WO2003103849A1

WO2003103849A1 - 往復ポンプ式噴出器

Info

Publication number: WO2003103849A1
Application number: PCT/JP2003/006823
Authority: WO
Inventors: 水川　真澄; 大島　保夫; 宇田川　貴; 菅野　博史
Original assignee: 株式会社三谷バルブ
Priority date: 2002-06-07
Filing date: 2003-05-30
Publication date: 2003-12-18
Also published as: EP1541244A1; US20050155986A1; JPWO2003103849A1

Description

明細書

往復ポンプ式噴出器技術分野

この発明は、容器の口部に往復ポンプを取り付けて構成し、外部操作でその往復ポンプのビストンを押し込んで圧力室内の圧力を上昇し、それによリ圧力室の出口弁を開いて圧力室内の内容物を外部へと吐出する一方、ビストンの押し込みを解除して圧力室内の圧力を低下し、圧力室の入口弁を開いて容器内の内容物を圧力室内に吸い上げる往復ポンプ式噴出器に関する。背景技術

従来、化粧用等の噴出器には、第 3図に示すような往復ポンプ式のものと、第 4図に示すようなエアゾール式のものとがあった。

往復ポンプ式の噴出器では、例えば第 3図に示すように、ボトル状の容器 Aの口部 1 にねじキャップ 2を被せてねじ付け、容器 Aに往復ポンプ Bを取り付ける構成としていた。

そして、使用時は、噴射ポタン 3を手で押し下げることにより、往復ポンプ Bの、ステムと一体のビストン 4を押し込んで圧力室 a内の圧力を上昇し、圧力室 aの出口弁 5を開いて圧力室 a内の内容物を連通孔 4 aからピストン 4内の吐出路 4 bに入れ、噴射ポタン 3に取り付けるノズル部材 6の噴口 6 aから外部へと吐出していた。

使用後は、噴射ポタン 3から手を離してビストン 4の押し込みを解除し、スプリング 7の付勢力でビストン 4を押し上げて圧力室 a内の圧力を低下し、出口弁 5を閉じるとともに、圧力室 aのポール状の入口弁 8を開いて容器 A内の内容物を圧力室 a内に吸い上げていた。一方、エアゾール式の噴出器では、例えば第 4図に示すように、缶状の容器 Cの口部の口縁 1 1 にマウンテンキャップ 1 2の周縁を巻き締め、そのマウンテンキャップ 1 2を介して容器 Cの口部にバルブュニット Dを取り付ける構成としていた。

そして、使用時は、不図示の噴射ポタンを手で押し下げることによリ、バルブュニッ卜 Dのステム 1 3を押し込んでステムラバー 1 4を変形してステム 1 3の連通孔 1 3 aを開き、容器 C内の内容物を、その内容物とともに容器 G内に収納する噴射剤の圧力により連通孔 1 3 aからステム 1 3の吐出路 1 3 bに入れ、不図示の噴射ポタンに取り付けるノズル部材の噴口から吐出していた。

使用後は、噴射ポタンから手を離してステム 1 3の押し込みを解除することにより、スプリング 1 5の付勢力でステム 1 3を押し上げてステムラバ一 1 4の変形を解消し、連通孔 1 3 aを塞いで噴口からの吐出を停止していた。

よって、従来の往復ポンプ式の噴出器では、安価につくるために、容器 Aをプラスチック製とするとともに、往復ポンプの取り外しを簡単として容器内の内容物の詰め換え等を容易とすべく、容器 Aに往復ポンプ Bをねじ付けて取り付けていた。

一方、エアゾール式の噴出器では、容器 C内に内容物とともに噴射剤を収納するから、高い内圧に耐え得るように、容器 Cを、アルミ二ゥムゃブリキ等の金属製などとするとともに、容易にあけることができないように、容器 Cの口部の口縁 1 1 にマウンテンキャップ 1 2の周縁を巻き締めて取り付けていた。

このため、往復ポンプ式の噴出器とエアゾール式の噴出器とでは、異なる容器を用いなければならず、部品点数が増加して例えば部品管理等の手間が増え、コスト高となる問題があった。そこで、この発明の第 1 の目的は、エアゾール式の噴出器で用いる容器を往復ポンプ式の噴出器で用いる容器としても利用できるように

