JP6949287B1 - 回転電機の短絡検知装置 - Google Patents

回転電機の短絡検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6949287B1
JP6949287B1 JP2021536375A JP2021536375A JP6949287B1 JP 6949287 B1 JP6949287 B1 JP 6949287B1 JP 2021536375 A JP2021536375 A JP 2021536375A JP 2021536375 A JP2021536375 A JP 2021536375A JP 6949287 B1 JP6949287 B1 JP 6949287B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
short circuit
rotor
frequency component
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021536375A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022190236A1 (ja
Inventor
勇二 滝澤
勇二 滝澤
山本 篤史
篤史 山本
前田 進
進 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6949287B1 publication Critical patent/JP6949287B1/ja
Publication of JPWO2022190236A1 publication Critical patent/JPWO2022190236A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/024Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/34Testing dynamo-electric machines
    • G01R31/343Testing dynamo-electric machines in operation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/50Testing of electric apparatus, lines, cables or components for short-circuits, continuity, leakage current or incorrect line connections
    • G01R31/52Testing for short-circuits, leakage current or ground faults

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)

Abstract

回転電機(10)の短絡検知装置(100)は、信号取得部(61)、信号分解部(62)、特定周波数成分低減部(63)、信号変換部(64)および短絡検知部(65)を有する信号処理装置(60)と、固定子(20)内部に配置された磁気検出器(50)とを備えて、界磁巻線(32)の短絡を検知する。信号分解部(62)は、信号取得部(61)からの電圧信号を、次数の異なる複数の周波数成分に分解し、特定周波数成分低減部(63)は、奇数次の周波数成分と、スロット高調波の基本次数未満の閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させ、信号変換部(64)は、電圧信号に変換する。短絡検知部(65)は、各磁極に対応する電圧信号の差分波形を生成して、界磁巻線(32)の短絡および短絡位置を検知する。

Description

本願は、回転電機の短絡検知装置に関するものである。
回転電機の界磁巻線で発生する短絡を検知するため、例えば、特許文献1記載の従来技術では、回転子の界磁巻線の短絡による界磁磁束の変化を、ピックアップコイルを内蔵したプローブによって検知する。プローブは、回転子の引き抜き時あるいは再挿入時の障害とならないように、固定子鉄心の軸方向に設けられた冷却通風ダクトを通じて半径方向にスライド可能とする機構を有している。回転電機の運転時には、プローブは空隙内で回転子に近接するように伸展して固定される。
特許第2825373号公報
上記特許文献1記載の従来の技術では、プローブをスライド可能とする可動機構と、固定子と回転子との間の空隙に流れる冷却気流による振動に対して十分な強度を有するプローブ構造とを要し、界磁巻線の短絡を検知するために、複雑で大型な構成を要するものであった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、小型で簡略な構成にて回転子の界磁巻線の短絡を信頼性良く検知できる、回転電機の短絡検知装置を提供することを目的とする。
本願に開示される回転電機の短絡検知装置は、回転電機の回転子の複数スロットに設けられている界磁巻線に対向して配置された磁気検出器と、該磁気検出器からの信号を処理する信号処理装置とを備えて、前記界磁巻線の短絡を検知する。前記磁気検出器は、前記回転子に対し空隙を介して設けられた固定子の内部に配置される。前記信号処理装置は、前記磁気検出器からの前記信号である電圧信号を取得する信号取得部と、前記信号取得部によって取得された前記電圧信号を、互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解する信号分解部と、前記複数のスロットのピッチに相関を有する高調波であるスロット高調波の基本次数よりも低い次数を閾値として、前記複数の周波数成分のうち、奇数次の周波数成分と、前記閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させる特定周波数成分低減部と、前記特定周波数成分低減部から出力された複数の周波数成分を電圧信号に変換する信号変換部と、前記信号変換部により変換された電圧信号を、前記回転子の複数の磁極にそれぞれ対応する前記回転子の周方向角度ごとに分割し、前記複数の磁極のうち、隣り合う磁極に対応する各電圧信号の差分波形を生成し、前記差分波形の形状に基づいて、前記界磁巻線の短絡を検知するとともに、該短絡が前記回転子の周方向のいずれの位置で発生しているかを推定する短絡検知部とを備え、前記磁気検出器は前記固定子のスロット内部に配置される。
