JPWO2020179534A1 - 磁心コアとその製造方法、及びコイル部品 - Google Patents

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Abstract

磁性体粉末1がシリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤3で被覆されると共に、第1の結合剤3同士が、第1の結合剤3よりも高硬度のフェノール樹脂やポリイミド樹脂等の第2の結合剤4を介して接合されている。 磁性体粉末1と第1の結合剤3とを混合して磁性体粉末1を第1の結合剤3で被覆し、第1の結合剤3で被覆された磁性体粉末1と第2の結合剤4とを混合し、第1の結合剤3同士を第2の結合剤4を介して接合された複合材料5を作製する。複合材料5を加圧成形して磁心コア2を得る。これにより絶縁性が良好で低磁気損失であり、かつ十分な機械的強度を確保することができるようにする。

Description

本発明は、磁心コアとその製造方法、及びコイル部品に関し、より詳しくは合金系の磁性体粉末を使用した磁心コアとその製造方法、及びこの磁心コアを使用したリアクトルやインダクタ等のコイル部品に関する。
磁性体粉末、特に軟磁性特性に優れた非晶質合金類の磁性体粉末は、比透磁率や飽和磁束密度等の磁気特性が良好で高周波領域での使用に適していることから、近年、盛んに研究・開発されている。
この磁性体粉末を使用した磁心コアは、磁性体粉末と結合剤とを含有した複合材料を加圧成形して得られるが、磁性体粉末は、外力負荷により加圧成形時に歪みが生じ易く、斯かる歪みに起因して磁気損失の増大を招くおそれがある。このため、従来では、加圧成形後に高温で熱処理を行い、歪みを除去している。また、結合剤としては高温で熱処理を行っても絶縁性の劣化を抑制できる耐熱性の良好なシリコーン樹脂が広く使用されている。
しかしながら、非晶質合金類の磁性体粉末は塑性変形しにくいことから、加圧成形時の充填密度が低く、このため比透磁率の低下を招くおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1には、軟磁性合金粉末と複数の結合剤を含む複合材料(混合粉末)を、加圧成形した磁心コア(圧粉磁芯)であって、前記複数の結合剤は少なくとも2種の結合剤が互いに非相溶であり、互いに非相溶である結合剤の一方は熱硬化性のシリコーン樹脂であり、他方は熱硬化性のフェノール樹脂であり、前記軟磁性合金粉末の粒子表面において、前記複数の結合剤の成分比が異なる領域を有する磁心コアが提案されている。
この特許文献1では、結合剤として互いに非相溶なシリコーン樹脂及びフェノール樹脂を使用し、軟磁性合金粉末の粒子表面をシリコーン樹脂の多い領域とフェノール樹脂の多い領域が形成されるようにこれら結合剤で被覆している。すなわち、特許文献1では、磁性体粉末の粒子表面は、互いに非相溶なシリコーン樹脂とフェノール樹脂とが混在するようにこれら結合剤と接している。そして、シリコーン樹脂の多い領域で絶縁性を確保する一方、フェノール樹脂の多い領域では、加圧成形時に軟磁性合金粉末の流動性を高めて該軟磁性合金粉末の充填密度を向上させることにより、絶縁抵抗が大きく比透磁率の高い磁心コアを得ようとしている。
特許第6359273号公報(請求項1、段落[0002]〜[0006]、[0016]、[0017]、[0021]等)
しかしながら、特許文献1では、フェノール樹脂はシリコーン樹脂に比べて絶縁性に劣ることから、フェノール樹脂と接している粒子表面では電流が漏れやすく、渦電流損が大きくなり、このため磁気損失の増加を招くおそれがある。
