JP2014091527A - 吐出装置および吐出製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内容物24とその内容物を加圧する加圧剤25を充填した容器本体21に、ステム3、ピストン4およびこれらを収容するハウジング2を有する弁機構が取り付けられ、ステム3を操作する第1操作により加圧剤の圧力で内容物を吐出し、ピストン4を操作する第2操作により前記ピストンの加圧力で内容物を吐出する吐出装置1。
【選択図】図1
Description
エアゾール製品は使用する向き(角度)を変えながら内容物を吐出するができるが、角度によっては内容物が吐出されずに加圧剤が抜けてしまい使用できなくなる問題がある。そこで、特許文献1および2のように、エアゾール製品の向きを変えても加圧剤が抜けにくいエアゾールバルブがある。
特許文献1および2のエアゾールバルブは、ハウジングに柔軟なチューブを接続し、チューブの先端開口付近に錘を備えており、エアゾール製品の傾きに応じて錘が移動するため加圧剤が抜けにくい。
また、特許文献3のように容器本体の内部に可撓性を有する内袋を備えている二重エアゾール製品がある。二重エアゾール製品は内袋の内部に内容物を充填し、内袋と容器本体の間の空間に加圧剤を充填し、両者を隔離した状態で密封するため、どのような向きで使用しても加圧剤が抜けることなく内容物を吐出することができる。
一方、従来からピストンによる圧力で内容物を吐出するポンプ式の吐出装置がある(特許文献4)。
特許文献3の二重エアゾール製品では、内容物を全量吐出しても加圧剤を排出することができず、安全に廃棄できない問題がある。
誤った使用方法により加圧剤が排出され圧力が大気圧と同等になり吐出できなくなっても、ピストンを操作する第2操作によりピストンの加圧力で内容物を最後まで吐出させることができる。そのため経済的である。
また二重エアゾール製品のように内容物を使い切った後に、加圧剤が残ることがないので、安全に廃棄できる。
また同一のステムの操作で加圧剤による吐出と、ポンプ機構による吐出を行うことができるので、使い勝手がよい。
なお図1に示す吐出製品20は、ステム3を押動していない状態(以下、初期状態という)を示している。
前記口部21aの外周にはネジ部21bが形成され、そのネジ部21bにキャップ23を着脱自在に螺合することができる。キャップ23は、前記バルブ22のハウジングのフランジ(鍔部2e)を、パッキン13を介して容器本体21の口部21aの先端とキャップ23の内面との間に挟持して気密に取り付けられる。
ここから図2を併せて説明する。前記バルブ22は、容器本体の口部21aとキャップ23の間で挟持されるハウジング2と、ハウジング2内に上下動自在に収容されるステム3と、ステム3を内挿しハウジングの内周を摺動するピストン4と、ハウジング底部の導入孔2aを塞ぐ弁5と、ステム3を上方に付勢するスプリング3bとを備えている。
なお、チューブ2hは、上部が前記突出部2gに嵌合し、下端が容器本体の底部付近まで伸びており、容器本体内の内容物を吸い上げてハウジングに導入する。
前記鍔部2eの上面には上方に筒状の環状片2fが突出している。また前記鍔部2eの下面には前記パッキン13を保持させており、パッキン13を容器本体21の口部21aの上面に載置し、キャップを口部のネジ部21bに螺着することにより、パッキン13が前記鍔部2eと口部21aの上面との間で圧縮されてシールすると共に、前記ハウジング2が容器本体21に固定される。
そのステム3は、ハウジング内と外部を連通するステム孔3aが形成されている。そのステム3はスプリング3bなどの従来公知の付勢部材により、ハウジング2に対して上方に付勢されている。そのスプリング3bは前記ハウジング2の底部2cを足場にし、ステム3の下端を上方に付勢している。
前記椀状部6aの上面で棒状部6bの付け根の周囲には、前記ピストン4の下部が係合する環状の溝6cが形成されている。
