WO2003107100A1

WO2003107100A1 - 電波修正時計、およびこの電波修正時計の制御方法

Info

Publication number: WO2003107100A1
Application number: PCT/JP2003/007627
Authority: WO
Inventors: 川口　孝
Original assignee: セイコーエプソン株式会社
Priority date: 2002-06-01
Filing date: 2003-06-16
Publication date: 2003-12-24
Also published as: JP2004069679A

Abstract

外部から送られる時刻情報を受信する受信手段による受信動作を効率的に制御し消費電力を抑制できる電波修正時計、及びその制御方法を提供する。　電波修正時計１の制御部５０を構成する制御回路５６は、受信部２０および運針部４０の動作制御を実施する。受信部２０による時刻情報としての標準電波の非受信回数をカウントし、このカウント値に基づいて、電源部３０から受信部２０に供給される電力を遮断し、受信部２０による受信動作を禁止する。そして、制御回路５６は、自動巻き発電装置３１による発電電圧の電圧値を検出する発電検出回路５３からの発電検出信号を検出し、受信部２０による受信動作の禁止を解除する。

Description

明細書

電波修正時計、およびこの電波修正時計の制御方法技術分野

本発明は、例えば、外部から標電波を受信して、この受信した標準電波に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計、およびこの電波修正時計の制御方法に関する。 , 背景技術

従来より、日本標準時を高精度で伝える長波の標準電波（ J J Y ) で送信される時刻情報を受信し、表示時刻を修正する電波修正時計が知られている（例えば、特開平 1 1 — 1 8 3 6 6 6号公報参照）。

このような電波修正時計は、標準電波を受信するアンテナ、このアン ' テナによって受信された標準電波信号を増幅する増幅回路、標準電波信号を平滑化し復調する復調回路等が一体化した受信回路と、この受信回路に制御信号を出力して動作制御する制御回路とを備えている。 - この制御回路は、時計の運針動作とは無関係に、受信回路の動作制御 · を実施し、一定時間毎に標準電波を受信させる。例えば、 1.日に 1回又は数回の頻度で標準電波の受信を実施させる。そして、制御回路は、表示時刻と日本標準時との誤差を修正する。このため、電波修正時計は、常に正確な時刻を表示する。

このような電波修正時計は、通常、電池を備え、この電池に蓄えられた電力を利用して時計の運針動作および標準電波の受信動作等を実行している。

ここで、受信回路、すなわち、増幅回路および復調回路等を駆動するために消費される電力は、時計の運針動作を行うために消費される電力よりも著しく大きい。したがって、消費電力を抑制し、電池寿命を長くするためには、無駄な受信動作を無くし、受信動作を最小限に抑えることが効果的である。 ' ' しかしながら、従来の電波修正時計では、例えば、この電波修正時計がビルやマンションの屋内や地下街等の標準電波を受信できない場所に位置する場合でも、制御回路は、受信スケジュールに応じて受信回路を制御して、標準電波の受信動作を繰り返し実施させていた。このため、標準電波を受信できない状態で無駄な受信動作を行うことになり、電池に蓄えられた電力を無駄に消費してしまうという問題がある。

また、例えば、ユーザが電波修正時計を携帯等していない状態、つまり使用していない状態では、正確な時刻を表示する必要がないため、受信動作を行う必要がない。しかしながら、従来の電波修正時計の制御回路は、携帯の有無に関係なく受信回路を制御して、一定時間毎に標準電波を受信させていた。したがって、標準電波の受信を必要としな,い状況であっても、標準電波の受信動作が実施され、電池の電力が不必要に消耗されてしまうという問題がある。

本発明の目的は、このような点に鑑みて、外部から送られる時刻情報を受信する受信手段による受信動作を効率的に制御し、消費電力を抑制できる電波修正時計、およびこの電波修正時計の制御方法を提供することである。 . . 発明の開示

本発明の電波修正時計は、時刻に関する時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計であって、基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記基準信号に基づいて時刻を表示する時刻表示手段と、外部から送られる前記時刻情報を受信する受信手段と、前記時刻表示手段および前記受信手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出し、この検出した結果に基づいて前記受信手段の受信動作を制御することを特徴とする。

ここで、電波修正時計の携帯状態とは、電波修正時計を利用者が装着して持ち運んでいる状態を意味する。したがって、電波修正時計の携帯状態を検出するためには、例えば、電波修正時計に加速度センサや角度センサ等を設けて、電波修正時計自体が移動したり、傾きが変化していることを検出すればよい。なお、加速度センサは、電波修正時計の移動に伴う加速度に関する加速度情報を検出するものであり、この加速度情報の変化により電波修正時計の携帯状態を検出する。また、角度センサは、例えば、ジャイロセンサ等で構成でき、電波修正時計の基準となる位置からの角度を検出する。そして、角度センサにて検出された角度の ' 変化により電波修正時計の携帯状態を検出する。

また、電波修正時計の発電状態とは、電波修正時計に、回転錘および発電コイルを含んで構成される自動巻き発電装置、熱発電素子等を含んで構成される温度差発電装置、または、ソーラーセル等を含んで構成される太陽光発電装置等の発電手段が設けられている場合に、これらの発電手段で発電が行われていることを意味する。この際、発電手段の起電圧がある場合を発電状態と設定してもよいし、所定電圧値以上の起電圧がある場合のみを発電状態と設定してもよい。

なお、自動卷き発電装置は、運動エネルギを電気工ネルギに変換するものであり、電波修正時計が装着されたユーザの腕の動きに連動して回転錘が回転し、これに伴い発電コイルに電気工ネルギが生成されるものである。したがって、自動巻き発電装置において発電が検出されることは、自動巻き発電装置が内蔵された電波修正時計が携帯されていることを検出していることにもなる。

また、温度差発電装置は、熱エネルギを電気工ネルギに変換するものであり、電波修正時計が装着されたユーザの腕から伝達される熱ェネルギを電気工ネルギに'変換するものである。したがって、温度差発電装置において発電が検出されることは、その発電装置が内蔵された電波修正 ·時計が携帯されていることを検出していることにもなる。

さらに、太陽光発電装置は、光エネルギを電気工ネルギに変換するものであり、太陽光等を受光することで電気工ネルギを生成する。' このような太陽光発電装置付の電波修正時計においては、机等に収納されている状態では通常光が当たらず発電状態にはならない。したがって、太陽光発電装置による発電が検出された場合、発電が検出されていない場合に比べて、ユーザが電波修正時計を携帯している可能性が高く、電波修正時計は携帯状態にあると想定することができる。，

このような本発明では、制御手段は、受信手段による時刻情報の受信動作を制御する際、電波修正時計の携帯状態または発電状態に基づいて実施する。本発明の電波修正時計は、腕時計等の携帯時計に適用できる。前述のように、電波修正時計の携帯状態または発電状態が検出されない場合は、電波修正時計がユーザに携帯されていない状態である可能性が高く、検出された場合には携帯されている可能性が高い。このため、制御手段は、例えば、携帯状態や発電状態が検出されず、携帯されていない可能性が高い状態では、受信動作を行わず、携帯状態や発電状態が検出されて携帯されている可能性が高い状態、つまり使用されている可能性が高い状態では、受信動作を行うようにすることで、不必要な受信動作を無くすことができ、無駄な電力消費を防止する。

また、電波修正時計が受信動作を行っても電波を受信できない場合は、ビルやマンションの屋内や地下街等の電波（時刻情報）を ¾信できない場所に位置していると考えられる。したがって、電波修正時計の携帯状態または発電状態が検出されるまでは、電波修正時計は同じ場所に置かれていると想定できるので、電波修正時計の携帯状態または発電状態が検出されるまで、受信動作を禁止することで無駄な電力消費を防止できる。また、電波修正時計の携帯状態または発電状態が検出された場合は、電波修正時計が移動して電波を受信できる場所に移動している可能性が高まるため、制御手段は、受信禁止を解除し、受信動作を行うことで標準電波を受信して時刻修正を行うことができる可能性が高くなる。このように、電波修正時計の携帯状態または発電状態に応じて受信手段による受信動作を制御すれば、受信動作を状況に応じて効率的に制御して消費電力を抑制でき、本発明の目的を達成できる。

また、例えば、電波修正時計が上述した発電手段とこの発電手段により発電された電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを具備した構成とした場合、発電手段により発電が長期間実施されないと、電波修正時計の駆動時の電力消費により次第に蓄電手段に蓄電された電力が消費される。この状態で、消費電力を多量に必要とする受信動作が実施される場合には、蓄電手段における電力が不足状態となるおそれがあり、受信動作が実施できなくなったり、受信されるデータの信頼性が損なわれてしまう、という問題が生じる。そこで、制御手段が、電波修正時計の発電状態が検出されない時に受信を禁止し、発電状態が検出された時に受信禁止を解除することで、上述した問題を回避できる。

本発明の電波修正時計では、前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期で ' あるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記携帯検出手段が前記携帯検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することが好ましい。

本.発明では、制御手段は、受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。そして、受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、時刻情報を受信不可能な状態であつた場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、携帯検出手段が電波修正時計の携帯状態に対応する携帯検出信号を出力するまで、受信手段による受信を停止する。例えば、制御手段は、受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、時刻情報を受信しないことで、電波修正時計がビルやマンションの屋内や地下街等に位置し、時刻情報としての電波を受信できない状態であることを認識する。そして、制御手段は、その状態での受信を禁止して無駄な電力消費を防止する。また、制御手段は、携帯検出手段が携帯検出信号を出力することで、電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識する。すなわち、制御手段は、電波を受信できない場所から電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識する。そして、制御手段は、その場合、受信禁止を解除し、受信動作を行えるようにする。したがって、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、消費電力を抑制できる。本発明の電波修正時計では、前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段にて前記時刻情報を受信した後、前記携帯検出手段が前記携帯検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することが好ましい。

