WO2000027231A1 - Cigarette a bout filtre - Google Patents

Description

明 細 書

フ イ ノレター付シガ レ ツ ト

技術分野

本発明はフ ィルター付シガレ ツ ト に関 し、 よ り 具体的には フ ィ ノレターか らの空気流入割合 （フ ィ ルタ ^ンチ レーシ ョ ン割合 ； 以下、 「 V f 」 と い う 。 ） のばらつき の少ないシガ レ ツ ト を提供するためのプラ グ卷取紙の改良に関する。

背景技術

通常のフ イ ノレター付シガ レ ツ ト は、 たばこ ロ ッ ド と フ ィ ル ター と をいわゆる チ ッ プペーパーで接続 して構成されてい る。 そ してシガ レ ツ ト フ イ ノレターは、 セノレロ ース ジァセテー ト繊維等の繊維状フ ィルター材が卷取紙によ り 円筒状に卷装 されて形成されている。 近年では、 フィルター吸口端から流 出する煙成分量を低減するために、 通気性のある フ ィ ルター プラ グ卷取紙と 、 静電気、 レーザ等で開孔したチップぺーパ 一と を組合わせる こ と によ り 、 フ ィルター側面から空気を流 入させる手段が多用 されている。 こ の よ う な開孔フ ィ ルター では、 吸 口端においてフ ィ ルタ ー周辺部から希釈流入空気 が、 そ して中央部からたばこ煙が喫煙者の 口腔内に導入され る ので、 全体と して 口腔内に導入 される煙成分量が低減す る。

上記従来のシガレ ツ トでは、 フ イ ノレタ ープラ グ卷取紙およ びチップペーパーを同一の材料で形成しても、 製品の V f 値 に大きなばらつきが生じる こ とが確認されている。 V f 値は 煙成分量と大き く 相関するため、 そのばらつきは望ま しいも のではない。

従って、 本発明は、 V f 値のばらつきを抑制 して、 低減し た煙成分量を安定に送給し得る フ ィ ルタ付シガレ ツ トを提供 する こ と を 目 的とする。

発明の開示

本出願人は、 特開平 6 — 9 0 7 2 8号 （米国特許第 5， 4 6 4， 0 2 8 号に対応） において、 たばこ ロ ッ ドと フィルタ 一と が通気用開孔 （ベンチレーシ ヨ ン孔） を有するチップべ 一パーによ り 接続されたフィルタ一付シガレツ ト において、 V f のばらつきが、 フ ィ ルタ一部材を卷装する卷紙等の材料 の通気性と は直接関係のない、 卷取紙とチップペーパーと の 密着性に関係する と ころ、 これを改善するために、 フ ィ ルタ 一部材を卷装する卷取紙にエンボスを施すこ と によって、 上 記密着性を緩和 し、 V f のばらつき を抑制 し得る こ と を開示 してレヽる。

本発明者らは、 こ の知見に基づき、 さ らに V f 値を安定化 させるべく 鋭意検討した結果、 エンボスを施したフ ィルター 卷取紙と チップペーパーと をエンボスの凸部のみにおいて接 着する こ と によ り 、 V f 値がよ り 一層安定化 し得る こ と を見 出し、 本発明を完成するに至った。

すなわち、 本発明によれば、 たばこ充填材および該たばこ 充填材の周囲を卷装する卷紙と からなるたばこ ロ ッ ドと 、 フ ィルター部材および該フィルタ一部材の周囲を一体的に卷装 する卷取紙からなる フィルターと 、 周方向に沿って配列され た複数の開孔を有し、 かつ該たばこ ロ ッ ドと該フ ィ ルターと を接続するチップペーパーと を備え、 該卷取紙は、 ほぼその 全面にエ ンボス が施され、 該卷取紙とチップペーパーと は、 該卷取紙のエンボスの凸部において選択的に該チップぺーパ 一 と 接着されている 、 フ ィ ルター付シガ レ ッ ト が提供され る。

