JPWO2021130946A1 - 術具 - Google Patents

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Abstract

術具の駆動が比較的簡素な新たな構成を提供するべく、術具(100)は、屈曲動作および把持部の開閉動作が可能な鉗子装置(K)と、外部から駆動力が伝達される駆動子(31a,31b,31c)と、該駆動子にそれぞれ固定され、前記駆動子の直線的な動きを前記鉗子装置へ伝達する、ワイヤ(35a)、ケーブル(35b)、ワイヤ(35c)を備えており、前記鉗子装置、ワイヤ(35a,35c)が引かれることで屈曲動作を行う関節部(30)、ケーブル(35b)が移動することで開閉動作を行うリンク機構(40)、を備えるように構成した。

Description

本発明は、術具に関する。
マスタースレーブ型の手術ロボットにおいて、安全性向上や、医師の操作習得時間の短縮を図るために、隔離された場所でロボットを操作する術者にロボット鉗子(術具)に働く外力を伝える技術が要望されている。術者に伝えられる外力は、アクチュエータの位置や駆動力等の情報に基づいて推定される。
ロボットの術具を駆動する方法としては、アクチュエータ等の駆動源で発生させた駆動力を、ワイヤを介して術具に伝達して駆動するものが知られている。(例えば、特許文献1参照。)。ワイヤは駆動源および術具の間に配置され、張力(テンション)が所定の範囲内に収まるように調整されている。
特許第4938753号公報
しかしながら、前述の術具を駆動する方法は、モータの回転力を幾つかの歯車を介して減速してからワイヤ等を介して駆動するため、機構が複雑である。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、術具の駆動が比較的簡素な新たな構成を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の術具は、屈曲動作および把持部の開閉動作が可能な鉗子装置と、外部から駆動力が伝達される複数の被駆動部と、複数の被駆動部にそれぞれ固定され、該複数の被駆動部の直線的な動きを鉗子装置へ伝達する複数の索状体と、を備える。鉗子装置は、複数の索状体のうち屈曲動作用索状体が引かれることで屈曲動作を行う関節部と、複数の索状体のうち開閉動作用索状体が移動することで開閉動作を行うリンク機構と、を備える。
この態様によると、複数の被駆動部の直線的な動きを複数の索状体で鉗子装置へ伝達できる。一方、複数の索状体のうち屈曲動作用策状体が引かれることで屈曲動作が行われる。また、複数の索状体のうち開閉動作用策状体が移動することで開閉動作が行われる。また、索状体が伝達する被駆動部の動きは、直線的であるため、被駆動部の構成を簡素化できる。
複数の被駆動部は、第1の被駆動部と、第2の被駆動部と、第3の被駆動部と、を有してもよい。複数の索状体は、第1の被駆動部に固定されている第1の屈曲動作用ワイヤと、第2の被駆動部に固定されている開閉動作用ケーブルと、第3の被駆動部に固定されている第2の屈曲動作用ワイヤと、を有してもよい。これにより、各被駆動部の動きを個別に制御することで、鉗子装置の屈曲動作や開閉動作を独立して制御できる。
第1の被駆動部、第2の被駆動部および第3の被駆動部は、それぞれが直線的に動く第1方向が平行であり、第1方向に対して交差する第2方向に並んで配置されていてもよい。これにより、各被駆動部の直線的な動きが他の被駆動部の動きを妨げずにすむ。また、被駆動部が第2方向に並んで配置されているため、複数の被駆動部のレイアウトが容易である。
鉗子装置は、第1の屈曲動作用ワイヤおよび第2の屈曲動作用ワイヤの動きにより、第1の屈曲動作と、第1の屈曲動作と異なる方向へ屈曲する第2の屈曲動作と、を実現し、開閉動作用ケーブルの動きにより開閉動作を実現する、ように構成されていてもよい。これにより、鉗子装置による複雑な動作が複数のワイヤの直線的な動きで実現できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、比較的簡素な構成で術具を駆動できる。
本発明の一実施形態に係る術具の構成を説明する図である。 図1の術具におけるアダプタとの係合状態を説明する部分断面視図である。 図1の術具における第1ハウジング部および第2ハウジング部の配置位置を説明する斜視図である。 図1のハウジング内の構成を説明する上面視図である。 図1のハウジング内の構成を説明する部分断面視図である。 本実施の形態に係る鉗子装置の一部を示す斜視図である。 図6に示す鉗子装置の断面の模式図である。 本実施形態に係る医療用器具の全体構成を説明する斜視図である。 図8の関節部の構成を説明する断面視図である。 図8の関節部の構成を説明する部分断面視図である。 図10の芯材チューブの構成を説明する斜視図である。 図10の芯材チューブの構成を説明する正面視図である。 関節部における複数の隙間の関係を説明する摸式断面視図である。
