JPWO2020208812A1 - 短絡検知装置および短絡検知方法 - Google Patents

短絡検知装置および短絡検知方法 Download PDF

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Abstract

短絡検知装置は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得部と、信号取得部によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成されるフィルタ信号を用いて、界磁巻線の短絡を検知する短絡検知部とを備えて構成されている。

Description

本発明は、回転電機の界磁巻線の短絡を検知する短絡検知装置および短絡検知方法に関する。
回転電機の一例であるタービン発電機の界磁巻線の短絡を検知する装置として、回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知するサーチコイル等の磁束検知器によって、界磁巻線の短絡に起因した界磁磁束の変化を検知する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、回転子の2つの磁極のうちの、短絡が生じていない一方の磁極である健全磁極に対して、短絡が生じている他方の磁極である短絡磁極では、界磁巻線の巻数の減少によって界磁磁束量が減少する。特許文献1に記載の装置は、このような特性を利用して、この界磁磁束量の減少を検知することで、短絡の発生を検知するように構成されている。
特開昭58−005682号公報
ここで、界磁巻線の短絡で生じた磁束減少を検知することを目的とするサーチコイルでは、回転子スロットで発生する界磁磁束の他に、界磁磁束と電機子反作用磁束との相互作用で生じる主磁束が鎖交する。なお、回転子スロットで発生する界磁磁束は、隣り合う回転子スロット間に流れる漏れ磁束であり、以下、このような磁束を回転子スロット漏れ磁束と呼ぶ。
したがって、界磁巻線の短絡で生じる磁束減少量が、短絡したたかだか1ターン分の磁束量である。これに対して、残存する界磁巻線の巻数で生じる回転子スロット漏れ磁束は、1スロット分のターン数に相当するその数倍、さらに主磁束は、数10スロット分のターン数を合計した巻数に相当するその数百倍である。すなわち、サーチコイル電圧信号には、短絡信号とその数10倍〜数100倍のノイズ信号が重畳することとなる。このため、回転電機の条件によっては、界磁巻線の短絡検知精度が悪化する可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、界磁巻線の短絡を高精度に検知可能な短絡検知装置および短絡検知方法を得ることを目的とする。
本発明における短絡検知装置は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得部と、信号取得部によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知する短絡検知部と、を備えたものである。
本発明における短絡検知方法は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得ステップと、信号取得ステップで取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理ステップと、信号処理ステップで生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知する短絡検知ステップと、を備えたものである。
本発明によれば、界磁巻線の短絡を高精度に検知可能な短絡検知装置および短絡検知方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における短絡検知装置が適用されるタービン発電機を示す構成図である。 本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の空隙に発生する磁束分布の例を示す磁束線図である。 本発明の実施の形態1における短絡検知装置のハードウェア構成の一例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の各種運転条件ごとの磁束分布の例を示す磁束線図である。 本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の各種運転条件ごとに検知されるサーチコイル電圧信号の例を示す波形図である。 比較例における短絡検知処理を示すフローチャートである。 比較例における短絡検知処理によって得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号を示す波形図である。 本発明の実施の形態1における短絡検知処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるサーチコイルによって検知されるサーチコイル電圧信号の周波数分析結果を示す図である。 本発明の実施の形態1における短絡検知処理によって得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号を示す波形図である。 本発明の実施の形態2における短絡検知処理を示すフローチャートである。
