WO2001080685A1 - Miroir servant a visualiser la couleur des cheveux teints - Google Patents

Description

明 細 書 染毛色確認用鏡 技術分野

本発明は、 毛髪に所望の染毛色を付与する染毛剤の選択に有用 な染毛色確認用鏡及びこれを用いた染毛剤の選択方法に関する。 背景技術

白髪を目立たなくするため、 あるいはフ ァ ッショ ンの手段と し て毛髪を所望の色に変えるため、 染毛剤が使用されている。 染毛 剤には、 簡便に使用できるが色持ちが弱い一時染毛剤と、 酸性染 料等の直接染料を毛髪の内部にまで浸透させることによ り染毛効 果を持続的に得られるよう にする半永久染毛剤と、 染料を毛髪の 内部で酸化重合させる ことによ り染毛効果をほぼ永続的に得られ るようにする永久染毛剤があ り、 それぞれ用途に応じて使い分け られている。

例えば、 毛髪を本来の色から所望の色に染毛するために、 まず、 永久染毛剤又は半永久染毛剤が使用され、 その染毛色がシャ ンプ 一、 日光の照射等によって退色した場合、 あるいは、 毛髪の伸び によ り生えぎわ （根元） の色が目立ってきた場合に、 永久染毛剤 又は半永久染毛剤で再度の染毛がなされる。

ところで、 染毛後の毛髪色は、 染毛剤の固有色だけで定まるの ではなく 、 染毛前の毛髪の色の影響を受ける。 例えば、 同一色の 染毛剤を使用 しても、 染毛前の毛髮色がブロン ドとブラウン、 又 はライ 卜ブロン ドとダークブロン ドでは、 染毛後の毛髪色が相当 に異なる。 また、 同一色の染毛剤を使用する場合に、 その染毛剤 で最初に染毛する場合と、 一旦染毛した後の退色した毛髪に再度 染毛する場合とでも染毛後の毛髮色が異なる。 このため、 一般に、 染毛後の毛髪色を予測するのは容易でない。 特に、 白髪を直接染 料を含む半永久染毛剤で染める場合には、 染毛後の毛髪色を半永 久染毛剤自体の色から予測できるが、 ナチュラルブロン ドの毛髪、 永久染毛剤で染毛後に退色した毛髪、 ブリーチした毛髪などの有 彩色の毛髪を半永久染毛剤で染毛する場合、 染毛後の毛髪色を予 測するのは困難である。

染毛剤の色は、 その商品の包装箱等へ色見本を印刷するか、 又 は商品の陳列棚付近に、 当該染毛剤の色に着色した髪の ト レスを 備え付けることによ り表示されている力 、 このような表示だけを もって、 任意の色の毛髪について、 染毛後の毛髪色を予測する こ とは困難である。 そのため、 染毛後の毛髪色が予定していた色と 異なるという問題が生じている。

本発明はこのような問題に対し、 任意の色の毛髮について、 染 毛後の毛髪色を容易に予測できるよう にし、 所望の染毛色を得る ための染毛剤を容易に選択できるようにすることを目的とする。 発明の開示

本発明者らは、 上記の目的を達成するためには、 毛髪を個々の 染毛剤で染毛した場合の染毛色を鏡を用いて観察できるようにす る こ とが有効であ り 、 そのためには、 鏡面上の一部又は全部に 個々の染毛剤に対応した色付きフィ ル夕を形成し、 染毛色の毛髪 反射像を、 好ましく は本来の色の毛髪反射像と同時に観察できる よう にする ことが染毛色の確認に有効である ことを見出し、 本発 明を完成させた。

即ち、 本発明は、 鏡とその鏡面上の一部又は全部に形成されて いる色付きフィル夕からなり、 色付きフィルタからの毛髪反射像 が該毛髪を特定の染毛剤で染毛した場合の染毛色となるよう に色 付きフィ ル夕が形成されている ことを特徴とする染毛色確認用鏡 を提供する。

特に、 この染毛色確認用鏡において、 色付きフィル夕が、 透明 着色接着剤層とその透明着色接着剤層上に形成された透明カバー フィルムからなる態様を提供し、 また、 その製造方法として、 透 明カバーフィルムの片面に透明着色接着剤を塗布し、 その透明力 バーフィルムを、 透明着色接着剤の塗布面を鏡側にして鏡に貼付 する方法を提供する。

