明 細 書
軟膏剤 千
本発明の目的は、 化学的に修飾された生理活性ポリべプチドを含有する軟膏剤 に関する。 さらに、 該軟膏剤の治療剤、 化粧品、 保湿剤としての使用に関する。
生理活性を有するポリペプチド (以下、 生理活性ポリペプチドという) は、 特 定の疾病に対する治療剤として有用であるが、血中に投与されると安定性が悪く、 十分な薬理効果が期待できない場合が多い。 例えば、 分子量 60,000程度以下のポ リベプチドは血中に投与されても腎臓の糸球体より濾過され、 大部分が尿中に排 泄されるため、 治療剤として用いられたとしても大きな治療効果が得られず、 繰 り返しの投与が必要になる場合が多い。 また、 他の生理活性ポリペプチドは血中 に存在する加水分解酵素等によって分解され、 生理活性を失うことがある。
外因性の生理活性ポリべプチドの場合には、 その生理活性が疾患の治療に有効 なことがあるが、 そのような外因性の生理活性ポリぺプチドや遺伝子組換えによ つて製造された生理活性ポリぺプチド等は内因性の生理活性ポリぺプチドと構造 が異なるために、 それが血中に投与された場合には免疫反応が誘発され、 ァナフ ィラキシ一ショック等の重篤な副作用が引き起こされる場合もあることが知られ ている。 さらに、 生理活性ポリペプチドの中にはそれが治療剤として用いられる 際に、 溶解性が悪い等の物性が問題になることも多い。
生理活性ポリペプチドを治療剤として用いる際のこれらの問題を解決する方法 の一つとして、 1分子以上の不活性型ポリマー鎖を該ポリベプチドに化学的に結合 させる方法が知られている。 多くの場合、 ポリエチレングリコール等のポリアル キレングリコール類を該ポリぺプチドに化学的に結合させることによって、 該ポ リベプチドに望ましい特性が付与されている。
例えば、 ポリエチレングリコールで修飾されたスーパ一ォキサイ ドデイスム夕 ーゼ (SOD) では血中の半減期が著しく延長され、 作用の持続性が見出されてい る [ファーマシューティカル リサーチ コミュニケ一シヨン (Pharm. Research Commun.) 、 19卷、 287頁 (1987年) ] 。 また、 頼粒球コロニー刺激因子 (G-CSF) のポリエチレングリコール修飾体も知られている [ジャーナル ォブ バイオケ ミス トリ一 (J. Biochem.) 、 115卷、 814頁 (1994年) ] 。 その他にも、 ァスパラ ギナーゼ、 グル夕ミナ一ゼ、 アデノシンデァミナーゼ、 ゥリカ一ゼ等の生理活性 ポリぺプチドのポリエチレングリコ一ル修飾体の例が Gillian E. Francisらによつ てまとめられている [ファーマシューティカル バイオテクノロジー
( Pharmaceutical Biotechnology) 、 3卷、 スタビリティー ォブ プロテイン フ ァ一マシューティカルズ パート B ( Stability of Protein Pharmaceuticals, PartB) N 235頁 (1992年) 、 プレナムプレス、 ニューヨーク ( Plenum Press, New York) ] 。
生理活性ポリぺプチドをポリアルキレングリコールで修飾することによって得 られる効果としては、熱安定性が高まること [生物物理、 38卷、 208頁( 1998年) ]、 有機溶媒に可溶となること [バイオケミカル アンド バイオフィジカル リサ ナ コ ュニケ一ンヨンズ 、 iBiochemical and Biopnysical Research
Communications, B.B.R.C.) 、 122卷、 845頁 (1984年) ] ^も知られている。
一方、 ぺプチドゃ蛋白質とポリアルキレングリコールとの結合方法も知られて いる。 ポリアルキレングリコールの末端にカルボン酸の活性エステル、 マレイミ ド基、 カーボネート基、 塩化シァヌル、 アルデヒド基、 エポキシド基等を導入し てポリべプチドのアミノ基ゃチオール基に結合する方法が知られている [バイオ コンジュゲート ケミストリ一(Bioconjugate Chem.)、 6巻、 150頁 (1995年) ]。 これらの技術の中には、 ポリべプチドまたは蛋白質の特定のアミノ酸残基に特異 的にポリエチレングリコールを結合し、 該ポリペプチドまたは蛋白質の生理活性 を損なわずに血中安定性を向上させた例も含まれる。 ポリべプチド中のアミノ酸 残基特異的なポリエチレングリコール修飾の例としては、 成長ホルモン放出因子 ( Growth Hormone-releasing Factor) のカルボキシ末端にノルロイシンのスぺーサ —を介してポリエチレングリコールを結合した例 [ジャーナル ォブ ペプチド
リサーチ (J. Peptide Res.) 、 49卷、 527頁 (1997年) ] 、 イン夕一ロイキン- 2の N 末端から 3番目のアミノ酸の代わりに遺伝子組換えによってシスティンを導入し、 この部位に特異的にポリエチレングリコ一ルを結合した例 [バイオテクノロジー ( BIOTECHNOLOGY) 、 8巻、 343頁 (1990年) ] 等が知られている。
前記のように、 ポリアルキレングリコールによる化学修飾生理活性ポリぺプチ ドでは、 一般に静脈内投与や皮下投与によって血中持続性、 安定性の向上が得ら れることが知られているが、 その一方でポリアルキレングリコールによる化学修 飾生理活性ポリぺプチドが注射剤以外の投与形態に利用できる性質を有している かは未だ十分に解明されていない。
一方、 局所治療剤としては、 軟膏剤、 点眼剤、 経鼻剤、 経肺剤、 点耳剤、 座剤、 クリーム剤、 ローション剤、 リニメント剤、 パップ剤、 バンソゥ膏等が知られて いる。 例えば、 軟膏剤として生理活性ポリペプチド類を利用した例として、 表皮 成長因子 (Epidermal Growth Factor; EGF) および SODによる火傷の治療 [バイオ ロジカル アンド ファーマシューティカル ブレタン (Biological &
Pharmaceutical Bulletin) 、 16 ( 11) 卷、 1146頁 ( 1993年) ] が知られている。
また、 臨床において、 インターフヱロン類を局所治療剤としての軟膏剤として 利用することが試みられている。 即ち、 帯状ほう疹、 口唇ヘルぺス、 角膜ヘルべ ス、 伝染性軟疣腫、 水痘、 口内炎等のウィルス性の皮膚疾患や、 黄斑変性症、 糖 尿病性網膜症、 網膜中心静脈閉塞症、 血管新生由来の緑内障等の眼疾患、 皮膚の 腫瘍や疣に対してィンターフェロン類の軟膏剤が有用であることが知られている。 具体的には、 ィン夕一フエロン一ひによる単純へルぺスー1型ウィルスの治療 [ダ —マトロジ一 (Dermatology) 、 184 ( 1) 卷、 40頁 (1992年) 、 ァクタ ビロロジ 力 (Ac Virologica)、 39 (3) 卷、 125頁 (1995年) ] 、 白血球イン夕一フエロン による潰瘍治療 [イン夕一ナショナル ジャーナル ォブ クリニカル ファー マコ口ジ一、 セラピ一 アンド トキシコロジ一 (International Journal of Clinical Pharmacology, Therapy& Toxicology) 、 19 ( 10) 巻、 450頁 (1981年) ] 等が知ら れている。 また、 特定の血管新生による視力障害の治療剤において、 インターフ エロン類等の軟膏剤の利用も試みられている [特開平 9— 255555、 日本眼科学会雑
誌、 99卷、 571頁 (1995年) ] 。
これらの治療方法では病巣部位への直接の効果が得られ、 著しい治療効果が認 められてはいるものの、 生理活性ポリペプチドを含有するこれらの局所治療剤中 での生理活性ポリぺプチドの安定性に関しては、 何ら知見が得られていない。 我々は軟膏剤中における活性成分としての生理活性ポリべプチドの安定化につ いて鋭意検討した結果、 生理活性ポリぺプチドをポリアルキレングリコールで化 学修飾することにより、 生理活性ポリペプチドが格段に安定化され、 高い生理活 性が維持されることを見出した。 発明の開示
本発明の目的は、 生理活性ポリべプチドに比べて軟膏中での安定性に優れた生 理活性ポリペプチド誘導体を含有する軟膏剤を提供することにある。
本発明者は前記の目的を達成するために、 ィンターフェロンに代表される生理 活性ポリぺプチドを化学的に修飾、 例えばポリアルキレングリコール類で修飾し たところ、 当該ポリエチレングリコール類で修飾された生理活性ポリべプチドは 該生理活性を維持し、 未修飾の生理活性ポリべプチドに比べて軟膏中での安定性 に優れていることを見出し、 本発明を完成するに至った。
即ち、 本発明は化学的に修飾された生理活性ポリペプチド (以下、 化学修飾ポ リペプチドということもある) を含有する軟膏剤に関する。
また、 本発明は、 上記の化学的に修飾された生理活性ポリペプチドを含有する 化粧用軟膏剤および保湿用軟膏剤に関する。
さらに本発明は、 軟膏剤、 化粧用軟膏剤または保湿用軟膏剤の製造のための化 学的に修飾された生理活性ポリペプチドの使用に関する。
また、 本発明は、 生理活性ポリペプチドをポリアルキレングリコール類で修飾 することを特徴とする該生理活性ポリぺプチドの軟膏剤中での安定化方法に関す る。 さらに本発明は、 生理活性ポリペプチドをポリアルキレングリコール類で修 飾することを特徴とする該生理活性ポリべプチドの軟膏剤中での活性を維持する 方法に関する。
さらに本発明は、 化学的に修飾された生理活性ポリぺプチドと軟膏基剤等を含 有する組成物に関する。
以下に、 本発明を詳細に説明する。
化学的に修飾された生理活性ポリべプチドとしては、例えば少なくとも 1個のポ リアルキレングリコール類で化学的に修飾された生理活性ポリぺプチドがあげら れる。
生理活性ポリべプチドは、 生理活性または薬理活性を有するポリべプチドであ ればいかなるポリペプチドでもよい。例えば、ァスパラギナーゼ(Asparaginase)、 グノレ夕ミナーゼ ( Glutaminase)、アルギナーゼ Arginase)、 ゥリ力一ゼ (.Uricase)、 スーパ一ォキサイ ドデイスム夕一ゼ (Superoxide Dismi ase) 、 ラクトフエリン
(Lactoferin) 、 ス トレプトキナ一ゼ ( Streptokinase) 、 プラスミン ( Plasmin) 、 アデノシンデア^ ナーセ (Adenosine Deaminase) 、 イン夕一ロイキン:!〜 18
( Interleukin 1〜18) 、 インターフェロン一ひ ( interferon— ) 、 インターフエ口 、ノ— β ( Interferon - ? ) 、 インターフェロン一ァ ( Interferon—ァ) 、 イン夕一フ エロンー ω ( Interferon - ω ) 、 インターフェロン一 ( interferon - r ) 、 顆粒球 コロニー朿 U激因子 ( Granulocyte-Colony Stimulating Factor) 、 エリスロポエチン
(erythropoietin) 、 腫瘍壊死因子 (Tumor Necrosis Factor) 、 血小板増加因子
(Thrombopoietin) 、 クロ一ソ蛋白質 (Klotho) 、 レプチン (Leptin) 、 繊維芽細 胞増殖因子:!〜 19 ( Fibroblast Growth Factor 1~19) 、 ミツ ドカイン (Midkine) 、 カルシトニン (Calcitonin) 、 表皮成長因子 (Epidermal Growth Factor) 、 グルカゴ ン (Glucagon) 、 インスリン様成長因子 1 ( Insulin-like Growth Factor 1 ) 、 ォステ オジェニックプロテイン 1 (Osteogenic Protein 1) 、 幹細胞増殖因子 (Stem Cell Factor)、 アミリン (Amylin) 、 ノ ラサイロィ ドホルモン ( Parathyroid Hormone)、 プラスミノーゲン活性化因子類 (Plasminogen Activator) 、 血管内皮細胞成長因子
(Vascular Endothelial Growth Factor) 、 幵質転換成長因子類 (Transforming Growth Factor) 、 グルカゴン様ペプチド類 (Glucagon Like Peptide) 、 ナトリウム利尿べ プチド類 ( Natriuretic Peptide) 、 プラスミノーゲン ( Plasminogen) 、 アンジォポ ェチン (Angiopoietin) 、 アンジォス夕チン (Angios tin) 、 エンドス夕チン
( Endostatin) 、 肝細胞成長因子 ( Hepatocyte Growth Factor ) 、 抗体もしくはその フラグメント、 融合抗体等の生理活性を有するポリべプチドおよびそれらのアミ ノ酸置換体、 アミノ酸欠失体、 糖鎖付加体、 糖鎖欠失体、 部分ペプチド等をあげ ることができる。 より好ましい生理活性ポリペプチドとしては、 インターフエ口 ン一 ?、インターフェロン一ひ、ィン夕一フエロン一 等のィンターフェロン類、 スーパーォキサイ ドデイスム夕ーゼ活性を有する生理活性ポリべプチドがあげら れる。
これらの生理活性ポリぺプチドは動物臓器や組織から抽出する方法でも得られ るが、 通常のペプチド合成法、 あるいは遺伝子組換え法で調製することによって も得ることができる。 さらに、 市販の生理活性ポリペプチドも用いることができ る。 化学修飾に使用する生理活性ポリぺプチドとしては粗精製物を用いることも できるし、 あるいはゲル濾過クロマトグラフィー、 イオン交換クロマトグラフィ 一、 疎水クロマトグラフィー、 逆相クロマトグラフィー、 抽出等の精製法により 化学修飾に適した純度に精製したものを用いることもできる。
これらの生理活性ポリペプチドはリン酸緩衝液、 ほう酸緩衝液、 酢酸緩衝液、 クェン酸緩衝液等の緩衝液中、 水もしくは N,N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチ ルスルホキシド、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン等の適当な有機溶媒中、 また はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒中で調製され、 また化学修飾反応に用いら れる。
化学的に修飾された生理活性ポリぺプチドは、 本発明の目的を達成できるもの であればいかなるものでもよく、 例えばポリエチレングリコールもしくはその誘 導体、 ポリプロピレングリコールもしくはその誘導体、 ポリエチレングリコール —ポリプロピレングリコール共重合体もしくはその誘導体等のポリアルキレング リコール類で化学的に修飾された生理活性ポリぺプチドが好ましい。 ポリアルキ レングリコール類としては直鎖型の構造のもの、 2本以上のポリアルキレングリ コールが結合した分岐型の構造のものを用いることができ、 平均分子量が約 1,000 〜: 1,000,000のものが好ましく、 平均分子量が 500〜1000,000のものがより好ましい c ポリアルキレングリコール類は市販のものを用いることもできるし、 既知の方
法に準じて調製することもできる。 ポリアルキレングリコール類の調製方法とし ては、 Samuel Zalipsky©総説 [バイオコンジュゲート ケミストリー(Bioconjugate Chera.)、 6卷、 150頁 (1995年) ] 等に示された方法またはそれに準じた方法を用 いることができる。
ポリアルキレングリコール類と生理活性ポリぺプチドとの反応は、 ポリアルキ レングリコール類を生理活性ポリぺプチド 1モルあたり:!〜 1000モル程度、より好 ましくは;!〜 50モル程度用いて反応させることによって行われる。ポリアルキレン グリコール類の生理活性ポリぺプチドへの修飾の度合いは生理活性ポリぺプチド に対するポリアルキレングリコール類のモル比、 反応温度、 ρΗ、 反応時間等を調 節することによって、 任意に選択することができる。 また、 反応に使用する溶媒 は反応を妨害しないものであればいずれでもよく、 例えばりん酸緩衝液、 ほう酸 緩衝液、 トリス一塩酸緩衝液、 炭酸水素ナトリゥム水溶液、 酢酸ナトリゥム緩衝 液、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 メタノール、 ァセ トニトリル、ジォキサン等、あらゆるものから選択することができる。反応温度、 反応時間、 pH等の反応条件は生理活性ポリべプチドの活性が損なわれない条件で あればいずれでもよく、 例えば反応温度は 0〜50°C、 反応時間は 10分〜 100時間、 pHは 4〜: 10が好ましい。
ポリアルキレングリコール類で化学的に修飾された生理活性ポリぺプチドの精 製は常法に従って、 ゲル濾過、 イオン交換クロマトグラフィー、 逆相高速液体ク 口マトグラフィー、 ァフィ二ティークロマトグラフィー、 限外濾過等により行う ことができる。 合成または精製された生理活性ポリペプチド、 あるいはポリアル キレングリコール類で化学的に修飾された生理活性ポリベプチドが当該ポリぺプ チドの構造を有するものであることの確認は、 質量分析、 核磁気共鳴 (NMR) お よびアミノ酸組成のアミノ酸分析計による分析により、 またアミノ酸配列を気相 プロティンシーケンサ一によりェドマン分解して得られたフエ二ルチオヒダント イン (PTH) アミノ酸を逆相 HPLC分析すること等により行うことができる。
顆粒球コロニ一刺激因子 (G-CSF) 、 エリスロポエチン、 インタ一フエロン、 ィン夕ーロイキン等の遊離システィン残基を有する天然型または遺伝子組み換え
型の生理活性ポリぺプチドはポリアルキレングリコール類で部位特異的に修飾す ることもできる。
本発明の好ましい 1つの態様では、 化学的に修飾された生理活性ポリぺプチド が、特開平 11-310600に記載のポリエチレングリコールで修飾された生理活性ポリ ぺプチド、 W099/55377に記載のポリエチレングリコールで修飾された生理活性ポ リベプチド、 WO00/23114に記載のポリエチレングリコールで修飾された生理活性 ポリペプチド、 特表昭 62-503171、 WO87/00056、 US4766106、 US4917888もしくは US4863727に記載のポリエチレングリコールで修飾された生理活性ポリぺプチド、 または特開平 6-192300もしくは EP593868A1に記載のポリエチレングリコールで 修飾された生理活性ポリぺプチドである。
本発明の別の好ましい 1つの態様では、 生理活性ポリべプチドを化学的に修飾 するポリアルキレングリコール類が、 平面構造以外の環状構造を含有する基に 2 本の 1本鎖ポリアルキレングリコール類が結合し、かつ生理活性ポリべプチド中の アミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な基が結合した分岐型ポリアルキレングリコール 類である。
中でも、 生理活性ポリぺプチドを化学的に修飾するポリアルキレングリコール 類が、 式 (I)
(R1- Mn- X^UX2- X3-R2)q ( I)
{式中、 Lは平面構造以外の環状構造を含有する 3〜5分岐が可能な基を表し、 Mは OCH2CH2、 OCH2CH2CH2ヽ OCH(CH3)CH2、 (OCH2CH2)r-(OCH2CH2CH2)s (式中、 r および sは同一または異なって、 任意の正の整数を表す) または
(OCH2CH2)ra-[OCH(CH3)CH2]sa (式中、 raおよび saはそれそれ前記 rおよび sと同義で める) を表し、
nは任意の正の整数を表し、
qは 1〜3の整数を表し、
R1は水素原子、 低級アルキルまたは低級アルカノィルを表し、
R2はポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基 と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な基を表し、
X1は結合、 0、 S、 アルキレン、 0(CH2)ta (式中、 taは:!〜 8の整数を表す)、 (CH2)tbO
(式中、 tbは前記 taと同義である) 、 NR3 (式中、 R3は水素原子または低級アルキ ルを表す) 、 R4-NH-C(=0)-R5 [式中、 R4は結合、 アルキレンまたは 0(CH2)tc (式 中、 tcは前記 taと同義である) を表し、 R5は結合、 アルキレンまたは OR5a (式中、 R5aは結合またはアルキレンを表す)を表す]、 R6-C(=0)-NH-R7 [式中、 R6は結合、 アルキレンまたは R0aO (式中、 R6aは前記 R5aと同義である) を表し、 R7は結合、 ァ ルキレンまたは (CH2)tdO (式中、 tdは前記 taと同義である) を表す] 、 R8-C(=0)-0
(式中、 R8は前記 R5aと同義である) または 0-C(=0)-R9 (式中、 は前記 R5aと同義 である) を表し、
X2は結合、 0または (CH2)teO (式中、 teは前記 と同義である) を表し、
X3は結合またはアルキレンを表し、 2つの Ri-Mn-X1および 1つ〜 3つの X2-X3-R2はそ れそれ同一でも異なっていてもよい } で表される分岐型ポリアルキレングリコ一 ル類であるのが好ましい。
式 (I) において、 qが 1である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましく、 さらに nが 10〜 100,000であり、 rおよび sならびに raおよび saが同一または異なって、 1〜 100,000である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
式 (I) において、 R2が水酸基、 カルボキシ、 ホルミル、 ァミノ、 ビニルスルホ ニル、 メルカプト、 シァノ、 力ルバモイル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化 低級アルキル、 イソシアナ一ト、 イソチオシアナート、 ォキシラニル、 低級アル カノィルォキシ、 マレイミ ド、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは 非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ 夕ルイミ ドォキシカルボニル、 イミダゾリルカルボニル、 置換もしくは非置換の 低級アルコキシカルボニルォキシ、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ ニルォキシ、 トレシル、 低級アルカノィルォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァロイルォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリールジスルフィ ドま
たはアジドである分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
また、 式 (I) においては、 Lが式 (II)
[式中、 R10は (CH2)U (式中、 uは;!〜 10の整数を表す) または CH=CH-(CH2)ua (式 中、 uaは 0〜8の整数を表す) を表し、
Ru、 R12および R13は同一または異なって、 水素原子、 水酸基、 置換もしくは非置 換の低級アルキル、 低級アルコキシ、 ァミノ、 カルボキシ、 シァノまたはホルミ ルを表し、
Wは 0、 S、 CH2または NR14 (式中、 R14は水素原子または低級アルキルを表す) を 表す] で表される化合物から水素原子を 3〜5個除いた基である分岐型ポリアルキ レングリコール類が好ましい。 中でも、 Wが CH2であり、 かつ uが 4である分岐型 ポリアルキレングリコール類が好ましい。
本発明の好ましいさらに別の態様では、 生理活性ポリぺプチドを化学的に修飾 するポリアルキレングリコール類が、 1本鎖ポリアルキレングリコール類が 3本以 上結合し、 かつ、 生理活性ポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基また は C末端カルボキシル基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能 な基が結合した分岐型ポリアルキレングリコール類である。
中でも、 生理活性ポリぺプチドを化学的に修飾するポリアルキレングリコール 類が、 式 (Ix)
(Rl-(Mx)nx-Xlx) mxLx(X2-X3x-R2x)qx (ΐχ)
[式中、 Lxは 4以上分岐が可能な基を表し、
Mxは OCH2CH2、 OCH2CH2CH2、 OCH(CH3)CH2、 (OCH2CH2)rx-(OCH2CH2CH2)sx (式 中、 rxおよび sxは同一または異なって、 任意の正の整数を表す) または
(OCH2CH2)rax-[OCH(CH3)CH2]sax (式中、 raxおよび saxはそれそれ前記 および sxと 同義である) を表し、
nxは任意の正の整数を表し、 mxは 3以上の整数を表し、 qxは 1~3の整数を表し、
Rlxは水素原子、 低級アルキルまたは低級アルカノィルを表し、
R2xはポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル 基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な基を表し、
Xlxは結合、 0、 S、アルキレン、(OCH2)tax (式中、 taxは:!〜 8の整数を表す)、(CH2)tbxO
(式中、 tbxは前記 taxと同義である) 、 NR3x (式中、 R3xは水素原子または低級ァ ルキルを表す)、 R4x-NH-C(=0)-R5x [式中、 R4xは結合、 アルキレンまたは◦ ( CH2) tcx (式中、 tcxは前記 taxと同義である) を表し、 R5xは結合、 アルキレンまたは OR5ax
(式中、 R5axは結合またはアルキレンを表す)を表す]、 R6x-C(=0)-NH-R7x [式中、 R6xは結合、 アルキレンまたは R6axO (式中、 R6axは前記 R5axと同義である) を表し、 R7xは結合、 アルキレンまたは (CH2)tdxO (式中、 tdxは前記 Xと同義である) を表 す] 、 R8x-C(=0)-0 (式中、 R8xは前記 R5axと同義である) または 0-C(=0)-R9x (式 中、 R9xは前記 R5axと同義である) を表し、
X2xは結合、 0または (CH2)texO (式中、 texは前記 Xと同義である) を表し、
X3xは結合またはアルキレンを表し、
3つ以上の Rlx-(Mx)nx-Xlxはそれそれ同一でも異なっていてもよく、 X2x-X3x-R2xが 2 または 3個存在する場合 (qxが 2または 3である場合) には、 それらは同一でも異 なっていてもよい) で表わされる分岐型ポリアルキレングリコール類であるのが 好ましい。
式 (Ix)において、 qxが 1である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましく、 また mxが 3または 4である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。 さらに、 nxが 10〜: 100,000であり、 rxおよび sxならびに raxおよび saxが同一または異なって、 1〜: 100,000である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
式 (Ix)において, R2xが水酸基、 カルボキシ、 ホルミル、 ァミノ、 ビニルスルホ ニル、 メルカプト、 シァノ、 力ルバモイル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化 低級アルキル、 イソシアナ一ト、 イソチオシアナ一ト、 ォキシラニル、 低級アル
カノィルォキシ、 マレイミ ド、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは 非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ 夕ルイミ ドォキシカルボニル、 イミダゾリルカルボニル、 置換もしくは非置換の 低級アルコキシカルボニルォキシ、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ ニルォキシ、 トレシル、 低級アルカノィルォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァロイルォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリールジスルフィ ドま たはアジドである分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
また、 上記の分岐型ポリアルキレングリコール類の中で、 分子量が 500〜 1,000,000である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
式 (Ix)において、 Lxがトリシンから水素原子 4個以上を除いた基、 シキミ酸から 水素原子 4個以上を除いた基、 キナ酸から水素原子 4個以上を除いた基、 エリス リ トールから水素原子 4個以上を除いた基、 ペン夕エリスリ トールから水素原子 4個以上を除いた基およびグルコースから水素原子 4個以上を除いた基から選ば れる基である分岐型ポリアルキレングリコール類が好ましい。
以下、 式 (I)および式 (Ix)で表される化合物をそれそれ化合物 (I)および化合物 (Ix) という。 他の式番号の化合物についても同様である。
式 (I)の各基の定義において、 低級アルキルおよび低級アルカノィルの低級アル キル部分は、 直鎖状または分岐状の炭素数 1〜8の、 例えばメチル、 ェチル、 n-プ 口ピル、 イソプロピル、 n-ブチル、 イソブチル、 sec-プチル、 tert-ブチル、 ペンチ ル、 ネオペンチル、 へキシル、 ヘプチル、 ォクチル等を包含する。 アルキレンは、 炭素数:!〜 8の、 例えばメチレン、 エチレン、 n-プロピレン、 イソプロピレン、 n- ブチレン、 イソブチレン、 sec-ブチレン、 tert-ブチレン、 ペンチレン、 ネオペンチ レン、 へキシレン、 ヘプチレン、 ォクチレン等を包含する。
式 (I)において、 Mは OCH2CH2、 OCH2CH2CH2、 OCH(CH3)CH2、
(OCH2CH2)r-(OCH2CH2CH2)s (式中、 rおよび sは同一または異なって、 任意の正の 整数を表す) または (OCH2CH2)ra-[OCH(CH3)CH2]sa (式中、 raおよび saはそれそれ 前記 rおよび sと同義である) を表し、 (OCH2CH2)r-(OCH2CH2CH2)s (式中、 rおよび sはそれそれ前記と同義である) または (OCH2CH2)ra-[OCH(CH3)CH2]sa (式中、 お
よび saはそれそれ前記と同義である) である場合、 rおよび s並びに raおよび saは、 好ましくは 1〜100,000であり、 さらに好ましくは:!〜 1,000である。
式 (I) において、 nは任意の正の整数を表し、 好ましくは 10〜: 100,000であり、 さ らに好ましくは 100〜: 1,000である。
式 (I)において、 Mnで表されるポリアルキレングリコール部分の平均分子量は、 約 1,000〜: 1,000,000が好ましく、 5,000〜 100,000がさらに好ましい。 Mnが
-(OCH2CH2)n-である場合、 原料となるポリエチレングリコール類は Mw (重量平均 分子量) /Mn (数平均分子量) で表される分子量分布が 1.1以下の単分散のものが 望ましく、 平均分子量 30,000以下であれば市販のものを用いることができる。 例 えば、 平均分子量が 2,000、 5,000, 10,000、 12,000, 20,000等のモノメ 卜キシポリ エチレングリコールが利用できる。
式 (I)において開示される、 平面構造以外の環状構造を含有する基に 2本の 1本鎖 ポリアルキレングリコール類が結合し、 かつ生理活性ポリべプチド中のアミノ酸 側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基と反応性を有する基か、 該反応 性を有する基に変換可能な基が結合した分岐型ポリアルキレングリコール類、 式 ( I) で表される分岐型ポリアルキレングリコール類の分子量は、 500〜: 1,000,000 であることが望ましい。
式 (I) において、 qは 1〜3の整数を表し、 好ましくは 1である。
式 (I) において、 Lは平面構造以外の環状構造を含有する 3〜5分岐が可能な基 であり、 環状構造上の置換基として、 水酸基、 置換もしくは非置換の低級アルキ ル、 低級アルコキシ、 ァミノ、 カルボキシ、 シァノまたはホルミル等を有してい てもよい。 ここで、 低級アルキルおよび低級アルコキシの低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと同義であり、 置換低級アルキルにおける置換基としては、 水 酸基、 ァミノ、 低級アルカノィルォキシ、 低級アルカノィルァミノ、 低級アルコ キシ、 低級アルコキシアルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルコキシカルボ二 ル、 低級アルキル力ルバモイル、 低級アルキル力ルバモイルォキシ等があげられ る。 低級アルカノィルォキシ、 低級アルカノィルァミノ、 低級アルコキシ、 低級 アルコキシアルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルコキシカルボニル、 低級ァ
は、 前記低級アルキルと同義である。 Lとしては、 例えば、 シクロへキサン類、 シ クロへキセン類、 単糖類等から水素原子 3〜5個除いた基があげられる。 上記シク 口へキサン類、 シクロへキセン類、 単糖類の具体例としては、 シクロへキサント リカルボン酸、 シクロへキサントリオール、 1,3,5-トリメチル -1,3,5-シクロへキサ ントリカルボン酸 (Kemp's triacid) 、 キナ酸 (Quinic acid) 、 ジアミノシクロへキ サン、 2,4,10-トリォキサァダマンタン、イノシトール、 シキミ酸(Shikimic acid)、 D,L-ソルビトール、 リボース、 エリスリ トール等およびそれらの立体異性体があ げられる。
L部分の構造の構築は市販品の化合物をそのまま利用するか、一般の有機合成法 によってポリアルキレングリコール類の結合に適した形に誘導体化して利用する か、 あるいは官能基の保護を行った後に利用して行うことができる [日本化学会 編、 実験化学講座 第 4版 (1992年) 、 有機合成 I〜V、 丸善、 プロテクティブ グ ループス イン オーガニック シンセシス (PROTECTIVE GROUPS IN
ORGANIC SYNTHESIS)、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サンズ インコー ポレイテッ ド (JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) 等] 。
上記で例示した以外のシクロへキサン類は、 例えば木檜ら [大有機化学、 第 6 卷、 183頁 (1958年) 、 朝倉書店] または G. E. McCaslandと E. Clide Horswill [ジャ —ナル ォブ アメリカン ケミカノレ ソサィティ (Journal of American Chemical Society) 、 76卷、 2373頁 (1954年) ] の方法等に従って合成することができる。 また、 例えば、 ベンゼン環を有する化合物を S. Isodaと H. Yamaguchiの方法 [ケ ミカノレ アンド ファ一マシューティカル ブルチン (Chem. Pharra. Bull.) 、 28 ( 8) 卷、 2337頁 (1980年) ] 、 K. Prasadと 0. Repicの方法 [テトラへドロン レ 夕一ズ (Tetrahedron Letters) 、 25 (23) 卷、 2435頁 (1984年) ] 等で平面構造以 外の環状構造を有する 3〜5分岐が可能な化合物に変換して L部分の構造の構築を 行うこともできる。
化合物 (I) において、 X1を介したポリアルキレングリコール類と Lとの結合は 通常の有機合成法で知られている反応を容易に組み合わせて行うことができる
[日本化学会編、 実験化学講座 第 4版、 19-23頁 (1992年) 、 有機合成 I〜V、 丸 式 (I) において、 R2はポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な 基を表す。
すなわち、 上記反応性を有する基としては、 ポリペプチド中の、 リジン、 シス ティン、 アルギニン、 ヒスチジン、 セリン、 スレオニン、 トリプトファン、 ァス パラギン酸、 グルタミン酸、 グルタミン等の各側鎖、 N末端アミノ基、 C末端カル ボキシル基のいずれかと反応性を有する基が包含され、 例えば水酸基、 カルボキ シ、 ホルミル、 ァミノ、 ビニルスルホニル、 メルカプト、 シァノ、 力ルバモイル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナート、 イソチオシ アナ一ト、 ォキシラニル、 低級アルカノィルォキシ、 マレイミ ド、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾ トリァゾリルォキシカルボニル、 フタルイミ ドォキシカルボニル、 イミダゾリル カルボニル、 置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシ、 置換もし くは非置換のァリールォキシカルボニルォキシ、 トレシル、 低級アルカノィルォ キシカルボニル、 置換もしくは非置換のァロイルォキシカルボニル、 置換もしく は非置換のァリールジスルフィ ド、 アジド等があげられる。
上記の各基の定義において、 低級アルコキシカルボニルォキシ、 ハロゲン化低 の低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと同義である。 ァリールォキシカルボ ニル、 ァリールォキシカルボニルォキシおよびァリールジスルフィ ドのァリール 部分としては、 炭素数 6〜: 14の、 例えばフエニル、 ナフチル、 ビフエ二ル、 アント リル等があげられる。 ァロイルォキシカルボ二ルのァロイル部分としては、 炭素 数 7〜13の、 例えばべンゾィル、 ナフトイル、 フタロイル等があげられる。 ハロゲ ン化カルボニルおよびハロゲン化低級アルキルのハロゲン部分としては、フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素の各原子があげられる。
置換低級アルコキシカルボニルォキシにおける置換基としては、 同一または異
なって置換数 1〜3の、 例えば、 水酸基、 カルボキシ、 ハロゲン等があげられる。 ここで、 ハロゲンは、 前記と同義である。
置換ァリールォキシカルボニル、 置換ァリールォキシカルボニルォキシ、 置換 ァリールジスルフィ ドおよび置換ァロイルォキシカルボニルにおける置換基とし ては、 同一または異なって置換数 1〜3の、 例えば水酸基、 カルボキシ、 ハロゲ ン、 シァノ、 低級アルキル等があげられる。 ここで、 ハロゲンおよび低級アルキ ルは、 それそれ前記と同義である。
