以下に、本発明の実施の形態に係る照明装置を、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
また、図示された構成要素の寸法及び縮尺は、図ごとに異なる。図には、XYZ直交座標系の座標軸が示されている。Z方向は、発光パネルの光出射面の法線方向である。なお、発光パネルの光出射面が曲面又は傾斜面又はこれらの両方を含んでいる場合、Z方向は、光出射面の中心部の法線方向又は光出射面の法線ベクトルの和が示す方向としてもよい。+Z方向は、光出射面から出射される光の進行方向側である。例えば、照明装置が水平面の天井に取り付けられた場合には、+Z方向は鉛直下方向であり、−Z方向は鉛直上方向である。X方向及びY方向は、Z方向に直交する方向である。照明装置が水平面の天井に取り付けられた場合には、X方向及びY方向は、水平方向である。以下、発光パネルの中心に対して+Z方向側を前方又は前面側、その反対方向である−Z方向側を後方又は背面側という場合がある。また、発光パネルの光出射面内の任意の位置に対して、±X方向側及び±Y方向側のように光出射面の端部又は外側に向かう側を側方又は側面側という場合がある。また、各図において、基本的に他の図面と同一又は対応する構成要素には同じ符号を付すが、異なる特徴を説明するために異なる符号を付す場合がある。
《1》実施の形態1.
《1−1》構成
図1は、実施の形態1に係る照明装置1の構成例を概略的に示す分解斜視図である。図2は、照明装置1の構成例を概略的に示す外観斜視図である。図3は、図2の照明装置1をIII−III線で切る概略断面図である。図4は、図2の照明装置1を−Z方向に見たときの状態を示す概略平面図である。また、図5は、照明装置1のフレーム状部材120における明部領域131及び暗部領域132を示す斜視図である。
照明装置1は、光出射面111を有する発光パネル110の端部及び発光パネル110の周囲の少なくとも1つの位置に設けられるフレーム形成部12と、フレーム形成部12に向けて光を出射する光源部140と、光量調整部22とを備えている。
フレーム形成部12は、例えば、発光パネル110の端部の所定領域に設けられる。ここで、発光パネル110の端部は、発光パネル110の側面を含む領域をいう。なお、発光パネル110の端部には、側面だけでなく、発光パネル110の前面及び発光パネル110の背面のうち側面と接続される部分(所定領域)も含まれる。ここで、発光パネル110の側面は、例えば、光出射面111が形成される面である前面の端部と接する側方を向いた面である。また、発光パネル110の背面は、例えば、前面の反対側の面である。
また、フレーム形成部12は、例えば、発光パネル110の周囲のある位置を含む所定領域に設けられる。ここで、発光パネル110の周囲は、発光パネル110の側面と面する空間、前面と面する空間及び背面と面する空間を含む概念である。
図1に示す例では、照明装置1が、フレーム形成部12の一例としてフレーム状部材120を備え、光量調整部22の一例としてマスク122を備える例を示している。フレーム状部材120は、例えば、発光パネル110の前方の所定領域に設けられてもよい。また、フレーム状部材120は、例えば、発光パネル110の側方の所定領域に設けられてもよい。また、フレーム状部材120は、例えば、発光パネル110の後方の所定領域に設けられてもよい。なお、図3の例は、フレーム状部材120が、発光パネル110の前方かつ端部と接する位置に設けられた例である。
フレーム状部材120は、光出射面111と面する空間112又は発光パネル110の少なくとも一方を囲うように配置されてもよい。フレーム状部材120は、空間112と発光パネル110の両方を囲うように配置されてもよい。例えば、フレーム状部材120は、発光パネル110の周囲において、光出射面111と面する空間112の外縁を区画するように配置されてもよい。ここで、発光パネル110の周囲を、例えば、500mm以内の空間としてもよい。既に説明したように周囲の空間は+z方向に限定されない。例えば、フレーム状部材120は、発光パネル110の前方、後方及び側方の少なくともいずれかの方向において500mm以内の位置に設けられてもよい。
なお、フレーム状部材120は、発光パネル110の前方、後方又は側方において発光パネル110と隙間なく配置されてもよい。このとき、発光パネル110とフレーム状部材120とは、例えば緩衝材等を挟んで接続されてもよい。このようにすることで、不要な光(発光パネル110が出射したい光L1及びフレーム状部材120が出射したい光L2以外の光)が空間112内に出射されることを防ぐことができる。
また、フレーム状部材120は、複数の部材を間隔を開けて配列した構造を有してもよい。つまり、フレーム状部材120は、2つ以上に分割された構造を有してもよい。例えば、フレーム状部材120は、発光パネル110の光出射面111の外周をなす4つの辺ごとに分割された構造を有してもよい。その場合において、フレーム状部材120は、光出射面111の角部を開放させた形状でもよい。また、フレーム状部材120は、角部以外の辺の一部を開放させた形状でもよい。その場合において、フレーム状部材120は、X方向及びY方向に間隔を開けて配列した構造を有してもよい。また、フレーム状部材120は、例えば、ブラインド構造のような、Z方向に間隔を開けて配列した構造を有してもよい。このように、フレーム状部材120は、形状に種々のデザイン性を持たせることができる。
発光パネルは、照明パネルともいう。発光パネル110は、空間112に向けて照明光L1を出射する。発光パネル110は、例えば、平面状の光出射面111を有する。光出射面111は、平面状の面に限定されない。光出射面111は、例えば、湾曲していてもよい。また、発光パネル110の形状は、図示された形状に限定されない。発光パネル110は、図示した平板形状(1つ又は複数の側面でつながれた2つの表面を有する形状)以外に、例えば、球体形状、多面体形状、柱体形状(2つの底面が1つ又は複数の側面でつながれた形状)、洋樽形状、糸巻き形状など種々の形状をとり得る。光出射面111は、例えば、発光パネル110が有する面上に形成される。なお、光出射面111は、発光パネル110が有する面の一部の領域に形成されてもよい。光出射面111の形成位置及び形状等は特に限定されない。
光源部140は、例えば、白色光を発する光源である。光源部140は、例えば、フレーム状部材120の裏側(より具体的には、背面)に向けて光を出射する。その場合、フレーム状部材120として、透過型のフレーム状部材が備えられる。ここで、フレーム状部材120の裏側とは、設置された際に観察者に視認される側を表側とした場合に、その反対側である。また、フレーム状部材120の背面とは、設置された際に観察者に視認される面を表側の面(以下、前面という)とした場合に、その反対側の面である。なお、「設置された際に観察者に視認される側」は、より具体的に、空間112又は発光パネル110の光出射方向(+Z方向)を向く側である。したがって、フレーム状部材120の前面は、空間112又は発光パネル110の光出射方向(+Z方向)を向く面であってもよい。例えば、フレーム状部材120の前面には、太陽光を模擬する光L2を出射する光出射面(発光面ともいう)が含まれる。
照明装置1が透過型のフレーム状部材120を備える場合、光源部140は、フレーム状部材120の裏側に配置されてもよい。光源部140は、例えば、図1〜4に示すように、フレーム状部材120の形状に沿って、フレーム状部材120の裏側に配置されてもよい。光源部140は、複数のLED(発光ダイオード)から構成されてもよい。なお、LEDは発光素子の一例である。その場合、光源部140は、例えば、複数のLED(発光素子)が、フレーム状部材120の背面に対向し、かつフレーム状部材120の形状に沿って1列のアレイ状又は複数列のアレイ状に配列されるように構成されてもよい。
また、光源部140は、例えば、フレーム状部材120の表側(より具体的には、前面)に向けて光を出射してもよい。その場合、フレーム状部材120として、反射型のフレーム状部材が備えられる。照明装置1が反射型のフレーム状部材120を備える場合、光源部140は、例えば、発光パネル110の側方に配置されてもよい。
なお、光源部140として、後述するパネル用光源110aを利用することも可能である。例えば、パネル用光源110aから出射される光を発光パネル110に向かう光とフレーム状部材120に向かう光とに分岐させることで、光源部140を省略できる。その場合において、照明装置1は、パネル用光源110aから出射される光の一部をフレーム状部材120に向かう光とするハーフミラー等の光分岐部180を有してもよい。
また、例えば、パネル用光源110aから出射される光を、発光パネル110を介して受光することで、光源部140を省略できる。例えば、照明装置1は、パネル用光源110aから出射され、発光パネル110内に入射した後、発光パネル110から出射される光を利用してもよい。その場合において、照明装置1は、発光パネル110から出射される該光を、フレーム状部材120が配置されている方向に偏向するミラー等の光偏向部材を有してもよい。
光源部140としてパネル用光源110aを利用する場合、照明装置1は、光源部140としてパネル用光源110aを備えているとみなすことができる。なお、パネル用光源110aが外光などを導光して利用するものであれば、照明装置1は、光源部140として、外光を導光する導光部を備えているとみなすことができる。このように、照明装置1は、必ずしもフレーム状部材120用に別途光源を備えなくてもよい。
フレーム状部材120の形状は、上記形状に限定されない。また、光源部140の形状、位置、発する光の色及び個数は、上記例に限定されない。
フレーム状部材120は、光源部140から出射された光を透過又は反射させることで、光L2を空間112に向けて出射する。フレーム状部材120は、光源部140から出射された光を拡散透過又は拡散反射させることで、光L2を空間112に向けて出射してもよい。
以下では、フレーム状部材120が、光源部140から出射された光を透過及び拡散させて、光L2を出射する例を主に示すが、例えば、フレーム状部材120は、入射した光を反射及び拡散させて、光L2を出射してもよい。なお、フレーム状部材120は、光L2に対して拡散性を付与する機能を有しなくてもよい。以下では、フレーム状部材120から空間112に出射される光を、拡散光であるか否かを問わず、光L2という。
図3に示すように、照明装置1は、例えば、天井900の凹部に取り付けられる。この場合、発光パネル110は、天窓を模している。天窓を模すために、発光パネル110は、例えば、観察者(ユーザ)のいる前方の空間(本例では、空間112)に向けて自然な空の色を示す色温度の照明光L1を出射する。ただし、照明装置1は、天井900以外の位置、例えば、壁又はドア又は車のボディーに取り付けられてもよい。このように、発光パネル110は、青空などの自然の空を再現するものであってもよいが、それに限定されない。発光パネル110は、例えば、空の色以外の色を示す照明光L1を出射するものであってもよい。
発光パネル110の具体的構成は問わないが、発光パネル110の例として、光を透過、反射、及び導光させることによって拡散させる光透過性部材である導光パネル、液晶とバックライトとを利用した液晶パネル、及び有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルなどが挙げられる。発光パネル110の好適な例としては、入射光に対してレイリー散乱又はそれに似た散乱能を示す拡散体を利用して青空などの自然の空の色味(すなわち、透明感のある青色など)を再現するものであってもよい。例えば、発光パネル110は、パネル用光源110aから光を入射して、光L1として散乱光を出射する導光パネルであってもよい。また、発光パネル110は、窓を模することができる他の種類のパネルであってもよい。
導光パネルの一具体例としては、ナノオーダーの光学媒体を含み、入射された光を該光学媒体で散乱させて散乱光を発生させるものが挙げられる。ここで、ナノオーダーの光学媒体は、例えば、ナノ粒子、ナノメートルオーダーの大きさをもつ組成物(ゾルゲル硬化された酸化物等)、孔、表面上の凹部もしくは凸部などである。
