明 細 書 変異ひーァミラーゼ 技術分野
本発明は、 アルカリ側に至適 pHを有し、 かつ酸化剤に対して優れた耐性を有し、 特に酸化剤配合洗浄剤用酵素として有用な液化型変異《 -アミラーゼ及びその遺 伝子に関する。 背景技術
洗浄剤には洗浄力を高める目的で種々の酵素が配合されており、 例えば澱粉汚 れに対してはひ一アミラーゼの配合が考えられる。 ところが、 洗浄剤には界面活 性剤が配合されており、 洗浄液の pHはアルカリ側であることから、 洗浄剤に配合 する 一アミラーゼはアル力リ ーアミラ一ゼであることが必要である。
ところで、 最近、 洗浄剤に酸化漂白成分を配合し、 汚れに対する洗浄力だけで なく漂白作用も期待した洗浄剤が上市されている。 このような酸化漂白剤配合洗 浄剤にもひ—アミラーゼを配合することが考えられる。 しかしながら、 通常のひ 一アミラーゼは酸化剤の存在下で失活しゃすく、 酸化漂白剤配合洗浄剤には配合 できなかった。
かかるひ —ァミラ一ゼに酸化剤耐性を付与しょうとする研究がなされている。 すなわち、 WO 94Z025 97には ^ 1 ichenif ormisひ —ァミラ一ゼのメチォ 二ン残基を非酸化性のァ ミ ノ酸、 特にロイ シ ン (L e u ) 、 スレオニン (Th r) 、 グリシン (G l y) に置換することによって酸化剤耐性変異タンパ クを得ており、 また WO 94 / 1 83 1 4及び WO 9 6 / 3048 1には同じ酵 素のメチォニン残基中 1 9 7位と 1 5位に相当する Me tを、 それぞれ特に A l a. I l e、 Th rと L e u、 Th r、 As p、 S e r、 Va l、 I l eに
変える酸化剤耐性と熱安定性が増すと報告されている。 しかしながら、 これらの 変異ひ —アミラーゼは、 いずれも中性〜酸性に至適 pHを有する酵素であり、 洗浄 剤用としては、 より至適 pHの高いアル力リ ひアミラーゼが望まれていた。
一方、 アル力 リ —ア ミ ラ一ゼに対する酸化剤耐性付与技術としては、 WO 9 6 Z 2 3 8 7 3に、 ひ一アミラーゼをコードする S E Q I D No. 1
(NCIB12512) を改変した酸化剤耐性変異ひ ーァミラーゼが報告されているのみ である。 そして、 WO 9 6 / 2 3 8 7 3によれば、 ^ licheniformisの ーァミ ラーゼ等の結果を踏まえ (W094/18314) 、 NC I B 1 2 5 1 2の図 2中の 2 0 2 位に相当する Me tを L e u、 P h e、 A l a、 Th r、 V a S e rに置換 すると、 2 0 OmMの H 202 処理に対して、 酸化剤耐性になると記載されている。 但し、 その酸化耐性は不充分なため、 この変異に加えて、 A r g 1 8 1 と G 1 y
1 8 2位を欠失させて (Suzuki et al. , J. Biol. Chem. , 264, 18933-18938, 1989) 、 さらに安定化したと報告されている。 しかしながら、 このようにして得 られた変異ひ —アミラーゼの酵素活性の半減期 ( t 1/2) は、 前者で 1 0〜2 0 分の範囲、 後者で 1 0〜3 0分の範囲でしかなく、 洗浄剤配合用酵素としては酸 化剤耐性及びその持続性のいずれも満足できるものではない。
従って、 本発明は、 アルカリ側に pHを有し、 持続的かつ強力な酸化剤に耐性を 有する —アミラーゼ、 その遺伝子、 及び当該ひ一アミラーゼを含有する洗浄剤 組成物を提供することを目的とする。 発明の開示
そこで本発明者は液化型アル力リ ひ ーアミラ一ゼの一種で Bacillus sp. SM-A P1378 が生産する酵素 (W094/26881) に着目して種々検討してきたところ、 配列 番号 1のアミノ酸配列のうち少なく とも 2 0 2位又はその相同位のメチォニン残 基を欠失又は任意の他のァミノ酸残基に置換すれば、 従来にない強力かつ持続的 な酸化剤耐性を獲得し、 かつアル力リ側での優れたァミラ一ゼ活性を保持した変
異ひーアミラーゼが得られることを見出し、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、 液化型アルカリひ一アミラーゼを構成する配列番号 1で 示されるアミノ酸配列又は当該配列に対して 9 5. 2 %以上の相同性を有するァ ミノ酸配列における 2 0 2位のメチォニン残基又はその相同位のメチォニン残基 が欠失又は任意の他のァミノ酸に置換されている変異ひ—ァミラーゼを提供する ものである。
また、 本発明は、 この変異ひ—アミラーゼをコードする遺伝子を提供するもの である。
また、 本発明はこの変異ひ一アミラーゼを含有する洗浄剤組成物を提供するも のである。 図面の簡単な説明
図 1〜4は、 Bacillus sp. KSM-AP1378 産生 —アミラーゼ (KSM- AP1378, KAM) の成熟酵素ァミノ酸配列とその他の Bacillus属細菌ひ—アミラ一ゼの成熟酵素ァ ミノ酸配列との相同性を示す図である。 NCIB 12512と NCIB12513 は W095/26397記 載のひ—アミラーゼ、 NCIB12289 は DK94/0353 (DK94-1271) 記載のひ一ア ミラー ゼ、 ίί 707 は Bacillus SP. ϋ 707 の生産するひ—ア ミ ラーゼ、 ΒΑΑ は ^ amylol iquefaciens> BSA は B. stearothermophi lus. BLA iiB. 1 ichenif ormisが それぞれ生産するひ—ァミラ一ゼ。 下記した *印は全てのひ—ァミラーゼで相同 性があることを示している。
