WO1996033291A1 - Dispositif d'etancheite pour zone d'echappement / d'admission d'installation atmospherique - Google Patents

Description

明 細 書 雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置 技術分野

本発明は、 ステンレス鋼帯やその他の合金鋼帯、 高合金帯、 ケィ素鋼 帯、 銅合金帯、 銅帯等の金属帯を、 その表面を着色ないしは変色させな い状態またはその表面に酸化被膜を生成させない状態で、 焼鈍および歪 み取り焼きなましなどの熟処理を行う光輝焼鈍炉などの雰囲気設備の区 画出入口に設けられるシール装置に関する。 背景技術

たとえばステンレス鋼帯などの金属帯を、 その表面に酸化被膜を生成 させずに、 焼鈍したり金属帯の歪みを取り除くために歪み取り焼きなま しを行う熟処理炉は、 炉内にたとえば水素ガス 75%と窒素ガス 2 5 % との混合ガスやアンモニア分解ガスなどの可燃性ないし易燃性の還元性 雰囲気ガスが供給され、 外気よりも 1 0〜 5 O mmH₂〇程度高い圧力 に保たれている。

このような熱処理炉は、 前述の可燃性ないし易燃性の炉内ガスの漏洩 を防ぐために、 前記区画入口および区画出口には金属帯の通過部分を遮 蔽するためのシール装置が設けられている。

図 1 2は、 典型的な先行技術のシール装置 1 , 2を備える光輝焼鈍炉 3の概略的構成を示す縦断面図である。 ステンレス鋼帯などの金属帯 4 は、 竪形の光輝焼鈍炉 3の炉体 5内で外気よ t l O〜 5 O mmH: 0 程度高い圧力状態に保たれた水素ガス 7 5 %と、 窒素ガス 2 5 との混 合ガスなどによって実現される還元性雰囲気中で焼鈍するために熱処理 される。 金属帯 4および炉体 5は、 接地ライ ン 6によって電気的に大地 にアースされている。 この金属帯 4は、 光輝焼鈍炉 3によって焼鈍され る前処理と して表面清浄処理が行われた後、 入側のデフレクタロール 7 によって上方へ向きが変えられ、 区画入口 8から炉体 5内へ入り、 炉内 のターンロール 9によって走行方向が反転された後、 焼鈍および冷却さ れて区画出口 1 0から下方に出て出側のデフレクタロール 1 1によって 向きが変えられてテンションリ一ルに卷取られる。

このような光輝焼鈍炉 3では、 ステンレス鋼帯、 その他の合金鋼帯、 高合金蒂、 銅合金帯および銅帯などの金属帯 4の連続焼鈍を、 酸化を防 止しながら行うため、 区画入口 8および区画出口 1 0において金属帯 4 を通板しながら炉内ガス 5 aを封止することが品質上および安全上から 特に重要であり、 その対策と して前述のシール装置 1， 2が設けられて いる。

図 1 3は図 1 2に示される区画出口 1 0に設けられるシール装置 2の 構成を示す一部の正面図であり、 図 1 4はシール装置 2の側面図であり この先行技術はたとえば特公昭 4 2 - 1 8 8 9 3号公報に開示されてい る。 なお、 区画入口 8に設けられるシール装置 1は、 区画出口 1 0に設 けられるシール装置 2 と同様な構成を有するため、 重複を避けて説明は 省略する。 前述のシール装置 2は、 外周部がゴムなどの弾発性材料から 成る一対の弾性回転ロール 1 6を、 金属帯 4と、 一対の弾性パッ ド 1 7 とに、 ロー/レ開閉手段 1 8の作動力によって押付けて、 各弾性回転ロー ル 1 6 と金属帯 4 との間および各弾性回転ロー/レ 1 6と各弾性パッ ド 1 7 との間を封止するよ うに構成される。

各弾性パッ ド 1 7は、 シー 金物 1 9の表面にそれぞれ固定され、 各 シール金物 1 9は炉体 5に固定される。 ロール開閉手段 1 8は、 各レバ ー2 0がその回転中心となる固定ピン 2 1 に枢着され、 各レバー 2 0の 一端部には各弾性回転ロール 1 6のロール軸 2 2を支持する軸受 2 8が 設けられ、 各レバー 2 0の他端部にはリンク部材 2 3の各一端部がピン 2 4によって連結され、 各リンク部材 2 3の各他端部はピン 2 5によつ てシリンダ 2 6のピストン棒 2 7に連結される。

このようにしてピストン棒 2 7が図 1 4の上方へ縮退したときに、 各 弾性回転ロール 1 6が相互に近接して金属帯 4を挟持しかつ弾性パッ ド 1 7に押付けられて、 各弾性回転ロール 1 6と金属帯 4 との接触位置お よび各弾性回転ロール 1 6と各弾性パッ ド 1 Ίとの接触位置を封止して いる。

各ロール軸 2 2の軸線方向両端部は、 炉体 5に固定される側壁 2 9の ロール軸用切欠部 3 0を挿通して、 前述した各レバー 2 0の一端部にそ れぞれ設けられる軸受 2 8によって軸線まわりに回転自在に軸支される , このようなロール軸 2 2には、 前述したように外周部がゴムなどの弾性 材料から成るロール被覆 3 1がそれぞれ同軸に設けられ、 各ロール被覆 3 1の軸線方向両端部の端面と、 この端面に対向する側壁 2 9の内面と の間には、 3枚のヮッシャ 3 2 , 3 3 , 3 4が介在される。 これらの 3 枚のヮッシャ 3 2〜 3 4のうち最もロール被覆 3 1の端面寄りに配置さ れるヮッシャ 3 2は、 独立気泡のスボンジ状ネオプレンゴムから成り、 またこのヮッシャ 3 2に接触する中央のヮッシャ 3 3は摩擦係数の小さ ぃフッ素樹脂、 たとえばポリテトラフルォロエチレン樹脂 （ P T F E ) から成り、 さらに最も側壁 2 9寄りのヮッシャ 3 4は 炭素鋼、 ステン レス鍋または非鉄金属から成る。

このように特公昭 4 2 - 1 8 8 9 3号公報に示される先行技術では、 3枚のヮッシャ 3 2〜 3 4を用いて、 通板時の各弾性回転ロール 1 6の 側壁 2 9への接触をなく し、 かつロール端面を封止するように構成され ている。 このよ うな先行技術では、 各弾性回転ロール 1 6の軸線方向両側に側 壁 2 9が設けられ、 この側壁 2 9とロール被覆 3 1 との間に 3枚のヮッ シャ 3 2〜 3 4がそれぞれ介在される。 この先行技術では、 ゴム製のヮ ッシャ 3 2が適度な反発力を生じることで側壁 2 9と弾性回転ロール 1 6の端面と各ヮッシャ間の隙間とをシールするように、 このヮッシャ 3 2のつぶれ代を考慮して、 ロール被覆 3 1 と側壁 2 9との隙間からヮッ シャ 3 3およびヮッシャ 3 4の厚みを差し引いた寸法よ りも僅かに大き い厚みのヮッシャ 3 2を形成し、 各ロール被覆 3 1の両側の端面と炉体 5に固定された側壁 2 9の内面との隙間の寸法がそれぞれ均等になるよ うに正確に各弾性回転ロール 1 6を位置決めして取付ける必要がある。 このとき、 片側もしくは両側の隙間が必要以上に狭いと、 ヮッシャ 3 2 の反発力によ り、 側壁 2 9へ押付力が働き、 弾性回転ロール 1 6の回転 抵抗が大きくなる。 また左右均等に位置決めしても、 このような楕成を 有する各シール装置 1 ， 2に金属帯 4が通板されたとき、 金属帯 4は直 進ではなく僅かに蛇行を繰返しているため、 金属帯 4を挟持している各 弾性回転ロール 1 6は金属帯 4の蛇行による反力によって軸線方向にス ラスト力を常に受けている。 また軸受 2 8は、 軸方向の力に対しては、 ロール軸 2 2の熱膨張に対する逃げ代と しての意味で遊びが有り、 弾性 回転ロール 1 6の少なく とも 1 0分の数 m m程度の動きを許す。 このた め、 固定された側壁 2 9に対してのヮッシャ 3 2の押付力は常時変化し ており、 それに伴い回転抵抗も変化する。

また各弾性回転ロール 1 6の熱膨張によって軸線方向の長さが変化し たとき、 およびゴム製のヮッシャ 3 2の温度変化による膨張および収縮 ならびに硬度や弾性力が変化したとき 、 さらに各ヮ ' '/シャ 3 2〜 3 4の 部分的な摩耗によつて厚みが変化したときに、 シール装置を構成する側 壁 2 9の内側寸法は決まっていて、 また弾性回転ロール 1 6の軸線方向 位置も決まっているので、 各ロール被覆 3 1への押圧力を適正な値に自 動的に補正することができず、 長期にわたる安定したシール効果を得ら れないという問題がある。 しかもそれぞれ 3枚のヮッシャ 3 2〜 3 4の いずれか 1つ摩耗や発熱による変形、 摩耗粉の付着などに起因する回転 抵抗の変化によって交換する必要が生じたときには、 生産ライン全体を 停止させて各弾性回転ロール 1 6を取外さなければならず、 各ヮッシャ 3 2〜3 4の交換作業が繁雑である。

さらに各ロール被覆 3 1へのヮッシャ 3 2〜 3 4による押圧力の調整 作用を行うためには、 各ヮッシャ 3 2〜 3 4を厚みの異なるものと交換 しなければならず、 このような押圧力の調整のためにも弾性回転ロール 1 6を取外させねばならないため、 プロセスラインを停止しなければな らず、 生産性が低下してしまうという問題がある。

さらにこの先行技術では、 側壁 2 9へ押付けられている金属製のヮッ シャ 3 4と回転する金属製ロール軸 2 2とに、 ヮッシャ 3 4の内径で金 属接触による摩耗が発生する。 シール性を高めるために、 各ヮッシャ 3 2〜 3 4の相互の接触圧を大きくすると、 各ヮッシャ 3 2〜 3 4間の摺 動摩擦が増大し、 弾性回転ロール 1 6の回転トルクの緣切りが不完全と なり、 金属製のヮッシャ 3 4へ弾性回転ロール 1 6の回転トルクが伝達 され、 ヮッシャ 3 4と側壁 2 9との間で金属接触による摩耗が発生して 発生した金属粉による汚れの金属蒂 4への付着や、 側壁 2 9、 ヮッシャ 3 4やロール軸 2 2の金属の傷付や摩耗によるシール性の低下が進行す るという問題を有する。 またこれとは逆に各ヮッシャ 3 2〜 3 4間の接 触圧を低減すると、 前述の摩擦を少なく して金属粉や摩耗の発生を防 ih することができるけれども、 シール性が低下してしまうという相反する 問題が生じる。 特に高速運転によって高速で金属帯 4を走行通板すると 各ヮッシャ 3 2〜 3 4の摩耗が激しくなり、 頻繁に各ヮッシャ 3 2 〜 3 4を交換しなければならず、 長期にわたって安定操業を行うことができ ないという問題がある。

また弾性回転ロール 1 6の被覆 3 1が絶縁体であると、 操業中の連続 する押付回転による被覆 3 1の変形、 剥離、 さらに弾性バッ ド 1 7との 摩擦が繰返され、 静電気が帯電する。 シール装置 1 , 2の付近へは炉内 の雰囲気ガスが漏れ出てきており、 露点が一 5 CTC程度と非常に乾燥し ているため、 その帯電電位は土 5 0 0 0 V〜 1 5 0 0 0 Vにもなる。 こ のため、 付近の金属物に対し静電気がスパークすると、 容易に火災が発 生し、 場合によっては爆発の危険もある。

したがって本発明の目的は、 長期にわたって安定操業を行うことがで きるとと もに、 静電気に起因するスパークによる発火を防いで安全性を 向上し、 各弾性回転ロールの取付位置を弾性回転ロール 1 6を取外さず に、 つま り雰囲気ガスを供給したままで容易に調整することができ、 し かも各弾性回転ロールの取付作業に熟練を要せず、 容易に高精度で最適 な位置に装着することができる雰囲気設備の区画出入口におけるシール 装置を提供することである。 発明の開示

本発明は、 炉内に連続通板される金属帯を、 炉內雰囲気によって雰囲 気処理する炉体の区画された入口および出口のうち少なく とも一方に設 けられる一対の弾性回転ロールと、 各弾性回転ロールに炉内側から各弾 性回転ロー/レの軸線方向全長にわたつて押付けられる一対の弾性"ッ ド とを備える雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置において、 各弾性回転ロールのロール軸の軸線方向両端部にそれぞれ同軸に軸受 を介して装着され、 環状または中空円筒型の弾性体を保持して成るシー ルデイスクと、 各弾性回転ロール胴部の端部と各一対のシ一/レディスクの間に位置し て、 弾性回転ロールの回転トルクをシールディスクへ伝えないように緣 切りをする手段と、

対向する各一対のシールディスクの相互の弾性体外周の接触位置から 対向する各々のシールディスクの弾性体と各弾性パッ ドとの接触位置に わたって各一対のシールディスクの弾性体の外周面に当接し、 前記シ一 ルディスクの弾性体の外周面と炉体との間を塞ぐ一対のシール用側壁と を含むことを特徴とする雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置で ある。

