WO2002033962A1

WO2002033962A1 - Appareil de formation d"images iriennes

Info

Publication number: WO2002033962A1
Application number: PCT/JP2001/008889
Authority: WO
Inventors: Jyoji Wada; Ken Ikoma; Kazushige Tamura; Tomoyoshi Nakaigawa; Makoto Doi; Koji Ooi; Yoshinori Ootsuna; Haruo Kogane; Syuji Kawazoe; Kazuhiro Miyabayashi; Koji Wakiyama
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2000-10-16
Filing date: 2001-10-10
Publication date: 2002-04-25
Also published as: EP1333667A1; EP1333667A4; US20020191076A1; KR20020070993A; JP2002125142A

Description

明細書虹彩撮像装置ぐ技術分野〉

本発明はセキュリティシステムの個人認証等で使用する虹彩の画像を撮像する虹彩撮像装置に係り、特に、低コストの装置構成でしかも虹彩画像を高速に撮像するのに好適な虹彩撮像装置に関する。く背景技術〉

セキュリティシステム等では、個人の虹彩の波紋を用いて認証を行う方法が知られている。この虹彩を用いる認証方法は、指紋と違い、虹彩に対して非接触でしかも離れた箇所からカメラで撮像すれば済むという利点があり、今後普及することが期待される。しかし、個人認証に使用するための虹彩の画像は、認識率を高くするために焦点の合った鮮明な画像である必要があり、しかも認証対象者が静止している短い時間内に撮像しなければならないという制約がある。

上述した制約を満たす従来の虹彩撮像装置として、例えば特開 2 0 0 0— 2 3 9 4 6号公報記載のように、広角カメラと狭角力メラの二種類のカメラを用いたものがある。この従来の虹彩撮像装置では、まず、広角カメラによる被写体人物の撮像画像中からパターンマツチング等で顔の画像を認識し、この顔の画像から右目あるいは左目の位置を割り出し、望遠カメラである狹角カメラを虹彩方向に向け、自動焦点技術を用いて虹彩に高精度に合焦させるようになっている。

狹角カメラを虹彩に合焦させるまでの時問を短くするには、合焦点位置近くのプリセット位置まで望遠カメラのフォーカスレンズを高速移動させ、そのプリセット位置から合焦位置の探索を開始すれば済む。このため、従来の虹彩撮像装置では、広角カメラを 2つ用意し、狹'角力メラを中心として左右に広角カメラを配置することで、ステレオカメラ方式で被写体までの距離（上記のプリセット籠) を精度良く算出できるようにしている。上述した広角カメラの撮像画像から虹彩位置を算出するには、広角カメラの撮像画像中に、顔の画像が含まれる必要がある。仮に、図 1 1に示すように、被写体人物 1の顔の目の部分が撮像画面 2内に入っていても、頭の部分が途^れた画像になれば、「顔」の位置をパターン認識できないため、虹彩位置も求めることが不可能になってしまう。しかも、従来の虹彩撮像装置のように、広角カメラを固定台上に設置する場合には、この広角カメラの撮像画像中に、背の高い人から背の低い子供まで様々な被写体の顔の全体画像が入るように広角カメラを設定する必要が生じ、広角カメラの撮像画像中に入る人物画像はかなり小さくなつてしまラ

これに加え、コスト削減のために広角カメラを 1台だけ設置する装置構成にした場合、虹彩位置までの距離が精度良く算出できないと、それだけ自動焦点技術による合焦探索距離が長くなってしまい、合焦までの間に被写体が動いてしまうという問題が生じる。

本発明は、広角カメラを 1台にした場合でも狭角力メラを高速に虹彩に合焦きせることが可能な虹彩撮像装置を提供することを自的とする。

<発明の開示〉

上記目的は、被写体の画像を撮像する広角カメラと、前記被写体までの距離を計測する距離計と、前記広角カメラの撮像画像と前記距離計の計測値とから求められた前記被写体の虹彩に合焦し虹彩の拡大画像を撮像する望遠カメラとを虹彩撮像装置に備えることで達成される。