また本願に開示される回転電機の短絡検知装置は、回転電機の回転子の複数スロットに設けられている界磁巻線に対向して配置された磁気検出器と、該磁気検出器からの信号を処理する信号処理装置とを備えて、前記界磁巻線の短絡を検知する回転電機の短絡検知装置において、前記磁気検出器は、前記回転子に対し空隙を介して設けられた固定子の内部に配置され、前記信号処理装置は、前記磁気検出器からの前記信号である電圧信号を取得する信号取得部と、前記信号取得部によって取得された前記電圧信号を、互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解する信号分解部と、前記複数のスロットのピッチに相関を有する高調波であるスロット高調波の基本次数よりも低い次数を閾値として、前記複数の周波数成分のうち、奇数次の周波数成分と、前記閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させる特定周波数成分低減部と、前記特定周波数成分低減部から出力された複数の周波数成分を電圧信号に変換する信号変換部と、前記信号変換部により変換された電圧信号を、前記回転子の複数の磁極にそれぞれ対応する前記回転子の周方向角度ごとに分割し、前記複数の磁極のうち、隣り合う磁極に対応する各電圧信号の差分波形を生成し、前記差分波形の形状に基づいて、前記界磁巻線の短絡を検知するとともに、該短絡が前記回転子の周方向のいずれの位置で発生しているかを推定する短絡検知部とを備え、前記固定子には、冷却風の通風路が径方向に設けられ、前記磁気検出器は前記通風路の内部に配置される。
本願に開示される回転電機の短絡検知装置によれば、小型で簡略な構成にて回転子の界磁巻線の短絡を信頼性良く検知できる。
実施の形態1による回転電機及び短絡検知装置を示す構成図である。 実施の形態1によるサーチコイルの位置を説明する図である。 実施の形態1によるサーチコイルの位置の範囲を、磁束密度に応じて示す図である。 実施の形態1による信号取得部によって取得される電圧信号の一例を示す波形図である。 実施の形態1による信号分解部によって周波数分析された電圧信号の振幅成分の周波数スペクトルを示すスペクトル図である。 実施の形態1による特定周波数成分低減部による低減処理後の振幅成分の周波数スペクトルを示すスペクトル図である。 実施の形態1による信号変換部によって変換された電圧信号を示す図である。 実施の形態1による短絡検知部にて得られる差分波形を示す図である。 比較例による、短絡検知部にて得られる差分波形を示す図である。 実施の形態1による信号処理装置の各機能を実現するハードウェアの例を示す構成図である。 実施の形態1による信号処理装置の各機能を実現するハードウェアの別例を示す構成図である。 実施の形態2による回転電機及び短絡検知装置を示す構成図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施の形態1による回転電機及び短絡検知装置を示す構成図である。実施の形態1では、回転電機としてタービン発電機10が採用されている。図1において、タービン発電機10については、タービン発電機10の軸方向に垂直な断面が示されている。
図1に示したように、タービン発電機10は、電機子としての固定子20及び界磁としての回転子30を備えている。固定子20は、円筒状の固定子コア21と、多相巻線22とを有している。固定子20は、回転子30の外側に設けられている。
固定子コア21の軸方向は、固定子コア21の軸心に沿う方向であり、図1の紙面に垂直な方向である。固定子コア21の径方向は、固定子コア21の軸心を中心とする円の径方向である。固定子コア21の周方向は、固定子コア21の軸心を中心とする円弧に沿う方向である。
固定子コア21の内周部には、複数の固定子スロット23が形成されている。各固定子スロット23は、固定子コア21の径方向に沿って形成されている。また、複数の固定子スロット23は、固定子コア21の周方向に等ピッチで配置されている。実施の形態1では、固定子スロット23の総数は84である。複数の固定子スロット23には、多相巻線22が巻かれている。
回転子30は、回転子コア31、界磁巻線32、及び図示しない回転軸を有している。回転子コア31及び回転軸は、固定子コア21と同軸に配置されている。回転子30は、回転軸を中心に回転可能である。
回転子コア31の軸方向は、回転子コア31の軸心Oに沿う方向であり、図1の紙面に垂直な方向である。回転子コア31の径方向は、回転子コア31の軸心Oを中心とする円の径方向である。回転子コア31の周方向は、回転子コア31の軸心Oを中心とする円弧に沿う方向である。
回転子コア31の外周部には、複数の回転子スロット33が形成されている。各回転子スロット33は、回転子コア31の径方向に沿って形成されている。
実施の形態1では、複数の回転子スロット33は、第1スロット群34と第2スロット群35とに分かれている。第1スロット群34及び第2スロット群35には、それぞれ16個の回転子スロット33が含まれている。即ち、回転子スロット33の総数は、32である。
第1スロット群34及び第2スロット群35において、複数の回転子スロット33は、回転子コア31の周方向に等ピッチで配置されている。回転子スロット33のピッチは、回転子コア31の周方向に隣り合う2つの回転子スロット33の幅方向中心間の距離である。実施の形態1における回転子スロット33のピッチは、回転子コア31の周方向角度によって表すと7.42°である。以下、各回転子スロット33のピッチは、回転子スロットピッチSpと呼ばれる。
第1スロット群34と第2スロット群35との間には、第1磁極36及び第2磁極37が形成されている。図1において、回転子コア31の軸心Oと、回転子30の周方向における第1磁極36の中心と、第2磁極37の中心とを通る一点鎖線は、以下、磁極中心線C1と呼ばれる。第1スロット群34と第2スロット群35とは、磁極中心線C1を中心として対称に配置されている。
また、回転子コア31の軸心Oと、回転子コア31の周方向における第1スロット群34の中心と、第2スロット群35の中心とを通る一点鎖線は、以下、極間中心線C2と呼ばれる。
複数の回転子スロット33のそれぞれは、磁極中心線C1に近い方から順に第1スロット、第2スロット、・・・、第8スロットと呼ばれる。言い換えると、複数の回転子スロット33のそれぞれは、極間中心線C2に遠い方から順に第1スロット、第2スロット、・・・、第8スロットと呼ばれる。
複数の回転子スロット33には、磁極中心線C1を挟んで、第1スロット群34と第2スロット群35とを往復するように界磁巻線32が巻かれている。界磁巻線32において、隣り合う回転子スロット33に配置されている部分は、互いに直列に接続されている。
界磁巻線32は、図示しない外部電源によって直流励磁される。これにより、第1磁極36及び第2磁極37の一方がN極となり、他方がS極となる。つまり、タービン発電機10は2極の発電機である。