.本発明では、制御手段は、受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。そして、制御手段は、受信手段が時刻情報を受信した後、携帯検出手段が電波修正時計の携帯状態に対応する携帯検出信号を出力するまで、受信手段による受信を停止する。このことにより、制御手段は、受信手段が時刻情報を受信した後、携帯検出手段からの携帯検出信号により電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識されるまで、受信手段による受信を停止することができる。したがって、電波修正時計がユーザに携帯されている場合に、 ¾信 ,手段による受信動作を実施させることができ、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、消費電力を抑制できる。

本発明の電波修正時計では、前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定したスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記携帯検出手段が前記携帯検 ίϋ信号を出力するまで、前記スケジュールにおける受信間隔を長く設定することが好ましい。

本発明では、制御手段は、受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。そして、制御手段は、受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、携帯検出手段が電波修正時計の携帯状態に対応する携帯検出信号を出力するまで、スケジュールにおける受信間隔を長く設定する。例えば、制御手段は、受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、時刻情報を受信しないことで、電波修正時計がビルやマンションの屋内や地下街等に位置し、時刻情報としての電波を受信できない状態であることを認識する。そして、制御手段は、予め設定されたスケジュールにおける受信間隔を長く設定して、無駄な電力消費を防止する。また、制御手段は、携帯検出手段が携帯検出信号を出力することで、電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識する。すなわち、制御手段は、電波を受信できない場所から電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識する。そして、制御手段は、その場合、スケジュールにおける受信間隔を初期設定値に戻す。したがって、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、不要な受信動作を回避して消費電力を抑制できる。

本発明の電波修正時計では、外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段を備え、前記携帯検出手段は、前記発電手段の発電状態を検出することが好ましい。

ここで、発電手段としては、上述した電波修正時計と同様のもの、例えば、回転錘の回転運動による運動エネルギを利用した自動巻き発電装置.、電波修正時計をはめるユーザの腕の熱エネルギを利用した温度差発電装置、または、光エネルギとしての太陽光を利用した太陽光発電装置等を採用することができる。また、この発電手段にて発電された電気工ネルギを蓄電する蓄電手段を具備した構成を採用してもよい。

上述したように、発電手段を備えた電波修正時計では、発電手段は、ユーザによる携帯時に発電することが多い。このため、携帯検出手段が発電手段の発電状態を検出することで、ユーザによる電波修正時計の携帯状態を検出する構成となり、別途、ユーザによる携帯状態を知らせる手段を設ける必要がなく、余分な部材を省略することで、電波修正時計の小型化および低廉化を図れる。

本発明の電波修正時計では、外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段と、この発電手段にて発電した電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを備え、前記制御手段は、前記発電手段の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することが好ましい。本発明では、電波修正時計は、発電手段および蓄電手段を備えている。制御手段は、受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。ここで、制御手段は、受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、時刻情報を受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、電波修正時計がビルやマンションの屋内や地下街等に位置し、時刻情報としての電波を受信できない状態であることを認識する。そして、制御手段は、その状態での受信を禁止して無駄な電力消費を防止する。また、上述したように、発電状態の検出は、ユーザにより電波修正時計が携帯ぎれている際に実施されることが多く、制御手段は、発電検出手段が発電手段による発電状態に対応する発電検出信号を出力することで、多くの場合に電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識できる。すなわち、制御手段は、電波を受信できない場所から電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識できる。そして、制御手段は、その場合、受信禁止を解除し、受信動作を行えるようにする。したがって、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、蓄電手段に蓄電された電力の消費量を抑制できる。

本発明の電波修正時計では、外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段と、この発電手段にて発電した電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを備え、前記制御手段は、前記発電手段の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段にて前記時刻情報を受信した後、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することが好ましい。

本発明では、電波修正時計は、発電手段および蓄電手段を備えている。制御手段は、受信手段'による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。そして、制御手段は、受信手段が時刻情報を受信した後、発電検出手段が発電手段による発電状態に対応する発電検出信号を出力するまで、受信手段による受信を停止する。また、上述したよう ' に、発電状態の検出は、ユーザにより電波修正時計が携帯されている際に実施されることが多く、制御手段は、発電検出手段が発電手段による発電状態に対応する発電検出信号を出力することで、多くの場合に電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識できる。このことにより、制御手段は、受信手段が時刻情報を受信した後、発電検出手段からの発電検出信号により電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識されるまで、受信手段による受信を停止することができる。じたがって、電波修正時計がユーザに携帯されている場合に、受信手段による受信動作を実施させることができ、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、蓄電手段に蓄電された電力の消費量を抑制でさる。

本発明の電波修正時計では、外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段と、この発電手段にて発電した電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを備え、前記制御手段は、前記発電手段の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電検出手段を具備し、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定したスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記スケジュールにおける受信間隔を長く設定することが好ましい。

本発明では、電波修正時計は、発電手段および蓄電手段を備えている。制御手段は、受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施する。ここで、制御手段は、.受信手段がスケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず、受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、電波修正時計がビルやマンションの屋内や地下街等に位置し、時刻情報としての電波を受信できない状態であることを認識する。そして、制御手段は、予め設定されたスケジュールにおける受信間隔を長く設定して、無駄な電力消費を防止する。また、上述したように、発電状態の検出は、ユーザにより電波修正時計が携帯されている際に実施されることが多く、制御手段は、発電検出手段が発電手段による発電状態に対応する発電検出信号を出力することで、多くの場合に電波修正時計がユーザに携帯されている状態であると認識できる。すなわち、制御手段は、電波を受信できない場所から電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識できる。そして、制御手段は、その場合、スケジュールにおける受信間隔を初期設定値に戻す。したがって、受信手段による受信動作をさらに効率的に制御し、不要な受信動作を回避して蓄電手段に蓄電された電力の消費量を抑制できる。

本発明の電波修正時計では、前記発電手段は、外部からの運動エネルギにより回転自在に構成される回転錘と、この回転錘の回転に基づいて電気工ネルギを発生する発電コィルとを備えていることが好ましい。本発明では、発電手段は、電波修正時計を使用するユーザの腕等の動きに伴って回転運動を実施する回転錘と、この回転錘の回転運動に基づいて電気工ネルギを発生する発電コイルとを備える。このことにより、発電検出手段により発電手段の発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計を使用していることを確実に認識できる。したがって、電波を受信する必要のない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を確実に防止できる。

本発明の電波修正時計では、前記発電手段は、熱エネルギを電気エネルギに変換して発電する熱発電素子であることが好ましい。

本発明によれば、発電手段が、電波修正時計をはめるユーザの腕等の熱エネルギを利用した熱発電素子で構成されるので、ユーザが電波修正時計をはめた状態で該電波修正時計を動かさなくても、発電検出手段により熱発電素子の発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計を使用していることを認識できる。したがって、電波を受信する必要のょい状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を確実に防止できる。本発明の電波修正時計では、前記発電手段は、光エネルギを電気エネルギに変換して発電するソーラーセルであることが好ましい。

本発明では、発電手段は、太陽光等を受光することにより発電するソーラーセルで構成されるので、発電検出手段によりソーラーセルの発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計を使用している状態であると想定できる。したがって、電波を受信する必要のない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を防止できる。

本発明の電波修正時計では、前記制御手段は、前記受信手段による受信が停止されている際、または、前記受信手段による受信間隔が長く設定されている際、前記時刻表示手段による時刻の表示も停止することが好ましい。 .

本発明では、制御手段は、受信手段による受信が停止されている際、または、受信手段による受信間隔が長く設定されている際、時刻表示手段による時刻の表示も停止する。このことにより、制御手段は、受信手段による受信動作の制御のみならず、例えば、運針動作の停 ±も行うことで、さらなる消費電力の抑制を図れる。

本発明の電波修正時計では、前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、当該電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出した際、前記スケジュールにかかわらず、前記受信手段に時刻情報を受信させるこ.とが好ましい。

本発明では、制御手段は、携帯検出手段が携帯検出信号を出力した際、または発電検出手段が発電検出信号を出力した際、受信手段に時刻情報を受信させる。このことにより、例えば、制御手段は、携帯検出信号または発電検出信号を検出することで、電波修正時計がユーザにより携帯されて使用されていることを認識する。この後、制御手段は、即座に時刻情報を受信させ、電波修正時計に正確な時刻を表示させることができる。したがって、電波修正時計を携帯したユーザに対して即座に正確な時刻を認識させることができる。

本発明の電波修正時計の制御方法は、時刻に関する時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計の制御方法であって、前記時刻情報を予め設定されたスケジュールに基づいて受信する時刻情報受信工程と、前記電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出し、この検出した結果に基づいて前記時刻情報の受信動作を変更する受信動作変更工程とを備えていることを特徴とする。

本発明では、電波修正時計の制御方法は、時刻情報受信工程と、受信動作変更工程とを備え、受信動作変更工程では、電波修正時計の携帯状態または発電状態に基づいて、時刻情報の受信動作を変更する。このこにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、携帯状態検出手順と、時刻情報受信停止手順とを備え、時刻情報受信停止手順は、時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、携帯状態検出手順にて携帯検出信号が出力されるまで、時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて時刻情報を受信した後、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、携帯状態検出手順と、時刻情報受信停止手順とを備え、時刻情報受信停止手順は、時刻情報受信工程にて時刻情報を受信した後、携帯状態検出手順にて携帯検出信号が出力され , るまで、時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程における時刻情報の受信間隔を長く設定する受信間隔変更手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、携帯状態検出手順と、受信間隔変更手順とを備え、受信間隔変更手順は、時刻 jf報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、携帯状態検出手順にて携帯検出信号が出力されるまで、時刻情報受信工程におけるスケジュールの受信間隔を長く設定する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受'する。本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合に、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前 '記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、発電状態検出手順と、時刻情報受信停止手順とを備え、時刻情報受信停止手順は、時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、発電状態検出手頃にて発電検出信号が出力されるまで、時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合に、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、発電状態検出手順と、時刻情報受信停止手順とを備え、時刻情報受信停止手順は、時刻情報受信工程にて時刻情報を受信した後、発電状態検出手順にて発電検出信号が出力されるまで、時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御方法では、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があつた場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程における時刻情報の受信間隔を長く設定する受信間隔変更手順とを備えていることが好ましい。