この発明の一実施形態に係る術具100について、図1から図5を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る術具の構成を説明する図である。図2は、図1の術具におけるアダプタとの係合状態を説明する部分断面視図である。図3は、図1の術具における第1ハウジング部および第2ハウジング部の配置位置を説明する斜視図である。図4は、図1のハウジング内の構成を説明する上面視図である。図5は、図1のハウジング内の構成を説明する部分断面視図である。
本実施形態の術具100は、マスタースレーブ型の手術ロボットに適用されるものであり、手術に用いられるものである。術具100には、図1に示すように、先端に鉗子(動作部)12が配置されたシャフト111と、手術ロボットに取り付けられるハウジング20と、が主に設けられている。
シャフト111は、ハウジング20から延びる棒状に形成された部材である。本実施形態では、シャフト111がZ軸方向へ延びる棒状の部材である例に適用して説明する。シャフト111におけるハウジング20に対して反対側の端部(Z軸の正側の端部)である先端には動作部である鉗子装置Kが設けられている。シャフト111の内部には、ハウジング20から鉗子装置Kに向かって延びる(Z軸方向に沿って)空間が設けられている。当該空間には、後述する複数のワイヤ35が配置可能とされている。
ハウジング20は、図2に示すように手術ロボットのアダプタ102に取り付け、取り外し可能とされるものであり、アダプタ102の動力伝達部(外部)103を介して、動力部104から鉗子装置Kを駆動する駆動力が伝達されるものである。
ハウジング20には、図3から図5に示すように、第1ハウジング部(支持部)21および第2ハウジング部(支持部)22と、駆動子(被駆動部)31と、ワイヤ(索状体)35と、プーリ(回転体)41と、プーリ回転軸(回転軸部)46と、固定ブロック(固定部)51と、固定ねじ(固定子)56と、が主に設けられている。
第1ハウジング部21および第2ハウジング部22は、図4および図5に示すように、ハウジング20の筐体の少なくとも一部を構成する板状の部材である。本実施形態では、第1ハウジング部21がハウジング20におけるアダプタ102と対向する面(Y軸の負側の面)に配置され、第2ハウジング部22がハウジング20におけるアダプタ102とは反対側の面(Y軸の正側の面)に配置されるものである例に適用して説明する。さらに第1ハウジング部21および第2ハウジング部22は、X−Z平面と平行に配置されている例に適用して説明する。
第1ハウジング部21および第2ハウジング部22の間には、図4および図5に示すように、ワイヤ35、ガイドプーリ26、プーリ41、プーリ回転軸46、および、固定ブロック51が少なくとも配置されている。
第1ハウジング部21および第2ハウジング部22におけるシャフト111と反対側(Z軸の負側)の端部近傍の領域には、プーリ41の配置に用いられるプーリ用長孔(長孔)23が設けられている。
プーリ用長孔23は、第1ハウジング部21および第2ハウジング部22におけるシャフト111側(Z軸の正側)に向かって延びる貫通孔である。言い換えると、Z軸方向に沿って延びる長孔である。また、本実施形態では、3つのプーリ用長孔23が、X軸方向に間隔をあけて並んで配置されている例に適用して説明する。なお、プーリ用長孔23が設けられる数は、3つよりも多くてもよいし、少なくてもよい。
第1ハウジング部21には、駆動子31が配置される駆動用長孔24が設けられている。駆動用長孔24は、駆動子31を第1ハウジング部21に沿う方向への移動を許容し、第1ハウジング部21から離れる方向(Y軸方向)への移動を規制するものである。
駆動用長孔24は、第1ハウジング部21におけるプーリ用長孔23よりもシャフト111側に設けられている。例えば、第1ハウジング部21におけるZ軸方向の中央領域に設けられている。
駆動用長孔24は、シャフト111側(Z軸の正側)に向かって直線状に延びる貫通孔である。言い換えると、Z軸方向に沿って延びる長孔である。また、本実施形態では、3つの駆動用長孔24が、X軸方向に間隔をあけて並んで配置されている例に適用して説明する。なお、駆動用長孔24が設けられる数は、プーリ用長孔23の数に対応した数であってもよいし、3つよりも多くてもよいし、少なくてもよい。
本実施形態では、3つの駆動用長孔24におけるZ軸方向の長さが等しい例に適用して説明する。なお、3つの駆動用長孔24におけるZ軸方向の長さは、上述のように等しくてもよいし、異なっていてもよい。
ガイドプーリ26は、駆動子31からシャフト111に延びるワイヤ35を、シャフト111の内部空間に導くものである。より具体的には、X軸方向において、シャフト111よりも正側、または、負側に離れて配置された駆動子31から延びるワイヤ35を、シャフト111に導くものである。
ガイドプーリ26は、図4および図5に示すように、第1ハウジング部21および第2ハウジング部22の間であって、シャフト111側(Z軸の正側)の端部領域に配置されている。言い換えると、第1ハウジング部21および第2ハウジング部22の間の空間における駆動用長孔24とシャフト111との間に配置されている。
