WO2004011267A1

WO2004011267A1 - テープ印字装置用のラベルテープカートリッジ

Info

Publication number: WO2004011267A1
Application number: PCT/JP2003/009477
Authority: WO
Inventors: Yoshihito Nonomura; Hironori Harada; Takashi Horiuchi; Tsutomu Kato; Hitomi Hioki; Katsunori Hasegawa
Original assignee: Brother Kogyo Kabushiki Kaisha
Priority date: 2002-07-29
Filing date: 2003-07-25
Publication date: 2004-02-05
Also published as: AU2003248125A1; JP2004058434A

Abstract

テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープカートリッジであって、ハウジング４１と、該ハウジング４１に収納されたラベルテープ４６と、該ラベルテープ４６の走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材５１と、を備えるとともに、前記案内部材５１は、前記ラベルテープ４６のテープ幅中央部に相当する部分に凹部７１を形成して、この凹部７１の内部を前記ラベルテープのラベル部４７ａが通過するように構成した。また、この凹部７１の幅Ｗは、前記ラベル部４７ａの幅ＷLよりも大きくなるように構成した。

Description

明細書テープ印字装置用のラベルテープカートリッジ技術分野

本発明は、テープ印字装置用のラベルテープ力一トリッジの技術に関する。背景技術

テープ印字装置に着脱自在とされたラベルテープ力一トリッジの技術は、従来から公知である。このラベルテープカートリッジは、ハウジングを有し、そのハウジング内にはラベルテープが収納されている。このラベルテープは、印字面と反対側の面に粘着剤層が形成された紙の、当該粘着剤層側に剥離紙が貼り合わされた構成となっている。ラベルテープは、その長手方向に、同一形状の剥離可能な複数のラベル部が等間隔で配列された構成となっている。このような剥離可能なラベル部は、ラベルテープの印字側の紙に八ーフカット加工（通常は、ダイ力ット加工）を施すことによって形成される。

この構成において、ラベルテープカートリッジをテープ印字装置に装着すると、上述のラベル部は剥離紙とともに印字部に供給され、当該ラベル部に所望の画像が形成される。印字後のラベルテープは装置の適宜の位置に設けられた排出口より排出される。ユーザは、排出されたラベルテープの剥離紙から前記ラベル部を剥がし、そのラベル部を、貼着ラベルとして所望の場所に貼り付けて用いることができる。

ラベルカートリッジのハウジング内には、ラベルテープを前記ハウジング内部で種々の向きに案内して装置の印字部やテープ排出口に送るための案内部材が設けられる。 - この案内部材の態様としては、円柱状のボス部や、遊転自在なローラ（回転体）や、リブなどがある。例えば案内部材がボス部である場合は、ラベルテープは当該ボス部に接触しながら滑り、該ラベルテープの走行向きを変えるように案内される。発明の開示

しかし、従来の構成では、ラベルテープが案内部材に接触しながら案内されるときに、前述のラベル部が案内部材に接触してめくれてしまい、ラベル部が剥がれてしまうおそれがあった。このようにハウジング内でラベル部が剥がれてしまうと、当該ラベル部に適切に印字ができなくなるばかりか、剥がれたラベル部がローラ等の可動部分に付着して装置の故障などの原因になる。

本発明は、テープの走行途中に案内部材によってラベル部が剥離紙から剥がれてしまうことを防止できるラベルテープ力一トリッジを提供することを目的とする。

上記目的を達成する為、本発明によって提供されるのは、テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープ力一トリッジであって、このラベルテープカートリッジは、ハウジングと、該ハウジングに収納されたラベルテープと、該ラベルテ —プの走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材と、を備える。さらに、案内部材は、前記ラベルテープのテープ幅中央部に相当する部分に凹部を形成して、この凹部の内部を前記ラベルテープのラベル部が通過するように構成される。

このような構成によれば、ラベルテープのテープ幅中央部分にあるラベル部が、案内部材に接触しない。従って、テープの走行途中に当該案内部材によってラベル部が剥離紙から剥がれてしまうことを防止できる。この結果、ラベル部を装置の印字部に対し確実かつスムーズに供給することができる。

