WO2004018268A1 - インフレータ - Google Patents

Abstract

小型化され、破裂板の破壊性が高められたインフレータを提供する。　ガス導入室22と点火器収容室26との間に破裂板29が固定され、点火器24と破裂板29の中心軸は一致している。このため、作動時における破裂板の破壊性が高められる。

Description

インフレ一夕 発明の属する技術分野

本発明は、 自動車両用のエアバッグシステムに好適なインフレ一夕、 及びそれ を用いたエアバッグシステムに関する。

従来の技術

自動車両の膨張式安全システム用のインフレ一夕には、 運転席、 助手席等の車 両内の座席位置等に応じて最適な乗小員T V保護ができるよう、 各種インフレ一夕が汎 用されている。 インフレ一夕には、 エアバッグの膨張手段として、 アルゴン、 へ リウム等の加圧ガスを用いるものが知られている。このようなインフレ一夕では、 破裂板が破壊されることで加圧ガスの流出が開始され、 最終的にエアバッグが膨 張展開されるものであるため、 破裂板の破壊性を高めることが、 インフレ一夕の 作動信頼性を高める上で重要となる。 更に、 小型軽量化の要請に応えるため、 構 造をできるだけ簡単にすると共に、 製造工程の簡略化、 長期間にわたる作動の確 実性等の要求を合わせて充足する必要がある。

特開 2 0 0 2—1 7 2 9 9 5号公報には、 ストアーガスインフレ一夕に係る発 明が開示されている。 この発明の図 2では、 主室 2 0と小室 1 8が形成され、 そ れらの間の分離壁 2 4に導通口 2 6と小孔 2 8が形成されており、 小室 1 8に形 成されたガス噴出口 1 4と導通口 2 6には、 それぞれ破裂板 （バーストシム） 1 6、 2 2が取付られている。 イニシエータ 3 0は、 小室 1 8内の加圧雰囲気中に 設置されており、 明細書中には、 出力の小さな点火器であっても破裂板を破るこ とができると記載されている。 しかし、 このインフレ一夕には、 下記のとおりの 問題点が存在している。

このインフレ一夕では、 小室 1 8内を加圧雰囲気に維持するため、 ィニシエー 夕 3 0のシールを確実に行い、 小室 1 8内のガスがイニシエータ 3 0から漏れな いように気密性を保持する必要があるが、 高圧でガスを充填することを考慮する と、車両の耐用年数である 1 0年以上もの間、気密性を維持するのは困難である。 更に段落 2 4には、 「？ 2は（？ 1ー？111) と略等しいか又はそれよりも若干小 さいものとなっている。」 と記載されている。 ここで、 P 2は破裂板 2 2の破裂圧 力、 P 1は破裂板 1 6の破裂圧力、 P mは小室 1 8及び主室 2 0内に充填される ガスの充填圧力である。 この開示内容からすると、 イニシエータ 3 0の作動によ り、 小室 1 8内は温度及びガスのモル数等が上昇するため、 主室 2 0内よりも高 圧になったとき、 2つの破裂板 1 6、 2 2が同時に破裂する場合には問題はない が、 破裂板 2 2の方が先に破裂した場合には、 小室 1 8内の圧力が主室 2 0に逃 げるため、 イニシエータ 3 0により生じた衝撃波は破裂板 1 6には殆ど作用しな いので、破裂板 1 6は破裂せず、エアバッグを正常に膨張させることができない。 更にイニシエータ 3 0が作動し、 衝撃波が進行する方向の延長線上に破裂板 1 6、 2 2がないため、 破裂板の破壊の観点から検討すれば、 明らかに確実性が劣 る。

本発明の開示

本発明は、 長期間にわたって確実に作動させることができると共に、 組立作業 や取付作業も容易なィンフレー夕を提供することを課題とする。

請求項 1の発明は、 課題の解決手段として、 一端が閉塞され、 他端が開口され た筒状のインフレ一夕ハウジングと、 インフレー夕ハウジングの開口部に接続さ れた、 ガス排出口を有するディフユザ一部とを有しており、

インフレ一夕ハウジング内には加圧ガスが充填され、

ディフユザ一部内には、 ガス排出口に至るガス排出経路を閉塞しており、 作動 時には中心部を含む部分が破壊されてガス排出経路を開放する平板状の破裂板が 設けられ、

更にディフユザ一部内には、 前記破裂板を破壊するための点火器が、 インフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交し、 かつ点火器の作動部が前記破裂板の中心部に 対向する位置になるように設けられているインフレ一夕を提供する。 ここで 「直交」 とは 9 0 ° を意味するものであるが、 本発明の課題を解決でき る範囲であれば、 直交でない場合、 例えば、 インフレ一夕ハウジングの軸方向に 対して ± 1 0 ° 以内程度の傾きを設けて、 点火器を斜めに取り付けることも含ま れる。

点火器とインフレ一夕ハウジング、 点火器と破裂板との配置状態を上記のよう にすることにより、 インフレ一夕自体を小型化することができる。 更に、 破裂板 の破壌性を高めることができると共に、 リ一ドワイヤの引き出し方向をエアバッ グとは反対方向で、 インフレ一夕ハウジングの軸方向にすることで、 リードワイ ャがエアバッグに干渉しなくなるため、 ィンフレ一夕の取付作業が容易となる。 上記発明では、 破裂板と点火器が、 破裂板の中心軸と点火器の作動部の中心軸 が一致するように配置されていることが好ましい。