一方、シリコーン樹脂はフェノール樹脂に比べて硬度が低いことから、シリコーン樹脂と接している粒子表面では絶縁性は良好であるものの、十分な機械的強度を確保することができず、大きな外力が負荷された場合に容易に破損するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、絶縁性が良好で低磁気損失であり、かつ十分な機械的強度を確保することができる磁心コアとその製造方法、及びこの磁心コアを使用したリアクトル等のコイル部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を行ったところ、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤で磁性体粉末全体を被覆し、第1の結合剤よりも高硬度のフェノール樹脂等の第2の結合剤で前記第1の結合剤同士を接合させることにより、絶縁性が良好で低磁気損失であり、かつ十分な機械的強度を確保することができる磁心コアを得ることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る磁心コアは、磁性体粉末と結合剤とを含有した複合材料で形成された磁心コアであって、前記結合剤が、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と、該第1の結合剤に比べて高硬度の少なくとも1種以上の樹脂からなる第2の結合剤とを含み、前記磁性体粉末が前記第1の結合剤で被覆されると共に、前記第1の結合剤同士が、前記第2の結合剤を介して接合されていることを特徴としている。
これにより磁性体粉末は絶縁性の良好なシリコーンを主成分とする第1の結合剤で被覆されることから、磁性体粉末から電流が漏れるのを抑制でき、渦電流損が大きくなるのを抑制でき、これにより磁気損失を低く抑制することが可能となる。また、第1の結合剤で被覆された磁性体粉末同士が前記第1の結合剤よりも高硬度の第2の結合剤を介して接合されることから、高硬度の第2の結合剤により機械的強度が改善され、大きな外力が負荷されても破損するのを抑制することができる。
このように本発明では低磁気損失と機械的強度が両立した磁心コアを得ることができる。
また、本発明の磁心コアは、前記第2の結合剤が、フェノール樹脂及びポリイミド樹脂のうちの少なくとも一方を含んでいるのが好ましい。
また、本発明の磁心コアは、前記シリコーン樹脂が、メチルフェニル系であるのが好ましい。
すなわち、メチルフェニル系のシリコーン樹脂は、成形時の収縮率が小さいことから、成形時に磁性体粉末に歪みが生じるのを抑制でき、高温での熱処理を要することもなくヒステリシス損の上昇を抑制することができ、磁心コアの低磁気損失化に寄与することができる。
また、本発明の磁心コアは、前記第1の結合剤は、含有量が0.25〜1wt%であるのが好ましく、0.5wt%以上であるのがより好ましい。これにより絶縁性が良好で低磁気損失の磁心コアを得ることができる。
さらに、本発明の磁心コアは、前記第1及び第2の結合剤は、含有量が総計で1〜1.75wt%であるのが好ましい。
また、本発明の磁心コアは、絶縁性材料からなる皮膜が前記磁性体粉末の表面に形成されているのが好ましい。これにより、より一層の絶縁性向上を図ることができる。
また、本発明の磁心コアは、前記磁性体粉末が、Feを主成分とすると共に、非晶質相とナノ結晶相とが混在しているのが好ましい。
これにより軟磁性特性が良好で低磁気損失かつ良好な機械的強度を有し、かつ比透磁率や磁束飽和密度等の磁気特性や直流重畳特性が良好な磁心コアを得ることができる。
また、本発明の磁心コアでは、前記磁性体粉末は、平均粒径が円相当径に換算して30〜80μmであるのが好ましい。
ここで、平均粒径とは、累積50%粒子径D50(メジアン径)をいう。