そのような導光パネルの背面側又は側面側から光を入射することで、該光(入射光)が拡散体内を導光する過程で、入射光の相関色温度よりも高い相関色温度を有する散乱光を光出射面111から出射させることができる。また、導光パネルは、入射光に対して所定の散乱能を発現する散乱層と入射光を透過する透過層とを含み、入射光に対して、拡散体内で散乱層と透過層とを行き来しながら所定の導光端部に導く導光路として機能するよう構成されたものであってもよい。このような積層構造によっても、入射光の相関色温度よりも高い相関色温度を有する散乱光を光出射面111から出射させることができる。
図5に示されるように、フレーム状部材120は、明部領域131及び暗部領域132を有する。以下、フレーム状部材120において明部領域131及び暗部領域132の少なくともいずれかが設けられる部分を日差し表現部130と呼ぶ場合がある。日差し表現部130は、例えば、フレーム状部材120の前面上の所定領域に設けられてもよい。フレーム状部材120における明部領域131及び暗部領域132は、発光パネル110を通過して太陽からの差し込み光Lが照射されたと仮定した場合の該光Lによって形成される日なた及び日陰をそれぞれ模している。日なた及び日陰を模すために、フレーム状部材120は、光L2を出射している。
光量調整部22は、例えば、光源部140から出射された光がフレーム形成部12(本例では、フレーム状部材120)に入射して空間112に向かう光として出射されるまでの光路上に設けられる。光量調整部22は、例えば、光源部140からフレーム形成部12に入射される光のうち、暗部領域132から空間112に向かう光の強度を明部領域131から空間112に向かう光の強度よりも弱める働きを有する光制限部材であってもよい。また、光量調整部22は、例えば、光源部140からフレーム形成部12に入射される光のうち、明部領域131から空間112に向かう光の強度を暗部領域132から空間112に向かう光の強度よりも強める働きを有する光取出部材であってもよい。このような光量調整部22を設けることによって、暗部領域132を明部領域131よりも暗い領域として観察者に視認させる。光の強度は、単位面積当たりの光量、又は輝度ともいう。
透過型のフレーム状部材120を備える場合において、照明装置1は、例えば光量調整部22として、フレーム状部材120の裏側から入射される光の一部を吸収又は反射して、暗部領域132から空間112に進む光の強度を明部領域131から空間112に進む光の強度より弱める光制限部材(以下、第1の光制限部材という。)を備えてもよい。例えば、マスク122は、そのような第1の光制限部材の一例である。
第1の光制限部材は、暗部領域132、又は光源部140から出射された光がフレーム状部材120の背面に入射してフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路上の暗部領域132に対応する領域に配置され、入射される光の少なくとも一部を吸収又は反射する光学部材であってもよい。このような光学部材を備えることで、光源部140からの光のうち暗部領域132を通って空間112に進む光の強度を、明部領域131を通って空間112に進む光の強度よりも弱くすることができる。
ここで、「光源部140から出射された光がフレーム状部材120の背面に入射してフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路」には、光源部140から出射された光がフレーム状部材120の背面に入射するまでの光路、及びフレーム状部材120の背面に入射した光が空間112に向かう光としてフレーム状部材120の前面から出射されるまでの光路が含まれる。したがって、上記の光路上には、光源部140とフレーム状部材120の間(例えば、フレーム状部材120の裏側の空間)だけでなく、フレーム状部材120の表面及びフレーム状部材120内の種々の界面等が含まれる。
また、そのような光路上の「暗部領域132に対応する領域」とは、その光路上の任意の位置(光の進行方向における位置)において、光源部140からの光がその領域を通過するとフレーム状部材120の暗部領域132から空間112に向かう光となる領域(光の拡がる方向における範囲)をいう。例えば、暗部領域132がフレーム状部材120の前面上に形成される場合には、フレーム状部材120の背面上の領域を指す場合には、背面上において前面上の暗部領域132に対向する領域を、暗部領域132に対応する領域としてもよい。
なお、明部領域131に対応する領域は、上記の「暗部領域132に対応する領域」の説明における暗部領域132を明部領域131に読み替えればよい。また、反射型のフレーム状部材120についても同様である。
第1の光制限部材は、例えば、光源部140とフレーム状部材120との間、フレーム状部材120の光源部140からの光に対する入射面若しくは出射面が形成される表面上、又はフレーム状部材120内に存在する種々の界面において、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域を覆うように設けられてもよい。
また、反射型のフレーム状部材120を備える場合において、照明装置1は、例えば光量調整部22として、フレーム状部材120の表側から入射される光の一部を吸収又は透過(反射防止)して、暗部領域132から空間112に進む光の強度を明部領域131から空間112に進む光の強度より弱める光制限部材(以下、第2の光制限部材という。)を備えてもよい。
例えば、第2の光制限部材は、暗部領域132又は光源部140から出射された光がフレーム状部材120の前面に入射して再びフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路上の暗部領域132に対応する領域に配置され、入射光の少なくとも一部を吸収、透過(反射防止)又は空間112に向かわない角度に偏向する光学部材であってもよい。このような光学部材を備えることで、光源部140からの光のうちフレーム状部材120で反射されて暗部領域132から空間112に進む光の強度を明部領域131から空間112に進む光の強度よりも弱くすることができる。
ここで、「光源部140から出射された光がフレーム状部材120の前面に入射して再びフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路」には、光源部140から出射された光がフレーム状部材120の前面に入射するまでの光路、及びフレーム状部材120の前面に入射した光が再びフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路が含まれる。したがって、上記の光路上には、光源部140とフレーム状部材120の間(例えば、フレーム状部材120の表側の空間)だけでなく、フレーム状部材120の表面及びフレーム状部材120内の種々の界面、フレーム状部材120と光反射部材が分離して配置されていればそれらの間等が含まれる。
例えば、第2の光学部材は、例えば、光源部140とフレーム状部材120との間、フレーム状部材120の光源部140からの光に対する入射面若しくは出射面が形成される表面上、フレーム状部材120内に存在する種々の界面、又はフレーム状部材120と光反射部材の間において、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域を覆うように設けられてもよい。
図6は、照明装置1の制御系の構成例を示すブロック図である。図6に示されるように、照明装置1は、例えば、発光パネル110の光源であるパネル用光源110aを点灯、調光、又は消灯させる駆動回路であるパネル用光源駆動部115と、光源部140を点灯、調光、又は消灯させる駆動回路である光源駆動部145と、パネル用光源駆動部115及び光源駆動部145を制御する制御回路である点灯制御部116とを備えている。点灯制御部116は、パネル用光源110aの点灯、調光、及び消灯と、光源部140の点灯、調光、及び消灯とが互いに一定の関連性を持つように制御することができる。また、点灯制御部116は、パネル用光源110aの点灯、調光、及び消灯と、光源部140の点灯、調光、及び消灯とを独立に制御してもよい。なお、図6には、パネル用光源110aと光源部140とが別個の光源である場合が示されているが、これらは、共通の光源であってもよい。つまり、パネル用光源110aが、光源部140の機能を兼ねてもよい。この場合、パネル用光源駆動部115が、光源駆動部145の機能を兼ねる。パネル用光源110a及び光源部140は、例えば、LED、レーザ発光素子、蛍光管、などである。
図7は、天井900に取り付けられた照明装置1を下から見上げたときに観察される状態例を示す概略図である。図8は、照明装置1の構成例を概略的に示す要部断面図である。図9(A)は、図8に示す照明装置1のフレーム状部材120の明部領域131及び暗部領域132を表側(空間112内)から水平方向に見たときの例を示す正面図、図9(B)は、図9(A)をIX−IX線で切る概略断面図である。
本例において、フレーム状部材120は、発光パネル110の前方かつ端部と接する位置に設けられている。また、フレーム状部材120は、発光パネル110の光出射面111を露出させるように、開口部を備えた形状を有している。図4及び図7に示されるように、フレーム状部材120は、4つの側壁で形成されており、フレーム状部材120を−Z方向に見た場合の形状は、長方形又は正方形などの四角形である。ただし、フレーム状部材120を−Z方向に見た場合の形状は、四角形以外の形状であってもよい。例えば、フレーム状部材120を−Z方向に見た場合の形状は、四角形以外の多角形であってもよい。また、フレーム状部材120を−Z方向に見た場合の形状は、円形、楕円形、又は滑らかな曲線で形成された形状、などであってもよい。なお、本例では、フレーム状部材120の前面は、照明装置1を設置した状態において観察者側に露出する内側の面であり、フレーム状部材120の背面は、観察者側に露出しない外側の面である。
図8及び図9(B)に示されるように、フレーム状部材120は、光透過性部材である基材としての枠体121と、第1の光制限部材としてのマスク122と、第1の光拡散部材である光透過拡散部材123とを有してもよい。光透過拡散部材123は、通過する光を拡散させる機能を持つ。枠体121は、例えば、光透過性の材料を用いた一体成型により形成される。マスク122は、フレーム状部材120の枠体121の表側(空間112側)の面の一部の領域に配置されている。なお、マスク122は、フレーム状部材120の一部を構成しなくてもよい。一例として、マスク122は、光源部140とフレーム状部材120の間に独立して設けられてもよい。
光透過拡散部材123は、フレーム状部材120の枠体121の空間112側の面上であってマスク122の面上に配置されている。なお、マスク122が仮にフレーム状部材120の枠体121の裏側の面(背面)上に形成されている場合であっても、光透過拡散部材123は、フレーム状部材120の枠体121の空間112側の面上に設けられるのが好ましい。換言すると、光透過拡散部材123は、光量調整部22(本例では、マスク122)よりも空間112に近い位置に設けられるのが好ましい。
マスク122は、フレーム状部材120の枠体121を通って空間112に向かう光の一部を遮ることによって光量を低下させる機能を持つ。
光透過拡散部材123は、例えば、フレーム状部材120の前面の全域又は一部の領域に形成される。光透過拡散部材123は、入射光の一部を透過及び拡散させる機能を持つ。例えば、光透過拡散部材123は、フレーム状部材120の前面上の所定領域に、光透過拡散材料を塗布若しくは印刷し、又は光拡散部材であるフィルムを貼着することにより、又は、これらの組み合わせにより形成される。
光透過拡散部材123は、例えば、フレーム状部材120の明部領域131及び暗部領域132を含む前面全域に形成されてもよい。このようにすることで、フレーム状部材120の前面に統一された質感を持たせることができる。さらに、光源部140の消灯時に観察者にマスク122及び光源部140を視認されにくくできる。
明部領域131に形成される光透過拡散部材123として、相対的に光透過率が高い材料を用い、暗部領域132に形成される光透過拡散部材123として、相対的に光透過率が低い材料を用いてもよい。その場合、暗部領域132に形成される光透過拡散部材123が、第1の光制限部材とみなされる。
