JPWO2018207799A1 - マニピュレータ - Google Patents

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純平 荒田
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Abstract

板ばねの押し引きにより板ばねを変形させて作動部を多自由度で動作させるマニピュレータは、横板ばねと、湾曲縦板ばねと、軸体と、作動部と、を含む可撓作動体(第1可撓作動体、第2可撓作動体)を、一対備える。一対の可撓作動体は、一方の第1可撓作動体に対して他方の第2可撓作動体が反対となるように重ねられ、それぞれの軸体を貫通したピンによって回転自在に連結される。ピンの両端を支持するホルダには、一対の可撓作動体のそれぞれの横板ばねを平行に挟むとともに、横板ばねと同方向に延在する一対の外側横板ばね(第1外側横板ばね、第2外側横板ばね)が一体的に形成される。

Description

本開示は、マニピュレータに関する。
近年、外科手術の一手法として、例えば腹腔鏡下手術に代表される低侵襲手術が注目されている。低侵襲手術では、体表に開けた5〜10mm程度の狭小な切開孔を通じて内視鏡や鉗子等の手術器具が挿入され、体の内部で手術が行われる。従って、通常の外科手術(例えば開胸手術や開腹手術)に比べて、手術時の患者の体に対するダメージや手術後の痛みの狭小化が可能という利点がある。
低侵襲手術に用いられる鉗子は、患者の体の切開孔によりその姿勢を拘束されるため、患部に対して限られた方向からのアプローチしかできない。このような条件下で把持、結紮等の作業を簡便に行うために、鉗子の先端部分を複数の方向に屈曲する屈曲鉗子(つまり、多自由度マニピュレータ)の開発要請がある。
この種の多自由度マニピュレータの製品としては、例えばインテュイティブ・サージカル社の「da Vinci surgical system」が知られている(非特許文献1参照)。非特許文献1の多自由度マニピュレータでは、駆動装置からの動力伝達手段としてワイヤーが採用されている。ワイヤーを駆動装置で巻き上げることで、関節の屈曲や把持部の開閉などを実現している。
また、多自由度マニピュレータに関する先行技術としては、例えば特許文献1などが挙げられる。特許文献1に開示される多自由度マニピュレータでは、駆動装置からの動力伝達手段としてリンク機構が採用されている。
日本国特許第4460890号公報
Gary S. Guthart and J. Kenneth Salisbury, Jr., "The Intuitive(TM) Telesurgery System: Overview and Application", Proceedings of the 2000 IEEE International Conference on Robotics & Automation San Francisco, CA April 2000, pp. 618-621, 2000
しかしながら、非特許文献1において採用されている動力伝達の手法としてのワイヤー駆動には次のような問題がある。
第一に、ワイヤーは「伸び」や「切れ」等のおそれがあるため、頻繁に交換しなければならない。例えば上述した「 da Vinci surgical system」では、約10回の手術につきワイヤー交換が必要となる。しかも、ワイヤーは複数のギアやプーリに巻回されているため、取り外しや装着に非常な手間を要する。これにより、ランニングコスト及びメンテナンス負荷の増大を招いている。
第二に、ワイヤーは伸縮するため、関節や把持部の制御精度に限界がある。また、ワイヤーは一方向(引き方向)にしか動力を伝達できないという欠点もある。
第三に、ワイヤーは滅菌・洗浄が難しいという問題がある。このため、従来の多自由度マニピュレータでは、術前、術後の滅菌・洗浄作業が非常に煩雑である。
また、特許文献1において採用されている動力伝達の手法としてのリンク機構には次のような問題がある。
第一に、複数のリンクからなる複数のリンク機構を備えた場合、部品点数が増え、小型化、軽量化が困難となり、製品コストが増大する。
第二に、複数のリンク機構によって回転動作を行わせると、捕捉器具(例えば特許文献1の第1支持体16)の屈曲半径(言い換えると、首振り半径)が大きくなり、狭小な部位に対して行われる手術時の患部に近づくための滑らかな動きが困難となる。この不具合は、ギアやプーリを用いたワイヤー駆動においても同様に生じる。
これに加え、把持部を構成する部材が多くなると、必然的に接合部が増える。接合部が増えることは、例えば脳神経外科手術などへの適用では、把持部の細径化の障害となる。接合部は、マニピュレータが脳神経外科手術への適用を可能とする所定の外径(例えば4mm程度以下)であると、接合強度が確保しにくくなる。特に異種金属との接合性が良好でないチタンやチタン合金を素材に使用した場合、接合部が離脱する可能性もある。そのため、細径化が可能で、脳神経外科手術に適用可能な細径サイズにおいても構成部材に分離が生じにくい構造を実現したい要請がある。この要請に対する技術的な対策は上述した非特許文献1や特許文献1などの従来技術では考慮されていない。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、患部への処置を施す先端部への動力伝達手段としてワイヤーを廃止でき、少ない部品点数で小型化、軽量化、コスト低減が可能であり、更に、患部への容易なアプローチが可能となるマニピュレータを提供することを目的とする。
本開示は、矩形状の横板ばねと、前記横板ばねの板面に垂直な板面を有して起立しかつ前記横板ばねの長手方向一端に基端が接続され、前記横板ばねの板幅方向の一方に突出するとともに、前記横板ばねの長手方向に沿って延在しかつ延在方向先端が前記突出の方向と反対方向に曲がる屈曲部となる湾曲縦板ばねと、前記屈曲部の先端に接続され、前記横板ばねの板面に垂直な回転中心で支持されて回転自在となる軸体と、前記軸体の外周から半径方向に突出して設けられた作動部と、を含む一対の可撓作動体と、前記一対の可撓作動体のそれぞれの前記軸体を貫通し、前記一対の可撓作動体を前記回転中心で回転自在に連結するピンの両端を支持するホルダと、を備え、前記ホルダは、前記一対の可撓作動体のそれぞれの前記横板ばねを平行に挟み、前記横板ばねと同方向に延在する一対の外側横板ばねが前記ホルダと一体的に形成される、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、横板ばねと、湾曲縦板ばねと、軸体とが、同一面上で直列的に配置されて、可撓作動体が構成される。湾曲縦板ばねは、横板ばねに対し、板面が起立する向きで接続される。可撓作動体は、横板ばねの長手方向他端が、長手方向に沿う方向で押圧されると、軸体が上述の同一平面内で移動不能に支持されている場合、湾曲縦板ばねが更に湾曲する方向に変形する。横板ばねと湾曲縦板ばねの板面とが直交するので、湾曲縦板ばねの変形方向が90度変わる。湾曲縦板ばねは、この変形によって蓄えられた内部応力の殆どが弾性復元力となる。この弾性復元力の一部は、軸体に対し、モーメントを生じさせる軸体外周の接線方向の分力として作用する。
一対の可撓作動体は、湾曲縦板ばねの突出方向が逆向きとなるので、それぞれの横板ばねの長手方向他端(つまり、作動部側とは反対側)を同時に押したり引いたりすることにより、それぞれの作動部を接近離反させることができる。つまり、作動部が例えば腹腔鏡下手術における鉗子やピンセット等の捕捉器具であれば挟持が可能となる。また、このマニピュレータでは、一対の横板ばねの長手方向他端(つまり、作動部側とは反対側)を同時に逆方向に押したり引いたりすることにより、一対の作動部を軸体の回転中心を中心に同方向に回転させることができる。つまり、作動部が例えば腹腔鏡下手術における鉗子やピンセット等の捕捉器具であれば捕捉器具を閉じたまま正逆回転させることができる。
マニピュレータは、一対の横板ばねの外側に、これらを挟んで一対の外側横板ばねが配置される。つまり、一対の横板ばねと、一対の外側横板ばねとが4層に配置される。これらの一対の横板ばねと一対の外側横板ばねとは、それぞれ独立して押し引きされる。一対の外側横板ばねは、長手方向一端(つまり、作動部側)がホルダから延出する。マニピュレータは、一対の外側横板ばねがそれぞれ逆方向に押し引きされると、一対の外側横板ばねがともに一方の外側横板ばね側に傾く方向又は他方の外側横板ばね側に傾く方向に変形(屈曲)する。ホルダは、この一対の外側横板ばねの屈曲によって変位(傾動)する。この際、一対の外側横板ばねの間に配置されている一対の横板ばねも受動的に同方向に屈曲する。
