WO1994022558A1 - Suction/filtration apparatus of gas - Google Patents

Description

明 細 書 気体の吸引濾過装置 技術分野

本発明は、 外部の気体を吸引して液体フィルタを経由させるこ とにょ リ、 当該気体が持つ熱や、 その気体に含まれた特定のガス 成分， 細菌， 微粉粒子状の固体等を除去することができる吸引濂 過装置に関するものである。 背景技術

従来から特定ガス成分を吸着回収したリ、 細菌や微粒子固体を 吸着， 洗流シャワー等によって除去するようにした濂過装置や除 去装笸、 或は、 吸引装 eなどと称される種々の装置が知られてい る。

しかし、 従来の濂過装蟹や吸着装置などは、 構造が複雑であつ たリ、 濂過ゃ吸着機構に特殊な原理や技術を応用するため、 装置 自体がいわゆる化学装置となってきわめて高価なものとなリ易い などといった難点がある。

特に、 近時問題となっているいわゆる院内感染問題の原因であ る M R S A (耐抗性物質性菌） の除去、 いわゆる花粉症め原因で ある杉花粉の除去、 或は、 ビニールハウス内での野菜等の栽培に 従事する者の問で問題となっているいわゆるハウス病の原因とな る浮遊農薬の除去、 その他、 火山灰や砂漠等における砂塵の除去 に好適な装置は未だ有用性の高いものが提供されていない。 本発明が解決しよ う とする課題は、 きわめて簡易な原理を利用 する故に構造的に至ってシンプルに構成できる一方、 簡単な構造 であっても濾過機能は従来装置に比べ優れた性能を発揮でき、 特 に、 上記のよ うな現在問題となっている様々な空気汚染の原因と なる物質を除去できる吸引濾過装置を提供することにある。 発明の開示

上記課題を解決することを目的と してなされた本発明の構成は 密閉容器內に上部空間を残して液体濂過剤を収容する一方、 滤過 すべき気体を前記濂過剤中に導入するための気体導入パイブを、 該パイプの先端を前記容器外におきかつパイプの後端を前記據過 剤中に没入させて配置すると共に、 前記容器の空間に吸引力を作 用させるための気体導出パイプ又は気体吸引手段を前記空間に連 通させて配置したことを特徴とするものである。

本発明では、 吸引する気体に含まれる高温水蒸気や特定のガス 成分や気体中に含まれる細かな粉粒体状の微粒子は、 当該気体に 作用する吸引力が液体濂過剤を通して作用することによ リ、 その 気体が液体濾過剤を通過するとき、 その濾過剤と熱交換されると 共に不要ガス等は前記濾過剤によって中和乃至は除去される。 図面の簡単な説明

図 1 は本発明装置の一例を示す正断面図、 図 2は本発明装置を 真空掃除機タイプの空気清浄機の一例に構成したブロ ック図、 図 3は本発明装置を空気清浄雑菌処理機の一例に構成したプロック 図、 第 4図は外気取入口の別例の斜視図である。

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¾ え 甩紙（規則 26) 発明を実施するための最良の形態

次に本発明の実施例を図に拠リ説明する。 図 1 において、 1は 少なく と も内面にを耐酸性， 耐食性等に形成した円筒状の密閉容 器で、 上蓋 l a或は底板 l bの少なく とも一方は容器本体に対し着脱 自在に設けられている。 2はこの容器 1 の内部に、 当該容器 1 の 上部に空間 3を残して収容した水などによる液体濂過剤である。 濂過剤 2 と しては、 上記水の外に界面活性剤などの水溶液、 油性 剤の溶液、 アルカリ性溶液などによる中和剤、 或は液状の滅， 殺 菌剤などを用いる。 なお、 l cは液体濂過剤 2を排出するための ド レンパイブである。

4は上記容器 1において、 底板 l b又は該底板 l bに近い側壁に貫 通孔をあけて接続した気体導入パイブで、 該パイプ 4は容器 1 と の接続部から立上げ、 当該パイプ 4の先端側が少なく とも容器 1 の全高よ リ高い位置に位置付けられている。

5は上記容器 1において上蓋 l aに設けたファン式の気体吸引手 段で、 該吸引手段 5はその吸引口が上蓋 1 aにあけた穴 I dに連通 して配置され、 ファン （図に表われず） が回転することによ リ、 容器 1の上部空間 3に吸引力を作用させるものである。 この吸引 手段 5の詳細な構造は、 図示しないが、 図 1 に示したものはモー タとこのモータの軸に取付けられたファンと、 該ファンを収めて 吸引口を開口したファ ンケーシング 5 aと、 該ケーシングに接続さ れて吸引気体を外部に排気するための排気口 5 bを設けた前記モー タのハウジング 5 cとから形成されている。 本発明装置では、 上記 吸引手段 5の吸引力は、 気体導出パイプ 6 (図 1には表われず） を介して作用させる こ とがある。 この点については後述する。

