲内であるが、 製造方法が本発明の 範囲外であるため、 組織がフェライト、 べィナイトの 2相組織であり、 降伏比が、 85%を超え、 不十分であった。 No.23〜29は化学成分が本発明の範囲外で あるので、引張強度 58 OMPa未満で、十分な強度が得られないか、降伏比が 85% を超えるか、 11 2靱性が100 J未満と劣っていた。
実施例 2
表 3に示す化学成分の鋼(鋼種 A〜I) を連続鍚造法によりスラブとし、 これを 用いて扳厚 18、 26mmの厚鋼板 (No.1〜16) を製造した。
加熱したスラブを熱間圧延により圧延した後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用 いて冷却を行い、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱を行った。誘導加熱 炉は加速冷却設備と同一ライン上に設置した。 各鋼板 (No.1〜16) の製造条 件を表 4に示す。 なお、 鋼板の温度、 冷却速度、 昇温速度、 引張特性、 母材靭性、 溶接熱影響部 (HAZ)靭性、 島状マルテンサイトの面積分率および複合炭化物の 平均粒径の測定は、 実施例 1と同様にして求めた。
以上のようにして製造した鋼板の引張特性を測定した。測定結果を表 4に併せて 示す。引張特性は、圧延垂直方向の全厚試験片を引張試験片として引張試験を行レヽ、 引張強度を測定した。引張強度 58 OMP a以上を本発明に必要な強度とし、降伏 比 85%以下を本発明に必要な降伏比とした。母材靭性については、圧延垂直方向 のフルサイズシャルピー Vノツチ試験片を用いシャルピー試験を行い、一 10°Cで の吸収エネルギーが 200 J以上のものを良好とした。
溶接熱影響部 (HAZ)靭性については、再現熱サイクル装置によって入熱 40 k j/c mに相当する熱履歴を加えた試験片を用いてシャルピー試験を行った。そ して、一 10°Cでのシャルピー吸収エネルギーが 100 J以上のものを良好とした。 表 4において、 本発明例である No.1〜7はいずれも、 化学成分および製造方 法が本発明の範囲内であり、引張強度 58 OMPa以上の高強度で降伏比 85%以下 の低降伏比 (Μη 1· 5%以上で、 降伏比 80%以下) であり、 母材ならぴに溶接 熱影響部の靭性は良好であった。 また、 鋼板の組織はフェライト、 ペイナイト、 島 状マルテンサイトの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率は 3〜 20 % の範囲内であった。 また、透過型電子顕微鏡観察、 エネルギー分散型 X線分光法に よる分析の結果、 フェライト相中に T i、 Nb、 Vの中から選ばれる少なくとも 2 種以上を含む平均粒径 10 ηηα未満の微細な複合炭化物の分散析出が観察された。
No.8〜12は、 化学成分は本発明の範囲内であるが、 製造方法が本発明の範 囲外であるため、組織がフェライト、べィナイトの 2相組織であり、降伏比が 85% を超え、 不十分であった。 No.13〜16は化学成分が本癸明の範囲外であるの で、 引張強度 58 OMPa未満で、 十分な強度が得られないか、 降伏比が 85%を超 えるか、 HAZ靭性が 100 J未満と劣っていた。
実施例 3
表 5に示す化学成分の鋼(鋼種 A〜I) を連続鎵造法によりスラブとし、 これを 用いて板厚 18、 26mm, 外径 24" 、 48" の溶接鋼管 (No.1-16) を 製造した。
加熱したスラブを熱間圧延により圧延した後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用 いて冷却を行い、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱を行い鋼板を作製し、 該鋼板を用い UOEプロセスにて溶接鋼管を製造し、その後鋼管外面にコーティン グ処理を施した。誘導加熱炉は加速冷却設備と同一ライン上に設置した。各鋼管(N o.1〜16) の製造条件を表 6に示す。 なお、鋼板の温度、冷却速度、昇温速度、 引張特性、母材靭性、島状マルテンサイトの面積分率おょぴ複合炭化物の平均粒径 の測定は、 実施例 1と同様にして求めた。
以上のようにして製造した鋼管の引張特性を測定した。測定結果を表 6に併せて 示す。 引張特性は、圧延方向の全厚試験片を引張試験片としてコーティング前後で 引張試験を行い、 引張強度および降伏比を測定した。母材靭性については、圧延垂 直方向のフルサイズシャルピー Vノツチ試験片を用いシャルピー試験を行い、一 1
0 °cでの吸収エネルギーを測定した。
溶接熱影響部 (HAZ)靭性については、 図 10に示すようにシーム溶接部の板 厚中央部よりノッチの長さの比が、 溶接金属: HAZ=1 : 1になるように、 フルサ ィズシャルピー Vノツチ試験片を 3本採取し試験を行い、一 10°Cでのシャルピー 吸収エネルギーを測定し、 その平均値を求めた。
表 6において、 本発明例である No.1〜9はいずれも、 化学成分および製造方 法が本発明の範囲内であり、 引張強度 58 OMPa以上の高強度でコーティング処理 後も降伏比 85 %以下の低降伏比であり、母材ならびに溶接熱影響部の靭性は良好 であった。 また、鋼板の組織はフェライト、 べィナイト、 島状マノレテンサイトの 3 相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率は 3〜20%の範囲内であった。 ま た、透過型電子顕微鏡観察、エネルギー分散型 X線分光法による分析の結果、 フエ ライト相中に T iと Mo、一部の鋼板についてはさらに Nbおよび/または Vを含 む平均粒径 10 未満の微細な複合炭化物の分散析出が観察された。
