WO2004009154A1 - ヘマトクリットセンサ - Google Patents

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Yoshihiro Mori
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Abstract

 血液流路を構成する可撓性チューブの変形等を回避し、且つ、小型化を図るとともに、より正確にヘマトクリット値を測定することができるヘマトクリットセンサを提供する。血液回路1に配設され、血液の濃度を示すヘマトクリット値を測定するためのヘマトクリットセンサにおいて、血液回路1の一部を嵌合し得る溝11aが形成された筐体部11と、該筐体部11の溝11a内に形成されたスリット12と、筐体部11内に配設され、スリット12を介して血液回路1を臨んだ位置に配設された発光素子13及び受光素子14とを備え、発光手段13から血液回路1中を流れる血液に光を照射するとともに、その反射光を受光手段14で受け得るものである。

Description

トクリツトセンサ
技術分野
本発明は、 患者の血液を体外循環させつつ浄化させる血液浄化装置の血液流路 に配設され、 当該血液の濃度を示すへマトクリツト濃度を測定するためのへマト 明
クリツトセンサに関する。
田 背景技術
一般に、 透析治療においては、 患者の血液を体外循環させるベく可撓性チュー ブから主に構成された血液回路を使用する。 この血液回路は、 患者から血液を採 取する動脈側穿刺針が先端に取り付けられた動脈側血液回路と、 患者に血液を戻 す静脈側穿刺針が先端に取り付けられた静脈側血液回路とから主に成り、 これら 動脈側血液回路と静脈側血液回路との間にダイァライザを介在させ得るものであ る。
また、 動脈側血液回路には、 しごき型の血液ポンプが配設され、 該血液ポンプ を駆動させることによつて動脈側穿刺針から患者の血液を採取し、 動脈側血液回 路、 ダイァライザ及び静脈側血液回路にて体外循環させ得るようになっている。 かかるダイァライザの内部には、 複数の中空糸が配設されており、 それぞれの中 空糸の内部を血液が流通し得るよう構成されている。
一方、 ダイァライザの筐体には透析液導入ポート及び透析液導出ポートが突出 形成されており、 これらポートに透析装置が接続され得るようになつている。 そ して、 透析装置から透析液導入ポートを介して所定濃度の透析液が供給されると ともに、 該透析液が中空糸の外部 (即ち、 中空糸の外周面と筐体の内周面との間 ) を通過した後、 透析液導出ポートを介して排出されるよう構成されている。 然るに、 中空糸の壁面には、 微少な孔 (ポア) が形成されて血液浄化膜を成し ており、 中空糸内部を通過する血液の老廃物等が血液浄化膜を透過して透析液內 に排出されるとともに、 老廃物等が排出されて清浄化された血液が患者の体内に 戻るようになつている。 ところで、 透析装置内には、 患者の血液から水分を取り 除くための除水ポンプが配設されており、 透析治療時に除水が行われるように構 成されている。
かかる除水時において除去すべき水分量 (除水速度) は、 除水ポンプの駆動を 制御することにより行われるのであるが、 急激或いは過度の除水を行うと、 患者 の循環血液量を過剰に減少させ、 それによつて血液低下ゃショック等を引き起こ す虞がある一方、 除水速度が遅いと、 治療時間全体が延びてしまい却って患者に 負担を強いる虞があった。
そこで、 従来より、 例えば特開平 1 1— 2 2 1 2 7 5号公報及び特開 2 0 0 1 - 5 4 0号公報で開示されているように、 患者の血液状態を監視しながら除水速 度を制御する技術が提案されている。 これら従来技術における患者の血液状態を 示すパラメ一タとして、 へマトクリツト値が用いられている。 該へマトクリット 値とは、 血液の濃度を示す指標であり、 具体的には、 全血に占める赤血球の容積 率で表されるものである。
通常、 除水中のへマトクリツト値は、 1 0 ~ 6 0 %程度を示すのであるが、 患 者がショック症状や血圧低下をきたすと所定値より高くなるので、 かかるパラメ ータを透析治療における除水時にリアルタイムに監視し、 これに基づいて除水ポ ンプの駆動を制御すれば、 患者に対して最も負担の少ない適切な除水速度とする ことができるのである。 このようなへマトクリツ ト値を測定する手段をへマトク リッ トセンサと呼ぶこととし、 通常、 発光素子及び受光素子を血液流路 (可撓性 チューブ等) を介して対峙させ、 発光素子から照射された光を受光素子で受光す ることにより、 血液に対する光の透過量を測定し、 該測定値に基づいてへマトク リット値を得るよう構成されている。 しかしながら、 従来のへマトクリ ツ トセンサは、 発光素子及び受光素子を血液 流路を介して対峙させた構成の所謂透過型のものであったため、 へマトクリット 値を測定するには、 発光素子と受光素子とで血液流路を挟んだ状態とする必要が あり、 当該血液流路が変形してしまう虞があった。 即ち、 透過型のセンサにおい ては、 測定精度を向上させるベく、 血液流路を強く挟持させた状態とする必要が あり、 その挟持力で血液流路を構成する可撓性チューブが変形し、 血液の流量が 少なくなつてしまつて血液回路にかかる負担が大きいのである。
また、 発光素子を具備した筐体と受光素子を具備した筐体とを別々に形成し、 これらを合致させて一つのセンサとする必要があるため、 センサ全体が大型化し てしまレ、、 取り扱いが困難となってしまうという問題もあった。
本発明は、 このような事情に鑑みてなされたもので、 血液流路を構成する可撓 性チューブの変形等を回避し、 且つ、 小型化を図るとともに、 より正確にへマト クリツ ト値を測定することができるへマトクリツトセンサを提供することにある
発明の開示
請求項 1記載の発明は、 患者の血液を体外循環させつつ浄化させる血液浄化装 置の血液流路に配設され、 当該血液の濃度を示すへマトクリツト値を測定するた めのへマトクリットセンサにおいて、 前記血液流路の一部を嵌合し得る溝が形成 された筐体部と、 該筐体部の溝内に形成されたスリット又は複数の孔と、 前記筐 体部内に配設され、 前記スリット又は複数の孔を介して前記血液流路を臨んだ位 置に配設された発光手段及び受光手段とを備え、 前記発光手段から血液流路中を 流れる血液に光を照射するとともに、 その反射光を前記受光手段で受け得ること を特徴とする。
請求項 2記載の発明は、 請求項 1記載のへマトクリツトセンサにおいて、 前記 筐体部に蓋部を設け、 該蓋部により前記スリット又は複数の孔を含む前記溝を覆 つてへマトクリット値を計測し得ることを特徴とする。
