WO1994024461A1

WO1994024461A1 - Clutch

Info

Publication number: WO1994024461A1
Application number: PCT/JP1993/000513
Authority: WO
Inventors: Yoshio Miyagi
Original assignee: Takeda Giken Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 1993-04-20
Filing date: 1993-04-20
Publication date: 1994-10-27

Description

明細書

クラッチ

技術分野

本発明は、高速で回転する原動軸と、停止している従動軸を定位置で衝撃無く連結させ、又連結状態で高速で回転する原動軸と従動軸を離脱させ従動軸を定位置に衝撃無く停止させるクラツチに関するものである。背景技術

従来は原動軸から従動軸への動力の伝達の制御には既に公知の従来例 1 として連結部に摩擦板を用いた摩擦クラッチが用いられていた。

又、従来例 2として連結面に歯を設けた嚙み合いクラッチを用いていた。

更に、従来例 3として従動側の回転体と原動側の軸との間に回転キーを設けてその回転キーの向きを変えることにより連結と離脱を行うクラツチ等が用いられていた。

従来例 1の摩擦クラツチで連結の際、常に定位置で原動軸と従動軸を連結することは摩擦力による連結の為不可能であり、原動軸と従動軸の相対速度が大きくなればなるほどその連結位置の誤差は大きく、又従動軸は連結と同時に急激に加速され急激な加速度の変化の為衝撃が発生する。

更に、摩擦ブレーキを用い従動軸を停止させる際、常に定位置に停止させることは摩擦力による制動の為不可能であり、原動軸と従動軸の相対速度が大きくなればなるほどその停止位置の誤差は大きくなり、又従動軸は停止の際急激に減速され急激な加速度の変化の為衝撃が発生する。

次に従来例 2の場合、嚙み合いクラツチは定位置での連結は一部のクラツチのみ原動軸と従動軸の相対速度は 1 0 0 r p m以下では可能であるが、歯の嚙み合いによる連結の為、嚙み合いと同時に従動軸の回転速度は原動軸の回転速度に急激に加速され急激な加速度の変化の為連結時に大きな衝撃が発生する。

又、嚙み合いブレーキは定位置での停止は可能であるが、歯の嚙み合いによる停止の為、嚙み合いと同時に従動軸は停止状態になり急激な加速度の変化の為停止時大きな衝撃が発生する。

次に、従来例 3の場合、原動側に設けられた回転キーが従動側に設けられたキー溝にはまり込むことにより、原動側と従動側が連結され従動側が回転を開始する際、連結と同時に従動側の回転速度は原動側の回転速度に加速され急激な加速度の変化の為連結時に大きな衝撃が発生する。叉、停止の際は連結が解除されると同時に従動側の回転を位置決めする部品で強制的に止める。したがって従動側は急激な加速度の変化の為衝撃を伴い急停止する。

以上のように従来の方法では原動軸と停止している従動軸を定位置で連結する際、従来例 2及び 3の場合、その連結時に従動軸が停止状態から原動軸の回転速度まで瞬時に急激に加速が行われ急激な加速度の変化の為、大きな衝撃の発生は避けられないものであり、更に従動軸を定位置で停止させる際も同様に、従動側は急激な加速度の変化の為、大きな衝撃の発生は避けられないものであった。

更にこの衝撃の為高速での使用は不可能であつた。発明の開示

以上の問題を解決する為に、本発明は、原動軸 1に固定して設けられ原動軸 1 と共に回転する回転カム 2と、この回転カム 2の回転面に対向する固定面を有し常時停止している固定カム 6 と、回転力厶 2及び固定カム 6に接触し、第 1の位置で回転し、第 2の位置で停止し、かつ第 1の位置と第 2の位置との間をアーム部材 Ίに沿つて移動しうるスライダー 3 1 と、従動軸 4に固定して設けられ上記スライダー 3 1の回転を従動軸 4に伝達するアーム部材 7とを有し、上記回転カム 2の回転面には、上記第 1の位置でスライダー 3 1 に回転カム 2の回転を伝達する回転伝達部位と、上記第 2の位置でスライダー 3 1 に回転を伝達しない回転非伝達部位と、これら両部位間を回転方向に対して所定の傾斜をもつて連結したスライダー 3 1移動用の往路及び復路とが形成され、上記固定カム 6の固定面には、上記第 1の位置で上記スライダー 3 1の回転を許容する回転許容部位と、上記第 2の位置で上記スライダー 3 1を停止させる回転停止部位と、これら両部位間を上記回転方向に対して所定の傾斜をもって連結したスライダー 3 1移動用の往路及び復路とが形成されたものである。

ここで、「回転方向に対し所定の傾斜」は、各回転面及び固定面内で回転カム 2の回転方向と少なくとも 9 0 ° 以上の角度（直角及び鈍角）で交差する方向を除く傾斜（向きも考慮した）であり、好ましくは正で 9 0 ° より十分に小さい角度を含む傾斜である。

