曰月 糸田 ¾ リ ラクタ ンス型電動機 技術分野
本発明は、 大きい出力で、 しかも トルク リプルが少ないので動力 源と して、 例えば、 電気自動車、 電気自転車、 ク レーン、 電気掃除 機等に利用される リ ラグタ ンス型電動機に関する。 背景技術
リ ラクタ ンス型電動機は、 出力 トルクの大きい特性があるが、 回 転速度がおそいこ と、 振動が発生するこ と等の欠点の為に実用化さ れた例はない。
第 1 の課題は、 リ ラクタ ンス型の電動機の場合には、 電機子コィ ルの磁路が、 突極と磁極の磁路が殆んど閉じられているのでイ ンダ クタンスが大き く従って磁極と突極に蓄積され若し く は放出される 磁気エネルギの量が大き く 、 又 1 回転毎の蓄積と放出の回数が多 い。 従って、 出力 トルクは大きい長所がある反面に低速となる問題 点がある。 大出力の電動機となると上述した問題は解決するこ とが 更に困難となる。
次に、 第 2の課題は、 図 1 は周知の 3相片波通電のリ ラクタンス 型電動機の平面図である。 記号 1 6は固定電機子で、 珪素鋼板積層 体で作られ、 磁極 1 6 a, 1 6 b, …には電機子コイル 1 7 a— 1 , 1 7 b - 1 , …が装着される。 回転子 1 は矢印 A方向に回転す る。 記号 5は回転軸である。 電機子コィル 1 7 b— 1 , 1 7 e - 1
が通電される と 、 回転子 1 は矢印 A方向に回転 し、 電気角で 1 2 0 度 回 転 す る と 通電 が停止 さ れ 、 次 に電機子 コ イ ル 1 7 c - 1 , 1 7 f — 1 が通電され、 電気角で 1 2 0度通電すると 同じ角度回転する。
上述 し た よ う に、 電機子 コ イ ル 1 7 a — 1 , 1 7 d - 1 → 1 7 b— 1 , 1 7 e — l → 1 7 c — 1 , 1 7 f — 1 の順の通電によ り矢印 A方向に回転する。
上述した回転の トルクは、 突極が 2個づっ関与し、 他の 4個は関 与しない。
6個の突極が同時に トルクを発生すればトルクは 3倍となるが、 こ れが達成できない問題点がある。
次に、 第 3の課題は、 電機子コイル 1 7 a - 1 , 1 7 0— 1 が通 電されると、 磁極 1 6 a , 1 6 dは突極 l a , l eに径方向に吸引 されるので、 固定電機子 1 6は吸引力によ り変形歪曲する。 回転し て磁極 1 6 b, 1 6 6 と磁極 1 6 〇, 1 6 f と対向突極との吸引に よ り固定電機子 1 6は変形する。 かかる変形によ り振動が発生する 問題点がある。 又突極と磁極間の空隙を一定とするこ とが技術的に 困難なので回転子 1 の受ける吸引力は回転と ともに変化して回転子 1が径方向に振動する。 従って振動音を発生し、 又回転子 1 の回転 軸の軸受の耐用時間を少なく する問題点がある。 大型で大出力のも のとなると上述した問題点は解決が困難となる。
次に、 第 4の課題は、 第 2の課題を解決すると、 図 1 1 について 後述するように大きいリプルトルクを発生する問題点がある。
そこで、 本発明は、 振動が少なく 、 高速回転で、 しかも、 大きい 出力 トルクで、 トルク特性の平坦な出力 トルクのリ ラクタ ンス型電
動機を提供するこ とを目的とする。
本発明は、 3相両波通電のリ ラクタンス型電動機において、 磁性 体回転子の外周面の両側部に等しい巾と等しい離間角で配設された n個 ( nは 2以上の正整数) の第 1 , 第 2 の突極と、 円筒状の第 1 の固定電機子の内周部に等しい離間角で配設された 6 n個のス ロ ッ 卜に位相が電気角で 1 2 0度づっ順次にずらして装着された第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと、 該第 1 の固定電機子と全く 同じ構成で、 そのスロ V トに位相が電気角で 1 2 0度づっ順.次にず らして第 _上, 2 , 第 3の相の電機子コイルが装着された第 2の固 定電機子と、 第 1 , 第 2 の固定電機子のスロ ッ トの位置をずらし て、 対応する第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと、 1_ , 簠 2. , 望 _ の相の電機子コィルの相対位置を電気角で 3 0度の奇数倍 だけずらして配設するか若しく はこれ等を同相と して、 対向する第 1 の突極と第 2の突極の位置を 3 0度の奇数倍だけずらして配設す る手段と、 第 1 の突極の回転位置を検出して、 電気角で 1 2 0度の 巾で互いに 2 4 0度離間した第 1 の相の位置検知信号ならびにこれ 等よ り位相が電気角で 1 2 0度おく れた第 2の相の位置検知信号な らびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おくれた第 3の相の位置 検知信号ならびに第 1 , 第 2,. 第 3の相の位置検知信号よ りそれぞ れ位相が電気角で 3 0度の奇数倍おくれた簠一丄, 2 , 第 3の相の 位置検知信号が得られる位置検知装置と、 第 1 , 第 2 , 第 3 , 丄, 望 , 簠_ の相の電機子コイルのそれぞれに直列接続された半 導体スイ ッチング素子と、 該電機子コイルと半導体スイ ッチングと く
の直列接続体に供電する直流電源と、 第 1 , 第 2 , 第 3, 1 , 1 2 , 第 3の相の位置検知信号を介してそれぞれ第 1 , 第 2, 第 3,
第 l , _ , _3の相の電機子コィ ルに直列に接続した半導体ス ィ ツチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子コイルを通 電する通電制御回路と、 半導体スイ ッチング素子が位置検知信号の 末端で不導通に転化したときに、 該半導体スイ ッチング素子と電機 子コイルとの接続点よ り、 ダイオー ドを介して電機子コイルによ り 蓄積された磁気エネルギを小容量のコ ンデンサに流入充電して保持 するこ とによ り電機子コイルの通電電流の降下を急速とする第 1 の 電気回路と、 設定された角度だけ磁性体回転子が回転して次に通電 される電機子コイルが位置検知信号によ りその巾だけ通電されると きに、 その通電の開始されると同時に前記した小容量のコ ンデンサ に蓄積された静電工ネルギを、 該電機子コイルに流入せしめて、 通 電電流の立上がりを急速とする第 2の電気回路とよ り構成されたも のである。
さらに、 本発明は、 3相片波通電のリ ラクタンス型電動機におい て、 磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角で配設された n個 ( nは 2以上の正整数) の第 1 の突極と、 磁性体回転子と同軸 で同期回転する磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角で 配設された 6 n個の第 2の突極と、 円筒状の固定電機子の内周部に 等しい離間角で配設された 6 n個のスロ ッ 卜 に位相が電気角で 1 2 0度づっ順次にずらして装着された第 1 , 第 2, 第 3の相の電 機子コイルと、 固定電機子に並置された円筒状磁性体の内周部に等 しい離間角で突出されると ともに所定の巾の少なく と も n個の磁極 ならびにこれ等に装着された励磁コイルと、 第 1 , 第 2の突極のそ れぞれを僅かな空隙を介して前記した固定電機子内周面と円筒状磁 性体の磁極と対向して保持する手段と、 第 1 の突極の回転位置を検
出して、 電気角で 1 2 0度の巾で互いに 2 4 0度離間した第 1 の相 の位置検知信号ならびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おくれ た第 2 の相の位置検知信号な らびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おく れた第 3の相の位置検知信号が得られる位置検知装置 と、 第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと励磁コイルのそれぞれ に直列接続された半導体スイ ッチング素子と、 電機子コイルと励磁 コイルのそれぞれと半導体スィ ッチング素子の直列接続体 _に供電す る直流電源と、 第 1 , 第 2 , 第 3の相の位置検知信号を介してそれ ぞれ第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルに直列接続した半導体ス イ ッチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子コイルを通 電する通電制御回路と、 第 2の突極の位置を検出して得られる位置 検知信号によ り、 第 2の突極に対向する磁極に該突極が侵入する点 よ り励磁コイルを通電し、 両者が対向した点で通電を断つ第 1 の電 気回路と、 半導体スイ ッチング素子が位置検知信号の末端で不導通 に転化したときに、 該半導体スイ ッチング素子と電機子コイルとの 接続点よ り、 ダイオー ドを介して電機子コイルによ り蓄積された磁 気エネルギを小容量のコ ンデンサに流入充電して保持するこ とによ り電機子コイルの通電電流の降下を急速とする第 2の電気回路と、 設定された角度だけ磁性体回転子が回転して次に通電される電機子 コイルが位置検知信号によ りその巾だけ通電されるときに、 その通 電の開始されると同時に前記した小容量のコ ンデンサに蓄積された 静電工ネルギを、 該電機子コイルに流入せしめて、 通電電流の立上 がりを急速とする電気回路と前記した励磁コイルの通電を電機子コ ィルの通電電流に対応した値に保持する通電電流制御回路と、 電機 子コイルの通電による出力 トルクのリプル トルクの凹部に励磁コィ
ルの通電による リ プル トルクの突部を合致せしめるよ う に トルクを 発生する部材の相対位置を調整する手段とよ り構成されたものであ る。
さらに、 本発明は、 2相両波通電のリ ラクタンス型電動機におい て、 磁性体回転子の外周面の両側部に等しい巾と等しい離間角で配 設された n個 ( nは 2以上の正整数) の第 1 の突極と、 該磁性体回 転子と同軸で同期回転する磁性体回転子の外周面に等しい離間角で 配設された 4 n個の第 2の突極と、 円筒状の固定電機子の内周部に 等しい離間角で配設された 4 n個のスロ ッ 卜 に位相が電気角で 9 0度づっ順次にずらして装着された第 1 , 第 2 , 第 3 , 第 4の相 の電機子コイルと、 固定電機子に並置された円筒状磁性体の内周部 に等しい離間角で突出されると ともに所定の巾の少なく と も n個の 磁極ならびにこれ等に装着された励磁コイルと、 第 1 , 第 2の突極 のそれぞれを僅かな空隙を介して前記した固定電機子内周面と円筒 状磁性体の磁極と対向して保持する手段と、 第 1 の突極の回転位置 を検出して、 電気角で 9 0度の巾で互いに連続した第 1 , 第 2 , 第 3 , 第 4の相の位置検知信号が得られる装置と、 第 1 , 第 2 , 第. 3 , 第 4の相の電機子コイルと励磁コイルのそれぞれに直列接続さ れた半導体スィ ツチング素子と電機子コイルと励磁コイルのそれぞ れと半導体スイ ッチング素子の直列接続体に供電する直流電源と、 第 1 , 第 2 , 第 3 , 第 4の相の位置検知信号を介してそれぞれ第 1 , 第 2 , 第 3, 第 4の相の電機子コイルに直列接続した半導体ス ィ ツチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子コイルに通 電する通電制御回路と、 第 2の突極の位置を検出して得られる位置 検知信号によ り、 第 2の突極に対向する磁極に該突極が侵入する点
よ り励磁コイルを通電し、 両者が対向した点で通電を断つ第 1 の電 気回路と、 半導体スイ ッチング素子が位置検知信号の末端で不導通 に転化したと きに、 該半導体スイ ッチング素子と電機子コイルとの 接続点よ り、 ダイオー ドを介して電機子コイルによ り蓄積された磁 気エネルギを小容量のコ ンデンサに流入充電して保持するこ とによ り電機子コイルの通電電流の降下を急速とする第 2の電気回路と、 設定された角度だけ磁性体回転子が回転して次に通電される電機子 コイルが位置検知信号によ りその巾だけ通電されるときに、 その通 電の開始されると同時に前記した小容量のコ ンデンサに蓄積された 静電工ネルギを、 該電機子コイルに流入せしめて、 通電電流の立上 がりを急速とする電気回路と前記した励磁コイルの通電を電機子コ ィルの通電に対応した値に保持する通電電流制御回路と、 電機子コ ィルの通電による出力 トルクのリプル トルクの凹部に励磁コイルの 通電による リプル トルクの突部を合致せしめるように トルクを発生 する部材の相対位置を調整する手段とよ り構成されたものである。
さらに、 本発明は、 3相両波通電のリ ラクタンス型電動機におい て、 磁性体回転子の外周面の両側部に等しい巾と等しい離間角で配. 設された n個 ( nは 2以上の正整数) の第 1 , 第 2の突極と、 円筒 状の第 1 の固定電機子の内周部に等しい離間角で配設された 3 n個 のスロ ッ ト と、 隣接する 2個のスロ ッ トのそれぞれに装着された 3 ri個の第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと、 第 1 の固定電機 子と全く 同じ構成で、 そのスロ ッ トに位相が電気角で 1 2 0度づっ 順次にずらして第 _丄, 2 , 星 _ の相の電機子コイルが装着された 第 2の固定電機子と、 第 1 , 第 2の固定電機子のスロ ッ トの相対位 置をずらして、 対応する第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと第
丄, 第— , Hの相の電機子コイルの相対位置を電気角で 6 0度の 奇数倍だけずらして配設するか若しく はこれ等を同相と して、 対向 する第 1 の突極と第 2の突極の位置を 6 0度の奇数倍だけずらして 配設する手段と 、 第 1 の突極の回転位置を検出して、 電気角で 1 2 0度の巾で互いに 2 4 0度離間した第 1 の相の位置検知信号な らびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おく れた第 2の相の位置 検知信号ならびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おく れた第 3の相の位置検知信号ならびに第 1 , 第 2 , 第 3の相の位置検知信 号よ り それぞれ位相が電気角で 6 0度の奇数倍おく れた塞 _丄, 1 2 , 第一 の相の位置検知信号が得られる位置検知装置と、 第 1 , 第