本発明において、 卷取紙と チップペーパーと は、 複数の開 孔の形成領域を除いて接着され得る。 また、 本発明において、 エ ンボス の深さは、 1 0 なレヽ し 1 0 0 /z mである こ とが好ま しく 、 エ ンボス のピッチは、 1 0 0 なレヽ し 3 0 0 0 πιであ る こ と が好ま しい。

図面の簡単な説明

図 1 は、 本発明の第 1 の態様に係るフィルター付シガレ ツ ト を示す分解部分斜視図であ り 、

図 2 は、 本発明の第 2 の態様に係る フィルター付シガレツ ト を示す分解部分斜視図であ り 、

図 3 Αは、 本発明に用いられる卷取紙を展開 して部分的に 示す拡大平面図であ り 、

図 3 B は、 図 3 Aの線 III B — III B に沿った断面図であ り 、

図 4 は、 本発明に用いられる卷取紙の別の例を展開 して示 す概略平面図であ り 、

図 5 は、 本発明に用いられるチップペーパーへの糊の適用 を説明するための概略平面図であ り 、 および

図 6 は、 本発明のフィルター付シガレツ トのフ ィ ルタ一部 分をチップペーパーと と もに示す拡大概略断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明を図面を参照 して詳しく 説明する。 全図にお いて、 同一も しく は類似の要素は同一符号で示されている。

図 1 は、 本発明の第 1 の態様に係るフィルター付シガレ ツ トを示す分解部分斜視図である。 図 1 に示すフ ィ ルター付シ ガレツ ト 1 0 は、 たばこ ロ ッ ド 1 1 と フィルター 1 2 と を備 え、 通常のフィルター付シガレッ ト と 同様、 全体と して円柱 形状を有する。 たばこ ロ ッ ド 1 1 と フ ィルター 1 2 と は、 チ ップペーパー 1 5 によ り 接続されている。

たばこ ロ ッ ドは 1 1 は、 通常のシガレッ ト と 同様、 たばこ 充填材 1 1 1 と その周囲を卷装する卷取紙 1 1 2 からな り 、 例えば、 5 〜 1 O m mの直径および 4 0 〜 8 0 m mの長さ を 有する こ と ができ る。

フ ィ ルター 1 2 は、 たばこ ロ ッ ドの一端に配置され、 フィ ルター部材 1 2 1 と その周囲を卷装する卷取紙 1 2 2 からな る。 図 1 に示すフ ィ ルタ一部材 1 2 1 は、 単一のいわゆるプ レーンフィルター構造を有し、 通常のフ ィルター付シガレツ ト と 同様、 セルロースアセテー ト繊維等の繊維状フ ィ ルター 材によ り 構成される。 フィルター 1 2 は、 たばこ ロ ッ ド 1 1 と ほぼ同 じ直径を有し、 長さは、 通常のフィルターと 同様、 例えば 1 5 〜 4 0 m mであ り 得る。

フ ィルタ一部材 1 2 1 の周囲を一体に卷装する卷取紙 1 2 2 は、 コ レスタ通気度 1 0 0 0以上の通気性の高い ものを使 用する こ とが好ま し く 、 その厚さは、 1 0 〜 1 0 0 111でぁ り 得る。 こ の巻取紙 1 2 2 には、 そのほぼ全面に、 以後詳述 するエ ンボス 1 3 が施されている。

また、 チップペーパー 1 5 は、 卷取紙 1 2 2 の全体と卷紙 1 1 2 の一部と を覆っている。 チップペーパー 1 5 は、 例え ば、 2 0〜 5 0 m mのたばこ軸方向の長さ （幅） を有し得、 その厚さは 1 0〜 1 0 0 / mであ り 得る。 このチップぺーパ 一 1 5 には、 通気用の小開孔 （ベンチレーシヨ ン孔） 1 6 が シガレ ツ ト の円周方向に沿って一列、 複数列若しく は不規則 (図 1 では、 2列） に多数穿設される。 チップペーパー 1 5 の開孔 1 6 は、 静電気、 レーザ等の公知の手段によ り 形成す る こ と ができ る。 ベンチレーシヨ ン孔 1 6 は、 チップぺーパ 一 1 5 を卷取紙 1 2 2 と糊付けする前または後に形成する こ とができ る。

