以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
[第1実施形態]
(1)移動通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る移動通信システム10の全体概略構成図である。図1に示すように、移動通信システム10は、LTE(Long Term Evolution)またはLTE-Advancedに従った無線通信システムである。移動通信システム10は、無線アクセスネットワーク20、ユーザ装置100(以下、UE100)、及び無線基地局200(以下、eNB200)を含む。
無線アクセスネットワーク20は、3GPPにおいて規定されるE−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)であり、eNB200を含む。
なお、移動通信システム10は、必ずしもLTE(E−UTRAN)に限定されない。例えば、無線アクセスネットワーク20は、5Gとして規定されるUE100と無線通信を実行する無線基地局を含む無線アクセスネットワークであってもよい。
UE100及びeNB200は、LTEの仕様に従った無線通信を実行する。特に、本実施形態では、eNB200は、無線制御(Radio Link Control)レイヤ(以下、RLCレイヤ)における下り方向のPDU(Protocol Data Unit)であるRLC PDUを、UE100に送信する。すなわち、UE100及びeNB200は、RLCレイヤにおいてRLCPDUを送受信する。
RLCレイヤでは、ベアラの特性(要求)に応じて異なる制御を行う。RLC−TM(Transparent Mode)は、上位レイヤから受け取ったRLC SDUを、透過させるモードである。RLC−TMは、RLCレイヤが関与しないチャネル(例えば、PCCH、BCCH等)の制御に用いられる。
RLC−AM(Acknowledged Mode)は、データの送達確認を行うモードであって、ロスレス(Lossless)を担保するベアラ(例えば、SRB、Best Effortベアラ等)の制御に用いられる。RLC−UM(Unacknowledged Mode)は、データの送達確認を行わないモードであって、リアルタイム性が必要なベアラ(例えば、音声ベアラ等)の制御に用いられる。
本実施形態のUE100及びeNB200は、RLC−UMを用いて、RLC PDUを送受信する。なお、RLC−UMでは、各RLC PDUに、シーケンス番号(SN:Sequence Number)を含むヘッダを付加し、受信側がどのRLC PDUが損失したかわかるようにする。
図2は、RLC−UMベアラにおけるRLC処理の一例を示す図である。RLC−UMでは、3GPP 36.322の規定に従って、プルウィンドウ(Pull-window)を採用している。プルウィンドウでは、送信側は、受信側の受信状態を意識することなく、シーケンス番号を単純にインクリメントしながらRLCPDUを生成し、送信する。一方、受信側は、順序補正ウィンドウ(Reordering window)の範囲外のシーケンス番号のRLC PDUを受信したことを契機に、当該順序補正ウィンドウを更新する。
図3は、RLC−UMの受信側の状態変数および順序補正ウィンドウの制御イメージである。ここでは、シーケンス番号は、5ビットの長さで表されるものとする。
順序補正ウィンドウには、RLCSDUの再構成を待機中の受信済みのRLC PDUが格納される。順序補正ウィンドウは、受信した各RLC PDUをシーケンス番号順に補正する(並べ替える)ために用いられるウィンドウである。なお、順序補正ウィンドウは、「UM_Window」ともいう(3GPP 36.322参照)。
状態変数は、順序補正ウィンドウにおける各RLC PDUの受信状態を管理するため変数である。図示する例では、状態変数は、VR(UR):受信待機番号と、VR(UH):最大受信番号である。
VR(UR)は、最も古い並び替え待ち(受信待ち)のRLC PDUのシーケンス番号を意味する。VR(UR)は、抜けが発生しているシーケンス番号のRLC PDUを受信した場合、または、抜けが発生しているシーケンス番号のRLC PDUのタイマー(Reordering timer)の満了時(当該RLC PDUの受信を諦めた場合)に更新される。なお、並び替えタイマーは、例えば35msとするが、これに限定されるものではない。
VR(UH)は、受信済みのRLC PDUの中で、最大のシーケンス番号に1を加えたシーケンス番号を意味する。
ここで、領域Aは、「VR(UH)−順序補正ウィンドウ(Reordering window)_Size(ここでは、16)」から「VR(UR)」の間のシーケンス番号の領域であって、既に受信済みのRLCPDUの領域である。領域Aの範囲内のシーケンス番号のRLC PDUが後に受信された場合、当該RLC PDUは破棄される。
領域Bは、「VR(UR)」から「VR(UH)」の間のシーケンス番号の領域であって、受信を期待している、並び替え待ちのRLCPDUの領域である。領域Bの範囲内のシーケンス番号のRLC PDUが受信された場合は、未受信のシーケンス番号のRLC PDUは受け入れ、既に受信済みの重複したシーケンス番号のRLCPDUは破棄する。なお、領域Aおよび領域Bが、順序補正ウィンドウの領域である。