点火器は、 通常先端部に点火薬が配された作動部を有しており、 通電により点 火薬が着火燃焼される結果、 衝撃波、 火炎、 ガス等が生じ、 これらにより破裂板 が破壊される。 このため、 点火器の中心軸の方向へ、 衝撃波、 火炎及びガスが進 行するので、 破裂板と点火器の中心軸を一致させることにより、 破裂板の破壊性 を高めることができる。 なお、 破裂板は平板（例えば、 円板） のものを用いるが、 インフレ一夕内では、 加圧ガスによる圧力を受けて椀状に変形するため、 椀状の 破裂板の頂点（凸部の頂点。 ここが破裂板の中心部となる。） と点火器の作動部の 中心軸が一致するように配置することになる。

請求項 3の発明のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジ ング内の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハ ゥジング内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がインフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前は開 口部を有するものであり、

破裂板が、 点火器収容室の開口部から挿入され、 点火器収容室とガス導入室を 連通するガス排出経路の点火器収容室側に取付られたものにすることが好ましい _c このインフレ一夕では、 インフレ一夕ハウジング内に充填された加圧ガスは、 インフレ一夕ハウジング、 ガス導入室、 点火器収容室を通ってガス排出口から排 出される。 以下のインフレ一夕においても同様である。

このインフレ一夕では、 点火器収容室は開口部を有しており、 その開口部から 破裂板を挿入固定し、 更に点火器を挿入固定することができるので、 組立作業が 容易となる。 破裂板の固定には、 ガス導入室と点火器収容室を繋ぐガス排出経路 に段差部を設け、 その段差部の点火器収容室側において溶接固定する方法を適用 できる。 なお、 点火器は、 点火器収容室の開口部から挿入した後、 前記開口部周 縁をかしめることにより、 固定することができる。

また、 インフレ一夕ハウジングと、 ディフユザ一部を形成するガス導入室、 点 火器収容室とを上記のように配置することにより、 インフレー夕ハウジングとデ ィフユザ一部との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が短くなるの で、 ィンフレー夕全体を小型化することができる。

請求項 4の発明のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジ ング内の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハ ウジング内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がィンフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前は開 口部を有するものであり、

ガス導入室内には、 有底円筒状のカップが、 その開口部がインフレ一夕ハウジ ング方向になるように挿入され、 前記カップの側面が、 点火器収容室とガス導入 室を連通するガス排出経路を閉塞する破裂板を形成していることが好ましい。 このインフレ一夕では、 ガス導入室の形状とカップの形状は同一にしておき、 ガス導入室の閉塞端面にカップの閉塞端面 （底） が当接されるようにすることが 好ましい。

このインフレ一夕では、 カップ側面が破裂板を形成しているので、 平板のもの を溶接固定する場合に比べて、 破裂板の取付作業が容易となる。 特にガス導入室 とカツプ形状を同一にした場合、力 Vプは加圧ガスで押圧された状態であるため、 移動しにくく、 更に一体成形されたカップ側面の一部が破裂板を形成するため、 平板状 （例えば、 円板） の破裂板よりも加圧ガスのシールが確実となり、 また力 ップの固定作業も容易となる。 カップの固定は、 ガス導入室にカップを揷入した のち、 ガス導入室の入口の段差部において、 カップの開口部周縁 （好ましくはフ ランジを有する） を溶接固定する方法を適用できる。

また、 インフレ一夕ハウジングと、 ディフユザ一部を形成するガス導入室、 点 火器収容室とを上記のように配置することにより、 インフレ一夕ハウジングとデ ィフユザ一部との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が短くなるの で、 インフレ一夕全体を小型化することができる。

請求項 5のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内 の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排 出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハウジン グ内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレ一タハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空 間で、 インフレ一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収 容室がィンフレータハゥジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点 火器取付前は開口部を有するものであり、

破裂板が、 ガス導入室側から挿入され、 点火器収容室とガス導入室を連通する ガス排出経路のガス導入室側に取付られたものであることが好ましい。 '一夕では、 ガス導入室と点火器収容室が同一方向に接続されてい るため、 破裂板はガス導入室の開口部から挿入固定できるので、 組立作業が容易 となる。 破裂板の固定には、 ガス導入室と点火器収容室を槃ぐガス排出経路に段 差部を設け、その段差部のガス導入室側において溶接固定する方法を適用できる。 そして、 このようにガス導入室側から破裂板を固定することにより、 加圧ガス の圧力に対し、 溶接固定された破裂板の周縁部が対抗するため、 加圧ガスの圧力 により、 破裂板の固着強度が低下して破裂板が剥がれるようなことがない。

また、 インフレ一夕ハウジングと、 ディフユザ一部を形成するガス導入室、 点 火器収容室とを上記のように配置することにより、 インフレ一夕ハウジングとデ ィフユザ一部との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が短くなるの で、 インフレ一夕全体を小型化することができる。

請求項 6のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内 の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排 出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ - グ内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がィンフレ —夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前は開 口部を有するものであり、

点火器収容室内には、 点火器を保持するための略筒状のリテーナが挿入固定さ れ、

破裂板が、 点火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路に位置する、 リ テーナの一端側開口部の外側から取付られたものであることが好ましい。

このインフレ一夕では、 破裂板は点火器を保持するためのリテーナの一端側開 口部の外側から溶接固定されている。 よって、 リテーナを点火器収容室内に挿入 する前の段階で破裂板を溶接固定できるため、 上記した各インフレ一夕と比べて も、 溶接固定作業が容易となる。