前記棒状部6bの根本付近には、円柱部6dが設けられており、その周面に前記ステム孔3aが形成されている。さらに棒状部6bは円柱部6dの上端から上方に縮径する傾斜部6eを有し、傾斜部6eの上端から上方に同径の小筒部6fが形成されている。前記棒状部6bには、軸方向に連通路6gが形成されており、その下端で前記ステム孔3aと連通している。
前記内部ステム6と外部ステム7は押しボタン8(図1参照)を押し下げると一体となって作動し、外部ステムのスカート部7aの下端(押動部7c)が後述するピストン4の当接部4cと当接してピストンを下方に移動させる。
また前記環状シール片9bの上面と、内向きフランジの内端にかけて、断面形状が略L字状のシール材10が設けられている。そのシール材10は、キャップ23の螺合により、その下面で押圧され、押さえ部材9とキャップ23の間および押さえ部材9と外部ステム7の間をシールしている。このためステム3が上下動しても、容器本体21とステム3との間の気密性を維持するようにされている。
と外部ステム7の間で上下動可能に設けられている。ピストン4の材質はポリプロピレン、ポリアセタールなどの合成樹脂により成形されたものが用いられる。
なお前記キャップ23はネジ機構により容器本体21に螺合しているが、キャップ23を容器本体21の口部21aの上端付近にかしめにより固定してもよい。
前記第1操作規制部11aと第2操作規制部11bとの高さは、第1作動量H1である。また第2操作規制部11bの高さは、ステム3の最大ストローク(第2作動量H2)以上にされている。
そして前記溝8aにキャップ23の規制筒部11が挿入されている。これら規制筒部11と突起8bで切替機構12を構成している。
さらに前記押しボタン8の溝8aの内面のうち外側の面が、規制筒部11の外周面に摺接している。すなわち押しボタン8の回動と下方への移動が、規制筒部11により案内されている。このため、押しボタン8を大きく下方に移動させ、ポンプ機構を作動させるための第2操作がスムーズで、かつ、安定する。
さらに前述の実施形態では前記キャップ23に規制筒部11を設けているが、押しボタン8に規制筒部11を設け、キャップ23に突起8bを設けてもよい。
また前記ロック状態T1の位置にある押しボタン8をR方向(図3b参照)に回動すると、前記突起8bが第2操作規制部11bの上方に配置される。このため押しボタン8が第2操作規制部11bに当接するまで、すなわち前記ステム3(図2a参照)を第1作動量H1で下方に移動でき、これによりステム孔3aが開放されて(ピストンは作動しない)エアゾール吐出ができる。この状態はエアゾール吐出状態T2である。また前記ロック状態T1にある押しボタン8は、前記ストッパ11cにぶつかってL方向に回動できない。このためロック状態T1からエアゾール吐出状態T2への回動が確実になる。すなわち押しボタン8を反対向きに回動したり、一回転以上回転すると、どの状態にあるのか把握するのが困難になるからである。
さらに前記エアゾール吐出状態T2の位置にある押しボタン8をR方向に回動し、前記第2操作規制部11bを超えて配置する。この状態はフリー状態T3である。このとき押しボタン8は、最大ストローク(第1作動量H1と第2作動量H2の和)で下降端まで押動することができ、ピストン4を作動してポンプ吐出することができる。
また前記加圧剤25(図1参照)は圧縮ガスを用いることが好ましく、たとえば、窒素、炭酸ガス、亜酸化窒素、圧縮空気、アルゴン、およびこれらの混合物などが挙げられる。
前記押しボタン8を押し下げていない初期状態(S1)では、スプリング3bの付勢力によりステム3とピストン4が共に上昇端にあり、ピストンのステム孔閉鎖部4aによりステム孔3aを閉じている。容器本体内の加圧剤の圧力で内容物が加圧されている場合は、導入孔2aが解放され、貯留室B内は内容物が導入されている。
この吐出製品30に用いられる吐出装置31は、ステム3を傾動させることを第1操作としている。ピストン4はステム孔閉鎖部4aを備えてなく、また、内部ステム6の椀状部6aの上面にはステム孔閉鎖部4aの円筒シール部の下端を係止する環状の溝6cを備えていない。一方、椀状部6a上面の周縁に半径方向の外向きで、かつ、上方に向いている環状の突起6hが形成されている。その環状の突起6hは前記当接部4cの下面と当接し、ステム孔3aと貯留室Bの間をシールしている。またこの吐出装置31には、前述の吐出装置20とほぼ同様に、外部ステム7のスカート部7aの下端の押動部7cと、ピストン4の当接部4cとの間に空間(第1作動量H1)が設けられている。この空間は第1操作においては、ステム3を傾動させるために用いられる。この空間を利用して前記ステム3を傾動させると、前記環状の突起6hと当接部4cの下面との間に隙間ができ、ステム孔3aが開放される。