領域Cは、未受信のRLC PDUの領域である。領域Cの範囲内のシーケンス番号のRLC PDUが受信された場合、順序補正ウィンドウが更新される。
次に、eNB200からUE100に送信される下り方向の情報について説明する。
下り方向の情報として、LTEでは、eNB200は、アイドル状態のUE100に対して、セルまたは無線アクセスネットワーク20に接続するため、あるいは、UE100を制御(例えば、規制制御)するための報知情報を送信している。
報知情報には、MIB (Master information block)と、SIB (System information block)の2つの種類がある。MIBは、UE100が最初に読む報知情報である。SIBは、UE100が、MIBを受信した後に読む報知情報である。
UE100が、SIBのシステム情報を取得するタイミングは、「セルの選択時またはセルの再選択時」、「ハンドオーバ時」、「ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)が通知された時(SIB10、SIB11のみ)」、「システム情報の変更を検出した時」などである。
図4に、SIBの送信イメージを示す。SIBは、動的な情報の種類(例えば、SIB1、SI−1、SI−2、SI−3、SI−4)により、80ms、160ms、320ms、1280msなどの周期でそれぞれ伝送される。
(2)移動通信システムの機能ブロック構成
次に、移動通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、UE100及びeNB200の機能ブロック構成について説明する。
(2.1)UE100
図5は、UE100の機能ブロック構成図である。図5に示すように、UE100は、DL信号受信部110と、RLC管理部120と、処理部130と、UL信号送信部140とを備える。
なお、図示すように、UE100の各機能ブロックは、無線通信モジュール、プロセッサ(メモリを含む)、機能モジュール(ユーザIF、位置検出、カメラ、オーディオ・ビデオなど)、ディスプレイ及び電源(バッテリ含む)などのハードウェア要素によって実現される。
また、本実施形態のUE100には、MTC向けの低コストのMTC端末を用いることとしてもよい。MTC端末の場合、機能モジュールとしては、最低限の機能のみ搭載し、また、ディスプレイを備えない端末であってもよい。
DL信号受信部110は、eNB200から送信された下り方向の信号(DL信号)を受信する。具体的には、DL信号受信部110は、3GPPの仕様に従った無線信号を受信し、復調された上位レイヤの信号を出力する。本実施形態のDL信号受信部110は、RLCレイヤの信号であるRLC PDUをRLC管理部120に出力する。
また、本実施形態のDL信号受信部110は、eNB200から送信されるスケジューリング情報を受信し、RLC管理部120に出力してもよい。なお、報知情報の受信タイミングは、基本的には、例えば図3に示すように、一意に決定されている。しかしながら、各報知情報を複数のRLC PDUに分割して送信する場合、各RLC PDUの受信タイミングをUE100が知る必要がある可能性もある。このような場合を考慮して、本実施形態のUE100は、報知情報のスケジューリング情報として、例えば、シーケンス番号0のRLC PDUのスケジュール情報、報知情報SIBxを構成するRLC PDU全てのスケジューリング情報などを、eNB200から受信してもよい。
RLC管理部120は、RLCレイヤにおけるRLCの動作(ここでは、RLC−UMの動作)を管理する。図示するRLC管理部120は、情報判別部121と、SDU生成部122とを含む。
情報判別部121は、DL信号受信部110から送出されるRLC PDUが、第1種別の情報を構成するRLC PDUであるか、あるいは、第2の種別の情報を構成するRLC PDUであるかを判別する。情報判別部121は、例えば、スケジューリングのタイミング(前記スケジューリング情報に設定されたタイミングを含む)、ベアラのヘッダ情報などを用いて、RLC PDUを判別する。
第1種別の情報としては、リアルタイム性を必要とする情報であって、例えば、音声情報などである。第2種別の情報は、ここでは、報知情報であるものとする。ただし、第2種別の情報は、報知情報に限定されるものではなく、ページング、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)であってもよい。これら以外にも、第2種別の情報は、従来、RLC-TMで制御されている情報であってもよい。
SDU生成部122は、受信したRLC PDUを、シーケンス番号(SN)順に並べ替えて、シーケンス番号の順序の通りにRLCSDUを生成(再構成)し、生成したRLC SDUを上位レイヤ(PDCP(Packet Data convergence Protocol)レイヤ)へ送出する並べ替え処理を行う。
本実施形態では、SDU生成部122は、RLCPDUがシーケンス番号順に受信できずに、RLC PDUの抜けを検出した場合、RLC PDUを構成する情報の種別に応じて、異なる処理を行う。
