明細書
置換基を有する新規 3環性化合物 技術分野
本発明は、 糖尿病、 肥満、 高脂血症、 消化器系疾患、 うつ病、 排尿障害の予防治療 薬として有用な、 新規化合物に関するものである。 背景技術
)3アドレナリンレセプターは、 1、 β 2 , jS 3に分類され、 の刺激は、 拍動 数の増加、 /3 2の刺激は、 平滑筋組織の弛緩を誘起し、 血圧を低下させ、 3は、 脂 肪細胞の脂肪分解を促進させ、 熱産生を上昇させると考えられている。 従って、 ]3 3 作動薬が、 糖尿病、 肥満、 高脂血症の予防、 治療薬として有用であることが示されて いる (Nature, Vol. 309, ppl63_165, 1984、 Int. J. Obes. Relat. Metab. Disord. ,
Vol. 20, ppl91- 199,1996、 Drug Development Research, Vol. 32, pp69 - 76, 1994、 J.
Cl in. Invest. , Vol. 101 , pp2387- 2393, 1998) 。 また、 最近になって、 排尿筋にお いて /3 3アドレナリンレセプターが発現し、 β 3作動薬で排尿筋が弛緩することが示 された (J. Urinol. , Vol. 161 , pp680-685, 1999、 J. Pharmacol. Exp. Ther. , Vol. 288, ppl367-1373, 1999) 。
β 3作動活性を有する化合物はいくつか知られているが、 医薬品としての有用性を 考えた場合は、 選択性の高いすなわち ]3 1, /3 2刺激活性の低い化合物が特に求めら れている。 なぜなら先に述べたように 0 1, ]3 2刺激活性を併せ持つ化合物は、 心拍 数増加や血圧低下などの副作用を引き起こすからである。
従来 ]3 3に関係する化合物として、 Ε Ρ 0 2 3 3 8 5や文献 (ドラッグス ォブ ザ フューチャー (Drugs of the future) 、 1 9 9 1年、 1 6卷、 7 9 7頁) に記载 された下記の構造式
を有する化合物 (B R L 3 7 3 4 4 ) 、 また E P 0 4 5 5 0 0 6や文献 (ジャーナル
ォブ メディシナル ケミストリー (J. Med. Chem. ) 992年、 35卷、 30
81頁) に記載された下記の構造式
を有する化合物 (CL 316, 243) 、 または WO9429290に記載された下 記の構造式
を有する化合物、 また EP 0659737には種々の化合物が記載されているが、 た とえば、 その明細書実施例 1には下記の構造式
を有する化合物が例示されている。 しかしながら、 これらは本発明の化合物と明らか に構造を異にするものである。
また、 心拍数増加作用、 心筋収縮力増強作用および抗肥満作用がある化合物として、 EP 171702に記載の下記の構造式
を有する化合物が知られているが、 この化合物は心臓へ作用する化合物であり、 本発 明化合物とは構造が異なり、 かつ心臓への作用が強レ、という点で異なる。
さらに、 α、 遮断作用、 即ち血圧降下作用を有する化合物として、 特開昭 55— 53262号、 特開昭 58— 41860号に記載された下記の構造式
を有する化合物が知られ、 また、 血管拡張作用を有する化合物として、 ドイツ特許 D E 2651572に記載された下記の構造式
を有する化合物があるが、 本発明化合物と構造および用途が相違するものである。 本発明者らは、 先に優れた i33活性を有する化合物を発明し、 W097253 に、 例えば下記構造式
糖尿病、 肥満症、 高脂血症、 排尿障害等の治療および予防に用いられる、 新規かつ 有用な 03選択的作動薬の発見が切望されてきた。 発明の開示
本発明者らは、 かかる課題を解決するため鋭意検討を進めた結果、 下記の一般式 (I) で示される新規な化合物が、 選択的な 3作動活性を示すこと,を発見し、 本発明を完 成するに至った。
すなわち、 本発明は、 一般式 (I)
[式中、 R1は水素原子、 水酸基またはハロゲン原子を示し、 1 2は:^:^3021 3また は SO2NR4R4' を示す。 ただし、 R 3は炭素数 1から 6のアルキル基、 ベンジル基、 フエニル基または NR4R4' を示し、 R4および R4' は同一であっても異なっていて もよく、 各々独立に、 水素原子または炭素数 1から 6のアルキル基を示す。 Xは NH、 硫黄原子、 酸素原子またはメチレン基を示す。 R 5はハロゲン原子、 トリフルォロメチ ル基、,シァノ基、 ニトロ基、 G OG" 、 NGiG2または NHSOsG1を示す。 た だし、 G1は炭素数 1から 6のアルキル基またはベンジル基を示し、 G" は炭素数 1 から 6のアルキル基、炭素数 1から 6のァシル基またはベンジル基を示し、 G2は水素 原子、 炭素数 1から 6のアルキル基またはベンジル基を示す。 *は不斉炭素原子を意 味する。 ]で示される化合物に関するものである。
本明細書においては特に断らない限り、 ハロゲン原子とは、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子あるいはヨウ素原子を示す。 また、 炭素数 1から 6のアルキル基とは、 1か ら 6個の炭素を含む直鎖状もしくは分枝状の飽和炭化水素甚を意味し、 具体的にはメ チノレ、 ェチノレ、 n—プロピノレ、 i一プロピノレ、 n—プチノレ、 i—ブチル、 s—ブチノレ、 tーブチル、 n—ペンチル、 i一ペンチル、 ネオペンチル、 n—へキシル等を意味す
る。 また、 炭素数 1から 6のァシル基とは、 1から 6個の炭素を含む直鎖状もしくは 分枝状のァシル基を意味し、 具体的にはホルミル、 ァセチル、 プロピオニル、 ブチリ ル、 イソブチリル、 パレリノレ、 イソパレリル、 ピパロィル、 へキサノィル等を意味す る。
: 1は水素原子、 水酸基またはハロゲン原子を示すが、 水素原子、 水酸基、 フッ素原 子、 塩素原子および臭素原子が好ましい例として挙げられる。 ベンゼン環上の R1の 置換位置は特に限定されないが、 アミノエタノール側鎖に対しオルト位またはパラ位 である位置が好ましく、 このうち置換位置がパラ位 (2位) である場合が特に好まし い。
R2は NHSO2R3または SO2NR4R4' を示し、 R3は炭素数 1から 6のアルキ ル基、 ベンジル基、 フエニル基または NR4R4' を示し、 R4および R4' は同一であ つても異なっていてもよく、 各々独立に、 水素原子または炭素数 1から 6のアルキル 基を示す。 このうち、 R2の特に好ましい例としては NHSO2CH3、 S02NHCH 3あるいは NHS02N (CH3) 2が挙げられる。
R1と R2の組み合わせにおいて、 : 1の置換位置がパラ位 (2位) で、 かつ: 1が水 素原子、 フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、 R2が NHSO2R3である場合 が好ましい。 また、 R1の置換位置がパラ位 (2位) で、 かつ R1が水酸基であり、 R 2が S〇2NR4R4' である場合も好ましい。
Xは NH、 酸素原子、 硫黄原子またはメチレン基を示し、 このうち Xは NHである 場合がより好ましい。
R 5はハロゲン原子、 トリフルォロメチル基、 シァノ基、 ニトロ基、 G OG1' 、 &102または1^1130201を示す。 ただし、 G1は炭素数 1から 6のアルキル基ま たはベンジル基を示し、 G1' は炭素数 1から 6のアルキル基、 炭素数 1から 6のァシ ル基またはベンジル基を示し、 G2は水素原子、炭素数 1から 6のアルキル基またはべ ンジル基を示す。 ; R 5はフッ素原子または塩素原子である場合が好ましい。 また、 R5 は G1 OG" または NHSOsG1である場合が好ましい。 また、 ; R5は OG" であ る場合がより好ましく、 G" がァシル基である場合がさ に好ましい。
上記の一般式 (I) において *は不斉炭素であり、 R配置または S配置いずれかの鏡 像異性体として存在する。 光学的に純粋ないずれかの異性体のみならず、 任意の比率 の 2つの異性体の混合物も本発明の範囲内に包含される。 薬理活性の発現という点か
らは、 不斉炭素 *の好ましい配置は、 R配置である。
さらに、 一般式 (I) で示される本発明の化合物で、 具体的な化合物としては、 N— [3 - [2 - [2 - (6 _フルオロー 9 H—力ルバゾールー 2—ィルォキシ) ェ チルァミノ] —1—ヒ ドロキシェチル] フエニル] メタンスルホンアミ ド、 N—メチ ルー [5 - [2 - [2— (6—フルオロー 9 H—カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェ チルァミノ] — 1ーヒ ドロキシェチル] —2—ヒ ドロキシ] ベンゼンスルホンアミ ド、 N— [5 - [2 - [2 - (6—フルオロー 9 H—力ルバゾールー 2—ィルォキシ) ェ チルァミノ] _ 1ーヒ ドロキシェチル] 一 2—クロ口フエ二ノレ] メタンスルホンアミ ド、 N— [3 - [2 - [2 - (6—クロロー 9H—カルパゾール一 2—ィルォキシ) ェチルァミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチル] フエニル] メタンスルホンアミ ド、 N—メ チル— [5— [2 - [2— (6—クロロー 9 H—カルバゾールー 2—ィルォキシ) ェ チノレアミノ] — 1—ヒ ドロキシェチル] 一 2—ヒ ドロキシ] ベンゼンスルホンアミ ド、 N— [5— [2 - [2— (6—クロ口一 9 H—カルパゾ一ル一 2—ィルォキシ) ェチ ルァミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチル] 一 2—クロ口フエニル] メタンスルホンアミ ド、 N- [3 - [2- [2 - (6—メ トキシー 9 H—カルバゾールー 2—ィルォキシ) ェ チルァミノ] —1ーヒ ドロキシェチル] フエニル] メタンスルホンアミ ド、 N— [5 - [2 - [2 - (6—メ トキシ一 9 H—カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチノレアミ ノ] — 1ーヒ ドロキシェチノレ] _2_クロ口フエ二 メタンスノレホンアミ ド、 Ν— [3 - [2 - [2 - (6—メチルー 9 Η—力ルバゾール— 2—ィルォキシ) ェチルァ ミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチル] フエニル] メタンス^"ホンアミ ド、 Ν— [5 - [2 - [2- (6—メチル— 9Η—カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチルァミノ] —1 —ヒ ドロキシェチル] —2—クロ口フエ-ル] メタンスルホンアミ ド、 などが挙げら れ、 これらのラセミ体および光学異性体が例示される。
次に、 一般式 (I) で示される化合物の製造方法について例示する。
(製法 A) WO 9725311および WO 0058287に記載の方法に準じて製造 することができる。 すなわち、 第一工程として、 一般式 (II)
(Π)
[式中、 Xは NH、 酸素原子、 硫黄原子またはメチレン基を示し、 R
5はハロゲン原子、 トリフルォロメチル基、 シァノ基、 ニトロ基、 G
1 OG" 、 NG
1G
2または NHS OsG
1示す。ただし、 G
1は炭素数 1から 6のアルキル基またはベンジル基を示し、 G " は炭素数 1から 6のアルキル基、炭素数 1から 6のァシル基またはベンジル基を示 し、 G
2は水素原子、 炭素数 1から 6のアルキル基またはベンジル基を意味する。 Wは 水素原子またはァミノ基の保護基を意味する。 ]で示される化合物と一般式 (III)
[式中、 R は水素原子、 OR 6またはハロゲン原子を示し、 R 6は水酸基の保護基を 示す。 L2は、 脱離基を意味する。 R2' は NW2S02R3または S02NR4R4' を示 し、 W2は水素原子またはァミノ基の保護基を示し、 R3, R4および R4' は、 それぞ れ前記と同じ意味を示す。 ]で示される化合物とを反応させ、 アミノケトン (—CO— CH2— NW—) とする。 第二工程として、 得られたアミノケトンを還元しアミノアル コール (一 CHOH— CH2— NW—) とする。 最後に、 必要に応じベンゼン環上の水 酸基の保護基 R6の脱保護、 Wおよび W2が水素原子でなくアミノ基の保護基である場 合はこれの脱保護を行うことにより、 一般式 (I) で示される g的化合物が得られる。 脱離基 L 2の例としては塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などが挙げられる。 Wお よび W2がァミノ基の保護基である場合は通常の有機合成に用いられる保護基であれ ば限定されないが、 好ましい例としてはペンジル基、 置換基を有するベンジル基など が挙げられる。 R1' が OR6である場合の水酸基の保護基 R6についても通常の有機 合成に用いられる物であれば限定されないが、 好ましい例としてはべンジル基、 置換 基を有するベンジル基などが挙げられる。