また、本発明に係る磁心コアの製造方法は、磁性体粉末を作製する工程と、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と前記磁性体粉末とを混合し、前記磁性体粉末を前記第1の結合剤で被覆する工程と、前記第1の結合剤で被覆された前記磁性体粉末と該第1の結合剤よりも高硬度の少なくとも1種類以上の樹脂からなる第2の結合剤とを混合し、前記第1の結合剤同士を前記第2の結合剤を介して接合し、前記磁性体粉末と前記第1及び第2の結合剤とを含有した複合材料を作製する工程と、前記複合材料を加圧成形して磁心コアを作製する工程とを含むことを特徴としている。
これにより低磁気損失で良好な機械的強度を有する磁心コアを効率良く製造することができる。
また、本発明の磁心コアの製造方法は、前記第2の結合剤が、フェノール樹脂及びポリイミド樹脂のうちの少なくとも一方を含んでいるのが好ましい。
また、本発明の磁心コアの製造方法は、前記磁性体粉末の表面に絶縁性材料を塗布し、絶縁性皮膜を作製する工程を含むのが好ましい。
これにより、より一層絶縁性の良好な磁心コアを効率良く作製することができる。
また、本発明の磁心コアの製造方法は、前記磁性体粉末を作製する工程が、少なくともFe成分を含む所定の素原料を秤量し、調合する工程と、前記調合された調合物を加熱して溶融物を作製する工程と、前記溶融物を回転体上に噴出させて急冷凝固し、金属薄帯を作製する工程と、前記金属薄帯を熱処理し、非晶質相にナノ結晶が析出したFeを主成分とするナノ結晶化薄帯を作製する工程と、前記ナノ結晶化薄帯を粉砕して前記磁性体粉末を作製する工程とを含むのが好ましい。
このように単ロール急冷法で作製された金属薄帯を熱処理し、これを粉砕することにより軟磁性特性が良好な高品質のナノ結晶磁性体粉末を高効率で得ることができる。
また、本発明に係るコイル部品は、上記いずれかに記載の磁心コアとコイル導体とを備えていることを特徴としている。
さらに、本発明のコイル部品は、前記コイル導体が前記磁心コアに巻回されているのが好ましい。
本発明の磁心コアによれば、磁性体粉末と結合剤とを含有した複合材料で形成された磁心コアであって、前記結合剤が、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と、該第1の結合剤に比べて高硬度の少なくとも1種以上の樹脂からなる第2の結合剤とを含み、前記磁性体粉末が前記第1の結合剤で被覆されると共に、前記第1の結合剤同士が、前記第2の結合剤を介して接合されているので、磁性体粉末は絶縁性の良好なシリコーンを主成分とする第1の結合剤で被覆されることから、磁性体粉末から電流が漏れるのを抑制でき、渦電流損が大きくなるのを抑制でき、これにより磁気損失を低く抑制することが可能となる。また、第1の結合剤で被覆された磁性体粉末同士が前記第1の結合剤よりも高硬度の第2の結合剤を介して接合されることから、高硬度の第2の結合剤により機械的強度が改善され、外力が負荷されても破損するのを抑制することができる。このように本発明では低磁気損失と機械的強度が両立した磁心コアを得ることができる。
また、本発明の磁心コアの製造方法によれば、磁性体粉末を作製する工程と、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と前記磁性体粉末とを混合し、前記磁性体粉末を前記第1の結合剤で被覆する工程と、前記第1の結合剤で被覆された前記磁性体粉末と該第1の結合剤よりも高硬度の少なくとも1種類以上の樹脂からなる第2の結合剤とを混合し、前記第1の結合剤同士を前記第2の結合剤を介して接合し、前記磁性体粉末と前記第1及び第2の結合剤とを含有した複合材料を作製する工程と、前記複合材料を加圧成形して磁心コアを作製する工程とを含むので、低磁気損失で良好な機械的強度を有する磁心コアを効率良く製造することができる。
また、本発明のコイル部品によれば、上記いずれかに記載の磁心コアとコイル導体とを備えているので、低磁気損失で良好な機械的強度を有し、高周波領域の使用に適したリアクトル等のコイル部品を得ることができる。