具体的には、第1種別の情報の場合、SDU生成部122は、シーケンス番号の抜けを検知すると、第1タイマー(Reordering Timer)を起動し、当該第1タイマーが満了するまで未受信のシーケンス番号のRLC PDUの受信を試みる。すなわち、SDU生成部122は、未受信のシーケンス番号のRLC PDUの受信を待つ。なお、第1タイマーは、抜けを検出したRLC PDU毎に起動される。
一方、第2種別の情報の場合、SDU生成部122は、第1タイマーを無効とし、第2のタイマーが満了するまで未受信のRLC PDUの受信を試みる。なお、第2タイマーは、第1タイマーとは異なるタイマーである。第2タイマーは、例えば、第1タイマーより長い時間が設定されるものとする。
なお、第2種別の場合に、第1タイマーを無効とすることは、論理チャネル(BCCH)、または、RLCレイヤの設定情報により、eNB200から暗示的に通知されることとしてもよい。RLCレイヤの設定情報は、例えば、RLC−UMのConfig(um-Uni-Directional-DL)などである。
あるいは、eNB200から、第2種別の情報について、第1タイマーの値が通知されない場合、あるいは、前記第1タイマーの値として「0」または「無限大(infinity)」が、明示的に通知されることとしてもよい。
処理部130は、RLC管理部120が生成したRLC SDUを用いて、所定の処理を実行する。UL信号送信部140は、処理部130の処理内容に応じて、上り方向の信号(UL信号)をeNB200に送信する。
(2.2)eNB200
図6は、eNB200の機能ブロック構成図である。図6に示すように、eNB200は、RLC管理部210、RRC(Radio Resource control)管理部215、DL信号送信部220、UL信号受信部230、及び規制制御部240を備える。
なお、図示すように、eNB200の各機能ブロックは、無線通信モジュール、プロセッサ(メモリを含む)、機能モジュール(ネットワークIFなど)及び電源などのハードウェア要素によって実現される。
RLC管理部210は、RLCレイヤにおけるRLCの動作(ここでは、RLC−UMの動作)を管理する。具体的には、RLC管理部210は、RLCレイヤの上位のレイヤであるPDCPレイヤから受けとったRLCSDUを、MACレイヤから通知されるTSB(Transport Block Size)に合わせて分割し、シーケンス番号を付加してRLC PDUを生成するセグメンテーション処理を行う。また、RLC管理部210は、PDCPレイヤから受けとった複数のRLC SDU(或いは、その一部)を同一のRLC PDU内に多重化(concatenation)してもよい。
また、RLC管理部210は、第2種別の情報の場合に、第1タイマーを無効とすることをUE100に通知する。例えば、RLC管理部210は、論理チャネル(BCCH)、または、RLCレイヤの設定情報により、暗示的に通知してもよい。また、RLC管理部210は、第2種別の情報について、第1タイマーの値を通知しない、あるいは、第1タイマーの値として「0」または「無限大(infinity)」を明示的に通知することとしてもよい。
RRC管理部215は、報知情報のスケジューリング情報を、DL信号送信部22を介してUE100に送信することとしてもよい。RRC管理部215は、報知情報のスケジューリング情報として、例えば、シーケンス番号0のRLC PDUのスケジュール情報、または、報知情報SIBxを構成するRLC PDU全てのスケジューリング情報などを送信してもよい。
DL信号送信部22は、下り方向の信号(DL信号)を送信する。具体的には、DL信号送信部220は、RLC管理部210から出力されたRLCPDUを変調し、3GPPの仕様に従った無線信号を送信する。
UL信号受信部230は、UE100から送信される上り方向の信号(UL信号)を受信する。具体的には、UL信号受信部230は、3GPPの仕様に従った無線信号を受信し、復調された上位レイヤの信号を出力する。
規制制御部240は、UL信号受信部230を介して、UE100から受信したセルまたはネットワークへ接続要求を規制する。例えば、規制制御部240は、UE100の仕様またはスペックに応じて接続要求を規制する。具体的には、第2種別の情報をRLC-UMで受信可能なUE100からの接続要求を受け付け、それ以外のUE100からの接続要求を規制(拒否または破棄)することとしてもよい。あるいは、規制制御部240は、狭帯域通信のUE100からの接続要求を受け付け、それ以外の広帯域通信のUE100からの接続要求を規制することとしてもよい。また、規制制御部240は、報知情報を用いて、接続可能なUE100の条件をUE100に報知することとしてもよい。
(3)移動通信システムの動作
次に、移動通信システム10の動作について説明する。具体的には、UE100およびeNB200による、RLC−UMにおけるRLCPDUの送受信処理について説明する。
まず、UE100が、RLC PDUをシーケンス番号順に受信できた場合の動作について説明する。この場合、受信するRLC PDUが第1種別の情報または第2種別の情報であっても、同じである。ここでは、第2種別の情報のSIBを例として説明する。
図7(a)及び(b)は、UE100が、RLC PDUをシーケンス番号順に受信できた場合の処理を示す。eNB200は、SIBxを4つのRLC PDUに分割してUE100に送信する。eNB200は、分割した各RLC PDUに、それぞれシーケンス番号を付与する。