1台の広角カメラによる撮像画像からでは、被写体までの正確な距離を求めることはできない。しかし、簡易的な距離計であってもこの距離計による被写体までの計測値が分かれば、その計測値に望遠カメラの焦点位置を迅速に合わせ、その後に A F機能を働かせて合焦点位置を探ることで、距離の情報が無い場合の合焦までの時問に比べ大幅に合焦点位匱の探索時間は短縮される。また、この距離計の計測値に基づき望遠カメラを振る位置を調整することで、虹彩画像を撮像画像中の中央（レンズ収差が一番小さい場所）に収めることも可能となる。上記目的はまた、被写体の画像を撮像する広角カメラと、この広角カメラの撮像画像から求められた前記被写体の虹彩に合焦し虹彩の拡大画像を撮像する望遠カメラとを備える虹彩撮像装置において、前記広角カメラに装備される長方形の撮像素子の長辺が前記被写体の身長方向と同方向に配置されると共に、この広角カメラがチルト台の上に搭載されることで達成される。

このように、広角カメラの撮像素子を縦置き配置とすることで、広角カメラの撮像画像中に、被写体の頭部全部の画像が入る碓率は高くなる。このため、広角カメラによる撮り直しが少なくなり、高速に虹彩画像を取得することが可能となる。また、広角カメラをチルト台に載せることで、広角カメラの撮像画像内に被写体の頭部全部を入れる様に調整することが可能となる。このため、広角カメラの撮像画像内に被写体の画像が一杯となるように大きく撮像することが可能となる。従って、この撮像画像から求めた虹彩位置の算出精度は高く、この算出した虹彩位置に基づいて望遠カメラの向き（パン位置やチルト位置）を調整することで、迅速に高精度の虹彩画像を取得することが可能となる。

上記目的はまた、被写体の画像を撮像する広角カメラと、この広角カメラの撮像画像から求められた前記被写体の虹彩に合焦させてこの虹彩の拡大画像を撮像する望遠カメラとを備える虹彩撮像装置において、チルト台に、このチル卜台の回転軸と同軸に光軸が配置された前記望遠カメラと、この望遠カメラの前面に配置され前記虹彩から出射された光を反射して前記望遠力メラに入射させるパン用ミラーと、光軸が前記回転軸と交差するように配置された前記広角カメラとを搽載することで達成される。

広角カメラの光軸と望遠力メラの光軸とを同軸に配置することで、両カメラ間の視差はなくなる力実際に両カメラの光軸を同軸に配置することは困難なため、視差は必ず存在してしまう。両カメラ間に視差が存在すると、広角カメラの撮像画像から求めた虹彩位置に対し、望遠カメラを向ける虹彩位 i を算出するのに時問がかかってしまう。しかし、チルト台の回転軸と望遠カメラの光軸と広角カメラの光軸とを上記の様に配蹬することで、縦方向の視差はなくなり、撗方向（チル卜台の回転軸方向）の視差のみが残るため、広角カメラの撮像画像から求めた虹彩位置デタを、望遠カメラの座標データに簡単に変換でき、広角カメラの撮像が行われてから望遠カメラによる虹彩撮像が行われるまでの時問を短縮することが可能となる。

上記において、好適には、前記広角カメラに装備される長方形の撮像素子の長辺が前記被写体の身長方向と同方向に配置されると共に、前記望遠カメラに装備される長方形の撮像素子の短辺が俞記被写体の身長方向と同方向に配置されるのが好ましい。

このように、広角カメラの撮像素子を縦置きに配置すると、前述したように被写体の頭部全部が撮像画像中に入る確率が高くなり、望遠カメラの撮像素子を横置きに配置すると、撮像画面が両カメラ間の視差の生じる方向に長くなる。このため、虹彩画像が撮像画面内に入る確率を高くすることができる。

上記において、更に好適には、前記チルト台の一方の枢軸をチルト用モータの出力軸に直接連結してこのチルト台を前記チルト用モ^ "タで直接チルト動作させる構成にすると共に、前記チルト台の他方の枢軸にバネ圧で圧接される制振部材を取り付ける。