第一工程において使われる一般式(II)で示される化合物の使用量は、一般式(III) で示される化合物に対して等モル〜 5倍モルである。 反応により生成する酸を中和す るために塩基を添加してもよく、 その際用いられる塩基としては、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェチルァミン、 ピリジン等の有機塩基、 あるいは、 炭酸カリウム、 炭 酸水素ナトリウム、 水酸ィヒナトリウム等の無機塩基などが例として挙げられる。 また
一般式 (I I) で示される化合物は塩の状態であっても用いることができ、 その際は先 に例示した塩基の添加を必ず行う。 反応に用いられる溶媒の例としては、 メタノール、 エタノール、 イソプロピルアルコール等の低級アルコール、 塩化メチレン、 クロロホ ルム、 1 , 2—ジクロ口エタン等の塩素化炭化水素、 テトラヒ ドロフラン、 ジメチル ホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシドなどが拳げられ、 好ましくはジメチルホルムァ ミ ドカ s挙げられる。反応温度および反応時間は特に限定されないが、反応は、—3 0 °C から選択した溶媒の沸点の間の温度、 好ましくは 0 °C〜 3 0 °Cの間の温度で、 1 0分 〜 2 4時間の間で行われる。 第一工程で生じたァミノケトンは反応混合物から取り出 すことなく第二工程である還元反応に用いることができるが、 必要に応じ抽出、 精製 した後に還元反応に供してもよい。 使用される還元剤としては、 水素化ホウ素ナトリ ゥム、 水素化シァノホウ素ナトリウム、 ボラン等が例示される。 反応に用いられる溶 媒の例としては、 メタノール、 ェタノール、 イソプロピルアルコール等の低級アルコ ール、 テトラヒドロフラン、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシドなどが挙 げられ、 好ましくはエタノール、 ジメチルホルムアミ ドが挙げられる。 反応温度およ び反応時間は特に限定されないが、 反応は、 — 3 0 °Cから選択した溶媒の沸点の間の 温度、 好ましくは 0 °C〜 3 0 °Cの間の温度で、 1 0分〜 2 4時間の間で行われる。 最 終工程としてアミノ基および水酸基の保護基の除去が必要な場合は、 使用している保 護基の除去に通常使用される反応条件が用いられるが、 ベンジル基、 置換基を有する ベンジル基が保護基として用いられている場合は、 例えばパラジウム活性炭を触媒と した水素添加により除去することができる。 一般式 (I) で示される化合物は *で示し た不斉炭素を有するため、 上述の方法ではラセミ混合物として得られる。 ラセミ混合 物を樟脳スルホン酸やマンデル酸などの光学活性な酸との付加塩とした後、 分別結晶 化することにより 2種類の光学活性体に分離することができる。 また、 市販の光学活 1"生力ラムを用いても分離することができる。
さらに、 上記第二工程において、 WO 0 0 5 8 2 8 7に記載の方法に準じて、 不斉 還元の触媒の存在下、 水素供給化合物と共に不斉還元を行うことによつても光学活性 体が得られる。
(製法 B ) WO 9 7 2 5 3 1 1および WO 0 1 0 4 0 9 2に記載の方法に準じて、 一 般式 (I) で示される化合物は、 以下に示す別の方法でも製造できる。 すなわち、 第一 工程として、 一般式 (Π) で示される化合物と一般式 (IV)
[式中、 L2は脱離基を示し、 R 7は水酸基の保護基を示す。 R1' および R2' はそれ ぞれ前記と同じ意味を示す。 *は不斉炭素原子を意味する。 ] で示される化合物とを 反応させアミノエ一テル (_CHOR7_CH2_NW—) とする。 次いで第二工程と して、 水酸基の保護基: 7の脱保護、 必要に応じ水酸基の保護基 R 6の脱保護、 Wおよ び W2が水素原子でなくアミノ基の保護基である場合はこれの脱保護を行い、 一般式
(I) で示される目的化合物が得られる。
脱離基 L 2の例としては塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などが挙げられ、 この うちヨウ素原子である場合が特に好ましい。 W、 W2および水酸基の保護基 R 6につい ては前述の製法 Aに記載した通りである。もう一つの水酸基の保護基 R 7についても通 常の有機合成に用いられる保護基であれば特に限定されないが、 例えば通常容易にか つ選択的に脱保護できる保護基として、 トリアルキルシリル基、 アルコキシアルキル 基、 ァシル基等が好ましい例として例示される。 さらに、 好ましい例としてはトリエ チルシリル基が挙げられる。 これらの水酸基の保護基の導入、 脱保護に際しては、 成 書 (例えば、 グリーン (T. W. G r e e n e) 、 ウッツ (P. G. M. Wu t s) ら、 プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス (P r 0 t e c t i v e Gr o u s i n O r g a n i c S yn t h e s i s, Wi l e y -I n t e r s c i e n c e Pub l i c a t i o n) ) に記載されている公知の 方法が用いられるが、 例えば tーブチルジメチルシリル (TBDMS) 基の導入にお いては、 酸捕捉剤の存在下、 アルコールに t—プチルジメチルクロロシランまたは t 一プチルジメチルシリルトリフルォロメタンスルホナ一ト等のシリル化剤を作用させ る例が例示される。 シリル化剤の添加量は、 アルコールに対して、 通常 1乃至 1. 5 倍モル程度が例示される。 この反応は、 通常不活性媒体中で行われることが好ましい。 不活性媒体としては、 ジクロロメタン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ピリ ジン等が挙げられ、 N, N—ジメチルホルムアミ ドが好ましい例として例示される。 不活性媒体の使用量としては、 アルコール l gあたり、 1乃至 5ml程度が例示され
る。 酸捕捉剤としては、 トリェチルァミン、 N, N—ジイソプロピルェチルァミン、 ピリジン、 N, N—ジメチルァミノピリジン等が挙げられ、 イミダゾールが好ましい 例として例示される。 この酸捕捉剤の添加量は、 アルコールに対して、 通常 1乃至 3 倍モル程度が例示される。 この反応は、 通常、 _ 2 0〜8 0 °C、 特に、 0 °C〜室温程 度で実施することが好ましく、 例えば、 1乃至 5時間反応させることが好ましい。 一般式 (I I) で示される化合物の使用量は、 一般式 (IV) で示される化合物に対し て等モル〜 1 . 5倍モルである。 反応により生成する酸を中和するために塩基を添加 してもよく、 その際用いられる塩基としては、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェ チルァミンなどが例として挙げられる。 また一般式 (II) で示される化合物は塩の状 態であっても用いることができ、 その際は先に例示した塩基の添加を必ず行う。 反応 に用いられる溶媒の例としては、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルァセトアミ ド、 ジ メチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくはジメチルホルムアミ ドが挙げられる。 反応温度および反応時間は特に限定されないが、 0 °C〜9 0 °Cの間の温度、 好ましく は 6 0 °Cにおいて、 1 0分〜 2 4時間の間で行われる。 水酸基の保護基 R 7の除去、 お よび必要に応じその他の保護基の除去が行われるが、 その際使用している保護基の除 去に通常使用される反応条件が用いることができる。 R 7としてトリェチルシリル基が 用いられている場合は、 これの除去として例えばテトラプチルアンモニゥムフロリ ド を用いることができる。 光学活性体の製法としては、 製法 Aで述べたと同様、 光学活 性な酸との付加塩としての分別結晶化あるいは市販の光学活性力ラムによる分割など が挙げられる。
さらに、 例えば WO 9 7 2 5 3 1 1および WO 0 1 0 4 0 9 2に記載されている方 法に準じて製造した一般式 (IV) で示される光学活性体を用いることによつても、 一 般式 (I ) の光学活性な化合物を製造することができる。
(製法 C) WO O 1 0 4 0 9 2に記載の方法により製造できる一般式 (V)
[式中、 R
1' 、 R
2' 、 R Wおよび *はそれぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示さ れる化合物のアルコールをハロゲン化した後、 一般式 (VI)
[式中、 R5および Xは、 それぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物とを反 応させ、 以降の保護基の脱保護は製法 Bに従って行い、 一般式 (I) で示される化合物 を製造することができる。
(製法 D) —般式 (I) で示される化合物は、 WOO 104092に記載された方法に 準じて、 以下に示す別の方法でも製造できる。 すなわち、 第一工程として、 一般式 (I I) で示される化合物と一般式 (VII)
[式中、 R" 、 R2' および *はそれぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合 物とを反応させァミノアルコール (― CHOH— CH2— NW—) とする。 以降の保護 基の脱保護工程は製法 Bで述べた方法に準じれば良い。
一般式 (III) で示される化合物は公知であり、 例えば日本国公開特許公報、 特開平 9一 249623、 あるいは文献 (J. Med. Chem., Vol.10, p462 (1966)) に記載の 方法により合成できる。
一般式 (IV) で示される化合物は公知であり、 例えば日本国公開特許公報、 特開平 9-249623に記載の方法により合成できる。
一般式 (V) で示される化合物は公知であり、 例えば WO 0104092に記載の方 法により合成できる。
一般式 (VII) で示される化合物は公知であり、 例えば WO0104092に記載の 方法により合成できる。
一方、 一般式 (Π) で示される化合物は、 一般式 (I) で示される化合物合成の重要
な中間体として特^:的である。 一般式 (I I) で示される化合物の製造法は W0 9 7 2 5 3 1 1および WO 0 0 5 8 2 8 7に記載の方法に準じて製造でき、 それを以下に例 示する。
一般式 (VI) で示される化合物と、 一般式 (VI II)
[式中、 W1はァミノ基の保護基を示し、 L 1は脱離基を示す。 ] で示される化合物を 塩基の存在下で反応させる。次いで第二工程としてアミノ基の保護基 W1を脱保護する。 最後に必要に応じこのアミノ基を別の保護基である wにて保護し直すことにより目的 物が得られる。 Wが水素原子、 すなわちァミノ基がフリーの状態であっても次の反応 に供することができる。 L 1の例としては塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などが 挙げられる。ァミノ基の保護基 W1は通常の有機合成に用いられる保護基であれば限定 されないが、 好ましい例としてはべンジルォキシカルボニル基、 置換基を有するベン ジルォキシカルポニル基、 t _ブトキシカルボニル基などが挙げられる。 Wの選択に ついては一般式(I) の製法 Aで述べた通りである。第一工程で用いられる一般式(VI) で示される化合物の使用量は、 一般式 (VIII) で示される化合物に対して等モル〜 5 倍モルである。 使用される塩基の例としては、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウム、 水酸 化力リウム、 水酸化ナトリウム、 水素化ナトリウム、 ナトリウムメトキシド、 トリエ チルァミンなどが挙げられる。 反応に用いられる溶媒の例としては、 テトラヒドロフ ラン、 ジメチルホノレムアミ ド、 ジメチルァセトアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセ トニトリルなどが挙げられる。 反応温度および反応時間は特に限定されないが、 反応 は、 0 °Cから選択した溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室温〜 9 0 °Cの間の温度で、 1 0分〜 2 4時間の間で行われる。 .