図7(a)では、UE100は、シーケンス番号0、1のRLC PDUをシーケンス番号順に受信する。図7(b)では、UE100は、シーケンス番号2、3のRLCPDUをシーケンス番号順に受信する。そして、UE100は、最後のRLC PDU(シーケンス番号3)を受信後に、受信した各RLC PDUからSIBx(RLCSDU)を再構成する。なお、最後となるシーケンス番号3のRLC PDUには、自身が最後のRLC PDUであることを示すフラグが設定されている。
次に、UE100が、RLCPDUをシーケンス番号順に受信できない場合の動作について説明する。本実施形態では、UE100が、RLCPDUをシーケンス番号順に受信できない場合、すなわち、シーケンス番号の抜けを検出した場合、eNB200から送信される情報の種別に応じて、異なる処理を行う。
図8(a)及び(b)は、第1種別の情報を構成するRLC PDUのシーケンス番号の抜けを検出した場合の動作を示す。eNB200は、第1種別の情報であるRLC SDUを4つのRLC PDUに分割してUE100に送信する。eNB200は、分割した各RLC PDUに、それぞれシーケンス番号(図示する例では、SN:0〜3)を付与する。
図8(a)では、UE100は、eNB200が送信したシーケンス番号0のRLCPDUを受信する前に、シーケンス番号1のRLC PDUを受信する。これにより、UE100は、シーケンス番号0のRLC PDUの抜けが発生したことを検知し、シーケンス番号0用の第1タイマーを起動する。
図8(b)では、第1タイマーが満了した時点において、UE100は、シーケンス番号1、2、3のRLCPDUを受信しているが、シーケンス番号0のRLC PDUは受信できていない。この時点で、UE100は、シーケンス番号0のRLC PDUの受信を諦め、受信した各RLCPDU1、2、3からRLC SDUの再構成を試みる。しかしながら、シーケンス番号0のRLCPDUを受信していないため、一部のバイトセグメントが抜けて、元のRLC SDUを再構成することができない。
第1種別の情報の場合、リアルタイム性を担保するために、所定の時間が経過しても、受信できないRLCPDUがある場合、当該RLC PDUの受信を諦める。なお、第1タイマーの満了後に、抜けていたシーケンス番号のRLCPDUが受信された場合、重複受信と見なされて破棄される。
図9は、図8に示すUE100の受信動作を示すフローチャートの一例である。図9に示す動作は、RLC PDUを受信する毎に行われる。
UE100は、eNB200から送信されたRLC PDUを受信し(S11)、受信したRLC PDUのシーケンス番号と、今までに受信した受信済みのRLC PDUのシーケンス番号とを用いて、シーケンス番号の抜けが発生したか否かを検知する(S12)。図8の例では、シーケンス番号1のRLC PDUを受信した場合、シーケンス番号0のRLC PDUが抜けていることを検知する。
抜けを検出した場合(S12:YES)、UE100は、抜けたシーケンス番号のRLC PDU用の第1タイマー(Reordering Timer)が既に起動中か否かを判別する(S13)。第1タイマーが起動中の場合は(S13:YES)、S15に進み、第1タイマーが未起動の場合は(S13:NO)、UE100は、第1タイマーを起動する(S14)。
そして、UE100は、第1タイマーが満了するまで、抜けが発生しているRLCPDUの受信を試みる。第1タイマーが満了するまでに、抜けが発生しているRLC PDUを受信できない場合(S15:NO)、UE100は、抜けが発生しているRLC PDUの受信を諦める(S16)。これにより、UE100は、図3に示す状態変数(VR(UR))を更新する。
一方、第1タイマーが満了するまでに、抜けが発生しているRLC PDUを受信できた場合(S15:YES)、UE100は、受信したRLC PDUを図3の領域Bに格納し、状態変数(VR(UR))を更新する。
また、抜けを検出しない場合(S12:NO)、UE100は、受信したRLC PDUを図3の領域Bに格納し、受信したRLC PDUが受信済みのRLC PDUの中で最大の場合は、状態変数(VR(UH))を更新する。
図10(a)及び(b)は、第2種別の情報を構成するRLC PDUのシーケンス番号の抜けを検出した場合の動作を示す。第2種別の情報の場合、UE100は、第1タイマーを無効(disable)とする。
eNB200は、第2種別の情報であるRLC SDU(ここでは、SIBx)を4つのRLC PDUに分割してUE100に送信する。eNB200は、分割した各RLC PDUに、それぞれシーケンス番号(図示する例では、SN:0〜3)を付与する。
図10(a)では、UE100は、eNB200が送信したシーケンス番号0のRLCPDUを受信する前に、シーケンス番号1のRLC PDUを受信する。これにより、UE100は、シーケンス番号0のRLC PDUの抜けが発生したことを検知するが、第1タイマーを起動しない。
図10(b)では、第1タイマーが起動されていないため、UE100は、シーケンス番号0のRLCPDUの受信を試み続ける。UE100は、シーケンス番号0のRLC PDUの受信した後に、受信したシーケンス番号0〜3のRLC PDUを用いて、元のRLCSDUを再構成する。