本発明では、受信動作変更工程は、発電状態検出手順と、受信間隔変更手順とを備え、受信間隔変更手順は、時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、発電状態検出手順にて発電検出信号が出力されるまで、時刻情報受信工程におけるスケジュールの受信間隔を長く設定する。このことにより、上述した電波修正時計と同様の作用効果を享受する。

本発明の電波修正時計の制御プログラムは、時刻に関する時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計に具備する制御手段に、上述した電波修正時計の制御方法を実行させることを特徴とするものである < また、本発明の記録媒体は、上述した電波修正時計の制御プログラムが制御手段に読取可能に記録されたことを特徴とした電波修正時計の制御プログラムを記録する記録媒体である。

このような記録媒体ゃィンターネット等の通信手段で提供される本発明の制御プログラムを電波修正時計に組み込めば、例えば、電波修正時計が時刻情報としての標準電波を受信できない場所に位置する場合ゃ電波修正時計がユーザにより使用されずに放置されている場合等、標準電波等の受信を必要としない状況において、受信動作を停止することができ、時刻情報の受信制御を正確に実施することができる。

また、本発明の制御プログラムを記録媒体に記録させるので、プログラムの取り扱いが容易で、本発明の利用促進を大幅に図ることができる。図面の簡単な説明

図 1は、第 1実施形態における電波修正時計の構成を示すブロック図である。

図 2は、前記実施形態における長波標準電波のタイムコードフォーマットを示す図である。

図 3は、前記実施形態における自動巻き発電装置の構造を示す斜視図である。

図 4は、前記実施形.態における電波修正時計の受信動作を説明するフローチャートである。

図 5は、前記実施形態における電波修正時計の受信禁止状態の解除動作を説明するフローチャートである。

図 6は、第 2実施形態における電波修正時計の動作を説明するフ口一チヤ一トである。

図 7は、第 3実施形態における電波修正時計の動作を説明するフローチヤ一トである。

図 8は、第 4実施形態における電波修正時計の受信動作を説明するフローチャートである。

図 9は、第 4実施形態における電波修正時計の孝信間隔の設定変更動作を説明するフローチヤ一トである。

図 1 0は、第 5実施形態における電波修正時計の構成を示すプロック図である。

図 1 1は、第 6実施形態における電波修正時計の構成を示すプロック図である。発明を実施するための最良の形態，

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。

[第 1実施形態]

〔電波修正時計の概要構成〕

図 1 は、本発明におけるアナ口グ式の電波修正時計 1の概要構成プ口ック図である。

電波修正時計 1は、外部から時刻情報としての標準電波を受信し、この受信した標準電波信号に基づいて表示時刻の修正を実施する。なお、この電波修正時計 1は、本実施形態では使用者が携帯することが可能な腕時計や懐中時計等のウォッチによって構成されている。

この電波修正時計 1は、基.準信号生成手段としての基準信号生成部 1 0 と、受信手段としての受信部 2 0 と、電源部 3 0 と、時刻表示手段としての運針部 4 0 と、制御手段としての制御部 5 0 とを備えて構成されている。

基準信号生成部 1 0は、時刻を計時するための基準信号を生成する。この基準信号生成部 1 0は、発振回路 1 1 と、分周回路 1 2 とを備えて構成されている。発振回路 1 1は、水晶振動子やセラミック振動子等の基準発振源を高周波発振させ、基準発振信号を生成する。

分周回路 1 2は、発振回路 1 1で生成された基準発振信号を分周して所定の基準信号（例えば、 1 H zの信号）を生成する。

受信部 2 0は、時刻情報が重畳された長波標準電波（ J J Y ) を受信し、この受信した長波標準電波を時刻信号として出力する。この受信部 2 0は、アンテナ 2 1 と、受信回路 2 2 とを備えて構成されている。アンテナ 2 1は、フェライトアンテナ等で構成され、 .時刻情^が重畳された長波帯標準電波を受信可能に構成されている。長波標準電波（ J J Y ) は、図 2に示すようなタイムコードフォーマットを有する。このタイムコードフォーマットは、 1秒ごとに一つの信号が送信され、 6 0 秒で 1 レコードとして構成されている。つまり、 1 フレームが 6 0ビットのデータである。長波標準電波信号のタイムコードフォーマツトには、項目として現在時刻の分、時、現在年の 1月 1 日からの通算日、年 (西暦下 2桁）、曜日およびうるう秒が含まれている。各項目の値は、各秒毎に割り当てられた数値の組み合わせによって構成され、この組み合わせの O N、 O F Fが信号の種類から判断される。ちなみに、図中 " P " で示されるのはポジションマーカーであり、予めその位置が定められている信号であり、 " N " で示されるのは、その項目が O Nとなり加算の対象となることを示し、 " 0 " で示されるのは、その項目が〇 F Fとなりカロ算の対象にはならないことを示している。

長波標準電波は、日本では、 4 0 k H z と 6 0 k H zで送信が行われており、両波のタイムコードは同じである。

受信回路 2 2は、具体的な図示は省略するが、アンテナ 2 1 によって受信された長波標準電波信号を増幅する増幅回路と、増幅された長波標準電波信号から所望の周波数成分のみを抜き出すバンドパスフィルタと、長波標準電波信号を平滑化し復調する復調回路と、増幅回路のゲインコント口ールを行ない長波標準電波信号の受信レベルが一定になるように制御する AG C (Automatic Gain Control) 回路と、復調された長波標準電波信号をデコードして出力するデコード回路等と.を備えて構成されるものである。

なお、ノンドパスフィルタとしては、例えば、 4 0 k H zの周波数を抜き出すフィルタと 6 0 k H zの周波数を抜き出すフイノレタを並列に並ベたものが利用できる。

そして、受信回路 2 2は、 4 0 k H zまたは 6 0 k ti zの長波標準電波のうち、自動的に条件の良い方を選択して受信するが、通常は、前回に受信したときの周波数を記憶してその周波数で受信動作を行う。

電源部 3 0は、電波修正時計 1の各構成要素に電力を給電する。この電源部 3 0は、発電手段としての自動巻き発電装置 3 1 と、蓄電手段としての二次電池 3 2とを備えて構成されている。

図 3は、自動卷き発電装置 3 1の構造を示す斜視図である。

自動卷き発電装置 3 1は、外部からの運動エネルギを電気工ネルギに変換して発電する。この自動巻き発電装置 3 1は、図 3に示すように、回転錘 3 1 1 と、動力伝達機構 3 1 2 と、発電機 3 1 3'とを備える。

回転錘 3 1 1は、図示しないポールベアリングを介して回転軸 3 1 1 Aに接続され、この回転軸 3 1 1 A (回転中心）と重心とが偏心し、外部からの運動'エネルギにより回転自在に構成される。

動力伝達機構 3 1 2は、複数の歯車を組み合わせた増速輪列であり、回転錘 3 1 1 の回転を増速して、発電機 3 1 3の後述するロータ 3 1 3 A に回転錘 3 1 1の回転運動を伝達する。この動力伝達機構 3 1 2は、図 3に示すように、回転錘 3 1 1に結合された回転錘車 3 1 2 Aと、発電機 3 1 3の後述するロータ 3 1 3 Aに固定されたロータ歯車 3 1 2 B と、これらの回転錘車 3 1 2 Aおよびロータ歯車 3 1 2 Bの間に配置された伝え車 3 1 2 Cとを含んで構成される。

発電機 3 1 3は、二極着磁の永久磁石を含んで構成された円盤状のロータ 3 1 3 A、このロータ 3 1 3 Aの周囲に配置された高透磁率材からなるステータ 3 1 3 Bおよびこのステータ 3 1 3 Bに接続された発電コイル 3 1 3 Cを有して構成される。

そして、この自動巻き発電装置 3 1は、電波修正時計 1を携帯するユーザの腕の動き等による回転錘 3 1 1の回転運動を動力伝達機構 3 1 2が増速して発電機 3 1 3 のロータ 3 1 3 Aに伝達し、このロータ 3 1 3 A の回転により発電コイル 3 1 3 Cに交流電流が発生して発電する。

二次電池 3 2は、例えば、リチウム含有の蓄電池等で構成され、自動巻き発電装置 3 1で発電した電源を蓄電する。電波修正時計 1は、主にこの二次電池 3 2に蓄えられた電源を利用して、運針部 4 0による運針動作、受信部 2 0による受信動作等を実施している。なお、この二次電池 3 2 としては、コンデンサ等で構成してもよい。

運針部 4 0は、制御部 5 ◦から出力される信号に基づいて指針を駆動し、時刻を表示する。この運針部 4 0は、モータ駆動回路 4 1 と、モータ駆動用コイル 4 2 と、指針 4 3 とを備えて構成されている。

モータ駆動回路 4 1は、具体的な図示は省略するが、制御部 5 0からの信号を利用して駆動パルスを発生する駆動パルス発生回路と、駆動パ · ルスをモータ駆動用コイル 4 2に印加するモータドライバとを備えて構成されている。そして、このモータ駆動回路は、指針 4 3を駆動するモータ駆動用コイル 4 2にモータ駆動パルスを出力し、指針 4 3をステップ運針するように構成されている。また、このモータ駆動パルスに同期した信号が、制御部 5 0に出力され、制御部 5 0は、指針 4 3の表示時刻を認識する。

制御部 5 0は、電波修正時計 1全体の動作を制御する。この制御部 5 0は、時刻カウンタ 5 1 と、時刻カウンタ制御回路 5 2 と、発電検出手段としての発電検出回路 5 3 と、充電制御回路 5 4 と、針位置力ゥンタ 5 5 と、制御回路 5 6 とを備えて構成されている。時刻力ゥンタ 5 1は、基準信号生成部 1 0 と接続し、基準信号生成部 1 0で生成された基準信号をカウントして現時刻を計時する。また、この計時された現時刻に対応した信号が運針部 4 0 のモータ駆動回路 4 1 に出力され、モータ駆動回路 4 1は、この信号を利用してモータ駆動パルスを出力する。