フレーム状部材120に入射する光が拡散光である場合又は、枠体121内に粒子が分散されたり、表面粗しなどの加工がされたりして枠体121自体が拡散機能を有する場合には、光透過拡散部材123は省略されてもよい。
フレーム状部材120前面が有する暗部領域132は、光源部140点灯時において、日差しが物(窓枠等)に遮られてできる領域である日陰を模した疑似日陰が形成される領域である。マスク122は、暗部領域132に疑似日陰を形成する。暗部領域132は疑似日陰領域とも呼ばれる。また、フレーム状部材120が有する明部領域131は、光源部140点灯時において、日差しが照射されてできる領域である日なたを模した疑似日なたが形成される領域である。
暗部領域132は、例えば、照明装置1の設置状態と仮想の太陽の位置とに基づいて決められる。暗部領域132は、例えば、仮想の太陽からの光が仮想の窓である発光パネル110から出射されたときに、仮想の窓枠であるフレーム状部材120に形成される日陰領域と一致させてもよい。照明装置1の設置環境は、照明装置1の3次元位置(すなわち、緯度、経度、高さ方向の位置)、姿勢(すなわち、方位角、仰角)、及び周囲環境(すなわち、天井の形状、デザイン)などである。暗部領域132は、実際の太陽の位置に基づいて決定されてもよいが、仮想の太陽の位置に基づいて決定されてもよい。例えば、照明装置1を日本における建築物内に設置する場合に、外国における太陽の位置に基づいて暗部領域132を決定してもよい。
マスク122は、例えば、光透過性部材である枠体121に、光透過率を制限する部材を塗布若しくは印刷、又は光透過を制限するフィルムを貼着、又はこれらの組み合わせによって形成される。光透過率を制限する部材としては、例えば、光吸収部材又は光反射部材を用いることができる。また、フィルムとしては、偏光フィルム又は遮光性を持つ紙などを用いることも可能である。マスク122の構成は、上記の例に限定されない。マスク122の特に背面(空間112を向かない側の面)は、光反射率が高い(例えば、50%以上)材料で形成されてもよい。さらにまた、マスク122は、光を透過しないフィルムに微小開口を複数形成し、光透過率を制御することで上記の機能を持たせたものであってもよい。また、マスク122は、入射光の一部を透過させ、一部を反射させる機能を持つフィルムを用いて構成されてもよい。マスク122の光透過率は、1%〜50%程度の範囲内であることが望ましい。
《1−2》動作
光源部140から出射した光は、明部領域131に対応する領域においては、枠体121を透過した後、光透過拡散部材123で透過及び拡散されてフレーム状部材120から出射される。この結果、フレーム状部材120の明部領域131は、明るい高輝度の領域に見える。一方、光源部140から出射した光は、暗部領域132に対応する領域においては、枠体121を透過した後、マスク122で多くが反射される。マスク122で反射されずにマスク122を透過した光は、光透過拡散部材123で透過及び拡散されてフレーム状部材120から出射される。マスク122は、入射光のすべてを反射するものであってもよいし、ある程度の光を透過するものであってもよい。暗部領域132から出射される光はマスク122を通った光であるため、フレーム状部材120の暗部領域132は、明部領域131よりも暗い低輝度の領域に見える。つまり、明部領域131の単位面積あたりの発光量は高く、暗部領域132の単位面積当たりの発光量は低くなる。なお、フレーム状部材120の暗部領域132では、フレーム状部材120の発光量が小さいため、フレーム状部材120の暗部領域132の裏側には、光源部140を配置しないことも可能である。換言すると、フレーム状部材120の明部領域131の裏側にのみ、光源部140を配置してもよい。
図5及び図7に示されるように明部領域131及び暗部領域132を形成すれば、照明装置1の下から上を見上げた観察者は、明部領域131と暗部領域132を日なたと日陰のように感じることができる。つまり、観察者は、あたかも発光パネル110から実際の太陽光、すなわち、自然光が差し込んでいるように感じることができる。なお、実際に窓から差し込む太陽光は、ほぼ平行光であるが、明部領域131と暗部領域132によって発光パネル110から入射したと感じられる光は、平行光である必要はない。
図5及び図7に示す例では、照明装置1は、光出射面111の外周をなす4辺のうち2つの辺に対応する2面において面内領域の一部に明部領域131を有しており、光源部140点灯時に該明部領域131に日なたを模す疑似日なたを形成する。また、照明装置1は、他の2つの辺に対応する2面と明部領域131が配置された2面の残りの部分とに暗部領域132を有しており、光源部140点灯時に該暗部領域132に日陰を模す疑似日陰を形成する。このようにして、照明装置1は、図10に示される仮想光源の方向に、太陽が存在している場合を模すことができる。
図5及び図7に示される例では、暗部領域132は、光出射面111の外周をなす4辺に対応するフレーム状部材120の4つの面にわたって配置されており、明部領域131は、フレーム状部材120の2つの面にわたって配置されている。このように、フレーム状部材120を、光出射面111の4辺に対応する4つの前面を有する四角形の枠形状とみなした場合、明部領域131及び暗部領域132は次のように配置されてもよい。すなわち、暗部領域132は、フレーム状部材120の枠形状における4つの辺(より具体的には、枠形状の4つの辺を構成する枠体121が有する4つの前面)にわたって配置され、明部領域131は、フレーム状部材120の枠形状における2つの辺(より具体的には、枠形状の4つの辺を構成する枠体121が有する4つの前面のうちの2つの前面)にわたって配置されてもよい。なお、上記の例以外にも、例えば後述の図12に示すように、暗部領域132が、四角形の枠形状における3つの辺にわたって配置され、明部領域131が、四角形の枠形状における他の1辺とその両側に接続される2辺とを含む3つの辺にわたって配置されてもよい。
《1−3》変形例
図10は、実施の形態1に係る照明装置1の変形例の照明装置1aのフレーム状部材120aにおける明部領域131及び暗部領域132と仮想光源との関係の一例を示す図である。図10において、仮想光源は、太陽を模している。明部領域131及び暗部領域132は、発光パネル110が実際の窓であったならば窓から差し込む光によって形成されると思われる日なた領域と、光の当たらない日陰領域とを模している。
図11は、照明装置1aのフレーム状部材120aにおける明部領域131及び暗部領域132を示す斜視図である。図12は、照明装置1aを下から見上げたときに観察される状態例を示す概略図である。図11及び図12に示す例では、フレーム状部材120aは、3辺(1辺と2辺の一部)に明部領域131を有しており、該明部領域131に日なたを模す疑似日なたを形成する。また、フレーム状部材120aは、他の1辺と明部領域131が配置された2辺の残りの部分とに暗部領域132を有しており、該暗部領域132に日陰を模す疑似日陰を形成する。このような構成の場合にも、自然な光が差し込んでいると感じさせることができる。
また、明部領域131及び暗部領域132は、暗部領域132の形状(特に両端に存在する明部領域131との境界)において、次のような特徴を有してもよい。すなわち、明部領域131と暗部領域132の境界を、光出射面111の法線方向と平行な平面(図12に示す例では、YZ平面)に投影して観たときに、2つの境界が重なるという特徴、より具体的には、光出射面111の法線方向と垂直な方向において2つの境界位置が一致する投影方向(図12に示す例では、X軸方向と平行な方向)が存在するという特徴である。これは、平行光である太陽光からの差し込み光を模擬した結果現れる特徴である。
また、発光パネル110を、窓を通して見る晴天時の青空を模擬する照明パネルと想定すると、明部領域131は晴天時の窓枠の日なた領域、暗部領域132は晴天時の窓枠の日陰領域を模擬できることが好ましい。このような場合において、点灯時の発光パネル110に対して点灯時の明部領域131すなわち疑似日なた領域が明るく、同時に明部領域131から出射される光L2が光出射面111から出射される光L1よりも低色温度であることは、容易に想像できる。例えば、晴天時の青空の輝度は、5000[cd/m2]程度であり、窓枠部材に多く用いられる白色拡散反射面での日なた領域の輝度は、30000[cd/m2]程度である。また、晴天時の青空を視認するときの光の色温度は、20000[K]程度で、白色拡散反射面において日なた領域を視認するときの光の色温度は、5000[K]程度である。そのため、発光パネル110と明部領域131との輝度及び発する光の色温度の大小関係は、上記の通りに維持されることが望ましい。ただし、窓を通してみる空は晴天時の青空に限らず、雨天時又は雲天時又はこれらの両方も含めると、発光パネル110と明部領域131との間の輝度(又はそれらから出射される光束)の比率は、20:1から1:30の範囲内がより好ましい。
例えば、点灯時の発光パネル110の輝度は100[cd/m2]〜6000[cd/m2]、より好ましくは500[cd/m2]〜3000[cd/m2]であってもよい。これに対して、点灯時の明部領域131の輝度は300[cd/m2]〜30000[cd/m2]、より好ましくは1000[cd/m2]〜12000[cd/m2]であってもよい。また、発光パネル110から出射される光L1の相関色温度は10000[K]〜100000[K]、より好ましくは20000[K]〜80000[K]であってもよい。これに対して、明部領域131から出射される光L2の相関色温度は2000[K]〜7000[K]、より好ましくは2500[K]〜6500[K]であってもよい。
また、発光パネル110発する光L1と明部領域131が発する光L2の相関色温度の差は、20000K以上かつ98000K以下であってもよい。
さらに、点灯時の明部領域131と暗部領域132の輝度(又は光束)の比は、100:1から20:1の範囲内であることが望ましく、約10:1であることがより望ましい。ただし、この関係性は、晴天時に成立する条件であり、曇り、夜などの条件ではこの限りではない。
《1−4》効果
以上に説明したように、照明装置1及び1aを用いれば、フレーム状部材120から出射される光L2が窓枠の日なた領域と日陰領域とを模することができるので、実際に太陽からの差し込み光がないような環境であっても、あたかも太陽からの差し込み光が発光パネルを通して照射されているかのような、自然な造景を観察者に与えることができる。さらに、出射される照明光L1が自然光を模擬する発光パネル110と組み合わされることで、より自然な造景を観察者に与えることができる。また、照明装置1及び1aは、光透過性部材の枠体121の暗部領域132に対応する領域にマスク122を設ける構成によって、簡単に、暗部領域132に疑似日陰(疑似日なた領域との境界部を含む)が形成できるなど、複雑な構成を必要としないという利点がある。
《2》実施の形態2.
図13は、実施の形態2に係る照明装置2の構成例を概略的に示す要部断面図である。図13は、図8の構成例に対応する構成例を示している。図13に示されるように、実施の形態2に係る照明装置2は、フレーム状部材の構造の点において、実施の形態1に係る照明装置1と相違する。実施の形態2の照明装置2は、光透過性部材である枠体121の背面上にマスク122が設けられたフレーム状部材220を備える。なお、図13に示す例では、マスク122がフレーム状部材220の構成要素の1つとして示されているが、既に説明したように、マスク122は、例えば光源部140とフレーム状部材220の間(例えば、フレーム状部材220の裏側の空間)に設けられてもよい。上記以外に関して、実施の形態2は、実施の形態1と同じでよい。
実施の形態2に係る照明装置2を用いても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、実施の形態2に係る照明装置2では、マスク122を光透過拡散部材123から離して配置することで、フレーム状部材220の明部領域131と暗部領域132との間の境界部においてぼやけを生じさせることができるので、簡易な構成で、より自然な造景を観察者に与えることができる。
《3》実施の形態3.