本発明に係る磁心コアに使用される磁性体粉末の粒子形状の一実施の形態を示す図であり、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。 本発明に係る磁心コアの一実施の形態(第1の実施の形態)を示す斜視図である。 上記磁心コアの要部詳細を示す縦断面図である。 本発明に使用される金属薄帯の製造方法の一実施の形態を示す概略工程図である。 本発明に係るコイル部品としてのリアクトルの一実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係る磁心コアの第2の実施の形態の要部詳細を示す縦断面図である。 本発明に係る磁心コアの第3の実施の形態の要部詳細を示す縦断面図である。 本実施例におけるシリコーン樹脂の含有量と粉体抵抗との関係を示す図である。 本実施例におけるシリコーン樹脂の含有量とコア損失との関係を示す図である。 本実施例におけるシリコーン樹脂の含有量と圧環強度との関係を示す図である。 本実施例におけるフェノール樹脂の含有量と粉体抵抗との関係を示す図である。 本実施例におけるフェノール樹脂の含有量とコア損失との関係を示す図である。 本実施例におけるフェノール樹脂の含有量と圧環強度との関係を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
図1は本発明に係る磁心コアに使用される磁性体粉末の粒子形状の一実施の形態を示す図であって、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
この図1の磁性体粉末では、説明の都合上、横断面形状を円形状とし、縦断面形状を4つの角部1aが丸味を帯びた一定の厚みとしているが、実際は、横断面形状は、略円形状乃至略楕円形状であって外周が微小凹凸を有しており、縦断面形状は、厚みが不均一でバラツキを有している。したがって、図1中、径方向の平均長さa及び厚み方向の平均厚みbは、各々長さ及び厚みの算術平均を示している。
そして、この磁性体粉末1は、立体的には扁平球状に形成され、前記平均長さaと前記平均厚みbの比率を示すアスペクト比a/bが1.8〜6.8であり、角部1aが半径R:0.8〜25μmの曲面状に形成されている。
この磁性体粉末1を使用することにより、直流重畳特性が良好で低磁気損失の磁心コアを実現することができる。すなわち、本磁心コアは、後述するように金属薄帯の粉砕物からなる磁性体粉末を使用して作製されるが、金属薄帯を単に粉砕したのみでは、磁性体粉末のエッジ部がいびつで尖鋭な形状となる。このため、磁性体粉末のエッジ部同士が接触した状態で成形処理を行うと、磁束が前記エッジ部に集中し、このため直流重畳特性が劣化するおそれがある。したがって、磁束のエッジ部への集中を避けるためには、磁性体粉末1を球形状に形成するのが好ましく、特に角部1aを曲面状に形成するのが好ましい。
一方、金属薄帯に外力を負荷し、粉砕処理を含む機械加工を長時間行うと、球状化は進行するものの、磁性体粉末には大きな歪みが生じるおそれがある。斯かる歪みは機械加工後に高温で熱処理を行っても容易には除去することができず、この歪みに起因して磁性体粉末1の保磁力Hcが上昇し、その結果、ヒステリシス損が増加することから、磁気損失が大きくなる。
そこで、本実施の形態では、磁性体粉末1のアスペクト比a/b、及び角部1aの半径Rを上述のように規定している。以下、その理由を詳述する。
(a)アスペクト比a/b