また本発明は、 各弾性回転ロールのロール軸の軸線方向両端部には、 各一対のシールディスクを軸線方向に位置調整をする手段と、 相互に近接する方向に弾発的に押圧力の調整をする押圧手段とが設け られることを特徴とする。

また本発明は、 押圧手段は、

各弾性回転ロールの各ロール軸の軸線方向両端部に装着されるばねと 各ロール軸の軸線方向両端部に各シールディスクの外方側から装着さ れ、 外周部に外ねじが刻設されるねじ筒体と、

各ねじ筒体に螺着され、 各ばねを支持するナツ トとを含むこ とを特徴 とする。

また本発明は、 シールディスクの弾性体は、 シリコンゴム、 フッ素ゴ ム、 クロロプレンゴム、 S B R、 N B R、 E P D M、 ウレタンゴム、 ィ ゾアレンゴム、 ブチルゴム、 多硫化ゴム、 クロロスルホン化ボリエチレ ン 、 塩素化ホ。リエチレン 、 ブタジェンゴム、 ァクリルゴム、 およびヒ ド リ ンゴムから選ばれる 1 または複数の種類の弾性体であり、 J I S κ 6 3 0 1 Α値で · 0 ' 〜9 0 の硬度を有することを特徴とする - また本発明は、 シールディスクの弾性体は、 その軸線方向長さがシー ル用側壁の前記軸線方向に沿う幅よ りも少なく とも軸線方向内方に大き く選ばれることを特徴とする。

また本発明は、 弾性回転ロールの被覆部材と しての弾性体が、 天然ゴ 厶、 イ ソプレンゴム、 S B R、 N B R、 C R、 ブチルゴム、 多硫化ゴム シリコンゴム、 フッ素ゴム、 ウレタンゴム、 クロロスルホン化ポリェチ レン、 塩素化ポリエチレン、 ブタジエンゴム、 E P D M、 アクリルゴム およびヒ ドリンゴムから選ばれる 1 または複数の種類の弾性体であり、 硬度が J I S K 6 3 0 1 Α値で 4 0 ° 〜 9 0 ° であることを特徴 とする。

また本発明は、 弾性回転ロールは、 ロール軸の外周面の胴長方向に、 少なく と も外周部が 1 〜 1 0 ⁷ Ω ■ c mの電気比抵抗値を有する弾性体 を円筒状に被覆して一体的に形成されることを特徴とする。

また本発明は、 弾性回転ロールの被覆部材と しての弾性体が、 ロール 軸の外周面の胴長方向に、 複数枚の不織布製ディスクを積層するか、 ま たは長尺の不織布帯を螺旋状に卷付けて積層することによって一体的に 形成され、

ロール軸の両側端面にフランジをそれぞれ設け、

フランジとフランジとの間に複数枚の不織布製デイスクを積層するか または不織布帯を螺旋状に卷付けて積層した後に、 フランジを胴長方向 の相互の近接方向に押圧することによって、 積層された不織布製ディス クまたは不織布帯を一体化して固定し、

さらにフランジの外方を覆う弾性体で被覆された円筒状のカバ一を、 その外径は弾性回転ロールの胴部直径と同一にして、 カバーの軸線方向 外方の端部が弾性回転ロールの D— /レ軸に嵌め込まれ、 かつ軸線方向内 方の端部がフラン ジに当接するよ うに設け、

カバ一の軸線方向外方の端部は、 弾性体によって被覆するか、 または 弾性体によって被覆されないことを特徴とする。

また本発明は、 弾性回転ロールの被覆部材と しての不織布は、 カーボ ンを混入した繊維を含む不織布、 または電子共役系導電性高分子である ボリピロールを化学的に形成させた繊維を使用する不織布、 またはァク リル繊維を 2価の銅化合物と硫黄とを含む化合物で処理して製造する繊 維を使用する不織布であって、 いずれも電気比抵抗値が 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの範囲にある導電性不織布であることを特徴とする。

また本発明は、 弾性回転ロールのロール胴部の端部とシールディスク との間には、 回転ディスクが有り、 回転ディスクを構成する部材と して 弾性回転ロールの両端に設けられ、 弾性回転ロールの端面に当接する 第 1 フランジ部と、 第 1 フランジ部の外周部から弾性回転ロールの軸線 方向外方に延びる第 1筒部とを有し、 弾力性を有する材料から成る外皮 部材と、

弾性回転ロールの両端で、 第 1 フランジ部の外表面に接合される第 2 フランジ部と、 第 2フランジ部の外周部から弾性回転ロールの軸線方向 外方に延びる第 2筒部とを有し、 剛性を有する材料から成る第 1支持部 材と、

弾性回転ロールの両端で、 第 2フランジ部よ り も弾性回転ロールの軸 線方向外方で、 弾性回転ロールのロール軸と第 2筒部との間に配置され る第 3筒部と、 第 3筒部の弾性回転ロールの軸線方向外方の端面から弾 性回転ロールの半径方向に延びる第 3フランジ部とを有し、 剛性を有す る材料から成る第 2支持部材と、

弾性回転ロールの両端で、 第 3筒部と第 2筒部との間に介在され、 ラ ジァルカとスラスト力とを受ける外側軸受と、

弾性回転ロールの両端で、 第 3筒部と弾性回転ロールのロール軸との 間に介在される内側軸受と、 弾性回転ロールの両端で、 シールディスクと回転ディスクの第 2支持 部材の第 3フランジ部との間に介在され、 弾力性を有する材料から成る 端面封止部材とを含むことを特徴とする。

また本発明は、 回転ディスクの第 2支持部材の第 3フランジ部には、 その外周に弾性回転ロールの軸線方向外方になるにつれて直径が減少す る傾斜面が形成されることを特徴とする。

また本発明は、 回転ディスクの外皮部材および端面封止部材は、 電気 比抵抗値が 1 〜 1 0 ⁷ Ω · c mの弾性体から成ることを特徴とする。

また本発明は、 弾性パッ ドは、 少なく とも弾性回転ロールに接する表 層部が不織布で構成されており、 全体と して J I S S 6 0 5 0で規 定される硬度が 1 0。 〜 5 0 の弾性体であることを特徴とする。

また本発明は、 弾性パッ ドは、 少なく と も弾性回転ロールに接する表 層部において 1 0 - ³〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有することを特 徴とする。

また本発明は、 弾性パッ ドは、 少なく とも弾性回転ロールに接する表 層部が限界酸素指数、 すなわち繊維が燃焼を維持するために必要な最低 限の酸素体積分率の指数である L O I値が 2 6以上を満足する素材よ り 成ることを特徴とする。

本発明に従えば、 シール装置は、 炉内で雰囲気処理されるべき金属帯 が挿入される炉体の区画入口、 および炉内で雰囲気処理された金属帯が 排出される区画出口のうち少なく と も一方に設けられる。 このよ うなシ ール装置は、 金属帯をその厚み方向両側から挟持する一対の弾性回転口 ールと 、 各弾性回転ロールに軸線方向全長にわたって押付けられる一対 の弾性パ、、， ドと 、 各弾性回転ロールのロール軸の軸線方向両端部に設け られる各一対のシールデイ スク と 、 各弾性回転ロールのロー/レ軸の軸線 方向両端部とシ一 /レディスクの間に設けられる各一対の回転デイスクま たはスリ ップディスクと、 各一対のシールディスクの相互の弾性体外周 の接触位置から、 各一対のシールディスクの弾性体と各弾性パ ソ ドとの 接触位置にわたって前記各一対のシールディスクの弾性体の外周面に当 接しシールディスクの弾性体の外周面と炉体との間を塞ぐ一対のシール 用側壁とを有する。

このよ うな構成によって、 従来のように、 弾性回転ロールの両端部に 位置してシールを行う側壁とを設ける必要がなく 、 したがって側壁と弾 性回転ロールの端部との間の各ヮッシャ用の隙間寸法よ り各ヮッシャの 合計厚みが大きすぎたり、 弾性回転ロールに熱膨張や金属帯の蛇行など によってスラス卜力が発生しても、 各ヮッシャ間の摩擦および弾性回転 ロールの端面とそれに対向するヮッシャとの間の摩擦および前記側壁と それに対向するヮッシャとの間の摩擦によつて、 弾性回転ロールの回転 に制動力が作用するおそれがない。 しかも弾性回転ロールの熱膨張によ る軸線方向の長さの変化および温度上昇による各ヮッシャの硬度や弾性 力の変化が生じても、 これらの変化をシールディスクを保持するばねの 伸縮によ り許容することが可能であり、 長期にわたって一定のシール効 果を安定して得ることができる。

また各シ一/レディスクは軸受などの縁切りをする手段を介してロール 軸に装着されるので、 弾性回転ロールのロール軸の回転がシールディス クに伝達されることを断ち切ることができ、 これによつてシールデイ ス クのシール用側壁との当接による制動や摩耗をなくすことができる。 こ れによって また、 長期にわたって安定した一定のシ一/レ効果を得るこ とができる。

さらにシールディ スクの弾性体の外周面とシール用側壁の円弧状切欠 内周部との当接によって各弾性回転ロールの両端部におけるシール部が 構成されるので、 弾性回転ロー/レが軸方向に変位しても、 弾性体の軸方 向の厚みの範囲内で当接されている限り、 シール機能は確保される。 先 行技術の如く、 決められた側壁の内側寸法の中に、 弾性回転ロールの両 端部と側壁との間隔を同じくするために、 各弾性回転ロールを軸線方向 に正確に位置決めして、 炉体の区画入口および区画出口に設けられるフ レームなどに取付ける必要がなく 、 位置決め作業が容易であり、 熟練を 要することなしに簡単に最適な位置に各弾性回転ロールを装着すること が可能となる。

また本発明に従えば、 各弾性回転ロールのロール軸の軸線方向両端部 には、 各一対のシールディスクを相互に近接する方向に押圧、 調整する 押圧手段が設けられる。 金属帯の蛇行などによって、 シールディスクの 弾性体の外周面とシール用側壁の円弧状切欠内周部との当接面の摩擦力 に打ち勝って各ロー/レ軸が軸線方向一方側にわずかに変位しても、 つま り各弾性回転ロールの位置が変位しても、 このよ うな押圧手段によって 各シールデイスクを前記変位した方向へ一定の押圧力を維持したままシ 一ル性を損なうことなく弾性回転ロールと一体となるよ うに付勢して、 各シールディスクを含む弾性回転ロールや回転ディスクあるいはスリ ツ プテ'ィスクからなる一体化されたものを常にシールの目的に合った最適 な位置に配置することができる。

さらに本発明に従えば、 前記押圧手段は、 ロール軸の軸線方向両端部 に装着されるばねと、 このばねよ りも軸線方向外側方にボルトによって 装着されるねじ筒体と、 このねじ筒体に螺着されるナ ' '/ 卜とを含む。 こ のような構成によってねじ筒体をロール軸に対して軸線方向に移動させ て弾性回転ロールに対するシ一ルディスクの位置を大略的に位置決めし た後ボルトによつて固定し、 さらに、 ナッ トを螺進 螺退させて正確な 位置を決めると と もに各シールディスクに適正な押圧力を付与し 、 微調 整を行うことができる。 このよ うにして弾性回転ロールに対するシール ディスクの位置決め作業を容易に行うことができる。

さらに本発明に従えば、 前記シールディスクの弾性体は、 シリコンゴ ム、 フッ素ゴム、 クロロプレンゴム、 S B R， N B R、 E P D M、 ウレ タンゴム、 イ ソアレンゴム、 ブチルゴム、 多硫化ゴム、 クロロスルホン 化ボリエチレン、 塩素化ポリエチレン、 ブタジエンゴム、 アクリルゴム およびヒ ドリンゴムから選ばれる 1 または複数の種類であり、 J I S K 6 3 0 1 A値が 4 0。 〜9 0 ° の硬度であるので、 シールに適し た弾性力が有り、 通気性が無いのでシール用側壁の接触面に密着させて 炉內ガスと外気とを充分にシ一/レすることができ、 耐摩耗性や耐久性が あり、 長期にわたって安定なシール効果を得ることができる。 これによ つてシール用側壁の当接面に密着させて弾性回転ロールのロール開閉手 段によ り弾性回転ロールの挟持力を変化させても、 弾性回転ロールの弾 性体のつぶれと同様にシールディスクの弾性体がつぶれることで、 弾性 回転ロールのシール性に影響を与えることなく弾性回転ロールの開閉の 動きに追随することができ、 良好なシール性が確保される。

さらに本発明に従えば、 前記シールディスクは、 その軸線方向長さが シール用側壁の前記軸線方向に沿う幅よ り 大きく選ばれるので、 前述 したよ うに、 金属帯の蛇行あるいは弾性回転ロー/レ、 回転ディスクまた はスリ ップディスクおよびシールディスクの熱膨張による軸線方向長さ の変化が生じても、 また弾性回転ロールの取付後の調整によって、 シ一 ルディスクの軸線方向の位置をずらすことになっても、 シール'ディ スク の外周面とシール用側壁とは常に途切れることのない連続した一定の有 効接触面 （当接面） を有し、 シール効果には変化が無い。