図14は、実施の形態3に係る照明装置3の構成例を概略的に示す要部断面図である。図14は、図8及び図13の構成例に対応する構成例を示している。図14に示されるように、実施の形態3に係る照明装置3は、フレーム状部材の構造の点において、実施の形態1及び2に係る照明装置1及び2と相違する。実施の形態3の照明装置3は、光透過性部材である枠体121が、光出射面111から離れるに従って厚みT(光源部140からの光の進行方向における長さ)が増えるように構成されている。図14に示す例では、マスク122は、枠体121の背面上の暗部領域132に対応する領域に設けられる。また、光透過拡散部材123は、枠体121の表側の面(前面)上に設けられる。なお、光透過拡散部材123が省略可能な点は、実施の形態1と同様である。
図15(A)は、実施の形態3に係る照明装置3のフレーム状部材320の明部領域131及び暗部領域132の例を示す正面図、図15(B)は、図15(A)をXV−XV線で切る概略断面図である。図14の構成を採用した場合、照明装置3のフレーム状部材320の明部領域131と暗部領域132との境界部133における光透過率は、光出射面111から離れるに従って増加する。つまり、図15(A)に示されるように、照明装置3のフレーム状部材320は、光出射面111から離れるに従って明部領域131と暗部領域132との境界部133におけるぼやけが増加する。
窓を介して窓枠に太陽からの直達光が差し込んだ際に、例えば、図7に示されるように日なたと日陰が形成されることが、想像できる。しかし、より詳細に観察すると、日なたと日陰の境界部は、窓から遠ざかるに従ってぼやけが増加している。これは、太陽が大きさを持つ光源であり、窓の開口から照射位置までの距離が増加するほど、窓枠につくられる影の境界がぼやけるからである。
そこで、照明装置3は、マスク122と光透過拡散部材123との間隔を、光出射面111から離れるに従って徐々に増加するよう変化させている。このように構成することで、図15(A)に示されるように、ぼやけを光出射面111から離れるに従って徐々に増加させる。具体的には、照明装置3のフレーム状部材320は、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って、マスク122と光透過拡散部材123との距離を増加させるべく、枠体121の厚みTが増加するように構成されている。
また、光透過拡散部材123を省略して枠体121に散乱能を持たせた上で、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って枠体121の厚みTが増加するように構成することで、上記と同様の効果が得られる。
また、枠体321の厚みTを変化させず、マスク122の明部領域131との境界部133に対応する領域の光透過率を、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って増加するように構成することで、同様の効果を得てもよい。
例えば、マスク122として形成される光遮蔽機能を持つ構成材料の印刷密度を増減させることで光透過率を面内で変化させることができる。
一例として、図15(A)及び(B)に示すように、マスク122に代えて、面内で光透過率が異なるマスク122aを設けてもよい。マスク122aは、少なくとも暗部領域132に含まれる明部領域131との境界を構成する境界部133に対応する領域において、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って、光遮蔽機能を持つ構成材料の印刷密度が低くなる又は該構成材料の塗布量が少なくなるように構成されている。なお、マスク122aは、該領域において、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って当該マスク122aを構成するフィルムの厚みが減少するように構成されてもよい。このようにして、マスク122aの光透過率を面内で変化させることにより境界部133にぼやけを生じさせることができる。
なお、マスク122aの形成先は、フレーム状部材120の背面上に限定されない。例えば、図8に示すような、枠体121と光透過拡散部材123との間にマスク122aを備えてもよい。
また、マスク122aを設ける領域も、暗部領域132に含まれる境界部133に対応する領域に限定されない。例えば、マスク122aは、明部領域131に含まれる暗部領域132との境界を構成する境界部を含む日差し表現部130全域又はそれに対応する領域に設けられてもよい。その場合において、マスク122aは、境界部に対応する領域よりも明部領域131に対応する領域の光透過率を高くすればよい。
以上に説明したように、実施の形態3に係る照明装置3を用いれば、実施の形態1及び2の効果に加えて、フレーム状部材320の明部領域131と暗部領域132との境界部133において光出射面111から離れるに従ってぼやけが増加する構成とできるので、窓枠を高い品質で模することができる。すなわち、簡易な構成で、さらに自然な造景を観察者に与えることができる。
《4》実施の形態4.
図16は、実施の形態4に係る照明装置4の構成例を概略的に示す要部断面図である。図16は、図8、図13、及び図14の構成例に対応する構成例を示している。図17は、実施の形態4に係る照明装置4の構成例をフレーム状部材の裏側から見た背面図である。
照明装置4は、フレーム状部材120の背面と光源部140とを接続する光反射拡散部材150を有している。
光反射拡散部材150は、半円柱状の凹面を有し、入射する光の一部を反射及び拡散させてフレーム状部材120の背面に到達させる機能を持つ。
上記以外の点に関し、実施の形態4は、実施の形態1から3のいずれかと同じでよい。例えば、図16に示す例では、フレーム状部材の例として、図8に示す実施の形態1のフレーム状部材120を示しているが、フレーム状部材の構成はこれに限定されない。
図16に示す例において、光源部140は、LED141、LED基板142、及び光源ホルダ143を有している。光反射拡散部材150は、光源ホルダ143に固定され、その開放端は、フレーム状部材120の背面に近接するように配置されている。光反射拡散部材150は、例えば、板金又は樹脂板に白塗装することで形成される。また、光反射拡散部材150は、板金又は樹脂板に光を拡散するフィルムを貼着することで構成してもよい。
光源部140(より具体的には各LED141)から発せられた光は、その多くがそのままフレーム状部材120の背面に到達するが、一部の光は光反射拡散部材150により反射及び拡散された結果、フレーム状部材120の背面に到達する。光反射拡散部材150で反射及び拡散することで、光源部140からの光を効率的に(迷光とさせずに)、フレーム状部材120の背面全域に入射させることができる。
なお、照明装置4は、光反射拡散部材150に代えて、拡散性を有しない光反射部材150aを備えることも可能である。
以上に説明したように、実施の形態4に係る照明装置4を用いれば、実施の形態1〜3の効果に加えて、光源部140から出射された光のロスを軽減することができる。すなわち、光源部140からの光の利用効率を向上できる。
図18は、実施の形態4の変形例に係る照明装置4aの構成例を概略的に示す要部断面図である。図18に示される照明装置4aは、光源部140とフレーム状部材120の背面との間に第2の光拡散部材としての光透過拡散部材160が備えられている点において、図16に示される照明装置4と異なる。
本例において、光源部140の各LED141から発せられた光は、光透過拡散部材160で拡散された上でフレーム状部材120の背面に到達する。このとき、光透過拡散部材160によってアレイ状に配列された複数のLEDから出射された光の強度分布が重なりあうことで、フレーム状部材120に到達する光の強度分布が均一化される。
また、本例においても、照明装置4aは、光反射拡散部材150に代えて、拡散性を有しない光反射部材150aを備えることが可能である。そのような場合であっても、光源部140から発せられた光が迷光になることを防止して、効率的にフレーム状部材120の背面に到達させることができる。
以下では、光源部140からの光を偏向(反射及び拡散を含む)して前記フレーム状部材に導くために設けられた光反射拡散部材150、光反射部材150a及び後述する光透過拡散部材160等を総称して、第1の光偏向部材と呼ぶ場合がある。
以上に説明したように、照明装置4aを用いれば、光透過拡散部材160をさらに備えているので、アレイ状に配列された複数のLEDから出射された光の強度分布を均一化できるなど、明部領域における輝度ムラをさらに軽減することができる。
《5》実施の形態5.
図19は、実施の形態5に係る照明装置5を下から見上げたときに観察される状態例を示す概略図である。図20は、実施の形態5に係る照明装置の構成例を概略的に示す断面図である。図19は、図8、図13、図14、及び図16の構成例に対応する構成例を示している。
実施の形態5に係る照明装置5は、フレーム状部材520がフランジ部230をさらに有している点が、実施の形態1から4に係る照明装置と異なる。
ここで、フランジ部230は、フレーム状部材520において日差し表現部130(明部領域131又は暗部領域132若しくはその両方)が形成される領域の光出射面111から最も遠い端部に接続され、該端部から外側に向けて延在する部分をいう。例えば、天井に設けられる場合、該端部から外側に向けて水平方向に延在する部分をフランジ部とみなしてもよい。また、水平面に垂直な壁に設けられる場合、該端部から外側に向けて鉛直方向に延在する部分をフランジ部とみなしてもよい。
フランジ部230は、図20に示すように、板状の部材である板状部231と、板状部231の表側に備えられる光拡散部材232とを有していてもよい。板状部231は、光透過性部材であってもよいが、観察者に光源部140を視認させないために、不透明な部材であってもよい。なお、光反射拡散部材150、光反射部材150a又は光拡散部材232等によって、光源部140が視認されないように構成される場合は、この限りではない。
また、枠体121が板状部231を兼ねてもよい。例えば、枠体121が、日差し表現部130(明部領域131又は暗部領域132若しくはその両方)が形成される領域の光出射面111から最も遠い端部から外側に向けて広がるように構成されてよい。
光拡散部材232は、例えば、光反射拡散部材である。光反射拡散部材における光透過率は、例えば、1%〜50%程度であってもよい。なお、光反射拡散部材における光透過率は、例えば、10%以下でもよい。
また、光拡散部材232は、光透過拡散部材であってもよい。光透過拡散部材における光透過率は、例えば、50%以上である。その場合に、光透過拡散部材123が、光拡散部材232を兼ねてもよい。例えば、光透過拡散部材123が、枠体121の前面上及び板状部231の前面上に、一体に又は連続して設けられてもよい。なお、枠体121が板状部231を兼ねている場合、光透過拡散部材123を、枠体121の前面を覆うように形成することで同様の構成とできる。なお、後述する理由から、フランジ部230の表面に設けられる光拡散面は、少なくとも表側からの入射光に対して光反射性を有するのがより好ましい。例えば、光拡散部材232として光透過拡散部材を備える構成であっても、光透過拡散部材は、一部の光を反射することが好ましい。
照明装置5を天井に設置する場合、フランジ部230は、例えば、天井面に平行に又は面一に配置される。また、照明装置5を壁に設置する場合、フランジ部230は、例えば、壁面に平行に又は面一に配置される。なお、フランジ部230の形状は、図示のものに限定されない。例えば、フランジ部230は、複数の部材で構成されてもよい。また、照明装置5は、フランジ部230を着脱自在にする構造又はフランジ部230を備えない構造を採用してもよい。
また、フレーム状部材520が、設置先の面(天井面、壁面等)に平行となる部位を備え、その前面(以下、フランジ面233という)に日差し表現部130(すなわち明部領域131及び暗部領域132)を有してもよい。なお、実施の形態5に限らず、フレーム状部材において日差し表現部130が設けられる位置は、特に限定されない。例えば、図20に示す枠体121の前面とフランジ面とに日差し表現部130を形成することも可能である。
また、図20に示す例では、フレーム状部材520のZ方向に切断した断面形状(以下、垂直断面形状という)がL字状であり、日差し表現部130が形成される枠体121の前面とフランジ部230とが直角に接続されているが、フレーム状部材520の垂直断面形状は曲線形状(すなわち、フレーム状部材520が湾曲面形状)であってもよい。そのようなフレーム状部材520の表側の湾曲面に明部領域131と暗部領域132とを設けてもよい。
また、その場合において、フレーム状部材は、そのような湾曲面の端部にフランジ部230をさらに接続してもよいし、しなくてもよい。
既に説明したように、枠体121とフランジ部230の板状部231とは、一体で成型されてもよい。また、枠体121とフランジ部230の板状部231とは、他の部品によって連結されてもよい。
また、光源部140の周りに光反射拡散部材150を設けずに、又は光反射拡散部材150を一部の光を透過するよう構成し、光源部140から出射された光の一部を、フランジ部230を通して+Z方向に出射させることも可能である。その場合、フランジ部230は、例えば、光透過性部材である板状部231と、光透過拡散部材である光拡散部材232とで構成される。
図21(A)は、実施の形態5の変形例に係る照明装置5aのフレーム状部材520aの構成例を概略的に示す要部斜視図、(B)は、図21(A)をXXI−XXI線で切る概略断面図である。図21に示されるように、フレーム状部材520aは、複数の開口部170を備えた構造を有してもよい。なお、開口部170は1つでもよい。
フレーム状部材520aは、例えば、所定の高さを有する開口部170を有する枠体121aを備える。本例において、日差し表現部130(明部領域131又は暗部領域132若しくはその両方)は、枠体121aが備える開口部170の側壁171に少なくとも設けられる。本例の側壁171は、開口部170によって形成されるフレーム状部材520aの前面に相当する。また、枠体121aの前方の面は、上記のフランジ面233に相当する。