また、 この染毛色確認用鏡を用いて毛髪を観察し、 色付きフィ ルタ形成部からの染毛色の毛髪反射像を、 好ましく は、 色付きフ ィル夕の非形成部からの本来の毛髪反射像と同時に得る、 毛髪を 所望の染毛色にするための染毛剤の選択方法を提供する。 図面の簡単な説明

第 1 図は、 染毛色確認用鏡の斜視図である。

第 2 図は、 染毛色確認用鏡を用いて観察される頭髪像の説明図 である。

第 3図は 染毛色確認用鏡の斜視図である。

第 4図は 染毛色確認用鏡の斜視図及び断面図である。

第 5図は 染毛色確認用鏡の店頭での使用態様の説明図である。 第 6図は 染毛色確認用鏡の店頭での使用態様の説明図である。 第 7 図は、 染毛色確認用鏡を貼付した包装箱の斜視図である 第 8図は、 染毛色確認用鏡の正面図である。

第 9図は、 実施例の染毛色確認用鏡の断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。 なお、 各図 中、 同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。

第 1 図は、 本発明の染毛色確認用鏡の一態様の斜視図であ り、 第 2 図は染毛色確認用鏡 1 Aを用いて観察される頭髪像の説明図 である。

この染毛色確認用鏡 1 Aは、 鏡 2 と、 鏡 2 の表面の約半分を覆 うように形成さた色付きフィルタ 3 aからなる。

鏡 2 は、 アク リル樹脂、 ポリカーボネー ト、 メ夕ク リル樹脂等 の染料染着性のプラスチック板からなる。

色付きフィル夕 3 aは、 鏡 2 を形成するプラスチック板の表面 を、 分散染料、 酸性染料等の染料で着色した染着層から形成され ており、 色付きフィル夕 3 aからの任意の毛髪の反射像が、 その 毛髪を特定の染毛剤で染毛した場合の染毛色の像となるよう に、 赤、 緑、 紫、 赤紫、 茶、 黄金等の染料を適宜組み合わせて着色さ れている。

この染毛色確認用鏡 1 Aを用いて毛髪の反射像を観察した場合 には、 第 2 図に示すよう に、 色付きフィル夕 3 aの形成部からは 染毛色の像 （ 5 a ) が観察され、 色付きフィルタ 3 aの非形成部 からは本来の毛髪色の像 （ 5 b ) が観察される。 したがって、 染 毛色の像 （ 5 a ) と本来の毛髪色の像 （ 5 b ) とを同時に見比べ る ことが可能となり、 当該染毛剤で現在の毛髮を染毛した場合の 色の変化を明瞭に確認する ことができる。 そこで、 このような毛 髪の観察を、 個々の染毛剤ごとに当該染毛剤に対応した色付きフ ィルタを形成した染毛色確認用鏡を用いて行う ことによ り、 毛髪 に所望の染毛色を形成するための染毛剤を容易にかつ確実に選択 することが可能となる。 よって、 本発明は染毛色確認用鏡を用い た染毛剤の選択方法も包含する。

なお、 色付きフィル夕 3 a を、 上述のよう に鏡 2 の表面の染着 層から形成すると、 色付きフィル夕 3 a表面の光の散乱を抑制で きるので、 色付きフィル夕 3 aから明瞭な染毛色の像 （ 5 a ) を 得ることができるので好ましい。

第 3 図は、 本発明の他の態様の染毛色確認用鏡 1 Bの斜視図で ある。 この染毛色確認用鏡 1 B も、 鏡 2 とその鏡 2 の表面の約半 分を覆う よう に設けられた色付きフィ ルタ 3 bからなる力 この 染毛色確認用鏡 1 Bでは、 鏡 2 と してガラス製あるいは任意のプ ラスチック製のものが使用され、 色付きフィ ル夕 3 b として、 プ ラスチック製又はガラス製の透明セル内に着色液を内封したもの が使用されている。 なお、 図中符号 4 は、 必要に応じて設けられ る枠材である。

色付きフィル夕 3 bの形成方法と しては、 例えば、 透明セル内 に染毛剤の溶液を適宜濃度調整して内封するか、 あるいは赤、 緑 、 紫、 赤紫、 茶、 黄金等の酸性染料、 塩基性染料等からなる染料 溶液を適宜濃度調整して内封する。