そして、このマニピュレータでは、ホルダに、一対の外側横板ばねが一体的に形成される。即ち、ホルダは、ホルダ本体と外側横板ばねとが接合部を有さずに一体的に形成されている。ホルダは、固定具、加締め部、接着剤などによる接合部を有しない。従来、ホルダ本体をステンレス鋼、外側横板ばねをチタンやチタン合金で製作した場合、溶接の困難性からホルダ本体と外側横板ばねとはピン等により接続して一体化される(別々の部材が一つにまとめられる)。ホルダは、ホルダ本体に例えばピン等の固定具により一対の外側横板ばねのそれぞれを固定して一体化した場合、少なくとも5つの部品(一つのホルダ本体、二つの外側横板ばね、二つの固定具)が必要となる。これに対し、一体的に形成したホルダでは、一つの部品で済む。一体的に形成したホルダは、固定具等を用いた接合構造で生じる摩耗、ガタ、精度低下が生じない。また、血液等の体液が接合構造に侵入しなくなり、かつ洗浄も容易となり、十分に乾燥することで次回以降の手術等への使用も安心して行える。更に、複数の別部品を一体化した場合の個々の部品の小型化が必要なくなる。このため、同一サイズのマニピュレータを比較すれば、一体的に形成したホルダは、複数の小部品が無くなるので、強度低下のリスクや接合外れのリスクを回避できる。長期使用も可能となる。その結果、ホルダを一体的に形成したマニピュレータは、特に小型化が要求される脳神経外科手術等に適用される細径(外径4mm程度以下)の場合に、大きなメリットが生じる。
また、本開示は、一対の前記外側横板ばねは、前記ホルダが有する円筒外周面から母線に沿う方向で延出して前記円筒外周面と同一曲率半径の弧状外周面を有する、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、ホルダ本体が円筒外周面を有し、この円筒外周面から母線に沿う方向で一対の外側横板ばねを延出させている。円筒外周面とそれぞれの外側横板ばねの弧状外周面とは、同一曲率半径となる。即ち、ホルダ本体と一対の外側横板ばねとは、接合部を設けずに、同一の金属管材から加工することが可能となる。ホルダは、内外径が円形状の素材(金属管材)を用い、その一部分を除去し、他の部分を残すことにより、異なる剛性(ばね性)を所望の部位に発現させることができる。脳神経外科手術に適用するマニピュレータでは、外筒(外径4mm程度以下)の内側に挿入されるホルダの外径が3mm程度以下となる。このような細径サイズのチタンやチタン合金からなるホルダは、例えばワイヤーカット放電加工により金属管材を切断加工して製作できる。
また、本開示は、前記外側横板ばねの延在方向中央部には、前記外側横板ばねの長手方向両端よりも薄厚かつ幅狭の可撓部が形成される、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、それぞれの外側横板ばねには、延在方向中央部に、長手方向両端よりも薄厚かつ幅狭となる部位(即ち、可撓部)が形成される。この可撓部は、長手方向両端よりも断面積が小さくなる。このため、外側横板ばねは、長手方向両端に作用する応力が、この延在方向中央部の可撓部に集中して撓み(弾性変形)が生じる。このように、ホルダは、ホルダ本体と一体的に形成した外側横板ばねの肉厚及び板幅をコントロールすることにより、同一素材からなる単一部品でありながら、所望の位置のみにばね性を発現させることができる。
また、本開示は、一対の前記外側横板ばねは、延在方向の一部分が外筒の内壁面に接して前記外筒の内部に配置される、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、一対の外側横板ばねは、一方の外側横板ばね側に傾く方向又は他方の外側横板ばね側に傾く方向に変形(屈曲)する。一対の外側横板ばねは、外筒の内壁面に接しているので、外筒の内部では屈曲が規制される。一対の外側横板ばねは、殆どが外筒から突出した部分で屈曲する。このため、一対の外側横板ばねは、外筒の開口端を、屈曲の開始端と見なすことができる。つまり、外筒の開口部は、屈曲する側の外側横板ばねを支持する支点となる。このように、マニピュレータでは、外側横板ばねの一部分を外筒の内壁面にさせ、外筒の開口端を支点とする。これにより、外側横板ばねは、曲げ半径の無用な拡大を抑制できる。なお、この支点は、外側横板ばねが外筒の開口端から進退することにより、外側横板ばね上を移動する。
また、本開示は、前記外側横板ばね及び前記横板ばねは、延在方向に凹凸が隣接しない平滑面を延在方向中央部に有する、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、血液等の体液が、外側横板ばねや横板ばねに付着しにくくなる。また、付着した血液等の体液を、洗浄により外側横板ばねや横板ばねから除去し易くできる。また、特に外側横板ばねは、外筒の開口端からの進退が円滑となる。
また、本開示は、前記ホルダには、一対の前記可撓作動体のそれぞれの前記湾曲縦板ばねの湾曲外面に接する一対のガイドが設けられる、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、湾曲縦板ばねの更に湾曲する方向の変形が、湾曲外面に接するガイドによって規制される。これにより、軸体からの反力による湾曲縦板ばねの湾曲方向の変形が規制される。その結果、軸体へ大きなモーメントを作用させることが可能となる。
また、本開示は、前記ホルダが、金属及び樹脂の少なくとも一方により一体的に形成されている、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、ホルダが金属または樹脂により一体的に形成される。即ち、ホルダは、ホルダ本体と、一対の外側横板ばねとが金属または樹脂により一体的に形成される。本明細書において、一体的に形成とは、固定具(ボルトやナット、グロメットや鳩目、リベット)、加締め部、接着剤などにより接合した構造体を含まない。ホルダにおいて、一体的に形成とは、例えば素材である管材を切削加工、研削加工、放電加工(ワイヤーカット放電加工など)、レーザ加工することにより不要部分を除去し、所望形状の構造体(ホルダ)を得る製作法を挙げることができる。また、一体的に形成は、例えば樹脂材を金型に充填して成形し、所望の形状のホルダを得てもよい。この場合、二色成形やインサート成形が含まれる。このため、「一体的」は、「一つになって分けられない関係にある」点では「一体」と同義であるが、単一材料からなることは要件としていない。従って、一体的に形成したホルダは、別部材を使用して接合した固定部を有しない。
また、本開示は、前記ホルダは、前記ピンの一端を支持して前記一対の外側横板ばねの一方と一体的に形成される第1ホルダと、前記ピンの他端を支持して前記一対の外側横板ばねの他方と一体的に形成される第2ホルダとに分割される、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、分割された第1ホルダと第2ホルダとは、双方を一体的に連結する部分(即ち、ガイド)がなくなる。分割された第1ホルダと第2ホルダとでは、湾曲縦板ばねとガイドとが擦れ合うことによる摩擦を生じなくすることができる。これにより、分割された第1ホルダと第2ホルダによれば、作動部の傾動精度を向上させ、摩擦による湾曲縦板ばねの破壊を防止できる。また、分割された第1ホルダと第2ホルダによれば、ガイドにより連結された一体のホルダに比べ、製造が容易となる。更に、一体のホルダに比べ、ガイドとの摩擦がなくなるので、作動部の傾動を滑らかにすることができる。
また、本開示は、前記ピンの両端を前記第1ホルダ及び前記第2ホルダのそれぞれに固定する固定部は、前記外側横板ばねの延在方向に直交する幅寸法の約半分よりも大きい直径の円形状で形成される、マニピュレータを提供する。
このマニピュレータによれば、固定部が、外側横板ばねの幅寸法の半分よりも大きい直径の円形状で形成される。従って、第1ホルダと第2ホルダは、外側横板ばねの幅寸法の約半分または半分よりも小さい直径の固定部でピンの両端が固定される構造に比べ、保持板からのピンの抜けを大きな強度で規制できる。これにより、ガイドが廃止されることで増加するピンの両端と保持板との固定部に作用する応力に対応させて、ピンの固定強度を増強することができる。
本開示によれば、ワイヤーを廃止でき、少ない部品点数で小型化、軽量化、コスト低減が可能であり、しかも、患部への容易なアプローチが可能となる。