なお、フランジ面233もフレーム状部材520aの前面に相当するが、本例では、フランジ面233に日差し表現部130を設けずに、光拡散部材232として光反射拡散部材を設けている。
本例の枠体121aは、光透過性部材である。側壁171の裏側には、光源部140を収納する収納部172が開口部170を囲うように設けられてもよい。この場合、光源部140は、収納部172に収納され、側壁171の裏側から光を入射する。本例においても、側壁171の裏側の面である背面(より具体的には、収納部172の内壁)に、該背面と光源部140とを接続する光反射拡散部材150を備えていてもよい。
また、枠体121aに収納部172を設けずに、発光パネル110の後方に光源部140を設け、発光パネル110を介して光源部140からの光を側壁171の裏側から入射させてもよい。
側壁171の表側の面である前面上には、光透過拡散部材123が設けられる。そして、光透過拡散部材123よりも裏側であって暗部領域132に対応する領域に、マスク122が設けられる。図21に示す例では、収納部172によって形成される、側壁171の背面にマスク122が設けられているが、マスク122は、例えば、側壁171の前面上(ただし、光透過拡散部材123よりも裏面側)に設けられてもよい。また、例えば、光源部140が発光パネル110の後方に設けられる場合は、枠体121aの背面(発光パネル110に近い方の面)、枠体121aと発光パネル110の間又は発光パネル110の背面上にマスク122を設けることも可能である。
上記の例では、マスク122を暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域にのみ設ける例を示したが、例えば、面内で光透過率が異なるマスク122aを利用して明部領域131又は明部領域131に対応する領域を含む領域(例えば、面全域)に設けてもよい。その場合において、例えば、照明装置5aは、明部領域131(又は明部領域131に対応する領域)の光透過率に比べて暗部領域132(又は暗部領域132に対応する領域)に対応する領域の光透過率が低くなるように構成されたマスク122aを備えてもよい。なお、そのような場合であっても、マスク122aにより少なくとも暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に光を遮蔽する機能を有する部材が配されているとして、該マスク122a(特に、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に配されている部分)を第1の光制限部材と呼ぶ。
なお、本例の場合も、光源部140の代わりに、パネル用光源110aを利用することができる。その場合、例えば、発光パネル110の光出射面111のうち開口部170が前方に設けられていない領域から発せられる照明光L1を、光源部140からの光として利用してもよい。その場合、収納部172は省略されてもよい。その場合において、マスク122は、側壁171の前面上であって光透過拡散部材123と枠体121aとの間に設けられてもよいし、枠体121aの背面(発光パネル110に近い方の面)、枠体121aと発光パネル110の間に設けられてもよい。
このような構成により、開口部170の側壁171の裏側(枠体121aの背面を含む)から入射された光を側壁171で透過させて光L2として出射する際に、側壁171上において暗部領域132から空間112に向かう光の強度を、明部領域131から空間112に向かう光の強度に比べて減じることができる。
枠体121aにおいても、日差し表現部130が形成される領域の厚みT(本例では、枠体121aにおける開口部170の側壁171とその裏側とされる面との距離)を前記光出射面から離れるに従って増すように構成することができ、そのような枠体121における該領域の厚みの違いを利用して、ぼやけを表現することができる。
また、フレーム状部材520aは、光源部140からの光に代えて、発光パネル110の光出射面111のうち開口部170が前方に設けられている領域から発せられる照明光L1又はフレーム状部材520aの前方から入射する外光などを利用することも可能である。その場合、反射型のフレーム状部材520bとして、枠体121aを光反射部材124で構成するか、光透過拡散部材123と枠体121aとの間に光反射部材124(図示せず)を設けてもよい。ここで、光反射部材124は、光反射拡散部材であってもよい。その場合、マスク122は、光透過拡散部材123と光反射部材124との間の暗部領域132に対応する領域に設けられ、光反射部材124からの反射光を吸収する、光吸収性のマスク122bであってもよい。ここで、マスク122bは、上述した第2の光制限部材に相当する。
なお、マスク122bの代わりに、面内で光反射率が異なる(換言すると、面内で光透過率が異なる)光反射部材124aを用いることも可能である。以下では、マスク122bの代わりに設けられる光反射部材124aを、マスク122dと呼ぶ場合がある。例えば、照明装置5bは、マスク122b及び光反射部材124に代えて、明部領域131(又は明部領域131に対応する領域)の光反射率に比べて暗部領域132(又は暗部領域132に対応する領域)の光反射率が低くなるように構成されたマスク122dを備えることで、同様の効果を得ることができる。なお、そのような場合であっても、マスク122dにより少なくとも暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に光を遮蔽する機能を有する部材が配されているとして、該マスク122d(特に、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に配されている部分)を第2の光制限部材と呼ぶ。
本例において光反射部材は、例えば光透過率が50%未満の部材である。なお、光反射部材は、光反射率が10%以下の部材であってもよい。ただし、上記の光反射部材124aのように、あえて光反射率を面内で異ならせる場合はこの限りではない。その場合において、上記の光反射率を、明部領域131又は明部領域131に対応する領域での光反射率と読み替えてもよい。
このような構成により、反射型のフレーム状部材520bでは、開口部170の側壁171で囲まれた領域から出射された照明光L1又は前方から入射される外光を側壁171で反射して光L2として出射することができ、その際、側壁171上において暗部領域132から空間112に向かう光の強度を明部領域131から空間112に向かう光の強度に比べて減じることができる。以下、反射型のフレーム状部材520bを備える照明装置5aを照明装置5bと呼ぶ場合がある。
なお、開口部170を備える枠体121aの代わりに、複数の板状の枠体121を間隔をあけて発光パネル110の前方に並べて配置してもよい。その場合、複数の枠体121の側面に挟まれた領域が開口部170の代わりとなる。例えば、日差し表現部130は、そのような板状の枠体121の側面又は前面に設けられてもよい。フレーム状部材520a、520bは、例えば、発光パネル110の前方に、細長い板状(例えば、発光パネル110の一辺の長さと略同等の長さを有する板状)の枠体を複数、隙間をあけて平行に並べることで、全体としてルーバーのような形状をなすものであってもよい。そのような複数の枠体121により構成される、発光パネル110前方の開口の内壁(複数のフレーム状部材の各々の前面)を、上記で示したような開口部170の側壁171とみなして、同様の構成としてもよい。
以上に説明したように、実施の形態5に係る照明装置5、5a、5bを用いれば、実施の形態1〜4の効果に加えて、様々な形状で日差し表現部130を形成できるので、自然な造景を観察者に与えつつ、照明装置としてのデザイン性を高めることができる。
《6》実施の形態6.
図22は、実施の形態6に係る照明装置6の構成例を概略的に示す要部断面図である。図22は、図20の構成例に対応する構成を示している。実施の形態6に係る照明装置6は、フレーム状部材620を備えている。なお、フレーム状部材620の構成は、基本的に上記の実施の形態5と同じでよい。図22に示す例では、フレーム状部材620は、フレーム状部材520と同様、フランジ部230を有している。
なお、フランジ部230は、省略されてもよい。また、フレーム状部材620は、フランジ部230に代えてフランジ面233を有してもよい。
実施の形態6においては、照明装置6が消灯状態、すなわち、発光パネル110及び光源部140が非発光状態のときにも、ある程度、発光パネル110に対して窓枠を模することができる構成を提案する。非発光状態で自然に見える構成とは、より具体的には、非発光状態で外光が入射する状況において、フレーム状部材620の明部領域131の輝度が暗部領域132の輝度に比べて同等若しくは大きく、かつ日差し表現部130が形成されない部位(例えば、フランジ部230又はフランジ面233)を有する場合には、該部位の前面の輝度が明部領域131と同等以上となる構成である。これは、明部領域131と暗部領域132の輝度の関係が、非発光状態であっても反転しないこと、及び、日差し表現部130が形成されない部位を有する場合にはその前面(図22に示す例では、光拡散部材232)が視認できる状況を意味する。
非発光状態では、外光が照明装置6に当たる。ここで、明部領域131に着目すると、フレーム状部材620の前面のうち明部領域131に入射した外光の一部は、光透過拡散部材123を透過し、光反射拡散部材150で反射されて、再び光透過拡散部材123を透過して明部領域131から出射される。なお、図22に示す例のように、さらに光透過拡散部材160を備える場合は、入射外光は、光透過拡散部材123から光反射拡散部材150で反射される前と後にそれぞれ光透過拡散部材160を透過した上で、再び光透過拡散部材123を透過する。
以下では、このようなフレーム状部材620の前面から入射して再び前面から出射される光を反射外光RLと呼び、そのうち明部領域131から出射される光を反射外光RL1、暗部領域132から出射される光を反射外光RL2、フランジ部230又はフランジ面233などの日差し表現部130以外の領域から出射される光を反射外光RL3と呼ぶ。
明部領域131における入射外光に対する反射外光RL1の比率を光反射率R1とすると、光反射率R1は、例えば、50%以上である。光反射率R1は、例えば、既知の光量の光を明部領域131に照射して戻ってきた光を光量計等で測定して得てもよい。
次に、暗部領域に注目する。フレーム状部材620の前面のうち暗部領域132に入射した外光は、光透過拡散部材123を透過し、マスク122でその一部が反射されて、再び光透過拡散部材123を透過して暗部領域132から出射される。なお、暗部領域132においても、光透過拡散部材160を備える場合は、入射外光は、光透過拡散部材123から光反射拡散部材150で反射される前と後にそれぞれ光透過拡散部材160を透過した上で、再び光透過拡散部材123を透過する。
暗部領域132における入射外光に対する反射外光RL2の比率を光反射率R2とすると、光反射率R2は、例えば、1%以上かつ50%未満である。光反射率R2は、例えば、既知の光量の光を暗部領域132に照射して戻ってきた光を光量計等で測定することによって得てもよい。
このように、明部領域131の光反射率R1を暗部領域132の光反射率R2よりも高くなるように、光透過拡散部材123、光反射拡散部材150、光透過拡散部材160、マスク122等を構成することで、外光に対しても明部領域131の発光量を暗部領域132に比べて大きくできる。
なお、非発光状態で外光が入射する状況において、明部領域131から出射される光には、明部領域131に配される枠体121の前面及び光透過拡散部材123で反射される光、及び暗部領域132から入射して光透過拡散部材123及びマスク122を透過し、光反射拡散部材150で反射(さらに拡散)されて明部領域131から出射される光が含まれうる。同様に、暗部領域132から出射される光には、暗部領域132に配される枠体121の前面及び光透過拡散部材123で反射される光、及び明部領域131から入射して光透過拡散部材123及びマスク122を透過し、光反射拡散部材150で反射(さらに拡散)されて暗部領域132から出射される光が含まれうる。ただし、それらによる光量の増減は明部領域131と暗部領域132の両方で起こりうるため、影響を無視してもよい。
次に、フレーム状部材620の前面で日差し表現部130が形成されない領域(例えば、フランジ部230又はフランジ面233等)に注目する。フレーム状部材620がこのような領域を含む場合は、さらに以下を考慮してフレーム状部材620を構成することが好ましい。該領域の前面又は該前面上に配される光拡散部材232に外光が入射した場合、外光は、該領域を構成する枠体(板状部231又は枠体121a)の前面又は光拡散部材232の表面若しくはその両方で反射されて、再び該領域から出射される。
ここで、フレーム状部材620の日差し表現部130が形成されない領域における入射外光に対する反射外光RL3の比率を光反射率R3とすると、光反射率R3は、例えば、50%以上である。より具体的に、光反射率R3は、光反射率R1と同等以上が好ましい。光反射率R3は、例えば、既知の光量の光を日差し表現部130が形成されない領域の表側に照射して戻ってきた光を光量計等で測定して得てもよい。
このように、フランジ部230及びフランジ面233といった日差し表現部130が形成されない領域の光反射率R3を明部領域131の光反射率R1と同様又はそれよりも高くなるように、光透過拡散部材123、光反射拡散部材150、光透過拡散部材160、枠体121、光拡散部材232、板状部231等を構成することで、外光に対しても日差し表現部130が形成されない領域の発光量を明部領域131と同等又はそれよりも大きくできる。
以上に説明したように、照明装置6を用いれば、実施の形態1〜5の効果に加えて、簡単な構成で非発光状態においても、窓と窓枠が存在していると感じることができる。
《7》実施の形態7.