第 4 図は、 さ ら に異なる態様の染毛色確認用鏡 1 Cの斜視図 (同図 （ a ) ) 及び断面図 （同図 （ b ) ) である。

この染毛色確認用鏡 1 C も、 鏡 2 と、 鏡 2 の表面の約半分を覆 うように形成さた色付きフィル夕 3 c からなる。

この染毛色確認用鏡 1 Cにおいて、 鏡 2 と しては、 一般的なガ ラス製鏡の他に、 片面に金属蒸着膜が形成されたプラスチック板 又はプラスチック フィルム、 鏡面仕上げした金属又は金属箔等を 使用することができる。 染毛色確認用鏡 1 Cの取り扱い性の点か らは、 片面に金属蒸着膜が形成されたプラスチック板又はプラス チックフィルムが好ましい。

色付きフィルタ 3 c は、 透明着色接着剤層 6 と、 その透明着色 接着剤層 6上に形成された透明カバ一フィルム 7からなつている。

透明着色接着剤層 6 は、 アク リル系等の感圧粘着剤、 ドライ ラ ミネーシヨ ン用接着剤、 感熱接着剤等を、 分散染料、 酸性染料、 直接染料等の種々の染料で着色した透明着色接着剤からなってい る。 この場合、 染料の色と しては、 色付きフィルタ 3 c からの毛 髪、 皮膚等の反射像が、 その毛髪あるいは皮膚を所定の着，色化粧 料で色着した場合の色の反射像となるよう に、 赤、 緑、 紫、 赤紫 、 茶、 黄金等が適宜組み合わされて使用される。 また、 透明着色 接着剤層 6 に付与する色の耐光性を向上させるため、 透明着色接 着剤には、 紫外線吸収剤を添加することができる。

透明カバーフィルム 7 は、 後述するよう に透明着色接着層 6 の 形成時に透明着色接着剤を塗布する基材シー ト として使用される ものであ り、 また、 色付きフィル夕 3 c の表面を平滑に維持する 表面保護層としても機能している。 透明カバ一フィルム 7 として は、 厚さ 1 0 〜 5 0 ΓΠの P E Tフィ ルム、 O P P フィルム等を 使用することができる。

染毛色確認用鏡 1 Cの製造方法としては、 透明カバーフィルム 7 の片面に透明着色接着剤を、 例えばロールコーティ ング等によ り塗布し、 次にその透明カバ一フィ ルム 7 を、 透明着色接着剤の 塗布面を鏡側にして鏡 2 に貼付する。 本発明の染毛色確認用鏡は、 鏡面上の一部又は全部に、 特定の 染毛剤による染毛色の毛髪反射像を与える色付きフィル夕が形成 されている限り、 図示した態様の他に種々の態様をとることがで きる。 例えば、 色付きフィ ル夕は、 赤、 緑、 紫、 赤紫、 茶、 黄金 等の染料を適宜組み合わせて当該染毛剤の色となるよう に着色し たプラスチックシー トの鏡への貼付、 鏡へ印刷した染料塗膜等に よ り形成してもよい。 さ らに、 昇華性染料をベースとした特殊ィ ンクを用いた含浸印刷や透明メ ツキによる着色層によ り色付きフ ィル夕を形成してもよい。 いずれの場合も、 色付きフィル夕の着 色能は、 染毛剤あるは染料の濃度の他に、 色付きフィル夕の厚み によっても調整することができる。

ただし上述の染毛色確認用鏡 3 Cのよう に、 色付きフィル夕 3 c を、 透明着色接着剤層 6 と、 その透明着色接着剤層 6上の透明 カバーフィルム 7 から形成すると、 透明着色接着剤の調製に使用 する染料や溶剤量を、 生産ライ ンにおいて適宜微調整することが できるので、 透明着色フィ ルムを鏡に貼付する場合に比してロ ッ 卜間の色の相違を解消する ことができる。 また、 鏡の表面を着色 イ ンクで染色する場合に比して容易に透明感のある反射像を得る ことができる。 したがって、 透明着色接着剤を用いる態様による と、 所期の色の着色領域を有する染毛色確認用鏡をロールツー口 ールで連続的に安価に製造することができるので好ましい。