図 5はァミ ノ酸欠失 (△ R G) 変異ひ -ァ ミ ラーゼの耐熱性とキレ一 ト剤 (EDTA、 EGTA及びゼォライ ト) 耐性を示す図である。 秦:野生型、 〇: △ RG、 Δ: ARG/Me t 2 0 2 Th r。 Aは耐熱性 (50mM Tris- HC 、 pH 8.5 中で各温度で 30分間処理) 、 B - Dはキレ一ト剤耐性 (50mM Tris - HC£、 pH 8.5 中、 各濃度の各種キレート剤存在下で 30°C、 30分間処理) 。
図 6は、 ひ一アミラーゼ遺伝子への変異導入と変異ひ—ァミラ一ゼ遺伝子の枯
草菌による菌体外高生産の模式図である。
図 7は、 ひ —アミラ一ゼ遺伝子への変異導入と変異ひ —ァミラーゼ遺伝子の枯 草菌による菌体外高生産の模式図である (図 6のつづき) 。 かっこ内の配列解析 の部分は図 6と重複している。
図 8及び図 9は、 枯草菌で発現させて完全精製したメチォニン 2 0 2位のァミ ノ酸置換各変異ひ 一アミラーゼの H202 酸化耐性を示す図である。 A :本発明 条件下 ( K A〇法) 、 5 0 mM T r i s -HC 緩衝液 ( 0. 1 mM C a C β 2 存在下) (pH8. 5) 中 2 % H2〇2 で所定時間処理した後の残存活性、 B : W〇 9 6/2 3 8 7 3に記載の条件下 (W法) 、 ブリッ トン—ロビンソン緩衝液 ( 0. 1 mM C a C ^ 2存在下) (pH9. 0 ) 中、 2 0 0 mM H202 で所定時間 比較の為に、 Bには NC I B (12215 W096/23873の SEQ ID No. 1 ) のひ —アミラ ーゼの結果を付記してある (図中、 破線) 。 〇: H202 非存在下で前処理 (対 照) 、 秦:所定濃度の H202 で前処理。
図 1 0及び図 1 1は、 枯草菌で発現させて完全精製したメチォニン 2 0 2位の ァミノ酸置換各変異 α—ァミラ一ゼの Η 202 酸化耐性を示す図である。 Α :本 発明条件下 ( K A〇法) 、 5 0 mM T r i s - H C 緩衝液 ( 0. 1 mM C a C ^ 2存在下) (pH8. 9 ) 中 5 0 0 mM H2〇2 で所定時間処理した後の残 存活性、 B : W09 6Z2 3 8 7 3に記載の条件下 (W法) 、 ブリ ツ トン一 口ビ ンソン緩衝液 ( 0. I mM C a C _g 2存在下) (ρΗ9 · 0 ) 中、 2 0 0 mMH2O2 で所定時間比較の為に、 Bには NC I B (12215 W096/23873の SEQ IDNo. 1 ) の α—アミラーゼの結果を付記してある (図中、 破線) 。 〇: Η202 非存在下で 前処理 (対照) 、 ·:所定濃度の Η202 で前処理。
図 1 2は、 枯草菌で発現させて完全精製した ARG/Me t 2 0 2 T h r変異 α—アミラーゼの H2〇2 酸化耐性を示す図である。 A :本発明条件下 (KAO 法) 、 5 OmM T r i s — HC ^緩衝液 ( 0. 1 mM C a C £ 2 存在下) (pH 8. 9) 中 5 0 OmM H202 で所定時間処理した後の残存活性、 〇: H2〇2 非
存在下で前処理 (対照) 、 秦:所定濃度の H202 で前処理。
図 1 3は、 枯草菌で発現させて完全精製したメチォニン 2 0 2位のァミノ酸 置 換変異ひ—アミラーゼの pH—活性曲線である。 A :野生型、 B : Me t 2 0 2 Th r。
図 1 4は、 枯草菌で発現させて完全精製したメチォニン 2 0 2位のァミノ酸置 換変異ひ一アミ ラーゼの温度—活性曲線である。 各温度で 5 OmM T r i s - HC 緩衝液 (pH8. 5 ) 中で 5分間反応後、 活性を測定した。 A :野生型、 B : Me t 2 0 2 L e u。 発明を実施するための最良の形態
本発明の変異ひーァミラ一ゼは、 液化型アル力リ ひ —アミラ一ゼを変異させて 得られるものであり、 該原料液化型アルカリひ一アミラーゼの例としては、 本発 明者らが先に報告した WO 9 4 / 2 6 8 8 1記載の野生型液化型アル力リひ —ァ ミラーゼ (バチルス エスピー (Bucillus sp. ) KSM- AP 1 3 7 8 (FERM BP - 3048 (原寄託日 1989年 7月 24日) として、 工業技術院生命工学工業技術研究 所 (あて名 : 〒305- 0046 日本国茨城県つくば巿東一丁目 3号) にブダぺスト条 約に基づいて寄託されている) が举げられる。
本発明の変異ひ ーァミラーゼは、 配列番号 1で示されるァミノ酸配列を有する 液化型ひ —ァミラーゼの少なく とも 2 0 2位のメチォニン残基が欠失又は任意の 他のアミノ酸残基に置換されていればよい。 ここで、 任意の他のアミノ酸残基と しては、 非酸化性のァミ ノ酸残基であれば特に限定されないが例えば T h r、 I 1 e、 L e u, A l a, V a 1又は S e rが好ましい。