図 2 は、 本発明の第 2 の態様に係るフ ィ ルタ 一付シガレツ ト を示す分解部分斜視図である。 図 2 中、 図 1 の要素に対応 する要素には同一符号を付して説明を省略する。

図 2 の フ ィ ルタ ー付シガレ ツ トは、 フ イ ノレタ ー部材 1 2 1 が、 それぞれセルロ ースアセテー ト繊維等の繊維状フィルタ 一材料からなる第 1 のフィルターセク ショ ン 1 2 1 a と第 2 のフィルターセク ショ ン 1 2 1 b と 力、ら構成されるレヽゎゆる デュアルフ ィ ノレタ ー構造を有する。 第 1 の フ ィ ルタ ーセ ク シ ヨ ン 1 2 1 a お よ び第 2 の フ イ ノレ タ ーセ ク シ ョ ン 1 2 1 b は、 それぞれ、 例えば 5〜 2 0 m mの長さ を有する こ と がで き、 それらの合計の長さは、 例えば 1 5〜 4 0 m mであ り 得 る。 こ のデュ アルフ ィ ルタ ー構造の フ ィ ルタ 一部材 1 2 1 に おいて、 第 1 の フ イ ノレタ ーセ ク シ ョ ン 1 2 1 a は、 活性炭を 分散させていわゆるチヤ一コールフ イノレターとする こ と がで さ る。

これ ら第 1 および第 2 のフイノレターセク シ ョ ン 1 2 1 a お よび 1 2 1 b は、 それぞれ、 別体の第 1 の個別卷取紙 1 2 3 a および第 2 の個別卷取紙 1 2 3 b によ り 個別に過不足なく 各周囲を卷装されている （以下、 これら個別卷取紙を一括し て 1 2 3 と表示する こ と がある。 ） 。 これら個別卷取紙 1 2 3 は、 それぞれ、 1 0 0 0 コ レスタ単位以上の通気度を有す る こ と が好ま し く 、 その厚さ は 1 0 〜 ： Ι Ο Ο μ πιであ り 得 る。 個別卷取紙 1 2 3 a および 1 2 3 b によ り 卷装された第 1 および第 2 のフィルターセク シ ョ ン 1 2 1 a および 1 2 1 b は、 その全体が一体的に、 図 1 に示すシガレツ ト と 同様の、 エンボス 1 3 を施された卷取紙 1 2 2 に よ り 卷装されてい る。

さて、 図 1 および図 2 に示すフ ィ ルター付シガレツ トのい ずれにおいても、 フィルタ一部材 1 2 1 を一体的に卷装する 卷取紙 1 2 2 には、 好ま しく は格子状の凹部 （溝） のパター ンを有するエンボス 1 3 が施されている。

図 3 Aおよぴ図 3 Bは、 エンボス 1 3 が施された卷取紙 1 2 2 の一例を部分的に示す図である。 図 3 Aは、 平面図であ り 、 図 3 Bは、 図 3 Aの線 I I I B — I I I B に沿った断面図であ り 、 いずれも拡大して示されている。