図23は、本発明の実施の形態7に係る照明装置7の構成例を概略的に示す断面図である。照明装置7は、フレーム状部材720の特に日差し表現部130が形成される部位が光出射面111の法線に対して傾斜するように構成されている。
より具体的には、本例のフレーム状部材720(より具体的には、枠体121)は、前方に進むほど外側に向かう部位を含む。フレーム状部材720がこのような部位を含むことで、観察者の視野に入る日差し表現部130の面積を増大できる。
本例では、枠体121は、枠体121によって形成される開口部170の開口サイズ(XY断面での開口領域)が光出射面111から離れるにしたがって大きくなるようなテーパー形状となっている。
また、本例のフレーム状部材720は、枠体121の光出射面111から最も離れた端部から外側に向けて広がるフランジ部230を有している。本例では、枠体121がフランジ部230の板状部231を兼ねている。すなわち、これらは一体に成型されている。
フランジ部230を含む枠体121の前面には、日差し表現部130(明部領域131又は暗部領域132若しくはその両方)が設けられている。本例では、枠体121の傾斜部分の前面だけでなく、フランジ部230の前面にも日差し表現部130を形成することでさらに観察者の視野に入る日差し表現部130の面積を増大させているが、必ずしもフランジ部230に日差し表現部130を設けなくてもよい。
図23に示される例では、紙面右側のフレーム状部材720の枠体121の背面上にマスク122が配置されている。図23に示す例は、紙面右側のフレーム状部材720の表側のすべての領域が暗部領域132であり、紙面左側のフレーム状部材720の表側のすべての領域が明部領域131の例である。
また、紙面右側のフレーム状部材720の枠体121の前面上及びフランジ部230の前面上には光透過拡散部材123が配されている。同様に、紙面左側のフレーム状部材720の枠体121の前面上及びフランジ部230の前面上には光透過拡散部材123が配されている。なお、本例の光透過拡散部材123の一部(より具体的には、フランジ部230の前面上に配される部分)は、光拡散部材232としての光透過拡散部材を兼ねている。なお、マスク122は、枠体121の前面上に、枠体121と光透過拡散部材123との間に配置されてもよい。
このような構成において、光源部140からの光が紙面右側のフレーム状部材720の枠体121の裏側に入射すると、該光はマスク122により減じられた上で、枠体121及び光透過拡散部材123を透過し、暗部領域132から空間112に向かう光として出射される。一方、光源部140からの光が紙面左側のフレーム状部材720の枠体121の裏側に入射すると、該光はマスク122により減じられずに枠体121及び光透過拡散部材123を透過し、明部領域131から空間112に向かう光として出射される。
上記の点以外に関しては、図23に示される照明装置7は、実施の形態1から6のいずれかの照明装置と同じでよい。
なお、図23に示す例では、照明装置7が光分岐部180を備え、光分岐部180で光源部140aから出射される光をフレーム状部材720に向かう光と発光パネル110に向かう光とに分岐することで、光源部140aがパネル用光源110aを兼ねる例を示しているが、光源部140aとパネル用光源110aとを別々に設けることも可能である。また、このような光分岐部180を備える構成は、実施の形態7の例に限定されない。実施の形態7においても、これまで別の実施の形態で説明した光分岐部180を備えない構成であっても良い。さらには、図23のフレーム状部材230がテーパー形状となっている構成において、その他の発光パネル、光源等は別の実施の形態で説明した構成で良い。
また、フランジ部230の形状は、図示のものに限定されない。例えば、フランジ部230は、複数の部材で構成されてもよい。また、照明装置7は、フランジ部230を着脱自在にする構造又はフランジ部230を備えない構造を採用してもよい。また、フレーム状部材720が、水平部分(フランジ面233)を備え、フランジ面233が明部領域と暗部領域とを有するように構成してもよい。または、フランジ面233は不透明な部材であってもよい。また、フレーム状部材720の断面形状が曲線形状(すなわち、フレーム状部材720が湾曲面形状)であってもよい。湾曲面形状のフレーム状部材により、図23に示されるフレーム状部材720とフランジ部230とを兼ねることができる。
以上に説明したように、実施の形態7に係る照明装置7を用いれば、実施の形態1〜6の効果に加えて、観察者の視界に入る日差し表現部130の面積が増大するので、日なた領域を模する明部領域と日陰領域を模する暗部領域とが視認しやすくなる。
さらに、照明装置7を用いれば、日差し表現部130の面積の増加に伴い増加する明部領域131からより多くの光を出射することができる。
図24は、実施の形態7の変形例に係る照明装置7aの構成例を概略的に示す要部断面図である。図24において、図23に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図23に示される符号と同じ符号が付される。照明装置7aは、光源部140と、前方に進むほど外側に向かう部位を含むフレーム状部材720との間に、光源部140から出射された光を導光する導光部740を備える点が、図23に示される照明装置7と大きく異なる。なお、図24に示す照明装置7aは、フレーム状部材720のフランジ部230が日差し表現部130及び光拡散部材232を有しない点も図23に示される照明装置7と異なる。ただし、図24に示す例においてもこれらを有していてもよい。
照明装置7aにおいて、導光部740の一方の端部(図中の例では、−X方向の端部)はフレーム状部材720の背面の発光パネル110側の端部と近接するよう配置されている。そして、導光部740の他方の端部(図中の例では、+X方向の端部)に対向する位置には光源部140が配置されている。導光部740のフレーム状部材720側の端部とフレーム状部材720との間は、透明な接着剤などで固定されてもよいし、又は、空気界面を有してもよい。
導光部740は、例えば、フレーム状部材720の裏側に配置される光源部140に対応して設けられる。例えば、導光部740は、背面視において、フレーム状部材720の背面の日差し表現部130に対応する領域を覆うように設けられてもよい。なお、図24に示す例は、明部領域131に対応する領域のみを示しているが、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域においては、導光部740の一方の端部が、マスク122を含むフレーム状部材720の背面の発光パネル110側の端部と近接するように配置される。
本例では、導光部740は、フレーム状部材720の形状に沿って、かつ発光パネル110の端部側に光入射端、発光パネル110の中心側に光出射端が位置するように配置される。ただし、導光部740は、光源部140に近い部位ほどフレーム状部材720との距離が遠く、かつ光源部140に遠い部位ほどフレーム状部材720との距離が近くなるように、フレーム状部材720に対して傾斜するように配置される。
本例の導光部740は、入射された光(本例では光源部140からの光)の一部を拡散させる光反射拡散部材750を備えている。光反射拡散部材750は、光を反射及び拡散させる材料を含む印刷材料の印刷、導光部740を構成する部材に対する表面加工(例えば、光を乱反射させる粗面を形成する加工)、又は光を反射及び拡散させる材料を含むフィルムの貼着、などにより形成される。光反射拡散部材750は、導光部740内における発光パネル110側に配置されており、導光部740内を進む光を反射及び拡散させる。
図24において、導光部740は、光源部140から光が入射されると、該光を対向端部に向かう光、より具体的にはフレーム状部材720の発光パネル110側端部に向かう光(図中の例では、−X方向に進む光)として導光して、該対向端部から出射する。また、導光部740は、対向端部に向かって導光する光の一部を光反射拡散部材750で反射及び拡散させて、+Z方向に進む光にして出射する。このように、導光部740内を進む光の一部は、発光パネル110の端部側より中心に向かってほぼ−X方向に進んでフレーム状部材720に入射する。また、導光部740内を進む光の他の一部は、光反射拡散部材750で反射及び拡散された結果、導光部740の壁面(より具体的には、フレーム状部材720側の壁面)を透過して前方である+Z方向に進み、導光部740の前方に位置するフレーム状部材720の裏側に入射する。
このようにしてフレーム状部材720に到達した光は、他の透過型のフレーム状部材に入射した光と同様に、マスク122があればそこで一部の光が反射された後、光透過拡散部材123で拡散されて、光L2として出射される。
導光部740内を進む光の一部は光反射拡散部材750によってフレーム状部材720側の壁面から取り出されるため、導光部740内を導光する光の強度は導光部740内を進むほど弱くなる。図24では、光源部140から出射されて導光部740に入射された光は、図24における導光部740の左端に位置する光入射端から導光方向である−X方向に進むほど、光強度が低下する。これに伴い、導光部740内において導光光から生じる拡散光L3(+Z軸方向に出射される光)の光強度も、光入射端から導光方向に進むほど低下する。
その一方で、導光部740から+Z方向に出射されてフレーム状部材720の背面に到達するときの拡散光L3の光強度は、導光部740とフレーム状部材720との距離Dに依存して減衰する。すなわち、導光部740とフレーム状部材720との距離Dが長いほど、拡散光L3の光強度は低下する。
上記特性を考慮し、本例の照明装置7aでは、光入射端から導光方向に進むに従い、フレーム状部材720との距離が近づくように、導光部740を配置している。図24に示す例では、導光部740の光出射端がフレーム状部材720と最も近く、導光部740の光入射端がフレーム状部材720と最も遠くなっている。このような配置とすることで、導光部740内から出射される拡散光L3の強度は、導光部740内を導光端部すなわち発光パネル110の中心側に向かって進むに従って弱くなるが、導光端部に向かって進むに従って該拡散光L3がフレーム状部材720に到達するまでの減衰量を小さくできる。この結果、フレーム状部材720のX方向の位置によらず、フレーム状部材720の背面に到達する拡散光L3の強度分布のばらつきは小さくなり、フレーム状部材720の光透過拡散部材123側で形成される明部領域における輝度のばらつきは小さくなる。
例えば、導光部740内における導光光の進行距離に対する減衰量と導光部740から出射される拡散光L3の進行距離に対する減衰量とが相殺されるように、フレーム状部材720の日差し表現部130が形成される面と導光部740の導光方向とのなす角度又は、導光部740内における拡散光L3の発生確率(又は導光光の進行距離に対する減衰量)を調整してもよい。
以上に説明したように、照明装置7aを用いれば、明部領域における輝度のばらつきを小さくできる。
《8》実施の形態8.
図25は、実施の形態8に係る照明装置8の構成例を概略的に示す要部分解斜視図である。図26は、照明装置8の構成例を概略的に示す要部斜視図である。図27は、図26に示す構成例をフレーム状部材の裏側から見た背面図である。実施の形態8におけるフレーム状部材820は、実施の形態1から7におけるフレーム状部材のいずれかと同じ構造を持つ。ただし、照明装置8は、実施の形態1から7におけるマスク(より具体的には、マスク122、122a等)を備えなくてもよい。
照明装置8は、マスクを備えない点及び上記の光反射拡散部材150の構造の点が、上記実施の形態1から7の照明装置と異なる。より具体的に、照明装置8では、光反射拡散部材150が第1の光制限部材の機能を具備している。つまり、照明装置8の光反射拡散部材150は、フレーム状部材120の明部領域131に向き合う領域にのみ配置されるとともに、フレーム状部材120の暗部領域132に向き合う領域(図中の符号152)に光源部140からの光が到達しないようにまたは到達する量を減じるように構成されている。したがって、照明装置8では、暗部領域132が設けられるフレーム状部材120の前面及び背面上にはマスクを備えない。
照明装置8では、マスクに代わり、フレーム状部材120の裏側の明部領域131に対応する領域と暗部領域132に対応する領域との境界部に、光反射拡散部材150の側面151を設ける。本例では、この側面151が、第1の光制限部材に相当する。以下では、このようなフレーム状部材120の裏側の明部領域131に対応する領域と暗部領域132に対応する領域との境界部に設けられ、光を遮る機能を有する面を遮壁151という場合がある。
なお、本例においても、光反射拡散部材150に代えて、拡散性を有しない光反射部材150aを有していてもよいが、その場合においても光反射部材150aは、フレーム状部材120の明部領域131に向き合う領域にのみ配置されるものとする。換言すると、光反射部材150aが、明部領域131に向き合う領域と暗部領域132に向き合う領域との境界部に設けられる遮壁151を有するものとする。
なお、このような遮壁151も、広義の意味では、「光源部140から出射された光がフレーム状部材120の背面に入射してフレーム状部材120の前面から空間112に向かう光として出射されるまでの光路上」において「暗部領域132に対応する領域」に設けられている光学部材であるといえる。
また、光反射拡散部材150は、遮壁151(側面151)を、発光パネル110の光出射面111から離れるに従って、光反射拡散部材150とフレーム状部材120との間の間隙が徐々に増加する構成としてもよい。そのようにして、光源部140から出射された光の一部を漏らすようにしてもよい。この構成によれば、図15(A)に示される境界部のぼやけと同様のぼやけを形成することができる。
以上に説明したように、実施の形態8に係る照明装置8を用いれば、暗部領域132が設けられるフレーム状部材の面上にマスク(例えば、マスク122又はマスク122a)を設けなくても実施の形態1〜7と同様の効果を得ることができる。ただし、照明装置8は、実施の形態1から7におけるマスクと同様のマスクをさらに備えることも可能である。
《9》変形例.