配列番号 1の、 2 0 2位のメチォニン残基のみを欠失させるか、 他のアミ ノ酸 に置換した本発明の変異ひ —アミラーゼは、 5 0 OmMという高濃度の H 202 存 在下であっても活性の半減期 ( t 1/2) は数時間に及ぶ (野生型ひ—アミラーゼ の t 】.,2 は約 1 0〜 2 0分) ものであり、 WO 9 6 / 2 3 8 7 3記載の変異ひ一
ァミラ一ゼに比べてその酸化剤耐性及び持続性において格段に優れている。
このように、 本発明の Me t 2 0 2位の非酸化性アミノ酸への置換は強力な酸 化剤である H 202 に対し、 高濃度でも耐性を有する。 大変おどろく事実は、 我 々の原料ひ—ア ミ ラーゼァ ミ ノ酸配列と WO 9 6 Z 2 3 8 7 3の NC I B 1 2 5 1 2 (S E Q I DNo. 1 ) のそれは、 9 5. 1 %の相同性があること である。 ァミノ酸で異なるのは 4 8 5個の全ァミノ酸中 2 4個にすぎず、 ひ —ァ ミラーゼファ ミ リーでよく保存されている I、 II、 ΠΙ、 IV領域においては 0個 である。 従って、 本発明の原料ひ—ァミ ラ一ゼの配列は NC I Β 1 2 5 1 3 (W095/26397) 、 NC I Β 1 2 2 8 9 (DK1271/94) 、 Bacillus sp. ίί 7 0 7、 amylol iquefaciens B. stearothermophi lus. B. lichenifonnisとのそれら では、 それぞれ 8 6. 6 %、 9 4. 7 %、 8 6. 4 %、 6 6. 7 %、 6 8. 6 % 及び 6 8. 9 %であるので、 本発明で用いる原料ひ—アミラーゼのアミノ酸相同 性は配列番号 1のァミノ酸配列に対し 9 5. 2 %以上が好ましい。
さらに、 配列番号 1のひ —アミラ一ゼの場合、 2 0 2位のメチォニン残基以外 のメチォニン残基、 例えば 9、 1 0、 1 0 5、 1 1 6、 2 0 8、 2 6 1、 3 0 9、 3 8 2、 4 3 0及び 4 4 0位のメチォニン残基を欠失、 又は他の了ミノ酸に置換 しても酸化剤耐性は得られないので、 これらのメチォニン残基は特に改変する必 要がない。 また、 2 0 2位のメチォニン残基を他のアミ ノ酸に置換する場合、 Th r、 I l e、 L e u, A l a, Va l又は S e rへの置換が好ましい。
また、 さらに配列番号 1の 1 8 1位のアルギニン残基及び 1 8 2位のグリシン 残基が欠失したひ一アミラーゼは、 酸化剤耐性に加えて、 熱耐性 (キレート剤耐 性) も有するので特に好ましい。
また、 本発明で用いた原料野生型ひ -ァ ミ ラ一ゼのァ ミ ノ酸配列は、 B.1 ichenif ormisや B. amylol iquefaciens> B. stearothermophi lusなどの工業用 一アミラーゼに較べ元々タンパク工学的には有利な性質を有しており、 Me t 2 0 2 X (Xは任意のアミノ酸) と RG欠損変異酵素を創成するだけで、 飛躍的
な抗酸化性と耐熱性 (キレート剤耐性) が付与されるので、 これらの変異の単独、 あるいは組み合わせで工業上、 大変有利な性質を有する変異ひ-アミラーゼが得 られる。
本発明の変異 —ァミラーゼは、 例えば、 配列番号 iのァミノ酸配列をコード する DN Aに部位特異的変異を導入して、 変異ひ一アミラーゼをコードする遺伝 子及びこれを含有するべクタ一プラスミ ドを得、 次いで該プラスミ ドを用いて宿 主を形質転換するか、 染色体相同組換えにより形質転換体を得、 これを培養する ことにより製造される。
まず、 配列番号 1のアミノ酸配列を有する液化型アル力リ ーアミラーゼをコ 一ドする DNAは、 例えば特開平 8 - 3 3 6 3 9 2号記載の方法に従って得るこ とができる。
部位特異的変異の方法としては一般的に行なわれている方法であればいずれも 採用できるが、 例えば Clonetech社の Transformer Site-Directed Mutagenesis Kit;、 TaKaRa社の Si te - Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Km Kit等を用いて行なうことができる。
酸化剤耐性変異ひ —ァミラーゼを産生するクローンのスクリーニングは、 形質 転換体を可溶性澱粉含有培地で培養することにより行なわれる。
次に、 本発明方法を実施するにあたって採用する一般的な方法について説明す る
〔染色体 DNAの抽出法〕
上述の菌体から染色体を分離するには、 常法、 例えば Saito & Miura の方法 (Biochim. Biophys. Acta, 72, 619 - 629, 1963) に従って行なえば良い。
〔大腸菌へのプラスミ ド DN Aの導入法〕
大腸菌へのプラスミ ド DNA導入はコンビテン トセル (TaKaRa社) を用いて行 なった。 尚、 ァミラ一ゼ活性形質転換体の選択のために固体 L B培地には 0. 6 %のス夕一チアズレ (シグマ社製) を添加した。
〔無細胞抽出液及び培養上清液の調製法〕
目的プラスミ ド DNAを内在した大腸菌をテトラサイクリ ン ( i 5 / g/τηβ) 入りの L B液体培地 ( 5 で 1 5〜2 4時間振とう培養した。 培養液を遠心 し得られた菌体ペレツ トを の 5 OmM Tris-HC (pH8. 0 ) で懸濁し、 菌体 懸濁液に対し超音波処理装置を用いて細胞破砕を行なった。 細胞破砕液を遠心し 得られた上清を無細胞抽出液とした。 また、 培養後の培養液を遠心分離して得ら れる上清液を酵素の測定に供した。