本実施の形態のマニピュレータの外観斜視図 図1に示したマニピュレータの先端部の要部拡大斜視図 図2に示した先端部の一部分を切り欠いた平面図 図2に示した先端部の一部分を切り欠いた側面図 図2に示した先端部を管軸を中心に時計回りに90度回転した斜視図 図5に示した先端部の外筒を省略した斜視図 図6に示した先端部のホルダを省略した斜視図 図7に示した一方の可撓作動体の斜視図 図8に示したピンを省略した第1可撓作動体の平面図 図5に示したホルダの斜視図 作動部の変位方向の説明図 一対の横板ばねによる作動部の変位方向を表す動作説明図 一対の外側横板ばねによる作動部の変位方向を表す動作説明図 作動部が開いたマニピュレータの要部拡大斜視図 作動部が−Y方向に回転したマニピュレータの要部拡大斜視図 作動部がX方向に変位したマニピュレータの要部拡大斜視図 作動部が開いてX方向に変位したマニピュレータの要部拡大斜視図 変形例のマニピュレータの先端部の要部拡大斜視図 図18に示したマニピュレータの側断面図
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係るマニピュレータを具体的に開示した実施の形態(以下、本実施の形態という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。なお、以下の本実施の形態において、本開示に係るマニピュレータは、例えば低侵襲手術手技における腹腔鏡下手術或いは脳神経外科手術に用いるマニピュレータを例示して説明する。
図1は、本実施の形態のマニピュレータ11の外観斜視図である。
本実施の形態のマニピュレータ11は、マニピュレータ駆動ユニット13に取り付けられる。マニピュレータ駆動ユニット13は、リンクユニット(図示略)に固定される。マニピュレータ11は、リンクユニットに固定されるトロッカー(図示略)に、先端側が挿入される。マニピュレータ11は、トロッカーとともに、リンク駆動ユニット(図示略)により駆動されるリンクユニットによって、1つの回転中心を中心に、多自由度で移動する。
マニピュレータ11は、マニピュレータ駆動ユニット13に設けられる回転駆動装置15によって、トロッカーの内側で回転する。また、マニピュレータ11の先端側に設けられた作動部17は、マニピュレータ駆動ユニット13に設けられたスライド駆動装置19によって多自由度で動作する。少なくとも1つの作動部17は、エンドエフェクタを構成する。エンドエフェクタとは、手術器具の実際の作業部分を意味し、例えばクランプ、捕捉器具、はさみ、ホッチキス、持針器を含む。一対の作動部17は、例えばクランプ、捕捉器具、はさみ、ホッチキスなどのエンドエフェクタとして用いることができる。1つの作動部17は、例えば持針器などのエンドエフェクタとして用いることができる。本実施形態において、エンドエフェクタは、1つの作動部17によって構成可能な捕捉器具としても使用可能ではあるが、より具体的に説明するために、一対の作動部17によって構成される捕捉器具を例示して説明する。
例えば標準の腹腔鏡下手術において、マニピュレータ11は、腹部の小さい(およそ1/2インチ)切り口に通した上述のトロッカーを介して挿入が行われる。外科医は、マニピュレータ11を介して内部の手術部位に配置したエンドエフェクタを腹部の外側から操作する。外科医は腹腔鏡から内視鏡(図示略)によって撮像された手術部位の画像を表示するモニタ(図示略)で、処置を観察する。同様の内視鏡手技は、例えば、関節鏡、腹膜後腔鏡、骨盤鏡(pelviscopy)、腎盂鏡、膀胱鏡、脳槽鏡(cisternoscopy)、洞房鏡(sinoscopy)、子宮鏡、及び尿道鏡などにおいて採用される。
マニピュレータ11は、外筒21を有する。外筒21は、例えばステンレス鋼管により構成され、外径6mmで形成される。脳神経外科手術に適用のマニピュレータ11は、外筒21が、より細径(外径4mm程度以下)で形成される。上述した非特許文献1の「da Vinci surgical system」システムにおける外径8.5mmの外筒21よりも細径で形成されている。マニピュレータ11は、作動部17の先端からマニピュレータ駆動ユニット13までの距離が125〜300mmで形成される。なお、外筒21の外周は、更にシースによって覆われてもよい。
外筒21の挿入方向基端側(つまり、作動部側とは反対側)には、エンドキャップ23が固定される。マニピュレータ11は、マニピュレータ駆動ユニット13に設けられた回転駆動装置15によりエンドキャップ23が回転することで、図2のe方向に一体回転する。エンドキャップ23の挿入方向前側(つまり、作動部側)には、ストッパ25が固定される。ストッパ25は、マニピュレータ駆動ユニット13に係合してマニピュレータ11の長手方向の移動を規制する。エンドキャップ23とストッパ25との間には、基端側(つまり、作動部側とは反対側)より第1外側スライダ27、第1スライダ29、第2スライダ31、第2外側スライダ33の4つのスライダが外筒21の長手方向にそれぞれ移動自在に設けられている。これら4つのスライダ(つまり、第1外側スライダ27、第1スライダ29、第2スライダ31、第2外側スライダ33)は、外筒21に挿入されて先端(つまり、作動部側)に向かって長尺となる第1外側スライダシャフト35、第1スライダシャフト37、第2スライダシャフト39、第2外側スライダシャフト41のそれぞれ(図4参照)に連結される。
第1外側スライダシャフト35、第1スライダシャフト37、第2スライダシャフト39、第2外側スライダシャフト41のそれぞれは、スライド駆動装置19のボールねじが移動することで、第1外側スライダ27、第1スライダ29、第2スライダ31、第2外側スライダ33の移動によりそれぞれが独立して長手方向に移動(つまり、押し引き)される。外筒21の先端(つまり、作動部側)に設けられたエンドエフェクタは、これら4つのシャフトによって多自由度で動作する。
図2は、図1に示したマニピュレータ11の先端部の要部拡大斜視図である。
図3は、図2に示した先端部の一部分を切り欠いた平面図である。
図4は、図2に示した先端部の一部分を切り欠いた側面図である。
マニピュレータ11は、先端部が、一対の可撓作動体と、一対の外側横板ばねを一体的に形成したホルダ43と、ピン45と、によって構成される。本実施形態において、一対の可撓作動体は、第1可撓作動体47と、第2可撓作動体49とを有する。また、一対の外側横板ばねは、図4に示す第1外側横板ばね51と、第2外側横板ばね53とを有する。第1外側横板ばね51、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49、及び第2外側横板ばね53は、外筒21との長手方向に沿って長尺となるように形成され、長手方向一端が外筒21の内部から延出する。なお、本明細書中、一端側の方向とは、マニピュレータ11の先端側(つまり、作動部17の側)の方向である。第1外側横板ばね51、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49、及び第2外側横板ばね53は、長手方向他端から長手方向中間までが外筒21に収容される。
図4に示すように、外筒21の内部において、第1外側横板ばね51は、第1外側スライダシャフト35に接続される。第1可撓作動体47は、第1スライダシャフト37に接続される。第2可撓作動体49は、第2スライダシャフト39に接続される。第2外側横板ばね53は、第2外側スライダシャフト41に接続される。
図5は、図2に示した先端部を管軸を中心に時計回りに90度回転した斜視図である。
図6は、図5に示した先端部の外筒21を省略した斜視図である。
図5に示すように、一対の外側横板ばねである第1外側横板ばね51と第2外側横板ばね53は、延在方向の一部分が外筒21の内壁面に接して外筒21の内部に配置される。ホルダ43は、第1外側横板ばね51と第2外側横板ばね53により外筒21に支持される。図6に示すように、ホルダ43は、ピン45の両端を支持する。ピン45は、ホルダ43に軸方向の移動が規制されて支持される。このピン45は、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49を貫通する。
図7は、図6に示した先端部のホルダ43を省略した斜視図である。
図8は、図7に示した一方の可撓作動体の斜視図である。