時刻力ゥンタ制御回路 5 2は、受信回路 2 2で標準電波を受信した際に、受信回路 2 2で受信された時刻情報が正確であるか否かを判断し、正確であると判断するとその時刻情報に基づいて時刻カウンタ 5 1にて計時した現時刻を修正する。受信した時刻情報が正確であるか否かは、例えば、長波標準電波であれば、一分間隔で送信されてくる時刻情報を複数フレーム（通常は、 2〜 3 フレーム）受信し、受信した各時刻情報が所定の時刻差になっているか否かで判断する。例えば、各時刻情報を連続して受信した場合は、各時刻情報が一分間隔の時刻情報になっているか否かで判断する。

発電検出回路 5 3は、自動巻き発電装置 3 1の発電電圧の電圧値を検出し、制御回路 5 6に発電検出信号を出力する。この発電検出回路 5 3 は、例えば、一方の入力端子を基準電圧に接続し、他方の入力端子を自動巻き発電装置 3 1 の出力端子に接続したコンパレータ回路によって構成される。

なお、自動巻き発電装置 3 1による発電は、ユーザにより電波修正時計 1が携帯され、ユーザの腕の動きに連動して実施されるので、発電検出回路 5 3は、本発明に係る携帯検出手段にも相当する。同様に、発電検出回路 5 3から出力される発電検出信号は、本発明に係る携帯検出信号にも相当する。

充電制御回路 5 4は、具体的な図示は省略するが、整流回路、昇降圧回路等で構成されている。このような構成により、自動卷き発電装置 3 1にて発電した電力を二次電池 3 2に蓄電させるとともに、電波修正時計 1の各構成要素に供給する電圧を調整している。

針位置力ゥンタ 5 5は、モータ駆動回路 4 1から出力されるモータ駆動パルスに同期した信号を入力し、モータ駆動パルスで指針 4 3が運針するたびに、カウントアップする。このため、 .指針 4 3の運針に応じて針位置カウンタ 5 5のカウンタ値も変化し、針位置カウンタ 5 5のカウンタ値が指針 4 3の位置と対応するようになつている。

, 制御回路 5 6は、受信部 2 0および運針部 4 0の動作を制御する。受信部 2 0の受信動作の制御として、この制御回路 5 6は、所定の周期で受信部 2 0に受信動作を実施させる。本実施形態では、 1 日に 2回、午前 0時および午後 0時に、受信部 2 0に受信動作を実施させる。また、受信部 2 0における時刻情報の非受信回数をカウントし、このカウント値に基づいて、受信部 2 0による受信動作を禁止させる。そして、この制御回路 5 6は、発'電検出回路 5 3による発電検出信号を取得した際に、受信部 2 0による受信動作の禁止を解除する。

また、運針部 4 0の動作制御として、この制御回路 5 6は、受信部 2 0により時刻情報が受信され、時刻カウンタ制御回路 5 2にて時刻力ゥンタ 5 1のカウンタ値が修正された際に、この時刻カウンタ 5 1のカウ - ンタ値と針位置カウンタ 5 5のカウンタ値とを比較する。そして、これらのカウンタ値に誤差が生じている場合に、運針部 4 0に適宜信号を出力し、指針 4 3にて表示する時刻を修正する。

〔電波修正時計の動作〕

次に、電波修正時計 1の動作について説明する。

図 4は、第 1実施形態における電波修正時計 1の受信動作を説明するフローチヤ一トである。

先ず、制御回路 5 6は、時刻力ゥンタ 5 1 のカウンタ値を読み取り、現時刻が午前 0時または午後 0時であるか否かを判定する（ステップ S 1 )。ここで、「

N ( N o )」と判定した場合には、電波修正時計 1の受信処理を終了し、受作は実行しない。

ステップ S 1において、「 Y ( Y e s ) 」と判定した場合には、制御回路 5 6は、さらに、受信部 2 0の受信動作を禁止しているか否かを判定する（ステップ S 2 )。ここで、「Y」と判定した場合には、電波修正時計 1の受信動作を終了する。

—方、ステップ S 2において、「Ν」と判定した場合には、電波修正時計 1における標準電波の受信動作を開始する（ステップ S 3 )。

本発明に係る時刻情報受信工程は、上述したステップ S 1〜 S 3のェ程に相当する。

そして、制御回路 5 6は、ステップ S 3における受信動作において、標準電波を受信可能であるか否かを判定する（ステップ S 4 )。すなわち、ステツプ S 3における受信動作において、標準電波の受信に成功したかどうかを検出する。

ステップ S 4において、「Y」と判定した際には、すなわち、標準電波の受信に成功した際には、制御回路 5 6は、非受信回数をカウントするカウント値 Κを「0」に設定して初期化する（ステップ S 5 )。

また、時刻カウンタ制御回路 5 2は、受信部 2 0にて受信した標準電波信号に基づいて、時刻カウンタ 5 1のカウンタ値を修正する (ステツプ S 6 )。

そして、制御回路 5 6は、針位置力ゥンタ 5 5のカウンタ値 T a と修正された時刻力ゥンタ 5 1の力ゥンタ値 T b とを比較し、針位置力ゥンタ 5 5のカウンタ値 T aが時刻カウンタ 5 1のカウンタ値 T bよりも 1 分以内の進みであるか否かを判定する（ステップ S 7 )。すなわち、 T b く T a ≤ T b + 1分であるか否かを判定する。

ステップ S 7において、「Y」と判定した場合には、制御回路 5 6は、運針部 4 0における運針動作を停止する（ステップ S 8 )。すなわち、モータ駆動回路 4 1からモータ駆動パルスは出力されず、針位置カウンタ 5 5は、カウントァップを実施しない。このため、針位置力ゥンタ 5 5のカウンタ値 T aは変化しない。ステップ S 8において、運針部 4 0における運針動作が停止している間、時刻カウンタ 5 1は、基準信号生成部 1 0からの基準信号を入力し、時刻カウントアップ処理、つまり時刻カウンタ 5 1のカウンタ値 T bの加算を実施する（ステップ S 9 )。このため、針位置カウンタ 5 5のカウンタ値 T a と時刻カウンタ 5 1のカウンタ値 T b との差は徐々に小さくなる。

そして、ステップ S 7において、 T a 二 T bであると判定されるまで、制御回路 5 6は、ステップ S 7 〜 S 9の処理を操り返す。但し、 1 分以内の進みであるため、この処理は 1分以内に終了する。なお、本実施形態でステップ S 7 〜 S 9 の処理を設けたのは、本実施形態では指針 4 3を逆回転することができず、指針 4 3を修正するには早送りするしかないためである。つまり、時刻カウンタ 5 1 よりも針位置力ゥンタ 5 5の時刻が進んでいる場合、例えば 1分進んでいる場合、指針 4 3を 2

3時間 5 9分だけ早送りしなければならない。このような早送りは時間が掛かるため、早送りする代わりに運針を停止し、針位置力ゥンタ 5 5 のカウンタ値に時刻カウンタ 5 1のカウンタ値が追いついて一致させるようにしたものである。

なお、 1分以内であるかで判断したのは、電波修正時計 1のようなクオーツ時計では、指示誤差は月差 2 0秒程度であり、殆どの場合、 1分以内の誤差で納まるためである。

ステップ S 7において、「N」と判定した場合には、制御回路 5 6は、針位置カウンタ 5 5および時刻力ゥンタ 5 1のカウンタ値が一致しているか否かを判定する（ステップ S 1 0 )。ここで、ステップ S 8 、 S 9の処理を行っていた場合等、各カウンタ値が一致した場合には、指針 4 3の表示時刻が修正され、電波修正時計 1は、正確に時刻を表示することになる。

—方、ステップ S 1 0において、各カウンタ値が一致していないと判定した場合には、制御回路 5 6は、モータ駆動回路 4 1を制御してモータ駆動パルスを 1発出力し、指針 4 3を 1ステップ、通常は 1秒分毎移動する（ステップ S 1 1 )。また、モータ駆動パルスの出力により、針位置カウンタ 5 5のカウンタ値 T a も + 1加算される（ステップ S 1 2 )。制御回路 5 6は、ステップ S 1 0で各カウンタ値が一致するまで、ステツプ S l l、 S 1 2の各処理を繰り返すため、指針は早送りされる。また、ステップ S 4に戻って、標準電波を受信不可能であると判定した際には、すなわち、標準電波の受信に成功しなかった際には、制御回路 5 6は、非受信回数をカウントする現在のカウント値 Kが 1である.か否かを判定する (ステップ S 1 3 )。

ステップ S 1 3において、「 N」と判定した場合には、制御回路 5 6 は、非受信回数をカウントするカウント値 Kを 1に設定し、'電波修正時計 1 の受信動作を終了する（ステップ S 1 4 )。

一方、ステップ S 1 3において、「Y」と判定した場合には、制御回路 5 6は、電源部 3 0から受信部 2 0に供給される電力を遮断し、受信部

2 0による受信動作を禁止状態にする（ステップ S 1 5 ：時刻情報受信停止手順）。すなわち、制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信が 2回連続して成功しなかった場合に、受信部 2 0による受信が不可能な状態であると判断し、受信部 2 0による受信動作を禁止する。

図 5は、第 1実施形態における電波修正時計 1の受信禁止状態の解除動作を説明するフローチャートである。，

先ず、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3 からの発電検出信号を検出したかどうかを判定する（ステップ S 1 6 ：発電状態検出手順）。ここで、「Ν」と判定した場合には、受信禁止状態は継続する。