"9 ~とにめる。

この発明の第 2の目的は、往復ポンプの取り付けを簡単とし、例えば容器内の内容物の詰め換え等を容易とすることにある。

この発明の第 3の目的は、これまでのプラスチック製の容器と趣きの異なる往復ポンプ式噴出器を提供することにある。

この発明の第 4の目的は、吐出操作を簡単とすることにある。発明の開示

この発明は、容器の口部に往復ポンプを取り付けて構成し、その往復ポンプのビス卜ンを押し込んで圧力室内の圧力を上昇し、その圧力室内の内容物を吐出する一方、ビストンの押し込みを解除して圧力室内の圧力を低下し、入口弁を開いて容器内の内容物を圧力室内に吸い上げる往復ポンプ式噴出器において、往復ポンプをアダプタに取り付け、そのアダプタの周縁を容器の口部に、例えばはめ付けて取り付ける、ことを特徴とする。そして、往復ポンプを直接容器に取り付けるのではなく、アダプタを介して容器に取り付けるようにする。このようにすると、容器の口部形状に合わせたアダプタを用いることにより、エアゾール式噴出器で用いる容器を往復ポンプ式噴出器で用いる容器としても利用することができる。また、環境対策上からエアゾール式噴出器が少なくなってきているが、エアゾール式噴出器で用いる容器を有効利用することができる。

上述の発明のような往復ポンプ式噴出器において、往復ポンプをァダプタにねじ付けて取り付けるとよい。このようにすると、アダプタに対する往復ポンプの取り付け取り外しを比較的簡単とし、例えば容器内の内容物の詰め換え等を容易とすることができる。

上述の発明のような往復ポンプ式噴出器において、容器を金属製とするとよい。このようにすると、これまでのプラスチック製の容器と趣きの異なる往復ポンプ式噴出器を提供することができる。

上述の発明のような往復ポンプ式噴出器において、噴射ポタンを押し下げてステムを移動し、ビストンを押し込んで圧力室内の内容物をステムを通して噴射ボタンの噴口から吐出する一方、噴射ボタンの押し下げを解除したときステムを戻し、ビストンの押し込みを解除して容器内の内容物を圧力室内に吸い上げるようにするとよい。このようにすると、吐出操作を簡単とすることができる。図面の簡単な説明

第 1 図は、キャップを断面にして示す、不使用状態におけるこの発明による往復ポンプ式噴出器の外観側面図である。

第 2図は、その縦断面図である。

第 3図は、従来の往復ポンプ式の噴出器の部分縦断面図である。

第 4図は、従来のエアゾール式の噴出器の部分縦断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。第 1 図には、不使用状態におけるこの発明による往復ポンプ式噴出器の外観側面を、キャップを断面にして示す。第 2図には、その縦断面を示す。

図中符号 2 0は、容器である。容器 2 0は、プラスチックでもよいが、図示例ではアルミニウムやブリキ等の金属材料を用いて缶状につくる。容器 2 0の口部の口縁には、外向きに折り返して丸くカールしたカール部 2 1 を形成する。容器 2 0の口部には、周縁をカール部 2 1 にはめ付けてプラスチック製のアダプタ 2 2を取り付ける。

アダプタ 2 2は、中央に、外周に雄ねじを有する円筒部 2 3を立てる。その円筒部 2 3のまわりには、上向きに円周溝 2 4を設ける。その円周溝 2 4のまわりには、外周に外向き突部 2 5 aを有する下向きの拡径筒部 2 5を形成する。その拡径筒部 2 5のまわりには、下向きの環状溝 2 6を設ける。その環状溝 2 6のまわりには、外周に上向き段部 2 7 aと外向き係合部 2 7 bを有する鍔部 2 7を形成する。

そして、環状溝 2 6内にパッキン 2 8を入れてから外向き突部 2 5 aを乗り越えてカール部 2 1 を環状溝 2 6内に入れ、容器 2 0の口部にアダプタ 2 2をはめ付ける。

アダプタ 2 2には、円筒部 2 3にねじキャップ 3 1 を被せてねじキヤップ 3 1内周の雌ねじを雄ねじにねじ付け、ねじキャップ 3 1 の下部を円周溝 2 4に入れて往復ポンプ 3 0を取り付ける。これにより、往復ポンプ 3 0をアダプタ 2 2にねじ付けて容器 2 0の口部に取り付ける。