但し、その最適な傾斜は回転カムの回転方向及び角速度、切換え駆動機構による移動方向及び速度等の条件に依存して定められる。

このような範囲に傾斜を制限したのは、原動軸から従動軸に回転を伝達し、又は伝達を絶つ場合の切換え時の衝撃を緩和するためである。もし、上記回転方向に対し 9 0 ° 以上の角度で交差する方向の傾斜に沿ってスライダー 3 1を移動させる場合には、回転カムの回転に逆らって移動するので、急激な加速度の変化が生じ、その為衝撃が大きくなるからである。従って、この傾斜角ば正で小さい程衝撃は少なくなる害である。さらに、この「傾斜」は必ずしも直線的な一定の傾斜角をもつ傾斜に限られず、傾斜角が連続的に変化するような曲線をもつものであっても良く、曲線と直線とが結合したものであっても良い。

さらに、上記回転伝達部位と回転非伝達部位とを結ぶのに、往路と復路とを兼用した 1つの経路ではなく、往路と復路とを別個に設けるようにしている。これは、上記傾斜を回転カム 2の回転方向又は上記スライダ一 3 1の移動方向に応じて異ならしめる必要があるからである。すなわち、往路及び復路を兼用して 1つの経路とすると、スライダー 3 1が回転伝達部位へ到達する場合には衝撃を緩和する力く、そこから離れる場合には、衝撃を高めることになり適当でないからである。

また、上記「回転カム 2」は、例えば、円板状又は円筒状等であり、上記「固定カム 6」も、例えば、円板状若しくは円筒状又はその他の形態であっても良い。固定カム 6の場合は常時停止していて回転しないので、その固定面は特に回転対称である必要はない。

そして、「回転面」は、回転カムに形成され、上記スライダー 3 1が接触する面であり、回転カムが円板状の場合には円形であり、回転力厶が円筒状の場合には、例えばその外周面又は内周面であつても良い。「固定面」は、固定カムに形成され、上記スライダー 3 1が接触する面であり、固定カムが円板状の場合には円形の面、円筒状の場合には例えばその外周面又は内周面である。

さらに、上記「回車云伝達部位」は、上記スライダー 3 1 に回転を伝達する部位であり、例えば、実施例に記載するように、上記回転面に形成された凹部であって、そこにスライダー 3 1の端部が拘束された、回転カム 2に固定し、回転カム 2とともに回転して回転をアーム部材.7に伝達する。

「回転非伝達部位」は、例えば、実施例に記載するように、原動軸 1 と同心の円周に沿って形成されたカム溝であり、または、原動軸 1 と同心の円形状の開口をもつように設けられた窪みであり、原動軸 1の回転によっては上記スライダー 3 1に回転を伝達することはない。

固定カム 6に設けられた「回転許容部位」は、例えば、実施例に記載するように、上記「回転伝達部位」に対応して、スライダー 3 1の一方の端部が回転面上の回転伝達部位で回転駆動された場合に、その回転を順調に維持するように、上記スライダー 3 1の他の端部を保持する、従動軸 4に同心の円周に沿って設けられたカム溝でめる。

「回転停止部位」は、例えば、実施例に記載されているように、上記「回転非伝達部位」に対応して形成された凹部であり、従動軸 4力、ら、上記回転非伝達部位の円周の半径と同一の距離に形成され、上記スライダ一 3 1を一定位置に停止させるものである。

また、上記回転伝達部位は、 1つの場合に限られず、 2以上あつても良い。

また、「往路」及び「復路」は、例えば、カム溝により形成され上記回転伝達部位が複数個ある場合には、往路及び復路も複数組あることになる。

尚、実施例に示すように、アーム部材 7には、上記スライダー 3 1を上記第 1の位置と第 2の位置との間で移動させる切換え駆動機構を設けるようにしても良い。

本発明に係るクラツチは次のように動作する。

原動軸 1の回転を、従動軸 4に伝達させないようにするには、例えば、上記切換え駆動機構に対し指示を行って、上記スライダー 3 1を停止状態にするように第 2の位置に移動させる。

すると、上記スライダー 3 1は、アーム部材 7に沿って移動するとともに、スライダー 3 1の上記回転カム 2の回転面に接触する部分は回転面に形成された上記往路又は復路に沿って移動して回転非伝達部位に至り空転する。なお、往路と復路のどちらを通るかは、回転伝達部位と回転非伝達部位の位置関係及び回転の向きにより定まる。

また、上記スライダー 3 1の固定カム 6の固定面に接触する部分は固定面に形成された上記往路または復路に沿って移動し、上記回転停止部位に至り、上記スライダー 3 1は上記第 2の位置で停止する。

一方、原動軸 1の回転を従動軸 4に伝達させる場合には、例えば、上記切換え駆動機構 5に対し指示を行って、上記スライダー 3 1 を第 1の位置に移動する。この移動は前述したスライダー 3 1の移動方向とは逆方向である。

すると、上記スライダー 3 1 は、上記アーム部材 7に沿って移動するとともに、スライダー 3 1の上記回転カム 2の回転面に接触する部分は回転面に形成された上記往路又は復路に沿って移動して回転伝達部位に至り回転カム 2の回転により回転駆動される。

また、上記スライダー 3 1の固定カム 6の固定面に接触する部分は固定面に形成された上記往路または復路に沿って移動し、上記回転許容部位に至り、上記スライダー 3 1は上記第 1の位置で回転駆動される。そして、スライダー 3 1の回転はアーム部材 7に伝達され、アーム部材 7は回転駆動され、同時に従動軸 4の回転を引き起こすことになる。