第二工程におけるァミノ基の保護基 W1の除去は、使用している保護基の除去に通常 使用される反応条件が用いられるが、 ベンジルォキシカルボニル基、 置換基を有する ベンジルォキシカルポニル基が保護基として用いられている場合は、 例えばパラジゥ ム活性炭を触媒とした水素添加により除去することができ、 t一ブトキシカルポニル 基が用いられている場合は、 トリフルォロ酢酸や塩酸等の酸が用いられる。
また、 一般式 (I I) の化合物は、 次の方法によって.も得られる。 すなわち、 一般式 (VI) で示される化合物と一般式 (IX) し
(IX)
[式中、 L 1および L 3は脱離基を示す。 ]で示される化合物とを反応させ、一般式(X)
[式中、 L 3、 R 5および Xはそれぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物を 生成させた後、 L 3を一般式 (XI)
WNH, (XI)
[式中、 Wは前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物で置換して一般式 (I I) の 化合物が得られる。
一般式 (VI )で示される化合物は、 以下の方法によって得られる。 すなわち、 一般式 (VI)
[式中、 R 5はハロゲン原子を示し、 Xは前記と同じ意味を有する。 ]で示される化合物 については、 以下に記す公知の方法あるいはそれに準ずる方法を用いて製造できる。 8—クロ口一 3—ヒ ドロキシジベンゾフランは、 文献 (Shibataら、 Yakugaku Zasshi, Vol. 172, pl333, 1952) に記載の方法で合成できる。 6 _クロ口一 2—ヒドロキシカ ルパゾールは、 文献 (Bonesiら、 J. Heterocycl. Chem. , Vol. 34, p877, 1997) に記 载の方法で合成できる 2—ァセトキシー 6—クロ口カルパゾールのァセチル基を脱離 させることにより合成できる。 文献 (Gilmanら、 J. Am. Chem. Soc. , Vol. 75, ρ4843,
1953) に記載の方法で合成できる 3—アミノー 8—プロモジベンゾフランのアミノ基 を、 ジァゾニゥム塩に変換しこれを加水分解することにより、 対応する 8—プロモー 3—ヒドロキシジベンゾフランを合成することができる。 原料として 2—アミノー 6 一フルオロー 9 H—フルオレン (Suzukiら、 J. Org. Chem. , Vol. 24, pl511, 1959) 、 N— ( 8—フルォロジベンゾフラン一 3—ィル) ァセトアミ ド (Fletcherら、 J. Org. Chem. , Vol. 25 , pl342, 1960) を加水分解したァミンあるいは N— (6—クロ口— 9 H—フルオレン一 2—ィル) ァセトアミ ド (Penら J. Med. Chem. , Vol. 17, p31 , 196 4) を加水分解したアミンを用い同様な変換 (アミノ基ージァゾ二ゥム塩一水酸基) を 行い対応するアルコールを得ることができる。 3—アミノー 8—ブロモー 5, 5—ジ ォキソ一 5 λ 6—ジベンゾチォフェンのアミノ基を同様に水酸基に変換し、次いでスル ホンを水素化リチウムアルミニウム等でスルフィ ドに還元することにより、 8—ブロ モー 3—ヒ ドロキシジベンゾチォフエンを得ることができる。
さらに Xが ΝΗであり、 R 5がフッ素原子または塩素原子である一般式 (VI) で示さ れる化合物は、 以下のような方法によっても合成できる。 テトラキストリフエエルホ スフインパラジウム (0 ) 存在下 2 ' —プロモー 4, 一フルォロアセトァ二リ ドと 4 ーメ トキシフエニルホウ酸をカップリング反応させ、 Ν— (5—フルオロー 4 ' —メ トキシビフエ二ルー 2—ィル) ァセトアミ ドとする。 次いでァセチル基を加水分解に より除去し、 生じたアミノ基をジァゾ -ゥム塩を経てアジド体 (2—アジドー 5—フ ルオロー 4, ーメ トキシビフエニル) とする。 これを加熱することにより 2—メ トキ シ一 6—フルオロー 9 Η—カルパゾールへ環化し、 メ トキシ基を常法により加水分解 し、 目的の 6—フルオロー 2—ヒドロキシ一 9 Η—力ルパゾールを得ることができる。 同じ方法を 2—プロモー 4一クロロアセトァニリ ドに適用すれば、 6—クロロー 2— ヒ ドロキシ— 9 Η—力ルパゾールを得ることができる。
R 5がハロゲン原子以外の、 トリフルォロメチル基、 シァノ基、 ニトロ基、 G 1 Ο G 1 ' 、 N G J G 2または NH S O s G 1である一般式 (VI ) (G 1 ' は炭素数 1から 6のァ ルキル基、 炭素数 1〜6のァシル基またはベンジル基を示し、 G 2は水素原子、 炭素数 1から 6のアルキル基またはベンジル基を意味する。 ) で示される化合物の製造につ いては、 上述の: 5がハロゲン原子である場合の一般式 (VI) で示される化合物の合成 法あるいはその他の公知の合成法、 例えば、 文献 (Narasimhan, N. S.ら、 Indian J. C hem. Sect. B., vol. 14, p329, 1976) に記載の方法あるいは以下に示す方法で合成で
きる。
一般式 (XII)
[式中、 R 5は前記と同じ意味を示す。 Bはホウ素原子を示す。 ] で示される化合物と. 一般式 (XIII)
[式中、 R8は水素原子または水酸基の保護基を示し、 L4は脱離基を示す。 ] で示さ れる化合物とを鈴木反応によるカップリングを行い、 一般式 (XIV)
[式中、 : R5および R8は、 それぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物を生 成せしめ、 R8が水素原子の場合には必要に応じて保護基とし、更に還元的に閉環反応 することにより、 一般式 (XV)
[式中、 R5および R8は、 それぞれ前記と同じ意味を示し、 Xは NHを示す。 ] で示
される化合物が得られ、 引き続き R sが保護基の場合には脱保護することにより、一般 式 (VI) の化合物が得られる。 脱離基 L 4は、 塩素原子、 臭素原子またはヨウ素原子を 意味する。
さらに、 類似の別法として、 一般式 (XVI)
[式中、 R 8は前記と同じ意味を示し、 Bはホウ素原子を示す。 ] で示される化合物と -般式 (XVII)
[式中、 L 4は脱離基を示し、 R 5は前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物を鈴 木反応によるカツプリングを行い、 一般式 (XVI I I)
[式中、 R
5および R
8は、 それぞれ前記と同じ意味を示す。 ] で示される化合物を生 成せしめ、 R
8が水素原子である場合には必要に応じてこれを保護した後に、更に還元 的に閉環反応することにより、 一般式 (XV)
[式中、 R 5および R 8は、 それぞれ前記と同じ意味を示し、 Xは NHを示す。 ] で示 される化合物が得られ、 引き続き R 8が水素原子以外の場合は R sを脱保護することに より、 一般式 (VI) の化合物が得られる。
一般式 (XII) と一般式 (XI II) の化合物あるいは一般式 (XVI) と一般式 (XVII) の化合物は、 市販品を入手するかあるいは市販品に保護基を付加することにより得ら れる、 もしくは公知文献に従って合成できる。 鈴木反応は、 雑誌 (宫浦憲夫、 鈴木章, 有機合成化学協会誌、 4 6卷、 8 4 8頁(1 9 8 8 ) ; Yuki Gosei Kagaku Kyoukaishi , vol.46, 848(1988)) に記載の方法あるいは文献 (C. W. Holzapfel et al , Heterocy cles, vol. 48, No. 8, 1513-18(1998)) に記載の方法に準じて実施すればよい。
一般式 (XV) の化合物は、 文献 (J. I. G. Cadogan et al , J. Chem. Soc. , 1965,4 831) に記載の方法を応用して、 合成することができる。 すなわち、 一般式 (XIV) ま たは一般式 (XVI I I) の化合物をトリァノレキルフォスフアイ トあるいはトリフエニルフ ォスフアイ 卜の存在下加熱して、 還元的に閉環反応を行い、 一般式 (XV) のカルバゾ ール誘導体を得ることできる。 使用するフォスファイ トとしては、 トリェチルフォス ファイ トが好ましく、 使用する量としては 2〜1 0当量が例示され、 2〜4当量用い ることがよ.り好ましい。 反応温度は、 8 0 °Cから 1 8 0 °Cが例示され、 より好ましく は 1 3 0 °Cから 1 7 0 °Cが例示される。 反応時間は 1時間から 2 4時間が例示され、 好ましくは 3から 1 0時間が例示される。 その後、 常法に従って、 選択的に R 8を脱保 護することにより一般式(Ή) で示される化合物が得られる。 この際 R 5で示される置 換基について、 製造の過程で使われる反応条件下で、 副反応を起こす恐れのある置換 基が選択された場合は、その置換墓を適切な保護基により保護をした状態 R 5' で各段 階の反応を行い、 その後この R 5 ' を脱保護し R 5に変換すれば目的の化合物が得られ る。 また保護基を利用する以外にも、最終的に所望の置換基 R 5に変換可能な別の置換 基 R 5' , の状態で各段階の反応を行い、 その後この: 5' ' を R 5に変換すれば目的の 化合物が得られる。
このようにして得られる本発明化合物およびそれぞれの原料化合物、中間体は抽出、 晶出、 蒸留、 クロマトグラフィーおよび再結晶などの常法に従って単離精製すること
ができる。
本発明における一般式 (I) の化合物の塩には、 公知の塩が挙げられ、 例えば塩酸塩、 臭化水素酸塩、 硫酸塩、 硫酸水素塩、 リン酸二水素塩、 クェン酸塩、 マレイン酸塩、 酒石酸塩、 フマル酸塩、 ダルコン酸塩、 メタンスルホン酸塩や、 あるいは樟脳スルホ ン酸、 マンデル酸、 置換マンデル酸のような光学的に活性な酸との付加塩が含まれる が、 医薬的に許容される塩が特に好ましい。
一般式 (I) の化合物からその塩となす場合には、 一般式 (I) の化合物をメタノー ル、 エタノールなどのアルコール類に溶解し、 当量もしくは数倍量の酸成分を加える ことにより、 それらの酸付加塩を得ることができる。 用いられる酸成分としては、 塩 酸、 臭化水素酸、 硫酸、 硫酸水素、 リン酸ニ水素、 クェン酸、 マレイン酸、 酒石酸、 フマル酸、 ダルコン酸、 メタンスルホン酸などの医薬的に許容される鉱酸または有機 酸を挙げることができる。
本発明における化合物およびそ.の薬学的に許容される塩は、 毒性が認められず医薬 として有用であって、 例えば、 /3 3受容体作動活性を有することから、 ;3 3受容体関 連疾患の治療および予防に用いられる医薬として利用できる。 β 3受容体関連疾患は、 本受容体により媒介される作動活性により改善され得る疾患の総称であり、 例えば、 糖尿病、肥満、高脂血症、消化器系疾患(好ましくは消化器系の異常運動または潰瘍) 、 鬱病、 排尿障害が挙げられる。
本発明における化合物およびその薬学的に許容される塩は合成的手法により得られ たものであっても、 生体内で代謝を受けた結果生成した場合でも同様に ]3 3受容体作 動活性を有する。 従って、 生体内での代謝の結果、 本発明の化合物が生成するような 化合物を医薬として用いることも有用である。
本発明の医薬を製造するに当たっては、 有効量の一般式 (I) で示される化合物また はその塩に、 必要により薬学的に許容される担体を添加して、 医薬組成物となすこと が好ましい。 薬学的に許容される担体としては、 賦形剤、 カルボキシメチルセルロー スなどの結合剤、 崩壊剤、 滑沢剤、 添加剤などが例示される。
本発明化合物をヒトに投与する際は、 錠剤、 粉末、 顆粒、 カプセル、 糖衣錠、 液剤、 シロップ剤等の形で経口投与することができる。 その他に注射剤等の非経口投与も可 能である。 その投与量は、 患者の年齢、 体重、 症状の度合いによっても変わるが、 一 般には成人 1日あたり、 0 . 0 1〜2 0 0 O m gを 1回または数回に分けて投与され
る。 投与期間は、 数週間〜数ケ月の連日投与が一般的であるが、 患者の症状により、
1日投与量、 投与期間ともに増減することができる。 本明細書は、 本願の優先権の基礎である日本国特許出願 2000年第 130415 号の明細書および/または図面に記載される内容を包合する。 発明を実施するための最良の形態
以下、 実施例、 参考例および試験例により本発明を具体的に説明するが、 これらは 本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例において、 種々の分析は下記のように行った。
(1) 高速原子衝撃質量スぺク トル (FAB— MS)
日本国日本電子株式会社製 JMS- AX500型質量分析装置または同社製 JMS- SX102型質量 分析装置を用いて測定した。 マトリックスは m—ェト口べンジルアルコールを使用し た。
(2) 液体クロマトグラフ質量分析スペク トル (LC一 MS)
質量分析装置として、 ィギリス国 Micromass社製 Platfonn-LC型質量分析装置 (ィォ ン化はエレク トロスプレー (ES I) 法を使用) を用いた。 液体クロマト装置はフラ ンス国 GILSON社製の装置を使用した。 分離カラムは、 日本国関東化学株式会社製 Might ysil RP-18 GP 50-4.6 (製品番号 25468- 96) を用いた。 溶出条件を以下に記す。
流速; 2 m 1 /分
溶媒; 液=水、 0. 1%(ν/ν)酢酸含有
8液=ァセトニトリル、 0. 1%(ν/ν)酢酸含有
0分から 5分まで B液を 5〜100%(v/v)直線グラジ ント
溶出時間を分で示した。
(3) プロ トン核磁気共鳴 — NMR) スぺク トル
米国 Varian社製 Gemini- 300型核磁気共鳴装置を用いて測定した。 化学シフトはテト ラメチルシラン (TMS) を内部標準として用い、 δ値 (p pm) で、 また結合定数 は J (Hz) で示した。 なお、 分裂パターンは以下の例のように略表記した。 s :— 重線、 d :二重線、 t :三重線、 q u a r t e t :四重線、 q u i n t e t :五重線、 m:多重線、 d d :二重二重線、 d t :二重三重線、 b r s :広幅一重線。
(4) 薄層クロマトグラフィー (TLC)
ドイツ国 Merck社製 TLCプレート (シリカゲル 60 F 254、製品番号 1,05715) を 用いた。 展開後の TLCプレートを波長 254 nmの紫外線を照射することにより化 合物の検出を行った。
(5) 分取液体クロマトグラフィー
シリカゲルカラムカラムによる精製は、 ドイツ国 Merck社製シリカゲノレ 60を用い、 混合溶媒 (n—へキサン Z酢酸ェチルあるいはクロ口ホルム Zメタノール) で目的物 を溶出した。
