WO2003039010A1

WO2003039010A1 - Appareil d'emission et procede de commande automatique de gain

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Publication number: WO2003039010A1
Application number: PCT/JP2002/009681
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Takeno
Original assignee: Nec Corporation
Priority date: 2001-10-29
Filing date: 2002-09-20
Publication date: 2003-05-08
Also published as: JP2003133969A; JP3669497B2

Description

送信装置及びその自動利得制御方法技術分野

本発明は、送信装置及びその自動利得制御方法に関し、特に、送信装置周波数特性による利得誤差や温度による利得変動を補正し、送信装置の送信出力を一定にすることができる送信装置と、その自動利得制御方法と関する。背景技術

従来、携帯電話などの移動通信システムにおいては、基地局送信装置は、所定の周波数帯域のある周波数の信号を送信する送信機と、所定の周波数帯域で一定の基準利得で送信信号を増幅する送信電力増幅器で構成される。

この種の従来の基地局送信装置の一例を図 4に示す。

図 4において、基地局送信装置は、送信機 5、送信電力増幅器 6およびアンテナ 7から構成される。

さらに、送信機 5は、変調信号生成部 5 1と、可変減衰器 5 2と、増幅部 5 3 と、力ブラ 5 4と、検波部 5 5と、 /0変換部5 6と、比較 ·制御部 5 7とから構成される。

この送信機 5の変調信号生成部 5 1は変調出力信号 S 5 1を出力する。可変減衰器 5 2は変調出力信号 S 5 1を入力として制御信号 S 5 7により減衰量の制御を行い送信機 5の送信出力の制御を行う。増幅部 5 3は可変減衰器 5 2により電力制御された変調出力信号 S 5 1を入力として電力増幅を行う。力ブラ 5 4は、増幅部 5 3の出力を 2分配し一方を送信出力 S 5 4として出力し、他方を検波部 5 5に出力する。検波部 5 5は力ブラ 5 4の出力を検波し電圧情報である検波出力 S 5 5を出力する。 AZD変換部 5 6は検波出力 S 5 5を量子ィ匕しデジタルの送信電力データ S 5 6を出力する。比較 ·制御部 5 7は、送信電力データ S 5 6 を第 1の入力とし、送信機 5の送信出力としてあらかじめ設定された基準送信電力値 S 5 8を第 2の入力とし、制御信号 S 5 7を生成し可変減衰部 5 2の制御を行う。上記送信電力増幅器 6は、増幅部 6 4で構成され、入力された送信出力 S 5 4 を電力増幅してアンテナ 7に出力する。

このような送信装置において、送信機 5の基準送信電力値 S 5 8は、図示していない送信電力制御手段によってあらかじめ指定された送信電力範囲内で任意の値が設定されている。検波部 5 5で検出された検波出力 S 5 5は、 A/D変換部 5 6でデジタルの送信電力データ S 5 6に変換され、比較 ·制御部 5 7で送信電カデ一夕 S 5 6と基準送信電力値 S 5 8の差分の検出を行い、この差分が最小になるすなわち一定の送信装置出力となるように可変減衰器 S 5 2の減衰量を制御するような制御信号 S 5 2を出力する。

上述した従来の送信装置において、送信電力増幅器 6の増幅部 6 4の利得は、所定の周波数帯域において一定であるのが理想だが、実際は図 5に示すような周波数に応じて利得が変化する送信出力対周波数特性を示す。すなわち、送信機 5 の送信出力 S 5 4の電力レベルが一定のために、増幅部 6 4の送信周波数（たとえば、： Π) において、基準周波数 f Oに対して利得差 A i3があることで、アンテナ 7の送信出力で、 △ βの誤差を生じる問題があった。

また、送信電力増幅器 6の修理などで交換する毎に、送信機 5の送信出力を調整する必要があった。発明の開示

本発明の目的は、上記の問題等を解決するために、送信装置周波数特性による利得誤差や温度による利得変動を補正し、送信装置の送信出力を一定にすることができる送信装置とその自動利得制御方法を提供することにある。