固定子コア21と回転子コア31との間には空隙40が形成されている。多相巻線22は、図示しない外部電源によって交流励磁される。これにより、空隙40内に回転磁界が発生する。
短絡検知装置100は、タービン発電機10の界磁巻線32の短絡を検知するもので、磁気検出器としてのサーチコイル50と、サーチコイル50からの検出信号を処理する信号処理装置60と、表示装置70とを備える。サーチコイル50は、固定子20の内部に配置され、この場合、固定子コア21の1つの固定子スロット23内に固定されている。また、サーチコイル50は、空隙40を介して界磁巻線32に対向している。
サーチコイル50には、主磁束及び漏れ磁束が鎖交する。主磁束は、空隙40に発生する磁束であり、漏れ磁束は、各回転子スロット33から漏出する磁束である。サーチコイル50に鎖交する磁束は、鎖交磁束と呼ばれる。
サーチコイル50は、第1端子51及び第2端子52を有している。サーチコイル50に磁束が鎖交すると、第1端子51と第2端子52との間に検出信号である電圧信号が誘起される。サーチコイル50内の鎖交磁束の分布は、回転子30の回転に伴って変動する。
信号処理装置60は、機能ブロックとして、信号取得部61、信号分解部62、特定周波数成分低減部63、信号変換部64、及び短絡検知部65を備えている。
信号取得部61は、サーチコイル50に誘起される電圧信号を取得する。信号分解部62は、信号取得部61によって取得された電圧信号を、互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解する。さらに、信号分解部62は、分解された各周波数成分を振幅と位相とに分離する。
特定周波数成分低減部63は、スロット高調波の基本次数よりも低い周波数成分の次数を閾値として設定する。スロット高調波は、回転子スロットピッチSpに相関を有する高調波である。
さらに、特定周波数成分低減部63は、分離された振幅のうち、奇数次の周波数成分と、閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させる。
信号変換部64は、位相と、特定周波数成分低減部63による低減処理後に得られた振幅とを、周波数成分の次数ごとにすべて積算することにより特定周波数成分の低減後の電圧信号に変換する。
短絡検知部65は、変換された特定周波数成分低減後の電圧信号を、回転子30の第1磁極36及び第2磁極37にそれぞれ対応する回転子30の周方向角度ごとに分割する。さらに、短絡検知部65は、第1磁極36及び第2磁極37に対応する各電圧信号の差分波形を生成する。そして、短絡検知部65は、差分波形の形状に基づいて、界磁巻線32の短絡を検知するとともに、界磁巻線32の短絡が、回転子30の周方向のいずれの位置で発生しているかを推定する。
さらに、短絡検知部65は、界磁巻線32の短絡の発生有無、及び短絡が発生している回転子スロット33の位置に関する情報を表示装置70へ出力する。
表示装置70は、信号処理装置60の外部に設けられている。表示装置70は、短絡検知部65からの情報に基づいて、界磁巻線32の短絡の有無、及び短絡が発生している回転子スロット33の位置を表示する。
なお、表示装置70は、短絡検知装置100の外部に設けられても良い。
固定子スロット23内に配置されたサーチコイル50について、以下に説明する。
図2は、サーチコイル50の位置を説明する図である。図に示すように、サーチコイル50は、2つのティース25で挟まれた固定子スロット23の内部にある固定子ウェッジ24に固定されている。固定子ウェッジ24は非磁性材料から成り、固定子スロット23の内部で多相巻線22の外側(開口側)に充填される。そして、サーチコイル50も、固定子スロット23の内部で多相巻線22の外側に配置される。
そして、固定子スロット23の開口面の径方向位置、即ちティース先端21Aの径方向位置からサーチコイル50の配設位置までの径方向距離yは、ティース先端21Aの径方向位置から多相巻線22の表面までの径方向距離dより小さく、0<y<dとなる。
ところで、界磁巻線32に流れる電流が増加していくと主磁束も増加していくため、次第に固定子コア21が磁気飽和していく。磁気飽和した固定子コア21からは固定子スロット23へ磁束が漏れ出すため、界磁巻線32の短絡で生じた磁束量の変化よりも、これとは無関係な主磁束の磁束量の変化の方の影響が大きくなる。したがって、正確に短絡が発生していること、あるいは短絡が発生している回転子スロット33の位置を検知することが困難になる。
図3は、サーチコイルの位置の範囲を、磁束密度に応じて示す図である。
ここでは、界磁巻線32の電流を次第に増加させていき、固定子コア21が磁気飽和するまでの条件において、固定子スロット23に隣接している固定子コア21のティース先端21Aの磁束密度に対する、サーチコイル50の位置範囲Sxyを示す。縦軸は、ティース先端21Aでの最大磁束密度x[T](T:テスラ)を示す。横軸は、ティース先端21Aを径方向位置の基準として、多相巻線22の表面までの径方向距離dに対する、サーチコイル50の配設位置までの径方向距離yの比率(y/d)を百分率%で示す。
図に示すように、比率(y/d)が、0〜100%の内で、さらに最大磁束密度xの関数f(x)で制限される範囲に、サーチコイル50が配置される。この位置範囲Sxyは、短絡の誤検知が発生しないサーチコイル50の固定子スロット23内部での位置範囲を示したもので、関数f(x)は、図1のタービン発電機10の無負荷運転状態をシミュレーションすることにより得たものである。即ち、関数f(x)は、固定子コア21が磁気飽和するまでの条件で、界磁巻線32の短絡を誤検知しないように設定される。
なお、誤検知とは、界磁巻線32の短絡発生および短絡位置を誤って検知することであるが、その詳細については後述する。
なお、関数f(x)は、最大磁束密度x[T]を用いて以下の式で表される。
f(x)=801×5.9((1.5−x)^(5.9))+3.6
一般に、ティース25の磁束密度が1Tを超える領域では、それ以下の領域に比べて磁気飽和しやすく、かつ、固定子コア21の積層鋼板の一般的な磁気特性から、磁束密度が大きくなると磁束漏れが指数関数的に急速に増加していく。即ち、この実施の形態においても、図3の縦軸に示す磁束密度が高くなっていくと、ティース25から固定子スロット23への漏れ磁束が大きくなる。この漏れ磁束は、回転子30からの界磁磁束に対して大きくなるほど、サーチコイル50で検出する界磁磁束に対して外乱となる。
このため、磁束密度が高くなっていくと、サーチコイル50の位置範囲Sxyは狭くなっていく。
例えば、最大磁束密度x[T]が0.8以下となる運転条件で短絡検知する場合では、サーチコイル50の位置を示す比率(y/d)は、0〜100%のいずれであっても、界磁巻線32の短絡した箇所を誤検知せずに推定することができる。