R2で表される基は、 L部分の構造を構築する原料に含まれていてもよいし、該原 料化合物中の必要な官能基をあらかじめ適当な保護基 [プロテクティブ グルー プス イン オーガニック シンセシス (PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS) 、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サンズ インコ一ポレイテ ッ ド (JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) 等] で保護し、 X1を介してポリア ルキレングリコール類を Lに結合して分岐させた後に脱保護、さらには必要により 変換して形成してもよい。 さらにポリアルキレングリコール類を X1を介してしか ら分岐させた後に、 通常の有機合成法によって Lに必要により X2または X3を介し て前記 R2を導入す ¾こともできる。
より具体的には、 例えば以下の製造法で本発明の式 (I)で表される分岐型ポリア ルキレングリコール類を製造することができるが、 製造法はこれらに限定される ものではない。 製造法 1 :化合物 (I)において X1が結合、 0、 アルキレン、 0(CH2)ta、 または (CH2)tbO である化合物の製造
化合物 (I)のうち、 X1が結合、 0、 アルキレン、 0(CH2)ta (式中、 は前記と同義 である) 、 または (CH2)tbO (式中、 tbは前記と同義であ.る) である化合物 (la)は、 例えば以下の方法により製造することができる。
水酸基を 2個所以上有する環状ポリオール類(以下、 本明細書において環状ポリ オール類というときは、 環状構造上の置換基として水酸基以外に、 ヒドロキシ低 級アルキル等を有する化合物も包含する) を、 無水状態で N,N-ジメチルホルムァ
ミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ピリジン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸 化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン等の適当な塩基の存在下、 ポリア ルキレングリコールまたはそのモノアルキルエーテルもしくはモノカルボン酸ェ ステル (以下、 これらをまとめてポリアルキレングリコール類 Aという) のハロ ゲン化物もしくはトシル化物を 1〜3モル相当加えて、 -20〜: 150°Cで 1時間〜 10日間 反応させて、 2本鎖分岐型ポリアルキレングリコール類を含む混合物が得られる。 環状ポリオール類はシクロへキサントリオール、 キナ酸、 シキミ酸、 グルコ一 ス、 ソルビトール、 リボース、 エリスリ トール等の市販の化合物、 または市販の 化合物から導かれる化合物から選ばれる。 市販の化合物から導かれる化合物とし ては、 例えば、 シクロへキサントリカルボン酸や Kemp's triaci ^から選ばれる環 状ポリカルボン酸を通常の有機合成法 [日本化学会編、 実験化学講座 第 4版、 19 〜21巻 (1992年) 、 丸善] に従って適当な還元剤で還元することによって得られ る環状ポリオール類があげられる。 還元剤としては、 水素化リチウムアルミニゥ ム、 水素化ホウ素ナトリウム、 シァノ水素化ホウ素ナトリウム、 水素等があげら れる。
環状ポリオール類中の水酸基の配置は何れでもよく、 反応に不必要な官能基を 文献 [プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス
( PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS ) 、 第 2版、 ジョン ワイリー アンド サンズ インコーポレイテッ ド(JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) 等] に記載の方法によって適当に保護、 あるいは誘導体化してから、 反応に使用 することができる。
ポリアルキレングリコール類 Aのハ口ゲン化物およびトシル化物は Samuel Zalipskyの総括 [バイォコンジュゲ一ト ケミストリ一 (Bioconjugate Chem.) 、 6 巻、 150頁 (1995年) ] 等に開示された各種の方法で容易に製造することができ る。 結合に使用するポリアルキレングリコール類 Aのハロゲン化物およびトシル 化物としては分子量分布が均一であれば (好ましくは、 Mw/Mnが 1.1以下) いかな る平均分子量のものも用いられる。
得られた 2本鎖分岐型ポリアルキレングリコール類を含む混合物はそのままの 純度、 あるいはイオン交換クロマトグラフィーや逆相クロマトグラフィー、 疎水 クロマトグラフィー、二相分配、 再結晶等の既知の方法で任意の純度の 2本鎖分岐 型ポリアルキレングリコール類に精製、 単離して、 次のステップに用いることが できる。 ここまでの工程で、 化合物 (la)のうち、 R2が水酸基である化合物 (Iaj)のい くつかが得られる。
一方、 環状ポリハラィ ド類または環状ポリ トシル類とポリアルキレングリコー ル類 Aを使用することによつても目的の 2本鎖分岐型ポリアルキレングリコール 類を調製することができる。 この場合、 1〜3モル相当のポリアルキレングリコ一 ル類 Aを N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラ ヒ ドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリエチルアミン等の適当な塩基の存在下、 1モル 相当の環状ポリハラィ ド類または環状ポリ トシル類を加えて、 -20〜: 150°Cで 1時間 〜: 10日間反応させて目的物が得られる。
環状ポリハラィ ド類は市販の化合物であるか、 前記環状ポリオール類をハロゲ ン化合物に変換 [日本化学会編、 実験化学講座、 第 4版、 19卷 (1992年) 、 丸善] して得られる。 環状ポリ トシル類は環状ポリオール類を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ピリジン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸 化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン、 カリウムナフ夕レン等の適当な 塩基の存在下、 水酸基当たり 1〜3モル相当のハロゲン化トシルを加えて、 -20〜 150 °Cで 1時間〜数日間反応させることで得ることができる。
次に、得られた 2本鎖分岐型ポリアルキレングリコール類を含む混合物または精 製化合物に、 R2を導入する。 R2としては、 ポリアルキレングリコール類 Aまたは そのハロゲン化物もしくはトシル化物を環状ポリオール類、 環状ポリハラィ ド類 または環状ポリ トシル類に結合した後、 環状ポリオール類、 環状ポリハラィ ド類 または環状ポリ トシル類に残存している官能基をそのまま利用するか、 あるいは あらかじめ環状ポリオール類に結合している官能基を保護しておき、 ポリアルキ
レングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を結合後、 官能 基の保護基を除去して得られる基を利用してもよい。 この場合、 前記環状ポリオ ール類、環状ポリハラィ ド類または環状ポリ トシル類中の 1個所以上の水酸基、 ま たは他の官能基を適当な保護基で保護した後、前記と同様の方法で残りの水酸基、 ハロゲンまたはトシル基部分にポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲ ン化物もしくはトシル化物を導入し、 2本のポリアルキレングリコールが結合した 化合物を合成し、 保護基を除去した官能基をそのまま利用するか、 あるいは該官 能基の少なくとも一つを後述する方法に従って R2に変換する。 ポリアルキレング リコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を結合する前、 もしく は結合した後に環状ポリオール類、 環状ポリハラィ ド類または環状ポリ トシル類 に存在する官能基としては、 水酸基の他に、 カルボキシ、 ァミノ、 ハロゲン、 シ ァノ、 ホルミル、 カルボニル等がある。 適当な官能基の保護基としては水酸基の 場合、 ベンジル、 tert-ブチル、 ァセチル、 ベンジルォキシカルボニル、 tert-ブチル ォキシカルボニル、 ジメチル rt-ブチルシリル、 ジフエニル tert-ブチルシリル、 ト リメチルシリル、 トリフヱニルシリル、 トシル、 テトラヒ ドロビラニル等があげ られ、 ァミノの場合、 メチル、 ェチル、 9-フルォレニルメチルォキシカルボニル、 ベンジルォキシカルボニル、二ト口べンジルォキシカルボニル、 N-フタルイミ ド、 ァセチル、 tert-ブチルォキシカルボニル等があげられ、 カルボキシの場合、 ベン ジル、 メチル、 ェチル、 tert-ブチル、 9-フルォレニルメチル、 メ トキシェトキシメ チル、 2,2,2-トリクロロェチル、 2- (トリメチルシリル)ェチル、 シンナモイル、 ァ リル、 ニトロフエニル等があげられ、 ホルミルの場合、 ジメチルァセ夕一ル、 ジ ェチルァセタール、 ジベンジルァセ夕一ル、 1,3-ジォキサニル等があげられる [プ ロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス (PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS) 、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サン ズ インコーポレイテッ ド (JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) ] 。
あらかじめ存在する官能基をそのまま、 または保護、 脱保護して として利用 でき、 L部分の構造を構築する原料となる環状ポリオ一ル類、環状ポリハラィ ド類 または環状ポリ トシル類の具体例としては、 シキミ酸、 キナ酸、 Kemp's triacic^
があげられる。
化合物 (I)のうち、 Lを含む化合物に新たに置換基 R2を導入して得られる化合物の 場合、 例えば以下の製造方法で容易に製造を行うことができる。 製造法 1一 1
化合物 (la)のうち、 R2がカルボキシである式 (Iaa)
( R1- Mn- Xla)2L(X2- X3- C00H)q ( Iaa)
(式中、 Xlaは結合、 0、 アルキレン、 0(CH2)ta、 または (CH2)tbOを表し、 R\ レ M、 n、 q、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表される化合物、 R2が力ルバモイルである式 (lab)
( R1- Mn- Xla )2L ( X2- X3- C0NH2 )q ( lab )
(式中、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物、
R2がシァノである式 (lac)
( R1-Mn-Xla)2L( X2-X3-CN)q ( lac )
(式中、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれぞれ前記と同義である) で表 される化合物は例えば以下のように合成することができる。
化合物 (Iaa)、 化合物 (lab)および化合物 (lac)は、 環状ポリオール類を用いて、 例 えば製造法 1に従って得られる化合物 (la)のうち、 として水酸基を有する化合物 (Iaj)を含む反応混合物または精製化合物を水、 塩化メチレン、 トルエン、 テトラ ヒ ドロフラン等の適当な溶媒中、 触媒量または 1〜20%の塩基存在下、 1〜30モル 相当のアクリル酸、 アクリルアミ ド、 アクリロニトリル等と、 -20〜150°Cで 1時 間〜数日間反応させて得ることができる。 塩基としては、 水酸化カリウム、 水酸
化ナトリウム、 水素化ナトリゥム等があげられる。
また、 化合物 (Iaa)は、 例えば製造法 1で得られる化合物 (Iaj)を含む反応混合物 または精製化合物を無水状態で Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシ ド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1~50 モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン等の 適当な塩基の存在下、 1〜50モル相当のひ-ハロゲン化酢酸エステルと、 -20〜150°C で 1時間〜数日間反応させた後、 加水分解して得ることもできる。
さらに、 化合物 (Iaa)は、 例えば製造法 1で得られる化合物 (Iaj)を N,N-ジメチル ホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当 な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜50モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナ トリゥム、 トリエチルアミン等め適当な塩基の存在下、 1~50モルのスクシンィミ ジルカ一ボネート、 P-ニトロフエニルクロ口ホルメート、 カルボニルジイミダゾ ール等の活性化剤と、 -20〜100°Cで 1時間〜 10日間反応させて活性化し、 その後、 ァ-ァミノ酪酸、 グリシン、 ァラニン等のアミノ酸またはその誘導体と反応さ せることによつても得られる。
また、製造法 1で得られる化合物 (Iaj)を前記同様の塩基存在下、無水コハク酸、 無水グル夕ル酸等の酸無水物と反応させることによつても化合物 (Iaa)を製造する ことができる。
また、 化合物 (Iaa)は、 例えば環状ポリハラィ ド類を用いて製造法 1に従って、 化合物 (la)のうち R2がハロゲン化低級アルキルである化合物 (lai)を製造した後、 ヒ ドロキシカルボン酸エステル、 マロン酸エステル、 ァ-ァミノ酪酸のエステル体、 ァラニンのエステル体、 グリシンのエステル体等を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解ま たは懸濁し、 :!〜 50モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリ ェチルァミン等の適当な塩基の存在下、 化合物 (lai)を加え、 -20〜150°Cで 1時間〜 数日間反応を行つた後、 加水分解して得ることもできる。
さらに、 化合物 (Iaa)は、 例えば前記環状ポリオール類もしくは環状ポリハラィ ド類の一個所以上の水酸基またはハロゲンを、 あらかじめカルボン酸あるいは力
ルボン酸の保護体を含む残基で置換し、 これを用いて製造法 1で示した方法で環 状ポリオール類もしくは環状ポリハライ ド類の残りの 2個所の水酸基またはハロ ゲンをポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化 物で置換することで得ることもできる。 この場合、 カルボン酸またはカルボン酸 の保護体を含む残基の導入は、 前記と同様にして行うことができる。 カルボン酸 を保護した場合には、 ポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物も しくはトシル化物を環状ポリオール類もしくは環状ポリハライ ド類に導入した後 に脱保護して遊離カルボン酸を生成させる。
カルボン酸に変換された化合物は、 陰イオン交換クロマトグラフィー、 疎水ク 口マトグラフィー、 逆相クロマトグラフィー、 二相分配、 再結晶等の既知の方法 で、 任意の純度で精製、 単離することができる。 製造法 1 — 2
化合物 (la)のうち、 R2がァミノである式 (lad)
( R'-Mn-XIa)2L(X2-X3-NH2 )q ( lad)
(式中、 R L、 M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物は、 例えば製造法 1― 1で得られる化合物 (lac)に適当な還元剤を作 用させて得られる。 還元剤としては、 水素化リチウムアルミニウム、 水素化ホウ 素ナトリウム、 シァノ水素化ホウ素ナトリウム、 水素等があげられる。
また、 化合物 (lad)は、 例えば製造法 1で得られる化合物 (Iai)または化合物 (Iai) 中のハロゲン部分がトシル基で置換された化合物に 5当量〜過剰量のエチレン ジァミン、 プロピレンジアミン等のジアミン類を適当な塩基存在下で反応させる ことによつても得られる。
さらに、 製造法 1— 1で示したのと同様に、 化合物 (lad)は、 例えば化合物 (Iaj) を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒ ドロ フラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜50モルの水素化ナトリゥム、 酸化
亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリエチルァミン等の適当な塩基の存在下、 1〜50モル のスクシンィミジルカーボネート、 P-ニトロフエニルクロ口ホルメート、 カルボ 二ルジィミダゾール等の活性化剤と、 -20〜100°Cで 1時間〜 10日間反応させて活性 化し、 その後、 1当量〜過剰量のエチレンジアミンゃプロピレンジアミン等のジァ ミン類と適当な塩基存在下で反応させることによつても得られる。
また、 化合物 (lad)は、 例えば製造法 1で示した方法に準じ、 あらかじめ Lを形成 させるために利用する環状ポリオール類等の化合物に 1個所以上のァミノまたは ァミノの保護体を導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロゲン 部分にポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化 物を 2個所置換させる方法によっても得られる。
化合物 (la)のうち、 R2がマレイミ ドである式 (Iae)
( R1-Mn-Xla ) 2L ( ) q ( iae )
(式中、 R L、 M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物は、例えば Oskar Kellerらの方法 [ヘルべチカ キミ力 ァク夕(Helv. Chim. Acta) 、 58卷、 531頁 (1975年) ] または Timothy P. Koganらの方法 [シンセ ティック コミュニケーション (Synthetic Commun.) 、 22卷、 2417頁 (1992年) ] に従い、 化合物 (lad) と N-アルコキシカルボニルマレイミ ドとを飽和炭酸水素ナ トリゥム水溶液中で反応させることで得ることができる。 N-アルコキシカルボ二 ルマレイミ ドとしては N-エトキシカルボニルマレイミ ドゃ N-メ トキシカルボニル マレイミ ドを用いることができる。
また、 化合物 (Iae)は、 例えば製造法 1で示した方法に準じ、 あらかじめ Lを形成 させるために利用する環状ポリオール類等の化合物に 1個所以上のマレイミ ドを 導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロゲン部分にポリアルキ レングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を 2個所置換さ せる方法によっても得られる。
化合物 (Iad)、 化合物 (Iae)およびそれらの合成中間体は、 前記と同様の方法で任 意の純度のものとして単離、 精製することができる。 製造法 1—3
化合物 (la)のうち、 R2がホルミルである式 (Iaf)
(R1- Mn-Xla)2L(X2- X3- C(=0)H)q ( Iaf )
(式中、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物は、例えば製造法 1で得られる化合物 (la)のうち R2としてヒドロキシ メチルを有する化合物 (lag)を適当な酸化剤で酸化することで得られる。 酸化剤と しては塩化クロム酸ピリジニゥム、 クロム酸、 銀イオン、 ジメチルスルホキシド 等があげられる。 また、 化合物 (Iaa)を前記と同様に適当な還元剤で還元すること によっても得ることができる。
また、 例えば製造法 1で得られる化合物 (Iaj)、 化合物 (Iai)または化合物 (Iai)中の ハロゲン部分がトシル基で置換された化合物にアミノェチルァセタール、 ヒドロ キシェチルァセ夕一ル、 ハロゲン化工チルァセタール、 ハロゲン化メチルァセ夕 一ル等を結合させ、 次いでァセ夕一ルを除去することによつてもホルミルを導入 することができる。
同様にして、 製造法 1で得られる化合物 (Iaj)を用い、 製造法 1— 1で示した方 法に準じて水酸基を活性化し、 続いてアミノエチルァセタール、 ヒドロキシェチ ルァセ夕一ル等を結合させ、 次いでァセ夕一ルを除去することによつてもホルミ ルを導入することができる。
また、 化合物 (Iaf)は、 例えば製造法 1で示した方法に準じ、 あらかじめ Lを形成 させるために利用する環状ポリオール類等の化合物に 1個所以上のアルデヒ ド、あ るいはアルデヒ ドの保護体を導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基また はハロゲン部分にポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしく はトシル化物を 2個所置換させる方法でも得られる。
化合物 (Iaf)およびその合成中間体は、 前記と同様の方法で任意の純度のものと して単離、 精製することができる。 製造法 1 一 4
化合物 (la)のうち、 R2がハロゲン化カルボニルである式 (Iah)
(Rし Mn- Xla)2L(X2- X3- C(=0)-Z' )q ( Iah)
(式中、 Z1はハロゲンを表し、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前 記と同義である) で表される化合物は、 例えば R2がカルボキシである化合物 (Iaa) をハロゲン化チォニルまたはハロゲン化チォニルと トルエン、 ジメチルホルムァ ミ ド等の適当な混合溶媒中、 ピリジン、 トリェチルァミン等の適当な触媒存在下 で、 0〜: 150°Cで:!〜 24時間加熱することによって得られる。
ハ口ゲン化カルボニルにおけるハロゲンは前記ハロゲンと同義である。 製造法 1一 5
化合物 (la)のうち、 R2がハロゲン化低級アルキルである式 (Iai)
(R1- Mn- Xla)2L(X2- X3- Z2)q ( Iai )
(式中、 Z2はハロゲン化低級アルキルを表し、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表される化合物は、 例えば R2が水酸基である 化合物 (Iaj)をハロゲン化チォニルまたはハロゲン化チォニルとトルエン、 ジメチ ルホルムアミ ド等の適当な混合溶媒中、 ビリジン、 トリェチルァミン等の適当な 触媒存在下で、 0〜150°Cで 1〜24時間加熱することによって得られる。ハロゲン化 低級アルキルにおけるハロゲンおよび低級アルキル部分はそれそれ前記と同義で ある。
また、化合物 (Iai)は、 例えば製造法 1で得られる化合物 (Iaj)または R2がァミノで
ある化合物 (lad)に、 前記同様適当な塩基存在下、 5当量〜過剰量のジブロモェタン やジブロモプロパン等のジハロゲン化アルキル類を反応させることによつても得 られ 。
さらに、 化合物 (Iai)は、 例えば前記製造法 1で示した方法に準じ、 あらかじめ L を形成させるために利用する環状ポリオール類等の化合物に 1個所以上のハロゲ ン化低級アルキルを導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロゲ ン部分にポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシル 化物を 2個所置換させる方法によっても得られる。
化合物 (Iai)およびその合成中間体は、 前記と同様の方法で任意の純度のものと して単離、 精製することができる。 製造法 1一 6
化合物 (la)のうち、 R2がィソシアナ一トである式 (Iak) (R1- Mn-Xla)2L(X2-X3-N=C=0)q ( Iak)
(式中、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物は、 例えば、 化合物 (lad)をトルエン、 テトラヒドロフラン、 塩化メ チレン等の適当な溶媒中、ホスゲンまたは塩化ォキサリルと 0〜 150°Cで 1〜24時間 反応させるか、 Ν,Ν'-カルボ二ルジィミダゾールと反応させた後に室温で分解させ て得られる。
化合物 (la)のうち、 R2がィソチオシアナートである化合物 (lap)はホスゲンの代わ りにチォホスゲンを用いる以外は上記の方法に従って製造することができる。 製造法 1 一 7
化合物 (la)のうち、 R2がスクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置換 のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリァゾリルォキシカルボニルまたはフタ ルイミ ドォキシカルボニルである式 (Iai)
( ι-\-ΙΐΆ )2ΐ 2-^-^&), ( Ial )
(式中、 R2aはスクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリール ォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニルまたはフ夕ルイミ ドォ キシカルボニルを表し、 、 レ M n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同 義である) で表される化合物は、 通常のエステル合成方法に従って製造すること ができる。 例えば、 化合物 (Iaa)lモルに対し、 N-ヒドロキシスクシンィミ ド、 置換 もしくは非置換のヒドロキシァリール、 N-ヒ ドロキシベンゾトリアゾールまたは N-ヒドロキシフ夕ルイミ ド 1〜: 10モルを、 1〜: 10モルの Ν,Ν'-ジシクロへキシルカル ポジイミ ド等の縮合剤存在下、 ジメチルホルムアミ ド、 塩化メチレン、 ジメチル スルホキシド等の適当な溶媒中、 -20〜100°Cで 1〜24時間反応させることによって 目的物を得ることができる。 より詳しくは、 A. Fradetら [ポリマー ブルチン
( Polym. Bull.) 、 4卷、 205頁 (1981年) ] 、 または K. Geckelerら [ポリマ一 ブ ルチン (Pplym. Bull.) 、 1卷、 691頁 (1979年) ] によるポリアルキレングリコ一 ルの末端にカルボキシル基を導入する方法、 カルボキシメチルポリアルキレング リコールの N-ヒ ドロキシスクシンィミ ドエステルの製造方法等に準じて得ること ができる。
ここで、置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルは前記と同義である。 ァリールは前記と同義であり、 置換ァリールの置換基は、 置換ァリールォキシ力 ルボニル、 置換ァリールォキシカルボニルォキシ、 置換ァリールジスルフィ ドぉ よび置換ァロイルォキシカルボニルにおける置換基と同義である。 製造法 1 一 8
化合物 (la)のうち、 R2がビニルスルホニルである式 (lam) ( R1 -Mn-Xla ) 2L ( X2-X3- S02-CH=CH2 )q ( lam)
(式中、 R レ M、 n、 q、 Xla、 X2および X3はそれそれ前記と同義である) で表 される化合物は、例えば化合物 (laj)を用いて Margherita Morpurgoらの方法 [バイオ
コンジュゲート ケミストリ一 (Bioconjugate Chem.) 、 7卷、 363頁 (1996年) ] で製造することができる。 製造法 1一 9
化合物 (la)のうち、 R2が置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシ または置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシである式 (Ian)
(R1- Mn- Xla)2L(X2- X3-R2b)q ( Ian)
(式中、 R2bは置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置換 もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシを表し、 R レ Ms n、 q、 Xla、 X2および X3はそれぞれ前記と同義である) で表される化合物は、 例えば Talia Mironと Meir WilchekiO方法 [バイオコンジュゲート ケミストリー(Bioconjugate Chem.) 、 4卷、 568頁 (1993年) ] に準じて、 R2が水酸基である化合物 (Iaj ) と 過剰量の P-二トロフエニルクロ口ホルメ一ト、 ェチルクロ口ホルメ一卜等とをジ メチルアミノビリジン、 トリエチルァミン等の塩基存在下で反応させることで得 られる。
また、 化合物 (Ian)は、 例えば製造法 1で示した方法に準じ、 あらかじめ Lを形成 させるために利用する環状ポリオール類等の化合物に 1個所以上の置換もしくは 非置換のアルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキ シカルボニルォキシを導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロ ゲン部分にポリアルキレングリコール類 Aまたはそのハロゲン化物もしくはトシ ル化物を 2個所置換させる方法で得ることもできる。
化合物 (Ian)およびその合成中間体は、 前記と同様の方法で任意の純度のものと して単離、 精製することができる。
ここで、 置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置換も しくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシはそれそれ前記と同義である。
製造法 2 : 1が Sである化合物
化合物 (I)のうち、 X1が Sである化合物 (lb)は、 例えば製造法 1と同様に、 環状ポ リオール類を環状ポリハラィ ド類に変換した化合物 [日本化学会編、 実験化学講 座 第 4版、 19卷 (1992年) 、 丸善] または市販の環状ポリハラィ ド類と、 ポリア ルキレングリコール類 Aのチオール誘導体とを、 適当な溶媒中、 適当な塩基の存 在下で反応させることによって得ることができる。
また、 化合物 (lb)は、 前記の工程とは逆に、 ポリアルキレングリコール類 Aのハ ロゲン化物もしくはトシル化物を環状ポリチオール類と反応させることによって も得ることができる。
ポリアルキレングリコール類 Aのチオール誘導体は市販のものを用いるか、 Samuel Zalipskyらによってまとめられた方法 [バイオコンジュゲート ケミスト リ一 (Bioconjugate Chem.) 、 6卷、 150頁 (1995年) ] で調製できる。
各工程の反応条件、 精製条件は製造法 1に準じる。 製造法 2 - 1
化合物 (lb)のうち、 R2がカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナ一 ト、 イソチオシアナート、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリァゾリルォキシカルボニル、 フ夕ル イミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級アルコ キシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォ キシである化合物は、 X1が- S-である化合物を製造法 2に従って製造した後、 製造 法 1— 1〜製造法 1 _ 9に記載された方法を組み合わせて得ることができる。 製造法 3 : X1が NR3である化合物
化合物 (I)のうち、 X1が NR3 (式中、 R3は前記と同義である)である化合物 (Ic)は、 例えば製造法 1と同様に、 環状ポリオール類を環状ポリアミン類に変換した化合 物または市販の環状ポリアミン類と、 ポリアルキレングリコール類 Aのハロゲン
化物もしくはトシル化物とを、 適当な溶媒中、 適当な塩基の存在下で反応させる ことによって得ることができる。
化合物 (Ic)は、 ポリアルキレングリコール類 Aのァミノ誘導体を環状ポリハライ ド類と反応させることによつても得ることができる。
また、 化合物 (Ic)は環状ポリアルデヒド類 1当量と、 ポリアルキレングリコール 類 Aのァミノ誘導体:!〜 10当量とをメタノール、 エタノール、 ジメチルホルムアミ ド、 ァセトニトリル、 ジメチルスルホキシド、 水、 緩衝液等の適当な溶媒に溶解 または懸濁し、 -20〜100°Cで:!〜 100当量のシァノ水素化ホウ素ナトリゥムゃ水素 化ホウ素ナトリウム等の還元剤の存在下で反応させることによつても得ることが できる。
さらに、 化合物 (Ic)は、 環状ポリアミン類とポリアルキレングリコール類 Aのァ ルデヒド誘導体を用いても製造することができる。
前記環状ポリアルデヒド類としては市販の化合物をそのまま用いるか、 環状ポ リアルコール類を酸化して用いるか、 あるいは環状ポリカルボン酸類を還元して 用いればよい。 また、 ポリアルキレングリコール類 Aのアルデヒド誘導体として は市販の化合物を利用できるし、 また、 ポリアルキレングリコール類 Aの末端の アルコールを酸化して用いることもできる。
各工程の反応条件、 精製条件は製造法 1に準じる。 製造法 3— 1
化合物 (Ic)のうち、 R2がカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナ一 ト、 イソチオシアナ一ト、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ夕ル イミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級アルコ キシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォ キシである化合物は、 化合物 (Ic)を製造法 3に従って合成した後、 製造法 1 一 1〜 製造法 1— 9に記載された方法を組み合わせて製造することができる。
製造法 4 : X1が R4-NH-C(=0)-R5または R6-C(=0)-NH-R7である化合物 化合物 (I)のうち、 X1が R4-NH-C(=0)-R5 (式中、 R4および R5はそれそれ前記と同 義である) である化合物 (Ida)は、 例えばシクロへキサントリカルボン酸や Kemp's triadd等から選ばれる環状ポリカルボン酸化合物をべプチド合成法 [泉屋ら、 ぺプ チド合成の基礎と実験 (1985年) 、 丸善] に従い、 Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド等の適当な溶媒中に溶解または懸濁し、次いで 1〜 30当量の Ν-ヒドロキシスクシンィミ ド、 Ν-ヒドロキシフ夕ルイミ ド、 Ν-ヒドロキシベンゾ トリアゾール、 Ρ-二トロフエノール等のアルコール体と、 1〜30当量の Ν,Ν'-ジシク 口へキシルカルボジイミ ド、 ベンゾトリアゾ一ル -1-ィルォキシトリピロリジノホ スホニゥムへキサフルォロりん酸塩等の縮合剤を加え、 さらに 1〜3当量のポリア ルキレングリコール類 Αのアミノ誘導体を加えて反応させることによって得るこ とができる。 反応は無水条件下、 -20°C〜: 100°Cで、 1時間〜 10日間攪拌することに よって行われる。
また、 環状ポリカルボン酸分子中の 1個以上のカルボキシをメチル、 ェチル、 ベンジル、 tert-ブチル等の適当な保護基で保護した後、 ポリアルキレングリコ一 ル類 Aのアミノ誘導体を残りの 2個のカルボキシに前記の方法で導入し、 続いて カルボキシの保護基を通常の脱保護法で除去することによって、 R2がカルボキシ である 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール誘導体を高純度に含む反応液を得る こともできる。 この場合、 カルボン酸の保護基の導入ゃ該保護基の除去には通常 のべプチドの合成法で用いられる方法 [泉屋ら、ぺプチド合成の基礎と実験(1985 年) 、 丸善] を利用できる。 環状ポリカルボン酸類中のカルボキシの配置は、 立 体配置を含めて何れでもよく、 ポリアルキレングリコール類 Aのアミノ誘導体と しては分子量分布が均一 (好ましくは、 Mw/Mnが 1.1以下) であればいかなる平均 分子量のものを用いてもよい。
また、 化合物 (I)のうち、 X1が R6-C(=0)-NH-R7 (式中、 R6および R7はそれそれ前 記と同義である) である化合物 (Idb)は、 前記工程とは逆に、 環状ポリアミン類と ポリアルキレングリコ一ル類 Aのカルボン酸誘導体の活性エステル、 あるいはポ
リアルキレングリコ一ル類 Aの酸ハライ ド誘導体とを反応させる方法でも得るこ とができる。 ポリアルキレングリコール類 Aの酸ハライ ド誘導体はポリアルキレ ングリコール類 Aのカルボン酸誘導体をハロゲン化チォニルまたはハロゲン化チ ォニルと トルエン、 ジメチルホルムアミ ド等の適当な混合溶媒中、 ピリジン、 ト リエチルァミン等の適当な触媒存在下で、 0〜: 150°Cで、 1〜24時間加熱することに よって得ることができる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 4 1
化合物 (Ida)および化合物 (Idb)のうち、 R2がカルボキシ、 力ルバモイル、 シァ ノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級ァ ルキル、 イソシアナ一ト、 イソチオシアナート、 スクシンイミ ドォキシカルボ二 ル、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキ シカルボニル、 フタルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしく は非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリー ルォキシカルボ二 レオキシである化合物は、 化合物 (Ida)または化合物 (Idb)を製造 法 4に従って合成した後、 製造法 1一 1〜製造法 1― 9に記載された方法を組み 合わせて得ることができる。 製造法 5 : X1が R8-C(=0)-0または 0-C(=0)-R9である化合物
化合物 (I)のうち、 X1が R8-C(=0)-0 (式中、 は前記と同義である) または 0-C(=0)-R9 (式中、 R9は前記と同義である) である化合物 (Ie)は、 例えばポリアル キレングリコール類 Aと環状ポリカルボン酸類、 あるいはポリアルキレングリコ —ル類 Aのカルボン酸誘導体と環状ポリオール類の組合わせを用いて、 脱水縮合 により得ることができる。 脱水縮合の方法としては通常のエステル合成で用いら れるような、 酸または塩基触媒下に脱水する方法か、 あるいはジメチルホルムァ ミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリル、 ピリジン、 塩化メチレン等の適 当な溶媒中、 Ν,Ν'-ジシクロへキシルカルボジィミ ド等の縮合剤で対応するアルコ