また、本発明の他の目的は、送信電力増幅器から利得補正値を出力させること

：より、送信電力増幅器を含んだ送信出力の調整をすることなく、送信電力増 ifi 器の交換が可能である送信装置とその自動利得制御方法を提供することにある。

このような目的を達成するために、本発明の送信装置は、制御信号に応じて利得が制御される増幅手段により送信すべき無線周波数信号を増幅するとともに、出力電力レベルが一定になるように出力電力レベルに応じて前記制御信号を調整する自動利得制御を行う送信機と、前記送信機の出力信号を電力増幅 1 02 09681

3 へ供給する送信電力増幅器とを備える送信装置であって、前記送信電力増幅器の利得を測定する手段と、前記利得とあらかじめ設定された基準利得との差分を算出し、利得補正値として出力する手段と、前記利得補正値に対応して前記送信機の利得制御信号の補正を行う手段とを備えたことを特徴とする。

上述の送信装置の送信機が、送信すべき情報に対応した無線周波数の変調出力信号を出力する変調信号生成手段と、前記変調出力信号を入力として前記制御信号により送信機の送信出力電力レベルの制御を行うための可変減衰手段と、前記可変減手段により電力制御された変調出力信号を入力として電力増幅を行う増幅手段と、前記増幅手段の出力を 2分配し一方を送信出力として出力する分配手段と、前記分配手段の他方の出力を検波し前記送信出力の電力レベルを示すデジ夕ルの送信電力データとして出力する送信電力測定手段と、前記送信電力デ一夕とあらかじめ設定された基準送信電力値との差分より送信電力補正値を算出し、この送信電力補正値を前記送信電力増幅器からの利得補正値で補正して前記制御信号を発生し、前記可変減衰手段へ出力する比較 ·制御手段とを有することを特徴とする。

上述の送信機における前記比較，制御手段が、前記送信電力測定手段からの送信電力データを順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した平均送信電力デ一夕を出力する平均処理部と、平均送信電力デ一夕とあらかじめ指定された基準送信電力値との比較を行いこれらの差分値を送信電力補正値として出力する比較器と、前記送信電力補正値と前記送信電力増幅器からの利得補正値との加算を行、前記加算器の出力値が最小になるように前記制御信号を制御する加算器とを有することを特徴とする。

上述の送信装置の前記送信電力増幅器が、前記送信機からの送信出力を 2分配する入力側の分配手段と、前記入力側の分配手段の一方の出力を電力増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力を 2分配し、一方をアンテナに出力する出力側の分配手段と、前記入力側の分配手段の他方の出力を検波し送信出力の入力側電力レベルを示すデジタルの送信電力データとして出力する入力側の送信電力測定手段と、前記出力側の分配手段の他方の出力を検波し送信出力の出力側電力レベルを示すデジタルの送信電力データとして出力する出力側の送信電力測定手段と、前記入力側の送信電力データと前記出力側の送信電力データの差分から自送信電力増幅器の利得を算出し、この算出した利得とあらかじめ設定された基準利得値との差分より前記利得補正値を算出し前記送信機へ出力する比較手段とを有することを特徴とする。

上述の送信電力増幅器の前記比較手段が、前記入力側の送信電力データを順次、一時蓄積し前記増幅手段における遅延時間分に相当する遅延時間を与えるバッファと、前記バッファを通した入力側の送信電力データを順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した入力側の平均送信電力データを出力する入力側の平均処理部と、前記出力側の送信電力データを順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した出力側の平均送信電力データを出力する出力側の平均処理部と、前記バッファにより夕イミング同期確立された前記入力側の平均送信電力データと前記出力側の平均送信電力データとの比較を行い自送信電力増幅器の利得値を算出する比較器と、前記比較器からの利得値とあらかじめ指定された基準利得値との差分を算出し前記利得補正値として出力する減算器とを有することを特徴とする。本発明の自動利得制御方法は、制御信号に応じて利得が制御される増幅手段により送信すべき無線周波数信号を増幅するとともに、出力電力レベルが一定になるように出力電力レベルに応じて前記制御信号を調整する送信機と、前記送信機の出力信号を電力増幅しアンテナへ供給する送信電力増幅器とを備える送信装置における自動利得制御方法であって、前記送信電力増幅器の利得値を測定するステツプと、前記利得値とあらかじめ設定された基準利得値との差分を算出して利得補正値とするステップと、前記利得補正値に対応して前記送信機の利得制御信号の値の補正を行うステップとを含むことを特徴とする。