さらに本発明に従えば、 弾性回転ロー/レは、 ロール軸ク〉外周面の胴長 方向に少なく とも表層部が 1〜 ] 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有する 弾性体を円筒状に被覆して一体的に形成されるので、 弾性回転ロールの 連続回転による変形、 剥離や弾性口一ルと弾性パッ ドとの連続摩擦によ る静電気が発生しても、 火花放電まで到達せず、 安全性が向上する。 さらに本発明に従えば、 前記弾性回転ロールの被覆部材と しての弾性 体は、 天然ゴム、 イ ソアレンゴム、 S B R、 N B R、 C R、 ブチルゴム 多硫化ゴム、 シリコンゴム、 フッ素ゴム、 ウレタンゴム、 クロロスルホ ン化ポリエチレン、 塩素化ポリエチレン、 ブタジエンゴム、 E P D M、 ァク リルゴム、 およびヒ ドリンゴムから選ばれる 1 または複数の種類の 弾性体であり 、 硬度が J I S K 6 3 0 1 A値で 4 0。 〜9 0。 で あるので、 適度な弾性反発力があり、 摩擦係数も大きく 、 スリ ップする ことがなく 、 金属帯ェッジに弾性体がつぶれて廻り込み隙間を作ること がなく 、 連続通板される金属帯の表面に前記弾性体を密着させて、 炉内 ガスと外気とを充分にシールすることができ、 耐摩耗性や耐久性があり 万一異物をかみ込むことがあっても、 弾性体がへこむことで金属帯に圧 痕を作らない等の効果によ り、 安定な熟処理を支降なく行って金属帯の 品位を向上することができる。

さらに本発明に従えば、 前記弾性回転ロールは、 ロール軸の外周面の 胴長方向に複数枚の不織布製ディスクを積層するか、 または長尺の不織 布帯を螺旋状に卷付けて積層することによって一体的に形成される。 前 記ロール軸の両側端面にはフランジが設けられ、 このフランジとフラン ジとの間に複数枚の前記不織布製ディスクを積層するかまたは長尺の不 織布帯を螺旋状に卷付けて積層した後に、 フランジをたとえば十 '' 卜な どによって胴長方向の相互の近接方向に押圧することによ り、 積層され た不織布製ディスクまたは長尺の不織布帯が一体化して固定され、 フラ ン ジの外方を弾性体で被覆された円筒状のカバーを、 その外径を弾性回 転ロールの胴部の直径と同一にしてロール軸に嵌め込み、 軸線方向内方 の端部はフランジに当接される。 このカバーの軸線方向外方の端部は弾 性体によって被覆されるかまたは被覆されなくてもよい。 このよ うに弾 性回転ロー/レのロール胴部に不織布が用いられるので、 この不織布はゴ ムなどに比べて表面の動摩擦係数が大きく 、 金属帯表面に対して一般に ゴム被覆の動摩擦係数が約 0 . 1 9であるのに対して、 不織布では約 0 2 4〜0 . 2 8程度でありスリ ップしにくい。 また異物を嚙み込んでも 不織布内へ沈みこませる効果もあり、 これらによって金属帯表面に接触 しても、 金属帯の表面に傷を付けるおそれはなく 、 連続通板される金属 帯の表面にこの不織布から成るロー/レ胴部を密着させて、 炉内ガスと外 気とを充分に遮断することができる。

さらに本発明に従えば、 弾性回転ロールの被覆部材と しての不織布は カーボンを混入した繊維を含む不織布、 電子共役系導電性高分子である ボリピロ一/レを化学的に形成させた繊維を使用する不織布、 またはァク リル繊維を 2価の銅化合物と硫黄とを含む化合物で処理して製造する繊 維を使用する不織布であって、 いずれも電気比抵抗値が 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの範囲にある導電性を有するので、 この不織布を用いた弾性回転口 ールの表面に静電気が発生しても、 火花放電しやすい危険な電圧まで到 達せず、 安全性が向上する。

さらに本発明に従えば、 弾性回転ロールの胴部端部の封止をすると と もに、 弾性回転ロールの回転トルクをシ一/レディ スクへ伝達しないよう に緣切りをする手段と しての回転ディ スクを提供することができる。 弾 性回転ロールの両端を封止するために、 弾力性を有する材料から成る第

1支持部材にま持される外皮部材と、 少なく とも外周部が弾力性を有す る材料から成る端面封止部材とが設けられる。 第 1支持部材に支持され る外 ¾部材はロー/ L本体と と もに回転し 、 その第 1筒部の先端は、 端面 封止部材の軸方向内方部の弾力性を有する部分および第 2支持部材のフ ラン ジ部の外周部軸方向內方部と接触摺動してシールを行う ことができ る。 第 1ま持部材は剛性を有する材料から成り、 その第 2 フランジ部が 外皮部材の第 1 フランジ部の外方面に接合または当接されて、 ロール本 体とともに回転される。 第 1支持部材の第 2筒部は、 外側軸受によって ラジアル力を第 2支持部材の第 3筒部に伝達する。 またスラス卜力も、 外側軸受によって第 3筒部に伝達される。 第 2支持部材に伝達されたス ラス ト力は、 第 2支持部材の第 3 フランジ部を介して端面封止部材によ つて受けられる。 第 2支持部材に伝達されたラジアル力は、 スラス ト力 をも受けてもよい内側軸受を介して弾性回転ロールのロール軸によつて 受けられる。 このよ うにロール本体の両端部において弾力性を有する材 料によって互いを密着させシール性を確保し、 一方では外側および内側 の軸受を設けたことによって回転によ り発生するラジアル力とスラスト 力の負荷が軽減されるので、 弾性回転ロールを円滑に回転させながら、 金属帯と弾性回転ロールとを充分に押付け密着させることができる。 つ ま り、 ロール本体の軸線方向両端部と外皮部材との間、 および端面封止 部材とシールディスクとの間、 シールディスクとシール用側壁との間を 密着させてシールし、 しかも回転ディスクまたはスリ ップテ'ィスクによ り 、 シール用側壁への各弾性回転ロールの回転力の伝達を遮断すること によつて同時に弾性回転ロールの回転負荷を小さくすることができる。

さらに本発明に従えば、 弾性回転ロー/レの少なく とも外周部は 1 〜 1 0 ⁷ Ω - c rnの電気比抵抗値を有するので、 静電気が発生しても火花放 電しゃすい危険な電圧まで到達せず. 安全性が向上される。

さらに本発明に従えば、 第 2支持部材の第 3 フランジ部は、 ロール本 体の軸線方向外方に向かって直径が減少する傾斜面が形成されるので端 面封止部材の弾力性を有する材料がフランジ部外周先端の薄肉部まで一 体的に形成するこ とができ 、 しかも外皮部材先端に対向する側のフラン ジ部外径は摺動リング外径と同寸法に大きくできる。 対向する各弾性回 転ロールの摺動リングと外皮部材の端面と端面封止部材のフランジ部外 周先端の薄肉部との間に形成される空間に、 端面封止部材の弾力性を有 する材料から成る外周部が押付けられて入り込み、 高いシ一/レ性を達成 することができる。

さらに本発明に従えば、 前記回転ディスクの外皮部材と端面封止部材 とは 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有するので、 対向する弾性回 転ロールの回転ディスク同士や端面封止部材同士の回転による剥離、 変 形によ り静電気が発生し易い条件であっても、 また弾性パッ ドとの間で 連続的な摺動摩擦が行われても、 静電気による帯電を防止し、 火花放電 の発生を抑制することができる。

さらに本発明に従えば、 弾性パッ ドは少なく とも弾性回転ロールに接 する表層部が不織布で構成されており、 全体と して J I S S 6 0 5 0で規定される硬度が 1 0。 〜5 0 ° の弾性体であるので、 適度な柔軟 性のため、 全体にわたって均一に押付けられ、 弾性回転ロール表面の凹 凸によくなじみ、 弾性回転ロール表面を傷付けることなく高いシール性 を確保することができる。

さらに本発明に従えば、 弾性パッ ドは少なく とも弾性回転ロールに接 する表層部において 1 0— ³〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有するの で、 弾性回転ロール同士の接触回転による被覆の摩擦、 変形、 剥離や弾 性回転ロールと弾性パッ ドとの摩擦によ り静電気が発生しても、 火花放 電を発生させず、 アースや繊維先端からのコロ十放電によって、 帯電を 防止し、 火災や爆発を防ぐことができる。

さらに本発明に従えば、 弾性バッ ドは少なく と も弾性回転口一/しに接 する表層部が限界酸素指数 （繊維が燃焼を維持するために必要な最低限 の酸素体積分率の指数） L〇 I値が 2 6以上を満足する素材よ り成る で、 シール部が万一火災を起こ し短時間で消火された埸合には、 溶融滴 下することは無く、 自己消火特性を持っために燃焼の継続が無く、 シー ル性に性能低下が無く、 直ちに操業を再開することができる。 図面の簡単な説明

図 1は本発明の一実施例のシール装置 4 1を示す一部の拡大正面図で あり、 図 2は図 1の左側から見たシール装置 4 1の側面図であり、 図 3 は図 2の切断面線 A— Aから見た拡大断面図であり、 図 4はシールディ スク 4 7および回転ディスク 5 6付近の一部の拡大断面図であり、 図 5 は弾性パッ ド 4 5をフレーム 5 1 に取付けるための具体的構成を示す断 面図であり、 図 6は本発明の他の実施例のシール装置 4 1 aを示す一部 の拡大断面図であり、 図 7は本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 bを示す一部の拡大断面図であり、 図 8は本発明のさらに他の実施例 のシール装置 4 1 cを示す一部の拡大断面図であり、 図 9は本発明のさ らに他の実施例のシール装置 4 1 dを示す一部の拡大断面図であり、 図 1 〇は本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 eを示す一部の拡大 断面図であり、 図 1 1は本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 f を示す一部の拡大側面断面図であり、 図 1 2は典型的な先行技術のシー ル装置 1 , 2を備える光輝焼純炉 3の簡略化した断面図であり、 図 1 3 は図 1 2に示されるシール装置 1を示す一部の拡大正面図であり、 図 1 4は図 1 3の左側から見た側面図である。

発明を実施するための最良の形態

図 1は本発明の一実施例のシール装置 4 1を示す断面図であり、 図 2 は図 1の左側から見たシール装置 4 1の簡略化した側面図である。 本実 施例のシール装置 4 1は . 金属帯 4 2を雰囲気設備である光輝焼鈍炉 4 3に取人れる区画入口と、 光輝焼鈍炉 4 3から雰囲気処理闬ク )金属帯 4 2を引出す区画出口とに設けられる。 このようなシール装置 4 1は、 金 属帯 4 2をその厚み方向両側から挟持する一対の弾性回転ロー/レ 4 4 と 各弾性回転ロール' 4 4に炉内側から各弾性回転ロール 4 4の軸線方向全 長にわたって押付けられる一対の弾性バッ ド 4 5 と、 各弾性回転ロール

4 4のロール軸 4 6の軸線方向両端部にそれぞれ同軸に設けられる、 各 一対のシ一/レディスク 4 7と、 各一対の回転ディスク 5 6 と各一対のシ 一ルディスク 4 7の相互の接触位置 P 1 , P 2から各一対のシールディ スク 4 7と各弾性パッ ド 4 5との接触位置 P 3 , P 4にわたつて、 各一 対のシールディスク 4 7の直円筒状の外周面 6 6に当接する円弧状の当 接面 5 2を有する、 一対のシール用側壁 4 9とを含む。

炉体 4 8内には、 可燃性ないしは易燃性の炉内ガス 5 0が供給されて 外気よ りも 1 0〜 5 0 m rn H ₂ O程度高い圧力状態に保たれている。 炉 体 4 8の前記各シール用側壁 4 9を含む区画出入口を楕成するフレーム 5 1 には、 弾性回転ロール 4 4を、 金属帯 4 2に押付ける位置と、 その 金属帯 4 2から離れた位置とに移動させることができるロー/レ開閉手段 5 3が設けられる。

弾性回転ロール 4 4は、 ロール本体 5 5と、 ロー/レ本体 5 5の軸線方 向両端部に装着される回転ディスク 5 6と、 回転ディスク 5 6よ りも軸 線方向外方 （図 1の左方） に装着される前記シールディスク 4 7と 、 こ のシールディ スク 4 7を軸線方向内方 （図 1の右方〉 に弾発的に押圧す る押圧手段 5 7とを含む。

前記ロール開閉手段 5 3は、 回転中心となる固定ピン 5 8に枢着され るアーム 5 9ク〉下端部に、 弾性回転ロール 4 4ク〕ロール軸 4 6を支持し . ラジアル力およびスラストカを受ける軸受 6 0が設けられ、 このアーム