〔プラスミ ド DN Aの調製法〕
組換え大腸菌からのプラスミ ド DN Aの調製は常法により Maniatis等の方法 (Moleculer Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, NY, U. S. A. 1982) を用いることができる。
〔塩基配列の決定〕
塩基配列の決定は、 Maxam- Gilbert の化学修飾法 (Methods Enzymol. , 65, 499-559, 1980) 又はジデォキシヌクレオチド鎖終結法 (Sanger et al. , Pro Natl. Acad. Sci., U. S. A., 74, 5463-5467, 1977 ; Smith et al. , Nature, London, 321, 674-679, 1986) などを用いて決定することができる。 )
〔部位特異的変異の導入法〕
Clontech社のプロ ト コ一 ノレ(こ準じて、 Transformer Site— Directed Mutagenesis Kit (2nd version ) や TaKaRaf土の Si te- Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Km kit を用いて行なうことができる。
〔ァミラーゼ活性測定法〕
各酵素のアミラーゼ活性は 3, 5—ジニトロサリチル酸法 (DNS法) で測定 した。 5 OmM T r i s - HC £緩衝液 (pH8. 5 ) 中に可溶性澱粉を含む反応 液中、 4 0°Cで 1 5分間の反応を行なった後、 生成した還元糖 DNS法で定量す ることによって測定した。 酵素の力価は 1分間に 1 mo^のグルコースに相当す る還元糖を生成する酵素量を 1単位とした。
〔タンパク含量定量法〕
牛血清アルブミ ンを標準として、 Bio- Rad 社の Protein Assay Kit を用いて定 量した。
〔H2Q2酸化耐性度の検定〕
( 1 ) 先ず、 サンプルのアミラーゼ活性を予め測定しておき、 希釈しないで直接 DNS法で測定できるアミラ一ゼ酵素濃度の約 2倍ァミラーゼ酵素濃度まで適当 な緩衝液、 例えば 5 OmM T r i s - HC ^ (pH8. 5又は 8. 9) 緩衝液によ つて希釈しておく。
( 2) 試験管に力タラ一ゼ (ベーリ ンガーマンハイム社, 2 0 mg/τηβ) を 5 a £ 分注しておく (サンプル数 X 5本) 。
( 3 ) 3 0 %過酸化水素水 (和光純薬社) を緩衝液で最終濃度が 2 0 Oii 又は 5 0 OmMとなるように希釈しておく。
( 4 ) スクリユ ーキャップ付き試験管をサンプル数 X 2本用意し、 1本には ( i ) で調製した希釈酵素液を 1 と、 緩衝液 1 を混ぜ合わせた溶液を、 もう 1本に は ( 1 ) で調製した希釈酵素液を 3 ml注入し 3 0 °C又は 4 0°Cに保温した。
( 5 ) ( 3) で調製した過酸化水素水溶液 を 4°Cで保温している希釈酵素液 3 τηβ入りの試験管に添加し素早くよく混ぜ合わせた。 過酸化水溶液を添加してか ら所定時間放置後の反応液を各々 7 0 0 / ^サンプリ ングし ( 2) で用意した力 夕ラーゼ入りの試験管に注入し酸化反応を停止した。 注入後は活性測定まで氷中 に置いておいた。 同時に ( 4) で 3 0°C又は 4 0 °Cに保温中の過酸化水素水無添 加のサンプルも氷中に移動した。
( 6 ) 各々のサンプルの残存アミラーゼ活性を DNS法で測定し、 過酸化水素に 対する酸化剤耐性を求めた。 尚、 3 0 °C又は 4 0ての保温のみでァミラーゼ活性 が低下しないことを確認するために ( 5 ) で氷中に置いた過酸化水素水無添加サ ンプルのァミラ一ゼ活性及び ( i ) で調製した希釈酵素液のァミラ一ゼ活性も同 時に測定した。
かく して得られる本発明変異 —アミラーゼは、 酸化剤に対する耐性が極めて 高く、 かつ持続的であることから酸化剤、 漂白剤を含む洗浄剤、 澱粉液化,糖化 用組成物等の配合成分として有用である。
ここで本発明の洗浄剤には、 上記変異ひ 一アミラーゼ以外に、 さらに、 枝切り 酵素.(例えばプルラナ一ゼ、 イソアミラーゼ、 ネオプルラナーゼなど) 、 ひ —グ ルコシダ一ゼ、 グルコアミラーゼ、 プロテア一ゼ、 セルラーゼ、 リパーゼ、 ぺク チナーゼ、 プロ トぺクチナーゼ、 ぺクチン酸リアーゼ、 パーォキシダーゼ、 ラッ カーゼ及び力夕ラーゼから選ばれる 1種又は 2種以上の酵素を配合することがで きる。
また、 洗浄剤に通常配合されるァニオン界面活性剤、 両性界面活性剤、 ノニォ ン界面活性剤、 カチオン界面活性剤等の界面活性剤 ;二価金属イオン捕捉剤 (キ レー ト剤) 、 アルカ リ剤、 無機塩、 再汚染防止剤、 塩素捕捉剤、 還元剤、 漂白剤、 蛍光染料可溶化剤、 香料、 ケーキング防止剤、 酵素の活性化剤、 酸化防止剤、 防 腐剤、 色素、 青味付け剤、 漂白活性化剤、 酵素安定化剤、 相調節剤等を配合する ことができる。
