WO2004030077A1

WO2004030077A1 - 接合方法および装置

Info

Publication number: WO2004030077A1
Application number: PCT/JP2003/012204
Authority: WO
Inventors: Tadatomo Suga; Akira Yamauchi
Original assignee: Toray Engineering Co., Ltd.
Priority date: 2002-09-26
Filing date: 2003-09-25
Publication date: 2004-04-08
Also published as: AU2003266600A1; JP2006080099A

Abstract

基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合するに際し、金属接合部の接合面をエネルギー波により洗浄し、洗浄された接合面の雰囲気を特殊ガスに置換して接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜を形成した後、大気中で特殊皮膜を除去又は破壊しながら金属接合部同士を接合する接合方法、および接合装置。エネルギー波により接合面を洗浄した被接合物を大気中に取り出した後接合までの間、洗浄された接合面に異物が付着することを適切に防止でき、大気中での接合をより確実にかつ容易に行うことが可能になる。

Description

明系田 »

接合方法および装置

技術分野

本発明は、チップやウェハ—、各種回路基板等の、基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合する接合方法および装置に関する。

背景技術

接合部を有する被接合物同士を接合する方法として、特許第 2 7 9 1 4 2 9号公報には、シリコンウェハ一の接合面同士を接合するに際し、接合に先立って室温の真空中で不活性ガスイオンビームまたは不活性ガス高速原子ビームを照射してスパッタエッチングする、シリコンウェハーの接合法が開示されている。この接合法では、シリコンウェハ一の接合面における酸化物や有機物等が上記のビームで飛ばされて活性化された原子で表面が形成され、その表面同士が、原子間の高い結合力によって接合される。したがって、この方法では、基本的に、接合のための加熱を不要化でき、活性化された表面同士を単に接触させるだけで、常温またはそれに近い低温での接合が可能になる。

しかし、この接合法では、エッチングされた接合面同士の接合は、真空中にて、表面活性化の状態を維持したまま行われなければならない。そのため、上記ビームによる表面洗浄から接合に至るまで、所定の真空状態に保たなければならず、とくに接合のための機構の少なくとも一部を所定の真空度に保持可能なチヤンバ内に構成しなければならないためシール機構が大がかりになり、装置全体が大型かつ高価なものになる。また、上記ビームによる表面洗浄と接合の工程を分けるためにこれらを別の箇所で行おうとすると、両箇所間にわたつて所定の真空状態に保つことや、該真空状態に保ったまま被接合物を洗浄箇所から接合箇所に搬送する手段が必要になり、現実的な装置設計が難しくなるとともに、さらに装置全体の大型化を招く。

上記のようなビーム照射によるスパッタエッチングにより表面洗浄して接合する方法に関して、最近、上述したような接合面の表面活性化による接合に対する利点を最大限確保しつつ、被接合物の金属接合部同士の接合を大気中で行うことの可能性が探究され始めた。表面活性化後、大気中での接合が可能になれば、真空中等で接合を行う場合に比べて、接合工程、装置を大幅に簡素化することが可能となる。

しかしながら、大気中で接合を行う場合、真空中での表面洗浄後、洗浄された被接合物を大気中に取り出すと、洗浄により表面活 tt化された接合面に酸化膜や有機物層、コンタミ層が付着するおそれがあり、このような異物層が比較的厚く形成されたり強固に付着していたりすると、現実的には大気中での接合は困難になる。

, 発明の開示

そこで本発明者らは、最近検討され始めた上記のような表面活性化による接合技術に着目して鋭意検討した結果、洗浄により表面活性化された接合面に接合時に容易に除去可能な特殊皮膜を形成しておけば、洗浄された被接合物を大気中に取り出しても実際の接合直前まで表面活性化された接合面に酸化膜や有機物層、コンタミ層が付着することを防止でき、接合時あるいは接合直前にその特殊皮膜を除去して表面活性化された接合面を露出させることにより、確実に大気中での接合が可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明の目的は、エネルギー波により接合面を洗浄した被接合物を大気中に取り出した後接合までの間、洗浄された接合面に異物層が付着することを適切に防止して、大気中での接合をより確実にかつ容易に行うことが可能な接合方法およぴ装置を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明に係る接合方法は、基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合するに際し、前記金属接合部の接合面をエネルギ一波により洗浄し、洗浄された接合面の雰囲気を特殊ガスに置換して接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜を形成した後、大気中で前記特殊皮膜を除去又は破壊しながら金属接合部同士を接合することを特徵とする方法からなる。金属接合部の接合面のエネルギー波による洗浄は、大気圧下で行うことも可能であり、減圧下で行うことも可能である。