逆相カラムによる精製は、 日本国 YMC社製カラム (YMC CombiPrep ODS-A CCAAS05 -0520WT) を用い、 水ーァセトニトリル (0. 1%(ν/ν)酢酸含有) グラジェント溶出 により目的物を溶出した。 以下に詳細な溶出条件を示す。
流速; 20 m 1 Z分
溶媒; 液=水、 0. 1 %(v/v)トリフルォロ酢酸含有
8液=ァセトニトリル、 0. 1%(ν/ν)トリフルォロ酢酸含有 0分から 1分まで B液を 5 % (v/v)に保持
1分から 11分まで B液を 5〜 50 %直線グラジェント
11分から 16分まで B液を 50〜 100 %直線グラジェント 以下の実施例において、 次のような略語を用いる。
DMSO; ジメチノレスノレホキシド
THF ;テトラヒ ドロフラン
DMF ; ジメチルホルムアミ ド
実施例または参考例中で合成法および引用文献を記述しない中間体については、 以 下に合成法の記載されている文献とともに列挙する。
N- (3—ブロモアセチルフエニル) メタンスルホンアミ ド (Larsenら、 J. Med. C hem., Vol.9, pp88_97, 1966)
2一べンジノレオキシー 5ーブロモアセチノレ一 N—メチノレベンゼンスノレホンァミ ド (日本国公開特許公報、 特開平 9一 249623)
N— (5—プロモアセチルー 2—クロ口フエニル) メタンスルホンアミ ド (日本国 公開特許、 特開平 9 _ 249623)
N— (3—ブロモアセチル— 4一フルオロフェニル) メタンスルホンアミ ド (WO
91/12236) 〔参考例 1〕
2—アミノー 5—フルオロー 4, 一メ トキシビフエニル塩酸塩の合成
トルエン (30m l) に 4—メ トキシフエ二ルホウ酸 (5. 60 g、 ァノレドリツチ 社製) を溶かし、 2, 一ブロモ—4, 一フルォロアセトァユリ ド (4. 28 g、 アル ドリツチ社製) を加えた。 これにテトラキストリフエ二ノレホスフィンパラジウム (0) (1. 067 g、 ナカライ社製) と炭酸カリウム (15. 3 g) を加え、 90°Cで 3. 5時間撹拌した。 反応液を室温まで冷却し、 飽和塩ィヒアンモニゥム水溶液と少量の濃 塩酸を加え中和し、 酢酸ェチル (300ml) で抽出した。 有機層を 1規定塩酸水溶 液 (200m l) 、 飽和食塩水 (200ml) で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにて 乾燥後、 減圧下溶媒を留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n— へキサン:酢酸ェチル =4 : 1) にて精製し、 N— (5—フルオロー 4' ーメ トキシ ビフエニル一 2—ィル) ァセトアミ ドを粗精製物 (5. 1 g) として得た。 エタノー ル (40ml) と濃塩酸 (40ml) の混合溶媒に上記粗精製物 ( 5. 0 g ) を懸濁 させ、 18. 5時間加熱還流した。 反応液を室温まで冷却し、 溶媒を減圧下留去した。 残渣をエタノール (50m l) から再結晶し、 無色結晶状の標記化合物 (2. 17 g) を得た。
aH-NMR (DMSO— d6) ; δ (p pm) 9. 25 (3H, b r s) , 6. 9 5〜7. 40 (7H, m) , 3. 86 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f = 0. 73
FAB— MSゝ m/z = 218 (M+H) +
〔参考例 2〕
2—アジドー 5—フルオロー 4, 一メ トキシビフエニルの合成
水 (12ml) と濃塩酸 (4ml) の混合溶媒に参考例 1で取得した化合物 (1. 93 g ) を加えた。氷冷下撹拌しながら亜硝酸ナトリウム (675mg) の水溶液( 3 m 1 ) を 10分かけて滴下し、 さらに 30分間撹拌した。次いでアジ化ナトリウム (5 8 Omg) の水溶液 (2ml) を 10分かけて滴下し、 さらに 10分間撹拌した。 塩 化メチレン (60m l) を加え、 有機層を水洗後、 無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
た。 溶媒を減圧下留去し、 無色結晶状の標記化合物 (1. 40 g) を得た。
'H-NMR (CDC 13) ; δ (p p m) 7. 05-7. 60 (7H, m) , 3 82 (3H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) f = 0. 90
FAB-MS, m/z = 243 (M+)
〔参考例 3〕
2—メトキシ一 6—フルォ口 _ 9 H—力ルパゾールの合成
デカリン (120m l) に参考例 2で取得した化合物 ( ] 2 g) を溶力 し、 20 0°Cで 20分撹拌した。 反応後、 室温まで冷却し、 さらに氷冷した。 生成した沈殿を 濾収し、 へキサンで洗浄後減圧下乾燥して、 無色結晶状の標記化合物 (708mg) を得た。
'H-NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 11. 14 (1H, b r s) , 7. 98 (1H, d, J =8. 4) , 7. 91 ( 1 H, d d, J = 9. 6, 2. 7) , 7. 40 (1H, d d, J =8. 7, 4. 5) , 7. 05-7. 15 (1H, m) , 6. 96 (1H, d, J =2. 1) , 6. 77 (1 H, d d, J =8. 4, 2. 1) , 3.
86 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル =1 : 1) R f = 0. 70
FAB— MS、 m/z = 215 (M) +
〔参考例 4〕
2—ヒドロキシ一 6—フルォロー 9 H—カルパゾールの合成
参考例 3で取得した化合物 (693mg) とピリジン塩酸塩 (2. 4 g、 関東化学 社製) を混合し、 230°Cで 25分撹拌した。 反応液を室温まで冷却し、 水 (100 ml) を加えて撹拌し、 沈殿を析出させた。 沈殿を濾収し、 真空下乾燥して無色結晶 状の標記化合物 (578mg) を得た。
'H-NMR (DMSO-d6) ; δ ( p p m) 10. 97 (1Η, s) , 9. 48 (1H, b r s) , 7. 86 (1H, d, J = 8. 7) , 7. 74 (1H, d d, J =9. 6, 2. .7) , 7. 34 (1H, d d, J =8. 7, 4. 2) , 7. 00〜 7. 10 (1H, m) , 6. 80 (1H, d, J = 2. 1) , 6. 62 (1H, d d, J
=8. 7, 2. 4)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f = 0. 48
FAB-MS, m/z = 201 (M) +
〔実施例 1〕
2— (6—フルオロー 9 H—力ルバゾーノレ一 2—^ fルォキシ) ェチルカルパミン酸べ ンジルエステルの合成
DMF (7m l) に WO 9725311に従って合成した 2—ブロモェチルカルパ ミン酸べンジルエステル (826mg) 、 炭酸カリウム (1. 75 g) および参考例 4で取得した化合物 ( 509 m g ) を加え、 60でで 17. 5時間撹拌した。 反応液 を室温まで冷却し、 水 (10ml) を加え、 沈殿物を濾収し、 ェチルエーテル (20 ml) にて洗浄後、 減圧下乾燥し無色結晶状の標記化合物 (694mg) を得た。
JH-NMR (DMSO- d 6) ; δ (p pm) 11. 14 (1H, b r s) , 7. 97 (1H, d, J = 8. 4) , 7. 82 ( 1 H, d d, J = 9. 6, 2. 4) , 7. 53 (1 H, m) , 7. 30-7. 45 (5H, m) , 7. 08〜7. 15 (1 H, m) , 6. 97 (1H, b r s) , 6. 96 (1H, b r s) , 5. 05 (2H, s) , 4. 08 (2H, t ,■ J =6. 0) , 3. 43 (2H, m)
TL C (クロ口ホルム: メタノ一ル= 1 : 1) f = 0. 65
FAB— MS、 m/z = 378 (M) +
〔実施例 2〕
2 - (6—フルオロー 9 H—カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチルアミン臭化水素 酸塩の合成
実施例 1で取得した化合物 (660mg) を 30%臭化水素酸一酢酸溶液 (3. 4 ml) に加え、 室温で 2時間撹拌した。 反応液にェチルエーテル (18ml) を加え、 1時間 10分間撹拌後、 濾過した。 得られた固体をェチルエーテル (20ml, 2回) で洗浄し、 減圧下乾燥し、 無色結晶状の標記化合物 (553mg) を得た。
H -丽 R (DMSO— d6) ; δ (p pm) 11. 21 (1H, b r s) , 8.
03 (4H, b r s) , 7. 85 ( 1 H, d d, J = 9. 6, 2. 4) , 7. 43 (1 H, d d, J =8. 7, 4. 8) , 7. 10〜7. 20 (1H, m) , 7. 03 (1
H, d, 1 =2. 4) , 6. 84 (1H, d d, J =8. 4, 2. 1) , 4. 2 6 (2 H, t , J =4. 8) , 3. 29 (2H, m)
FAB-MS, m/z = 245 (M+H) +
〔参考例 5〕
2, 一プロモー 4' 一クロロアセトァ二リ ドの合成
ピリジン (1 20m l ) に 2—プロモー 4一クロロア二リン (2 6. 4 g、 ラン力 スター社製) を加え、 氷冷した。 これに無水酢酸 (1 2. 2m l ) を滴下し、 徐々に 室温にもどしながら 1 9時間撹拌した。 反応液に塩ィ匕メチレン (400m l ) を加え、 1規定塩酸水溶液 (200m l、 2回) 、 2規定塩酸水溶液 (200m l ) 、 飽和重 曹水 (20 0m l ) 、 飽和食塩水 (1 00m l ) で洗浄した。 有機層を無水硫酸マグ ネシゥムにて乾燥し、 溶媒を減圧下留去した。 残渣をエタノールより再結晶し、 無色 結晶状の標記化合物 (20. 5 g) を得た。
^-NMR (DMSO— d6) ; δ (p p m) 8. 3 1 (1 H, d, J = 9. 3) , 7. 44〜 7. 64 (1H, b r s) , 7. 54 (1H, d, J =2. 4) , 7. 2 9 (1 H, d d, J =9. 3, 2. 4) , 2. 24 (1H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 2 : 1) R f = 0. 3 8
FAB-MS, m/z = 248 (M+H) +
〔参考例 6〕
2—ァミノ一 5—クロ口一 4, ーメ トキシビフエニル塩酸塩の合成
トルエン (1 40m l ) に 4ーメトキシフエニルホウ酸 (25 g、 アルドリツチ社 製) を溶かし、 参考例 5で取得した化合物 (20. 5 g) を加えた。 これにテトラキ ストリフエニルホスフィンパラジウム (0) (4. 7 7 g、 ナカライ社製) と炭酸力 リウム (68. 4 g) を加え、 90°Cで 4. 25時間撹拌した。 反応液を室温まで冷 却し、 水 (5 00m l ) 、 濃塩酸 (1 00m l ) を加え、 酢酸ェチル (5 00m l ) で抽出した。 有機層を 1規定塩酸水溶液 (2 00m l ) 、 飽和食塩水 (200m l ) で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、 減圧下溶媒を留去した。 残渣をシリカ ゲノレカラムクロマトグラフィー (n—へキサン:酢酸ェチル = 6 : 1) で精製し、 N 一 (5—クロロー 4, —メ トキシビフエ二ルー 2—ィル) ァセトアミ ドを粗精製物(9.
4 g) として得た。 エタノール (100m 1 ) と濃塩酸 (10 Oml) の混合溶媒に 上記粗精製物 (9. 4 g) を懸濁させ、 15時間加熱還流した。 反応液を室温まで冷 却し、 エタノールを減圧下留去し、 冷却した。 析出した結晶を濾収し、 減圧下乾燥す ることにより、 無色結晶状の標記^合物 (5. 86 g) を得た。
aH-NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 8. 40 (3H, b r s) , 7. 0 0〜7. 55 (7H, m) , 3. 86 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル =4 : 1) f = 0. 37
FAB-MS, m/z = 234 (M+H) +
〔参考例 7〕
2—アジド一 5—クロロー 4' ーメトキシビフエエルの合成
水 (60ml) と濃塩酸 (20ml) の混合溶媒に参考例 6で取得した化合物 (1 0. 5 g) を加え、 氷冷下撹拌した。 撹拌しながら亜硝酸ナトリウム (3. 08 g) の水溶液 (15ml) を 10分かけて滴下し、 さらに 30分間撹拌した。 次いで、 ァ ジ化ナトリウム (2. 93 g) の水溶液 (10m l) を 10分かけて滴下し、 さらに 5分間撹拌した。 塩化メチレン (100ml、 3回) で抽出し、 水 (100ml) で 洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 溶媒を減圧下留去し、 エタノール (10 Oml) より再結晶し、 減圧下乾燥し、 無色結晶状の標記化合物 (7. 28 g) を得 た。
^- MR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 7. 35〜7. 50 (5H, m) , 6. 99〜7. 02 (2H, m) , 3. 80 (3H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 4 : 1) R f = 0. 68
FAB-MS, m/z = 259 (M) +
〔参考例 8〕
2—メトキシー 6—クロ口— 9 H—力ルパゾールの合成
デカリン (450m l) に参考例 7で取得した化合物 (4. 0 g) を溶かし、 21 0°Cで 5時間撹拌した。 反応後、 室温まで冷却し、 生成した沈殿を濾収し、 へキサン で洗浄後、 減圧下乾燥して、 無色結晶状の標記化合物 (4. 33 g) を得た。
^-NM (DMSO— d6) ; δ (p pm) 11. 26 (1H, b r s) , 8.