以上説明したように、本発明にあっては、スライダー 3 1を上記回転伝達部位と回転非伝達部位との間で、回転方向に逆らって、急激に切り換えるのではなく、前述したように回転方向に対し、所定の傾斜をもった往路及び復路に沿って移動して切り換えるようにしている。従って、原動軸 1から従動軸 4への回転の伝達又は断絶の切換えに際し、衝撃のないスムーズな切換えを行うことができる

発明の効果

本発明に係るクラッチは、原動軸から従動軸への回転伝達と、回転の断絶との切換えを所定の傾斜をもつ往路及び復路を通ってスラィダーを移動させることにより、切換えを完了するようにしているしたがって、従動軸と原動軸を定位置連結する従来のクラツチで問題となっていたクラツチの従動軸が回転を開始する際の連結時の衝撃、及び回転停止時に定位置へ停止する際の衝撃が無くなり、クラッチの高速での着脱が可能となり、本発明に係るクラッチを用いることにより種々の装置の高速化が可能となった。

本発明に係るクラッチは固定カムと回転カムによりスライダーの動作を規制することにより、従動軸の回転開始及び回転停止の動作時の速度及び加速度の運動特性を、カム曲線の変形台形曲線や変形正弦曲線やその他の曲線が持つ理想的な条件になるように自由に構成でき、且つ動作させることが可能である。

したがって、従来のクラツチにない従動軸の回転開始時の滑らかな加速、及び回転停止時の滑らかな減速により回転開始時及び回転停止時における衝撃の発生が無く、そのため高速回転の場合での使用も可能となった。

又、原動軸と従動軸の連結時の定位置の位置決め精度は、スライダ一が回転カムにより位置決めされる精度で決まるが、この精度は加工精度で容易に得られる為、連結位置精度の良い連結が容易に可能である。

又、このクラッチの回転開始及び回転停止の動作信号の入力タイミングは、上記スライダーが上記第 1の位置と第 2の位置を移動する区間、即ち、往路及び復路の移動中を除いて入力が可能であり.、当該制御機構の動作遅れ分を考慮しても広範囲において動作信号の入力が可能であり、その操作も容易に行うことができる。

以上のように従動軸と原動軸の高速での定位置連結と、高速での定位置停止が衝撃が無く行われるクラツチとして使用できる。図面の簡単な説明

図 1 は本発明に係るのクラツチの断面図、図 2は本発明のクラッチを収納した場合の一部切り欠き斜視図、図 3は回転カム 2の平面図、図 4は固定カム 6の平面図、図 5は回転カム 2と固定カム 6 と回転体 3 2と回転体 3 3の動作を表す平面図、図 6は回転力ム 2と固定カム 6 と回転体 3 2と回転体 3 3の動作を表す平面図、図 7は回転カム 2と固定カム 6 と回転体 3 2と回転体 3 3の動作を表す平面図、図 8は回転カム 2と固定カム 6 と回転体 3 2と回転体 3 3の動作を表す平面図、図 9は回転カム 2と固定カム 6 と回転体 3 2と 3 3の動作を表す平面図、、図 1 0はカム溝と回転体 3 2と回転体 3 3と切換片 5 2の平面図、図 1 1は回転体 3 2と回転体 3 3の断面図、図 1 2は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 1 3は円筒カムを用いたクラッチの断面図、図 1 4は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 1 5は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 1 6 は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 1 7は回転カム 2又は固定カ厶 6の平面図、図 1 8は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 1 9は回転カム 2又は固定カム 6の平面図、図 2 0は回転カム 2 又は固定カム 6 と切換片 5 3の平面図、図 2 1は回転カム 2又は固定カム 6のカム溝を示す平面図、図 2 2は他の実施例に係るクラッチを表す断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施例について説明する。第 1 の実施例

図 1 は本発明のクラッチの断面図を示し、図 2は本発明のクラッチの一部切り欠き斜視図を示す。

このクラツチは原動軸 1 に固定して設けられ原動軸 1 と共に回転する回転カム 2と、この回転カム 2の回転面に対向する固定面を有し常時停止している固定カム 6 と、回転カム 2及び固定カム 6に接触し、第 1 の位置で回転し、第 2の位置で停止し、かつ第 1 の位置と第 2の位置との間をアーム部材 7に沿って移動しうるスライダー 3 1 と、従動軸 4に固定して設けられ上記スライダー 3 1の回転を従動軸 4に伝達するアーム部材 7とを有する。

また、上記アーム部材 7には、上記スライダー 3 1を上記第 1 の位置と第 2の位置との間で移動させるエアシリンダ 5 1からなる切換え駆動機構が設けられている。

さらに、上記回転カム 2の回転面には、上記第 1の位置でスライダー 3 1 に回転カム 2の回転を伝達する回転伝達部位と、上記第 2 の位置でスライダー 3 1 に回転を伝達しない回転非伝達部位と、これら両部位間を回転方向に対して所定の傾斜をもって連結したスライダー 3 1移動用の往路及び復路とが形成され、上記固定カム 6の固定面には、上記第 1の位置で上記スライダー 3 1の回転を許容する回転許容部位と、上記第 2の位置で上記スライダー 3 1を停止させる回転停止部位と、これら両部位間を上記回転方向に対して所定の傾斜をもって連結したスライダー 3 0移動用の往路及び復路とが形成されたものである。