上述の自動利得制御方法において、前記送信電力増幅器に入力される無線周波数信号の一部を分配し入力側の送信電力値を算出するステップと、前記送信電力増幅器から出力される増幅後の無線周波数信号の一部を分配し出力側の送信電力値を算出するステップと、前記入力側の送信電力値に無線周波数信号の増幅にかかる時間分の遅延時間を与えて出力側の送信電力値と比較し、その差分を前記送信電力増幅器の利得値とするステップを含むことを特徴とする。 P T/JP02/09681

5 図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施の形態を示すブロック構成図である。

図 2は、図 1に示す比較部の構成例を示すプロック図である。

図 3は、図 1に示す比較 ·制御部の構成例を示すプロック図である。

図 4は、従来の送信装置の一例を示すプロック図である。

図 5は、従来の送信電力増幅器の送信出力対周波数特性例を示す図である。発明を実施するための最良の形態

まず、本発明の送信装置の概要を説明する。

本発明の送信装置は、たとえば、移動通信システムの基地局に使用されるもので、自動利得制御回路を組み込み、無線周波数に変調された変調出力信号を増幅し一定電力レベルの出力信号として出力する送信機と、この送信機の出力を電力増幅しアンテナへ供給する送信電力増幅器とを有している。この送信装置において、送信電力増幅器の利得を検出して、基準利得値に対して差がある場合、利得補正値を送信機の自動利得制御回路に出力し、送信機出力を変化させ利得補正値分の補正を行うことで、送信電力増幅器からの送信出力レベルを一定にすることを特徴としている。

より具体的に説明すると、送信機は、生成された変調出力信号を制御信号の値 (アナログ利得制御信号の電圧値）により減衰量が制御される可変減衰器を通して増幅し送信電力増幅器へ出力するとともに、出力信号を力ブラで分配し、検波部及び A/D変換部でデジタルの送信電力デ一夕に変換し比較 ·制御部に入力する。比較 ·制御部は、送信電力データと基準送信電力値との差分値に応じて制御信号の値を調整して可変減衰器に出力し、送信電力増幅器への出力電力レベルが基準送信電力値と等しくなるよう自動利得制御を行う。

一方、送信機から送信電力増幅器への入力信号は入力側の力ブラで分配され、入力側の検波部及び AZD変換部でデジタルの入力側の送信電力デ一夕に変換され比較部に入力される。入力信号を増幅した送信電力増幅器からの出力信号は出力側の力ブラで分配され、出力側の検波部及び AZD変換部でデジタルの出力側の送信電力データに変換され比較部に入力される。比較部は、入力側及び出力側の各送信電力データの差分から算出した送信電力増幅器の利得と基準利得値とを比較して、差分の利得補正値を送信機の自動利得制御を行う比較 ·制御部に出力する。利得補正値を入力された比較 ·制御部は、制御信号の値を補正し可変減衰器に出力する。

次に、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。

図 1は本発明の一実施の形態を示すプロック構成図であり、移動通信システムの基地局送信装置のうち、本発明に関わる部分のみを示している。

図 1において、本例の送信装置は、送信機 1、送信電力増幅器 2およびアンテナ 3から構成されている。

送信機 1は、送信すべき信号を変調した無線周波数（R a d i o F r e q u e n c y ：以降 R F ) 信号を送信出力 S 1 4として出力するものであり、変調信号生成部 1 1と、可変減衰器 1 2と、増幅部 1 3と、力ブラ 1 4と、検波部 1 5 と、 A/D変換部 1 6と、比較 ·制御部 1 7とから構成される。