2 , 第 3 , 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルのそれぞれに直列 接続された半導体スイ ッ チング素子と、 該電機子コイルと半導体ス イ ッチングとの直列接続体に供電する直流電源と、 第 1 , 第 2 , 第
3 , 1 , 第 2 , 第 _ の相の位置検知信号を介してそれぞれ第 1 , 第 2 , 第 3 , 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルに直列に接続し た半導体スィ ツチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子 コイルを通電する通電制御回路と、 半導体スイ ッ チング素子が位置 検知信号の末端で不導通に転化したときに、 該半導体スイ ッチング 素子と電機子コイルとの接続点よ り、 ダイオー ドを介して電機子コ ィルによ り蓄積された磁気エネルギを小容量のコ ンデンサに流入充 電して保持するこ とによ り電機子コイルの通電電流の降下を急速と する第 1 の電気回路と、 設定された角度だけ磁性体回転子が回転し て次に通電される電機子コイルが位置検知信号によ りその巾だけ通 電されると きに、 その通電の開始されると同時に前記した小容量の コ ンデンサに蓄積された静電工ネルギを、 該電機子コイルに流入せ
しめて、 通電電流の立上がりを急速とする第 2の電気回路とよ り構 成されたものである。
さらに、 本発明は、 3相片波通電の リ ラクタンス型電動機におい て、 磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角で配設された n個 ( nは 2以上の正整数) の第 1 の突極と、 磁性体回転子と同軸 で同期回転する磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角で 配設された 3 n個の第 2の突極と、 円筒状の固定電機子の内周部に 等しい離間角で配設された 3 n個のスロ ッ ト と、 隣接する 2個のス ロ ッ トのそれぞれに装着された 3 n個の第 1 , 第 2 , 第 3の相の電 子コイルと、 固定電機子に並置された円筒状磁性体の内周部に等し い離間角で突出されると と もに所定の巾の少なく とも n個の磁極な らびにこれ等に装着された励磁コイルと、 第 1 , 第 2の突極のそれ ぞれを僅かな空隙を介して前記した固定電機子内周面と円筒状磁性 体の磁極と対向して保持する手段と、 第 1 の突極の回転位置を検出 して、 電気角で 1 2 0度の巾で互いに 2 4 0度離間した第 1 の相の 位置検知信号ならびにこれ等よ り位相が電気角で 1 2 0度おく れた 第 2 の相の位置検知信号な らびに こ れ等よ り 位相が電気角で 1 2 0度おくれた第 3の相の位置検知信号が得られる位置検知装置 と、 第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルと励磁コイルのそれぞれ に直列接続された半導体スイ ッチング素子と、 電機子コイルと励磁 コイルのそれぞれと半導体スィ ツチング素子の直列接続体に供電す る直流電源と、 第 1 , 第 2 , 第 3の相の位置検知信号を介してそれ ぞれ第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルに直列接続した半導体ス ィ ツチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子コイルを通 電する通電制御回路と、 第 2の突極の位置を検出して得られる位置
検知信号によ り、 第 2の突極に対向する磁極に該突極が侵入する点 よ り励磁コイルを通電し、 両者が対向した点で通電を断つ第 1 の電 気回路と、 半導体スイ ッチング素子が位置検知信号の末端で不導通 に転化したと きに、 該半導体スイ ッチング素子と電機子コイルとの 接続点よ り、 ダイオー ドを介して電機子コイルによ り蓄積された磁 気エネルギを小容量のコ ンデンサに流入充電して保持するこ とによ り電機子コイルの通電電流の降下を急速とする第 2の電気回路と、 設定された角度だけ磁性体回転子が回転して次に通電される電機子 コイルが位置検知信号によ りその巾だけ通電されるときに、 その通 電の開始されると同時に前記した小容量のコ ンデンサに蓄積された 静電工ネルギを、 該電機子コイルに流入せしめて、 通電電流の立上 がりを急速とする電気回路ならびに前記した励磁コイルの通電を電 機子コイルの通電電流に対応した値に保持する通電電流制御回路 と、 電機子コイルの通電による出力 トルクのリプル トルクの凹部に 励磁コイルの通電による リプルトルクの突部を合致せしめるように トルクを発生する部材の相対位置を調整する手段とよ り構成された ものである。
本発明によれば、 リ ラクタ ンス型の電動機は、 電機子コイルの通 電による電機子磁心と回転子の突極の磁路が殆ど閉じられているの で、 そのイ ンダクタンスが大きい。 従って電機子コイルの通電の初 期の立上りがおそく 、 又通電が断たれたと きに電流の降下が延長さ れる。 従って高速回転が不可能となる欠点がある。 大出力の電動機 とするとこの欠点は助長される。
本発明装置では、 電機子コイルの通電が断たれたときに、 電機子 コイルの磁気エネルギを小容量のコ ンデンサに充電して電流降下を
急速と し、 該コ ンデンサの高電圧を利用して次に通電される電機子 コイルの通電の立上りを急速と している。 従って大きい出力の電動 機でも高速回転とするこ とができる。
次に、 回転子の突極のすべてが出力 トルクに休止するこ となく寄 与しているので、 大きい出力 トルクが得られる作用がある。
次に、 回転子の突極のすべてが径方向に外側方向に磁気的に吸引 されているので振動の発生が防止される。
次に、 上述した第 2の作用を達成するように構成すると次に述べ る欠点を発生する。 即ち図 1 1 にっき後述するように磁極巾に対応 した大きいリプル トルクを発生する。 本発明装置では、 リプル トル クの凹部の位置に リプル トルクの突部のある出力 トルク曲線を有す る装置を付加して出力 トルクを平坦と して上述した欠点を除去する 作用がある。
本発明は、 以上説明したように、 同形の誘導電動機と比較して出 力 トルクが 1 0倍位となり、 必要によ り毎分 2万回転位までの回転 速度が得られる。 図 1 に示す周知のリ ラクタンス型の電動機と比較 して振動が減少し回転が円滑となる。
さらに、 出力 トルク特性が平坦となる。 図面の簡単な説明
図 1 は、 従来のリ ラクタ ンス型電動機の固定電機子と回転子の断 面図、 図 2は、 本発明による 3相 リ ラクタ ンス型電動機の固定電機 子と回転子の断面図、 図 3は、 本発明による 3相リ ラクタンス型電 動機の回転子、 固定電機子、 電機子コイルの展開図、 図 4は、 本発 明による 3相リ ラクタ ンス型電動機の他の実施例の回転子、 固定電
機子、 電機子コイルの展開図、 図 5は、 本発明装置の横断面図、 図 6は、 3相 リ ラ クタ ンス型電動機の位置検知信号を得る電気回路 図、 図 7は、 位置検知信号と対応する トルクのグラフ、 図 8は、 3相リ ラクタ ンス型電動機の通電制御回路図、 図 9は、 3相リ ラク タ ンス型電動機の通電制御回路の他の実施例の回路図、 図 1 0は、 3 相両波通電の リ ラ ク タ ン ス型電動機の通電制御回路図、 図 1 1 は、 3相リ ラクタ ンス型電動機の出力 トルク曲線のグラフ、 図 1 2は、 リ ラクタ ンス型電動機の通電電流と出力 トルクのグラフ、 図 1 3は、 3相リ ラクタ ンス型電動機の位置検知信号曲線のタイム チャー ト、 図 1 4は、 2相両波リ ラクタンス型電動機の固定電機子 と回転子の断面図、 図 1 5は、 本発明による 2相両波リ ラクタ ンス 型電動機の回転子、 固定電機子、 電機子コ イ ルの展開図、 図 1 6は、 2相両波リ ラクタンス型電動機の位置検知信号を得る電機 回路図、 図 1 7は、 2相両波リ ラクタンス型電動機の通電制御回路 図、 図 1 8は、 2相両波リ ラクタ ンス型電動機の位置検知信号曲線 のタイムチャー ト、 図 1 9は、 2相両波リ ラクタ ンス型電動機の出 力 トルク曲線のグラフ、 図 2 0は、 本発明による 3相リ ラクタ ンス 型電動機の固定電機子と回転子の断面図、 図 2 1 は、 本発明による 3相リ ラクタンス型電動機の回転子、 固定電機子、 電機子コイルの 展開図、 図 2 2は、 本発明による 3相リ ラクタンス型電動機の他の 実施例の回転子、 固定電機子、 電機子コイルの展開図、 図 2 3は、 位置検知信号と対応する トルクのグラフ、 図 2 4は、 3相リ ラクタ ンス型電動機の出力 トルク曲線のグラフ、 図 2 5は、 3相リ ラクタ ンス型電動機の位置検知信号曲線のタイムチャー トである。
発明を実施するための最良の形態
次に実施例につき本発明装置の詳細を説明する。 各図面の同一記 号の部材は同じ部材なので重複した説明は省略する。
図 2 において、 外筐 9の内側には、 円筒状の固定電機子 1 6が固 着されている。 固定電機子 1 6は、 珪素鋼板を積層した周知の手 段によ り作られている。 この内周面にはスロ ッ ト 1 2個が等しい離 間角で配設され、 各スロ ッ ト に電機子コイルが捲回して装着され る。 スロ ッ ト 1 7 a, 1 7 dには電機子コイルが捲回され、 電気角 で 1 8 0度離間した 2個のスロ ッ トに装、着される。 以降の角度表示 はすべて電気角 と する。 スロ ッ ト 1 7 b, 1 7 e及びスロ ッ ト 1 7 c , 1 7 f にもそれぞれ電機子コイルが捲回される。 他の電機 子コイルも同様な構成となっている。 外筐 9の両側の軸受には回 転軸 5が回動自在に支持され、 これに磁性体回転子 1 が固定され る。 回転子 1 は固定電機子 1 6 と同じく珪素鋼板積層体で作られて いる。
回転子 1 の外周には突極 1 a, l bが突出して設けられ、 この外 周は 0. 5 ミ リ メー トル位の空隙を介して磁極 1 6 a, 1 6 b , … と対向する。
図 2 の展開図を図 3 に示す。 点線 Bの左側が図 2の展開図であ る。 回転子は記号 1 と して固定電機子は記号 1 6 と して示される。 図 3 において、 スロ ッ 卜 1 7 a, 1 7 dに捲回される電機子コィ ルは最下段の電機子 コ イ ル 9 a と し て表示でき る。 ス ロ ッ ト 1 7 c , 1 7 f に捲回される電機于コイルは、 電機子コイル 9 c と して表示できる。 同様に他の電機子コイ ルも記号 9 b, 9 d, 9 e , 9 f と して表示できる。 電機子コイル 9 a, 9 bは直列に接
続され端子 8 a , 8 dよ り供電される。 電機子コイル 9 c , 9 d及 び電機子コイル 9 e, 9 f もそれぞれ直列に接続され、 端子 8 b, 8 e と端子 8 c , 8 f よ り供電される。 各電機子コイルは 1 2 0度 離間し、 電機子コイル 9 a , 9 b , 電機子コイル 9 c , 9 d , 電機 子コイル 9 e, 9 f はそれぞれ第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コィ ルとなる。 回転子 1 が 1 8 0度左方に移動して停止している と き に、 第 1 の相の電機子コイル 9 a, 9 bに通電すると、 突極 l a , l bは磁極 1 6 a, 1 6 b , 1 6 c と他の対向磁極によ り磁気的に 吸引されて矢印 A方向に回転する。 1 2 0度回転したときに通電を 停止し、 電機子コイル 9 c, 9 d (第 2の相の電機子コイル) を通 電する と更に右方に回転し、 1 2 0度回転したと きに通電を停止 し、 第 3の相の電機子コイル 9 e, 9 f に通電すると更に右方に回 転する。 上述した説明よ り判るように第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機 子コイルに 1 2 0度の区間だけ順次に通電すると、 回転子 1 は矢印 A方向に回転して 3相片波通電のリ ラクタンス型電動機となる。 突極 1 cを付加して 3突極とするこ とができる。 この場合には点 線 Bは右方に 3 6 0度移動する。 突極数は 2個以上複数個の突極と するこ とができ、 比例して出力 トルクが増大する。 図 1の電動機の 場合には、 突極 1 a, 1 b, …は 6個あるが出力 トルクに有効なも のは 2個である。 本発明の手段によると、 6個の突極よ り出力 トル クが得られるので 3倍の出力 トルクとなる効果がある。
従来の図 1 に示す電動機の場合には、 突極 1 a , 1 eによ り固定 電機子 1 6は磁気吸引力を矢印 4一 1 , 4一 4の方向に受けて変形 し、 1 2 0度回転する と 、 突極 l b , I f によ り矢印 4一 2, 4一 5の方向の吸引力によ り変形し、 次に 1 2 0度回転すると、 矢
印 4一 3, 4一 6の方向の吸引力によ り変形する。 従って固定電機 子 1 6は回転と ともに変形の方向が変化して振動を発生する欠点が ある。 本発明装置では、 突極のすべてに同時に吸引力が発生する ので固定電機子 1 6は同周方向の圧縮力が発生するのみで変形がな く 、 従って振動の発生が抑止される作用効果がある。
電機子コイルによ り磁化される磁極の極性は、 図 2において軸対 称の位置にある磁極が異極となるように磁化される。
次に図 3の回転子 1 が対向する固定電機子 1 6によ り駆動される 電機子コイルの通電制御手段を説明する。
図 3の電機子コイ ル 9 a, 9 bを電機子コイル 3 9 a, 電機子コ ィル 9 c, 9 d, 電機子コイル 9 e, 9 f をそれぞれ電機子コイル 3 9 b , 3 9 c と呼称する。 図 3の回転子 3は回転子 1 と同軸で 同期回転するように構成され、 アルミニュームのような導体で作ら れる。 突極 3 a, 3 b , 3 c…は 1 5 0度の巾となり、 図示の相対 位相で回転する。