破裂板を固定したリテ一ナは、 破裂板を取り付けた部分がガス導入室側になる ようにして点火器収容室に入れる。 そして破裂板の周縁部、 又は破裂板が取り付 けられた側のリテーナの一端側が、 ガス排出経路に接触された状態で （好ましく は、ガス排出経路に形成された段差部に圧接された状態で)、接触部を抵抗溶接す ることで、 ガス導入室の気密性が確保される。 この状態で、 最終段階においてリ テーナ内に点火器を挿入し、 点火器収容室の開口部周縁をかしめて、 点火器を固 定する。

また、 インフレ一タハウジングと、 ディフユザ一部を形成するガス導入室、 点 火器収容室とを上記のように配置することにより、 インフレ一夕ハウジングとデ ィフユザ一部との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が短くなるの で、 インフレー夕全体を小型化することができる。

請求項 7のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内 の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排 出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハウジン グ内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がィンフレ —夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィ ンフレー夕外部と連通する開口部を有するものであり、

破裂板が、 環状固定具の一面側に固定され、 更に環状固定具が、 前記一面側を ガス導入室側に向けて点火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路に固定 されたものであることが好ましい。

環状固定具は、 ガス排出経路に抵抗溶接で溶接固定する際の便宜のため、 溶接 部となる環状の突起部を設けておくことが望ましい。

このインフレ一夕では、 環状固定具を用いることにより、 環状固定具に破裂板 を溶接固定したものをディフユザ一部内に挿入した後、 環状固定具をディフユザ 一部内に溶接固定することができる。 よって、 厚みのある環状固定具をディフユ ザ一部内に溶接固定する方が、 薄い円板状の破裂板をディフユザ一部内に溶接固 定する場合に比べると溶接作業が容易となる。

また、 破裂板が取り付けられた側をガス導入室側に向けて、 点火器収容室の開 口部からディフユザ一部内に挿入されているので、 加圧ガスの圧力に対して、 溶 接固定された破裂板の周縁部が対抗するため、 加圧ガスの圧力により、 破裂板の 固着強度が低下して、 破裂板が剥がれるようなことがない。

請求項 8のインフレ一夕では、 ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内 の加圧ガスを導入するガス導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排 出口とを有し、 各室がガス排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハウジン グ内の加圧ガスをガス排出口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部と、 破裂板の取付前はインラレータ外部と連通 する開口部を有するものであり、 点火器収容室がインフレ一夕ハウジングの軸方 向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィンフレー夕外部と連通 する開口部を有するものであり、

破裂板が、 ガス導入室のインフレ一夕外部と連通する開口部から挿入され、 点 火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路のガス導入室側に取付られたも のであり、 前記ガス導入室のィンフレー夕外部と連通する開口部が蓋部により閉 塞されたものであることが好ましい。

このように、 ガス導入室にィンフレー夕外部と連通する連通孔を設けることに より、 破裂板をガス導入口から挿入し、 固定し易くなる。 またガス導入室、 点火 器収容室を上記のように配置することにより、 インフレー夕ハウジングの中心軸 とディフユザ一部の中心軸の間隔をより小さくすることができるので、 インフレ 一夕を小型化することができる。 上記各発明のインフレ一夕では、 点火器には、 コネクタ一を介して点火器に作 動信号を送るリードワイヤが接続されており、 リードワイヤの延びる方向が、 ェ アバッグの取付方向とは異なり、 かつィンフレー夕ハウジングの軸方向であるこ とが好ましい。

請求項 1 0のインフレ一夕は、 一端が開口し、 他端が閉塞された筒状ハウジン グからなり、 閉塞面近傍に第 2ガス排出口を有するガス流出室を備えており、 前 記ガス流出室が、 筒状ハウジングの開口部においてガス排出口に接続され、 かつ

-夕ハウジングの軸方向に形成されているものである。

のインフレ一夕では、 インフレ一夕ハウジング内に充填された加圧ガスは、 '一夕ハウジング、 ガス導入室、 点火器収容室、 ガス排出口及びガス流出 室を通って第 2ガス排出口から排出される。 このようなガス流出室を設けること により、 ィンフレー夕へのエアバッグの取付作業が容易となる。

上記発明では、 第 2ガス排出口が、 ガス流出路の側面に均等間隔で複数形成さ れていることが好ましい。 このようにガス排出口を形成することにより、 インフ レー夕を運搬乃至保管する際、 火事等によりインフレ一夕が作動し、 加圧ガスが ガス排出口から噴出された場合であっても、 インフレ一夕がロケットのように飛 び出す事態が防止される。 例えば、 ガス排出口が 1つのみの場合、 加圧ガスが噴 出することにより、 インフレ一夕自体がロケットのように飛び出し、 非常に危険 となる。

請求項 1 2の発明は、 課題の解決手段として、 衝撃センサ及びコントロールュ ニットからなる作動信号出力手段と、 ケース内に請求項 1〜1 1のいずれか 1記 載のィンフレー夕とエアバックが収容されたモジュールケースとを備えたエアバ ックシステムを提供する。

本発明のインフレ一夕によれば、 インフレ一夕組立作業、 エアバッグシステム の組立作業、 エアバッグシステムの車両への取付作業が容易となる。 更に、 イン フレー夕自体を小型化することができ、 インフレ一夕作動時には、 破裂板の破壊 性が高められる。 図面の簡単な説明