上記実施の形態1から8の照明装置において、発光パネルは、光をサイドから入光させるサイド入光パネルであってもよい。その場合において、発光パネルの端部上、又は該端部と面する空間にフレーム形成部12を設けてもよい。
図28から図30は、実施の形態の変形例に係る照明装置の構成例を概略的に示す概略断面図である。図28から図30に示されるように、発光パネル110と、フレーム形成部12との位置関係は、上記の例に限定されない。これらの例では、観察者は、発光パネル110を通して、フレーム形成部12を見る。このとき、観察者は、例えば、フレーム形成部12のうち、光制限部材が形成されている領域(又は光取出部材が形成されていない領域)を暗部領域132と認識する。また、観察者は、例えば、フレーム形成部12のうち、光取出部材が形成されている領域(又は光制限部材が形成されていない領域)を明部領域131と認識する。
例えば、図28に示す照明装置の例において、フレーム形成部12は、発光パネル110の側方、より具体的に発光パネル110の端面と面する空間に配されるフレーム状部材120によって実現されている。図28に示すフレーム状部材120は、枠体121の裏側(本例では空間112を向く側と反対側)に光反射部材124を備えることで、反射型のフレーム状部材を実現している。本例の照明装置において、例えば、光吸収性のマスク122bが、フレーム状部材120の前面よりに設けられる光透過拡散部材123と光反射部材124との間の、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に設けられる。
本例においても、光透過拡散部材123は省略可能である。その場合、マスク122bは、フレーム状部材120の枠体121の背面上など、枠体121と光反射部材124との間の、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に設けられればよい。
ここで、マスク122bは、フレーム状部材120の表側から入射されるパネル用光源110aからの光は透過しつつ、該光が光反射部材124で反射されて戻ってくる戻り光を遮蔽(吸収)する機能を持たせるために例えば偏光マスクであってもよい。
図28に示される例では、紙面右側のフレーム状部材120の枠体121の背面上にマスク122bが配置されている。図28に示す例は、紙面右側のフレーム状部材120の表側のすべての領域が暗部領域132であり、紙面左側のフレーム状部材120の表側のすべての領域が明部領域131の例である。
なお、面内で光反射率が異なるマスク122dを用いることで、マスク122b及び光反射部材124を省略してもよい。
また、図28に示す例では、光源部140の代わりに、パネル用光源110aを利用して日差し表現部130を発光させている。より具体的に、フレーム状部材120が設けられる発光パネル110の端部(設置端部)に対向する端部(対向端部)に設けられているパネル用光源110aから発せられ、発光パネル110を通ったのち導光端となる端部から出射される光を、光源部140からの光の代わりに用いている。
例えば、図28において発光パネル110に対して紙面右側に設けられるフレーム状部材120に対しては、発光パネル110に対して紙面左側に設けられるパネル用光源110aから発せられて、発光パネル110内を導光して、発光パネル110の紙面右側の端部から出射した光が入射する。そのようにしてフレーム状部材120の表側に入射した該光は、光透過拡散部材123、枠体121及びマスク122bを透過した後、光反射部材124で反射される。光反射部材124で反射された該光は、マスク122bが存在する領域であればマスク122bで減じられた後、枠体121及び光透過拡散部材123を透過して空間112に向かう光として出射される。
また、例えば、図28において発光パネル110に対して紙面左側に設けられるフレーム状部材120に対しては、発光パネル110に対して紙面右側に設けられるパネル用光源110aから発せられて、発光パネル110内を導光して、発光パネル110の紙面左側の端部から出射した光が入射する。そのようにしてフレーム状部材120の表側に入射した該光は、光透過拡散部材123及び枠体121を透過した後、光反射部材124で反射される。光反射部材124で反射された該光は、マスク122bが存在する領域であればマスク122bで減じられた後、枠体121及び光透過拡散部材123を透過して空間112に向かう光として出射される。
なお、図28に示す例では、発光パネル110の端部から出射される光を利用するために、発光パネル110の側方にフレーム状部材120を設けているが、例えば、発光パネル110が背面から光を出射する構成の場合等には、発光パネル110の後方(より具体的には、後方の端部寄りの位置)に、発光パネル110の背面から出射される光を入射して前方に反射するよう構成されたフレーム状部材120を設けることも可能である。
また、図29に示す照明装置の例では、フレーム形成部12として別体の枠体を設けずに、発光パネル110の端部を構成する側面を利用して日差しを表現している。すなわち、図29に示す照明装置において、フレーム形成部12は、発光パネル110の端部を構成する側面(具体的には、背面側に入り込むように傾斜している側面)上に設けられる。
本例では、発光パネル110が、端部に光出射面111に対して傾斜している傾斜面を有し、その傾斜面上に明部領域131及び暗部領域132を設けている。図29に示す例において、該傾斜面上の領域のうち暗部領域132が設けられる領域には、パネル用光源110aから発光パネル110に向かう光を透過(反射防止)し、光源部140からの光を遮蔽(例えば、吸収又は反射等)するマスク122cが設けられている。
また、該傾斜面上の領域のうち明部領域131が設けられる領域には、パネル用光源110aから発光パネル110に向かう光及び光源部140からの光を透過(反射防止)する反射防止部材125(例えば、反射防止膜)が設けられてもよい。
なお、マスク122cを設けなくても、光源部140からの光が該傾斜面で反射される場合は、マスク122cは省略されてもよい。また、反射防止部材125を設けなくても光源部140からの光が該傾斜面で反射されずに発光パネル110を透過する場合は、反射防止部材125は省略されてもよい。
図29に示す例において、マスク122cが光制限部材(より具体的には、第1の光制限部材)に相当する。また、反射防止部材125が光取出部材に相当する。以下では、図29に示すように、透過型のフレーム形成部12に対して設けられる光取出部材を第1の光取出部材と呼ぶ場合がある。
例えば、本例のマスク122cは、発光パネル110の端部に設けられるフレーム形成部12が有する暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域において光源部140からの光(ここでは発光パネル110の後方から発光パネル110の側面の裏側に入射される光源部140からの光)の少なくとも一部の光を吸収又は反射することで当該部材がない場合と比べて暗部領域132から空間112に向かう光の量を減少させている。これにより、暗部領域132から空間112に向かう光の強度を明部領域131から空間112に向かう光の強度より弱めることができる。
また、例えば、本例の反射防止部材125は、発光パネル110の端部に設けられるフレーム形成部12が有する明部領域131又は明部領域131に対応する領域において光源部140からの光(ここでは発光パネル110の後方から発光パネル110の側面の裏側に入射される光源部140からの光)の少なくとも一部の光を透過させやすくする(より具体的には反射を防止する)ことで当該部材がない場合と比べて明部領域131から空間112に向かう光の量を増加させている。これにより、明部領域131から空間112に向かう光の強度を暗部領域132から空間112に向かう光の強度よりも強めることができる。
このような構成において、観察者は、発光パネル110の光出射面111越しに、側面である傾斜面上の明部領域131及び暗部領域132を認識する。
なお、図29に示す例では、発光パネル110が粒子等を含むなど拡散パネルであることを想定している。その場合、光源部140からの光が発光パネル110の該傾斜面から発光パネル110に入射して発光パネル110内を通過した後に光出射面111から出射されるように構成することで、光L2を拡散させることができる。この場合、発光パネル110に含まれている粒子等が光透過拡散部材123に相当する。
また、他の方法として、光源部140からの光が出射する発光パネル110の光出射面111の一部領域(側面に接する領域)を粗面にするなどの表面加工を行って、光L2を拡散させることも可能である。この場合、光出射面111に形成された、拡散性を発現させる表面加工部が光透過拡散部材123に相当する。
図29に示す例では、発光パネル110の端部のうち側面にフレーム形成部12を設けたが、フレーム形成部12は、発光パネル110の背面又は前面の一部領域(例えば、側面に接する領域)に設けることも可能である。
また、図29に示す例では、フレーム形成部12が設けられる端部が、パネル用光源110aからの光を発光パネル110に入射する入射面を兼ねている例を示したが、該端部がパネル用光源110aからの光に対する入射面を兼ねていない場合には、マスク122cを、上述したような偏光依存性のないマスク122としてもよい。
また、透過型のフレーム状部材を備える場合において、フレーム状部材がパネル用光源110aからの光が入射されるような位置に配置される場合には、フレーム状部材の面上の構成を、上記発光パネル110の側面上の構成と同様にしてもよい。例えば、フレーム状部材の暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域にマスク122cを設け、フレーム状部材の明部領域131又は明部領域131に対応する領域に反射防止部材125を設けてもよい。図29では、光源部140を備えているが、よりシンプルにパネル用光源110aが光源部140を兼ねても良い。さらに、図の両側に光源を配置せずとも、片側だけに配置する構成であっても良い。その場合はパネル用光源110aが配置される側の発光パネル110の端部は傾斜している必要がない。また、パネル用光源110aが配置される側の発光パネル110の端部と対向する端部(対向端部)がパネル用光源110aからの光に対する入射面を兼ねないため、該対向端部に配されるマスク122cは偏光依存性のないマスク122であってよい。
また、例えば、図30に示すように、光源部140を省略して、パネル用光源110aからの光を利用して発光するようにフレーム形成部12を構成することも可能である。図30に示す例では、フレーム形成部12は、発光パネル110の端部を構成する背面上に形成されている。そして、発光パネル110の背面上の領域のうち明部領域131とされる領域には、パネル用光源110aからの光であって発光パネル110内を導光した光を光出射面111から取り出すための光偏向部材126が設けられる。
ここで、光偏向部材126は、発光パネル110の背面において、発光パネル110内を伝搬する光を偏向することにより光出射面111から出射させる偏向機能を有する光学部材である。以下では、光偏向部材126を第2の光偏向部材と呼ぶ場合がある。
光偏向部材126によって偏向された光の少なくとも一部は、光出射面111で全反射を満たさない角度として出射される。ここで、光偏向部材126に入射せずに発光パネル110内を伝搬する光は、例えば、光出射面111で反射され光出射面111からは出射されない。
光偏向部材126は、例えばプリズムにより実現される。その場合、発光パネル110の背面上の明部領域131を覆うように、連続的に配置されてもよい。このとき、個々のプリズムの大きさを変化させてもよい。また、光偏向部材126は、プリズム以外の偏向機能を有する部材で代用可能である。光偏向部材126は、例えば、印刷パターン又は粗面などの表面加工で代用することができる。この場合、印刷パターン又は粗面などの表面加工により、光を拡散、反射させることで、発光パネル110内において当該光偏向部材126が形成されている領域に入射した光を光出射面111から出射させる。このとき、印刷パターンの単位面積当たりのパターンの密度を変化させてもよい。又は光拡散機能を持つフィルムを貼り合わせても良い。
また、図30に示す例では、発光パネル110の背面上の領域のうち暗部領域132とされる領域に、パネル用光源110aからの光であって発光パネル110内を導光した光を光出射面111に向かわせないための反射防止部材125aが設けられてもよい。なお、上述したように、発光パネル110内を伝搬する光が光出射面111で反射されて光出射面111から出射されない構成の場合には、反射防止部材125aは省略可能である。
図30に示すような構成によっても、観察者は、発光パネル110の光出射面111越しに、背面上の明部領域131及び暗部領域132を認識する。