チルト台をステツビングモタ等のチルトモータで目的位置まで駆動し、チルト台を停止させた後に望遠カメラで虹彩の拡大画像を撮像するが、チルト台を停止させた直後はチルト台が振動しているため、この振動が消失するまで待つてから望遠カメラで撮像する必要がある。し力.、し、この実施形態の様に制振部材を設けることで、チルト台の停止から振動消失までの時間が短くなり、短時間で虹彩画像を取得することが可能となる。

上記において、更に好適には、虹彩撮像装置の搬送時に前記制振部材を前記他方の枢軸に押圧しこの枢軸を回転不能にする停止部材を設ける。このように停止部材を設けることで、虹彩撮像装置を運搬するときに、チルト台が勝手に回 ifeしてチルト台に搭載した部品が破損してしまうのを防止できる。

<図面の簡単な説明〉

図 1は、本発明の一実施形態に係る虹彩撮像装置の外パネルを外した状態の正面図である。

図 2は、図 1に示す虹彩撮像装置の斜視図である。

図 3は、図 1の III一 III線断面図である。

図 4は、図 3の IV— IV線断面図である。

図 5は、チルト台を低速減速（a)、急制動（b)、制振制動（c) させたときの振動状態を示す図である。

図 6は、図 1に示す虹彩撮像装置の電気系の回路図である。

図 7は、図 1に示す虹彩撮像装置の動作手順を示すフロ^"チャートである。図 8は、広角カメラの撮像状態を示す図である。

図 9は、広角カメラと望遠カメラの横方向の視差による影響を示す図である。図 10は、望遠カメラによる撮像状態を示す図である。

図 11は、広角カメラの撮像画像で顔部分が途切れた状態を示す図である。なお、図中の符号、 10は虹彩撮像装置、 12, 13はパン 'チルト機能付き虹彩照明具、 14, 1 5は広角カメラ用固定照明具、 16， 1 7は支持板、 20 はチルト台、 21はチルト用モタ、 22は虹彩撮像用の望遠カメラ（狭角カメラ）、 23はパン用ミラ、 24は距離計、 25は広角カメラ、 26はパン用モータ、 20 a , 20 bはチルト台の枢軸、 30は制御部、 40は制振装置である。

<発明を実施するための最良の形態 >

以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。

図 1は、本発明の一実施形態に係る虹彩撮像装置の正面図であり、図 2はその斜視図である。尚、両図ともに、外部に設けるパネルは図示を省略している。本実施形態に係る虹彩撮像装置 10は、長手の固定台 11を備える。固定台 1 1の左右端部の夫々には、虹彩照明具 12, 13が取り付けられている。各虹彩照明具 1 2, 13は、虹彩に対して赤外光を集光して照明する集光レンズが装着されると共に、虹彩方向に照明光を向けることができるように、照明用パンモタ I 2 a， 1 3 aと照明用チルトモ一タ 12 b， 13 bとが設けられている。各虹彩照明具 12， 1 3の夫々の内側（固定台 1 1の中央側）には、広角カメラ用照明具 1 4， 1 5が取り付けられている。この照明具 1 4 , 1 5は、多数の発光ダイオードの集合として構成されるが、図 2の斜視図では、各発光ダイォドの図示は省略し、発光ダイオ^"ドを取り付ける取付板のみ図示している。照明具 1 4， 1 5は、広い範囲を一律に赤外光で照明できればよいため（パンやチルト動作は不要なため）、固定合 1 1に固定され、また、集光レンズも設けられていない。

照明具 1 4の内側（固定台 1 1の中央側）には支持板 1 6が固定台 1 1に立設され、照明具 1 5の内側（固定台 1 1の中央側）には支持板 1 7が固定台 1 1に立設されている。そして、両支持板 1 6， 1 7間に、チルト台 2 0が取り付けられている。

チルト台 2 0は、左右に夫々枢軸 2 0 a， 2 O bが設けられ、各枢軸 2 0 a , 2 O bが夫々支持板 1 6， 1 7に回動自在に支承されている。一方の枢軸 2 0 a は、支持板: L 6に取り付けられたチルト用モータ 2 1の回転軸に直接連結され、他方の枢軸 2 0 bには、詳細は後述する制振装置 4 0が取り付けられている。