本実施例にあっては、図 1又は図 2に示すように、上記原動軸 1 及び従動軸 4は同心に設けられ、上記回転カム 2及び固定カム 6は円板状に形成され、これらの回転カム 2及び固定カム 6はケーシング 8に包まれ、固定カム 6は当該ケーシング 8に固定して設けられ、上記アーム部材 7は上記回転面及び固定面に沿い且つ回転方向に直交する方向に沿って設けられている。

また、回転カム 2に関しては、回転カム 2の回転面を正面から表す図 3に示すように、上記回転非伝達部位は原動軸 1 と同心に半径 rの円周に沿って回転面状に形成されたカム溝であり、上記回転伝達部位は、当該カム溝から外れた回転面上の位置（原動軸 1の軸心から半径 Rの円周上の位置）に形成された凹部であり。回転面上の上記往路及び復路は上記回転方向に対し回転面内で所定の傾斜をもつて形成されたカム溝である。

同様に、固定カム 6に関しては、固定カム 6の固定面を正面から表す図 4に示すように、上記回転許容部位は、従動軸 4 と同心に、上記固定面上に、原動軸 1から上記回転伝達部位の距離（R ) に等しい半径をもつ円周に沿って形成されたカム溝であり、上記回転停止部位は、従動軸 4から、上記固定面上に、回転面上の上記円周の半径 rに等しい距離に形成された凹部であり、固定面上の上記往路及び復路は上記回転方向に対し固定面内で所定の傾斜をもって形成されたカム溝である。

さらに、上記スライダー 3 1 は、図 1又は図 2に示すように、その回転カム 2と接触する部分として、自転可能な回転体 3 2を有し、固定カム 6 と接触する部分として、自転可能な回転体 3 3を有する。これにより、各面との接触点での摩擦力を小さくしている。尚、図 3は、原動軸 1 に固定した回転カム 2で回転体 3 2の動作を規制するカム溝を正面から示す。その場合、上記 r と Rとは上記スライダー 3 1の移動限界位置を示すものであり、本実施例では、アーム部材 7に沿って軸心から測って rは第 1の位置に相当し、 R は第 2の位置に相当する。

図 5、図 6、図 7に基づいてクラッチの動作を説明する。

各図の破線は固定カム 6のカム溝 6 1を表し、実線は回転カム 2 のカム溝 2 1 と回転体 3 2と回転体 3 3を表す。これらの平面図では回転体 3 2と回転体 3 3は重なり合う位置にあり、回転カム 2は矢印の方向に回転するものとする。

図 5について説明すると、回転体 3 3は固定カム 6の上記回転停止部位（往路 6 2と復路 6 3と連結された V字状のカム溝の先端）に位置し、回転体 3 2は回転カム 2の回転非伝達部位である円周に沿って設けられたカム溝 2 1 に位置する。この時、回転体 3 2と回転体 3 3は 2つのカムの中心に向かう半径方向に上記切換え駆動機構であるエアシリンダ 5 1 により加圧されている。従って回転カム 2は原動軸 1 と共に回転を続けるが回転体 3 2が回転非伝達部位のカム溝 2 1 にある為、回転体 3 2、したがってスライダー 3 1 は回転カム 2に拘束されず、原動軸 1 の回転を従動軸 4に伝えることができない。

その時、スライダー 3 1の固定面への接触部分である他方の回転体 3 3は固定カム 6の回転停止部位（V字状のカム溝の先端）に位置しエアシリンダ 5 1 により固定力ム 6の中心に向かって押圧されている為、回転体 3 3、従ってスライダー 3 1は、回転停止部位（ V字状のカム溝の先端）の溝壁に押し付けられ固定された状態になつている。従って、回転体 3 3の取り付けてある従動軸 4は定位置で停止している。

尚、図 5のような方向に回転カム 2が回転する場合には、逆に当該回転カム 2が停止して、上記スライダ一 3 1 の回転面へ接触する回転体 3 2が逆方向に移動すると考えた場合にその回転に流されるような傾斜をもつことから明らかなように、符号 2 2及び符号 6 2 が往路であり'、符号 2 3及び符号, 6 3が復路となる。

次に、図 6について説明する。

回転カム 2が回転し、固定カム 6との位置関係が図 6のようになる直前で回転体 3 2と回転体 3 3に加えられている切換え駆動機構であるエアシリンダ 5 1からの押圧の方向により従動軸 4が停止状態を保つか又は回転を開始するが決まる。それはスライダー 3 1、従って、回転体 3 2と回転体 3 3に働くエアシリンダ 5 1の出力がカムの中心に向かう半径方向に働いている場合は、回転体 3 2は回転カム 2の回転非伝達部位である円周に沿って設けられた溝 2 1の中にあり、回転体 3 3は固定カム 6の回転停止部位（V字状のカム溝の先端）である凹部に位置し溝壁に押し付けられ固定カム 6に拘束され、その為回転体 3 2， 3 3が取り付けてある従動軸 4は定位置で停止状態を維持する。

次に、図 5の状態でエアシリンダ 5 1の出力がカムの外周方向に向かっている場合は、回転体 3 2は回転カム 2の外周方向へ移動しようとしてカム溝 2 1の外壁に添って移動する。しかし図 6の状態になるまでは回転体 3 2 , 3 3は各カム 2 , 6の外周方向には移動できない。更に回転カム 2が回転し図 6の状態になり、停止している回転体 3 2の位置に回転伝達部位に至る往路 2 2の入口が合うと、回転体 3 2は回転力ム 2の往路 2 2を、回転体 3 3は固定カム 6 の往路 6 2を移動を開始する。