上述したように磁性体粉末1が球形状に近くなると、いびつで尖鋭なエッジ部が形成された磁性体粉末とは異なり、磁束は球面上を拡散しながら流れることから磁束集中を抑制することができ、直流重畳特性を改善することができる。そのためにはアスペクト比a/bを6.8以下とする必要がある。すなわち、アスペクト比a/bが6.8を超えると、径方向の平均長さaが相対的に大きくなり、厚み方向の平均厚みbが相対的に小さくなることから、磁性体粉末1は極端な扁平形状となり、角部1aの半径Rも小さくなって角部1aの曲面性が損なわれる。したがって、コイル部品に直流バイアス電流を通電した場合、磁束が角部1aに集中し、インダクタンスが低下して直流重畳特性の劣化を招くおそれがある。さらに、角部1aが尖鋭な形状を有することから、後述するように磁性体粉末1を結合剤で被覆しようとしても、磁性体粉末1を結合剤で均一に被覆するのが困難となり、絶縁不足が生じて磁気損失の増加を招くおそれがある。
一方、アスペクト比a/bが1.8未満に球状化されると、金属薄帯に長時間外力が負荷されることから、加工処理後の磁性体粉末1には大きな歪みが形成され易く、その結果、保磁力Hcの上昇を招き、ヒステリシス損が増加し、この場合も磁気損失が大きくなる。
そこで、本実施の形態では、アスペクト比a/bを1.8〜6.8に規定している。
(b)角部1aの半径R
低磁気損失を確保しつつ磁束集中が生じるのを避けるためには角部1aの半径Rも重要な因子となる。すなわち、角部1aの半径Rが0.8μm未満になると、角部1aの曲面性が損なわれることから、磁束が角部1aに集中し易くなってインダクタンスの低下を招き、直流重畳特性が劣化するおそれがある。さらに、角部1aが尖鋭な形状となることから、上述したように、磁性体粉末1を結合剤で被覆した場合に被覆膜の均一性が損なわれ、絶縁性が低下して磁気損失の増大を招くおそれがある。
一方、角部1aの半径Rが25μmを超えると、磁性体粉末1の球状化が進むことからインダクタンスは良好で直流重畳特性は改善できるものの、球状化のための加工処理が長時間行われることから、この場合も磁性体粉末1には大きな歪みが生じ易くなり、磁性体粉末1の保磁力Hcが上昇し、ヒステリシス損が増加することから、磁気損失が大きくなる。
そこで、本実施の形態では、角部1aの半径Rを0.8〜25μmに規定している。
また、上記磁性体粉末1は、後述する球状化処理後の状態で熱処理を施すのが好ましい。すなわち、上記磁性体粉末1は、上述したように金属薄帯に対し外力を負荷し、機械的に加工処理を行うことにより得られる。具体的には、磁性体粉末1は、金属薄帯を粉砕して得られることから、磁性体粉末1には歪みが形成され易い。そして、斯かる歪みは磁気損失の増加を招くことから、金属薄帯を粉砕して得られた磁性体粉末1に熱処理を施すのが好ましい。例えば、短時間で400℃程度に昇温させて短時間保持することにより、磁性体粉末1に形成された歪みを効率良く除去することができ、これにより保磁力Hcが低下し、ヒステリシス損を小さくできることから、より一層の磁気損失の低下が可能となる。
尚、磁性体粉末1としては、Fe−Si系合金、Fe−Si−Cr系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Si−B−Nb−Cu系合金等の各種結晶質の合金粉末材料を使用することができるが、Feを主成分とし、軟磁性特性に優れた非晶質相とナノ結晶相とが混在したナノ結晶合金粉末を使用するのがより好ましい。
ここで、上記主成分とは、Fe成分を磁性体粉末1中で60wt%以上、好ましくは80wt%以上含有していることをいう。
このような磁性体粉末1としては、Fe、B、P、Cuを含有し、必要に応じてSi、Cを含むのが好ましく、例えば、Fe:71〜86at%、B:5〜15at%、P:1〜10at%、Cu:0.1〜1.3at%、Si:0〜5at%、及びC:0〜5at%(ただし、Fe、B、P、Cu、Si、及びCの各at%の総計は100)となるように配合された磁性体粉末を使用することができる。
これにより非晶質相単相のみならず、非晶質相とナノ結晶質相とが混在していても、所望の磁気特性や直流重畳特性を確保でき、かつ低磁気損失で機械的強度の良好な磁心コアを得ることができる。