また、上記目的を達成する為に本発明によって提供されるのは、テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープ力一トリッジであって、このラベルテープ力ートリッジは、ハウジングと、該ハウジングに収納されたラベルテープと、該ラベルテープの走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材と、を備える。さらに、案内部材は、ラベルテープのラベル部に相当する部分に凹部が形成され、この凹部の内部をラベルテープのラベル部が通過するように構成される。

このような構成によれば、ラベルテープのラベル部が案内部材に接触しない。従って、テープの走行途中に当該案内部材によってラベル部が剥離紙から剥がれてしまうことを防止できる。この結果、ラベル部を装置の印字部に対し確実かつスムーズに供給することができる。

また、上記目的を達成する為に、本発明によって提供されるのは、テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープカートリッジであって、このラベルテープカートリッジは、ハウジングと、該ハウジングに収納されたラベルテープと、該ラベルテープの走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材と、を備える。また、案内部材は、ラベルテープの幅方向の、ラベルテープのラベル部を挟んで両側の位置でラベルテープに接触する'ように形成された凸部を有する: このような構成によれば、案内部材の凸部が、ラベルテープのラベル部には当たらない状態でラベルテープに接触して案内する。従って、テープの走行途中に当該案内部材によってラベル部が剥離紙から剥がれてしまうことを防止できる。この結果、ラベル部を装置の印字部に対し確実かつスムーズに供給することができる。図面の簡単な説明

第図 1は、パーソナルコンピュータに接続されたテープ印字装置を示した外観斜視図である。

第図 2は、ラミネート熱転写タイプのラベル力一トリッジをテープ印字装置にセットする様子を示した図である。

第図 3は、セットされたラミネート熱転写タイプのラベルカートリッジにおけるテープ走行の様子を示した図である。

第図 4は、本発明の一実施形態に係る八一フカット感熱ラベルタイプのカートリッジをテープ印字装置にセットする様子を示した図である。

第図 5は、セットされたハーフカット感熱ラベルタイプのカートリッジにおけるテープ走行の様子を示した図である。

第図 6は、感熱ラベルテープの構成を示した斜視図である。

第図 7は、感熱ラベルテープがボス部によって案内される様子を示した斜視図である。第図 8は、フレーム部を取り去った態様の感熱ラベルテープの構成を示した斜視図である。

第図 9は、当該感熱ラベルテープがボス部によって案内される様子を示した斜視図である。発明を実施する為の最良の形態

次に、発明の実施の形態を説明する。

〔全体構成〕

まず、テープ印字装置の概略を説明する。図 1はパーソナルコンピュータ 1に接続されたテープ印字装置 2を示した外観斜視図である。図 2はラミネート熱転写タイプのラベル力一トリッジ 3 0 aをテープ印字装置 2にセットする様子を示した図である。

この図 1に示すように、テープ印字装置 2は、パーソナルコンピュータ 1に対し、データ送受信のための接続ケーブル 3によって接続される。

パーソナルコンピュータ 1は、その内部に C P Uや R A Mなどを備えた制御本体部 4を有し、この制御本体部 4には、表示部としての液晶ディスプレイ 5、および、入力部としてのキ一ポード 6およびマウス 7が適宜の接続線を介して接続される。

テープ印字装置 2は、筐体 2 aを有し、この筐体 2 aの前面には、ラベルテープ 8を排出するための排出口 2 bが形成されている。筐体 2 aは、後述のテープ力一トリッジが筐体 2 a内部に装着可能となるよう構成されている。印字装置 2 にテープカートリッジが装着されている際に、印字装置 2の内部に配設されたテープ駆動印刷機構により、テープカートリッジから引き出されたラベルテープに対して、印字がなされる。印字後のラベルテープは、適宜のテープ切断機構で切断された上で、前記排出口 2 bから図 1の符号 8のように排出される。

図 2はテープ印字装置 2の内部構成を示す側面図である。テープ印字装置 2には、テープカートリッジ 3 0 aを着脱自在に装着することができるカートリッジ装着フレーム 1 1が形成されている。図 2に示すように、このカートリッジ装着フレーム 1 1には、テープカートリッジ 3 0 aが装着される。なお、本印字装置 2はテープカートリッジを交換することで、以下で述べるような種々の形態のラベルテープに印字することができるようになつている。以下では先ず、ラミネートタイプの貼着ラベルを形成できる、熱転写方式のテープ力ートリッジ 3 0 aを装着した場合を説明する。