—ル体とカルボン酸を縮合する方法等を利用することができる。 さらに、 上記ェ 程において酸ハロゲン化物と、 対応するアルコール体を反応させることによって も目的物を合成できる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 5 - 1
化合物 (Ie)のうち、 R2がカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナ一 ト、 イソチオシアナート、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ夕ル イミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級アルコ キシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォ キシである化合物は、 化合物 (Ie)を製造法 5に従って合成した後、 製造法 1— 1〜 製造法 1— 9に記載された方法を組み合わせて得ることができる。 製造法 6 : X1が R6a-0-C(=0)-NHまたは R4-NH-C(=0)-〇である化合物
化合物 (I)のうち、 X1が R6a-0-C(=0)-NH (式中、 R6aは前記と同義である) である 化合物 (Ifa)は、 例えば以下のようにして製造することができる。
市販の環状ポリアミン類、 または前記製造法を組み合わせて環状ポリオール類 より調製した環状ポリアミン類にポリアルキレングリコール類 Aのカーボネート 誘導体を 1〜3モル過剰に反応させて、 化合物 (Ifa)を含む粗生成物が得られる。 な お、 ポリアルキレングリコール類 Aのカーボネート誘導体は、 Talia Mironらの方法 [バイオコンジユゲート ケミストリ一(Bioconjugate Chem.)、 4卷、 568頁(1993 年) ] に従って製造することができる。 また、 ポリアルキレングリコール類 Aの カーボネート誘導体としては、 N-ヒドロキシスクシンィミジルカーボネート、 P- 二トロフエニルカーボネート、 イミダゾリルカルボニルォキシ誘導体等を利用す ることができる。
化合物 (I)のうち、 X1が R4-NH-C(=0)-0 (式中、 R4は前記と同義である) である
化合物 (Ifb)は、 例えば以下のようにして製造することができる。
化合物 (I b)は環状ポリオール類のカーボネート誘導体とポリアルキレングリコ —ル類 Aのァミノ誘導体とを上記と同様に反応させることによって得ることがで きる。
他の製造法に準じて官能基の保護、 脱保護を組み合わせることによって、 化合 物 (Ifa)または化合物 (Ifb)を選択的に生成させることもできる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 6— 1
化合物 (If)のうち、 R2がカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナ一 ト、 イソチオシアナ一ト、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置 換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ夕ル イミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級アルコ キシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォ キシである化合物は、 化合物 (If)を製造法 6に従って合成した後、 製造法 1— 1〜 製造法 1一 9に記載された方法を組み合わせて調製することができる。
Ri-Mn-X
1を Lに結合して 1本鎖化合物を取得し、 同様の反応で前記と同一または 異なる
を Lに結合して、 2本鎖の化合物を取得することもできる。例えば、 製造法 1〜6に示した方法のうちいずれかの反応を利用して L中の 1個所の官能基 にポリアルキレングリコール類を結合させ、 1本鎖化合物を得る。 生成する 1本鎖 化合物の割合は、反応に使用するポリアルキレングリコール類と、 L部分の構造を 構築する原料の比を変えることで調節することができ、 1本鎖化合物を主成分にす ることも可能である。得られた 1本鎖化合物はそのままの純度で、 あるいは製造法 1に示した方法に準じて任意の純度に、 あるいは高純度に精製して次のステップ に使用することができる。
このようにして得られた 1本鎖化合物と、前記と同一または異なるポリアルキレ ングリコール類を製造法 1〜 6に示したいずれかの方法に準じて結合して、 2本鎖
化合物が調製できる。 なお、 2本目のポリアルキレングリコール類は 1本鎖化合物 を取得した反応と同様の反応に付すこともできるが、 異なる反応に付し異なる結 合様式を有するように調製してもよい。 例えば、 水酸基、 ァミノ、 カルボキシ等 の複数の官能基を有する化合物を L部分の構造を構築する原料に使用する場合、製 造法 1に示した方法で X1が Oである 1本鎖化合物をまず取得し、 次いで製造法 4に 示した方法で 2本目のポリアルキレングリコール類を X1が R4-NH-C(= 0)-R5となる ように反応させることができる。以上のように製造法 1〜 6の組合わせで 2つのポ リアルキレングリコール類が同一または異なる結合様式で Lに結合した 2本鎖化合 物を得ることができる。 さらに、 使用するポリアルキレングリコ一ル類は 1本目と 2本目の分子量が異なっていてもよく、 各々のポリアルキレングリコール類をしに 結合させる反応で異なる平均分子量のポリアルキレングリコール類を使用するこ とで容易に目的物が得られる。
また、 Lにポリアルキレングリコール類を導入する反応において、 L中の 1個所 以上の官能基 (例えば製造法 1の場合、 1個所以上の水酸基) を残し、 他の官能基 を適当な保護基で保護してから、ポリアルキレングリコール類と反応、結合させ、 その後、 保護基を除去することも可能である。
本発明の分岐型ポリアルキレングリコール類は、 上記製造法で具体的に示され た化合物以外であっても、 上記製造法に準じて得ることができる。
なお、 先にも述べたとおり、 製造法 1〜6の各工程において、 原料に用いるポ リアルキレングリコール類は市販のものを用いることもできるが、 Samuel Zalipsky [バイオコンジュゲート ケミストリ一 (Bioconjugate Chem.) 、 6巻、 150 頁 (1995年) ] によってまとめられた各種の方法等によって容易に製造すること も可能である。
式 (Ix)の各基の定義において、低級アルキルおよび低級アルカノィルの低級アル キル部分は、 直鎖状または分岐状の炭素数 1〜8の、 例えばメチル、 ェチル、 n-プ 口ピル、 イソプロピル、 n-ブチル、 イソブチル、 sec-ブチル、 tert-ブチル、 ペンチ ル、 ネオペンチル、 へキシル、 ヘプチル、 ォクチル等を包含する。 アルキレンは、 炭素数:!〜 8の、 例えばメチレン、 エチレン、 n-プロピレン、 イソプロピレン、 n-
ブチレン、 イソプチレン、 sec-ブチレン、 tert-ブチレン、 ペンチレン、 ネオペンチ レン、 へキシレン、 ヘプチレン、 ォクチレン等を包含する。
式 (Ix)において、 Mxは OCH2CH2、 OCH2CH2CH2、 OCH(CH3)CH2、
(OCH2CH2)rx-(OCH2CH2CH2)sx (式中、 rxおよび sxは同一または異なって、 任意の正 の整数を表す) または (OCH2CH2)rax-[OCH(CH3)CH2]sax (式中、 raxおよび saxはそれ それ前記 rxおよび sxと同義である) を表し、 (OCH2CH2)ra-(OCH2CH2CH2)sx (式中、 および はそれそれ前記と同義である) または (OCH2CH2)rax-[OCH(CH3)CH2]sax (式中、 raxおよび saxはそれぞれ前記と同義である) である場合、 rxおよび sxなら びに raxおよび saxは、 好ましくは 1〜: 100,000であり、 さらに好ましくは 1〜1,000で ある。
式 (Ix)において、 nxは任意の正の整数を表し、 好ましくは 10〜: 100,000であり、 さらに好ましくは 100〜1,000である。
式 (Ix)において開示される、 1本鎖ポリアルキレングリコール類が 3本以上結合し、 かつ、 生理活性ポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カル ボキシル基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な基が結合し た分岐型ポリアルキレングリコール類、 (Mx)nxで表されるポリアルキレングリコ ール部分の平均分子量は、 約 1,000〜: 1,000,000が好ましく、 5,000〜: 100,000がさら に好ましい。 (Mx)nxが- (OCH2CH2)nx-である場合、 原料となるポリエチレングリコ —ル類は Mw (重量平均分子量) /Mn (数平均分子量) で表される分子量分布が 1.1 以下の単分散のものが望ましく、 平均分子量 30,000以下であれば市販のものを用 いることができる。 例えば、 平均分子量が 2,000、 5,000、 10,000、 12,000、 20,000 等のモノメ トキシポリエチレングリコールが利用できる。
式 (Ix)において、 qxは:!〜 3の整数を表し、 好ましくは 1である。
式 (Ix)において、 mxは 3以上の整数を表し、 好ましくは 3〜4である。
式 (Ix)で表される分岐型ポリアルキレングリコール類の分子量は、 500〜
1,000,000の範囲にあることが好ましい。
式 (Ix)において、 Lxは 4以上分岐が可能な基であり、 Lx上の置換基として、 水酸 基、置換もしくは非置換の低級アルキル、低級アルコキシ、 ァミノ、 カルボキシ、
シァノまたはホルミル等を有じていてもよい。 ここで、 低級アルキルおよび低級 アルコキシの低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと同義であり、 置換低級ァ ルキルにおける置換基としては、 水酸基、 ァミノ、 低級アルカノィルォキシ、 低 級アルカノィルァミノ、 低級アルコキシ、 低級アルコキシアルコキシ、 低級アル カノィル、 低級アルコキシカルボニル、 低級アルキル力ルバモイル、 低級アルキ ルカルバモイルォキシ等があげられる。 低級アルカノィルォキシ、 低級アルカノ ィルァミノ、 低級アルコキシ、 低級アルコキシアルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルコキシカルボニル、 低級アルキル力ルバモイルおよび低級アルキルカル バモイルォキシの低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと同義である。
Lxで表わされる 4以上分岐が可能な基としては、 X2x-X3xを介してポリべプチド 中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基と反応性を有する 基に変換可能な基、 あるいは該反応性を有する基を結合でき、 Xlxを介して 1本鎖 ポリアルキレングリコール類を 3分子以上分岐させることができればいかなる基 を用いてもよい。 Lxとしては、 例えばポリオ一ル類、 ポリカルボン酸等で、 分子 量 1,000以下の化合物から水素原子 4個以上を除いた基があげられる。 ポリオール 類の具体例としては、 グルコース、 D, L—ソルビトール、 リボース、 エリスリ ト ール、 ペン夕エリスリ トーノレ、 ト リシン (Tricine、 N-[Tris ( hydroxymethyl) methyljglycine) 、 イノシトール、 コ一ル酸、 3, 4, 5—トリヒドロキシベンゾィヅ クァシヅ ド (3,4,5-Trihydroxvbenzoic acid, Gallic aci^l、 2, 4, 6— ト リヒ ドロキシべ ンゾイツクァシヅ ド、 3, 4, 5—トリヒドロキシベンズアルデヒド、 キナ酸 (Quinic acid) 、 シキミ酸 (Shikimic acid) 、 トリス (ヒ ドロキシメチル) ァミノメタン等 の低分子化合物およびそれらの立体異性体等があげられ、 ポリカルボン酸の具体 例としては、 1, 4, 5, 8—ナフタレンテトラカルボン酸、 ピロメリ ト酸、 ジエチレン トリアミンペン夕ァセティ ックァシッ ド、 1, 2, 3, 4—ブタンテトラカルボン酸、 ク ェン酸、 ァ—カルボキシグル夕ミン酸等の低分子化合物およびそれらの立体異性 体等があげられる。
Lxとして好ましい基としては、 トリシンから水素原子 4個以上を除いた基、 シ キミ酸から水素原子 4個以上を除いた基、 キナ酸から水素原子 4個以上を除いた
基、 エリスリ トールから水素原子 4個以上を除いた基、 ペン夕エリスリ トールか ら水素原子 4個以上を除いた基およびグルコースから水素原子 4個以上を除いた 基等があげられる。
Lx部分の構造の構築は、 例えば市販品の化合物をそのまま利用するか、 一般の 有機合成法によってポリアルキレングリコール類の結合に適した形に誘導体化し て利用するか、あるいは官能基の保護を行った後に利用して行うことができる [日 本化学会編、 実験化学講座 第 4版 (1992年) 、 有機合成 I〜V、 丸善、 プロテクテ ィブ グループス イン オーガニック シンセシス( PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS)、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サンズ インコ一 ポレイテッ ド (JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) 等] 。
上記で例示した以外のシクロへキサン類は、 例えば木檜ら [大有機化学、 第 6 卷、 183頁 ( 1958年) 、 朝倉書店] または G. E. McCaslandと E. Clide Horswill [ジャ —ナル ォブ アメリカン ケミカル ソサイティ (Journal of American Chemical Society) 、 76卷、 2373頁 (1954年) ] の方法等に従って合成することができる。 式 (Ix)において、 Xlxを介したポリアルキレングリコール類と Lxとの結合は通常 の有機合成法で知られている反応を容易に組み合わせて行うことができる [日本 化学会編、 実験化学講座 第 4版、 19-23頁 (1992年) 、 有機合成 I〜V、 丸善] 。 式 (Ix)において、 R2xはポリペプチド中のアミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C 末端カルボキシル基と反応性を有する基か、 該反応性を有する基に変換可能な基 を表す。
すなわち、 上記反応性を有する基としては、 ポリペプチド中の、 リジン、 シス ティン、 アルギニン、 ヒスチジン、 セリン、 スレオニン、 トリプトファン、 ァス パラギン酸、 グルタミン酸、 グルタミン等の各側鎖、 N末端アミノ基、 C末端カル ボキシル基のいずれかと反応性を有する基が包含され、 例えば水酸基、 カルボキ シ、 ホルミル、 ァミノ、 ビニルスルホニル、 メルカプト、 シァノ、 力ルバモイル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシアナ一ト、 イソチオシ アナート、 ォキシラニル、 低級アルカノィルォキシ、 マレイミ ド、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾ
トリァゾリルォキシカルボニル、 フタルイミ ドォキシカルボニル、 イミダゾリル カルボニル、 置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシ、 置換もし くは非置換のァリールォキシカルボニルォキシ、 トレシル、 低級アルカノィルォ キシカルボニル、 置換もしくは非置換のァロイルォキシカルボニル、 置換もしく は非置換のァリールジスルフィ ド、 アジド等があげられる。
上記の各基の定義において、 低級アルコキシカルボニルォキシ、 ハロゲン化低 の低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと同義である。 ァリールォキシカルボ ニル、 ァリールォキシカルボニルォキシおよびァリールジスルフィ ドのァリール 部分としては、 炭素数 6〜14の、 例えばフエニル、 ナフチル、 ビフエ二ル、 アント リル等があげられる。 ァロイルォキシカルボ二ルのァロイル部分としては、 炭素 数 7〜13の、 例えばべンゾィル、 ナフ トイル、 フタロイル等があげられる。 ハロゲ ン化カルボニルおよびハロゲン化低級アルキルのハロゲン部分としては、フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素の各原子があげられる。
置換低級アルコキシカルボニルォキシにおける置換基としては、 同一または異 なって置換数 1〜3の、 例えば、 水酸基、 カルボキシ、 ハロゲン等があげられる。 ここで、 ハロゲンは、 前記と同義である。
置換ァリールォキシカルボニル、 置換ァリールォキシカルボニルォキシ、 置換 ァリールジスルフィ ドおよび置換ァロイルォキシカルボニルにおける置換基とし ては、 同一または異なって置換数 1〜3の、 例えば水酸基、 カルボキシ、 ハロゲ ン、 シァノ、 低級アルキル等があげられる。 ここで、 ハロゲンおよび低級アルキ ルは、 それぞれ前記と同義である。
R2xで表される基は、 Lx部分の構造を構築する原料に含まれていてもよいし、 該 原料化合物中の必要な官能基をあらかじめ適当な保護基 [プロテクティブ グル —プス イン オーガニック シンセシス ( PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS) 、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サンズ インコーポレイテ ッ ド (JOHN WILEY & SONS, INC.) ( 1991年) 等] で保護し、 Xlxを介してポリ アルキレングリコール類を Lxに結合して分岐させた後に脱保護、 さらには必要に
より変換して形成してもよい。さらにポリアルキレングリコール類を xlxを介して から分岐させた後に、 通常の有機合成法によつて Lxに必要により X2xまたは X3x を介して前記 R2xを導入することもできる。
より具体的には、 例えば以下の製造法で本発明における分岐型ポリアルキレン グリコール類を製造することができるが、 製造法は、 これらに限定されるもので はない。 製造法 l x : Xlxが結合、 0、 アルキレン、 0(CH2)tax、 または (CH2)tbxOである化合 物の製造
化合物 (lx)のうち、 Xlxが結合、 0、 アルキレン、 0(CH2)tax (式中、 taxは前記と 同義である)、または (CH2)tbxO (式中、 tbxは前記と同義である)である化合物( lax) は、 例えば以下の方法により製造することができる。
水酸基を 3個所以上有するポリオ一ル類を、無水状態で Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ピリジン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸 化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン等の適当な塩基の存在下、 ポリア ルキレングリコールまたはそのモノアルキルエーテルもしくはモノカルボン酸ェ ステル (以下、 これらをまとめてポリアルキレングリコール類 Axという) のハロ ゲン化物もしくはトシル化物を 3モル以上加えて、 -20〜150°Cで 1時間〜 10日間反 応させて、 3本鎖以上の分岐型ポリアルキレングリコ一ル類を含む混合物が得られ る
ポリオール類はキナ酸、 グルコース、 ソルビトール、 リボース、 エリスリ トー ル、 ペン夕エリスリ トール、 トリシン、 イノシトール等の巿 f及の化合物、 または 市販の化合物から導かれる化合物等から選ばれる。 市販の化合物から導かれる化 合物としては、 例えばエチレンジアミンテトラ酢酸 ( ethylenediaminetetraacetic acid) 、 1,2,4,5-ベンゼンテ卜ラカノレボン酸 ( 1,2,4,5-benzenetetracarboxylic acid) ヽ γ -カルボキシグル夕ミン酸(ァ - carboxyglutamc acid)等から選ばれるポリカル ボン酸を通常の有機合成法 [日本化学会編、実験化学講座 第 4版、 19〜21巻(1992
年) 、 丸善] に従って適当な還元剤で還元することによって得られるポリオール 類等があげられる。 還元剤としては、 水素化リチウムアルミニウム、 水素化ホウ 素ナトリウム、 シァノ水素化ホウ素ナトリウム、 水素等があげられる。
ポリオール類中の水酸基の配置は何れでもよく、 反応に不必要な官能基を文献 [プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス
(PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS ) 、 第 2版、 ジョン ヮイリ一 アンド サンズ インコーポレイテッ ド(JOHN WILEY & SONS,INC.) ( 1991年) 等] に記載の方法によって適当に保護、 あるいは誘導体化してから、 反応に使用 . することができる。
ポリアルキレングリコ一ル類 Axのハ口ゲン化物およびトシル化物は Samuel Zalipskyの総括 [バイォコンジユゲート ケミストリー (Bioconjugate Chem.)、 6 卷、 150頁(1995年)]等に開示された各種の方法で容易に製造することができる。 結合に使用するポリアルキレングリコ一ル類 Axのハロゲン化物およびトシル化 物としては分子量分布が均一であれば (好ましくは、 Mw/Mnが 1.1以下) いかなる 平均分子量のものも用いられる。
得られた 3本鎖以上の分岐型ポリアルキレングリコ一ル類を含む混合物はその ままの純度、あるいはイオン交換ク口マトグラフィ一や逆相クロマトグラフィー、 疎水クロマトグラフィー、 二相分配、 再結晶等の既知の方法で 3本鎖、 4本鎖、 5 本鎖、 またはそれ以上の分岐型ポリアルキレングリコ一ル類を分岐数に応じて任 意の純度に精製、 単離して、 次のステップに用いることができる。 ここまでのェ 程で、 化合物 (lax) のうち、 R2が水酸基である化合物 (Iajx) のいくつかが得ら れる。
一方、 ポリハラィ ド類またはポリ トシル類とポリアルキレングリコール類 Axを 使用することによつても目的の 3本鎖以上の分岐型ポリアルキレングリコール類 を調製することができる。 この場合、 3モル相当以上のポリアルキレングリコール 類 Axを Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒ ドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1モルのポリアルキレングリコー ル類 Axあたり 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 ト
リエチルァミン等の適当な塩基の存在下、 1モル相当のポリハラィ ド類またはポリ トシル類を加えて、 -20〜 150°Cで 1時間〜 10日間反応させて目的物が得られる。 ポリハラィ ド類は市販の化合物であるか、 前記ポリオール類をハロゲン化合物 に変換 [日本化学会編、 実験化学講座、 第 4版、 19巻 (1992年) 、 丸善] して得ら れる。 ポリ トシル類はポリオール類を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスル ホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ピリジン等の適当 な溶媒に溶解または懸濁し、水酸基当たり 1〜30モルの水素化ナトリウム、 酸化亜 鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン、 カリウムナフ夕レン等の適当な塩基 の存在下、 水酸基当たり 1〜3モル相当のハロゲン化トシルを加えて、 -20〜: 150°C で 1時間〜数曰間反応させることで得ることができる。
次に、得られた 3本鎖以上の分岐型ポリアルキレングリコール類を含む混合物ま たは精製化合物に、 R2xを導入する。 R2xとしては、 ポリアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物をポリオール類、 ポリハラィ ド類 またはポリ トシル類に結合した後、 ポリオール類、 ポリハラィ ド類またはポリ ト シル類に残存している官能基をそのまま利用するか、 あるいはあらかじめポリォ ール類に結合している官能基を保護しておき、 ポリアルキレングリコール類 Axま たはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を結合後、 官能基の保護基を除去して 得られる基を利用してもよい。 この場合、 前記ポリオール類、 ポリハライ ド類ま たはポリ トシル類中の 1個所以上の水酸基、または他の官能基を適当な保護基で保 護した後、 前記と同様の方法で残りの水酸基、 ハロゲンまたはトシル基部分にポ リアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を導 入し、 3本以上のポリアルキレングリコールが結合した化合物を合成し、 保護基を 除去した官能基をそのまま利用するか、 あるいは該官能基の少なくとも一つを後 述する方法に従って R2xに変換する。ポリアルキレングリコール類 Axまたはそのハ ロゲン化物もしくはトシル化物を結合する前、 もしくは結合した後にポリオール 類、 ポリハラィ ド類またはポリ トシル類に存在する官能基としては、 水酸基の他 に、 カルボキシ、 ァミノ、 ハロゲン、 シァノ、 ホルミル、 カルボニル等がある。 適当な官能基の保護基としては水酸基の場合、 ペンジル、 tert-プチル、 ァセチル、
ベンジルォキシカルボニル、 tert-ブチルォキシカルボニル、 ジメチル tert-ブチルシ リル、 ジフ: cニル tert-ブチルシリル、 トリメチルシリル、 トリフエニルシリル、 トシル、 テトラヒ ドロビラニル等があげられ、 ァミノの場合、 メチル、 ェチル、 9-フルォレニルメチルォキシカルボニル、 ベンジルォキシカルボニル、 ニトロべ ンジルォキシカルボニル、 N-フ夕ルイミ ド、 ァセチル、 tert-ブチルォキシカルボ ニル等があげられ、 カルボキシの場合、 ベンジル、 メチル、 ェチル、 tert-プチル、 9-フルォレニルメチル、 メ トキシェトキシメチル、 2,2,2-トリクロロェチル、 2- (ト リメチルシリル)ェチル、 シンナモイル、 ァリル、 ニトロフエニル等があげられ、 ホルミルの場合、 ジメチルァセ夕一ル、 ジェチルァセタール、 ジベンジルァセ夕 ール、 1,3-ジォキサニル等があげられる [プロテクティブ グループス イン ォ —ガニック シンセシス ( PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS ) 、 第 2版、 ジョン ワイ リー アンド サンズ インコーポレイテッド (JOHN WILEY & SONS, INC. ) ( 1991年) ] 。
あらかじめ存在する官能基をそのまま、 または保護、 脱保護して R2xとして利用 でき、 Lx部分の構造を構築する原料となるポリオール類、 ポリハラィ ド類または ポリ トシル類の具体例としては、 シキミ酸、 キナ酸、 3,4,5-トリヒドロキシベンゾ イツクアシッ ド、コール酸またはこれらのハラィ ド、 トシル化物等があげられる。 化合物 (Ix)のうち、 Lxを含む化合物に新たに置換基 R2xを導入して得られる化合 物の場合、 例えば以下の製造方法で容易に製造を行うことができる。 製造法 1 X— 1
化合物 (lax)のうち、 R2xがカルボキシである式 (Iaax)
(Rix-(Mx)nx-Xiax)mxLx(X2x-X3x-COOH)qx (Iaax)
(式中、 Xlaxは結合、 0、 アルキレン、 0(CH2),ax、 または (CH2),bxOを表し、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義である) で表される化 合物、
R2xが力ルバモイルである式 (Iabx) (Ri-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2x-X3x-CONH2)qx (Iabx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xla\ X2xおよび X3xはそれそれ前記と同 義である) で表される化合物、
R2xがシァノである式 (Iacx)
(Ri-(Mx)nx-Xi-)mxLx(X2x-X3x-CN)qx (Iacx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義で ある) で表される化合物は例えば以下のように合成することができる。
化合物 (Iaax) 、 化合物 (Iabx) および化合物 (Iacx) は、 ポリオール類を用い て、 例えば製造法 I Xに従って得られる化合物 (lax) のうち、 R2xとして水酸基を 有する化合物 (lajx) を含む反応混合物または精製化合物を水、 塩化メチレン、 ト ルェン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶媒中、 触媒量または:!〜 20%の塩基存在 下、 1〜30モル相当のアクリル酸、 アクリルアミ ド、 アクリロニトリル等と、 -20 〜: 150°Cで 1時間〜数日間反応させて得ることができる。塩基としては、 水酸化力 リウム、水酸化ナトリゥム、水素化ナトリゥム等があげられる。また、化合物(Iaax) は、 例えば製造法 1 Xで得られる化合物(lajx) を含む反応混合物または精製化合 物を無水状態で Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、:!〜 50モルの水素化ナト リウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン等の適当な塩基の存在 下、 1〜50モル相当のひ-ノヽロゲン化酢酸エステルと、 -20〜: L50°Cで 1時間〜数日間 反応させた後、 加水分解して得ることもできる。 さらに、 化合物 (Iaax) は、 例 えば製造法 1 Xで得られる化合物(lajx) を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチル スルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁 し、 1〜50モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリエチルァ ミン等の適当な塩基の存在下、 1〜50モルのスクシンィミジルカーボネート、 Ρ-
二トロフエニルクロ口ホルメート、 カルボ二ルジィミダゾ一ル等の活性化剤と、
-20〜100°Cで 1時間〜 10日間反応させて活性化し、 その後、 ァ-ァミノ酪酸、 グリ シン、 ァラニン等のアミノ酸またはその誘導体と反応させることによつても得 られる
また、 製造法 1 Xで得られる化合物 (Iajx) を前記同様の塩基存在下、 無水コハ ク酸、 無水グルタル酸等の酸無水物と反応させることによつても化合物 (Iaax) を製造することができる。
また、 化合物(Iaax) は、 例えばポリハラィ ド類を用いて製造法 1 Xに従って、 化合物 (lax) のうち R2xがハロゲン化低級アルキルである化合物 (Iaix) を製造し た後、 ヒドロキシカルボン酸エステル、 マロン酸エステル、 ァ-ァミノ酪酸のエス テル体、 ァラニンのエステル体、 グリシンのエステル体等を N,N-ジメチルホル ムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テトラヒドロフラン等の適当な溶 媒に溶解または懸濁し、 1〜50モルの水素化ナトリウム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリ ゥム、 トリェチルァミン等の適当な塩基の存在下、 化合物 (Iaix) を加え、 -20〜 150°Cで 1時間〜数日間反応を行った後、 加水分解して得ることもできる。
さらに、 化合物 (Iaax) は、 例えば前記ポリオ一ル類もしくはポリハラィ ド類 の一個所以上の水酸基またはハロゲンを、 あらかじめカルボン酸あるいはカルボ ン酸の保護体を含む残基で置換し、 これを用いて製造法 1で示した方法でポリオ —ル類もしくはポリハラィ ド類の残りの 3個所以上の水酸基またはハロゲンをポ リアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物で置 換することで得ることもできる。 この場合、 カルボン酸またはカルボン酸の保護 体を含む残基の導入は、 前記と同様にして行うことができる。 カルボン酸を保護 した場合には、 ポリアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくは トシル化物をポリオール類もしくはポリハライ ド類に導入した後に脱保護して遊 離カルボン酸を生成させる。
カルボン酸に変換された化合物は、 陰イオン交換クロマトグラフィー、 疎水ク 口マトグラフィー、 逆相クロマトグラフィー、 二相分配、 再結晶等の既知の方法 で、 任意の純度で精製、 単離することができる。
製造法 1 x— 2
化合物 (lax) のうち、 R2xがァミノである式 (Iadx)
(Ri-(Mx)„x-X1-)mxLx(X2x-X3x-NH2)qx (Iadx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義で ある) で表される化合物は、 例えば製造法 l x— 1で得られる化合物 (Iacx) に 適当な還元剤を作用させて得られる。 還元剤としては、 水素化リチウムアルミ二 ゥム、 水素化ホウ素ナトリウム、 シァノ水素化ホウ素ナトリウム、 水素等があげ られる。
また、 化合物 (Iadx) は、 例えば製造法 l xで得られる化合物 (Iaix) または化 合物 (Iaix) 中のハロゲン部分がトシル基で置換された化合物に 5当量〜過剰量の エチレンジァミン、 プロピレンジアミン等のジアミン類を適当な塩基存在下で反 応させることによつても得られる。
さらに、 製造法 l x— 1で示したのと同様に、 化合物 (Iadx) は、 例えば化合 物 (Iajx) を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 トルエン、 テト ラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 1〜50モルの水素化ナトリゥ ム、 酸化亜鉛、 水酸化ナトリウム、 トリェチルァミン等の適当な塩基の存在下、 1 〜50モルのスクシンィミジルカ一ボネート、 P-二ト口フエニルクロ口ホルメ一ト、 カルボ二ルジィミダゾール等の活性化剤と、 -20〜: L00°Cで 1時間〜 10日間反応させ て活性化し、 その後、 1当量〜過剰量のエチレンジアミンゃプロピレンジアミン等 のジァミン類と適当な塩基存在下で反応させることによつても得られる。
また、 化合物 (Iadx) は、 例えば製造法 1 Xで示した方法に準じ、 あらかじめ Lxを形成させるために利用するポリオール類等の化合物に 1個所以上のァミノま たはァミノの保護体を導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロ ゲン部分にポリアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはト シル化物を 3個所以上置換させる方法によっても得られる。
化合物 (lax) のうち、 R2xがマレイミ ドである式 ( laex)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義で ある)で表される化合物は、例えば Oskar Kellerらの方法 [ヘルべチカ キミ力 ァ クタ (Helv. Chim. Acta) 、 58卷、 531頁 (1975年) ] または Timothy P. Koganらの 方法 [シンセティック コミュニケ一シヨン ( Synthetic Commun.) 、 22卷、 2417 頁 (1992年) ] に従い、 化合物 (ladx) と N-アルコキシカルボニルマレイミ ドと を飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液中で反応させることで得ることができる。 N-ァ ルコキシカルボニルマレイミ ドとしては N-ェトキシカルボニルマレイミ ドゃ N-メ トキシカルボニルマレイミ ドを用いることができる。
また、 化合物 (laex) は、 例えば製造法 1 Xで示した方法に準じ、 あらかじめ Lxを形成させるために利用するポリオ一ル類等の化合物に 1個所以上のマレイミ ドを導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロゲン部分にポリァ ルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはトシル化物を 3個所以 上置換させる方法によっても得られる。
化合物 (ladx) 、 化合物 (laex) およびそれらの合成中間体は、 前記と同様の方 法でポリアルキレングリコール類の分岐数に応じて任意の純度のものとして単離、 精製することができる。 製造法 1 X— 3
化合物 (lax) のうち、 R2xがホルミルである式 (Iafx)
(Rlx-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2-X3x-G(=0)H)qx (Iafx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 rax, qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義で ある) で表される化合物は、 例えば製造法 1 Xで得られる化合物 (lax) のうち R2x としてヒドロキシメチルを有する化合物 (Iagx) を適当な酸化剤で酸化すること で得られる。 酸化剤としては塩化クロム酸ピリジニゥム、 クロム酸、 銀イオン、 ジメチルスルホキシド等があげられる。 また、 化合物 (Iaax) を前記と同様に適 当な還元剤で還元することによつても得ることができる。
また、 例えば製造法 1 Xで得られる化合物 (Iajx) 、 化合物 (laix) または化合 物(laix)中のハロゲン部分がトシル基で置換された化合物にアミノエチルァセ夕 ール、 ヒ ドロキシェチルァセタール、 ハロゲン化工チルァセ夕一ル、 ハロゲン化 メチルァセ夕一ル等を結合させ、 次いでァセタールを除去することによってもホ ルミルを導入することができる。
同様にして、 製造法 1 Xで得られる化合物 (Iajx) を用い、 製造法 1 X— 1で示 した方法に準じて水酸基を活性化し、 続いてアミノエチルァセタール、 ヒドロキ シェチルァセ夕一ル等を結合させ、 次いでァセタールを除去することによつても ホルミルを導入することができる。