以下、本発明による短絡検知装置および短絡検知方法を、好適な実施の形態にしたがって図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一部分または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における短絡検知装置が適用されるタービン発電機を示す構成図である。図1では、短絡検知装置の適用対象となる回転電機を軸方向に沿って見た構成を併せて示している。本実施の形態1では、回転電機としてタービン発電機が例示されている。
まず、タービン発電機の構成について説明する。図1に示すように、タービン発電機は、回転自在に設けられた回転子10と、回転子10の外側に設けられた固定子20とを備えている。回転子10の外周部と固定子20の内周部とは、空隙30を介して対向している。回転子10の回転子鉄心11には、複数の回転子スロット12が形成されている。複数の回転子スロット12には、直列接続された界磁巻線13が巻かれている。
界磁巻線13は、回転子鉄心11が2極に励磁されるように外部電源から直流励磁されている。これにより、回転子鉄心11には、2つの磁極14が形成されることとなる。図1では、回転子10の中心軸と各磁極14の中心とを通る磁極中心方向41と、回転子10の中心軸と周方向で隣り合う2つの磁極14の間の中心とを通る極間中心方向42とが示されている。
固定子20の固定子鉄心21には、複数の固定子スロット22が形成されている。複数の固定子スロット22には、多相巻線23が巻かれている。多相巻線23は、空隙30に回転磁界が生じるように交流励磁されている。図1に示すタービン発電機は、36個の回転子スロット12と、42個の固定子スロット22とを有する2極の発電機である。図1中の反時計回り方向の矢印は、回転子10の回転方向を表している。
ここで、タービン発電機の運転条件が後述する定格負荷条件である場合のタービン発電機の空隙30に発生する磁束の様子について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の空隙30に発生する磁束分布の例を示す磁束線図である。図2中の矢印は、後述する主磁束の方向である主磁束方向を表している。なお、図2では、磁束の様子を見やすくするために、符号の図示を省略している。
図2に示すように、空隙30には、主として、界磁巻線13によって励磁される界磁磁束と、多相巻線23によって励磁される電機子反作用磁束とから形成される主磁束が存在する。界磁磁束は、サーチコイル24に対して相対運動する回転子スロット12で発生する比較的に高周波の磁束である。電機子反作用磁束は、サーチコイル24に対して相対運動しない多相巻線23で発生する比較的に低周波の磁束である。主磁束は、回転子10および固定子20間を流れている。また、主磁束方向に対して周方向に離れた空隙30には、主として、回転子スロット漏れ磁束が存在する。回転子スロット漏れ磁束は、固定子鉄心21に鎖交することなく、回転子スロット12周りに漏れて流れている。回転子10周りの磁束は、この主磁束とこの回転子スロット漏れ磁束との2つに大別される。
図1の説明に戻り、固定子20のうち空隙30に面した部分には、タービン発電機の回転子10と固定子20との間の空隙30に発生する径方向の磁束を検知する磁気検知器として、サーチコイル24が固定して設けられている。サーチコイル24には、空隙30に発生する主磁束および回転子スロット漏れ磁束が鎖交する。このため、サーチコイル24の両端の端子間には、サーチコイル24に鎖交する磁束に応じた電圧が発生する。サーチコイル24に鎖交する磁束の分布は、回転子10の回転に伴って変動する。このため、回転子10の回転角度に対応して、鎖交磁束量に応じたサーチコイル電圧信号がサーチコイル24から出力される。
サーチコイル24には、短絡検知装置100が接続されている。短絡検知装置100は、信号取得部101、信号処理部102および短絡検知部103を備える。信号取得部101は、サーチコイル24から、検知信号として、サーチコイル電圧信号を取得する。信号処理部102は、信号取得部101によって取得される検知信号に対して後述する高周波フィルタ処理を施すことで、フィルタ信号を生成して出力する。短絡検知部103は、信号処理部102によって出力されるフィルタ信号と、予め記憶した健全時のフィルタ信号との差分の波形を算出し、算出した差分の波形から、界磁巻線13の短絡を検知する。