金属接合部の接合面を洗浄するエネルギー波としては、プラズマを用いることが好ましく、とくに減圧下でのプラズマを用いることが好ましい。

接合に際し上記特殊皮膜を除去する方法としては、各種の方法を採用可能である。すなわち、接合時に加熱により前記特殊皮膜を除去することが可能である。加熱温度としては、固相での金属間の接合を促進させ、かつ装置の負担を抑えるために、 1 8 0 °C以下好ましくは 1 5 0 °C未満で特殊皮膜を除去できることが好ましい。また、接合時に加圧により特殊皮膜を破壌して洗浄面を露出させることも可能である。また、除去接合時に超音波印加により特殊皮膜を分解除去することも可能である。また、接合時にエネルギー波による洗浄により特殊皮膜を除去することも可能である。この特殊皮膜除去のための照射エネルギー波は、上述の接合面洗浄のためのエネルギー波よりも弱いものでよく、たとえば大気圧プラズマ等を使用できる。さらに、接合時に、加熱、加圧、超音波印加、エネルギー波による洗浄のうちの少なくとも 2つを組み合わせて行い、それによつて上記特殊皮膜をより効果的に除去することも可能である。

上記特殊皮膜を形成するための特殊ガスとしては、窒素ガス、 A rガス、炭素、フッ素を含むガス等を用いることができる。たとえば、洗浄後に窒素ガスや A r ガス、炭素、フッ素を含むガスに置換すれば、窒素や A r、 C、 Fの分子が接合面に付着した特殊皮膜を形成することができ、その状態で大気中を搬送して接合手段に装着し、接合時に、たとえば加圧により、その薄い皮膜を押し破って接合することができる。また、薄い皮膜であれば、加熱により拡散させることができる。また、超音波を印加することによつても、接合部における界面でのすべりを発生させ、それによつて皮膜を分解除去して、接合することができる。さらに、特殊皮膜に上記事前洗浄より短時間でエネルギー波を照射し、それによつて皮膜を除去して接合することもできる。たとえば、 A rプラズマで洗浄後炭素（C ) 系の特殊皮膜を形成することで大気中でも酸化が防げ、接合時の酸素プラズマにより容易に特殊皮膜は除去することができる。なお、上記特殊皮膜の形成は、水酸基、水素プラズマ ·酸素プラズマによる置換によっても可能である。

また、本発明においては、エネルギー波による洗浄、特殊皮膜の形成後、接合に至るまでの間に、より確実に、この特殊皮膜以外の異物層が極力付着しないようにするために、接合に至るまでの工程において接合面（つまり、特殊皮膜が形成された接合面）に対して非酸化性ガス又は特殊ガスにより雰囲気をパージすることもできる。この場合のパージ用の特殊ガスは、上述の特殊皮膜形成用の特殊ガスと同種のものであっても異種のものであってもよい。また、このパージは、局所的に行えばよい。すなわち、特殊皮膜の形成後金属接合部同士の接合までの間の、被接合物搬送、接合のための被接合物の保持および接合のための被接合物同士の位置合わせ工程のうちの少なくとも一つの工程で（望ましくは一連の工程のすべてにおいて）、特殊皮膜が形成されている接合面に対し非酸化性ガス又は特殊ガスを局所的に供給する方法を採用できる。

本発明における接合は、とくに、表面が金、銅、 A 1、 I n、 S nのいずれかにより構成されている金属接合部同士を接合する場合に好適である。たとえば、互いに接合される金属接合部の組み合わせとして、金、銅、 A 1、 I n、 S nのいずれかの同種金属同士、あるいは任意の 2つの異種金属同士、あるいは、一方を金とし他方を銅、 A l、 I n、 S nのいずれかとする組み合わせとすることができる。中でも、金同士の接合の場合、常温でも確実に接合できるようになる。ただし、金同士の接合以外の場合でも（たとえば、金 Z銅、金/アルミニウム等の接合等）、常温あるいはそれに近い低温での接合を可能とすることができる。また、少なくとも一方の金属接合部を特定の金属、たとえば金で構成する場合、金属接合部を形成する電極等の全体を金で構成することもできるが、表面だけを金で構成することもできる。表面を金で構成するための形態はとくに限定されず、金めつきの形態や金薄膜をスパッタリングゃ蒸着等により形成した形態を採用すればよい。

上記エネルギー波による洗浄では、金属接合部の接合される全表面で 1 . 6 n m以上の深さにエッチングすることが好ましい。このような深さ以上にエツチング可能なエネルギー波照射により、金属接合部同士を大気中で接合するに必要な表面性状を得ることが可能になる。

上記金属接合部同士の接合時には、金属接合部間の隙間のばらつきを最大 4 β m以下にすることが好ましい。隙間のばらつきが 4 m以下（レンジで 4 m以下）であれば、適切な接合荷重、たとえば 3 0 0 M P a程度の接合荷重で、金属接合部同士の接合のために必要な隙間のばらつき以下に抑えることが可能となる < また、金属接合部同士の接合時に、被接合物間の平行度を 4 // _m以内（レンジで以内）に調整することが好ましい。このような平行度調整により、上記の隙間のばらつきを小さく抑えることが可能になるとともに、金属接合部同士がより密接に面接触できるようになり、一層容易に接合できるようになる。

また、金属接合部同士の接合に際し、表面同士が良好に密着できるように、少なくとも一方の金属接合部の表面硬度がピツカ一ス硬度 H vで 1 2 0以下、さらに好ましくはアニーリングにより硬度を 1 0 0以下に下げたものがよい。たとえば、表面硬度 H vを 3 Q〜7 0の範囲内（たとえば、平均 H vを 5 0 ) とすることが好ましい。このような低硬度としておくことで、接合荷重印加時に金属接合部の表面が適当に変形し、より密接な接合が可能となる。