5 9の上端部にはリンク部材 6 1 の長手方向一端部がピン 6 2によつて 連結され、 リ ンク部材 6 1 の長手方向他端部はピン 6 3によつて複動空 114 気圧シリンダ 6 4のピストン棒 6 5に連結される。 このよ うな構成によ つて、 複動空気圧シリンダ 6 4のピストン棒 6 5が下方に伸長すると、 各弾性回転ロール 4 を相互に離反する方向に変位させ、 またビス トン 棒 6 5を縮退させると各弾性回転ロール 4 4を相互に近接する方向に变 位させることができる。 このようにして各弾性回転ロール 4 4が相互に 近接する方向に変位した状態では、 各弾性回転ロール 4 4間に挿入され る金属蒂 4 2を弾発的に挟持するとともに、 各弾性回転ロール 4 4が弾 性パツ ド 4 5に弾発的に当接して、 炉体 4 8内が外気から遮断され、 炉 内ガス 5 0の過大な漏洩を防ぎかつ炉内への外気の侵入が防止される。 図 3は、 図 2の切断面線 A— Aから見た拡大断面図である。 前記弾性 回転ロール 4 4は、 前記ロー/レ軸 4 6と、 ロール軸 4 6の直円筒状の外 周面上に形成される弾性被覆層 7 0とを有し、 この弾性被覆層 7 0の軸 線方向両端部には外ねじ 7 1 とナッ ト 7 2とによってフランジ 7 3を固 定する。 このフランジ 7 3と、 ロール軸 4 6の他端側に設けられるも う 一つのフランジとの間のロール軸 4 6外周部に、 複数枚の不織布製ディ スク 7 4を積層する力、 または長尺の不織布帯を螺旋状に卷付けて積層 して、 前記弾性被覆層 7 0を構成し、 その緩み止めと して前記外ねじ 7 1 と十ッ ト 7 2 とによってフランジ 7 3を強固に押圧して固定する。 フ ランジ 7 3の軸線方向外方には、 外ねじ 7 1およびナッ ト 7 2を覆う有 底筒状の金属製カバー本体 7 5を設け、 このカバー本体 7 5の外周面上 には弾性体から成る外層 7 6が、 その外径を弾性回転ロールの弾性被覆 層 7 0の外径と同じ く して形成され、 カバ一本体 7 5の軸線方向外方の 端板 7 5 aは口一/レ軸 4 6に嵌め込まれ、 またカバー本体 7 5の筒部 7 bの軸線方向內方部の端面はフランジ 7 3に当接する。

このように、 カバー本体 7 5に外層 7 6が形成されて楕成されるカバ — 6 9 と、 弾性被覆層 7 0 とを組合わせることによって、 力バー 6 9の 軸線方向両端部まであたかも中央部と同一径の一体化された弾性回転口

—ル 4 4を形成することができる。 この場合、 不織布製ディスク 7 4を 押圧するフランジ 7 3の外径は、 金属帯 4 2の最大板厚 Δ Τか、 または その板厚 Δ Τよ りも僅かに大きい値 Δ d 1だけ弾性被覆層 7 6の外径よ りも小さくなるよ うに形成される。 これによつて対向して接触する相互 の弾性回転ロール 4 4が金属帯 4 2を挟んだとき 、 各弾性回転ロール 4 4のフランジ 7 3同士が当接して、 各弾性回転ロール 4 4の金属帯 4 2 への圧接力を妨げ、 シール性が損なわれるのを防止することができる。 前記不織布製ディスク 7 4は、 芳香族ポリアミ ド繊維やカーボン繊維 P T F E繊維によって構成し、 またカバー 7 5の外層 7 e3の被覆材料を フ ッ素ゴム、 シリコンゴムおよびクロ口プレンゴムなどのうちから 1種 類を用いることによって、 耐熱性および耐火性の高い弾性回転ロール 4 4が得られる。 また耐薬品性を向上するために、 不織布製ディスク 7 4 に、 P T F E繊維、 P P S (ポリフエ二レンサルファイ ド） 繊維、 ノボ ロイ ド繊維、 芳香族ポリアミ ド繊維やカーボン繊維などと、 カバー 7 5 の外層 7 6の被覆材料と して、 ブチルゴム、 E P D M、 クロロプレ ンゴ ム、 ク σロスルホン化ポリエチレンゴムなどを用いることによって耐薬 品性を向上することができる。 また、 不織布製ディスク 7 4の不織布へ のカーボン繊維混入率を高めることによって、 ある程度の制電性と前記 の耐熱、 耐火、 耐薬品の性能とを確保することができる。 制電性を主眼 と しては、 不織布と して、 カーボンを混入した繊維を含む不織布または 電子共役系導電性高分子であるポリピロールを化学的に形成させた璣維 を使用する不織布、 またはァク リル繊維を 2価の銅化合物と硫黄とを含 む化合物で 理して製造する繊維を使用する不織布などであって、 いザ れも電気比抵抗が 1〜 1 0 ⁷ Ω ■ c mの範囲にある導電性不織布を使用 すればよい。 具体的には、 S A— 7 (商品名） 「東レ社製：' 、 A N T R O N I I I (商品名） 〔デュポン社製〕 、 V L S 6 2 0 9 F (商品名） 〔 日本バイ リーン社製〕 、 サンダーロン S S— N (商品名） ：日本蚕毛染 色社製〕 等が挙げられる。

このようにしてロール本体 5 5の両端部に前記カバー 6 9を装着する ことによって、 外ねじ 7 1およびナッ ト 7 2を腐食性ガスや水蒸気から 保護することができる。 またこのよ うな外ねじ 7 1やナッ ト 7 2が前記 カバー 6 9によって露出しないので、 いわば突起物が回転することによ る危険も回避することができる。

本発明の他の実施例と して、 弾性被覆層 7 0と して前記複数の不織布 製ディスク 7 4または不織布帯を卷付した構成に代えて、 シリコンゴム フ ッ素ゴム、 スチレン ブタジェンゴム （略称 S B R ) 、 ヒ ド リ ンゴム、 二ト リルブタジェンゴム （略称 N B R ) 、 クロロプレ ンゴム （略称 C R ) 、 エチレンプロピレンゴム （略称 E P D M ) 、 ブチルゴム、 ウレタン ゴム、 ィ ソプレンゴム、 ブタジェンゴム、 クロロス /レホン化ポリェチレ ン （略称 C S M ) 、 塩素化ポリエチレン （略称 C M ) 、 ァク リルゴム （ 略称 A C M ) 、 多硫化ゴムなどのいずれか 1種類、 硬度が J I S K 6 3 0 1 A値で 4 0 " 〜 9 CT である弾性体に、 その弾性体自体の保 有する電気比抵抗値のままか、 またはその弾性体に導電性を付与して 1 〜 1 0 ⁷ Ω . c mの電気比抵抗値を有するよ うにしてもよい。 このよ う な導電性が付与された弾性体の電気比抵抗値が 1 0 ⁷ Ω ' c mよ りも大 であると 、 実質的に前記絶緣体と変わらず、 また 1 Ω · c mよ りも小さ いと、 装置の点検に近付いた人体などの帯電体からスパークが飛ばされ るおそれがある。 そのため、 電気比抵抗値は 1 〜 1 0 ⁷ Ω ' c mに選ぶ ことが好ま しい。

また、 硬度が 4 0 ' よ り小さいと、 軟らかすぎて金属帯 4 2を挟持し たと きに挟持力による変形が大き く 、 高速回転では耐久性が無い： また 金属帯 4 2の板幅方向端部の鋭利な角度で損傷しやすいことから不適で ある。 また 9 0 ° よ り大きいと、 弾性が不足し 、 金属帯 4 2を挟持して も、 板幅方向端部で金属帯 4 2の板厚によるすき間を無くすよ う被覆 7 0がつぶれないため、 シール性能が不充分であり、 不適である。 したが つて硬度は 4 0 < 〜 9 0。 に選ぶことが好ましい。

図 4は、 シールデイ スク 4 7および回転ディスク 5 6付近の一部の拡 大断面図である。 回転ディスク 5 6を構成する部材と して、 外皮部材 7

7、 第 1支持部材 7 8、 第 2支持部材 7 、 外側軸受 8 0、 止め輪 8 1 内側軸受 8 2 、 および端面封止部材 8 3が前記シールディスク 4 7と前 記カバー 6 9との間に設けられる。 内側軸受 8 2は、 個別的には参照符

8 2 a , 8 2 bで示し、 総括的には参照符 8 2を用いる。

外皮部材 7 7および端面封止部材 8 3は、 前記外層 7 6あるいは弾性 被覆層 7 0 と同様な弾性材料にカーボンブラックなどを混合して機械的 特性を向上させ、 また回転デイスク 5 6同士の回転接触による剥離、 変 形、 摩擦や、 弾性パ ド 4 5との摺動接触による帯電防止のために、 1 〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有する。 外皮部材 7 7の第 1 フラン ジ部 8 5はカバー 6 9の端面に当接し、 第 1支持部材 7 8の第 2フラン ジ部 8 6は前記外皮部材 7 7の第 1 フランジ部 8 5に当接している。 外 皮部材 7 7の第 1 フランジ部 8 5の外周部には、 第 1筒部 8 7が軸線方 向外方に延びて形成され、 第 1支持部材 7 8の第 2筒部 8 8は、 第 2フ ランジ部 8 6の外周部から軸線方向外方に延びて形成される。 第 1 筒部 8 7の內周面には、 第 2筒部 8 8の外周面が接触する。 第 2筒部 8 8ク〕 軸線方向長さは、 第 2支持部材 7 9の第 3フラン ジ 8 9の軸線方向内方 部との金属同士の接触を防止するため、 第 1 筒部 8 7の軸線方向長さか ら第〗 フラン ジ部 8 5の厚みを除いた値よ り も僅かに短く形成されてい る。 第 2筒部 8 8とロール軸 4 6との間には、 第 2支持部材 7 9の第 3筒 部 9 0が介在される。 この第 3筒部 9 0の軸線方向内方の端面は、 第 2 フランジ部 8 6の軸線方向外方の表面との間に間隔 Δ d 2を有する。 第 3筒部 9 0の軸線方向外方の端部には、 第 3フランジ部 8 9が半径方向 外方に連なって一体的に形成される。 第 3フランジ部 8 9の外周部には. 軸線方向外方に向けて直径が減少する傾斜面 9 1が形成される。 このよ うな第 3フランジ部 8 9は、 軸線方向外方側が端面封止部材 8 3を介し て前記シールディ スク 4 7の軸線方向内方の端面に支持されている。 金属帯 4 2は一見直進しているよ うに見えるけれども、 実際には僅か な蛇行を繰返しており 、 金属帯 4 2を挟持している各弾性回転ロー/レ 4 4は、 その蛇行の反力によって軸線方向にスラス卜力を常に受けている , このスラスト力は、 第 1支持部材 7 8の第 2フランジ部 8 6と、 外測軸 受 8 0とによって、 第 3筒部 9 0の止め輪 8 1 を介して第 2支持部材 7 9の第 3筒部 9 0に伝えられる。 つま り第 1支持部材 7 8と第 2支持部 材 7 9との位置関係は、 外側軸受 8 0によつて決ま り、 スラスト力がど のよ うに変化しても、 外皮部材 7 7の第 1筒部 8 7の端面と第 3フラン ジ部 8 9の軸線方向内方の外周部との回転摺動接触する部分は、 ある一 定 力、 たとえば外皮部材 7 7の端部における弾性反発力しか働かず、 金属帯 4 2の蛇行や弾性回転ロール 4 4の熟膨張によつて発生するスラ スト力に影響されない。

したがつてこの回転摺動接触する部分は、 常に安定したシー レ性を長 期にわたって達成することができる。 さらにその効果を確実にするため 第 2支持部材 7 9の第 3フランジ 8 9と 、 止め輪 8 1 、 第 1および第 2 筒部 8了 . 8 8との間には、 金属との摩擦係数の小さい滑り性の良い材 料と してボリチトラフルォロエチレン （商品名亍フロン ， 略称 P T F E ) あるいは、 芳香族ボリアミ ド繊維や P T F E繊維の不織布で製作され たディスクや、 超高分子量ポリエチレン （商品名ニューライ ト等） ゃ充 填材入り P T F E (商品名ェクセライ ト等） の摺動リング 9 2が介在さ れることが好ま しい。 この摺動リング 9 2によって、 第 3フランジ 8 9 と第 1筒部 8 7とが直接に接触することを防ぎ、 よ り滑り性の良い回転 摺動接触をさせることもできる。

この摺動リング 9 2の外径は、 弾性被覆層 7 0、 カバー 6 9、 外皮部 材 7 7、 端面封止部材 8 3の外周面よ りも半径方向内方に僅かな長さ Δ d 3だけ小さく形成される。 これによつて相互に接触する弾性回転ロー ル 4 4が弾発的に当接して外周面が僅かに弾性変形を生じても、 各弾性 回転ロール 4 4に備えられる各摺動リング 9 2が相互に当接して干渉寸 るおそれはなく 、 円滑な回転を達成することができる。 このよ うな摺動 リング 9 2の外周面は、 弾性被覆層 7 0、 カバー 6 9、 外皮部材 7 7 、 端面封止部材 8 3およびシールディスク 4 7の各外周面とは、 外径の差 厶 d 3を有し、 この差 A d 3は、 各弾性回転ロール 4 4によって挟持さ れる金属帯 4 2の板厚 Δ丁の 1 ./ 2にほぼ等しいかやや大き く選ばれる , つま り回転ディスク 5 6の第 2支持部材 7 9の第 3フランジ 8 9の外径 と同寸法と しておく。

このよ うにして第 2支持部材 7 9の第 3 フランジ 8 9に外皮部材 7 7 の第 1筒部 8 7の軸線方向外方の端面が直接接触することによっての摩 耗によるシール性の低下を防ぎ、 ゴムと金属が接触摺動をして比較的大 きな摩擦が発生することによる回転デイスク 5 6による回転抵抗の低減 を図ることもできる。

