WO2004110327A1 - 水遊び用パンツ型おむつ - Google Patents

Abstract

着用者の排泄物を始め、吸収性本体を構成する吸収体に含まれる高分子吸収剤（ＳＡＰ）あるいはパルプ等がパンツの開口部等から外に流出することがなく、また、着用者が自由に動き回ることができ、さらにまた、水中でおむつがずれ落ちることのないようにした使い捨ての水遊び用パンツ型おむつであって、少なくとも、透液性トップシートと、不透液性シートと、前記シート間に介在された吸収体とにより吸収性本体を形成すると共に、該吸収性本体のトップシート側に起立する立体ギャザーにより排泄物収容ポケットを形成する。また、前記吸収性本体における胴回り部と、該胴回り部と脚回り部の間の脇部とに弾性伸縮部材を配設する。

Description

明細書 水遊び用パンツ型おむつ 技術分野

本発明は、 水遊び用パンツ型おむつに鬨し、 さ らに詳細には、 とく に 乳幼児等の子供が水遊びや水泳ぎ等で着用する水着と して、 また、 この 水着の下に着用するアンダーパンツとして好適な使い捨ての水遊び用パ ンッ型おむつに関する。 背景技術

通常、 使い捨てのおむつ、 例えばパンツ型の紙おむつは、 少なく と も、 透液性ト ップシー ト と、 不透液性シー ト と、 前記シ一 ト間に介在さ れた吸収体とによ り形成されたパンツ型の吸収性本体の上面、 すなわち ト ップシー トの上面に液漏れ防止用の立体ギャザーが設けられ、 不織布 等によ り形成されたパンツ型おむつの外層シート、 すなわちバックシー 卜の使用面側に前記吸収性本体が接着されて成 ている。 なお、 吸収体 は、 ト ップシー トの上面に排泄された尿や便等の排泄物を吸収するため、 主成分としてフラップ状木材パルプや綿状パルプ等のパルプ材と、 高分 子吸収剤 （Super Absorbent Polymer： 以下 「 S A P」 と記す） との組 み合わせで構成されている （例えば、 特開平 1 0 — 3 1 2 1 7号公報 参照。）。

一方、 従来、 子供の水遊びや水泳ぎには子供用のスイ ミ ングパンツが 市販され、 使用されている。

しかしながら、 このような使い捨ての紙おむつを着用すると、 吸収体 に厚みがあるため、 股間部が嵩張って脚部の動きが制約され、 まして、 乳幼児等の子供が着用し、 家庭用のビニールプール、 あるいはスィミ ン グスクールの幼児教室のような公共のプール等で水遊びや水泳ぎをした 場合には、 吸収体に含まれる S A Pが水を吸収して紙おむつ自体の重量 が増すため、 一層自由度が失われる問題があった。 また、 胴回り部に配 設した弾性伸縮部材によりおむつを装着固定しているだけでは、 上述し たように水中で重量が増したおむつにさ らに水の抵抗が加わるため、 お むつが容易にずれ落ちてしまう という問題があった。 さ らにまた、 S A Pやパルプ材が紙おむつの脚回り部、 あるいは胴回り部等の開口部から 外に流出したり、 おむつが水中でずれ落ちることによって排泄物の漏れ 出し防止機能が失われ、 排泄物が水中に漏れ出す等によ り衛生面上問題 があ り、 水遊び用としては好ましいものではなかった。

一方、 従来の子供用のスイ ミ ングパンツでは、 排泄物の漏れ出し防止 手段が何ら講じられていないため、 これを着用した乳幼児等の子供が尿 や便等の排泄物を水中で漏らしてしまう と、 この排泄物がパンツの開口 部等から直ちに流出してプール等の水をいち早く汚してしまうために衛 生面上一層問題があった。

なお、 従来、 S A Pを使用しない紙おむつも公知であるが、 このよう な紙おむつはあく までも着用者の ト レーニング用としてのものであって， 常時着用するものではなく、 まして水遊び用としてのものではなかった ため、 上述したような問題を解消するものではなかった。

本発明は、 上述したような実情に鑑みてなされたもので、 その目的と する ところは、 着用者の排泄物を始め、 吸収性本体を構成する吸収体に 含まれる S A Pあるいはパルプ材等がパンッの開口部等から外に流出す るこ とがなく、 また、 着用者が自由に動き回ることができ、 さ らにまた、 水中でおむつがずれ落ちることのないよう にした使い捨ての水遊び用パ ンッ型おむつを提供することにある。 発明の開示