この送信機 1の変調信号生成部 1 1は、送信すべき情報に対応した無線周波数の変調出力信号 S 1 1を出力する。可変減衰器 1 2は、入力された変調出力信号 S 1 1に制御信号 S 1 7の値（アナログ電圧値）に対応した減衰量を与えることにより送信機 1の送信出力 S 1 4に対する出力電力レベル制御を行う。増幅部 1 3は、可変減衰器 1 2により電力制御された変調出力信号 S 1 1を入力として電力増幅を行う。力ブラ 1 4は、増幅部 1 3の出力を 2分配し一方を送信出力 S 1 4として出力し、他方を検波部 1 5に出力する。検波部 1 5は、力ブラ 1 4の出力を検波し電圧情報である検波出力 S 1 5を出力する。 A/D変換部 1 6は、検波出力 S 1 5を所定のクロックタイミングで量子化しデジタルの送信電力デ一夕 S 1 6を出力する。比較 ·制御部 1 7は、送信電力データ S 1 6を第 1の入力とし、送信機 1の送信出力（電力レベル）としてあらかじめ設定された基準送信電力値 S 1 8を第 2の入力とし、送信電力増幅器 2から出力される利得補正値 Δ χ を第 3の入力として、制御信号 S 1 7 (アナログ電圧信号）を生成し可変減衰器 1 2の制御を行う。

また、上述の送信電力増幅器 2は、送信出力 S 1 4を電力増幅しアンテナ 3から電波として移動局に対し送信するものであり、さらに、力ブラ 2 1と、検波部 2 2と、八 0変換部2 3と、増幅部 2 4と、力ブラ 2 5と、検波部 2 6と、 A ZD変換部 2 7と、比較部 2 8とから構成される。

この送信電力増幅器 2の力ブラ 2 1は、送信機 1の送信出力 S 1 4を 2分配し一方を増幅部 2 4に出力し、他方を検波部 2 2に出力する。検波部 2 2は、カブラ 2 1の出力を検波し電圧情報である検波出力 S 2 2を出力する。 A/D変換部 2 3は、検波出力 S 2 2を所定のクロックタイミングで量子化しデジタルの送信電力デ一夕 S 2 3を出力する。増幅部 2 4はカプラ 2 1の出力を電力増幅する。力ブラ 2 5は、増幅部 2 4の出力を 2分配し一方をアンテナ 3に出力し、他方を検波部 2 6に出力する。検波部 2 6は、力ブラ 2 5の出力を検波し電圧情報である検波出力 S 2 6を出力する。 A/D変換部 2 7は、検波出力 S 2 6を所定のクロックタイミングで量子化しデジタルの送信電力データ S 2 7を出力する。比較部 2 8は、送信電力データ S 2 3を第 1の入力とし、送信電力データ S 2 7を第 2の入力とし、送信電力増幅器 2であらかじめ設定された基準利得値 S 2 9を第 3の入力として、利得補正値 Δ χを生成し送信機 1の比較 ·制御部 1 7に出力する。

図 2は、図 1の送信電力増幅器 2の比較部 2 8の一構成例を示すプロック図である。

図 2において、比較部 2 8は、ノッファ 2 8 1と、平均処理部 2 8 2、 2 8 3 と、比較器 2 8 4と、演算器（減算器） 2 8 5とから構成される。

この比較部 2 8のバッファ 2 8 1は、入力される送信電力データ S 2 3を順次、一時蓄積し増幅部 2 4における信号増幅の遅延時間分に相当する遅延時間を与える。平均処理音 152 8 2は、バッファ 2 8 1を経由した送信電力データ S 2 3を順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した平均送信電力データ S 2 8 2を出力する。平均処理部 2 8 3は、入力される送信電力デ一夕 S 2 7を順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した平均送信電力データ S 2 8 3を出力する。比較器 2 8 4は、送信電力バッファ 2 8 1で蓄積することで増幅部 2 4の入出力間でタイミング同期確立された入力側の平均送信電力データ S 2 8 2及び出力側の平均送信電力データ S 2 8 3間の比較を行い送信電力増幅器 2 (増幅部 2 4 ) の利得値 S 2 8 4を算出する。演算器（減算器） 2 8 5は、比較器 2 8 4からの利得値 S 2 8 5及びあらかじめ指定された基準利得値 S 2 9を入力し、両者の差分である利得補正値 Δ χを算出し出力する。なお、送信電力増幅器 2の基準利得値 S 2 9は、図示していない記憶手段によってあらかじめ指定された値が設定されている。