本発明に係る接合装置は、基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合する装置であって、前記金属接合部の接合面にエネルギー波を照射する洗浄手段と、洗浄された接合面の雰囲気を特殊ガスに置換して接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜を形成する特殊ガス置換手段と、被接合物の金属接合部同士を大気中で前記特殊皮膜を除去又は破壊しながら接合する接合手段とを有することを特徴とするものからなる。この接合装置においては、上記洗浄手段を、大気圧下で金属接合部の表面にエネルギー波を照射する手段に構成することもできるし、減圧下で金属接合部の表面にエネルギー波を照射する手段に構成することもできる ο

この接合装置においては、上記洗浄手段がプラズマ照射手段からなることが好ましい。

また、上記接合手段は、特殊皮膜を除去する手段として、接合時に加熱により特殊皮膜を除去する加熱手段、加圧により特殊皮膜を破壊する加圧手段、超音波印加により特殊皮膜を分解除去する超音波印加手段、またはエネルギー波による洗浄により特殊皮膜を除去する接合時エネルギー波洗浄手段を備えている構成とすることができ、さらには、これらのうちの少なくとも 2つの手段を備えている構成とすることもできる。接合時エネルギー波洗浄手段としては、大気圧プラズマ照射手段を用いることができる。

また、上記特殊ガス置換手段としては、窒素ガスに置換する手段、 A rガスに置換する手段、炭素を含むガスに置換する手段、フッ素を含むガスに置換する手段等に構成できる。さらに、この接合装置は、特殊皮膜の形成後金属接合部同士の接合までの間の、被接合物搬送、接合のための被接合物の保持および接合のための被接合物同士の位置合わせ工程のうちの少なくとも一つの工程で、特殊皮膜が形成されている接合面に対し非酸化性ガス又は特殊ガスを局所的に供給する手段を傭えている構成としてもよい。これにより、前述の如く、接合に至るまで、上記特殊皮膜以外の異物層が付着することをより確実に防止できる。

また、接合される両金属接合部の表面金属種の組み合わせは、前述したように、金、銅、 A l、 I S ηのいずれかの同種金属同士、あるいは任意の 2つの異種金属同士、あるいは、一方を金とし他方を銅、 A l、 I n、 S nのいずれかとする組み合わせとすることができる。中でも、金同士の組み合わせとする場合、接合が最も容易になる。とくに超音波印加手段を設けておくことにより、このような異種金属同士の接合まで可能となる。

また、上記洗浄手段は、金属接合部同士を大気中で接合するに必要な表面エツチングを行うために、金属接合部の接合される全表面で 1 . 6 n m以上の深さのエツチングが可能なエネルギー以上でエネルギ一波を照射する手段からなることが好ましい。

また、上記接合手段は、金属接合部同士の接合時の隙間のばらつきを最大 4 m以下にする手段を備えていることが好ましい。また、接合手段が、金属接合部同士の接合時の被接合物間の平行度を 4 m以内に調整する手段を備えていることが好ましい。さらに、少なくとも一方の金属接合部の表面硬度がビッカース硬度 H Vで 1 2 0以下好ましくは 1 0 0以下とされていることが望ましい。

本発明はまた、前記のような接合方法により作製された接合体も提供する。すなわち、本発明に係る接合体は、基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士の接合体であって、前記金属接合部の接合面がエネルギー波により洗浄され、洗浄された接合面の雰囲気が特殊ガスに置換されて接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜が形成された後、大気中で前記特殊皮膜が除去又は破壊されながら金属接合部同士が接合されることによって作製されたことを特徴とするものからなる _c 上記接合体においては、接合された被接合物の少なくとも一方が半導体からなる構成とすることができる。上記のような本発明に係る接合方法および装置においては、減圧下または大気圧下で被接合物の金属接合部の接合面にエネルギー波が照射され、表面がエッチングにより洗浄され活性化された後、特殊ガスに置換されてその特殊ガスに由来する特殊皮膜が形成される。この特殊皮膜により洗浄された接合面が覆われるため、酸化膜や有機物層、コンタミ層等の異物層の接合面への付着が防止され、その状態で接合工程に供される。接合時には、加熱や加圧、超音波印加、接合前ェネルギ一波照射のいずれか、またはそれらの組み合わせにより、特殊皮膜が除去又は破壌され、洗浄された界面が露出されて、接合が行われる。この特殊皮膜は、薄く形成されるか、あるいは多少厚くても容易に剝がされ得るものに形成されているので、接合時には問題なく容易に除去される。このように接合に至るまで特殊皮膜によって接合面が被覆されているので、エネルギー波洗浄により表面活性化された接合面の状態が接合開始まで維持され、接合に最適な表面状態が露出された直後に接合が開始されることになる。したがって、大気中の接合でありながら、従来の真空中でエネルギー波洗浄された後真空状態を維持したまま接合が開始されるのと同等の条件が得られ、所望の接合が容易に達成されることになる。大気中での接合が可能となるので、接合のために大がかりな真空装置やそのためのシール装置等が不要になり、工程全体、装置全体として大幅に簡素化され、コストダウンも可能となる。