洗浄剤の形態は、 用途に応じて選択することができ、 例えば液体、 粉末、 顆粒 等とすることができる。 また、 本発明洗浄剤組成物は、 衣料用洗浄剤、 漂白洗浄 斉 ij、 自動食器洗浄機用洗浄剤、 排水管洗浄剤、 義歯洗浄剤等として使用する二と ができるが、 特に衣料用洗浄剤、 漂白洗浄剤又は自動食器洗浄機用洗浄剤として 好適に使用することができる。 実施例
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明はこれら実施例 に何ら限定されるものではない。
実施例 1
( 1 ) 液化型アル力リ ひ —アミラーゼ遺伝子への変異導入。
TaKaRa社の Site - Directed Mutagenesis System Mutan - Super Express Km kit 及び 2 0 2位の Me tのコ ドンを他のァミノ酸のコ ドンに置換し得る変異導入プ ライマ一を用いて、 2 0 2位の Me tをコードするコ ドンに対する変異を行なつ た。
例えば変異導入プライマ一として 5 ' TAC CTTCTGTATGCAGAC ATTGAT 3 ' の 2 4mer を用いると、 本配列中 7〜 9番目に位置する C T G 配列は L e uをコードする配列でァニールする铸型配列の 2 0 2位 Me tをコー ドする ATG配列の位置に相当し、 ATGから CTGへの配列の入れ換わりによ りメチォニン残基がロイシン残基に置き換わることになる (以後 Met202Leu と略
5己する) 。
本発明で Me tの 2 0 2位に変異導入して酸化耐性となって変異ひ一アミラー ゼタンパクは Me t 2 0 2 L e uの他に 5種類あり、 用いた変異導入プライマー を以下に示す。
5 ' TAC CTTXXX*TATGCAGACATTGAT 3 ' Me t 2 0 2 A 1 a GCA
M e t 2 0 2 I 1 e ATC
M e t 2 0 2 S e r TC A
Me t 2 0 2 Th r AC A
M e t 2 0 2 V a 1 GTG
(M e t 2 0 2 C y s TGC)
(*XXXは置換される 3塩基)
変異導入の具体的方法を以下に示す。
①変異導入用プラスミ ドベクタ一 p KF 1 9 Kへのひ—ァミラーゼ遺伝子の導 入
ひ—アミラ一ゼ高生産用プラスミ ド pHS P L AMY 2上の高発現プロモー夕 一領域から液化型 —アミラ一ゼ構造遺伝子を含む 2. 1 kb断片を P CRによつ
て増幅しプラスミ ド p K F 1 9 Kの S m a I部位に挿入した ( p K F 1 9 LAMYと命名) 。
②変異導入 P C R
リアクションチューブ ( 0. 5^) に以下の反応液を調製する。 反応液組成は 踌型 DNA (pKF19LAMY) 1 0 ng、 セレクショ ンプライマー 5 pmo 、 リ ン酸化済 み変異導入プライマ一 5 pmo£、 10Xし A PCR ノくッファー II a H、 dNTP混合液 (各 2. 5mM) ίΐ Ά、 TaKaRa LA TaqO.5 £、 計 5 0 _^。 解離 9 4 °C 1分間、 ァニール 5 5 °C 1分間、 伸長 7 2 °C 3分間を 2 5サイクル、 その後 4°C 1 0分間 の条件で P CRを行なった。 P CR断片精製キッ ト (ベ一リ ンガーマンハイム社) によって増幅 DN Aを精製し形質転換に用いた。
③大腸菌 MV 1 1 8 4株への導入と変異の確認
大腸菌 MV 1 1 8 4コンビテン トセル (TaKaRa社) を用い通常のコンビテン ト セル法で P C R産物を大腸菌 MV 1 1 8 4株 (araA(lac-proAB)rpsLthi( Φ 80 lacZAM15)A(srl-recA)306: :TnlO(tetr)F' [traD36proAB+lacIqlacZAM15) へ導 入した。 カナマイシン ( 5 0 a g /τηβ) を含む L B寒天培地 (パク ト トリプトン 1 %、 酵母エキス 0. 5 %、 塩化ナトリウム 1 %、 寒天 1. 5 %) 上に生育して きたコロニー数個からプラスミ ド DNAを調製し、 配列解析を行なって変異を確 ρί^しに ο
( 2 ) 酸化剤耐性変異ひ —アミ ラーゼのスクリーニング
上述の方法で変異ひ -アミラーゼを得る目的で、 先ず、 各形質転換体培養液を 1 2 0 0 0 rpm 1 5分遠心し培養上清を回収した。 各培養上清に最終濃度 2 %と なるように過酸化水素水を添加し 3 0°Cで 3 0分間放置後残存アミ ラーゼ活性を 測定した。 また、 同時に、 過酸化水素水無添加での同条件処理後の各培養上清中 のァミ ラーゼ活性も測定した。
過酸化水素処理後の残存活性を野生型酵素と比較して酸化剤耐性が高いと判断 される変異体として 1 8種が得られた ( 8 5〜 1 0 0 %活性が残存) 。 選択され
た形質転換体 1 1種から各々の有するプラスミ ドを調製し配列解析を行なった結 果、 2 0 2位のァミノ酸がメチォニン残基から、 スレオニン残基 ( 2種) 、 セリ ン残基 ( 2種) 、 ノ リ ン残基 (2種) ロイシン残基 ( 1種) 、 イソロイシン残基 ( 3種) 、 又はァラニン残基 ( 1種) に各々置き換わっていることが明らかとな つた。 これらは部位特異変異で得られた酸化耐性変異ひ一アミラーゼと置換され たァミ ノ酸が符号していた。 これらの得られた変異ひ —ァミラーゼ遺伝子又は夕 ンパクを、 それぞれ Me t 2 0 2 T h r , M e t 2 0 2 I l e、 M e t 2 0 2 L e u, M e t 2 0 2 A 1 a, M e t 2 0 2 V a Me t 2 0 2 S e rと命名 した。 Me t 2 0 2 Cy sは、 酵素を完全精製して混液すると白濁して沈澱した。 おそらく、 酵素分子間でジスルフィ ドを結合して不溶化したと思われる。