請求項 3記載の発明は、 請求項 2記載のへマトクリッ トセンサにおいて、 前記 蓋部が、 前記筐体部に対して揺動自在に形成されることにより、 前記スリット又 は複数の孔を含む溝を開放又は閉塞可能としたことを特徴とする。
請求項 4記載の発明は、 請求項 2又は請求項 3記載のへマトクリットセンサに おいて、 前記蓋部が前記スリッ ト又は複数の孔を含む前記溝を覆った状態で係止 し得る係止手段を具備したことを特徴とする。
請求項 5記載の発明は、 請求項 1〜請求項 4のいずれか 1つに記載のへマトク リットセンサにおいて、 前記溝に血液流路が嵌合され、 且つ、 前記蓋部が閉じら れた状態であることを検知する蓋部閉塞検知手段を設けたことを特徴とする。 請求項 6記載の発明は、 請求項 1〜請求項 5のいずれか 1つに記載のへマトク リットセンサにおいて、 前記血液流路は、 その途中に血液浄化器が接続され、 患 者の血液を体外循環させて透析治療を行う血液回路で構成されるとともに、 測定 されたへマトクリツト値に基づき、 除水のための除水ポンプ、 補液条件又は透析 液条件を制御することを特徴とする。
請求項 7記載の発明は、 請求項 6に記載のへマトクリツトセンサにおいて、 前 記血液回路には、 ドリップチャンバが接続され、 当該ドリップチャンバの固定手 段と前記筐体部とがー体的に形成されたことを特徴とする。
請求項 8記載の発明は、 請求項 6記載のへマトクリツ トセンサにおいて、 前記 血液回路に接続された気泡検出器が前記筐体部内に形成されたことを特徴とする 請求項 9記載の発明は、 請求項 6記載のへマトクリ ツトセンサにおいて、 前記 血液回路には、 血液の有無を判別するための血液判別器が接続され、 当該血液判 別器が血液の流れを判別した時点を基準にへマトクリツト値の測定を開始するこ とを特徴とする。
請求項 1 0記載の発明は、 請求項 1〜請求項 9のいずれか 1つに記載のへマト クリツトセンサにおいて、 前記スリット又は複数の孔の幅又は径を任意に調整し 得ることを特徴とする。
請求項 1 1記載の発明は、 請求項 1〜請求項 1 0のいずれか 1つに記載のへマ トクリットセンサにおいて、 前記発光手段を点滅させ、 その消灯時における前記 受光手段への光の入射量に基づき計測値に補正を行うことを特徴とする。
請求項 1 2記載の発明は、 請求項 1〜請求項 1 1のいずれか 1つに記載のへマ トクリットセンサにおいて、 前記血液流路中を流れる血液の流速に応じて、 計測 されるへマトクリット値に補正を行うことを特徴とする。
請求項 1の発明によれば、 へマトクリツ トセンサを所謂反射型のものとしたた め、 血液流路を構成する可撓性チューブの変形等を回避し、 且つ、 小型化を図る ことができる。 更に、 発光素子から照射された光及び受光素子に戻る反射光は、 スリツト又は複数の孔を通るように構成されているため、 より正確にへマトクリ ット値を測定することができる。
請求項 2の発明によれば、 筐体部に蓋部を設け、 該蓋部によりスリツト又は複 数の孔を含む前記溝を覆ってへマトクリッ ト値を計測し得るので、 外乱光の影響 を受け難くすることができ、 より正確なへマトクリツト値を測定することができ る。
請求項 3の発明によれば、 蓋部が筐体部に対して摇動自在に形成されることに より、 スリツト又は複数の孔を含む溝を開放又は閉塞可能としたので、 へマトク リット値の測定時には、 蓋部を揺動して閉じて血液流路の一部にセットすること ができるとともに、 非測定時には、 蓋部を揺動して開いて血液流路から取り外す ことができる。 従って、 センサの血液流路に対するセット及び取り外し時の作業 性を向上させることができる。
請求項 4の発明によれば、 蓋部がスリッ ト又は複数の孔を含む溝を覆った状態 で係止し得る係止手段を具備したので、 セッ ト後にセンサが位置ずれしたり不用 意に蓋部が開いてしまうのを防止することができ、 より確実にへマトクリット値 の測定を行うことができる。
請求項 5の発明によれば、 蓋部閉塞検知手段にて、 溝に血液流路が嵌合され、 且つ、 蓋部が閉じられた状態であることを検知し得るので、 当該血液流路のへマ トクリツトセンサへのセットのし忘れ、 及び蓋部の閉じ忘れを防止することがで さる。
請求項 6の発明によれば、 透析治療で使用される血液回路にへマトクリツトセ ンサを配設し、 透析治療における除水速度、 補液条件又は透析液条件を制御する ことができるので、 患者の容態に合った治療を行うことができる。
請求項 7の発明によれば、 へマトクリ ツ トセンサと ドリップチャンバの固定手 段とを一体化しているので、 これらを別個に形成したものに比べ、 装置構成を簡 素化することができるとともに、 より小型化を図ることができる。
請求項 8の発明によれば、 へマトタリットセンサと気泡検出器とを一体化して いるので、 これらを別個に形成したものに比べ、 装置構成を簡素化することがで きるとともに、 より小型化を図ることができる。
請求項 9の発明によれば、 へマトクリットセンサと血液判別器とを連動させて 、 当該血液判別器が血液の流れを判別した時点を基準にへマトクリッ ト値の測定 を開始するので、 測定毎の比較を正確に行うことができるとともに、 へマトタリ ット値の測定をより正確に行うことができる。
請求項 1 0の発明によれば、 スリ ツト又は複数の孔の幅又は径を任意に調整し 得るので、 へマトクリツト値と受光素子での計測値とが比例関係となるスリット 幅又は孔の径とすることができ、 へマトクリツト値のより正確な測定を行うこと ができる。 また、 可撓性チューブの相違による影響を考慮することができるので 、 へマトクリツト値の測定誤差を抑制することができる。
請求項 1 1の発明によれば、 発光手段を点滅させ、 その消灯時における受光手 段への光の入射量に基づき計測値に補正を行うので、 外乱光による測定誤差を抑 制して測定精度を向上させることができ、 医療機器としての安全性をも向上させ ることができる。 また、 外乱光がスリ ッ ト内に入り込まないシール構造等も簡易 なものとしたり、 或いは不要とすることができるので、 へマトクリットセンサ自 体の構造を簡素化することができる。