また、接合に至るまでエネルギー波洗浄された接合面が特殊皮膜によって被覆された状態に保たれるので、被接合物の大気中搬送や、ある時間大気中への被接合物の放置が可能になる。これによつて、洗浄工程、接合工程間の自由度を増大させることができるとともに、装置設計の自由度も増大させることができる。さらに、各工程に要する時間に差異が有る場合にも、工程間で被接合物を待機させることが可能になり、時間差を容易に吸収して、大量連続生産の場合の生産性を向上することができる。

このように、本発明に係る接合方法および装置によれば、エネルギー波により接合面を洗浄した被接合物を大気中に取り出した後接合までの間、洗浄された接合面に異物層が付着することを適切に防止することができ、大気中での接合をより確実にかつ容易に行うことが可能になる。大気中接合を可能とすることにより、工程、装置の大幅な簡素化、コストダウンも可能になる。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施態様に係る接合装置の概略構成図である。

図 2は、特殊皮膜形成の様子を示す被接合物の拡大部分側面図である。

図 3は、接合時エネルギー波照射手段の別の構成例を示す概略構成図である。図 4は、接合時エネルギー波照射手段のさらに別の構成例を示す概略構成図である。

図 5は、本発明のの実施態様に係る接合装置の概略構成図である。

〔符号の説明〕

1 接合装置

2、 3 金属接合部

2 a、 3 a 接合面

被接合物（チップ）

5 被接合物（基板）

6 真空ポンプ

7 チャンバ

8 プラズマ照射手段

9 プラズマ

1 0 特殊ガス供給ポンプ

1 1 特殊皮膜

1 2 待機部

1 3 反転機構

1 4 反転機構のへッド部

1 5 ボンディングへッド

1 6 ボンディングツール

1 7 ボンディングステージ

1 8 加熱手段としてのヒータ

1 9 加圧手段

2 0 位置調整テ一プル 2 1 2視野の認識手段

2 2 超音波印加手段

2 3、 2 4、 2 5 接合時エネルギー波洗浄手段 3 0 接合装置部

4 1 チップ

4 2 基板

4 3 トレイ（ワークトレイ）

4 4 トレィチェンジャー

4 5 洗浄チヤンバ

4 6 特殊ガス

4 7 トレィローダー

4 8 パージガス

9 ステージテ一ブル

5 0 待機部

5 1 多孔質板

5 2 パージノズル

5 3 パージガス

5 4 蓋

5 5 基板移載機構

5 6 保持へッド

5 7 ボンディングステージ

5 8 パージガス

5 9 チップ反転機構

6 0 保持へッド

6 1 ボンディングツール

6 2 パージガス

6 3 . 6 パージノズル

6 5、 6 6 パ一ジガス

6 7 2視野の認識手段 6 8 ボンディングへッド

6 9 完成品トレイ

発明を実施するための最良の形態

以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を參照しながら説明する。

図 1は、本発明の一実施態様に係る接合装置 1を示している。基材の表面に金属接合部 2または 3を有する被接合物 4または 5は、まず、真空ポンプ 6により減圧され所定の真空度にされたチヤンバ 7内で、エネルギー波による洗浄手段としてのプラズマ照射手段 8から照射されたプラズマ 9によって金属接合部 2、 3 の接合面がエッチングにより洗浄される（洗浄工程）。洗浄後、チャンバ 7内は、ポンプ 1 0により供給される特殊ガスで置換され、それによつて洗浄された接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜が形成され、その状態で、チャンバ 7内から取り出された被接合物 4、 5が接合工程（接合装置部 3 0 ) に搬送され、金属接合部 2、 3同士が大気中で接合される。なお、本実施態様では所定の減圧下にてプラズマ照射することとしているが、大気圧下でのプラズマ照射とすることも可能である。

上記特殊皮膜の形成は、たとえば図 2に示すように、プラズマ 9によって洗浄された接合面 2 a ( 3 a ) の表面に接する雰囲気ガスが上記特殊ガスに置換されることにより、その特殊ガスに由来する特殊分子の吸着や付着等により特殊皮膜 1 1が形成され、この特殊皮膜 1 1によってプラズマ洗浄された接合面 2 a ( 3 a ) が被覆される。特殊ガスが窒素ガスや A rガス、炭素、フッ素を含むガスの場合には窒素分子や A r分子、 C分子、 F分子が付着されて、それぞれ、それらの特殊ガスに由来する特殊分子によって特殊皮膜 1 1が形成される。この特殊皮膜 1 1は、通常極めて薄く形成され容易に除去あるいは破壊し得るものであり、比較的厚く形成された場合にあっても、剝がれ易く容易に除去し得るものに形成される。