( 3 ) 大腸菌で発現させた培養液を遠心分離して得られた変異ひ -ァミ ラーゼ (上清) を 6 0 %硫安で沈澱させて、 透析した後、 DEAE— To y o p e r 1 6 5 0 Sのカラムの非吸着部分を濃縮した標品について、 酸化剤 (H202) 耐性 を確認した結果、 M e t 2 0 2 C y sを除く変異 α—ァミ ラーゼは、 5 0 mM T r i s - H C ^緩衝液 (pH 8. 5 ) 中で 1〜 3 %の^12〇2 存在下で 3 0 °C- 3 0分間処理した後でも 7 5 %以上の残存活性があった。
(4 ) 同様にして適当な下記のプライマ一を用いてその他のメチォニン残基、 す なわち 9、 1 0 5、 1 1 6、 3 8 2及び 4 3 0位の Me tを適当なァミノ酸に置 換した。
Me ΐ 9 L e υ : 5 ' AC GAATGGG AC C
TT 3 '
Me t l 0 5 I l e : 5 ' GGGGATGTC
AGGT 3 '
Me t l l 6 A s p : 5 '
GGTG 3 '
Me t 3 8 2 L e u : 5 ' GGTGTTCCTTCG
AATT 3 '
Me t 4 3 0 I l e : 5 ' C G ATGG
GC C A 3 '
これらのアミノ酸置換については、 無作為のアミノ酸にすると、 立体構造障害 から正常タンパク構造をとりえなかったり、 とりえても活性発現阻害が考えられ たので、 ^ licheniformisのひーァミラーゼのァミ ノ酸配列と相当するァミノ酸 を選択した (図 1〜図 6参照) 。 また、 特表平 8 - 5 0 0 2 4 3号によれば、 ^ stearothermophi lus由来液化型 α -Ύミラーゼの 2 0 2位及び 2 0 8位のメチォ ニン残基の一方若しくは両方の置換体が安定化すると記載されており、 W09 6
/ 2 3 8 7 8においても NC I Β 1 2 5 1 2 一アミラーゼでも同様の記載があ るので変異プライマ一として
Me t 2 0 8 Ty rを調製した。
ところで公知の Suzuki et al. (J. Biol. Chem. , 264, 18933-18938, 1989) の 報告、 すなわち特異的なアルギニンーグリシンの 2アミ ノ酸欠失が我々のひーァ ミラーゼでも再現されれば、 酸化剤耐性のみならず、 熱安定性が上昇することが 期待される。 そこで、 野生型の当該ひ— Ύミ ラーゼ遺伝子及び M e t 2 0 2 Th r変異を有するひ —アミラーゼ遺伝子の、 Suzukiらの報告に相当する 1 8 1 位アルギニンと 1 8 2位グリシンを、 以下の変異導入プライマ一を用いて欠失さ せることによって、 2種類の欠失変異ひ—アミラーゼ (以下それぞれ、 ARG及 び ARGZMe t 2 0 2 Th rと略する) を創製した。
△ RG : 5 ' AAAATATATAAATTC (AG A) (GGT) AC C G
GAAAGGCATGGGACTGG 3 ' (力ッコ内は除いた塩基を 示す)
前記の変異プラスミ ドを大腸菌で発現させた後精製し、 H202 に対する酸化 耐性を調べた結果を表 1に示す。
表 1
*
残存活性 (%)
変異ァミラ一ゼ H2 02処理濃度 (%)
0 1.0 2.0 3.0
野生型 100 18.8 4.9 4.1
Met9Leu 100 15.6 4.5 3.4
Metl05Leu 100 14.8 5.2 4.1
Metll6Asp 100 20.1 5.3 4.0
Met382Leu 100 19.7 4.9 3.9
Met430Leu 100 18.5 5.6 5.2
Met208Tyr 100 19.1 5.2 4.3
Met202Leu (対照) 100 90 86 78
△ RG (対照) 100 19 4.4 2.9
ARG/Met202Thr 100 95 93 92
*50mM Tris- HC^ (ρΗ8·5)で 30°C、 30分間 H202で前
処理した。 それぞれ、 H202 無添加系の活性を
100%として相対値で示した。 表 1から明らかなように M e t 9 L e u、 Me t l 0 5 I l e、 Me t l l 6 A s p、 M e t 3 8 2 L e u、 M e t 4 3 0 I 1 e、 M e t 2 0 8 T y r と
△ RGのいずれも非変異酵素 (野生型酵素) と同等の酸化耐性しかなく、 全く酸 化剤耐性が無いことがわかる。 一方、 高い酸化剤耐性を示した M e t 2 0 2 T h r に△ R G変異を導入した△ R G/M e t 2 0 2 T h rの場合、 対照 した Me t 2 0 2 L e uと同様の高い酸化剤耐性を示した。 さらに、 本酵素及び
△ RGの場合、 野生型酵素と比べ飛躍的に熱耐性とキレート剤耐性 (EDTA、 EGTA及びゼォライ ト) が向上していることが、 図 5より明らかである。
( 5) 上記の如く して得られた 7種類の高濃度 H2〇2 酸化耐性変異ひーァミラ