なお、本実施の形態1における短絡検知装置100のハードウェア構成は、例えば、図3に示す構成が挙げられる。図3は、本発明の実施の形態1における短絡検知装置のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
図3に示すように、短絡検知装置100は、ハードウェア構成として、プロセッサ200および記憶装置300を備える。プロセッサ200は、記憶装置300に記憶されたプログラムを実行することにより、上述の短絡検知装置100の機能を実現する。記憶装置300は、上述の短絡検知装置100の機能に対応する処理を記述したプログラムなどが記憶されたメモリによって構成される。プロセッサ200は、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、FPGAなどのハードウェア回路に論理構成されたプロセッサによって構成される。なお、複数のプロセッサ200および複数の記憶装置300が連携して上述の短絡検知装置100の機能を実現してもよい。
次に、図1のタービン発電機の空隙30に発生するタービン発電機の各種運転条件ごとの磁束分布の違いについて、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の各種運転条件ごとの磁束分布の例を示す磁束線図である。なお、図4に示す磁束線図は、電磁界解析によって解析することで得られるものである。
図4の上段に示す図は、タービン発電機の運転条件が三相短絡条件である場合に空隙30に発生する磁束分布の一例を示す磁束線図である。図4の中段に示す図は、タービン発電機の運転条件が鉄損条件である場合に空隙30に発生する磁束分布の一例を示す磁束線図である。図4の下段に示す図は、タービン発電機の運転条件が定格負荷条件である場合に空隙30に発生する磁束分布の一例を示す磁束線図である。
三相短絡条件は、多相巻線23の端子間に発生する電圧がゼロであり、かつ、多相巻線23に定格電流が流れている条件である。図4から分かるように、界磁磁束を打ち消すように電機子反作用磁束が励磁されており、空隙30に発生する磁束のタイプとして、回転子スロット漏れ磁束が支配的となっている。
鉄損条件は、多相巻線23に流れる電流がゼロであり、かつ、多相巻線23の端子間に定格電圧が発生している条件である。図4から分かるように、電機子反作用磁束がゼロであるので、空隙30に発生する磁束のタイプとして、磁束方向が磁極中心方向41である主磁束としての界磁磁束が支配的となっている。磁極中心方向41に対して周方向に90度離れた空隙30の位置では、回転子スロット漏れ磁束が支配的となっている。
定格負荷条件は、多相巻線23の端子間に定格電圧が発生し、かつ、多相巻線23に定格電流が流れている条件である。図4から分かるように、磁極中心方向41に対して周方向に、力率角および内部相差角に応じた角度分だけ離れた空隙30の位置では、界磁磁束と電機子反作用磁束とから形成される主磁束が発生している。この空隙30では、この主磁束が支配的となっている。また、磁極中心方向41に対して周方向に大きく離れた空隙30の位置では、回転子スロット漏れ磁束が支配的となっている。
以上の図4から分かるように、三相短絡条件以外の運転条件、すなわち鉄損条件および定格負荷条件では、空隙30の磁束分布が以下のような様子となる。すなわち、主磁束が大部分を占めて支配的であり、回転子スロット漏れ磁束が主磁束方向に対して周方向に大きく離れた角度付近の一部のみで支配的である。
次に、サーチコイル24によって検知されるサーチコイル電圧信号の例について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態1におけるタービン発電機の各種運転条件ごとに検知されるサーチコイル電圧信号の例を示す波形図である。なお、図5に示される各グラフに関して、横軸が回転子10の回転角度を示し、縦軸がサーチコイル電圧信号を示している。また、図5および後述する各図の信号は、電磁界解析によって解析することで得られる。
図5では、回転子10の表面である回転子表面から径方向に8.5mm離れた位置にサーチコイル24が配置された場合に検知されるサーチコイル電圧信号の波形と、回転子表面から径方向に50mm離れた場合に検知されるサーチコイル電圧信号の波形とが示されている。また、図5では、サーチコイル電圧信号の波形は、タービン発電機の運転条件が上述した三相短絡条件、鉄損条件および定格負荷条件のそれぞれの条件ごとに分けて示されている。
図5から分かるように、回転子表面に近いケース、すなわち、回転子表面から径方向に8.5mm離れた位置にサーチコイル24が配置された場合では、回転子スロット漏れ磁束に起因した高周波の変動が大きい。一方、回転子表面から遠く、固定子表面に近いケース、すなわち、回転子表面から径方向に50mm離れた場合では、電機子反作用磁束に起因した低周波の変動が大きい。