また、例えば、最大磁束密度x[T]が1.0以上となる運転条件で短絡検知する場合では、誤検知せずに正常に短絡した箇所を推定するためには、サーチコイル50の位置を示す比率(y/d)は、20%未満である。
周囲に非線形な磁気特性を有する磁性材が存在する固定子スロット23では、外周側であるスロット底に向かうほど、界磁巻線32の短絡と無関係な磁束量変化による影響が顕著になる。このため、磁束密度が高い運転条件で界磁巻線32の短絡を検知する場合、サーチコイル50は、周囲に磁性材が少なく、界磁巻線32の短絡による磁束量変化が大きいスロット開口部近くに配置される。
次に、短絡検知装置100の信号処理装置60について、図面を参照しながら、より詳細に説明する。
図4は、信号取得部61によって取得される電圧信号の一例を示す波形図である。この波形図は、電磁界解析プログラムを用いて、図1のタービン発電機10の無負荷運転状態をシミュレーションすることにより得られたものである。
なお、シミュレーションは、例えば、第1磁極36側の第2スロットにおいて、界磁巻線32が1ターン分だけ短絡しているという条件で実行されている。このため、図4の波形図に基づいて以下に説明する例は、第1磁極36側の第2スロットにおいて、界磁巻線32が1ターン分だけ短絡している場合である。
図4に示すように、例えば、周方向角度0°から180°までが第1磁極36に対応し、周方向角度180°から360°までが第2磁極37に対応している。従って、周方向角度90°では、第1磁極36の中心がサーチコイル50に最も近付いており、周方向角度270°では、第2磁極37の中心がサーチコイル50に最も近付いている。図4の波形図において、32個の細かな電圧変動は、回転子スロットピッチSp、即ち、7.42°ごとに発生している。
図5は、信号分解部62によって周波数分析された電圧信号の振幅成分の周波数スペクトルを示すスペクトル図である。横軸は、高調波の次数nであり、図中の棒グラフの一山を1次とする。図5では、110次までの高調波を示している。nは、1以上の整数である。なお、111次以上の次数の高調波は、振幅が小さいため表示を割愛する。縦軸は、各次数の高調波の電圧強度を示している。
図5に示すように、奇数次の高調波の電圧強度は、偶数次の高調波の電圧強度よりも大きい。奇数次の高調波は、界磁巻線32に短絡が発生しているか否かにかかわりなく発生する。一方、偶数次の高調波は、界磁巻線32に短絡が発生している場合に発生する。
また、奇数次の高調波のうち、1次の高調波の電圧強度が特に大きい。1次の高調波は、基本波とも呼ばれ、主磁束の周波数成分である。
また、奇数次の高調波のうち、47次の高調波は、その周辺の高調波に比べて電圧強度が大きい。47次の高調波は、スロット高調波であり、回転子スロットピッチSpに相関を有する高調波である。47次は、スロット高調波の基本次数である。スロット高調波は、回転子30における1次の起磁力と、回転子スロットピッチSpのパーミアンス変化との差分によって発生する。パーミアンスは、起磁力から磁束密度への変換係数である。この場合、起磁力次数と、パーミアンス次数との差分47がスロット高調波の次数となる。
48次以上の高調波は、回転子スロットピッチSpよりも狭いピッチ、つまり、周方向において回転子スロットピッチSpよりも小さい角度に相当する高調波である。回転子スロットピッチSpよりも小さい角度に対応する周波数成分は、界磁巻線32の短絡位置を推定するために必要な成分ではない。そこで、特定周波数成分低減部63は、47次よりも小さい次数を、偶数次の周波数成分を除去するための閾値の次数として選択する。そして、特定周波数成分低減部63は、選択された閾値よりも大きいすべての偶数次の周波数成分を除去する。
スロット高調波の電圧強度は、スロット高調波に近い奇数次の周波数成分の電圧強度に比べて高い。そのため、スロット高調波の次数に近い偶数次の周波数成分ほど、スロット高調波の影響を受け、不安定になり易い。従って、スロット高調波の影響を受け易い偶数次の周波数成分が除去されるように閾値が設定されることがより好ましい。
また、奇数次の周波数成分は、偶数次の周波数成分を検知することを阻害する要因となる。一方で、奇数次の周波数成分は、周方向角度を特定するために必要な情報を含んでいる。具体的には、奇数次の周波数成分を含むことにより、どちらの磁極側で短絡が発生したかを判別できる。
そのため、界磁巻線32の短絡位置を推定するために、奇数次の周波数成分を完全に除去することは望ましくない。そこで、特定周波数成分低減部63は、奇数次の周波数成分を完全に除去するのではなく、減衰させる。
より具体的に述べると、実施の形態1では、特定周波数成分低減部63は、閾値を12に設定し、14次以上の偶数次の周波数成分を除去する。また、特定周波数成分低減部63は、すべての奇数次の周波数成分を減衰させ、この場合、奇数次の11次以下は1/50に、奇数次の13次以上はほぼゼロに減衰あるいは除去する。
このように、この実施の形態において、周波数成分を低減させることには、周波数成分を除去すること、及び周波数成分を減衰させることが含まれる。
図6は、特定周波数成分低減部63による低減処理後の振幅成分の周波数スペクトルを示すスペクトル図である。図6に示すように、特定周波数成分低減部63から出力される振幅成分の周波数スペクトルは、2次から12次までの偶数次の周波数成分と、減衰された奇数次の周波数成分とを含んでいる。
このように、特定周波数成分低減部63が、スロット高調波の基本次数よりも低い次数である閾値よりも高い偶数次の周波数成分と、奇数次の周波数成分とを低減させることにより、界磁巻線32での短絡検知の妨げとなる要因を小さくすることができる。これにより、短絡の検知精度を向上することができる。
図7は、信号変換部64によって変換された電圧信号を示す図である。
信号変換部64は、周波数成分の次数ごとに、位相と、特定周波数成分低減部63による低減処理後の振幅とを、すべて積算して電圧信号に変換する。変換された電圧信号には、スロット高調波の成分が含まれていないので、図7に示すように、図4で示した電圧信号に比べて、電圧の変動周期が長くなっている。言い換えると、図7には、回転子スロットピッチSpの細かな波形が現れない。
図8は、短絡検知部65にて得られる差分波形を示す図である。
短絡検知部65には、信号変換部64にて変換された電圧信号が入力される。そして、短絡検知部65は、入力された電圧信号を、回転子30の第1磁極36及び第2磁極37にそれぞれ対応する回転子30の周方向角度ごとに分割する。第1磁極36と第2磁極37とは互いに極性が異なるため、第1磁極36に対応する0°から180°までの波形と、第2磁極37に対応する180°から360°までの波形とを足し合わせることで、第1磁極36及び第2磁極37に対応する各電圧信号の差分波形を生成する。
