WO2001034084A1 - Article absorbant - Google Patents

Description

明 細 書

吸収性物品 技術分野

本発明は、 漏れ防止性及び装着感に優れた使い捨ておむつ等の吸収性 物品に関する。 背景技術

従来、 液透過性の表面シート、 液不透過性の防漏シート、 及び液保持 性の吸収体を具備し、 実質的に縦長に形成され、 長手方向の両側部に、 弾性部材を備えた左右一対の立体ガードが設けられている使い捨ておむ つは、 種々提案されている。 通常、 このようなおむつにおける立体ガードは、 その自由端部に一本 のひも状の弾性部材が配されて、 上方に起立している。

しかし、 このような構造では、 着用時に、 両立体ガードの先端部がお むつの内方に向けて入り込み易く、 それによつて、 排泄物が両立体ガー ドを乗り越え、 側方からの漏れを生じ易いという問題があった。 また、 立体ガードの先端部が着用者の肌に強く当たるため、 装着感も良いもの ではなかった。

特公平 7— 7 1 5 6 7号公報には、 立体ガードの一部を着用者に面で 当接させるようにした使い捨ておむつが記載されている。 しかし、 この おむつにおいては、 立体ガードが十分に起立しないため、 該立体ガード の内側 （立体ガードと表面シートとの間） に排泄物保持用の十分な空間 が形成されず、 漏れ防止性が十分ではなかった。

また、 特開平 4一 1 5 2 9 4 7号公報には、 立体ガードの自由端部及 び該立体ガードの幅方向中間部にそれぞれ弾性部材を配設し、 自由端部 に配された弾性部材がおむつの側方に位置し、 幅方向中間部に配された 弾性部材がおむつの内方に位置するようにした使い捨ておむつが記載さ れている。 しかし、 このおむつにおいても、 立体ガード、 特に立体ガー ドにおける基端と弾性部材が配された中間部との間が十分に起立しない ため、 該立体ガードの内側に排泄物保持用の十分な空間が形成されず、 漏れ防止性が十分ではなかった。 発明の開示

従って、 本発明の目的は、 立体ガードの起立性及び着用者の肌へのフ イット性 （密着性） が良好であり、 漏れ防止性及び装着感に優れた使い 捨ておむつ等の吸収性物品を提供することにある。 本発明は、 液透過性の表面シート、 液不透過性の防漏シート、 及び液 保持性の吸収体を具備し、 実質的に縦長に形成され、 長手方向の両側部 に、 弾性部材を備えた左右一対の立体ガードが設けられている吸収性物 品において、 前記立体ガードは、 自由端側の側部が前記吸収性物品の外 方に向けて折り返されて形成された肌面接部を有しており、 前記弾性部 材が、 該肌面接部、 及び該肌面接部と該立体ガードの基端との間の起立 部における幅方向略中央部に、 それぞれ配設固定されている吸収性物品 を提供することにより、 上記の目的を達成したものである。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の一実施形態としての使い捨ておむつを、 弾性部材を 伸張させた状態で表面シート側 （肌当接面側） から視た平面図である。 図 2は、 図 1の X— X断面図である。 図 3は、 図 1の Y— Y断面図である。

図 4は、 使用時 （着用時） における肌面接部の状態を示す模式説明図 である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明をその好ましい一実施形態に基づいて説明する。

本実施形態の吸収性物品としての使い捨ておむつ 1は、 液透過性の表 面シート 2、 液不透過性の防漏シート 3、 及び両シート間に介在する液 保持性の吸収体 4を備え、 実質的に縦長に形成され、 長手方向の両側部 に、 弾性部材を備えた左右一対の立体ガード 5， 5が設けられている 表面シート 2及び防漏シート 3は、 それぞれ縦長の形態を有し、 吸収 体 4の外方に延出する周縁部において互いに接合されている。 吸収体 4 は、 縦長の形態を有しており、 表面シート 2及び防漏シート 3間に挟持 固定されている。