次に、比較例における短絡検知処理について、図6および図7を参照しながら説明する。図6は、比較例における短絡検知処理を示すフローチャートである。なお、図6では、各ステップの処理後のサーチコイル電圧信号の波形の例も併せて示されている。また、図6では、界磁巻線13の短絡が生じていない健全時に対応するサーチコイル電圧信号と、界磁巻線13の短絡が生じた短絡時に対応するサーチコイル電圧信号とがそれぞれ示されている。さらに、回転角度θ1および回転角度θ2のそれぞれに対応する回転子スロット12で、界磁巻線13の1ターン分の短絡が生じているものとする。
図6に示すように、ステップS11において、サーチコイル24から、検知信号として、サーチコイル電圧信号が取得される。その後、処理がステップS12へと進む。
ステップS12において、ステップS11で取得されるサーチコイル電圧信号に対して、電機子反作用磁束に起因した低周波をカットする低周波フィルタ処理が施される。続いて、低周波フィルタ処理後のサーチコイル電圧信号がフィルタ信号として出力される。低周波フィルタ処理を施すためのフィルタとしては、電機子反作用磁束に起因した低周波をカットするように設計された低周波フィルタが用いられる。その後、処理がステップS13へと進む。
ステップS13において、ステップS12で出力されるフィルタ信号から、健全時のフィルタ信号を減算することで得られる短絡検知信号が生成され、その短絡検知信号が出力される。その後、処理がステップS14へと進む。
ステップS14において、ステップS13で出力される短絡検知信号に現れるピーク等の特徴に基づいて、短絡が生じたこととともに短絡が生じた回転子スロット12の位置が検知される。その後、処理が終了となる。
次に、短絡が生じた回転子スロット12の位置によって変化するサーチコイル電圧信号および短絡検知信号について、図7を参照しながら説明する。図7は、比較例における短絡検知処理によって得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号を示す波形図である。
図7では、回転子スロット漏れ磁束に比べて主磁束が小さくなっている方向の回転子スロット12で短絡が発生したケース(I)と、主磁束方向に近い回転子スロット12で短絡が発生したケース(II)とのそれぞれで得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号の例が示されている。また、各ケースで得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号は、タービン発電機の運転条件が定格負荷条件である場合に得られる。
さらに、サーチコイル電圧信号に対して施される低周波フィルタ処理の条件としては、サーチコイル電圧信号に含まれる回転子スロット漏れ磁束の成分が十分にカットする条件である。より具体的には、低周波フィルタ処理の条件は、サーチコイル電圧信号の24次以下の成分をカットする条件である。フィルタの次数として具体的な数値例として挙げた「24」は、サーチコイル電圧信号に含まれる回転子スロット次数成分を十分にカットできるように便宜的に選択した数値である。
サーチコイル電圧信号には、電機子反作用磁束に起因した成分と、回転子スロット漏れ磁束に起因した成分である回転子スロット次数成分とが主に含まれる。電機子反作用磁束に起因した成分は、1次の成分を含む。回転子スロット次数成分は、回転子スロット12の空間高調波の次数とも呼ばれる。回転子スロット次数成分は、47次の成分および49次の成分などを含む。上述の条件は、このような点を考慮して決定される。具体的な数値として例示した「47」および「49」は、回転子10の仕様により一意に決まる値である。なお、ここでいうn次(n=1,2,・・・)とは、図7に示す横軸、すなわち回転子1回転分でn回変動する成分である。例えば、1次は、回転子1回転分で1回変動する成分の次数である。
図7に示すケース(I)では、横軸の値が220度付近で、ノイズ信号に短絡検知信号が埋もれている。ケース(II)でも、ケース(I)と同様に、ノイズ信号に短絡検知信号が埋もれており、短絡検知信号とノイズ信号とを明確に区別することができないことが分かる。
図7に示す結果は、上述したとおり解析結果であるが、実際の測定でも、サーチコイル電圧信号および短絡検知信号に周囲環境に起因した高調波ノイズが重畳する。したがって、比較例における短絡検知処理では、短絡検知信号とノイズ信号とを明確に区別することができず、短絡を誤検知する恐れがある。