第 2筒部 8 8の軸線方向外方 （図 4の右方〉 の端面と、 摺動リ ング 9 2 とは、 相互に接触しないように間隔 Δ d 5があけられており 、 これに よって第 1筒部 8 7の端面 1 4 1は、 摺動リング 9 2の端面に当接する ことが確実になる。 摺動リ ング 9 2は、 第 3フランジ 8 9の端面 1 4 2 に当接する。 摺動リング 9 2は、 第 1筒部 87とよ りも第 3フランジ 8 9ととの方が小さい摩擦係数を有するので、 摺動リング 9 2は、 第 3フ ランジ 8 9と相互に摺動し易い。

シールディスク 4 7は、 筒部 9 6 aの軸線方向の片側にフランジ 9 6 bを持つかまたは両側にフランジ （図示しない） を持つ金属製のリール 9 6と、 リール 9 6に装着される環状のまたは中空円筒型のシールディ スク弾性体 9 7と、 ロール軸 4 6の外周部と リール 96の筒部 96 aの 内周部との間に介在される軸受 98とを含む。 軸受 98は、 個別的には 参照符 98 a , 98 bで示し、 総、括的には参照符 98で表す。 このよう にしてシールディスク 4 7は、 ロー/レ軸 4 6の軸線方向両端部に回転自 在に装着される。

ロール軸 4 6が軸受 98によって軸支されるので、 金属帯 4 2が通板 されるとき、 弾性回転ロール 44が回転し、 この回転によってカバー 6 9の軸線方向外方の端面と回転デイスク 5 6の外皮部材 7 7の軸線方向 内方の端面とがー体となって密着回転するが、 シールディスク 4 7は押 圧手段 5 7によって軸線方向内方に押圧されるので、 軸線方向内方への 回転ディスク 5 6の端面封止部材 83へもその押圧力が伝達されて . 端 面封止部材 8 3とシールデイスク 4 7もシ一 /レに最適な一定の押圧力を 維持することが可能となる。 フランジ 9 6 bは、 弾性回転ロール 44お よびシールデイスク 4 7などの外周面よ りも小径とされ、 間隔 2 · Δ d 6があけられている （ただし Δ d 3≤ Δ d 6 ) 。

軸受 98 a , 98 b ； 8 2 a , 8 2 bおよび軸受 80は、 いずれも深 溝玉軸受であつて、 スラスト力およびラジアル力を受けることができる 軸受 98 a , 98 b ； 82 a . 82 bの内輪の内周面は、 ロール軸 4 () の外周面と相対的に軸線方向に変位することができる。 したがって皿ば ね 1 0 3のばね力は、 軸受 9 8 a , 98 bを経て、 リール 9 6に伝達さ れ、 シールディスク弾性体 9 7および端面封止部材 8 3に与えられる。 端面封止部材 8 3の内周面 1 4 3は、 ロール軸 4 6の外周面と相対的に 軸線方向に変位することができ、 かつ相対的に回転可能である。 したが つて皿ばね 1 0 3のばね力は、 さらに端面封止部材 8 3から第 2支持部 材 7 9、 止め輪 8 1および軸受 8 0を経て第 1支持部材 7 8に伝達され さらに外皮部材 7 7に伝達される。 第 1および第 2フランジ部 8 5 , 8 6の各内周面 1 4 4 ， 1 4 5は、 ロール軸 4 6の外周面と相対的に軸線 方向に変位することができ、 かつ相対的に回転可能である。 外層 7 6と 前述の図 3に示される端板 7 5 aとの各内周面もまた、 ロール軸 4 6の 外周面と相対的に軸線方向に変位することができ、 かつ相対的に回転可 能である。 こ う して皿ばね 1 0 3のばね力によって、 弾性回転ロール 4 4に対するシールデイ スク 4 7および回転デイスク 5 6の位置決めを行 う ことができ、 そのばね力によってカバー本体 7 5および外層 7 6から リール 9 6までのロール軸 4 6の軸線方向に沿う各構成要素の摩耗時に おいても、 シール機能を確実に達成することができる。

前記押圧手段 5 7は、 ロール軸 4 6に装着され、 ボルト 9 9によって 所定の位置に固定され、 外周面に外ねじ 1 0 0が刻設される直円筒状の ねじ筒体 1 0 1 と 、 ねじ筒体 1 0 1の前記外ねじ 1 0 0に螺合する十ッ ト 1 0 2と、 十ッ ト 1 0 2とシ一/レディスク 4 7の軸受 9 8のイ ン十一 レースとの間に介在されるばねであるたとえば皿ばね 1 0 3とを含む。 この皿ばね 1 0 3に代えて圧縮コィルばねを用いるよ うにしてもよい。 このよ うな押圧手段 5 7によって、 金属帯 4 2の僅かな蛇行、 弾性回 転ロール 4 4の熟膨張、 回転ディスク 5 6の外皮部材とカバー 6 9との 摩擦接触によるわずかな摩耗、 および端面封止部材 8 3 とシール千' ィ ス ク 4 7 との摩擦接触によるわずかな摩耗や弾性体の変質や劣化による収 縮などによ り 、 各接触位置に隙間が生じても、 常に軸線方向内方にシー メレディスク 4 7を弾発的に押圧してその隙間を補價することができる。 前述の実施例で用いられる深渭玉軸受 9 8 a , 9 8 b ； 8 2 a , 8 2 b ； 8 0は、 グリースなどの潤滑油と、 この潤滑油によって潤滑される ころとを、 密封板で密封した構成を有し、 これによつて潤滑油による汚 損が防がれるという利点がある。 他の実施例と してこれらの軸受 9 8 a 9 8 b ; 8 2 a ， 8 2 b ; 8 0は、 たとえばすべり軸受であってもよく このすベり軸受の摺動部分を合成樹脂製とすることによって、 潤滑油が 不要となり、 しかも摩耗粉が生じないという点で優れている。 この合成 樹脂と しては、 たとえばその相互の接触面における動摩擦係数が小さく かつ摩耗しにくい材料、 たとえば （ a ) ポリテトラフルォロエチレ ン樹 脂などのフッ素樹脂、 または （ b ) ポリテトラフルォロエチレン樹脂な どのフ ッ素樹脂を主成分と して、 耐摩耗性および剛性を向上するための 充填剤と して、 グラスファイバ、 グラフアイ ト、 グラスファイバおよび 2硫化モリブデン、 グラスフアイバぉよびグラスフアイ ト、 ブロンズ、 力一ボンファイバのうちいずれか 1つを用いたもの （商品名ェクセライ ト 〉 、 あるいは （ c ) 金属部材の内周面および外周面ならびに両側面を 含む全表面にフ ッ素樹脂だけかまたは充填剤の入ったフッ素樹脂を、 塗 布、 吹付け、 あるいは焼付けたもの、 さらに （ d ) 金属部材の両側面に フッ素樹脂のみか、 または充填剤入りフッ素樹脂を、 塗布、 吹付けある いは焼付けによって板状にしたものを貼着したもの、 （ e ) 超高分子量 ポリエチレン （商品名ニューライ ト） を用いたものの中から適宜選択し て用いることができる。 この合成樹脂の代りに金属であってもよい。 図 5は、 弾性パ '. ' ド 4 5をフレーム 5 1 に取付けるための具体的構成 を示す断面図である。 前記弾性パ ド 4 5は . 弾性体 1 0 7 と、 シール 金物 1 0 8 と 、 各弾性回転ロール 4 4の外周部に当接する表層部 5 4を 有する。 表層部 5 4は、 各弾性回転ロー/レ 4 4の外周面の微細な凹凸へ のならい性が良好なように、 また、 軟らかい弾性回転ロール 4 4の表面 を傷付けないでしかも耐摩耗性や毛羽立ちや回転摩擦による繊維の抜け 落ちが無いような材質を選定するが、 一例と しては芳香族ポリアミ ド繊 維、 アクリル繊維、 ポリエスチル繊維、 羊毛繊維、 またはそれらの組合 わせによる不織布が用いられる。 しかしながら、 漏出した雰囲気ガスに 着火した場合の溶融滴下防止や短時間の耐火炎性、 耐熱性を確保するた めには、 L O I値 2 6以上のものが最適に使用される。 具体的には、 芳 香族ポリアミ ド繊維 （特にパラ系） が融点が 4 0 (TC〜 5 0 0。Cと高く 好適である。 弾性体 1 0 7には、 前記同様の繊維による不織布を用い、 表層部 5 4 と合わせて J I S S 6 0 5 0による 1 0。 〜 5 0 の硬 度と し、 シール金物 1 0 8で補強する。 また静電気のスパークによる火 災、 爆発を防止するために、 弾性パッ ド 4 5の表層部 5 4の不織布には 1 0— ³〜 1 0 ⁷ Ω ■ c mの電気比抵抗値のものを用い、 適度な導電性を もたせて、 弾性回転ロール 4 4が絶縁体で製作された場合には、 弾性回 転ロール 4 4や弾性パッ ド 4 5が帯電するのを防止し、 火花放電を防ぐ ことでよ り安全にすることもできる。 このよ うな弾性バッ ド 4 5の代わ りに、 弾性体 1 0 7と して同様の弾性をもつゴムなどの弾性材料から成 る発泡された微細な独立気泡のスポンジ状弾性体を用いて弾性回転ロー ル 4 4 と接する表層部 5 4に耐摩耗性や耐火炎性、 耐熱性、 導電性の有 る不織布を貼付けてもよく 、 どの場合においても弾性値と しての硬度は J I S S 6 0 5 0による 1 0 〜 5 CT が好適に用いられる。 このような弾性パ、、' ド 4 5は、 連結部材 1 1 1の下部フランジ 1 0 9 および金属製挟持板 1 1 0によって挟持され、 ブラケッ ト 1 ] 6 Aを取 付けた支持板 1 1 6 Bは連結部材 1 1 1 にヒン ジ 1 1 7によつて角変位 自在に連結される。 炉体 4 8のフランジ 1 1 2には . 連結部材 1 1 1 の 上部フランジ 1 1 3がボルト等で固定される。 連結部材 1 1 1 には、 筏 動シリンダまたは圧縮ばね等の押圧調整機構 1 1 4が取付られる。 この 押圧調整機構 1 1 4のピストン棒 1 1 5の先端部は、 支持板 1 1 6 Bに 取付けられたブラケッ ト 1 1 6 Aの傾斜面を押すことによつてシール金 物 1 0 8を押圧し、 弾性パッ ド 4 5をヒンジ 1 1 7の軸線まわりに角変 位させて、 各弾性回転ロール 4 4の外周面に適度な押圧力で接触させる ことができる。 弾性パ 'ソ ド 4 5の表層部 5 4を導電性の不織布にて製作 した場合、 弾性回転ロール' 4 4に発生した静電気は、 弾性パツ ド 4 5を 通じて接地され、 また、 不織布の繊維が細いことから、 電気比抵抗を 1 0—³〜 1 0 ⁷ Ω · c mと して導電性の弾性回転ロール 4 4の電気比抵抗 値 1 〜 1 0 ⁷ Ω · c mよ り抵抗値を下げても、 繊維の先端からコロ十放 電を起こすことで、 火花放電を起こすことなく弾性回転ロール 4 4の帯 電を防ぐことができる。 このよ うな実施例では、 各弾性回転ロール 4 4 に静電気の帯電をなくすことができるので、 各弾性回転口ール 4 4は必 ずしも導電性にする必要はない。

以上のよ うにして弾性パッ ド 4 5をフレーム 5 1に取付けることによ つて、 炉内ガス 5 aをシ一 /レすると と もに、 弾性回転ロー/レ 4 4の静電 気によって火花放電が生じることを確実に防止することができる。 前述した従来技術においては、 各弾性回転ロールの両側に側壁が設け られるので、 この側壁と各弾性回転ロールとの間に介在される弾性ディ スク （ヮッシャ 3 2 ) が適度な反発力を出すよ うに、 その弾性ディスク の潢れ代を考慮して、 ロー/レの両端部と側壁との隙間寸法から、 つ 、'' ノ： ャ 3 3ゃヮッシ ャ 3 4の厚みを差し引いた寸法よ りも僅かに大きい厚み 寸法の弾性ディスクを製作し、 ロールク〉両端部とその両側の側壁との隙 間寸法がそれぞれ均等になるよ うに正確にロールの位置を決めて組込む 必要があるのに対して . 本実施例では弾性回転口一 / Lの両側に側壁を設 ける必要がないので、 各弾性回転ロー のおおよその位置を決めて組込 んだ後、 ねじ筒体 1 0 1 をボル卜 9 9でロール軸 4 6に固定し、 ねじ筒 体 1 0 1 に取付けたナ V ト 1 0 2を締付けてシ一 /レデイスク 4 7を押圧 し 、 ロール端面のシ一/レができるよ うに適正な位置を決めた後、 さらに ロール軸に取付けた皿ばね 1 0 3の反発力によって適度な押圧力を付与 することができる。 したがって各弾性回転ロール 4 4の取付作業に熟練 を要することなしに、 容易に最適な位置に迅速に装着することができる また図 3に示すよ うに、 外皮部材 7 7の第 1 フランジ部 8 5の軸線方 向内方の端面は、 カバー 6 9の外層 7 6の軸線方向外方の端面に前記皿 ばね 1 0 3のばね力によつて一定の力で常に押付けられており、 弾性回 転ロール 4 4の熟膨張によって軸線方向の長さが変化しても、 あるいは 温度上昇によつて外皮部材 7 7やカバー 6 9の外層 7 6の硬度や弾性力 が変化しても、 さらに部分的な摩耗が生じて弾性回転ロー^ 4 4 と押圧 手段 5 7 との間で軸線方向長さが変化しても、 自動的に最適な押圧力を 維持することができるので、 一定のシール効果を長期にわたって安定し て達成することができる。