このチルト台 2 0には、望遠カメラ（狹角カメラ） 2 2と、パン用ミラー 2 3 と、距離計 2 4と、広角カメラ 2 5と、パン用モタ 2 6とが搭載されている。望遠カメラ 2 2は、チルト台 2 0の支持扳 1 7側に、その光軸がチルト台 2 0の回転軸と同軸となるように配設されている。パン用ミラー 2 3は、望遠カメラ 2 2の前面位置に配置され、このパン用ミラ 2 3で反射された光が、望遠カメラ 2 2に入射する構成となっており、パン用ミラ^" 2 3は、望遠カメラ 2 2の光軸に対して垂直な軸周り、即ち、図 2の双頭矢印 A方向に回動可能になっている。

パン用ミラー 2 3を矢印 A方向に駆動するパン用モタ 2 6は、チルト台 2 0 の支持板 1 6側に取り付けられ、リンク機構 2 7を介してパン用ミラ 2 3を駆動する構成となっている。距離計 2 4は、パン用ミラー 2 3と連動して矢印 A方向に駆動され、常に被写体に対して真正面から赤外光を照射することで高精度の距離計測を可能としているが、この距離計 2 4も、前記のリンク機構 2 7を介してパン用モ一タ 2 6で駆動きれる。

広角カメラ 2 5は、パン用ミラ^ · 2 3とパン用モータ 2 6との問に配設され、その光軸は、チルト台 2 0の回転軸と交差する位置に設けられている。これにより、広角カメラ 2 5と望遠力メラ 2 2の縦方向（チルト台 2 0の回転軸方向を横方向（水平方向）とする。即ち、被写体人物の身長方向が縦方向となる。）の視差は無くなり、横方向の視差だけとなる。広角カメラ 2 5内に装備される C C D等の撮像素子は長方形であるが、その長辺が縦方向となり短辺が横方向となるように広角カメラ 2 5内に配置される。これにより、広角カメラ 2 5の撮像画面は縦長となる。

望遠カメラ 2 2内に装備される C C D等の撮像素子も長方形であるが、その配置位置は広角カメラ 2 5とは異なり、長辺が水平方向となり、短辺が縦方向となるように配置される。これにより、望遠カメラ 2 2の撮像画面は横長、即ち、上記の視差の生じる方向に長い画面となる。次に、図 3 , 図 4を用いて制振装置 4 0の構造について説明する。図 3は、図 1の III一 III線断面図であり、図 4は、図 3の IV— IV線断面図である。支持板 1 7に回動自在に支承された金属製の枢軸 2 0 bは、支持板 1 7を貫通し、反対側に突出した状態となっており、制振装置 4 0は、この突出した枢軸 2 0 bの下側に設けられている。

制振装置 4 0は、筒状の本体部 4 1と、本体部 4 1の中央貫通孔 4 2に摺動自在に案内される樹脂製の制振部材 4 3と、この制振部材 4 3の拡大頭部 4 3 aの U溝を所定のパネ圧で枢軸 2 0 bに圧接する弹発パネ 4 4と、通常時には制振部材 4 3と離間した位置に螺入された停止部材としてのネジ 4 5とを備える。虹彩撮像装置の動作時には、チルト台 2 0を所定位置まで動かして停止させるが、ゆっくり減速させて停止させれば、図 5 ( a ) に示す様にそれほど大きな振動は発生しない。しかし、チルト台 2 0を高速動作させた後に急制動をかけて停止させると、図 5 ( b ) に示す様にチル卜台 2 0の振動が大きくなる。望遠カメラ 2 2で虹彩を撮像する場合、この大きな振動があると撮像画像がブレるため、この振動が消失するまで待つ必要が生じる。これでは、虹彩画像の迅速な取得のためにチル卜台 2 0を高速動作させることができなくなってしまう。そこで、本実施形態では、弾発パネ 4 4の弹発力により、制振部材 4 3の拡大頭部 4 3 aに設けた U溝（枢軸 2 0 bの周面形状に整合させた溝）を常時枢軸 2 O bに圧接することで、図 5 ( c ) に示すように、急制動後の振動発生を抑制するようにしている。これにより、チルト台 2 0の高速動作が可能となる。尚、枢軸 2 0 bの外周面を制動に利用するため、枢軸 2 0 bの外径を枢軸 2 0 aより大径としている。