〔印字機構、およびラミネート熱転写タイプのカートリッジの構成〕

ラミネート熱転写タイプの力一トリッジの構成および印字機構について、図 2 および図 3を参照して説明する。

図 3はセットされたラミネ一ト熱転写タイプのラベル力一トリッジについてのテープ走行の様子を示した図である。

ラミネートタイプのテープカートリッジ 3 0 aはハウジング 4 1を備えており、このハウジング 4 1に、ラミネートスプール 3 2と、リポン供給スプール 3 4と、リポン卷取スプール 3 5と、基材供給スプール 3 7と、接合ローラ 3 8と、がそれぞれ回転自在に設けられている。

ハウジング 4 1は合成樹脂製で箱状に形成されており、その内部において円柱状の第一ボス部 5 1が凸状に形成され、該第一ボス部 5 1に、円筒状のラミネートスプール 3 2が遊転自在に嵌合される。このラミネートスプール 3 2の外周には、 P E T (ポリエチレンテレフタレ一ト）フィルム等の透明なラミネートテープ 3 1が卷装されている。また、ハウジング 4 1には、ロール状に巻かれたラミネートテープ 3 1の外側を囲うように、該ラミネートテープを保護するための円弧状の壁部 5 5が形成されている。

ハウジング 4 1の内部には、さらに、円柱状の第二ボス部 5 2 ·第三ボス部 5 3が形成され、第二ボス部 5 2にはリポン供給スプール 3 4が、第三ボス部 5 3 には基材供給スプール 3 7が、それぞれ遊転自在に嵌合される。リポン供給スプール 3 4の外周にはインクリポン 3 3が卷装される一方で、基材供給スプール 3 7の外周には二重テープ 3 6が卷装される。この二重テープ 3 6は、前記ラミネ一トテープ 3 1より 0 . 2 mm狭い幅で両面に接着剤層を有する両面接着テープと、その片面に貼り合わされる剥離テープと、の二重構造となっている。二重テープ 3 6は、剥離テープが貼られる側を外側に、粘着層が露出される側を内側に向けながら、前記基材供給スプール 3 7の外周に卷回されている。また前述のとおり、ハウジング 4 1内には接合ローラ 3 8が回転自在に支持される。この接合ローラ 3 8と装置側の送りローラ 2 2 (後述）との圧接によって、基材供給スプール 3 7からの二重テープ 3 6と、ラミネートスプール 3 2からのラミネートテープ 3 1 とが貼り合わされる。

加えて、ハウジング 4 1内にはリポン卷取スプール 3 5が回転自在に支持され、このリポン卷取スプール 3 5が、前述のリポン供給スプール 3 4から供給されて使用済みとなったィンクリポン 3 3を卷き取る。

印字装置 2の前記力一トリッジ装着フレーム 1 1には、前記接合ローラ 3 8に対応する位置にローラ駆動軸 1 6が、前記リポン巻取スプール 3 5に対応する位置に卷取駆動軸 1 5が、それぞれ配置される。テープカートリッジ 3 0 aを力一トリッジ装着フレーム 1 1に装着したときは、図 3に示すように、ローラ駆動軸 1 6と前記接合ローラ 3 8が、また、卷取駆動軸 1 5と前記リポン卷取スプール 3 5が、それぞれ係合する。

印字装置 2には図示しない電動モー夕が配設され、この電動モ一夕の駆動力がローラ駆動軸 1 6と卷取駆動軸 1 5とに、図略のギア列を介して伝達される。この結果、両駆動軸 1 6 · 1 5を介して、テープカートリッジ 3 0 a側の接合口一ラ 3 8およびリポン卷取スプール 3 5をそれぞれ駆動することができる。

印字装置 2側に形成されるテープ駆動印刷機構 1 0は、二本の駆動軸 1 6 - 1 5や、以下で説明するサ一マルヘッド 1 3、送りローラ 2 2等によって構成される。