即ち、図8に示した差分波形は、図7に示した波形を左右に分割し、互いに足し合わせることにより得られる。
図8の差分波形では、50°の位置に正方向のピーク電圧の一波によるピーク波形P1が現れ、130°の位置に負方向のピーク電圧の一波によるピーク波形P2が現れている。なお、「一波」とは、ピーク電圧の一側において電圧の絶対値が最も小さくなっている周方向角度から、ピーク電圧の他側において電圧の絶対値が最も小さくなっている周方向角度までの範囲Wαの一波形である。
図8中の縦の破線は、第1スロットから第8スロットまでの周方向角度を表している。磁極の中心に対応する90°に最も近い破線が第1スロットであり、0°及び180°に最も近い破線が第8スロットである。隣り合う破線同士の間隔は、回転子スロットピッチSpに相当する。
このように、回転子スロットピッチSpよりも幅広の範囲Wαのピーク波形P1、P2が差分波形に現れることは、界磁巻線32に短絡が発生していることを示している。
50°のピーク電圧及び130°のピーク電圧は、いずれも第2スロットを表す破線α1、α2に最も近い。この結果から、短絡検知部65は、第2スロットにおいて界磁巻線32の短絡が発生していると推定する。
上述したように、界磁巻線32に流れる電流が増加して固定子コア21が磁気飽和すると、固定子コア21から固定子スロット23へ磁束が漏れ出して、界磁巻線32の短絡検知に悪影響を及ぼす。
図9は、比較例による、短絡検知部にて得られる差分波形を示す図である。図9に示す比較例では、固定子コア21が磁気飽和した場合を示し、本来短絡が発生した第2スロットではない周方向角度にピーク電圧を有するピーク波形PP1、PP2が発生している。この場合、ピーク波形PP1、PP2の各ピーク電圧は、いずれも第2スロットを表す破線α1、α2よりも第1スロットの破線に最も近く、界磁巻線32の短絡が第1スロットで発生していると誤って推定される。
上記比較例に示すように、本来、短絡していないスロットで短絡が発生しているように、誤判断してしまう、即ち、短絡位置を誤って検知する誤検知について、この誤検知が発生しない条件を以下に説明する。
誤検知が発生しない条件は、短絡検知部65にて得られる差分波形に現れる、回転子スロットピッチSpより幅広のピーク波形P1、P2のピーク電圧の角度と、実際に短絡が発生した回転子スロット33の角度との差分が、回転子スロットピッチSpの1/2未満であることである。この差分が回転子スロットピッチSpの1/2以上になると、本来、短絡していない隣接、あるいはさらに隣のスロットで短絡が発生しているように、誤検知される。
以上のように、この実施の形態では、サーチコイル50が、固定子スロット23内部に配置されるので、回転子30を着脱する時の障害にならない他、回転子30の回転に伴って空隙40で高速度に循環する冷却気流に直接的に晒されない。
従ってサーチコイル50は、可動式で複雑なプローブを要さず、また、冷却気流による振動に耐えうる強固で大型のプローブも必要ない。例えば、樹脂で固められた薄板で保護し、これを固定子ウェッジ24に接着等で固定する等の簡素なプローブで構成できる。このため、短絡検知装置100は、小型で簡略な構成にて回転子30の界磁巻線32の短絡を信頼性良く検知できる。
なお、サーチコイル50と固定子ウェッジ24とが大きく離間する場合は、固定子ウェッジ24とサーチコイル50との間に、固定治具を介しても良い。
また、サーチコイル50は、固定子スロット23内部で、回転子30の回転に伴う固定子20のティース先端21Aにおける最大磁束密度が大きいほど、ティース先端21Aの径方向位置までの距離が小さくなる範囲に配置される。このため、磁束密度が大きいタービン発電機10の運転条件においても、界磁巻線32の短絡が、回転子30の周方向のいずれの位置で発生しているか、信頼性良く検知できる。
さらに、ティース先端21Aを径方向位置の基準として、多相巻線22表面までの径方向距離dに対する、サーチコイル50の位置までの径方向距離yの比率(y/d)が、0〜100%の内で、さらに最大磁束密度xの関数f(x)で制限される範囲に、サーチコイル50が配置される。即ち、図3で示す位置範囲Sxyにサーチコイル50を配置することにより、信頼性の高い界磁巻線32の短絡検知を容易で確実に行える。
また、実施の形態1において、固定子スロット23の数、回転子スロット33の数、磁極36、37の数、回転子スロットピッチSpは、上記の例に限定されない。
例えば、磁極の数が2よりも多い場合、短絡検知部65は、次のように差分波形を生成すればよい。短絡検知部65は、まず、信号変換部64により変換された電圧信号を、回転子30の複数の磁極にそれぞれ対応する回転子30の周方向角度ごとに分割する。さらに、短絡検知部65は、複数の磁極のうち、隣り合う磁極に対応する各電圧信号の差分波形を生成すればよい。
また、実施の形態1において、回転子スロットピッチSpは1通りであったが、回転子スロットピッチSpは、複数通り存在してもよい。回転子スロットピッチSpが複数通り存在する場合、回転子スロットピッチSpの最も大きな電圧成分、即ち、複数のスロット高調波のうち、最も次数の小さいスロット高調波の次数をスロット高調波の基本次数と見做して閾値を設定すればよい。これにより、すべての回転子スロットピッチSpに対応する周波数成分を除去することができる。
また、実施の形態1において、特定周波数成分低減部63は、必ずしも全ての奇数次の周波数成分を低減させなくてもよい。即ち、特定周波数成分低減部63は、偶数次の周波数成分を検知することができる範囲内で、一部の奇数次の周波数成分を低減せず残してもよい。
また、実施の形態1において、特定周波数成分低減部63は、必ずしも閾値よりも高い偶数次の周波数成分を全て除去しなくてもよい。即ち、特定周波数成分低減部63は、短絡検知部65における差分波形に、回転子スロットピッチSpよりも幅広のピーク波形P1、P2が得られる範囲内で、閾値よりも高い偶数次の周波数成分を減衰させてもよい。
また、実施の形態1において、信号分解部62は、電圧信号を互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解し、さらに、複数の周波数成分を振幅と位相とに分離していた。そして、特定周波数成分低減部63は、振幅について特定の周波数成分を低減させる処理を行っていた。しかし、信号を分解する方法は、これに特に限定されない。
例えば、信号分解部62は、電圧信号を互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解し、特定周波数成分低減部63は、分解された複数の周波数成分について特定の周波数成分を低減させる処理を行ってもよい。これによれば、信号分解の処理をより簡易にすることができる。