No. 10〜12は、 化学成分は本発明の範囲内であるが、 製造方法が本発明の 範囲外であるため、 引張強度 58 OMPa未満で、 かつコーティング処理後の降伏比 が 85 %を超え、 強度、 降伏比の両方共が不十分であった。 N o .13〜 16は化 学成分が本発明の範囲外であるので、 引張強度 58 OMPa未満で、 十分な強度が得 られないか、 コーティング処理後の降伏比が 85%を超える力、 HAZ靭性が 10 0 J未満と劣っていた。
実施例 4
表 7に示す化学成分の鋼 (鋼種 A〜I) を連続铸造法によりスラブとし、 これを 用いて板厚 18、 26mm, 外径 24" 、 48" の溶接鋼管 (No.1〜: L 4) を 製造した。
加熱したスラブを熱間圧延により圧延した後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用 いて冷却を行い、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱を行い鋼板を作製し、 該鋼板を用い UOEプロセスにて溶接鋼管を製造し、その後鋼管外面にコーティン グ処理を施した。誘導加熱炉は加速冷却設備と同一ライン上に設置した。各鋼管(N o.1〜14) の製造条件を表 8に示す。 なお、鋼板の温度、冷却速度、昇温速度、 引張特性、母材靭性、島状マルテンサイトの面積分率おょぴ複合炭化物の平均粒径 の測定は、 実施例 1と同様にして求めた。 また、 溶接熱影響部 (HA Z) 靭性の測 定は、 実施例 3と同様にして求めた。
以上のようにして製造した鋼管の引張特性を測定した。測定結果を表 8に併せて 示す。 引張特性は、圧延方向の全厚試験片を引張試験片としてコーティング前後で 引張試験を行い、 引張強度および降伏比を測定した。母材靭性については、圧延垂 直方向のフルサイズシャルピー Vノツチ試験片を用いシャルピー試験を行い、一 1 0 °cでの吸収エネルギーを測定した。
溶接熱影響部 (HA Z)靭性については、 シーム溶接部の板厚中央部よりブルサ ィズシャルピー Vノツチ試験片を採取し試験を行い、― 1 0 °Cでのシャルピー吸収 エネルギーを測定した。
表 8において、 本発明例である N o . 1 ~ 7はいずれも、 化学成分および製造方 法が本発明の範囲内であり、 引張強度 5 8 OMPa以上の高強度でコーティング処理 後も降伏比 8 5 %以下の低降伏比であり、母材ならぴに溶接熱影響部の靭性は良好 であった。 また、鋼板の組織はフェライト、 べィナイト、 島状マ/レテンサイトの 3 相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率は 3〜2 0 %の範囲内であった。 ま た、透過型電子顕微鏡観察、エネルギー分散型 X線分光法による分析の結果、 フヱ ライト相中に T i、; N b、 Vの中から選ばれる少なくとも 2種以上を含む平均粒径 1 0 n m未満の微細な複合炭化物の分散析出が観察された。
N o . 8〜; I 0は、 化学成分は本発明の範囲内であるが、 製造方法が本発明の範 囲外であるため、 引張強度 5 8 OMPa未満で、 かつコーティング処理後の降伏比が 8 5 %を超え、 強度、 降伏比の両方共が不十分であった。 N o . 1 1〜 1 4は化学 成分が本発明の範囲外であるので、 引張強度 5 8 O MPa未満で、 十分な強度が得ら れないか、 コーティング処理後の降伏比が 8 5 %を超える力、 HA Z朝性が 1 0 0 J未満と劣っていた。 産業上の利用可能性
以上述べたように、本発明によれば、低降伏比高強度高靱性の厚鋼板を、溶接 熱影響部の靭性を劣化させることなく、 また多量の合金元素を添加することなく、 低コストで製造することができる。 このため建築、海洋構造物、 ラインパイプ、 造 船、土木、建設機械等の溶接構造物に使用する鋼板を、安価で大量に安定して製造 することができ、生産性おょぴ経済性を著しく高めることができる。 また、上記で 得られた鋼板を成形し、突合せ部を溶接して低降伏比高強度高靱性の鋼管を、高製 造効率、低コストで製造することができる。 このためラインパイプに使用する鋼管 を、安価で大量に安定して製造することができ、生産性および経済性を著しく高め ることができる。
表 1
(質量%)— —(原子%)
Figure imgf000032_0001
※下線は本発明の範囲外であることを示す
O
Figure imgf000033_0001
表 3
(質量%)< > (原子%)
00
Figure imgf000034_0001
※下線は本発明の範囲外であることを示す
表 4
Figure imgf000035_0001
※下線は本発明の範囲外であることを示す。
表 5
(質量 > (原子%)
CO
Figure imgf000036_0001
※下線は本発明の範囲外であることを示す。
Figure imgf000037_0001
No. m te厚 加熱圧延終了 冷却 冷却停 Jh 再加熱 再加熱再加熱 鋼昝 コーテインク MA 引張コ―亍インク, ]—亍インク'後母材 HAZ m
too.1st. I5SSLIX. 速度 t ''B目RI fX*=. s度 外径 面積分率強度 降伏比 降伏比 靱性靭性考