一方、ステップ S 1 6において、「Υ」と判定した場合には、制御回路

5 6.は、非受信回数をカウントするカウント値 Κを「0」に設定して初期化する (ステップ S 1 7 )。 ·

そして、制御回路 5 6は、電源部 3 0から受信部 2 0へ供給される電力の遮断状態を解除し、受信部 2 0の受信禁止状態を解除する（ステツプ S 1 8 )。ステップ S 1 8 で受信禁止状態が解除された後、図 4に示すステップ S 1 において、現時刻が午前 0時または午後 0時である場合に、受信部 2 0による受信動作が開始される。なお、ステップ S 1 8において、受信部 2 0の受信禁止状態が解除されると同時に、図 4に示すステップ S 3における受信部 2 0の受信動作の開始が実施されるように構成してもよレ、。

本発明に係る受信動作変更工程は、上述したステップ S 4、 S 1 3〜 S 1 8の工程に相当する。

また、上述したように、自動巻き発電装置 3 1による発電は、ユーザにより電波修正時計 1が携帯されている場合に実施されるので、ステツプ S 1 6の手順は、本発明に係る携帯状態検出手順にも相当する。

〔第 1実施形態の効果〕

このような第 1実施形態によれば、以下のような効果がある。

( 1 ) 制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信が所定回数（本実施形態では 2回）連続して成功しない場合に、受信部 2 0による受信動作を禁止しているので、標準電波を受信できない状況での無駄な受信動作を防止でき、受信部 2 0の受信動作に伴う消費電力を抑制することができる。

( 2 ) 制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を入力すると、受信部 2 0の受信禁止状態を解除する。すなわち、制御回路 5 6 は、発電検出信号を入力することで、電波修正時計 1がユーザにより携帯された状態であると認識できるので、該携帯状態を認識することで電波修正時計 1が標準電波を受信できない場所から標準電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識して、受信部 2 0の受信禁止状態を解除することができる。

したがって、受信部 2 0による受信動作を効率的に制御し、受信部 2

0の受信動作に伴う消費電力を抑制できる。

( 3 )制御回路 5 6は、受信部 2 0における非受信回数を力ゥントし、このカウント値に基づいて受信部 2 0の受信禁止状態を設定していることにより、例えば、偶然に 1回のみ非受信であった場合には、受信禁止状態を設定せず、複数回、非受信であり、受信部 2 0が確実に受信不可能である場合に、受信禁止状態を設定することができる。

( 4 ) 発電検出回路 5 3が、自動巻き発電装置 3 1による発電電圧に基づいて電波修正時計 1の携帯状態を検出し、この携帯状態を検出した際に受信動作を行っているので、自動卷き発電装置 3 1による発電が実施されない状態で、二次電池 3 2の電力が不要な受信部 2 0の受信動作によって消費されることを回避し、二次電池 3 2の充電切れを防止することができる。

( 5 ) 発電検出回路 5 3が自動巻き発電装置 3 1の発電電圧に基づいて電波修正時計 1の携帯状態を検出できるので、別途、ユーザによる電波修正時計 1の携帯状態を知らせる手段を設ける必要がなく、加速度センサ等の新たな部品の追加を不要にできるので、電波修正時計 1の小型化および低廉化を図れる。

( 6 ) 発電装置として、回転錘 3 1 1 を備える自動巻き発電装置 3 1 を用いているので、電波修正時計 1を使用するユーザの腕等の動きに伴つて確実に発電することができる。このことにより、発電検出回路 5 3により自動巻き発電装置 3 1 の発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計 1を携帯していることを実に認識できる。したがって、正確な時刻を表示する必要がなく、電波を受信する必要のない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を確実に防止できる。

. 〔第 2実施形態〕 '

次に、本発明の第 2実施形態を説明する。

以下の説明では、前記第 1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。

第 1実施形態では、受信部 2 0の受信動作の制御として、制御回路 5

6は、受信部 2 0における時刻情報の非受信回数をカウントし、この力ゥント値に基づいて、受信部 2 0による受信動作を禁止させていた。これに対し、第 2実施形態では、受信部 2 0の受信動作の制御として、制御回路 5 6は、時刻カウンタ 5 1のカウンタ値に基づいて受信部 2 0の受信動作を 1度実施すると、その後、受信部 2 0の受信動作を禁止する。また、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号をカウントし、このカウント値に基づいて、受信部 2 0の受信禁止状態を解除する。

図 6は、第 2実施形態における電波修正時計 1 の動作を説明するフローチャートである。以下に第 2実施形態における電波修正時計 1 の動作を図 6に示すフローチャートを参照して説明する。 ― 先ず、制御回路 5 6は、第 1実施形態のステップ S 1および S 2 と同様に、時刻の判定（ステップ S 2 1 ) を実施し、午前 0時または午後 0 時であると判定した場合に、受信禁止状態の判定（ステップ S 2 2 ) を実施する。ステップ S 2 1において、午前 0時または午後 0時ではないと判定した場合には、電波修正時計 1の受信動作を終了する。

ステップ S 2 2において、受信禁止状態ではないと判定し fこ場合には、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号をカウントするカウント値 Mを「0」に設定して初期化する（ステップ S 2 3 )。

ステップ S 2 2 の後、制御回路 5 6は、次に実施する受信動作において、電源部 3 0から受信部 2 0に供給される電力を遮断し、受信動作を禁止するように動作モードを受信禁止状態に設定する（ステップ S 2 4 ：時刻情報受信停止手順）。

そして、電波修正時計 1における標準電波の受信動作を開始する（ステツプ S 2 5 )。

本実施形態に係る時刻情報受信工程は、上述したステップ S 2 1〜 S 2 3， S 2 5の工程に相当する。

また、第 1実施形態のステップ S 4 と同様に、標準電波を受信可能であるか否かの判定を実施する (ステップ S 2 6 )。ここで、「N」と判定した場合には、電波修正時計 1の受信動作を終了する。

ステップ S 2 6において、「 Y」と判定した場合には、'制御回路 5 6 は、第 1実施形態のステップ S 6〜 S 1 2 と同様に、時刻の修正動作を実施する（ステップ 3 2 7〜 3 3 3 )。そして、電波修正時計 1は、正確な時刻表示を実施する。

—方、上述したステップ S 2 1 〜 S 3 3における受信動作と並行して、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出し、受信禁止解除動作を実施する。

先ず、制御回路 5 6は、受信部 2 0が受信禁止状態であるか否かを判定する（ステップ S 3 4 )。ここで、「N」と判定した場合には、受信禁止解除動作を終了する。

ステップ S 3 4において、「 Y」と判定した場合には、制御回路 5 6 は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出したかどうかを判定する（ステップ S 3 5 ：発電状態検出手順）。ここで、「N」と判定した場合には、受信禁止解除動作を終了する。

ステップ S 3 5において、「 Y」と判定した場合には、制御回路 5 6 は、発電検出'信号をカウントするカウンタのカウンタ値 Mに 1を加算する（ステップ S 3 6 )。

そして、制御回路 5 6は、発電検出信号をカウントするカウンタ値を読み取り、このカウンタ値が 3であるか否かを判定し（ステップ S 3 7 )、カウンタ値が 3である場合には、電源部 3 0から受信部 2 0への電力の遮断を解除し、受信部 2 0の受信禁止状態を解除する（ステップ S 3 8 )。

また、ステップ S 3 7において、カウンタ値が 3でない場合には、受信禁止解除動作を終了する。すなわち、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を 3回検出するまで、受信部 2 0の受信禁止状態を解除しない。そして、ステップ S 3 8において、受信禁止状態が解除されると、制御回路 5 6は、即座に受信部 2 0による受信動作を開始する。すなわち、ステップ S 2 5に進む。

本発明に係る受信動作変更工程は、上述したステップ S 2 4 , S 3 4 〜 S 3 8の工程に相当する。

また、第 1実施形態にて説明したように、自動巻き発電装置 3 1による発電は、ユーザにより電波修正時計 1が携帯されている場合に実施されるので、ステップ S 3 5の手順は、本発明に係る携帯状態検出手順にも相当する。

〔第 2実施形態の効果〕

このような第 2実施形態によれば、前記（4 ) 〜（ 6 ) と同様の効果の他、以下の効果を奏する。 ( 7 ) 制御回路 5 6は、時刻カウンタ 5 1のカウンタ値に基づいて受信部 2 0の受信動作を実施する際に、以降の受信動作を禁止する。そして、制御回路 5 6は、発電検出信号をカウントするカウント値に基づいて、この受信禁止状態を解除する。すなわち、制御回路 5 6は、発電検出信号を入力することで、電波修正時計 1がユーザにより携帯された状態であると認識できるので、受信部 2 0の受信動作を実施した後、電波修正時計 1がユーザにより携帯された状態であると認識するまで、受信部 2 0による受信動作を禁止することができる。

したがって、電波修正時計 1がユーザに携帯されている場合に、受信部 2 0による受信動作を実施させることができ、受信部 2 0による受信動作を効率的に制御し、受信部 2 0の受信動作に伴う消費電力を抑制できる。

( 8 ) 制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を力ゥントし、このカウント値に基づいて受信部 2 0の受信禁止状態を解除していることにより、例えば、ユーザによる電波修正時計 1の携帯状態を確実に認識した後に、受信禁止状態を解除することができる。

( 9 ) 制御回路 5 6は、受信部 2 0の受信禁止状態を解除すると、即座に受信部 2 0の受信動作を開始する。このことにより、電波修正時計 1 がユーザに携帯されずに長期間放置され、時刻表示が不正確になっていた,場合であっても、ユーザによる電波修正時計 1の携帯時と略同時に、時刻修正を実施でき、ユーザに対して正確な時刻を認識させることができる。

〔第 3実施形態〕

次に、本発明の第 3実施形態を説明する。

' 第 1実施形態では、制御回路 5 6は、受信部 2 0による非受信回数をカウントし、このカウント値に基づいて、受信部 2 0の受信動作を禁止していた。これに対して、第 3実施形態では、制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信動作の禁止と並行して運針部 4 0の運針動作も禁止する点が相違する。 '