また、実施の形態1において、回転子30は、固定子20の内周側に配置されていたが、回転子30は、固定子20の外周側に配置されてもよい。
また、実施の形態1において、回転電機としてタービン発電機10が採用されていたが、回転電機は、タービン発電機10以外の発電機であってもよいし、電動機であってもよい。
また、磁気検出器としてサーチコイル50を用いたが、これに限るものでは無い。
また、実施の形態1の信号処理装置60の機能は、処理回路によって実現される。
図10は、信号処理装置60の各機能を実現するハードウェアの例を示す構成図である。この場合、専用のハードウェアである処理回路60Aにて信号処理装置60が構成される。
また、処理回路60Aは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
また、図11は、実施の形態1による信号処理装置60の各機能を実現するハードウェアの別例を示す構成図である。この場合、処理回路60Bは、プロセッサ201及びメモリ202を備えている。
処理回路60Bでは、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより、信号処理装置60の機能が実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ202に格納される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
メモリ202に格納されたプログラムは、上述した各部の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ202とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ202に該当する。
なお、上述した信号処理装置60の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述した信号処理装置60の機能を実現することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、サーチコイル50を固定子スロット23の内部に配置したが、タービン発電機10では、上記特許文献1のように、固定子コア内に通風路を設置して冷却風を通風する場合があり、通風路内にサーチコイル50を設置することもできる。
図12は、実施の形態2による回転電機及び短絡検知装置を示す構成図である。なお、回転電機であるタービン発電機10は、通風路を設置したこと以外、実施の形態1で示したものと同様であり、適宜、図示および説明を省略する。図12は、タービン発電機10の軸方向断面図を示している。
この実施の形態2では、固定子コア21に、固定子コア21を径方向に貫通する通風路80が軸方向に複数個設けられて、冷却風が通風される。
上記実施の形態1と同様に、短絡検知装置100Aは、サーチコイル50と、サーチコイル50からの検出信号を処理する信号処理装置60と、表示装置70とを備えて、タービン発電機10の界磁巻線32の短絡を検知する。
図に示すように、通風路80は軸方向に固定子コア21に挟まれており、サーチコイル50は、1つの通風路80内に固定されている。また、サーチコイル50は、空隙40を介して図示しない界磁巻線32に対向している。
通風路80内のサーチコイル50の径方向位置は、上記実施の形態1の固定子スロット23内の径方向位置と同様に決定できる。即ち、上記実施の形態1の図3で示す位置範囲Sxyにサーチコイル50を配置する。
上記実施の形態1で示したシミュレーションは、このような非磁性部分が存在する割合を加味しているので、サーチコイル50を通風路80内に設置しても同様の効果が得られる。
また、通風路80は、固定子コア21を径方向に貫通しているため、サーチコイル50及びそのリード線をタービン発電機10の外側に引き出すことが容易となる。また、サーチコイル50は、固定子スロット23内に配置される場合と異なり、固定子ウェッジ24の点検時に障害にならない、と言う利点がある。
さらに、必要に応じてタービン発電機10の外側からサーチコイル50を挿入することで、界磁巻線32の短絡検査の時のみ、臨時で後からサーチコイル50を設置することが可能になる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
10 タービン発電機(回転電機)、20 固定子、21 固定子コア、21A ティース先端、22 多相巻線、23 固定子スロット、25 ティース、30 回転子、32 界磁巻線、33 回転子スロット、36 第1磁極、37 第2磁極、40 空隙、50 サーチコイル(磁気検出器)、60 信号処理装置、61 信号取得部、62 信号分解部、63 特定周波数成分低減部、64 信号変換部、65 短絡検知部、80 通風路、100,100A 短絡検知装置、f 関数、d,y 径方向距離、Sxy 位置範囲、Sp 回転子スロットピッチ。

Claims (7)

  1. 回転電機の回転子の複数スロットに設けられている界磁巻線に対向して配置された磁気検出器と、該磁気検出器からの信号を処理する信号処理装置とを備えて、前記界磁巻線の短絡を検知する回転電機の短絡検知装置において、
    前記磁気検出器は、前記回転子に対し空隙を介して設けられた固定子の内部に配置され、
    前記信号処理装置は、
    前記磁気検出器からの前記信号である電圧信号を取得する信号取得部と、
    前記信号取得部によって取得された前記電圧信号を、互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解する信号分解部と、
    前記複数のスロットのピッチに相関を有する高調波であるスロット高調波の基本次数よりも低い次数を閾値として、前記複数の周波数成分のうち、奇数次の周波数成分と、前記閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させる特定周波数成分低減部と、
    前記特定周波数成分低減部から出力された複数の周波数成分を電圧信号に変換する信号変換部と、
    前記信号変換部により変換された電圧信号を、前記回転子の複数の磁極にそれぞれ対応する前記回転子の周方向角度ごとに分割し、前記複数の磁極のうち、隣り合う磁極に対応する各電圧信号の差分波形を生成し、前記差分波形の形状に基づいて、前記界磁巻線の短絡を検知するとともに、該短絡が前記回転子の周方向のいずれの位置で発生しているかを推定する短絡検知部とを備え、
    前記磁気検出器は前記固定子のスロット内部に配置される、
    回転電機の短絡検知装置。