(mm) (°c) (°c) (°C/s) (°c) (°C/s) (°c) (inch) (。c) (%) (MPa) (%) (%) (J) (J)
1 A 18 1200 870 41 570 誘導加熱 10 660 24 190 9 685 72 79 332 212
2 A 18 1200 870 44 560 誘導加熱 1 1 650 48 270 8 680 73 82 319 213
3 A 18 1050 870 42 550 誘導加熱炉 12 650 48 190 7 610 74 80 345 210
4 B 18 1200 870 42 550 誘導加熱 15 650 24 220 9 715 74 79 31 1 208 本
5 B 26 1200 870 27 560 誘導加熱 12 650 24 220 9 710 72 78 322 206 発
6 C 18 1200 870 39 560 誘導加熱炉 18 650 48 220 6 690 77 84 339 218 明
7 C 18 1 100 870 42 570 ガス燃焼炉 1.2 620 48 220 5 661 76 83 341 217 例
8 D 18 1 150 870 38 560 誘導加熱炉 14 650 24 250 9 715 72 80 336 215
9 E 18 1200 870 44 570 誘導加熱1 1 1 650 24 220 7 619 74 80 315 218
10 A 18 950 800 42 510 誘導加熱炉 25 650 24 250 0 545 88 93 351 212
1 1 A 18 1 100 870 39 450 誘導加熱炉 25 530 24 250 5 585 78 91 333 210
12 A 18 1 100 870 39 690 誘導加熱炉 19 700 24 250 0 575 85 92 345 21 1 比
13 F 18 1200 870 42 510 . 誘導加熱炉 25 630 48 220 10 852 73 88 271 48 早父
14 G 18 1200 870 42 480 誘導加熱炉 29 650 48 220 0 568 89 93 338 182 例
15 H 18 1200 870 39 520 誘導加熱炉 28 640 48 220 0 612 88 92 342 168
16 1 18 1200 870 44 500 誘導加熱' 31 650 48 220 0 698 85 92 319 47
※- F線は本発 BJの範囲ダトであることを示" ξ
表 7
(質量 ベ原子%)
00
Figure imgf000038_0001
※下線は本発明の範囲外であることを示す。
Figure imgf000039_0001

Claims

請求の範囲
1. 質量0 /。で、 C : 0.03〜0.1%、 S i :0.01〜0·5%、 Μη : 1· 2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下を含有し、金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテン サイトとの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が 3~20%であって、 さらに、 フェライト相に複合炭化物を析出させるために以下の (1) 〜 (3) の何 れかの化学成分条件を有する熱間圧延鋼板。
(1) さらに、 Μο :0.05〜0·4%、 T i : 0.005〜0.04%を含有し、 残部が実質的 に F eからなり、原子%での C量と Mo、 T iの合計量の比である C/ (Mo + T i) が 1.2〜3である。
(2) さらに、 Mo : 0.05〜0.4%及ぴ T i : 0.005〜0.04%を含有するとともに、 Nb: 0.005〜0.07%、 ·および/または V: 0.005〜0.1%を含有し、 残部が実質的に F eからなり、 原子%での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (M o+T i+ b+V) が 1, 2〜3である。
(3) さらに、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005〜0.1%の中 から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原子% での C量と T !^ゝ の合計量の比でぁるじノ (T i +Nb+V)が 1· 2〜3である。
2. 質量0 /οで、 C :0.03〜0.1%、 S i :0.01〜0·5%、 Μη : 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下、 Mo :0.05〜0.4%、 T i : 0.005〜0.04%を含有し、 残部が実質的に F eからなり、原子%での C量と Mo、 T iの合計量の比である CZ (Mo +T i ) が 1.2〜3であり、 金属組織が,実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサ イトとの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が 3〜 20 %である熱間 圧延鋼板。