防漏シート 3の非肌当接面側には、 外層不織布 6が配されている。 外 層不織布 6は、 その両側縁部が、 吸収体 4の側縁 4 aよりも外方に位置 するように延出されており、 この延出された部分と立体ガード形成用の シ一ト材 5 1とが貼り合わされて、 左右一対のサイ ドフラップ部 7が形 成されている。 また、 背側部 Aの両側縁部には、 左右一対の止着テープ 8 , 8が設けられている。 立体ガード 5は、 図 2に示すように、 おむつ 1の長手方向の両側部に 、 立体ガード形成用のシート材 5 1， 5 1を配設して形成されている。 各シート材 5 1は、 おむつの両側縁からおむつの内方に向けて配されて おり、 該シート材 5 1が吸収体 4の側縁部の上方において表面シート 2 に接合されて、 立体ガード 5の基端 5 2が形成されている。 また、 おむつ 1の長手方向の両端部には、 複数本の弾性部材 9 2， 9 2 ·を有するウェスト立体ガード形成用のシート材 9 1が配されて、 ゥ ェスト立体ガード 9， 9が形成されている。 而して、 使い捨ておむつ 1における立体ガード 5は、 自由端 5 3側の 側部がおむつの外方に向けて折り返されて形成された肌面接部 5 Aを有 している。

より具体的には、 立体ガード 5の自由端 5 3側の側部は、 おむつ 1の 長手方向の全域に亘つて折り返されており、 おむつの長手方向の両端部 おいて、 該立体ガード 5は、 該側部が折り返された状態で、 ウェスト立 体ガード形成用のシート材 9 1上に接合固定されている。 そして、 おむ つの背側部 Aと背側部 Bとの間に存する立体ガード 5の幅方向における 折り返し部 5 7から自由端 5 3に亘る領域が、 着用時に着用者の肌に面 で当接する肌面接部 5 Aを形成している。 肌面接部 5 Aは、 起立部 5 Bに最も近い弾性部材 5 4 cの配設箇所に おいて該弾性部材 5 4 cに沿って折り返されている。 肌面接部 5 Aが弾 性部材 5 4 cに沿って折り返されているため、 肌面接部 5 Aが、 着用者 の動きに対する追従して、 起立部 5 Bに対して自由な角度を取り易い。 そのため、 立体ガード 5の着用者への肌に対するフィット性が向上し、 一層優れた漏れ防止効果が得られる。 尚、 肌面接部 5 Aと起立部 5 Bと の境界となる折り返し部 5 7は、 吸収体 4の左右両側縁 4 aよりもおむ つ中央側の内方に位置させてある。 肌面接部 5 A、 及び肌面接部 5 Aと立体ガード体の基端 5 2との間の 起立部 5 Bにおける幅方向略中央部には、 それぞれ弾性部材が伸長状態 で配設固定されている。

肌面接部 5 Aには、 弾性部材が、 複数、 所定の間隔を開けて且つ自由 端 5 3に沿って配設固定されている。 図示の例においては、 肌面接部 5 Aの自由端 5 3寄り、 肌面接部 5 Aの幅方向中央部、 及び肌面接部 5 A と起立部 5 Bとの境界部 （折り返し部 5 7の近傍） に、 合計三本の平ゴ ム （図 1中に、 順に 5 4 a , 5 4 b , 5 4 cで示す） が配設されている 。 本発明の吸収性物品においては、 図示例の平ゴム 5 4 bのように、 肌 面接部 5 Aの幅方向略中央部に弾性部材が配設されていることが、 肌面 接部 5 Aの着用者の肌へのフィット性 （密着性） の観点から好ましい。 また、 起立部 5 Bには、 弾性部材が、 複数、 所定の間隔を開けて且つ おむつ 1の長手方向に沿って配設固定されている。 図示の例においては 、 起立部 5 Bの幅方向の略中央部と、 基端 5 3の近傍とに、 合計二本の 平ゴム （図 4中に、 順に 5 4 d， 5 4 eで示す） が配されている。 本発明の吸収性物品においては、 図示例の平ゴム 5 4 dのように、 起 立部 5 Bにおける幅方向の略中央部 （好ましくは幅方向の中央部） に弾 性部材を配設する。 本実施形態の使い捨ておむつ 1においては、 肌面接部 5 Aに配された 弾性部材の総幅が、 起立部 5 Bに配された弾性部材の総幅より大きい。 斯かる構成により、 肌面接部 5 Aを着用者の肌に一層フィット （密着 ) させることができる。