なお、上記において、被接合物 4は、たとえばチップからなり、被接合物 5は、例えば基板からなる。ただし、ここでチップとは、たとえば、 I Cチップ、半導体チップ、光素子、表面実装部品、ウェハーなど種類や大きさに関係なく基板と接合される側の全ての形態のものを指す。この被接合物 4上に、金属接合部 2として、たとえばバンプが形成されている。また、基板とは、たとえば、樹脂基板、ガラス基板、フィルム基板、チップ、ウェハーなど種類や大きさに関係なくチップと接合される側の全ての形態のものを指す。本発明における代表的な態様として、接合される被接合物の少なくとも一方が半導体からなる態様を挙げることができる。

接合装置部 3 0では、たとえば、所定の待機部 1 2に、上記洗浄され特殊皮膜 1 1が形成された被接合物 4、 5が大気中を搬送された後載置される。被接合物 4は、反転機構 1 3 pへッド部 1 4に、洗浄面に触れないように、吸着等により保持され、上下反転された後、ボンディングへッド 1 5の下部に設けられたボンディングツール 1 6に、金属接合部 2が下方に向けられた形態で吸着等によって保持される。被接合物 5は、待機部 1 2から移載され、たとえば、ボンディングステージ 1 7上に、金属接合部 3が上方に向けられた形態で吸着等によって保持される。被接合物 4用の移載機構と被接合物 5用の移載機構とを共通化することも可能であるが、それぞれ別個に設けてもよい。別個に設ける場合には、被接合物 4用の移載機構には、上記の如く反転機構 1 3が設けられる。本実施態様では、ボンディングツール 1 6に加熱手段としてのヒータ 1 8が内蔵されており、大気中にて、常温下での接合、加熱下での接合のいずれも可能となっている。

ボンディングへッド 1 5は、加圧手段 1 9により、ボンディングツール 1 6を介して被接合物 4を下方に押圧できるようになつており、被接合物 5に対して、所定の接合荷重を印加、コントロールできるようになつている。本実施態様では、ボンディングへッド 1 5は、上下方向（Z方向）に移動および位置決めできるようになっている。

また、上記被接合物 5を保持しているボンディングステージ 1 7は、本実施態様では、下部に設けられている位置調整テーブル 2 0による、 X、 γ方向の水平方向位置制御、 0方向の回転方向位置制御、および、 X軸、 Y軸周りの傾き調整制御により、被接合物 4との間の相対位置合わせおよび平行度調整を行うことができるようになつており、金属接合部同士の接合時の隙間のばらつきを小さく抑えることもできるようになつている。この相対位置合わせおよび平行度調整は、被接合物 4、 5間に進退可能に揷入される認識手段、たとえば 2視野の認識手段 2 1 (たとえば、 2視野カメラ）により、被接合物 4、 5あるいはそれらの保持手段に付された認識マーク（図示略）を読み取り、読み取り情報に基づいて位置や角度の必要な修正を行うことにより、実施される。 2視野の認識手段 2 1は、 X、 Y方向、場合によっては Z方向への位置調整が可能となっている。この相対位置合わせおよび平行度調整は、本実施態様では主としてボンディングステージ 1 7側で行われるが、ボンディングへッド 1 5またはボンディングツール 1 6側で行うようにすることも可能であり、両側で行うことも可能である。両側で行う場合には、必要に応,じて、ボンディングへッド 1 5側については昇降制御だけでなく回転制御および/または平行移動制御を行い、ボンディングステージ 1 7側についても回転制御、平行移動制御および昇降制御などを行うことができ、これら制御形態は必要に応じて任意に組み合わせることが可能である。

上記実施態様では、被接合物 4、 5の接合時に特殊皮膜 1 1を除去するに際して、加熱手段としてのヒータ 1 8による加熱および加圧手段 1 9による加圧のいずれか又は両方を適用できる構成となっているが、加熱、加圧の他にも、 2点鎖線で示すように、ボンディングへッド 1 5またはボンディングツール 1 6に超音波印加手段 2 2を設けて超音波印加により特殊皮膜 1 1を分解除去する方法、または/および、接合時エネルギー波洗浄手段 2 3からの照射エネルギー波（たとえば、大気圧プラズマ）により接合面 2 a、 3 a上の特殊皮膜 1 1を除去する方法も採用でき、これら除去方法の任意の 2つ以上を組み合わせることもできる。図 1に示した例では、被接合物 4側に、とくにその金属接合部 2に超音波振動を与えることにより、被接合物 5の金属接合部 3との間で超音波接合を行うことができるようになっているが、被接合物 5側に超音波振動を与えることも可能である。また、図 1に示した例では、接合時エネルギー波洗浄手段 2 3は首振り型として例示されているが、図 3に示すように、間隙が狭められた被接合物 4、 5の接合面に対して同時洗浄可能な接合時エネルギー波洗浄手段 2 4を備えた構成、あるいは図 4に示すように、被接合物 4、 5の保持部自身に接合時エネルギー波照射手段 2 5 (プラズマ電極等）を設けた構成とすることも可能である。

上記のような接合装置を用いて本発明に係る接合方法は次のように実施されるまず、所定の真空度とされたチヤンバ 7内で、被接合物 4 としてのチップ 4の金属接合部 2 (たとえば、バンプ）と、被接合物 5としての基板 5の金属接合部 3 (たとえば、電極）が、プラズマ洗浄され、表面が活性化される。このプラズマ洗浄においては、後の大気中接合のために表面異物層を除去し十分に表面活性化するために、金属接合部の接合される全表面で 1 . 6 n m以上エッチングできるようにプラズマ照射強度、時間を設定することが好ましい。