また、 化合物 (Iafx) は、 例えば製造法 l xで示した方法に準じ、 あらかじめ Lxを形成させるために利用するポリオール類等の化合物に 1個所以上のァルデヒ ド、 あるいはアルデヒドの保護体を導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸 基またはハ口ゲン部分にポリアルキレングリコ一ル類 Axまたはそのハ口ゲン化 物もしくはトシル化物を 3個所以上置換させる方法でも得られる。
化合物(Iafx)およびその合成中間体は、 前記と同様の方法でポリアルキレング リコール類の分岐数に応じて任意の純度のものとして単離、 精製することができ る 製造法 1 X— 4
化合物 (lax) のうち、 R2xがハロゲン化カルボニルである式 (Iahx)
(R^-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2x-X3x-C(=0)-Zi-)qx (Iahx)
(式中、 Zlxはハロゲンを表し、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3x はそれそれ前記と同義である) で表される化合物は、 例えば R2xがカルボキシであ る化合物 (Iaax) をハロゲン化チォニルまたはハロゲン化チォニルと トルエン、 ジメチルホルムアミ ド等の適当な混合溶媒中、 ピリジン、 トリェチルァミン等の 適当な触媒存在下で、 0〜: L50°Cで:!〜 24時間加熱することによって得られる。ハロ ゲン化カルボニルにおけるハロゲンは前記ハロゲンと同義である。 製造法 1 X _ 5
化合物 (lax) のうち、 R2xがハロゲン化低級アルキルである式 (Iaix) (Ri-(Mx)„x-Xlaxz)mxLx(X2x-X3x-Z2x)qx (Iaix)
(式中、 Z2xはハロゲン化低級アルキルを表し、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義である) で表される化合物は、 例えば R2xが水 酸基である化合物(Iajx)をハロゲン化チォニルまたはハロゲン化チォニルとトル ェン、 ジメチルホルムアミ ド等の適当な混合溶媒中、 ピリジン、 トリェチルアミ ン等の適当な触媒存在下で、 0〜: 150°Cで:!〜 24時間加熱することによって得られる c ハ口ゲン化低級アルキルにおけるハロゲンおよび低級アルキル部分はそれそれ前 記と同義である。
また、 化合物 (Iaix) は、 例えば製造法 l xで得られる化合物 (Iajx) または R2x がァミノである化合物 (Iadx) に、 前記同様適当な塩基存在下、 5当量〜過剰量の ジブロモェタンやジブロモプロパン等のジハ口ゲン化アルキル類を反応させるこ とによっても得られる。
さらに、 化合物 (Iaix) は、 例えば前記製造法 1 Xで示した方法に準じ、 あらか じめ Lxを形成させるために利用するポリオール類等の化合物に 1個所以上のハロ ゲン化低級アルキルを導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基またはハロ ゲン部分にポリアルキレングリコ一ル類 Axまたはそのハロゲン化物もしくはト
シル化物を 3個所以上置換させる方法によっても得られる。
化合物(Iaix)およびその合成中間体は、 前記と同様の方法でポリアルキレング リコール類の分岐数に応じて任意の純度のものとして単離、 精製することができ る。 製造法 1 X— 6
化合物 (lax) のうち、 R2xがイソシアナートである式 (Iakx) (R^-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2x-X3x-N=C=O)qx (Iakx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義で ある) で表される化合物は、 例えば、 化合物 (Iadx) をトルエン、 テトラヒ ドロ フラン、 塩化メチレン等の適当な溶媒中、 ホスゲンまたは塩化ォキサリルと 0〜 150°Cで:!〜 24時間反応させるか、 Ν,Ν'-カルボ二ルジィミダゾ一ルと反応させた後 に室温で分解させて得られる。 ' 化合物(lax)のうち、 R2xがイソチオシアナ一ト (-N=C=S)である化合物(Iapx) はホスゲンの代わりにチォホスゲンを用いる以外は上記の方法に従って製造する ことができる。 , 製造法 1 X— 7
化合物 (lax) のうち、 R2xがスクシンィミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非 置換のァリールォキシカルボニル、 ペンゾトリアゾリルォキシカルボニルまたは フ夕ルイミ ドォキシカルボニルである式 (Ialx)
(R^-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2x-X3x-R2ax)qx (Ialx)
(式中、 R2axはスクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは非置換のァリ一 ルォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニルまたはフ夕ルイミ ド ォキシカルボニルを表し、 Rlx、. Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれ
それ前記と同義である) で表される化合物は、 通常のエステル合成方法に従って 製造することができる。 例えば、 化合物 (laax) 1モルに対し、 N-ヒドロキシスク シンイミ ド、 置換もしくは非置換の水酸化ァリール、 N-ヒ ドロキシベンゾトリア ゾールまたは N-ヒドロキシフタルイミ ド 1〜: 10モルを、 1〜10モルの Ν,Ν'-ジシクロ へキシルカルポジイミ ド等の縮合剤存在下、 ジメチルホルムアミ ド、 塩化メチレ ン、 ジメチルスルホキシド等の適当な溶媒中、 -20〜100°Cで 1〜24時間反応させる ことによって目的物を得ることができる。 より詳しくは、 A. Fradetら [ポリマー ブルチン (Polym. Bull.) 、 4卷、 205頁 (1981年) ] 、 または K. Geckelerら [ポリ マ一 ブルチン (Polym. Bull.) 、 1卷、 691頁 (1979年) ] によるポリアルキレン グリコールの末端にカルボキシル基を導入する方法、 カルボキシメチルポリアル キレングリコールの N-ヒドロキシスクシンィミ ドエステルの製造方法等に準じて 得ることができる。
ここで、置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルは前記と同義である。 水酸化ァリールのァリール部分はァリールォキシカルボ二ルのァリール部分と同 義であり、 置換水酸化ァリールの置換基は、 置換ァリールォキシカルボ二ルの置 換基と同義である。 製造法 1 X— 8
化合物 (lax) のうち、 R2xがビニルスルホニルである式 (Iamx) (Ri-(Mx)„x-X1-)mxLX(X2x-X3x-S02-CH=CH2)qx (Iamx)
(式中、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれぞれ前記と同義で ある) で表される化合物は、 例えば化合物 (Iajx) を用いて Margherita Morpurgoら の方法 [バイオコンジュゲート ケミストリー (Bioconjugate Chem.) 、 7卷、 363 頁 (1996年) ] で製造することができる。 製造法 1 X _ 9
化合物(lax)のうち、 R2xが置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォ キシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシである式 ( Ianxリ
(Rl"-(Mx)nx-Xlax)mxLx(X2x-X3x-R2bx)qx ( Ianx) (式中、 R2bxは置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置 換もしくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシを表し、 Rlx、 Lx、 Mx、 nx、 mx、 qx、 Xlax、 X2xおよび X3xはそれそれ前記と同義である) で表される化合物は、 例えば Talia Mironと Meir WilchekC 方法 [バイオコンジュゲート ケミストリ一
( Bioconjugate Chem.)、 4卷、 568頁 (1993年) ] に準じて、 R2xが水酸基である化 合物 (lajx) と過剰量の P-ニトロフヱニルクロ口ホルメート、 ェチルクロ口ホルメ 一ト等とをジメチルァミノピリジン、 トリエチルァミン等の塩基存在下で反応さ せることで得られる。
また、 化合物 (Ianx) は、 例えば製造法 1 Xで示した方法に準じ、 あらかじめ Lxを形成させるために利用するポリオール類等の化合物に 1個所以上の置換もし くは非置換のアルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリール ォキシカルボニルォキシを導入し、 これを用いて該化合物の残りの水酸基または ハロゲン部分にポリアルキレングリコール類 Axまたはそのハロゲン化物もしく はトシル化物を 3個所以上置換させる方法で得ることもできる。
化合物 (Ianx) およびその合成中間体は、 前記と同様の方法でポリアルキレン グリコール類の分岐数に応じて任意の純度のものとして単離、 精製することがで きる。
ここで、 置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置換も しくは非置換のァリールォキシカルボニルォキシはそれぞれ前記と同義である。 製造法 2 x : Xlxが Sである化合物
化合物 (Ix) のうち、 Xlxが Sである化合物 (Ibx) は、 例えば製造法 I Xと同様
に、 ポリオール類をポリハラィ ド類に変換した化合物 [日本化学会編、 実験化学 講座 第 4版、 19卷 (1992年) 、 丸善] または市販のポリハラィ ド類と、 ポリアル キレングリコール類 Axのチオール誘導体とを、 適当な溶媒中、 適当な塩基の存在 下で反応させることによって得ることができる。
また、 化合物 (Ibx) は、 前記の工程とは逆に、 ポリアルキレングリコール類 Ax のハロゲン化物もしくはトシル化物をポリチオール類と反応させることによって も得ることができる。
ポリアルキレングリコール類 Axのチオール誘導体は市販のものを用いるか、 Samuel Zalipskyらによってまとめられた方法 [バイオコンジュゲート ケミスト リー (Bioconjugate Chem.) 、 6卷、 150頁 (1995年) ] で調製できる。
各工程の反応条件、 精製条件は製造法 1 Xに準じる。 製造法 2 X - 1
化合物 (Ibx) のうち、 R2xがカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マ レイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシ アナート、 イソチオシアナ一ト、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしく は非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フタルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級 アルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ ニルォキシである化合物は、 Xlxが- S-である化合物を製造法 2 Xに従って製造した 後、 製造法 1 X— 1〜製造法 1 X— 9に記載された方法を組み合わせて得ること ができる。 製造法 3 X : Xlxが NR3xである化合物
化合物 (Ix) のうち、 Xlxが NR3x (式中、 R3xは前記と同義である) である化合物 ( lex) は、 例えば製造法 I Xと同様に、 ポリオ一ル類をポリアミン類に変換した 化合物または市販のポリアミン類と、 ポリアルキレングリコール類 Axのハロゲン 化物もしくはトシル化物とを、 適当な溶媒中、 適当な塩基の存在下で反応させる
ことによって得ることができる。
化合物(lex) は、 ポリアルキレングリコール類 Axのァミノ誘導体をポリハラィ ド類と反応させることによつても得ることができる。
また、 化合物 (lex) はポリアルデヒ ド類 1当量と、 ポリアルキレングリコ一ル 類 Axのアミノ誘導体(該ポリアルキレングリコール類 Axのアミノ誘導体は、 ポリ アルデヒド類の 1つのホルミル基あたり 1〜30当量存在させる)とを、メタノール、 エタノール、 ジメチルホルムアミ ド、 ァセトニトリル、 ジメチルスルホキシド、 水、 緩衝液等の適当な溶媒に溶解または懸濁し、 -20〜: 100°Cでシァノ水素化ホウ 素ナトリウムや水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤 (該還元剤は、 ポリアルデヒ ド類の 1つのホルミル基あたり 1〜30当量用いる)の存在下で反応させることによ つても得ることができる。
さらに、 化合物 (lex) は、 ポリアミン類とポリアルキレングリコ一ル類 Axのァ ルデヒド誘導体を用いても製造することができる。
前記ポリアルデヒ ド類としては市販の化合物をそのまま用いるか、 ポリアルコ 一ル類を酸化して用いるか、あるいはポリカルボン酸類を還元して用いればよい。 また、 ポリアルキレングリコール類 Axのアルデヒド誘導体としては市販の化合物 を利用できるし、 また、 ポリアルキレングリコ一ル類 Axの末端のアルコールを酸 化して用いることもできる。
各工程の反応条件、 精製条件は製造法 1 Xに準じる。 製造法 3 X— 1
化合物 (lex) のうち、 R2xがカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレ イミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシァ ナート、 イソチオシアナ一ト、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは 非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ 夕ルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級ァ ルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ二 ルォキシである化合物は、 化合物 (lex) を製造法 3 Xに従って合成した後、 製造
法 1 x— 1〜製造法 1 X _ 9に記載された方法を組み合わせて製造することがで ぎる。 製造法 4 X : Xlxが R4x-NH-C(=0)-R5xまたは R6x-C(=0)-NH-R7xである化合物
化合物 (Ix) のうち、 Xlxが R4x-NH-C(=0)-R5x (式中、 R4xおよび R5xはそれぞれ 前記と同義である)である化合物(Wax)は、例えばァ-カルボキシグル夕ミン酸、 クェン酸、 1, 2, 3, 4-ブ夕ンテトラカルボン酸等から選ばれるポリカルボン酸化合 物をペプチド合成法 [泉屋ら、 ペプチド合成の基礎と実験 (1985年) 、 丸善] に 従い、 Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド等の適当な溶媒中に溶 解または懸濁し、 次いでポリカルボン酸化合物中の 1つのカルボキシル基あたり 1 〜30当量の Ν-ヒドロキシスクシンィミ ド、 Ν-ヒドロキシフ夕ルイミ ド、 Ν-ヒ ドロ キシベン V トリァゾ一ル、 Ρ-ニトロフエノール等のアルコール体と、 ポリカルボ ン酸化合物中の 1つのカルボキシル基あたり 1〜30当量の Ν,Ν'-ジシクロへキシル カルボジィミ ド、 ベンゾトリァゾール -1-ィルォキシトリピロリジノホスホニゥム へキサフルォロりん酸塩等の縮合剤を加え、 さらにポリカルボン酸化合物中の 1 つのカルボキシル基あたり 1〜30当量のポリアルキレングリコール類 Axのアミノ 誘導体を加えて反応させることによって得ることができる。 反応は無水条件下、 -20°C〜 100°Cで、 1時間〜 10日間攪拌することによって行われる。
また、 ポリカルボン酸分子中の 1個以上のカルボキシをメチル、 ェチル、 ベン ジル、 tert-ブチル等の適当な保護基で保護した後、 ポリアルキレングリコール類 Axのァミノ誘導体を残りのカルボキシに前記の方法で導入し、 続いてカルボキシ の保護基を通常の脱保護法で除去することによって、 R2xがカルボキシである 3本 鎖以上の分岐型ポリエチレングリコール誘導体 ¾高純度に含む反応液を得ること もできる。 この場合、 カルボン酸の保護基の導入ゃ該保護基の除去には通常のぺ プチドの合成法で用いられる方法 [泉屋ら、ぺプチド合成の基礎と実験(1985年)、 丸善] を利用できる。 ポリカルボン酸類中のカルボキシの配置は、 立体配置を含 めて何れでもよく、 ポリアルキレングリコール類 Axのアミノ誘導体としては分子 量分布が均一 (好ましくは、 Mw/Mnが 1.1以下) であればいかなる平均分子量のも
のを用いてもよい。
また、 化合物 (Ix) のうち、 Xlxが R6x-C(=0)-NH-R7x (式中、 R6xおよび R7xはそ れそれ前記と同義である) である化合物 (Idbx) は、 前記工程とは逆に、 ポリア ミン類とポリアルキレングリコール類 Axのカルボン酸誘導体の活性エステル、 あ るいはポリアルキレングリコール類 Axの酸ハライ ド誘導体とを反応させる方法 でも得ることができる。 ポリアルキレングリコール類 Axの酸ハライ ド誘導体はポ リアルキレングリコール類 Axのカルボン酸誘導体をハロゲン化チォニルまたは ハロゲン化チォニルとトルエン、 ジメチルホルムアミ ド等の適当な混合溶媒中、 ピリジン、 トリエチルァミン等の適当な触媒存在下で、 0〜; 150°Cで、 1〜24時間加 熱することによって得ることができる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 4 X— 1
化合物(Idax) および化合物 (Idbx) のうち、 R2xがカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレイミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低 級アルキル、 イソシアナ一ト、 イソチオシアナート、 スクシンイミ ドォキシカル ボニル、 置換もしくは非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリル ォキシカルボニル、 フタルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換も しくは非置換の低級アルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァ リールォキシカルボニルォキシである化合物は、化合物( Idax)または化合物( Idbx) を製造法 4 Xに従って合成した後、 製造法 1 X— 1〜製造法 1 X— 9に記載され た方法を組み合わせて得ることができる。 製造法 5 X : Xlxが R8x-C(=0)-0または 0-C(=0)-R9xである化合物
化合物 (Ix) のうち、 Xlxが R8x-C(=0)-0 (式中、 R8xは前記と同義である) また は 0-C(=0)-R9x (式中、 R9xは前記と同義である) である化合物 (lex) は、 例えば ポリアルキレングリコール類 Axとポリカルボン酸類、 あるいはポリアルキレング リコール類 Axのカルボン酸誘導体とポリオール類の組合わせを用いて、 脱水縮合
により得ることができる。 脱水縮合の方法としては通常のエステル合成で用いら れるような、 酸または塩基触媒下に脱水する方法か、 あるいはジメチルホルムァ ミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリル、 ピリジン、 塩化メチレン等の適 当な溶媒中、 Ν,Ν'-ジシクロへキシルカルポジイミ ド等の縮合剤で対応するアルコ ール体とカルボン酸を縮合する方法等を利用することができる。 さらに、 上記ェ 程において酸ハロゲン化物と、 対応するアルコール体を反応させることによって も目的物を合成できる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 5 X— 1
化合物 (lex) のうち、 R2xがカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレ イミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシァ ナート、 イソチオシアナ一ト、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは 非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ 夕ルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級ァ ルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ二 ルォキシである化合物は、 化合物 (lex) を製造法 5 Xに従って合成した後、 製造 法 1 X— 1〜製造法 1 X— 9に記載された方法を組み合わせて得ることができる c 製造法 6 X : Xlxが R6ax-0-C(=0)-NHまたは R4x-NH-C(=0)-0である化合物
化合物 ( Ix) のうち、 Xlxが R6ax-0-C(=0)-NH (式中、 R6axは前記と同義である) である化合物 (Ifax) は、 例えば以下のようにして製造することができる。
市販のポリアミン類、 または前記製造法を組み合わせてポリオール類より調製 したポリアミン類にポリアルキレングリコ一ル類 Axのカーボネート誘導体を 3モ ル以上反応させて、 化合物 (Ifax) を含む粗生成物が得られる。 なお、 ポリアルキ レングリコール類 Axのカーボネート誘導体は、 Talia Mironらの方法 [バイオコン ジュゲート ケミストリー (Bioconjugate Chem.) 、 4卷、 568頁 (1993年) ] に従 つて製造することができる。 また、 ポリアルキレングリコール類 Axのカーボネ一
ト誘導体としては、 N-ヒドロキシスクシンィミジルカーボネート、 P-ニトロフエ ニルカーボネート、 ィミダゾリルカルボニルォキシ誘導体等を利用することがで きる。
化合物 (Ix) のうち、 Xlxが R4x-NH-C(=0)-0 (式中、 R4xは前記と同義である) である化合物 (Ifbx) は、 例えば以下のようにして製造することができる。
化合物 (Ifbx) はポリオール類のカーボネート誘導体とポリアルキレングリコ ール類 Axのァミノ誘導体とを上記と同様に反応させることによって得ることが できる。
他の製造法に準じて官能基の保護、 脱保護を組み合わせることによって、 化合 物 (Ifax) または化合物 (Ifbx) を選択的に生成させることもできる。
各工程の反応条件、 精製条件はこれまでの製造法に記載した方法に準じる。 製造法 6 X— 1
化合物 (Ifx) のうち、 R2xがカルボキシ、 力ルバモイル、 シァノ、 ァミノ、 マレ イミ ド、 ホルミル、 ハロゲン化カルボニル、 ハロゲン化低級アルキル、 イソシァ ナート、 イソチオシアナート、 スクシンイミ ドォキシカルボニル、 置換もしくは 非置換のァリールォキシカルボニル、 ベンゾトリアゾリルォキシカルボニル、 フ 夕ルイミ ドォキシカルボニル、 ビニルスルホニル、 置換もしくは非置換の低級ァ ルコキシカルボニルォキシまたは置換もしくは非置換のァリールォキシカルボ二 ルォキシである化合物は、 化合物 (Ifx) を製造法 6 Xに従って合成した後、 製造 法 1 X— 1〜製造法 1 X— 9に記載された方法を組み合わせて調製することがで きる。
Rlx-(Mx)nx-Xlxを Lxに結合して 1本鎖化合物あるいは 2本鎖化合物を取得し、 同様 の反応で前記と同一または異なる Rlx-(Mx)nx-Xlxを Lxに結合して、 3本鎖以上の化 合物を取得することもできる。 例えば、 製造法 1 X〜製造法 6 Xに示した方法の うちいずれかの反応を利用して Lx中の 1個所あるいは 2個所の官能基にポリアルキ レングリコール類を結合させ、 1本鎖あるいは 2本鎖化合物を得る。生成する 1本鎖 あるいは 2本鎖化合物の割合は、反応に使用するポリアルキレングリコール類と、
Lx部分の構造を構築する原料の比を変えることで調節することができ、 1本鎖ある いは 2本鎖化合物を主成分にすることも可能である。得られた 1本鎖あるいは 2本鎖 化合物はそのままの純度で、 あるいは製造法 1 Xに示した方法に準じてポリアル キレングリコール類の分岐数に応じて任意の純度に、 あるいは高純度に精製して 次のステップに使用することができる。
このようにして得られた 1本鎖あるいは 2本鎖化合物と、 前記と同一または異な るポリアルキレングリコ一ル類を製造法 1 X〜製造法 6 Xに示したいずれかの方 法に準じて結合して、 3本鎖以上の化合物が調製できる。 なお、 3本目以上のポリ アルキレングリコ一ル類は 1本鎖あるいは 2本鎖化合物を取得した反応と同様の反 応に付すこともできるが、 異なる反応に付し異なる結合様式を有するように調製 してもよい。 例えば、 水酸基、 ァミノ、 カルボキシ等の複数の官能基を有する化 合物を Lx部分の構造を構築する原料に使用する場合、 製造法 1 Xに示した方法で Xlxが 0である 1本鎖あるいは 2本鎖化合物をまず取得し、 次いで製造法 4 Xに示し た方法で 3本目以上のポリアルキレングリコ一ル類を Xlxが R4x-NH-C(=0)-R5xとな るように反応させることができる。 以上のように製造法 1 X〜6 Xの組合わせで 複数のポリアルキレングリコール類が同一または異なる結合様式で Lxに結合した 3本鎖以上の化合物を得ることができる。さらに、 使用するポリアルキレングリコ —ル類は各反応の段階で分子量が異なっていてもよく、 各々のポリアルキレング リコール類を Lxに結合させる反応で異なる平均分子量のポリアルキレングリコ一 ル類を使用することで容易に目的物が得られる。
また、 Lxにポリアルキレングリコール類を導入する反応において、 Lx中の 1個 所以上の官能基 (例えば製造法 1 Xの場合、 1個所以上の水酸基) を残し、 他の官 能基を適当な保護基で保護してから、 ポリアルキレングリコール類と反応、 結合 させ、 その後、 保護基を除去することも可能である。 . 本発明のポリアルキレングリコール類は、 上記製造法で具体的に示された化合 物以外であっても、 上記製造法に準じて得ることができる。
なお、 先にも述べたとおり、 製造法 1 X〜6 Xの各工程において、 原料に用い るポリアルキレングリコ一ル類は市販のものを用いることもできるが、 Samuel
Zalipskyによってまとめられた各種の方法 [バイオコンジユゲート ケミストリー ( Bioconjugate Chem.) 、 6卷、 150頁 (1995年) ] 等によって容易に製造すること も可能である。
得られたポリアルキレングリコ一ル類はシリカゲルクロマトグラフィ一、 逆相 クロマトグラフィ一、疎水クロマトグラフィ一、イオン交換クロマ卜グラフィ一、 ゲル濾過クロマトグラフィー、 再結晶、 抽出等の方法によって、 ポリアルキレン グリコール類の分岐数に応じて任意の純度の分岐型ポリアルキレングリコール類 に精製することができる。
得られた分岐型ポリアルキレングリコール類は前記生理活性ポリペプチドのァ ミノ酸側鎖、 N末端アミノ基または C末端カルボキシル基に直接、 あるいはスぺ一 サーを介して結合させることができる。
スぺーサ—としてはアミノ酸ゃぺプチドが好ましいが、 ポリアルキレングリコ 一ル類を結合することができればそれ以外であってもよい。 アミノ酸としてはリ ジン、 システィン等の天然アミノ酸等を用いることができ、 オル二チン、 ジアミ ノプロピオン酸、 ホモシスティン等を用いることもできる。 より好ましくは、 シ スティンがあげられる。ぺプチドとしては、 アミノ酸残基 2〜: 10からなるものが好 ましい。 アミノ酸、 ペプチド以外のスぺーサ一としては、 グリセロール、 ェチレ ングリコール、 糖等があげあれれる。 ここで、 糖としては、 グルコース、 ガラク トース、 ソルボース、 ガラク ドサミン、 ラク ト一ス等の単糖類や二糖類等があげ られる。
これらのスぺーサ一は、 生理活性ポリペプチド分子中のリジン、 システィン、 アルギニン、 ヒスチジン、 セリン、 スレオニン等の残基の側鎖とアミ ド結合、 チ ォエーテル結合、 エステル結合等を介して結合するか、 該ポリペプチドの C末端 カルボキシル基とアミ ド結合やエステル結合するかべプチドの N末端アミノ基と アミ ド結合する。 これらの結合は、 通常のペプチド合成法 [泉屋ら、 ペプチド合 成の基礎と実験 (1985年) 、 丸善] や遺伝子組換法を用いて行うことができる。 この場合、 生理活性ポリべプチドを合成するのと同時に C末端カルボキシル基 にスぺ一サ一となるアミノ酸、 ペプチド等を導入することが望ましいが、 生理活
性ポリペプチドを合成した後にスぺ一サーを結合してもよい。 また、 該ポリぺプ チドの C末端カルボキシル基等を化学合成的に活性化してスぺーサ一に結合する こともできる。 また、 ポリアルキレングリコール類を予め結合したスぺ一サ一を 前記の方法で生理活性ポリぺプチドに結合することもできる。
本発明で使用される抗体は、 公知の手段 [アンティボディ一ズ ァ ラボラ ト リー マニュアル、 コールド スプリング ハーバ一 ラボラ トリ一
^Antibodies- A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory) ( 1988年ノ J を 用いてポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体として得ることができる。 本発明で使用される抗体として、 ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗 体のいずれも用いることができるが、 モノクローナル抗体が好ましい。
本発明のモノクローナル抗体としては、 ハイプリ ドーマが産生する抗体、 ヒト 化抗体、 およびそれらの抗体断片等があげられる。
ヒト化抗体としては、ヒト型キメラ抗体、ヒト型 CDR移植抗体等があげられる。 ヒト型キメラ抗体は、 ヒ ト以外の動物の抗体重鎖可変領域 (以下、 重鎖は H鎖 として、 可変領域は V領域として HVまたは VHとも称す) および軽鎖可変領域(以 下、 軽鎖は L鎖として LVまたは VLとも称す) とヒト抗体の重鎖定常領域 (以下、 定常領域は C領域として CHとも称す) およびヒ ト抗体の軽鎖定常領域 (以下、 CL とも称す) とからなる抗体を意味する。 ヒト以外の動物としては、 マウス、 ラッ 卜、 ハムスター、 ラビッ ト等、 ハイプリ ドーマ細胞を作製することが可能であれ ばいかなるものも用いることができる。
ヒト型 CDR移植抗体は、 ヒ ト以外の動物の抗体の H鎖、 L鎖の V領域の CDRのァ ミノ酸配列をヒトの抗体の H鎖、 L鎖の V領域の適切な位置に移植した抗体を意味 する。
抗体断片としては、 Fab、 Fab1, F(ab')2、 一本鎖抗体、 ジスルフィ ド安定化 V領域 断片、 相補性決定領域を含むペプチド等があげられる。
Fabは、 IgGのヒンジ領域で 2本の H鎖を架橋している 2つのジスルフィ ド結合の 上部のぺプチド部分を酵素パパィンで分解して得られた、 H鎖の N末端側約半分と L鎖全体で構成された、分子量約 5万の抗原結合活性を有するフラグメントである。
Fab'は、 上記 F(ab')2のヒンジ間のジスルフィ ド結合を切断した分子量約 5万の抗 原結合活性を有するフラグメントである。
F(ab')2は、 IgGのヒンジ領域の 2個のジスルフィ ド結合の下部を酵素トリプシン で分解して得られた、 2つの Fab領域がヒンジ部分で結合して構成された、 分子量 約 10万の抗原結合活性を有するフラグメン卜である。
一本鎖抗体 (以下、 scFvとも称す) は、 一本の VHと一本の VLとを適当なぺプ チドリンカ一 (以下、 Pと称す) を用いて連結した、 VH— P— VLないしは VL— P — VHポリぺプチドを示す。 本発明で使用される scFvに含まれる VHおよび VLとし ては、本発明のモノクローナル抗体あるいはヒト型 CDR移植抗体のいずれをも用 いることができる。
ジスルフィ ド安定化 V領域断片 (以下、 dsFvとも称す) は、 VHおよび VL中のそ れそれ 1アミノ酸残基をシスティン残基に置換したポリべプチドをジスルフィ ド 結合を介して結合させたものをいう。 システィン残基に置換するアミノ酸残基は Rdterらにより示された方法 [プロテイン エンジニアリング (Protein Engineering^ 7卷、 697頁 (1994年) ] に従って、 抗体の立体構造予測に基づいて選択すること ができる。 本発明のジスルフィ ド安定化抗体に含まれる VHあるいは VLとしては モノクローナル抗体あるいはヒト型 CDR移植抗体のいずれをも用いることができ る。
本発明で使用される化学修飾ポリべプチドとしては、 ィンターフェロン類を化 学修飾した化学修飾ポリぺプチドが好ましく、 この化学修飾ポリぺプチドを含有 する医薬も好ましい。 また、 インターフェロン類を化学修飾した化学修飾ポリべ プチドを含有する医薬としては、 ィン夕ーフエロン類を化学修飾した化学修飾ポ リペプチドを含有する多発性硬化症治療薬、 肝炎治療薬、 血管新生が関与する疾 患の治療薬、悪性腫瘍治療薬、眼疾患治療薬、皮膚疾患治療薬等があげられるが、 好ましいのは多発性硬化症治療薬である。
本発明の化学修飾ポリべプチドを含有する軟膏剤は、 通常の軟膏剤調製法によ つて製造することができる。 例えば、 軟膏基剤としては水溶性薬剤の軟膏が調製 可能なマクロゴール、 ソルベース等の親水性基剤、 親水軟膏、 親水ワセリン、 親
水プラスチベース、 精製ラノリン等の乳剤性基剤、 ベントナイ ト、 ビーガム、 澱 粉糊、 アルギン酸ナトリウム等の無脂肪性基剤等を用いることができ、 これらの 軟膏基剤に化学修飾ポリペプチド水溶液、 懸濁液、 またはこれらの凍結乾燥粉末 を 0.0000001〜; 10%の重量比で混合し、 文献 [ 「薬剤学」 (瀬崎ら) 、 平成 4年発 行、 廣川書店] 等に示された通常の軟膏剤の調製方法に従って練合することで調 製される。 これらの剤形には通常用いられる緩衝剤、 賦形剤、 pH調整剤、 安定化 剤、 防腐剤、 湿潤剤、 乳化剤、 滑沢剤、 甘味剤、 着色剤、 酸化防止剤等の慣用の 添加剤を添加して用いることもできる。
投与方法としては経皮的に、 あるいは経粘膜的に本発明の軟膏剤を塗布する方 法か、 または他の許容される方法が可能であり、 投与に適する組成物を用いるこ とができる。 また軟膏剤中の化学修飾ポリペプチドの配合量は疾患の種類、 患者 の状態等の条件によって異なるが、 化学修飾ポリぺプチド中の生理活性ポリぺプ チドが、 軟膏剤 lg中に 0.0000001%〜: 10% (重量比) で含まれていることが好まし い。 i imiの な^日3
図 1は化学修飾組換え型ヒ 卜インターフェロン— ?の親水軟膏剤中での安定化 効果を示す。 図 1において、 符号 (―♦—、 —園—) は各々下記の意味を表す。
—♦— :未修飾 rhIFN- ?における rhIFN- ?の残存量の変化
—園— : 5CHTM(2EA)-rhIFN- ?における rhIFN- ?の残存量の変化 図 2は化学的に修飾されたゥシ Cu, Zn型スーパーォキサイ ドデイスムクーゼの マクロゴール軟膏剤中での安定化効果を示す。 図 2において符号 (一△一、 一〇 ―、 —口—、 —参—) は各々下記の意味を表す。
—△— :化学的に修飾された bSOD (5CHTM(2EA)-bSOD) を含有するマクロ ゴール軟膏剤
―〇— : bSODにマクロゴールを混合した軟膏剤
-□- : bSODと mPEGを混合したものにマクロゴールを混合した軟膏剤
—き— : bSOD水溶液 図 3は組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体のマクロゴール軟膏剤中で の安定化効果 (SDS-PAGE) を示す。 図 3において番号 (①、 ②、 ③、 ④、 ⑤、 ⑥、 ⑦、 ⑧) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子量を表す。
① 分子量マーカー
G-CSF誘導体水溶液
④ 室温 1時間後
室温 1日後
⑥ 室温 2日後
⑦ 室温 3日後
室温 7日後 図 4は化学的に修飾された組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体のマク 口ゴール軟膏剤中での安定化効果(SDS-PAGE) を示す。図 4において番号(①、 ②、 ③、 ④、 ⑤、 ⑥、 ⑦、 ⑧) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子量を表す。
①:分子量マ一カー
②:化学修飾 G-CSF誘導体水溶液
③:軟膏剤調製直後
④:室温 1時間後
⑤:室温 1日後
⑥:室温 2日後
⑦:室温 3日後
⑧:室温 7日後 図 5は組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体の親水軟膏剤中での 37°Cに おける安定化効果 (SDS-PAGE) を示す。 図 5において番号 (①、 ②、 ③、 ④、
⑤、 ⑥、 ⑦、 ⑧、 ⑨) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子量を表す。
①:分子量マ一力一 -
②: G-CSF誘導体水溶液
③:軟膏剤調製直後
④: 37°C30分後
⑤: 37°C1時間後
⑥: 37°C2時間後
⑦: 37°C4時間後
⑧: 37°C8時間後 -
⑨: 37°C24時間後 図 6は化学的に修飾された組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体の親水 軟膏剤中での 37°Cにおける安定化効果 (SDS-PAGE) を示す。 図 6において番号 (①、 ②、 ③、 ④、 ⑤、 ⑥、 ⑦、 ⑧、 ⑨) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子 量を表す。
①:分子量マ一カー
②:化学修飾 G-CSF誘導体水溶液
③:軟膏剤調製直後
④: 37°C30分後
⑤: 37°C1時間後
⑥: 37°C2時間後
⑦: 37°C4時間後
⑧: 37°C8時間後
⑨: 37°C24時間後 図 7は組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体の親水軟膏剤中での室温に おける安定化効果 (SDS-PAGE) を示す。 図 7において番号 (①、 ②、 ③、 ④、 ⑤、 ⑥) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子量を表す。
①:分子量マーカー
②: G-CSF誘導体水溶液
③:軟膏剤調製直後 .