図 2に示すように力一トリッジ装着フレーム 1 1には、軸 2 0 aまわりに揺動可能なアーム 2 0が取り付けられる。アーム 2 0の先端には、ともにゴム等の弾性部材を表面に配したプラテンローラ 2 1および送りローラ 2 2が並べて設けられ、それぞれ回転自在とされている。

また、カートリッジ装着フレーム 1 1にはプレート 1 2が突設される。このプレート 1 2は、テープ力一トリッジ 3 0 aがカートリッジ装着フレーム 1 1の所定位置に装着されたときに、ハウジング 4 1に形成されている凹部 1 4に入り込んで位置する。更には、このプレート 1 2のプラテンローラ 2 1側にはサーマルヘッド 1 3が配置されて、該サーマルヘッド 1 3は、図 2の紙面垂直方向に一列に配列された複数の発熱素子を有している。

なお、前述のアーム 2 0には図示しない付勢パネが取り付けられており、ァーム 2 0を図 2の下方側へ移動させる付勢力を常時加えている。

従って、テープ力一トリッジ 3 0 aをカートリッジ装着フレーム 1 1に装着したときは、図 3に示すように、プラテンローラ 2 1がプレート 1 2に配置されたサ一マルへッド 1 3と圧接し、また、送りローラ 2 2が接合ローラ 3 8と圧接する。

以上がテープカートリッジの構成であり、次に、このテープカートリッジを用いた印字の様子を図 3を参照して説明する。

ラミネートテープ 3 1は、ピン 6 2 · 6 3からプラテンローラ 2 1に送られてサーマルヘッド 1 3側に圧接される。この状態で、該サ一マルヘッド 1 3の発熱素子を選択的に加熱することによって、インクリポン 3 3上のインクがラミネ一トテープ 3 1に転写され、当該ラミネートテープ 3 1上に文字や記号などの所望の画像が印字される。

サ一マルヘッド 1 3を通過した後は、ラミネートテープ 3 1 と使用済みのインクリボン 3 3とは二手に分かれて走行する。

ラミネートテープ 3 1は送りローラ 2 2に向けて送られ、それと同時に、前述の基材供給スプール 3 7から引き出された二重テープ 3 6が、その粘着層露出側 (即ち、前記剥離テープが貼り合わされていない側）を外側（送りローラ 2 2 側）に向けながら、接合ローラ 3 8に送られる。送りローラ 2 2と接合口一ラ 3 8との圧接によって、ラミネートテープ 3 1 と二重テープ 3 6とが互いに接合され貼着される。

この結果、文字や記号などが記録されたラミネートテープ 3 1が二重テープ 3 6上に設けられた形の、三層構造のラベルテープ 8が形成される。このラベルテープ 8が前述の排出口 2 bから排出される。

なお、排出口 2 b近傍に設けられた前記テープ切断機構 1 7は固定刃 1 7 aと回動刃 1 7 bを有しており、排出後のラベルテ一プ 8を切断して切り離せるようになっている。切断後のラベルテープ 8は、前記剥離テープを剥離することによつて、任意の場所に貼設できる貼着ラベルとして用いることができる。サ一マルへッド 1 3を通過して使用済みとなったインクリポン 3 3は、ピン 6 4からリポン巻取スプール 3 5に送られ、巻き取られて回収される。

前記ラミネートテ一プ 3 1および二重テープ 3 6の引出し及び走行は、ローラ駆動軸 1 6を介した前記接合ローラ 3 8の駆動によって行われる。また、前記ィンクリポン 3 3の引出し及び走行は、卷取駆動軸 1 5を介した前記リポン卷取スプール 3 5の駆動によって行われる。この結果、テープカートリッジ 3 0 a側に走行駆動のための機構を設けないで済むので、該カ一トリッジ 3 0 aの製造コストを低減できる。

〔ハーフカツト感熱ラベルタイプのカートリッジの構成〕

次に、前記カートリッジ装着フレーム 1 1に装着可能なもう一つのタイプのテープカートリッジ 3 0 bの構成を、図 4〜図 6を参照して説明する。このテープカートリッジ（ラベルテープカートリッジ） 3 O bは、ハーフカット加工によつて所定の大きさのラベル部が複数形成されたラベルテープを収容している。このラベルテープのラベル部は、感熱紙によって構成され、ラベル部を、印字装置 2 のサ一マルへッド 1 3で感熱発色させることで印字を行うことができる。