08 (1 H, d, J = 2. 1) , 8. 02 (1H, d, J =8. 4) , 7. 33 (1 H, d, J =8. 7) , 7. 28 (1H, d d, J = 8. 4, 2. 1) , 6. 97 (1 H, d, J -2. 1) , 6. 79 (1H, d d, J =8. 4, 2. 1) , 3. 84 (1 H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f =0. 66
FAB-MS, m/z = 231 (M) +
〔参考例 9〕
2—ヒドロキシ一 6—クロロー 9 H—力ルパゾールの合成
参考例 8で取得した化合物 (4 g) とピリジン塩酸塩 (12. 8 g、 関東化学社製) を混合し、 22 (TCで 55分間撹拌した。 反応液を室温まで冷却し、 水 (27m l ) を加えて撹拌し、 沈殿を析出させた。 沈殿を濾収し、 減圧下乾燥して、 無色結晶状の 標記化合物 (3. 65 g) を得た。
^-NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 1 1. 10 (1H, b r s) , 9. 52 (1H, b r s) , 8. 01 ( 1 H, d, 1 =2. 1) , 7. 90 (1H, d, J =8. 4) , 7. 37 (1H, d, J =8. 4) , 7. 23 (1H, d d, J =8. 4, 2. 1) , 6. 82 (1H, d, 1 =2. 1) , 6. 65 (1 H, d d, J = 8. 4, 2. 1)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f =0. 50
FAB-MS, /z =217 (M) +
〔実施例 3〕
2 - (6—クロ口— 9 H—力'ルパゾ一ルー 2 - ェチノレカルパミン酸ベン ジルエステルの合成 -
DMF (6m l) に WO 972531 1に記載の方法に従って合成した 2—ブロモ ェチルカ パミン酸べンジルエステル (938mg) 、 炭酸カリウム (1. 59 g) および参考例 9で取得した化合物 (500mg) を加え、 60°Cで 16時間撹拌した。 反応液を室温まで冷却し、 水 (25m l) を加え、 沈殿を濾収し、 エーテル (20m 1) 洗浄後、 減圧下乾燥し、 無色結晶状の標記化合物 (500mg) を得た。
^-NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 1 1. 27 ( 1 H, b r s) , 8.
09 (1H, d, 1 = 2. 1) , 8. 0 1 ( 1 H, d, J = 8. 7) , 7. 20〜7. 55 (7H, m) , 6. 9 7 (1 H, s) , 6. 79 (1 H, d d, J = 8. 7, 2. 1) , 5. 05 (2H, s) , 4. 08 (2H, t , J =5. 7) , 3. 43 (2H, m)
TL C (クロ口ホルム : メタノール = 9 : 1) f = 0. 64
FAB— MS、 m/z = 3 94 (M) +
〔実施例 4〕
2 - (6—クロ口一 9 H—カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチルアミン臭化水素酸 塩の合成
実施例 3で取得した化合物 ( 1. 22 g ) を 30 %臭化水素酸一酢酸溶液 ( 5. 7 m 1 ) に加え、 室温で 1. 7 5時間撹拌した。 反応液にェチルエーテル (30m l ) を加え、 1時間 1 0分撹拌した。 沈殿物を濾収し、 ジェチルエーテル (20m 1, 2 回) で洗浄し、 5 0°Cで減圧下乾燥し、 無色結晶状の標記化合物 (942mg) を得 た。
:H-NMR (DMSO- d 6) ; δ (p pm) 1 1. 3 6 (1 H, b r s) , 8.
1 0 (4H, m) , 7. 46 (1H, d, J = 8. 7) , 7. 3 1 (1H, d d, J =8. 7, 2. 1) , 7. 0 5 (1 H, d, J =2. 1) , 6. 8 6 ( 1 H, d d, J = 8. 7, 2. 1) , 4. 27 (2H, t, J = 5. 4) , 3, 29 (2H, m)
FAB-MS, m/z = 26 1 (M+H) +
〔参考例 1 0〕
N— (3—ァセチルー 4一クロ口フエニル) メタンスノレホンァミ ドの合成
1一 (5—アミノー 2—クロ口フエニル) エタノン (Radziejewskiらの方法により 合成。 Heterocycles, Vol.26, ppl227- 1238, 1987) (4 1 lmg) をトルエン (5m
1 ) に溶かし、 ピリジン (23 5 ^ 1 ) および塩化メタンスルホニル (2 25 ^ 1 ) を加え、 室温にて 5 0分間攪拌した。反応液に水 (50m l ) を加え、酢酸ェチル (5 0m l ) で抽出した。 有機層を 1規定塩酸水溶液 (5 0m l ) 、 飽和食塩水 (50m
1 ) で洗浄した後、 無水硫酸ナトリウム (5 g) で乾燥した。 減圧下溶媒を留去し、 無色結晶状の標記化合物 (5 9 5mg) を得た。
'H-NMR ( CDC 13) ; δ (p pm) 7. 43〜7. 33 (3H, m) , 7. 10 (1H, b s) , 3. 05 (3H, s) , 2. 67 (3H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f =0. 31
LC— MS :溶出時間 3. 1分、 m/z = 246 (M— H) -
〔参考例 11〕
N— (3—ブロモアセチルー 4一クロ口フエニル) メタンスルホンアミ ドの合成 参考例 10で取得した化合物 (300mg) をジォキサン (5ml) に溶かし、 水 冷下臭素 (77 μ 1) を滴下した。 室温にて 1時間攪拌した後、 減圧下溶媒を留去し、 残渣を水一エタノール混液 (1 : 1) にて洗浄した。 減圧下乾燥し無色結晶状の標記 化合物 ( 312 m g ) を得た。
^-NMR ( CDC 13) ; δ (p pm) 7. 46〜7. 36 (3H, m) , 6.
90 (1H, b s) , 4. 52 (2H, s) , 3. 07 (3H, s)
TL C (n一へキサン:酢酸ェチル = 4 : 1) f = 0. 31
LC— MS :溶出時間 3. 5分、 mZz = 324 (M— H) 一
〔参考例 12〕
N— (3 _ァセチルー 5 _アミノフエニル) メタンスルホンアミ ドの合成
3—ァミノ一 5 _ニトロベンゾフヱノン (4 g) (Berendらの方法により合成。 J. Prakt. Chem. , Vol.69, p471, 1904) をピリジン (40ml) に溶解し 50 °Cに保つ た。 塩化メタンスルホニル (1. 9m l) を加え 2時間攪拌し、 さらに塩化メタンス ルホニル ( 1. 7m l) を加え 50 °Cで 2時間攪拌した。 反応液を室温まで冷却し、 水 (200m l) に注いだ。 析出した沈殿を濾取し、 減圧下乾燥し N— (3—ァセチ ルー 5—ニトロフエニル) メタンスルホンアミ ドの粗精製物 (5. 4 g) を得た。 こ の全量をエタノール (40ml) に溶解し、 亜鉛末 (20 g) を加えた。 さらに濃塩 酸 (2ml) を加えたのち、 4時間加熱還流した。 反応液を濾過し、 濾液に酢酸ェチ ル (100m l) を加え、 水 (100ml) で 3回洗浄をした。 有機層を無水硫酸マ グネシゥムにて乾燥し、 減圧下溶媒を留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー (クロ口ホルム :メタノール =95 : 5) にて精製し、 標記化合物 (3. 9 g) を得た。
!H-NMR (DMSO- d6) ; δ (p pm) 8. 27 (1H, b r s) , 6. 9 6 (1H, m) , 6, 93 (1H, m) , 6. 71 (1H, m)
TL C (クロ口ホルム:メタノ一ル= 10 : 1) R f = 0. 55
FAB— MSゝ m/ z = 229 (M+H) +
〔参考例 13〕
N— (3—ァセチノレ _ 5—クロ口フエニル) メタンスルホンアミ ドの合成
亜硝酸ナトリウム (0. 34 g) を濃硫酸 (3. 5 m l) に 3回に分けて加えた。 添加が終了した溶液を 70°Cで 10分間攪拌し亜硝酸ナトリゥムを完全に溶解した。 室温に戻した後、 参考例 12で取得した化合物 (l g) を酢酸 (8ml) に懸濁した 溶液を、 氷冷下でゆっくり加えた。 30分間室温で放置した後、 40°Cで 30分間攪 拌し、 喑紅色のジァゾ二ゥム塩溶液とした。 塩化第一銅 (0. 95 g) を濃塩酸 (1 0ml ) に溶解した溶液に、 室温下で、 先程のジァゾ二ゥム塩溶液をゆつくり加えた。 発泡が終了した後、 80°Cで 30分間攪拌した。 室温に戻した後に水 (60m l) を 加え、 酢酸ェチル (100m l) にて抽出した。 酢酸ェチル層を水 (100m l) で 3回洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧下で溶媒を留去した。 残渣を シリカゲル力ラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム : メタノ一ル= 98 : 2) にて 精製し、 淡褐色粉末状の標記化合物 (350mg) を得た。
— NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 7. 72 ( 1 H, m) , 7. 68 (1 H, m) , 7. 55 (1H, m) , 3. 13 (3H, s) , 2. 61 (3H, s)
TL C (クロ口ホルム : メタノ一ル= 10 : 1 ) R f = 0. 60
FAB-MS, m/z = 249 (M + H) +
〔参考例 14〕
N— (3—ァセチノレー 5 _ブロモフエニル) メタンスルホンアミ ドの合成
参考例 12で取得した化合物 (l g) を原料として用い、 参考例 13と同様の操作 で調製した。 ただし、 操作中塩化第一銅の替わりに臭化第一銅 (1. 5 g) を、 濃塩 酸の替わりに臭化水素酸を使用した。後処理も同様にして無色結晶状の標記化合物( 3 5 Omg) を得た。
'H-NMR (DMSO- d 6) ; δ (p pm) 10. 21 (1H, b r ) , 7. 8
3 (1H, m) , 7, 73 (1H, m) , 7. 60 ( 1 H, m) , 3. 08 (3H, s) , 2, 57 (3H, s)
TL C (クロ口ホルム : メタノ一ル= 10 : 1 ) R f = 0. 86
FAB-MS, m/z = 293 (M+H) +
〔参考例 15〕
N- (3—ブロモアセチルー 5—クロ口フエニル) メタンスルホンアミ ドの合成 参考例 13で取得した化合物 (500mg) をジォキサン (10ml) に溶解し、 50°Cに保った。 臭素 (0. 11ml) を加え、 30分間攪拌した後に水 (50m l) と酢酸ェチル (50m l) を加え抽出した。 酢酸ェチル層を水 (50m l) で 2回洗 浄した後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 減圧下溶媒を留去した。 残渣をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィー (酢酸ェチル:へキサン = 1 : 2) により精製し、 無色 結晶状の標記化合物 (600mg) を得た。
JH— NMR (DMSO-d6) ; δ (p pm) 10. 29 (1H, b r) , 7. 8 0 (1H, m) , 7. 70 (1H, m) , 7. 50 ( 1 H, m) , 4. 92 (2H, s) , 3. 80 (3H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1 ) f = 0. 85
FAB-MS, m/ z = 328 (M+H) +
〔参考例 16〕
N- (3—ブロモアセチル— 5—プロモフエ二ル) メタンスルホンアミ ドの合成 参考例 14で取得した化合物 (650mg) を出発原料として用い、 参考例 15と 同様の操作で調製し、 淡褐色粉末状の標記化合物 (510mg) を得た。
— NMR (DMS O- d 6) ; δ (p pm) 10. 26 (1H, b r) , 7. 9 1 (1H, m) , 7. 75 (1H, m) , 7. 63 ( 1 H, m) , 4. 91 (2H, s) , 3. 09 (3H, s)
TLC ( n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f = 0. 75
FAB-MS, m/z =372 (M+H) +
〔実施例 5〕
N— [3 - [2— [2 - (6—フルオロー 9 H—カルバゾールー 2—ィルォキシ) ェ チルァミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチノレ] フエ二ノレ] メタンスルホンアミ ドトリフルォ 口酢酸塩の合成
N- (3—プロモアセチルフエニル) メタンスルホンアミ ド (15mg) 、 実施例 2で取得した化合物 (49mg) およびトリェチルァミン (28 μ 1 ) を DMF (1 m l) に加え、 室温で 1時間攪拌した。 次いで水素化ホウ素ナトリウム (9. 5mg) のエタノーノレ溶液 (1m l) を加え、 室温で 5時間攪拌した。 減圧下溶媒を留去し、 残渣を希アンモニア水 (2. 5%(w/v), lm l) で 2回洗浄し、 '減圧下乾固した。 逆 相カラムにより精製し、 無色結晶状の標記化合物 (2. 9mg) を得た。
LC— MS :溶出時間 2. 43分、 m/z = 458 (M+H) +
実施例 5と同様な方法を用い、 表 1記載の化合物 (実施例 6〜16) を合成した。
(以下余白)
表 1—1
表 1-2
表 1-3
〔実施例 17〕
N—メチルー [5 - [2— [2— ( 6—フルオロー 9 H—力ルバゾール一 2—ィ ノレォキシ) ェチノレアミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチル] —2—ヒ ドロキシ】 ベンゼ ンスルホンアミ ドトリフルォロ酢酸塩の合成