本発明の上記目的は、 少なく とも、 透液性ト ップシー ト と、 不透液性 シー ト と、 前記シー ト間に介在された吸収体とにより吸収性本体を形成 すると共に、 該吸収性本体の両側部で前記透液性 トップシー ト側に起立 する立体ギャザーにより前記透液性トップシー ト上に排泄物収容ポケッ トを形成したことを特徴とする水遊び用パンツ型おむつを提供する こと によって達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収性本体における胴回り部と、 該 胴回り部と脚回り部の間の脇部とに弾性伸縮部材が配設されている こと を特徴とする水遊び用パンツ型おむつを提供することによって、 よ り効 果的に達成される。

また、 .本発明の上記目的は、 前記脇部の弾性伸縮部材は着用時の幅 1 c m当 りの締め付け力が 1 4 0 g f / c m以上であることを特徴とする 水遊び用パンツ型おむつを提供することによって、 より効果的に達成さ れる。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収性本体の最外面には不織布か ら成る透液性のバックシー トが配設されていることを特徴とする水遊び 用パンツ型おむつを提供することによって、 よ り効果的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記バックシー トの不織布は耐水圧が 1 0 0 m m H ₂ O以上 5 0 0 m m H ₂ O以下である ことを特徵とする水遊 び用パンツ型おむつを提供することによって、よ り効果的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記立体ギャザーはおむつの下方へのず れに追従して立ち上がるように構成されている ことを特徴とする水遊び 用パンツ型おむつを提供することによって、 よ り効果的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記 トップシー ト の上面に形成される排 泄物収容ポケッ トの容積は 6 0 0 〜 8 0 0 c m ³であることを特徵とす る水遊び用パンツ型おむつを提供することによって、 よ り効果的に達成 される。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収体に含まれるパルプ材の量は 1 O g以下であることを特徴とする水遊び用パンツ型おむつを提供するこ とによって、 より効果的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収体はパルプ材を含まないことを 特徴とする水遊び用パンツ型おむつを提供するこ とによって、 よ り効果 的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収体に含まれる高分子吸収剤 （ S A P ) の量は 1 0重量％以下である ことを特徴とする水遊び用パンツ型 おむつを提供することによって、 よ り効果的に達成される。

また、 本発明の上記目的は、 前記吸収体は高分子吸収剤 （ S A P ) を 含まないことを特徴とする水遊び用パンツ型おむつを提供することによ つて、 より効果的に達成される。

さ らにまた、.本発明の上記目的は、 前記不透液性シートの配設面積は 前記吸収体の面積よ り大きく、 かつ前記吸収性本体の平面積の 7 0 %以 下である ことを特徵とする水遊び用パンツ型おむつを提供することによ つて、 よ り効果的に達成される。

本発明に係わる水遊び用パンツ型おむつ （以下、 「本おむつ」 という） によれば、 排泄物が排泄物収容ポケッ トに収容保持されるため、 パンツ の開口部等から外に流出することがなく 、 また、 吸収体に含まれるパル プ材は少量である、 あるいは吸収体にパルプ材が含まれていないため、 吸収体からパルプ材が流出する量を極少ないしゼロに抑えることができ - これによ りプール等の水が汚染される ことを防止することができる。 さ らにまた、 吸収体に含まれるパルプ材が少量である、 あるいは含まれて いないことに伴い、 製品自体の嵩張りが除去され、 吸収体が水に濡れて も余り水分を吸収しないため、 着用者は水中でも自由に動き回ることが でる。 なお、 前記吸収体に含まれるパルプ材の量は 1 0 g以下である こ とが好ましく 、 これにより、 上記効果を一層顕著なものとすることがで さる。

とく に、 前記吸収性本体における胴回り部と、 該胴回り部と脚回り部 の間の脇部とに弾性伸縮部材が配設された本おむつによれば、 胴回り部 と脇部の両者で本おむつを保持するため、 水中で本おむつがずれ落ちる ことを確実に防止することができ、自由な動きを一層確保できると共に、 上述したような排泄物やパルプ等がパンツ開口部から流出す.ることをよ り確実に防止することができる。 なお、 前記脇部の弾性伸縮部材は、 着 用時の幅 1 c m当 りの締め付け力が 1 4 0 g c m以上であることが 好ましく、 これによ り、 本おむつの水中でのずれ落ち防止効果を高める ことができる。，