次に、本実施の形態1における短絡検知処理について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の実施の形態1における短絡検知処理を示すフローチャートである。なお、図8では、各ステップの処理後のサーチコイル電圧信号の波形の例も併せて示されている。また、図8では、界磁巻線13の短絡が生じていない健全時に対応するサーチコイル電圧信号と、界磁巻線13の短絡が生じた短絡時に対応するサーチコイル電圧信号とがそれぞれ示されている。さらに、回転角度θ1および回転角度θ2のそれぞれに対応する回転子スロット12で、界磁巻線13の1ターン分の短絡が生じているものとする。
図8に示すように、ステップS21において、短絡検知装置100の信号取得部101は、サーチコイル24から、磁束に応じた検知信号としてサーチコイル電圧信号を取得する。その後、処理がステップS22へと進む。
ステップS22において、信号処理部102は、ステップS21で取得されるサーチコイル電圧信号に対して、サーチコイル電圧信号に含まれる回転子スロット次数成分のうちの主な奇数次成分の少なくとも一つを除去する高周波フィルタ処理を施す。続いて、信号処理部102は、高周波フィルタ処理後のサーチコイル電圧信号であるフィルタ信号を生成して出力する。高周波フィルタ処理を施すためのフィルタとしては、回転子スロット次数成分の主な奇数次成分の少なくとも一つを除去するように設計された高周波フィルタが用いられる。その後、処理がステップS23へと進む。
ステップS23において、信号処理部102は、ステップS22で出力されるフィルタ信号から、健全時のフィルタ信号を減算することで得られる短絡検知信号を生成し、その短絡検知信号を出力する。その後、処理がステップS24へと進む。
ステップS24において、短絡検知部103は、ステップS23で出力される短絡検知信号に現れるピーク等の特徴に基づいて、短絡が生じたこととともに短絡が生じた回転子スロット12の位置を検知する。その後、処理が終了となる。このように、短絡検知部103は、信号処理部102によって生成されるフィルタ信号を用いて、タービン発電機の界磁巻線13の短絡を検知する。
次に、本実施の形態1において、サーチコイル電圧信号に対して上述の高周波フィルタ処理を施す信号処理部102の構成とした技術的意義について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の実施の形態1におけるサーチコイル24によって検知されるサーチコイル電圧信号の周波数分析結果を示す図である。なお、ここでは、健全時と、短絡時、すなわちケース(II)とのそれぞれに対応するサーチコイル電圧信号の波形を参照しながら、その技術的意義について実証するものとする。
図9では、健全時および短絡時のそれぞれに対応するサーチコイル電圧信号と、各サーチコイル電圧信号の周波数分析結果とが示されている。図9から分かるように、短絡が発生したことに伴って界磁磁束が1ターン分だけ減少した結果は、サーチコイル電圧信号同士で比較するとごくわずかである。これは、同一スロットには短絡ターン数の数倍の有効なターン数が残っているためである。
一方、図9から分かるように、周波数分析結果同士を比較すると、回転子スロット次数成分の次数よりも小さい偶数次成分が短絡によって生じている。これは、短絡によって主磁束分布が歪むためであり、換言すると、健全磁極と短絡磁極との空隙の磁束分布が非対称となるためである。これら偶数次成分は、数百倍の残存ターン数よりも小さいが、短絡スロットで位相が同じなので積分すれば短絡スロット位置では大きな変化となる。これが、低周波の偶数次成分を選択的に分離するため、回転子スロット次数成分のうちの主な奇数次成分の少なくとも一つを除去する高周波フィルタ処理を施すことを選択した理由である。
次に、先の図7に示すケース(I)およびケース(II)のそれぞれで検知されるサーチコイル電圧信号に対して、本実施の形態1における短絡検知処理を行った場合の結果について、図10を参照しながら説明する。図10は、本発明の実施の形態1における短絡検知処理によって得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号を示す波形図である。
図10では、先の図7と同様のケース(I)およびケース(II)のそれぞれで得られるサーチコイル電圧信号および短絡検知信号の例が示されている。
さらに、サーチコイル電圧信号に対して施される高周波フィルタ処理の条件としては、サーチコイル電圧信号に含まれる24次以上の奇数次成分をカットする条件である。フィルタの次数として具体的な数値例として挙げた「24」は、サーチコイル電圧信号に含まれる回転子スロット次数成分の少なくとも1つの成分を十分にカットできるように便宜的に選択した数値である。この条件は、サーチコイル電圧信号には、次数が1次である電機子反作用磁束に起因した成分と、次数が47次および49次の回転子スロット次数成分とが含まれることを考慮して、決定される。サーチコイル電圧信号の24次以上の奇数次成分をカットすることで、回転子スロット次数成分、すなわち回転子スロット高調波を十分に除去可能となる。