移動を開始した回転体 3 2と回転体 3 3は、図 7のように回転力ム 2の回転と共にその往路 2 2と固定カム 6の往路 6 2の交差する位置を、回転体 3 2は回転カム 2の往路 2 2に、又回転体 3 3は固定カム 6の往路 6 2に規制されながらカムの外周に向かう半径方向に沿い且つ回転カム 2の回転方向に移動する。その移動により、上記スライダー 3 1の回転カム 2内の回転伝達部位に達し、スライダ一 3 1 は当該回転カム 2により回転駆動され、当該スライダー 3 1 が回転し、当該回転によりアーム部材 7が回転し、この回転によりアーム部材 7が固定して設けられている従動軸 4が回転を開始することになる。

従って、回転カム 2の回転角に対する往路 2 2と往路 6 2の交差する位置の関係を、特定の条件となるように、当該往路 2 2及び往路 6 2が所定の傾斜をもつように定めることにより従動軸 4は滑らかに回転を開始する。

その特定の条件とは従動軸 4が回転を開始し、その従動軸 4が回転を停止するまでの間の速度及び加速度の変化が現在一般的に多く用いられているカム曲線である変形台形曲線や変形制限曲線等の運動特性と一致するように往路 2 2と往路 6 2の曲線を構成する。例えば、回転カム 2の往路 2 2の曲線を任意に構成し、回転体 3 2と回転体 3 3が回転カム 2の回転により往路 2 2と往路 6 2を移動することにより従動軸 4の減速時の速度及び加速度の変化がカム曲線の運動特性と一致するように固定カム 6の往路 6 2の曲線を構成する。

尚、どちらにカムの往路の曲線を任意にするかは自由である。それにより従動軸 4が回転を開始し原動軸 1 と同速度で回転するまでの間の動きをカム曲線に用いられている運動特性で行うことができる。次に、図 8について説明する。図 7で回転体 3 2は回転カム 2の往路 2 2に、回転体 3 3は固定カム 6の往路 6 2に規制されながら ' 移動を完了し図 8の状態になる。この時点の従動軸 4の回転速度は回転カム 2の速度と一致する。

回転体 3 2は回転カム 2の回転伝達部位、即ち往路 2 2と復路 2 3の V字状のカム溝の先端の凹部に停留された状態になり、回転体 3 3は固定カム 6の回転許容部位である円周状に沿って設けられたカム溝 6 1 に位置する。

すると、スライダー 3 1が回転駆動され、当該スライダー 3 1の回転とともにアーム部材 7が回転し、当該アーム部材 7と固定して設けられている従動軸 4が回転することになる。

即ち、従動軸 4は原動軸 1の定位置に連結された状態で回転を開始することになる。

次に図 9について説明する。

回転カム 2が回転し、固定カム 6 との位置関係が図 9のようになつた時点で回転体 3 2と回転体 3 3に加えられている上記切換え駆動機構であるエアシリンダ 5 1からの外力の方向により従動軸 4が回転状態を保つか又は回転を停止するが決まる。

それは回転体 3 2と回転体 3 3に働くエアシリンダ 5 1の出力がカムの外周に向かって働いている場合は、回転体 3 3は固定カム 6 の円周状のカム溝 6 1の中を移動しょうとし、又、回転体 3 2は図 9のように回転カム 2の回転伝達部位である V字状の溝の先端に位置したまま回転を続ける。従って、従動軸 4は原動軸 1 と共に回転

¾Γ ¾Π:ける o

次に、図 9のようになる直前で回転体 3 2と回転体 3 3に働くェァシリンダ 5 1の出力がカムの中心向きのアーム部材 7に沿う場合は、回転体 3 3は固定カム 6の中心方向へ移動しょうとし、回転体 3 3の位置に V字状の復路 6 3の入口が合うとその復路 6 3の方向に移動を開始する。その時、回転体 3 2、即ちスライダー 3 1 は回転カム 2の回転伝達部位である V字状のカム溝の先端の凹部から移動し復路 2 3で移動を開始する。従って、スライダー 3 1の回転体 3 2は回転力ム 2の復路 2 3に、回転体 3 3は固定カム 6の復路 6 3に規制されながら移動を開始する。移動を開始したスライダー 3 1 は、回転カム 2の回転と共にその復路 2 3と固定カム 6の復路 6 3の交差する位置を、回転体 3 2は回転カム 2の復路 2 3に又回転体 3 3は固定カム 6の復路 6 3に規制されながらカムの軸芯方向で且つ回転カム 2の回転方向に移動する。その移動により従動軸 4は減速を開始する。

従って、回転カム 2の回転角に対する復路 2 3と復路 6 3の交差する位置の関係を、特定の条件で構成することにより従動軸 4は滑らかに減速を開始する。

その特定の条件とは従動軸 4が減速を開始し、その従動軸 4が回転を停止するまでの間の速度及び加速度の変化が現在一般的に多く用いられているカム曲線である変形台形曲線や変形正弦曲線等の運動特性と一致するように復路 2 3と復路 6 3の曲線を構成する。