また、 本おむつは、 前記吸収性本体の最外面に不織布から成る透液性 のパックシートが配設されていること、 さ らには、 前記バックシー トの 不織布は耐水圧が 1 0 0 m m H ₂ O以上 5 0 0 m m H ₂ O以下である こ とが好ましく、 これによ り、 透液性を有しながら水が本おむつ内に過剰 に浸入することを防止することができる。

また、 本おむつは、 前記立体ギヤザ一がおむつの下方へのずれに追従 して立ち上がるように構成されていることが好ましく 、 これにより 、 本 おむつがずれ落ちても立体ギャザーが常に着用者の肌に密着した状態を 維持することができ、 排泄物が排泄物収容ポケッ トから外に漏れ出すこ とを確実に防止することができる。 なお、 この排泄物収容ポケッ トの容 積は 6 0 0 - 8 0 0 c m ³であるこ とが好ましく、 このよう に設定する ことにより大量の排泄物を収容する ことができる。

また、 本おむつは、 前記吸収体に含まれる S A Pの量は 1 0重量％以 下である こと、 さ らには、 前記吸収体は S A Pを含まないことが好まし く 、 これにより、 S A Pの水中での流出を極少ないしゼロにする ことが できる。 また、 S A Pが水を吸収し紙おむつ自体の重量が増すことがな いので、 着用者は水中でも自由に動き回ることができる。

さ らにまた、 本おむつは、 前記不透液性シー トの配設面積は前記吸収 体の面積よ り大きく、 かつ前記吸収性本体の平面積の 7 0 %以下である ことが好ましく、 このような不透液性シー トによ り、 水が吸収体に外側 より強く 当たって損傷することを防止し、 吸収体の保護機能を奏すると 共に、 おむつ全体の通気性を確保することができる。 図面の簡単な説明

第 1 図は本発明の一実施形態に係わるパンツ型紙おむつを展開して表 面側から見た一部断面平面図である。

第 2 図は第 1 図の展開斜視図である。

第 3 図は上記パンツ型紙おむつの完成正面図である。

第 4図は第 1 図の X— X断面矢視図である。

第 5 図は本発明の他の実施形態に係わるパンツ型紙おむつの展開斜 視図である。

第 6 図は上記パンツ型紙おむつの完成斜視図である。

第 7 図は本発明の実施形態に係わるパンツ型紙おむつの吸水時にお ける挙動説明図である。

第 8 図は従来おむつの吸水時における挙動説明図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の内容を実施例に基づき詳述するが、 本発明は必ずしも 本実施例に限定されるものではなく 、 特許請求の範囲を逸脱しない範囲 内において種々の変更ができる ことはいう までもない。

第 1 図は、 本発明の一実施形態に係わる使い捨ての水遊び用パンツ型 おむつ （以下、 上記同様 「本おむつ」 という〉 1 を展開して表面側から 見た一部断面平面図、 第 2 図はその斜視図、 第 3図はパンツ型に形成さ れた場合の正面図、 第 4図は第 1 図の X— X断面である。

本おむつ 1 は、 主とて、 透液性の ト ップシー ト 2 と、 防水フィルム等 から成る不透液性のシー ト 7 と、 これらのシー ト間に介在された吸収体 4により吸収性本体 5が形成され、 さ らに詳細には、 第 4図に示すよう に、 吸収体 4は上部ク レープ紙 6 u と下部ク レープ紙 6 dにより被覆さ れ、 不透液性のシ一 ト 7の下方には不織布等から成る 2枚重ねのバック シ一 ト 3が設けられ、 トップシー ト 2 の上面の長手方向両側には尿や便 等の排泄物の漏れ出しを防止する立体ギヤザ一 8が設けられている。

ここに、 ノ ックシー ト 3 の不織布は、 透液性を有し、 かつ、 その耐水 圧が 1 0 0 m m H ₂〇以上 5 0 0 m m H ₂〇以下のものが好適に用いら れる。 また、 不透液性のシート 7 の使用面積は吸収体 4の平面積よ り も 大きい条件で、 最小限の平面積、 例えばバックシー ト 3 の全体の平面積 の 7 0 %以下であることが好ましい。 なお、 その他の各部材については 当分野で一般によく知られているものであるので、 この詳細の説明は省 略する。 これらの各部材は、 周知のよう に、 ホッ トメル ト接着剤等の接 着剤により、 第 4図に X印で示すよう に相互に接着される。