ガイドプーリ26は、第1ハウジング部21および第2ハウジング部22の少なくとも一方に取り付けられ、Y軸方向に延びる軸線まわりに回転可能とされている。ガイドプーリ26の形状や構成としては、公知の形状は構成を用いることができ、特に限定するものではない。
駆動子31は、図4および図5に示すように、アダプタ102の動力伝達部103から駆動力が伝達されるものであり、伝達された駆動力をワイヤ35に伝達するものである。駆動子31は、動力伝達部103から伝達される駆動力によって駆動用長孔24に沿って往復移動するものである。
駆動子31における駆動用長孔24と対向する面には、駆動子31を第1ハウジング部21に沿って相対移動可能とするとともに、第1ハウジング部21から外れる方向への移動を規制する凹凸形状が形成されている。駆動用長孔24には、駆動子31の凹凸形状と組み合わせられる凹凸形状が形成されている。なお、当該凹凸形状としては公知の形状を用いることができ、特に限定するものではない。
さらに駆動子31における動力伝達部103と対向する領域には、駆動力の伝達に用いられる凹凸形状が形成されている。当該凹凸形状は、駆動子31と動力伝達部103がY軸方向へ係合離間可能な形状でもある。なお、当該凹凸形状としては公知の形状を用いることができ、特に限定するものではない。
ワイヤ35は、駆動子31に伝達された駆動力を鉗子装置Kへ伝達するものである。言い換えると、駆動子31の動きを鉗子装置Kへ伝達するものである。ワイヤ35を構成する材料や形状としては、公知の材料や形状を用いることができ、特に限定するものではない。
駆動子31からZ軸の負方向へ延びるワイヤ35は、プーリ41に巻き付けられる。ワイヤ35は、プーリに巻き付けられた後に、Z軸の正方向に向かって延び、シャフト111の内部へ導かれる。
駆動子31からZ軸の正方向へ延びるワイヤ35は、例えば、駆動子31がX軸方向において、シャフト111よりも正側に離れて配置されたものである場合には、ガイドプーリ26に巻き付けられ、シャフト111の内部へ導かれる。
シャフト111の内部へ導かれたワイヤ35は、鉗子装置Kへ駆動力を伝達する。駆動力を伝達する構成としては、公知の構成を用いることができる。例えば、シャフト111の内部へ導かれたワイヤ35のそれぞれの端部が、鉗子装置Kに取り付けられる構成であってもよいし、ワイヤ35のそれぞれの端部がつながってループ状となり、鉗子装置Kに設けられたプーリに巻き付けられていてもよい。鉗子と各ワイヤとの接続については、後述する鉗子装置において説明する。
プーリ41は、ワイヤ35が巻き付けられる円周面を有する円筒状に形成された部材であり、駆動子31からZ軸の負方向へ延びるワイヤ35の向きを、Z軸の正方向へ変えるものである。
プーリ41は、プーリ回転軸46、固定ブロック51、および、固定ねじ56を用いてプーリ用長孔23に配置されるものである。言い換えると、鉗子装置Kが設けられたシャフト111との間に駆動子31を挟む位置に配置されるものである。
円筒状に形成されたプーリ41の中心軸線方向の長さ、言い換えると、Y軸方向の高さは、第1ハウジング部21および第2ハウジング部22の間隔よりも短く(低く)形成されている。
円筒状に形成されたプーリ41の内部空間は、プーリ回転軸46が配置される空間であり、プーリ41とプーリ回転軸46との間には、プーリ41を回転軸線Lまわりに回転可能に支持するベアリング44が設けられている。なお、プーリ41の中心軸線と回転軸線Lは一致している。
円筒状に形成されたプーリ41の円周面には、3つの環状に形成された溝が、プーリ41の中心軸線方向(Y軸方向)に等間隔に並んで設けられている。本実施形態では溝の幅が、2つのワイヤ35を並べた長さと等しい例に適用して説明する。なお、溝の幅は2つのワイヤ35を並べた長さよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
さらにプーリ41には、隣接する溝をつなぐ2つの切欠き部が設けられている。切欠き部は、隣接する溝を区画する畝状の突起の一部を削り落したものであり、ワイヤ35が一方の溝から他方の溝に配置できる幅を有している。本実施形態では2つの切欠き部、プーリ41の円周面における同じ位相に並んで設けられている例に適用して説明する。なお、2つの切欠き部が同じ位相に並んで設けられていてもよいし、異なる位相に設けられていてもよい。
プーリ回転軸46は、図5に示すように、プーリ41を回転可能に支持する円筒状または円柱状に形成された部材である。プーリ回転軸46には、プーリ41の内部空間に配置されたベアリング44に挿通される挿通部47と、挿通部47の一方の端部に設けられた拡径部48と、が主に設けられている。挿通部47の先端(凸部)49は、後述する固定ブロック51の凹部52に挿入されるものである。
拡径部48は、ベアリング44における挿通部47が挿通される内径よりも大きな径を有する形状である。プーリ回転軸46は、挿通部47をベアリング44に挿通させ、拡径部48をベアリング44に当接させた状態において、挿通部47の端部、および、拡径部48の端部がプーリ41から突出する長さを有している。