さらにシールディスク 4 7のシールディスク弾性体 9 7は、 図 1 に示 す如くその軸線方向長さがシール用側壁 4 9の軸線方向幅 （すなわち厚 み） と同等かまたは長く形成され、 少なく と もシ一/レディ スク弾性体 9 7の軸線方向内方の部分がシ一 レ用側壁 4 9の軸線方向内方の表面 4 9 a と同位置かまたは長さ Δ d 4だけ突出して設けられるので、 シールデ イ スク 4 7が軸線方向に僅かにずれても、 シール'ディスク弾性体 9 7の 外周面とシール用側壁 4 9の前記外周面に臨む円弧状当接面 5 2 とが接 触している限りシール性には悪影響がなく保たれ、 したがって弾性回転 - /1 4 を組込んだ後にロール軸 4 6を軸線方向に変位させる必要は なく 、 しかも一旦取付けたロール'軸 4 6ク >軸受（^:> 0 との固定を外す二ヒ な 〈 、 弾性回転ロール 4 4の軸線方向両端部において片側ずつ独立して カバー 6 9 と回転デイ スク 5 6 との間、 および回転デイスク 5 6とシー ルディスク 4 7との間の隙間の調整を行うことができる。 しかも、 この ような隙間または押付力の調整を前記ナッ ト 1 0 2およびばね 1 0 3を 介することによって無段階に調整することができるので、 微調整が可能 であり、 作業性が簡単で迅速に調整作業を行うことができる。

なお、 シールディスク弾性体 9 7の硬度が 4 0 よ り小さいと、 剛性 が不足するため、 対向するシールディスク 4 7をシール用側壁 4 9に押 圧したまま軸方向位置を変位させたとき、 変形が大きく耐久性が不足す るため不適である。 また硬度が 9 0 ° よ り大きいと、 シール用側壁 4 9 の対向するシールディスク 4 7の接する部分において、 弾性変形に要す る力が大きく必要であるが、 弾性回転ロール 4 4の金属帯 4 2を挟持す る押圧力では、 押圧力が不足するので、 シールディスク弾性体 9 7のつ ぶれが充分でなく 、 シール用厠壁 4 9の先端部の厚みによる隙間を無く すことができないので、 シール性能が不充分であり不適である。 したが つて硬度は、 弾性回転ロールの被覆 7 0や回転ディスクの外皮部材 7 7 と同様、 硬度 4 0 。 〜 9 0 が好適である。

さらにまたプロセスライ ンを動かしてみて、 シールの状態や弾性回転 ロール 4 4の回転抵抗の状態を確 ¾してから、 弾性回転ロール 4 4を取 付けたままで前記シールの状態および回転抵抗の状態を任意に調整する ことができるので、 プロセスラィ ンを調整作業のために長時間停止する 必要がなく 、 生産性の低下が防がれる。 特に従来のよ うに弾性回転 σ— ルの軸線方向外方に側壁が設けられていないので、 シール装置 4 1 の設 置にも弾性回転ロール 4 の取替作業にも大きなスペースを必要とせず 構成を簡素化して、 区画出入口付近の他の装置にスペースをと り易く し てその設計上の自由度を大き く し 、 シール装置 4 1の小形化や製造コス トク')低減を図る ことができる。 また弾性回転口一/レ 4 4をフレーム 5 1 の真下から、 横から、 あるいは軸線方向外方からのいずれの位置からで も装着することができるので、 弾性回転ロール 4 4の取付作業に自由度 が有り容易である。

図 6は本発明の他の実施例のシー レ装置 4 1 aを示す一部の拡大断面 図である。 なお、 前述の実施例と対応する部分には同一の参照符を付す 本実施例のシ一/レ装置 4 1 aは、 回転ディスク 5 6内に摺動リング 9 2 を図示しておらず、 弾性被覆層 7 0がー体成型された各種ゴム等の弾性 体から成り、 図 1 、 図 3に図示する外ねじ 7 1 、 ナッ ト 7 2 、 フランジ 7 3、 カバー 6 9が設けられていない点で、 図 1および図 3に示される

3

実施例と相違する。 ロール軸 4 6の軸端部から管路 4 6 aを少なく とも 回転ディスク 5 6まで設け、 軸端部から炉内ガスと近似のガス、 あるい は不活性ガスまたは N ₂ ガスをわずか注入し、 矢符 Aで示されるよ うに 外皮部材 7 7の軸方向端部と第 2支持部材 7 9の第 3 フランジ 8 9の軸 方向内方端部との回転摺動接触する部分の隙間 （摺動リング 9 2は図示 しない） から外周部へわずか漏洩することを許容する。 これによ り回転 ディスク 5 6内部の圧力を外部よ り高めて、 外部からの空気の侵入を遮 断することができ、 また、 前述の回転摺動部の冷却効果があることゃガ ス流れによる固体同志の接触を妨げ、 回転摺動部の摩擦を減じることが できる。 回転ディ スク 5 6は、 図 6に示す向きと左右逆に組み込んでも 何ら問題なく使用でき 、 さらにその際は内側軸受 8 2を省略して第 3筒 部 9 0を直接ロール軸 4 6に組込んでも使用可能であり、 部分点数を減 らすこ とができる。

図 7は、 本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 bを示寸一部ク） 拡大断面図である。 なお、 前述の実施例と対応する部分には同一の参照 符を付す。 本実施例において、 注目すべきは、 ロー/レ軸 4 t> 回転デ ィ スク 5 6の軸線方向内方に隣接して、 深溻玉軸受 1 2 7が設けられてお り、 ロール軸 4 6と、 ロール胴部 1 2 8とが相対的に回転自在に楕成さ れている。 ロール胴部 1 2 8は、 直円筒状のロー/レスリーブ 1 2 9 と、 このロールスリーブ 1 2 9の外周面上に積層される弾性被覆層 7 0とか ら成る。 深清玉軸受 1 2 7は、 J I S B 1 5 2 1 に規定される単列 深溝玉軸受であって、 網球から成る複数の転動体 1 3 0が、 内輪 1 3 1 および外輪 1 3 2にそれぞれ形成されている内輪軌道 1 3 3 と外輪軌道 1 3 4との間に周方向に間隔をあけて挟持されて転動する。 各転動体 1 3 0の軸線方向の両側には、 環状のシール材 1 3 5がそれぞれ設けられ 各シール材 1 3 5間に澗滑剤と してグリース 1 3 6が封入される。

このよ うなシ一 /レ ド形単列深溝玉軸受 1 2 7は . 摩擦トルクが小さく 高速性、 グリース密封性および防塵性が良好である。 またこの深講玉軸 受 1 2 7は、 内輪 1 3 1 と外輪 1 3 2との間でラジアル力とスラスト力 とを同時に受けることができる。 このよ うな深瀵玉軸受 1 2 7は、 一例 と して述べると、 日本精ェ （株） 製の鋼板製のシ一/レを使ったシールド 形 （ Z Z形） 、 ゴム製のシールを使った非接触ゴムシールド形 （ V V形 ) または接触ゴムシ一/レド形 （ D D U形） などを用いることができる。 このよ うな深潢玉軸受 1 2 7は、 口一ルスリーブ 1 2 9の内周部に嵌着 された止め輪 1 3 7によって抜止めされている。

このよ うな構成によれば、 ばね 1 0 3の弾発力によって弾性被覆層 7 (〕 軸線方向外方の端面 1 3 8に回転デイスク 5 6の外皮部材 7 7の軸 線方向内方の端面 1 3 9が密着するので， 口一 レ 1 2 8の端面をシ一/レ するこ とができる。 しかも、 上述の深瀵玉軸受 1 2 7はグリース 1 3 6 が封入されているため、 極めて回転抵抗が少ない。 この実施例の場合、 π— /レ聿 4 6は . ロー^胴部 1 2 8が金属帯 4 2の通過と と もに回転し て 、 回転せず、 したがって軸受 6 0は必ずしもベアリ ングを使用した 軸受である必要はなレ »が、 図示の如くベアリング使用の軸受であつて も 何ら問題はない。 また回転デ ィ スク 5 6の第 2支持部材の内側軲受 （図 示しない） も必要でなく 、 シール'ギイ スク 4 7の軸受 9 8も不要である が、 有っても何ら問題はない _c

図 8は、 本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 c を示す一部の 拡大断面図である。 なお、 前述の実施例と対応する部分には同一の参照 符を付す。 本実施例のシール装置 4 1 cは、 いわばシールディスク 4 7 の代わりに回転デイスク 5 6を使用した構成であって、 第 1支持部材 7 8の第 2筒部 8 8の外周面上に外皮部材 7 7の第 1 筒部 8 7を被せて、 その外周面を直接側壁 4 9の円弧状当接面 5 2に当接させ、 シールする ものである。 また第 1支持部材 7 8の第 2フランジ部 8 6は軸線方向外 方 （図 9の左方） に形成されており 、 前述の実施例に比較すれば、 回転 ディスク 5 6は軸線方向を反転させて C?一/レ軸 4 6に組込み、 つま り第 1支持部材 7 8と第 2支持部材 7 9とを入れ換えた構成である。 ロール 軸 4 6は、 前述の図 7に示される実施例と同様に、 深瀵玉軸受 1 2 7に よってロー/レ軸 4 6 とロールスリーブ 1 2 9とが回転の緣切をされてい る。

このような構成によって、 ロール胴部 1 2 8の弾性被覆層 7 0の両端 面 1 3 S間の軸線方向長さを一定ヒ したとき、 その端面 1 3 8よ り も fi 線方向外方に配置される前記回転ディスク 5 6の第 1支持部材 7 8、 押 圧手段 5 7 、 シール用側壁 4 9などの構成を軸線方向内方に近寄せるこ とができ ， またシ一/レデイ スク 4 7を省略できて構成を小形化すること が可能となる。

図 9は、 本発明ク）さらに他の実施例のシール装置 4 1 dを示寸一部 拡大断面図である。 なお、 本実施例は前述の図 6に示される実施 ヒ類 似しており、 対応する部分には同一の参照符を付す。 本実施例のシー 装置 4 1 dでは、 図 όに示される実施例のよ うに、 第 2支持部材 7 Q と

― ー ロール軸 4 6との間の内側軸受 S 2を設けずに、 この内側軸受 8 2に代 えて第 2支持部材 7 9の第 3筒部 9 0にその軸線方向両端部に連なって 半径方向内方に延びる一対の內向き突部 1 4 1 , 1 4 2を一体的に形成 し、 ロール軸 4 6に直接に嵌着するようにしてもよい。

このような構成によって、 内側軸受 8 2を省略することができ 、 これ によって部品点数を削減し 、 組立作業を簡略化し、 製作コストの削減お よび保全性の向上を図ることができる。 本実施例において、 回転ディス ク 5 6は図 6に示される実施例の軸線方向を反転させた形と同様に構成 され、 その軸線方向外方にシールデイスク 4 7が図 1 、 図 3、 図 4 、 図 6および図 7に示される各実施例と同様にして設けられる。

このよ うな楕成によってもまた、 図 6に示される実施例と同様な効果 を達成することができる。

図 1 0は、 本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 eを示す一部 の拡大断面図である。 なお、 前述の実施例と対応する部分には同一の参 照符を付す。 本実施例のシール装置 4 1 eは、 シールディスク 4 7と口 一ル胴部 1 2 8との間に、 弾性回転ロールの回転トルクをシールディス クへ伝えないよ うに縁切をする手段である回転デイスク 5 6に代わるも のと して、 2枚のスリ ップディスク 1 4 5 , 1 4 6が介在される。 各ス リ ツアディスク 1 4 5， 1 4 6の外径は、 口一 /レ胴部 1 2 8およびシ一 ルデイ スク 4 7の外径よ りも Δ d 1だけ僅かに小さく選ばれる。 また各 スリ ップデ ィ スク 1 4 5 , 1 4 6は、 その中央に弾性回転ロール 4 4の π—ル軸 4 6が挿通される貫通孔が穿設されており 、 相互に重ね合わせ て配置される。

これ 7、スリ ップディスク 1 4 5， 1 4 6は、 その相互 接触面にお ける動摩擦係数が小さくかつ摩耗しにく い材料、 たとえば （ a ) ポリ子 ト ラ フ； オ口エチレ ン樹脂などのフ 'ゾ素樹脂を板状にしたも 、 または