図 1は、 インフレー夕の一実施形態の軸方向への断面図である。

図 2は、 ィンフレー夕の他実施形態の軸方向への断面図である。

図 3は、 ィンフレー夕の他実施形態の軸方向への断面図である。

図 4は、 インフレ一夕の他実施形態の軸方向への断面図である。

図 5は、 図 4で用いたリテーナの縦断面図である。

図 6は、 ィンフレー夕の他実施形態の軸方向への断面図である。

図 7は、 図 6で用いた破裂板固定具に取り付けた破裂板の断面図である。 図 8は、 ィンフレ一夕の他実施形態の軸方向への断面図である。

符号の説明

1 0、 100、 200、 300、 400、 500 インフレ一夕

1 2 インフレ一夕ハウジング

2 0 ディフユザ一部

2 2 ガス導入室

2 4 点火器

2 6 点火器収容室

2 8 ガス流出路

2 9 破裂板

3 0 ガス排出口 発明の実施の形態

( 1 ) 実施形態 1

図 1により、 一実施形態を説明する。 図 1は、 インフレ一夕 1 0の軸方向への 部分断面図である。 筒状のインフレ一夕ハウジング 1 2は、 一端側に開口部を有し、 他端側は閉塞 されており、 内部空間 1 4には、 アルゴン、 ヘリウム等の不活性ガス、 窒素ガス からなる加圧媒質が最大圧 7 0， 0 0 0 k P a程度で充填されている。

インフレ一夕ハウジング 1 2は、 パイプをスエージ加工又はスピンニング加工 して製造することができ、 既製のガスボンベをそのまま利用することもできる。 パイプをスエージ加工又はスピンニング加工する場合は、 一端側を加圧媒質の充 填孔となる細孔を残した状態までに閉塞させる。

加圧ガスは、インフレ一夕ハウジング 1 2にディフユザ一部 2 0を接続した後、 インフレ一夕ハウジング 1 2の周面又は閉塞端面に設けられた細孔に嵌入したシ —ルピンの隙間から充填し、 その後、 シールピンをインフレ一夕ハウジング 1 2 に対して溶接し、 完全に閉塞する。

ディフユザ一部 2 0はィンフレー夕ハウジング 1 2の開口部側に接続されてお り、 インフレ一夕ハウジング 1 2内の加圧ガスを導入するガス導入室 2 2と、 点 火器 2 4を収容し、ガス排出口 3 0を有する点火器収容室 2 6とからなっている。 ディフユザ一部 2 0は、 ガス導入室 2 2と点火器収容室 2 6とが一つの略筒状 ハウジング (第 1ハウジング 5 1 ) により外殻が形成されているが、 各室毎に異 なるハウジングにより外殻を形成しても良い。

インフレ一夕ハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0は、 インフレ一夕ハウジン グ 1 2の開口部周縁部と第 1ハウジング 5 1との接触部分において、 溶接固着さ れている。

ガス導入室 2 2は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の中心軸と同じ方向に形成さ れた筒状空間であり、 開口部 2 3において内部空間 1 4と連通されているので、 加圧ガスはガス導入室 2 2内にも流入している。

点火器収容室 2 6は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の軸方向と直交する方向に 形成されており、 ガス排出口 3 0を有している。 更に点火器収容室 2 6は、 点火 器 2 4の取付前は、 点火器 2 4を挿入するための開口部を有している。 ガス導入室 2 2と点火器収容室 2 6間のガス排出経路には、 円形開口部 2 7を 有する段差部 2 5カ 殳けられており、 この段差部 2 5の点火器収容室 2 6側には 円板状の破裂板 2 9が取り付けられている。

破裂板 2 9は、 点火器収容室 2 6の開口部から挿入され、 その周縁部が段差部 2 5に溶接固定されている。 このように点火器収容室 2 6は開口部を有している ので、 その開口部から破裂板 2 9を挿入固定し、 更に点火器 2 4を挿入固定する ことができるので、 組立作業が容易となる。

破裂板 2 9により、 円形開口部 2 7は閉塞されているため、 インフレ一夕 1 0 の作動前には、 ガス導入室 2 2から点火器収容室 2 6への加圧ガスの移動は阻止 される。

破裂板 2 9は、 取付前は円板状であるが、 図示するように取付後は加圧ガスの 圧力を受けて、 点火器収容室 2 6側に突き出た椀状に変形している。 この突き出 た部分の頂点が破裂板 2 9の中心部となっており、 インフレ一夕 1 0の作動時に は、 この中心部を含む部分が破壊されて、閉塞されたガス排出経路が開放される。 点火器収容室 2 6内には点火器 2 4が取付られており、 点火器 2 4は、 開口部 から挿入した後、 前記開口部周縁 3 2をかしめることで固定されている。

点火器 2 4は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の軸方向と直交し、 かつ点火器 2 4の作動部の中心軸と、 破裂板 2 9の中心軸 （突き出た頂点部分を通る軸） とが 一致するように取り付けられている。 このように、 点火器 2 4の作動部と、 破裂 板 2 9の中心部とが正対しているため、 点火器 2 4の作動時には衝撃波、 火炎及 びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が非 常に高い。

点火器 2 4には、 コネクタ 3 3が嵌合され、 コネクタ 3 3には点火器 2 4に作 動信号及び電流を送るリードワイヤ 3 4が接続されている。 リードワイヤ 3 4の 延びる方向は、 エアバッグ 5 0の取付方向とは異なり、 かつインフレ一夕ハウジ ング 1 2の軸方向となっている。 このように、 インフレ一夕 1 0ではリードワイヤ 3 4の延長方向を規制できる ので、 インフレ一夕 1 0を含むエアバッグシステムを組み立てる際、 エアバッグ 5 0がリードワイヤ 3 4の配線作業の邪魔になることがない。