請求項 1 2の発明によれば、 血液流路中を流れる血液の流速に応じて、 計測さ れるへマトクリツト値に捕正を行うので、 血液の流速に基づく誤差を抑制し、 よ り正確なへマトクリツト値の測定を行うことができる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の第 1の実施形態に係るへマトクリツトセンサが適用される血 液回路及び透析用監視装置を示す模式図であり、 図 2は、 本発明の第 1の実施形 態に係るへマトクリツトセンサが適用される血液回路に接続された透析用監視装 置を示す模式図であり、 図 3は、 本発明の第 1の実施形態に係るへマトクリット センサの外観を示す正面図、 上面図及び左側面図であり、 図 4は、 本発明の第 1 の実施形態に係るへマトクリツトセンサにおける蓋部を開いた状態を示す上面図 であり、 図 5は、 図 4における V— V線断面図であり、 図 6は、 本発明の第 1の 実施形態に係るへマトクリットセンサにおける発光素子 (発光手段) 及び受光素 子 (受光手段) を示す模式図であり、 図 7は、 へマトクリツトセンサにスリット を开成しないもの、 スリ ッ ト幅 2 mmのもの、 3 mmの1 の、 及び 4 mmのもの における受光素子での出力電圧を示すためのグラフであり、 図 8は、 本発明の第 2の実施形態に係るへマトクリツトセンサであって、 ドリップチヤンバの固定手 段と一体化したものを示す正面図及び右側面図であり、 図 9は、 本発明の第 3の 実施形態に係るへマトクリットセンサにおける蓋部を開いた状態を示す上面図で あり、 図 1 0は、 図 9における X— X線断面図であり、 図 1 1は、 図 9における A部拡大図であり、 図 1 2は、 図 1 1における X I I一 X I I線断面図であり、 図 1 3は、 本発明の第 4の実施形態に係るへマトクリットセンサにおける受光素 子の出力電圧波形を示すグラフであり、 図 1 4は、 へマトクリット値が血液の流 速に依存する場合において、 へマトクリツト値と受光素子の出力電圧との関係を 示すグラフであり、 図 1 5は、 本発明の第 5の実施形態に係るへマトクリツトセ ンサにおける血液の流速 Q Bが q 1の関係式の定数 aを利用した場合の測定値 H 1、 及ぴ実際のへマトクリット値の変化が H 2を示すグラフであり、 図 1 6は、 本発明の第 5の実施形態に係るへマトクリツトセンサにおいて、 測定継続中にお ける t aの時点で、 血液の流速 Q Bを q 2から q 3に変更した場合、 変更後のへ マトクリツト値の推移 H 4および変更前のへマトクリツト値の推移 H 3を示すグ ラフであり、 図 1 7は、 本発明の第 6の実施形態に係るへマトクリットセンサに おける蓋部を開いた状態を示す上面図であり、 図 1 8は、 図 1 7における X V I I I— X V I I I線断面図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第 1の実施形態に係るへマトクリツトセンサは、 図 1に示すように、 透析治療 で用いられる血液回路 1の一部に取り付けられ、 当該血液回路 1内を流れる患者 の血液の濃度を示すへマトクリット値を測定するものである。 かかる血液回路 1 は、 可撓性チューブから成る動脈側血液回路 1 a及び静脈側血液回路 1 bから主 に構成されており、 これら動脈側血液回路 1 aと静脈側血液回路 1 bの間には、 血液浄化器としてのダイァライザ 2が接続されている。
動脈側血液回路 1 aには、 その先端に動脈側穿刺針 aが接続されているととも に、 途中にしごき型の血液ポンプ 3が配設されている。 一方、 静脈側血液回路 1 bには、 その先端に静脈側穿刺針 bが接続されているとともに、 途中にドリップ チャンバ 4が接続されている。
そして、 動脈側穿刺針 a及び静脈側穿刺針 bを患者に穿刺した状態で、 血液ポ ンプ 3を駆動させると、 患者の血液は、 動脈側血液回路 1 aを通ってダイァライ ザ 2に至った後、 該ダイァライザ 2によって血液浄化が施され、 ドリップチャン バ 4で除泡がなされつつ静脈側血液回路 1 bを通って患者の体内に戻る。 即ち、 患者の血液を血液回路 1にて体外循環させつつダイァライザ 2にて浄化するので ある。
更に、 静脈側血液回路 1 bにおける静脈側穿刺針 bの近傍には、 気泡検出器 5 が配設されている。 該気泡検出器 5は、 静脈側血液回路 1 b内を流れる血液に空 気が混入しているか否かを検出するためのもので、 例えば可撓性チューブに向か つて超音波を照射することにより検出動作が行われるセンサから成る。 更に、 気 泡検出器 5の筐体内には、 光を照射して血液の有無を判別するための血液判別器 (不図示) が形成されている。 かかる血液判別器は、 透過型或いは反射型の何れ であってもよい。
ダイァライザ 2は、 その筐体部に、 血液導入ポート 2 a、 血液導出ポート 2 b 、 透析液導入ポート 2 c及び透析液導出ポート 2 dが形成されており、 このうち 血液導入ポート 2 aには動脈側血液回路 1 aが、 血液導出ポート 2 bには静脈側 血液回路 1 bがそれぞれ接続されている。 また、 透析液導入ポート 2 c及び透析 液導出ポート 2 dは、 透析用監視装置 6から延設された透析液導入ライン L 1及 び透析液排出ライン L 2とそれぞれ接続されている。
ダイァライザ 2内には、 複数の中空糸が収容されており、 該中空糸内部が血液 の流路とされるとともに、 中空糸外周面と筐体部の内周面との間が透析液の流路 とされている。 中空糸には、 その外周面と内周面とを貫通した微少な孔 (ポア) が多数形成されて中空糸膜を形成しており、 該膜を介して血液中の不純物等が透 析液内に透過し得るよう構成されている。
透析用監視装置 6は、 図 2に示すように、 透析液導入ライン L 1及び透析液排 出ライン L 2に跨って形成された複式ポンプ Pと、 透析液排出ライン L 2におい て複式ポンプ Pを迂回して接続されたバイパスライン L 3と、 該バイパスライン L 3に接続された除水ポンプ 8とから主に構成されている。 そして、 透析液導入 ライン L 1の一端がダイァライザ 2 (透析液導入ポート 2 c ) に接続されるとと もに、 他端が所定濃度の透析液を調製する透析液供給装置 (不図示) に接続され ている。
また、 透析液排出ライン L 2の一端は、 ダイァライザ 2 (透析液導出ポート 2 d ) に接続されるとともに、 他端が図示しない廃液手段と接続されており、 透析 液供給装置から供給された透析液が透析液導入ライン L 1を通ってダイァライザ 2に至った後、 透析液排出ライン L 2及びバイパスライン L 3を通って廃液手段 に送られるようになつている。 尚、 同図中符号 9及び 1 0は、 透析液導入ライン L 1に接続された加温器及び脱気手段を示している。