マニピュレータ11は、板ばね(例えば後述する横板ばね55、第1外側横板ばね51、第2外側横板ばね53又はこれらの組み合わせ)の押し引きに基づいて、第1可撓作動体47の一部及び第2可撓作動体49の一部をそれぞれ変形させることで、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49のそれぞれの作動部17を多自由度で動作させる構成を有する。本実施形態において、エンドエフェクタは捕捉器具として説明するので可撓作動体として一対の第1可撓作動体47、第2可撓作動体49が用いられる。
一対の第1可撓作動体47、第2可撓作動体49は、作動部17と反対側の横板ばね55の端部に拡幅部57が形成される。拡幅部57は、板幅方向両側が外筒21の内面に接する。これにより、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49は、外筒内おける横板ばね55の板幅方向の移動が規制されている。
第1可撓作動体47、第2可撓作動体49は、同一の物体が上下反転させて用いられる。従って、以下では、第1可撓作動体47を可撓作動体の代表例として説明する。
図9は、図8に示したピン45を省略した第1可撓作動体47の平面図である。
図9に示すように、第1可撓作動体47は、横板ばね55と、湾曲縦板ばね59と、軸体61と、作動部17とが一体で形成される。第1可撓作動体47の材質としては、例えば生体適合性、広い弾性域、耐腐食性に優れるNi−Ti(ニッケルチタン)が用いられる。横板ばね55は、外筒21の長手方向に沿って長い矩形状に形成される。横板ばね55は、板ばね形状となっており、このような形状とすることで、変形の単一方向性が増加し、またねじれが抑制され、より高い位置決め精度でマニピュレータ11を動作させることが可能である。つまり、横板ばね55の形状により第1可撓作動体47の変形方向を制御し、エンドエフェクタの位置決めが可能である。横板ばね55は、例えば板厚を0.4mmで形成できる。なお、横板ばね55は、脳神経外科手術に適用の場合、板厚を0.25mmで形成することができる。
湾曲縦板ばね59は、横板ばね55の板面に垂直な板面を有して起立し、横板ばね55の長手方向一端に湾曲縦板ばね59の基端が接続される。湾曲縦板ばね59は、横板ばね55の板幅方向の一方(例えば図9の紙面左上側に向かう方向)に突出するとともに、横板ばね55の長手方向に沿って延在する。湾曲縦板ばね59は、延在方向先端が、湾曲部63の突出方向と反対方向に曲がる屈曲部の一例としてのR部65となる。湾曲縦板ばね59は、軸体61との接続部分にR部65を設けることにより、第1可撓作動体47の変形動作時に効率的な動力伝達が可能となり、変形動作を行い易くしている。湾曲縦板ばね59は、例えば湾曲部63の板厚を0.3mmで形成できる。なお、湾曲縦板ばね59は、脳神経外科手術に適用の場合、板厚を0.2mmで形成することができる。
第1可撓作動体47は、湾曲縦板ばね59のR部65の先端が軸体61の外周に接続される。軸体61は、横板ばね55の板面に垂直な回転中心67で支持されて回転自在となる。より具体的には、軸体61にはピン孔69が穿設される。このピン孔69に、回転中心67と同軸でピン45(図8参照)が挿入される。ピン45の両端は、ホルダ43によって支持される。ホルダ43は、一対の外側横板ばね(つまり、第1外側横板ばね51、第2外側横板ばね53)によって外筒21に支持される。
軸体61は、回転中心67から湾曲部63が突出する側の半径位置を0度とした場合、図9の反時計回りに略90度の位置の外周にR部65が接続される。R部65は、この外周の0度の位置から90度の位置で軸体61を巻くようにして接続されている。R部65は、例えば外周の0度の位置から120度の範囲で軸体61に接続することがスペース効率上、好ましい。
作動部17は、軸体61の外周に回転半径(つまり、半径方向)の外側に突出して設けられる。本実施形態において、作動部17は、基端がR部65の接続位置と略一致する軸体61の外周に接続される。捕捉器具を構成する作動部17は、回転中心67に沿う板幅を有し、突出先端に向かって板幅と板厚とが徐々に減少する略角錐形状で形成される。
また、図7に示すように、マニピュレータ11は、一方の第1可撓作動体47の湾曲部63の突出方向に対して、他方の第2可撓作動体49の湾曲部63の突出方向が反対となるように重ねられる。第1可撓作動体47と第2可撓作動体49とは、一対の軸体61が回転中心67に沿う方向で重ねられることで、一対の軸体61と、作動部17とが回転中心67に沿う方向に同一高さとなって組み立てられる。
第1可撓作動体47と第2可撓作動体49とは、双方の軸体61に貫通したピン45によって、同一の回転中心67で回転自在に連結される。一体に組み立てられた第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49は、第1可撓作動体47と第2可撓作動体49のそれぞれの横板ばね55の長手方向他端から長手方向中間までが外筒21の内部に収容される。
第1可撓作動体47と第2可撓作動体49とは、軸体同士が重ねられた状態で、それぞれの作動部17が、交差して配置される。従って、図9に示す第1可撓作動体47の作動部17は、図7に示す2つの作動部17が紙面下側を向く場合において図7に示す紙面右下側の作動部17となる。また、第2可撓作動体49の作動部17は、同様に図7に示す2つの作動部17が紙面下側を向く場合において図7に示す紙面左上側の作動部17となる。このため、一対の作動部17は、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49が同時に引っ張られることで、相互に接近する(つまり、把持する)方向に回転される。即ち、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49は、直線方向の力を、湾曲縦板ばね59によりピン45を中心としたモーメントに変換する。このため、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49は、押す場合に比べ、湾曲縦板ばね59に生じる座屈を回避して、大きな把持力を得ることができる。
また、第1可撓作動体47は、軸体61の回転中心67が、横板ばね55の板幅方向の中央を通る軸線の延長線上に配置される。つまり、第1可撓作動体47は、ほぼ直線状に配置された横板ばね55、軸体61及び作動部17から、湾曲縦板ばね59のみが片側から膨出した形状となる。
図10は、図5に示したホルダ43の斜視図である。
マニピュレータ11は、重ねられた一対の軸体61を貫通したピン45の両端を支持するホルダ43を備える。ホルダ43には、一対の可撓作動体(第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49)のそれぞれの横板ばね55を平行に挟むとともに、横板ばね55と同方向に延在する一対の外側横板ばね(第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53)が一体的に形成される。
ホルダ43は、金属及び樹脂の少なくとも一方により一体的に形成されている。本実施形態においてホルダ43には、第1可撓作動体47と同様に、例えば生体適合性、広い弾性域、耐腐食性に優れるNi−Ti(ニッケルチタン)が用いられる。ホルダ43は、ニッケルチタンの管材を素材にワイヤーカット放電加工することにより製作できる。マニピュレータ11は、脳神経外科手術に適用の場合、このホルダ43の素材には、外径3mm、内径1.4mmの管材が用いられる。
一対の外側横板ばねは、この管材からワイヤーカット放電加工により形成される。このことから、一対の外側横板ばね(第1外側横板ばね51、第2外側横板ばね53)は、ホルダ43が有するホルダ本体71の円筒外周面73から母線に沿う方向で延出して円筒外周面73と同一曲率半径の弧状外周面75を有する。
第1外側横板ばね51、第2外側横板ばね53は、同一形状のものが上下反転して形成される。以下、第1外側横板ばね51を外側横板ばねの代表例として説明する。
図4、図10に示すように、第1外側横板ばね51は、延在方向中央部に、外側横板ばねの長手方向両端よりも薄厚かつ幅狭の可撓部77が形成される。ホルダ43は、第1外側横板ばね51に可撓部77を形成することにより、この可撓部77に応力を集中させて第1外側横板ばね51を弾性変形可能としている。この可撓部77は、延在方向の長さが7mm程度、幅が1.4mm程度で形成される。
第1外側横板ばね51は、弧状外周面75と反対側が、対向平坦面79となる。第1外側横板ばね51は、このような形状とすることで、変形の単一方向性が増加し、また、ねじれが抑制され、より高い位置決め精度でマニピュレータ11を動作させることが可能となる。つまり、第1外側横板ばね51の形状により第1可撓作動体47の変形方向を制御し、エンドエフェクタの位置決めが可能である。