コイル 1 0 a, 1 0 b, 1 0 cは、 突極 3 a, 3 b, ···の位置を 検出する為の位置検知素子で、 図示の位置で電機子 1 6の側に固定 され、 コイル面は、 突極 3 a, 3 b, …の側面に空隙を介して対向 している。 コイル 1 0 a , 1 0 b , 1 0 cは 1 2 0度離間してい る。 コイルは 5 ミ リ メー トル径で 3 0 ターン位の空心のものであ る。 図 6に、 コイル 1 0 a, 1 0 b, 1 0 cよ り、 位置検知信号を 得る為の装置が示されている。 図 6において、 コイル 1 0 a, 抵抗 1 5 a , 1 5 b , 1 5 cはブリ ッ ジ回路となり、 コイリレ 1 0 aか突 極 3 a, 3 b, …に対向していないときには平衡するように調整さ れている。 従って、 ダイオー ド 1 1 a, コ ンデンサ 1 2 aならびに
ダイオー ド 1 l b , コ ンデンサ 1 2 bよ り なる口一パスフィルタの 出力は等し く 、 オペアンプ 1 3の出力はローレベルとなる。 記号 1 0は発振器で 2メガサイ クル位の発振が行なわれている。 コイル 1 0 aが突極 3 a, 3 b, …に対向すると、 銅損によ りイ ンピーダ ンスが減少するので、 抵抗 1 5 aの電圧降下が大き く なり、 ォペア ンプ 1 3の出力はハイ レベルとなる。
ブロ ッ ク回路 1 8 の入力は、 図 1 3 のタイ ムチヤ一 卜 の曲線 4 5 a , 4 5 b , …となり、 反転回路 1 3 aを介する入力は、 曲線 4 5 a , 4 5 b , …を反転したものとなる。 図 6のブロ ッ ク回路 1 4 a , 1 4 bは、 それぞれコイル 1 0 b, 1 0 cを含む上述した ブロ ッ ク回路と同じ構成のものを示すものである。 発振器 1 0は共 通に利用するこ とができる。 ブロ ッ ク回路 1 4 aの出力及び反転回 路 1 3 bの出力は、 ブロ ック回路 1 8に入力され、 それらの出力信 号は、 図 1 3 において、 曲線 4 6 a, 4 6 b , … , 及び曲線 4 6 a, 4 6 b, …を反転したものとなる。 ブロ ッ ク回路 1 4 bの 出力及び反転回路 1 3 cの出力は、 ブロ ッ ク回路 1 8に入力され、 それらの出力信号は、 図 1 3において、 曲線 4 7 a, 4 7 b , …及 びこれを反転したものとなる。 曲線 4 5 a, 4 5 b , …に対して、 曲線 4 6 a , 4 6 b , …は位相が 1 2 0度おく れ、 曲線 4 6 a, 4 6 b , …に対して、 曲線 4 7 a , 4 7 b , …は位相が 1 2 0度お く れている。 ブロ ッ ク回路 1 8は、 3相 Y型の半導体電動機の制御 回路に慣用されている回路で、 上述した位置検知信号の入力によ り 端子 1 8 a, 1 8 b , …, 1 8 f よ り 1 2 0度の巾の矩形波の電気 信号が得られる論理回路である。 端子 1 8 a, 1 8 b , 1 8 cの出 力は、 図 1 3 において、 それぞれ曲線 4 8 a, 4 8 b , …, 曲線
4 9 a , 4 9 b , …, 曲線 5 0 a, 5 0 b , …と して示されてい る。 端子 1 8 d, 1 8 e , 1 8 f の出力は、 それぞれ曲線 5 1 a,
5 1 b , …, 曲線 5 2 a, 5 2 b , …, 曲線 5 3 a, 5 3 b , …と して示されている。 端子 1 8 a と 1 8 dの出力信号、 端子 1 8 b と 1 8 e の出力信号, 端子 1 8 c と 1 8 f の出力信号の位相差は 3 0度である。 又端子 1 8 a, 1 8 b , 1 8 cの出力信号は、 順次 に 1 2 0度おく れ、 端子 1 8 d, 1 8 e , 1 8 f の出力信号も同じ く順次に 1 2 0度おくれている。
矢印 4 4 aは 1 8 0度の巾を示し、 矢印 4 4 bは 1 5 0度の巾を 示している。 曲線 4 8 a, 4 8 b , …を得る手段は、 曲線 4 6 a, 4 6 b , …を反転した出力と曲線 4 5 a , 4 5 b , をアン ド回路 の入力とすると、 その出力が曲線 4 8 a, 4 8 b , となる。 他の 下段の曲線も同様な手段によ り得るこ とができる この手段がブ ロ ッ ク回路 1 8 と して示されているものである。
電機子コイルの通電手段を図 8にっき次に説明する。 電機子コィ ル 3 9 a , 3 9 b, 3 9 c の両端には、 それぞれ ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 b及び 2 0 c, 2 0 d及び 2 0 e, 2 0 f が挿入され - ている。 トランジスタ 2 0 a, 2 0 b , 2 0 c, …は、 スィ ッチン グ素子となるもので、 同じ効果のある他の半導体素子でもよい。 直 流電源正負端子 2 a , 2 bよ り供電が行なわれている。 アン ド回路 ' 4 1 aの下側の入力がハイ レベルのときに、 端子 4 2 aよ りハイ レ ベルの電気信号が入力されると、 トランジスタ 2 0 a, 2 O bが導 通して、 電機子コイル 3 9 aが通電される。 同様に端子 4 2 b, 4 2 c よ りハイ レベルの電気信号が入力される と、 ト ラ ンジスタ 2 0 c, 2 0 d及び トランジスタ 2 0 e, 2 0 f が導通して、 電機
子コイル 3 9 b, 3 9 cが通電される。 端子 4 0は励磁電流を指定 する為の基準電圧である。 端子 4 0の電圧を変更することによ り、 出力 トルクを変更するこ とができる。 電源スィ ッチ (図示せず) を 投入すると、 オペアンプ 4 0 bの一端子の入力は +端子のそれよ り 低いので、 オペアンプ 4 0 bの出力はハイ レベルとなり、 トランジ スタ 2 0 a, 2 0 bが導通して、 電圧が電機子コイル 3 9 aの通電 制御回路に印加される。 抵抗 2 2 aは、 電機子コイル 3 9 aの励磁 電流を検出する為の抵抗である。 記号 3 0 aは絶対値回路'である。
端子 4 2 a の入力信号は、 図 1 3 の位置検知信号 4 8 a, 4 8 b …又端子 4 2 b , 4 2 c の入力信号は、 位置検知信号 4 9 a , 4 9 b , …及び 5 0 a, 5 0 b , …となっている。 上述し た位置検知信号曲線の 1 つが図 7のタイムチャー トの 1段目に曲線 4 8 a と して示されている。 この曲線 4 8 aの巾だけ電機子コイル 3 9 aが通電される。 矢印 2 3 aは通電角 1 2 0度を示している。 通電の初期では、 電機子コイルのイ ンダクタ ンスの為に立上がりが おく れ、 通電が断たれると、 蓄積された磁気エネルギが、 図 8のダ ィ オー ド 4 9 a — 1 が除去されている と、 ダイ オー ド 2 1 a, 2 1 bを介して電源に還流放電されるので、 点線 K一 1 の右側の曲 線 2 5の後半部のように降下する。 正 トルクの発生する区間は、 矢 印 2 3で示す 1 8 0度の区間なので、 反 トルクの発生があり、 出力 トルクと効率を減少する。 高速回転となるとこの現象は著し く 大き く なり使用に耐えられぬものとなる。
反 トルク発生の時間巾は、 高速となっても変化しないが、 正 トル ク発生の区間 2 3の時間巾は回転速度に比例して小さ く なるからで ある。 他の位置検知信号 4 9 a , 5 0 a に よ る電機子コ イ ル
3 9 b , 3 9 cの通電についても上述した事情は同様である。 曲線
2 5の立上がり もおく れるので、 出力 トルクが減少する。 即ち減ト ルクが発生する。 これは、 磁極と突極によ り磁路が閉じられている ので大きいイ ンダクタンスを有しているからである。 リ ラクタンス 型の電動機は大きい出力 トルクを発生する利点がある反面に回転速 度を上昇せしめるこ とができない欠点があるのは、 上述した反 トル クと減トルクの発生の為である。 かかる欠点を除去する為の周知の 手段は、 突極が磁極に侵入する以前に進相して、 電機子コイルの通 電を始めることである。
進相通電をすると、 磁極のイ ンダクタンスが著しく小さいので、 急速に立上がるが、 出力 トルクの発生する点即ち突極が磁極に侵入 し始めると、 イ ンダクタンスが急速に大きく なり、 電流も急速に降 下する。 従って出力 トルクが減少する欠点がある。 正逆転の運転を する場合には、 位置検知素子の数が 2倍必要となる欠点がある。 本 発明装置は 、 図 8 の逆流防止用 の ダイ オ ー ド 4 9 a — 1 ,
4 9 b - 1 , 4 9 c一 1 とコ ンデンサ 4 7 a, 4 7 b , 4 7 cを付 設するこ とによ り、 上述した欠点を除去したことに特徴を有するも のである。 曲線 2 5 aの末端で通電が断たれると、 電機子コイル
3 9 a に蓄積された磁気エネルギは、 逆流防止用 ダイ ォ一 ド 4 9 a— 1 によ り、 直流電源側に還流しないでダイオー ド 2 1 b,
2 l aを介して、 コ ンデンサ 4 7 aを図示の極性に充電して、 これ を高電圧とする。 従って、 磁気エネルギは急速に消滅して電流が急 速に降下する。
図 7 の タ イ ム チ ャー ト の 1 段 目 の曲線 2 6 a , 2 6 b , 2 6 cは、 電機子コイル 3 9 aを流れる電流曲線でその両側の点線
2 6 — 1 _, 2 6 — 2 間力 s 1 2 0度となっている。 通電電流は曲線 2 6 bのように急速に降下して反 トルクの発生が防止され、 コ ンデ ンサ 4 7 a は高電圧に充電して保持される。 次に位置信号曲線 4 8 bによ り、 トラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 bが導通して再び電機子 コイル 3 9 aが通電されるが、 このときの印加電圧は、 コ ンデンサ 4 7 aの充電電圧と電源電圧 (端子 2 a , 2 bの電圧) が加算され るので、 電機子コイル 3 9 aの電流の立上がりが急速となる。 この 現象によ り、 曲線 2 6 aのように急速に立上がる。 以上の説明のよ うに、 減 トルク と反 トルクの発生が除去され、 又矩形波に近い通電 となるので、 出力 トルクが増大する。
次にチヨ ッパ回路について説明する。 電機子コイル 3 9 aの電流 が増大して、 その検出の為の抵抗 2 2 aの電圧降下が増大し、 基準 電圧端子 4 0の電圧 (オペアンプ 4 0 bの +端子の入力電圧) を越 えると、 アン ド回路 4 l aの下側の入力がローレベルとなるので、 トラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 bは不導通に転化し、 励磁電流が減少す る。 オペアンプ 4 0 bのヒステ リ シス特性によ り、 所定値の減少に よ り、 オペアンプ 4 0 bの出力はハイ レベルに復帰して、 トランジ スタ 2 0 a, 2 0 bを導通して励磁電流が増大する。 かかるサイク ルを繰返 し て、 励磁電流は設定値に保持される。 図 7 の曲線 2 6 cで示す区間がチヨ ッパ制御の行なわれている区間である。 曲 線 2 6 cの高さは基準電圧端子 4 0の電圧によ り規制される。 図 8の電機子コイル 3 9 bは、 端子 4 2 bよ り入力される位置検知信 号曲線 4 9 a , 4 9 b , … に よ り 、 その巾だけ ト ラ ン ジス タ 2 0 c, 2 0 dの導通によ り通電され、 オペアンプ 4 0 c , 抵抗 2 2 b , 絶対値回路 3 0 b, アン ド回路 4 1 bによ りチヨ ッパ制御
が行なわれる。' ダイオー ド 4 9 b — 1 , コ ンデンサ 4 7 bの作用効 果 も電機子 コ イ ル 3 9 a の場合 と 同様である。 電機子 コ イ ル 3 9 c について も上述 し た事情は全 く 同様で、 端子 4 2 c に図 1 3の位置検知信号曲線 5 0 a, 5 0 b , ···が入力されて電機子コ ィ ル 3 9 c の通電制御が行なわれる。 ト ラ ン ジス タ 2 0 e , 2 0 f , アン ド回路 4 1 c, オペアンプ 4 0 d , 抵抗 2 2 c, 絶対 値回路 3 0 c, ダイオー ド 4 9 c一 1 , コ ンデンサ 4 7 cの作用効 果も前述した場合と全く 同様である。
各電機子コ イ ルの通電は、 突極が磁極に侵入する点若し く は 3 0度の区間を経過した点のいずれでもよい。 回転速度、 効率、 出 力 ト ルクを考慮して調整し、 位置検知素子となる コイル 1 0 a, 1 0 b, 1 0 cの固定電機子側に固定する位置を変更する。 以上の 説明よ り理解されるよう に 3相片波通電の電動機と して効率良く 、 大きい出力と高速回転を行なう こ とができるので本発明の 1 つの目 的が達成される。 しかし出力 トルクに大きい リ プルがあるので使用 目的によ り問題が残る。 本発明は 3相両波通電とするこ とによ り上 述した問題を解決したこ とに特徴を有するものである。
図 1 1 は、 3相片波通電の場合の トルク曲線で、 よこ軸は回転子 の回転角度たて軸は出力 ト ルク を示 し ている。 曲線 2 7 a , 2 7 b , 2 7 cは電機子電流がそれぞれ 1 ア ンペア、 1 . 5 アンべ ァ、 2 ア ンペアの場合を示している。 回転子の怪が 2 2 ミ リ メー ト ル、 固定電機子の外径が 5 0 ミ リ メ ー ト ル、 その長さ も 同 じ く 5 0 ミ リ メー トルの場合である。 よこ軸は回転する角度で示してあ る。 リ プル トルクは 7 0 %位となる。 トルク曲線の凹部は突極の端 部がスロ ッ トに侵入した点となっている。 曲線 2 7 cの左端即ち零
度の点では出力 トルクが零である。 従って電源投入時に突極が上記 した位置にあると起動困難となる。 突極端部がスロ ッ 卜の空間を経 過した直後に電機子コイルに通電開始すると所要方向の トルクが得 られて上記した不都合が除去される。
図 1 2 にっき後述するよ うに大きい出力 トルクが得られる反面に 上述した欠点がある。 従って 3相全波通電若し く は他の手段によ り 点線曲線 3 3若し く は 3 3 aで示す出力 トルクが得られる装置を付 加するこ とによ り、 上述した欠点が除去される。 これが本件発明の 1 つの目的である。