3. 質量0 /0で、 C : 0.03〜0.1%、 S i :0.01〜0.5%、 Mn: 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下を含有し、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005〜0.1% の中から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原 子0 /0での C量と T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (T i +Nb+V) カ 1.2〜3で あり、金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサイトとの 3相 組織であり、 島状マルテンサイトの面積分率が 3〜20%である熱間圧延鋼板。
4.請求項 1〜3の任意の請求項において、前記フェライト相中に下記のいづれか の複合炭化物が析出している熱間圧延鋼板。
(a) Tiと Moとを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物
(b) Tiと Moと、 Nbおよび/または Vを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物
(c) Ti、 Nb、 V の中から選ばれる 2種以上の元素を含有する粒径 10 nm未満の複 合炭化物
5. 請求項 1〜 4の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 N: 0.007%以下で ある熱間圧延鋼板。
6.請求項 2、 4および 5の任意の請求項において、さらに、質量%で、 b: 0.005 〜0.07%、 および Zまたは V: 0.005〜0.1%を含有し、 原子0 /0での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である C/ (Mo+T i +Nb+V) が 1.2〜3である熱間圧 延鋼板。
7. 請求項 1〜 6の任意の請求項において、 Ti: 0.005〜0.02%未満である熱間圧 延鋼板。
8. 請求項 1〜 7の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 Cu : 0.5%以下、 Ni: 0.5%以下、 Cr: 0.5%以下、 B: 0.005%以下、 Ca: 0.0005〜0.003%の中から 選ばれる少なくとも一つを含有する熱間圧延鋼板。
9. 請求項 1〜8の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 Ti/N力 S、 2〜8 である熱間圧延鋼板。
10. 請求項 1〜 9の任意の請求項に記載の鋼板を使用した溶接鋼管。
11. 質量0 /0で、 C: 0.03〜0.1%、 S i : 0.01〜0.5%、 Mn: 1.2〜2.5%、 A 1 : 0.08%以下を含有し、 さらに、 フェライト相に複合炭化物を析出させるために以下 の (1) 〜 (3) の何れかの化学成分条件を有する鋼スラブを、
加熱温度: 1000〜1300°C、 圧延終了温度: Ar3以上の条件で熱間圧延する工程と、 熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5 °0 秒以上で 450〜650°Cまで加速冷却を 行う工程と、.
冷却後直ちに昇温速度: 0.5°CZ秒以上で 550〜 750 °Cまで再加熱を行う工程 とを有する熱間圧延鋼板の製造方法。
(1) さらに、 Μο :0.05〜0·4%、 T i : 0.005〜0· 04%を含有し、 残部が実質的 に F eカゝらなり、原子0 /0での C量と Mo、 T iの合計量の比である CZ (Mo +T i) が 1.2〜3である。
(2) さらに、 Mo : 0.05〜0.4%及び T i : 0.005〜0.04%を含有するとともに、 Nb: 0.005〜0.07%、 および Zまたは V: 0.005-0.1%を含有し、 残部が実質的に Feからなり、 原子%での C量と Mo、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である C/ (M o+T i +Nb+V) が 1.2〜3である。
(3) さらに、 T i : 0.005〜0.04%、 Nb: 0.005〜0.07%、 V: 0.005〜0.1%の中 から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原子% での C量と Tし1¾、¥の合計量の比でぁる。/(丁 i +Nb+V)が 1.2〜3である。
12.請求項 11において、その熱間圧延鋼板の金属組織が実質的にフェライトと ベイナイトと島状マルテンサイトとの 3相組織であり、島状マルテンサイトの面積 分率が 3〜 20 %である熱間圧延鋼板の製造方法。
13. 質量0 /0で、 C: 0.03〜0.1%、 S i : 0.01〜0.5%、 Mn: 1.2〜2.5%、 A 1 :
0.08%以下、 Mo :0.05〜0.4%、 T i : 0.005〜0.04%を含有し、 残部が実質的に
F eからなり、原子0 /0での C量と Mo、 T iの合計量の比である CZ (Mo +T i ) が 1. 2〜3である鋼スラブを、
加熱温度: 1000〜: 1300 、 圧延終了温度: Ar3以上の条件で熱間圧延する工程と、 熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5 °CZ秒以上で 4 5 0〜6 5 0 °Cまで加速冷却を 行う工程と、