N—メチノレー [2—ペンジノレオキシ— 5—ブロモアセチノレ] ベンゼンスノレホン アミ ド (20mg) 、 実施例 2で取得した化合物 (49mg) およびトリェチル ァミン ( 28 μ 1 ) を DMF (lml) に加え、 室温で 1時間攪拌した。 次いで 水素化ホウ素ナトリウム (9. 5mg) のエタノール (lm l) 溶液を加え、 室 温で 5時間攪拌した。 減圧下溶媒を留去し、 残渣を希アンモニア水 (2. 5%(w /v), lml) で 2回洗浄し、 減圧下乾固した。 逆相カラムにより精製し、 N— メチル— [5— [2 - [2— (6—フルオロー 9 H—カルパゾールー 2—^ ルォ キシ) ェチノレアミノ] _1ーヒ ドロキシェチル] 一 2—ベンジルォキシ] ベンゼ ンスルホンアミドトリフルォロ酢酸塩 (18. 6mg) を得た。 この化合物を D MF (0. 4ml ) に溶かし、 10%パラジウム活性炭 (10mg) を加え、 大 気圧の水素ガス存在下で 3時間攪拌した。 パラジウム活性炭を濾別した後、 減圧 下溶媒を留去し、 無色シラップ状の標記化合物 (17. Omg) を得た。
LC—MS :溶出時間 2. 40分、 mノ z=474 (M+H) +
〔実施例 18〕
N—メチル一 [5— [2— [2— (6—クロ口一 9 H—力ルバゾール一 2—ィノレ 才キシ) ェチルアミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチル] 一 2—ヒ ドロキシ] ベンゼン スルホンアミ ドトリフルォロ酢酸塩の合成
N—メチノレー [2—ペンジノレオキシー 5—ブロモアセチノレ] ベンゼンスノレホン アミド (20mg) 、 実施例 4で取得した化合物 (51mg) およびトリェチノレ ァミン (28 μ 1) を原料として、 実施例 17と同様な方法を用い、 標記化合物 (12. 4mg) を得た。
LC—MS :溶出時間 2. 54分、 m/z=490 (M+H) +
〔実施例 19〕 ,
(R) 一 N—メチルー [5 - [2 - [2 - (6—フルオロー 9H—カルバゾーノレ 一 2 fルォキシ) ェチルァミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチノレ] — 2—ヒ ドロキシ] ベンゼンスルホンアミ ド塩酸塩の合成 '
(工程 A) : (R) 一 N—メチルー [5— [2- [2- (6—フルオロー 9H— カルパゾールー 2 _ィルォキシ) ェチルァミノ] —1— (トリエチルシリルォキ シ) ェチル] 一 2—ベンジルォキシ] ベンゼンスルホンアミ ドの合成
実施例 2で取得した化合物( 2. 67 g ) に酢酸ェチル(600ml) と水( 6 00ml) を加えて撹拌し、 セライト濾過を行い、 セライトを酢酸ェチル (10 0ml) で洗浄した。 有機層と水層に分離し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 燥した。 溶媒を減圧下留去し、 粗 2— (6—フルオロー 9 H—カルパゾールー 2 一ィルォキシ) ェチルァミン (2. 01 g) を得た。
得られた上記化合物 (2. 01 g) と特開平 9一 249623の実施例 81に 記載の方法に準じて合成した(R)—N—メチルー [5— [2—ョード _ 1一 [(ト リェチルシリル) 才キシ] ェチル] 一 2—ペンジノレオキシ] ベンゼンスノレホンァ ミ ド ( 7. 79 g) 、 炭酸力リウム ( 2. 98 g ) 及びァセトニトリル (80m 1) を混合して約 21時間加熱還流した。 不溶物を濾別した後、 酢酸ェチルで洗 浄し、 減圧下溶媒を留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ク 口口ホルム:メタノール: 25 %アンモニア水 = 50 : 10 : 1 ) で精製し、 標 記化合物 (1. 07 g) を得た。
'H-NMR (CDC 13) ; δ (p pm) 8. 28 (1H, b r s) , 7. 9 6 (1H, b r s ) , 7. 84 (1H, d, J = 8. 5) , 6. 91-7. 64
(11H, m) , 6. 70〜6. 90 (2H, m) , 5. 14 (2H, s) , 4. 82 (1H, m) , 4. 09 (2H, t , J = 5. 0) , 3. 03 (2H, t , J = 5. 0) , 2. 89 (1 H, m) , 2. 79 (1H, m) , 2. 48 (2H, d, J = 5. 5) , 0. 86 (9H, t, J =8. 0) , 0. 54 (6H, m) TL C (クロ口ホルム: メタノ一ル= 10 : 1) f = 0. 34
FAB-MS, m/z = 679 (M+H) +
(工程 B) : (R) 一 N—メチルー [5— [2- [2— (6—フルオロー 9H— カルパゾール— 2—ィルォキシ) ェチノレアミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチノレ] - 2
一ペンジノレオキシ] ベンゼンスノレホンアミ ドの合成
上記工程 Aで取得した化合物 (1. 07 g) のテトラヒ ドロフラン (20m l) 溶液に酢酸 (0. 4m l) とテトラブチルアンモニゥムの 1Mテトラヒドロフラ ン溶液 (3. 56m l) を加え、 室温にて 5時間撹拌した。 反応溶媒を減圧下留 去し、 得られた残渣を酢酸ェチルで希釈し飽和重曹水ついで飽和食塩水で洗浄後 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲル カラムクロマトグラフィー (クロロホルム: メタノール = 1 : 0〜5 : 1) で精 製し、 標記化合物 (461mg) を得た。
(工程 C) : (R) —N—メチノレー [5— [2- [2- (6—フルオロー 9H— カルバゾ一ルー 2一ィルォキシ) ェチルァミノ] — 1—ヒ ドロキシェチノレ] —2 —ヒ ドロキシ] ベンゼンスルホンアミ ド塩酸塩の合成
上記工程 Bで取得した化合物 ( 261 m g ) を 1気圧の水素下、 10 %パラジ ゥムノ炭素 (ェヌ ·ィ一*ケムキャット社製) (62. 4mg) およびメタノー ル (5ml) を用いて、 室温で 3時間水素化分解した。 触媒をセライト濾過し、 テトラヒドロフラン、 メタノールで洗浄した。 濾液および洗液を合一し、 減圧下 溶媒を留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口 ホルム:メタノール =20 : 1〜5 : 1) で精製し、 白色の粉末性固体として標 記化合物のフリー体 ( 145 m g ) を得た。
— NMR (DMS O- d 6) ; δ (p pm) 1 1. 12 (1 H, b r s) , 7. 97 (1 H, d, J = 8. 5) , 7. 80 (1H, d d, J = 9. 6, 2. 6) , 7. 64 (1H, d, J =2. 0) , 7. 30〜7. 45 (2H, m) , 6. 92 (1 H, d d, J =4. 4, 2. 2) , 6. 74 (1H, d d, J = 8. 5, 2. 0) , 4. 66 (2H, t , J = 6. 0) , 4. 10 (2H, t, J = 6. 0) , 3. 90 (2H, m) , 2. 24〜2. 70 (2H, m) , 2. 40
(3H, s)
これをメタノールとテトラヒドロフランの混合溶媒に溶解し、 塩酸性メタノー ルを過剰に加えた後、 溶媒を減圧下留去した。 得られた残渣を酢酸ェチノレで懸濁 して濾取し、 白色の粉末性固体として標記化合物 (125mg) を得た。
TL C (クロ口ホルム:メタノール: 25%アンモニア水 =50 : 10 : 1)
R f = 0. 30
FAB-MS, m/z = 474 (M+H) +
〔実施例 20〕
(R) — N— [3— [2— [2— (6—フルォロ— 9 H—カルパゾール— 2—ィ ノレォキシ) ェチノレアミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチ フエ二ノレ] メタンス ホン アミ ド塩酸塩の合成
(工程 Α) : (R) -2- [Ν' —ベンジル一 Ν, 一 [2— (6—フルオロー 9 Η—力ルバゾールー 2 _ィルォキシ) ェチル] ァミノ] —1— [3— (Ν—ベン ジノレー Ν—メチノレスルホニノレアミノ) フエニル] エタノールの合成
WO 0104092の実施例 5に記載の方法に準じて行った。 すなわち、 WO
0104092の実施例 4に記載の方法に準じて合成した (R) -2- [Ν' - ベンジル一 N' — (2—ヒ ドロキシェチル) ァミノ] _ 1一 [3— (Ν—べンジ ノレ一 Ν—メチルスノレホニルァミノ) フエニル] エタノーノレ (769mg) とトリ フエニルホスフィン (535mg、 関東化学社製) のジクロロメタン (10m 1) 溶液に、 _ 15°Cで N—プロモスクシンイミ ド (484mg、 純正化学社製) を 加え、 15分間撹拌した (中間体のブロム体の R f =0. 91 (メタノール: ク ロロホルム = 1 : 9) ) 。 さらにテトラヒ ドロフラン (10m l) 、 参考例 4で 得られた化合物 (356mg) 、 2N— NaOH (2. 5m l) を加え室温で 2
1時間撹拌した。 反応液にトルエンを加え、 有機層と水層を分離した。 有機層を lN— NaOH、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、 溶媒 を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n—へキサン: 酢酸ェチル =2 : 1〜1 : 2) で精製し、 標記化合物 (392mg) を得た。
XH-NMR (CDC 13) ; δ (p p m) 8. 64 (1H, b r s ) , 7. 8
6 (1H, d, J =8. 6) , 7. 00-7. 80 (17 H, m) , 6. 89 (1 H, d, 1 =2. 0) , 6. 80 (1H, m) , 4. 57 (2H, s) , 4. 3
2 (1H, m) , 4. 09 (2H, m) , 3. 93 (1H, d, J = 13. 5) ,
3. 36 (1H, d, J = 13. 5) , 2. 50〜3. 18 (4H, m) , 2.
86 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f = 0. 22 FAB-MS, m/z = 638 (M+H) +
(工程 B) : (R) 一 N— [3— [2- [2- (6—フルオロー 9H- ール一 2一^ fルォキシ) ェチノレアミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチノレ] フエニル] メ タンスルホンアミ ド塩酸塩の合成
上記工程 Aで取得した化合物 (.392mg) をエタノーノレ (10m l) に溶解 し、 1気圧の水素下で 10%パラジウム/炭素 (ェヌ 'ィー ·ケムキヤット社製) (25. 6mg) を用いて、 70°Cで 21. 5時間水素化分解した。 触媒をセラ イト濾過し、 テトラヒ ドロフランで洗浄した。 濾液および洗液を合一し、 減圧下 溶媒を留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口 ホルム : メタノール =20 : 1〜5 : 1) で精製し、 アモルファスとして標記化 合物のフリー体 (241mg) を得た。
^-NM (CDC 13) ; δ (p p m) 8. 18 (1H, b r s) , 7. 8 8 (1H, d, J =8. 6) , 7. 62 (1H, d d, J =9. 0, 2. 4) , 7. 25-7. 45 (5H, m) , 7. 17 (1H, m) , 7. 07 (1H, d t , J =9. 0, 2. 8) , 6. 97 (1 H, d, J = 2. 2) , 6. 86 (1 H, d d, J = 8. 6, 2. 0) , 4. 73 (lH, m) , 4. 17 (2H, m) , 2. 90-3. 40 (2H, m) , 2. 50〜2. 80 (2H, m)
これをメタノールとテトラヒ ドロフランの混合溶媒に溶解し、 塩酸性メタノ一 ルを過剰に加えた後、 溶媒を減圧下留去した。 得られた残渣をメタノールで懸濁 して濾取し、 白色の粉末性固体として標記化合物 (194mg) を得た。
TLC (クロロホルム : メタノール: 25%アンモニア水 =50 : 10 : 1)
R f = 0. 30
FAB-MS, m/z = 458 (M+H) + 〔参考例 17〕
2一二トロ一 4一べンジルォキシ一 3, -メ トキシビフエ二ノレの合成
2—プロモ一 3—メ トキシ一ニトロベンゼン (アルドリツチ社製) を脱メチ ノレした後、 ベンジル化して得られる 2—ブロモー 3一べンジルォキシ一二ト口べ
ンゼン (1. O g) 、 3—メ トキシフエニルボロン酸 (1. 0 g、 ァノレドリツチ 社製) 、 テトラキストリフエニルホスフィンノパラジウム錯体 (115mg、 ナ 力ライ社製) 、 2M—炭酸カリウム水溶液 (3ml) 、 トルエン (20ml) 、 エタノール (5ml) の混合物をアルゴン下で 90 °Cで 13. 5時間撹拌した。 反応系を氷冷し、 6%過酸化水素水 (10ml) を加えた後、 不溶物を濾去した c 濾液をジィソプロピルェチルエーテルで抽出し、 無水硫酸マグネシゥムで乾燥し た後、 溶媒を減圧下留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィー (n—へキサン:酢酸ェチル =9 : 1) で精製し、 標記化合物 (1. l g) を得た。
^-NM (DMSO— d6) ; δ (p p m) 7. 63 ( 1 Η, d, J =2. 5) , 7. 30-7. 51 (8H, m) , 6. 97 (1H, d d, J = 8. 2, 1. 6) , 6. 80〜6. 88 (2H, m) , 5. 25 (2H, s) , 3. 77 (3H, s)
TLC (n キサン:酢酸ェチル = 3 : 1) R f = 0. 50
FAB-MS, m/z = 336 (M+H) +
〔参考例 18〕
2一ベンジルォキシー 6—メ トキシ一 9H—力ルパゾールおよびその異性体 2 _ ベンジルォキシ一 8—メ トキシ— 9H—力ルパゾーノレの合成
参考例 17で取得した化合物 (1. l g) と亜リン酸トリェチルエステル (1. 8ml ) を混合し、 160 °Cで 14. 5時間撹拌した。 反応系を氷冷し、 10 % 過酸化水素水 (15ml) を加えた。 析出物を濾取、 水洗した後、 減圧下で乾燥 した。 得られた析出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n—へキサン: 酢酸ェチル =9 : 1〜4 : 1) で精製し、 標記化合物 (204mg) およびその 異性体 2—ベンジルォキシー 8—メトキシ一 9 H—力ルパゾール (24 Omg) を得た。
標記化合物 (2—べンジルォキシ一 6—メトキシー 9 H—力ルパゾール)
一 NMR (DMSO- d 6) ; δ (p p m) 10. 89 (1H, b r s) , 7. 95 (1H, d, J = 8. 5) , 7. 56 ( 1 H, d, J =2. 2) , 7.