図 1 2は出力 トルク曲線で、 よこ軸は電機子電流、 たて軸は トル クである。 この電動機は上述した構成のものである。
曲線 4 3の初期は 2乗曲線となり、 その後は 1乗曲線となる。 一 般の電動機の場合には、 点線 4 3 aの点で磁束が飽和して点線 4 3 a以下の出力 トルク となる。 本発明装置ではその後も リニヤ に トルクが増大するので、 同型の他の電動機の 7倍位の出力 トルク が得られる特徴がある。
図 1 1 の点線 3 3 で示す ト ルクを付加するには突極若し く はス ロ ッ 卜の位相が 3 0度の奇数倍ずれた 3相片波通電の電動機を回転 軸を共通と して付設すればよい。 次にその手段を説明する。
図 5は全体の構成を示す断面図である。 図 5において、 金属製の 外筐 (円筒状) 2 5 - 1 の右側には円形の側板 2 5 - 2の外周折曲 部が嵌着され、 両側の中央部に設けたボール軸受 2 9 a, 2 9 bに は回転軸 5が回動自在に支持される。 回転軸 5には回転子 1 が支持 体 5 — 1 を介して固定される。 回転子 1 の突極 (図示せず) は、 図 2の回転子 1 の突極と同じ構成となっている。 突極に磁極が対向す
ね固定電機子 Cは外筐 2 5 - 1 の内側に固定され、 その構成は図 2 , 図 3の固定電機子 1 6 と同じ構成となっている。 回転子 1 の右 側面には同形の外周部の突出部を有するアルミニューム製の回転子 3が固着し回転子 1 と 同期回転する。 外周部にはコイル 1 0 a, 1 0 b , 1 0 c が対向 しているので、 図 3 で前述 したよ う に図 1 3 に示される位置検知信号を得るこ とができる。
固定電機子 C と C一 1 は同じ位相で外筐 2 5 — 1 に固定され、 回 転子 1 は回転子 1 と同じ構成で位相を回転子 1 の突極に対して相対 的に 3 0度ずらして (軸方向のまわり に 3 0度回転する) 同期回転 する。 固定電機子 C, C一 1 の磁極は回転子の外周突極と空隙を介 して対向する。 固定電機子 C一 1 の磁極の電機子コイルは 3相とな り、 これ等を電機子コイル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f と呼称する。 電 機子コ イ ル 3 9 d , 3 9 e , 3 9 f を図 8 と同様な電気回路によ り、 図 1 3の位置検知信号 5 1 a, 5 1 b , …, 5 2 a , 5 2 b , … , 5 3 a , 5 3 b , …を介して電機子コイル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f の通電制御を行なう こ と によ り 3相片波通電の電動機と して 運転するこ とができる。 固定電機子 C, C一 1 の両者によ り 3相全 波通電の電動機となる。
前述した固定電機子 C一 1 は図 3 において記号 と して示さ れ、 回転子は記号丄と して、 その突極は記号丄 , 1 b , 1 c , … と して示されている。 突極 1 a , J_b , 1 c , …は突極 1 a , l b , 1 c, …に対して位相が 3 0度ずれて同期回転する。 各突極 を同相と して固定電機子 1 6 と の位相を 3 0度ずらしても同じ 目的が達成できる。 固定電機子 J_ の構成は固定電機子 1 6 と同じ 構成なので点線で略示してある。 突極の数が 3個以上の場合には、
固定電機子も点線 Bの右側に対応して延長される。
以上の説明のように 3相全波通電を行なう こ とによ り、 図 1 1 の 出力 トルク曲線 2 7 cの凹部のそれぞれに曲線 3 3で示す トルクが 付加されるので合成 トルク曲線は平坦化され欠点が除去される。 曲 線 2 7 c と 3 3の位相差は 3 0度となっている。
次に図 4にっき リ プル トルクを除去する他の手段を説明する。 図 3 と同じ記号のものは同じ部材で作用効果も同じなので説明を省略 する。 異なっているのは電機子 1 6、 1個のみの 3相片波通電とな り、 回転子も 1個で記号 1 と して示されている。 回転子 4は磁性体 で作られ、 回転子 1 と同軸で同期回転するように構成され、 外側に 突極 4 a , 4 b , …が突出 して設けられ、 突極の巾は 2 4度で 3 6度離間している。 固定電機子 6は固定電機子 1 6 と同軸で隣接 して外筐内側に固定される。 固定電機子 6の内側には磁極 6 a , 6 bが突出され、 突極 4 a, 4 b , …と空隙を介して対向する。 固 定電機子 6 と 回転子 4 は珪素鋼板積層体で作られている。 磁極 6 a , 6 bには励磁コイル 6 — 1 , 6 - 2が捲着され互いに異極と なる よ う に励磁される。 磁極 6 a , 6 bの巾は 3 0度で、 突極 . 1 a , l b , …の数と同じである。 又突極 l a , l bの 2倍の数と してもよい。
前実施例と同様に点線 Bの右側に延長して突極 1 a, l bの数を 増加し、 又対応して突極 4 a, 4 b, …と磁極 6 a , 6 bの数を增 加しても実施するこ とができる。 固定電機子 1 6 と回転子 1 による 出力 トルク曲線は前述したように図 1 1 の曲線 2 7 cに示すものと な り リ プル トルクがある。 図 4の突極 4 a , 4 b, …による トルク 曲線は点線曲線 3 3 aで示すように、 曲線 2 7 cの凹部に突出部が
あ り従って出力 ト ルクが平坦となる作用効果がある。 図 4の突極 l a , l b , …と突極 4 a, 4 b , …と磁極 6 a, 6 b と固定電機 子 1 6 との相対位相は上述した リ プル トルクを除去できる条件を満 足するよ う に設定する必要がある。 磁極 6 a, 6 bの中間に更に 2個の磁極を配設するこ とができる。 この場合には図 1 1 の曲線 3 3で示す トルクのピーク値が大き く なるので、 磁極 6 a, 6 b , …の回転軸方向の長さを 1 2位とするこ とができる。 従って電動 機の長さ を短 く で き る効果がある。 例えば図 5 の固定電機子 C— 1 を図 4の固定電機子 6 と し、 回転子 1 を図 4の回転子 4 とす ると、 矢印 2 9 dの巾は矢印 2 9 cの巾の 1 2位となるので、 回 転軸 5の方向の長さを短く するこ とができる。 励磁コイル 6 — 1 , 6一 2のア ンペアターンを大き く すると更に長さを短く できる効果 がある。
図 8 にっき励磁コ イ ル 6 — 1 , 6 — 2 の通電制御手段を説明す る。 図 8において、 励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2は直列若し く は並列 に接続され、 この両端には ト ラ ンジスタ 2 0 g, 2 0 h , ダイ才ー ド 4 9 d - 1 が接続される。 抵抗 2 2 d, 絶対値回路 3 0 d, オペ アンプ 4 0 e, コ ンデンサ 4 7 dはそれぞれ前述した電機子コイル 3 9 a , 3 9 b , 3 9 cの通電制御と同じ構成となり作用効果も同 じである。
ブロ ッ ク回路 Dは、 図 4の突極 4 a, 4 b , …の位置検知装置 で、 小さい径の位置検知用のコイル 1 0 dが突極 4 a, 4 b , …の 側面に対向し、 対向したと きに鉄損によ り イ ン ピーダンスが変化す るよ うに構成されている。 従って図 6の回路と同じ構成で、 ォペア ンプ 1 3 に対応するオペアンプの出力の巾は突極 4 a , 4 b, …の
巾 と な り 、 この出力が図 8のアン ド回路 4 I dの入力となる。 他の 1 つの入力はオペア ンプ 4 0 eの出力なので、 基準電圧源 4 0の電 圧に対応した励磁コ イル 6 — 1 , 6 — 2の通電電流となる。 かかる 通電電流による ト ルク曲線の ピーク値即ち図 1 1 の点線 3 3 aの ピーク値が曲線 2 7 cのピーク値と同じ高さ となるよ う に調整する こ とがよい。
図 8では、 電機子コイ ルの両端に設けた ト ラ ンジスタによ り通電 制御が行なわれている力 電機子コィ ルの負電圧側に ト ラ ンジスタ を 1 個のみ使用 しても本発明を実施できる。
図 9 にっきその説明をする。
図 9 において、 電機子コ イ ル 3 9 a , 3 9 b, 3 9 cの下端に は、 それぞれ ト ラ ンジスタ 2 0 a , 2 0 b及び 2 0 cが挿入されて いる。 ト ラ ンジスタ 2 0 a , 2 0 b , 2 0 cは、 スイ ッチング素子 となるもので、 同じ効果のある他の半導体素子でもよい。 直流電源 正負端子 2 a, 2 bよ り供電が行なわれている。 本実施例では、 卜 ラ ンジス夕 2 0 a, 2 0 b, 2 0 cは電機子コイ ルの下端即ち電源 負極側にあるので、 その導通制御の入力回路は簡素化される特徴が ある。
端子 4 2 a, 4 2 b , 4 2 c よ り 、 図 1 3 の位置検知信号曲線 4 8 a , 4 8 b , … , 曲線 4 9 a , 4 9 b , … , 曲線 5 0 a , 5 0 b , …が入力される。 上述した入力信号によ り 、 ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 b, 2 0 c力 sア ン ド回路 4 1 a, 4 1 b , 4 1 cを介 し てベー ス 入力が得 ら れて導通 し て 、 電機子 コ イ ル 3 9 a , 3 9 b , 3 9 cが導通される。
端子 4 0は励磁電流を指定する為の基準電圧である。 端子 4 0の
電圧を変更するこ とによ り、 出力 トルクを変更するこ とができる。 電源スィ ッチ (図示せず) を投入すると、 オペアンプ 4 0 bの一端 子の入力は +端子のそれよ り低いので、 オペアンプ 4 0 bの出力は ハイ レベルとな り、 ト ラ ンジスタ 2 0 aが導通して、 電圧が電機子 コ イ ルの通電制御回路 に印加 さ れる 。 抵抗 2 2 , 絶対値回路 3 0 aは、 電機子コイル 3 9 a, 3 9 b , 3 9 cの電機子電流を検 出する為の装置である。
本実施例では、 前述した反 トルク と減 トルクの発生を防止して高 速高 トルクとする為に次の手段が採用される。
図 9の小容量のコ ンデンサ 4 7 a及びダイオー ド 2 1 a及び半導 体素子 1 9 a, 3 4 a , 3 4 b等を付設して上述した欠点を除去 し、 又電機子コイルの通電制御のスイ ッチング素子 (記号 2 0 a, 2 0 b , 2 0 c ) を電源負電圧側に 1 個のみ使用したこ とに特徴を 有するものである。
位置検知信号曲線 2 5 aの末端で通電が断たれる と、 電機子コィ ル 3 9 aに蓄積された磁気エネルギは、 直流電源側に還流しないで ダイオー ド 2 1 a, 3 3 aを介して、 コ ンデンサ 4 7 aを図示の極 性に充電して、 これを高電圧とする。 従って、 磁気エネルギは急速 に消滅して電流が急速に降下する。
図 7 の タ イ ム チ ャー ト の 1 段 目 の曲線 2 6 a , 2 6 b , 2 6 cは、 電機子コイル 3 9 aを流れる電流曲線でその両側の点線 2 6 _ 1 と 2 6 - 2 間が 1 2 0度となっている。 通電電流は曲線 2 6 bのよ うに急速に降下して反 トルクの発生が防止され、 コ ンデ ンサ 4 7 aは高電圧に充電して保持される。 電機子コイル 3 9 b, 3 9 cについても電機子コイル 3 9 a と同じ構成の通電制御问路が
使用され、 これ等がブロ ッ ク回路 G, H と して示される。 従って上 述 し た反 ト ル ク発生の防止が行なわれる。 次に位置信号曲線 4 8 b によ り 、 ト ラ ン ジスタ 2 0 aが導通して再び電機子コ イ ル
3 9 a が通電さ れるが、 こ の と き の印加電圧は、 コ ン デ ンサ 4 7 aの充電電圧と電源電圧 (端子 2 a, 2 bの電圧) の両者とな るので、 電機子コイル 3 9 aの電流の立上がりが急速となる。 この 現象によ り、 曲線 2 6 aのように急速に立上がる。 この理由を次に 説明する。 図 9のプロ ッ ク回路 4によ り位置検知信号 4 8 bの始端 部の微分パルスが得られ、 これを入力とする単安定回路によ りみじ かい巾の電気パルスが得られる。 この電気パルスによ り トラ ンジス タ 3 4 b , 3 4 a , S C R 1 9 aが導通するので、 コ ンデンサ
4 7 aの高電圧が電機子コイル 3 9 aに印加されて立上がりの電流 を急速と し、 その後は直流電源の電圧によ り曲線 2 6 a (図 7 ) の 電流が得 られる。 コ ン デ ンサ 4 7 a の放電の終了 と と も に、 S C R 1 9 aは不導通に転化する。
以上の説明のよ うに、 減 トルク と反 トルクの発生が除去され、 又 矩形波に近い通電となるので、 出力 トルクが増大する。 他の電機子 コイル 3 9 b, 3 9 cの通電制御も全く 同様に行なわれその作用効 果も同様である。
次にチヨ ッパ回路の説明をする。 電機子コイル 3 9 aの励磁電流 が増大して、 その検出の為の抵抗 2 2、 絶縁値回路 3 0 aの電圧が 増大し、 基準電圧端子 4 0の電圧 (オペアンプ 4 0 bの +端子の入 力電圧) を越えると、 ア ン ド回路 4 l aの下側の入力がローレベル となるので、 ト ラ ンジスタ 2 0 aは不導通に転化し、 励磁電流が減 少する。 オペアンプ 4 0 bのヒステ リ シス特性によ り、 所定値の減
少によ り、 オペアンプ 4 0 bの出力はハイ レベルに復帰して、 トラ ンジスタ 2 0 aを導通して励磁電流が増大する。 かかるサイ クルを 繰返して、 励磁電流は設定値に保持される。 図 7の曲線 2 6 cで示 す区間がチヨ ッパ制御の行なわれている区間である。 曲線 2 6 cの 高さは基準電圧端子 4 0の電圧によ り規制される。 図 9の電機子コ ィ ル 3 9 b は 、 端子 4 2 b よ り 入力 さ れる位置検知信号曲線 4 9 a , 4 9 b, …によ り、 その巾だけの 卜 ラ ンジス夕 2 0 bの導 通によ り通電され、 オペア ンプ 4 0 b 、 抵抗 2 2 、 絶対値回路