なお、第2種別の情報(SIBx)の受信を試み始めてから所定の時間がたっても、当該情報の全てのRLC PDUを受信できない場合には、何らかの異常が発生したものみなし、受信済みのRLC PDU(並び替え待ちのRLC PDU)を破棄することとしてもよい。その後、再度、当該情報の受信を再開することとしてもよい。
具体的には、UE100は、第1タイマーとは異なる第2タイマーが満了するまで、未受信のRLC PDUの受信を試みる。第2タイマーを起動するタイミングは、例えば、第2種別の情報(SIBx)の受信を試み始めたとき、または、当該情報の最初のRLC PDUを受信したときなどとすることが想定される。
なお、第2種別の情報(SIBx)の受信を試みるタイミングは、当該第2種別の情報のスケジューリングのタイミング、直前の第2種別の情報(SIBx-1)のRLC SDUが再構成されたタイミング、SIBxを構成するバイトセグメントを初めて受信したタイミングなどであってもよい。また、スケジューリングのタイミングには、eNB200から通知されるスケジューリング情報(例えば、シーケンス番号0またはSIBxを構成する全てのRLC PDUのスケジュール情報)に設定された受信タイミングであってもよい。
(4)作用・効果
上述した第1実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。上述したように、第1種別の情報を構成するRLC PDUの場合、シーケンス番号の抜けを検知すると、第1タイマーを起動し、当該第1タイマーが満了するまで抜けたシーケンス番号のRLC PDUの受信を試み、第2種別の情報を構成するRLC PDUの場合、第1タイマーを無効とし、第1タイマーとは異なる第2のタイマーが満了するまでRLC PDUの受信を試みる。
これにより、本実施形態では、報知情報などの第2種別の情報をRLC−UMを用いて受信する際に、第1タイマーの満了時間を経過した後も、抜けたシーケンス番号のPDUを受信できるように制御することができる。
すなわち、本実施形態では、第2種別の情報においては、シーケンス番号順にRLC PDUを受信できない場合であっても、一部のバイトセグメント(受信できなかったシーケンス番号のRLCPDU)が抜けて、元のRLC SDUを組み上げることができないという状況を、低減することができる。したがって、本実施形態では、RLC−UMを用いて大きなサイズの情報をPDUに分割して送信する際に、受信側でのPDUの欠落を低減し、元の情報を再構成できるように制御することができる。
一方、リアルタイム性が必要な第1種別の情報においては、シーケンス番号の抜けを検出したタイミングで第1タイマーを起動し、第1タイマーの満了時点で抜けが発生しているRLC PDUの受信を諦めるため、リアルタイム性を担保することができる。
このように、本実施形態では、受信する情報の種別に応じて、RLC PDUの受信処理を柔軟に制御することができる。
また、本実施形態では、図3に示すように、順序補正ウィンドウとして、シーケンス番号で表現できる受信領域(領域A、B、C)の半分を使用することで、1つの情報(RLC SDU)をRLC PDUに分割する際の分割数の制限はない。すなわち、1つの情報を、2(シーケンス番号の長さ)以上の数に分割することができる。
[第1実施形態の変形例]
次に、第1実施形態の変形例について説明する。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分については、その説明を適宜省略する。本変形例のUE100及びeNB200は、図5及び図6と同様の機能ブロック構成を有する。
本変形例では、SDU生成部122は、RLCPDUを構成する情報の種別に応じて、異なる順序補正ウィンドウを使用する。
具体的には、第1種別の情報を構成するPDUの場合、SDU生成部122は、シーケンス番号の長さに基づくサイズの順序補正ウィンドウを用いて、PDUの受信状況を管理する。具体的には、図3に示すように、2(シーケンス番号の長さ−1)のサイズの順序補正ウィンドウを用いて各RLC PDUの受信状況を管理する。図示する例では、シーケンス番号の長さは、5ビットであり、順序補正ウィンドウのサイズは16である。
すなわち、第1種別の情報では、RLC PDUのシーケンス番号の重複チェックを確実に行うため、シーケンス番号で表現できる受信領域(領域A+B+C)の半分のサイズの順序補正ウィンドウを使用する。なお、この場合のUE100の受信動作については、第1実施形態の第1種別の情報と同様(図3参照)に、状態変数を用いて受信状況を管理する。
一方、第2種別の情報を構成するPDUの場合、SDU生成部122は、第1種別の情報用の順序補正ウィンドウのサイズより大きなサイズの順序補正ウィンドウを用いて、RLC PDUの受信状況を管理する。具体的には、2(シーケンス番号の長さ)のサイズの順序補正ウィンドウを用いてRLC PDUの受信状況を管理する。シーケンス番号の長さが5ビットの場合、順序補正ウィンドウのサイズは32である。この場合、SDU生成部122は、シーケンス番号毎に、RLC PDUを受信したか否か管理する。
これにより、本変形例では、報知情報などの第2種別の情報をRLC−UMを用いて受信する際に、第1種別の情報用の順序補正ウィンドウのサイズより大きなサイズの順序補正ウィンドウを用いることで、比較的長い間、抜けたシーケンス番号のRLC PDUの受信を待機できるように制御することができる。
