WO2004056004A1

WO2004056004A1 - 電力線通信用モデム内蔵型中継装置

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Publication number: WO2004056004A1
Application number: PCT/JP2002/013167
Authority: WO
Inventors: Kenichi Yamazaki
Original assignee: Allied Telesis Kabushiki Kaisha
Priority date: 2002-12-17
Filing date: 2002-12-17
Publication date: 2004-07-01
Also published as: AU2002354277A1; US20040125870A1

Description

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明細書電力線通信用モデム内蔵型中継装置技術分野

本発明は、電力線を信号の伝送媒体として利用して通信を行うための機器に係り、特に、電力線を介したコンピュータネットワークの構築に適した装置であって、ネットワーク構築の容易性向上、省スペース化等を図ったものに関する。背景技術

近年、インターネットの普及、発展等に伴い、いわゆるクライアント端末等をィンターネットへ接続するための信号伝送媒体として、又は、 L A N (Loc a l Ar e a Ne two rk)等のコンピュータネットワークを構築する際の信号伝送媒体として電力線を利用する通信方式が提案、開発されると共に、クライアント端末等を電力線へ接続して通信を行うための電力線通信用モデムが種々提案されている (例えば、特開 2 0 0 1— 9 4 4 8 3号公報等参照）。

ところで、このような電力線通信のためのモデムは、従来、電力線通信のための機能のみを有する構成となっていた。したがって、例えば、電力線通信を利用して L A Nを構築しょうとする場合などには、このモデムにハブ等のいわゆる中継装置を別途接続する必要があった。そのため、それぞれの機器の設置スペースが必要となると共に、モデムと中継装置間の配線が別途必要となるばかりか、モデムと中継装置のそれぞれについて商用電源との間の配線接続が必要であり、設置作業に手間が掛かるだけでなく、複数の配線が機器周辺に配設されることによる煩雑さ ^

を招くという不都合があった。

本発明は、かかる実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電力通信用のモデムとしての機能に加えて、コンピュータネットワークにおける中継装置としての機能を具備し、従来に比して設置スぺースの縮小化を図ることのできる電力線通信用モデム内蔵型中継装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、設置作業、配線作業に要する時間が極力少なくて済む電力線通信用モデム内蔵型中継装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、ネットワークの構築の容易性、利便性の高い電力線通信用モデム内蔵型中継装置を提供することにある。発明の開示

本発明の第 1の形態によれば、クライアント機能を有してなる端末機器を電力線を介してインターネットへ接続可能とする電力線通信用のモデム部と、前記端末機器及び周辺機器が接続されて、これら端末機器及び周辺機器の入出力信号の中継を行う中継部とが、一体に収納されてなる電力線通信用モデム内蔵型中継装置が提供される。

かかる構成においては、従来と異なり、電力通信用のモデムと中継装置を別個に設けることなく、電力線によるインタ一ネット通信などが可能となるばかりか、電力線を介してのネットワークの構築が簡易にできることとなるものである。

本発明の第 2の形態によれば、ィンターネットとの通信可能に構成されてなる端末機器と、

前記端末機器を電力線を介してィンターネッ卜と通信可能に接続する電力線通信用モデム部と、前記端末機器及び周辺機器が接続されて、これら端末機器及び周辺機器の入出力信号の中継を行う中継部とが、一体に収納されてなる電力線通信用モデム内蔵型中継装置と、前記電力線及びィン夕ーネット網を含む通信網とから構成されてなる電力線ネットワークシステムが提供される。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置の構成図である。

図 2は、図 1に示された電力線通信用モデム内蔵型中継装置に用いられるモデム部の構成例を示す構成図である。

図 3は、図 1に示された電力線通信用モデム内蔵型中継装置に用いられる中継部の構成例を示す構成図である。

図 4は、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置の外観例を示す全体斜視図であって、図 4 ( A ) は正面側から全体を臨んだ状態の全体斜視図、図 4 ( B ) は背面側から全体を臨んだ状態の全体斜視図である。

図 5は、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置を用いたシステム構成例を模式的に示す模式図である。

図 6は、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置を用いた遠隔制御における基本的な処理手順を示すザブルーチンフローチャートである。発明を実施するための最良の形態

本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。

なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。 _Λ

4 最初に、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置の基本的な構成例について、図 1を参照しつつ説明する。

本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置は、モデム部（図 1においては「M〇 D」と表記） 5 1 と、中継部（図 1においては「C O N」と表記） 5 2とに大別されて構成されたものとなっているものである。