図 7は、第 3実施形態における電波修正時計 1の動作を説明するフローチャートである。以下に第 3実施形態における.電波修正時計 1の動作を図 7に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図 6に示すフローチャートは、図 4， 5に示す第 1実施形態のフローチャートとほぼ同じものであるため、同一処理には同じ符号を付して説明を省略する。先ず、制御回路 5 6は、第 1実施形態と同様に、時刻の判定を実施する（ステップ S 1 )。そして、午前 0時または午後 0時であると判定した場合に、受信部 2 0の受信動作および運針部 4 0の運針動作が禁止されている状態か否かを判定する（ステップ S 2 )。ステップ S 1において、午前 0時または午後 0時ではないと判定した場合、および、ステップ S 2 において、受信動作および運針動作が禁止状態であると判定した場合には、電波修正時計： Γの受信動作を終了する。

ステップ S 2において、受信動作および運針動作が禁止状態でないと判定レた場合には、第 1実施形態と様に、標準電波の受信動作が開始. される（ステップ S 3 )。

本実施形態に係る時刻情報受信工程は、上述したステップ S 1〜 S 3 の工程に相当する。

そして、制御回路 5 6は、第 1実施形態と同様に、受信が可能である否かの判定（ステップ S 4 ) を実施し、受信が可能である場合に、カウント値 Kの初期化（ステップ S 5 )、および、時刻の修正動作（ステップ S 6 ~ S 1 2 ) を実施する。

また、ステップ S 4において、受信が不可能であると判定した場合には、第 1実施形態と同様に、制御回路 5 6は、現在の力ゥント値 Kが 1 であるか否かの判定（ステップ S 1 3 ) を実施し、「N」と判定した場合に、カウント値を 1に設定（ステップ S 1 4 ) して、電波修正時計 1の受信動作を終了する。ステップ S 1 3において、「 Y」と判定した場合には、制御回路 5 6 は、電源部 3 0から受信部 2 0に供給される電力を遮断し、受信部 2 0 による受信動作を禁止するとともに、運針部 4 0 のモータ駆動回路 4 1 に出力する信号を停止し、運針部 4 0 の運針動作を禁止する（ステップ S 1 5 )。

一方、上述したステップ S 1〜ステップ S 1 5における受信動作に並行して、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出し、受信動作および運針動作の禁止解除動作を実施する。

先ず、制御回路 5 6は、受信動作および運針動作が禁止状態であるか否かを判定する（ステップ S 1 9 )。ここで、「Ν」と判定した場合には、禁止解除動作を終了する。 '

ステップ S 1 9おいて、「Υ」と判定した場合には、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出したかどうかを判定する（ステツプ S 1 6 ：発電状態検出手順）。ここで、「Ν」と判定した場合には、禁止解除動作を終了する。

ステップ S 1 6において、「 Υ」と判定した場合には、制御回路 5 6 は、受信部 2 0の非受信回数をカウントするカウント値を「0」に設定して初期化する（ステップ S 1 7 )。

そして、制御回路 5 6は、電源部 3 0から受信部 2 0への電力の遮断を解除し、受信部 2 0の受信動作の禁止状態を解除するとともに、運針部 4 0のモータ駆動回路 4 1に信号を出力し、運針部 4 0の運針動作の禁止状態を解除する（ステップ S 1 8 )。 '

ステップ S 1 8の後、受信動作および運針動作の禁止状態が解除されると、制御回路 5 6は、時刻力ゥンタ 5 1 の力ゥンタ値に応じた指針となるように、運針部 4 0に制御信号を出力し、運針動作を実施する。また、制御回路 5 6は、受信動作および運針動作の禁止状態が解除されると、即座に受信部 2 0による受信動作を開始する。すなわち、ステップ S 3に進む。

本実施形態に係る受信動作変更工程は、上述したステップ S 4， S I 3 ~ S 1 8の工程に相当する。

〔第 3実施形態の効果〕

このような第 3実施形態によれば、前記（ 1 ) ~ ( 6 ) と同様の効果の他、以下のような効果を奏する。

( 1 0 ) 制御回路 5 6は、受信部 2 0の受信動作を禁止する際、運針部

4 0の運針動作も禁止することにより、受信を必要としないような状況で、受信動作による消費電力の低減のみならず、運針動作による消費電力の低減も図れる。

( 1 1 ) 制御回路 5 6は、受信動作および運針動作の禁止状態を解除すると、即座に受信部 2 0の受信動作を開始することにより、運針動作の禁止に伴う、針位置力ゥンタ 5 5のカウンタ値と時刻カウンタ 5 1の力ゥンタ値との誤差を即座に修正し、電波修正時計 1に正確な時刻を即座に表示させることができる。

〔第 4実施形態〕

次に、本発明の第 4実施形態を説明 'する。

第 1実施形態では、制御回路 5 6は、受信部 2 0の非受信回数をカウントするカウント値に基づいて受信不可能な状態である場合に、受信部 2 0の受信を禁止していた。

これに対して、第 4実施形態では、受信部 2 0の受信動作における受信間隔は 2つの周期があり、制御回路 5 6は、受信部 2 0が受信不可能な状態である場合に、受信部 2 0による受信間隔を長い方の周期に設定し、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出すると、受信部 2 0による受信間隔を短い方の周期に設定する点が相違する。

具体的に、本実施形態では、受信部 2 0の受信動作における受信間隔は、 6時間と 2 4時間の 2つの周期がある。 6時間の場合には、午前 0 時、午前 6時、午後 0時、および、午後 6時に受信部 2 0の受信動作が実施される。また、 2 4時間の場合には、午前 0時に受信部 2 0の受信動作が実施される。すなわち、どちらの周期でも、午前 0時には、受信動作が実施される。

図 8は、第 4実施形態における電波修正時計 1の受信動作を説明するフ口一チヤ一トである。以下に第 4実施形態における電波修正時計 1の動作を図 8に示すフローチャートを参照して説明する。

先ず、制御回路 5 6は、時刻力ゥンタ 5 1の力ゥンタ値を読み取り、現時刻が午前 0時であるか否かを判定する（ステップ S 4 1 )。ここで、「」と判定した場合には、受信部 2 0による標準電波の受信動作が開始される（ステップ S 4 4 )。

ステップ S 4 1'において、「N」と判定した場合には、受信部 2 0による受信間隔が 6時間であるか否かを判定し (ステップ S 4 2 )、受信間隔が 6時間でなく、 2 4時間であると判定した場合には、電波修正時計 1 の受信動作を終了する。ステップ S 4 2において、受信間隔が 6時間であると判定した場合には、制御回路 5 6は、時刻力ゥンタ 5 1のカウンタ値を'読み取り、現時刻が午前 6時、午後 0時、または、午後 6時であるか否かを判定する (ステップ S 4 3 )。ここで、いずれの時刻でもないと判定した場合には、電波修正時計 1の受信動作を終了する。

ステップ S 4 3において、いずれかの時刻であると判定した場合には、制御回路 5 6は、受信部 2 0による標準電波の受信動作を開始する (ステップ S 4 4 )。

本実施形態に係る時刻情報受信工程は、上述したステップ S 4 1〜 S

4 4の工程に相当する。 .

そして、ステップ S 4 3の後、第 1実施形態のステップ S 4 と同様に、受信部 2 0の受信が可能であるか否かを判定する（ステップ S 4 5 )。ステップ S 4 5において、受信が可能であり、標準電波の受信に成功した場合には、制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信間隔を 6時間に設定し（ステップ S 4 6 ：受信間隔変更手順）、第 1実施形態のステップ S 6〜S 1 2 と同様に、時刻の修正が実施される（ステップ S 4 7〜S

5 3 )。一方、ステップ S 4 5において、受信が不可能であり、標準電波の受信に成功しなかった場合には、制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信間隔を 2 4時間に設定し（ステップ S 5 4 ：受信間隔変更手順）、電波修正時計 1の受信動作を終了する。すなわち、受信部 2 0により標準電波が受信できる状態では、受信間隔は 6時間で実施され、 1度でも標準電波の受.信が成功しなかった場合に、受信間隔は 2 4時間で実施されるようになる。

図 9は、第 4実施形態における電波修正時計 1の受信間隔の設定変更動作を説明するフローチヤ一トである。

' 先ず、制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出したかどうかを判定する（ステップ S 5 5 ：発電状態検出手順）。ここで、「N」と判定した場合には、受信間隔の設定変更動作を終了する。そして、ステップ S 5 5において、「Y」と判定した場合には、制御回路 5 6は、受信部 2 0による受信間隔を 6時間に設定変更し（ステップ S 5 6 ：受信間隔変更手順）、受信間隔の設定変更動作を終了する。すなわち、受信部 2 0が 1度でも標準電波の受信に成功しなかった場合には、受信間隔が 2 4時間に設定され、この発電検出信号の検出により、受信間隔が 6時間に戻される。なお、ステップ S 5 6において、受信部 2 0の受信間隔が 6時間に設定変更されると同時に、図 7に示すステップ S 4 4における受信部 2 0による標準電波の受信動作を開始するように構成してもよレ、。

本実施形態に係る受信動作変更工程は、上述したステップ S 4 5 ， S 4 6 , S 5 4〜 S 5 6の工程に相当する。

また、第 1実施形態にて説明したように、自動巻き発電装置 3 1による発電は、ユーザにより電波修正時計 1が携帯されている場合に実施されるので、ステップ S 5 5の手順は、本発明に係る携帯状態検出手順にも相当する。

〔第 4実施形態の効果〕

このような第 4実施形態によれば、前記（ 4 ) 〜（ 6 ) と同様の効果の他、以下の効果を奏する。

( 1 2 ) 制御回路 5 6は、受信部 2 0による標準電波の受信が成功しない場合に、受信部 2 0による受信間隔を 2 4時間に設定することにより、電波修正時計 1が受信不可能な場所に位置すると判断し、受信部 2 0による不要な受信動作を回避することができ、受信部 2 0の受信動作に伴う消費電力を抑制することができる。