本発明において、 色付きフィル夕の大きさについて特に制限は ないが、 染毛色の毛髪反射像と本来の色の毛髪反射像とを見比べ 易くする点から、 毛髪反射像のうち、 染毛色の部分と本来の色の 部分とが略半々 となるよう にする こ とが好ましく 、 このため、 色 付きフィ ルタは、 鏡の略 1 Z 3 〜 2 / 3 を覆う よう に形成する こ とが好ましい。

本発明の染毛色確認用鏡は、 毛髮を染毛剤で染毛した場合の色 を予め確認したいときに随時使用できるよう にする ことが好まし い。 したがって、 例えば、 種々の染毛剤の商品を陳列している店 頭等においては、 第 5 図に示すよう に、 商品 1 0 の陳列棚、 陳列 台等の陳列用部材 1 1 に、 各商品 1 0 の染毛剤の色に対応した染 毛色確認用鏡 1 ( 1 A、 I B又は 1 Cを含む） を取り付ける こと が好ましい。 この場合、 種々の観察者 1 2が染毛色確認用鏡 1 か らの反射像を容易に観察できるよう に、 染毛色確認用鏡 1 は、 そ の陳列面に対する取付角度 0が可変となるよう に取り付ける こ と が好ましい。

また、 第 6 図 （ a ) に示すよう に、 商品 1 0 の陳列用 ト レー 1 3 の底部に、 染毛色確認用鏡 1 を収納し、 必要時に同図 （ b ) に 示すように染毛色確認用鏡 1 を引き出せるよう にしてもよい。 第 7 図に示すよう に、 商品 1 0 の側面に、 染毛色確認用鏡 1 を 直接貼付してもよい。

さ らに、 本発明の染毛色確認用鏡においては、 一つの鏡面上に 異なる色の色付きフィルタを複数並設してもよい。 例えば、 第 8 図に示すよう に、 染毛色確認用鏡 1 Dを、 円盤形の鏡 2 と、 円盤 形鏡 2 の周縁部の複数色の色付きフィル夕 3 ( 3 a , 3 b又は 3 c を含む） と、 必要に応じて設けられる枠材 4から形成する こと ができる。 この染毛色確認用鏡 1 Dによれば、 中心部の鏡 2 に顔 を映した状態で染毛色確認用鏡 1 Dを矢印のよう に回すことによ り、 各色の色付きフィル夕 3 のそれぞれから、 所定の染毛剤で染 毛した場合の毛髪色を観察でき、 色付きフィ ル夕 3 が形成されて いない鏡 2からは、 もみあげや顔にかかった髪によって本来の毛 髮色を観察することができ、 これらの毛髪色を比較する ことがで きる。 実施例

実施例 1 ： 染毛色確認用鏡の作製

( 1 ) 透明アク リル製鏡 （外形 ： 9 0 mm X l 1 0 mm、 板厚 3 mm) の表面の 1 2 をビニールテープでカバーし、 これを赤 色、 橙色及び紫色の分散染料と染色助剤を含む液に浸漬し （浸漬 温度 7 0 °C、 浸漬時間 5分） 、 その後引き上げた。 こ う して、 鏡 の 1 2 に赤色の色付きフィル夕が形成され、 残り 1 Z 2 に色付 きフィル夕の形成されていない染毛色確認用鏡を作製した。

( 2 ) 染料として紫色の分散染料を使用する以外は上記 （ 1 ) と 同様にして、 紫色の色付きフィ ル夕を有する染毛色確認用鏡を作 製した。

( 3 ) 染料として橙色、 紫色及び黄色の分散染料を使用する以外 は上記 （ 1 ) と同様にしてブラウン色の色付きフィル夕を有する 染毛色確認用鏡を作製した。

( 4 ) 染料として紫色、 黄色及び橙色の分散染料を使用する以外 は上記 （ 1 ) と同様にして緑色の色付きフィ ル夕を有する染毛色 確認用鏡を作製した。

実施例 2 ： 染毛後退色した毛髪の再染色

( 1 ) 人毛で作成されたスウォ ッチ （毛束） に対して、 永久染 毛剤処理を行い、 ブラウン色 （ L a b表色系で L = 23.2、 a =3.4 、 b =4.8) に染毛した。

との毛髪に退色処理と して、 複数回シャ ンプー、 リ ンス、 コ ン ディ ショ ナ一の適用を繰り返した。 退色処理によ り毛髪は、 赤つ ぼいブラウン色 （ L =28.9、 a =6.6、 b = 8.5) に退色した。 退色後の毛髪を実施例 1 ( 3 ) の染毛色確認用鏡で観察すると 、 色付きフィル夕に映った毛髪反射像は L = 24.0、 a = 3. 2, b = 4.6 となり、 退色処理前の色に観察された。