  2. 回転電機の回転子の複数スロットに設けられている界磁巻線に対向して配置された磁気検出器と、該磁気検出器からの信号を処理する信号処理装置とを備えて、前記界磁巻線の短絡を検知する回転電機の短絡検知装置において、
    前記磁気検出器は、前記回転子に対し空隙を介して設けられた固定子の内部に配置され、
    前記信号処理装置は、
    前記磁気検出器からの前記信号である電圧信号を取得する信号取得部と、
    前記信号取得部によって取得された前記電圧信号を、互いに次数の異なる複数の周波数成分に分解する信号分解部と、
    前記複数のスロットのピッチに相関を有する高調波であるスロット高調波の基本次数よりも低い次数を閾値として、前記複数の周波数成分のうち、奇数次の周波数成分と、前記閾値よりも高い偶数次の周波数成分とを低減させる特定周波数成分低減部と、
    前記特定周波数成分低減部から出力された複数の周波数成分を電圧信号に変換する信号変換部と、
    前記信号変換部により変換された電圧信号を、前記回転子の複数の磁極にそれぞれ対応する前記回転子の周方向角度ごとに分割し、前記複数の磁極のうち、隣り合う磁極に対応する各電圧信号の差分波形を生成し、前記差分波形の形状に基づいて、前記界磁巻線の短絡を検知するとともに、該短絡が前記回転子の周方向のいずれの位置で発生しているかを推定する短絡検知部とを備え、
    前記固定子には、冷却風の通風路が径方向に設けられ、前記磁気検出器は前記通風路の内部に配置される
    転電機の短絡検知装置。
  3. 前記磁気検出器は、前記固定子のティース先端の径方向位置と前記固定子内部の多相巻線表面の径方向位置との間の径方向位置で、前記回転子の回転に伴う前記固定子の前記ティース先端における最大磁束密度が大きいほど、前記ティース先端の径方向位置までの距離が小さくなる範囲に配置される、
    請求項1または請求項2に記載の回転電機の短絡検知装置。
  4. 前記ティース先端を径方向位置の基準として、前記多相巻線表面までの径方向距離に対する、前記磁気検出器の位置までの径方向距離の比率が、0〜100%の内で、さらに前記最大磁束密度の関数で制限される範囲に、前記磁気検出器が配置される、
    請求項に記載の回転電機の短絡検知装置。
  5. 前記関数は、前記固定子のコアが磁気飽和するまでの条件で、前記界磁巻線の前記短絡を誤検知しないように設定される、
    請求項に記載の回転電機の短絡検知装置。
  6. 前記関数は、前記最大磁束密度をxTとした場合
    801×5.9((1.5−x)^(5.9))+3.6
    で表される、
    請求項または請求項に記載の回転電機の短絡検知装置。
  7. 前記磁気検出器は、サーチコイルである、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機の短絡検知装置。
JP2021536375A 2021-03-10 2021-03-10 回転電機の短絡検知装置 Active JP6949287B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/009461 WO2022190236A1 (ja) 2021-03-10 2021-03-10 回転電機の短絡検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6949287B1 true JP6949287B1 (ja) 2021-10-13
JPWO2022190236A1 JPWO2022190236A1 (ja) 2022-09-15

Family

ID=78001448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021536375A Active JP6949287B1 (ja) 2021-03-10 2021-03-10 回転電機の短絡検知装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6949287B1 (ja)
CN (1) CN116918242A (ja)
DE (1) DE112021007230T5 (ja)
WO (1) WO2022190236A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023053241A1 (ja) * 2021-09-29 2023-04-06 三菱電機株式会社 回転電機の短絡検知装置および短絡検知方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02219435A (ja) * 1989-02-16 1990-09-03 Toshiba Corp 界磁巻線層間短絡位置検出装置
JPH1032962A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Meidensha Corp 回転界磁形回転電機の界磁巻線の異常検出方法および異常検出装置
JP6656488B1 (ja) * 2019-03-12 2020-03-04 三菱電機株式会社 短絡検知装置及び短絡検知方法
JP6837619B1 (ja) * 2020-07-08 2021-03-03 三菱電機株式会社 回転電機の短絡検知装置及び短絡検知方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2825373B2 (ja) 1991-09-13 1998-11-18 株式会社東芝 界磁巻線層間短絡検出装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02219435A (ja) * 1989-02-16 1990-09-03 Toshiba Corp 界磁巻線層間短絡位置検出装置
JPH1032962A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Meidensha Corp 回転界磁形回転電機の界磁巻線の異常検出方法および異常検出装置
JP6656488B1 (ja) * 2019-03-12 2020-03-04 三菱電機株式会社 短絡検知装置及び短絡検知方法
JP6837619B1 (ja) * 2020-07-08 2021-03-03 三菱電機株式会社 回転電機の短絡検知装置及び短絡検知方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023053241A1 (ja) * 2021-09-29 2023-04-06 三菱電機株式会社 回転電機の短絡検知装置および短絡検知方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE112021007230T5 (de) 2024-01-04