図10から分かるように、主磁束の影響が大きくなって短絡1ターン分の磁束減少が捉えにくいケース(II)の条件であっても、短絡検知信号の判別が良好であることが明確である。サーチコイル24は、測定ノイズを拾いやすい。そのため、本実施の形態1における短絡検知処理によって得られる半値幅が大きい短絡検知信号は、インパルス状のノイズ成分と区別しやすい。したがって、本実施の形態1における短絡検知処理は、短絡の誤検知を抑制することができる有効な手法である。
なお、例えば、回転子スロット12に巻かれている界磁巻線13の巻数が大きい仕様、回転子スロット12の数が大きい仕様などに対して、本実施の形態1における短絡検知処理を適用することは有効である。また、主磁束が発生するタービン発電機の運転条件、多相巻線23に流れる電流に比べて界磁電流が相対的に小さくなるタービン発電機の運転条件などに対しても、本実施の形態1における短絡検知処理を適用することは有効である。さらに、磁束が流れる方向付近の回転子スロット12で短絡が発生する場合、回転子表面に近接してサーチコイル24を配置する場合、周囲環境による測定器自体の高周波ノイズが大きい場合などに対しても、本実施の形態1における短絡検知処理を適用することは有効である。
以上、本実施の形態1によれば、短絡検知装置100は、信号取得部101、信号処理部102および短絡検知部103を備えて構成されている。信号取得部101は、回転電機の回転子10と固定子20との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器の一例であるサーチコイル24から、磁束に応じた検知信号の一例であるサーチコイル電圧信号を取得するように構成されている。また、信号処理部102は、信号取得部101によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる回転子スロット次数成分のうちの奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成するように構成されている。さらに、短絡検知部103は、信号処理部102によって生成されるフィルタ信号を用いて、界磁巻線13の短絡を検知するように構成されている。これにより、界磁巻線13の短絡を高精度に検知可能である。具体的には、回転電機の回転子10の仕様、回転電機の運転条件、短絡が発生したスロットの位置、サーチコイルの配置位置などを問わず、これまで主磁束、および、残存する界磁巻線が発生する回転子スロット漏れ磁束が大きく、短絡の検知が難しかった条件であっても、界磁巻線の短絡を高精度に検知可能である。
実施の形態2.
なお、先の実施の形態1における短絡検知装置の構成を以下のように変形してもよい。図11は、本発明の実施の形態2における短絡検知処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、ステップS31において、短絡検知装置100の信号取得部101は、サーチコイル24から、検知信号としてサーチコイル電圧信号を取得する。その後、処理がステップS32へと進む。
ステップS32において、信号処理部102は、ステップS31で取得されるサーチコイル電圧信号に対して周波数分析を行う。その後、処理がステップS33へと進む。
このように、ステップS31で取得されるサーチコイル電圧信号を周波数分析することによって、タービン発電機の界磁巻線13の巻数などの仕様が不明確であっても、主成分から、回転子スロット次数成分の次数を推定することができる。また、短絡の誤検知を防止するため、偶数次成分を十分に分離できるフィルタ次数である奇数次成分の内少なくとも一つを任意に選択することができる。さらに、周波数分析によって、ユーザがいちいち指定しなくても、次ステップで回転子スロット次数成分のどの次数の成分をカットすべきか判断することができる。
ステップS33において、信号処理部102は、ステップS31で取得されるサーチコイル電圧信号に対して、回転子スロット次数成分のうちの主な奇数次成分の少なくとも一つを除去する高周波フィルタ処理を施す。続いて、信号処理部102は、高周波フィルタ処理後のサーチコイル電圧信号をフィルタ信号として出力する。その後、処理がステップS34へと進む。このように、信号処理部102は、検知信号に対して周波数分析を行い、周波数分析を行った検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施す。
ステップS34において、信号処理部102は、ステップS33で出力されるフィルタ信号から、健全時のフィルタ信号を減算することで得られる短絡検知信号を生成し、その短絡検知信号を出力する。その後、処理がステップS35へと進む。
ステップS35において、短絡検知部103は、ステップS34で出力される短絡検知信号に現れるピーク等の特徴に基づいて、短絡が生じたこととともに短絡が生じた回転子スロット12の位置を検知する。その後、処理が終了となる。
実施の形態3.