図 3 Aおよぴ図 3 Bに示す卷取紙 1 2 2 に施されたェンボ ス 1 3 は、 矩形格子 （正方格子、 または長方格子） 状の溝パ ターンのエンボスであ り 、 卷取紙 1 2 2 の全体にわたっ て形 成されている。 エ ンボス 1 3 は、 ロー レ ッ ト状部材等の手段 によ り 型付け されて形成される。 図 3 Aおよび図 3 Bにおい ては、 これら図の左右方向 （以下、 「横」 方向と もいい、 例 えば、 チップぺーノ 一 1 5 のベンチレーシ ヨ ン孔 1 6 の配列 方向 と 実質的に直交する方向 とする こ と ができ る。 ） に互い に平行に延びる溝 1 3 1 — a 1 〜 1 3 1 - a 5 と 、 これら溝 と直交する方向 （以下、 「縦」 方向 と もい う。 ） 互いに平行 に延びる溝 1 3 1 — b 1 〜 1 3 1 — b 4 力 S現れている。 これ ら溝 1 3 1 — a l 〜 1 3 1 — a 5 、 1 3 1 — b l 〜 ： 1 3 1 — b 4 によ って規定される各平面矩形の領域は、 上から見て四 角錐台形状に突出する凸部 1 3 2 を構成している。

次に、 このよ う なエ ンボス 1 3 の好適な大き さ を卷取紙 1 2 2 の厚さ を含めて説明する。 図 3 Aおよび図 3 B におい て、 凸部 1 3 2 の実質的に平坦な頂面の縦方向の長さ を A、 横方向の長さ を A ' と し、 凸部 1 3 2 のすそから頂面の端縁 までの縦方向の長さ を B、 横方向の長さ を B ' と し、 横方向 に延びる溝の幅を C、 縦方向に延びる溝の幅を C ， と し、 縦 方向のエンボス ピッチ （ A + 2 B + C ) を D と し、 横方向の エンボス ピッチ （ Α ' + 2 Β ' + C ' ) を D ' と し、 各溝の 深さ （エ ンボス深さでもある） を Ε と し、 卷取紙 1 2 2 の厚 さ （エ ンボスを施す前と して） を F とする と 、 これらの好適 な寸法は、 それぞれ以下の範囲内にある。

Αおよび A ' それぞれ、 3 0〜 ： l O O O / m

Bおよび B ' それぞれ、 3 0 〜 ： 1 0 0 0 m

Cおよび C ' それぞれ、 3 0 〜 ； Ι Ο Ο Ο μ πι Dおよび D ' それぞれ、 0 0 〜 3 0 0 0 μ πι

E 1 0 〜 Ι Ο Ο μ ιη

F 1 0 〜 1 0 0 t m。

本発明においては、 特に、 エ ンボス深さ は、 浅すぎる と所 期の効果が得られず、 また深すぎる と 、 たばこ卷上げ機によ る卷上げ不良 （卷取紙 1 2 2 と チ ッ プペーパーの糊付け不 良） をもた らすおそれがある。 本発明において、 エ ンボス深 さは、 上に示したよ う に、 1 0 〜 1 Ο Ο μ ιη ( 0 . 0 ：! 〜 0 . l m m) である こ とが好ま しく 、 3 0 〜 6 0 μ πι ( 0 . 0 3 〜 0 . 0 6 m m) である こ と がよ り 好ま しい。 なお、 ェンボ ス深さは、 触針式三次元粗さ測定器 （例えば、 小坂研究所製 S E — 3 A K ) を用いて測定する こ とができ る。

また、 本発明において、 エンボス ピッチは、 大きすぎる と 溝が糊で塞がれて、 所期の効果が得られない。 エ ンボス ピッ チは、 上に示したよ う に、 1 0 0 〜 3 0 0 0 /i m ( 0 . 1 〜 3 m m) である こ と が好ま しく 、 3 0 0 〜 1 O O O ^ m ( 0 . 3 m m〜 l m m ) である こ と がよ り 好ま しい。