なお、本変形例では、第2種別の情報を構成するRLC PDUの場合、2(シーケンス番号の長さ)のサイズの順序補正ウィンドウを用いてRLC PDUの受信状況を管理する。この場合、順序補正ウィンドウは、シーケンス番号で表現できる受信領域と等しいサイズであるため、1つの情報(RLC SDU)のRLC PDUへの分割数は、2(シーケンス番号の長さ)に制限される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分については、その説明を適宜省略する。
従来、RLC−UMの状態変数は、RLC PDUの送受信の度に更新され、レイヤ2の再接続(例えば、ハンドオーバなど)が発生しない限り維持される。
一方、例えば報知情報をRLC−UMで送信する際に、複数の報知情報にまたがってシーケンス番号が連続していると、報知情報を送信するビットを柔軟に変更することができないという問題がある。具体的には、通信中に報知情報の所要受信品質を変更するために、TBSを小さく、または、大きくする場合があり、これにより、報知情報を構成するRLC PDUの数が変更となる。
例えば、図11(a)に示すように、SIBxをシーケンス番号0、1で送信し、SIBx+1をシーケンス番号2、3で送信し、SIBx+2をシーケンス番号4、5で送信している状態で TBSを変更し、図11(b)に示すように、SIBxをシーケンス番号0〜3で送信したい場合には、eNB200は、SIBx+1以降のRLC PDUのシーケンス番号を+2ずつ、全てずらす必要がある。
また、UE100では、シーケンス番号0〜3のRLC PDUを受信した後、SIBx+1の最初のRLC PDUをシーケンス番号4から受信を試みているため、SIBx+1以降のRLC PDUの受信に失敗する可能性がある。
本実施形態は、報知情報をRLC−UMで送信する際に、TBSを柔軟に変更可能とする制御を行うものである。
(1)移動通信システムの機能ブロック構成
図5および図6に示したように、本実施形態に係るUE100及びeNB200も、第1実施形態に係るUE100及びeNB200と同様の機能ブロック構成を有する。本実施形態では、eNB200からUE100に送信される情報が、報知情報である場合を例として以下に説明するが、本発明は、報知情報に限定されるものではない。
本実施形態のUE100のSDU生成部122は、各報知情報(RLC SDU)を受信した時点で、図3に示す状態変数(VR(UH)、VR(UR))を一旦、初期化(リセット)する。
具体的には、SDU生成部122は、最初の報知情報(MIBまたはSIB1)の受信を試みる場合、状態変数を初期化する。また、SDU生成部122は、後続のSIBxの受信を試みる場合、状態変数を初期化する。
なお、後続のSIBxの受信に向けて状態変数を初期化する際、以下を第1の契機、または、第2の契機に初期化を行ってもよい。
第1の契機は、直前の報知情報(SIBx-1)のRLC SDUが組み上がった時点(再構成された時点)である。
第2の契機は、SIBxのRLC PDU(または、SIBxのRLC PDUの一部)を、最初に受信できた時点である。例えば、MAC(Media Access Control)レイヤからRLCレイヤへ、RLC PDUが到来した時点である。この場合、MACレイヤからRLCレイヤにRLC PDUを受信したことが通知される。具体的には、DL受信部110からRLC管理部120のSDU生成部122に、SIBxの最初のRLC PDUが受信されたことが通知される。
SDU生成部122は、SIBxの受信を試みたタイミングから所定期間が経過しても、元のRLC SDUが再構成できない場合には、報知情報の取得に失敗とみなしてもよい。この場合、SDU生成部122は、状態変数を一旦初期化してもよいし、再度、報知情報の受信を試みることとしてもよい。また、UE100が、接続状態であれば、再接続手順を行ってもよいし、アイドル状態であれば、再度ベストセルをサーチしにいってもよい。
なお、SIBxの受信を試みたタイミングは、SIBx-1のRLC SDUが再構成されたタイミングでもよいし、SIBxを構成するバイトセグメントを初めて受信した場合でもよい。
本実施形態のeNB200のRLC管理部210は、必要に応じて、TBSを変更することができる。すなわち、RLC管理部210は、変更したTSBで報知情報を分割し、RLC PDUを生成する。また、RLC管理部210は、報知情報毎に、シーケンス番号を初期化して、RLC PDUに付加する。
(2)移動通信システムの動作
次に、移動通信システム10の動作について説明する。
図12に、本実施形態における、UE100およびeNB200の動作を示す。
図12(a)に示すように、eNB200は、報知情報毎に、シーケンス番号を初期化して、RLC PDUに付加する。図示する例では、eNB200は、SIBxをシーケンス番号0、1の2つのRLC PDUで送信し、SIBx+1をシーケンス番号0、1の2つのRLC PDUで送信し、SIBx+2をシーケンス番号0、1のRLC PDUで送信する。