- 3 D ( b ) ポリテトラフルォロェチレ ン樹脂などのフッ素樹脂を主成分と し て、 耐摩耗性および剛性ならびに導電性を向上するための充填剤と して グラスファイバ、 グラフアイ ト、 グラスフアイバおよび 2硫化モリブデ ン、 グラスファイバおよびグラスファイ ト、 ブロンズ、 力一ボンフアイ バのうちいずれか 1つを用いて板状にしたもの （商品名工クセライ ト ） あるいは （ c ) 金属板の内周面および外周面ならびに両側面を含む全表 面にフッ素樹脂だけかまたは充填剤の入ったフッ素樹脂を、 塗布、 吹付 け、 あるいは焼付けて板状にしたもの、 さらに （ d ) 金属板の両側面に フッ素樹脂のみか、 または充填剤入りフッ素樹脂を、 塗布、 吹付けある いは焼付けによって板状にしたものを貼着したもク ( e ) 超高分子量 ポリエチレン （商品名ニューライ 卜 ） を板状にしたものの中から適宜選 択して用いることができる。

このよ うなスリ ップディスク 1 4 5 , 1 4 6の外径は、 前述したよ う にロール胴部 1 2 8およびシールディスク 4 7の外径よ りも僅かに小さ く 、 少なく と もたとえば金属帯 4 2の最大板厚 Δ Τ分小さな外径を有し ている。 このように各スリ ップディスク 1 4 5 , 1 4 6の外径を小さ く するのは、 各弾性回転ロー/レ 4 4が弾性パ、' ド 4 5と金属帯 4 2 とに押 付けられたとき、 各弾性回転ロー/レ 4 4の外周面が変形して， その押付 け位置において外径が小さくなり 、 ロール軸 4 6の軸間距離が短くなり このとき各弾性回転ロー/レ 4 4にそれぞれ設けられる各スリ /プディス ク 1 4 5 , 1 4 6が接触して、 弾性ロール 4 4のロー /レ軸 4 6の軸の接 近を阻害し 、 各弾性ロール 4 4間のシール性を害しないためである。

またこのよ うなスリ ップディスク 1 4 5 , 1 4 6は、 弾性回転 π— /レ 4 の回転によつて常に摩擦されて発熱し柔らかくなるので、 剛性をあ げるため、 前述の各種の充填剤を加え、 耐摩耗性を向上するよ うにして もよい _c またポリテト πフルォロエチレ ン樹脂をそのまま用いたのでは

一 r 帯電量が大き くなつて火花を発生する危険があるため、 充填材と して力 一ボンを加えて電気比抵抗値 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの範囲の導電性を付与 するよ うにしてもよい。

以上の各実施例では、 雰囲気設備と して竪形の光輝焼鈍炉 4 3につい て説明したけれども、 模形の光輝焼鈍炉であってもよい。 また雰囲気設 備と して光輝焼鈍炉に限るものではなく 、 連続式の真空蒸着炉であって もよく 、 さらに大気圧よ りも低い減圧下で操業する連続式の塗装装置や 洗浄装置などの有機溶剤取扱設備などであってもよい。 特に光輝焼鈍炉 では、 安定した回転抵抗が得られるため、 赤熱した炉内金属帯への張力 制御に外乱がなく 、 炉内の金属帯 4 2の張力が安定するため、 適正な一 定張力で操業するこ とができ、 金属帯の熱 理後の金属帯 4 2の形状が 良好になり、 品質を向上することができる。

図 1 1 は、 本発明のさらに他の実施例のシール装置 4 1 f を示す一部 の拡大断面図である。 なお、 前述の実施例と対応する部分には、 同一の 参照符を付す。 本実施例のシール装置 4 1 は、 弾性パッ ド 4 5の表層 部 5 4の不織布が弾性回転ロール 4 4によつて摩擦されて毛羽立つ、 あ るいは繊維が抉けることをよ り完全に防止するため、 弾性回転ロー/し 4 4 と弾性"ッ ド 4 5 とを直接接触させず、 弾性パ "/ ド 4 5の表層部 5 4 の不織布との摩擦係数が小さい、 滑らかな表面を持つ剛性ロール 4 4 a を組合わす。

剛性ロー/レ 4 4 a表面は、 金属等グ〉硬い材料で、 たとえば C r メ 'ツキ 層、 タンゲス干ン力一バイ ト溶射層、 ス亍ンレ ス鋼等を J I S E5 0 0 3 1 ( 1 Q 8 2 ) 規定の 印で R 1 . 6 a 、 R rn a x 6 . 3 S . R Z . 下程度に、 非常に滑らかに仕上 ( られており . 弾性押 圧体 表層部 5 4が不織布の被覆層を有する場合 . 不織布、 回転摺動接 触をして 相互の摩擦係数が非常に小さい。 たとえば、 ゴム 不織布ク〕 〃 0 . 5に対して、 C ！ -メ キ '不織布は = 0 . 0 5であることが 実測の結果、 確認されている。 そのため . 強く押付けても不織布の繊維 が抜けることはなく 、 毛羽立ちもない。 剛性ロール 4 4 a表面が導電体 で、 ロー/レ軸 4 4 b等を通じて接地されているので、 静電気の帯電はな く 、 絶縁体であっても帯電電位は非常に低く 、 問題とならない。 また、 金属等の硬い材料である剛性ロー/レ 4 4 aの表面は、 弾性パ '' / ド 4 5を 強く押圧しても、 剛性 π?—ル 4 4 a表面に不織布の繊維で疵が付かない さらに、 剛性ロー/レ 4 4 a 、 表層部 5 4 ともに摩擦による消耗が少ない また、 剛性ロール 4 4 aにも、 弾性回転ロー/レ 4 4 と同様な回転ディス ク 5 6やスリ ップリ ング 1 4 5 , 1 4 6と、 シールディスク 4 7 、 押圧 手段 5 7、 シール用側壁 4 9が全く同様に使用できる。 また、 ロー/レ開 閉手段 5 3も、 弾性回転ロー/レ 4 4のものと同様の機楕 （図示しない） が利用できる。 これらのことよ り 、 剛性ロール 4 4 aと弾性パッ ド 4 5 とを充分強く押圧して、 長期に亘り安定したシールが継続できる。 産業上の利用可能性

以上のよ うに本発明によれば、 弾性回転ロー/レの軸線方向両端部に回 転ディスクまたはスリ ップデイスクを組込み、 その軸線方向外方にシー ルディスクを設け、 このシ一/レディスクの外周面をシ一/レ用側壁に密着 させると と もに、 弾性回転ロールと、 回転ディスクまたはスリ 、、'プデ く スクの外周面に弾性パ、、, ドを押付けてシール装置を楕成した。 従来のよ うに、 炉体に固定されて向合った側壁と側壁の間の、 決まった寸法 中 にゴム製ク）ヮ .·'シャの弾発力を拘束するこ とで、 弾性回転ロールの両端 部のシール性を確保する必要がない。 したがって、 弾性回転ロール 軸 方向の動きを、 シ一/レに必要な力以上で拘束することなく シールができ る。 つま り、 本発明によるシ一/レディスクの効果と しては、 次のものが挙 げられる。

( 1 ) 弾性回転ロールが熟膨張しても側壁が軸方向の動きを拘束しな いので、 自由に軸方向の伸縮ができ . 先行技術の如く 、 側壁との押圧力 に変化があったり 、 回転抵抗が過大になったり 、 収縮の際、 隙間が発生 しないので、 シ一/レ性の低下がない。

( 2 ) 金属帯の蛇行による一方向へのスラストカを受け、 軸の変位が あった場合、 先行技術では側壁に押付けられることで、 回転抵抗が過大 になり 、 その弾性回転ロー/レの速度が遅くなることによ り 、 金属帯の炉 内の張力は、 入口シールで発生した場合過大になり、 出口シールで発生 した場合過小になり 、 赤熱している炉内の金属帯の形状を崩すことがあ つた。 また、 一方では反対側の側壁部では弾性ヮッシャの側壁への押圧 力が減じることになり、 隙間が空き、 シール性が悪くなること もあった, 本発明では、 弾性回転ロールの側面のシールは、 弾性回転ロールの軸自 身に装着されており、 一体となって動くので、 金属帯の蛇行による一方 向へのスラストカを受けても回転抵抗の変化はないし、 反対側の側壁部 に隙間が発生すること もなく 、 シール性の低下がない。

( 3 ) 弾性回転ロールの回転トル クク〕縁切り手段と して、 スリ ' プデ ィスクを使う場合、 先行技術では摩耗によ りスリ ッアディスクが薄くな り 、 弾性ヮ、、！シャの膨張代を超えると 、 隙間が発生することもあった。 本発明では、 摩耗によ り スリ ' ブディ スクが薄くなつた分は、 押圧手段 であるバネの押圧力が補償して隙間を作らないことに加えて、 押圧手段 の十 .'， トを調整して押圧力を弾性回転 σ— /レを取外寸ことなく簡単に変 更できるので、 シール性の低下がなく 、 安定し た操業ができる =

( 4 ) 押圧手段ク）ねじ と十、'' トで位置調整する こ とに加えて . ネを 介 I て押圧するこ とで各種のバネ定数を選定できることや、 ねじ と十 .' トの調整で 1つのパネであってもバネ出力を任意にでき、 シールに最適 な押圧力を任意に選べるのでシール性の調整がやりよい。

( 5 ) 弾性回転ロールの取付けは、 先行技術では炉体に固定されて向 合った側壁と側壁の間の、 決まった寸法の中に、 正確に弾性ヮ '' /シャ等 の厚みを考慮して組込み、 弾性回転ロールの軸線方向両端部で、 均等な 弾性ヮッシャの弾発力を発生させるよ う弾性回転ロールの軸方向位置を 決めて固定する必要があり、 手間がかかり熟練を要した。 本発明では、 シールディスクの位置とシール用側壁の位置がおおよそあっていれば、 シールデイスクの厚みがシー/レ用側壁の幅よ り大きいので、 軸方向に変 位させても当接面との密着が保たれることによ り 、 弾性回転 π— /レを取 付けた後にも、 押圧手段のねじ筒体の位置やねじと十 '' / 卜の調整でシー ルに最適な位置を各弾性回転ロールの端部個別に自由に調整でき、 手間 と熟練が不要である。

( 6 ) 不織布ディスクを積層して作る弾性回転ロールの場合、 使用期 間が長くなると各不織布ディスクに収縮が発生し、 フランジを固定して いるナツ トを增締めして調整することがある。 その場合、 弾性回転ロー /レ胴部長さが短くなり、 カバ一や回転ディスクは内側へ寄るが、 その際 は、 押圧手段 ねじ筒体位置やねじと 、 ナッ トでシ一/レディ スクがシー ル用側壁の当接面との密着が保たれている範囲で調整でき、 カバーや回 転ディスクはそのまま流用することができる ₌ つま り、 弾性回転ロー/レ の寿命を延ばすことができることになり、 経済的である。

さらに本発明によれば、 弾性回転ロールの外周面は、 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有する導電性とされるので、 静電気の帯電による 火花放電を防ぐことができる。 したがって火災の発生が防止でき 、 火災 0) 肖火や消火後の修理期間の生産中止がなく生産能力が低下しなレ ^ さらに本発明によれば、 シールデノ スクの弾性体および弾性回転 C?一 ルの弾性体は、 天然ゴム、 イ ソプレ ンゴム、 S B R、 N B R、 C R、 ブ チ /レゴム、 多硫化ゴム、 シリ コンゴム、 フ ッ素ゴム、 ウレタンゴム、 ク 口 πスルホン化ポリエチレン、 塩素化ポリエチレン、 ブタジェンゴム、 E P D M、 ァク リルゴム、 またはヒ ドリ ンゴムを用いるよ うにしたので . 適度な弾力性が有り、 通気性が無いので金属帯の表面に上記弾性体を密 着させて、 シール性を向上することができる。 したがって雰囲気ガスの 消費が少なく経済的であるし、 侵入空気による酸化着色が無いため、 品 質向上が図れる。

さらに本発明によれば、 弾性回転 σ—ルの外周面を複数枚の不織布性 ディ ス クを積層する力'、 または長尺の不織布帯を螺旋状に卷付けて積層 することによつて構成されるので、 このような不織布はゴムなどに比べ て金属帯に対する動摩擦係数が大きいために金属帯とのスリ ップが起き にく く 、 金属帯の表面への損傷を防ぐことができる。

さらに本発明によれば、 前記不織布はその電気比抵抗値が 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの範囲にある導電性を有するので、 静電気による火花放電を防 ぎ、 安全性を向上することができる。

さらに本発明によれば、 回転ディスクは外側および内側の軸受によつ てラジア 方向と スラ ス ト方向との双方の回転による負荷が軽減される ので、 弾性回転ロー /いを円滑に回転させて金属帯と弾性回転ロール とを 充分密着させても回転抵抗が大き くならず、 金属帯の炉内における張力 に悪^響を与えることなく 、 シー/レ性を向上することができる。 また、 弾性回転 π— /レの軸線方向両端部とシ一ルディスク との間て、 炉內雰囲 気ガス ン一/'レを行いながら、 各弾性回転口一 /レの回転力の伝達を遮断 することができるので、 外気の炉内へク〕侵入を防ぐこ ヒができる した がって、 光輝焼鈍炉て"は、 露点 >低い状態で操業でき 、 光輝度の高い高 品質の製品が生産できる。 さらに本発明によれば、 回転ディスク 第 2ま持部材の第 3 フランジ 部は、 ロール'本体の軸線方向に向かって直径が減少する方向に延びる傾 斜面が形成されるので、 端面封止部材の弾力性を有する材料がフランジ 部外周先端の薄肉部まで一体的に形成することができ、 しかも外 部材 先端に対向する側のフ ラン ジ部外径は、 摺動リ ン グ外径と同寸法に大き くできる。 対向する各弾性回転ロールの摺動リ ング外阇と外 部材の端 面と端面封止部材のフラン ジ部外周先端の薄肉部との間に形成される空 間に、 端面封止部材の弾発力を有する材料から成る外周部が押付けられ て入込み、 高いシール性を達成するこ とができる。 したがって、 高価な 雰囲気力'スの消費が減り、 生産コス卜が低減できる。