( 1 3 ) 制御回路 5 6は、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を検出すると、受信部 2 0の受信間隔を 6時間に設定変更する。すなわち、制御回路 5 6は、発電検出信号を入力することで、電波修正時計 1がユーザにより携帯された状態であると認識できるので、該携帯状態を認識することで電波修正時計 1が標準電波を受信できない場所から標準電波を受信可能な場所に移動可能な状態であると認識して、受信部 2 0の受信間隔を 6時間に設定変更できる。 ' したがって、受信不可能な状態および受信可能な状態に応じて、受信間隔を設定変更でき、受信部 2 0の受信動作を効率的に制御することができる。

〔第 5実施形態〕

次に、本発明の第 5実施形態を説明する。

前記第 1実施形態ないし前記第 4実施形態では、電波修正時計 1は、発電手段として、運動エネルギを電気工ネルギに変換して発電する自動巻き発電装置 3 1を備える。

これに対して第 5実施形態では、電波修正時計 1は、図 1 0に示すように、発電手段として、熱エネルギを電気工ネルギに変換して発電する熱発電素子 3 3を備える。その他の構成は、前記第 1実施形態と同様である。

熱発電素子 3 3は、 _p型と n型の半導体の一端を結合し、他端を分枝端として、これらの各端部間で温度差を与えると電流が発生するゼーベック効果を利用したものである。そして、この熱発電素子 3 3は、具体的な図示は省略するが、例えば、電波修正時計 1 の裏蓋、または時計バンド内等に組み込まれ、電波修正時計 1を装着するユーザが熱発電素子 3 3の一端の装着部分に触れて体温で温めることで、温度差が生じて発電する。例えば、，この熱発電素子 3 3 としては、 Z n S b、 P b T e 等のカルコゲン系化合物、 G e S i等のケィ化物、 B P等のホウ化物等で構成できる。

〔第 5実施形態の効果〕 , このような第 5実施形態によれば、前記（ 1 ) 〜（ 5 )、（ 7 ) 〜（ 1 3 ) と略同様の効果の他、以下の効果を奏する。

( 1 4 ) 電波修正時計 1は、発電手段として熱発電素子 3 3を備える。そして、この熱発電素子 3 3は、電波修正時計 1を装着するユーザの腕等の熱エネノレギにより電気工ネルギを生成する。このことにより、ユーザが電波修正時計 1を腕等にはめた状態で該電波修正時計 1を動かさなくても、熱発電素子 3 3により電気工ネルギを生成でき、発電検出回路 5 3が熱発電素子 3 3の発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計 1を携帯していることを認識できる。したがって、正確な時刻を表示する必要がなく、電波を受信する必要のない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を確実に防止できる。

' 〔第 6実施形態〕 ― .

次に、本発明の第 6実施形態を説明する。

以下の説明では、前記第 1実施形態と同様の構造および同一部材には, 同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。

前記第 1実施形態ないし前記第 4実施形態では、電波修正時計 1は、発電手段として、運動エネルギを電気工ネルギに変換して発電する自動卷き発電装置 3 1を備える。

これに対して第 6実施形態では、図 1 1に示すように、発電手段として、ソーラーセル 3 4を備える。その他の構成は、前記第 1実施形態と同様である。ソーラーセル 3 4は、外部エネルギとしての太陽光が照射されることにより起電力を発生して発電する。このソーラーセル 3 4 としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系のソーラーセルを採用してもよいし、化合物半導体ソーラーセルを採用してもよい。

なお、ソーラーセル 3 4による発電は、太陽光を受光可能な屋外等に位置し、ユーザにより電波修正時計 1が携帯されている場合に多く実施されるので、本実施形態における発電検出回路 5 3'は、第 1実施形態ないし第 5実施形態と同様に、本発明に係る発電検出手段および携帯検出手段に相当する。，

〔第 6実施形態の効果〕

このような第 6実施形態によれば、前記（ 1 ) 〜（ 5 )、（ 7 ) 〜（ 1 ' 3 ) と略同様の効果の他、以下の効果を奏する。 '

( 1 5 ) 発電手段として太陽光等を受光することで発電するソーラーセル 3 4'が用いられているので、発電検出回路 5 3によりソーラーセル 3 4の発電電圧を検出することで、ユーザが電波修正時計 1を携帯していることを想定することが.でき.る。したがって、正確な時刻を表示する必要がなく、電波を受信する必要のない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を防止できる。

〔実施形態の変形〕

以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。

前記各実施形態では、電源部 3 0 として、発電手段 3 1 , 3 3 , 3 4 および二次電池 3 2を備えた構成を説明したが、これに限らない。電源部 3 0を通常の乾電池で構成してもよい。

前記各実施形態では、携帯検出手段を発電検出回路 5 3で構成して説明したが、これに限らない。発電電圧の電圧値を検出するものではなく、ユーザによる電波修正時計 1 の携帯状態を検出できるような回路で構成してもよい。例えば、この携帯検出手段としては、電波修正時計の移動に伴う加速度に関する加速度情報を検出する加速度センサ、または、電波修正時計の基準となる位置からの角度を検出するジャィ口センサ等の角度センサ等を採用することができる。この場合、発電手段 3 1， 3 3， 3 4および二次電 3 2で構成される電源部 3 0 と、加速度センサまたは角度センサ等で構成される携帯検出手段を併用してもよい。前記各実施形態では、制御部 5 0は、受信部 2 0による受信動作を予め設定されたスケジュールに基づいて実施した後に、受信部 2 0による受信動作を変更させる構成を説明したが、これに限らず、以下のような構成を採用してもよい。

例えば、制御部 5 0は、発電検出回路 5 3が発電手段 3 1 , 3 3， 3 4による発電が実施されていないと認識した場合に、受信部 2 0による受信動作を禁止する。そして、制御部 5 0は、発電検出回路 5 3が発電手段 3 1 , 3 3， 3 4による発電が実施されていると認識した場合に、受信部 2 0による受信禁止状態を解除する。

このような構成では、発電手段 3 1， 3 3， 3 4により発電が実施されない状態では、消費電力を多量に必要とする受信動作が実施されないので、二次電池 3 2の電力は、電波修正時計 1の駆動時にのみ利用されることとなり、標準電波を受信した際のデータの信頼性を確保でき、電波修正時計 1の時刻表示を正確に実施できる。

前記第 6実施形態において、発電検出回路 5 3は、ソーラーセル 3 4 の発電電圧の電圧値が所定の閾値以上となった場合に、発電状態を検出し、発電検出信号を出力する構成としてもよい。

ここで、ソーラーセル 3 4は、太陽光のみならず、蛍光灯等の人工光を受光することでも発電する。そして、通常は、人工光の受光による発電電圧の電圧値に対して、太陽光の受光による発電電圧の電圧値の方が高いことが知られている。したがって、太陽光を受光している際の太陽光発電装置の発電電圧と、人工光を受光している際の発電電圧との間に閾値を設定することで、発電電圧が比較的高い太陽光を受光している状態であるか、または発電電圧が比較的低い人工光を受光している状態であるかを識別できる。

そして、発電検出回路 5 3が、ソーラーセル 3 4の発電電圧の電圧値が所定の閾値以上となった場合に、発電状態を検出するように構成することで、制御部 5 0は、電波修正時計 1が太陽光を受光可能な屋外に位置しているのか、または、電波修正時計 1が蛍光灯等からの光束を受光可能な屋内に位置しているのかを識別できる。一般的には、屋内よりも屋外の方が、標準電波の受信に適しているので、電圧値が所定の閾値以上つまり電波修正時計が屋外に配置されている場合に受信動作を行 ' い、屋内に配置されている場合には受信動作を禁止するように制御することで、無駄な電力消費を防止できる。

このような構成では、屋内および屋外の識別、すなわち、標準電波の受信に適している位置か否かを識別できるので、ソーラーセル 3 4の発電電圧の電圧値が所定の閾値以上となり、発電検出回路 5 3がソーラーセル 3 4の発電状態を検出することで、例えば、ビルやマンションの屋内や地下街等の電波を受信できない場所から電波を受信可能な場所に移動した状態であると想定できる。したがって、電波を受信できない状態での受信動作を禁止して無駄な電力消費を確実に防止できる。また、発電検出回路 5 3がソーラーセル 3 4の発電状態を検出することで、電波を受信可能な場所に移動した状態であると想定できるので、発電検出回路 5 3がソーラーセル 3 4の発電状態を検出した後、即座に受信部 2 0 に受信動作を実施させる場合には、発電手段が自動巻き発電装置 3 1おょぴ熱発電素子 3 3である構成と比較して、より確実に電波の受信が可能となる。

また、このような太陽光および蛍光灯等の光束を識別する閾値を学習可能に構成してもよい。すなわち、利用者が通う会社や学校等によづては、屋内であっても標準電波を受信できる場合もある。したがって、屋内に配置された状態で標準電波を受信できる場合には、前記閾値を低くして蛍光灯等による発電の場合も受信動作を行うように制御すればよく、屋内では電波を受信できない場合には、閾値を調整して太陽光による発電時に受信動作を行うように制御すればよい。

例えば、閾値を予め低く設定しておき、発電状態を検出した後、即座に受信動作を実施させ、受信不可能であれば、閾値をより高く設定する。一方、受信可能であれば、閾値の設定変更を実施しないようにすればよい。

このような構成では、ユーザの镡用状態に応じた適切な閾値を設定でき、電波修正時計 1が太陽光を受光可能な屋外に位置するのか、または、蛍光灯等からの光束を受光可能な屋内に位置しているのかを適切に認識できる。したがって、電波修正時計 1における無駄な受信動作を確実に防止でき、消費電力を抑制できる。