④:室温 10日後
⑤:室温 20日後
⑥:室温 30日後 図 8は化学的に修飾された組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体の親水 軟膏剤中での室温における安定化効果 (SDS-PAGE) を示す。 図 8において番号
(①、 ②、 ③、 ④、 ⑤、 ⑥) は各々下記の意味を表す。 縦軸は分子量を表す。
①:分子量マーカー
②:化学修飾 G-CSF誘導体水溶液
③:軟膏剤調製直後
④:室温 10日後
⑤:室温 20日後
⑥:室温 30日後 昍》幸施する めの罴 の形熊
以下の実施例は本発明を具体的に説明するものであり、 本発明の範囲を限定す るものとして解釈すべきでない。 実施例中の略号は特に断らない限り、 それそれ 以下のことを意味する。 なお、 本明細書において使用したアミノ酸およびその保 護基に関する略号は、 生化学命名に関する IUPAC-IUB委員会 (IUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclatur の勧告 [ョ一口ビアン ジャーナル ォ ブ バイオケミストリー (Eur. J. Biochem.)、 138卷、 9頁 (1984年) ] に従った。 HPLC: High Performance Liquid uhromatographv
MALDI-TOF MS: Matrix Assisted Laser Desorption Ionization Time of Flight Mass FAB MS: Fast Atom Bombered Mass
UV: Ultra Violet
RI: Refractive Index
NMR: Nuclear Magnetic Resonance
ELISA: 酵素免疫測定法 ( Enzyme-linked Immunosorbent Assay)
SDS-PAGE: ドデシル硫酸ナ ト リウム-ポリアク リルアミ ドゲル電気泳動 (Sodium
Dodecyl Sulfate-Poly Acrvlamide Gel Electrophoresis)
PEG: ポリエチレングリコール (polyethylene glycol)
mPEG: モノメ トキシポリエチレンク リコ一ノレ 、 monomethoxy polyethylene glycoj)
IFN: イン夕一フエロン ( interferon)
hlFN: ヒ トインターフェロン ( human interferon)
rhIFN: 組換えヒ 卜づ ン夕一フエロン ( recombinant human interferoiy
G-CSF: 顆粒球コロニ一朿 'J激因子 ( granulocyte-colony stimulating factor)
rhG-CSF: 組換えヒト顆粒球コロニー朿!]激因子 ( recombinant human granulocyte
-colony stimulating lactorノ
SOD: スーノ 一ォキサイ ドデイスム夕ーゼ ( superoxide dismutase)
bSOD: ゥシスーパーォキサイ ドデイスム夕一ゼ (bovine superoxide dismutase) hSOD: ヒ トスーノ 一オキサイ ドディスム夕ーゼ (human superoxide dismutase)
DSC: Ν,Ν'-ジスクシンィ ミジノレカーボネート ( N,N'-disuccinimidyl carbonate)
TEA: ト リェチルァミン ( triethylamine)
DMF: N,N-ジメチルホルムアミ ド ( Ν,Ν-dimethylformamide)
DMSO: ジメチルスフレホキシ ド (dimethylsulfoxide)
NHS: N-ヒ ドロキシスクシンイ ミ ド ( N-hydroxysuccinimide)
Ts: p-卜リレエンスノレホニノレ ( p-toluenesulfonyl)
TsCl: p-塩化スルホニルトルエン ( p-toluenesulfonylchloride)
DMAP: ジメチルァミノピリジン ( dimethylaminopyridin
PyBOP: ベンゾ ト リアゾール -1-ィルォキシト リピロ リジノホスホニゥムへキサフ ゾレオ口リ gf ¾ ( benzotriazol-l-yloxy tripyrrolidinophosphonium hexafluorophosphat^ HOBt: N-ヒ ドロキシべンゾ トリアゾール ( N-hydroxybenzotriazole)
DCC: Ν,Ν'-ジシクロへキシノレカルボジイ ミ ド ( Ν,Ν'-dicyclohexylcarbodimide)
LAH: 7_R素ィ匕ァリレミニゥムリチウム (lithium aluminium hydrid
MM: N-メチルモルホリン (N-methylmorpholine)
TFA: ト リフルォロ酢酸 (trifluoroacetic acid)
CDI:N, Ν'-カルボ二ルジィミダゾール ( Ν, N'-carbonvldiimidazole) 実施例 1 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号: 5CHTO(2UU)
構造:
cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリオ一ルニ水和物 ( cis,cis-l,3,5-cyclohexanetriol dihydrate) (Fluka社製) 420.5mg (2.5mmol) および DSC 3.2g ( l2.5mmol) を、 ァ ルゴン気流中、 ァセトニトリル 20mlに溶解し、 TEA 2.1ml ( l2.5mmol) を加え、 室温で一昼夜攪拌した。 溶媒を減圧下除去し、 クロ口ホルムおよび O.lmol/L^酸 を加えて抽出した。 クロ口ホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧 除去し、 cis,cis-l,3,5-トリス (スクシンィミジルォキシカルボニルォキシ) シクロ へキサン [cis,cis-l,3,5-tris (succinimidyloxycarbonyloxy) cyclohexan^ 357mg (0.64mmol) を得た (収率: 25.7%) 。
次に、 モノメ トキシポリエチレングリコールプロピルアミン (monomethoxy polyethylene glycol propylamine ( mPEG-NH2) [平均分子量 5,000、 日本油脂(株) 製] 500mg (O.lmmol) 、 および上記の cis,cis-l,3,5-トリス (スクシンイミジルォキ シカルボニルォキシ) シクロへキサンを塩化メチレン 12.5mlに溶解し、 TEA28 Z 1
を加え、 室温で 2時間攪袢した。 その後、 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色沈殿を減圧乾燥し、残渣を 472mg取得した(収率 94.4%)。そのうち、 372mgを逆相 HPLCで精製した。 カラムには TSK gel ODS120-T ( 30mm X 250mm) (東ソ一) を用い、 0.1%TFA水溶液を移動相として、 10ml/分の流量で流し、 0〜 90%のァセトニトリルの直線濃度勾配で溶出させた。平均分子量 10,000の目的の画 分 30mlを回収し、 減圧下ァセトニトリルを除去し、 クロ口ホルムで抽出した。 こ れをジェチルエーテルに滴下し、 白色沈殿を濾取し減圧乾燥して目的物 121.7mg を得た (回収率 32.7%) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
移動相: 150mmol/L塩化ナトリウム、 20mmol/L酢酸ナトリウム緩衝液 (pH4.5) 流量: 0.7ml/分
検出: RI
分離カラム : TSK gel G-2000SWXL ( 7.8 X 300mm) (東ソ一)
カラム温度:室温
保持時間: 12.2分
< 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
(5 (ppm): 3.61(s, 8nH), 3.41(s, 6H),.4.69(br, 4H), 1.77(brm, 4H), 5.30(br, 2H), 0.8 -3.4(m, 9H), 2.84(s, 4H) 実施例 2 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
84.0mg (0.388mmol) の cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリカルボン酸
(cis,cis-l,3,5-cyclohexane tricarboxylic acicj) ( Fluka社製) を DMF 50mlに溶解し、 270.2mg (2.0mmol) の HOBtおよび 1.04g (2.0mmol) の PyBOPを加えて 0°Cで 30分 間攪拌した。 5g ( l.Ommol) のモノメ トキシポリエチレングリコールプロピルアミ ン [平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 製] 、 続いて 219.7〃1 ( l.9mmol) の NMM を加え、 一昼夜攪拌した。 lmol/Lの塩酸で ρΗ1〜2に調整し、 クロ口ホルムで抽出 した。有機層を無水硫酸ナトリゥムで乾燥した後、ジェチルェ一テルに滴下した。 白色沈殿を回収し、 目的の化合物を含む粗生成物を 3.78g (収率 75.6%)取得した。 次に、 300mlの DEAE-Sepharose R F.カラム (Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で精 製した。水に溶解した粗生成物をカラムに添加し、 さらに水 600mlでカラムを洗浄 した後、 0.6〜1.2mmol/L®塩化ナトリウム水溶液で溶出した。 その後、 目的物の 画分をクロ口ホルムで抽出し、 溶媒を減圧下除去して目的物を 610.4mg (収率 65.2%) 取得した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXL力ラムを用い実施例 1と同様にして分析した。
保持時間 : 12.0分
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm): 1.56(m, 3H), 2.1-2.5(m, 6H), 1.77(m, 4H), 2.1-2.3(br, 4H), 3.38(br, 4H), 3.64(s, 8nH), 3.36(s, 6H), 6.46(t, J=5 .23Hz, 2H) 実施例 3 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号 : 5CHTO(2EA)
¾3Ξ.:
mPEG [平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 製] 50g ( lOmmol) を 150mlのトルェ ンに溶解し、 脱水還流した。 TEA3.5ml ( 25mmol) を滴下し、 1時間かけて、 臭化 チォニル (1.55ml) をあらかじめトルエン (13.6ml) に溶解した溶液を滴下した。 1時間還流した後、 セライ トを用いて濾過し、 4時間室温で静置した。 次に 50°Cに 加熱して活性炭を 5g加えた。セライ トを用いて活性炭を除去し、 4°Cで 1昼夜静置 した。 翌日、 上清を除去した後、 残渣を 60°Cのエタノール 250mlへ溶解した。 そこ へ 3gの活性炭を加え、 セライ トを用いて活性炭を除去した後、 4°Cで一昼夜静置し た。 翌日、 残渣を冷エタノールとジェチルエーテルで洗浄し、 乾燥した後、 臭素 化した mPEG ( mPEG-Br) を 32.87g (収率 65.74%) 取得した。
く 1H-NMR ( CDC13, 300MHz) >
δ (ppm): 3.64(s, 4nH), 3.38(s, 3H), 3.48(t, J=6.3Hz, 2H), 3.81(t, J=6.3Hz, 2H) cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリオ一ルニ水禾ロ物 ( cis,cis-l,3,5-cyclohexanetriol dihydrate) 1.322g ( lOmmol) を十分乾燥後、 無水 DMF25mlに溶解し、 アルゴン気 流中、 水素化ナトリウム 0.48g ( llmmol) へ滴下し、 30分間攪拌した。 そこへ DMF25mlに溶解した上記の mPEG-BrlOg (2mmol) を滴下し、 室温で一昼夜攪袢し た。その後、 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 沈殿を減圧下乾燥した。次に、 乾燥した粉末を適量の水に溶解し、 lmol/Ui酸で pH3に調整し、 クロ口ホルムで 抽出し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧除去した。 残渣を少
量の塩化メチレンに溶解し、 ジェチルェ一テルに滴下し、 生成した沈殿を減圧乾 燥して mPEGがシクロへキサント リオール (cyclohexanetriol) に 1分子結合した 1 本鎖型粗生成物を 7.5g (収率 75.0%) 取得した。
得られた粗生成物 5gにトルエン 50mlを加え、 一昼夜脱水還流を行った。 また、 mPEG-Br 5.5g ( l.lmmol) をトルエン 50m】に溶解し、 160°Cで一昼夜脱水還流を行 つた。 次に、 上記粗生成物のトルエン溶液に水素化ナトリウム 144mg (3.3mmol) を加え、 30分間攪拌した後、 mPEG-Brのトルエン溶液を滴下し、 一昼夜脱水還流 を行った後、 濾過して不溶物を除去し、 減圧下乾燥した。 lmoI/L^酸を加えて pHl 〜2に調整し、 クロ口ホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリゥムで乾燥した 後、 溶媒を減圧下除去し、 残渣に塩化メチレン少量を加えて溶解した後、 ジェチ ルェ一テルに滴下した。 生成した白色沈殿を減圧乾燥し、 目的の化合物を含む粗 生成物を 7.73g (収率 73.6%) 取得した。
粗生成物 1.5gを 8%水酸化カリウム水溶液に溶解した後、 アクリルアミ ド 150mg (2.11mmol) を添加し、 室温で 7時間攪拌した。 さらにアクリルアミ ド 150mg (2.11mmol) を添加し、 室温で 4日間攪拌した。 反応液を lmol/L^酸で pH3に調整 し、 クロ口ホルムで抽出し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧 除去した。 残渣を塩化メチレンに溶解後、 ジェチルエーテルに滴下し、 生成した 沈殿を濾別し、 減圧乾燥して粗目的物 1.017g ( 67.8%) を得た。
60mlの DEAE-Sepharose F. F.カラム (Amersham- Pharmacia Biotecl ^土)に添力□し、 0.4〜1.4mmol/Lの塩化ナトリゥム水溶液で溶出した。 目的物を含む画分をクロ口 ホルムで抽出した。 クロ口ホルム層を無水硫酸ナトリゥムで乾燥後溶媒を減圧除 去し、 目的物を 52mg取得した。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 12.7分
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm): 2.59(t, J=16.0Hz, 2H), 0.8-3.4(m, 9H), 3.64(s, 8nH), 3.38(s, 6H)
実施例 4 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号 : 5CHTM(2EA)
mPEG [平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 製] 400g ( 80mmol) をトルエン 1Lお よび塩化メチレン 500mlの混合溶媒に溶解した。 TsC1 50g、 次いで TEA 46.4mlを加 え、 室温で 8時間攪拌した。 次に TsC1 50gを添加し、 16時間攪拌した。 不溶物を濾 別し、 濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣を少量のクロ口ホルムに溶解して、 ジ ェチルエーテル中に滴下した。 生成した白色沈殿を回収し、 減圧下で乾燥してト シルエステル化 mPEG ( mPEG-OTs) 344gを得た (収率 86.0%) 。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 (ppm): 2.45(s, 3H), 3.38(s, 3H), 3.70(s, 4nH), 4.16(t, J=5.0Hz, 2H), 7.34(d, J=6.8Hz, 2H), 7.80(d, J=8.1Hz, 2H) mPEG-OTs 344gを DMF 1Lに溶解後、 ヨウ化ナトリゥム 54gを加え、 80〜90°Cで 1 時間攪拌した。 不溶物を濾別し、 濾液をジェチルエーテル中に滴下した。 生成し た白色沈殿を濾過により回収し、 減圧下で乾燥した。 残渣を 10%チォ硫酸ナトリ ゥム水溶液; 1.5Lに溶解し、 しばらく攪拌した後、 クロ口ホルムで抽出した。 溶媒 を減圧除去し、 ヨウ素化した mPEG ( mPEG-l) 314gを得た (収率 78.5%) 。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm): 3.27(t, J=6.9Hz, 2H), 3.38(s, 3H), 3.67Cs. 4nH)
40gの cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリカルボン酸 (Fluka社製) を n-プロパノー ル 1Lおよび濃硫酸 20mlに溶解し、 室温で 72時間攪拌した。 その後、 反応液に適当 量の酢酸ェチルを添加し、 続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。 反 応液を酢酸ェチルで抽出し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。 溶媒を 減圧下除去し、 cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリカルボン酸 n-プロピルエステル (, cis,cis-l,3,5-cvclohexane tricarboxylic acid npropyl ester) 72.4g (収率: 量的) を得た。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
d (ppm): 0.94(t, J=6.4Hz, 9H), 1.65(m, 6H), 4.05(t, J=6.6Hz, 6H), 1.56, 2.25, 2.40(各々 ra, 計 9H)
1.19gの LAHを 50mlのジェチルェ一テルに溶解後、 アルゴン雰囲気下、 cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリカルボン酸 n-プロピルエステル 3.2gのジェチルェ —テル溶液 12.5mlを滴下した。 さらに攪拌しながら 41時間還流した。 次いで、 水 2.5mlを滴下し、 そのまま 15分間攪拌した。 さらにエタノール 5mlを滴下し、 室温 で 3時間攪拌した。反応液を濾過し、 不溶物を沸騰エタノールで抽出した。 このェ 夕ノール溶液を先程の濾液と合わせ、 溶媒を減圧下除去した。 得られた残渣を沸 騰 1,4-ジォキサンで抽出した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下除去 し、 cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリメタノール ( cis,cis-l,3,5-cyclohexane trimethanol) 1.50g (収率 91.7% ) を得た。
<質量分析 (FAB-MS) >
実測値:(M+H)+ 175
理論値: C9H1803=174
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
(5 (ppm): 3.21(t, J=5.9Hz, 6H), 4.35(t, J=5.1Hz, 3H), 0.43, 1.40, 1.75(各々 m, 計 9H) cis,cis-l,3,5-シク口へキサントリメタノール 2.5g ( l4mmol) を乾燥 DMF 10mlに 溶解し、 0°C、 アルゴン雰囲気下、 水素化ナトリゥム 2.28g ( 46.2mmol) へ滴下し、
30分間攪拌した。 そこへ DMF 50mlに溶解した 40g ( 8mmol) の mPEG-Iを滴下し、 室温で一昼夜攪拌した。 その後、 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した 沈殿を減圧下乾燥させた。 次に、 乾燥させた上記の沈殿を適量の水に溶解し、 lmol/L^酸で pH3に調整し、 クロ口ホルムで抽出し、 有機層を無水硫酸ナトリウ ムで乾燥後、 溶媒を減圧除去した。 残渣を少量の塩化メチレンに溶解後、 ジェチ ルエーテルに滴下し、 生成した沈殿を減圧乾燥して、 mPEGが cis,cis-l,3,5-シクロ へキサントリメ夕ノールに 2分子結合した 2本鎖型粗生成物 33.0g ( 83.0%)を得た。 この粗生成物 14.0gを 8%水酸化カリウム水溶液に溶解した後、 アクリルアミ ド 1.18g ( l6.7mmol) を添加し、 室温で 7時間攪拌した。 さらにアクリルアミ ド 1.18g ( l6.7mmol) を添加し、 室温で 4日間攪拌した。 反応液を lmol/L塩酸で pH3に調整 し、 クロ口ホルムで抽出し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧 除去した。 残渣を少量の塩化メチレンに溶解後、 ジェチルエーテルに滴下し、 生 成した沈殿を濾取し、 減圧乾燥して粗生成物 10.2g ( 73%) を得た。 この粗生成物 を 1000mlの DEAE Sepharose F. F.カラム (Amersham- Pharmacia Biotech社)を用いて 精製した。 溶出は 0.4〜100mmoI/Lの塩化ナトリウム水溶液で行った。 目的物を含 む画分をクロ口ホルムで抽出し、 クロ口ホルム層から減圧下溶媒除去し、 残渣を ジェチルェ一テルで沈殿させて目的物を 500mg得た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 12.7分
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
d (ppm): 3.38(s, 6H), 3.64(s, 8nH), 0.85, 1.26(各々 m, 計 9H) 実施例 5 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号: 5CHTM(2EU)
実施例 4と同様にして、 mPEGがシクロへキサントリメ夕ノールに 2分子結合し た 2本鎖粗生成物を取得した。 この粗生成物 2.7gを実施例 1に示した TSK gel ODS120-Tカラムを用いた逆相 HPLCで精製し、 2本鎖 PEG誘導体のみを含む画分を 回収した。 この画分から減圧下、 ァセトニトリルを除去し、 クロ口ホルムで抽出 した。 クロ口ホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 減圧乾燥し 227mgの 2本鎖 PEG誘導体を得た (粗生成物からの収率 8.4%) 。 2本鎖 PEG誘導体2 Omg (2 / mol) を減圧乾燥し、 1.2mg ( 10 / mol) の DMAPおよび 2.6mg ( 10 / mol) の DSCを加え、 塩化メチレンを 1ml添加してアルゴン気流中室温で 6時間攪拌した。 反応液を濾過 し、 濾液をジェチルエーテル中に滴下した。 生成した沈殿を回収し、 減圧乾燥し て、 目的物を 15mg得た (収率 75%) 。
く1 H-NMR (CDC13, 300MHz) >
5 (ppm): 0.5-2.0(m, 9H), 2.84(s, 4H), 3.61(s, 8nH), 3.41(s, 6H) 実施例 6 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号: 5QNA(2UA)、 5QNA(3UA)、 5QNA(4UA)
構造:
(式中、 化合物 5QNA(2UA)においては R R2、 R3、 R4のうち 2つが
CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-であり、残りの 2つが水素原子である。化合物 5QNA(3UA) においては R R2、 R3、 R4のうち 3つが CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-であり、 残りの 1つが水素原子である。 化合物 5QNJA(4UA)においては R R2、 R3、 R4の全てが CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-である)
3mgの (1R, 3R, 4R, 5R) - (-)キナ酸 (Quinic acid) を乾燥 DMF 250〃1に溶解した 後、 17〃1のトリエチルァミン、 触媒量の CuClを添加した。 さらに 344mgの mPEG-NCO (平均分子量 5,000、 Shearwater Polymers, Inc.製、 構造:
CH3(OCH2CH2)„-N=C=0) を添加し、 室温で 1時間攪拌した。 10倍量のジェチルェ —テルに滴下し、 生成した沈殿を濾取し、 減圧乾燥して粗目的物 306mg ( 88% ) を得た。 DEAE Sepharose F. F.カラム (Amersham- Pharmacia Biotec 土) を用いて、 実施例 2と同様にして精製した。 目的画分をクロ口ホルムで抽出し、 溶媒を減圧除 去して以下の化合物を得た。
化合物 5QNA(2UA)の収量は 36mg (収率 10.5%)でありゲル濾過 HPLCでの保持時 間は 12.4分であった。 化合物 5QNA(3UA)の収量は 24mg (収率 10.2% ) でありゲル 濾過 HPLCでの保持時間は 11.7分であった。 化合物 5QNA(4UA)の収量は 17mg (収 率 5.4% )でありゲル濾過 HPLCでの保持時間は 11:1分であった。なおゲル濾過 HPLC は TSKgelG2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 (ppra): 5.7-4.8(m, 3H), 3.33(s, 6Hまたは 9Hまたは 12H), 3.64(s, 8nHまたは 12nHま たは 16nH) 実施例 7 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコールーシクロへキセン誘導体の 合成
略号 : 5SKA( UA)、 5SKA( UA)
n-NH-CO- または H
(式中、 化合物 5SKA(2UA)においては R R R3のうち 2つが
CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-であり、 残りの 1つが水素原子である。 ィ匕合物 5S A(3UA) においては R R2、 R3の全てが CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-である)
3.2mgのシキミ酸を乾燥 DMF 250 / 1に溶解した後、 15〃 1のトリエチルアミン、 触媒量の CuClを添加した。 さらに 300mgの mPEG-NCO (平均分子量 5,000、
Shearwater Polymers, Inc.製、 構造: CH3(OCH2CH2)n-N=C=0) を添加し、 室温で 1 時間攪拌した。 10倍量のジェチルエーテルに滴下し、 生成した沈殿を濾取し、 減 圧乾燥して粗目的物 270mg ( 89 % ) を得た。 DEAE Sepharose F. F.カラム
( Amersham- Pharmacia BiotecK¾ ) を用いて、 実施例 2と同様にして精製した。 目 的画分をクロ口ホルムで抽出し、 溶媒を減圧除去して目的化合物を得た。
化合物 5SKA(2UA)の収量は 4mg (収率 1.3%) でありゲル濾過 HPLCでの保持時間 は 12.4分であった。 化合物 5SKA(3UA)の収量は 18mg (収率 6.0 % ) でありゲル濾過 HPLCでの保持時間は 11.7分であつた。 なおゲル濾過 HPLCは TSKgelG2000SWXL力 ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
< 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 (ppm): 6.6-5.1(m, 4H), 3.33(s, 6Hまたは 9H), 3.64(s, 8nHまたは 12nH) 実施例 8 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シク口へキサン誘導体の 合成
略号: 5CHTM(2URa)
構造:
実施例 4と同様にして合成した cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリメタノ一ル 50mg を脱水 DMF 0.5mlに溶解した後、 水素化ナトリゥム 17mgを添加し、 0°Cで 15分間攪 拌した。 3-ブロモプロピオンアルデヒ ドジメチルァセタール 47〃 1を添加し、 室 温で 16時間攪拌した。 シリカゲルカラムで精製し、 ds,
Cis-l,3,5-シクロへキサント リメ夕ノールの 1位にプロピオンアルデヒドジメチルァセ夕一ル (propionaldehyde dimethylacetal) が結合した化合物を 15mg得た (収率 38% ) 。
く 1H-NMR分析 (DMSO-d6, 300MHz) >
6 (ppm): 0.62(m, 9H), 1.54-1.88(m, 9H), 1.83(q, J=6.20Hz, 2H), 3.27(d, J=6.30Hz, 2H), 3.33(s, 6H), 3.39(d, J=6.30Hz, 4H), 3.46(t, J=6.20Hz, 2H), 4.51(t, J= 5.70Hz, 1H) <質量分析 (FAB-MS) >
実測値:(M+H)+ 277
理論値: C14H2805 = 276 得られた化合物 15mgを脱水 DMF lmlに溶解し、 31 ^ 1のトリエチルアミン、触媒 量の CuClを添加した。 598mgの mPEG-NCO (平均分子量 5,000、 Shearwater Polymers, Inc製、 構造: CH3(OCH2CH2)n-N=C=0) を添加し、 室温で 2時間攪拌した。 溶液を 10倍量のジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色沈殿を濾過により回収し、 減 圧下で乾燥した。得られた白色固体 578mgを実施例 1と同様な逆相 HPLCで精製し、 383mgを得た。このうち lOOmgを 70%酢酸水溶液に溶解し、 40°Cで 16時間攪拌した。 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応液を中和し、 クロ口ホルムで抽出した。 無 水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、 減圧下反応液を濃縮した。 ジェチルエーテル に滴下し、 生成した白色沈殿を濾過により回収し、 減圧下で乾燥した。逆相 HPLC
で再度精製し、 目的物を 39mg得た (収率 41 % ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 12.7分
< 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
d (ppm): 3.38(s, 6H), 9.79(t, J=1.56Hz, 1H), 3.64(s, 8nH) 実施例 9 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シクロへキサン誘導体の 合成
略号: 5CHTM(2UM)
構造:
実施例 4と同様にして合成した(^,(^-1, 3,5-シクロへキサント リメ夕ノール lOOmgおよび DSC 735mgを約 10mlのァセトニトリルに溶解し、 DMAP 210mgをカロ えて室温で 5時間攪拌した。 溶媒を減圧除去し、 塩化メチレンおよび O.lmol/L^酸 を適量加え抽出した。 有機層を減圧乾燥し、 cis,ci
S-l, 3, 5-トリス (スクシンイミ ジルォキシカルボニルォキシメチル) シクロへキサン
[cis,cis-l,3,5-tris(succinimidyloxvcarbonvloxymethyl')cyclohexane]を 333mg寻た (収 率 97% ) 。
FAB-MS: 598(M+H)+ 得られた化合物 30mg (0.05mmol)と mPEG-NH2 [平均分子量 5,000、日本油脂(株) 製] 500mg ( O.lmmol) を塩化メチレンに溶解し、 TEA20〃1を加え、 室温で 2時間
攪拌した。 続いて、 プロピレンジァミン (propylene diamine) 42 1 (0.5mmol)
( AldrichSa ) を加え、 室温でさらに 2時間攪拌した。反応液を濾過し濾液をジェチ ルエーテルに滴下し、 生成した沈殿を減圧乾燥して 430mgの粉末を得た (収率 86% ) 。
得られた粉末 425mgを水 200mlに溶解し、 20mlの SP Sepharose F.F.力ラム
( Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 2本鎖 PEGを含む目的画分よりクロ 口ホルムで抽出し、 得られた有機層をジェチルエーテルに滴下し、 精製した沈殿 を減圧乾燥した。 得られた沈殿 62.5mg ( 6.25 / mol) を飽和炭酸水素ナトリゥム水 溶液 0.5mlに溶解し、 氷冷下、 エトキシカルボニルマレイミ ド 2.1mgを加えて 10分 間攪拌した。 続いて水 1.5mlを加え室温で 15分間攪拌し、 クロ口ホルムで 3回抽出 した。 クロ口ホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下溶媒を除去し 25mg の目的化合物を得た (収率 40% ) 。
くゲル濾過 HPLC分析〉
TSK gel G-2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様にして分析した。
保持時間 : 12.4分
く1 H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
<5 (ppm): 0.63-0.75(m, 3H), 1.75-1.78(ra, 12H), 3.1-3.3(m, 12H), 3.38(s, 6H), 3.64(s, 8nH), 5.20(br, 3H), 6.73(s, 2H) 実施例 10 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—シク口へキサン誘導体の 合成
略号: 5CHTM(2EA2)
構造:
実施例 4と同様にして合成した cis, ds-l,3,5-シクロへキサントリメタノール lOOmgを脱水 DMS0 23mlに溶解した後、 tert-ブトキシカリゥムの tert-ブ夕ノ一ル溶 液 (lmol/L) 958 mlを添加し、 室温で 1時間攪拌した。 ブロモ酢酸 tert-ブチルエス テルを添加し、 90°Cで 16時間攪袢した。 室温まで放冷した後、 シリカゲルカラム で精製し、 1-O-tert-ブトキシカルボニルメチル -cis,cis-l,3,5-シクロへキサントリメ 夕ノ一ル ( l-0-tert-butoxvcarbonylmethyl"Cis,cis-l,3,5-cvclohexanetrimethanol) ¾ 22mg得た (収率 13% ) 。
く 1H-NMR分析 (DMSO-d6, 300MHz) >
δ (ppm): 0.60(m, 9H), 1.55-1.90(m, 9H), 1.48(s, 9H), 3.36(d, J=6.42Hz, 2H), 3.39 ( d, J=6.15Hz, 4H), 3.95(s, 2H)
く質量分析 (FAB-MS) >
実測値:(M+H)+ 289
理論値: C15H2805 = 288 上記で得られた化合物 22mgをアルゴン雰囲気下、脱水ピリジン 200 / 1に溶解し、 そこへ塩化トシル (23mg) を溶解した脱水ピリジン 200 / 1を添加した。 0°Cで 3時 間攪拌した後、 水を 20〃1添加し、 さらにその後 100 1添加した。 反応液を氷冷し たクロ口ホルムで抽出し、 氷冷した lmol/L^酸、 水、 飽和炭酸水素ナトリウム水 溶液の順で洗浄した。 無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、 溶媒を除去し、 シリ 力ゲルカラムで精製することにより、 l-0-tert-ブトキシカルボニルメチル
-3-0,5-0-ジトシル -1,3,5-シクロへキサントリメ夕ノール
、丄 -〇-tert-butoxvcarbonylmethyl"3-0,5-0-ditosvl-l,3,:)-cyclohexane trimethanol) 22mg得た (収率 48% ) 。
く 1H-NMR分析 ( CDCI3, 300MHz) >
5 (ppm): 1.26(m, 9H), 1.75(m, 9H), 1.47(s, 9H), 2.46(s, 6H), 3.29(d, J=6.30Hz, 2H), 3.80 ( m, 4H), 3.89(s, 2H), 7.36(d, J=8.10Hz, 2H), 7.76(d, J=8.40Hz, 2H)
<質量分析 (FAB-MS) >
実測値:(M— tert-Butyl+2H)+ 541
理論値: C29H40O9S2 = 596
1.4gの mPEG (平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 社製) を脱水トルエン 2mlに溶 解し、 アルゴン雰囲気下、 水素化ナトリウム 26mgへ滴下し、 30分間攪拌した。 そ こへ脱水トルエン 500〃 1に溶解した 76mgの l-0-tert-ブトキシカルボニルメチル -3-0,5-0-ジトシル -1,3,5-シクロへキサントリメ夕ノールを滴下し、 室温で一昼夜 攪拌した。 その後、 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色沈殿を濾 過により回収し、 減圧下で乾燥した。 得られた白色固体 1.2gを 120mlの DEAE Sepharose F. F.カラムで実施例 2と同様に精製し、目的物を 154mgを得た(収率 11 % ) c <ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間: 12.7分
く1 H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 (ppm): 3.38(s, 6H), 3.64(s, 8nH), 0.58(m, 9H), 1.72-1.93(m, 9H), 3.38(s, 6H) 実施例 11 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—トリアジン誘導体の合成 略号: PEG2C1
構造:
平均分子量 5,000の mPEG [日本油脂 (株) 社製] 2.0g、 酸化亜鉛 444mg、 乾燥べ ンゼン 10mlをナスフラスコに入れ、 オイルバスで 90〜95°Cに加熱し、初留 4mlを除 去した。 さらに、 5時間還流し、 室温まで冷却後、 塩化シァヌル 36mg、 モレキュ ラーシ一ブス 4A lgを加え、 3日間脱水還流した。 反応液を冷却後、 3,000rpmで遠
心分離し、 上清をジェチルェ一テルに滴下し、 生成した沈殿を回収し、 減圧乾燥 した。 得られた白色粉末 lgをァ-ァミノ酪酸 30mgを含む 0.1mol/Lほう酸緩衝液 (pHlO.O) 10mlに溶解し、 4°Cで 3日間反応した。 lmol/L^酸を加えて ρΗ1〜2に調 整した後、 クロ口ホルムで抽出した。 クロ口ホルム層を濃縮し、 ジェチルェ一テ ルに滴下して生成した沈殿 930mgを回収した。 これを 930mlの水に溶解し、 80ml の DEAE Sepharose F.F.カラム (Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で精製した。 目的 画分を回収し、 lmol/LJ^酸で ρΗ1〜2に調整した後、 適当量のクロ口ホルムで抽出 し、 減圧濃縮した。 濃縮液をジェチルェ一テルに滴下し、 生成した沈殿を減圧乾 燥し、 目的物を 618mg得た (収率 62% ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様に分析した。
保持時間: 12.4分
く1 H-NMR分析 (300MHz) >
(5 (ppm): 2.38(t, 2H, J=6.92Hz), 1.95(m, 2H), 5.66(brt, J=6.33Hz, 1H), 4.43(brm, 2H), 3.38(s, 6H), 3.64(brs, 8nH) 実施例 12 6kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—トリアジン誘導体の合成 略号: PEG2Mal
2.0mlの 1,3-ジァミノプロパン (20当量、 24mmol) を O.lmol/1のほう酸緩衝液(pH 10) 600mlに溶解し、実施例 11で調製した化合物 6gを加えて一昼夜攪拌した。 2mol/l の塩酸を加えて ρΗ 1〜2に調整し、 クロ口ホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナ トリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下除去し、
残渣に塩化メチレン少量を加えて溶解した後、 ジェチルエーテルに滴下し、 生成 した白色沈殿を減圧乾燥して 2,4-ビス [メ トキシポリ(エチレングリコール)] -6-N- (3-ァミノプロピル) ァミノ- s-ト リアジン {2,4-Bis[methoxy poly(ethylene dycolVj-6-N-(3-aminopropy】、aminO"S-triazine} を 4.48g得こ (収率 75% ) 。
く 1H-NMR ( CDC13, 400MHz) >
δ (ppm) : 3.64 ( s, 8nH) , 3.38 ( s, 6H) , 4.44 (brt, 2H, J=5.0Hz) , 4.49 (brt, 2H, J=5.13Hz, ) , 6.02 ( brt, 1H, J=5.74Hz) , 2.83 ( t, 2H, J=6.47Hz) , 1.71 ( m, 2H)
676mg (8mmol) のマレイミ ドを酢酸ェチル 40mlに溶解し、 氷冷下、 N-メチル モルホリン (N-methylmorpholine) を 878〃1 ( 8mmol) カロえ、 続いてエトキシカル ボニルクロリ ド ( ethoxycarbonyl chloride) 946 z l (9.6mmo 1.2当量) カロえて、 30 分間攪拌した。 反応液を濾過し、 濾液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、 無 水硫酸ナトリウムで乾燥した。 溶媒を減圧除去し、 酢酸ェチルージェチルェ一テ ル系で再結晶して N-ェトキシカルボニルマレイミ ド (N-ethoxycarbonyl maleimid^ を 654mg得た (収率 55.6% ) 。
く 1H-NMR ( CDC13, 400MHz) >
δ (ppm) : 6.82 (s, 2H) , 4.42 ( q, 2H, J=7.00Hz) , 1.42 (t, 3H, J=7.09Hz) 上記で合成した 2,4-ビス [メ トキシポリ (エチレングリコール) ] -6-N- (3-ァ ミノプロピル) ァミノ- s-ト リアジン {2,4-Bis[methoxy poly(ethylene
glycol)]-6-N-(3-aminopropynamino-s-triazine} 4.48g (0.448mmol) を氷冷下、 飽和炭 酸水素ナトリゥム水溶液 45mlに溶解し、 N-ェトキシカルボニルマレイミ ド
( N-ethoxycarbonyl tnaleimid^ 151.5mg (0.90mmol) を加えて 0°Cで 10分間攪拌し た。 水を 180ml加え、 さらに室温で 15分間攪拌した。 クロ口ホルムで抽出し、 無水 硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧除去した。 残渣を少量の塩化メチレンに溶 解し、 ジェチルェ一テルに滴下した。 生成した沈殿を濾取し、 減圧乾燥して目的 物 {2,4-ビス [メ トキシポリ (エチレングリコール) ] -6-N- (3-マレイミ ドプロ ピル) ァミノ- S-トリアジン [2,4-Bis[methoxy poly(e thylene
glycol)]-6-N-(3-maleimidopropyl)amino-s-triazine] } を 3.9g得た (収率 86.7% ) 。 く 1H-NMR ( CDC13, 400MHz) >
6 (ppm) : 3.66 (s,8nH) , 3.38 ( s, 6H) , 6.73 (s, 2H) , 4.46 (brm, 4H) , 5.76 (brt, 1H, J=5.74Hz) , 2.61 (brt, 2H) , 1.85 ( m,2H) 実施例 13 5KDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—オル二チン誘導体の合成 略号: 50RN(2UA)
構造:
0
CH
3(OCH
2CH
2)
n-0-CONH- CH'C-OH
10g (2mmol)の mPEG (平均分子量 5,000、 日本油脂(株)製)を塩化メチレン 10ml に溶解し、 DSC 2.56g ( lOmmol) および DMAP 1.22g ( lOmmol) を加え、 室温で攪 拌した。 不溶物を濾別し、 濾液を 200mlのジェチルエーテル中に滴下し、 沈殿させ た。 白色沈殿を濾取して減圧乾燥し、 mPEGの Succinimidylcarbonate¾ 8.6g (収率 86.0% ) 得た。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300 MHz) >
6 (ppm) : 3.67(s, 4nH), 3.38(s, 3H), 2.84(s, 4H) 次に、 オル二チン (Ornitine) 塩酸塩 337.2mg (ナカライテスク製) を 75mmol/L りん酸緩衝液 (pH 7.8) 10nlに溶解し、 先に調製した mPEGの Succinimidylcarbonate l.Ogを少しずつ加えて溶解した。 lmol/1の水酸化ナトリゥム水溶液を加えながら溶 液の pHを 7.8に維持し、室温で一昼夜攪拌した。 lmol/1の塩酸で pH3に調整した後、 クロ口ホルムで抽出した。 有機層から減圧下溶媒除去し、 残渣を少量の塩化メチ レンに溶解してジェチルェ一テル中で沈殿させた。 白色沈殿を濾取し、 mPEGが 1
分子結合したオル二チンを 760.2mg得た (収率 76.0% ) 。 これを、 塩化メチレンに 溶解し、 先に調製した mPEGの Succinimidylcarbonate 760.2mgg:加え、 さらに TEA 21.2 1を加えてアルゴン気流中、 室温で一昼夜攪拌した。 不溶物を濾別後、 減圧 下、 溶媒を除去し、 水 50mlを加えて lmol/1塩酸で pH3に調整した。 クロ口ホルムで 抽出し減圧濃縮した。 残渣を少量の塩化メチレンに溶解してジェチルェ一テル中 に滴下し、 生成した白色沈殿を濾取し 1.21gを得た (収率 79.6% ) 。 60mlの DEAE Sepharose FFカラム (Amersham- Pharmacia Biotech社) で精製し、 目的物を 416mg 取得した (収率 34.4% ) 。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様にして分析した。
保持時間 : 12.4分
く1 H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm) : 5.21(br, 1H), 5.57(br, 1H), 4.1 -4.4(brm, 4H), 3.64(s, 8nH), 3.38(s, 6H), 1.5-2.0(m, 6H) 実施例 14 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール—オル二チン誘導体の合成 略号: 50RN 2RaA)
オル二チン (Ornitine) 塩酸塩 24mg (0.14mmol) (ナカライテスク製) をメ夕ノ -ル 10mlに懸濁し、 PEG-アルデヒド (Shearwater Polymers, Inc.製、 平均分子量 ,000) 1.5g (0.3mmol) を加えて室温で攪拌した。 ソディウムシァノボロヒドリ ド
( Sodium Cyanoborohydride) 89.5mg ( 1.4mmol)を加え、室温で一昼夜攪拌した。 さらにソディウムシァノボロヒドリ ド ( Sodium Cyanoborohydride) 44.8mg
(OJmmol) を追加し、 攪袢した。 その後、 適量の水を加え、 減圧下メタノールを 除去した後、 クロ口ホルムで抽出した。 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下溶媒を除去し、 1.25gの粗生成物を得た (収率 83.0% ) 。
次に、 SP-Sepharose FFカラム ( 120ml、 Amersham-Pharmacia Biotech^) を用レヽ て精製し、 目的物 165mgを取得した (収率 13.3 % ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXし力ラムを用い、 実施例 1と同様にして分析した。
保持時間: 12.4分
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 (ppm) : 1.6-2.1 ( m, 4H), 3.0-3.3 ( m, 6H) , 3.38(s, 6H), 3.64(s, 8nH), 4.68(br, 1H), 4.72(br, 1H) 実施例 15 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ルージアミノプロピオン酸誘 導体の合成
略号: 5DPA UA)
0
CH3(OCH2CH2)n-0 CONH- CH2CH— C-OH
I
CH3(OCH2CH2)n-0-CONH
10g (2mmol)の mPEG (平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 製) を塩化メチレンに 溶解し、 DSC 2.56g ( lOmmol) および DMAP 1.22g ( lOmmol) を加え、 室温で攪拌 した。 不溶物を濾別し、 濾液をジェチルエーテル中に滴下した。 白色沈殿を濾取 して減圧乾燥し、 mPEGの Succinimidyl carbonated 8.6g (収率 86.0% ) 得た。
次に、 2,3-ジアミノプロピオン酸塩酸塩(2,3-Diaminopropionic acid hydrochloride
281.1mg ( 2mmol) (ナカライテスク製) を 75mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.8) 10ml に溶解し、 lmol/1水酸化ナトリウム水溶液で pH 8.5に調整し、 先に調製した mPEG の Succinimidylcarbonate l.Ogを少しずつ加えて溶解した。 lmol/L水酸化ナトリゥム 水溶液を加えながら溶液を PH8.5に維持し、 室温で一昼夜攪拌した。 lmol/1塩酸で pH 3に調整した後、クロ口ホルムで抽出した。有機層から減圧下溶媒除去し、 mPEG が 1分子結合した 2,3-ジァミノプロピオン酸を 730.0mg得た(収率 73.0 % )。これを、 塩化メチレンに溶解し、先に調製した mPEGの Succinimidylcarbonate730.0mg¾加え、 さらに TEA 20.4 / 加えてアルゴン気流中、 室温で一昼夜攪拌した。 不溶物を濾 別後、 減圧下、 溶媒を除去し、 残渣を 1.18gを得た (収率 80.8% ) 。 60mlの DEAE Sepharose FF(Amersham-Pharmacia Biotechft)で精製し、 目的物を 507mg (収率 42.9% ) 取得した。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様にして分析した。
保持時間: 12.1分
く1 H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm) : 6.00 (br, 1H) , 5.70 (br, 1H), 4.:!〜 4.4 ( brm, 4H) , 3.64 ( s, 8nH), 3.38 ( s, 6H) 実施例 16 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール—トリシン誘導体の合成 略号: 5TRC(3UA)
構造:
CH3(OCH2CH2)n-NHCO-OCH2
CH3(OCH2CH2)n— NHCO-OCH2-C-NHCH2COOH
CH3(OCH2CH2)n— NHCO-OCH2
0.5mg (2.8〃mol)の卜リシン (Tricine) ( N-[Tris ( hydroxymethyl) methyljglycine, ナカライテスク社) と 50mg ( 1.0〃mol) の mPEG-NCO ( Shearwater polymers, Inc.