第1外側横板ばね51及び上述の横板ばね55は、延在方向に凹凸が隣接しない平滑面を延在方向中央部に有する。これにより、マニピュレータ11は、外筒21から露出する第1外側横板ばね51及び横板ばね55に、血液等の体液を付着し難くしている。また、平滑面を有する第1外側横板ばね51及び横板ばね55は、洗浄が良好に行える。
ホルダ43は、離間する一対の平行な保持板81を有する。1つの保持板81は、長円を長軸で回転して得られる回転体を、長軸に沿う面で切った先端湾曲面の半筒状に形成される。離間する一対の保持板81は、両側がそれぞれ側板83によって接続される。これにより、ホルダ43は、正面視で角穴状の内部空間を有する。上述のピン45は、両端が一対の保持板81に穿設されるピン支持孔85に固定される。ホルダ43は、この内部空間に、軸体61や、湾曲縦板ばね59を収容する。
また、ホルダ43には、一対の平行なガイド87が、それぞれの側板83から外筒21に向かって突出して形成される。一対のガイド87は、一対の第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49における湾曲縦板ばね59のそれぞれの湾曲外面89(図9参照)に接する。ガイド87は、湾曲縦板ばね59の湾曲外面89に外側から接することで、湾曲縦板ばね59の外側へ膨出する変形動作を規制するので、R部65へ動力を効果的に伝達することができ、変形動作が行い易くなる。
次に、マニピュレータ11のスライド駆動装置19及び回転駆動装置15を制御するコントロール部91について説明する。
マニピュレータ11は、図1に示すコントロール部91によって動作が制御される。コントロール部91は、制御コンピュータ93と、モータドライバ95とを有する。コントロール部91は、スライド駆動装置19と、回転駆動装置15との動作を制御する。スライド駆動装置19は、ボールねじ97と、DCモータ99とを備える。スライド駆動装置19は、図1に示す外筒21の長手方向における4つの第1外側スライダ27、第1スライダ29、第2スライダ31及び第2外側スライダ33の位置をそれぞれ制御する。スライド駆動装置19は、コントロール部91からの指示に基づき動作する。
回転駆動装置15は、ギヤユニット101と、DCモータ103とを備える。回転駆動装置15は、図1に示す外筒21の長手方向後端におけるエンドキャップ23の回転方向及び回転角度を制御する。回転駆動装置15は、コントロール部91からの指示に基づき動作する。
次に、マニピュレータ11の動作を説明する。
マニピュレータ11は、作動部17が外筒21に対して多自由度で動作する。即ち、一対の作動部17を接近離反(開閉等)させる方向(図2の矢印a方向)に移動できる。マニピュレータ11は、一対の作動部17を閉じたまま、軸体61の回転中心67を中心に正逆回転(図2の矢印b方向に回転)することができる。ホルダ43を外側横板ばねの屈曲の方向(図2の矢印c方向)に変位させることができる。ホルダ43を、外筒21の中心軸に沿う方向(図2矢印d方向)へ進退させることができる。なお、マニピュレータ11は、回転駆動装置15により、更にホルダ43及び外筒21をエンドキャップ23を介して一体回転(図2の矢印e方向)させることができる。
図11は、作動部17の変位方向の説明図である。
ここで、マニピュレータ11の先端部分における動作の説明を容易とするため動作の方向を定義する。なお、外筒21の先端面は、外筒21の中心軸に直交する面で、中心軸を中心とする円形状とする。このとき、外筒21の中心軸は、「Z軸」とする。ホルダ43が変位していない状態(図2に示す状態)のマニピュレータ11において、外筒21の先端面を含む面で、Z軸を通り、ピン45の回転中心67と同方向の軸を「X軸」とする。外筒21の先端面を含む面で、Z軸を通り、X軸に直交する軸を「Y軸」とする。回転中心67を回転することで開いた一対の作動部17の挟角は、「θ」とする。板ばねがX軸方向に撓み、ホルダ43が変位(傾動)したとき、ピン45の回転中心67とX軸とが成す角は、「φ」とする。このとき、ピン45の回転中心67とX軸とが交わる点は、屈曲中心Bとする。
マニピュレータ11は、外筒21の先端面とピン45までの距離が屈曲可能範囲となってエンドエフェクタを傾動する。外筒21の先端面からピン45の回転中心67までの距離P(図2参照)は、例えば7.5mmに設定される。この距離Pは、上述した「da Vinci surgical system」における同等の距離9mmよりも短い。これにより、エンドエフェクタが傾動する際の屈曲半径を小さくできる。このことは、例えば腹腔鏡下手術等の狭小な部位(つまり、患部)への滑らかなアプローチの容易性に寄与する。なお、この距離Pは、脳神経外科手術に適用のマニピュレータ11では、4.85mmに設定される。
図12は、一対の横板ばね55による作動部17の変位方向を表す動作説明図である。
図13は、一対の外側横板ばねによる作動部17の変位方向を表す動作説明図である。
図14は、作動部17が開いたマニピュレータ11の要部拡大斜視図である。
図15は、作動部17が−Y方向に回転したマニピュレータ11の要部拡大斜視図である。
マニピュレータ11は、図12に示すように、第1可撓作動体47の横板ばね55及び第2可撓作動体49の横板ばね55が同時に押される(つまり、作動部側に押される)と、一対の軸体61が逆方向に回転する。即ち、図14に示すように、一対の作動部17が開く。また、マニピュレータ11は、第1可撓作動体47の横板ばね55及び第2可撓作動体49の横板ばね55が同時に引っ張られる(つまり、作動部側とは反対側に引かれる)と、一対の軸体61が開き時とは逆方向に回転する。即ち、図2に示すように、一対の作動部17が閉じる。
マニピュレータ11は、第1可撓作動体47の横板ばね55が引かれ、第2可撓作動体49の横板ばね55が押されると、図15に示すように、一対の作動部17が、閉じたまま回転中心67を中心に図2の時計回りに回転し、−Y軸側に傾動する。また、マニピュレータ11は、第1可撓作動体47の横板ばね55が押され、第2可撓作動体49の横板ばね55が引っ張られると、一対の作動部17が、閉じたまま回転中心67を中心に図2の反時計回りに回転し、Y軸側に傾動する。
マニピュレータ11は、図13に示すように、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53が同時に押されると、一対の作動部17がZ方向に進出する。また、マニピュレータ11は、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53が同時に引っ張られると、一対の作動部17が−Z方向に後退する。なお、これらの進退動作時には、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49は、従動又は同時に押し引きされる。
図16は、作動部17がX方向に変位したマニピュレータ11の要部拡大斜視図である。
マニピュレータ11は、第1外側横板ばね51が押され、第2外側横板ばね53が引っ張られると、図16に示すように、一対の作動部17が、X軸側に傾動する。また、マニピュレータ11は、第1外側横板ばね51が引かれ、第2外側横板ばね53が押されると、一対の作動部17が、−X軸側に傾動する。
図17は、作動部17が開いてX方向に変位したマニピュレータ11の要部拡大斜視である。
マニピュレータ11は、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53の押し引き量を変更することで、屈曲中心B(図11参照)の移動が可能である。また、マニピュレータ11は、屈曲中心Bの移動と同時に、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49の押し引き量を変更することで、図17に示すように、一対の作動部17の開閉が可能である。
マニピュレータ11は、目標の屈曲角φに対して、制御コンピュータ93でマニピュレータ11の第1外側スライダ27、第1スライダ29、第2スライダ31及び第2外側スライダ33の送り量の目標値を求め、モータドライバ95から制御信号を送信し、スライド駆動装置19において、DCモータ99によりボールねじ97を駆動することで、マニピュレータ11の先端(つまり、エンドエフェクタであってより具体的には一対の作動部17)を動作させる。これにより、マニピュレータ11は、図17に示すように、エンドエフェクタを目標の屈曲角φに屈曲しながら、一対の作動部17を開閉することができる。更に、マニピュレータ11は、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53の押し引き量を変更しながら、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49の押し引き量を変更することで、エンドエフェクタの先端を、Z軸を中心に360度の任意な方向に旋回動作させることができる。