3 0 a、 アン ド回路 4 1 bによ りチヨ ッパ制御が行なわれる。 電機 子 コ イ ル 3 9 c について も上述 し た事情は全 く 同様で、 端子
4 2 cに図 1 3の位置検知信号曲線 5 ひ a, 5 0 b , …が入力され て電機子コ イ ル 3 9 c の通電制御が行なわれる。 ト ラ ン ジス タ 2 0 c、 アン ド回路 4 1 c、 オペアンプ 4 0 b、 抵抗 2 2、 絶対値 回路 3 0 aの作用効果も前述した場合と全く 同様である。 コ ンデン サ 4 7 aは小容量の方が充電電圧が高電圧となるので、 通電曲線の 立上がり と降下を急速と し、 高速回転の電動機を得るこ とができ、 リ ラクタ ンス型電動機の欠点となっている低速度となる欠点が除去 できる。 上述したコ ンデンサの容量は充電電圧が回路の ト ラ ンジ夕 を破損しない範囲で小容量のものを使用するこ とがよい。
ブロ ッ ク回路 Jは励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2を通電制御する為の 電気回路で、 図 8の励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2の通電制御回路と同 じである。 従って リ プル トルクを除去する作用効果があり本発明の 目的が達成される。
次に図 3で説明した 3相全波通電による本発明装置の電機子コィ ルの通電制御回路の詳細を図 1 0によ り説明する。
図 1 0 におレヽて、 端子 4 2 a, 4 2 b, 4 2 c よ り入力される位 置検知信号はそれぞれ図 1 3 の曲線 4 8 a , 4 8 b , … , 曲線 4 9 a , 4 9 b , … , 曲線 5 0 a , 5.0 b , … である 。 端子 4 2 a よ り入力がある と、 ア ン ド回路 4 l aを介して ト ラ ンジスタ 2 0 aが導通して電機子コ イ ル 3 9 aの通電が開始され、 その後は 抵抗 2 2 , 絶対値回路 3 0 a, オペア ンプ 4 0 b によるチ ヨ ッパ作 用 によ り 、 端子 4 0 の基準電圧に対応した通電電流値に制御され る。
端子 4 2 aの入力が消滅する と、 ト ラ ンジスタ 2 0 aは不導通に 転化し、 電機子コイ ル 3 9 aの磁気エネルギはダイ オー ド 2 1 a , 3 3 aを介してコ ンデンサ 4 7 aを充電して高電圧とする。 前述し たチ ヨ ッ パ作用のある と きにも小量づっコ ンデンサ 4 7 aが充電さ れているので、 その磁気エネルギが付加されてコ ンデンサ 4 7 aの 充電電圧を上昇する。 この電圧は使用する ト ラ ンジスタの耐電圧に よ り調整する必要がある。
端子 4 2 bの入力によ り 、 ト ラ ンジスタ 2 0 bが導通したと き も チ ヨ ッ パ作用によ り通電制御が行なわれ、 不導通に転化する と、 電 機子コイ ル 3 9 bの磁気エネルギは、 ダイ オー ド 2 l b , 3 3 bを 介してコ ンデンサ 4 7 bを高電圧に充電する。
端子 4 2 cの入力によ り 、 ト ラ ンジスタ 2 0 cが導通した と きに も、 チ ヨ ッ パ作用によ り通電制御が行なわれ、 不導通に転化する と 、 電機子コ イ ル 3 9 c の磁気エネルギは、 ダイ オー ド 2 1 c , 3 3 c を介してコ ンデンサ 4 7 cを高電圧に充電する。
端子 4 2 cの入力の初期で、 ブロ ッ ク回路 4 (微分パルスを介す る単安定回路を含む回路) の出力を介して、 ト ラ ンジスタ 3 4 b,
3 4 a , S C R 1 9 aが導通するので、 コ ンデンサ 4 7 aの高電圧 が電機子コイル 3 9 c に印加されて電流の立上りを急速とする。 端 子 1 9 d, 1 9 eにはそれぞれ端子 4 2 a , 4 2 bの入力の初期に 得られる電気パルスが同様な手段で入力される。 従ってコ ンデンサ 4 7 b , 4 7 cの高電圧が電機子コイル 3 9 a, 3 9 bに印加され て、 通電の立上りを急速とする。
以上の説明よ り判るように、 前実施例と同様に高速で反 トルクと 減 トルクの発生のない高効率の電動機を得るこ とができる。
電機子コイル 3 9 d , 3 9 e , 3 9 f は図 3の固定電機子 J_ ^に 装着された第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルで、 ブロ ッ ク回路 3 9は電機子コイル 3 9 a , 3 9 b , 3 9 c と全く 同じ構成の電気 回路とな り、 端子 4 2 d, 4 2 e , 4 2 f の位置検知入力によ り通 電制御が行なわれる。
端子 4 2 d, 4 2 e , 4 2 f の入力は、 それぞれ図 1 3の曲線 5 1 a , 5 1 b , … , 曲線 5 2 a , 5 2 b , …, 曲線 5 3 a , 5 3 b , … となっているので、 対応する電機子コイルの 3相片波通 電が行なわれる。 電機子コイル 3 9 a , 3 9 b , 3 9 cの通電によ る出力 トルクに対して、 電機子コイル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f の通 電による出力 トルクは位相が 3 0度おく れているので、 図 3 にっき 前述したように、 リ プル トルクが除去される作用効果が得られる。
次に本発明の手段を 2相両波通電の リ ラクタ ンス型電動機に使用 した実施例につき説明する。
図 1 4は固定電機子と回転子の平面図である。 図 1 4において、 記号 1 は回転子で、 その突極 1 a, 1 bの巾は 1 8 0度 (機械角で 9 0度) でそれぞれは 3 6 0度の位相差で等しいピッチで配設され
ている。 回転子 1 は、 珪素鋼板を積層した周知の手段によ り作られ ている。 記号 5 は回転軸である。 固定電機子 1 6 には、 スロ ッ ト 8個が等しい離間角で設けられそれぞれ記号 1 7 a, 1 7 b , …で 示されている。 記号 9は外筐となる円筒である。
スロ ッ ト 1 7 a, 1 7 c及びスロ ッ ト 1 7 e, 1 7 gにはそれぞ れ 1 個のコイルが捲回され、 2個のコイルは直列若し く は並列に接 続されて第 1 の相の電機子コイルとなる。 本実施例では直列接続さ れている。
スロ ッ ト 1 7 b, 1 7 d及びスロ ッ ト 1 7 f,, 1 7 hにはそれぞ れ 1 個のコ イ ルが捲回され、 2個のコイ ルは直列に接続されて第 2の相の電機子コイルとなる。 スロ ッ ト 1 7 c, 1 7 e及びスロ ッ 卜 1 7 g, 1 7 aにはそれぞれ 1個のコイルが捲回され、 2個のコ ィルは直列に接続され第 3の相の電機子コイルとなる。
スロ ッ ト 1 7 d, 1 7 f 及びスロ ッ ト 1 7 h , 1 7 bにはそれぞ れ 1 個のコイルが捲回されて直列に接続されて第 4の相の電機子コ ィルとなる。
一般に 2相の電動機は第 1 , 第 2の相の電機子コイルによ り構成 されているものであるが、 各相が 1 8 0度の位相差の通電と考える と、 第 1 の相は 2個 1組となり、 第 2の相も 2個 1 組の電機子コィ ルとなる。 これ等を第 1 , 第 3の相及び第 2 , 第 4の相の電機子コ ィルと呼称する。 通電の順序は第 1 の相—第 2の相"→第 3の相—第 4の相の電機子コイルの順となり これが镍返されて出力 トルクが得 られる。
矢印 Aは回転子 1 の回転方向で、 突極 1 a, 1 bの巾は機械角で 9 0度となり、 互いに同じ角度だけ離間する。
図 1 5は回転子 1 と電機子コイ ルの展開図である。
図 1 5において、 電機子コイル 9 a, 9 bは前述した第 1 の相の 電機子コ イ ルを示し、 電機子コ イ ル 9 c , 9 d及び電機子コ イ ル 9 e , 9 f 及び電機子コ イ ル 9 g, 9 hはそれぞれ前述した第 2 , 第 3 , 第 4の相の電機子コイルを示している。 第 1 , 第 2 , 第 3, 第 4の相の電機子コ イルの導出端子は記号 8 a , 8 e及び 8 b, 8 f 及び 8 c, 8 g及び 8 d, 8 hで示される。 .
固定電機子 1 6 も回転子 1 と同じく珪素鋼板積層体によ り作られ ている。
第 1 , 第 2 , 第 3, 第 4の相の電機子コイルの装着されるスロ ッ 卜が図 1 5で記号 1 7 a , 1 7 b , …と して、 又対応する磁極が記 号 1 6 a , 1 6 b , …と して示される。
上述した第 1 , 第 2 , 第 3 , 第 4の相の電機子コイルを以降はそ れぞれ電機子コイル 3 2 a , 電機子コイ ル 3 2 b, 電機子コイル 3 2 c , 電機子コイ ル 3 2 d と呼称する。
電機子コイル 3 2 cが通電されていると、 突極 1 a, 1 bが吸引 されて、 矢印 A方向に回転子 1 が回転する。 9 0度回転すると、 電 機子コイル 3 2 cの通電が断たれ、 電機子コイル 3 2 dが通電され る。 更に 9 0度回転する と、 電機子コイ ル 3 2 dの通電が断たれ て、 電機子コイル 3 2 aが通電される。 通電モー ドは 9 0度の回転 毎に、 電機子コイ ル 3 2 a→電機子コイ ル 3 2 b→電機子コイル 3 2 c—電機子コイル 3 2 d→とサイ ク リ ッ クに交替され、 2相全 波の電動機と して駆動される。 このと きに軸対称の位置にある磁極 は、 N, S極に着磁されている。 励磁される 2個の磁極が常に異極 となっている為に、 非励磁磁極を通る洩れ磁束は互いに反対方向と
な り'、 反 トルクの発生が防止される。
コイル 1 0 a , 1 0 bは、 突極 l a , l bの位置を検出する為の 位置検知素子で、 図示の位置で電機子 1 6の側に固定され、 コイル 面は、 突極 1 a, 1 bの側面に空隙を介して対向している。 コイル 1 0 a , 1 0 bは 9 0度離間している。 コイルは 5 ミ リ メー トル径 で 3 0 ター ン位の空心のものである。 図 1 6 に、 コイル 1 0 a, 1 0 b よ り 、 位置検知信号を得る為の装置が示されている。 図 1 6 において、 コイル 1 0 a, 抵抗 1 5 a, 1 5 b , 1 5 cはブ リ ッ ジ回路となり、 コイル 1 0 aか突極 1 a, 1 bに対向していな いと きには平衡するよ う に調整されている。 従って、 ダイ オー ド 1 1 a , コ ンデンサ 1 2 aならびにダイオー ド 1 1 b, コ ンデンサ 1 2 b よ り なる 口 一パス フィ ルタの出力は等し く 、 オペア ンプ 1 3の出力は口一レベルとなる。 記号 1 0は発振器で 1 メ ガサイ ク ル位の発振が行なわれている。 コイル 1 0 aが突極 1 a, l b , … に対向すると、 鉄損 (渦流損と ヒステ リ シス損) によ りイ ン ピーダ ンスが減少するので、 抵抗 1 5 aの電圧降下が大き く なり、 ォペア ンプ 1 3の出力はハイ レベルとなる。
ブロ ッ ク 回路 1 8 の入力は、 図 1 8 のタ イ ムチャー ト の曲線 5 6 a , 5 6 b , …とな り、 反転回路 1 3 aを介する入力は、 曲線 5 6 a , 5 6 b , …を反転した曲線 5 8 a, 5 8 b, …どなる。 図 1 6のブロ ッ ク回路 1 4 aはコイ ル 1 O bを含む上述した回路と同 じ構成のものを示すものである。 発振器 1 0は共通に利用するこ と ができる。 ブロ ッ ク回路 1 4 aの出力及び反転回路 1 3 bの出力 は、 ブロ ッ ク回路 1 8に入力され、 それらの出力信号は、 図 1 8に おいて、 曲線 5 7 a , 5 7 b , …, 及び曲線 5 7 a, 5 7 b , …を
反転した曲線 5 9 a, 5 9 b , …となる。 曲線 5 7 a, 5 7 b , … は曲線 5 6 a, 5 6 b , …よ り位相力 9 0度お く れている。 曲線
5 6 a , 5 6 b , …と曲線 5 9 a , 5 9 b , …を 2つの入力とする ア ン ド回路の出力は曲線 6 0 a, 6 0 b , …となり、 曲線 5 6 a, 5 6 b , …と曲線 5 7 a, 5 7 b , …を 2つの入力とするア ン ド回 路の出力は曲線 6 1 a, 6 1 b , … と なる。 同じ手段によ り 曲線
6 2 a , 6 2 b , …と曲線 6 3 a, 6 3 b , …が得られる。
上述した回路がブロ ッ ク回路 1 8 と して示され、 端子 1 8 a,
1 8 b , …の出力はそれぞれ曲線 6 0 a, 6 0 b , …と下段の曲線 で示す信号となっている。
コイル 1 O a, 1 O bの対向する図 1 5の回転子 1 の代り に同じ 形状のアルミニューム板を使用しても同じ目的が達成される。
電機子コイルの通電手段を図 1 7にっき次に説明する。 電機子コ ィル 3 2 a, 3 2 b , 3 2 c, 3 2 dの下端には、 それぞれ トラン ジスタ 2 0 a, 2 0 b , 2 0 c , 2 O dが挿入されている。 卜ラン ジスタ 2 0 a, 2 0 b, 2 0 c , 2 0 dは、 スイ ッチング素子とな るもので、 同じ効果のある他の半導体素子でもよい。 直流電源正負 端子 2 a, 2 bよ り供電が行なわれている。 本実施例では、 トラン ジスタ 2 0 a, 2 0 b, 2 0 c , 2 0 dは電機子コイルの下端即ち 電源負極側にあるので、 その導通制御の入力回路は簡素化される特 徵がある。
次に図 1 7 にっ き詳細を説明する。 端子 4 2 a , 4 2 b , 4 2 c , 4 2 dよ り 、 図 1 8の位置検知信号曲線 6 0 a , 6 0 b, …, ffi線 6 1 a, 6 1 b , … , 曲線 6 2 a, 6 2 b , …, 曲線 6 3 a, 6 3 b , …が入力される。 上述した入力信号によ り、 トラ
ン ジス タ 2 0 a , 2 0 b , 2 0 c , 2 0 d力 ア ン ド回路 4 1 a , 4 1 b , 4 1 c , 4 I dを介してベース入力が得られて導通して、 電機子コイル 3 2 a, 3 2 b , 3 2 c , 3 2 dが通電される。