—ゼの大量培養を行なった。 変異遺伝子を ^ subtilis I SW 1 2 1 4株 ( uA 8 metB5 hsd l) にプロ トプラスト法 (Chang & Cohen, Mol. Gen. Genet. , 168, 111-115, 1979 ) により形質転換し (図 6及び図 7参照) 、 コーンスティープリ カー, 4 % ; トリプトース, 1 % ; 肉エキス, 1. 0 % ; リ ン酸第 1 カリゥ厶, 0. 1 %, Mg S〇4, ΝΗ2〇, 0. 0 1 %, マル ト 一ス 2 % ; C a C ^ 2, 0. 1 % ; テトラサイクリ ン, 1 5 を含有する液体培地で 3 (TCで 3日 間、 坂口フラスコ中で培養した。 得られた培養上清液を硫安分画 (〜 6 0 %飽和) して l OmM T r i s— HC ^緩衝液 (pH7. 5 ; 2 mM C a C 2を含む) で 一昼夜透析した。 透析後、 同じ緩衝液で平衡化した DE AE— Toyopearl カラム に添着させ、 通過させた後、 この溶液を上述の緩衝液で平衡化した C M - Toyopearlカラムに添着すると吸着し、 N a C で連続勾配によって、 目的の酵 素が溶出された。 この溶出液を PM— 1 0 メンブランフィルタ一 (アミコン社) 上で濃縮した後、 上述の緩衝液で透析することによつて完全精度標品が得られた。 得られた標品の全てが、 S D S—電気泳動 (Laemmli, Nature, London, 227, 680-685, 1970 ) で単一バンドを与え、 分子量も全て約 5 5 KD aと決定された。 得られた各変異ひ 一アミラーゼの完全精製標品を 2 % (588mM) の H 202を含 む 5 OmMトリス緩衝液 (pH8. 5 ) 中、 3 0 °Cでインキュベートした後、 残存す るアミラーゼ活性を測定することによって、 酸化剤耐性度を検定した (KAO 法) 。 その結果、 図 8〜図 1 2に示すように野生型ひ—アミ ラーゼや ARGの活 性は速やかに低下したが、 各変異ひ —アミラーゼは 1時間のィンキュベ一ト後に 於いても 8 0 %以上の高い残存活性を示した。 また、 H202濃度を 2Mまで高め た条件 (30で、 30分処理) に於いても、 各変異 α—アミ ラーゼは高い残存ア ミ ラ ーゼ活性を発揮し、 極めて高い酸化剤耐性能を獲得していることが明らかになつ た。 一方、 WOZ 2 3 8 7 3に於いて、 酸化剤耐性が向上した変異アミラーゼが 開示されているカ^ これらは 2 0 0 mMの Η2〇2と 0. 1 mM C a C ^ 2を含 む 5 0 millプリ ッ トン緩衝液 (pH9. 0 ) 中、 4 0 °C、 2 0分間の処理 (W法) に
よって 4 3〜2 0 %の残存活性を示すとされている。 本発明の変異ひーァミラー ゼの酸化剤耐性度をこの W法を用いて検定したが、 1時間の処理後にも 8 0 %以 上の残存活性を示し (図 8〜図 1 2) 、 W0/ 2 3 8 7 3の変異酵素に比べて極 めて高い酸化剤耐性を獲得していることが明らかになった。
得られた変異ひ —ァミラーゼのタンパク含量を前記の方法により測定し、 その 比活性を算出した。 その結果、 野生型が 4 0 0 0 - 5 5 0 0であるのに対し、 M e t 2 0 2 S e r力 7 0 0 — 7 5 0、 M e t 2 0 2 T h r力く 2 2 0 0 — 2 4 0 0、 Me t 2 0 2 V a lが 1 1 0 0 - 1 4 0 0、 M e t 2 0 2 A l aが 1 3 5 0— 1 5 0 0、 Me t 2 0 2 C y sが 1 4 5 0 - 1 6 0 0、 Me t 2 0 2 I 1 e力 1 6 0 0 - 1 8 0 0、 M e t 2 0 2 L e u力べ 1 6 0 0 — 2 0 0 0、 △ R Gが 3 5 0 0 - 4 5 0 0、 Δ R G/M e t 2 0 2 T h rで 2 0 0 0 - 2 5 0 0. NC I B 1 2 5 1 2. NC I B 1 2 5 1 3及び NC I B 1 2 2 8 5が 4 0 0 0 - 4 5 0 0. licheniforniisが約 1 3 0 0 (それぞれ単位/ mg夕ンパ ク) であった。
実施例 2
得られた H2〇2 酸化耐性変異ァミラ一ゼ Me t 2 0 2 L e uと Me t 2 0 2 Th rを l OmM TE AD/2 0 mM N a B〇 4 の漂白系で 5 0 mM T r i s— HC ^緩衝液 (pH8. 5 ) 中、 4 (TCで 1時間保持した。 処理後の残存アミラー ゼ活性を測定したところ、 野生型 (非変異ひ—アミラーゼ) 力 \ ほぼ完全失活し たにもかかわらず、 Me t 2 0 2 L e uで 7 7 %、 Me t 2 0 2 Th rで 8 0 % の活性を保持していた。
実施例 3
造粒化した Me t 2 0 2 Th rを A社の超コンパク ト洗剤中に 5 %
配合した後、 4 0°C相対湿度 8 0 %の保存庫で 4週間保存した。 造粒品をひろい 出し、 2mMの C a C £ 2 を含む 5 OmM T r i s— H C 緩衝液 (pH 8. 5 ) に 溶解した後、 遠心分離 ( 1 2 0 0 O x g, 2 0分間) して得られる上清液の残存