図 4 は、 斜方格子状の溝パターンを有するエンボス 1 3 を 施した卷取紙 1 2 2 の平面図である。 図 4 に示すエ ンボス に おいても溝 1 3 1 a 、 および溝 1 3 1 a と斜めに交差する溝 1 3 1 b の幅、 深さ （エンボス深さ） 、 エンボス ピッチは、 図 3 Aおよび図 3 B に関 して説明 したものが適用 される。 な お、 図 4 に明瞭に示される よ う に、 本発明において、 ェンボ ス 1 3 は、 卷取紙 1 2 2 同士の糊付け部 4 1 には形成しなく と も よい。 さて、 本発明において、 卷取紙と チップペーパーと は、 チ ップぺ—パーのベンチレ一ショ ン孔形成領域を実質的に除い て糊付けされ得る。 この場合、 例えば図 5 に示すよ う に、 糊 5 1 は、 チップペーパー 1 5 のベンチレーシ ヨ ン孔 1 6 が形 成された領域 5 2 を除いてチップペーパー 1 5 の裏面に付さ れる こ と と なる。 すなわち、 この場合には、 よ り 詳 しく 述べ る と 、 卷取紙と チップペーパーと は、 チップペーパーのベン チ レーシ ヨ ン孔の形成領域を実質的に除いた部分において、 卷取紙のエ ンボス の凸部において選択的に （すなわち、 凸部 においてのみ） 糊付けされる。 すなわち、 図 6 に誇張して示 すよ う に、 フ ィ ルタ一部材 1 2 1 を卷装する個別卷取紙 1 2 3 を一体的に覆 う 、 エンボス 1 3 を施した卷取紙 1 2 2 とべ ンチレーシヨ ン孔 1 6 を穿設 したチップペーパーと は、 ベン チレーシ ヨ ン孔 1 6 の形成領域 5 2 を除く 領域において、 ェ ンボス の凸部 1 3 2 の頂面においてのみ糊層 5 1 によ り接着 (点接着） され得る。 すなわち、 糊 5 1 は、 図 5 に関 して説 明 したよ う に、 ベンチレーシヨ ン孔 1 6形成領域 5 2 を除い た領域に対してほぼ全面に設け られ得るが、 卷取紙 1 2 2 に 対してはそのエ ンボス 1 3 の凸部と のみ接触 （点接触） して いる。 なお、 ベンチレーシヨ ン孔の形成方法によっては、 ベ ンチレーショ ン孔形成領域にもわたって糊付けする こ と もで さ る

卷取紙 1 2 2 と チッ プペーパー 1 5 と を接着する糊 5 1 は、 通常使用 されているポリ 酢酸ビニルまたはエチ レ ン 酢 酸ビニル共重合体を主体とする も のであ り 得る。 その適用時 の粘度は 5 0 0 c P 以上、 好ま し く は 5 0 0 〜 5 0 0 0 c P、 特に好ま し く は 5 0 0 〜 3 0 0 0 c P (いずれも、 B L 型回転粘度計でローター N o . 3 を使用 して 3 O r p m、 3 0 °Cで測定） である こ とが、 上記点接着を達成する上で好適 である。

上記の構成によ り 、 本発明に係る フ ィルター付シガレツ ト にあっては、 エンボス 1 3 によ り 卷取紙 1 2 2 とチップべ一 パー 1 5 と の密着性が緩和され、 ベンチレーシヨ ン孔 1 6 か ら卷取紙 1 2 2 への通気性が向上する。 またこれに加え、 卷 取紙 1 2 2 と チップペーパー 1 5 と は、 点接着によ り 接着さ れている ので、 ベンチレーシ ヨ ン孔 1 6 の形成領域 （ベンチ レーシ ヨ ン領域） 5 2 力 らフ ィ ルター 1 2 の吸口端に至る気 体流路がエンボス 1 3 の凹部 （溝） によ り 構成される こ と と なる。 チッ プペーパー 1 5 のベンチ レーシ ヨ ン孔 1 6 力、ら流 入した希釈空気は、 一部は上記ベンチレーシヨ ン領域 5 2 か ら上記気体流路を通って流れ、 一部はベンチレーシ ヨ ン領域 5 2 から卷取紙 1 2 2 を通過してフ イ ノレター部材 1 2 1 中を 流れる。 他方、 たばこ主流煙は、 その一部はフ ィルタ一部材 1 2 1 の先端 （吸口端と反対の端） から上記気体流路を通過 するが、 チップぺー ノ 一 1 5 のベンチ レーシ ヨ ン孔 1 6部位 を境に して、 ベンチレーシヨ ン領域 5 2 カゝら流入する上記一 部の希釈空気によ り お しだされて卷取紙 1 2 2 を通過し、 は じめから フ ィルタ一部材 1 2 1 を通って流れてきた残 り の主 流煙と合流する。 かく して、 本発明のフィ ルター付シガレ ツ トにおいては、 V f 値を大き く しかもそのばらつき を低く 設 定する こ と ができ る。