除水ポンプ 8は、 ダイァライザ 2中を流れる患者の血液から水分を除去するた めのものである。 即ち、 かかる除水ポンプ 8を駆動させると、 複式ポンプ Pが定 量型であるため、 透析液導入ライン L 1から導入される透析液量よりも透析液排 出ライン L 2から排出される液体の容量が多くなり、 その多い容量分だけ血液中 から水分が除去されるのである。
ここで、 本実施形態においては、 除水中の患者の血液状態を監視すべく動脈側 血液回路 1 aの途中にへマトクリットセンサ 7が配設されている。 このへマトク リッ トセンサ 7は、 図 3〜図 5に示すように、 筐体部 1 1 と、 スリット 1 2と、 発光素子 1 3 (発光手段) 及び受光素子 1 4 (受光手段) と、 蓋部 1 5と、 係止 手段としてのフック 1 6とから主に構成されている。
筐体部 1 1は、 へマトタリットセンサの本体を構成する樹脂成形品から成るも ので、 その表面における長手方向に溝 1 1 aが形成されている。 この溝 1 1 aは 、 血液流路としての可撓性チューブ Cの一部を嵌合し得るものであり、 筐体部 1 1の樹脂成形時に造り込まれたものである。 尚、 溝 1 1 aは、 その幅が全域に亘 つて略等しい直線状のものが好ましい。
また、 筐体部 1 1の表面における図 4中右側には、 凹部 1 1 bが形成されてお り、 該凹部 1 1 bの内部にはピン 1 7が固定されている。 一方、 筐体部 1 1の表 面における同図中左側には、 蓋部 1 5を揺動自在に取り付けるための凸部 1 1 c 及び l i d (図 5参照) が形成されている。
蓋部 1 5は、 筐体部 1 1の表面側 (溝 1 1 aが形成された面側) を覆い得るも ので、 当該筐体部 1 1に対して揺動自在に取り付けられている。 即ち、 筐体部 1 1に形成された凸部 1 1 c及ぴ 1 1 dと蓋部 1 5の縁部に!:つて揺動ピン 1 8 ( 図 3参照) が嵌め込まれており、 該摇動ピン 1 8を中心に蓋部 1 5が回転するこ とにより、 蓋部 1 5が溝 1 1 aを開放又は閉塞可能としている。
また、 蓋部 1 5の縁部 (摇動ピン 1 8が嵌め込まれる縁部とは反対側) には、 ピン 1 9が固定されているとともに、 該ピン 1 9を中心に揺動自在とされたフッ ク 1 6が取り付けられている。 該フック 1 6は、 蓋部 1 5が筐体部 1 1の表面側 を覆った状態で、 当該蓋部 1 5を筐体部 1 1に対して係止し得るもので、 鍵状に 屈曲形成された先端部 1 6 aがピン 1 7に係止するよう構成されている。
尚、 上記の如く蓋部を筐体部に対して揺動自在に取り付けるものの他、 蓋部が 筐体部に対して摺動し、 スリツトを含む溝を開放及び閉塞するようにしてもよい 。 勿論、 蓋部が筐体部に対して脱着可能とされ、 取り付けた状態でスリッ トを含 む溝を閉塞するとともに、 取り外した状態で当該溝を開放するようにしてもよい スリット 1 2は、 溝 1 1 aの底面を切り欠いて形成されたもので、 当該溝 1 1 aの延設方向に所定寸法に亘つて形成されている。 また、 筐体部 1 1におけるス リット 1 2より内部側には、 発光素子 1 3及ぴ受光素子 1 4を収容するための収 容空間 S (図 5参照) が形成されており、 該収容空間 Sと溝 1 1 aとがスリッ ト 1 2により連通されている。 尚、 上記スリット 1 2に代えて、 溝 1 1 aの底面に 形成された複数の孔としてもよく、 この場合、 当該複数の孔を介して発光素子か ら照射される光、 及び受光素子へ反射される反射光が通過することとなる。 また 、 溝 1 1 aから収容空間 S側に水や異物等が入り込まないように、 当該溝 1 1 a には透明のシール (不図示) が貼着されている。
発光素子 1 3は、 約 8 0 5 ± 1 5 n mの波長の近赤外線を照射し得る L E D ( 近赤外線 L E D ) から成り、 受光素子 1 4は、 フォトダイォードから成るもので ある。 これら発光素子 1 3及び受光素子 1 4は、 図 6に示すように、 1つの基板 2 0上に所定寸法離間して形成されており、 収容空間 Sに組み込まれた際に、 何 れもスリット 1 2から外部 (即ち、 溝 1 1 aに嵌合された可撓性チューブ C ) を 臨み得るようになつている。
また、 基板 2 0には、 受光素子 1 4からの信号を増幅するための増幅回路が形 成されている。 これにより、 受光素子 1 4が受光し、 その照度に応じた電気信号 を出力する際、 増幅回路にて増幅することができる。 尚、 本実施形態においては 、 発光素子 1 3として近赤外線 L E Dを使用しているため、 ヘモグロビンの光吸 収率が変化しない波長の光を照射することができ、 当該ヘモグロビンの酸素化状 態に影響されないで、 常時正確にへマトクリツト値を測定することができる。 上記発光素子 1 3から照射された光は、 スリット 1 2を介して溝 1 1 aに嵌合 された可撓性チューブ Cに至り、 その内部を流れる血液に反射して受光素子 1 4 で受光されるよう構成 (所謂反射型の構成) されている。 従って、 所謂透過型の センサに比べ、 血液流路を構成する可撓性チューブ Cの変形等を回避し、 且つ、 小型化を図ることができる。
即ち、 従来における透過型のへマトクリツトセンサは、 測定精度を向上させる ベく可撓性チューブ Cを強く挟持して発光素子及ぴ受光素子を対峙させる必要が あつたのに対し、 本実施形態の如く反射型のへマトクリットセンサによれば、 発 光素子及び受光素子を対峙させるベく可撓性チューブ Cを強く挟持する必要もな く、 当該可撓性チューブ Cが折れ曲がったりして変形するのを回避することがで きるのである。
更に、 透過型の場合、 発光素子を具備する筐体と受光素子を具備する筐体とが 別個必要であり、 センサ全体が大型化してしまうのに対し、 本実施形態の如き反 射型の場合、 1つの筐体に発光素子及ぴ受光素子を併設することができるので、 センサ全体の小型化を図ることができるのである。 また更に、 透過型の場合、 キ ュべットと呼ばれる別途の部品等を測定部に配設する必要があり、 かかるキュべ ッ トを介して発光及ぴ受光する必要があるのに対し、 本実施形態の如く反射型に すれば、 キュベッ ト等の別途のパーツが不要であり、 部品点数を削減することが できるとともに、 測定時の作業性を向上させることができる。