第 1 図に示すように、 吸収性本体 5 は、 吸収体 4 と共に平面形状が砂 時計状に形成され、 吸収性本体 5 の背部側の胴回り部 9 b及び腹部側の 胴回り部 9 f にはゴム紐等から成る複数本の弾性伸縮部材 1 0が配設さ れて胴回り部 9 (以下、 「エンドフラップ部 E F」 という） が形成され、 同様に左右側にも弾性伸縮部材 1 0が配設されて脚回り部 1 1 (以下、 「サイ ドフラップ部 S F」 という） が形成されている。 このよう に形成 された吸収性本体 5は、 背部側の胴回り部 9 b及び腹部側の胴回り 9 ί 部の各側端部が接着剤等によ り一体的に結合され、 最終的には第 3 図に 示すような、 外観上従来の使い捨て紙おむっと何ら変わり のないパンツ 型のおむつ 1 が完成される。 本おむつ 1 は、 主として、 背部側の胴回り 部 9 b及び腹部側の胴回り 9 ί部によって形成される前記エン ドフラッ プ部 E F によって着用者の腰部に保持される。

第 4図に示すように、 立体ギャザー 8 は一端側がサイ ドフラップ部 S F側に接着され、 他端部、 すなわち先端部には 1本ないし複数本の弾性 伸縮部材 1 0が揷通されて吸収性本体 5 の上面側に起立するよう に形成 され、 かつ第 1 図及び第 2 図に示すように吸収体 4の幅方向外側から長 手方向、 すなわち各エン ドフラップ E Fに向かって設けられている。 こ の弾性伸縮部材 1 0 により、 立体ギャザー 8は常に着用者の肌に密着し た状態に置かれる。 このように設けられた立体ギヤザ一 8 と各エン ドフ ラップ E Fによ り、 吸収性本体 5 の中央部には尿や便等の排泄物を収容 する排泄物収容ポケッ ト （以下、 「便ポケッ ト」 という） 1 2が形成さ れる。 なお、 本おむつ 1 では、 立体ギャザー 8 の立設高さを大きく し、 あるいはこの立設範囲を広げる等によ り、 便ボケッ ト 1 2 の容積が 6 0 0 〜 8 0 0 c m ³に、 好ましく は 7 0 0 c m ³前後に設定されている。 この容積は、従来一般に用いられている紙おむつの数倍に当たるもので、 これによ り本おむつ 1では大量の排泄物を便ポケッ ト 1 2 に収容できる ように設計されている。

また、 本おむつ 1 では、 吸収性本体 5 の主要部を占める吸収体 4は、 パルプ材の含有量が従来の紙おむつの略半分の量で構成され、 S A Pは 全く含有しない構成となっている。 なお、 本発明においては、 このパル プ材の含有量は 1 0 g以下、 あるいは全く含有しなくてもよく 、 また、 S A Pの量は吸収体全体の 1 0重量％以下の量であれば適用する ことが できる。 このよう に、 本おむつ 1では、 S A Pを全く使用せず、 かつ、 パルプ材の使用量も従来の略半分程度の少量であるので、 プール等の水 中に入っても、 従来のように S A Pが流出することがなく、 また、 パル プ材の流出も殆どゼロに抑えることができる。

また、 上述したよう に、 本おむつ 1 では吸収体 4に使用されるパルプ 材の量が少ないことによ り、 製品自体の厚みが薄くなり、 このため着用 時にも嵩張り感がなく、 脚部を自由に動かすことができる。 なお、 本発 明者の実験によれば、 本おむつ 1 を作製し、 この製品の最大厚み部分、 すなわち図 1 に示す吸収性本体 5の略中央部における厚みを測定したと ころ、 荷重 T〇 = 0. 5 g / c m ²では 1 3. 6 4 mmとな り、 荷重 T M = 5 0 g Z c m²では 7. 4 8 mmとなって厚みの薄いことが確認さ れた。 また、 本おむつ 1 の水分保水量、 すなわち本おむつ 1 を水の入つ た水槽に入れる前の重量と、 入れて 1時間放置した後の重量との差、 を 求めたと ころ、 その数値は 1 8 6 g となり、 保水量の高いことが確認さ れた。