製、 平均分子量 5,000、 構造: CH3(OCH2CH2)n-N=C=0) をアルゴン気流下 0.5mlの DMFに溶解し、 1.4〃1 ( 1.0// mol) の TEAを加え、 さらに少量の塩化銅を加え、 室 温で攪拌した。さらに、 25mgの mPEG-NCOおよび 1〃 1の TEAを追加して攪拌した。 0.1mol/L塩酸を 50ml加えた後、 50mlのクロ口ホルムで抽出した。 クロ口ホルム層 を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下溶媒を除去し、 粗生成物 15mgを取得した (収率 20% ) 。 次に、 DEAE Sepharose F.F. (Amersham- Pharmacia Biotec 土) カラ ムで精製し、 目的物を 6.0mg取得した (収率 8.0% ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG2000SWXLカラム (7.8 X 300mm) (東ソ一) を用い、 実施例 1と同様に して分析した。
保持時間 : 11.5分
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
6 ( ppm) : 3.38 (s, 9H) 、 3.64 ( s, 12nH) 、 4.10 (s, 6H) 、 5.43 (br, 3H) 実施例 17 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ルーペン夕エリスリ トール誘 導体の合成
略号 : 5PET(3UA)
ペン夕エリスリ トール (pentaerythritol) 136mg、 DMAP 122mgをアルゴン気流中 DMF 5mlに溶解し、 CDI 778mgを加え、 一昼夜攪拌した。 mPEG-NH
2 (平均分子量 5,000、 日本油脂 (株)社製、 構造: CH
3(OCH
2CH
2)
n-CH
2-NH
2) 5.0gを DMF 10mlに溶 解し、 前述した反応混合物 1.25mlを加え、 室温で攪拌した。 O.lmol/Lほう酸緩衝液 (pHIO) 100mlにァ-ァミノ酪酸 ( y -aminobutylic acid) 2.6gを溶解した溶液を氷冷
し、 ここに反応液を注いだ。 反応終了後、 塩酸で pHを酸性に調整し、 クロ口ホル ムで抽出し、 残渣を 4.2g得た (84.6% ) 。 残渣 3.8gを 1000mlの DEAE Sepharose (Amersham- Pharmacia Biotec 土) で精製し、 目的物を 254mg得た (収率 6.7% ) 。 <ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 11.4分
< 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm) : 5.44 ( brt, J=5.0Hz, 3H ) , 5.25 ( br, 1H), 4.09 (brs, 8H), 3.65 ( s, 12nH) , 3.29 (s, 9H),3.26 ( m, 8H) , 2.37 ( t, J=6.8Hz, 2H ) , 1.80 ( brm, 2H) , 1.77 ( m, 6H) 実施例 18 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール—ペン夕エリスリ トール誘 導体の合成
略号: 5PET(3UM)
ペン夕エリスリ トール 136mg、 DMAP 122mgをDMF 5mlに溶解し、 CDI 778mgを 加えてアルゴン気流中で一昼夜攪袢した。 mPEG-NH
2 (平均分子量 5,000、 日本油 脂 (株)社製、 構造: CH
3(OCH
2CH
2)
n-CH
2-NH
2) l.Ogを DMF 2mlに溶解し、 前述した 反応混合物 0.25mlを加え、室温で反応させた。続いて 187〃 1のプロピレンジァミン を加えて反応後、 ジェチルエーテルを加えた。 白色沈殿を回収し、 減圧乾燥して 残渣 975mgを得た (収率 97.5 % ) 。 この残渣を 100m]の SP Sepharose F.F.カラム ( Amersham- Pharmacia Biotech¾ )で精製し、白色粉末 110mgを得た(収率 11.3 % )。
次に、 この白色粉末 lOOmgを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解し、 0°Cでェ トキシカルボニルマレイミ ド 2.3mgをカロえ、 さらに 0°Cで 10分間攪拌した。 水を加 え室温で 15分間攪拌後、クロ口ホルムで抽出した。クロ口ホルム層を減圧濃縮後、 ジェチルエーテルに滴下し、 白色沈殿を減圧乾燥し、 目的物 35mgを得た (収率 35% ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 11.3分
く1 H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm) : 6.73 ( s, 2H) , 5.33 (br, 3H) ,4.08 (brs, 8H) , 3.64 (s, 12nH) , 3.36 (s, 9H) , 3.25 ( m, 6H) , 3.11 ( m, 2H) , 1.77 (m, 8H) 実施例 19 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール—ペン夕エリスリ トール誘導体 の合成
略号: 5PET(3UU)
構造:
ペン夕エリスリ トール 136mg、 DMAP 122mgを DMF 5mlに溶解し、 CDI 681mgを 加えて、 アルゴン気流中で攪拌した。 mPEG-NH2 (平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 社製) l.Ogを DMF 2mlに溶解し、 前述した反応混合物 286〃 1を加え、 室温で反応し た。 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 白色沈殿を回収して減圧乾燥し、 残渣 を lg得た (収率 100% ) 。 続いて残渣を TSKgelODS-120Tカラム (30mm X 250mm、
東ソ一) を用いて精製し、 白色粉末を 165mg得た (収率 16.5%) 。
次に、 この白色粉末 80mgを塩化メチレンに溶解し、 DSC4.1mg、 DMAP 2.1mg を加え、 アルゴン気流中室温で攪拌した。 反応液をジェチルェ一テルに滴下し、 生成した白色沈殿を減圧乾燥し、 目的物を 63mg得た (収率 78.8%) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgeIG2000SWXLカラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 10.7分
く 1H-NMR分析 (CDCI3, 300MHz) >
δ (ppm) : 5.49 (br,3H) , 4.11 (brs, 8H) ,3.64 (s, 12nH) ,3.38 (s, 9H) , 3.25 (m, 6H) , 2.87 (s, 4H) , 1.78 (m, 8H) 実施例 20 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール—ペン夕エリスリ トール誘導体 の合成
略号: 5PET( URa)
ペン夕エリスリ トール 136mg、 DMAP122mgを DMF5mlに溶解し、 CDI 681mgを 加えてアルゴン気流中で攪拌した。 mPEG-NH
2 (平均分子量 5,000、 日本油脂 (株) 社製) l.Ogを DMF2mlに溶解し、 前述した反応混合物 286 ilを加え、 室温で反応し た。 応液をジェチルエーテルに滴下し、 白色沈殿を回収して減圧乾燥し、 残渣を 950mg得た (収率 95%)。続いて残渣を TSKgeIODS-120Tカラム (30mmX250mm、 東ソ一) を用いて精製し、 白色粉末を 300mg得た (収率 31.6%) 。
次に、 この白色粉末 300mgを塩化メチレンに溶解し、 DSC15.4mg、 DMAP 7.3mg を加え、 アルゴン気流中室温で攪拌した。 反応液をジェチルエーテルに滴下し、
生成した白色沈殿を減圧乾燥した。塩化メチレン lmlを加えて溶解し、 4-アミノブ チルアルデヒドジェチルァセタール(4-aminobutylaldehyde diethylaeta) 3.5〃1をカ卩 え、 室温で攪拌した。 反応液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色沈殿を 減圧乾燥し、 残渣を 250mg得た (収率 83.3 % ) 。
残渣 lOOmgを 10%TFAを含む塩化メチレンに溶解し、 0°Cで 1時間静置後、 ジェ チルエーテルに滴下して白色沈殿を減圧乾燥し、 40mgの目的物を得た (収率 40.0% ) 。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG2000SWXL力ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
保持時間 : 10.6分 実施例 21 3〜4本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ルー糖誘導体の合成
略号: 5SUG(3UA)、 5SUG(4UA)
構造:
(式中、 化合物 5SUG(3UA)においては R R2、 R3、 R4のうち 3つが
CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-であり、残りの 1つが水素原子である。化合物 5SUG(4UA) においては R R2、 R3、 R4の全てが CH3(OCH2CH2)n-NH-CO-である)
5.18 gのひ- D-グルコースペン夕ァセテ一トを DMF 80 mlに溶解し、 2.37 gのヒ ド ラジンアセテートを添加し、 室温で 1.5時間攪袢した。 反応液を酢酸ェチルで抽出 後、 酢酸ェチル層を水、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥させた 後、 溶液を減圧濃縮して、 ひ- D-グルコビラノース- 2, 3, 4, 6-テトラアセテート (ひ -D-Glucopyranose-2, 3, 4, 6 -tetraacetate ) を 4.0 g得た (収率 87%) 0
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300 MHz) >
(ppm): 2.02 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 4.14 (m, IH), 4.27 Cm, 2H), 4.91 (m, IH), 5.09 (t, IH, J=9.7Hz), 5 .47 (d, IH, J=3.7 Hz), 5.55 (t, IH, J=9.8 Hz)
850 mgの上記化合物を塩化メチレン 15 mlに溶解し、 0°Cにて 4.8 mlのトリクロ口 ァセトニトリル、 365 mlの DBU (l,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)を添加した。 溶 液を減圧下濃縮した後、 シリカゲルカラムで精製し、 ひ- D-グルコビラノース- 2, 3, 4, 6-テトラァセテ一ト 1-(2,2, 2-トリクロロエタンィミデート) (ひ
-D-2lucopyranose-2, 3, 4, 6-tetraacetate-lィ 2, 2, 2-Trichloroethanimidate)) ¾ o 5 mg得 た (収率 53%)
< 1H-NMR分析 (CDC13, 300 MHz) >
(ppm): 2.02 (s, 3H), 2.04 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 4.13 (m, IH), 4.21 (m, 1H), 4.28 (m, IH), 5.13 (m, IH), 5.19 (t, IH, J=9.8 Hz), 5.57 (t, IH , J=9.9 Hz), 6.56 (d, IH, J=3.7 Hz), 8.71 (s, IH)
693 mgの上記化合物と 109 1のグリコール酸メチルを塩化メチレンに溶解し、 アルゴン雰囲気下、 室温で攪拌した。 反応液を冷却し、 トリフルォロメタンスル ホン酸トリメチルシリルと脱水塩化メチレンの混合溶液 (2:1)163 〃1を添加し、 一 昼夜攪拌した。 77 1のトリエチルァミンを添加し、 セライ トで濾過した。 溶液を 減圧下濃縮した後、 シリカゲルカラムで精製し、 [(2, 3, 4, 6-テトラ- 0-ァセチル- ? -D-グルコピラノシル)ォキシ]酢酸メチルエステル [ ( 2, 3, 4, 6-tetra-O-acetyl- ? -D-elucopyranosvl) oxv] acetic acid methvi esterを 16z mgi守た (収率 27%) 。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300 MHz) >
(ppm): 2.01 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 3.70 (m, IH), 3.75 (s, 3H), 4.14 (m, IH), 4.26 (ra, IH), 4.29 (s, 2H), 4.67 (d, IH, J=7.8 Hz), 5.05 (m, IH), 5.09 (t, IH, J=10.8 Hz), 5.25 (t, 1H, J=9.5 Hz)
162 mgの上記化合物をメタノール 1 mlに溶解し、 アンバーリストを添加した。
ナトリウムメ トキシドのメタノール溶液 (28%) 9.4〃1を添加し、 室温で攪拌した。 反応液をセライ 卜で濾過し、濾液を減圧下濃縮して [( ? -D-グルコピラノシル)ォキ シ]酢酸メチノレエステノレ [ ( ? -D-glucopyranosyl) oxy] acetic acid methyl esterを 80 mg 得た (収率 82%) 。
く1 H-NMR分析 (D20, 300 MHz) >
(ppm): 3.39 (s, 2H), 3.40 (m, 2H), 3.69 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.86 (m, 1H), 4.06 (m, 1H), 4.26 (m, 1H) 4.44 (m, 1H)
2 mgの上記化合物をDMF 100 / lに溶解し、7〃lのトリェチルァミン、少量の CuCl を添加した。 240 mgの mPEG-NCOを添加し、 攪拌した。 溶液をジェチルエーテル に滴下し、 生成した白色沈殿を回収し、 減圧乾燥した。 得られた白色固体 200 mg を l mol/L炭酸カリウム水溶液に溶解し、 室温で 4時間攪拌した。 反応液にクロ口 ホルムおよび 0.1mol/L¾酸を添加し、 クロ口ホルム層を抽出し、 無水硫酸ナトリ ゥムで乾燥させた後、減圧乾燥し、 白色固体 195 mgを得た。 20mlの DEAE Sepharose F.F.カラム(Amersham- Pharmacia Biotec 土)で精製し、下記に示す化合物を得た。 化合物 5SUG(3UA)の収量は 6mg (収率 5.0%) でありゲル濾過 HPLCでの保持時間 は 10.8分であった。 化合物5 SUG(4UA)の収量は l2mg (収率 7.6% ) でありゲル濾過 HPLCでの保持時間は 10.4分であつた。 なおゲル濾過 HPLCは TSKgelG2000SWXL力 ラムを用い、 実施例 1と同様の条件で測定した。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm) : 3.38 (s, 9Hまたは 12H), 3.64 (t, 12nHまたは 16nH), 4.:!〜 5.6 (m,7H) 実施例 22 lOkDa直鎖型ポリエチレングリコール誘導体の合成
略号 : 10SCM
'構造:
CH3(OCH2CH2)nOCH2COOH
S.Zalipskyと G.Baranyの方法 [ジャーナル ォブ バイオアクティブ アンド コンノ チブノレ ポリマ——ズ (Journal of Bioactive and compatible polymery) 5卷、 227 頁 (1990年) ] に準じて以下の方法で製造した。
mPEG [モノメ トキシポリエチレングリコ一ル、平均分子量 10,000、日本油脂(株) 社製、 SUNBRIGHT VFM-3010M] 10gを乾燥トルエン 50mlに溶解し、 tert-ブトキシ カリウム 1.12gを加え蒸留し、 初めの留分 30mlを除去した。 アルゴン気流中、 50°C に冷却後、 ひ-プロモ酢酸ェチル 1.1mlを加え、 一昼夜攪拌を続けた。 反応混合物 を 500mlのジェチルェ一テルに滴下し、生成した沈殿を濾過により回収し、減圧下 乾燥した。 続いて、 得られた乾燥粉末 9.2gを lmol/L水酸化ナトリゥム水溶液 150ml に溶解し、 室温で 1時間攪拌した。 lmol/L¾酸 160mlを加え、 クロ口ホルム 500ml で抽出した。 クロ口ホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 10mlまで減圧濃縮 した後、 300mlのジェチルェ一テル中に滴下し、生成した沈殿を減圧乾燥して目的 化合物を白色粉末として 7.5g得た (収率 75%) 。
く 1H-NMR分析 (CDC13, 300MHz) >
δ (ppm): 3.64(s, 4nH), 3.38(s, 3H), 4.15(s, 2H) 実施例 23 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フエロン- /?の製造
略号: 5CHTO(2UU)-rhIFN- ?
塩化ナトリゥムを含む 20mmol Lりん酸緩衝液(pH7.5)で調製した 1.3mg/mlの参 考例 1で得られる未修飾 rhIFN- ? 1.2mlに、 実施例 1で取得した化合物 15mg (蛋白質 1モル当たり 20モル)を加え、一昼夜 4°Cで反応を行った。次に、反応液を Sephacryl S300カラム 24ml (Amersham- Pharmacia Biotechft製) を用いてゲル濾過した。 溶離 液にはエチレングリコールおよび 0.1mol/L塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸 緩衝液を使用した。 目的物を含む画分 14.5mlを回収し、 水 14.5m】を加えて希釈し、 CM-Sepharose F. F.力ラム 1.5ml (Araasham- Pharmacia Biotec 土製) で精製した。 ゲ ル濾過で得られた画分を同カラムに通塔し、 3mlの同緩衝液で洗浄した後、 lmol/L 塩化ナトリゥムを含む同緩衝液で溶出し、 分画した。 0.24mg/mlの目的物を含む画
分 1.4mlを回収した (収率 21.5%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトェ夕ノール存在下で SDS-PAGEを行い、:!〜 5分子結合体のバンドを 確認した。 .
<電気泳動条件 >
ゲル: PAGEL SPG 520L (ァトー社製)
染色: FAST STAIN™
分子量マ一力一: Low Molecular Weight S ndard (バイオラヅ ド社製)
<ゲル濾過 HPLC分析 >
移動相: 150mmol/L塩化ナトリウム、 20mmol/L酢酸ナトリゥム緩衝液 (pH4.5) 流量: 0.5ml/分
検出: UV280nm
分離カラム : TSK gel G-4000SWXL (7.8 X 300mm X 2本連結) (東ソ一社製) 保持時間 : 40.3分 (1〜4分子結合体) 実施例 24 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フヱロン-/?の製造
略号: 5CHTC(2AA)-rhIFN- ?
実施例 2の化合物 lOOmg (O.Olmmol) を、 l.Omlの塩化メチレンに溶解し、 NHS5.7mg (0.05mmol) 、 DCC10.3mg (0.05mmol) を加え、 アルゴン気流中 0°Cで 30分間攪拌した。その後 3時間室温で攪拌し、 反応液をジェチルェ一テルに滴下し た。 白色沈殿を減圧乾燥して実施例 2の化合物の NHSエステルを 65.0mg得た (収 率 65.0%) 。
塩化ナトリウムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5) で調製した参考例 1で得 られる未修飾 rhIFN- ?溶液 l.28ml ( 1.067mg/ml) へ、 上記 NHSエステルを 17mg (蛋 白質 1モルに対して 25モル)加え、 4°Cで一昼夜反応した。次に、反応液を Sephacryl S300カラム 24ml (Amersham- Pharmacia Biotec¾製) を用いてゲル濾過した。 溶離 液にはエチレングリコールおよび O.lmol/L塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸
緩衝液を使用した。 目的物を含む画分 24mlを回収し、 水 24mlを加えて希釈し、 CM-Sepharose F. F.力ラム 1.5ml (Amasham- Pharmacia Biotech¾製) で精製した。 ゲ ル濾過で得られた画分を同カラムに通塔し、 3mlの同緩衝液で洗浄した後、 lmol/L 塩化ナトリウムを含む同緩衝液で溶出し、 分画した。 0.49mg/mlの目的物を含む画 分 1.5mlを回収した (収率 44.5%) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1~4分子結合体のバンドを確認し た。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXLカラムを 2本用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間: .9分 (1分子結合体)
41.0分 (2分子結合体) 実施例 25 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒトインター フエロン-/?の製造
略号: 5CHTO(2EA)-rhIFN- ?
実施例 3の化合物 20mgを塩化メチレンに溶解し、 アルゴン気流中、 NHS 1.15mg および DCC 2.06mgを加え、 氷冷下 30分間、 続いて室温で 2時間攪袢した。 不溶物 を濾過し、 濾液をジェチルエーテルに滴下して沈殿させた。 沈殿を減圧下乾燥し て実施例 3の化合物の NHSエステルを 14.5mg得た (収率 72.5%) 。
塩化ナトリウムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5 ) で調製した参考例 1で得 られる未修飾 rhIFN- ?溶液 0.78ml (0.937mg/ml) に、 上記 NHSエステルを 9.1mg (蛋 白質 1モルに対して 25モル)加え、 4°Cで一昼夜反応した。次に、反応液を Sephacryl S300カラム 24ml (Amersham- Pharmacia Biotecl^土製) を用いてゲル濾過した。 溶離 液にはエチレングリコールおよび 0.1mol/L塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸 緩衝液を使用した。 目的物を含む画分 8.5mlを回収し、 水 8.5mlを加えて希釈し、 CM-Sepharose F. F.カラム 1.5ml (Amasham- Pharmacia Biotec 土製) で精製した。 ゲ ル濾過で得られた画分を同カラムに通塔し、 3mlの同緩衝液で洗浄した後、 lmol/L
塩化ナトリウムを含む同緩衝液で溶出し、 分画した。 0.067mg/mlの目的物を含む 画分 0.5mlを回収した (収率 4.5%) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間 : 35.9分 (1〜3分子結合体) 実施例 26 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フエロン-/?の製造
略号: 5CHTM(2EA)-rhIFN- ?
実施例 4の化合物 487mg (48.7〃mol) を塩化メチレンに溶解し、 アルゴン気流中 NHS16.8mg ( 146.0 / mol) および DCC 30.1mg ( 145.9〃mol) を加え、 氷冷下 30分 間、 続いて室温で 2時間攪拌した。 不溶物を濾過し、 濾液をジェチルエーテルに 滴下して沈殿させた。 沈殿を減圧下乾燥して実施例 4の化合物の NHSエステルを 260.0mg得た (収率 53.4%) 。
続いて、 エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝 液 (pH7.8) で調製した参考例 1で得られる未修飾 rhIFN- ?溶液 1.2ml ( l.22mg/ml) に上記 NHSエステルを 14.6mg (蛋白質 1モルに対して 20モル) 加え、 4°Cで一昼夜 反応した。 次に、 反応液をゲル濾過カラム Sephadex-G25 ( NAP-10、
Amersham-Pharmacia Biotec¾製) を用いてエチレングリコールを含む 20mmol/Lり ん酸緩衝液 (pH6.0) に緩衝液交換した。 ゲル濾過で得られた画分を CM Sepharose F. F.カラム 1.5ml (Amasham- Pharmacia Biotech¾ ) に通塔し、 3mlの同緩衝液で洗 浄した後、 0.2〜: l.Omol/Ug化ナトリウムを含む同緩衝液で溶出し、 分画した。 0.194mg/mlの目的物を含む画分 3.75mlを回収した (収率 49.7%) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様に分析し、 ポリエチレングリコ一ルが 1〜2分子結合した修飾体
を確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 42.9分 (1分子結合体)
40.2分 (2分子結合体) 実施例 27 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトイン夕一 フエロン一/?の調製
略号: 50RN(2UA)-rhIFN- ?
実施例 13®化合物 lOOmg ( 10〃mol) を塩化メチレン lmlに溶解し、 アルゴン気 流中、 NHS 3.5mg (30 Z mol) と DCC 6.2mg (30/Z mol) を加え、 氷冷下 30分間、 続いて室温で 2時間攪拌した。反応液を濾過し、 不溶物を除去した後、 濾液をジェ チルエーテル中に滴下して沈殿させた。 沈殿を減圧乾燥して実施例 13の化合物の NHSエステルを 65mg得た (収率 65% ) 。
次に、 エチレングリコールおよび lmol/L塩化ナトリゥム水溶液を含む 20mmol/L りん酸緩衝液で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液 1.2ml ( l.Omg/ml) へ、 上記で活性化した修飾剤を 12mg (蛋白質 1モルに対して 20モル) 加え、 4°Cで一昼 夜反応した。
反応液を CM-Sepharose FFカラム 1.5ml (Amersham- Pharmacia Biotec 土) で実施 例 23と同様に精製し、 0.113mg/mlの目的物を 4.4ml得た (収率 41.4% ) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様に SDS-PAGEにより分析し、 1〜4分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間 : 43.1分 (1分子結合体) -
40.0分 (2分子結合体)
38.5分 (3分子結合体)
実施例 28 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トインター フエロン一/?の調製
略号: 50RN(2RaA)-rhIFN- ?
実施例 14の化合物 lOOmg ( 10〃mol) を lmlの塩化メチレンに溶解し、 NHS 5.7mg
(50 z mol) 、 DCC 10.3rag (50〃mol) を加え、 アルゴン気流中氷冷下 30分、 続い て室温で 2時間攪拌した。反応液を濾過し不溶物を除去した後、 濾液をジェチルェ 一テル中に滴下した。 沈殿を減圧乾燥して実施例 14の化合物の NHSェステル 58mg
(収率 58% ) を得た。
次に、 エチレングリコールおよび Imol/L塩化ナトリゥム水溶液を含む 20mmol/L りん酸緩衝液で調製した rhIFN- ?溶液 1.2ml ( l.2mg/ml) へ、 上記の NHSエステル を 14.6mg (蛋白質 1モルに対して 20モル)力!]え、 反応した。 反応液を CM-Sepharose FFカラム 1.5ml ( Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 0.12mg/mlの目的物を 3.5ml得た (収率 35.0% ) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TS gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間 : .5分 (1分子結合体)
41.1分 (2分子結合体) 実施例 29 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トインター フエロン一/?の調製
略号: 5DPA(2UA)-rhIFN- 実施例 15の化合物 lOOmg ( 10〃mol) を lmlの塩化メチレンに溶解し、 アルゴン 気流中 NHS 57.5mg (50 z mol)および DCC 10.3mg (50 mol)を加え 0°Cで 30分間、 続いて室温で 2時間攪拌した。不溶物を濾過し、 濾液をジェチルエーテルに滴下し
た。沈殿を減圧下乾燥して、 実施例 15の化合物の NHSエステルを 71mg (収率 71 % ) 得た。
次に、 エチレングリコールおよび lmol/L塩化ナトリゥム水溶液を含む 20mmol/L りん酸緩衝液で調製した rhIFN- ?溶液 1.2ml ( l.lmg/ml) へ、 上記の NHSエステル を 13.2mg (蛋白質 1モルに対して 20モル) 加え、 反応した。 反応液を CM-Sepharose FFカラム 1.5ml (Amersham- Pharmacia Biotechft ) で精製し、 0.12mg/mlの目的物を 3.5ml得た (収率 31.8% ) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラムを 2本用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間: 43.0分 (1分子結合体)
48.2分 (2分子結合体) 実施例 30 6kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒ トインター フエロン一/?の調製
略号: PEG2Mal-rhIFN- ?
塩化ナトリウム、 尿素、 マンニトールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液で調製した 2.44mg/mlの rhIFN- 5溶液 0.62mlに、 実施例 12で得た化合物 (平均分子量 12,000 ) 2.7mg (蛋白質 1モルあたり 3モル) を加え、 反応した。 次に、 反応液 0.38mlを Sephacryl S"300カラム (カラムサイズ 20ml、 Amershian Pharmacia Biotech社製) で ゲル濾過精製し、 0.17mg/mlの目的物を含む画分 1.5mlを回収した (収率 16.9% ) 。 <電気泳動>
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体を確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして測定した。
保持時間: 44.4分
実施例 31 20kDa直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トインターフエ ロン一 ?の調製
略号: 20Mal-rhIFN- ?
塩化ナトリウム、 尿素、 マンニトールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液で調製した 1.72mg/mlの rhIFN- ?溶液 0.42mlに、 mPEG-maleimide (平均分子量 20,000、 Shearwater Polymers, Inc.製) 2.1mg (蛋白質 1モルあたり 3モル) を加え、 反応した。 次に、 反 応液 0.38mlを、 Sephacryl 400カラム (カラムサイズ 20ml、 Amersham-Pharmacia Biotech社製) でゲル濾過精製し、 0.10mg/mlの目的物を含む画分 1.5mlを回収した (収率 22.7% ) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体のバンドを確認した。 <ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様に分析した。
保持時間 : 40.0分 実施例 32 5kDa直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトイン夕一フエ ロン—/?の調製
略号: 5Mal-rhIFN- ^
塩化ナトリウム、 尿素、 マンニトールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液で調製した 1.7mg/mlの rhIFN- ?溶液 0.42mlに、 mPEG-maleimide (平均分子量 5,000、 Shearwater Polymers, Inc.製) 0.55mg (蛋白質 1モルあたり 3モル) を加え、 反応した。 次に、 反応液 0.38mlを Sephacryl 200力ラム (カラムサイズ 20mlヽ Amersham-Pharmacia Biotech社製) でゲル濾過精製し、 会合体および未反応の rhIFN- ?を除いた目的画 分 4.5mlを回収した。 さらに、 CM-Sepharose FFカラム (カラムサイズ lml、
Amersham-Pharmacia Biotech¾製) で精製し、 0.082mg/mlの目的物を含む画分 lml を回収した (収率 11.3 % ) 。
く電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体のバンドを確認した。 <ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして測定した。
保持時間 : 46.2分 実施例 33 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トイン夕一 フエロン一^の調製
略号: 5TRC(3UA)-rhIFN- ?