前記各実施形態において、発電検出回路 5 3による発電手段 3 1 , 3 3 , 3 4の発電状態（携帯状態）の検出は、一定期間毎に適宜実施させる構成としてもよい。このような構成では、発電検出回路 5 3による発電状態の検出を常時実施させる構成と比較して、発電状態を検出する際の電力消費を抑制でき、電波修正時計 1のさらなる低消費電力化を図れる。

また、携帯状態の検出後、直ちに受信動作を行ってもよいし、所定時間経過後に受信動作を行ってもよく、さらにはこの携帯状態の検出後、受信動作を行うまでの時間を学習機能により設定してもよい。すなわち、携帯検出の直後に受信動作を行って受信できず、所定時間経過後に受信できた場合には、その後は、携帯検出の直後の受信動作を禁止し、所定時間経過後に受信動作を実行するようにしてもよい。あるいは、上記学習機能を用いずに、予め設定された所定時間後に受信動作を実行するようにしてもよレヽ。

前記各実施形態では、アナ口グ式の電波修正時計について説明した力 S、これに限らない。すなわち、本発明においてはデジタル式の電波修正時計に対しても、同様に適用することができる。

前記各実施形態における時刻の修正フローは、これに限らず、その他のフロ一を採用してもよい。

前記各実施形態では、電波修正時計 1 の受信部 2 0は、時刻情報としての標準電波を受信するような構成を説明したが、これに限らず、ネットワークを介して時刻情報としての時刻データを取得するように構成してもよく、または、コンピュータからシリアルインターフェースを介して時刻情報としての時刻データを取得するように構成してもよい。

前記第 3実施形態では、受信動作の禁止状態の際に、運針動作も禁止する構成を第 1実施形態に適用して説明したが、これに限らない。すなわち、本発明においては第 2実施形態に対しても、同様に適用することができる。また、第 4実施形態において、受信間隔を 2 4時間に設定している際に、運針動作を禁止するような構成としてもよい。

前記第 1実施形態および前記第 3実施形態では、制御回路 5 6が受信部 2 0の非受信回数をカウントし、このカウント値に基づいて受信部 2 0を受信禁止状態に設定していたが、これに限らない。すなわち、受信部 2 0にて一度でも受信不可能な状態であった場合に、受信部 2 0を受信禁止状態に設定するように構成してもよい。

前記第 4実施形態において、. 制御回路 5 6に受信部 2 0の非受信回数をカウントするようにして、このカウント値に基づいて受信部 2 0の受信間隔の設定変更を実施するように構成してもよい。

前記第 1実施形態および前記第 3実施形態において、制御回路 5 6に発電検出回路 5 3からの発電検出信号を力ゥントするようにして、このカウント値に基づいて受信部 2 0の受信禁止状態を解除するように構成してもよレ、。

前記第 2実施形態では、制御回路 5 6が発電検出回路 5 3からの発電検出信号をカウントし、このカウント値に基づいて受信部 2 0における受信禁止状態を解除していたが、これに限らない。すなわち、発電検出回路 5 3からの発電検出信号を一度でも入力した場合に、受信部 2 0における受信禁止状態を解除するように構成してもよい。

前記第 4実施形態において、制御回路 5 6に発電検出回路 5 3からの発電検出信号を力ゥントするようにして、このカウント値に基づいて受信部 2 0の受信間隔を初期設定値に戻すように構成してもよい。

前記各実施形態における制御部 5 0内の各手段等は、各種論理素子等のハードウエアで構成されたものや、 C P U (中央処理装置）、メモリ（記憶装置）等を備えたコンピュータを電波修正時計 1内に設け、このコンピュータに所定のプログラムやデータを組み込んで、受信部 2 0、および、運針部 4 0の動作を制御するように構成したものでもよい。

ここで、前記プログラムやデータは、電波修正時計 1内に組み込まれた R A Mや R O M等のメモリに予め記憶しおけばよい。また、例えば、電波修正時計 1内のメモリに所定の制御プログラムやデータをインターネット等の通信手段や、 C D— R O M、メモリカード等の記録媒体' を介してインストールしてもよい。そして、このインストールされたプログラムで C P U等を動作させて、受信部 2 0、および、運針部 4 0の動作制御を実現させればよい。〖

なお、電波修正時計 1 内に所定のプログラムをインストールするには、電波修正時計 1にメモリカードや C D _ R〇M等の記憶媒体を読み取る機器を外付けで電波修正時計 1に接続してもよい。さらには、 L A Nケーブル、電話線等を電波修正時計 1に接続して通信によってプログラムを供給しインストールしてもよいし、無線によってプログラムを供糸合してインストーノレしてもよい。 '

このような記録媒体ゃィンターネット等の通信手段で提供される本発明の fi御プログラムを電波修正時計 1 に組み込めば、標準電波の受信を必要としない状況において、時刻情報の受信制御を正確に実施することができる。

以上に述べたように、本発明の電波修正時計、およびこの電波修正時計の制御方法によれば、電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出することで、ユーザが電波修正時計を携帯している状態であるか否かを多くの場合に認識可能となり、外部から時刻情報を受信する受信手段による受信動作を状況に応じて効率的に制御し、消費電力を抑制できる。

Claims

' 請求の範囲

1 . 時刻に関する時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計であって、

基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記基準信号に基づいて時刻を表示する時刻表示手段と、外部から送られる前記時刻情報を受信する受信手段と、前記時刻表示手段および前記受信手段の動作を制御する制御手段とを備え、 '

前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出し、この検出した結果に基づいて前記受信手段の受信動作を制御することを特徴とする電波修正時計。

2 . 請求の範囲第 1項に記載.の電波修正時計において、

前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯検出手段を具備し、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記携帯検出手段が前記携帯検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することを特徴とする電波修正時計。'

3 . 請求の範囲第 2項に記載の電波修正時計において、

外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段を備え、前記携帯検出手段は、前記発電手段の発電状態を検出することを特徴とする電波修正時計。

4 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

前記制御手段は、当該電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯検出手段を具備し、 ' 前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段にて前記時刻情報を受信した後、前記携帯検出手段が前記携帯検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することを特徴とする電波修正時計。

5 . 請求の範囲第 4項に記載の電波修正時計において、

6 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定したスケジユールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記携帯検出手段が前記携帯検出信号を出力するまで、前記スケジュールにおける受信間隔を長く設定することを特徴とする電波修正時計。

7 . 請求の範囲第 6項に記載の電波修正時計において、

8 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発電手段と、この発電手段にて発電した電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを備え、

前記制御手段は、前記発電手段の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電検出手段を具備し、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時期であるにもかかわらず受信不可能な状態であ.つた場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することを特徴とする電波修正時計。

9 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

外部エネルギを電気工ネルギに変換して発電する発 ¾手段と、この発電手段にて発電した電気工ネルギを蓄電する蓄電手段とを備え、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、前記受信手段にて前記時刻情報を受信した後、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記受信手段による受信を停止することを特徴とする電波修正時計。

1 0 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定したスケジユールに基づいて実施し、前記受信手段が前記スケジュールにおける受信時 ' 期であるにもかかわらず受信不可能な状態であった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態であった場合に、前記発電検出手段が前記発電検出信号を出力するまで、前記スケジュールにおける受信間隔を長く設定することを特徴とする電波修正時計。

1 1 . 請求の範囲第 3項、 5項、 7項、 8項、 9項、 1 0項のいずれかに記載の電波'修正時計において、

前記発電手段は、外部からの運動エネルギにより回転自在に構成される回転錘と、この回転錘の回転に基づいて電気工ネルギを発生する発電コイルとを備えていることを特徴とする電波修正時計。

1 2 . 請求の範囲第 3項、 5項、 7項、 8項、 9項、 1 0項のいずれかに記載の電波修正時計において、

前記発電手段は、熱エネルギを電気工ネルギに変換して発電する熱発電素子であることを特徴とする電波修正時計。

1 3 . 請求の範囲第 3項、 5項、 7項、 8項、 9項、 1 0項のいずれかに記載の電波修正時計において、

前記発電手段は、光エネルギを電気工ネルギに変換して発電するソーラーセルであることを特徴とする電波修正時計。

1 4 . 請求の範囲第 2項、 4項、 6項、 8項、 9項、 1 0項のいずれかに記載の電波修正時計において、

前記制御手段は、前記受信手段による受信が停止されている際、または、前記受信手段による受信間隔が長く設定されている際、前記時刻表示手段による時刻の表示も停止することを特徴とする m波修正時計。

1 5 . 請求の範囲第 1項に記載の電波修正時計において、

前記制御手段は、前記受信手段による受信を予め設定されたスケジュールに基づいて実施し、当該電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出した際、前記スケジュールにかかわらず、前記受信手段に前記時刻情報を受信させることを特徴とする電波修正時計。

1 6 . 時刻に関する時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電波修正時計の制御方法であって、

前記時刻情報を予め設定されたスケジュールに基づいて受信する時刻情報受信工程と、

前記電波修正時計の携帯状態または発電状態を検出し、この検出した結果に基づいて前記時刻情報の受信動作を変更する受信動作変更工程とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

1 7 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合に、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

1 8 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて時刻情報を受信した後、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

1 9 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の携帯状態を検出し、携帯検出信号を出力する携帯状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、前記携帯状態検出手順にて前記携帯検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程における時刻情報の受信間隔を長く設定する受信間隔変更手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

2 0 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順'と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合に、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

2 1 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて時刻情報を受信した後、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程による時刻情報の受信を停止する時刻情報受信停止手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。

2 2 . 請求の範囲第 1 6項に記載の電波修正時計の制御方法において、前記受信動作変更工程は、前記電波修正時計の発電状態を検出し、発電検出信号を出力する発電状態検出手順と、前記時刻情報受信工程にて受信不可能な状態があった場合、または、所定回数、継続して受信不可能な状態があった場合に、前記発電状態検出手順にて前記発電検出信号が出力されるまで、前記時刻情報受信工程における時刻情報の受信間隔を長く設定する受信間隔変更手順とを備えていることを特徴とする電波修正時計の制御方法。