ここで、 弾性部材の総幅とは、 弾性部材がー本のみ配設されている場 合には、 その弾性部材の幅を意味し、 複数本の弾性部材が配設されてい る場合には、 個々の弾性部材の幅を合計した幅である。 尚、 各弾性部材 の幅は、 立体ガードの面に沿って測定する。 本実施形態においては、 肌面接部 5 Aの応力が、 起立部 5 Bの応力よ りも大きくなされている。

具体的には、 肌面接部 5 Aにおける弾性部材 5 4 a， 5 4 b , 5 4 c は、 起立部 5 Bにおける弾性部材 5 4 d， 5 4 eと同程度の伸張率で配 されているが、 その太さが起立部 5 Bの弾性部材 5 4 d， 5 4 eよりも 太く、 しかも狭い間隔で配されているため、 肌面接部 5 Aの応力が起立 部 5 Bの応力よりも大きくなつている。 . 肌面接部 5 Aの応力は、 1 0〜2 0 0 g f であることが、 肌へのフィ ット性 （密着性） の観点から好ましく、 起立部 5 Bの応力は、 5〜 1 8 0 g f であることが、 立体ガードの内側に十分空間を形成させる観点か ら好ましい。 また、 肌面接部 5 Aの応力と起立部 5 Bの応力との差は、 1 0 0 %伸長時に 1 0 g f 以上、 特に 3 0〜 1 0 0 g f とすることが、 肌への密着性等の観点から好ましい。 このように、 肌面接部 5 Aの応力を起立部 5 Bの応力よりも大きくす ることで、 肌面接部の肌への密着性 （面接性） を更に向上させ、 且つ起 立部の起立性を十分に維持できる。

肌面接部 5 Aの応力と起立部 5 Bの応力の比は、 好ましくは 1 0 1〜 5 0 0 %であり、 特に好ましくは 1 0 5〜 3 5 0 %である。 応力の比が この範囲内であると、 肌面接部 5 Aの肌へのフィット性を保ちながら、 起立部形状の維持性が高いため、 立体ガードの内側に形成されるポケッ ト構造 （排泄物保持用の空間） が安定し、 排泄物の漏れが一層抑制され る。 また、 本実施形態においては、 図 4に示す如く起立部 5 Bをその幅方 向に二等分して上半部 5 5と下半部 5 6とに区分した際の該下半部 5 6 の応力は、 該上半部 5 5の応力よりも大きくなされている。 図示の例で は、 起立部 5 Bに配された二本の弾性部材は、 同程度の伸張率で固定さ れ、 一方が上半部 5 5に、 他方が下半部 5 6に存在しているが、 下半部 5 6の弾性部材 5 4 d , 5 4 eは、 その太さが上半部 5 5の弹性部材 5 4 dよりも太いので、 該下半部 5 6の応力が該上半部 5 5の応力よりも 大きくなつている。 本実施形態の使い捨ておむつは、 レッグ部にレッグギャザーを有しな いが、 起立部 5 Bにおける下半部 5 6の応力を、 起立部 5 Bの上半部 5 5の応力よりも大きくすることにより、 レツグ部を着用者の肌方向に効 果的に引き上げることができ、 おむつの外観を向上させることができる 。 ここで、 レッダ部とは、 吸収体 4の長手方向の両側縁の左右の外方に 延出する部分をいい、 レッダギャザーとは、 該レッダ部にレッダ部弾性 部材を配して形成されたギャザーをいう。 肌面接部 5 A、 起立部 5 B、 並びに起立部 5 Bにおける上半部 5 5及 び下半部 5 6の応力は、 以下のようにして測定できる。