端子 4 0 は電機子電流を指定する為の基準電圧である。 端子 4 0の電圧を変更するこ とによ り、 出力 トルクを変更するこ とがで き る 。 電源ス ィ ッ チ (図示せず) を投入する と 、 オペア ンプ 4 0 bの +端子の入力は—端子のそれよ り低いので、 オペアンプ 4 0 bの出力は口一レベルとなり、 反転回路 2 8 bの入力もローレ ベルなのでその出力はハイ レベルとなり、 トランジスタ 2 0 aが導 通して、 電圧が電機子コイ ルの通電制御回路に印加される。 抵抗 2 2は、 電機子コ イ ル 3 2 a, 3 2 b, 3 2 c , 3 2 dの電機子電 流を検出する為の抵抗である。
ブロ ッ ク回路 K , L , Mは 電機子コ イ ル 3 2 b , 3 2 c , 3 2 dの通電制御の為の回路で 電機子コイル 3 2 aの回路と同じ 構成のものを示している。
リ ラクタ ンス型の電動機では 位置検知信号の始端部で電機子電 流の立上りがおく れ、 又末端部で電機子電流の降下がおく れる。 前 者は減 トルク となり後者は反 トルクとなる。 これは、 磁極と突極に よ り磁路が閉じられているので大きいィ ンダクタ ンスを有している からである。 リ ラクタ ンス型の電動機は大きい出力 トルクを発生す る利点がある反面に回転速度を上昇せしめるこ とができない欠点が あるのは、 上述した反 トルク と減 トルクの発生の為である。 本発明 装置は、 図 1 7の逆流防止用のダイオー ド 4 9 a— 1 , 4 9 b - 1 , … , 及び小容量の コ ン デ ン サ 4 7 a及びダイ オー ド 2 1 a , 2 1 d及び半導体素子 3 4 a, 3 4 b , 1 9 a等を付設して上述し
た欠点を除去し、 又電機子コイ ルの通電制御のスイ ッ チング素子 (記号 2 0 a , 2 0 b , 2 0 c , 2 0 d ) を電源負電圧側に 1 個の み使用 し た こ と に特徴を有する ものである。 本実施例では端子 4 2 a , 4 2 b , …に入力される位置検知信号は 9 0度の巾の図 1 8の曲線 6 0 a , 6 0 b , …, 曲線 6 1 a, 6 1 b , ···, 曲線 6 2 a , 6 2 b , …, 曲線 6 3 a, 6 3 b , …が入力される。
端子 4 2 aの入力信号曲線 6 0 aの末端で通電が断たれると、 電 機子 コ イ ル 3 2 a に蓄積さ れた磁気エネルギは、 ダイ オー ド 2 l aを介して、 コ ンデンサ 4 7 aを図示の極性に充電して、 これ を高電圧とする。 従って、 磁気エネルギは急速に消滅して電流が急 速に降下する。
次の位置検知信号曲線 6 O bが端子 4 2 aに入力されると、 トラ ンジスタ 2 0 aが導通して電機子コイル 3 2 aが通電される。 ブ 口 ッ ク回路 4は曲線 6 0 bの始端部の微分パルスによ り付勢される 単安定回路によ り構成されているので、 端子 4 2 aの入力の始端部 の電気パルスによ り 卜 ラ ンジス夕 3 4 b, 3 4 a, S C R 1 9 aが 導通して、 コ ンデンサ 4 7 aの高電圧が電機子コイル 3 2 aに印加 されて通電の立上りを急速とする。 コ ンデンサ 4 7 aの上述した放 電電流は、 逆流防止用ダイオー ド 4 9 a— 1 によ り、 直流電源側に 還流するこ とが防止される。
上述した電機子コイル 3 2 aの通電時に、 コ ンデンサ 4 7 aの充 電電圧と電源電圧 (端子 2 a , 2 bの電圧) の両者が印加電圧とな るので、 電機子コイル 3 2 aの電流の立上りが急速となる。 立上り の通電曲線は中途で立上りがおそく なる。 これは磁気エネルギが電 機子コイル間を移動するときに、 コイルの銅損と磁極の鉄損によ り
熱ェネルギに転化して消滅するからである。 かかる不都合を除去す る手段については後述する。 以上の説明のよ う に、 減 トルク と反 卜 ルクの発生が除去され、 又矩形波に近い通電となるので、 出力 トル クが増大する。
ブロ ッ ク 回路 K , L , Mは電機子 コ イ ル 3 2 b , 3 2 c , 3 2 dの通電制御回路で、 前述した電機子コイル 3 2 a と同じ構成 のものでその作用効果も同様である。
電機子コイル 3 2 b, 3 2 c, 3 2 dは、 端子 4 2 b, 4 2 c , 4 2 dの入力位置検知信号となる図 1 8の曲線 6 l a , 6 1 b , … と曲線 6 2 a, 6 2 b , …と曲線 6 3 a, 6 3 b , …によ り 9 0度 の巾の順次の通電制御が行なわれる。
次にチヨ ッパ回路について説明する。 電機子コイル 3 2 aの電流 が増大して、 その検出の為の抵抗 2 2の電圧降下が増大し、 基準電 圧端子 4 0の電圧 (オペアンプ 4 O bの一端子の入力電圧) を越え る と、 オペアンプ 4 0 bの出力がハイ レベルに転化するので、 微分 回路 2 8 c よ り微分パルスが得られ、 単安定回路 2 8 aを付勢して 所定の巾のパルス電気信号が得られる。 反転回路 2 8 bの出力は ローレベルにその巾だけ転化するので、 アン ド回路 4 1 aの出力も 同じ巾だけローレベルとな り、 トランジスタ 2 0 aもその巾だけ不 導通に転化する。 従って電機子コイルの電流 (電機子電流) は降下 し、 ダイオー ド 2 l aを介してコ ンデンサ 4 7 aを充電する。 単安 定回路 2 8 aの出力信号が消滅すると、 反転回路 2 8 b, ア ン ド回 路 4 1 a の出力は再びハイ レベルに転化 し て、 ト ラ ン ジス タ 2 0 aが導通して電機子電流が増大し始める。
電機子電流が設定値を越えると、 オペアンプ 4 0 bの出力が再び
ハイ レベルに転化して ト ラ ンジスタ 2 0 aは、 単安定回路 2 8 aの 出力パルス巾だけ不導通に転化して電機子電流は降下する。 かかる サイ クルを繰返すチヨ ッパ回路となり、 電機子電流は基準電圧端子 4 0の電圧に規制された電流値となる。 基準電圧端子 4 0の電圧を 回転速度に比例した電圧によ り制御する周知の手段によ り定速制御 を行な こ と もできる。
上述したチヨ ッパ作用があると きに、 単安定回路 2 8 aの出力パ ルスの回数だけコ ンデンサ 4 7 aは繰返して充電されて電圧が上昇 し、 静電工ネルギが蓄積される。 位置検知信号の末端で、 卜 ラ ンジ ス夕 2 0 aが不導通に転化すると、 電機子コイル 3 2 aの磁気エネ ルギの全部がコ ンデンサ 4 7 aに充電される。
コ ンデンサ 4 7 aの静電工ネルギは、 チヨ ッパ周波数と電機子電 流の降下時間に対応した静電エネルギが更に付加される。
かかる静電工ネルギによ り、 電機子コイル 3 2 aが次に通電され たと きに電流が立上るので、 前述した電機子コイルの銅損と磁極の 鉄損によるエネルギ損失を補填するこ とができる。 従って電機子電 流は急速に立上り、 ほぼ矩形波に近いものとな り出力 トルクを増大 する作用効果がある。 コ ンデンサ 4 7 aの容量、 チヨ 、ソパ電流の周 波数、 単安定回路 2 8 aの出力パルス巾は上述し作用効果があるよ う に調整する必要がある。
電機子コ イ ル 3 2 b , 3 2 c , 3 2 d も ア ン ド回路 4 1 b , 4 1 c, 4 1 d トランジスタ 2 0 b, 2 0 c, 2 0 dによ り同じく 電機子電流のチヨ ッパ制御が行なわれる。
電機子コイルの通電は、 突極が磁極に侵入する点よ り 4 5度まで の区間のいずれの点でもよいが、 回転速度, 効率, 出力 トルクを考
慮して調整し、 位置検知素子となるコイル 1 0 a, 1 0 bの固定電 機子側に固定する位置を変更する。 以上の説明よ り理解されるよう に効率良く 、 大きい出力と高速回転を行なう こ とができるので本発 明の目的が達成される。
コ ンデンサ 4 1 aは小容量の方が充電電圧が高電圧となるので、 通電曲線の立上り と降下を急速と し、 高速回転の電動機を得るこ と ができ、 リ ラクタ ンス型電動機の欠点となっている低速度となる欠 点が除去できる。 上述したコ ンデンサの容量は充電電圧が回路の 卜 ラ ンジスタを破損しない範囲で小容量のものを使用するこ とがよ い。
図 1 9のグラフは、 2相 リ ラクタンス電動機の通電による出力 卜 ルク曲線である。 9 0度の回転毎に電機子コイルの通電が交替され るので、 曲線 5 4 a, 5 4 bに示すように交替点で トルク曲線に凹 部が発生する欠点がある。 本発明の手段によればこの欠点が除去さ れる。 次にその詳細を説明する。
図 1 5において、 回転子 1 と同軸で同期回転する回転子 4が設け られる。 回転子 4には突極 4 a, 4 b, …が突出され、 珪素鋼板積 層体で作られる。 外筐には固定電機子 1 6 に並置して固定電機子 6が固定され、 内側に磁極 6 a, 6 bが突出して設けられ励磁コィ ル 6 — 1 , 6 — 2が捲回される。 固定電機子 6 も固定電機子 1 6 と 同じ手段で作られている。 突極 4 a, 4 b , …の巾は 1 8度で互い に 2 7度離間している。
励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2の通電手段は、 前実施例と同様で、 図 8で前述した励磁コイル 6 — 1 , 6 - 2の通電制御手段が使用され る。 この手段が図 1 7でブロ ッ ク回路 J と して示されている。 突極
4 a , 4 b , …が矢印 A方向に回転したと きに発生する磁極 6 a, 6 bによる トルクが図 1 9の トルク曲線 5 4 bの凹部の点でピーク 値となるよう に、 即ち点線 5 5で示す トルク曲線となるように各部 材の相対位置を調整する。 従って合成 トルク曲線は平坦とな り本発 明の目的が達成される。 突極数を 3個以上と しても本発明を同様な 手段によ り実施するこ とができる。
図 2 0 において、 外筐 9の内側には、 円筒状の固定電機子 1 6が 固着されている。 固定電機子 1 6は、 珪素鋼板を積層した周知の 手段によ り作られている。 この内周面にはスロ ッ ト 6個が等しい離 間角で配設され、 各スロ ッ ト に電機子コイ ルが捲回して装着され る。 スロ ッ 卜 1 7 a, 1 7 bには電機子コイルが捲回され、 電気角 で 1 2 0度離間した 2個のスロ ッ 卜に装着される。 以降の角度表示 はすべて電気角 と する。 スロ ッ 卜 1 7 b , 1 7 c及びスロ ッ 卜 1 7 c , 1 7 dにもそれぞれ電機子コイルが捲回される。 他の電機 子コイルも同様な構成と な り 、 隣接するスロ ッ ト に捲回装着され る。
外筐 9の両側の軸受には回転軸 5が回動自在に支持され、 これに 磁性体回転子 1 が固定される。 回転子 1 は固定電機子 1 6 と同じく 珪素鋼板積層体で作られている。
回転子 1 の外周には 1 8 0度の巾で 1 8 0度離間した突極 1 a , 1 bが突出して設けられ、 この外周は 0 . 5 ミ リ メー トル位の空隙 を介して磁極 1 6 a, 1 6 b , …と対向する。
図 2 0の展開図を図 2 1 に示す。 点線 Bの左側が図 2 0の展開図 である。 回転子は記号 1 と して固定電機子は記号 1 6 と して示され る。
図 2 1 において、 スロ ッ ト 1 7 a , 1 7 bに捲回される電機子コ ィ ルは最下段の電機子コ イ ル 9 a と して表示でき る。 ス ロ ッ 卜 1 7 b , 1 7 c に捲回される電機子コイルは、 電機子コィル 9 c と して表示でき る。 同様に他の電機子コ イ ルも記号 9 e , 9 b , 9 d, 9 f と して表示できる。 電機子コイル 9 a, 9 bは直列に接 続され端子 8 a, 8 dよ り供電される。 電機子コイル 9 c, 9 d及 び電機子コイル 9 e, 9 f もそれぞれ直列に接続され、 端子 8 b, 8 e と端子 8 c, 8 f よ り供電される。 各電機子コイルは 1 2 0度 離間し、 電機子コイル 9 a , 9 b , 電機子コイル 9 c, 9 d , 電機 子コイル 9 e, 9 f はそれぞれ第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コィ ルと なる。 回転子 1 力 s 1 2 0度左方に移動して停止している と き に、 第 1 の相の電機子コイル 9 a , 9 bに通電すると、 突極 l a, l bは磁極 1 6 a , 1 6 dによ り磁気的に吸引されて矢印 A方向に 回転する。 1 2 0度回転したと きに通電を停止し、 電機子コイル 9 c , 9 d (第 2の相の電機子コイル) を通電すると更に右方に回 転し、 1 2 0度回転したと きに通電を停止し、 第 3の相の電機子コ ィル 9 e , 9 f に通電すると更に右方に回転する。 上述した説明よ り判るよう に第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルに 1 2 0度の区 間だけ順次に通電すると、 回転子 1 は矢印 A方向に回転して 3相片 波通電の リ ラクタンス型電動機となる。
突極 1 cを付加して 3突極とするこ とができる。 この場合には点 線 Bは右方に 3 6 0度移動する。 突極数は 2個以上複数個の突極と するこ とができ、 比例して出力 トルクが増大する。 図 1 の電動機の 場合には、 突極 1 a, 1 b, …は 6個あるが出力 トルクに有効なも のは 2個である。 本発明の手段によると、 6個の突極よ り出力 トル
クが得られるので 3倍の出力 トルクとなる効果がある。
従来の図 1 に示す電動機の場合には、 突極 l a, l e によ り固定 電機子 1 6は磁気吸引力を矢印 4 — 1 , 4一 4の方向に受けて変形 し、 1 2 0度回転する と 、 突極 l b, I f によ り矢印 4 一 2 , 4 — 5の方向の吸引力によ り変形し、 次に 1 2 0度回転すると、 矢 印 4 — 3, 4一 6の方向の吸引力によ り変形する。 従って固定電機 子 1 6は回転と と もに変形の方向が変化して振動を発生する欠点が ある。 本発明装置では、 突極のすべてに同時に吸引力が発生する ので固定電機子 1 6は同周方向の圧縮力が発生するのみで変形がな く 、 従って振動の発生が抑止される作用効果がある。