そして、 受光素子 1 4から出力された電気信号に基づき、 血液の濃度を示すへ マトクリツト値を求める。 即ち、 血液を構成する赤血球や血漿などの各成分は、 それぞれ固有の吸光特性を持っており、 この性質を利用してへマトクリッ ト値を 測定するのに必要な赤血球を電子光学的に定量化することにより当該へマトクリ ッ ト値を求めることができるのである。 具体的には、 発光素子から照射された近 赤外線は、 血液に反射する際に、 吸収と散乱の影響を受け、 受光素子にて受光さ れる。 その受光した光の強弱から光の吸収散乱率を解析し、 へマトクリット値を 算出するのである。
測定されたへマトクリット値 (又は、 そこから更に演算により求められる循環 血液量変化率 Δ Β ν等各種パラメータも含む) に基づき、 除水ポンプ 8の駆動が 制御され、 患者の容態に合わせた除水速度とすることができる。 尚、 本実施形態 においては、 測定されたへマトクリツト値に基づいて除水速度を制御しているが 、 例えばへマトクリツト値に基づいて透析治療における補液条件や透析液条件な どを制御するようにしてもよレ、。
尚、 本実施形態に係るへマトクリツ トセンサ 7においては、 その筐体部 1 1の 裏面 (溝 1 1 aが形成された面とは反対側の面) に金属製のプレート 2 1が固定 されており、 該プレート 2 1には、 金属板を屈曲形成したホルダ 2 2が取り付け られている。 かかるホルダ 2 2には、 ネジ Nが嵌め込まれており、 このネジ Nの 先端とホルダ 2 2とでへマトクリツトセンサ 7を固定するためのスタンド S Tを 挟持させ得るよう構成されている。 これにより、 へマトクリットセンサ 7の所定 位置への設置を容易とすることができる。
次に、 上記構成のへマトクリットセンサにおける作用について説明する。 予め、 図 1に示すように、 動脈側血液回路 1 aの一部に本実施形態に係る' トクリットセンサ 7を固定する。 この固定作業は、 蓋部 1 5を開いた状態 (即ち 、 溝 1 1 aが開放した状態) にて動脈側血液回路 1 aの一部を構成する可撓性チ ユーブ Cを筐体部 1 1の溝 1 1 aに嵌合させた後、 蓋部 1 5を揺動させて閉じる 。 尚、 へマトクリツトセンサ 7は、 ネジ Nを締め込むことによりスタンド S丁に 固定されている。
蓋部 1 5を閉じることにより、 当該蓋部 1 5がスリット 1 2を含む溝 1 1 aを 閉塞させることができるとともに、 可撓性チューブ Cを蓋部 1 5と筐体部 1 1 と で挟持することができる。 このときの挟持力は、 可撓性チューブ Cを変形させな い程度が好ましく、 そのために、 溝 1 1 aの幅及び深さが可撓性チューブ Cの外 径と略等しくなるよう適宜設計しておくのが好ましい。
このように、 蓋部 1 5によりスリット 1 2を含む溝 1 1 aが閉塞されるので、 外乱光による影響を抑制することができ、 発光素子 1 3と受光素子 1 4との光の 送受を正確に行わせることができる。 従って、 より正確なへマトクリット値を測 定することができる。 尚、 蓋部はスリット 1 2を含む溝を覆うものであれば足り 、 本実施形態の如く筐体部 1 1の溝 1 1 aが形成された面全域に亘つて覆うもの に代え、 溝 1 1 a上方のみを覆うものとしてもよい。
そして、 蓋部 1 5を閉じた後、 フック 1 6を摇動させて当該蓋部 1 5を筐体部 1 1に係止させる。 これにより、 へマトクリツトセンサ 7を血液回路 1にセット した後に当該センサが位置ずれしたり不用意に蓋部 1 5が開いてしまうのを防止 することができ、 より確実にへマトクリツト値の測定を行うことができる。
また、 蓋部 1 5が筐体部 1 1に対して摇動自在に形成されることにより、 スリ ッ ト 1 2を含む溝 1 1 aを開放又は閉塞可能としたので、 へマトクリツト値の測 定時には、 蓋部 1 5を揺動して閉じて血液流路の一部にセットすることができる とともに、 非測定時には、 蓋部 1 5を揺動して開いて血液流路から取り外すこと ができる。 従って、 センサの血液流路に対するセット及び取り外し時の作業性を 向上させることができる。
上記のようにへマトクリツトセンサ 7を動脈側血液回路 1 aにセットした後、 透析治療を行うとともに、 へマトクリットセンサ 7によるへマトクリツ ト値の測 定をリアルタイムで行う。 具体的には、 血液流路を成す可撓性チューブ C内を流 れる血液に向けて発光素子 1 3から光 (近赤外線) を照射し、 その反射光を受光 素子 1 4で受ける。 この受光素子 1 4は、 受光した光の照度に応じた電圧の電気 信号を出力するので、 かかる出力によってへマトクリツト値を検出することがで きる。
このように、 本実施形態によれば、 透過型の如く別途部品であるキュベット等 が不要で、 汎用の可撓性チューブ上から測定することができ、 部品点数を削減し てコストを低減することができるのであるが、 勿論、 キュベットの如き専用部品 を使用して測定精度を向上させるようにしてもよい。
このへマトクリット値と出力電圧との関係を示すグラフを図 7に示す。 このグ ラフは、 スリ ッ トを开$成しないもの、 スリ ッ ト幅が 2 mm、 3 mm及び 4 mmの もののへマトクリット値 (%) と受光素子 1 4の出力電圧との関係をそれぞれ示 している。 当該グラフから分かるように、 本実施形態の如くスリッ トが形成され たものによれば、 実用範囲のへマトクリッ ト値 (2 0〜6 0 %) において出力電 圧を比例関係とすることができ、 より正確な測定を行うことができるとともに、 その後の補正等を不要とすることができる。 尚、 患者によってはへマトクリッ ト 値が 1 0〜6 0 %の範囲で推移する者もいるが、 その範囲内においても上記スリ ット幅であれば比例関係となっている。
その一方、 スリット幅が 2〜4 mmであれば、 実用範囲のへマトクリット値に おいて、 より直線的な出力電圧を得ることができるので好ましく、 特にスリ ッ ト 幅を 3 mmとするのが最も好ましい。 尚、 本実施形態においては、 上記観点から スリット幅が 2〜4 mmのものを使用しているが、 嵌合する可撓性チューブの径 に応じて他のスリット幅のものを使用してもよい。 また、 スリットに代えて複数 の孔とした場合、 孔の径を上記寸法 2〜4 mmとするのが好ましい。
一方、 透析治療においては、 血液ポンプ 3を駆動させ、 動脈側穿刺針 aから採 取された患者の血液が、 動脈側血液回路 1 a、 ダイァライザ 2及び静脈側血液回 路 1 bを通って静脈側穿刺針 bに至り、 該静脈側穿刺針 bから患者の体内に戻る ように体外循環される。 その過程において、 ダイァライザ 2にて不純物等が取り 除かれつつ除水されることとなる。