なお、先の実施の形態3における短絡検知装置の構成を以下のように変形してもよい。本実施の形態3では、回転子10の回転を利用することによって、界磁巻線13の短絡が生じた短絡磁極の検知信号と、界磁巻線13の短絡が生じていない健全磁極の検知信号とを用いて、短絡スロットが検知される。
第1の変形例は、以下のとおりである。すなわち、短絡検知装置100の信号取得部101は、回転子10の回転を利用して、サーチコイル24から、健全磁極の検知信号と、短絡磁極の検知信号とを、それぞれ、サーチコイル24から取得する。続いて、信号処理部102は、これら2つの検知信号のそれぞれに対して高周波フィルタ処理を施すことで、2つのフィルタ信号を出力する。短絡検知部103は、2つのフィルタ信号同士を比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。このように、信号処理部102は、現在のフィルタ信号を電気角で180度位相を遅らせた遅延信号を生成する。また、短絡検知部103は、現在のフィルタ信号と、遅延信号とを比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。
第2の変形例は、以下のとおりである。すなわち、短絡検知装置100の信号取得部101は、サーチコイル24から、現在の検知信号と、当該検知信号に連続または不連続である過去の検知信号とを取得する。信号処理部102は、現在の検知信号と、過去の検知信号のそれぞれに対して高周波フィルタ処理を施した現在のフィルタ信号および過去のフィルタ信号を出力する。短絡検知部103は、2つのフィルタ信号同士を比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。このように、短絡検知部103は、現在のフィルタ信号と、当該フィルタ信号に連続または不連続である過去のフィルタ信号とを比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。
第3の変形例は、以下のとおりである。すなわち、2極の回転電機では、180度対向した空隙30の位置に2つのサーチコイル24が固定して設置される。短絡検知装置100の信号取得部101は、2つのサーチコイル24からそれぞれ2つの検知信号を取得する。信号処理部102は、これら2つの検知信号のそれぞれに対して高周波フィルタ処理を施すことで、2つのフィルタ信号を出力する。短絡検知部103は、2つのフィルタ信号同士を比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。このように、信号取得部101は、電気角で180度以上位相の異なる位置に配置された複数のサーチコイル24からそれぞれ検知信号を取得する。また、短絡検知部103は、信号処理部102によって生成される各検知信号に対応する各フィルタ信号を比較することで、界磁巻線13の短絡を検知する。
実施の形態4.
なお、先の実施の形態1における短絡検知装置の構成を以下のように変形してもよい。本実施の形態4では、界磁巻線13が接触抵抗ゼロで短絡した場合には、上述した電磁解析のように、1ターン分の磁束が減少する。接触抵抗がゼロでない場合には、1ターン未満の磁束減少量となる。あるいは、界磁電流が定格負荷時と中間負荷時とでは、同じ短絡条件でも磁束減少量が異なっている。
これらの例のように、ある一定値のしきい値を設けると、短絡検知が困難になる場合がある。上述のフィルタ処理が施された後の信号は、SN比が良く、その絶対値の大きさに依らず短絡検知信号が明瞭となる。そのため、信号処理部102によってフィルタ処理が施された後の信号、あるいは、信号処理部102によって生成される短絡検知信号の何れかに対して信号増幅を実施する。このように、信号処理部102は、フィルタ信号を増幅する。これにより、短絡検知信号のSN比あるいはカウント数をもって、界磁巻線13の短絡を容易に判断することができる。なお、界磁巻線13の短絡で生じた偶数次成分のうちの少なくとも1つの成分を増幅することで、奇数次成分に対して短絡による変化を強調することができる。
なお、本発明の実施例として実施の形態1〜4を説明したが、本発明は実施の形態1〜4の各構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態1〜4の各構成を適宜組み合わせたり、各構成に一部変形を加えたり、各構成を一部省略したりすることが可能である。
10 回転子、11 回転子鉄心、12 回転子スロット、13 界磁巻線、14 磁極、20 固定子、21 固定子鉄心、22 固定子スロット、23 多相巻線、24 サーチコイル、30 空隙、41 磁極中心方向、42 極間中心方向、100 短絡検知装置、101 信号取得部、102 信号処理部、103 短絡検知部、200 プロセッサ、300 記憶装置。
本発明における短絡検知装置は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得部と、信号取得部によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知し、フィルタ信号に基づいて回転子スロットにおける短絡位置を特定する短絡検知部と、を備えたものである。