図 4は、本発明の一実施形態に係る八一フカット感熱ラベルタイプのカートリッジ 3 O bを、テープ印字装置 2にセットする様子を示した図である。また図 5 は、セットされた状態の当該カートリッジ 3 0 bについてのテープ走行の様子を示した図である。図 6は感熱ラベルテープの構成を示した斜視図である。

このテープ力一トリッジ 3 0 bは図 4に示すようにハウジング 4 1を備えるが、このハウジング 4 1は、前述したラミネート熱転写タイプのテープカートリッジ 3 0 aのハウジング 4 1 と、全く同一の構成である。即ち、このハウジング 4 1 は、テープカートリッジ 3 0 a · 3 0 bの双方に用いることができるように構成されている。このようにハウジング 4 1の汎用性を高めることで、部品の種類を低減して製造コストが節減されている。

ハウジング 4 1の前記第三ボス部 5 3には、円筒状のラベルテープスプール 4 5が遊転自在に嵌合される。

このラベルテープスプール 4 5には感熱ラベルテープ 4 6が卷装される。この感熱ラベルテープ 4 6は図 6に示すように、一側の面に感熱発色層を形成するとともに他側の面に粘着剤を塗布した感熱紙 4 7と、該感熱紙の粘着剤側に貼り合わされる剥離紙 4 8とからなる二重構造を有する。感熱ラベルテープ 4 6には、その長手方向に、同一形状の複数の剥離可能なラベル部 4 7 aが形成されているこのようなラベル部 4 7 aは、感熱ラベルテープ 4 6の感熱紙側にハーフカツト加工（具体的には、ダイカット加工）を施すことによって形成される。なお、感熱紙 4 7のラベル部 4 7 aを形成した部分以外の部分はフレーム部 4 7 bとされ、ラベルとしては用いられない。

このような構成の感熱ラベルテープ 4 6が、ラベル部 4 7 a側が内側となるようにして、図 4のように前記ラベルテープスプール 4 5上に卷回されている。上述の構成としたカートリッジ 3 0 bにおける感熱ラベルテープ 4 6の走行経路を、当該力一トリッジ 3 0 bを装置に取り付けた状態の図 5を参照して説明する。

感熱ラベルテープ 4 6は、前記ラベルテープスプール 4 5から引き出された後、その感熱紙 4 7側を内側に向けながら円柱状の第一ボス部 5 1および第二ボス部 5 2の周面に接触することで、その走行経路を曲げられる。走行するテープ 4 6 はプラテンローラ 2 1 とサ一マルへッド 1 3との間に送られる。この時テープ 4 6の感熱紙 4 7に対向するように設けられているサーマルへッド 1 3の前記発熱素子を選択的に加熱することによって、当該感熱紙 4 7に所望の文字や記号が感熱発色されて、印字が行われる。印字後の感熱ラベルテープ 4 6は、送りローラ 2 2および接合ローラ 3 8によって更に送られて、排出口 2 bから排出される。なお、図 6に示すように、感熱ラベルテープ 4 6の剥離紙 4 8側には黒色のマーク Mが印刷により等間隔で付されている。このマーク Mの間隔は、前述の感熱紙 4 7側のラベル部 4 7 aの間隔と同一とされている。それぞれのマーク Mは、反対側の個々のラベル部 4 7 aと特定の位置関係となるように、その付される位置が定められている。

一方、カートリッジ装着フレーム 1 1側には、走行するテープ 4 6の前記マーク Mを読み取るためのフォトセンサ 1 8が設置されている。このフォトセンサ 1 8によりマーク Mを検知したタイミングと、前記サ一マルへッド 1 3の発熱素子を発熱させるタイミングとを所定の関係とすることで、印刷の位置合わせが行われる。したがって、サ一マルヘッド 1 3により形成される画像の位置がラベル部 4 7 aから外れないようになつている。なお、前述のラミネートタイプのカートリッジ 3 0 aを装着した場合は、フォトセンサ 1 8は使用きれない。