UE100は、報知情報毎に、順序補正ウィンドウの状態変数を初期化する。これにより、UE100は、報知情報毎(RLC SDU毎)に、常に、シーケンス番号0のRLC PDUから受信を試みる。具体的には、SIBxのシーケンス番号0、1のRLC PDUを受信し、SIBxを再構成した後に、次のSIBx+1のRLC PDUの受信をシーケンス番号0から試みる。
図12(b)は、eNB200が、TBSを変更した場合の動作を示す。eNB200は、TBSを変更することで、SIBxを4つに分割し、シーケンス番号0〜3で送信する。
この場合、eNB200は、SIBxをシーケンス番号0〜4の4つのRLC PDUで送信し、SIBx+1以降は、図12(a)と同様に、シーケンス番号0、1の2つのRLC PDUで送信する。本実施形態では、報知情報毎にシーケンス番号を初期化するために、TBSの変更により、前の報知情報のシーケンス番号の変更の影響を受けず、シーケンス番号をずらす必要がない。
UE100は、報知情報毎に、順序補正ウィンドウの状態変数を初期化するため、報知情報毎(RLC SDU毎)に、常に、シーケンス番号0のRLC PDUの受信を試みる。具体的には、SIBxのシーケンス番号0〜3のRLC PDUを受信し、SIBxを再構成した後に、次のSIBx+1のRLC PDUの受信をシーケンス番号0から試みる。
図13は、図12に示すUE100の受信動作を示すフローチャートの一例である。
UE100は、変数kに0を設定して初期化し(S31)、シーケンス番号がkのRLCPDUを受信する(S32)。そして、UE100は、kを1つインクリメントし(S33)、今まで受信したRLCPDUから、RLC SDUの再構成が可能か否かを判別する(S34)。
再構成が不可能な場合(S34:NO)、UE100は、S32に戻り、以降の処理を行う。一方、再構成が可能な場合(S34:YES)、UE100は、RLCSDUを再構成する。そして、UE100は、S31に戻り、kに0を設定して初期化して、以降の処理を繰り返し行う。
(3)作用・効果
上述した第2実施形態によれば、以下のような作用効果が得られる。上述したように、本実施形態では、報知情報毎に、順序補正ウィンドウの状態変数を初期化する。これにより、本実施形態では、RLC−UMを用いて報知情報を送信する際に、TBSを容易に変更できる。
具体的には、eNB200は、報知情報毎にシーケンス番号を初期化して付与するため、ある報知情報のTBSを変更した場合であっても、後続の報知情報のシーケンス番号は影響を受けず、シーケンス番号をずらす必要がない。
また、UE100は、報知情報毎に状態変数を初期化し、各報知情報を受信する際に、常にシーケンス番号0のRLCPDUの受信を試みる。このため、UE100は、TBSの変更により、ある報知情報におけるRLCPDUの分割数が変更された場合であっても、シーケンス番号のずれに起因する後続の報知情報の受信失敗を回避することができる。
したがって、本実施形態では、RLC−UMを用いて大きなサイズの情報をPDUに分割して送信する際に、受信側でのPDUの欠落を低減し、元の情報を再構成できるように制御することができる。
[その他の実施形態]
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、上述した第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態では、RLC−UMを用いた情報の送受信について説明したが、本発明は、RLC−UMに限定されるものではない。今後、RLCの新たなモードが出現した場合、当該モードに適用することとしてもよい。
また、上述した第1実施形態および第1実施形態の変形例では、第2種別の情報として報知情報を一例として説明し、また、第2実施形態においても報知情報を一例として説明したが、本発明は、報知情報に限定されるものではない。本発明は、報知情報以外に、ページング、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)など、RLC-TMで制御されている情報に適用してもよい。
また、上述した第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態の何れかを組み合わせて、RLC-UMの制御を行うこととしてもよい。例えば、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、RLC -UMの制御を行うこととしてもよい。具体的には、第1の実施形態において、UE100は、第2種別の情報用の第2のタイマーに、第1のタイマーと同じタイマーを用いて、シーケンス番号の抜けを検出したタイミングで、当該抜けたシーケンス番号のRLC PDU用の第1タイマーを起動する。そして、UE100は、第1タイマーが満了するまでに抜けたシーケンス番号のRLC PDUを受信できない場合は、報知情報の取得に失敗とみなす。この場合、UE100は、受信済みのRLC PDU(並び替え待ちのRLC PDU)は破棄し、状態変数を一旦初期化し、再度、報知情報の受信を試みる。このように、状態変数を初期化して、再度、報知情報の受信を試みることで、受信側でのPDUの欠落を低減し、元の報知情報を再構成できるように制御することができる。
また、第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態では、RLCレイヤにおける情報の送受信について説明したが、RLCレイヤの機能(具体的には、UE100のRLC管理部120、eNB200のRLC管理部210)を他のレイヤ(例えば、MACレイヤ、PDCPレイヤ)に統合し、当該他のレイヤで行うこととしてもよい。