例えば、回転カム 2の復路 2 3の曲線を任意に構成し、回転体 3 2と回転体 3 3が回転カム 2の回転により復路 2 3と復路 6 3を移動することにより従動軸 4の減速時の速度及び加速度の変化がカム曲線の運動特性と一致するように固定カム 6の復路 6 3の曲線を構成する 0

尚、どちらのカムの復路の曲線を任意にするかは自由である。以上のように上記切換え駆動機構であるエアシリンダ 5 1の押圧の方向を 2つの往路 2 2と往路 6 2が重なり合う前に切り換えることにより、スライダー 3 1をアーム部材 7に沿って移動させ、回転体 3 2は回転カム 2の定位置に固定させ従動軸 4を原動軸 1 と共に回転させるか、又は回転体 3 3を固定カム 6の定位置に固定させ従動軸 4を停止させる。

切換え駆動機構は押圧を発生させるエアシリンダ 5 1以外にソレノィドゃスプリングゃモーター等でも同様の働きをさせることができる。

また、回転カム 2の回転面に円周状に沿って設けられたカム溝 2 1部は必ずしも溝である必要は無く溝の外側の壁だけでも良く、又固定カム 6の円周状に沿って設けられた溝 6 1部は必ずしも溝である必要は無く溝の内側の壁だけでも良い。

尚、図 3の回転カム 2の回転面の形状と図 4の固定カム 6の固定面の形状とを相互に変更しても良い。

第 2の実施例

スライダー 3 1 の回転体 3 2と回転体 3 3の移動方向を切り換える為に、上記切換え制御機構として、図 0のように切換片 5 2をカム溝の近傍に設けたものである。 .

これは回転カム 2に円周に沿って設けたカム溝 2 1を通過中の回転体 3 2を図 9のように切換片 5 2を働かせ往路 2 2の方向に移動方向を切り換えることによりスライダー 3 1の移動方向を変えるものである。この場合、固定カム 6にも同様の切換片 5 2を設けて、滑らかにスライダー 3 1の移動方向を変更するようにしている。

このように、切換え駆動機構としてエアシリンダ 5 1 の代わりに

、切換片 5 2でスライダー 3 1を往路 2 2、 6 2、又は復路 2 3、 6 3へ移動させ従動軸 4の回転を開始したり停止したりすることもできる。

第 3の実施例

スライダー 1 3 1の回転体 3 2と回転体 3 3を図 1 1のように、回転カム 2の回転面及び固定カム 6の固定面の法線方向に移動可能で、その法線方向に沿った 2箇所で位置決め保持されるように形成し、更に、スライダー 1 3 1をアーム部材に沿い、即ち、回転面及び固定面に沿い且つカムの中心に向かう半径方向に沿いスプリング等で押圧しておく。又カム溝を図 1 2のように a， b , c , d間は深く、 e間は浅く形成し、上記ケーシングに設けた切換え駆動機構 (図示せず）によりローラ 3 4を上下させる。

スライダー 1 3 1を通常の状態に維持すると、スライダー 1 3 1 は aから cの方向に移動する。

次にスライダー 1 3 1をカム溝に深く入れると、回転体 3 2又は 3 3は aから bの方向に移動し往路を通過する。

以上のようにカム溝の深さを利用して制御し回転体 3 2と 3 3を往路 2 2、 6 2、又は復路 2 3、 6 3へ移動させ従動軸 4の回転を開始したり停止したりすることもできる。

第 4の実施例

図 1 3に示すように円筒カムを用いた場合を説明する。

本例では、第 1の実施例と異なり、円板状の回転カム 2及び固定カム 6に代えて、円筒状の回転カム 1 2及び固定カム 1 6を用いたものであり、上記原動軸 1及び従動軸 4は同心に設けられ、上記回転カム 2は原動軸と同心に、円筒状に形成され、上記アーム部材 1 7は上記回転面及び固定面に沿い且つ回転方向に直交する方向に沿つて設けられ、回転カム 2の外側に、従動軸 4と同心に、中空の円筒状に形成された固定カム 6を設け、回転カム 2の円筒の外周面を回転面とし、上記回転非伝達部位は、上記原動軸 1 と同心の円周に沿って回転面に形成されたカム溝であり、上記回転伝達部位は、当該円周から外れた回転面上に形成された凹部であり、上記回転面上の往路及び復路は当該凹部とカム溝を結び回転面内で上記回転方向に対し所定の傾斜をもつて形成された力ム溝であり、固定カムの内周面を固定面とし、上記回転停止部位は、回転カムの上記円周を通る平面との交線上に形成された凹部であり、上記回転許容部位は、 . 回転カムの上記凹部を通り原動軸に直交する平面との交線である円周に沿って形成されたカム溝であり、上記固定面上の往路及び復路は、当該カム溝と凹部を結び固定面内で上記回転方向に対し所定の傾斜をもって形成されたカ厶溝である。

また、上記スライダー 3 1は切換え駆動機構としてエアシリンダ 5 1 によりアーム部材 1 7により駆動される。また、切換え駆動機構はエアシリンダ以外にソレノイド、スプリング、又はモ一夕等にも用いても良い。

その他の実施例

次に、切換え駆動機構を設けたクラッチの応用例を説明する。図 1 に示した回転カム 2、又は固定カム 6に形成された往路及び復路を図 1 4、又は図 1 5のように複数組設け、片方のカムに図 3 又は図 4の形状の溝を用いることにより、外部からの切換え駆動機構の制御により原動軸 1が 1回転するごとに 1回、従動軸 4が 1分割ごと又は数分割ごと、更に原動軸 1が数回連続回転した後に従動軸 4が 1分割又は数分割と割り出しを自由に行うこともできる。