ねじキャップ 3 1 は、外周にローレット溝 3 1 aを有し、内部にシリンダ 3 2を収納する。シリンダ 3 2の下端には、先端を容器 2 0内の底部近くまでのばして吸上げ管 3 3の基端を圧入する。シリンダ 3 2内には、スプリング 3 4を入れて後、出口弁を兼ねるピストン 3 5 を上下に移動自在に収納する。ピストン 3 5には、内外を連通する連通孔 3 5 aをあけるとともに、その連通孔 3 5 aを開閉する入口弁 3 6を取り付ける。入口弁 3 6は、弾性体でつくる。

ビストン 3 5の上部は、管状のステム 3 7内に下方から挿入する。ステム 3 7は、下部をシリンダ 3 2内に収納し、シリンダ 3 2とビストン 3 5とステム 3 7とで区画して圧力室 bを形成する。ステム 3 7 T JP03/06823

6 には、中心に噴出通路 3 7 aを設け、上端に噴射ポタン 3 8を取り付ける。噴射ポタン 3 8には、噴口 3 9 aを有するノズル部材 3 9を取リ付け、その噴口 3 9 aを噴出通路 3 7 aに連通する。

そして、往復ポンプ 3 0を被ってキャップ 4 0を被せ、下縁を上向き段部 2 7 a上に載せて外向き係合部 2 7 bに係合し、キャップ 4 0 をアダプタ 2 2に取り付ける。

いま、この噴出器を使用するときは、キャップ 4 0を取り外し、噴口 3 9 aを目的部位に向けて噴射ボタン 3 8を押し下げる。すると、ステム 3 7を押し込んで、往復ポンプ 3 0のピストン 3 5をスプリング 3 4に杭してともに移動し、入口弁 3 6を閉じた状態で圧力室 bの圧力を上昇し、やがてステム 3 7に対して圧力室 bの出口弁であるピス卜ン 3 5を押し下げて圧力室 b内の内容物を噴出通路 3 7 aに入れ、ステム 3 7内を通して噴口 3 9 aから噴出して外部へと吐出し、容器内容物を目的部位に吹き付けることができる。

手を離して噴射ポタン 3 8の押し下げを解除すると、スプリング 3 4の付勢力でピストン 3 5、ステム 3 7、噴射ポタン 3 8を元の位置に復帰する。そして、ピストン 3 5の押し込みを解除して圧力室 b内の圧力を低くし、入口弁 3 6を自身の弾性に抗して開き、容器 2 0内の内容物を吸上げ管 3 3を介してシリンダ 3 2内に吸い上げ、連通孔 3 5 aを通して圧力室 b内に入れることができる。

なお、上述した図示例では、往復ポンプ 3 0をアダプタ 2 2にねじ付けて取り付けたが、ねじ付けに限らず、はめ付け等のいわゆる打栓で取り付けるようにしてもよい。また、アダプタ 2 2の周縁を容器 2 0の口部にはめ付けて取り付けたが、同様にはめ付けに限らず、巻き締め等のその他の方法により取り付けるようにしてもよい。産業上の利用の可能性

この発明は、化粧用 ■消毒用■洗浄用■薬用■ 塗装用など、往復ポンプを手動操作して容器内の内容物をいつたん往復ポンプの圧力室内に吸い上げてから外部へと吐出する往復ポンプ式噴出器に適用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 容器の口部に往復ポンプを取り付けて構成し、その往復ポンプのビストンを押し込んで圧力室内の圧力を上昇し、その圧力室内の内容物を吐出する一方、前記ビストンの押し込みを解除して前記圧力室内の圧力を低下し、入口弁を開いて前記容器内の内容物を前記圧力室内に吸い上げる往復ポンプ式噴出器において、

前記往復ポンプをアダプタに取リ付け、そのアダプタの周縁を前記容器の口部に取り付けることを特徴とする、往復ポンプ式噴出器。

2 . 前記往復ポンプを前記アダプタにねじ付けて取り付けることを特徵とする、請求項 1 に記載の往復ポンプ式噴出器。

3 . 前記容器を金属製とすることを特徴とする、請求項 1 または 2に記載の往復ポンプ式噴出器。

4 . 噴射ポタンを押し下げてステムを移動し、ピストンを押し込んで前記圧力室内の内容物を前記ステムを通して前記噴射ボタンの噴口から吐出する一方、前記噴射ボタンの押し下げを解除したとき前記ステムを戻し、前記ビストンの押し込みを解除して前記容器内の内容物を前記圧力室内に吸い上げることを特徴とする、請求項 1 ないし 3のいずれか 1 に記載の往復ポンプ式噴出器。