実施例 16の化合物 5mg (0.33 / mol) に塩化メチレンで調製した 1.5mg/mlの NHS 溶液 50 z l (0.66 / mol) 、 1.4mg/mlの DCC溶液 100 / 1 (0.66〃mol) を加え、 ァルゴ ン気流中、 氷冷下 30分間室温で 2時間攪拌した。 ジェチルエーテルを加えて生成し た沈殿を減圧下乾燥して NHSエステルを 3.5mg (収率 70% ) 得た。
次に、 エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液 150〃1 (0.9mg/ml) へ、 上記の NHS エステルを 33.4mg (蛋白質 1モルに対して 34モル) 加え、 4°Cで一昼夜静置して反 応した。 反応液をゲル濾過カラム Sephadex G-25 ( Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) でエチレングリコールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH6.0) に緩衝液交換し、 CM Sepharose F.F.力ラム 0.5ml ( Amersham- Pharmacia Biotecl¾ ) で精製し、 0.091mg/mlの目的物を 0.40ml得た (収率 27.0% ) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様に分析した。
保持時間 : 42.0分 (1分子結合体)
44.1分 (2分子結合体) 実施例 34 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒ トイン夕一
フ ロン一^の調製
略号: 5SKA(3UA)-rhIFN- ?
実施例 7の化合物 5SKA(3UA)16mg( l.l〃mol)を 100 1の塩化メチレンに溶解し、 272 Z gの DCCと 152 /gの NHSを加え、 氷冷下 1時間、 室温で 1時間攪拌した。 ジェ チルエーテルに滴下して生成した白色沈殿を減圧乾燥し、 上記化合物の NHSエス テルを 14.5mg得た (収率 91 % ) 。
次に、 エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液 100 / 1 ( 1.2mg/ml) へ、 上記で得られ た NHSエステルを 8.6mg (蛋白質 1モルに対して 100モル) 加え、 4°Cで一昼夜静置 して反応した。 反応液をゲル濾過カラム Sephadex G-25 ( Amersham- Pharmacia Biotech社) でエチレングリコールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH6.0) に緩衝 液交換し、 CM Sepharose F.F.カラム 0.6ml (Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で精製 し、 47 Z g/mlの目的物を 80/ ^得た (収率 3.3 % ) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様に 2-メルカプトエタノール存在下で SDS-PAGEを行い、 1分子結 合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC>
TSKgelG4000SWXL力ラムを 2本用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。
保持時間 : 41.7分 (1分子結合体) 実施例 35 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトイン夕 ーフヱロン一 ?の調製
略号: 5PET(3UU)-rhIFN- ?
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
(pH7.8)で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?
実施例 19で 得られた化合物 5PET(3UU)を 4.5mg (蛋白質 1モルに対して 10モル)加え、 4 °Cで一 昼夜反 J心した。 汉 J¾、液 0.5mlを Sephadex G-25力ラム 、 Amersham- Pharmacia Biotech 社) でエチレングリコールを含む
2 Ommol/Lりん酸緩衝液 (pH6) に緩衝液交換し
た。 これを CM-SepharoseF.F.カラム 0.8ml ( Amersham- Pharmacia BiotecK?土) で精製 し、 0.67mg/mlの目的物を含む溶液 0.36mlを得た (収率 40%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1 ~3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 41.1分 (1分子結合体)
38.2分 分子結合体) 実施例 36 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フヱロン一/?の製造
略号: 5PET(3UA)-rhIFN- 5
実施例 17の化合物 5PET(3UA)254mg(0.02mmol)を、 2.0mlの塩化メチレンに溶解 し、 NHS 5.9mg(0.05mmol DCC 10.5mg(0.05mmol)を加え、 アルゴン気流中 0°Cで 1 時間、 室温で 2時間攪袢した。反応液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色 沈殿を減圧乾燥して実施例 Πの化合物の NHSェステルを 132.8mg得た(収率 52.3%)。 エチレングリコールおよび塩化ナトリウムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
(pH7.8)で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液
実施例 17 の化合物の NHSエステルを 13mg (蛋白質 1モルに対して 15モル)加え、 4 °Cで一昼 夜反応した。反応液を Sephadex G-25カラム Amersham-Pharmacia Biotech¾:) でェ チレングリコールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH6) に緩衝液交換した。 これ を CM-SepharoseF.F.力ラム 1.4ml ( Amersham-Pharmacia Biotech社) で精製し、 0.14mg/mlの目的物を含む溶液 1.0mlを得た (収率 12%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1 〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 43.8分 (1分子結合体)
41.2分 (2分子結合体) 実施例 37 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール (従来型試薬) 修飾組換え 型ヒトインターフェロン一/?の調製
略号: PEG2Lys-rhIFN- ?
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
(pH7.8)で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液
PEG
2Lys
(平均分子量 10,000、 Shearwater polymers, Inc.製) を 8.3mg (蛋白質 1モルに対して 12.5モル)加え、 4 °Cで一昼夜反応した。 反応液を Sephadex G-25カラム
( Amersham- Pharmacia BiotecK¾ )でエチレングリコールを含む 20mmol/L#酸ナト リウム緩衝液 (pH6) に緩衝液交換した。 これを CM-SepharoseF.F.カラム 1.4ml
(Amersham- Pharmacia Biotecl^土) で精製し、 0.36mg/mlの目的物を含む溶液 2.7ml を得た (収率 76.7%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1 ~3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 45.3分 (1分子結合体)
41.5分 (2分子結合体) 実施例 38 20kDa直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトイン夕一フエ ロン—/?の調製
略号: 20SPA-rhIFN- ?
20mmol/Lりん酸緩衝液(pH 7.5 )で調製した 1.0mg/mlの rhIFN- ? 1.3mlに、 mPEG- プロピオン酸の NHSエステル (平均分子量 20,000、 Shearwater Polymers, Inc.製)
7.9mg (蛋白質 1モル当たり 6モル) を加え、 一昼夜 4°Cで静置して反応を行った。 次に、 反応液を Sephadex G-25カラム (Araersham- Pharmacia Biotec 土製) を用いて 20mmol/Lりん酸緩衝液(pH 6.0)に緩衝液交換し、 0.52mg/mlの反応液 2.1mlを得た。 この内、 1.9mlを CM-Sepharose FF力ラム 2ml ( Amersham- Pharmacia Biotecl^土製) で 精製し、 0.18mg/mlの目的物を含む画分 4.9mlを回収した (収率 66.5 % ) 。
<電気 ί永動 >
実施例 23の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。 <ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。 保持時間: 40.1分 (1分子結合体)
35.6分 (2分子結合体)
33.2分 (3分子結合体) 実施例 39 5kDa直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トインターフエ ロン一/?の調製
略号: 5SPA-rhIFN- ?
20mmol/Lりん酸緩衝液(pH 7.5)で調製した 0.8mg/mlの rhIFN- ? 1.3mlに、 mPEG- プロピオン酸の NHSエステル(平均分子量 5,000、 Shearwater Polymers, Inc.製) 1.6mg (蛋白質 1モル当たり 6モル)を加え、一昼夜 4°Cで静置して反応を行なった。次に、 反応液を Sephadex G-25カラム ( Amersham-Pharmacia Biotecl ^土製) を用いて 20mmol/Lりん酸緩衝液(pH 6.0)に緩衝液交換し、 0.40mg/mlの反応液 2.1mlを得た。 この内、 1.9mlを CM-Sepharose FFカラム 1.5ml (Amersham- Pharmacia Biotecl^土製) で精製し、 0.15mg/mlの目的物を含む画分 4.2mlを回収した (収率 60.1 % ) 。
<電気泳動〉
実施例 23と崗様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜4分子結合体のバンドを確認し フ
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様に分析した。
保持時間 : 46.2分 (1分子結合体)
43.6分 (2分子結合体)
42.0分 (3分子結合体) 実施例 40 lOkDa 直鎖型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒトインターフェ 口ン の製造
略号: lOSCM-rhIFN- 実施例 22の化合物 l.Og (O.lmmol) を塩化メチレンに溶解し、 アルゴン気流中、 NHS21.8mg (0.19mmol) および DCC39.0mg (0.19mmol) を加え、 氷冷下 30分間、 続いて室温で 2時間攪拌した。不溶物を濾過し、 濾液をジェチルエーテルに滴下し て沈殿させた。沈殿を減圧下乾燥して実施例 22の化合物の NHSエステルを 506.8mg 得た (収率 50.7%) 。
続いて、 エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝 液 (pH7.8) で調製した参考例 1で得られる rhIFN- ?溶液 3.0ml ( 0.81mg/ml) に上 記の NHSエステルを 16.2mg加え、 4°Cで一昼夜反応した。 次に、 反応液をゲル濾過 カラム Sephadex-G25 (Amersham- Pharmacia Biotec†土製) を用いて脱塩した。 ゲル 濾過で得られた画分 4.5mlを CM Sepharose F. F.力ラム 2.0ml ( Amasham- Pharmacia Biotech社)で精製し、 0.22mg/mlの目的物を含む画分 4.0mlを回収した(収率 36.2%)。 <電気泳動 >
実施例 23と同様に分析し、 ポリエチレングリコールが 1〜3分子結合した修飾体 を確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TS gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 44.2分 (1分子結合体)
41.0分 分子結合体) 実施例 41 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾天然型ヒトイン夕一フ ェロン-/?の製造
略号: 5CHTM(2EA)-天然型 hlFN- ?
天然型 hIFN- ? 10〃g( STRATHMANN BIOTECH GMBH)を等張りん酸緩衝液 200 〃1に溶解し、 実施例 26で得られた5 CHTM(2EA)の NHSエステルを 1.5mg (蛋白質 1 モルに対して 300モル) 加え、 20°Cで一昼夜反応した。 反応液をゲル濾過カラム SephadexG-25 ( Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) でエチレングリコールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液に緩衝液交换した。次いで、 CM-Sepharose F. F.力ラム 0.5ml ( Amersham- Pharmacia Biotech社)で精製し、 0.021mg/mlの目的物を含む溶液 0.19ml 得た (収率 39.9% ) 。 実施例 42 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トインター フエロン一/?の製造
略号: 5CHTM(2EA)-17Ser rhIFN- ?
エチレングリコールおよび塩化ナトリウムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
( pH7.6) で調製した17 Ser rhIFN- ? ( Chiron社製) の溶液 0.1ml ( l.0mg/ml) へ、 実 施例 26と同様にして得られた実施例 4の化合物 (5CHTM(2EA)) の NHSエステル 1.3mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 次に、 反応液 をゲル濾過カラム Sephadex G-25 ( Amersham- Pharmacia Biotech¾:) を用いてェチレ ングリコールを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH6.0) に緩衝液交換した。 ゲル濾 過で得られた画分を CM Sepharose F. F.力ラム 0.25mU Amershian> Pharmacia Biotech 社) で精製し、 39〃gの目的物を含む画分 0.75mlを回収した (収率 39% ) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様に分析し、 ポリエチレングリコールが 1〜 3分子結合した修飾体 を確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TS gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 41.3分 (1〜3分子結合体) 実施例 43 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トイン夕一
フエロン一/?の製造
略号: 5PET(3UA)-17Ser rhIFN- ?
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.
5)で調製した
17 Ser rhlFN- ? ( Chiron社製)
実施例 36で得られる実施例 17の化合物 (
5PET(3UA)) の NHSエステル 1.6mg (蛋白質 1モ ルに対して 20モル)を加え、 4 °Cで一昼夜反応した。反応液を Sephadex G-25カラム (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) を用いてエチレングリコールを含む 20mmol/L りん酸緩衝液 (pH6) に緩衝液交換した。 ゲル濾過で得られた画分を
CM-SepharoseF.F.カラム 0.5ml (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) で精製し、 27.8 g/mlの目的物を含む溶液 0.30mlを得た (収率 7.9%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1 〜3分子結合体のバンドを確認した。 実施例 44 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フヱロン-ひの製造
略号: 5CHTC(2AA)-rhIFN- a
等張りん酸緩衝液(pH7.5)で調製した l.Omg/mlの rhIFN-ひ [免疫生物研(IBL) ] 0.1mlに、 実施例 24で得られる 5CHTC(2AA)の NHSエステル 1.5mg (蛋白質 1モル当 たり 30モル)を加え、一昼夜 4°Cで反応を行った。次に、反応液 80 / 1を Sephadex G-25 カラム(Amersham- Pharmacia BiotechS)で 20mmol/L| 酸ナトリゥム緩衝液(pH4.5) に緩衝液交換し、 0.8mlを回収した。 これを、 SP-Sepharose F. F.カラム 1.0ml (Amersham- Pharmacia Biotech ) で精製し、 80〃g/mlの目的物を含む溶液 0.5ml を得た (収率 40.0%) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜4分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラムを用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。
保持時間 : 43.1分 (1分子結合体)
40.5分 (2分子結合体) 実施例 45 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トイン夕一 フエロン-ひの製造
略号: 5CHTM(2EA)-rhIFN- a
等張りん酸緩衝液(pH7.5)で調製した 0.95mg/mlの rhIFN-ひ [免疫生物研(IBL) ] 0.1mlに、 実施例 26で得られる 5CHTM(2EA)の NHSエステル 1.5mg (蛋白質 1モル当 たり 30モル)を加え、一昼夜 4°Cで反応を行った。次に、反応液 0.1mlを Sephadex G-25 カラム(Amersham-Pharmacia Biotec廳)で 20mmol/U^酸ナトリゥム緩衝液(pH4.5) に緩衝液交換し、 0.8mlを回収した。 これを、 SP-Sepharose F. F.カラム 1.0ml (Amersham-Pharmacia Biotech|¾) で精製し、 50〃g/mlの目的物を含む溶液 0.6ml を得た (収率 31.6%) 。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認し た。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXLカラムを用い、 実施例 23と同様の条件で分析した。
保持時間: 42.9分 (1分子結合体)
41.2分 (2分子結合体) 実施例 46 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ トイン夕一 フエロンひの製造
略号: 5PET(3UA)-rhIFN- 等張りん酸緩衝液 (pH7.5)で調製した 1.0mg/mlの rhIFN-ひ溶液 [免疫生物研 ( IBL) ] 0.1mlへ、 実施例36で得られる実施例 1フの化合物 (5PET(3UA)) の NHS エステル 1.6mg (蛋白質 1モルに対して 20モノレ)を加え、 4 °Cで一昼夜反応した。 反
応液を Sephadex G-25カラム (Amersham-Pharmacia Biotech¾:) で 20mmol/L|^酸ナ トリウム緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換した。 これを SP-SephiiroseF.F.カラム 0.7ml (Amersham-Pharmacia Biotech社) で精製し、 0.53mg/mlの目的物を含む溶液 65 I を得た (収率 34%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1 〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 42.6分 (1分子結合体)
40.3分 (2分子結合体) 実施例 47 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒトインター フエロン-ァの製造
略号: 5CHTC(2AA)-rhIFN-ァ
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
(pH7.8) で調製した参考例 2で得られる rhIFN-ァ (0.10mg/ml) 0.1mlに、 実施例 24 で得られる 5CHTC(2AA)の NHSエステル l.Omg (蛋白質 1モル当たり 200モル) を加 え、 4°Cで一昼夜反応した。
ぐ電気泳動〉
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 48 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒ トインター フエロン-ァの製造
略号: 5CHTM(2EA)-rhIFN- γ
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/Lりん酸緩衝液
(pH7.8) で調製した参考例 2で得られる rhIFN-ァ (0.8mg/ml) Ο.δπιΐに、 実施例 26
で得られる 5CHTM(2EA)の NHSエステル lO.lmg (蛋白質 1モル当たり 30モル) を加 え、 4°Cで一昼夜反応した。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 49 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造
略号: 5CHTO(2UU)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5) で 3.2mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 100 1に実施例 1の化合物 1.7mg (蛋白質 1モルに対して 10モル) を 添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応液を 20mmol/Lff酸緩衝液 .(pH4.5) で希釈 し、 そのうち 900〃1を同緩衝液で平衡化した Sephadex G-25カラム
(Amersham- Pharmacia Biotech製)に通塔し、 1.3mlを回収した。これを SP-Sepharose F. F.カラム 0.7ml ( Amersham- Pharmacia Biotech製) で精製し、 402〃g/mlの目的物 を含む溶液 360 1を得た (収率 50.3%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜4分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.8分 (1分子結合体)
41.3分 (2分子結合体) 実施例 50 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニ一刺激因子誘導体の製造
略号: 5CHTC(2AA)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (ρΗ7·5 ) で 3.9mg/mlに調製した参考例 3で得られる
rhG-CSF誘導体 100〃1に 5.1mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) の実施例 24で得られる 5CHTC(2AA)の NHSエステルを添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。反応液を希釈し、 そのうち 900 / Iを Sephadex G-25力ラム (Amersham- Pharmacia Biotech ) で 20mmol/l#酸緩衝液 (pH4.5 ) に緩衝液交換し、 1.3mlを回収した。 これを
SP-Sepharose F. F.カラム 0.7ml (Amersham- Pharmacia Biotech ) で精製し、 179 / g/mlの目的物を含む溶液 500〃 1を得た (収率 25.8% ) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析〉
TSK gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: .8分 (1分子結合体)
40.3分 (2分子結合体) 実施例 51 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造
略号: 5CHTO(2EA)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5 ) で 3.8mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 100 / 1に 6.0mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) の実施例 25で得られる 5CHTO(2EA)の NHSエステルを添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。反応液を希釈し、 そのうち 900〃1を Sephadex G-25力ラム (Amersham- Pharmacia Biotech ) で
20mmol/Lff酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換し、 1.3mlを回収した。 これを
SP-Sepharose F. F.カラム 0.7ml (Amersham- Pharmacia Biotech ) で精製し、 335 / g/mlの目的物を含む溶液 450 / 1を得た (収率 44.2%) 。
ぐ電気泳動〉
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1~3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXLカラムを用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.6分 (1分子結合体)
39.5分 (2分子結合体) 実施例 52 5kDa 2本鎖分岐型ポリェチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造
略号 : 5CHTM(2EA)-rhG-CSF誘導体
実施例 4の化合物 487mg(48.7 Z mol)を塩化メチレンに溶解し、アルゴン気流中、 NHS16.8rag ( 146.0〃mol) 、 DCC30:lmg ( 145.9 / mol) を加え、 氷冷下 30分間、 続いて室温で 2時間攪袢した。 不溶物を濾過し、 濾液をジェチルエーテルに滴下 した。 沈殿を回収し、 減圧乾燥して化合物 4の NHSエステルを 260.0mg得た (収率 53.4%) 。
等張りん酸緩衝液(pH7.4) で調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 1.25ml (4.0mg/ml) に上記の NHSエステルを 26.6mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) 加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液 1.0mlを Sephadex G-25カラム ( Amersham-Pharmacia Biotech社) で 20mmol/L酢酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換し、 1.5mlを回収した。 これを SP-Sepharose F. F.カラム 5.0ml ( Amersham-Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 1.86mg/mlの目的物を含む溶液 0.7mlを取得した (収率 32.5%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : .7分 (1分子結合体)
46.9分 (2分子結合体) 実施例 53 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造 '
略号: 5CHTM(2EU)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.3) で 3.9mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 50 / 1に、 実施例 5の化合物 l.Omg (蛋白質 1モル当たり 10モル) を添 加し、 4°Cで一昼夜反応させた。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認した。 実施例 54 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ 口ニー形成刺激因子誘導体の製造
略号: 5CHTM(2EA2)-rhG-CSF誘導体
実施例 10の化合物 lOOmg (O.Olmmol) を 1.0mlの塩化メチレンに溶解し、 NHS 3.5mg (0.03mmol) 、 DCC 6.2mg (0.03mmol) を加え、 アルゴン気流中 0°Cで 90分 間、 その後室温で 2時間攪拌し、 反応液をジェチルエーテルに滴下した。 白色沈殿 を減圧乾燥して実施例 10の化合物の NHSエステルを 56.5mg得た (収率 56.5 % ) 。
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5) で 3.9mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 210 / 1に 4.2mg (蛋白質 1モル当たり 10モル) の上記 NHSエステルを 添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応液を Sephadex G-25カラム
(Amersham- Pharmacia Biotech社) で 20mmol/L酢酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換 し、 続いて SP Sepharose F.F.カラム 0.7ml (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) で精製 し、 0.31mg/mlの目的物を含む画分を 965 1得た (収率 39.6% ) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXLカラムを用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 42.2分 (1分子結合体)
40.6分 (2分子結合体)
実施例 55 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー形成刺激因子誘導体の調製
略号: 5CHTM(2URa)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH 7.5) で 3.9mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 50〃1に、 実施例 8で得られた化合物 5.2mg (蛋白質 1モル当たり 50 モル) を添加し、 120mmol/Lの水素化ホウ素ナトリウム 10〃1を加え、 室温で一昼 夜反応させた。
<電気泳動 >
2-メルカプトェ夕ノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体のバンドを確認した。 実施例 56 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の調製
略号 : 50RN(2UA)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液(pH 7.5)で 3.7mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 50〃1に、 実施例 27記載の方法で実施例 13の化合物を活性化して得られる化合物 2mg (蛋白 質 1モル当たり 10モル) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応液を 20mmol/l# 酸緩衝液(pH 4.5 )で平衡化した Sephadex G-25力ラム(Amersham-Pharmacia Biotech 製) に通塔し、 0.8mlを回収した。 次いで、 SP-Sepharose FFカラム 0.7ml
(Amersham-Pharmacia Biotech^) で精製し、 370〃g/mlの目的物を含む溶液 400〃 1を得た (収率 25.9% ) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトェ夕ノ一ル非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXし力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 42.4分 (1分子結合体)
39·5分 (2分子結合体) 実施例 57 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ 口ニー刺激因子誘導体の調製
略号: 50RN(2RaA)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH 7.4) で 3.8mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 50〃1に 2.0mg (蛋白質 1モル当たり 10モル) の活性化 PEG誘導体 (実施例 14の化合物を実 施例 28記載の方法で活性化した化合物) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。反応 液を 20mmol/Lff酸緩衝液 (pH 4.5) で平衡化した Sephadex G-25カラム
(Amershara- Pharmacia Biotech ) に通塔し、 0.8mlを回収した。 次いで、
SP-Sepharose FF力ラム 0.7ml ( Amers ham- Pharmacia Biotech|¾ ) で精製し、 71 g/ml の目的物を含む溶液 420 / 1を得た (収率 19.9% ) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1~2分子結合体のバンドを確認した。
ぐゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.7分 (1分子結合体)
40.8分 (2分子結合体) 実施例 58 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の調製
略号: 5DPA(2UA)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液(pH 7.4) で 3.7mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 50〃 1に 2.0mg (蛋白質 1モル当たり 10モル) の活性化 PEG誘導体 (実施例 15の化合物を実 施例 29記載の方法で活性化した化合物) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応 液を 20mmol/L酢酸緩衝液 (pH 4.5) で平衡化した Sephadex G-25カラム
( Amersham- Pharmacia Biotech ) に通塔し、 0.8mlを回収した。 次いで、
SP-Sepharose FFカラム 0.7ml (Amersham-Pharmacia Biotech ) で精製し、 67 g/ml の目的物を含む溶液 350 lを得た (収率 16.0%) 。
く電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 :!〜 2分子結合体のバンドを確認した。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG-4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.4分 (1分子結合体)
39.5分 (2分子結合体) 実施例 59 5kDa3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の調製
略号: 5SKA(3UA)-rhG-CSF誘導体
実施例 7の化合物 5SKA(3UA)16mg(l.l〃mol)を 100〃1の塩化メチレンに溶解し、 272 /gの DCCと 152 gの NHSを加え、 氷冷下 1時間'、 室温で 1時間攪拌した。 反応 液をジェチルェ一テルに滴下して生成した白色沈殿を減圧乾燥し、実施例 7の化合 物 5SKA(3UA)の NHSエステルを 14.5mg得た (収率 91%) 。
50mmol/Lりん酸緩衝液(pH7.5)で 3.7mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 50 /1に上 記の NHSエステル 3.6mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) を加え、 4°Cで一昼夜反応さ せた。反応液を Sephadex G-25カラム ( Amersham-Pharmacia Biotech¾)で 20mmol/L 酢酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換し、 0.7mlの SPSepharose F.F.カラム
(Amersham-Pharmacia Bioteclv¾:) で精製した。 目的画分を濃縮し、 0.4mg/mlの目 的物を含む溶液 165 1を取得した (収率 36%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : .3分 (1分子結合体)
4〇.2分 (2分子結合体) 実施例 60 5kDa 4本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の調製
略号: 5QNA(4UA)-rhG-CSF誘導体
実施例 6の化合物 5QNA(4UA)69mg(3.5〃mol)を500〃1の塩化メチレンに溶解し、 1.8mgの DSCと 0.56mgの DMAPを加え、 室温で 6時間攪袢した。 反応液をジェチル エーテルに滴下し、生成した白色沈殿を減圧乾燥し、実施例 6の化合物 5QNA(4UA) の NHSエステルを 44mg得た (収率 63% ) 。
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH8) で 3.8mg/mlに調製した参考例 3の rhG-CSF誘導体 50 1に上記の NHSエステル 5.1mg (蛋白質 1モル当たり 25モル) を加え、 4°Cで一 昼夜反応させた。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 40.8分 (1分子結合体) 実施例 61 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ 口ニー刺激因子誘導体の製造
略号: 5PET(3UU)-rhG-CSF誘導体
20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 3.1mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 0.5mlに、 実施例 19で得られた化合物 12.2mg (蛋白質 1モルに対して 10モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液を Sephadex G-25カラム
(Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で 20mmol/l#酸ナトリゥム緩衝液 (pH4.5 ) に 緩衝液交換した。これを SP-SepharoseF.F.力ラム 1.5ml ( Amersham-Pharmacia Biotech
社) で精製し、 1.2mg/mlの目的物を含む溶液 0.75mlを得た (収率 58.6%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgeIG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 40.5分 (1分子結合体)
37.8分 分子結合体) 実施例 62 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造
略号 : 5PET(3UA)-rhG-CSF誘導体
20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 4.0mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 0.05mlに、 実施例 36で得られる実施例 17の化合物の NHSエステル 1.6mg (蛋白質 1モルに対して 10モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液を Sephadex G-25カラム (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) で 20mmol/U^酸ナトリウ ム緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換した。 これを SP-Sepharose F.F.カラム 0.7ml
(Amersham- Pharmacia BiotecKfi )で精製し、 0.34mg/mlの目的物を含む溶液 0.30ml を得た (収率 56.7%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.3分 (1分子結合体)
39.5分 (2分子結合体) 実施例 63 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ
ロニー刺激因子誘導体の製造
略号: 5SUG(3UA)-rhG-CSF誘導体
実施例 21で調製した化合物 5SUG(3UA)100mg ( 6.7〃 mol)に 2.3mgの NHSと 4.1mg の DCCを加え、 氷冷下 lmlの塩化メチレンに溶解し、 氷冷下 1時間、 室温で 1.5時間 攪袢した。反応液をジェチルェ一テルに滴下し、生成した白色沈殿を減圧乾燥し、 実施例 21の化合物5 SUG(3UA)の NHSエステルを 76.6mg得た (収率 76.6% ) 。
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 3.9mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 0.1mlに、 上記活性化した化合物 (実施例 21の化合物 5SUG(3UA)の NHSエステル) 10.7mg (蛋白質 1モルに対して 35モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応し た。 反応液を Sephadex G-25カラム (Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で 20mmol/L 酢酸ナトリウム緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換した。 これを SP-SepharoseF.F.カラ ム 0.7ml (Amersham-Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 0.28mg/mlの目的物を含む溶 液 0.39mlを得た (収率 27.8%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 43.0分 (1分子結合体)
40.4分 分子結合体) 実施例 64 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニー刺激因子誘導体の製造
略号: 5PET(3URa)-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 2.35mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 0.6mlに、 実施例 20の化合物 56.3mg (蛋白質 1モルに対して 50モル)および 120mmol/Lに調製し たソディウムシァノボロヒドリ ド (NaBH3CN) 10〃1を加え、 4°Cで一昼夜反応し た。 反応液を塩酸で酸性にして反応を停止し、 Sephadex G-25カラム
(Amersham-Pharmacia Biotech¾:) で 20mmol/Lff酸ナトリウム緩衝液 (pH4.5) に 緩衝液交換した。これを SP Sepharose F.F.カラム 1.4ml( Amei"sham- Pharmacia Biotech 社) で精製し、 0.24mg/mlの目的物を含む溶液 0.55mlを得た (収率 8.5%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトェ夕ノ一ル非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、
1分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 41.2分 (1分子結合体) 実施例 65 lOkDa直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コロニ 一刺激因子誘導体の製造
略号: 10SCM-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5) で 4.0mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 2.5mlに 21.3mg (蛋白質 1モル当たり 4モル) の実施例 22の化合物の NHSエステル (実施例 40で調製) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応液を 20mmol/LS酸緩衝液 (pH4.5) で平衡化した Sephadex G-25カラム
(Amersham-Pharmacia Biotech )に通塔し、 4.0mlを回収した。これを SP-Sepharose F. F.カラム 10.0ml (Amersham-Pharmacia Biotech ) で精製し、 2.0mg/mlの目的物 を含む溶液 860 1を得た (収率 34.4%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 :!〜 3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXLカラムを用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 42.0分 (1分子結合体)
39.5分 (2分子結合体)
実施例 66 20kDa 直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ 卜顆粒球コ口二 一刺激因子誘導体の調製
略号: 20SPA-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH 7.6) で 4.0mg/mlに調製した rhG-CSF誘導体 995mlに 19.1g (蛋白質 1モル当たり 4.5モル)の活性化 PEG誘導体(M-SPA-20,000、 Shearwater Polymers, Inc.製、平均分子量 20,000)を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。次いで、 20mmol/L酢酸緩衝液 ( pH 4.5 ) で平衡化した SP-Sepharose FF力ラム 2000ml
(Amersham-Pharmacia Biotech^) に通塔し精製した。 目的画分 4000mlを濃縮し、 11.2mg/mlの目的物を含む溶液 320mlを得た (収率 90.4% ) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 H P L C分析 >
TSK gel G-4000SWXL力ラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 38.2分 (1分子結合体) .