更に、回転カム 2及び固定カム 6の両方の往路及び復路を図 1 4 、又は図 1 5のように複数組設けることにより、外部からの切換え駆動機構の制御により原動軸 1が 1回転する間に数回、従動軸 4が 1分割ごと又は数分割ごとと割り出しを自由に行うこともできる。次に、切換え駆動機構を必要としないクラッチの応用例を説明する 0

本例は、第一の実施例で説明したクラッチからエアシリンダ 5 1 を取り除き、回転カム 2と固定カム 6のカム溝を図 1 6及び図 1 7 のように形成したものである。

本例に係るクラッチにあっては、遠心力により、スライダーは常に回転面及び固定面に沿い且つ外周に向かう半径方向に押圧されており、上記原動軸 1即ち、回転カムを 2回転させると、そのうちの 1回転は原動軸 1 とともに、回転し、次の 1回転は停止することになる。

次に、回転カム 2と固定カム 6のカム溝の組み合わせを図 1 6 と図 1 9、又は。図 1 7と図 1 8のように構成することにより、外部からの制御なしに原動軸 1が 1回転と分割角度分回転すると従動軸が 1回割り出しを行い停止する機構となる。

また、回転カム 2と固定カム 6のカム溝の組み合わせを図 1 8 と図 1 9のように構成することにより、外部からの制御なしに原動軸 1が分割角度分回転すると従動軸 4が 1回割り出しを行い原動軸 1 が分割角度分停止する構成となる。

尚、切換え駆動機構のないクラッチでは、往路及び復路の V字状のカム溝の先端の凹部から回転体 3 2又は回転体 3 3が移動を開始する前に、往路及び復路の形状によっては先に移動してきた往路を逆戻りする場合がある。その逆移動を防止する為に図 2 0のようにスプリング等により動作する切換片 5 3を設けるか、又は図 1 1のように回転体 3 2と回転体 3 3を回転面及び固定面の法線方向に移動可能に設け、更にカム溝を図 2 1のように a， b , e区間は浅く、 c dの区間は深くし、 cの箇所で回転体 3 2又は回転体 3 3を下げ深くすることにより回転体 3 2又は回転体 3 3は cから d方向のみ移動が可能となる。この回転体 3 2又は回転体 3 3を下げる方法として、回転カム 2と固定カム 6の半径 r及び Rからなる円周に沿って設けたカム溝 2 1又はカム溝 6 1で、往路及び復路の位置から離れた位置に突起又は溝の底に穏やかな傾斜を設け、回転体 3 2 又は回転体 3 3が通過する時点でその頭部に接触し押し下げる構造とする。

又、回転カム 2と従動軸 4 との間を摩擦力又は磁力を利用して連結し、回転カム 2から従動軸 4に回転力を伝えることにより往路及び復路の V字状のカム溝の先端に位置する回転体 3 2 , 3 3には復路側に移動しょうとする力が働く為往路側に逆戻りすることはない又、スライダー 3 1 は必ずしも直線運動する必要はない。例えば従動軸 4に固定したアーム部材に摇動運動する揺動アームを組み付ける。その揺動アームの先端の摇動限界位置が前図の r と Rになるように構成し、その先端部に回転体 3 2、 3 3を組みつけ円弧状に移動させる。ごのようにスライダー 3 1を揺動アームで構成することもできる。

又、以上の例では、回転体 3 2と回転体 3 3とは独立に各々自転可能に設けたが、一体に形成して、一体として転可能としても同様の効果が得られる。

さらに、以上説明したように、スライダーの回転面及び固定面への接触部分である回転体 3 2 , 3 3は必ずしも重なり合う位置にある必要はない。

例えば、図 2 2に示す他の実施例にあっては、スライダー 2 3 1 の回転面 1 1 2及び固定面 1 1 6への接触部分である回転体 3 2 , 3 3は重なり合う位置にはない。この例では、スライダー 2 3 1の回転体 3 2と回転体 3 3とを従動軸 4を中心に 1 8 0度離れた位置に設けられている。

従って、回転体 3 2と回転体 3 3と従動軸 4の各中心は一直線上に並び、その直線上を回転体 3 2と回転体 3 3とは一定の間隔で上記アーム部材 1 1 7により移動する。

その移動は回転体 3 2が回転カム 2の回転面に沿い且つ外周に向かって半径方向に移動するときには、回転体 3 3は固定カム 6の固定面に沿い且つ中心に向かって半径方向に移動する。

その為、回転カム 2と固定カム 6の往路及び復路からなる V字状のカム溝は共に図 4又は図 3のような形状になる。

尚、図 2 2中、符号 1 8は当該クラッチを収納しているケーシングであり、符号 7 1は、切換え駆動機構であるエアシリンダに空気を供給するパイプであり、上記ケーシング 1 8の外部に設けられたバルブと接続されている。

以上説明した各例では、スライダーの回転面及び固定面への接触部分を回転体とした場合について説明したが、スライダー 3 1の回転面及び固定面への接触部分は必ずしも回転体 3 2 , 3 3のように転がり移動させる必要はなく、スベリ移動する構造でも同様の効果が得られる。