本発明の実施例におけるモデム部 5 1は、電力線通信に必要な入出力信号に対する信号処理を行うモデムとしての機能と、電源プラグ 1及び電源コード 2を介して印加された商用交流電源を整流して中継部 5 2へ供給する機能とを有するものとなっている（詳細は後述）。

中継部 5 2は、モデム部 5 1を介して入力された信号を複数のポート 3に接続されるクライアント端末等へ出力し、また、複数のポ一ト 3に接続されるクライアン卜端末等からの信号をモデム部 5 1へ入力するために必要な処理等を行う機能を果たすもので、本発明の実施例においては、いわゆるスイッチングハブとしての機能を有すると共に、いわゆるコンピュータ機能を有するクライアント端末等の端末機器及びプリン夕等の周辺機器との接続機能、無線 L A N接続機能等を有するものとなつている（詳細は後述）。

また、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置においては、電源コード 2が分岐されて、一又は複数個の電源コンセント 4が接続されて設けられており、この電力線通信用モデム内蔵型中継装置周辺に設けられる機器がこの電源コンセント 4を用いて動作電源を確保できるようになつている。

図 4には、かかる構成を有する電力線通信用モデム内蔵型中継装置の外観構成の一例が示されており、以下、同図を参照しつっこの外観構成例について説明する。本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置は、例えば、図 4 ( A ) 及び図 4 ( B ) に示されたように、直方体の筐体 3 1を有し、その内部に上述したモデム部 5 1、中継部 5 2等が収納されて構成されたものとなっている。

そして、筐体 3 1の適宜な一面には複数のポート 3が設けられており、図示されない端末機器及び周辺機器が接続できるようになつている（図 4 ( A ) 参照）。なお、ここで、「端末機器」は、携帯用、デスクトツプ型等のその構成の形態に関わらず、コンピュータとしての機能を有し、クライアント端末として機能するものを言うものとし、「周辺機器」は、端末機器に接続されて端末機器の動作制御を受けて機能するようなもの. 例えば、プリン夕、外部記憶装置等を言うものとする。

この複数のポート 3が設けられた面と反対側の面には、電源プラグ 1 が固着されており（図 4 ( B ) 参照）、電源プラグ 1を図示されない電源コンセントに差し込んだ際に、この筐体 3 1 ごと電源プラグ 1に支持されて電源コンセントの処に設置されるようになっている。

さらに、筐体 3 1の他の適宜な一面には、一又は複数の電源コンセント 4が設けられており、図示されない機器の電源プラグを差し込んで、その機器への商用交流電源の供給が可能となっている。

次に、モデム部 5 1及び中継部 5 2のより具体的な構成例について図 2及び図 3を参照しつつ説明する。

最初に、図 2を参照しつつモデム部 5 1の構成例について説明すれば、モデム部 5 1は、トランス 5と、混合 ·分離器（図 2においては「M I X/SEP」と表記） 6と、整流回路（図 2においては「R E C」と表記） 7 とを具備して構成されたものとなっている。

トランス 5は、この電力線通信用モデム内蔵型中継装置が接続される図示されない屋内電力配線、屋外電力配線との絶縁を図るためのもので、その一次側に電源プラグ 1 (図 1参照）が接続されるものとなっている。そして、トランス 5の二次側が混合 · 分離器 6に接続されたものとなつている。

混合 · 分離器 6は、電力線通信のためのモデムの主要部をなす公知 · 周知の構成を有してなるものである。すなわち、混合 · 分離器 6は、図示されない電力線を伝搬してトランス 5を介して入力された信号を、商用交流電源から分離して中継部 5 2へ出力すると共に、商用交流電源を整流回路 7へ出力する一方、中継部 5 2から出力された信号を商用交流電源に重畳する機能を有するものである。

整流回路 7は、混合 ·分離器 6から出力された商用交流電源の平滑と共にノイズ等の除去を行い出力するもので、この整流回路 7から出力された商用交流電源は、中継部 5 2へ動作電源として印加されるようになつている。

次に、中継部 5 2の構成例について、図 3を参照しつつ説明する。中継部 5 2は、全体の動作制御やデータ処理等を行う主データ処理部 (図 3においては「M_ C P U」と表記） 8を有し、この主データ処理部 8に対して、 P C I (Peripheral Component Interconnect)ブリッジ 9 を介して次述するように複数のポート 3等が接続された構成となっているものである。ここで、主データ処理部 8としては、具体的には、例えば、公知 ' 周知の構成を有してなるマイクロコンピュータなどを用いるのが好適である。