上記プラズマ洗浄後に、チャンバ 7内が特殊ガスに置換され、洗浄後の接合面上に、図 2に示したように、その特殊ガスに由来する特殊皮膜 1 1が形成される。この状態では、プラ 'マ洗浄された接合面 2 a、 3 aは、形成された特殊皮膜 1 1で覆われる。この状態にて、つぎの接合工程に移行するためにチャンバ 7内から大気中へと取り出されるが、接合面 2 a、 3 aが特殊皮膜 1 1で覆われているため、これら接合面 2 a、 3 aに酸化膜や有機物層、コンタミ層等の異物層が付着することが防止される。また、接合までこの状態に維持されるから、たとえば待機部 1 2で待機されている間も、異物層の付着が防止されることになる。

このように特殊皮膜 1 1で接合面 2 a、 3 aが覆われたチップ 4および基板 5 は、一旦待機部 1 2に載置された後、チップ 4は上下反転されてボンディングッ —ル 1 6に、基板 5は反転されずにボンディングステージ 1 7に、それぞれ保持される。対向保持されたチップ 4と基板 5は、 2視野の認識手段 2 1による読み取り情報に基づいて、所定の精度内に入るように位置合わせされ、平行度も所定の精度内に入るように調整される。とくに平行度に関しては、良好な接合を達成するために、金属接合部間の隙間のばらつきを最大 4 // m以下とするように調整されることが好ましい。このような被接合物の保持、位置合わせ動作時にも、接合面 2 a、 3 aが特殊皮膜 1 1で覆われている状態に維持され、異物層の付着が防止される。

そして、この状態から、ボンディングツール 1 6が降下され、チップ 4と基板 5の接合が行われるが、この接合時に、特殊皮膜 1 1が除去されて、プラズマ洗浄され表面活性化されている接合面 2 a、 3 aが露出され、目標とする接合が大気中で行われる。特殊皮膜 1 1の除去には、前述したように、形成されている特殊皮膜 1 1の種類に応じて、ヒ一タ 1 8による加熱、加圧手段 1 9による加圧、超音波印加手段 2 2による超音波印加、接合時エネルギー波洗浄手段 2 3によるエネルギー波洗浄のいずれか、あるいはこれらの組み合わせによる方法が採用される。特殊皮膜 1 1の除去により、プラズマ洗浄直後と同等の、あるいはそれから大きくは低下していない、表面活性化された接合面 2 a、 3 aが現れるので、大気中であっても、劣化していない状態で接合面 2 a、 3 a同士が良好に接合されることになる。

大気中での接合が可能になることにより、接合部に関して大がかりなシール装置等が不要になり、工程、装置ともに簡素化され、コストダウンも可能となる。また、接合まで特殊床膜 1 1で覆われた状態に維持されるので、異物層の付着を防止しつつ大気中の搬送や、大気中での待機等も可能となり、一層、工程、装置の簡素化が可能になるとともに、洗浄工程、接合工程間の自由度も増大される。この自由度の増大により、各工程に必要とされる時間が異なる場合にあっても、間に待機部等のバッファを問題なく設けることができ、エネルギー波洗浄を含めた接合工程全体の一連の動作を円滑に行わせることができ、生産性向上にも寄与できる。また、工程全体としてのタクトタイムの短縮にも寄与できる。

なお、本発明では、エネルギー波により洗浄された接合面を接合に至るまで特殊皮膜で覆った状態に維持することにより、基本的に、特殊皮膜が除去される接合直前まで接合面に異物層が付着することを防止することができるが、より一層確実に異物層の付着を防止するためには、前述したように、搬送工程や待機工程、保持動作時や位置合わせ時において、特殊皮膜で覆われた接合面に対して非酸化性ガスや特殊ガスにより局所的に雰囲気をパージすることが好ましい。このようにすれば、特殊皮膜を形成した状態でその接合面が雰囲気空気（外気）に触れにくくなるため、実際の接合に至るまで特殊皮膜を形成しておく効果がより良好に発揮されることになる。

上記のような雰囲気パージを達成するために、たとえば図 5に示すような全体構成を採用することができる。図 5においては、たとえばチップ 4 1と基板 4 2 の入ったトレィ（ワークトレイ） 4 3が段積みされたトレイチェンジャー 4 4からトレイ 4 3が取り出され、洗浄チヤンバ 4 5内に搬入される。この取り出し、搬入には、後述のトレィ取り出し用のトレイローダーを使用してもよく、別の専用手段を用いてもよい。洗浄チャンバ 4 5内は、たとえば真空引きされた後、プラズマ発生用反応ガス（たとえば、 A rガス）に置換され、減圧下でチップ 4 1 と基板 4 2の接合面がプラズマ洗浄される。洗浄後、洗浄チャンバ 4 5内が本発明に係る特殊ガス 4 6に置換されて特殊皮膜が形成される。この特殊ガスへの置換時には、洗浄チャンバ 4 5内はたとえば大気圧とされる。特殊皮膜が形成されたチップ 4 1と基板 4 2を載せたトレイ 4 .3が、トレィローダ一 4 7によって洗浄チャンバ 4 5内から取り出され、非酸化性ガス又は特殊ガスからなるパージガス 4 8でチップ 4 1と基板 4 2を載せたトレィ 4 3上の雰囲気がパージされながら、ステージテ一プル 4 9上の待機部 5 0に搬送される。トレィローダ一 4 7での上記パージは、たとえば多孔質板 5 1を介して非酸化性ガス又は特殊ガスを供給することにより行われる。