ァミラーゼ活性を測定した。 野生型と Me t 2 0 2 T h rの処理前の比活性をそ れぞれ 1 0 0とした場合、 残存活性は、 前者で 5 5 %、 後者で 8 8 %であった。 実施例 4
subtilis I SW 1 2 1 4を宿主として発現させ、 菌体外に生産された組換 えひ 一アミラーゼ、 Me t 2 0 2 L e u、 Me t 2 0 2 I 1 e、 M e t 2 0 2 T h r、 M e t 2 0 2 V a M e t 2 0 2 C y s , M e t 2 0 2 A 1 a , Me t 2 0 2 S e r , 野生型ひ 一アミラ一ゼ及び△ R Gを前記の手法を用いて精 製した。 その精製品について SDS—電気泳動を行なうと、 それぞれ単一バン ド として検出され、 分子量は約 5 5 KD aと算出された。 それぞれの収率は 4 0〜 6 0 %の範囲であった。
参考例 1
得られた酸化剤耐性変異ひ —アミラーゼの pH—活性曲線を、 ブリ ッ トン一 口ビ ンソン広域緩衝液と、 各種類を組み合わせた緩衝系 (各々 5 OmM) で調べた。 そ の一例として、 各種緩衝液系での Me t 2 0 2 Th rの結果を図 1 3に示したが、 いずれの緩衝系を用いてもその pH—活性曲線は野生型のそれとほぼ同じ型を示し た。
参考例 2
得られた酸化剤耐性変異ひ —アミラーゼ Me t 2 0 2 Th rの温度—活性曲線 を 5 OmM T r i s — HC ^緩衝液 (pH8. 5 ) 中で調べた (反応時間は 5分 間) 。 その結果の一例を図 1 4に示す。 産業上の利用可能性
本発明の変異ひ 一アミラーゼは、 至適 pHがアルカリ側にあり、 優れたひ 一アミ ラーゼ活性を有し、 酸化剤に対する耐性が高く、 かつ持続するので、 特に漂白剤 や酸化剤の配合された洗浄剤や澱粉液化 ·糖化用組成物の配合成分として有用で ある。
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165 170 175
He Tyr Lys Phe Arg Gly Thr Gly Lys Ala Trp Asp Trp Glu Val Asp
180 185 190 lie Glu Asn Gly Asn Tyr Asp Tyr Leu Met Tyr Ala Asp He Asp Met
195 200 205
Asp His Pro Glu Val lie Asn Glu Leu Arg Asn Trp Gly Val Trp Tyr
210 215 220
Thr Asn Thr Leu Asn Leu Asp Gly Phe Arg t le Asp Ala Val Lys His 225 230 235 240 lie Lys Tyr Ser Tyr Thr Arg Asp Trp Leu Thr His Val Arg Asn Thr
245 250 255
Thr Gly Lys Pro Met Phe Ala Val Ala Glu Phe Trp Lys Asn Asp Leu
260 265 270
Ala Ala lie Glu Asn Tyr Leu Asn Lys Thr Ser Trp Asn His Ser Val
275 280 285
Phe Asp Val Pro Leu His Tyr Asn Leu Tyr Asn Ala Ser Asn Ser Gly
290 295 300
Gly Tyr Phe Asp Met Arg Asn lie Leu Asn Gly Ser Val Val Gin Lys 305 310 315 320
His Pro lie His Ala Val Thr Phe Val Asp Asn His Asp Ser Gin Pro
325 330 335
Gly Glu Ala Leu Glu Ser Phe Val Gin Ser Trp Phe Lys Pro Leu Ala
340 345 350
Tyr Ala Leu lie Leu Thr Arg Glu Gin Gly Tyr Pro Ser Val Phe Tyr
355 360 365
Gly Asp Tyr Tyr Gly lie Pro Thr His Gly Val Pro Ser Met Lys Ser
370 375 380
Lys lie Asp Pro Leu Leu Gin Ala Arg Gin Thr Tyr Ala Tyr Gly Thr 385 390 395 400
Gin His Asp Tyr Phe Asp His His Asp lie He Gly Trp Thr Arg Glu
405 410 415
Gly Asp Ser Ser His Pro Asn Ser Gly Leu Ala Thr lie Met Ser Asp
420 425 430
Gly Pro Gly Gly Asn Lys Trp Met Tyr Val Gly Lys His Lys Ala Gly
435 440 445
Gin Val Trp Arg Asp He Thr Gly Asn Arg Ser Gly Thr Val Thr He
450 455 460
Asn Ala Asp Gly Trp Gly Asn Phe Thr Val Asn Gly Gly Ala Val Ser 465 470 475 480
Val Trp Val Lys Gin
485