また、 P C I ブリッジ（図 3においては「 P C I」と表記） 9は、 P C I S I G (Peripheral Component Interconnect Special Interest Group)により策定 '管理されている公知 '周知のバスアーキテクチャーに基づく公知 · 周知のバスブリッジである。

この P C Iブリッジ 9には、まず、第 1のフィジカルデバイス（図 3 においては「P HY 1」と表記） 1 0が接続されている。そして、この第 1 のフィジカルデバィス 1 0には、第 1 の N I C (Network Interface Card) 1 2が接続されたものとなっている。

第 1のフィジカルデバイス 1 0は、いわゆる 0 S I参照モデルにおける物理層の機能を有する公知 ·周知の構成を有してなる物理層 L S I (Large Scale Integrat ion)でめる。

第 1の N I C (図 3においては「N I C 1」と表記） 1 2は、公知 · 周知の構成を有するィン夕ーフェースカードで、本発明の実施例においては、先の混合 · 分離器 6に接続されており、混合 · 分離器 6 とこの中継部 5 2との間で授受される信号に対するィン夕一フェイス機能を果たすものとなっている。

また、 P C I ブリッジ 9には、第 2のフィジカルデバイス（図 3においては「P HY 2」と表記） 1 1が接続され、さらに、この第 2のフィジカルデバィス 1 1には、第 2の N I C (Network Interface Card) 1 3 が接続されて、後述するようにパーソナルコンピュータ等の端末機器やプリン夕等の周辺機器が接続される複数のポート 3が接続されたものとなっている。この複数のポート 3の規格は、例えば、 1 08 £ー丁方式や 1 0 0 B A S E— T X方式に準拠したものが好適である。

なお、第 2のフィジカルデバィス 1 1は、第 1のフィジカルデバィス 1 0 と、また、第 2の N I C (図 3においては「N I C 2」と表記） 1 3は、第 1の N I C 1 2と、それぞれ基本的に同様の構成、機能を有してなるものである。

また、 P C I ブリッジ 9には、 P C力一ドスロット部（図 3においては「 P C— C A R」と表記） 1 4及び C Fタイプカードスロット部（図 3においては「C F— CAR」と表記） 1 5が、それぞれ接続されている。 P C力一ドスロット部 1 4は、 P CMC I A (Personal Computer Memory Card International Assoc iat i on)規格に準拠した図示されない P C力一ドを装着するためのスロット（図示せず）が設けられており、 P C力一ドを用いていわゆるパーソナルコンピュー夕の周辺機器の接続が可能となっている。

また、 C F夕イプカードスロット部 1 5は、 P Cカードと同様にネットワークデバイスの接続機能を有するいわゆる C F夕イプカードのインターフェイスカードを装着するためのもので、そのインターフェイス力ードの装着により種々の周辺機器の接続が可能となっている。

さらに、 P C Iブリッジ 9には、次述するような構成により、Bluetooth 方式によるクライァント端末等の接続及びいわゆる無線 L ANの接続が可能となっている。

すなわち、まず、 Blue tooth方式によるクライアント端末等の接続を可能とするため、副データ処理部（図 3においては「S— C P U」と表記） 1 6が P C I ブリッジ 9に接続されており、さらに、この副データ処理部 1 6には、送受信部（図 3においては「TX_ R X」と表記） 1 7が接続されており、 Blue toothィンターフェイス機能が実現されるものとなつている。

まず、副デ一夕処理部 1 6は、送受信部 1 7を介して授受される信号の処理や Bluetooth方式に基づく信号授受のための動作制御等を行うよう構成されてなる公知 · 周知の構成を有するもので、具体的には、例えば、公知 · 周知の構成を有してなるマイクロコンピュー夕などを用いるのが好適である。

送受信部 1 7は、図示されない携帯端末機器等との Blue tooth方式による信号の授受を行うよう構成されてなる公知 · 周知の構成を有するものである。次に、無線 L A Nの接続を可能とするため、 P C I ブリッジ 9には、媒体アクセス制御部（図 3においては「M A C」と表記） 1 8が接続されている。この媒体アクセス制御部 1 8は、〇 S I参照モデルのデータリンク層の下位副層である媒体アクセス制御副層の機能を実現するための公知 · 周知のもので、次述する無線アクセスボイント 1 9 との信号の授受のために必要な処理を行うものである。