図 3は、図 1の比較 ·制御部 1 7の一構成例を示すプロック図である。

図 3において、比較 ·制御部 1 7は、平均処理部 1 7 2と、演算器（加算器） 1 7 4と、累積機能付き DZA変換部 1 7 5とから構成される。

この比較 ·制御部 1 7において、平均処理部 1 7 2は、入力される送信電力デ一夕 S 1 6を順次、任意の一定時間に亘つて蓄積し平均化した平均送信電力デー夕 S 1 7 2を出力する。比較器 1 7 3は、平均送信電力デ一夕 S 1 7 2とあらかじめ指定された基準送信電力値 S 1 8との比較を行い送信電力補正値 Δ φを出力する。演算器（加算器） 1 7 4は、送信電力補正値 Δ Φと利得補正値 Δ χとの演算（加算）を行う。累積機能付き DZA変換部 1 7 5は、データを記憶するバッファ、及びバッファに記憶されたデータに対し入力デ一夕との加算演算（入力デ一夕が「正」なら増加、「0」ならそのまま、「負」なら減少）を行い累積記憶させる演算器を有し、一定時間ごとの演算器 1 7 4の出力を順次累積記憶し累積結果をデジタル—アナログ変換しアナログ電圧信号である制御信号 S 1 7 ( S 1 7 5 ) として出力する。なお、送信機 1の基準送信電力値 S 1 8は、図示していない送信電力制御手段によってあらかじめ指定された送信電力範囲内で任意の値が設定されている。

次に、本例の送信装置の動作について、図 1〜図 3を参照して詳細に説明する。送信機 1 (図 1 ) では、変調信号生成部 1 1からの変調出力信号 S 1 1は、制御信号 S 1 7により減衰量が変化する可変減衰器 1 2に入力され、電力制御を受けた後、増幅部 1 3に入力される。増幅部 1 3は、電力制御された変調出力信号 S 1 3を送信出力 S 1 1として、送信電力増幅器 2へ出力するための電力増幅を行う。増幅部 1 3にて電力増幅された変調出力信号 S 1 3は、力ブラ 1 4にて送信機出力 S 1 4と検波部 1 5への出力の 2つに分配される。

検波部 1 5は、入力された信号を包絡線検波等の手段により検波を行い、検波出力 S 1 5を出力する。検波出力 S 1 5は、 AZD変換部 1 6に入力されてアナログ一デジタル変換されて送信電力データ S 1 6として出力される。送信電力デ一夕 S 1 6は、比較 ·制御部 1 7に入力され基準送信電力値 S 1 8と比較され、送信電力補正値 Δ Φ (基準送信電力値 S 1 8—送信電力デ一夕 S 1 6 ) が算出される。送信電力補正値 Δ Φは、増幅器 1 3の温度による特性の変動や経年変化による出力レベルの差分である。比較 ·制御部 1 7は、送信電力増幅器 2からの利得補正値 Δ χがまだ入力されていない時点では（Δ χの値が「0」のとき）、補正値が最小になるように可変減衰器 1 2の減衰量を制御する制御信号 S 1 7を出力する。利得補正値 Δ χが入力されたときの動作は後に説明する。