実施例 1

正方格子状の溝のパターンからなるエンボス 1 3 (図 3 A および図 3 B参照） を糊しろ以外の全面に設けた卷取紙 1 2 2 を使用 し、 以下の仕様で、 図 2 に示すデュアル構造の各種 フ イ ノレタ ー付シガ レ ッ ト （全長 8 4 m m、 卷周 2 5 m m) を 作製した。 なお、 卷取紙と チップぺ"パーと は、 酢酸ビエル 系接着剤 （粘度 ： l O O O c P ) を用いて接着 した。

[ シガ レ ツ ト の仕様]

< たば こ ロ ッ ド 1 1 >

通気抵抗 ： 8 0 m m H ₂ O

く フ イ ノレタ ー 1 2 〉

通常のデュアルフ ィルター

長さ ： 2 5 m m

個別卷取紙 1 2 3

通気度 ： 1 0 0 0 0 コ レスタ単位

卷取紙 1 2 2

通気度 ： 2 0 0 0 コ レス タ単位

正方格子状溝パター ンのエ ンボス加工

エンボス深さ ： 4 0 /i m

エ ンボス ピ ッ チ ： 表 1 記載

<チップペーパー 1 5 >

レーザー開孔 （ベンチ レー シ ヨ ン孔 1 6 ) 2列

通気度 ： 1 0 0 0

上記各シガレ ツ トについてそれぞれ 1 0 0個の試料を準備 し、 これら をベンチ レーシ ヨ ンメ ーターに取付け、 それらの フ ィ ルターベンチレーシ ヨ ン割合を測定した。 なお、 ェンボ ス を施 した卷取紙 1 2 2 を用いた本発明のシガ レ ツ ト におい ては、 卷取紙 1 2 2 と チッ プペーパー と の接着は、 点接着で ある こ と が確認されたが、 エ ンボス加工を施 していない巻取 紙を用いた比較の試料においては、 両者の接着は全面接着で めっ た。

結果を表 1 に併記する。 同表中、 A v e は、 フ ィ ルターべ ンチ レーシ ヨ ン割合の平均値、 S D はその標準偏差、 C Vは 下記の式 ：

C V = ( S D / A V e ) X I 0 0 ( % )

で表されるその変動係数である （以下、 同 じ。 ） 。 エンボス ピッチ と V f と の関係

表 1 に示すよ う に、 エンボスの形成されていない比較試料 に比べ、 本発明に係る試料は、 ベンチ レーシ ヨ ン割合が向上 し、 また該フ ィ ルターベンチ レーシ ョ ンのばらつき が小さ い こ と が確認された。 特に、 エ ンボス ピ ッチが小さ く なる ほ ど

V f 値のばらつきが小さ く なる こ と がわかる。

実施例 2

エンボス ピッ チを 2 . 1 m mまたは 0 . 6 4 m mに設定 し、 エンボス深さ を変化させた以外は、 実施例 1 と 同様に して、 下記表 2 〜 4 に示すフィルター付シガレツ ト を作製し、 その

m

V f 値を測定した。 エンボスを施した卷取紙 1 2 2 を用いた 本発明のシガレツ トにおいては、 卷取紙 1 2 2 と チップぺー パーと の接着は、 点接着である こ とが確認されたが、 ェンボ ス加工を施 していない卷 i 取紙を用いた比較の試料において は、 両者の接着は全面接着であった。 '