かかる除水は、 既述のように、 除水ポンプ 8を駆動させることにより行われ、 ダイァライザ 2の血液流路 (中空糸内部) を流れる血液から所定量の水分を強制 的に取り除くことにより行われるとともに、 その除水速度は、 へマトクリツトセ ンサ 7によって測定されるへマトクリツ ト値 (より具体的には、 循環血液量変化 率厶 B V) に基づいて制御される。 かかる循環血液量変化率 Δ B Vは、 (透析開 始時の H t一測定時の H t ) Z測定時の H t X 1 0 0なる演算式にて求めること ができる。
これにより、 へマトクリツトセンサ 7によって患者の血液の濃度を示すへマト クリツト値をリアルタイムで測定し、 その測定値を除水ポンプ 8の駆動制御手段 にフィードバックさせて患者の容態に合った除水速度による除水を行うことがで きるのである。 即ち、 測定されたへマトクリッ ト値が平常値であれば、 予め定め られた除水速度にて除水する一方、 へマトクリツ ト値の上昇が通常より多く測定 され、 患者の血液濃度が上がってショック症状や血圧低下をきたすと考えられる 値に近づいていることが認識されれば、 除水ポンプ 8の駆動を制御して除水速度 を遅くすることができるのである。
ここで、 本実施形態においては、 へマトクリツ トセンサ 7が動脈側血液回路 1 a側に設けられているが、 静脈側血液回路 1 b側に設けるようにしてもよい。 こ の場合、 測定される静脈側のへマトクリット値 (H t v ) から動脈側のへマトク リット値 (H t a ) を予測する必要があるが、 例えば以下の如き演算で当該 H t aを求めることができる。 即ち、 動脈側と静脈側とでは、 H t V = Q b / ( Q b - Q u ) · H t aなる関 係式が成り立つことより、 H t a = ( Q b - Q u ) / Q h · H t vなる演算式が 求められる。 このうち、 動脈側血液回路 1 aの血液流速 Q b及び除水速度 Q uが 既知であるとともに、 静脈側のへマトクリッ ト値 H t Vが測定されるので、 動脈 側のへマトクリツト値 H t aを算出することができるのである。
次に、 本発明に係る第 2の実施形態について説明する。
当該第 2の実施形態としてのへマトクリッ トセンサは、 その筐体部が、 血液回 路に接続されたドリップチャンバ 4のスタンド (固定手段) と一体的に形成され たものであり、 図 8に示すように、 ドリップチャンバ 4の固定手段 2 3の下端部 力 ら突出形成されて構成されている。
同図において、 符号 2 3 aは、 ドリップチャンバ 4を挟持するための一対の突 出部であり、 かかる突出部 2 3 aにより固定されたドリップチャンバ 4の下端か ら延設した可撓性チューブ Cの一部を嵌合する溝が筐体部 1 1 ' 内に形成されて いるとともに、 該溝を覆って閉塞するための蓋部 1 5 ' が筐体部 1 1 ' に摇動自 在に取り付けられている。
筐体部 1 1 ' の溝には、 先の実施形態と同様のスリッ トが形成されており、 該 スリツトを介して発光素子及ぴ受光素子による光の照射及び受光が行われるよう になっている。 これにより、 可撓性チューブ C内を流れる血液のへマトクリッ ト 値を測定することができ、 測定したへマトクリット値に応じて除水ポンプを制御 することができる。 尚、 溝や素子等は、 先の実施形態と略同等のものであるため 、 図示せず説明を省略する。
また、 本実施形態における蓋部 1 5 ' には、 筐体部 1 1 ' との係止のための係 止手段が形成されていないが、 第 1の実施形態と同様のフック 1 6を形成して係 止手段を具備するようにしてもよい。 尚、 本実施形態においては、 静脈側血液回 路 1 bに接続されたドリップチャンバ 4の固定手段 2 3にへマトクリツトセンサ を一体化させているが、 動脈側血液回路 1 aにもドリップチャンバを接続し、 該 ドリップチャンバを固定する固定手段にへマトクリツトセンサを一体化させるよ うにしてもよい。
更に、 上記の如く、 へマトクリッ トセンサをドリップチャンパの固定手段と一 体化させたものの他、 静脈側血液回路 1 bに接続された気泡検出器 5の筐体とへ マトクリツトセンサの筐体とを共通化して一体としたものとしてもよい。 勿論、 血液回路 1に接続された他の構成要素とへマトクリツトセンサとを一体化するよ うにしてもよレ、。
上記の如く、 へマトクリツトセンサをドリ ップチャンバの固定手段又は気泡検 出器 5と一体化させることにより、 これらを別個に形成したものに比べ、 血液回 路及びその周辺構成を簡素化することができるとともに、 より小型化を図ること ができる。 また、 種々の構成要素と一体化させることにより、 他の構成要素のセ ッティングと同時にへマトクリツトセンサのセッティングも行えるため、 煩雑な 血液流路の取り付け作業を簡略化することができる。
次に、 本発明に係る第 3の実施形態について説明する。
当該第 3の実施形態としてのへマトクリツ トセンサは、 図 9及び図 1 0で示す ように、 筐体部 1 1 と、 スリット 1 2 ' と、 発光素子 1 3 (発光手段) 及び受光 素子 1 4 (受光手段) が形成された基板 2 0と、 蓋部 1 5とから主に構成されて いる。 また、 筐体部 1 1には、 第 1の実施形態と同様の溝 1 1 aが形成されてお り、 内部には基板 2 0を収容し得る収容空間 Sが形成されている。 尚、 第 1の実 施形態と同様の構成要素については、 同一の符号を付すこととして詳細な説明を 省略することとする一方、 蓋部 1 5を係止するためのフックの図示を省略してあ る。
で、 本実施形態に係るへマトクリツトセンサは、 そのスリッ ト 1 2 ' の 寸法を調整し得るように構成されている。 具体的には、 図 1 1及び図 1 2に示す ように、 スリット 1 2 ' は、 2枚の板状部材 2 4 a及び 2 4 bの間隙で成され、 これら板状部材 2 4 aと 2 4 bとを近接させればスリット幅 Iを小さくすること ができる一方、 離間させればスリット幅 Iを大きくすることができる。 かかる板状部材 2 4 aには、 それぞれ長孔 2 4 a a、 2 4 b aが形成されてお り、 これら長孔 2 4 a a及ぴ 2 4 b aにヮッシャ W l、 W 2を介してネジ n 1、 n 2が嵌合することにより、 互いの板状部材 2 4 a、 2 4 bの離間寸法を任意に 調整し、 固定させることができるようになつている。 即ち、 長孔 2 4 a a、 2 4 b aの長さ寸法分だけ板状部材 2 4 a、 2 4 bがスライ ド可能とされ、 且つ、 所 望位置でネジ n 1、 n 2にて固定されるよう構成されている。 .