以上に詳述したよう に、 本発明に係わるおむつ 1 は、 外観上従来の紙 おむつと格別変わりはないが、 吸収性本体 5の ト ップシ一 ト 2の上面に 立体ギャザー 8 により便ポケッ ト 1 2 を形成し、 多量の排泄物を収容で きるよう にすると共に、 吸収体 4を 1 0 g以下のパルプ材と 1 0重量％ 以下の S A Pとによ り構成したので、 本おむつ 1 を着用して水遊びや水 泳ぎをしても、 排泄物は便ポケッ ト 1 2により収容されて外に流出する ことが防止され、 また、 S A Pはもとよりパルプ材の流出が確実に阻止 される （たとえ流出したとしても極めて少量である） ので、 プール等の 水を汚す心配がなくなる利点がある。 さ らにまた、 吸収体 4の厚みを薄 くすることができるので、 着用しても脚部を自由に動かすことができる 利点がある。 第 5図は、 本発明の他の実施形態に係わる使い捨ての水遊び用パンツ 型おむつ （以下、 上記同様 「本おむつ」 という） 1 Aを図 2 に対応させ て示した斜視図、 第 6 図は、 本おむつ 1 Aの完成斜視図である。 なお、 本おむつ 1 Aは、 後述する吸収性本体 5 Aの構成の一部を除き， 前述し たおむつ 1 と実質的に同一であるので、 共通する構成要素には同一の符 号が付されている。

本おむつ 1 Aでは、 前述した吸収性本体 5 と同様に、 吸収性本体 5 A が吸収体 4 と共に平面形状が砂時計状に形成され、 吸収性本体 5 Aの背 部側の胴回り部 9 b及び腹部側の胴回り部 9 f にゴム紐等から成る複数 本の弾性伸縮部材 1 0が配設されてエン ドフラップ部 E Fが形成され、 同様に左右側にも弾性伸縮部材 1 0が配設されてサイ ドフラップ部 S F が形成されているが、 弾性伸縮部材 1 0が吸収性本体 5 Aにおけるェン ドフラップ部 E Fの他、 このエン ドフラップ部 E Fとサイ ドフラップ部 S Fの間の脇部 1 3 に配設されている点で前記吸収性本体 5 と相異して いる。 本発明者の実験によれば、 この弾性伸縮部材 1 0 による締め付け 力は、 幅 1 c m当 り 1 4 0 g f Z c m以上に設定することが好ましい。 なお、 弹性伸縮部材 1 0 としては、 糸ゴムに限らず、 例えば弾性フィル ムを用いるこ ともできる。

このよう に形成された吸収性本体 5 Aは、前記吸収性本体 5 と同様に、 背部側の胴回り部 9 b及び腹部側の胴回り 9 f 部の各側端部が接着剤等 によ り一体的に結合され、 最終的には第 6 図に示すような、 外観上従来 の使い捨て紙おむっと何ら変わりのないパンツ型のおむつ 1 が完成され る。

以上のとおり、 本おむつ 1 は、 吸収性本体 5 Aの脇部 1 3 にも弹性伸 縮部材 1 0が配設され、 胴回り部 9 と共に脇部 1 3 によっても本おむつ 1 Aを着用者の腰部から脚部にかけて締め付け保持するよう にしている ので、 本おむつ 1 によれば、 締め付け力が増大し、 これにより本おむつ 1 Aが水中でずれ落ちることを一層確実に防止する ことができる。また、 この結果、 着用者の水中での自由な動きが確保されると共に、 上述した 排泄物やパルプ等の漏れ出し防止効果が助長される。

また、 本おむつ 1 Aは、 前記おむつ 1 と同様に、 立体ギャザー 8が常 に着用者の肌と密着するよう に設けられているので、 吸収体 4が水中で 水分を吸着して重量が増し、 本おむつ 1 Aがずれ落ちよう としても、 排 泄物が便ポケッ ト 1 2から漏れ出すことがない。

第 7 図は、 その状況を示す挙動説明図で、 第 7 図 （ a ) は水分を全く 吸着していない場合を、 第 7 図 （ b ) は水分を若干吸着して本おむつ 1 Aが少しずれ落ちよう としている場合を、 第 7 図 （ c ) は水分を十分に 吸着して本おむつ 1 Aが大きくずれ落ちよう としている場合を示したも のである。 図示するよう に、 水分の吸着量の大小に拘らず、 立体ギヤザ 一 8 は常に着用者の股間部に密着され、 便ポケッ 卜 1 2 の内部の密閉状 態が維持される。