次に、上述したマニピュレータ11の構成の作用及び当該作用による効果を具体的に説明する。
本実施形態のマニピュレータ11では、横板ばね55と、湾曲縦板ばね59と、軸体61とが、同一面上で直列的に配置されて、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)が構成される。湾曲縦板ばね59は、横板ばね55に対し、板面が起立する向きで接続される。即ち、横板ばね55と湾曲縦板ばね59とは、板面が直交して接続される。軸体61は、横板ばね55の板面に垂直な回転中心67で回転自在に支持される。
可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、横板ばね55の長手方向他端が、長手方向に沿う方向で押圧されると、軸体61が上述の同一平面内で移動不能に支持されている場合、湾曲縦板ばね59が更に湾曲する方向に変形する。この変形は、湾曲縦板ばね59の弾性限度内で起こる。このため、可撓作動体には、伸びや収縮(永久ひずみ)が生じない。横板ばね55と湾曲縦板ばね59の板面とが直交するので、湾曲縦板ばね59の変形方向が90度変わる。これにより、湾曲縦板ばね59は、上述の同一平面に沿う変形が可能となる。湾曲縦板ばね59は、この変形によって蓄えられた内部応力の殆どが弾性復元力となる。この弾性復元力の一部は、軸体61に対し、モーメントを生じさせる軸体外周の接線方向の分力として作用する。なお、ホルダ43に、一対のガイド87が設けられたマニピュレータ11では、湾曲縦板ばね59の変形が主にR部65で起こることになる。
また、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、横板ばね55の長手方向他端が、長手方向に沿う方向で引っ張られると、湾曲縦板ばね59が湾曲を解消する方向(直線状に近づく方向)に変形する。湾曲縦板ばね59は、この変形によって蓄えられた弾性復元力の一部が、軸体61に対し、上述とは逆方向のモーメントを生じさせる軸体外周の接線方向の分力として作用する。その結果、軸体61は、横板ばね55の押し引きによって、軸体61に設けられた作動部17を、上述の回転中心67を中心に逆方向で回転動作させることが可能となる。
更に、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、横板ばね55が、表裏の板面側に変位する方向(図11のX軸側、−X軸側)の変形を許容する。これにより、可撓作動体は、作動部17の同方向の傾動を妨げることがない。
このように可撓作動体を用いたマニピュレータ11は、従来の常套手段であったワイヤーを廃止し、作動部17を多自由度で動作させることができる。
可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、ワイヤーのように伸びたり切れたりするおそれがない。よって、耐久性を向上でき、マニピュレータ11の交換回数を極めて少なくすることができる。可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、ワイヤーのように伸びないことから、作動部17の回転精度や位置精度を高めることができる。更に、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、単体の部材であるため、シンプルな機械構成が実現でき、滅菌や洗浄が極めて容易である。しかも、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、ワイヤーのようにギアやプーリに巻回する必要がないので、マニピュレータ11と駆動手段との着脱を簡易化・容易化できる。
また、可撓作動体(つまり、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49)は、リンク機構のように、複数のリンク、受動関節を用いる必要がない。よって、部品点数を少なくし、小型化、軽量化が容易となる。それに伴って製品コストの低減も容易となる。また、軽量化によってエンドエフェクタの移動質量が小さくなり、慣性力の低減が可能となる。これにより、エンドエフェクタの位置決め制御が容易となるとともに、位置決め精度を高めることができる。また、ワイヤーやプーリ、複数のリンクや受動関節を用いないので、作動部17を軸体61と共に変位させる際の屈曲半径を小さくできる。
マニピュレータ11は、一対の可撓作動体の湾曲縦板ばね59の突出方向が逆向きとなるので、それぞれの横板ばね55の長手方向他端を同時に押したり引いたりすることにより、それぞれの作動部17を接近離反させることができる。つまり、作動部17が捕捉器具であれば挟持が可能となる。作動部17がはさみであれば、切断が可能となる。マニピュレータ11は、一対の横板ばね55の長手方向他端を同時に逆方向に押したり引いたりすることにより、一対の作動部17を軸体61の回転中心67を中心に同方向に回転させることができる。つまり、作動部17が捕捉器具であれば捕捉器具を閉じたまま正逆回転させることができる。
また、マニピュレータ11は、一対の湾曲縦板ばね59が逆方向に突出する。これに対し、一対の可撓作動体のそれぞれの横板ばね55は、長手方向及び板幅方向にずれることなく重なる。マニピュレータ11は、横板ばね55の軸線の延長線上に1本のピン45によってそれぞれの軸体61の回転中心67が共用的に配置されかつ固定される。これにより、マニピュレータ11は、一対の湾曲縦板ばね59の湾曲方向突出端同士の突出幅を小さく抑制しながら、湾曲形状の確保が可能となる。
また、マニピュレータ11は、一対の横板ばね55が外筒21の中心軸を挟むようにして、一対の可撓作動体が重ねられる。マニピュレータ11は、更に、一対の横板ばね55の外側に、これらを挟んで一対の外側横板ばね(第1外側横板ばね51、第2外側横板ばね53)が配置される。つまり、外筒21には、一対の横板ばね55と、一対の外側横板ばねとが4層に配置される。これらそれぞれの板ばねは、独立して押し引きされる。一対の外側横板ばねは、長手方向一端がホルダ43に固定される。外筒21の先端面と、ホルダ43とは離間して配置される。従って、外筒21の先端面とホルダ43との間には、4層に重なる一対の横板ばね55と、それらを挟む一対の外側横板ばねとが露出する。
マニピュレータ11は、一対の外側横板ばねが逆方向に押し引きされると、一対の外側横板ばねがともに一方の外側横板ばね側に傾く方向、及び一対の外側横板ばねが共に他方の外側横板ばね側に傾く方向に変形(屈曲)する。ホルダ43は、この一対の外側横板ばねの屈曲によって変位する(つまり、傾動する)。この際、一対の外側横板ばねの間に配置されている一対の横板ばね55も同方向の屈曲を許容する。
このように、マニピュレータ11は、一対の可撓作動体における横板ばね55の長手方向他端を同時に押し引きすることにより、一対の作動部17を接近離反(開閉)させる方向a(図2参照)に移動できる(1自由度)。
一対の可撓作動体における横板ばね55の長手方向他端を逆方向に押し引きすることにより、一対の作動部17を、軸体61の回転中心67を中心に正逆方向b(図2参照)に回転することができる(2自由度)。
一対の外側横板ばねを逆方向に押し引きすることにより、ホルダ43(即ち、作動部17)を外側横板ばねの屈曲の方向c(図2参照)に変位させることができる(3自由度)。
また、一対の可撓作動体、及び一対の外側横板ばねの全てのばねを長手方向に沿って同方向へ押し引きすることにより、一対の作動部17を、外筒21の中心軸に沿う方向d(図2参照)へ進退させることができる(4自由度)。
更に、マニピュレータ11は、エンドキャップ23が回転することで、外筒21の管軸を中心としたe方向(図2参照)に一体回転する(5自由度)。
即ち、マニピュレータ11は、ワイヤーやリンク機構を用いずに、弾性体の変形を応用し、機械的な動力変換を行うことで、作動部17を多自由度(具体的には5自由度)に動作可能としている。