りもさらに下方まで切り欠いた第3切欠部33cを備えている。
次いで前記ロック状態T4の位置にある押しボタン32をR方向(図7参照)に回動すると、前記突起32aが第2切欠部33bの位置に配置され、外周壁34が外側に設けられていないため押しボタン32を傾動させることができる。しかし突起32aの下面が第2切欠部の上面と当接するため、エアゾール吐出はできるが、ポンプ吐出はできない。この状態はエアゾール吐出状態T5である。
さらに前記エアゾール吐出状態T5の位置にある押しボタン32をR方向に回動し、突起32aを第3切欠部33cの位置に配置すると、突起32aは規制されないため押しボタンを押動することができ、ポンプ吐出することができる。この状態はフリー状態T6である。
またバルブとポンプのそれぞれの押しボタンによる第1操作と第2操作とが連動するようにしてもよい。すなわちエアゾールバルブの押しボタンの下方に、ポンプの押しボタンを設け、エアゾールバルブの押しボタンを押動させた後に、ポンプの押しボタンが一体となって、押動させるというものである。この場合もポンプの押しボタンを回動させて、その押しボタンの下面に前記邪魔部材が配置されるようにし、ポンプの押しボタンを下方に押動できないようにして第2操作を規制することができる。
2 ハウジング
2a 導入孔
2b 連通孔
2c 底部
2d 筒部
2e 鍔部
2f 環状片
2g 突出部
2h チューブ
3 ステム
3a ステム孔
3b 付勢部材
4 ピストン
4a ステム孔閉鎖部
4b 連通孔閉鎖部
4c 当接部
4d 尾部
4e テーパーシール部
4f 円筒シール部
5 弁
6 内部ステム
6a 椀状部
6b 棒状部
6c 環状の溝
6d 円柱部
6e 傾斜部
6f 小筒部
6g 連通路
6h 環状の突起
7 外部ステム
7a スカート部
7b 筒状部
7c 押動部
8 押しボタン
8a 溝
8b 突起
9 押さえ部材
9a スペーサ部
9b 環状シール片
10 シール材
11 規制筒部
11a 第1操作規制部
11b 第2操作規制部
11c ストッパ
12 切替機構
13 パッキン
20 吐出製品
21 容器本体
21a 口部
21b ネジ部
21c 胴部
22 バルブ
23 キャップ
23a メネジ部
23b 段部
24 内容物
25 加圧剤
30 吐出製品
31 吐出装置
32 押しボタン
32a 突起
33 規制筒部
33a 第1切欠部
33b 第2切欠部
33c 第3切欠部
34 外周壁
H1 第1作動量
H2 第2作動量
A エアゾール組成物
B 貯留室
Claims (6)
- 内容物とその内容物を加圧する加圧剤を充填した容器本体に、
ステム、ピストン、およびこれらを収容するハウジングを有する弁機構が取り付けられ、ステムを操作する第1操作により加圧剤の圧力で内容物を吐出し、
ピストンを操作する第2操作により前記ピストンの加圧力で内容物を吐出する
吐出装置。 - 前記ステムがピストンロッドを兼ねている請求項1または2に記載の吐出装置。
- 前記弁機構が、第2操作の規制と解除を切り替える切替機構を備えている
請求項1記載の吐出装置。 - 前記第1操作がステムの下方への第1作動量による押動であり、第2操作が前記第1作動量を超える押動である請求項3記載の吐出機構。
- 前記第1操作がステムの傾動であり、第2操作がステムの押動である請求項3記載の吐出機構。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の吐出装置に内容物と加圧剤を充填している、吐出製品。
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