結果を表 2 〜 4 に表記する。

00 表 2 ： エンボス ピ ッチ = 2 . 1 m mでの

エンボス深さ と V f と の関係

n i

表 3 ： エンボス ピッチ = 0 . 6 4 m mでの

エンボス深-さ と V f と の関係

エンボス深さ（ m)

ェンホ 'ス

18 23 26 40 47 なし

Ave (%) 49.2

SD (%) 3 - 5 3.2 3.2 2.9 2.9 2， 4

CV (% ) 10.6 7.2 6.8 5.9 5.3 4.1 表 4 ： エンボス ピッチ = 0 . 6 4 m mでの

エンボス深さ と V f と の関係

H エンボス深さ（ μ m)

ェンホ ス 17 24 28 36 46 なし

Ave ( % ) 32.6

SD《 ） 3.8 3.3 3 · 4 2.8 2.4 2.5

CV (%) U1 7， 3 6.9 5.4 4.4 4 · 2 表 2 〜表 4 に示すよ う に、 エンボスの形成されていない比 較試料に比べ、 本発明に係る試料 oは、 V f が向上し、 そのば らつきが小さレヽこ と が確認された。

以上述べたよ う に、 本発明によれば、 フ ィルター付シガレ ッ トの V f を向上させるだけなく 、 V f 値のばらつきを減少 させる こ とができ る。 即ち、 シガレッ トのフィルターベンチ レーシヨ ンを確実に制御でき、 これによ り 所望の煙成分量を 安定に提供する こ と が可能と なる。 n i

as

Claims

請 求 の 範 囲

1 . たばこ充填材および該たばこ充填材の周囲を卷装する卷 紙力、らなるたばこ ロ ッ ドと 、

フ ィ ルタ一部材および該フ ィ ルタ一部材の周囲を一体的 に卷装する卷取紙からなるフィルターと 、

周方向に沿って配列された複数の開孔を有し、 かつ該た ばこ 口 ッ ドと該フ ィ ルタ ー と を接続するチップペーパーと を備え、

該卷取紙は、 ほぼその全面にエ ンボス が施され、 該卷取紙と チップペーパーと は、 該卷取紙のエ ンボス の 凸部において選択的に該チップペーパーと接着されている フ ィ ルタ ー付シガレ ツ ト。

2 . 卷取紙と チップペーパーと が、 複数の開孔の形成領域を 除いて接着されている請求項 1 に記載のフ ィ ルタ ー付シガレ ッ 卜。

3 . エ ンボス の深さが、 1 0 ない し 1 0 0 μ mである請求項 1 に記載のフ ィ ルター付シガレツ ト。

4 . エ ンボス の深さが、 1 0 ない し 1 0 Ο μ ιηである請求項 2 に記載のフ イ ノレタ ー付シガレ ツ ト。

5 . エ ンボス のピッチが、 1 0 0 ない し 3 0 0 0 mである 請求項 1 に記載のフ ィルター付シガレツ ト。

6 . エ ンボス のピッチが、 1 0 0 なレヽ し 3 0 0 0 mである 請求項 2 に記載のフ ィ ルタ ー付シガレ ツ ト。

7 . エンボスのピッチが、 1 0 0 なレヽ し 3 0 0 0 /z mである こ と を特徴 と する請求項 3 に記載のフ ィ ル タ ー付シガ レ ツ 6 卜 o

8 . エンボス の ピ ッ チが、 1 0 0 なレ、 し 3 0 0 0 ju mである 請求項 4 に記載のフ イ ノレター付シガ レ ツ ト。