7は上記容器 1 において濂過剤 2の液中に浸湞して設けた気液 混合板で、 その外径は容器 1 の内径よ リわずかに小さい程度に形 成されている。 そして、 この混合板 7の外周にはスカー ト部 7 aが 形成されると共に板面には無数の小孔 7 bがあけられている。 8は この混合板を支持した支持杆、 9は上蓋 l aから容器 1 の外部に突 出した前記支持杆 8にその軸を連結したモータである。

上記の気液混合板 7は、 それを 2枚以上設けるかどうかは任意 であリ、 また、 この混合板 7をモータ 9によって回転させるかど うかも任意である。 以上の密閉容器 1 〜モータ 9の各部材によつ て、 本発明吸引濂過装置の一例を構成するので、 以下にその使用 例について説明する。

まず、 図 1の本発明装 fiを真空掃除機と して使用する場合につ いて説明する。 真空掃除機の場合、 図 2に示すように、 気体導入 パイプ 4の先端側に、 公知の掃除器と同様にフ レキシブルチュー ブ 10を接続すると共に該チューブ 1 0の先端に幅広のスリ ッ ト状を なす一般的な吸引口 Uを一例と して接続する。

そして、 吸引手段 5のモータを起動させてそのファンの吸引力 を密閉容器 1の上部空間 3に作用させると、 まず、 この上部空間 3の気体 （空気） が排気口 5 bから排出されてから、 気体導入パイ プ 4に、 液体據過剤 2を通して上記吸引手段 5の吸引力が作用し 始める。 気体導入パイプ 4に作用する吸引力は、 フレキシブルチ ユ ーブ 10、 吸引口 1 1を通して、 外部の塵埃を含む気体を液体濾過 剤 2を通し密閉容器 1 の上部空間 3に吸引する。

塵埃を含んだ外部の気体は、 導入パイプ 4から吸引されて液体 濾過剤 2の中を通るとき、 細かな気泡になって前記濾過剤 2 の中 を上部空間 3に向って浮上して行くが、 濾過剤 2の中には 1又は 2以上の気液混合板 7が配され、 しかも、 それら 7がモータ 9に よって回転させられていると、 濂過剤中を気泡となって浮上する 吸引された気体は、 更に、 微細な気泡となって濂過剤 2 との接触 面積， 接続時間を大きく して密閉容器 1 の上部空間 3側に吸引さ れて行く。

上記のよ うにして濂過剤 2の中に入って微細気泡の状態にされ 密閉容器 1 の上部空間 3内に吸引される外部気体は、 それに含ま れた微細粉粒子状の塵埃が前記液体 «過剤 2に接触することによ リ、 いわば比重選別されて前記塵埃を構成するすべての固形分， 固体分が液体濂過剤 2の中に溶け込んで沈下し、 気体のみが容器 1 の上部空間 3に入るため、 吸引手段 5の排気口 5 bから外部に排 出される気体は無塵埃化、 つまリ、 清浄化された気体となって排 出されるのである。

ここで、 導入パイブ 4から吸引する外気に含まれる雑菌等を除 去等にょ リ処理するには、 例えば、 図 3に示すように、 気体導入 パイプ 4の中間に電熱ヒータ等による適宜の加熱手段 1 2を設けて 当該パイブ 4の通路内部を雑菌等を滅， 殺菌できる所要温度に上 昇させたリ、 或は、 前記加熱手段と併用して若しく は単独で、 液 体濾過剤 2にその温度が髙温度のものを使用したリ、 殺菌剤を混 入した濾過剤 2又は殺菌液自体を濂過剤と してを使用したリ、 若 しく、 排気口側に活性炭等を収容した固定フィルター 1 5を設けた リすることによって滅殺菌効果を更に高めることができる。 なお. 図 3において、 1 3は外気取入口である。 図 4は外気取入口 1 3の下 方に殺菌灯 1 4を設けて殺菌効果を付与した空気取入口 1 3の一例で ある。

更に、 導入パイプ 4から吸引する気体が、 高温水蒸気であった リ、 その中に悪臭ガス成分や有害ガス成分が含まれているときは 水蒸気の熱が液体濾過剤 2に吸収され、 また不要のガス成分が前 記濾過剤 2によつて中和乃至は吸着などにょ リ除去される。 例え ば、 ポーラスな吸着剤層 （図示せず） を濾過剤 2の中に配置した リ、 或は、 前記吸着剤と併用して、 もしく は単独で濾過剤 2に前 記ガス成分の中和機能， 脱臭機能を持つものを使用することによ リ、 吸引する気体の熱を吸収すると共に、 不要なガス成分や悪臭 成分を中和し除去することができる。