送信電力増幅器 2 (図 1 ) では、送信機出力 S 1 4は、力ブラ 2 1にて増幅部 2 4への出力と検波部 2 2への出力の 2つに分配される。増幅部 2 4の出力は、力ブラ 2 5にてアンテナ 3への出力と検波部 2 6への出力の 2つに分配される。検波部 2 2及び検波部 2 6は、力ブラ 2 1及び力ブラ 2 5の出力を包絡線検波等の手段により検波を行い、検波出力 S 2 2及び検波出力 S 2 6を出力する。検波出力 S 2 2及び検波出力 S 2 6は AZD変換部 2 3及び AZD変換部 2 7に入力されてアナログ一デジタル変換されて送信電力データ S 2 3及び送信電力データ S 2 7として出力され、比較部 2 8に入力される。

比較部 2 8 (図 1、図 2 ) に入力された送信電力データ S 2 3は、図 2に示すように、バッファ 2 8 1で蓄積され、平均処理部 2 8 2から平均送信電力データ S 2 8 2として出力される。同様に、入力された送信電力デ一夕 S 2 7は、平均処理音 8 3から平均送信電力データ S 2 8 3として出力される。平均送信電力デ一夕 S 2 8 2及び平均送信電力データ S 2 8 3は、比較器 2 8 4に入力される。平均送信電力データ S 2 8 2は、ノツファ 2 8 1により増幅部 2 4の遅延量が補正されており、平均送信電力 '—夕 S 2 8 3の入力とタイミング同期確立がされている。平均送信電力データ S 2 8 2及び平均送信電力データ S 2 8 3は、「平均送信電力データ対送信電力レベル」の変換テーブルに基づいてそれぞれ送信電カレベルに換算され、両送信電力レベルの差分から利得値 S 2 8 4が算出される。「平均電力データ対送信電力レベル」の変換テーブルは、図 2の検波部 2 2及び検波部 2 6で個別に持ち、検波部の検波能力による誤差を最小限にしている。演算器 2 8 5では、利得値 S 2 8 4と基準利得値 S 2 9とが比較され、差分が 0209681

10 利得補正値 Δχ (基準利得値 S 29—利得値 S 284) として出力される。利得補正値 Δ χは、送信機 1の比較 ·制御部 17に入力される。

比較 ·制御部 17 (図 1、図 3) に入力された送信電力デ一夕 S 16は、図 3 に示すように、平均処理部 172から平均送信電力データ S 172として出力される。平均送信電力データ S 172は、送信機 1であらかじめ指定された基準送信電力値 S 18と比較器 173で比較され、差分が送信電力補正値として出力される。

図 3の演算器 174は、送信電力補正値と利得補正値 Δχとが入力され、送信電力補正値△ Φと利得補正値 Δ χを加算した総合の補正値（△ +△ χ ) のデジタルデ一夕を出力する。出力されたデジタルデータは累積機能付き DZA変換部 175で順次、加算蓄積されデジタル—アナログ変換され、制御信号 S 17 (または、 S 175) とされる。可変減衰器 12は、この制御信号 S 12の電圧値に応じて減衰量を制御することにより、送信機 1の温度による特性の変動や経年変化による出力レベルの変動を補正し、さらに送信電力増幅器 2の利得変動も補正する。

これらの補正の状況を、表 1を参照して、具体的な数値を用いて説明する。

表 1

表 1の「理想」欄に示すように、基準利得値 S 29を 40 dB、基準送信電力値 S 18を 0 dBm、アンテナ 3出力を + 40 d Bmとする。また、この理想のときの送信機 1の可変減衰器 12 (可変減衰器利得： OdB) に入力されている制御信号 S 17の電圧値は IV、であるとし、この状態から可変減衰器 12の減衰量を 1 d B分減らす（可変減衰器利得：ー 1 d B) ときの制御信号 S 1 7の電圧値は 0. 5 Vであるとする。

ここで、仮に表 1の「補正前」欄に示すように、送信機 1による送信出力 S 1 4の変動がなく（実際の送信出力 S 14の電力レベル（送信電力値）が基準送信電力値と同じ 0 dBm)、送信電力増幅器 2の実際の利得が 39 dBである場合を考える。送信電力増幅器 2の利得補正値 Δ χは 1 d B (基準利得値一実際の利得 =40— 39)、送信機 1の送信電力補正値 ΔΦは 0 dB (基準送信電力値一実際の送信電力値 = 0-0) であり、比較'制御部 1 Ίの総合の補正値（△ φ + Δ χ) は、 1 dB (=0 + 1) となる。