また、この制振装置 4 0は、チルト台 2 0のロックにも用いることができるようにしている。例えば虹彩撮像装置を運搬するとき、チルト台 2 0が回転してしまうと、これに搭載したカメラ等の高価な部品が破損する虞がある。この場合には、人が、固定台 1 1の底部に設けた貫通孔 1 1 aからドライバ等を差し込んでネジ 4 5を制振部材 4 3方向にねじ込み、ネジ 4 5の先端で制振部材 4 3を枢軸

2 0 bに押圧する。これにより、枢軸 2 0 bはロックされ、チルト台 2 0の自由な回転は阻止されることになる。そして、虹彩撮像装置を所定場所に設置するとき、人がネジ 4 5を緩めてネジ 4 5の先端を制振部材 4 3から離間させれば、制振部材 4 3の枢軸 2 0 bへの圧接力はバネカだけとなり、チルト台 2◦の回転駆動が可能となる。図 6は、図 1に示す虹彩撮像装置の電気系統の回路図である。図 1で図示を省略した制御部 3 0は、チルト台 2 0上に搭載された広角カメラ 2 5の撮像画像（電子画像）と望遠力メラ 2 2の撮像画像（電子画像）と距離計 2 4の計測値を入力とし、モータ制御部 3 1を介してパンモータ 2 6やチルトモータ 2 1を駆動制御すると共に照明用パンモータ 1 2 a ( 1 3 a ) や照明用チルトモータ 1 2 b ( 1

3 b ) を駆動制御する。また、制御部 3 0は、虹彩照明具 1 2 ( 1 3 ) や広角力メラ用照明具 1 4 ( 1 5 ) の点灯や消灯制御も行うようになっている。次に上述した嵇成の虹彩撮像装置の励作について説明する。図 7は、この虹彩撮像装置の動作手順を示すフローチャートである。先ず、ステップ S 1で、虹彩撮像装置の前而所定範囲内に被写体（認証対象人物）が入って来るのを待機する。この待機状態にあるときは、各モ ^タ 2 1 ， 2 6 , 1 2 a , 1 3 a , 1 2 b , 1 3 bは夫々ディフオルト位置（ホムポジション位置）になっており、距離計 2 4もディフオルト位置として真正面位置を向いている。距離計 2 4は、待機時には常時あるいは所定時間毎に赤外光を発光しており、その反射光があるか否かで、図 6に示す制御部 3 0は、被写体の存在を判断する。被写体が撮像範囲内に入つて来た場合には、その反射光に基づいて被写体までの距離が距離計 2 4により計測され（ステップ S 2 )、次のステップ S 3に進む。尚、銀行の A T M端未等にこの虹彩撮像装置を適用する場合、ステップ S 1での被写体の待機処理を、人の A TM.操作開始の待機処理に代えることもできる。

ステップ S 3では、広角カメラ 2 5による撮像を行う。このとき、広角カメラ用照明具 1 4， 1 5が点灯される。そして、次のステップ S 4で、制御部 3 0は、撮像画像中に顔が入っているか否かをパタ^ "ンマツチング処理で判別し、顔が入つていない場合には、チルトモータ 2 1にモタ制御部 3 1を介し駆動指令を出力してチルト操作を行い（ステップ S 5 )、再びステップ S 3で広角カメラによる撮像画像を取り込む。顔の全体画像が取り込めるまで、以上のステップ S 3 , S 4 , S 5を繰り返す。

本実施形態では、広角カメラ 2 5の撮像素子を縦置き配置としているため、図 8に示す様に、広角カメラ撮像画面 5 1中に、被写体人物 5 2の顔が入ってくる確率が高く、また、チルト操作で広角カメラの光軸を上下に振ることが可能なため、容易に顔の画像を取りこむことが可能となる。