電機子コイルによ り磁化される磁極の極性は、 図 2 0において軸 対称の位置にある磁極が異極となるように磁化される。
次に図 2 1 の回転子 1 が対向する固定電機子 1 6によ り駆動され る電機子コイルの通電制御手段を説明する。
図 2 1 の電機子コイル 9 a, 9 bを電機子コイ ル 3 9 a , 電機子 コイル 9 c, 9 d , 電機子コイル 9 e, 9 f をそれぞれ電機子コィ ル 3 9 b, 3 9 c と呼称する。
図 2 1 の回転子 3は回転子 1 と同軸で同期回転するように構成さ れ、 アルミニュームのよ うな導体で作られる。 突極 3 a , 3 b , 3 c…は 1 8 0度の巾となり、 図示の相対位相で回転する。
コイル 1 0 a, 1 0 b , 1 0 cは、 突極 3 a, 3 b, …の位置を 検出する為の位置検知素子で、 図示の位置で電機子 1 6の側に固定 され、 コイル面は、 突極 3 a, 3 b, …の側面に空隙を介して対向 している。 コイ ル 1 0 a, 1 0 b , 1 0 cは 1 2 0度離間してい る。 コイ ルは 5 ミ リ メー トル怪で 3 0 ターン位の空心のものであ
る。 図 6 に、 コイ ル 1 0 a, 1 0 b , 1 0 c よ り 、 位置検知信号を 得る為の装置が示されている。 図 6 において、 コイ ル 1 0 a, 抵抗 1 5 a , 1 5 b , 1 5 c はブリ ッ ジ回路とな り 、 コ イル 1 0 aか突 極 3 a, 3 b , …に対向していないと きには平衡するよ う に調整さ れている。 従って、 ダイ オー ド 1 1 a, コ ンデンサ 1 2 aならびに ダイ オー ド 1 l b , コ ンデンサ 1 2 b よ り なるローパスフィルタの 出力は等し く 、 オペア ンプ 1 3 の出力は口一 レベルと なる。 記号 1 0 は発振器で 2 メ ガサイ クル位の発振が行なわれている。 コイル 1 0 aが突極 3 a , 3 b , …に対向する と、 銅損によ り イ ン ピーダ ンスが減少するので、 抵抗 1 5 aの電圧降下が大き く な り 、 ォペア ンプ 1 3の出力はハイ レベルとなる。
ブロ ッ ク 回路 1 8 の入力は、 図 2 5 の タ イ ム チャー ト の曲線 4 5 a , 4 5 b , … と な り 、 反転回路 1 3 aを介する入力は、 曲線 4 5 a, 4 5 b , …を反転 した もの と なる。 図 6のブロ ッ ク回路 1 4 a , 1 4 bは、 それぞれコイル 1 0 b , 1 0 cを含む上述した ブロ ッ ク回路と 同じ構成のものを示すものである。 発振器 1 0は共 通に利用するこ とができる。 ブロ ッ ク回路 1 4 aの出力及び反転回 路 1 3 bの出力は、 ブロ ッ ク回路 1 8 に入力され、 それらの出力信 号は 、 図 2 5 に お レヽて 、 曲線 4 6 a , 4 6 b , … , 及び曲線 4 6 a , 4 6 b , …を反転したものとなる。 ブロ ッ ク回路 1 4 bの 出力及び反転回路 1 3 cの出力は、 ブロ ッ ク回路 1 8に入力され、 それらの出力信号は、 図 2 5 において、 曲線 4 7 a, 4 7 b , …及 びこれを反転したものと なる。 曲線 4 5 a, 4 5 b , …に対して、 曲線 4 6 a, 4 6 b , …は位相力 s 1 2 0度お く れ、 曲線 4 6 a, 4 6 b , …に対して、 曲線 4 7 a, 4 7 b , …は位相が 1 2 0度お
くれている。 ブロ ッ ク回路 1 8は、 3相 Y型の半導体電動機の制御 回路に慣用されている回路で、 上述した位置検知信号の入力によ り 端子 1 8 a, 1 8 b , …, 1 8 f よ り 1 2 0度の巾の矩形波の電気 信号が得られる論理回路である。 端子 1 8 a , 1 8 b , 1 8 cの出 力は、 図 2 5 において、 それぞれ曲線 4 8 a, 4 8 b , …, 曲線
4 9 a , 4 9 b , …, 曲線 5 0 a , 5 0 b , … と して示されてい る。 端子 1 8 d , 1 8 e , 1 8 f の出力は、 それぞれ曲線 5 1 a,
5 1 b , …, 曲線 5 2 a , 5 2 b , …, 曲線 5 3 a, 5 3 b , …と して示されている。 タイムチャー トの上部 3段の信号よ り下部 6段 の信号を得るこ とができる。 例えば曲線 5 1 a, 5 1 b , …を得る 為には、 次の手段が採用される。 曲線 4 5 a, 4 5 b , …と曲線 4 7 a , 4 7 b , …を反転した曲線を 2つの入力とするアン ド回路 の出力が曲線 5 1 a , 5 1 b, …となる。
端子 1 8 a と 1 8 dの出力信号、 端子 1 8 b と 1 8 eの出力信号, 端子 1 8 c と 1 8 f の出力信号の位相差は 6 0度である。 又端子 1 8 a , 1 8 b , 1 8 cの出力信号は、 順次に 1 2 0度おくれ、 端 子 1 8 d, 1 8 e , 1 8 f の出力信号も同じ く順次に 1 2 0度おく れている。
電機子コイルの通電手段を図 8にっき次に説明する。 電機子コィ ノレ 3 9 a, 3 9 b , 3 9 c の両端には、 それぞれ ト ラ ンジスタ 2 0 a , 2 0 b及び 2 0 c, 2 0 d及び 2 0 e, 2 0 f が挿入され ている。 ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 b , 2 0 c , …は、 スィ ッ チン グ素子となるもので、 同じ効果のある他の半導体素子でもよい。 直 流電源正負端子 2 a , 2 bよ り供電が行なわれている。 アン ド回路 4 1 aの下側の入力がハイ レベルのときに、 端子 4 2 aよ りハイ レ
ベルの電気信号が入力される と、 ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 O bが導 通して、 電機子コイ ル 3 9 aが通電される。 同様に端子 4 2 b, 4 2 c よ り ハイ レベルの電気信号が入力される と、 ト ラ ンジスタ 2 0 c , 2 0 d及び ト ラ ンジスタ 2 0 e, 2 0 f が導通して、 電機 子コイル 3 9 b , 3 9 cが通電される。 端子 4 0は励磁電流を指定 する為の基準電圧である。 端子 4 0の電圧を変更するこ とによ り、 出力 トルクを変更するこ とができる。 電源スィ ッチ (図示せず) を 投入すると、 オペアンプ 4 O bの一端子の入力は +端子のそれよ り 低いので、 オペアンプ 4 0 bの出力はハイ レベルとなり、 ト ラ ンジ スタ 2 0 a , 2 0 bが導通して、 電圧が電機子コイル 3 9 aの通電 制御回路に印加される。 抵抗 2 2 aは、 電機子コイル 3 9 aの励磁 電流を検出する為の抵抗である。 記号 3 0 aは絶対値回路である。
端子 4 2 a の入力信号は、 図 2 5 の位置検知信号 4 8 a , 4 8 b …又端子 4 2 b , 4 2 c の入力信号は、 位置検知信号 4 9 a , 4 9 b, …及び 5 0 a, 5 0 b , …となっている。 上述し た位置検知信号曲線の 1 つが図 2 3のタイムチャー トの 1 段目に曲 線 4 8 a と して示されている。 この曲線 4 8 aの巾だけ電機子コィ ル 3 9 aが通電される。 矢印 2 3 aは通電角 1 2 0度を示してい る。 通電の初期では、 電機子コイルのイ ンダクタ ンスの為に立上が りがお く れ、 通電が断たれる と、 蓄積された磁気エネルギが、 図 8 の ダイ ォ一 ド 4 9 a — 1 が除去されている と 、 ダイ オー ド 2 1 a, 2 1 bを介して電源に還流放電されるので、 点線 K一 1 の 右側の曲線 2 5の後半部のように降下する。 正 トルクの発生する区 間は、 矢印 2 3で示す 1 8 0度の区間なので、 反 トルクの発生があ り、 出力 トルク と効率を減少する。 高速回転となるとこの現象は著
し く 大き く な り使用に耐えられぬものと なる。
反 ト ルク発生の時間巾は、 高速と なっても変化しないが、 正 トル ク発生の区間 2 3の時間巾は回転速度に比例して小さ く なるからで あ る 。 他の位置検知信号 4 9 a , 5 0 a に よ る電機子 コ イ ル 3 9 b , 3 9 cの通電についても上述した事情は同様である。 曲線
2 5の立上がり もお く れるので、 出力 トルクが減少する。 即ち減 卜 ルクが発生する。 これは、 磁極と突極によ り磁路が閉じ られている ので大きいイ ンダク タ ンスを有しているからである。 リ ラ ク タ ンス 型の電動機は大きい出力 トルクを発生する利点がある反面に回転速 度を上昇せしめるこ とができない欠点があるのは、 上述した反 トル ク と減 トルクの発生の為である。 かかる欠点を除去する為の周知の 手段は、 突極が磁極に侵入する以前に進相して、 電機子コイ ルの通 電を始めるこ とである。
進相通電をする と、 磁極のイ ンダクタ ンスが著し く 小さいので、 急速に立上がるが、 出力 トルクの発生する点即ち突極が磁極に侵入 し始める と、 イ ンダクタ ンスが急速に大き く な り 、 電流も急速に降 下する。 従って出力 トルクが減少する欠点がある。 正逆転の運転を する場合には、 位置検知素子の数が 2倍必要となる欠点がある。 本 発 明 装置 は 、 図 8 の逆流 防止 用 の ダ イ オ ー ド 4 9 a — 1 , 4 9 b — 1 , 4 9 c — 1 と コ ンデンサ 4 7 a, 4 7 b, 4 7 cを付 設するこ と によ り 、 上述した欠点を除去したこ と に特徴を有するも のである。 曲線 4 8 aの末端で通電が断たれる と 、 電機子コ イ ル
3 9 a に蓄積 さ れた磁気エネ ルギは 、 逆流防止甩ダイ オー ド 4. 9 a — 1 によ り 、 直流電源側に還流しないでダイ オー ド 2 1 b, 2 l aを介して、 コ ンデンサ 4 7 aを図示の極性に充電して、 これ
4.8
を高電圧とする。 従って、 磁気エネルギは急速に消滅して電流が急 速に降下する。
図 2 3 の タ イ ム チヤ一 卜 の 1 段目 の曲線 2 6 a , 2 6 b , 2 6 cは、 電機子コイル 3 9 aを流れる電流曲線でその両側の点線 2 6 — 1 , 2 6 — 2 間が 1 2 0度と なっている。 通電電流は曲線 2 6 bのよ うに急速に降下して反 トルクの発生が防止され、 コ ンデ ンサ 4 7 a は高電圧に充電して保持される。 次に位置信号曲線 4 8 bによ り、 トラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 bが導通して再び電機子 コイル 3 9 aが通電されるが、 このときの印加電圧は、 コ ンデンサ 4 7 aの充電電圧と電源電圧 (端子 2 a, 2 bの電圧) が加算され るので、 電機子コイル 3 9 aの電流の立上がりが急速となる。 この 現象によ り、 曲線 2 6 aのように急速に立上がる。 以上の説明のよ う に、 減 トルク と反 トルクの発生が除去され、 又矩形波に近い通電 となるので、 出力 トルクが增大する。
次にチヨ ッパ回路について説明する。 電機子コイル 3 9 aの電流 が増大して、 その検出の為の抵抗 2 2 aの電圧降下が増大し、 基準 電圧端子 4 0の電圧 (オペアンプ 4 0 bの +端子の入力電圧) を越 えると、 アン ド回路 4 1 aの下側の入力が口一レベルとなるので、 トランジスタ 2 0 a, 2 0 bは不導通に転化し、 励磁電流が減少す る。 オペアンプ 4 0 bのヒステ リ シス特性によ り、 所定値の減少に よ り、 オペアンプ 4 0 bの出力はハイ レベルに復帰して、 ト ラ ンジ スタ 2 0 a, 2 0 bを導通して励磁電流が増大する。 かかるサイ ク ルを繰返 して、 励磁電流は設定値に保持される。 図 2 3 の曲線 2 6 cで示す区間がチヨ ッパ制御の行なわれている区間である。 曲 線 2 6 cの高さは基準電圧端子 4 0の電圧によ り規制される。 図
8の電機子コイル 3 9 bは、 端子 4 2 bよ り入力される位置検知信 号曲線 4 9 a , 4 9 b , … に よ り 、 その巾だけ ト ラ ン ジス タ 2 0 c , 2 0 dの導通によ り通電され、 オペア ンプ 4 0 c , 抵抗
2 2 b , 絶対値回路 3 0 b, アン ド回路 4 1 bによ りチヨ ッパ制御 が行なわれる。 ダイオー ド 4 9 b— 1 , コ ンデンサ 4 7 bの作用効 果 も電機子 コ イ ル 3 9 a の場合 と 同様である。 電機子 コ イ ル
3 9 c について も上述 した事情は全 く 同様で、 端子 4 2 c に図 2 5の位置検知信号曲線 5 0 a, 5 0 b , …が入力されて電機子コ ィ ル 3 9 c の通電制御が行なわれる。 ト ラ ン ジス タ 2 0 e , 2 0 f , アン ド回路 4 1 c, オペアンプ 4 0 d, 抵抗 2 2 c, 絶対 値回路 3 0 c , ダイオー ド 4 9 c一 1 , コ ンデンサ 4 7 cの作用効 果も前述した場合と全く 同様である。
各電機子コィルの通電は、 突極が磁極に侵入する点若し く は少し 前の点のいずれでもよい。 回転速度、 効率、 出力 トルクを考慮して 調整し、 位置検知素子となるコイ ル 1 0 a, 1 0 b , 1 0 cの固定 電機子側に固定する位置を変更する。 以上の説明よ り理解されるよ うに 3相片波通電の電動機と して効率良く 、 大きい出力と高速回転 を行なう こ とができるので本発明の 1 つの目的が達成される。 しか し出力 トルクに大きい リ プルがあるので使用目的によ り問題が残 る。 本発明は 3相両波通電とするこ とによ り上述した問題を解決し たこ とに特徴を有するものである。
図 2 4は、 3相片波通電の場合の トルク曲線で、 よこ軸は回転子 の回転角度たて軸は出力 ト ルク を示 している。 曲線 2 7 a , 2 7 b, 2 7 cは電機子電流がそれぞれ 1 アンペア、 1 . 5 アンべ ァ、 2 ア ンペアの場合を示している。 回転子の径が 2 2 ミ リ メー ト