ガス流出室 2 8は、 筒状ハウジング （第 2ハウジング） 5 1により外殻が形成 されており、 開口部側がガス排出口 3 0を覆うようにして、 ディフユザ一部 2 0 の第 1ハウジング 5 1に溶接固定されている。 第 1ハウジング 5 1と第 2ハウジ ング 5 2とは、 一体成形されていても良い。

ガス流出室 2 8は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の軸方向に形成されており、 先端部側の側面には複数の第 2ガス排出口 3 6を有している。 これらの第 2ガス 排出口 3 6は、 ガス流出室 2 8の側面に均等間隔で複数形成されている。 均等間 隔で複数形成されているとは、 例えば、 幅方向の断面から見た場合、 9 0 ° の角 度で 4個、 6 0 ° の角度で 6個、 4 5 ° の角度で 8個をいうもので、 均等間隔で あれば奇数個であつても良い。

このように第 2ガス排出口 3 6を均等間隔で複数個配置することにより、 イン フレー夕を運搬乃至保管する際、 火事等によりインフレ一夕が作動し、 加圧ガス が第 2ガス排出口 3 6から噴出された場合であつても、 インフレ一夕がロケット のように飛び出す事態が防止される。

ガス流出室 2 8内には、 第 2ガス排出口 3 6を内側から覆うようにして、 金網 等からなるスクリーン 3 5が配置されている。 このスクリーン 3 5は、 破裂板 2 9の破壊片がエアバッグ 5 0に流入すること.を防止するためのものである。 インフレ一夕 1 0では、 インフレ一夕ハウジング 1 2と、 ディフユザ一部 2 0 を形成するガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8とを図 1のよ うに配置することにより、インフレ一夕ハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0 (特 にガス流出室 2 8 ) との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が短く なるので、 インフレ一夕 1 0全体を小型化することができる。

ガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8は、 ガス排出経路を形 成するものであり、 インフレ一夕ハウジング 1 2内の加圧ガスは、 ガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6をこの順序で通って、 ガス排出口 3 0から排出されてガス 流出室 2 8内に流入する。 その後、 スクリーン 3 5を経て、 第 2ガス排出口 3 6 から排出され、 第 2ガス排出口 3 6を覆うように取り付けられたエアバッグ 5 0 を膨張展開させる。

( 2 ) 実施形態 2

図 2により、 他実施形態を説明する。 図 2は、 インフレ一夕 1 0 0の軸方向へ の部分断面図である。 図 2で示すインフレ一夕 1 0 0は、 図 1で示すインフレ一 夕 1' 0とほぼ同一構造のものであり、図 2中、図 1と同じ番号は同じものを示す。 以下、 図 1との構造の相違と、 構造の相違による作用効果の相違等を中心に説明 する。

ガス導入室 2 2内には、 ガス導入室 2 2の内部形状と同一の外部形状を有する 有底円筒状の力ップ 4 0が、 カップ 4 0の閉塞端面がガス導入室 2 2の閉塞端面 に当接され、 その開口部 4 1がィンフレー夕ハウジング 1 2方向になるように揷 入されている。 カップ 4 0は、 開口部周縁に設けられたフランジ 4 2において第 1ハウジング 5 1に溶接固定されている。

カップ 4 0の内部には、 加圧ガスが流入されているため、 カップ 4 0の側面の うち円形開口部 2 7に対応する箇所が椀状に膨張変形して、 点火器収容室 2 6と ガス導入室 2 2を連通するガス排出経路 （円形開口部 2 7 ) を閉塞する破裂板 2 9を形成している。

インフレ一夕 1 0 0では、 カップ 4 0側面が破裂板 2 9を形成しているので、 平板のものを溶接固定する場合に比べて、 破裂板の取付作業が容易となる。 特に ガス導入室 2 2の内部形状と力ップ 4 0の形状が同一であり、 カップ 4 0は加圧 ガスで押圧された状態であるため移動しにくく、 更に一体成形されたカップ 4 0 側面の一部が破裂板 2 9を形成するため、 平板状 （例えば、 円板） の破裂板を用 いるよりも加圧ガスのシールが確実となり、 固定作業も容易となる。 インフレ一夕 1 0 0では、 インフレ一夕ハウジング 1 2と、 ディフユザ一部 2 0を形成するガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8とを図 2の ように配置することにより、 インフレ一夕ハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0 (特にガス流出室 2 8 ) との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が 短くなるので、 インフレ一夕 1 0 0全体を小型化することができる。

インフレー夕 1 0 0では、 点火器 2 4の作動部と、 破裂板 2 9 (カップ 4 0の 側面） の中心部 （突き出た部分の頂点） とが正対しているため、 点火器 2 4の作 動時には衝撃波、 火炎及びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が非常に高い。

( 3 ) 実施形態 3

図 3により、 他実施形態を説明する。 図 3は、 インフレー夕 2 0 0の軸方向へ の部分断面図である。 図 3で示すインフレ一夕 2 0 0は、 図 1で示すインフレ一 夕 1 0とほぼ同一構造のものであり、図 3中、図 1と同じ番号は同じものを示す。 以下、 図 1との構造の相違と、 構造の相違による作用効果の相違等を中心に説明 する。

ガス導入室 2 2は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の中心軸と直交する方向に形 成された筒状空間であり、 開口部 2 3において内部空間 1 4と連通されているの で、 加圧ガスはガス導入室 2 2内にも流入している。