それぞれの領域に存する弾性部材を、 それぞれ長さ 1 5 0 mmに切り 出し、 テンシロン引張り試験機 〔 （株） オリエンテック社製〕 を用い、 チャック間 1 0 0 mm、 引張り速度 3 0 0 mmZ秒で引張り試験を行い 、 1 0 0 %伸張時の応力を測定した。 そして、 各領域に存する弾性部材 の応力 （複数本の弾性部材を有する場合には各弾性部材の応力の合計） を、 各領域の応力とした。 肌面接部の幅 W 1と前記起立部の幅 W 2との比 （W 1 ZW 2 ) は、 肌 への密着性と立体ガードの起立性とを同時に持たせるために、 0 . 1〜 1 . 0であることが好ましく、 特に 0 . 2〜 0 . 7であることが好まし い。 また、 肌面接部 5 Aの幅 W 1は、 5〜 2 0 mmであることが好まし く、 起立部 5 Bの幅 W 2は、 2 0〜4 0 mmであることが好ましい。 本おむつ 1における表面シート 2、 防漏シート 3、 吸収体 4、 立体ガ —ド形成用のシート材 5 1、 外層不織布 6、 止着テープ 8、 ウェスト立 体ガード形成用のシ一ト材 9 1及びウェスト立体ガード形成用の弾性部 材 9 2の形成材料としては、 従来、 使い捨ておむつに用いられているも のを特に制限なく用いることができる。 例えば、 立体ガード形成用のシ —ト材 5 1としては、 撥水性シート、 液不透過性シート、 又はこれらを 貼り合わせた積層シ一ト等を用いることができ、 特に撥水性シ一卜が好 ましい。 また、 立体ガード 5に配する弾性部材 5 4としては、 通常公知の各種 の弾性材料を用いることができ、 素材としては、 天然ゴムの他、 スチレ ンーブタジエン、 ブタジエン、 イソプレン、 ネオプレン等の合成ゴム、 E V A、 伸縮性ポリオレフイン、 ウレタン等の伸縮性の素材を広く用い ることができ、 形態としては、 糸ゴムの様な線状の他、 幅広の帯状 （平 ゴム含む） 、 薄膜状、 更にはフォーム材等を用いることができる。 本実施形態の使い捨ておむつは、 通常の展開型の使い捨ておむつと同 様にして使用することができる。 本実施形態の使い捨ておむつ 1においては、 自由端側の側部が折り返 されて形成された肌面接部 5 Aを有し、 該肌面接部 5 Aが着用者の肌に 面で当接するため、 立体ガードの自由端部が、 着用時に着用者の脚の付 け根に引き寄せられ難い。 そのため、 排泄物が立体ガードを乗り越えて 生じる側方からの漏れを効果的に防止することができる。 また、 起立部 5 Bにおける幅方向略中央部に弾性部材が配されており 、 該起立部 5 Bが十分に起立して肌面接部 5 Aを着用者の肌に押し当て るので、 着用者の肌と立体ガ一ドとの間に生じた隙間を介する排泄物の 漏れを一層効果的に防止することができる。 また、 肌面接部 5 Aは、 図 4に示すように、 面で着用者の肌に当接するため、 装着者の肌に弾性部 材が食い込むことがなく、 装着感に優れ、 また、 肌のただれやカブレを 防止することができる。 また、 起立部 5 Bにおける幅方向略中央部に弾性部材が配されており 、 該起立部 5 Bが十分に起立するため、 該起立部 5 Bと表面シート 2と の間に排泄物保持用の空間が確実に形成され、 排泄物を該空間内に保持 することができる。 そのため、 一層漏れ防止性に優れている。 本発明は、 上記の実施形態に限定されない。 例えば、 ウェスト立体ガ —ドは、 なくても良いし、 おむつ 1の長手方向の前後の何れか一端部に のみ設けられていても良い。 また、 レツグ部に弾性部材を配してレッダ ギャザーを形成しても良い。 肌面接部の応力を、 起立部の応力よりも大 きくする方法には特に制限はなく、 弾性部材の材質、 太さ、 本数、 間隔 、 伸張率等の何れか一つを異ならせても良いし、 これらの二以上を異な らせても良い。 また、 起立部の下半部の応力を該起立部の上半部の応力 よりも大きくする場合についても同様である。

また、 起立部 5 Bの幅方向略中央部に配設された弾性部材は、 折り返 し部 5 7や基端 5 2の近傍部に配された弾性部材の一部が、 起立部の幅 方向略中央部にまで延在したものであっても良い。

また、 本発明は、 展開型の使い捨ておむつの他、 パンツ型の使い捨て おむつ、 失禁パット、 生理用ナプキン等に適用することもできる。

〔実施例 1〕

外層不織布、 防漏シート、 吸収体及び表面シートを、 図 2に示す断面 構成となるように、 この順に積層し、 更にそれぞれ 5本の弾性部材を有 する疎水性不織布からなる立体ガード形成用のシート材を、 該表面シー 卜上に、 自由端側の側部が外方に向くように折り返して固定して、 図 1 〜 3に示す構成のおむつを得た。 得られたおむつの肌面接部及び起立部 それぞれの幅及び応力を測定し、 表 1に示した。