第 8 図は、 第 7 図に対応して示した従来おむつの挙動説明図である。 すなわち、 従来おむつでは、 脇部に弾性伸縮部材が配設されていないた め、 水分を全く吸着していない場合には、 第 8 図 （ a ) に示すように、 立体ギャザー 8 の先端部の間隔が狭まって畳み状態で肌に密着し、 また サイ ドフラップ部 S Fが脚部を締め付けた状態となっており、 少量の水 分を吸着した場合には、 第 8 図 （ b ) に示すよう に、 立体ギャザー 8が 起立する一方でサイ ドフラップ部 S Fに引きずられてその機能が低下し . さ らに吸水量が増大しておむつが大きくずれ落ちると、 第 8 図 （ c ) に 示すよう に、 立体ギャザー 8 の先端部が着用者の肌から離れてしまい、 便ポケッ ト、 すなわち排泄物収容ポケッ トの機能が失われ、 排泄物が外 に漏れ出すことになる。 産業上の利用可能性

以上、 本発明の内容を水遊び用パンツ型おむつについて説明したが、 本発明はこのような水着用に限らず、 一般の使い捨て紙おむっとして使 用できることに加え、 着用者の排泄物や吸収体に含まれるパルプ等の流 出による水の汚染が防止され、 着用者が水中でも自由に動き回ることが できることから、 水着の下に着用するアンダーパンツとしても利用する ことができる。

Claims

請求の範囲

1 . 少なく とも、 透液性 ト ップシー ト と、 不透液性シー ト と、 前記シ一 ト間に介在された吸収体とによ り吸収性本体を形成すると共に、 該吸収 性本体の両側部で前記透液性 ト ップシー ト側に起立する立体ギヤザ一に よ り前記透液性ト ップシー ト上に排泄物収容ポケッ トを形成したことを 特徴とする水遊び用パンツ型おむつ。

2 . 前記吸収性本体における胴回り部と、 該胴回り部と脚回り部の間の 脇部とに弾性伸縮部材が配設されていることを特徴とする請求項 1 に記 載の水遊び用パンツ型おむつ。

3 . 前記脇部の弾性伸縮部材は着用時の幅 1 c m当 り の締め付け力が 1

4 0 g f Z c m以上であることを特徵とする請求項 2 に記載の水遊び用 パンツ型おむつ。

4 . 前記吸収性本体の最外面には不織布から成る透液性のバックシー ト が配設されている ことを特徴とする請求項 1 ないし請求項 3 のいずれか に記載の水遊び用パンツ型おむつ。

5 . 前記バックシー トの不織布は耐水圧が 1 0 0 m m H ₂〇以上 5 0 0 m m H ₂ 0以下である ことを特徴とする請求項 4 に記載の水遊び用パン ッ型おむつ。

6 . 前記立体ギャザーはおむつの下方へのずれに追従して立ち上がるよ うに構成されていることを特徴とする請求項 1 ないし請求項 5 のいずれ かに記載の水遊び用パンツ型おむつ。

7. 前記 トップシー ト の上面に形成される排泄物収容ポケッ ト の容積は 6 0 0 〜 8 0 0 c m ³であることを特徵とする請求項 1 ないし請求項 6 のいずれかに記載の水遊び用パンツ型おむつ。

8. 前記吸収体に含まれるパルプ材の量は 1 0 g以下であることを特徵 とする請求項 1ないし請求項 7 のいずれかに記載の水遊び用パンツ型お むつ。

9. 前記吸収体はパルプ材を含まないことを特徴とする請求項 1 ないし 請求項 7 のいずれかに記載の水遊び用パンツ型おむつ。

1 0 . 前記吸収体に含まれる高分子吸収剤 （ S A P ) の量は 1 0重量％ 以下であることを特徴とする請求項 1 ないし請求項 9 のいずれかに記載 の水遊び用パンツ型おむつ。 ，

1 1 . 前記吸収体は高分子吸収剤 （ S A P ) を含まないことを特徴とす る請求項 1 ないし請求項 9 のいずれかに記載の水遊び用パンツ型おむつ,

1 2 . 前記不透液性シー トの配設面積は前記吸収体の面積よ り大きく、 かつ前記吸収性本体の平面積の 7 0 %以下である こ とを特徴とする請求 項 1 ないし請求項 1 1 のいずれかに記載の水遊び用パンツ型おむつ。