実際に、 図 2に示した構成の真空掃除機を、 多量の粉塵が生成 されるセメ ン ト工場や金属加工工場、 或は、 火山灰が降った街路 において使用してみたところ、 浮遊、 或は、 床， 地上に薄くたい 積した前記金属粉等の粉塵や火山灰を密閉容器 1の外部に排出す ることなく ほぼ完全に除去することができた。

上記実施例では、 液体濂過剤 2を収容した密閉容器 1 を 1個使 用した本発明装置の例について説明したものであるが、 本発明装 置は、 前記容器 1 を 2個以上接続して装置を構成してもよい。 こ の点を図 2によ リ説明する。

図 2に示した本発明装置では、 3個の密閉容器 1 を気体導出パ イブ 6を介して順次接続し、 最後尾の密閉容器 1に吸引手段 5を 設けている。 そして各容器 1 を接続する気体導出パイプ 6は、 前 方の密閉容器 1 の上部空間 3にそのパイプ 6の先端を接続すると 共にこのパイプの後端を当該容器 1の液体濾過剤 2の中に没入さ せて配置するのである。

このよ うにすると、 吸引手段 5によ リ吸引される外部の気体は 順に各容器 1において順に各濾過剤 2の中を通過することによつ て、 当該各濾過剤 2 と接触すること となリ、 更にク リ ーンな状態 で吸引手段 5の排気口 5 bから外部に排出されること となる。

このよ うに、 吸引される外部の気体が、 順次、 密閉各容器 1の 濾過剤 2に接触させられる点に着眼し、 本発明装置では各容器 1 ごとに収容する糠過剤 2の性能， 機能を異なるものとすることに よ リ、 例えば水に溶解しないか溶解し難い成分の塵埃等の粉粒体 を次の容器 1の濾過剤 2の中に溶解させたリ、 このような異質の 塵埃等の粉粒体の滤過と同時に除去したい不要ガス成分等をも併 せて除去することが可能になる。

上記のよ うに 2個以上の密閉容器 1 を接続して本発明装置を構 成する場合、 各容器 1 の上部空間 3に夫々に吸引手段 5を設け、 先端から最後尾 1つの手前の密閉容器 1の各吸引手段 5の各排気 口 5 bを、 それぞれ連結用の気体導出パイプ 6の先端側に接続して 本発明装置を構成すれば、 吸引効率や各吸引手段 5にかかる負荷 を軽減するなどの面で合理的な装置を形成することが出来る。 本 発明では、 夫々に気体導入パイプ 4 と吸引手段 5を具備した密閉 容器 1 を 2以上並べて配置し、 各気体導入パイプ 4に、 例えば 1 個の気体取入口を接続して本発明装置に形成してもよい。

上述した本発明装置は、 上記のように吸引する外部の気体に含 まれる微細粉粒子や雑菌等の除去ゃ滅殺菌機能があるので、 これ を例えば、 図 3に示すよ うな空気の浄化装置、 或は、 空気內雑菌 の除去装置等と して、 病院やビニールハウス内、 体育館、 或は集 会場などで用いてもきわめて有用である。 図 3 の装置では、 直列 に接続する 3個の密閉容器 1 の間に、 活性炭や発熱源などを内蔵 した固定フィルター 1 5を設けることによ リ、 浄化途上にある空気 の、 それまでに通過した密閉容器 1における濾過剤 2によっては 除去できなかった不要ガス成分や細菌等の除去や、 滅， 殺菌作用 の向上を図るよ うにしている。

また、 図 3の装置では、 最後尾の密閉容器 1 に取付けた吸引手 段 5の排気口 5 bに連結パイプ 6 1によ リ連通させて除湿装置 1 6を設 け、 浄化した空気を除湿しク リ ーンエアと して再利用できるよ う にしている。 6 2はク リ ーンエアの排出パイプである。 更に、 図 3 の本発明装置は、 気体導入パイプ 4に対し、 掃除機のフレキシブ ルチューブ 1 0や加熟手段 1 2や殺菌灯 1 4を有する空気取入口 1 3を選 択的に接続できるよ うにすることによ リ、 一の装置を各用途， 目 的に対応して利用することができる利点がある。