次に、 この染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応する染毛剤 で、 退色後の毛髪を染毛した。 その結果、 毛髪は L = 23.6、 a =3 .0、 b =4.6 となり、 退色前の色に回復した。

1 0名の専門パネリス トに、 退色処理後のスウォ ッチを実施例 1 ( 3 ) の染毛色確認用鏡で観察した毛髪反射像と、 退色処理後 に、 染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応する染毛剤で染毛し た毛髪とを観察させ、 双方の色の異同について評価させたところ 、 何れのパネリス 卜も差異なしと評価した。

( 2 ) 人毛で作成されたスウォ ッチを、 永久染毛剤処理によ り 、 ブロン ド色 （ L a b表色系で L =42. 5、 a = 5. 5、 b = 8.7) に 染毛し、 次いでその毛髪を （ 1 ) と同様に退色処理して L =49. 2 、 a =3.2、 b = 13.7に退色させた。

退色後の毛髪を実施例 1 ( 2 ) の染毛色確認用鏡で観察すると 、 色付きフィル夕に映った毛髪反射像は L = 41.0、 a = 4.9、 b = 9. 1 となり、 退色処理前の色に観察された。

次に、 この染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応する染毛剤 で、 退色後の毛髮を染毛した。 その結果、 毛髪は L =41.5、 a =4 .8、 b = 8.8 となり、 退色前の色に回復した。

退色処理後のスウォ ッチを染毛色確認用鏡で観察した毛髪反射 像と、 退色処理後に、 染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応す る染毛剤で染毛した毛髪との色の異同について、 1 0 名の専門パ ネリス トによ り （ 1 ) と同様にして評価させたところ、 何れのパ ネリス トも差異なしと評価した。

( 3 ) 人毛で作成されたスウォ ッチを、 永久染毛剤処理によ り 、 オレンジブラウン色 （ L a b表色系で L = 24.8、 a =5.7、 b = 6.6) に染毛し、 次いでその毛髪を （ 1 ) と同様に退色処理して L =28、 a =5.5、 b =9.0に退色させた。

退色後の毛髪を実施例 1 ( 1 ) の染毛色確認用鏡で観察すると 、 色付きフィル夕に映った毛髪反射像は L = 24.8、 a = 5.8、 b = 6.3 となり、 退色処理前の色に観察された。

次に、 この染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応する染毛剤 で、 退色後の毛髪を染毛した。 その結果、 毛髪は L = 24.9、 a = 5 .6、 b = 6.7 となり、 退色前の色に回復した。

退色処理後のスウォ ッチを染毛色確認用鏡で観察した毛髮反射 像と、 退色処理後に、 染毛色確認用鏡の色付きフィル夕と対応す る染毛剤で染毛した毛髪との色の異同について、 1 0名の専門パ ネリス トによ り （ 1 ) と同様にして評価させたところ、 何れのパ ネリス トも差異なしと評価した。

実施例 3 ： 染毛後退色した毛髪の再染色

実施例 1 に準じて、 色付きフィ ル夕の色が互いに異なる 8種の 染毛色確認用鏡を作成した。

ヘアカラーユーザ一 2 0名をパネラーとした。 各パネラーは、 それぞれの毛髪が退色した後に、 8種の染毛色確認用鏡の中から 、 退色した毛髪色を退色前の毛髪色に戻したよう に観察される色 付きフィルタを有するものを選択し、 次いで、 それぞれの色付き フィル夕に対応する染毛剤で染毛した。

各パネラーから、 次の評価項目

( 1 )染毛色確認用鏡による染毛色の予測の容易性、 (2)染毛色確認用鏡で予測した染毛色と実際の染毛色との一致、

(3)退色後の毛髮を退色前の染毛色に回復させるにあたり、 従来の 染毛剤の商品に付されている色見本によ り染毛色を予測し、 染毛 した場合に対する、 本発明の染毛色確認用鏡を使用 して染毛した 場合の優位性、

について、 表 1 に示すよう に 5段階で回答を得、 各回答の割合を 求めた。 表 1から、 本発明の染毛色確認用鏡による染毛色の予測 機能が、 従来の色見本に対して極めて優れていることがわかる。