プーリ回転軸46における拡径部48側の端面には、固定ねじ56と螺合するねじ穴50が設けられている。ねじ穴50は、円筒状または円柱状に形成されたプーリ回転軸46の中心軸線上に設けられている。なお、ねじ穴50は、プーリ回転軸46を貫通する孔であってもよいし、底を有する穴であってもよい。
固定ブロック51は、プーリ回転軸46とともにプーリ41を支持する円筒状または円柱状に形成された部材である。固定ブロック51におけるプーリ回転軸46側の端部には、挿通部47の先端49が挿入される凹部52と、反対側の端部には固定ねじ56と螺合するねじ穴53と、が設けられている。
なお、本実施形態では固定ブロック51に凹部52を設け、当該凹部52に挿通部47の先端49を挿入する例に適用して説明するが、挿通部47に凹部を設けて固定ブロック51に設けた凸部を当該凹部に挿入する構成であってもよい。
固定ブロック51は、プーリ回転軸46の先端49と第2ハウジング部22との間に配置されている。固定ブロック51は、第2ハウジング部22に対してZ軸方向に相対移動可能であるとともに固定可能とされている。また固定ブロック51は、プーリ回転軸46との相対位置がY軸方向に沿って変更可能であるとともに、プーリ回転軸46との間でX軸方向やZ軸方向への相対移動は規制されている。
固定ねじ56は、図5に示すように、プーリ用長孔23に挿通されるとともに、プーリ回転軸46および固定ブロック51と螺合される雄ネジである。プーリ回転軸46のねじ穴50に螺合される固定ねじ56は、プーリ回転軸46とともに第1ハウジング部21を挟むものであり、プーリ回転軸46を第1ハウジング部21に押し当てて固定するものである。固定ブロック51のねじ穴53に螺合される固定ねじ56は、固定ブロック51とともに第2ハウジング部22を挟むものであり、固定ブロック51を第2ハウジング部22に押し当てて固定するものである。
次に、上記の構成からなる術具100における動作について説明する。術具100の鉗子装置Kを駆動する駆動力は、図2に示すように、動力部104からアダプタ102の動力伝達部103を介して、駆動子31に伝達される。駆動子31は、図2および図4に示すように、ハウジング20に対して駆動用長孔24に沿ってZ軸方向へ相対的に往復移動する。
駆動子31の移動はワイヤ35に伝達される。ワイヤ35は自身が延びる方向に沿って往復移動する。駆動子31から鉗子装置K側(Z軸方向の正側)に延びるワイヤ35は、ガイドプーリ26によりガイドされる方向に沿って往復移動する。駆動子31からプーリ41側(Z軸方向の負側)に延びるワイヤ35は、プーリ41およびガイドプーリ26によりガイドされる方向に沿って往復移動する。
ワイヤ35はシャフト111の内部空間を鉗子装置Kまで延びており、ワイヤ35の往復移動は鉗子装置Kに伝達される。鉗子装置Kは、ワイヤ35の往復移動に基づいて開閉動作を行う。本実施形態では、ワイヤ35の往復移動に基づいて鉗子装置Kの向きを変更する屈曲動作を行う例に適用して説明するが、その他に、鉗子装置Kの把持部を開閉する動作など、他の動作を行ってもよい。
本実施形態では、ワイヤは2本(2組)あり、鉗子における2つの屈曲動作を実現している。また、2本のワイヤ以外に1本のケーブルがあり、1つの開閉(挟持)動作を実現している。ハウジング内での各ワイヤとケーブルのレイアウトについて説明する。
ワイヤ35aは、一端または一部が駆動子31aの鉗子装置K側に固定され、他端または他部が駆動子31aのプーリ41側に固定されている。駆動子31aの鉗子装置K側から延びるワイヤ35aは、ガイドプーリ26a、26bに掛けられて、シャフト111の内部空間に導かれる。また、駆動子31aのプーリ41側から延びるワイヤ35aは、プーリ41a、41b、ガイドプーリ26dに掛けられて、シャフト111の内部空間に導かれる。
ケーブル35bは、一端が駆動子31bの鉗子装置K側に固定されている。駆動子31bの鉗子装置K側から延びるケーブル35bは、そのままシャフト111の内部空間に導かれる。
ワイヤ35cは、一端または一部が駆動子31cの鉗子装置K側に固定され、他端または他部が駆動子31cのプーリ41側に固定されている。駆動子31cの鉗子装置K側から延びるワイヤ35cは、ガイドプーリ26c、26dに掛けられて、シャフト111の内部空間に導かれる。また、駆動子31cのプーリ41側から延びるワイヤ35cは、プーリ41c、ガイドプーリ26dに掛けられて、シャフト111の内部空間に導かれる。
なお、図4に示す各プーリは、実際には軸を共有して複数のプーリが重なったものであり、各ワイヤは上下の異なるプーリに掛けられている。換言すると、各プーリの同じ溝に複数のワイヤが掛けられないようになっている。
(鉗子装置)
次に、本実施形態に係る鉗子装置について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係る鉗子装置の一部を示す斜視図である。図7は、図6に示す鉗子装置の断面の模式図である。本実施形態の鉗子装置は、医療用マニピュレータである手術ロボットのロボットアーム先端を構成するものである。
なお、鉗子装置Kは、屈曲可能な関節部を有する機器の一例である。鉗子装置Kは、シャフト111、関節部30、外科手術用のエンドエフェクタとしての把持ユニット27を備える。