この感熱ラベルテープ 4 6の印字の際にはインクリポンは必要ないので、前述のリポン卷取スプール 3 5は本カートリッジ 3 0 bでは設けられていない。従つて、この力一トリッジ 3 0 bをカートリッジ装着フレーム 1 1に取り付けて印字を行う場合には、前記卷取駆動軸 1 5は空転する。

〔ボス部の形状、壁部 5 5の形状〕

次に、前述の第一ボス部 5 1および第二ボス部 5 2 (案内部材）の形状について、主に図 7を参照して詳細に説明する。なお第二ボス部 5 2は第一ボス部 5 1 と全く同一の形状に構成されているので、ここでは代表として第一ボス部 5 1の形状を説明する。

図 7は感熱ラベルテープがボス部によって案内される様子を示した斜視図である。

第一ボス部 5 1は、前述のとおり円柱状に形成されている。前述の感熱ラベルテープ 4 6は、該第一ボス部 5 1の周面上を滑りながら図 7の矢印方向（テープ走行方向）に案内される。その後、感熱ラベルテープ 4 6は、印字部としてのサ一マルへッド 1 3に向けて案内される。図 7に示すとおり、第 1ボス部 5 1の周面の、感熱ラベルテープ 4 6のテープ幅方向中央部に相当する部分には、凹部 7 1が形成されている。この凹部 7 1の幅 Wは、感熱ラベルテープ 4 6のラベル部 4 7 aの幅 W _Lよりも、大きく形成してある（W>W_L ) 。

凹部 7 1のテープ幅方向の両脇には、凸部 7 2 · 7 2が設けられている。この凸部 7 2 · 7 2は、感熱紙 4 7における前記ラベル部 4 7 a以外の部分であるフレーム部 4 7 bに接触して、当該フレーム部 4 7 bを滑らせながら案内する。このような構成により、感熱ラベルテープ 4 6が第一ボス部 5 1の部分を通過する場合でも、そのラベル部 4 7 aは凹部 7 1が形成されている領域を通過するので、ラベル部 4 7 aは第一ボス部 5 1に接触しない。なお、感熱ラベルテープ 4 6の走行方向の案内は、前記凸部 7 2 · 7 2が、感熱紙 4 7におけるラベル部 4 7 a以外の部分（フレーム部 4 7 b ) に接触することで行われる。この結果、ラベル部 4 7 aが第一ボス部 5 1に引っ掛かって剥離紙 4 8から剥離することが防止され、カートリッジ 3 0 b内部でのテープ 4 6の走行トラブルが回避される。したがって、ラベル部 4 7 aをサ一マルヘッド 1 3に対し確実かつスムーズに供給することができる。また、そのための構成も、第一ボス部 5 1 に凹部 7 1を設ける簡単なものであるので、その構成によるテープカートリッジ

3 0 b (あるいは 3 0 a ) の製造コストの上昇は殆ど無い。

また、前述のように、凹部 7 1の幅 Wをラベル部 4 7 aの幅 W_Lより大きく定めることで（W>W_L ) 、ラベル部 4 7 aが凹部 7 1の部分を確実に通過することとなるから、ラベル部 4 7 aが力一トリッジ 3 0 b内を走行途中に剥がれてしまうことが確実に防止される。

つまり、凸部 7 2 · 7 2は、感熱紙 4 7におけるラベル部 4 7 a以外の部分 (フレ一ム部 4 7 b ) に接触するのであって、凸部 7 2 · 7 2がラベル部 4 7 a に接触することはないから、テープ走行中のラベル部 4 7 aの剥がれはより一層確実に防止される。ラベル部の両脇で突出する凸部 7 2 · 7 2が、感熱紙 4 7のフレーム部 4 7 b (ラベル部 4 7 a以外の部分）に接触してラベルテープ 4 7を案内するので、ラベルテープ 4 7を印字装置 2の印字部へスムーズに供給することができる。

なお図 7に示すように、第一ボス部 5 1の周囲に形成された壁部 5 5の、感熱ラベルテープ 4 6の前記感熱紙 4 7側に対向する端部 5 5 aにおいても、ボス部 5 1に形成された凹部 7 1および凸部 7 2 - 7 2に対応する、凹部 7 1 aおよび凸部 7 2 a · 7 2 aが形成されている。その理由は、ラベルテープスプール 4 5 上に巻かれた感熱ラベルテープ 4 6の径が、当該テープ 4 6が巻き解かれることによって徐々に減少し、この結果としてテープ 4 6の走行経路が変化し、テープ