また、本発明は、以下のように表現されてもよい。
本発明の一態様は、無線リンク制御レイヤにおいて、シーケンス番号が割り当てられたプロトコルデータユニットを受信する無線通信装置(例えば、UE100)であって、無線基地局(例えば、eNB200)から送信されるプロトコルデータユニットを受信する受信部(DL信号受信部110)と、受信したプロトコルデータユニットを、前記シーケンス番号を用いて並べ替え、上位のレイヤに提供するサービスデータユニットを生成する生成部(SDU生成部122)と、を備え、前記生成部は、第1種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、前記シーケンス番号の抜けを検知すると、第1タイマーを起動し、前記第1タイマーが満了するまで抜けたシーケンス番号のプロトコルデータユニットの受信を試み、第2種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、前記第1タイマーを無効とし、第2のタイマーが満了するまでプロトコルデータユニットの受信を試みることを要旨とする。
本発明の一態様において、第2種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合に前記第1タイマーを無効とすることは、論理チャネル、または、無線リンク制御レイヤの設定情報を用いて通知されることとしてもよい。
本発明の一態様において、無線基地局から、前記第1タイマーの値が通知さない場合、あるいは、前記第1タイマーの値として「0」または「無限大」が通知された場合、前記生成部は、第2種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合に、前記第1タイマーを無効とすることとしてもよい。
本発明の一態様は、無線リンク制御レイヤにおいて、シーケンス番号が割り当てられたプロトコルデータユニットを受信する無線通信装置(例えば、UE100)であって、無線基地局(例えば、eNB200)から送信されるプロトコルデータユニットを受信する受信部(DL信号受信部110)と、受信したプロトコルデータユニットを、前記シーケンス番号を用いて並べ替え、上位のレイヤに提供するサービスデータユニットを生成する生成部(SDU生成部122)と、を備え、前記生成部は、第1種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、前記シーケンス番号の長さに基づくサイズの順序補正ウィンドウを用いて、プロトコルデータユニットの受信状況を管理し、第2種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、前記サイズより大きなサイズの順序補正ウィンドウを用いて、プロトコルデータユニットの受信状況を管理することを要旨とする。
本発明の一態様において、前記生成部は、第1種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、2(シーケンス番号の長さ−1)のサイズの順序補正ウィンドウを用いてプロトコルデータユニットの受信状況を管理し、第2種別の情報を構成するプロトコルデータユニットの場合、2(シーケンス番号の長さ)のサイズの順序補正ウィンドウを用いてプロトコルデータユニットの受信状況を管理することとしてもよい。
本発明の一態様において、前記第2種別の情報には、報知情報、ページング、および、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)の少なくとも1つが含まれることとしてもよい。
本発明の一態様は、無線リンク制御レイヤにおいて、シーケンス番号が割り当てられたプロトコルデータユニットを受信する無線通信装置(例えば、UE100)であって、無線基地局(例えば、eNB200)から送信されるプロトコルデータユニットを受信する受信部(DL信号受信部110)と、受信したプロトコルデータユニットを、前記シーケンス番号を用いて並べ替え、上位のレイヤに提供するサービスデータユニットを生成する生成部(SDU生成部122)と、を備え、前記生成部は、前記サービスデータユニット毎に、順序補正ウィンドウにおける各プロトコルデータユニットの受信状態を管理するための状態変数を初期化することを要旨とする。
本発明の一態様において、前記生成部は、直前のサービスデータユニットが生成されたタイミングで、次に受信するサービスデータユニット用の順序補正ウィンドウの状態変数を初期化することとしてもよい。
本発明の一態様において、前記生成部は、次のサービスデータユニットを構成するプロトコルデータユニットを受信したタイミングで、順序補正ウィンドウの状態変数を初期化することとしてもよい。
本発明の一態様として、前記サービスデータユニットは、報知情報、ページング、および、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)のいずれかであることとしてもよい。
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。