そして、関節部30を備える鉗子装置Kは、内部を通る術具用ケーブル121及び関節部用ワイヤ61によって、把持ユニット27を複数の方向に屈曲するとともに、把持ユニット27の2つの把持部27a、27bの開閉動作が可能なように構成されている。
(関節部)
次に、本実施の形態に係る関節部を備える医療用器具1ついて図8から図13を参照しながら説明する。図8は、本実施形態に係る医療用器具の全体構成を説明する斜視図である。図9は、図8の関節部の構成を説明する断面視図である。図10は、図8の関節部の構成を説明する部分断面視図である。図11は、図10の芯材チューブの構成を説明する斜視図である。図12は、図10の芯材チューブの構成を説明する正面視図である。図13は、関節部における複数の隙間の関係を説明する摸式断面視図である。
本実施形態の医療用器具1は、内視鏡外科手術などに使用される内視鏡外科手術器具であって、さらに手術支援ロボットに用いられるものである。医療用器具1には、図8に示すように、手術支援ロボット側に配置される棒状部10と、内視鏡外科手術などに用いられる術具25と、棒状部10および術具25の間に配置される関節部30と、が主に設けられている。
棒状部10は、手術支援ロボットに取り付けられる柱状に延びる部材である。本実施形態では、棒状部10が、後述する術具用ケーブル121や、関節部用ワイヤ61などが挿通される内部空間(図示せず。)を有する円筒状に形成されている例に適用して説明する。また、説明を容易にするために、棒状部10に対応する中心軸線CLが延びる方向をX方向、X方向に直交する方向をY方向、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向として説明する。
術具25は、関節部30の先端、言い換えるとX方向の正側の端部に配置されるものである。また、術具25は、関節部30の屈曲により、棒状部10に対する相対的な配置位置や、相対的な姿勢が制御されるものである。本実施形態では、術具25が、術具用ケーブル(ワイヤ)121により開閉操作される鉗子である例に適用して説明する。なお、術具25としては、鉗子の他に、内視鏡外科手術などに用いられる他の器具であってもよく、具体的な種類を限定するものではない。また、関節部用ワイヤ61の代わりにケーブルを用いてもよい。
関節部30は、手術支援ロボットに取り付けられた棒状部10の先端、言い換えるとX方向の正側の端部に設けられる円筒状または円柱状に形成された部材である。また、関節部30は、後述する関節部用ワイヤ61を操作することにより、Y方向への円弧状の屈曲、Z方向への円弧状の屈曲、および、Y方向およびZ方向を組み合わせた方向への円弧状の屈曲が可能とされたものである。
関節部30には、図9に示すように、外殻部(外殻部材)31と、芯材チューブ141と、樹脂チューブ151と、関節部用ワイヤ61と、が主に設けられている。外殻部131は、関節部30の外形を構成する円筒状に形成されたものであり、棒状部10および術具25に取り付けられるものである。外殻部131は、Y方向への円弧状の屈曲、Z方向への円弧状の屈曲、および、Y方向およびZ方向を組み合わせた方向への円弧状の屈曲が可能な構成を有するとともに、X方向への伸び縮みが許容された構成を有するものである。また、外殻部131を形成する材料としては、金属材料、または、樹脂材料を例示することができる。
外殻部131には、図9および図10に示すように、棒状部10が取り付けられる棒状部側端部32と、術具25が取り付けられる術具側端部33と、が設けられている。棒状部側端部32は、外殻部131におけるX方向の負側の端部であり、術具側端部33は、外殻部131におけるX方向の正側の端部である。棒状部側端部32および術具側端部33には、それぞれ、棒状部10および術具25の取付けに用いられる段差部34が設けられている。
外殻部131における棒状部側端部32および術具側端部33の間の領域は、円弧状に屈曲可能とされた領域である。本実施形態では、Y−Z平面にほぼ沿って延びる板状部材135が、外殻部131の長手方向(言い換えると、中心軸線CLにおける外殻部131に対応する部分)周りに回転しつつ棒状部10および術具25の一方から他方へ移動して(言い換えると、らせん状に)配置された構成である例に適用して説明する。なお、当該領域は、円弧状に屈曲可能であればよく、その具体的な形状を限定するものではない。
外殻部131には、図9および図10に示すように、外殻部131の長手方向(言い換えると、外殻部131が直線状に延びて配置されている場合にはX方向)に延びて外殻部131を貫通する第1貫通孔(空間)36および第2貫通孔37が設けられている。
第1貫通孔36は、中心軸線CLにおける外殻部131に対応する部分に沿って延びる貫通孔である。第1貫通孔36には、芯材チューブ141、樹脂チューブ151、および、術具用ケーブル121が配置可能とされている。また第1貫通孔36の内周面は、芯材チューブ141を周囲から支持している。