4 6の感熱紙 4 7側が壁部 5 5の端部 5 5 aに接触するからである。

端部 5 5 aの凹部 7 1 aは、ボス部 7 1の幅と同じサイズの幅 Wを有し、よつて凹部 7 l aの幅も、前記ラベル部 4 7 aの幅 W_Lよりも大きい。これは、前述の第一ボス部 5 1に凹部 7 1ゃ凸部 7 2 · 7 2を設けたのと全く同様の理由である。ラベルテープスプール 4 5上に巻かれた感熱ラベルテープ 4 6の残り量が所定量以下に減少した際に、壁部 5 5の端部 5 5 aは、感熱ラベルテープ 4 6の走行経路を案内する案内部材としての役割を果たすことになるが、この場合であつても、ラベル部 4 7 aは凹部 7 1部分 aを通過するのみであって壁部 5 5に接触しない。したがって、ラベル部 4 7 aがカートリッジ 3 0 b内部 dで剥離するトラブルが防止される。

カートリッジ 3 0 b内を走行する感熱ラベルテープの形態としては、図 8のように、ダイカツト加工後にフレーム部 4 7 bが予め剥離除去されているタイプ (いわゆるカス上げがなされているタイプ）のものも考えられる。この形態の感熱ラベルテープ 4 6 ' は、ラベル部 4 7 aが剥離紙 4 8から突出した構成となるので、テープ 4 6 ' が第一ボス部 5 1や壁部 5 5によって案内されるときにラベル部 4 7 aがより剥がれやすいことになる。

この形態のテープ 4 6 ' を用いる場合は、第一ボス部 5 1や壁部 5 5を前述のような形状とし、かつ、前記凹部 7 1 (およぴ凹部 7 1 a ) の形成深さ Dを、ラベル部 4 7 aの厚み（感熱紙 4 7の厚み +粘着剤層の厚み） D _Lよりも大きくしておく（D > D _L ) 。このように構成することで、図 9に示すように、テープ 4 6 ' のラベル部 4 7 aは凹部 7 1 (および凹部 7 1 a ) の内部を通過することとなって第一ボス部 5 1や壁部 5 5に接触せず、凸部 7 2 · 7 2 (凸部 7 2 a · 7 2 a ) がテープ 4 6 ' の剥離紙 4 8の部分に接触してテープ 4 6 ' を着実に案内する。よって、感熱ラベルテープ 4 6 ' が用いられる場合でも、ラベル部 4 7 a の剥がれが防止される。

以上に本発明の実施形態を説明してきたが、本発明の技術的範囲は以上の実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。

例えば第一ボス部 5 1そのものに凹部 7 1ゃ凸部 7 2 · 7 2を形成する代わりに、円筒状の回転体（前述のスプール 4 5のようなもの）を遊転自在に嵌合し、当該回転体の周囲に前記凹部 7 1ゃ凸部 7 2 · 7 2を形成しても良い。この場合も、ラベル部 4 7 aの剥離防止という効果は同様に達成される。このときは、この回転体は、感熱ラベルテープ 4 6 ' に接触しながら第一ボス部 5 1上で回転して、当該感熱ラベルテープ 4 6 ' を案内することになる。回転体が回転することで、ラベルテープを印字部に向けてスムーズに供給することができる。案内部材の態様としては前記ボス部 5 1 · 5 2や壁部 5 5や回転体に限らず、様々なものが考えられる。例えば、案内部材は、ピンや、平板状のリブや、ハウジングに一体形成される長方形状の孔ゃ溝であっても良い。いずれの場合も、ラベルテープに接触する部分のうちラベル部に相当する箇所に凹部を設けることによって、前述の実施形態と同様の効果を達成することができる。