ル、 固定電機子の外径力 s 5 0 ミ リ メ ー ト ル、 その長さ も 同 じ く 5 0 ミ リ メー トルの場合である。 よこ軸は回転する角度で示してあ る。 リ プル トルクは 7 0 %位となる。 トルク曲線の凹部は突極の端 部がスロ ッ トに侵入した点となっている。 曲線 2 7 cの左端即ち零 度の点では出力 トルクが小さい。 従って電源投入時に突極が上記し た位置にあると起動困難となる。
図 1 2 にっき後述するように大きい出力 トルクが得られる反面に 上述した欠点がある。 従って 3相全波通電若し く は他の手段によ り 点線曲線 3 3若し く は 3 3 aで示す出力 トルクが得られる装置を付 加するこ とによ り、 上述した欠点が除去される。 これが本件発明の 1 つの目的である。
図 1 2は出力 トルク曲線で、 よこ軸は電機子電流、 たて軸は トル クである。 この電動機は前述した構成のものである。
曲線 4 3の初期は 2乗曲線とな り、 その後は 1乗曲線となる。 一 般の電動機の場合には、 点線 4 3 aの点で磁束が飽和して点線 4 3 a以下の出力 トルク となる。 本発明装置ではその後も リ ニヤ に トルクが増大するので、 同型の他の電動機の 7倍位の出力 トルク が得られる特徴がある。
図 2 5の点線 3 3 で示す トルクを付加するには突極若し く はス ロ ッ トの位相が 6 0度の奇数倍ずれた 3相片波通電の電動機を回転 軸を共通と して付設すればよい。 次にその手段を説明する。
図 5は全体の構成を示す断面図である。 図 5において、 金属製の 外筐 (円筒状) 2 5 - 1 の右側には円形の側板 2 5 — 2の外周折曲 部が嵌着され、 両側の中央部に設けたボール軸受 2 9 a , 2 9 に は回転軸 5が回動自在に支持される。 回転軸 5 には回転子 1 が支持
体 5 — 1 を介して固定される。 回転子 1 の突極 (図示せず) は、 図
2 0の回転子 1 の突極と同じ構成となっている。 突極に磁極が対向 すね固定電機子 Cは外筐 2 5 — 1 の内側に固定され、 その構成は図 2 0 , 図 2 1 の固定電機子 1 6 と 同 じ構成となっている。 回転子 1 の右側面には同形の外周部の突出部を有するアルミニューム製の 回転子 3 が固着し回転子 1 と 同期回転する。 外周部にはコ イ ル 1 0 a , 1 0 b , 1 0 cが対向しているので、 図 6で前述したよう に図 2 5に示される位置検知信号を得るこ とができる。
固定電機子 C と C一 1 は同じ位相で外筐 2 5 — 1 に固定され、 回 転子丄は回転子 1 と同じ構成で位相を回転子 1 の突極に対して相対 的に 6 0度ずら して (軸方向のまわり に 6 0度回転する) 同期回転 する。 固定電機子 C , C - 1 の磁極は回転子の外周突極と空隙を介 して対向する。 固定電機子 C一 1 の磁極の電機子コイルは 3相とな り、 これ等を電機子コイル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f と呼称する。 電 機子コイ ル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f を図 8 と同様な電気回路によ り、 図 2 5の位置検知信号 5 1 a, 5 1 b , …, 5 2 a , 5 2 b , …, 5 3 a , 5 3 b , …を介して電機子コイリレ 3 9 d , 3 9 e ,
3 9 f の通電制御を行なう こ とによ り 3相片波通電の電動機と して 運転するこ とができる。 固定電機子 C, C一 1 の両者によ り 3相両 波通電の電動機となる。
前述した固定電機子 C一 1 は図 2 1 において記号 と して示さ れ、 回転子は記号丄と して、 その突極は記号 _^, 1 b , 1 c, … と して示されている。 突極 , l_b, J__c , …は突極 1 a, 1 b, 1 c, …に対して位相が 6 0度ずれて同期回転する。 各突極 を同相と して固定電機子 1 6 と 1 6の位相を 6 0度ずらしても同じ
目的が達成できる。 固定電機子! _ ^の構成は固定電機子 1 6 と同じ 構成なので点線で略示してある。 突極の数が 3個以上の場合には、 固定電機子も点線 Bの右側に対応して延長される。
以上の説明のよう に 3相両波通電を行なう こ とによ り、 図 2 4の 出力 トルク曲線 2 7 cの凹部のそれぞれに曲線 3 3で示す トルクが 付加されるので合成 トルク曲線は平坦化され欠点が除去される。 曲 線 2 7 c と 3 3の位相差は 6 0度となっている。 .
次に図 2 2 にっき リ プル トルクを除去する他の手段を説明する。 図 2 1 と同じ記号のものは同じ部材で作用効果も同じなので説明を 省略する。 異なっているのは電機子 1 6、 1 個のみの 3相片波通電 となり、 回転子も 1 個で記号 1 と して示されている。 回転子 4は磁 性体で作られ、 回転子 1 と同軸で同期回転するように構成され、 外 側に突極 4 a, 4 b , …が突出して設けられ、 突極の巾は 4 8度で 7 2度離間している。 固定電機子 6は固定電機子 1 6 と同軸で隣接 して外筐内側に固定される。 固定電機子 6の内側には磁極 6 a , 6 bが突出され、 突極 4 a, 4 b , …と空隙を介して対向する。 固 定電機子 6 と 回転子 4 は珪素鋼板積層体で作られている。 磁極 6 a , 6 bには励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2が捲着され互いに異極と なる よ う に励磁される。 磁極 6 a , 6 bの巾は 6 0度で、 突極 l a , l b , …の数と同じである。 又突極 l a , l bの 2倍の数と してもよい。
前実施例と同様に点線 Bの右側に延長して突極 1 a, 1 bの数を 増加し、 又対応して突極 4 a , 4 b, …と磁極 6 a, 6 bの数を增 加しても実施するこ とができる。 固定電機子 1 6 と回転子 1 による 出力 トルク曲線は前述したよ うに図 2 4の曲線 2 7 cに示すものと
な り リ プル トルクがある。 図 2 2の突極 4 a, 4 b, …による トル ク曲線は点線曲線 3 3 aで示すように、 曲線 2 7 cの凹部に突出部 があり従って出力 トルクが平坦となる作用効果がある。 図 2 2の突 極 l a , l b, …と突極 4 a, 4 b , …と磁極 6 a, 6 b と固定電 機子 1 6 との相対位相は上述した リ プル トルクを除去できる条件を 満足するよう に設定する必要がある。 磁極 6 a , 6 bの中間に更に 2個づつの磁極を配設するこ とができる。 この場合には図 2 4の曲 線 3 3 aで示す トルクの ピーク値が大き く なるので、 磁極 6 a, 6 b , …の回転軸方向の長さを 1 / 2位とするこ とができる。 従つ て電動機の長さを短く できる効果がある。 例えば図 5の固定電機子 C 一 1 を図 2 2 の固定電機子 6 と し、 回転子 1 を図 2 2 の回転子 4 どすると、 矢印 2 9 dの巾は矢印 2 9 cの巾の 1 ノ 2位となるの で、 回転軸 5の方向の長さを短く する こ とができる。 励磁コイル 6 - 1 , 6 — 2のア ンペアター ンを大き く すると更に長さを短く で きる効果がある。
図 8 にっき励磁コイ ル 6 - 1 , 6 — 2 の通電制御手段を説明す る。 図 8において、 励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2は直列若し く は並列 に接続され、 この両端には ト ラ ン ジスタ 2 0 g, 2 O h , ダイォ一 ド 4 9 d— 1 が接続される。 抵抗 2 2 d, 絶対値回路 3 0 d, オペ アンプ 4 0 e, コ ンデンサ 4 7 dはそれぞれ前述した電機子コイル 3 9 a , 3 9 b, 3 9 cの通電制御と同じ構成となり作用効果も同 じである。
ブロ ッ ク回路 Dは、 図 2 2の突極 4 &, 4 b , …の位置検知装置 で、 小さい径の位置検知用のコイル 1 0 dが突極 4 a, 4 b , …の 側面に対向し、 対向したと きに鉄損によ り イ ンピーダンスが変化す
るよ う に構成されている。 従って図 6の回路と同 じ構成で、 ォペア ンブ 1 3 に対応するオペアンプの出力の巾は突極 4 a, 4 b , …の 巾とな り、 この出力が図 8のアン ド回路 4 I dの入力となる。 他の 1 つの入力はオペアンプ 4 0 eの出力なので、 基準電圧源 4 0の電 圧に対応した励磁コイル 6 — 1 , 6 — 2の通電電流となる。 かかる 通電電流による トルク曲線の ピーク値即ち図 2 4の点線 3 3 aの ピーク値は曲線 2 7 cの凹部を除去するよ う に調整するこ とがよ い。 図 8では、 電機子コイルの両端に設けた トラ ンジスタによ り 通電制御が行なわれているが、 電機子コイ ルの負電圧側に 卜ラ ンジ スタを 1 個のみ使用しても本発明を実施できる。
図 1 0にっきその説明をする。
図 1 0 において、 電機子コイル 3 9 a, 3 9 b , 3 9 cの下端に は、 それぞれ ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 b及び 2 0 cが挿入されて いる。 ト ラ ンジスタ 2 0 a, 2 0 b , 2 0 cは、 スイ ッチング素子 となるもので、 同じ効果のある他の半導体素子でもよい。 直流電源 正負端子 2 a , 2 bよ り供電が行なわれている。 本実施例では、 ト ラ ンジスタ 2 0 a , 2 0 b, 2 0 cは電機子コイルの下端即ち電源 負極側にあるので、 その導通制御の入力回路は簡素化される特徵が ある。
次に図 2 1 で説明した 3相全波通電による本発明装置の電機子コ ィルの通電制御回路の詳細を図 1 0によ り説明する。
図 1 0において、 端子 4 2 a, 4 2 b , 4 2 cよ り入力される位 置検知信号はそれぞれ図 2 5 の曲線 4 8 a , 4 8 b , …, 曲線 4 9 a , 4 9 b , … , 曲線 5 0 a , 5 0 b , …である。 端子 4 2 aよ り入力があると、 アン ド回路 4 1 aを介して トランジスタ
2 0 aが導通して電機子コイル 3 9 aの通電が開始され、 その後は 抵抗 2 2 , 絶対値回路 3 0 a , オペアンプ 4 0 bによるチヨ ッパ作 用によ り 、 端子 4 0の基準電圧に対応した通電電流値に制御され る。
端子 4 2 aの入力が消滅すると、 ト ラ ンジスタ 2 0 aは不導通に 転化し、 電機子コイル 3 9 aの磁気エネルギはダイオー ド 2 1 a ,
3 3 aを介してコ ンデンサ 4 7 aを充電して高電圧とする。 前述し たチヨ ツバ作用のあると きにも小量づっコ ンデンサ 4 7 aが充電さ れているので、 その磁気エネルギが付加されてコ ンデンサ 4 7 aの 充電電圧を上昇する。 この電圧は使用する ト ラ ンジスタの耐電圧に よ り調整する必要がある。
端子 4 2 bの入力によ り、 ト ラ ンジスタ 2 0 bが導通したと きも チヨ ッパ作用によ り通電制御が行なわれ、 不導通に転化すると、 電 機子コイル 3 9 bの磁気エネルギは、 ダイオー ド 2 1 b, 3 3 bを 介してコ ンデンサ 4 7 bを高電圧に充電する。
端子 4 2 cの入力によ り、 トラ ンジスタ 2 0 cが導通したと きに も、 チ ヨ ッパ作用によ り通電制御が行なわれ、 不導通に転化する と、 電機子コイ ル 3 9 cの磁気エネルギは、 ダイ オー ド 2 1 c , 3 3 cを介してコ ンデンサ 4 7 cを高電圧に充電する。
端子 4 2 cの入力の初期で、 ブロ ッ ク回路 4 (微分パルスを介す る単安定回路を含む回路) の出力を介して、 トラ ンジスタ 3 4 b , 3 4 a , S C R 1 9 aが導通するので、 コ ンデンサ 4 7 aの高電圧 が電機子コイル 3 9 cに印加されて電流の立上りを急速とする。 端 子 1 9 d, 1 9 eにはそれぞれ端子 4 2 a , 4 2 bの入力の初期に 得られる電気パルスが同様な手段で入力される。 従ってコ ンデンサ
4 7 b, 4 7 cの高電圧が電機子コイル 3 9 a, 3 9 bに印加され て、 通電の立上りを急速とする。
以上の説明よ り判るように、 前実施例と同様に高速で反 トルクと 減 トルクの発生のない高効率の電動機を得るこ とができる。
電機子コ イ ル 3 9 d , 3 9 e , 3 9 f は図 2 1 の固定電機子 1 6に装着された第 1 , 第 2 , 第 3の相の電機子コイルで、 ブロ ッ ク回路 3 9は電機子コイル 3 9 a, 3 9 b , 3 9 c と全ぐ同じ構成 の電気回路となり、 端子 4 2 d, 4 2 e , 4 2 f の位置検知入力に よ り通電制御が行なわれる。
端子 4 2 d, 4 2 e , 4 2 f の入力は、 それぞれ図 2 5の曲線 5 1 a , 5 1 b , …, 曲線 5 2 a , 5 2 b , …, 曲線 5 3 a , 5 3 b , …となっているので、 対応する電機子コイルの 3相片波通 電が行なわれる。 電機子コイル 3 9 a, 3 9 b, 3 9 cの通電によ る出力 トルクに対して、 電機子コイル 3 9 d, 3 9 e , 3 9 f の通 電による出力 トルクは位相が 6 0度おく れているので、 図 2 1 , 図 2 4にっき前述したように、 リ プル トルクが除去される作用効果が 得られる。
図 2 1 の突極 1 a , 1 bの巾は 1 2 0度〜 1 8 0度の巾でも本発 明の目的が達成される。
図 8 にお いて、 切換ス ィ ッ チ 4 0 a を設け、 ブロ ッ ク 回路 4 0 - 1 の出力に切換える と次の作用を行なう こ とができる。 ブ ロ ッ ク回路 4 0 - 1 は電動機の回転速度が設定値のときに所要の出 力電圧が得られ、 設定値よ り上昇し若しく は降下すると対応して出 力電圧が減少若し く は上昇して設定された回転速度を保持する周知 の回路である。 従って定速制御を行なう こ とができる。