広角カメラの撮像画像中に顔のパタ^"ンが入つていた場合には、ステップ S 4 からステップ S 6に進み、その顔が広角カメラの撮像画面の中心となるようにチルト台 2 0のチルト操作が行われると-せ-に、図 1の虹彩照明具 1 2， 1 3のパン位置，チルト位置も調整され、照明光が顔に照射されるように予め照明光照射方向を旋回しておく。更にまた、望遠カメラ 2 2が顔を撮像できる様に、予めパン用ミラ一 2 3も旋回しておく。尚、これらの精確な調整は、後述する様にステツプ S 9で行う。そして、次のステップ S 7で再び広角カメラによる撮像を行い、ステップ S 8に進む。次のステップ S 8で、制御部 3 0は、ステップ S 7で取りこんだ広角カメラ撮像画像中から左または右目の位置を検出する。広角カメラの撮像画像からは、目の存在する方向は分かるが、撮像した「目」までの距離は分からない。この距離が分からないと、広角カメラ 2 5と望遠カメラ 2 2とは前述したように横方向の視差が存在するため、図 9に示すように、パン用ミラー 2 3の旋回角度によつて画面中の虹彩画像位置がずれてしまう。カメラのレンズには収差が存在するため、認証精度の高い虹彩画像を得るには、虹彩画像が撮像画像の中央に来るのが好ましい（図 9の画像 5 3 )。そこで、制御部 3 0は、ステップ S 2で計測した距離計の計測値も用いて、撮像対象とする目の位置を算出する。

次に、制御部 3 0は、ステップ S 8で求めた目の位置を望遠カメラ 2 2の座標に変換する。そして、望遠カメラ 2 2が高精度に虹彩を柿らえる様に、また同時に虹彩照明具 1 2 , 1 3の集束した照明光が虹彩に照射されるように、チルト台 2 0の精確なチルト位置及びパン用ミラー 2 3の精確なパン位置、並びに、照明具 1 2， 1 3の精確なチルト位置，パン位置を求め、チルト位置，パン位置の微調整を行う（ステップ S 9 )。

そして次のステップ S 1 0で、距離計 2 4により虹彩までの距離が計測される。距離計 2 4は、パン用ミラ 2 3のパン位置調整に連動して計測方向が調整されているため、計測用赤外光は虹彩に向かって照射され、例えば眼下の頰で反射された反射光を受光することで、虹彩までの距離が高精度に計測される。

次のステップ S 1 1では、ステップ S 1 0で計測された虹彩までの距離が望遠カメラ 2 2にプリセットされる。そして、図示しないフォーカスレンズが当該距離に焦点が合うように急速駆動され、以後、通常の自動焦点（A F ) 技術により、虹彩に合焦させる。例えば、フォーカスレンズ駆動用モータを：!.ステップづっ移動して、図 1 0に示す様に、望遠カメラ 2 2による画像 5 5を取得し、画像中の髙周波成分が最も高いフォカスレンズ位置を合焦位置とし、そのとき得られた撮像画像を認証対象の虹彩画像として取得する。尚、望遠カメラ 2 2による撮像時には、制御部 3 0は、虹彩照明具 1 2， 1 3のいずれか一方または両方を点灯させる。そして、合焦点位置での蛀彩撮像画像を、図示しない認証装置に渡し、ステップ S 1に戻る。

以上述べた様に、本実施形態によれば、広角カメラを 1台とし、距離計を用いて被写体までの距離を計測する構成としたため、装置構成が簡単となり、製造コストも低廉となる。また、簡易的な距離計であってもこの距離計による被写体までの計測値に基づいて望遠カメラの焦点位置を迅速に合わせ、その後に自動焦点技術により合焦点位置を探るため、また、この距離計の計測値に基づいて望遠力メラを振る位置を調整し、虹彩画像を撮像画像中の中央に収めることが可能なため、短時間で精度の高い虹彩画像を得ることが可能となる。

また、本実施形態によれば、広角カメラの撮像素子を縦置き配置としたので、広角カメラの撮像画像中に被写体の頭部全部の画像が入る碓率は高くなる。このため、広角カメラによる撮り直しが少なくなり、高速に虹彩画像を取得することが可能となる。更に、広角カメラをチルト台に載せることで、広角カメラの撮像画像内に被写体の頭部全部を入れる様に調整することが可能となる。このため、広角カメラの撮像画像内に被写体の画像が一杯となるように大きく撮像することが可能となる。従って、この撮像画像から求めた虹彩位置の算出精度は髙く、この算出位置に基づいて望遠カメラの向き（パン位置やチルト位置）を調整することで、迅速且つ高精度の虹彩画像を取得することが可能となる。