48〜7. 52 (2H, m) , 7. 28〜7. 44 (4H, m) , 7. 00 (1 H, d, J = 2. 2) , 6. 9 1 (1 H, d d, J = 8. 5, 2. 5) , 6. 8 1 (1H, d d, J =8. 5, 2. 5) , 5. 1 8 (2H, s) , 3. 82 (3 H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル =4 : 1) R f = 0. 27
FAB-MS, m/z = 304 (M+H) +
2一ベンジルォキシー 8—メ トキシ一 9 H—力ルパゾール
'H-NMR (DMSO— d6) ; δ ( p p m) 1 1. 1 7 (1Η, b r s) , 7. 93 (1H, d, J = 8. 8) , 7. 5 8 (1H, d d, J = 7. 8, 0. 6) , 7. 46〜 7. 54 (2H, m) , 7. 28〜 7. 44 (3H, m) , 7 00〜 7. 08 (2H, m) , 6. 90 (1 H, d, 1 = 7. 8. ) , 6. 84 (1 H, d, J = 8. 8, 2. 2) , 5. 1 7 (2H, s) , 3. 9 6 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル =4 : 1) R f = 0. 3 8
FAB-MS, m/z = 304 (M+H) +
〔実施例 21 )
(R) — N— [3— [2— [2 - (6—メ トキシー 9H—力ルバゾール— 2—ィ ノレォキシ) ェチノレアミノ] 一 1ーヒドロキシェチル] フエ二ノレ] メタンスルホン ァミド塩酸塩の合成
(工程 A) : 2—ヒ ドロキシ一 6—メ トキシ一 9 H—カルパゾールの合成 参考例 1 8で取得した 2—ベンジルォキシー 6—メ トキシ一 9 H—カルパゾー ル (200mg) をテトラヒドロフラン (5m l ) とエタノール (1 0m l ) の 混合溶媒に溶解し、 1気圧の水素下で 5%水酸ィ匕パラジウム/炭素(ェヌ 'ィー · ケムキャット社製) (88mg) を用いて室温で 2時間水素化分解した。 触媒を セライト濾過し、 クロ口ホルムで洗浄した。 濾液および洗液を合一し、 減圧下溶 媒を留去して標記化合物 (1 4 7mg) を得た。
'H-NMR (DMSO— d 6) ; δ (p pm) 1 0. 69 (1Η, b r s) , 9. 33 (1 Η, b r s) , 7. 8 1 (1Η, d, J =8. 5) , 7. 49 (1 H, d, 1 =2. 5) , 7. 25 (1H, d, J = 8. 5) , 6. 8 6 (1H,
d d, J =8. 5, 2. 5) , 6. 75 (1H, d, J =2. 2) , 6. 58 (1 H, d d, J = 8. 5, 2. 2) , 3. 81 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f =0. 49
FAB-MS, m/z = 214 (M+H) +
(工程 B) : (R) - 2 - [Ν' —ベンジルー N' — [2- (6—メトキシー 9 H—力ルバゾールー 2—ィルォキシ) ェチル] ァミノ] 一 1一 [3— (N—ベン ジルー N—メチルスルホニルァミノ) フェニル] エタノールの合成
実施例 20工程 Aにおいて、 N—ブロモスクシンィミド(484mg) の代わ りに四臭化炭素 (372mg) 、 2—ヒドロキシー 6—フルオロー 9 H—力ルパ ゾール (356mg) の代わりに上記工程 Aで取得した化合物 (80mg) を用 いる以外は同様に合成し、 標記化合物 (134mg) を得た。
^-NM (CDC 13) ; δ (p pm) 6. 70〜8. 10 (21 H, m)
4. 82 (1H, m) , 4. 79 (2H, m) , 4. 60 (2H, m) , 4. 1 1 (2H, m) , 3. 91 (3H, s) , 3. 60〜4. 00 (2H, m) , 3. 52 (1 H, m) , 3. 06 (2H, m) , 2. 92 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f = 0. 31
FAB-MS, m/ z = 650 (M+H) +
(工程 C) : (R) —N— [3— [2— [2- (6—メ トキシー 9H—カルパゾ 一ルー 2一^ fルォキシ) ェチルァミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチル] フエニル] メ タンスルホンアミ ド塩酸塩の合成
実施例 20工程 Bにおいて、実施例 20工程 Aで取得した化合物(392mg) の代わりに、上記工程 Bで取得した化合物(124mg) を用いる以外は同様に 合成し、 標記化合物 (20mg) を固体として得た。
aH-NMR (DMSO- d 6) δ (p pm) 10. 99 (1H, b r s) , 9. 86 (1H, b r s) , 9. 16 (1H, b r s) , 9. 00 (1H, b r s) , 7. 99 (1H, d, J =8. 5) , 7. 58 (1H, d, J =2. 5) , 7. 30〜 7. 40 (3H, m) , 7. 10〜 7. 20 (2H, m) , 6. 98
(1H, d, J =2. 2) , 6. 93 (1H, d d, J =8. 5, 2. 5) , 6. 80 (1H, d d, J =8. 5, 2. 2) , 6. 26 (1H, d, J =3. 3) ,
5. 01 (1H, m) , 4. 39 (2H, m) , 3. 83 (3H, s) , 3. 4 7 (2H, m) ' 3. 00〜3. 40 (2H, m) , 3. 00 (3H, s)
TL C (クロ口ホルム: メタノ一ル= 9 : 1) R f = 0. 26
FAB-MS, m/ z = 470 (M+H) +
〔実施例 22〕
N—ベンジル一 N— [2 - (6—メチルー 9 H—カルパゾール一 2—ィルォキシ) ェチル] ァミンの合成
(工程 A) : 2 - (2—ブロモェトキシ) - 6—メチルー 9 H—カルパゾールの 合成
文献 (Narasimhan, N. S.ら、 Indian J. Chem. Sect. B., vol.14, p329, 197 6)に記載の方法に準じて合成した 2—ヒドロキシ— 6—メチル一 9 H—力ルパゾ ール (19mg) 、 炭酸カリウム (66mg) 、 1, 2—ジブロモェタン (36 Omg) および 2—ブタノン (2ml) の混合物を 80 °Cで 6日間激しく撹拌し た。 酢酸ェチル (2ml) および水 (2ml) を加え、 有機層と水層を分離し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、 溶媒を減圧下留去した。 得られた残 渣をシリカゲル力ラムクロマトグラフィー (n—へキサン:酢酸ェチル = 5: 1) で精製し、 白色の粉末性固体として標記化合物 (12. 7mg) を得た。
—画 R (CDC 13) ; δ (p pm) 7. 90 (1H, d, J = 8. 5) ,
7. 89 (1H, b r s) , 7. 77 (1H, m) , 7. 28 (1H, d, J =
8. 2) , 7. 17 (1H, m) , 4. 39 (1H, t , J =6. 3) , 3. 6 9 (1 H, t , J = 6. 3) , 2. 51 (3H, s)
TLC (n—へキサン:酢酸ェチル =2 : 1) R f = 0. 56
FAB-MS, m/z = 304 (M+H) +
(工程 B) : N—べンジル一 N_ [2— (6—メチルー 9 H—カルパゾール一 2 一ィルォキシ) ェチル] ァミンの合成
工程 Aで取得した化合物 (12. 7mg) のベンジルァミン (40 μ 1) 、 ジ クロロメタン (1. 5ml) の混合物を 50 °Cで 2. 5時間撹拌した。 反応液に 水 (1. 5m l) を加えた後、 有機層を減圧下留去して析出した結晶を濾取し、
水、 2—プロパノールで洗浄後、 40°Cで減圧下乾燥し、 粉末性固体として標記 化合物 (1 0. 3mg) を得た。
— NMR (DMSO- d 6) ; 8 (p pm) 1 0. 9 3 (1H, b r s) , 7. 8 9 (1H, d, J = 8. 5) , 7. 1 9〜7. 40 (6H, m) , 7. 0 9 (1 H, d d, J =8. 2, 1. 1) , 6. 92 (1H, d, J =2. 2) , 6. 74 (1 H, d, J = 8. 5, 2. 2) , 4. 1 0 (1H, t, J = 5. 8) , 3. 7 2 (1H, s ) , 2. 90 (1H, t , J = 5. 8) , 2. 43 (3H, s)
TL C (クロ口ホルム : メタノ一ル= 4 : 1) R f = 0. 36
FAB-MS. m/z = 3 3 1 (M+H) +
〔実施例 23〕
(R) —N— [3 - [2- [2- ( 6—メチル _ 9 H—力ルバゾールー 2—ィノレ 才キシ) ェチノレアミノ] 一 1—ヒ ドロキシェチノレ] フエ二ノレ] メタンスノレホンァ ミド塩酸塩の合成
(工程 A) : (R) — 2— [Ν' —ベンジルー N' — [2— (6—メチルー 9 Η —カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチル] ァミノ] 一 1 _ [3— (Ν—ベンジ ル一 Ν—メチルスルホニルァミノ) フエニル] エタノールの合成
WOO 1 040 9 2の実施例 23に記載の方法に準じて行った。 すなわち、 W 〇0 1 0409 2の実施例 3に記載の方法に準じて合成した (R) — 1 _ [3—
(N—ペンジノレー N—メチノレスノレホニノレアミノ) フエ二ノレ] ォキシラン (1 1m g) 、 実施例 2 2で取得した化合物 (1 0mg) および 2—ブタノール (1 m l ) の混合物を 1 0 5°Cで 1 5. 5時間撹拌した。 溶媒を減圧下留去し、 得られた残 渣をシリカゲノレカラムクロマトグラフィー (n—へキサン:酢酸ェチル = 2 : 1 〜1 : 1) で精製し、 無色透明シラップとして標記化合物 (1 9mg) を得た。
^-NMR (CDC 13) ; δ (p pm) 8. 70 (1H, b r s) , 7. 8 3 (1H, d, J = 8. 2) , 7. 7 4 ( 1 H, s) , 7. 5 7 (2H, m) , 6. 90〜7. 45 (1 6H, m) , 6. 7 2 ( 1 H, d, J = 7. 7) , 4. 69 (2H, b r s) , 4. 20〜 4. 60 (3H, m) , 3. 5 2 (2H, m) ,
3. 18 (2H, m) , 2. 84 (3H, s) , 2. 49 (3H, s)
TL C (n—へキサン:酢酸ェチル = 1 : 1) R f =0. 27
FAB-MS, m/z = 634 (M+H) +
(工程 B) : (R) 一 N— [3— [2— [2- (6—メチルー 9H—力ルバゾー ノレ一 2—イノレオキシ) ェチルァミノ] 一 1ーヒ ドロキシェチル] フエニル] メタ ンスルホンァミ ド塩酸塩の合成
実施例 20工程 Bにおいて、 実施例 20工程 Aで取得した化合物 (392m g) の代わりに、 上記工程 Aで取得した化合物 (19mg) 、 エタノール (10 m l) の代わりにエタノール (1ml) とテトラヒドロフラン (1ml) の混媒 を用いる以外は同様に合成し、 標記化合物 (6. 7mg) を固体として得た。
^-NMR (DMSO- d 6) ; δ (p pm) 1 1. 01 (1 H, b r s) , 9. 84 (1H, b r s) , 8. 82 (2H, b r s) , 7. 96 (1H, d, J = 8. 8) , 7. 80 (1H, s) , 7. 30〜7. 39 (3H, m) , 7. 10〜 7. 20 (3H, m) , 6. 98 (1 H, d, J =2. 2) , 4. 97 (1 H, b r s) , 4. 36 (2H, m) , 3. 46 (2H, m) , 3. 20〜3. 24 (2H, m) , 3. 00 (3H, s) , 2. 44 (3H, s)
TL C (クロ口ホルム : メタノ一ル= 4 : 1) R f = 0. 36
FAB-MS, m/z =454 (M+H) +