そして、この媒体アクセス制御部 1 8には、好ましくは、電力線通信用モデム内蔵型中継装置の外部において、無線アクセスポイント（図 3 においては「A C P」と表記） 1 9が接続されたものとなっている。無線アクセスポイント 1 9は、 I EEE (米国電気電子学会） 802. 1 1 aや

I EEE 802. l i b等の仕様に準拠した無線中継装置である。したがって、図示されないクライアント端末がこの無線アクセスボイント 1 9 との無線通信機能を有するものである場合には、この電力線通信用モデム内蔵型中継装置を介して電力線通信が可能となるようになつている。

次に、上記構成における電力線通信用モデム内蔵型中継装置の使用例及び動作について、図 5及び図 6を参照しつつ説明する。

まず、図 5を参照しつつ本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置の使用例について説明する。なお、図 5においては、説明の便宜上、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜 S 4と、それぞれ別個の符号を付したが、これらは、いずれも図 3を参照しつつ説明したものと同一の構成を有してなるものである。

まず、いずれの電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜 S 4も当然ながら、その電源プラグ（図示せず）は、周辺の電源コンセント、すなわち、例えば、通常、家屋内の壁 2 1 a， 2 1 b等に設けられる電源コンセント 2 0に差し込まれて商用交流電源の供給を受けると共に、電力線通信の信号の授受を行うものとなっている。なお、図 5においては、これら電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜S 4の図示されない電源プラグがそれぞれ電源コンセント 2 0へ差し込まれることを白抜き矢印によって表している。

図 5において、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1の複数のポート 3には、携帯用パーソナルコンビュ一夕 2 2及び例えば、 I BM互換機であるいわゆるデスクトップ型パーソナルコンピュー夕 2 3が接続されたものとなっている。

また、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 2の複数のポー卜 3には、プリンタ 2 4及び一般にいわゆるワークステーション 2 5と称されるが事務処理や図形作成等の機能に加えて、通信等の複数の機能を有するコンピュー夕システムが接続されたものとなっている。

さらに、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 3のポート 3には、例えば、電話回線を利用した AD S L (Asymmetric Digital Subscriber Line)通信のためのモデム 2 6が接続されたものとなっている。そして、このモデム 2 6には、電話機 2 7が接続されると共に、壁 2 1 aに設けられた電話回線接続コンセント 3 0に、モデム 2 6の図示されない電話回線接続端子が接続されたものとなっている。

またさらに、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 4には、先に図 3 を参照しつつ説明したように、無線アクセスポイント 1 9が接続されている。そして、この無線アクセスポイント 1 9との通信機能を有する携帯用パーソナルコンピュータ 2 8 a， 2 8 bが設けられたものとなっている。

また、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 4には、 Bluetooth方式により P D A (Personal Digital Assistant) 2 9が接続可能となっている。かかる構成において、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜S 4 に接続された携帯用パーソナルコンピュータ 2 2等の各種の機器は、図示されない通信網としての電力線ゃィン夕ーネット網を介して相互にネットワークを形成することとなる。

すなわち、例えば、携帯用パーソナルコンピュータ 2 2を用いてプリン夕 2 4に文書出力を行う場合、携帯用パーソナルコンピュータ 2 2から出力されたプリンタ 2 4に対する制御信号は、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1の第 2の N I C 1 3に入力され、必要な信号変換等が行われた後、第 2のフィジカルデバィス 1 1及び P C I プリッジ 9を介して主データ処理部 8へ入力される。

そして、主データ処理部 8から、プリン夕 2 4へ対しての文書出力命令が改めて出力され、その命令は、 P C I ブリッジ 9、第 1のフイジ力ルデバイス 1 0及び第 1の N I C 1 2を介して電源プラグ 1から図示されない屋内の電力線へ送出されることとなる。

プリンタ 2 4が接続された電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 2において、先の文書出力命令が第 1の N I C 1 2及び第 1のフィジカルデバイス 1 0及び P C Iプリッジ 9を介して主データ処理部 8へ入力されると、主データ処理部 8においては、その命令に付加されている予め設定された機器識別のための I D等より、その命令がプリンタ 2 4に対するものであると判定されることとなる。

そして、この電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 2の主データ処理部 8から、 P C I ブリッジ 9、第 2のフィジカルデバィス 1 1及び第 2 の N I C 1 3を介してプリンタ 2 4に対する文書出力命令が出力され、プリンタ 2 4において文書出力が実行されることとなる。