〔実施例 2〕

肌面接部及び起立部それぞれの幅及び応力を表 1に示すように代えた 以外は、 実施例 1と同様にして、 おむつを製造した。

〔比較例 1〕

立体ガード形成用のシート材を、 自由端側の側部を折り返さずに、 表 面シート上に固定した以外は、 実施例 1と同様にして、 おむつを製造し た。 立体ガードの基端から自由端までの長さは 3 0 mmとした。

〔比較例 2〕

立体ガードの自由端部にのみ弾性部材が配され、 サイドフラップ部に レツグ部弾性部材が配されてレツグギャザーが形成されている市販のお むつを用意した。 このおむつにおける立体ガードは、 その幅 （高さ） が

3 5 mmであり、 折り返されていない。 〔比較例 3〕

肌面接部及び起立部それぞれの幅及び応力を表 1に示すように代えた 点及び該起立部に弾性部材を配さない点以外は、 実施例 1と同様にして 、 おむつを製造した。 実施例及び比較例の各おむつにおける立体ガードのフィット性及び漏 れ防止効果を調べるために、 動的モデルを用い、 下記の各項目について 評価した。 その結果を表 1に示した。

〔便股モレ値〕

両脚を動かすことができ、 注入した人工尿及び擬似便それぞれが股間 部から排出される幼児モデルに、 得られたおむつを装着し、 5分間両脚 を活動させた後に、 座位開脚状態にて人工尿を 8 0 g注入した。 そして 、 更に 1 0分間両脚を活動させ、 座位開脚状態において擬似便を 4 0 g 注入した。 この注入によっても便の漏れが生じない場合には、 更に 4 0 gの擬似便を追加し、 座位開脚状態のまま便が漏れるまで、 擬似便の追 加 （4 0 gづっ） を繰り返した。 便が漏れるまでに注入した擬似便の量 を便股モレ値とした。

〔便移動時間〕

上述した 〔便股モレ値〕 の評価方法と同様にして、 4 0 gの便を注入 した時点でモレの生じないものについて、 以下のようにして便移動時間 を測定した。

即ち、 擬似便 4 0 g注入後の幼児モデルを活動させ、 便の漏れが生じ るまでの時間を測定した。 そして、 便が漏れるまでの時間を便移動時間 とした。

【表 1】

表 1に示す結果から、 各実施例のおむつ （本発明品） は、 比較例のお むつよりフィット性に優れ、 また、 排泄物保持用の空間が確実に形成さ れるため、 漏れ防止性に優れていることが判る。 産業上の利用可能性

本発明の吸収性物品は、 立体ガードの起立性及び着用者の肌へのフィ ット性 （密着性） が良好であり、 漏れ防止性及び装着感に優れたもので ある。

Claims

請 求 の 範 囲

1. 液透過性の表面シート、 液不透過性の防漏シート、 及び液保持性の 吸収体を具備し、 実質的に縦長に形成され、 長手方向の両側部に、 弾性 部材を備えた左右一対の立体ガードが設けられている吸収性物品におい て、

前記立体ガードは、 自由端側の側部が前記吸収性物品の外方に向けて 折り返されて形成された肌面接部を有しており、 前記弾性部材が、 該肌 面接部、 及び該肌面接部と該立体ガードの基端との間の起立部における 幅方向略中央部に、 それぞれ配設固定されている吸収性物品。

2. 前記肌面接部に配された弾性部材の総幅が、 前記起立部に配された 弾性部材の総幅より大きい請求項 1記載の吸収性物品。

3. 前記肌面接部の幅 W1と前記起立部の幅 W2との比 （W1ZW2) が 0. 1〜 1. 0である請求項 1記載の吸収性物品。

4. 前記肌面接部の応力が、 前記起立部の応力よりも大きい請求項 1記 載の吸収性物品。

5. レッダ部にレッダギャザーを有さず、 且つ前記起立部をその幅方向 に二等分して上半部と下半部とに区分した際の該下半部の応力が、 該上 半部の応力よりも大きい請求項 1の何れかに記載の吸収性物品。

6. 前記肌面接部は、 前記起立部に最も近い弾性部材の配設箇所におい て該弾性部材に沿って折り返されている請求項 1の何れかに記載の吸収 性物品。