〔実施例 24〕 ' (工程 A) : 2—プロモー 4ーピバロィルォキシュト口ベンゼンの合成 文献 (Wrightら、 Tetrahedron Letters, 28, 50, pp6389- 6390, 1987) に記載 の方法に準じて合成した 3_ブロモ _4一二トロフエノール (2. 8 g) とピリ ジン (50m l) を混合し、 氷冷した。 これにピパロイルク口ライド (5. 2m 1) を滴下し、 徐々に室温に戻しながら 3時間撹拌した。 反応終了後、 溶媒を減 圧下留去した。 残渣をシリカゲ^/カラムクロマトグラフィー (へキサンノ酢酸ェ チル =1Z1) で精製し、 標記化合物 (4. 4 g) を得た。
FAB— MS、 m/z = 302 (M+H) +
(工程 B) : 4, 一べンジルー 2—二トロ一 5—ピパロイルォキシビフエニルの
合成
トルエン (20ml) に上記工程 Aで取得した化合物 (500nig) を溶かし、 テトラキストリフエニルホスフィンパラジウム (0) (60mg、 ナカライ社製) と 2 Mに調製した炭酸ナトリウム水溶液 (2ml) を加えた。 これに 4一べンジ ルォキシフエニルホウ酸 (821mg) とエタノール (5ml) を加え、 90°C で 23時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷まし、さらに水冷した。これに 30% 過酸化水素水 (0. 125ml) をゆっくり滴下し、 室温に戻した後 1時間攪拌 した。 これをジイソプロピルエーテルで抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄し乾 燥後減圧下溶媒を除去した。 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー (へキ サン Z酢酸ェチル =49/1) で精製し標記化合物 (710mg) を得た。
FAB— MS、 m/z = 406 (M+H) +
(工程 C) : 2—ベンジルォキシー 6—ピパロィルォキシー 9 H—カルパゾール の合成
上記工程 Bで取得した化合物取得した化合物 (710mg) と亜リン酸トリエ チル (1ml) を、 160 °Cで 7時間 30分攪拌した。 反応終了後、 室温まで冷 まし、 さらに氷冷した。 これに 7. 5 %過酸化水素水 (6ml) をゆっくり滴下 した。 滴下後、析出した結晶をろ別し、 真空下乾燥して標記化合物 (26 lmg) を得た。
FAB— MS、 m/z = 374 (M+H) +
(工程 D) : 2—ヒ ドロキシ一 6—ピパロィルォキシ _ 9H—カルパゾールの合 成
アルゴン雰囲気下、 THF (5ml) とエタノール (10ml) の混合溶媒に 上記工程 Cで取得した化合物 ( 261 m g ) を溶かし、 これに 20 %水酸ィ匕パラ ジゥム炭素 (70mg) を加え、 アルゴン気流を水素ガスに置換し室温で 2時間 攪拌した。 反応溶液をろ過して 20%水酸化パラジウム炭素をろ別後、 THFで 洗浄した。洗浄液とろ液を合わせ溶媒を減圧下留去し、標記化合物(213mg) を得た。
FAB—MS、 m/z = 284 (M+H) +
(工程 E) : (R) — 2— [N, 一ベンジル一 N, - [2- (6—ピパロィルォ
キシ一 9 H—力ルバゾールー 2—ィルォキシ) ェチル] ァミノ] _1一 [3— (N 一べンジルー N—メチルスルホニルァミノ) フエニル] エタノールの合成 実施例 20工程 Aにおいて、 N—ブロモスクシンィミド(484mg) の代わ りに四臭化炭素 (372mg) 、 2—ヒ ドロキシー 6 _フルオロー 9H—力ルバ ゾール (356mg) の代わりに上記工程 Dで取得した化合物 (l O Omg) を 用いる以外は同様に合成し、 標記化合物 (90mg) を得た。
FAB - MS、 m/z = 720 (M+H) +
(工程 F) : ( ) — N— [3- [2— [2- (6—ピパロィルォキシ _ 9H— カルパゾールー 2—ィルォキシ) ェチルァミノ] ー1ーヒ ドロキシェチル] フエ ニル] メタンスルホンァミ ド塩酸塩の合成
実施例 20工程 Bにおいて、 実施例工程 Aで取得した化合物 (392mg) の 代わりに上記工程 Eで取得した化合物 (50mg) 、 ェ.タノール (10m l) の 代わりにエタノール (3ml) とテトラヒドロフラン (3ml) の混合溶媒を用 いる以外は同様に反応、 処理し標記化合物 (12mg) を固体として得た。
FAB— MS、 m/z = 540 (M+H) +
〔試験例 1〕
ヒ ト jS 3作動活性
ヒト /33作動活性は、 ヒ ト /33遺伝子を p cDNA3 (i n v i t r o g e n) に揷入したものをトランスフエタトした CHO (チャイニーズハムスター卵 巣) 細胞を用いて行った。 ヒト ]33遺伝子は、 まず ]33のプライマ一 (Kr i e f ら、 J , C l i n. I nv e s t, v o l . 91, p 344— 349 (199 3) ) でヒ ト脂肪組織 cDNA (クローンテック社製) を用い PCRによりヒ 卜 ]33断片を得、 これをプローブとしてヒトゲノミックライブラリー (クローンテ ック社製) より全長のヒト ;33遺伝子を得た。 この細胞を 10 %ゥシ胎児血清、 400 μ g/m 1ジエネチシン (G i b c oBRL) 、 10 OU/m 1ぺニシリ ン、 l O O g/m lストレブトマイシンを含むハム F— 12培地で培養した。 この細胞を 6穴プレートに 5 X 105入れ、 24時間培養後、 無血清のハム F— 12培地で 2時間放置した。 化合物を最初 DM S Oで溶かした後、 1 mMィソブ
チルメチルキサンチン、 1 mMァスコルビン酸を含むハム F— 12で 1 CI-6 Mに 希釈し、 細胞に加えた。 30分培養後、 培地を抜き取り、 IN NaOHを 0. 5m l加え、 20分放置した。 1N 酢酸を 0. 5 m 1加え、 撹拌後遠心をし、 cAMPE IAキット (ケィマン社製) で c AMPの定量を行った。 実施例のう ち 7化合物については、 表 2にイソプロテレノールに対する相対活性 (%) を示 した。 ィソプロテレノーノレは、 RB I (R e s e a r c h B i o c h i m i c a 1 s I n t e r n a t i o n a l)社より購入した。表 2の結果より、 これら の化合物にヒト |33活 1"生があることがわかった。
〔試験例 2〕 ·
心臓に対する作用
体重 180— 250 gの雄性モルモットから心臓を摘出し、 右心房標本を作製 し、 5%CO2 Z95%O2混合ガスで通気したクレプス液の入った器官浴槽に セットした。 自動能は、 ポリグラフ (日本光電 MR— 6000 ) に接続した等 尺性トランスヂユーザー (日本光電 TB— 61 1T) を用いて測定した。 実施 例の化合物は、 10— 6 Mで右心房標本の自動能に影響を与えなかった。 従って、 これらの化合物は、 選択的であり、 心拍数を上昇させることが極めて少なく、 副 作用が少ないことが期待された。
〔試験例 3〕
ヒト ]33を発現するトランスジエニックマウスでの薬理効果
は、 種特異性があり (Strosbergら、 Trends Pharmacol. Sci., vol.l7,pp 373 - 81, 1996。 Strosbergら、 Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. , vo丄.37, pp42 1-450, 1997)、 正常マウスやラットを使って薬理試験を行うよりヒ ト ]33を発現 するトランスジエニックマウスでの薬理試験を行う方がより効率的である。 たと えば、 Itoらは、 マウス ]33をノックアウトしたマウスにヒト ]33遺伝子を導入 し、褐色脂肪にヒト β 3が発現するリブレイスメントマウスを作製した(Itoら Diabetes, Vol.47, pP1464-1471, 1998) 。
本発明の化合物は、 トランスジヱニックマウスを使って、以下の手順に従って、
抗肥満作用、 抗糖尿病作用について試験することができる。
試験管内で脂肪分解作用を調べる場合は、 Rodbellの方法(J. Biol. Chem., vol. 239, pp375-380, 1964) に従って、 このトランスジエニックマウスより副睾丸白 色脂肪組織などを採取し、 4 %ゥシ血清アルブミンを含むクレブスーリンガー緩 衝液を用いて、 細胞濃度を 2 X 1 05細胞 Zm 1にし、 エツペンドルフチューブ に 3 0 0 1ずつ分注する。 このチューブに化合物を溶かした培地を 3 0 0 μ 1 ずつ加え、 震とうしながら 3 7 °Cで 1時間保温する。 氷冷により刺激を停止し、 遠心後、 脂肪細胞ををァスピレーターで除去し、 遊離グリセロールを F—キット グリセ口ール (ベーリンガー ·マンハイム) で定量する。
血糖低下作用は、 4時間絶食したトランスジエニックマウスに 10%ヒドロキシ プロピル一 β一サイクロデキストリン(アルドリツチ)に溶解した被験化合物を、 体重 1 0 g当たり 0 . 1 m lの用量で経口投与する。 0分、 30分、 1時間、 2時間 後に眼底静脈叢より採血する。
糖負荷試験の場合は、ー晚絶食したトランスジヱニックマウスにグルコース(和 光純薬社製) 1. 5 g / k gを腹腔内投与し、 10%ヒドロキシプロピル一 j8—サイク ロデキストリン (アルドリツチ) に溶解した被験化合物を、体重 1 O g当たり 0 . l m 1の用量で経口投与する。 0分、 30分、 60分、 1時間、 2時間後に眼底静脈叢 より採血する。 血糖値は、 グルコーステスト Bテストヮコー (和光純薬) を用いて 該試料中の血清グルコース濃度の測定をする。 [血糖低下 (%) = (A - B ) / (A 一 C) X 1 0 0 但し、 A:糖負荷時のグルコース濃度、 B :薬物投与時のダル コース濃度、 C:正常時のグルコース濃度である] 。 インスリンは、 インスリン 測定キット (EIA、森永生科学研究所) を用い、 マウスインスリンを標準として測 定する。
脂肪分解作用は、 4時間絶食したトランスジエニックマウスに 10%ヒドロキシプ 口ピル一 β—サイクロデキストリン (アルドリツチ) に溶解した被験化合物を、 体重 1 0 g当たり 0 . 1 m lの用量で経口投与する。 0分、 30分、 1時間、 2時間 後に眼底静脈叢より採血する。 上記試料から得た血清につき、 N E F A HAテ ストヮコー (和光純薬社製) を用いて、 該試料中の遊離脂肪酸量を測定する。 熱産生は、 Largis ¾ (Drug Development Research, vol. 32, pp69~76, 1994)
の方法に従い、 0XYMAXシステム (コロンパス社) を用いて測定する。 この装置は、 酸素消費量および二酸化炭素生成量から力口リ一計算により、 熱産生量を求める ものである。薬物投与後、 1 2 0分間(1 5ポイント)測定し、後ろの 9 0分(1 0ポイント) の平均値を体重で換算して熱産生の値とする。
連投試験を行う場合は、 1日 1回、 1日 2回等を選択できる。 投与期間も 1週 間、 2週間またはそれ以上を選択できる。 -連投試験においては、 Largisら (Drug Development Research, vol. 32, pp69- 76, 1994) のように体重、血糖値、インス リン値を経時的に追うことも可能であるし、 投与終了後、 解剖して脂肪重量を測 定し、 また切片を作製して、 顕微鏡観察をすることもできる。 また、 Nagaseらの 方法 (J. Clin. Invest. , vol. 97, pp2898-2904, 1996) により UCP- 1の発現量を試 験できる。
〔試験例 4〕 実施例 5、 1 7〜1 9の各化合物は 6週齢の雄性 d d yマウス (日本チヤール スリパー社製) に 1 0 O m g / k g経口投与し、 8匹中全例に死亡例は認められ ず、 他の化合物も同様であって、 本発明の化合物が毒性の低いことが示された。
〔試験例 5〕
血中濃度
実施例 2 4の化合物は、 雄性ラット (日本チヤールズリパー社製) に 1 0 m g / k g経口投与し、 血中に投与した薬物とピパロイル基がはずれた水酸基誘導体 を確認できた。
表 2 化合物 ED50(nM) 内活性 * (%) 実施例 5化合物 8. 5 81
実施例 17化合物 5. 5 62
実施例 18化合物 17 81
実施例 19化合物 9. 15
実施例 21化合物 16 69
*イソプロテレノールに対する相対活性 (%)
本明細書で引用した全ての刊行物、 特許及び特許出願をそのまま参考として本 明細書に取り入れるものとする。 産業上の利用可能性
本発明化合物は新規な化合物であり、 かつヒ ト ]33アドレナリン受容体刺激活 性が強い。 よって、 糖尿病薬、 肥満薬、 高脂血症薬、 排尿障害等の j33アドレナ リン受容体関連疾患の治療および予防に用いられる医薬として有用である。