34.4分 (2分子結合体)
32.2分 (3分子結合体) 実施例 67 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ 口ニー刺激因子誘導体の調製
略号: PEG2Lys-rhG-CSF誘導体
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 4.0mg/mlに調製した参考例 3で得られる rhG-CSF誘導体 0.5mlに、 PEG2Lys (平均分子量 10,000、 Shearwater Polymers, Inc.製) を 10.6mg (蛋白質 1モルに対して 10モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液を Sephadex G-25カラム (Amersham-Pharmacia Biotech¾:) で 20mmol/L|^酸ナトリウ ム緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換した。 これを SP-SepharoseF.F.カラム 2.0ml (Amersham-Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 1.05mg/mlの目的物を含む溶液 0.5ml を得た (収率 26.3%) 。
ぐ電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 44.3分 (1分子結合体)
41.7分 (2分子結合体) 実施例 68 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子の製造
略号: 5CHTM(2EA)-rhG-CSF
等張りん酸緩衝液 (ρΗ7·4) で 3.9mg/mlに調製した参考例4の rhG-CSF溶液 0.9ml に、 実施例 26で得られる 5CHTM(2EA)の NHSエステル 28.0mg (蛋白質 1モル当たり 15当量) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。
反応液 0.8mlを Sephadex G-25力ラム (Amersham-Pharmacia Biotec ェ)で 20mmol/L 酢酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換し、 1.5mlを回収した。 これを SP-Sepharose F. F. 力ラム 5.0ml (Amersham-Pharmacia Biotec 土) で精製し、 1.3mg/mlの目的物を含む 溶液 1.0mlを得た (収率 33.0%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
くゲル濾過 HPLC分析〉
TSK gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.8分 (1分子結合体)
40.1分 (2分子結合体) 実施例 69 5kDa 2本鎖分岐型ポリェ '"リコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ ロニー刺激因子の製造
略号: 5CHTC(2AA)-rhG-CSF
等張りん酸緩衝液 (pH7.4) で 3.9mg/mlに調製した参考例 4で得られる rhG-CSF 溶液 0.2mlに、 実施例 24で得られる 5CHTC(2AA)の NHSエステル lO.Omg (蛋白質 1 モル当たり 25当量) を添加し、 4°Cで一昼夜反応させた。
反応液 0.2mlを Sephadex G-25力ラム Amersham- Pharmacia Biotech¾:)で 20mmol/L 酢酸緩衝液 (PH4.5) に緩衝液交換し、 1.0mlを回収した。 これを SP-Sepharose F. F. カラム 1.0ml (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) で精製し、 0.7mg/mlの目的物を含む 溶液 0.3mlを得た (収率 26.8%) 。
<電気泳動>
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。 - <ゲル濾過 HPLC分析 >
TS gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間: 42.9分 (1分子結合体)
40·4分 (2分子結合体) 実施例 70 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒ ト顆粒球コ ロニー刺激因子の調製
略号: 5SKA(3UA)-rhG-CSF
実施例 7の化合物 5SKA(3UA)16mg( l.l mol)を 100〃1の塩化メチレンに溶解し、 272 gの DCCと 152 / gの NHSを加え、 氷冷下 1時間、 室温で 1時間攪拌した。 反応 液をジェチルエーテルに滴下し、 生成した白色沈殿を減圧乾燥し、 実施例 7の化合 物 5SKA(3UA)の NHSエステルを 14,5mg得た (収率 91 % ) 。
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5) で 4.4mg/mlに調製した参考例 4で得られた rhG-CSF 140 / 1に、 上記活性化した NHSエステル 12.2mg (蛋白質 1モル当たり 25モ ル) を加え、 4°Cで一昼夜反応させた。 反応液を Sephadex G-25カラム
( Amersham- Pharmacia Biotech¾ ) で 20mmol/Lft酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換 し、 1.8mlの SP Sepharose F.F.力ラム (Amersham- Pharmacia Biotecl^土)で精製した。
目的画分を濃縮し、 l.lmg/mlの目的物を含む溶液 110〃1を取得した (収率 19% )。
<電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSK gel G4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 40〜45分 (1〜3分子結合体) 実施例 71 5kDa 直鎖型ポリエチレングリコール修飾組換え型ヒト顆粒球コ口二 一刺激因子の調製
略号: PEG2Lys-rhG-CSF
等張りん酸緩衝液 (pH7.4)で 4.4mg/mlに調製した参考例 4の rhG-CSF溶液 0.5mlに、 PEG2Lys( Shearwater Polymers, Inc.製) 11.7mg (蛋白質 1モルに対して 10モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。反応 f夜を Sephadex G-25力ラム (Amersham-Pharmacia Biotech 社) で 20mmol/L酢酸緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換した。 これを SP-SepharoseF.F. カラム 2.0ml (Amersham-Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 1.78mg/mlの目的物を含 む溶液 0.5mlを得た (収率 40.5%) 。
<電気泳動 >
2-メルカプトェ夕ノ一ル非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 :!〜 3分子結合体のバンドを確認した。
<ゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 44.2分 (1分子結合体)
41.8分 (2分子結合体) 実施例 72 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾ゥシ Οι,Ζη型スーパ一 ォキサイ ドデイスム夕ーゼの製造
略号: 5CHTC(2AA)-bSOD
実施例 2の化合物 30mg (3〃mol) を塩化メチレン lmlに溶解し、 NHS1.7mg (0.015mmol) および DCC3.1mg (0.015mmol) を加え、 0°Cで 30分間攪拌した。 そ の後 3時間室温で攪袢し、 反応液をジェチルエーテルに滴下した。 白色沈殿を減圧 乾燥して実施例 2の化合物の NHSエステルを 21mg得た (収率 70%) 。
ゥシ Cu,Zn型 SOD溶液(2mg/ml、 pH9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 50〃1に使用直 前に調製した上記 NHSエステルの水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10 / 1 (蛋白質 1モル あたり 50モル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応させた。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 73 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu,Zn型スーパー ォキサイ ドデイスム夕一ゼの製造
略号: 5CHTO(2EA)-bSOD
実施例 3の化合物 20mgを実施例 25と同様の条件で活性化し、 実施例 3の化合物の NHSエステルを 13mg得た (収率 65%) 。
ゥシ Cu,Zn型 SOD溶液 (2mg/ml、 pH9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 50〃 1に使用直 前に調製した上記 NHSエステルの水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10〃1 (蛋白質 1モル あたり 50モル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応させた。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 74 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu,Zn型スーパー ォキサイ ドデイスム夕一ゼの製造
略号: 5CHTO(2UU)-bSOD
ゥシ Cu,Zn型 SOD溶液 (2mg/ml、 pH9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 50〃1に実施例 1で得た化合物の水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10〃1 (蛋白質 1モルあたり 50モル) を
加え、 4°Cで一昼夜静置して反応させた。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 75 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾ゥシ Cu,Zn型スーパー オキサイ ドデイスムクーゼの製造
略号: 5CHTM(2EA)-bSOD
実施例 4の化合物 487mg (48.7 Z mol)を実施例 26記載の方法と同様の条件で活性 化し、 実施例 4の化合物の NHSエステルを 260mg得た。 (収率 53.4%)
ゥシ Οι,Ζη型 SOD溶液 (2mg/ml、 pH9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 50〃1に使用直 前に調製した上記 NHSエステルの水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10〃1 (蛋白質 1モル あたり 50モル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応させた。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 76 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu,Zn型スーパ一 ォキサイ ドデイスムターゼの精製
略号: 5CHTM(2EA)-bSOD (精製品)
実施例 4の化合物 360mg (36.0// mol)を実施例 26記載の方法と同様の条件で活性 化し、 実施例 4の化合物の NHSエステルを 181.9mg得た (収率 50.5%) 。
ゥシ Cu,Zn型 SOD溶液 (2mg/ml、 pH9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 2.2mlに上記 の実施例 4の化合物の NHSエステル 33.9mg (蛋白質 1モルあたり 25モル)を加え、 4°C で一昼夜反応させた。 次に、 この反応液を 4.3mlの SP-Sepharose F. F.カラム ( Amersham- Pharmacia BiotecK¾t ) で精製した。 未修飾 SODの含まれない目的画分 を濃縮し 3.73mg/mlの溶液を 200〃1得た (収率 17.2%) 。 さらに CuS04、 ZnS04水溶 液を各々 lOmmol/Lになるように加えて活性を回復した。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 77 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu, Zn型スーパー ォキサイ ドデイスムクーゼの調製
略号: 50RN(2UA)-bSOD
実施例 13の化合物 20mgを実施例 27記載の方法と同様の条件で活性化し、 実施例 13の化合物の NHSエステルを 16.0mg得た (収率 80.0% ) 。
ゥシ Cu,Zn型— SOD溶液(2.0mg/ml、 pH 9ほう酸緩衝液、 和光純薬製) 50〃1へ、 上記の活性化した NHSエステルの水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10 1 (蛋白質 1モル あたり 50モル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応した。
<電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜5分子結合体のバンドを確認し た。 なお、 未修飾の SODは検出されなかった。 実施例 78 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu, Zn型スーパ一 ォキサイ ドデイスム夕ーゼの調製
略号: 5DPA(2UA)-bSOD
実施例 15の化合物 20mgを実施例 29記載の方法と同様の条件で活性化し、 実施例 15の化合物の NHSエステルを 12.0mg得た (収率 60.0% ) 。
ゥシ Cu, Zn型- SOD溶液(2.0mg/ml、 pH 9ほう酸緩衝液、和光純薬製) 50 / 1へ、 上記の NHSエステルの水溶液 (156mg/ml蒸留水) 10〃1 (蛋白質 1モルあたり 50モ ル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応した。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜5分子結合体のバンドを確認し た。 なお、 未修飾の SODは検出されなかった。
実施例 79 lOkDa 直鎖型ポリエチレングリコール修飾ゥシ Cu,Zn型スーパーォキ サイ ドデイスム夕ーゼの製造
略号: 10SCM-bSOD (精製品)
ゥシ Cu,Zn型— SOD溶液 (2.0mg/ml、 50mmol/Lほう酸緩衝液 (pH9.0) 、 和光純 薬製) 1.0mlに実施例 22の化合物の NHSエステル (実施例 40で調製) 18.8mg (蛋白 質 1モルあたり 15モル) を加え、 4°Cで一昼夜反応させた。
次に、 この反応液を 2.0mlの SP-Sepharose F. F.カラム ( Amersham- Pharmacia Biotech社) で精製し、 未修飾 bSODを含まない目的画分を濃縮し、 5.9mg/mlの溶液 を 120 1得た (収率 35.4%) 。 さらに CuS04、 ZnS04水溶液を各々 10mmol/Lになる ように加えて活性を回復した。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1〜3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 80 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ヒ ト Cu,Zn型スーパ一 ォキサイ ドデイスムクーゼの製造
略号: 5CHTM(2EA)-hSOD
実施例 4の化合物 487mg (48.7^ mol)を実施例 26記載の方法と同様の条件で活性 化し、 実施例 4の化合物の NHSエステルを 260mg得た (収率 53.4%) 。
ヒト Cu,Zn型 SOD溶液 (1.9mg/mlヽ pH9ほう酸緩衝液、 CELLULAR PRODUCTS, INC.製) 50〃 1に使用直前に調製した上記 NHSェステルの水溶液( 156mg/ml蒸留水) 10/1 \ (蛋白質 1モルあたり 50モル) を加え、 4°Cで一昼夜静置して反応させた。 <電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1~3分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 81 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾ヒト Cu、 Zn型スーパー ォキサイ ドデイスムターゼの製造
略号: 5CHTM(2UM)-hSOD (精製品)
実施例 9の化合物 3.13mg (蛋白質 1モル当たり 10モル) をヒト Cu,Zn型 SOD溶液 [2.63mg/ml、 りん酸緩衝液 (pH7.5) 、 CELLULAR PRODUCTS, INC.製] 0.6mlに 加えて 4°Cで一昼夜静置して反応した。
次に、 20mlの Sephacryl S"300ゲル濾過カラム (Amersham-Pharmacia Biotedv¾t ) で精製した。未反応の SODを含まない修飾体の画分を回収し、 0.5mほで濃縮した。 この溶液を Sephadex G-25カラム ( Amersham-Pharmacia Biotec 土 ) で 20mmol/LS 酸緩衝液 (pH3.5) に緩衝液交換し、 0.8mlを回収した。 これを SP-SepharoseF.F.力 ラム 0.7ml (Amersham-Pharmacia Biotech¾ ) で精製し、 目的画分を濃縮した。 さ らに、 CuS04、 ZnS04水溶液を含む溶液各々 10mmol/Lになるように加え、 SODの 活性を回復した。 0.25mg/mlの目的物を含む溶液を 180 / 1取得した (収率 4.5 % ) 。 ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の条件で SDS-PAGEを行い、 1分子結合体のバンドを確認した。 実施例 82 5kDa 3本鎖分岐型ポリエチレングリコ一ル修飾ヒ ト Cu,Zn型スーパー ォキサイ ドデイスム夕一ゼの製造
略号: 5PET(3UM)-hSOD (精製品)
50mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で調製した Cu, Zn型 hSOD溶液 (CELLULAR PRODUCTS, INC.製)
実施例 18で得られる化合物 3.1mg (蛋白 質 1モルに対して 10モル)加え、 4 °Cで一昼夜反応した。 反応液を Sephadex G-2
5 カラム(Amersham-Pharmacia Biotecl ^土)で 20mmol/L酢酸ナトリゥム緩衝液(pH3.5) に緩衝液交換した。 これを SP-SepharoseF.F.カラム 0.7ml ( Amersham-Pharmacia Biotech社)で精製し、 0.33mg/mlの目的物を含む溶液 0.62mlを得た (収率 30.6%)。 <電気泳動 >
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、
1分子結合体のバンドを確認した。
くゲル濾過 HPLC分析 >
TSKgelG4000SWXLカラム 2本を用い、 実施例 23と同様にして分析した。
保持時間 : 41.1分 (1分子結合体) 実施例 83 5kDa 2本鎖分岐型ポリエチレングリコール修飾抗 GD3キメラ抗体の製 造
略号: 5CHTM(2EA)-KM-871
20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で 2.6mg/mlに調製した KM-871水溶液 0.5ml (特開 平 5-304989に従って調製) に、 実施例 4で得られた化合物の NHSエステルを l.Omg (蛋白質 1モルに対して 10モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液 0.5ml を Sephadex G-25カラム (Amersham- Pharmacia Biotecl¾ ) で 20mmol/L|^酸ナトリ ゥム緩衝液 (pH4.5) に緩衝液交換し、 0.8mlを回収した。 これを CM-SepharoseF.F. カラム 1.2ml (Amersham- Pharmacia Biotech¾:) で精製し、 0.59mg/mlの目的物を含 む溶液 0.38mlを得た (収率 17.1%) 。
ぐ電気泳動 >
実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、 1〜2分子結合体のバンドを確認し た。 実施例 84 5kDa 3本鎖分岐型ポリェチレングリコール修飾抗 GD3キヌラ抗体の製 造
略号: 5PET(3UA)-KM-871
20mmol/Lりん酸緩衝液 (pH7.5)で l.lmg/mlに調製した KM-871溶液 1.0ml (特開平 5-304989に従って調製) に、 実施例 36で得られる 5PET(3UA)の NHSエステル 0.6mg (蛋白質 1モルに対して 5モル)を加え、 4°Cで一昼夜反応した。 反応液 1.0mlを Sephadex G-25カラム ( Araershara-Pharmacia Biotectv¾ ) で 20mmol/LS酸緩衝液 (pH4.5 ) に緩衝液交換した。 これを CM-SepharoseF.F.カラム 1.0ml
(Amersham- Pharmacia Biotec 土) で精製し、 0.52mg/mlの目的物を含む溶液 430〃 1を得た (収率 20.4%) 。
<電気泳動〉
2-メルカプトエタノール非存在下、 実施例 23と同様の方法で SDS-PAGEを行い、
1〜2分子結合体のバンドを確認した。 試験例 1 化学修飾ィン夕一フエロン- ?の抗ウィルス活性
実施例 23〜実施例 43で得られた化学修飾 rhIFN- および化学修飾天然型 hlFN- β 未修飾 rhIFN- ?、 ならびに未修飾天然型 hlFN- ?の抗ウィルス活性を下記の二 ユートラルレツ ド (NR) 取り込み法で調べた。
< NR取り込み法 >
小長谷らの方法 [蛋白質核酸酵素 (別冊) 、 355頁 (1981年) ] を参考に抗ウイ ルス活性を測定した。
すなわち、 滅菌したトランスファープレートに 5%ゥシ胎児血清 (FBS) 添加ィ ーグル MEM培地を添加した。 次に、 IFN国内標準品 [ひ (ミ ドリ十字) および 5
(東レ) ] 溶液を各々 50〃1ずつゥヱルに分注し、 2倍ずつの段階希釈を行った。 一方、 所定の濃度に培地で調製した化学修飾 IFNまたは未修飾 IFN溶液も同様に 50 1ずつゥエルに分注した。 これらの溶液を、 所定の細胞数のヒ ト羊膜由来の株化 細胞 (FL細胞) を入れた 96穴プレートにトランスし、 数秒間攪拌した。 37°Cで一 昼夜、 C02インキュベーターで培養し、 抗ウィルス状態を作った。
次に、 培養液を除去した後、 ウィルス溶液を添加し、 37°Cで 2日間、 C02インキ ュベータ一で培養してウィルスを感染させた。 IFNにより細胞の抗ウィルス状態が 変ィ匕し、細胞変性が起こった。続いて、培養液を除去し、 NR溶液を添加した。 37°C で 1時間 C02ィンキュベ一ターに放置し、 NR溶液を除去した。等張りん酸緩衝液で ゥエルを洗浄し、 抽出液 (0.01mol/L¾酸— 30%エタノール) を添加し、 2〜3分間 攪袢した。
NRにより生き残った細胞を染色し、 抽出後、 492nmでの吸光度を測定し、 定 量曲線をプロッ トした。定量曲線より算出した未修飾 IFNの活性を 100%としたと きの化学修飾 IFNの相対活性を算出した。
各 IFN- ?の比活性を第 1表、 第 2表および第 3表に示す。
化学修飾組換え型ヒトインタ一フエロン
— ?の抗ウィルス活性
化合物略号 実施例番号 相 対活性
(%)
未修飾 rhIFN- 5 - 100
5CHTO(2UU)-rhIFN- ? 23 96
5CHTC(2AA)-rhIFN- 5 24 122
5CHTO(2EA)-rhIFN- ? 25 90
5CHTM(2EA)-rhIFN- ? 26 116
5TRC(3UA)-rhIFN-/5 33 58
5SKA(3UA)-rhIFN- ? 34 93
5PET(3UA)-rhIFN- ? 36 50
PEG2Mal-rhIFN ? 30 78
20SPA-rhIFN-^ 38 >100
5SPA-r IFN- ? 39 >100
20MalrhIFN- 5 31 60
5Mal-rhIFN- ? 32 80
50RN(2UA)-rhIFN- ? 27 >100
50RN(2RaA)-rhIFN- ? 28 >100
5DPA(2UA)-rhIFN- ? 29 88
第 2表 化学修飾組換え型ヒ 卜 17 SerlFN- ?
の抗ウィルス活性
化合物略号 実施例番号 相対活性 (%) 未修飾 17Ser rhIFN- ? 100
5CHTM(2EA)-17Ser rhlFN- 42 70
β
5PET(3UA)-17Ser rhIFN- ? 43 115
第 3表 化学修飾天然型 hlFN- ?の抗ウィルス活性
化合物略号 実施例番号 相対活性 (%) 未修飾天然型 MFN- ? 100
5CHTM(2EA)-天然型 MFN- 41 104 β
以上の結果より、 本発明で使用される化学的に修飾された IFN- ?はいずれも抗 ウィルス活性を保持していることが確認された。 試験例 2 化学修飾ィン夕ーフヱロン-ひの抗ウィルス活性
実施例 44から実施例 46で得られた化学修飾 rhIFN-ひ、および未修飾 rhIFN-ひの抗 ウィルス活性を試験例 1に示した NR取り込み法で調べた。
各 IFN-ひを濃度 Ι g/mlで作用させたときには、 化学修飾された各 IFN-ひ (実施 例 44の 5CHTC(2AA)-rhIFN-ひ、 実施例 45の 5CHTM(2EA)-rhIFN-ひ、 実施例 46の 5PET(3UA)-rhIFN- a ) では、 抗ウィルス活性が完全に保持されていた (未修飾 rhIFN-ひと同等の活性を有していた) 。 試験例 3 化学修飾スーパーォキサイ ドデイスムクーゼの酵素活性
実施例 72〜実施例 82で調製した化学的に修飾された SODの酵素活性を Mccord, J. M.と Fridovichi, Iのキサンチン一キサンチンォキシダーゼ一シトクロム C系 [ザ ジャーナル ォブ バイオロジカル ケミス トリ一(J. Biol. Chem.)、 244卷、 6049 頁 (1969年) ] で測定した。 SOD活性 1ュニヅ ト (U) とは、 pH7.8、 30°C下で、 シトクロム Cの還元速度を 50%阻害する SODの酵素量を示し、以下の式で算出した。 . , , —ブランク \
( u/mg) = ^ 一 1 X
ΔΑΖ分 ノ 0.000256 化学的に修飾されたゥシ SOD、 および化学的に修飾されたヒ ト SODの酵素活性 を各々第 4表、 第 5表に示す。
SOD 50U/ml=0.000256mg ( 3900U/mgの場合)
△A/分:測定値
第 4表 化学修飾ゥシ Cu, Zn型スーパーオキサイ ド
-ゼの酵素活性
化合物略号 実施例番号 相対活性 (%)
未修飾 bSOD 100
5CHTC(2AA)-bSOD 72 72
5CHTM(2EA)-bSOD 75 90
5CHTM(2EA)-bSOD 76 114
(精製品)
50RN(2UA)-bSOD 77 82
5DPA(2UA)-bSOD 78 77
活性は未修飾ゥシ SODの酵素活性を 100%とした
相対活性で表示した。
第 5表 化学修飾ヒト Cu, Zn型スーパ一オキサイ ド
デイスム夕ーゼの酵素活性
化合物略号 実施例番号 相対活性 (%)
未修飾 hSOD - 100
5CHTM(2EA)-hSOD 80 101
5CHTM(2UM)-hSOD (精製 81 92
口口ノ
5PET(3UM)-hSOD 82 50
(精製品)
活性は未修飾ヒ ト SODの酵素活性を 100%とした
相対活性で表示した。 本発明で使用される化学修飾ヒト SODは酵素活性を維持していることが確認さ れた。
試験例 4 化学修飾組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体のマウス白血病 細胞 NFS60に対する増殖促進作用
実施例 49〜実施例 71の化合物、 未修飾 hG-CSF誘導体および未修飾 rhG-CSFのマ ウス白血病細胞 NFS60 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82卷、 6687頁 (1985年) ] に 対する増殖促進活性を、 浅野らの方法 [薬理と治療、 19卷、 2767頁 (1991年) ]
に従って測定した。
実施例 49〜実施例 63および実施例 66の化合物を lOOng/mlの濃度で細胞に作用さ せた場合には、 未修飾 rhG-CSF誘導体(lOOng/mlの濃度で細胞に作用させた) と同 等の NFS60細胞増殖促進活性が認められた(未修飾 rhG-CSF誘導体と同等の活性を 保持していた) 。
実施例 68〜実施例 70の化合物を 100ng/mlの濃度で細胞に作用させた場合には、 未修飾 rhG-CSF ( 100ng/mlの濃度で細胞に作用させた) と同等の NFS60細胞増殖促 進活性が認められた (未修飾 rhG-CSFと同等の活性を保持していた) 。
本発明で使用される化学修飾 rhG-CSF誘導体および化学修飾 rhG-CSFはいずれ も NFS60細胞に対する増殖促進作用を維持していることが確認された。
試験例 5 化学修飾抗 GD3キメラ抗体の結合活性
実施例 84で調製した化学修飾抗 GD3キメラ抗体の結合活性を Kenya.Sらの方法 [キャンサ一 イミュノロジ一 アンド イミュノセラピー (Cancer Immunol.
Imraunother.) 、 36卷、 373頁 (1993年) ] に基づいて測定した。
化学修飾抗 GD3キメラ抗体の GD3結合活性を第 6表に示す。
活性は、 未修飾の抗 GD3キメラ抗体の結合活性を 100%としたときの相対活性で 示した。 第 6表 化学修飾抗体の GD3結合活性
化合物略号 実施例番号 相対活性 (%)
未修飾抗体 100
5PET(3UA)-KM-871 84 20 本発明で使用される化学修飾抗 GD3キメラ抗体では GD3への結合活性が残存し ていることを確認された。
試験例 6 化学修飾組換え型ヒトインターフェロン—^のマクロゴール軟膏剤中 での安定化効果
エチレングリコールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/lりん酸緩衝液 (pH 6.0) を用いて、 1.0mg/mlの濃度になるように実施例 26のポリエチレングリコール 修飾 rhIFN- ? (5CHTM(2EA)-rhIFN-/? ) 溶液、 未修飾 rhIFN- ?溶液、 または未修飾 rhIFN- ?溶液に 2mg/mlの mPEG (平均分子量 20,000) を添加した溶液を各々調製し た。 次に、 各々の溶液 100 / 1をマクロゴール軟膏基剤 (東豊薬品 (株) 製) 0.9g に添加し、 5分間均一に練ることで軟膏剤を調製した。 各軟膏剤を lOOmgずつエツ ペンドルフチューブに分注し、 密閉して室温に保存した。 軟膏剤調製直後および 24時間後にサンプリングし、 エチレングリコールおよび塩化ナトリウムを含む 20mmol/lりん酸緩衝液(pH 6.0) を加えて軟膏剤を溶解し、 抗ウィルス活性を測定 した。
軟膏剤調製直後の活性を 100%としたときの 24時間後の活性を第 7表に示す。 未修飾 rhIFN- ?、 および未修飾 rhIFN- ?に mPEGを添加したものでは活性の低下 が確認されたが、 化学的に修飾された rhl FN- 5溶液では活性は維持されていた。 第 7表 rhIFN- ?の軟膏剤中での活性の変化
化合物略号 24時間後
未修飾 rhIFN- ? 100% 89.9%
未修飾 rhINF- ?に mPEGを 100% 72.5%
添加
5CHTM(2EA)-rhIFN- ? 100% 112.3% 試験例 7 化学修飾組換え型ヒトインターフェロン—/?の親水軟膏剤中での安定 化効果
エチレングリコ一ルおよび塩化ナトリウムを含む 20mmol/lりん酸緩衝液 ( pH 6.0) を用いて、 1.0mg/mlの濃度になるように実施例 26のポリエチレングリコール 修飾 rhIFN- 5 (5CHTM(2EA)-rhIFN- ? )溶液、 または未修飾 rhIFN- ?溶液に 2mg/ml の mPEG (平均分子量 20,000) を添加した溶液を各々調製した。 次に、 各々の溶液 100 1を親水軟膏 (岩城製薬 (株) 製) 0.9gに添力 Πし、 5分間均一に練ることで軟 膏剤を調製した。 各軟膏剤を lOOmgずつエツペン ドルフチューブに分注し、 密閉 して 37°Cに保存した。 各々の軟膏剤を経時的にサンプリングし、 エチレングリコ
ールおよび塩化ナトリゥムを含む 20mmol/lりん酸緩衝液(pH 6.0)を加えて軟膏剤 を懸濁した。この懸濁溶液中の rhIFN- ?の含有量を各々 ELISAの検量線から算出し た。
結果を図 1に示す。化学的に修飾された rhIFN- ?と未修飾の rhIFN- ?の濃度はい ずれも徐々に低下したが、 未修飾 rhIFN- ?に比較し、 化学的に修飾された rhlFN- βでは残存率が高値を示した。 試験例 8 化学修飾ゥシ Cu,Zn型スーパーォキサイ ドデイスムクーゼのマクロゴ ール軟膏剤中での安定化効果
20mmol/l酢酸緩衝液 (pH4.5) を用いて、 3.73mg/mlの濃度に調製した
5CHTM(2EA)-bSOD (精製品) 溶液 (実施例 76で調製) 、 未修飾 bSOD溶液、 また は未修飾 bSOD溶液と mPEGを混合したものを各々 50〃 1ずつ、マクロゴール軟膏基 剤 450mgへ加え、 均一な軟膏剤を調製した。 経時的に 50mgずつ採取し、 200〃1の 等張りん酸緩衝液を加え、 その一部を用いて活性測定した。
軟膏剤調製直後の bSOD活性を 100%として、経時的な活性の変化を図 2に示す。 軟膏剤では何れも時間と共に活性が低下したが、 PEG修飾体の 5CHTM(2EA)-bSOD のみで長期間高い活性が維持された。 試験例 9 化学修飾組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体のマクロゴール 軟膏剤中での安定化効果
マクロゴール軟膏基剤(東豊薬品(株)製) 0.9gに酢酸緩衝液(pH4.5)で 6mg/ml の濃度に調製した実施例 66の誘導体 (20SPA-rhG-CSF誘導体) 溶液、 同濃度の未 修飾 rhG-CSF誘導体溶液、 または同濃度の rhG-CSF誘導体に 12mg/mlの mPEG (平均 分子量 20,000、 日本油脂 (株) 社製) を添加した溶液を各々 100^ 1添加し、 5分間 均一に練ることで軟膏剤を調製した。 各軟膏剤を lOOmgずつエツペンドルフチュ ーブに分注し、密閉して室温に保存した。経時的に各チューブをサンプリングし、 150mmol/臨化ナトリウムを含む 20mmo 酢酸緩衝液を加えて軟膏剤を溶解した。 この溶液の上清を実施例 23の条件で電気泳動により分析し、 蛋白質のバンドの変
化を観察した。
図 3及び図 4に示すように、 化学修飾 rhG-CSF誘導体では 72時間後もバンドの 変化は観察されなかったのに対し、 未修飾 rhG-CSF誘導体では軟膏剤調製後 24時 間で次第にバンドが薄くなり、 72時間でほぼ完全に消失した。
以上の結果はマクロゴール軟膏剤中では化学修飾 rhG-CSF誘導体は安定に存在 しているが、 未修飾 rhG-CSF誘導体は次第に変性し沈殿したことを示唆している。 試験例 10 化学修飾組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子誘導体の親水軟膏剤中 での安定化効果
親水軟膏 (岩城製薬 (株) 製) 0.9gに酢酸緩衝液 (pH4.5) で 6mg/mlの濃度に調 製した実施例 66の誘導体 (20SPA-rhG-CSF誘導体) 溶液、 または同濃度の未修飾 rhG-CSF誘導体溶液を各々 100 / 1添加し、 5分間均一に練ることで軟膏剤を調製し た。 各軟膏剤を lOOmgずつエツペンドルフチューブに分注し、 密閉して 37°Cに保 存した。経時的に各チューブをサンプリングし、 150mmol/l±M化ナトリゥムを含む 20mmol/l酢酸緩衝液を加えて軟膏剤を懸濁した。 この懸濁溶液を均一になるよう に懸濁し、 15,000回転で 20分間遠心分離した。 水相 (下層) を回収し実施例 23と 同様の条件で電気泳動により分析した。
図 5および図 6に 37°Cで保存した軟膏剤の経時変化を示す。
化学修飾 rhG-CSF誘導体では 24時間後もバンドの変化は観察されなかったのに 対し、 未修飾 rhG-CSF誘導体では軟膏剤調製直後から次第にバンドが薄くなり、 2時間でほぼ完全に消失した。
図 7および図 8は、 室温で保存した軟膏剤の経時変化を示す。
化学修飾 rhG-CSF誘導体では 30日後もバンドの著しい変化は観察されなかった のに対し、 未修飾 rhG-CSF誘導体では次第にバンドが薄くなり、 30日後ほぼ完全 に消失した。未修飾 rhG-CSF誘導体に単に mPEGを添加した溶液(12mg/mlの mPEG (平均分子量: 20000) と 6mg/mlの未修飾 rhG-CSF誘導体を含有した酢酸緩衝液 (pH4.5) 100 1) で調製した軟膏剤でもバンドの消失は抑制されなかった。
以上の結果は親水軟膏剤中では化学修飾 rhG-CSF誘導体は安定に存在している
が、 未修飾 rhG-CSF誘導体は軟膏剤を保存中に次第に変性したことを示唆してい る。 参考例 1 組換え型ヒトインターフェロン一 ? (未修飾 rhIFN- ? ) の製造
rhIFN- ?は水上ら [バイオテクノロジ一 レ夕一 (Biot chnology Letter) 、 第 8 卷、 605頁 (1986年) ] 、 および久我ら [現代化学増刊 12:医学における遺伝子ェ 学、 135頁 (1986年) 、 東京化学同人] の方法に従って製造した。
rhIFN- ?をコ一ドする DNAを含むプラスミ ド pMG-1を保有する大腸菌 K-12株を LGTrpAp培地 (バク ト トリブトン 10g/l、 酵母エキス 5g/l、 塩化ナトリゥム 5g/l、 グ ルコース lg/l、L-ト リプトファン 50mg/l、アンピシリン 50〃g/l)でシ一ド培養した。 rhIFN- ?の生産には 2リッ夕一ジャー発酵槽で MCGAp培地 (M9培地にカザミノ酸 0.5%、 アンピシリン 50 Z g/mlを添加) を用い、 グルコース濃度を 1%に、 pHを 6.5 に維持して数日間 20°Cで培養した。 なお、 培養液は 750rpmで振とうし、 毎分 1Lで エアレーシヨンした。 培養液から凍結融解法 [DNA、 2卷、 265頁 (1983年) ] で 抽出液を調製した。 さらに、 菌体残渣から特開昭 6 1 - 6 9 7 9 9に開示された 方法に従って rhIFN- ?を得た。 参考例 2 組換え型ヒトインターフェロン-ァの製造
rhIFN-ァは前記 rhIFN- ?の製造法に準じ、伊藤ら [医科分子生物学、 355頁(1987 年) 、 南江堂] 、 および久我ら (現代化学増刊 12 :医学における遺伝子工学、 135 頁 (1986年) 、 東京化学同人) の方法に従って製造した。
rhIFN-ァをコ一ドする DNAを含むプラスミ ド pKYPIOを保有する大腸菌 pGKA2 株を LGTrpAp培地(パクト トリブトン 10g/l、酵母エキス 5g/l、塩化ナトリゥム 5g/l、 グルコース lg/l、 しト リプトファン 50mg/l、 アンピシリン 50〃g/l) でシ一ド培養し た。 rhIFN-ァの生産には 2リツ夕ージャ一発酵槽で MCGAp培地 ( M9培地にカザミ ノ酸 0.5%、 アンピシリン 50〃g/mlを添加) を用い、 グルコース濃度を 1%に、 pHを 6.5に維持して 1〜2日間 37°Cで培養した。 なお、 培養液は 750rpmで振とうし、 毎分 1Lでエアレーシヨンした。培養液を 8,000rpmで、 10分間遠心して集菌し、 30mmol/L
塩化ナトリゥム水溶液、 30mmol/Lトリス ·塩酸緩衝液 (ρΗ7·5 ) で洗浄した。 洗 浄菌体を上記緩衝液 30mlに懸濁し、 0°Cで 10分間超音波破碎 (BRANSON SONIC POWER COMPANY社、 SONIFIER CELL DISRUPTOR 200、 OUTPUT CONTROL 2) した。 該超音波破砕物を 9,000rpmで 30分間遠心分離して菌体残渣を得た。
さらに、 菌体残渣に尿素や塩酸グァニジン等の強力な蛋白質変性剤を加えて rhIFN-ァを溶解した後に、 マーストンらの方法 [バイオ 'テクノロジ一
( BIO TECHNOLOGY)、 2卷、 800頁 (1984年) ] に準じ、 rhIFN-ァを抽出 '精製 · 可溶化 '再生した。 参考例 3 組換え型ヒト顆粒球コロニー刺激因子 (rhG-CSF) 誘導体の調製
配列番号 3に示したァミノ酸配列を有する hG-CSFの 1番目のスレオニンをァラ ニンに、 3番目のロイシンをスレオニンに、 4番目のグリシンをチロシンに、 5番目 のプロリンをアルギニンに、 17番目のシスティンをセリンにそれそれ置換した rhG-CSF誘導体を、 特公平 7— 9 6 5 5 8に記載の方法により取得した。
上記の rhG-CSF誘導体をコ一ドする DNAを含むプラスミ ド pCfBD28を保有する 大腸菌 W3110strA株 (Escherichia coli ECfBD28 FERM BP-1479) を LG培地 (バク ト トリプトン 10g、酵母エキス 5g、塩化ナトリウム 5g、グルコース lgを水 1Lに溶かし、 NaOHで pHを 7.0とする) で 37°C、 18時間培養し、 この培養液 5mlを 25 /g/mlのトリ プトファンと 50 Zg/mlのアンピシリンを含む MCG培地 (Na2HP04 0.6%, H2P04 0.3%、 塩化ナトリウム 0.5%、 カザミノ酸 0.5%、 MgS04 lmmol/U ビタミン B 14〃 g/ml、 pH7.2) 100mlに摂取し、 30°Cで 4~8時間培養後、 トリブトファンの誘導物 質である 3 ? -インドールアクリル酸 (3 5 -indoleacrylic aci 以下 IAAと略す) を 10 / g/m咖ぇ、 さらに 2〜: 12時間培養を続けた。 培養液を 8,000rpmで、 10分間遠心 して集菌し、 30mmol/L^化ナトリウム水溶液、 30mmol/Lトリス ·塩酸緩衝液 (pH7.5) で洗浄した。 洗浄菌体を上記緩衝液 30mlに懸濁し、 0°Cで 10分間超音波 破砕(BRANSON SONIC POWER COMPANY社、 SONIFIER CELL DISRUPTOR 200、 OUTPUT CONTROL 2) した。該超音波破砕物を 9,000rpmで 30分間遠心分離して菌 体残渣を得た。
菌体残渣からマーストンらの方法 [バイオ'テクノロジ一(B VTECHNOLOGY) 第 2巻、 800頁 (1984年) ] に準じ、 rhG-CSF誘導体を抽出 '精製 ·可溶化 '再生 した。 参考例 4 組換え型ヒ ト顆粒球コロニー刺激因子の調製
配列番号 3に示したアミノ酸配列を有する rhG-CSFを参考例 3に記載した方法 に準じて調製した。 卜の禾 Π )¾ τ能
本発明により、 生理活性ポリペプチドに比べて、 軟膏剤中での安定性に優れた 化学的に修飾された生理活性ポリべプチドを含有する軟膏剤が提供される。