比較 ·制御部 1 7の累積機能付き DZA変換部 175 (図 3) は、前回までのデータ値に総合の補正値を加算し、あらかじめ設定されたデジタル—アナログの変換規則に基づいて、出力電圧（制御信号 S 17が IVから 0. 5 Vに変化するようにする。これにより、可変減衰器 12の減衰量が 1 dB分減らされる。

アンテナ 3出力が一時的に + 39 dBmになったとしても、比較'制御部 17 から出力される総合の補正値（Δφ + Δ χ) に対応した制御信号 S 17により可変減衰器 12の減衰量が 1 dB減らされ、表 1の「補正後」欄に示すように、送信出力 S 14が + 1 dBmになり、アンテナ 3出力は +40 dBm (=1 + 3 9) が保たれる。なお、このときの送信機 1の送信電力補正値 ΔΦは一 1 dB (=0- 1) となるが、送信電力増幅器 2の利得補正値 Δχは 1 dBのままのため、総合の補正値 Δψ + Δ χは 0 dBとなる。

累積機能付き D/A変換部 1 75は、前回までのデータ値に総合の補正値を加算するが、このときの総合の補正値が「0」のため、デ一夕値は変化しない。すなわち、出力電圧（制御信号 S 17) は 0. 5Vを維持する。この状態は、総合の補正値に変化があるまで持続する。

ところで、送信電力補正値 ΔΦの符号が「一」であることは、送信機 1の実際の送信電力値が基準送信電力値を上回っていることを示し、利得補正値 Δ χが入力されない状態では、可変減衰器 12の減衰量を増やさなければならない。

一方、利得補正値 Δχの符号が「 +」であることは、送信電力増幅器 2の実際の利得値が基準利得値を下回っていることを示し、可変減衰器 12の減衰量を減 9681

12 らさなければならない。そこで本発明においては上述したように、利得補正値 Δ %の増 Z減分を送信電力補正値 Δ φの減/増分でキヤンセルするように、すなわち、送信電力補正値△ Φと利得補正値 Δ χとを加算して得られた総合の補正値が最小（ 0 d Β) になるように可変減衰器 1 2の減衰量を制御する自動利得制御が行われる。

以上説明したように、本発明によれば、送信装置の使用可能な周波数帯域において、周波数特性による利得誤差や温度による利得変動を含む送信電力増幅器の利得を検出して、基準利得値に対して差がある場合に、利得補正値を送信機に出力し、送信機出力で利得補正値の補正を行うことで、送信電力増幅器を含んだ送信装置の送信出力を一定にすることができる。また、送信電力増幅器から利得補正値を出力させることにより、送信電力増幅器を含んだ送信出力の調整をすることなく、送信電力増幅器の交換が可能である。

Claims

請求の範囲

1 . 制御信号に応じて利得が制御される増幅手段により送信すべき無線周波数信号を増幅するとともに、出力電力レベルが一定になるように出力電力レベルに応じて前記制御信号を調整する自動利得制御を行う送信機と、前記送信機の出力信号を電力増幅しアンテナへ供給する送信電力増幅器とを備える送信装置であつて、

前記送信電力増幅器の利得を測定する手段と、

前記利得とあらかじめ設定された基準利得との差分を算出し、利得補正値として出力する手段と、

前記利得補正値に対応して前記送信機の利得制御信号の補正を行う手段とを備えたことを特徴とする送信装置。

2 . 前記送信機が、

送信すべき情報に対応した無線周波数の変調出力信号を出力する変調信号生成手段と、

前記変調出力信号を入力として前記制御信号により送信機の送信出力電力レべルの制御を行うための可変減衰手段と、

前記可変減手段により電力制御された変調出力信号を入力として電力増幅を行う増幅手段と、

前記増幅手段の出力を 2分配し一方を送信出力として出力する分配手段と、前記分配手段の他方の出力を検波し前記送信出力の電力レベルを示すデジタルの送信電力データとして出力する送信電力測定手段と、