磁性体粉末1の平均粒径D50は、特に限定されるものではないが、通常は円相当径に換算して30〜80μm、より好ましくは30〜60μmの磁性体粉末1を使用することができる。
そして、この磁性体粉末1を使用することにより、直流重畳特性が良好で低磁気損失の磁心コアを得ることができ、さらに磁心コアを以下に示す態様とすることにより、機械的強度を改善することが可能となる。
図2は、本発明に係る磁心コアの一実施の形態を示す斜視図であって、この磁心コア2は、長孔状の孔部2aを有するリング形状に形成されている。
図3は、磁心コア2の要部詳細を示す縦断面図であって、本磁心コア2は、磁性体粉末1と2種類の結合剤(第1の結合剤3及び第2の結合剤4)とを含有した複合材料5で形成されている。
第1の結合剤3は、主成分がシリコーン樹脂で形成されると共に、第2の結合剤4は、第1の結合剤3に比べ高硬度の樹脂材料で形成されている。そして、磁性体粉末1は第1の結合剤3で被覆されると共に、第1の結合剤3同士が、第2の結合剤4を介して接合されている。
ここで、上記主成分とは、第1の結合剤3中、シリコーン樹脂を90wt%以上、好ましくは95wt%以上含んでいることをいう。
これにより絶縁性が良好で磁気損失が大きくなるのを抑制でき、かつ機械的強度の良好な磁心コア2を得ることができる。すなわち、第1の結合剤3の主成分であるシリコーン樹脂は、絶縁性・接着性に優れており、磁性体粉末1の粒子表面にSi−O結合を有する強固な被膜を形成することができる。したがって、磁性体粉末1を第1の結合剤3で被覆することにより、磁性体粉末1から電流が漏れるのを抑制することができることから、渦電流損を抑制することができ、これにより磁気損失を低下させることが可能となる。そして、磁性体粉末1を被覆する第1の結合剤3同士を該第1の結合剤3よりも高硬度の第2の結合剤4を介して接合させることにより、圧環強度等の機械的強度を改善することができ、大きな外力が負荷されても破損するのを抑制することができる。
ここで、第2の結合剤4としては、第1の結合剤3よりも高硬度であれば、特に限定されるものではなく、例えば、シリコーン樹脂(ロックウェル硬度:M80〜90)よりも高硬度のフェノール樹脂(ロックウェル硬度:M124〜128)やポリイミド樹脂(ロックウェル硬度:M110〜120)単独で或いはこれらの混合物を使用することができる。
シリコーン樹脂としては、特に限定されることものではないが、メチルフェニル系のシリコーン樹脂を好んで使用することができる。メチルフェニル系のシリコーン樹脂は、複合材料5を加圧成形する際に収縮率が0.1〜0.2%と小さく、該加圧成形時に磁性体粉末1に歪みが生じるのを抑制することができる。これにより磁性体粉末1の保持力が上昇するのを抑制でき、ヒステリシス損の上昇を避けることができることから、磁気損失が大きくなるのを抑制することができる。
第1の結合剤3の含有量は、他の特性に影響を与えることなく所望の絶縁性・接着性を確保できるのであれば特に限定されるものではなく、例えば、0.25〜1wt%、好ましくは0.5〜1wt%に設定される。第1の結合剤3の含有量が0.25wt%未満になると、第1の結合剤3の含有量が過少となって十分な絶縁性・接着性を確保することができなくなるおそれがある。一方、第1の結合剤3の含有量が1wt%を超えると、磁性体粉末1の含有量が相対的に減少して比透磁率の低下を招くおそれがある。
また、第2の結合剤4の含有量も、他の特性に影響を与えることなく所望の機械的強度を確保できるのであれば特に限定されるものではなく、例えば、0.25〜1wt%、好ましくは0.5〜1wt%に設定される。第2の結合剤4の含有量が0.25wt%未満になると、第2の結合剤4の含有量が過少となって十分な機械的強度を確保することができなくなるおそれがある。一方、第2の結合剤3の含有量が1wt%を超えると、この場合も磁性体粉末1の含有量が相対的に減少して比透磁率の低下を招くおそれがある。