この場合において、 上述の真空掃除器の場合においても同様で あるが、 1個の密閉容器 1 を用いた本発明装置、 又は密閉容器 1 を 2個以上接続したタイプ或は 2個以上並設したタイプの本発明 装置において、 1個の密閉容器 1について、 2本以上の気体導入 パイプ 4を設けたリ、 或は、 1個の密閉容器 1 について吸引手段 5を 2個以上設けることが、 吸引浄化効率を向上させる上で望ま しい場合も多い。 このよ うにして吸引容量が大きく なると、 吸引 した外気が濾過剤 2に接触する時間が短かく なリがちであるため. この場合には、 例えば、 気液混合板 7の通気孔 7 bの径を小さく し たリ、 その設置枚数を増やしたリ、 或は、 接続する密閉容器 1 の 数を多く したリする。 産業上の利用可能性

本発明は以上の通リであって、 液体濾過剤の後方から吸引力を 作用させて密閉容器内に吸引する外部気体を前記濾過剤に強制接 触させることによ リ、 当該気体に含まれている高温水蒸気や塵埃, 杉花粉を含む各種の微粉粒体、 或は、 細菌， 臭気を含む不要なガ ス成分をことごと く除去することができるという、 従来の液体フ ィルタ方式の除去装置にはない格段に優れた濂過効果が得られる, そして、 上記のよ うな効果が得られる本発明装置は至ってシン プルな構成であるから、 従来装置に比べきわめて低コス トかつ容 易に作製提供することが出来るのみならず、 ランニングコス トも 低廉で済むので、 本発明装置は、 病院や病室の空気の殺菌浄化装 置と して、 或は、 ビニールハウスにおけるいわゆるハウス病予防 のための空気浄化装置と して有用であるほか、 大勢の人が集合す る建物内や工場、 或は、 街路等における塵埃や砂塵或は杉花粉等 を除去する装置と してもきわめて有用である。

また、 生ゴミ等の可燃性廃棄物を熱分解処理する際に生じる高 温水蒸気や塩素ガス等の熱を吸収すると共に、 前記塩素ガス等の 不要ガスを除去するためのフィルタと してきわめて有用である。

Claims

請求の範囲

1 . 密閉容器内に上部空間を残して液体濾過剤を収容する一方、 濾過すべき気体を前記濾過剤中に導入するための気体導入パイプ を、 該パイプの先端側を前記容器外に位置付けかつそのパイブの 後端を前記濾過剤の底部側に没入させて配置すると共に、 前記容 器の上部空間に吸引力を作用させるための気体吸引手段を前記空 間に連通させて接続したことを特徴とする気体の吸引滤過装置。

2 . 濾過剤は水， 界面活性済等を混合した水溶液， 吸引する気体 に含まれるガス成分の中和溶液， 油性剤を混合した溶液， 滅， 殺 菌液の中のいずれかの液体である請求項 1の気体の吸引濂過装置,

3 . 容器に収容された濂過剤と吸引される気体との接触を促進さ せるため、 全面に無数の孔をあけた気液混合板を前記 ¾過剤中に 1枚以上設けた請求項 1又は 2の気体の吸引濂過装置。

4 . 気液混合板は静置するか又は回転若しく は摇動させるよ うに して設けた請求項 3の気体の吸引濂過装置。

5 . 2以上の吸引濂過装置を前後に並べ、 前に位置した密閉容器 の上部空間と後に位置した密閉容器の濾過剤とをパイブで順に接 続し、 最後の密閉容器の上部空間に気体吸引手段を連通させて設 けた請求項 1 〜 4のいずれかの気体の吸引濂過装置。

6 . 2以上の密閉容器を、 それらの上部空間と液体濾過剤の間に おいて順にパイプによ リ接続した気体の吸引濂過装置では、 各密 閉容器に異なる液体濾過剤を収容した請求項 5の気体の吸引濂過 装置。

7 . 外部の気体を取入れる導入パイプ、 又は、 濾過剤を通過した 気体を密閉容器外に導く導出パイプには、 その通路を加熱する加 熱手段又は熱フィルタ一を付設した請求項 1 〜 6のいずれかの気 体の吸引濾過装置。

8 . 気体の吸引濾過装置は、 生ゴミゃプラスチックス等の可燃性 廃棄物を密閉処理容器内で加熱分解するとき生じる水蒸気や熱分 解ガスを通過させて、 それらの熱を吸収すると共に、 不要ガスを 中和又は除去する液体フィルターと して使用する請求項 1 〜 6の いずれかの気体の吸引濾過装置。

9 . 気体の吸引濂過装置は、 真空掃除機と して使用する請求項 1 ~ 6のいずれかの気体の吸引濾過装置。

10 . 気体の吸引濂過装置は、 空気清浄機と して使用する請求項 1 ~ 6のいずれかの気体の吸引濂過装置。

1 1 . 請求項 1の吸引濂過装置を 2以上並べて配 gし、 各装置の各 気体導入パイプの先端を、 一の気体取入口に接続した請求項 8 ~ 10のいずれかのの気体の吸引滤過装置。