第2貫通孔37は、中心軸線CLを中心とした円周上であって、等間隔に離れた位置に設けられた貫通孔である。言い換えると、第2貫通孔37は、第1貫通孔36からY方向の正方向に離れた位置、負方向に離れた位置、第1貫通孔36からZ方向の正方向に離れた位置、負方向に離れた位置の合計4箇所に設けられた貫通孔である。4つの第2貫通孔37は、第2貫通孔37には、関節部用ワイヤ61が配置可能とされている。
第2貫通孔37における術具25側(X方向の正側)の端部には、その他の部分と比較して径が大きい拡径部38が形成されている。拡径部38には、関節部用ワイヤ61に設けられた係止端部62が配置される。
なお、本実施形態では、第2貫通孔37が4箇所に設けられている例に適用して説明するが、外殻部131を任意の方向へ屈曲させることができればよく、その数を限定するものではない。
芯材チューブ141は、図10から図12に示すように、外殻部131よりも外径が小さく形成された円筒状の部材であって、外殻部131の第1貫通孔36の内部に配置される部材である。芯材チューブ141は、外殻部131と同様に、Y方向への円弧状の屈曲、Z方向への円弧状の屈曲、および、Y方向およびZ方向を組み合わせた方向への円弧状の屈曲が可能な構成を有する。
また、芯材チューブ141は、外殻部131と比較して圧縮剛性が高く、X方向への圧縮力や引っ張り力による伸び縮みが小さいものである。例えば、芯材チューブ141を少なくともニッケルおよびチタンを成分として含む金属材料、より好ましくはニッケルチタン合金から形成することより、芯材チューブ141の圧縮剛性が高められている。
芯材チューブ141には、その側面(円周面)に周方向に延びる複数の切れ目であるスリット42が設けられている。芯材チューブ141の側面には中心軸線CL、言い換えるとX方向の同じ位置(同じ高さ)において、側面をほぼ半周にわたって延びる2つのスリット42が配置されている。当該2つのスリット42の間には、芯材チューブ141の側面の一部を構成する柱部43が形成されている。
上述の2つのスリット42の組(以下、「スリット42の組」とも表記する。)は、芯材チューブ141の長手方向である中心軸線CLへ、間隔Dを空けて並んで配置されている。間隔Dは、芯材チューブ141の棒状部10側の端部(X方向の負側の端部)から、術具25側の端部(X方向の正側の端部)にわたって同じ値となっている。
言い換えると、スリット42の組は、芯材チューブ141の長手方向に等間隔に並んで配置されている。スリット42の組は、2つのスリット42がY方向に並んで配置される組と、Z軸に並んで配置される組とに分かれる。Y方向に並んで配置される組と、Z軸に並んで配置される組と、は交互に並んで配置されている。
樹脂チューブ151は、図9および図10に示すように、円筒状に形成された部材であって、芯材チューブ141の内部に配置される部材である。樹脂チューブ151の内部には、術具用ケーブル121が挿通されている。
樹脂チューブ151は、芯材チューブ141を形成する材料と比較して、術具用ケーブル121に対する摩擦係数が小さな材料から形成されている。樹脂チューブ151を形成する材料としては、摩擦係数が小さく、耐熱性の高い材料、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を例示することができる。
また、樹脂チューブ151は、内部に配置される術具用ケーブル121が、関節部30の中心軸線CLと同軸またはその近傍(以下「中心軸線CL近傍」とも表記する。)に配置されるようにガイドするものでもある。例えば、関節部30が棒状部10と同軸に延びた姿勢(直線状に延びた姿勢)の場合には、X方向へ延びる中心軸線CLの近傍に配置されるようにガイドする。また、関節部30が屈曲した場合には、屈曲した関節部30の中心軸線CL近傍に配置されるようにガイドする。
また、図13に示すように、芯材チューブ141および樹脂チューブ151の間の隙間DAは、外殻部131および芯材チューブ141の間の隙間DCよりも小さくされている(隙間DA<隙間DC)。樹脂チューブ151および術具用ケーブル121の間の隙間DBは、外殻部131および芯材チューブ141の間の隙間DCよりも小さくされている(隙間DB<隙間DC)。
次に、上記の構成からなる医療用器具1における動作について説明する。具体的には、関節部30の屈曲動作および術具25の操作について図8および図9を参照しながら説明する
例えば、関節部30をY方向の正方向へ円弧状に屈曲させる場合には、4本の関節部用ワイヤ61のうち、Y方向に並んでいる一対の関節部用ワイヤ61(図9において断面で図示された関節部用ワイヤ61)の少なくとも一方が操作される。
具体的には、Y方向の正側に配置された関節部用ワイヤ61を、棒状部10側(X方向の負側)へ引っ張る操作が行われる。Y方向の負側に配置された関節部用ワイヤ61は、積極的に術具25側(X方向の正側)へ送り出す操作が行われてもよいし、関節部30の屈曲に伴って送り出されてもよい。さらに、関節部30の屈曲状態を制御するために、当該関節部用ワイヤ61を術具25側(X方向の正側)へ送り出しつつ、棒状部10側へ引っ張る張力が加えられてもよい。