CN116918242A (zh) 2023-10-20
WO2022190236A1 (ja) 2022-09-15
JPWO2022190236A1 (ja) 2022-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Obeid et al. Early intermittent interturn fault detection and localization for a permanent magnet synchronous motor of electrical vehicles using wavelet transform
Urresty et al. A back-emf based method to detect magnet failures in PMSMs
Henao et al. Analytical approach of the stator current frequency harmonics computation for detection of induction machine rotor faults
Ehya et al. Pattern recognition of interturn short circuit fault in a synchronous generator using magnetic flux
Park et al. Air gap flux-based detection and classification of damper bar and field winding faults in salient pole synchronous motors
CN105698740B (zh) 一种永磁同步电机偏心诊断方法
Frosini et al. A wavelet-based technique to detect stator faults in inverter-fed induction motors
Gyftakis et al. The role of the mechanical speed frequency on the induction motor fault detection via the stray flux
Goktas et al. Broken rotor bar fault monitoring based on fluxgate sensor measurement of leakage flux
Ehya et al. Advanced fault detection of synchronous generators using stray magnetic field
JP6949287B1 (ja) 回転電機の短絡検知装置
Sadeghi et al. Online condition monitoring of large synchronous generator under short circuit fault—A review
Peng et al. Study on shaft voltage in fractional slot permanent magnet machine with different pole and slot number combinations
JP6837619B1 (ja) 回転電機の短絡検知装置及び短絡検知方法
Ehya et al. Comprehensive broken damper bar fault detection of synchronous generators
Refaat et al. Discrimination of stator winding turn fault and unbalanced supply voltage in permanent magnet synchronous motor using ANN
Gyftakis et al. Introduction of the zero-sequence stray flux as a reliable diagnostic method of rotor electrical faults in induction motors
Goktas et al. Monitoring of leakage flux for rotor fault detection under non-adjacent broken rotor bars in induction motors
Ehya et al. Inter-turn short circuit fault identification of salient pole synchronous generators by descriptive paradigm
WO2024089788A1 (ja) 回転電機の短絡検知装置および短絡検知方法
Karami et al. Analysis of rotor asymmetry fault in three-phase line start permanent magnet synchronous motor
JP6725765B1 (ja) 短絡検知装置および短絡検知方法
Nadarajan et al. Feasibility analysis of auxiliary winding for condition monitoring of wound field brushless synchronous generators
Ehya et al. Static, dynamic and mixed eccentricity faults detection of synchronous generators based on advanced pattern recognition algorithm
Usman et al. Harmonic analysis of a BLDC motor under demagnetization fault conditions

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210622

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210622

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210921

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6949287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151