点火器収容室 2 6は、 インフレ一夕ハウジング 1 2の軸方向と直交する方向に 形成されており、 点火器 2 4の取付前は、 点火器 2 4を挿入するための開口部を 有している。

ガス導入室 2 2と点火器収容室 2 6間のガス排出経路には、 円形開口部 2 7を 有する段差部 2 5が設けられており、 この段差部 2 5のガス導入室 2 2側には、 円板状の破裂板 2 9が溶接固定されている。 破裂板 2 9は、 取付前は円板状であ るが、 図示するように、 取付後は加圧ガスの圧力を受けて、 点火器収容室 2 6側 に突き出た椀状に変形している。 この突き出た部分の頂点が破裂板 2 9の中心部 となっており、 インフレ一夕 2 0 0の作動時には、 この中心部を含む部分が破壊 されて、 閉塞されたガス排出経路が開放される。

破裂板 2 9は、 ガス導入室 2 2の開口部 2 3から挿入され、 その周縁部が段差 部 2 5に溶接固定されている。 この破裂板 2 9により、 円形開口部 2 7は閉塞さ れているため、 インフレ一夕 2 0 0の作動前には、 ガス導入室 2 2から点火器収 容室 2 6への加圧ガスの移動は阻止される。

インフレ一夕 2 0 0では、 ガス導入室 2 2と点火器収容室 2 6が同一方向に接 続されているため、 破裂板 2 9はガス導入室 2 2の開口部 2 3から挿入固定でき るので、 組立作業が容易となる。 更に、 このようにガス導入室側 2 2から破裂板 2 9を固定することにより、 加圧ガスの圧力に対し、 溶接固定された破裂板 2 9 の周縁部が対抗するため、 加圧ガスの圧力により、 破裂板 2 9の固着強度が低下 して破裂板 2 9が剥がれるようなことがない。

インフレ一夕 2 0 0では、 インフレ一夕ハウジング 1 2と、 ディフユザ一部 2 0を形成するガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8とを図 3の ように配置することにより、 インフレ一タハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0 (特にガス流出室 2 8 ) との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が 短くなるので、 インフレ一夕 2 0 0全体を小型化することができる。

インフレ一夕 2 0 0では、 点火器 2 4の作動部と、 破裂板 2 9の中心部 （突き 出た部分の頂点） とが正対しているため、 点火器 2 4の作動時には衝撃波、 火炎 及びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が 非常に高い。

( 4 ) 実施形態 4

図 4及び図 5により、 他実施形態を説明する。 図 4は、 インフレ一夕 3 0 0の 軸方向への部分断面図、 図 5は、 図 4で用いたリテーナの縦断面図である。 図 4 で示すインフレ一夕 3 0 0は、 図 1で示すインフレ一夕 1 0とほぼ同一構造のも のであり、 図 4中、 図 1と同じ番号は同じものを示す。 以下、 図 1との構造の相 違と、 構造の相違による作用効果の相違等を中心に説明する。

点火器収容室 2 6内には、 点火器 2 4を保持するための略筒状のリテーナ 6 0 が挿入固定されている。 リテーナ 6 0は、 両端に開口部 6 1、 6 2を有し、 ガス 排出経路となる複数のガス通過孔 6 3を有するものである。

破裂板 2 9は、 リテーナ 6 0を点火器収容室 2 6内に挿入する前の段階で、 リ テ一ナ 6 0の開口部 6 2側の開口周縁部 6 4に外側から溶接固定され、 リテーナ 6 0を点火器収容室 2 6内に挿入したとき、 破裂板 2 9の周縁部は段差部 2 5に 圧接されている。

このようにリテーナ 6 0を点火器収容室 2 6内に挿入する前の段階で破裂板 2 9を溶接固定できるため、 上記した各インフレ一夕と比べても、 溶接固定作業が 容易となるほか、 組立作業も容易となる。 更に、 破裂板 2 9の周縁部は、 溶接固 定された上に、 リテーナ 6 0の開口部周縁 6 4と段差部 2 5により挟み付けられ た状態で段差部 2 5と溶接されており、 加圧ガスの圧力に対する対抗力が特に大 きく、 加圧ガスの圧力により、 破裂板 2 9の固着強度が低下して破裂板 2 9が剥 がれるようなことがない。

破裂板 2 9が固定された状態で、 図 4に示すように点火器収容室 2 6内に挿入 されたリテーナ 6 0は、 抵抗溶接によって、 段差部 2 5と開口部周縁 6 4 (及び 破裂板 2 9の周縁部） と溶接固定されている。

ガス導入室 2 2と点火器収容室 2 6とを連通する円形開口部 2 7は、 破裂板 2 9により閉塞されているため、 インフレ一夕 3 0 0の作動前には、 ガス導入室 2 2から点火器収容室 2 6への加圧ガスの移動は阻止される。 更に、 点火器収容室 2 6の内壁面とリテ一ナ 6 0とは密着固定されているので、 作動時において、 カロ 圧ガスが点火器収容室 2 6からインフレ一夕 3 0 0外に漏れることはない。

インフレ一夕 3 0 0では、 インフレ一夕ハウジング 1 2と、 ディフユザ一部 2 0を形成するガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8とを図 4の ように配置することにより、 インフレ一夕ハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0 (特にガス流出室 2 8 ) との中心軸は一致しないものの、 . 2つの中心軸の間隔が 短くなるので、 インフレ一夕 3 0 0全体を小型化することができる。