これ以外の機器同士においても、基本的には同様であるので、それぞれについてのここでの詳細な説明は省略するが、上述したプリンタ 2 4 の使用の他に、他の代表的な電力線ネットワークを利用した使用形態について簡潔に挙げれば、まず、例えば、携帯用パーソナルコンピュータ 2 8 a, 2 8 bの無線アクセスボイント 1 9を介しての上述のようなプリン夕 2 4の使用、また、モデム 2 6を用いた AD S Lによるインタ一ネット網へのアクセスが可能である。なお、デスクトップ型パーソナルコンピュータ 2 3等の他のコンピュータも、同様にプリンタ 2 4の使用や、モデム 2 6の使用による AD S Lの利用が可能となっている。

さらに、 P DA 2 9は、 Blue tooth方式により電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 4と接続されて、上述したようなプリンタ 2 4の使用や、 AD S Lによるインターネット網へのアクセスが可能となっている。

またさらに、携帯用パーソナルコンピュータ 2 2、デスクトップ型パ一ソナルコンピュータ 2 3、ワークステーション 2 5、携帯用パ一ソナルコンピュータ 2 8 a， 2 8 bは、いずれも、勿論のこと、電力線通信を利用したプロバイダを介してインターネット網との通信を行うことも可能となっている。

次に、本発明の実施例における電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜S 4を用いた各機器の遠隔動作制御について説明する。

先ず、本発明の実施例においては、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜 S 4のいずれの主データ処理部 8にも、公知 · 周知の S NM P (Simple Network Management Protocol)エージェントが搭載されている。そして、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜S 4に接続された各種の機器の内、この S NMPエージェントによる動作制御の対象となる機器については、予め機器を区別するための識別番号が付与されており、そのデータは、対象となる機器が接続されている電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1〜 S 4の主データ処理部 8に予め記憶されているものとなっている。

一方、仮に図 5に示されたネットワークは、同一の建造物内において構築されたものであると仮定すると、 S NMPマネージャが搭載されるコンピュータ（図示せず）は、例えば、外部、すなわち、他の建造物内に設けられたものである。勿論、この場合、この図示されないコンビュ一夕は、本発明の実施例に示された構成を有する電力線通信用モデム内蔵型中継装置を介して電力線通信が可能となっているものが前提であることは言うまでもないことである。

かかる前提の下、 S N M Pエージェントが搭載された電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1 〜 S 4において、 S N M Pマネージャが搭載されたコンピュータからの指令を受け取って共通的に実行される基本的な処理手順について図 6を参照しつつ説明する。

まず、図 6に示された処理は、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1 〜 S 4の主データ処理部 8においてサブルーチン処理として所定の繰り返し周期で実行されるもので、処理が開始されると、最初に S N M P マネージャが搭載されたコンピュータ（図示せず）からの制御指令の入力が有るか否かが判定される（図 6のステップ S 1 0 2参照）。ここで、制御指令は、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 1 〜 S 4に接続されたプリン夕 2 4等の機器の動作を制御するための指令の意味である。そして、ステップ S 1 0 2において、制御指令の入力は無いと判定された場合（N Oの場合）には、一連の処理は終了されることとなる一方、制御指令の入力有りと判定されると（Y E Sの場合）、制御指令の対象となる機器の識別番号が、接続されている機器のものと一致するか否かが判定されることとなる（図 6のステップ S 1 0 4参照）。例えば、電力線通信用モデム内蔵型中継装置 S 2の主データ処理部 8においては、ワークステーション 2 5とプリンタ 2 4にそれぞれ予め付与された識別番号が記憶されており、この記憶データと制御指令にある識別番号とが一致するか否かが判定されることとなる。

そして、このステップ S 1 0 4の判定において、機器番号が一致しないと判定された塲合（N Oの場合）には、一連の処理が終了される一方、機器番号が一致すると判定された場合（Y E Sの場合）には、その識別番号の機器に対して入力された制御指令に応じた動作制御が行われることとなる（図 6のステップ S 1 0 6参照）。

以上、述べたように、本発明によれば、電力線通信用モデムとコンビユータネットワーク用の中継装置とを一体化したので、従来に比して格段と配線の手間が省け、設置の際の作業効率の向上を図ることができるものである。また、従来と異なり、電力線通信モデムとコンピュータネットワーク用の中継装置とを別個に購入する必要がなくなるので、導入コストの低減を図ることができる。