関節部30は、関節部用ワイヤ61の操作により円弧状に屈曲する。このとき、芯材チューブ141の圧縮剛性により、関節部30が関節部用ワイヤ61の引っ張り操作によりX方向へ縮むことが抑制される。また、外殻部131よりも外径が小さく形成された芯材チューブ141を、外殻部131の第1貫通孔36の内部に配置しているため、屈曲による、関節部30における中心軸線CLに沿う部分の長さの変化が抑制される。
屈曲させた関節部30を、X方向へ延びた姿勢に戻す場合には、Y方向の負側に配置された関節部用ワイヤ61を、棒状部10側(X方向の負側)へ引っ張る操作が行われる。
関節部30を、Z方向へ円弧状に屈曲させる場合には、4本の関節部用ワイヤ61のうち、Z方向に並んでいる一対の関節部用ワイヤ61の少なくとも一方が操作される。また、Y方向およびZ方向を組み合わせた方向への円弧状の屈曲させる場合には、4本の関節部用ワイヤ61の少なくとも2つが操作される。
医療用器具1の術具25を操作する場合には、術具用ケーブル121を操作することにより行われる。例えば、術具用ケーブル121を棒状部10側(X方向の負側)へ引っ張る操作により行われる。術具用ケーブル121の操作方法は、術具25の種類に応じて適宜変更することができ、上述の操作方法に限定するものではない。
上記の構成によれば、外殻部131、芯材チューブ141、および、樹脂チューブ151を組み合わせることにより関節部30および術具25の操作性を確保しやすくなる。
具体的には、外殻部131および芯材チューブ141の組合せにより、関節部30は全体として円弧形状に屈曲しやすくなり、関節部30の操作性を確保しやすい。また、関節部30において圧縮剛性が不足することを抑制でき、術具25の操作性を確保しやすい。
また、樹脂チューブ151を組み合わせることにより、術具25の操作に用いる術具用ケーブル121を関節部30の中心軸線CL近傍に配置させやすくなる。これにより、関節部30が屈曲した際に術具用ケーブル121の経路長の変化を抑制しやすくなり、術具25の操作性を確保しやすい。さらに樹脂チューブ151は、術具用ケーブル121に対する摩擦係数が小さいため、術具用ケーブル121の操作が行いやすくなり、術具25の操作性を確保しやすい。
芯材チューブ141の長手方向である中心軸線CLに等間隔に並ぶ複数のスリット42を設けることにより、スリット42の間隔が不均一である場合と比較して、関節部30における長手方向の柔軟性を均一にしやすくなり、関節部30の操作性を確保しやすくなる。
外殻部131を帯状に形成された外殻板をらせん状に巻いて形成することにより、例えば、円板状に形成された外殻板を長手方向に並べて配置した場合と比較して、関節部30の長手方向である中心軸線CL方向の寸法を短くしやすい。
少なくともニッケルおよびチタンを成分として含む金属材料から芯材チューブ141を形成することにより、その他の金属材料から芯材チューブ141を形成する場合と比較して、芯材チューブ141の圧縮剛性および屈曲柔軟性を確保しやすくなる。
芯材チューブ141および樹脂チューブ151の間の隙間DAを、外殻部131および芯材チューブ141の間の隙間DCよりも小さくすることにより、隙間DCよりも大きくする場合と比較して、関節部30を屈曲させやすくなり、関節部30の操作性を確保しやすくなる。
樹脂チューブ151および術具用ケーブル121の間の隙間DBを、外殻部131および芯材チューブ141との間の隙間DCよりも小さくすることにより、隙間DCよりも大きくする場合と比較して、関節部30を屈曲させた際に術具用ケーブル121の経路長の変化を抑制しやすくなり、術具25の操作性を確保しやすくなる。
<鉗子装置Kの関節部30での屈曲動作>
上述の構成により、図6に示す鉗子装置Kは、例えば、関節部30をY方向の正方向へ円弧状に屈曲させたり、Y方向の負方向へ円弧状に屈曲させたり、Z方向の正方向へ円弧状に屈曲させたり、Z方向の負方向へ円弧状に屈曲させたりすることが可能となる。
<鉗子装置Kのリンク機構による把持動作>
上述の構成により、図7に示す鉗子装置Kは、術具用ケーブル121と把持ユニット27とを接続するリンク機構40により、術具用ケーブル121が矢印α1方向へ送り出されると、把持部27bが矢印β1方向へ移動する。その結果、把持ユニット27の把持部27a、27bが開く。
一方、術具用ケーブル121が矢印α2方向へ引っ張られると、把持部27bが矢印β2方向へ移動する。その結果、把持ユニット27の把持部27a、27bが閉じ、その際にモノを把持することができる。
<鉗子装置Kにおける術具用ケーブル121および関節部用ワイヤ61と、ハウジング20におけるケーブル35bおよびワイヤ35a、35cとの関係>
鉗子装置には1本のケーブルと4本の関節部用ワイヤ61が用いられており、それぞれの役割が異なる。例えば、術具用ケーブル121は、ハウジング20におけるケーブル35bがシャフト111内を通って延びたものである。Y方向に並んでいる一対の関節部用ワイヤ61は、ハウジング20における一対のワイヤ35aがシャフト111内を通って延びたものである。Z方向に並んでいる一対の関節部用ワイヤ61は、ハウジング20における一対のワイヤ35cがシャフト111内を通って延びたものである。