図30に示す例において、光偏向部材126が光取出部材に相当する。また、反射防止部材125aが光制限部材(より具体的には、第2の光制限部材)に相当する。以下では、図30に示すように、反射型のフレーム形成部12に対して設けられる光取出部材を第2の光取出部材と呼ぶ場合がある。
例えば、本例の光偏向部材126は、入射光の少なくとも一部の光を偏向(反射を含む)することで、当該部材がない場合と比べて明部領域131から空間112に向かう光の量を増加させている。
また、例えば、本例の反射防止部材125aは、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域において入射光(ここでは発光パネル110内を導光する光)の少なくとも一部の光を当該領域で反射させずに透過させることで当該部材がない場合と比べて暗部領域132から空間112に向かう光の量を減少させている。
本例においても、フレーム形成部12が形成される端部は背面に限定されない。例えば、フレーム形成部12は、発光パネル110の側面又は前面の一部領域に設けることも可能である。
なお、フレーム形成部12が前面端部に設けられる場合、反射防止部材125aに代えて、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域において入射光(ここでは発光パネル110内を導光する光)の少なくとも一部の光を反射して空間112に向かわない光とする第3の光偏向部材125b(図示せず)を備えてもよい。ここで、第3の光偏向部材125bは、暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に設けられ、パネル用光源から出射されて前記発光パネル内を導光する光を空間112に向かわない角度に偏向(反射を含む)する光偏向部材であるといってもよい。なお、発光パネルの前面が、パネル用光源から入射される光を全反射によって導光する導光路の一部として機能している場合、第3の光偏向部材125bは、発光パネルの前面そのものであってもよい。第3の光偏向部材は第2の光制限部材の一例である。
また、図30に示す構成も、フレーム状部材への適用が可能である。例えば、反射型のフレーム状部材の面上の構成を、上記発光パネル110の背面上の構成と同様にしてもよい。例えば、フレーム状部材の暗部領域132又は暗部領域132に対応する領域に反射防止部材125aを設け、フレーム状部材の明部領域131又は明部領域131に対応する領域に光偏向部材126を設けてもよい。
上記実施の形態1から8の照明装置の構成を適宜組み合わせることが可能である。例えば、発光パネルの前方、側方、後方のいずれかに、複数のフレーム状部材を配置してもよい。また、発光パネルの端部を構成する側面、前面、背面のいずれかに、複数のフレーム形成部12を配置してもよい。また、フレーム状部材と、発光パネル110の端部を利用したフレーム形成部12とを併用することも可能である。
本出願において、「平行」、「垂直」、などのような部品の位置、部品間の位置関係、又は部品の形状を示す用語が示す範囲は、製造上の公差及び組立て上のばらつきなどを考慮に入れた範囲である。このため、本出願においては、「略」を記載せずに「平行」、「垂直」、などのような部品の位置、部品間の位置関係、又は部品の形状を示す用語を用いた場合、これらの用語が示す範囲は、製造上の公差及び組立て上のばらつきなどを考慮に入れた範囲を意味する。
また、以上のように本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限るものではない。例えば、上記の例では、フレーム状部材又はそれに相当する発光パネルの端部に、日差し表現部130として明部領域131及び暗部領域132を設ける例を示したが、例えば明部領域131のみ又は暗部領域132のみ設けることも可能である。
以上の各実施の形態を基にして、以下に発明の内容を付記として記載する。
<付記1>
光出射面を有する発光パネルの端部及び前記発光パネルの周囲の少なくとも1つの位置に設けられ、明部領域(131)及び暗部領域(132)を有するフレーム形成部(12)と、
前記フレーム形成部に入射される光を発する光源(140、110a)と、
前記光源から前記フレーム形成部に入射される光のうち、前記暗部領域から前記光出射面と面する空間に向かう光の強度を前記明部領域から前記空間に向かう光の強度よりも弱める、又は前記光源から前記フレーム形成部に入射される光のうち、前記明部領域から前記空間に向かう光の強度を前記暗部領域から前記空間に向かう光の強度よりも強める光量調整部(22)と、を備える
ことを特徴とする照明装置。
<付記2>
前記光量調整部(22)よりも前記空間に近い位置に設けられる第1の光透過拡散部材(123)を含む
付記1に記載の照明装置。
<付記3>
前記フレーム形成部(12)は、前記明部領域及び前記暗部領域が設けられるフレーム状部材(120、120a、220、320、420、520、520a、520b、620、720、820)を含む
付記1又は2に記載の照明装置。
<付記4>
前記フレーム状部材は、光透過性部材(121、121a)を有し、
前記フレーム状部材の面のうち前記空間を向く側を表側とし、前記表側の反対側を裏側としたとき、前記光源は、前記フレーム状部材の裏側から光を入射するように配置され、
前記光量調整部は、前記暗部領域又は前記光源から出射された光が前記フレーム状部材の背面に入射して前記フレーム状部材の前面から前記空間に向かう光として出射されるまでの光路上の前記暗部領域に対応する領域に配置され、入射される光の少なくとも一部を吸収又は反射する第1の光制限部材(122、122a、122c、151)を含む
付記3に記載の照明装置。
<付記5>
前記第1の光制限部材は、前記フレーム状部材を通って前記空間に進む光の一部を遮ることによって前記暗部領域から前記空間に向かう光の量を減少させるマスク(122、122a、122c)である
付記4に記載の照明装置。
<付記6>
前記光透過性部材(図14の121)は、少なくとも前記明部領域又は前記暗部領域を含む領域において、前記光出射面から離れるに従って厚みが増すように構成されており、
前記マスクは、前記光透過性部材の裏側に設けられている
付記5に記載の照明装置。
<付記7>
前記マスク(122a)は、面内で光透過率が異なっており、前記暗部領域と前記明部領域の境界部の光透過率が前記光出射面から離れるに従って高くなるように構成されている
付記5又は6に記載の照明装置。
<付記8>
前記マスク(122a)は、面内で光透過率が異なっており、前記明部領域の光透過率に比べて前記暗部領域の光透過率が低くなるように構成されている
付記4〜6のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記9>
前記光源からの光を偏向して前記フレーム状部材に導く第1の光偏向部材(150、150a、160)をさらに備え、
前記第1の光偏向部材は、前記光源部からの光を反射して前記フレーム状部材に導く光反射部材(150a)又は前記光源部からの光を反射及び拡散させて前記フレーム状部材に導く光反射拡散部材(150)を含む
付記4〜8のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記10>
前記第1の光偏向部材は、前記光反射部材又は前記光反射拡散部材と前記フレーム状部材との間に設けられる光透過拡散部材(160)をさらに含む
付記9に記載の照明装置。
<付記11>
前記光反射部材又は前記反射拡散部材が、裏側の明部領域131に対応する領域と暗部領域132に対応する領域との境界部において光を遮る機能を有する面である遮壁(151)を有する
付記9又は10に記載の照明装置。
<付記12>
前記光源からの光を導光しつつ散乱する導光部(740)をさらに備え、
前記導光部は、前記フレーム状部材までの距離が遠い領域ほど、多くの散乱光を出射するように構成されており、
前記フレーム状部材は、前記導光部から出射される前記散乱光を入射して、前記空間に向かう光を出射する
付記4〜11のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記14>
前記フレーム状部材は、光反射部材(124)を有し、
前記フレーム状部材の面のうち前記空間を向く側を表側とし、前記表側の反対側を裏側としたとき、前記光源は、前記フレーム状部材の表側から光を入射するように配置され、
前記光制限部材は、前記暗部領域又は前記光源から出射された光が前記フレーム状部材の前面に入射して再び前記前面から前記空間に向かう光として出射されるまでの光路上の前記暗部領域に対応する領域に配置され、入射光の少なくとも一部を吸収、透過又は前記空間に向かわない角度に偏向する第2の光制限部材(122b、122d、125a、125b)を含む
付記3に記載の照明装置。
<付記15>
前記フレーム状部材は、前記光出射面の光出射方向側に設けられ、開口部(170)を有する枠体(121a)を有し、
少なくとも前記開口部の側壁(171)に前記明部領域及び前記暗部領域が設けられている
付記3〜14のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記16>
前記フレーム状部材は、前記光出射面から出射される光の進行方向を前方としたとき、前方に進むに従って外側に向かう形状である
付記3〜15のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記17>
前記フレーム状部材は、前記空間及び前記発光パネルの少なくとも一方を囲うように配置される
付記3〜16のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記18>
前記フレーム状部材の少なくとも前記明部領域又は前記暗部領域が設けられる領域の前記光出射面から最も遠い端部に接続され、該端部から外側に向けて延在するフランジ部を備える
付記3〜17のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記19>
前記フレーム状部材を構成する枠体と前記フランジ部とが一体形成されている
付記18に記載の照明装置。
<付記20>
前記フレーム形成部は、前記発光パネルの端部を構成する面上に形成され、
前記光量調整部は、前記面上の領域のうち前記暗部領域とされる領域に設けられ、パネル用光源から前記発光パネルに向かう光を透過するとともに前記光源からの光を遮蔽するマスク(122c)、又は前記面上の領域のうち前記明部領域とされる領域に設けられ、前記パネル用光源から前記発光パネルに向かう光及び前記光源からの光を透過する反射防止部材(125)を含む
付記1又は2に記載の照明装置。
<付記21>
前記フレーム形成部は、前記発光パネルの端部を構成する面上に形成され、
前記光量調整部は、前記面上の領域のうち前記明部領域とされる領域に設けられ、パネル用光源から出射され前記発光パネル内を導光する光を偏向して前記光出射面から出射させる第2の光偏向部材(126)、又は前記面上の領域のうち前記暗部領域とされる領域に設けられ、パネル用光源から出射され前記発光パネル内を導光する光を透過又は偏向して前記空間に向かわない光とする第2の光制限部材(125a、125b)を含む
付記1又は2に記載の照明装置。
<付記22>
前記光源からの光を、前記発光パネルの入射面に向かう光と前記フレーム形成部に向かう光とに分岐する光分岐部を備える
付記1〜21のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記23>
前記フレーム形成部に入射される光は、前記光源から発せられ、前記発光パネルを通って前記フレーム形成部に入射される光を含む
付記1〜22のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記24>
前記フレーム形成部に入射される光は、前記光源から発せられ、前記発光パネルの端面に入射して前記発光パネル内を導光した後、前記発光パネルから出射される光を含む
付記23に記載の照明装置。
<付記25>
前記発光パネルとして、ナノオーダーの光学媒体を含み、入射された光を前記光学媒体で散乱させて発生する散乱光を前記光出射面から出射する発光パネルを備える
付記1〜24のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記26>
前記発光パネルが発光している状態の前記光出射面に対する前記明部領域の輝度又は光束の比率が、1/20〜30の範囲内である
付記1〜25のうちのいずれか1つに記載の照明装置。
<付記27>
前記発光パネルが発光している状態で前記光出射面から出射される光の相対色温度に対する前記明部領域から出射される光の相対色温度の差が、20000K以上かつ98000K以下である
付記1〜25のうちのいずれか1つに記載の照明装置。