前記送信電力デ一夕とあらかじめ設定された基準送信電力値との差分より送信電力補正値を算出し、この送信電力補正値を前記送信電力増幅器からの利得補正値で補正して前記制御信号を発生し、前記可変減衰手段へ出力する比較 ·制御手段と

を有することを特徴とする請求の範囲 1記載の送信装置。

3 . 前記比較 '制御手段が、

前記送信電力測定手段からの送信電力データを順次、任意の一定時間に亘って蓄積し平均化した平均送信電力デー夕を出力する平均処理部と、平均送信電力デ一夕とあらかじめ指定された基準送信電力値との比較を行いこれらの差分値を送信電力補正値として出力する比較器と、

前記送信電力補正値と前記送信電力増幅器からの利得補正値との加算を行、前記加算器の出力値が最小になるように前記制御信号を制御する加算器と

を有することを特徴とする請求の範囲 2記載の送信装置。

4. 前記送信電力増幅器が、

前記送信機からの送信出力を 2分配する入力側の分配手段と、

前記入力側の分配手段の一方の出力を電力増幅する増幅手段と、

前記増幅手段の出力を 2分配し、一方をアンテナに出力する出力側の分配手段と、

前記入力側の分配手段の他方の出力を検波し送信出力の入力側電力レベルを示すデジタルの送信電力データとして出力する入力側の送信電力測定手段と、前記出力側の分配手段の他方の出力を検波し送信出力の出力側電力レベルを示すデジタルの送信電力データとして出力する出力側の送信電力測定手段と、前記入力側の送信電力データと前記出力側の送信電力データの差分から自送信電力増幅器の利得を算出し、この算出した利得とあらかじめ設定された基準利得値との差分より前記利得補正値を算出し前記送信機へ出力する比較手段とを有することを特徴とする請求の範囲 1記載の送信装置。

5 . 前記比較手段が、

前記入力側の送信電力データを順次、一時蓄積し前記増幅手段における遅延時間分に相当する遅延時間を与えるバッファと、

前記バッファを通した入力側の送信電力デ一夕を順次、任意の一定時間に亘って蓄積し平均化した入力側の平均送信電力デ一タを出力する入力側の平均処理部と、

前記出力側の送信電力データを順次、任意の一定時間に亘って蓄積し平均化した出力側の平均送信電力データを出力する出力側の平均処理部と、

前記バッファにより夕イミング同期確立された前記入力側の平均送信電力デ一夕と前記出力側の平均送信電力データとの比較を行い自送信電力増幅器の利得値を算出する比較器と、

前記比較器からの利得値とあらかじめ指定された基準利得値との差分を算出し前記利得補正値として出力する減算器とを有することを特徴とする請求の範囲 4 記載の送信装置。

6 . 制御信号に応じて利得が制御される増幅手段により送信すべき無線周波数信号を増幅するとともに、出力電力レベルが一定になるように出力電力レベルに応じて前記制御信号を調整する送信機と、前記送信機の出力信号を電力増幅しァンテナへ供給する送信電力増幅器とを備える送信装置における自動利得制御方法であって、

前記送信電力増幅器の利得値を測定するステップと、

前記利得値とあらかじめ設定された基準利得値との差分を算出して利得補正値とするステップと、

前記利得補正値に対応して前記送信機の利得制御信号の値の補正を行うステツプと

を含むことを特徴とする自動利得制御方法。

7 . 前記送信電力増幅器に入力される無線周波数信号の一部を分配し入力側の送信電力値を算出するステップと、

前記送信電力増幅器から出力される増幅後の無線周波数信号の一部を分配し出力側の送信電力値を算出するステップと、

前記入力側の送信電力値に無線周波数信号の増幅にかかる時間分の遅延時間を与えて出力側の送信電力値と比較し、その差分を前記送信電力増幅器の利得値とするステップと

を含むことを特徴とする請求の範囲 6記載の自動利得制御方法。