従って、 へマトクリット値 (%) と受光素子 1 4の出力電圧との関係が比例関 係となるスリット幅に調整することが容易であり、 当該へマトクリツ ト値のより 正確な測定を行うことができる。 また、 血液回路を構成する可撓性チューブ cは 、 同一の外径であっても肉厚の違いによってその内径が相違したもの、 或いは表 面の相違 (エンボス加工の有無など) による発光素子 1 3からの光の反射が異な るものもあるが、 この相違による受光素子 1 4の出力電圧の影響を考慮したスリ ッ ト幅に調整することができ、 測定誤差を抑制することができる。
尚、 可撓性チューブ Cを保持する溝 1 1 aの幅や深さを可変とし、 外径が異な る複数の種類の可撓性チューブ Cに対応し得るようにしてもよい。 また、 発光素 子 1 3上部のスリッ ト幅と受光素子 1 4上部のスリット幅とを独立に調整し得る よう構成してもよい。 更に、 スリッ ト 1 2, の中心軸と溝 1 aに保持された可撓 性チューブ Cの中心軸とが必ずしも同一直線上になくてもよく、 基板 2 0に取り 付けられる発光素子の指向性に応じた微調整を行うことができるようにしてもよ い。 尚、 スリット 1 2 ' の代わりに複数の孔とする場合は、 各孔に可変絞りを取 り付けて調整し得るようにしてもよいし、 この場合、 孔の大きさの調整に加えて 、 当該孔の位置の調整も行え得るようにすれば、 上記と同様の微調整を行うこと ができる。
次に、 本発明に係る第 4の実施形態について説明する。
当該第 4の実施形態としてのへマトクリツトセンサは、 発光素子の消灯及び点 灯の繰り返しを行わせることにより点滅させ、 その消灯時において受光素子に入 射される出力電圧を常時監視するよう構成されたものである。 例えば、 図 1 3で 示すように、 外乱光が入射していない状態において、 受光素子の出力電圧波形が K 1の如きであることを予め認識しておき、 その後の消灯時の出力電圧を監視し ておく。
そして、 もし、 消灯中に外乱光が受光素子に入射して当該受光素子の出力電圧 波形が K 2の如きに変化した場合、 当該出力波形 K 2の消灯時の出力電圧が出力 波形 K 1と同一となるように読み替えて、 読み替え後の出力波形 K 3を検出波形 とする。 かかる読み替えは、 発光素子の点滅毎に行い、 読み替え電圧をその都度 修正するようにする。 尚、 出力波形 K 1に基づいて、 出力波形 K 2を出力波形 K 3として読み替えるのに代え、 発光素子の消灯時と点灯時との差 Lによって出力 電圧を認識するようにしてもよい。 また、 へマトクリットセンサ自体の構成は、 第 1〜第 3の実施形態のいずれのものを採用してもよし、 他の構成のもので発光 素子の制御及ぴ受光素子の監視を上記の如く行わせるようにしてもよい。
上記の如き第 4の実施形態によれば、 外乱光による測定誤差を抑制することが できるので、 測定精度を向上させることができ、 医療機器としての安全性をも向 上させることができる。 また、 外乱光がスリット内に入り込まないシール構造等 も簡易なものとしたり、 或いは不要とすることができるので、 へマトクリツトセ ンサ自体の構造を簡素化することができる。
次に、 本発明に係る第 5の実施形態について説明する。
当該第 5の実施形態としてのへマトクリツトセンサは、 可撓性チューブ C内の 血液の流速の相違を考慮してへマトクリツト値を測定するものである。 受光素子 の出力電圧とへマトクリツト値との間の関係は、 血液の流速 Q Bに依存する場合 があり、 例えば図 1 4に示すように、 流速 Q Bが q 1である場合と、 q 2である 場合とでは、 受光素子の出力電圧とへマトクリット値との関係式が異なる。
そこで、 本実施形態においては、 血液の流速 Q Bが q 1の時の受光素子の出力 電圧とへマトクリツ ト値との関係式 (H t = a X V+ b :伹し、 a及ぴ bは定数 ) をセンサに保持しておき、 測定に際して初期の血液の流速 QBが q 1であれば 、 そのまま測定を継続する一方、 血液の流速 QBが q 2であれば、 自動的に血液 回路中の血液ポンプを制御して血液の流速 QBを q 1としつつへマトクリット値 を測定する。
かかるへマトクリツ ト値の測定後、 自動的に血液ポンプを制御して血液の流速 QBを q 1から元の q 2に戻すのであるが、 そのときのへマトクリツト値はその ままであると流量に依存するため測定値がずれるので、 q 2に戻った直後のへマ トクリツト値は血液の流速 QBを q 1としたときの値に読み替えるような補正を 行って測定を続ける。 このとき、 読み替え後の測定における単位電圧あたりのへ マトクリット値の変化 (ΔΗ ΐ,Δν) は、 そのまま QB = q 1のときの値 aを 用いる。
しかし、 実際には血液の流速 QBが q 2である場合における関係式 (H t = c XV+ d :但し、 c及び dは定数) が存在するので、 この定数 cと血液の流速 Q Bが q 1である場合の定数 aとの相違による誤差が生じる。 このため、 必要に応 じて血液の流速 QBを関係式が既知である q 1に自動変更して、 そのときのへマ トクリツト値を測定するとともに、 血液の流速 QBを q 2に自動的に戻す際に、 戻った後のへマトクリット値が QB = q 1のときのものに読み替えるような補正 を行って測定を続ける。 補正のタイミングは、 へマトクリツト値の変化量が所定 範囲を超えた場合や、 測定時間がある所定時間を経過した場合などとしてもよい 。 例えば、 図 1 5に示すように、 測定時間 t 1、 t 2及び t 3のときに補正を行 つた場合、 実際のへマトクリット値の変化が H 2である場合、 血液の流速 QBが q 1の関係式の定数 aを利用した場合の測定値が H 1の如く推移する。
更に、 図 1 6に示すように、 測定継続中における t aの時点で、 血液の流速 Q Bを q 2から q 3に変更した場合は、 変更直前のへマトクリツト値 (同図中 H3 から読み取れる値) に変更直後の値 (同 H4から読み取れる値) を読み替えるよ うにして測定を継続する。 その後、 図 1 5に示すような補正が繰り返し行われる こととなる。 尚、 へマトクリットセンサが血液浄化装置と独立している場合は、 当該血液浄化装置と電気的に接続できるようにして、 血液流量の情報を常時取り 込めるようにしてもよい。
本実施形態によれば、 可撓性チューブ C内を流れる血液の流速 Q Bに応じて、 検出されるへマトクリツト値を補正するので、 当該血液の流速 Q Bの相違による 測定誤差を抑制し、 より正確なへマトクリツト値の測定を行うことができる。 次に、 本発明に係る第 6の実施形態について説明する。
当該第 6の実施形態としてのへマトクリツ トセンサは、 図 1 7及び図 1 8に示 すように、 溝 1 1 aが形成された筐体部 1 1と、 該溝 1 1 aに形成されたスリッ ト 1 2と、 発光素子 1 3及ぴ受光素子 1 4が形成された基板 2 0と、 蓋部 1 5と 、 蓋部閉塞検知手段としての検出スィッチ 2 5とから主に構成されている。 尚、 第 1の実施形態と同様の構成要素については、 同一の符号を付すこととして詳細 な説明を省略することとする一方、 蓋部 1 5を係止するためのフックの図示を省 略してある。
上記検出スィッチ 2 5は、 溝 1 1 aに血液流路としての可撓性チューブ Cが嵌 合され、 且つ、 蓋部 1 5が閉じられた状態であることを検知するためのもので、 溝 1 1 aの底面より僅かに上側に位置する押しボタン部 2 5 aを有している。 こ れにより、 溝 1 1 aに可撓性チューブ Cが嵌合された後、 蓋部 1 5を閉じると、 当該可撓性チューブ Cを介して押しポタン部 2 5 aが押圧され、 検出スィッチ 2 5がオンすることとなる。 尚、 同図中符号 2 6は可撓性のカバーを示しており、 溝 1 1 aから検出スィツチ 2 5側に水や異物等が入り込まないようシールする機 能を果たしている。