そして、空気圧アクチュエータのようなピストンが直線的に動く動力部104の駆動力によって、ハウジング20における駆動子31が直線的に移動する。その結果、ワイヤが所定方向に引っ張られることで、鉗子装置の屈曲動作が可能となる。また、ケーブルが所定方向に送り出されたり引っ張られたりすることで、鉗子装置の把持動作が可能となる。本実施形態に係る術具100は、2本(2組)のワイヤと1本のケーブルを介して、鉗子装置Kの各部の動きが制御される。
<作用および効果>
本実施形態に係る術具100は、屈曲動作および把持部の開閉動作が可能な鉗子装置Kと、外部から駆動力が伝達される駆動子31a、31b、31cと、駆動子31a、31b、31cにそれぞれ固定され、駆動子31a、31b、31cの直線的な動きを鉗子装置Kへ伝達する、ワイヤ35a、ケーブル35b、ワイヤ35cを備える。鉗子装置Kは、ワイヤ35a、35cが引かれることで屈曲動作を行う関節部30と、ケーブル35bが移動することで開閉動作を行うリンク機構40と、を備える。
これにより、駆動子31a、31b、31cの直線的な動きをワイヤ35a、35cおよびケーブル35bで鉗子装置Kへ伝達できる。一方、ワイヤ35a、35cが引かれることで屈曲動作が行われる。また、ケーブル35bが移動することで開閉動作が行われる。また、複数のワイヤ35a、35cおよびケーブル35bが伝達する複数の駆動子31a、31b、31cの動きは、直線的であるため、駆動子31a、31b、31cの構成を簡素化できる。
また、本実施の形態に係る複数の被駆動部は、駆動子31a、駆動子31bおよび駆動子31cである。また、本実施形態に係る複数の索状体は、駆動子31aに固定されている屈曲動作用のワイヤ35a、駆動子31bに固定されている開閉動作用のケーブル35bおよび駆動子31cに固定されている屈曲動作用のワイヤ35cである。これにより、駆動子31c、31b、31cの動きを個別に制御することで、鉗子装置Kの屈曲動作や開閉動作を独立して制御できる。
駆動子31a、31b、31cは、それぞれが直線的に動く第1方向(図4に示すZ方向)が平行であり、第1方向に対して交差する第2方向(図4に示すX方向)に並んで配置されている。これにより、駆動子31a、31b、31cの直線的な動きが他の駆動子の動きを妨げずにすむ。また、駆動子31a、31b、31cが第2方向に並んで配置されているため、複数の駆動子31a、31b、31cのレイアウトが容易である。
鉗子装置Kは、ワイヤ35aおよびワイヤ35cの動きにより、第1の屈曲動作と、第1の屈曲動作と異なる方向へ屈曲する第2の屈曲動作と、を実現し、ケーブル35bの動きにより開閉動作を実現する、ように構成されている。これにより、鉗子装置Kによる複雑な動作が複数のワイヤやケーブルの直線的な動きで実現できる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本発明は、医療用の術具に関する。
27…把持ユニット、27a,27b…把持部、30…関節部、31a,31b,31c…駆動子、35,35a…ワイヤ、35b…ケーブル、35c…ワイヤ、40…リンク機構、61…関節部用ワイヤ、100…術具、102…アダプタ、103…動力伝達部、104…動力部、111…シャフト、121…術具用ケーブル。

Claims (4)

  1. 屈曲動作および把持部の開閉動作が可能な鉗子装置と、
    外部から駆動力が伝達される複数の被駆動部と、
    前記複数の被駆動部にそれぞれ固定され、該複数の被駆動部の直線的な動きを前記鉗子装置へ伝達する複数の索状体と、を備え、
    前記鉗子装置は、前記複数の索状体のうち屈曲動作用索状体が引かれることで前記屈曲動作を行う関節部と、前記複数の索状体のうち開閉動作用索状体が移動することで前記開閉動作を行うリンク機構と、を備えることを特徴とする術具。
  2. 前記複数の被駆動部は、第1の被駆動部と、第2の被駆動部と、第3の被駆動部と、を有し、
    前記複数の索状体は、前記第1の被駆動部に固定されている第1の屈曲動作用ワイヤと、前記第2の被駆動部に固定されている開閉動作用ケーブルと、前記第3の被駆動部に固定されている第2の屈曲動作用ワイヤと、を有することを特徴とする請求項1に記載の術具。
  3. 前記第1の被駆動部、第2の被駆動部および第3の被駆動部は、
    それぞれが直線的に動く第1方向が平行であり、前記第1方向に対して交差する第2方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の術具。
  4. 前記鉗子装置は、
    前記第1の屈曲動作用ワイヤおよび前記第2の屈曲動作用ワイヤの動きにより、
    第1の屈曲動作と、
    前記第1の屈曲動作と異なる方向へ屈曲する第2の屈曲動作と、を実現し、
    前記開閉動作用ケーブルの動きにより前記開閉動作を実現する、
    ように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の術具。
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