ステージテ一プル 4 9上の待機部 5 0では、パージノズル 5 2から吹き出された非酸化性ガス又は特殊ガスからなるパージガス 5 3でパージされながら、移動可能な蓋 5 4により待機中のトレイ 4 3上が覆われてパージガス 5 3が閉じ込められる。待機後、蓋 5 4が開けられ、基板移載機構 5 5の先端部に取り付けられた保持へッド 5 6によって、基板 4 2が吸着により保持され、保持された基板 4 2はボンディングステージ 5 7上に移載される。その場合においても、トレィ 4 3上にはパージノズル 5 2により、パージガス 5 3がパージされているので他のチップや基板上もパージガスで覆われている。このとき、保持へッド 5 6内に非酸化性ガス又は特殊ガスからなるパージガス 5 8が吹き出されてから吸引により基板 4 2が吸着保持され、ボンディングステージ 5 7上に移載する際の吸着解除時には、再び保持へッド 5 6内にパージガス 5 8が吹き出されてへッド内の真空状態が破壊される。また、チップ 4 1側についても、蓋 5 4が開けられ、チップ反転機構 5 9の先端部に取り付けられた保持へッド 6 0によって、チップ 4 1が吸着により保持され、保持されたチップ 4 1は反転された後、ボンディングッ一ル 6 1の下面上に移載される。その場合においても、トレィ 4 3上にはパージノズル 5 2により、パージガス 5 3がパージされているので他のチップや基板上もパージガスで覆われている。このとき、保持へッド 6 0内に非酸化性ガス又は特殊ガスからなるパージガス 6 2が吹き出されてから吸引によりチップ 4 1が吸着保持され、ボンディングツール 6 1に移載する際の吸着解除時には、再び保持へッド 6 0内にパージガス 6 2が吹き出されてへッド内の真空状態が破壌される。チップ 4 1がセッ卜されたボンディングツール 6 1と基板 4 2がセッ卜されたボンディングステージ 5 7の双方に対し、それぞれ、パージノズル 6 3、 6 4から吹き出された非酸化性ガス又は特殊ガスからなるパージガス 6 5、 6 6でチップ 4 1表面上の雰囲気および基板 4 2表面上の雰囲気がパージされながら、 2視野の認識手段 6 7を用いてァライメントされる。ァライメント後、 2視野の認識手段 6 7が退避され、ボンディングへッド 6 8が下降され、ボンディングッ一ル 6 1に保持されているチップ 4 1力ボンディングステージ 5 7に保持されている基板 4 2に、加圧、場合によっては加熱を併用しながら、接合される。チップ 1が基板 4 2上に実装された後、その実装完成品が、たとえば基板移載機構 5 5によって取り出され、完成品トレィ 6 9内に収納される。完成品トレィ 6 9内が順次取り出されてきた完成品で満杯になると、その完成品トレィ 6 9がたとえばトレイローダ一 4 7により、完成品トレィ 6 9を段積みするトレイチヱンジャ一 4 4に払い出される。このように、一連の動作工程の各所に非酸化性ガス又は特殊ガスによるパージを適用できる。

産業上の利用可能性

本発明に係る接合装置および方法は、金属接合部を有する被接合物同士のあらゆる接合に適用でき、とくに少なくとも一方の被接合物が半導体である場合の接合に好適である。

Claims

請求の範囲

1 . 基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合するに際し、前記金属接合部の接合面をエネルギー波により洗浄し、洗浄された接合面の雰囲気を特殊ガスに置換して接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜を形成した後、大気中で前記特殊皮膜を除去又は破壊しながら金属接合部同士を接合することを特徴とする接合方法。

2 . 前記金属接合部の接合面のエネルギー波による洗浄を減圧下で行う、請求項 1の接合方法。

3 . 前記エネルギー波としてプラズマを用いる、請求項 1の接合方法。

4 . 接合時に加熱により前記特殊皮膜を除去する、請求項 1の接合方法。

5 . 接合時に加圧により前記特殊皮膜を破壌する、請求項 1の接合方法。

6 . 接合時に超音波印加により前記特殊皮膜を分解除去する、請求項 1の接合方法。

7 . 接合時にエネルギー波による洗浄により前記特殊皮膜を除去する、請求項 1 の接合方法。

8 . 接合時に、加熱、加圧、超音波印加、エネルギー波による洗浄のうちの少なくとも 2つを行い、前記特殊皮膜を除去又は/及び破壊する、請求項 1の接合方法。

9 . 前記特殊ガスとして窒素ガスを用いる、請求項 1の接合方法。

1 0 . 前記特殊ガスとして A rガスを用いる、請求項 1の接合方法。

1 1 . 前記特殊ガスとして炭素を含むガスを用いる、請求項 1の接合方法。

1 2 . 前記特殊ガスとしてフッ素を含むガスを用いる、請求項 1の接合方法。

1 3 . 前記特殊皮膜の形成後金属接合部同士の接合までの間の、被接合物搬送、接合のための被接合物の保持および接合のための被接合物同士の位置合わせ工程のうちの少なくとも一つの工程で、特殊皮膜が形成されている接合面に対し非酸化性ガス又は特殊ガスを局所的に供給する、請求項 1の接合方法。