[表 1 ] よい ややよい どち らとも やや劣る 劣る いえない

(1)染毛色の予測の 90% 10%

容易性

(2)予測した染毛色と 90% 10%

実際の染毛色との

一致

(3)従来の色見本に 100%

対する優位性

実施例 4

第 9図に示す層構造の染毛色確認用鏡 1 Cを次のよう にして作 製した。

まず、 鏡 2 として、 透明 P E Tフィルム （厚 1 7 5 m) 8 の 片面にアルミニウム蒸着膜 9 を形成したフィルム状鏡を得た。

一方、 アク リル系感圧粘着剤に分散染料を配合するこ とによ り 、 染毛色確認用鏡 1 Cの色付きフィル夕 3 c形成領域からの反射 像が染毛後の毛髪色に対応するよう に透明着色接着剤を調製した 。 透明着色接着剤を、 透明カバーフィルム 7 とする透明 P E Tフ イルム （厚 2 5 m ) の片面にロールコーティ ングして透明着色 接着剤層 6 を形成し （塗布厚 数 m ) 、 引き続きこれを上述の フィルム状鏡 2 の一部に、 透明着色接着剤層 6 の塗布面をフィ ル ム状鏡 2 の透明 P E Tフィ ルム 8 に対向させて圧着する ことによ り貼付し、 染毛色確認用鏡 1 Cを得、 これを一辺 6 c mの矩形 （ そのうちの約 1ノ 2が着色領域） に切り出した。

剥離紙の片面にアク リル系感圧粘着剤 1 4 を塗布し、 これを上 述の染毛色確認用鏡 1 Cのアルミニウム蒸着膜 9面に貼付し、 剥 離紙を剥がして、 第 9 図に示すよう に、 紙製の染毛剤の包装箱の 側面 1 5 に貼付した。 産業上の利用可能性

本発明の染毛色確認用鏡を使用すると、 任意の色の毛髪につい て、 染毛後の毛髪色を容易にかつ確実に予測することが可能とな る。

特に、 ナチュラルブロン ド等の有彩色の毛髪を半永久染毛剤で 染毛する場合の染毛後の毛髮色の予測や、 永久染毛剤でブロン ド 等の有彩色に染毛し、 その後退色した毛髪を半永久染毛剤で染毛 する場合の染毛後の毛髪色の予測に有用となる。 同様に、 ブリ一 チした毛髪を半永久染毛剤で染毛する場合の染毛色の予測にも好 適に使用できる。

したがって、 本発明の染毛剤確認用鏡を用いると、 所望の染毛 色を得るための染毛剤を容易に選択することが可能となる。

Claims

求 の 範 囲

1 . 鏡とその鏡面上の一部又は全部に形成されている色付き フィルタからなり、 色付きフィ ル夕からの毛髪反射像が該毛髪を 特定の染毛剤で染毛した場合の染毛色となるよう に色付きフィル 夕が形成されている染毛色確認用鏡。

2 . 鏡がプラスチック板からなり、 色付きフィル夕力 該プ ラスチック板を着色した染着層からなる請求項 1 記載の染毛色確 認用鏡。

3 . 色付きフィル夕が、 透明着色接着剤層と該透明着色接着 剤層上に形成された透明カバ一フィルムからなる請求項 1 記載の 染毛色確認用鏡。

4 . 鏡が、 片面に金属薄膜が形成されたプラスチック板又は プラスチックフィ ルムからなる請求項 3記載の染毛色確認用鏡。

5 . 染毛剤の商品の陳列用部材に取り付けられている請求項

1 〜 4のいずれかに記載の染毛色確認用鏡。

6 . 透明カバ一フィルムの片面に透明着色接着剤を塗布し、 その透明カバーフィルムを、 透明着色接着剤の塗布面を鏡側に し て鏡に貼付する請求項 3記載の染毛色確認用鏡の製造方法。

7 . 請求項 1 〜 5 のいずれかに記載の染毛色確認用鏡を用い て被験者の毛髪を観察し、 色付きフィル夕形成部から染毛色の毛 髪反射像を得る、 毛髮を所望の染毛色にするための染毛剤の選択 方法。 '

8 . 色付きフィル夕形成部からの染毛色の毛髪反射像と色付 きフィル夕の非形成部からの本来の毛髪反射像とを同時に得る請 求項 7記載の染毛剤の選択方法。