さらに、電力線通信用モデムとコンピュータネットワーク用の中継装置とを一体化したので、電力線通信を利用したネットワークの構築が従来に比して容易となるものである。

またさらに、商用電源用の電源コンセントを設けたので、この電力線通信用モデム内蔵型中継装置に接続される各種の機器の電源供給が容易となり、従来と異なり、機器毎に電源用の配線を周囲の電源コンセントまで配設する必要がなくなり、機器周辺が多くの電源用の配線等によつて煩雑になることが防止できるものである。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明に係る電力線通信用モデム内蔵型中継装置は、電力線通信用モデムとコンピュータネットワーク用の中継装置とがー体化されてなるものであるため、電力線通信を利用しつつ、ネットワークを構築するに適したものである。

Claims

請求の範囲

1. クライアント機能を有してなる端末機器を電力線を介してィンターネットへ接続可能とする電力線通信用のモデム部と、前記端末機器及び周辺機器が接続されて、これら端末機器及び周辺機器の入出力信号の中継を行う中継部とが、一体に収納されてなることを特徴とする電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

2. モデム部は、商用交流電源への電力線通信のための信号の重畳及び商用交流電源からの電力線通信のための信号の分離を行う混合 · 分離器を有してなり、

中継部は、混合 · 分離器と接続されて、当該中継部に接続された端末機器及び周辺機器が前記混合 · 分離器を介して電力線通信のための信号の入力及び出力が可能に構成されてなることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

3. 中継部は、 Bluetooth方式により端末機器又は周辺機器との接続を可能とする Bluetoothィンターフェイス機能を有してなることを特徴とする請求の範囲第 2項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

4. 中継部は、無線アクセスポイントを介して端末機器及び周辺機器を接続可能に構成されてなることを特徴とする請求項第 3項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

5. 中継部は、 S NM Pエージェントが搭載され、電力線を介して S N MPマネージャが搭載された外部の端末機器により、当該中継部に接続された端末機器及び周辺機器の動作制御が可能に構成されてなることを特徴とする請求の範囲第 4項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置,

6. モデム部は、トランス及び整流回路を有し、前記トランスの一次側は電力線へ、二次側は混合 · 分離器に、それぞれ接続されるよう構成されてなり、

前記混合 ·分離器は、中継部へ対する商用交流電圧から分離された信号を出力すると共に、商用交流電圧を出力するよう構成されてなり、前記混合 ·分離器から出力された前記商用交流電圧は、前記整流回路に印加され、当該整流回路の整流出力が、前記中継部の電源として供給されるよう構成されてなることを特徴とする請求の範囲第 5項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

7 . トランスの一次側には、電源コンセントが設けられ、当該電源コンセントは筐体に一体化されて設けられたことを特徴とする請求の範囲第 6項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

8 . 電源プラグが筐体に一体化されて、外部の電源コンセントに直接挿入可能に設けられてなることを特徴とする請求の範囲第 7項記載の電力線通信用モデム内蔵型中継装置。

9 . インタ一ネットとの通信可能に構成されてなる端末機器と、

前記端末機器を電力線を介してィンタ一ネットと通信可能に接続する電力線通信用モデム部と、前記端末機器及び周辺機器が接続されて、これら端末機器及び周辺機器の入出力信号の中継を行う中継部とが、一体に収納されてなる電力線通信用モデム内蔵型中継装置と、

前記電力線及びィンターネット網を含む通信網とから構成されてなることを特徴とする電力線ネットワークシステム。

1 0 . 電力線通信用モデム内蔵型中継装置の中継部は、当該中継部に接続された端末機器及び周辺機器の動作を電力線を介して外部の端末機器から入力される制御指令に基づいて動作制御可能に構成されてなることを特徴とする請求の範囲第 9項記載の電力線ネットワークシステム。

1 1 . 中継部には S N M Pエージェントが搭載される一方、電力線を介して制御指令を発する外部の端末機器には S N M Pマネージャが搭載さ WO 2004/056004 -\ j PCT/JP2002/013167 れてなることを特徴とする請求の範囲第 1 0項記載の電力線ネットヮークシステム。

1 2 . 中継部に接続された端末機器及び周辺機器には、それぞれ識別番号が付与され、 S N M Pマネージャが搭載された端末機器は、前記識別番号により、動作制御の対象となる機器の選択を行うことを特徴とする請求項第 1 1項記載の電力線ネットワーク