また、このマニピュレータ11では、湾曲縦板ばね59が更に湾曲する方向の変形が、湾曲外面89に接するガイド87によって規制される。これにより、軸体61からの反力による湾曲縦板ばね59の湾曲方向の変形が規制される。その結果、軸体61へ大きなモーメントを作用させることが可能となる。
そして、このマニピュレータ11では、ホルダ43に、一対の外側横板ばねが一体的に形成される。即ち、ホルダ43は、ホルダ本体71と外側横板ばねとが接合部を有さずに一体的に形成されている。ホルダ43は、固定具、加締め部、接着剤などによる接合部を有しない。従来、ホルダ本体71をステンレス鋼、外側横板ばねをチタンやチタン合金で製作した場合、溶接の困難性からホルダ本体71と外側横板ばねとはピン45等により接続して一体化される(別々の部材が一つにまとめられる)。ホルダ43は、ホルダ本体71に例えばピン45等の固定具により一対の外側横板ばねのそれぞれを固定して一体化した場合、少なくとも5つの部品(一つのホルダ本体71、二つの外側横板ばね、二つの固定具)が必要となる。これに対し、一体的に形成したホルダ43では、一つの部品で済む。一体的に形成したホルダ43は、固定具等を用いた接合構造で生じる摩耗、ガタ、精度低下が生じない。また、血液等の体液が接合構造に侵入しなくなり、かつ洗浄も容易となり、十分に乾燥することで次回以降の手術等への使用も安心して行える。更に、複数の別部品を一体化した場合の個々の部品の小型化が必要なくなる。このため、同一サイズのマニピュレータ11を比較すれば、一体的に形成したホルダ43は、複数の小部品が無くなるので、強度低下のリスクや接合外れのリスクを回避できる。長期使用も可能となる。その結果、ホルダ43を一体的に形成したマニピュレータ11は、特に小型化が要求される脳神経外科手術等に適用される細径(外径4mm程度以下)の場合に、大きなメリットが生じる。
また、マニピュレータ11では、ホルダ本体71が円筒外周面73を有し、この円筒外周面73から母線に沿う方向で一対の外側横板ばねを延出させている。円筒外周面73とそれぞれの外側横板ばねの弧状外周面75とは、同一曲率半径となる。即ち、ホルダ本体71と一対の外側横板ばねとは、接合部を設けずに、同一の金属管材から加工することが可能となる。ホルダ43は、内外径が円形状の素材(金属管材)を用い、その一部分を除去し、他の部分を残すことにより、異なる剛性(ばね性)を所望の部位に発現させることができる。脳神経外科手術に適用するマニピュレータ11では、外筒21(外径4mm程度以下)の内側に挿入されるホルダ43の外径が3mm程度以下となる。このような細径サイズのチタンやチタン合金からなるホルダ43は、例えばワイヤーカット放電加工により金属管材を切断加工して製作できる。
また、マニピュレータ11では、それぞれの外側横板ばねには、延在方向中央部に、長手方向両端よりも薄厚かつ幅狭となる部位(即ち、可撓部77)が形成される。この可撓部77は、長手方向両端よりも断面積が小さくなる。このため、外側横板ばねは、長手方向両端に作用する応力が、この延在方向中央部の可撓部77に集中して撓み(弾性変形)が生じる。このように、ホルダ43は、ホルダ本体71と一体的に形成した外側横板ばねの肉厚及び板幅をコントロールすることにより、同一素材からなる単一部品でありながら、所望の位置のみにばね性を発現させることができる。
また、一対の外側横板ばねは、延在方向の一部分が外筒21の内壁面に接して外筒21の内部に配置される。一対の外側横板ばねは、一方の外側横板ばね側に傾く方向又は他方の外側横板ばね側に傾く方向に変形(屈曲)する。一対の外側横板ばねは、外筒21の内壁面に接しているので、外筒21の内部では屈曲が規制される。一対の外側横板ばねは、殆どが外筒21から突出した部分で屈曲する。このため、一対の外側横板ばねは、外筒21の開口端を、屈曲の開始端と見なすことができる。つまり、外筒21の開口部は、屈曲する側の外側横板ばねを支持する支点となる。このように、マニピュレータ11では、外側横板ばねの一部分を外筒21の内壁面にさせ、外筒21の開口端を支点とする。これにより、外側横板ばねは、曲げ半径の無用な拡大を抑制できる。なお、この支点は、外側横板ばねが外筒21の開口端から進退することにより、外側横板ばね上を移動する。
そして、外側横板ばね及び横板ばね55は、延在方向に凹凸が隣接しない平滑面を延在方向中央部に有する。これにより、マニピュレータ11は、血液等の体液が、外側横板ばねや横板ばね55に付着しにくくなる。また、付着した血液等の体液を、洗浄により外側横板ばねや横板ばね55から除去し易くできる。また、特に外側横板ばねは、外筒21の開口端からの進退が円滑となる。
更に、マニピュレータ11では、湾曲縦板ばね59の更に湾曲する方向の変形が、湾曲外面89に接するガイド87によって規制される。これにより、軸体61からの反力による湾曲縦板ばね59の湾曲方向の変形が規制される。その結果、軸体61へ大きなモーメントを作用させることが可能となる。
また、マニピュレータ11では、ホルダ43が金属または樹脂により一体的に形成される。即ち、ホルダ43は、ホルダ本体71と、一対の外側横板ばねとが金属または樹脂により一体的に形成される。本明細書において、一体的に形成とは、固定具(ボルトやナット、グロメットや鳩目、リベット)、加締め部、接着剤などにより接合した構造体を含まない。ホルダ43において、一体的に形成とは、例えば素材である管材を切削加工、研削加工、放電加工(ワイヤーカット放電加工など)、レーザ加工することにより不要部分を除去し、所望形状の構造体(ホルダ43)を得る製作法を挙げることができる。また、一体的に形成は、例えば樹脂材を金型に充填して成形し、所望の形状のホルダ43を得てもよい。この場合、二色成形やインサート成形が含まれる。このため、「一体的」は、「一つになって分けられない関係にある」点では「一体」と同義であるが、単一材料からなることは要件としていない。従って、一体的に形成したホルダ43は、別部材を使用して接合した固定部を有しない。
次に、上記した本実施の形態のマニピュレータ11の変形例を説明する。
図18は、変形例のマニピュレータ111の先端部の要部拡大斜視図である。なお、変形例のマニピュレータ111において本実施の形態と同等の部材若しくは部位には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
マニピュレータ111は、上記のホルダ43が、第1ホルダ113と第2ホルダ115とに分割される。第1ホルダ113は、ピン45の一端を支持して一対の外側横板ばねの一方である第1外側横板ばね51と一体的に形成される。第2ホルダ115は、ピン45の他端を支持して一対の外側横板ばねの他方である第2外側横板ばね53と一体的に形成される。
マニピュレータ111は、上記のホルダ43から、側板83及びガイド87がなくなることで、第1ホルダ113と第2ホルダ115とに分離されている。
また、マニピュレータ111は、ピン45の両端を第1ホルダ113及び第2ホルダ115のそれぞれに固定する固定部117が、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53の延在方向に直交する幅寸法W(図3参照)の約半分(例えばW/2の長さ)よりも大きい直径D(図18参照)の円形状で形成されている。
この固定部117は、ピン45の外径より大きいことが好ましい。固定部117は、例えばピン45の一端に形成されたボルトやリベットなどの頭部形状や、ピン45の他端に係合、接着、ろう付け、或いは溶接により固定されるナット形状のものとすることができる。第1ホルダ113及び第2ホルダのそれぞれの保持板81には、固定部117を内方に嵌めて表面を保持板81と同一表面とする凹部が形成されることが好ましい。
また、マニピュレータ111は、外筒21の先端にばね分配部119が設けられている。ばね分配部119には、外筒21と同軸でガイド孔121が貫通して形成される。ガイド孔121には、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49のそれぞれの横板ばね55が挿通される。ガイド孔121は、挿通された横板ばね55の外筒21における半径方向に変位する偏芯を抑制する。
また、外筒21は、先端にばね分配部119が設けられることにより、先端の開口に、ばね分配部119を挟んで一対のばね位置規制間隙123が形成される。一対のばね位置規制間隙123のそれぞれには、第1外側横板ばね51と第2外側横板ばね53とが挿通される。ばね位置規制間隙123は、外筒21の半径方向内側への第1外側横板ばね51と第2外側横板ばね53の変位を規制する。