インフレ一夕 3 0 0では、 点火器 2 4の作動部と、 破裂板 2 9の中心部 （突き 出た部分の頂点） とが正対しているため、 点火器 2 4の作動時には衝撃波、 火炎 及びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が 非常に高い。

( 5 ) 実施形態 5

図 6及び図 7により、 他実施形態を説明する。 図 6は、 ィンフレー夕 4 0 0の 軸方向への部分断面図、 図 7は、 図 6で用いた環状固定具の断面図である。 図 6 で示すインフレ一タ 4 0 0は、 図 1で示すインフレ一夕 1 0とほぼ同一構造のも のであり、 図 6中、 図 1と同じ番号は同じものを示す。 以下、 図 1との構造の相 違と、 構造の相違による作用効果の相違等を中心に説明する。

環状固定具 7 0は、 環状部 7 1、 中央孔 7 2とを有するもので、 一面側には、 破裂板周縁部を溶接するための内環状突起部 7 3、 環状固定具 7 0を溶接固定す るための外環状突起部 7 4とを有している。

破裂板 2 9は、 環状固定具 7 0の一面側から、 内環状突起部 7 3において溶接 固定されている。 破裂板 2 9は、 取付前は円板状であり、 点火器収容室 2 6へ取 付後は、 加圧ガスの圧力を受けて 2点鎖線で示したように膨張変形する。

破裂板 2 9が溶接固定された環状固定具 7 0は、 点火器収容室 2 6のインフレ 一夕外部と連通する開口部から挿入され、 段差部 2 5において、 外環状突起部 7 4の部分で溶接固定されている。 このとき、 環状固定具 7 0の破裂板 2 9が取付 られた側をガス導入室 2 2側へ向けて取り付けると、 加圧ガスの圧力で破裂板 2 9が剥がれにくくなるので好ましい。

このように薄い破裂板 2 9の溶接をインフレ一夕への取付前に行い、 厚い環状 固定具 7 0の溶接をディフユザ一部への挿入後に行うことにより、 ディフユザ一 部への挿入後に破裂板を溶接する場合に比べて、 溶接作業が容易となる。 インフレ一夕 4 0 0では、 インフレ一夕ハウジング 1 2と、 ディフユザ一部 2 0を形成するガス導入室 2 2、 点火器収容室 2 6及びガス流出室 2 8とを図 4の ように配置することにより、 インフレ一夕ハウジング 1 2とディフユザ一部 2 0 (特にガス流出室 2 8 ) との中心軸は一致しないものの、 2つの中心軸の間隔が 短くなるので、 インフレ一夕 4 0 0全体を小型化することができる。

インフレ一夕 4 0 0では、 点火器 2 4の作動部と、 破裂板 2 9の中心部 （突き 出た部分の頂点） とが正対しているため、 点火器 2 4の作動時には衝撃波、 火炎 及びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が 非常に高い。

( 6 ) 実施形態 6

図 8により、 他実施形態を説明する。 図 8は、 ィンフレー夕 5 0 0の軸方向へ の部分断面図である。 図 8で示すインフレ一夕 5 0 0は、 図 1で示すインフレ一 夕 1 0とほぼ同一構造のものであり、図 8中、図 1と同じ番号は同じものを示す。 以下、 図 1との構造の相違と、 構造の相違による作用効果の相違等を中心に説明 する。

インフレー夕 5 0 0における破裂板 2 9の取付状態は、 図 3に示すインフレ一 夕 2 0 0と同様であるが、 ガス導入室 2 2の構造の相違に伴い、 ィンフレータ 2 0 0とは取付手順が異なる。

図 8では、 ガス導入室 2 2は、 開口部 2 3において内部空間 1 4とのみ連通し ているが、 破裂板 2 9の取付前においては、 蓋部 8 0が装着されずに開口されて いるので、 インフレ一夕外部と連通されている。

破裂板 2 9は、 ガス導入室 2 2のインフレ一夕外部と連通された開口部から揷 入し、 図 3に示すインフレ一夕 2 0 0と同様にして、 段差部 2 5において溶接固 定されている。 その後、 蓋部 8 0により開口部を閉塞した後、 第 1ハウジング 5 1と蓋部 8 0とが溶接され、 ガス導入室 2 2内は気密に保持されている。

このような構造にすることで、 図 3のインフレ一夕 2 0 0と比べた場合、 イン フレー夕ハウジング 1 2の中心軸とガス流出室 2 8の中心軸の間隔をより短くす ることができるので、 ィンフレー夕全体を小型化することができる。

インフレ一夕 5 0 0では、 点火器 2 4の作動部と、 破裂板 2 9の中心部 （突き 出た部分の頂点） とが正対しているため、 点火器 2 4の作動時には衝撃波、 火炎 及びガスが破裂板 2 9の中心部に集中して作用するため、 破裂板 2 9の破壊性が 非常に高い。

本発明のインフレ一夕を用いたエアバッグシステムは、 図 1〜図 4に示すイン フレー夕を用い、 衝撃センサ及びコントロールュニッ卜からなる作動信号出力手 段と、 ケース内に図 1〜図 4に示すィンフレー夕とェアバッグが収容されたモジ ユールケース等と組み合わせたシステムとして設置される。

本発明のインフレ一夕は、 運転席のエアバッグ用インフレ一夕、 助手席のエア バッグ用インフレ一夕、 サイドエアバッグ用インフレ一夕、 カーテン用インフレ 一夕、 ニーボルス夕一用ィンフレー夕、 インフレ一夕ブルシ一トベルト用インフ レー夕、 チューブラーシステム用ィンフレー夕、 プリテンショナ一用ィンフレー 夕等の各種インフレ一夕に適用できる。