冷却後直ちに昇温速度: 0. 5°Cノ秒以上で 5 5 0〜7 5 0 °Cまで再加熱を行う工程 とを有し、
その金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサイトとの 3相 組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が 3〜2 0 %である鋼板を冷間にて管 状に成形し、 突合せ部を溶接して鋼管とする工程とを有する溶接鋼管の製造方法。
1 4 . 質量%で、 C: 0. 03〜0. 1%、 S i : 0. 01〜0. 5%、 M n: 1. 2〜2. 5%、 A 1 : 0. 08%以下を含有し、 T i : 0. 005〜0. 04%、 Nb: 0. 005〜0. 07%、 V: 0. 005〜0. 1% の中から選ばれる少なくとも 2種以上を含有し、残部が実質的に F eからなり、原 子0 /0での C量と T i、 Nb、 Vの合計量の比である C// (T i +Nb+V) が 1. 2〜3で ある鋼スラブを、
加熱温度: 1000〜: 1300° (:、 圧延終了温度: Ar3以上の条件で熱間圧延する工程と、 熱間圧延された鋼板を冷却速度: 5 °CZ秒以上で 4 5 0〜6 5 0 °Cまで加速冷却を 行う工程と、
冷却後直ちに昇温速度: 0. 5°0 秒以上で 5 5 0〜7 5 0 °Cまで再加熱を行う工程 とを有し、
その金属組織が実質的にフェライトとべイナィトと島状マルテンサイトとの 3相 組織であり、島状マルテンサイトの面積分率が 3〜2 0 %である鋼板を冷間にて管 状に成形し、 突合せ部を溶接して鋼管とする工程とを有する溶接鋼管の製造方法。
1 5 . 請求項 1 1〜1 4の任意の請求項において、再加熱する際に、冷却後の温度 より 50°C以上昇温する熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
1 6 . 請求項 1 1〜1 5の任意の請求項において、 熱間圧延された鋼板を冷却速 度: 5 °C/秒以上で 450〜650°Cまで加速冷却して未変態オーステナイトとべ ィナイトの 2相組織とする工程と、
冷却後直ちに昇温速度: 0.5°C/秒以上で 550〜750 まで再加熱を行い、 析出物が分散析出したフェライト相とペイナイト相と島状マルテンサイトとの 3 相組織とする工程とを有する熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
17. 請求項 11〜: L 6の任意の請求項において、 冷却後直ちに昇温速度: 0.5X /秒以上で 550〜750°Cまで再加熱する処理を、圧延設備および冷却設備と同 一ライン上に設置された誘導加熱装置により行う熱間圧延鋼板あるいは、溶接鋼管 の製造方法。
18.請求項 11〜17の任意の請求項において、前記フェライト相中に下記のい づれかの複合炭化物が析出している熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
(a) Tiと Moとを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物、 あるいは、
(b) Tiと Moと、 Nbおよび/または Vを含む粒径 10 nm未満の複合炭化物
(c) Ti、 Nb、 V の中から選ばれる 2種以上の元素を含有する粒径 1 Onm未満の複 合炭化物
19. 請求項 11〜: L 8の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 N: 0.007% 以下である熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
20. 請求項 13、 15〜19の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 Nb: 0.005〜0.07%、 および Zまたは V: 0.005〜0.1%を含有し、 原子0 /0での C量と M o、 T i、 Nb、 Vの合計量の比である CZ (Mo+T i +Nb+V) が 1.2〜3である 熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
21. 請求項 11〜20の任意の請求項において、 Ti: 0.005〜0.02%未満である 熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
22. 請求項 1 1〜21の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 Cu : 0.5% 以下、 Ni: 0.5%以下、 Cr: 0.5%以下、 B: 0.005%以下、 Ca: 0.0005〜0.003%の 中から選ばれる少なくとも一つを含有する熱間圧延鋼板あるいは、溶接鋼管の製造 方法。
23. 請求項 1 1〜22の任意の請求項において、 さらに、 質量%で、 Ti/Nが、 2〜 8である熱間圧延鋼板あるいは、 溶接鋼管の製造方法。
24. 請求項 11、 12、 15〜23の任意の請求項において、得られた鋼板を冷 間にて管状に成形し、突合せ部を溶接して鋼管とする工程を有する溶接鋼管の製造 方法。
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