1 4 . 接合面が金、銅、 A l、 I n、 S nのいずれかにより構成されている金属接合部同士を接合する、請求項 1の接合方法。

1 5 . 前記エネルギー波による洗浄により、前記金属接合部の接合される全表面で 1 . 6 n m以上の深さにエッチングする、請求項 1の接合方法。

1 6 . 金属接合部同士の接合時に、金属接合部間の隙間のばらつきを最大 4 m 以下にする、請求項 1の接合方法。

1 7 . 金属接合部同士の接合時に、被接合物間の平行度を 4 m以内に調整する、請求項 1の接合方法。

1 8 . 少なくとも一方の金属接合部の表面硬度をビッカース硬度 H vで 1 2 0以下にする、請求項 1の接合方法。

1 9 . 基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士を接合する装置であって、前記金属接合部の接合面にエネルギー波を照射する洗浄手段と、洗浄された接合面の雰囲気を特殊ガスに置換して接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜を形成する特殊ガス置換手段と、被接合物の金属接合部同士を大気中で前記特殊皮膜を除去又は破壊しながら接合する接合手段とを有することを特徴とする接合装置。

2 0 . 前記洗浄手段が、減圧下で金属接合部の接合面にエネルギー波を照射する手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

2 1 . 前記洗浄手段がプラズマ照射手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

2 2 . 前記接合手段が、接合時に加熱により前記特殊皮膜を除去する加熱手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

2 3 . 前記接合手段が、接合時に加圧により前記特殊皮膜を破壊する加圧手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

2 4 . 前記接合手段が、接合時に超音波印加により前記特殊皮膜を分解除去する超音波印加手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

2 5 . 前記接合手段が、接合時にエネルギー波による洗浄により前記特殊皮膜を除去する接合時エネルギー波洗浄手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。.

2 6 . 前記接合時エネルギー波洗浄手段が大気圧プラズマ照射手段からなる、請求項 2 5の接合装置。

2 7 . 前記接合手段が、接合時に加熱により前記特殊皮膜を除去する加熱手段、加圧により前記特殊皮膜を破壌する加圧手段、超音波印加により前記特殊皮膜を分解除去する超音波印加手段、エネルギー波による洗浄により前記特殊皮膜を除去する接合時エネルギー波洗浄手段のうちの少なくとも 2つの手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

2 8 . 前記特殊ガス置換手段が、窒素ガスに置換する手段からなる、請求項 1 9 の接合装置。

2 9 . 前記特殊ガス置換手段が、 A r.ガスに置換する手段からなる、請求項 1 9 の接合装置。

3 0 . 前記特殊ガス置換手段が、炭素を含むガスに置換する手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

3 1 . 前記特殊ガス置換手段が、フッ素を含むガスに置換する手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

3 2 . さらに、前記特殊皮膜の形成後金属接合部同士の接合までの間の、被接合物搬送、接合のための被接合物の保持および接合のための被接合物同士の位置合わせ工程のうちの少なくとも一つの工程で、特殊皮膜が形成されている接合面に対し非酸化性ガス又は特殊ガスを局所的に供給する手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

3 3 . 接合される両金属接合部の接合面が金、銅、 A 1、 I n、 S nのいずれかにより構成されている、請求項 1 9の接合装置。

3 4 . 前記洗浄手段が、前記金属接合部の接合される全表面で 1 . 6 n m以上の深さのエツチングが可能なエネルギー以上でエネルギー波を照射する手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

3 5 . 前記接合手段が、金属接合部同士の接合時の隙間のばらつきを最大 4 / m 以下にする手段からなる、請求項 1 9の接合装置。

3 6 . 前記接合手段が、金属接合部同士の接合時の被接合物間の平行度を 4 m 以内に調整する手段を備えている、請求項 1 9の接合装置。

3 7 . 少なくとも一方の金属接合部の表面硬度がピツカ一ス硬度 H vで 1 2 0以下とされている、請求項 1 9の接合装置。

3 8 . 基材の表面に金属接合部を有する被接合物同士の接合体であって、前記金属接合部の接合面がエネルギー波により洗浄され、洗浄された接合面の雰囲気が特殊ガスに置換されて接合面上に特殊ガスに由来する特殊皮膜が形成された後、大気中で前記特殊皮膜が除去又は破壊されながら金属接合部同士が接合されることによって作製されたことを特徴とする接合体。

3 9 . 前記接合された被接合物の少なくとも一方が半導体からなる、請求項 3 8 の接合体。