また、第1及び第2の結合剤3、4の含有量総計も、絶縁性が良好で機械的強度が良好であれば特に限定されるものではないが、通常は、1〜1.75wt%に設定される。第1及び第2の結合剤3、4の含有量総計が1wt%未満になると、第1の結合剤3及び第2の結合剤4のいずれかが、過少となって絶縁性及び/又は機械的強度の低下を招くおそれがある。一方、第1及び第2の結合剤3、4の含有量総計が1.75wt%を超えると、磁性体粉末1の含有量が相対的に減少することから、比透磁率や磁束飽和密度等の磁気特性の低下を招くおそれがある。
また、上記実施の形態では、磁性体粉末1の粒子表面を第1の結合剤3で直接被覆しているが、磁性体粉末1を第1の結合剤3で被覆する前に磁性体粉末1の表面に10〜200nm程度の絶縁性皮膜を形成するのも好ましく、これにより磁心コア2の絶縁性をより一層向上させることができる。この場合、絶縁性皮膜を形成する絶縁性材料としてはリン酸やSiを含有したものを好んで使用することができる。
次に、上記磁心コアの製造方法を説明する。
[金属薄帯の作製]
図4は、金属薄帯作製工程の一実施の形態を模式的に示す図であり、本実施の形態では、単ロール液体急冷法で金属薄帯を作製している。
すなわち、この金属薄帯作製工程は、金属溶融物6が収容されるアルミナ等で形成された坩堝7と、該坩堝7の外周に配された誘導加熱コイル8と、矢印A方向に高速回転するCu等で形成されたロール(回転体)9と、矢印B方向に回転して金属薄帯10を巻き取る巻取部11とを備えている。
そして、金属薄帯10は以下のようにして製造することができる。
まず、素原料としてFe、B、P、Cu等のFe系金属磁性材料を形成する各元素単体又はこれら元素を含有した化合物を用意し、所定量秤量して調合し、高周波誘導加熱炉等を使用して融点以上に加熱し、その後冷却して母合金を得る。
次に、この母合金を破砕した後坩堝7に投入する。そして、高周波電源を誘導加熱コイル8に印加し、坩堝7を加熱して母合金を溶融させ、金属溶融物6を作製する。
次いで、金属溶融物6を坩堝7のノズル7aから噴出させて矢印A方向に高速回転しているロール9上に落下させる。これにより金属溶融物6はロール9で急冷凝固されて非晶質の金属薄帯10となり、矢印B方向に回転している巻取部11に巻き取られる。
[磁性体粉末の作製]
金属薄帯10に400℃程度の温度で熱処理を施し、非晶質相にナノ結晶相を析出させ、ナノ結晶化薄帯を得る。そして、このナノ結晶化薄帯を粉砕することにより、高品質の磁性体粉末1を高効率で作製することができる。すなわち、コイル部品では直流重畳特性が良好で低磁気損失が要請される。このようなコイル部品に適した磁性体粉末として、非晶質相にナノ結晶相を析出させたナノ結晶合金粉末が知られている。そして、従来、この種のナノ結晶合金粉末は、アトマイズ法で作製された非晶質のアトマイズ粉を熱処理し、このアトマイズ粉にナノ結晶相を析出させていた。しかしながら、このような方法ではアトマイズ粉の熱処理温度を個別に高精度に制御しなければならず、品質にバラツキが生じ易く、生産性にも劣っていた。
そこで、本実施の形態では、金属薄帯10を熱処理し、該金属薄帯10の非晶質相にナノ結晶相を析出させることにより、煩雑な温度制御等を要することもなく、高品質の磁性体粉末1を高効率で作製できるようにしている。
以下、ナノ結晶を析出させた金属薄帯10、すなわちナノ結晶化薄帯から磁性体粉末1を作製する方法を詳述する。
まず、このナノ結晶化薄帯をフェザーミル(登録商標)等の粗粉砕機で粗粉砕し、その後、ピンミル等の衝撃式微粉砕機で概ねの所定サイズになるまで微粉砕する。次いでアトライター(登録商標)等のメディア撹拌型乾式粉砕機を使用して球状化処理を施し、角部1aを曲面状に機械加工し、平均粒径D50が円相当径に換算して30〜80μm、アスペクト比a/bが1.8〜6.8、半径Rが0.8〜25μmの曲面状の角部1aを有する磁性体粉末1を作製する。