こうして検出スィッチ 2 5がオンすることにより、 溝 1 1 aに可撓性チューブ Cがセットされつつ蓋部 1 5が正常に閉塞したことを認識することができるので 、 可撓性チューブ Cのへマトクリットセンサへのセットのし忘れ、 及び蓋部 1 5 の閉じ忘れを防止することができる。 また、 蓋部 1 5の閉じ忘れを防止できるこ とにより、 スリッ ト 1 2に外乱光が入射して測定誤差を生じさせてしまうのを回 避できる。
尚、 溝 1 1 aに血液流路としての可撓性チューブ Cが嵌合され、 且つ、 蓋部 1 5が閉じられた状態であることを検知するものであれば、 上記検出スィッチ 2 5 に代えて他の手段としてもよい。 また、 血液浄化装置にへマトクリットセンサが 接続され、 へマトクリット値を測定するような構成の場合、 可撓性チューブ Cの セット忘れや蓋部 1 5の閉じ忘れの際に、 当該血液浄化装置から操作者に対して 視覚的又は聴覚的に報知するようにしてもよい。
更に別の実施形態として、 へマトクリッ トセンサ (他の構成要素と一体化した もの及び別個に配設されたものの両者を含む) を血液回路 1に接続された血液判 別器 (不図示) と連動させるようにしてもよい。 この血液判別器は、 既述の如く 気泡検出器 5の筐体内に形成されたもので、 血液回路 1内の血液の有無を判別す るものである。 これにより、 へマトクリツト値の測定開始ボイント (測定開始時 点) を揃えることができる。
即ち、 特に循環血液量変化率 (A B V) に基づいて除水ポンプを制御する場合 、 当該循環血液量変化率は相対値故、 測定開始ポイントがまちまちであると測定 毎の比較が行えないのに対し、 血液が流れ始めてから所定時間後 (流れ始めた時 間であってもよい) に測定を開始して測定開始ポイントを揃えれば、 測定毎の比 較を正確に行うことができるのである。
また、 血液判別器と連動させれば、 血液回路 1内にプライミング時の生理食塩 水が患者の体内に戻った際に生じることがあるシャント部での再循環の影響 (生 理食塩水で希釈された血液が血液回路 1に取り込まれて、 見かけ上のへマトクリ ット値が小さく測定されてしまう) を排除することができる。 従って、 へマトク リット値の測定をより正確に行うことができる。
尚、 血液判別器は、 通常、 静脈側血液回路 1 bに接続されており、 かかる血液 判別器とへマトクリツトセンサとを連動させるのが好ましいが、 血液判別器が動 脈側血液回路 1 aに接続されたものであっても、 これとへマトクリツトセンサと を連動させるようにしてもよい。 更に、 へマトクリットセンサと血液判別器とを 一体化 (例えば、 へマトクリットセンサの筐体部に血液判別器を形成する) して あよい。 産業上の利用可能性
以上、 本実施形態について説明したが、 本発明はこれに限定されるものではな く、 例えば適用される透析装置及び血液回路が他の構成のものであってもよい。 即ち、 本実施形態で適用される透析装置は、 透析液供給装置と透析用監視装置と が別体で構成された所謂セントラルシステムであるが、 これらを一体としたもの (所謂個人用の透析装置) にも適用することができる。
また、 本実施形態においては、 透析用監視装置 6内の複式ポンプ Pにてダイァ ライザ 2に透析液を供給しているが、 当該複式ポンプ P等を有さない所謂チャン バ方式のものであってもよい。 また更に、 血液回路には、 動脈側穿刺針 a及び静 脈側穿刺針 bを有したダブルニードル型のものが使用されているが、 穿刺針を 1 本有したシングルニードル型のものとしてもよい。
更に、 本発明のへマトクリットセンサは、 透析治療時に使用されるものに限定 されず、 血液を体外循環させる種々血液浄化装置に適用することができる。 その 場合、 血液流路は可撓性チューブに限らず、 血液を流動し得る種々の流路とする ことができる。
また更に、 蓋部 1 5を形成せず、 筐体部 1 1に形成された溝 1 1 a内に可撓性 チューブ等の血液流路を嵌合させ、 スリ ッ ト 1 2を介して発光素子からの光の照 射及び受光素子による反射光の受光を行うようにしてもよい。 勿論、 スタンド S Tに固定するための手段 (ホルダ 2 2ゃネジ N等) も形成しなくてもよく、 別途 の固定手段としてもよい。 発光素子及ぴ受光素子は、 上記実施形態の如く L E D 及びフォトダイオードに限定されず、 照射した光の反射光を測定し、 へマトクリ ット値を測定し得るものであれば、 他の発光手段及び受光手段であってもよい。

Claims

請 求 の 範 囲
1. 患者の血液を体外循環させつつ浄化させる血液浄化装置の血液流路に配設さ れ、 当該血液の濃度を示すへマトクリツト値を測定するためのへマトクリツトセ ンサにおいて、
前記血液流路の一部を嵌合し得る溝が形成された筐体部と、
該筐体部の溝内に形成されたスリット又は複数の孔と、
前記筐体部内に配設され、 前記スリッ ト又は複数の孔を介して前記血液流路を 臨んだ位置に配設された発光手段及び受光手段と、
を備え、 前記発光手段から血液流路中を流れる血液に光を照射するとともに、 そ の反射光を前記受光手段で受け得ることを特徴とするへマトクリットセンサ。
2. 前記筐体部に蓋部を設け、 該蓋部により前記スリッ ト又は複数の孔を含む前 記溝を覆ってへマトタリット値を計測し得ることを特徴とする請求項 1記載のへ マトクリツトセンサ。
3. 前記蓋部は、 前記筐体部に対して揺動自在に形成されることにより、 前記ス リット又は複数の孔を含む溝を開放又は閉塞可能としたことを特徴とする請求項 2記載のへマトクリツトセンサ。
4. 前記蓋部が前記スリット又は複数の孔を含む前記溝を覆った状態で係止し得 る係止手段を具備したことを特徴とする請求項 2又は請求項 3記載のへマトクリ ットセンサ。
5. 前記溝に血液流路が嵌合され、 且つ、 前記蓋部が閉じられた状態であること を検知する蓋部閉塞検知手段を設けたことを特徴とする請求項 2〜請求項 4のい ずれか 1つに記載のへマトクリツトセンサ。
6. 前記血液流路は、 その途中に血液浄化器が接続され、 患者の血液を体外循環 させて透析治療を行う血液回路で構成されるとともに、 測定されたへマトクリツ ト値に基づき、 除水のための除水ポンプ、 補液条件又は透析液条件を制御するこ とを特徴とする請求項 1〜請求項 5のいずれか 1つに記載のへマトクリツトセン サ。
7. 前記血液回路には、 ドリップチャンバが接続され、 当該ドリップチャンバの 固定手段と前記筐体部とがー体的に形成されたことを特徴とする請求項 6に記載 のへマトクリツトセンサ。
8. 前記血液回路に接続された気泡検出器が前記筐体部内に形成されたことを特 徴とする請求項 6記載のへマトクリツトセンサ。
9. 前記血液回路には、 血液の有無を判別するための血液判別器が接続され、 当 該血液判別器が血液の流れを判別した時点を基準にへマトクリツ ト値の測定を開 始することを特徴とする請求項 6記載のへマトクリットセンサ。
10. 前記スリッ ト又は複数の孔の幅又は径を任意に調整し得ることを特徴とす る請求項 1〜請求項 9のいずれか 1つに記載のへマトクリツトセンサ。
11. 前記発光手段を点滅させ、 その消灯時における前記受光手段への光の入射 量に基づき計測値に補正を行うことを特徴とする請求項 1〜請求項 1 0のいずれ 力 1つに記載のへマトクリットセンサ。
12. 前記血液流路中を流れる血液の流速に応じて、 計測されるへマトクリッ ト 値に補正を行うことを特徴とする請求項 1〜請求項 1 1のいずれか 1つに記載の トクリツ 1、センサ。
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