また、ラベルテープ 4 6 · 4 6 ' は感熱タイプとしたが、熱転写タイプのラベルテープのカートリッジにも、本発明は同様に適用できる。

Claims

請求の範囲

1 . テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープカートリッジであって、ハウジングと、

該ハウジングに収納されたラベルテープと、

該ラベルテープの走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材と、を備えるとともに、

前記案内部材は、前記ラベルテープのテープ幅中央部に相当する部分に凹部を形成して、この凹部の内部を前記ラベルテープのラベル部が通過するように構成したことを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

2 . 請求項 1に記載のラベルテープカートリッジであって、

前記凹部の幅は前記ラベルテープのラベル部の幅よりも大きいことを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

3 . 請求項 2に記載のラベルテープカートリッジであって、

前記案内部材には、前記凹部を挟んでテープ幅方向の両脇に、前記ラベルテ一プの前記ラベル部以外の部分に接触しながら案内する凸部が設けられていることを特徵とする、ラベルテープカートリッジ。

4 . 請求項 1に記載のラベルテープカートリッジであって、

前記案内部材は、前記ラベルテープを滑らせながら案内するボス部であることを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

5 . 請求項 1に記載のラベルテープカートリッジであって、

前記案内部材は、前記ラベルテープに接触しながら回転することで当該テープを案内する回転体であることを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

6 . 請求項 1に記載のラベルカートリッジであって、前記案内部材は、前記ハウジング内に形成された壁部であり、前記壁部は、該壁部の端部において前記ラベルテ一プを滑らせながら案内すること、を特徴とするラベルテープ力一トリッジ。

7 . 請求項 1に記載のラベルカートリッジであって、

前記ラベルテープは、剥離紙に、粘着層を有する感熱紙が貼り合わされて構成された感熱ラベルテープであると共に、該感熱ラベルテープの印字面側は、感熱紙面のうちラベル部の周囲部分に相当するフレーム部が予め剥離除去されたタイプのものであり、

前記ラベルテープのラベル部の前記剥離紙からの突出量に相当する、前記粘着層の厚みと前記感熱紙の厚みとの合計を Dい前記凹部の深さを Dとするとき、 D > D _L

を満たすよう前記凹部が形成されていること、を特徴とするラベルテープカートリッジ。

8 . 請求項 1に記載のラベルカートリッジであって、

前記案内部材は、前記ラベルカートリッジ内に複数形成され、

前記複数の案内部材の内の少なくとも一つは、前記ラベルカートリッジ内において、印字動作の進行に伴い前記ラベルテ一プが所定量以下に減少したときに前記ラベルテープに接触して案内を開始する位置に設けられていること、を特徴とするラベルテープ力一トリッジ。

9 . テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープカートリッジであって、該ハウジングに収納されたラベルテープと、

前記案内部材は、前記ラベルテープのラベル部に相当する部分に凹部が形成され、この凹部の内部を前記ラベルテープのラベル部が通過するように構成したことを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

1 0 . テープ印字装置に着脱自在とされるラベルテープカートリッジであって、ハウジングと、

該ハウジングに収納されたラベルテープと、

該ラベルテープの走行経路を案内するために該ハウジングに設けられる案内部材と、を備え、

前記案内部材は、前記ラベルテープの幅方向の、前記ラベルテープのラベル部 'を挾んで両側の位置で前記ラベルテープに接触するように形成された凸部を有すること、を特徴とするラベルテープカートリッジ。

1 1 . 請求項 1 0に記載のラベルテープ力一トリッジであって、

前記ラベルテ一プのラベル部を挟んで両側に形成されている凸部の、前記ラベルテープ幅方向における間隔は、前記ラベルテープのラベル部の幅よりも大きいことを特徴とする、ラベルテープカートリッジ。

1 2 . 請求項 1 0に記載のラベルテープ力一トリッジであって、

1 3 . 請求項 1 0に記載のラベルテ一プ力一卜リッジであって、

前記案内部材は、前記ラベルテープに接触しながら回転することで当該テープを案内する回転体であることを特徴とする、ラベルテープ力一トリッジ。

1 4 . 請求項 1 0に記載のラベルカートリッジであって、

前記案内部材は、前記ハウジング内に形成された壁部であり、前記壁部は、該壁部の端部において前記ラベルテープを滑らせながら案内すること、を特徴とするラベルテープカートリッジ。