更にまた、上記の実施形態によれば、広角カメラの光軸と望遠カメラの光軸とが同一平面上で交差する様に配置されているので、両カメラ間の縦方向の視差がなくなり、橫方向の視差だけとなるため、広角カメラの撮像画像から求めた虹彩位置デタを、望遠カメラの座標データに簡単（計算時間が短時間で済む。）に変換でき、広角カメラの撮像が行われてから望遠カメラによる虹彩撮像が行われるまでの時間を短時間にすることが可能となる。

更にまた、上記の実施形態によれば、チルト台の回動に対して機械的なブレ^" キ機構（制振装置 4 0 ) を設け振動発生を抑制したため、チルト台を髙速駆動し急制動することが可能となり、更に虹彩画像取得までの 11き問を短くすることが可能となる。

U 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとつて明らかである。

本出願は、 2000年 10月 16 曰出願の日本特許出願（特顾 2000— 315254) に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

<産業上の利用可能性〉

本発明によれば、高精度の虹彩画像を短時間で取得することが可能で、し力も、広角カメラ 1台，望遠カメラ 1台の安価な 2カメラ構成の虹彩撮像装置を提供することが可能となる。

Claims

請求の範囲

1 . 被写体の画像を撮像する広角カメラと、前記被写体までの距離を計測する距離計と、前記広角カメラの撮像画像と前記距離計の計測値とから求められた前記被写体の虹彩に合焦し虹彩の拡大画像を撮像する望遠力メラとを備えることを特徴とする虹彩撮像装置。

2 . 被写体の画像を撮像する広角カメラと、この広角カメラの撮像画像から求められた前記被写体の虹彩に合焦し虹彩の拡大画像を撮像する望遠カメラとを備える虹彩撮像装置において、前記広角カメラに装備される長方形の撮像素子の長辺が前記被写体の身長方向と同方向に配置されると共に、この広角カメラがチルト台の上に搭載されたことを特徴とする虹彩撮像装置。

3 . 被写体の画像を撮像する広角カメラと、この広角カメラの撮像画像から求められた前記被写体の虹彩に合焦させてこの虹彩の拡大画像を撮像する望遠カメラとを備える虹彩撮像装置において、チルト台に、このチルト台の回転軸と同軸上に光軸が配置された前記望遠カメラと、前記望遠カメラの前面に配置され前記虹彩から出射された光を反射して前記望遠カメラに入射させるパン用ミラーと、光軸が前記回転軸と同一平面上で交差するように配置された前記広角カメラとを搭載したことを特徴とする虹彩撮像装置。

4 . 請求の範囲第 3項に記載の虹彩撮像装置において、前記広角カメラに装備される長方形の撮像素子の長辺が前記被写体の身長方向と同方向に配置されると共に、前記望遠力メラに装備される長方形の撮像素子の短辺が前記被写体の身長方向と同方向に配置されたことを特徴とする虹彩撮像装置。

5 . 請求の範囲第 3項に記载の虹彩撮像装! において、前記チルト台の一方の枢軸をチルト用モータの出力軸に直接迹結してこのチルト台を前記チルト

L3 モータで直接チルト動作させる構成にすると共に、前記チル卜台の他方の枢軸にパネ圧で圧接される制振部材が取り付けられたことを特徴とする虹彩撮像装置。

6 . 請求の範囲第 5項に記載の虹彩撮像装置において、虹彩撮像装置の搬送時に前記制振部材を前記他方の枢軸に押圧しこの枢軸を回転不能にする停止部材が設けられたことを特徴とする虹彩撮像装置。

7 . 枢軸を中心として回動する部材を備える装置に設けられる制振装置において、前記枢軸に接触して設けられる制振部材と、この制振部材を前記枢軸に押圧してこの枢軸を回転不能とする停止部材と、この停止部材が前記制振部材から離間されたとき前記制振部材をパネ圧にて前記枢軸に圧接するパネ部材とを備えることを特徴とする制振装置。