図19は、図18に示したマニピュレータの側断面図である。ばね分配部119は、外筒21と一体で形成することができる。また、ばね分配部119は、外筒21と別体で形成したものを係合、接着、ろう付け、或いは溶接により固定してもよい。ばね分配部119は、外筒21と別体で設ける場合には、外筒21の内壁面に固定するための鍔部125を形成することにより、固定代を確保することができる。
なお、第1可撓作動体47、第2可撓作動体49は、ピン45の貫通するそれぞれの軸体61の間に、スペーサ127が配置されていてもよい。スペーサ127は、第1可撓作動体47と第2可撓作動体49が開閉する際の軸体61同士の相対回転による摩擦を軽減し、開閉動作を滑らかにすることができる。
次に、変形例のマニピュレータ111の作用を説明する。
この変形例のマニピュレータ111では、ホルダ43が、第1ホルダ113と第2ホルダ115とに分割される。分割された第1ホルダ113と第2ホルダ115とは、可撓作動体のそれぞれの横板ばね55を平行に挟む。第1ホルダ113と第2ホルダ115との間には、一対の横板ばね55に接続するそれぞれの湾曲縦板ばね59が配置される。それぞれの湾曲縦板ばね59は、一対の横板ばね55のそれぞれにより、異なる向きに押し引きされる。マニピュレータ111は、図12に示したように、一対の横板ばね55の異なる向きの押し引きにより作動部17がY方向、−Y方向に変位する。この際、湾曲縦板ばね59は、傾動方向と反対側の一方が、外側に変形して膨出する場合がある。外側に膨出した湾曲縦板ばね59は、湾曲外面89が、ホルダ43のガイド87(図2参照)と接触することがある。湾曲外面89は、ガイド87と擦れ合うことにより摩擦が生じる。この摩擦が過大な場合、作動部17の傾動精度を低下させたり、湾曲縦板ばね59を破壊したりする可能性がある。
これに対し、ホルダ43を第1ホルダと第2ホルダとに分割したマニピュレータ111は、双方を一体的に連結していたガイド87がなくなる。このため、分割された第1ホルダ113と第2ホルダ115とでは、湾曲縦板ばね59とガイド87とが擦れ合うことによる摩擦が生じない。これにより、マニピュレータ111によれば、作動部17の傾動精度を向上させ、摩擦による湾曲縦板ばね59の破壊を防止できる。また、マニピュレータ111によれば、ガイド87により連結された一体のホルダ43を有する構造に比べ、製造が容易となる。更に、一体のホルダ43に比べ、ガイド87との摩擦がなくなるので、作動部17の傾動を滑らかにすることができる。
また、このマニピュレータ111では、分割された第1ホルダ113と第2ホルダ115の先端(保持板81)同士をピン45が貫通する。ピン45の両端は、それぞれが固定部117により保持板81に固定される。この固定部117は、外側横板ばねの延在方向に直交する幅寸法Wの約半分(例えば、半分W/2)よりも大きい直径Dの円形状で形成される。従って、第1ホルダ113と第2ホルダ115は、外側横板ばねの幅寸法Wの半分W/2よりも小さい直径の固定部でピン45の両端が固定される構造に比べ、保持板81からのピン45の抜けを大きな強度で固定できる。これにより、ガイド87が廃止されることで増加するピン45の両端と保持板81との固定構造に作用する応力に対応させて、ピン45の固定強度を増強することができる。
また、このマニピュレータ111では、外筒21の先端にばね分配部119を設けたので、第1可撓作動体47及び第2可撓作動体49のそれぞれの横板ばね55をガイド孔121に挿通する。これと同時に、第1外側横板ばね51と第2外側横板ばね53とを一対のばね位置規制間隙123のそれぞれに挿通してガイドすることができる。これにより、一対の横板ばね55や、第1外側横板ばね51及び第2外側横板ばね53における外筒21の半径方向への変位を抑制することができる。その結果、作動部17の開閉や傾動の動作精度を高めることができる。
従って、本実施の形態に係るマニピュレータ11によれば、ワイヤーを廃止でき、少ない部品点数で小型化、軽量化、コスト低減が可能であり、しかも、患部への容易なアプローチが可能となる。
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例又は組み合わせ例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
尚、上述した実施の形態では、マニピュレータが可撓作動体を3つ以上有してもよい。
なお、本出願は、2017年5月8日出願の日本特許出願(特願2017−092574)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
本開示は、患部への処置を施す先端部への動力伝達手段としてワイヤーを廃止でき、少ない部品点数で小型化、軽量化、コスト低減が可能であり、更に、患部への容易なアプローチが可能となるマニピュレータとして有用である。
11 マニピュレータ
17 作動部
21 外筒
43 ホルダ
45 ピン
47 第1可撓作動体(可撓作動体)
49 第2可撓作動体(可撓作動体)
51 第1外側横板ばね(外側横板ばね)
53 第2外側横板ばね(外側横板ばね)
55 横板ばね
59 湾曲縦板ばね
61 軸体
65 R部(屈曲部)
67 回転中心
73 円筒外周面
75 弧状外周面
77 可撓部
87 ガイド
89 湾曲外面
111 マニピュレータ
113 第1ホルダ
115 第2ホルダ
117 固定部

Claims (9)

  1. 矩形状の横板ばねと、
    前記横板ばねの板面に垂直な板面を有して起立しかつ前記横板ばねの長手方向一端に基端が接続され、前記横板ばねの板幅方向の一方に突出するとともに、前記横板ばねの長手方向に沿って延在しかつ延在方向先端が前記突出の方向と反対方向に曲がる屈曲部となる湾曲縦板ばねと、
    前記屈曲部の先端に接続され、前記横板ばねの板面に垂直な回転中心で支持されて回転自在となる軸体と、
    前記軸体の外周から半径方向に突出して設けられた作動部と、を含む一対の可撓作動体と、
    前記一対の可撓作動体のそれぞれの前記軸体を貫通し、前記一対の可撓作動体を前記回転中心で回転自在に連結するピンの両端を支持するホルダと、を備え、
    前記ホルダは、前記一対の可撓作動体のそれぞれの前記横板ばねを平行に挟んで収容し、
    前記横板ばねと同方向に延在する一対の外側横板ばねが前記ホルダと一体的に形成される、
    マニピュレータ。
  2. 一対の前記外側横板ばねは、前記ホルダが有する円筒外周面から母線に沿う方向で延出して前記円筒外周面と同一曲率半径の弧状外周面を有する、
    請求項1に記載のマニピュレータ。
  3. 前記外側横板ばねの延在方向中央部には、前記外側横板ばねの長手方向両端よりも薄厚かつ幅狭の可撓部が形成される、
    請求項1又は2に記載のマニピュレータ。
  4. 一対の前記外側横板ばねは、延在方向の一部分が外筒の内壁面に接して前記外筒の内部に配置される、
    請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のマニピュレータ。
  5. 前記外側横板ばね及び前記横板ばねは、延在方向に凹凸が隣接しない平滑面を延在方向中央部に有する、
    請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のマニピュレータ。
  6. 前記ホルダには、一対の前記可撓作動体のそれぞれの前記湾曲縦板ばねの湾曲外面に接する一対のガイドが設けられる、
    請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のマニピュレータ。
  7. 前記ホルダと前記一対の外側横板ばねとが、金属及び樹脂のいずれか一方により一体的に形成されている、
    請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のマニピュレータ。
  8. 前記ホルダは、前記ピンの一端を支持して前記一対の外側横板ばねの一方と一体的に形成される第1ホルダと、前記ピンの他端を支持して前記一対の外側横板ばねの他方と一体的に形成される第2ホルダとに分割される、
    請求項1に記載のマニピュレータ。
  9. 前記ピンの両端を前記第1ホルダ及び前記第2ホルダのそれぞれに固定する固定部は、前記外側横板ばねの延在方向に直交する幅寸法の約半分よりも大きい直径の円形状で形成される、
    請求項8に記載のマニピュレータ。
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