本発明における短絡検知方法は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得ステップと、信号取得ステップで取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理ステップと、信号処理ステップで生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知し、フィルタ信号に基づいて回転子スロットにおける短絡位置を特定する短絡検知ステップと、を備えたものである。
本発明における短絡検知装置は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得部と、信号取得部によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知し、フィルタ信号に基づいて回転子スロットにおける短絡位置を特定する短絡検知部と、を備え、信号処理部は、信号取得部によって取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる回転子スロット次数成分のうちの奇数次主成分のうちの一部の成分を選択し、選択した少なくとも1つの成分を除去して低周波の偶数次成分を選択的に分離して通過させるフィルタ処理を施すものである。
本発明における短絡検知方法は、回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から磁束に応じた検知信号を取得する信号取得ステップと、信号取得ステップで取得される検知信号に対して、検知信号に含まれる回転子スロット次数成分のうちの奇数次成分のうちの一部の成分を選択し、選択した少なくとも1つの成分を除去して低周波の偶数次成分を選択的に分離して通過させるフィルタ処理を施し、フィルタ処理後の検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理ステップと、信号処理ステップで生成されるフィルタ信号を用いて、回転電機の界磁巻線の短絡を検知し、フィルタ信号に基づいて回転子スロットにおける短絡位置を特定する短絡検知ステップと、を備えたものである。

Claims (9)

  1. 回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から前記磁束に応じた検知信号を取得する信号取得部と、
    前記信号取得部によって取得される前記検知信号に対して、前記検知信号に含まれる回転子スロット次数成分のうちの奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、前記フィルタ処理後の前記検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理部と、
    前記信号処理部によって生成される前記フィルタ信号を用いて、前記回転電機の界磁巻線の短絡を検知する短絡検知部と、
    を備えた短絡検知装置。
  2. 前記信号処理部は、前記検知信号に対して周波数分析を行い、前記周波数分析を行った前記検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去する前記フィルタ処理を施す
    請求項1に記載の短絡検知装置。
  3. 前記信号処理部は、前記周波数分析を行った前記検知信号に含まれる偶数次成分のうちの少なくとも1つの成分を増幅する
    請求項2に記載の短絡検知装置。
  4. 前記短絡検知部は、現在の前記フィルタ信号と、当該フィルタ信号に連続または不連続である過去の前記フィルタ信号とを比較することで、前記界磁巻線の前記短絡を検知する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の短絡検知装置。
  5. 前記信号処理部は、現在の前記フィルタ信号を電気角で180度位相を遅らせた遅延信号を生成し、
    前記短絡検知部は、前記現在の前記フィルタ信号と、前記遅延信号とを比較することで、前記界磁巻線の前記短絡を検知する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の短絡検知装置。
  6. 前記信号取得部は、電気角で180度以上位相の異なる位置に配置された複数の前記磁束検知器からそれぞれ前記検知信号を取得し、
    前記短絡検知部は、前記信号処理部によって生成される各検知信号に対応する各フィルタ信号を比較することで、前記界磁巻線の前記短絡を検知する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の短絡検知装置。
  7. 前記信号処理部は、前記フィルタ信号を増幅する
    請求項1から6のいずれか1項に記載の短絡検知装置。
  8. 前記磁束検知器は、径方向の磁束を検知する
    請求項1から7のいずれか1項に記載の短絡検知装置。
  9. 回転電機の回転子と固定子との間の空隙に発生する磁束を検知する磁束検知器から前記磁束に応じた検知信号を取得する信号取得ステップと、
    前記信号取得ステップで取得される前記検知信号に対して、前記検知信号に含まれる奇数次成分のうちの少なくとも1つの成分を除去するフィルタ処理を施し、前記フィルタ処理後の前記検知信号であるフィルタ信号を生成する信号処理ステップと、
    前記信号処理ステップで生成される前記フィルタ信号を用いて、前記回転電機の界磁巻線の短絡を検知する短絡検知ステップと、
    を備えた短絡検知方法。
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