以上説明したように、本発明に係る各実施例にあっては、複数の往路と復路の組み合わせにより、インデックスュニットにも応用ができ、更に例えば 9 0度、 1 8 0度、 4 5度のような順序に割り出し間隔を自由に変化させるような複雑な割り出しの動作も可能であり、又入力軸の回転に対する割り出し数を変えることも可能である。回転体の位置決め部のみ精度を要求精度に応じて精度の高い加工を必要とする場合があるが、他の部分は比較的精度の低い簡単な加ェにより製作が可能で構造が簡単な為、安価で割り出し精度の良いィンデックスュニットを提供することができる。産業上の利用可能性

例えばフィルム等を回転により送り出す口一ラー等の駆動部に、本クラツチを組み付け、口一ラーを回転や停止を繰り返しフィルムを高速で送り出したり停止させたりする場合にも回転開始時には滑らかな加速、又回転停止時には滑らかな減速が行われる為、フィルムに無理な張力が加わらない為フィルムの破れや送りミス等の問題は発生しない。

Claims

5冃求の範囲

1. 原動軸（ 1 ) に固定して設けられ原動軸（ 1 ) と共に回転する回転カム（ 2) と、この回転カム（ 2) の回転面に対向する固定面を有し常時停止している固定カム（ 6 ) と、回転カム（ 2) 及び固定カム（ 6 ) に接触し、第 1の位置で回転し、第 2の位置で停止し、かつ第 1の位置と第 2の位置との間をアーム部材（ 7 ) に沿って移動しうるスライダー（ 3 1 ) と、従動軸（ 4 ) に固定して設けられ上記スライダー（ 3 1 ) の回転を従動軸（ 4 ) に伝達するアーム部材（ 7) とを有し、

上記回転カム（ 2) の回転面には、上記第 1の位置でスライダ - ( 3 1 ) に回転カム（ 2) の回転を伝達する回転伝達部位と、上記第 2の位置でスライダー（ 3 1 ) に回転を伝達しない回転非伝達部位と、これら両部位間を回転方向に対して所定の傾斜をもつて連結したスライダー（ 3 1 ) 移動用の往路及び復路とが形成され、

上記固定カム（ 6 ) の固定面には、上記第 1の位置で上記スライダー（ 3 1 ) の回転を許容する回転許容部位と、上記第 2の位置で上記スライダー（ 3 1 ) を停止させる回転停止部位と、これら両部位間を上記回転方向に対して所定の傾斜をもって連結したスライダー（ 3 1 ) 移動用の往路及び復路とが形成されたことを特徴とするクラッチ。

2. 上記原動軸（ 1 ) 及び従動軸（ 4 ) は同心に設けられ、上記回転カム（ 2) は円板状に形成され、

上記アーム部材（ 7 ) は上記回転面及び固定面に沿い且つ回転方向に直交する方向に沿って設けられ、

上記回転非伝達部位は、原動軸（ 1 ) と同心の円周に沿って回転面上に形成されたカム溝であり、上記回転伝達部位は、当該カム溝から外れた回転面上の位置に形成された凹部であり、

回転面上の上記往路及び復路は上記回転方向に対し回転面内で所定の傾斜をもつて形成された力ム溝であり、

上記回転許容部位は、従動軸（ 4 ) と同心に、上記固定面上に、原動軸から上記回転伝達部位の距離に等しい半径をもつ円周に沿つて形成されたカム溝であり、

上記回転停止部位は、従動軸（ 4 ) から、上記固定面上に、回転面上の上記円周の半径に等しい距離に形成された凹部であり、固定面上の上記往路及び復路は上記回転方向に対し固定面内で所定の傾斜をもって形成されたカム溝であることを特徴とする請求項 1記載のクラッチ。 . 上記原動軸（ 1 ) 及び従動軸（ 4 ) は同心に設けられ、上記回転カム（ 1 2 ) は原動軸と同心に、円筒状に形成され、上記アーム部材（ 7 ) は上記回転面及び固定面に沿い且つ回転方向に直交する方向に沿って設けられ、

回転カム（ 1 2) の外側に、従動軸（ 4 ) と同心に、中空の円筒状に形成された固定カム（ 1 6 ) を設け

回転カム（ 1 2) の円筒の外周面を回転面とし、

上記回転非伝達部位は、上記原動軸（ 1 ) と同心の円周に沿つて回転面に形成されたカム溝であり、

上記回転伝達部位は、当該円周から外れた回転面上に形成された凹部であり、

上記回転面上の往路及び復路は当該凹部とカム溝を結び回転面内で上記回転方向に対し所定の傾斜をもって形成されたカム溝であり、

固定カムの内周面を固定面とし、上記回転停止部位は、回転カムの上記円周を通る平面との交線上に形成された凹部であり、

上記回転許容部位は、回転カムの上記凹部を通り原動軸に直交する平面との交線である円周に沿って形成されたカム溝であり、上記固定面上の往路び復路は、当該カム溝と凹部を結び固定面内で上記回転方向に対し所定の傾斜をもって形成されたカム溝であることを特徴とする請求項 1記載のクラツチ。

4 . 上記スライダー（ 3 1 ) を上記第 1の位置と第 2の位置との間で移動させる切換え駆動機構を設けたことを特徴とする請求項 1、請求項 2又は請求項 3記載のクラッチ。