Claims

請求の範囲

1 . —端が閉塞され、 他端が開口された筒状のインフレ一夕ハウジングと、 ィ ンフレー夕ハウジングの開口部に接続された、 ガス排出口を有するディフユザ一 部とを有しており、

ィンフレー夕ハウジング内には加圧ガスが充填され、

ディフユザ一部内には、 ガス排出口に至るガス排出経路を閉塞しており、 作動 時には中心部を含む部分が破壊されてガス排出経路を開放する平板状の破裂板が 設けられ、

更にディフユザ一部内には、 前記破裂板を破壊するための点火器が、 インフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交し、 かつ点火器の作動部が前記破裂板の中心部に 対向する位置になるように設けられているインフレ一夕。

2. 破裂板と点火器が、 破裂板の中心軸と点火器の作動部の中心軸が一致する ように配置されている請求項 1記載のィンフレ一タ。

3 . ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経路を形成し、 作動時にはィンフレー夕ハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレータハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がインフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィ ンフレー夕外部と連通する開口部を有するものであり、

破裂板が、 点火器収容室の開口部から挿入され、 点火器収容室とガス導入室を 連通するガス排出経路の点火器収容室側に取付られたものである請求項 1又は 2 記載のインフレ一夕。

4. ディフユザ一部が、 インフレー夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経'路を形成し、 作動時にはィンフレ一タハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレータハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がィンフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィ ンフレー夕外部と連通する開口部を有するものであり、

ガス導入室内には、 有底円筒状のカップが、 その開口部がインフレ一夕ハウジ ング方向になるように挿入され、 前記カップの側面が、 点火器収容室とガス導入 室を連通するガス排出経路を閉塞する破裂板を形成している請求項 1又は 2記載 のインフレ一夕。

5 . ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経路を形成し、 作動時にはィンフレー夕ハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空 間で、 インフレ一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収 容室がインフレ一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点 火器取付前はインフレ一夕外部と連通する開口部を有するものであり、

破裂板が、 ガス導入室側から挿入され、 点火器収容室とガス導入室を連通する ガス排出経路のガス導入室側に取付られたものである請求項 1又は 2記載のイン フレー夕。

6 . ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経路を形成し、 作動時にはインフレ一夕ハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、 ガス導入室がィンフレ一タハウジングの軸方向に形成された空間で、 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がインフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィ ンフレー夕外部と連通する開口部を有するものであり、

点火器収容室内には、 点火器を保持するための略筒状のリテ一ナが揷入固定さ れ、

破裂板が、 点火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路に位置する、 リ テーナの一端側開口部の外側から取付られたものである請求項 1又は 2記載のィ ンフレー夕。

7 . ディフユザ一部が、 インフレ一夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経路を形成し、 作動時にはィンフレー夕ハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ 一夕ハウジングと連通する開口部を有するものであり、 点火器収容室がィンフレ 一夕ハウジングの軸方向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィ ンフレー夕外部と連通する開口部を有するものであり、

破裂板が、 環状固定具の一面側に固定され、 更に環状固定具が、 前記一面側を ガス導入室側に向けて点火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路に固定 されたものである請求項 1又は 2記載のインフレ一夕。

8 . ディフユザ一部が、 ィンフレー夕ハウジング内の加圧ガスを導入するガス 導入室と、 点火器を収容する点火器収容室と、 ガス排出口とを有し、 各室がガス 排出経路.を形成し、 作動時にはィンフレー夕ハウジング内の加圧ガスをガス排出 口から噴出させるものであり、

ガス導入室がィンフレー夕ハウジングの軸方向に形成された空間で、 インフレ

：連通する開口部と、 破裂板の取付前はィンフレ一夕外部と連通 する開口部を有するものであり、 点火器収容室がインフレ一夕ハウジングの軸方 向と直交する方向に形成された空間で、 点火器取付前はィンフレー夕外部と連通 する開口部を有するものであり、

破裂板が、 ガス導入室のインフレ一夕外部と連通する開口部から挿入され、 点 火器収容室とガス導入室を連通するガス排出経路のガス導入室側に取付られたも のであり、 前記ガス導入室のィンフレー夕外部と連通する開口部が蓋部により閉 塞されたものである請求項 1又は 2記載のインフレ一夕。

9 . 点火器には、 コネクターを介して点火器に作動信号を送るリードワイヤが 接続されており、 リードワイヤの延びる方向が、 エアバッグの取付方向とは異な り、 かつィンフレー夕ハウジングの軸方向である請求項 1〜 8のいずれか 1記載 のインフレ一夕。

1 0 . —端が開口し、 他端が閉塞された筒状ハウジングからなり、 閉塞面近傍 に第 2ガス排出口を有するガス流出室を備えており、 前記ガス流出室が、 筒状ハ ゥジングの開口部においてガス排出口に接続され、 かつインフレ一夕ハウジング の軸方向に形成されている請求項 1〜 9のいずれか 1記載のィンフレー夕。

1 1 . 第 2ガス排出口が、 ガス流出路の側面に均等間隔で複数形成されている 請求項 1 0記載のインフレ一夕。

1 2 . 衝撃センサ及びコントロールユニットからなる作動信号出力手段と、 ケ ース内に請求項 1〜1 1のいずれか 1記載のィンフレー夕とエアバックが収容さ れたモジュールケースとを備