さらに本発明によれば、 回転ディスクの外皮部材および端面封止部材 は、 1〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有するので、 対向する弾性回 転 π— /レの回転ディ スク同士や端面封止部材同士の回転による剥離、 変 形によ り静電気が発生し易い条件であっても、 弾性パ'' / ドとの間で連続 的な摺動摩擦が行われても、 静電気による帯電を防ぎ、 火花放電の発生 をなくすことができ 、 火災、 爆発の心配なく安定した橾業ができる。 さらに本発明によれば、 弾性パ、' / ドは少なく と も弾性回転 π— /レに接 する表層部が不織布で楕成されており 、 全体と して，J I S S b 0 5

0で規定される硬度 1 0 ° 〜 5 0 ° の弾性体であるので、 適度な柔軟性 があり . 全体に亘つて均一に押付けられ、 弾性回転 π— /レの表面ク)凹凸 によ くなじみ、 軟らかい弾性回転ロールの被覆を傷付けることなく 、 高 いシール性を確保するこ とができる。 よって、 雰囲気ガスの消費が少な いこと . ロー/レの俜みが少ないなど、 安定して高品質の製品が製造でき る。

さらに本発明によれば、 弾性" '' ドは少なく と ί.弾性回転 r?一/ Lに揆 寸る表層部において、 1 〔广 ³〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有する

一 一 ので、 弾性回転ロー/レ同士 接触回転による被覆の摩擦、 变形、 剥離や 弾性回転ロー/レと弾性パ'' ドとの摩擦によ り静電気が発生しても火花放 電を発生させず、 アースゃコ σ十放電によって帯電を防止し 、 火災や爆 発を防ぐことができる。 したがって、 火災による生産中止の防止や安全 な操業ができる。

さらに本発明によれば、 弾性パッ ドは少なく と も弾性回転ロールに接 する表層部が限界酸素指数 L O I値が 2 6以上を満足する素材よ り成る ので、 シール部が万一火災を起こし、 1 0秒程度の短時間で消火された 場合には、 溶融滴下しないことや、 自己消火特性を持っために燃焼の継 続がなく 、 シール性に性能低下がなく 、 直ちに操業が再開でき 、 生産中 止の影響が少なく 、 生産性が上がる。

弾性回転ロー/レのロール胴部とロール軸が回転自在に構成されたもの では、 次に挙げる効果がある。

( 1 ) ロー/レ軸は固定で回転しないので、 回転部分の重量を軽くする ことができる。 また、 弾性回転ロール端面のシールに、 ベアリ ングを使 用した回転ディスクを組合わせている。 このため、 回転部分の回転抵抗 が小さい、 回転部分の回転時の慣性力 （ G D^∑ ) が小さい、 などのため、 付勢手段であるモータやモータの加減速を制御する制御装置がなくても プロセスライ ンを通板される金属帯によって回転させられ、 シールに使 闬することができる _u 付勢手段であるモータを設置する場合， モータ自 身や、 付随する减速機の慣性力が大きい場合があり、 従来では、 不適性 な制御ではかえつて、 ァロセスラ イ ン を通板される金属帯に、 外乱を与 えろ場合があつたが、 本発明ではその可能性がなく 、 しかも簡素で安価 である。

( 2 ) 付勢手段であるモータや付随する減速機がないので、 設備が小 型 ίヒできる。 ( 3 ) ロール軸は固定で回転しないので、 ロール軸両側に取付けた押 圧手段はプロセスライ ンの運転中でも調整可能であり . バネを締めてシ 一ルディ スク端面への押圧力を強くする調整、 あるいはその逆の調整も ァロセスライ ンの運転中に可能である。 したがって、 プロセスライ ンの 生産中止時間なしのシール装置の最適調整ができる。

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Claims

請 求 の 範 囲

1 . 炉内に連続通板される金属帯を、 炉内雰囲気によって雰囲気 w理 する炉体の区画された入口および出口のうち少なく とも一方に設けられ る一対の弾性回転ロー/レと、 各弾性回転ロー/レに炉內側から各弾性回転 ロールの軸線方向全長にわたって押付けられる一対の弾性パッ ドとを備 える雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置において、

各弾性回転ロールのロール軸の軸線方向両端部にそれぞれ同軸に軸受 を介して装着され、 環状または中空円筒型の弾性体を保持して成るシ一 ルディスクと 、

各弾性回転ロー/レ胴部の端部と各一対のシールディスクの間に位置し て、 弾性回転口一/レの回転トルクをシールデイ スクへ伝えないよ うに縁 切りをする手段と、

対向する各一対のシールディスクの相互の弾性体外周の接触位置から 対向する各々のシ一ルディスクの弾性体と各弾性パ'' ドとの接触位置に わたって各一対のシ一ルディ スクの弾性体の外周面に当接し 、 前記シー ルデ スクの弾性体の外周面と炉体との間を塞ぐ一対のシール用側壁と を含むことを特徴とする雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置。

2 . 各弾性回転 π— / Lク — /レ軸の軸線方向両端部には、

各一対のシールディスクを軸線方向に位置調整をする手段と 、 相互に近接する方向に弾発的に押圧力の調整をする押圧手段とが設け られるこ とを特徴とする請求項 1記載の雰囲気設備の区画出入口におけ るシ一/レ装置。

3 . 押圧手段は、

各弾性回転 π— /し 各ロー /レ軸の軸線方向両端部に装着されるばねと 各 π— /レ軸ク)軸線方向両端部に各シ一/ Lギィスクの外方側 i- 'ら装着さ れ、 外周部に外ねじが刻設されるねじ筒体と 、 各ねじ筒体に螺着され、 各ばねを支持する十ツ 卜とを含むことを特徴 とする請求項 2記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシ一/レ装置。

4 . シールデ イ スクの弾性体は、 シ リ コンゴム、 フ ッ素ゴム、 クロ口 アレ ンゴム、 S B Fに N^T B Fに E P D Μ、 ウレ タ ン ゴム、 ィ ゾブレ ンゴ ム、 ブチルゴム、 多硫化ゴム、 クロロスルホン化ポリエチレン 、 塩素化 ポリエチレン、 ブタジェンゴム、 ァク リルゴム、 およびヒ ド リ ンゴムか ら選ばれる 1 または複数の種類の弾性体であり、 J I S K 6 3 0 1

Α値で 4 0。 〜9 0。 の硬度を有することを特徴とする請求項 1〜 3 ク〕いずれかに記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシ一 /L装置。

5 - シ一/レディ スクの弾性体は、 その軸線方向長さがシール用側壁の 前記軸線方向に沿う幅よ り も少なく と も軸線方向内方に大き く選ばれる ことを特徴とする請求項 1〜4のいずれかに記載の雰囲気設備の区画出 入口におけるシール装置。

6 . 弾性回転ロールの被覆部材と しての弾性体が、 天然ゴム、 ィ ゾプ レンゴム、 S B R、 N B Fに C R、 ブチルゴム、 多硫化ゴム、 シリ コン ゴム， フ 'ソ素ゴム、 ウレ タ ンゴム、 クロロス/レホン化ボリエチレ ン 、 塩 素化ボリエチレ ン 、 ブタジエンゴム、 E P D M、 アク リル ゴム、 および ヒ ド リ ンゴムから選ばれる 1 または複数の種類ク >弾性体であり、 硬度が J I S K 6 3 0 1 A値で 4 0。 〜 9 0 であることを特徴とする 請求項 1〜 5のいずれかに記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシ一 ル装置。

了 . 弾性回転ロールは、 ロー /レ軸の外周面の胴長方向に、 少なく と も 外周部が 1ヽ 1 0 ⁷ Ω - c mグ〉電気比抵抗値を有する弾性体を円筒状に 被覆して一体的に形成されることを特徴とする請求項 1 〜 6のいずれか に記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置。

S . 弾性回転ロールの被覆部材と してク〉弾性体が、 π— /レ軸ク 外周面 の胴長方向に、 複数枚の不織布製ディ スクを積層するか、 または長尺の 不織布帯を螺旋状に卷付けて積層することによって一体的に形成され、 ロール軸の両側端面にフランジをそれぞれ設け、

フラン ジとフランジとの間に複数枚の不織布製ディスクを積層するか. または不織布帯を螺旋状に卷付けて積層した後に、 フランジを胴長方向 の相互の近接方向に押圧することによって、 積層された不織布製ディス クまたは不織布帯を一体化して固定し、

さらにフランジの外方を覆う弾性体で被覆された円筒状のカバ一を、 その外径は弾性回転ロー/レの胴部直径と同一にして、 カバーの軸線方向 外方の端部が弾性回転ロールの 一/レ軸に嵌め込まれ、 かつ軸線方向内 方の端部がフランジに当接するよ うに設け、

カバーの軸線方向外方の端部は、 弾性体によって被覆するか、 または 弾性体によつて被覆されないことを特徴とする請求項 1〜？または 7の いずれかに記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置。

(：に 弾性回転ロールの被覆部材と しての不織布は、 カーボンを混入し た繊維を含む不織布、 または電子共役系導電性高分子であるボリピ口一 ル を化学的に形成させた繊維を使用する不織布、 またはァク リル繊維を 2価の銅化合物と硫黄とを含む化合物で 理して製造する繊維を使用す る不織布であって， いずれも電気比抵抗値が 1〜 1 0 ⁷ Ω ' c mの範囲 にある導電性不織布であることを特徴とする請求項 7または 8記载の雰 囲気設備の区画出入口におけるシ一 装置。

1 0 . 弾性回転ロールのロール胴部 端部とシ一/レディスクとの間に は . 回転千' スクが有り、 回転子'ィ スクを構成する部材と して - 弾性回転ロー/しク :>両端に設けられ . 弾性回転ロー/しク〉端面に当栲寸る 第 1 フランジ部と 、 第 1 フランジ部の外周部から弾性回転 π—ルの軸線 方向外方に延びる第 1筒部とを有し 、 弾力性を有する材料から成る外皮

1 'ノ 部材と 、

弾性回転ロールク〕両端で、 第 1 フランジ部の外表面に接合される第 2 フランジ部と、 第 2フランジ部の外周部から弾性回転ロールの軸線方向 外方に延びる第 2筒部とを有し 、 剛性を有する材料から成る第 1支持部 材と、

弾性回転ロールの両端で、 第 2フランジ部よ りも弾性回転ロー/レの軸 線方向外方で、 弾性回転ロールのロール軸と第 2筒部との間に配置され る第 3筒部と、 第 3筒部の弾性回転ロー/レの軸線方向外方の端面から弾 性回転ロールの半径方向に延びる第 3フランジ部とを有し、 剛性を有す る材料から成る第 2支持部材と、

弾性回転口ールの両端で、 第 3筒部と第 2筒部との間に介在され、 ラ ジァルカとスラスト力とを受ける外側軸受と、

弾性回転ロールの両端で、 第 3筒部と弾性回転ロールのロール軸との 間に介在される内側軸受と、

弾性回転ロールの両端で、 シールディ スクと回転ディスクの第 2支持 部材の第 3フランジ部との間に介在され、 弾力性を有する材料から成る 端面封止部材とを含むこ とを特徴とする請求項 1 9のいずれかに記教 の雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置。

1 1 . 回転ディスクの第 2支持部材の第 3フランジ部には、 その外周 に弾性回転ロールの軸線方向外方になるにつれて直径が減少する傾斜面 が形成されることを特徴とする請求項 1 0記載の雰囲気設備の区画出入 口におけるシール装置。

1 2 . 回転ディ スクの外皮部材および端面封止部材は . 電気比抵抗値 が 1 1 0 ⁷ Ω . c mの弾性体から成るこ とを特徴とする請求項〗 0ま たは 1 1 に記載の雰囲気設備の区画出人口におけるシー 装置。

1 3 . 弾性パ .' / ドは、 少なく と も弾性回転ロールに接する表層部が不 織布で構成されており 、 全体と して J I S S 6 0 5 0で規定される 硬度が 1 0。 〜 5 0。 の弾性体であることを特徴とする請求項 1〜 1 2 のいずれかに記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシール装置。

1 4 . 弾性パ '' / ドは、 少なく と も弾性回転ロールに接する表層部にお いて 1 0 - ³〜 1 0 ⁷ Ω · c mの電気比抵抗値を有することを特徴とする 請求項 1〜 1 3のいずれかに記載の雰囲気設備の区画出入口におけるシ 一/ L装置 =

1 5 . 弾性パッ ドは、 少なく とも弾性回転ロールに接する表層部が限 界酸素指数、 すなわち繊維が燃焼を維持するために必要な最低限の酸素 体積分率の指数である L O I 値が 2 6以上を満足する素材よ り成ること を特徴とする請求項 1〜 1 3のいずれかに記載ク〕雰囲気設備の区画出入 口におけるシー 装置。