尚、ナノ結晶化薄帯には外力が長時間負荷されることから、作製された磁性体粉末1には歪みが生じるおそれがあり、斯かる歪みの除去を目的として、上述したように球状化処理された磁性体粉末1に熱処理を施すのも好ましい。すなわち、例えば、短時間で450℃程度に昇温させて短時間保持することにより、磁性体粉末1に形成された歪みを効率良く除去することができ、保磁力Hcが低下してヒステリシス損を抑制できることから、より一層の磁気損失の低下が可能となる。
[磁心コアの作製]
シリコーン樹脂、好ましくはメチルフェニル系のシリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤3を用意する。次いで複合材料(磁性体粉末1、第1及び第2の結合剤3、4)中の第1の結合剤3の含有量が、好ましくは0.25〜1.0wt%、より好ましくは0.5〜1.0wt%となるように該第1の結合剤3を上述した磁性体粉末1に添加し、さらにアセトン等の溶剤を所定量添加し混合する。そして、溶剤を蒸発除去し、磁性体粉末1の表面を第1の結合剤3で被覆する。
次に、フェノール樹脂やポリイミド樹脂等の第1の結合剤3よりも高硬度の第2の結合剤4を用意する。次いで、複合材料(磁性体粉末1、第1及び第2の結合剤3、4)中の第2の結合剤4の含有量が、好ましくは0.25〜1.0wt%、より好ましくは0.5〜1.0wt%となり、第1及び第2の結合剤3、4の含有量総計が、好ましくは1〜1.75wt%となるように第1の結合剤3で被覆された磁性体粉末1に第2の結合剤4を添加し、さらにアセトン等の溶剤を所定量添加し混合する。そして、溶剤を蒸発除去し、第1の結合剤3同士を第2の結合剤4を介して接合し、これにより磁性体粉末1と第1及び第2の結合剤3、4とからなる複合材料5を得る。
次いで、金型のキャビティに前記複合材料5を流し込み、100MPa程度に加圧してプレス加工を行い、これにより成形体を作製する。
その後、金型から成形体を取り出し、成形体を120〜150℃の温度で24時間程度、熱処理を施して第1及び第2の結合剤3、4を硬化させ、これにより磁心コア2を作製する。
尚、上記実施の形態では、磁性体粉末1を第1の結合剤3で被覆する工程で溶剤を蒸発除去しているが、溶剤を除去することなくそのまま第2の結合剤4を添加し、その後溶剤を蒸発除去して複合材料5を作製してもよい。
また、絶縁性の更なる向上を図る観点から、上述したように磁性体粉末1を第1の結合剤3で被覆する前に磁性体粉末1の表面に絶縁性皮膜を形成するのも好ましく、その場合は、リン酸やSiを含有した絶縁性材料を使用し、ゾルーゲル法やメカノケミカル法等の公知の方法で容易に絶縁性皮膜を形成することができる。
図5は、本発明に係るコイル部品の一実施の形態としてのリアクトルを示す斜視図であって、このリアクトルは、コイル導体14が磁心コア2に巻回されている。
すなわち、長孔状の磁心コア2は、互いに平行な2つの長辺部20a、20bを有している。そして、コイル導体14は、一方の長辺部20aに巻回された第1のコイル導体(一次巻線)14aと、他方の長辺部20bに巻回された第2のコイル導体(二次巻線)14bと、第1のコイル導体14aと第2のコイル導体14bとを連接する連接部14cと有し、これらが一体的に形成されている。具体的には、このコイル導体14は、銅等からなる平角形状の一本のワイヤ導線がポリエステル樹脂やポリアミドイミド樹脂等の絶縁性樹脂で被覆され、磁心コア2の一方の長辺部20a及び他方の長辺部20bにコイル状に巻回されている。
このように本リアクトルは、磁心コア2にコイル導体14が巻回されているので、高飽和磁束密度と低磁気損失を有し、機械的強度も良好かつ強磁性でヒステリシス損の小さい良好な軟磁気特性を有する高純度で高品質のリアクトルを高効率で得ることができる。
図6は本発明に係る磁心コアの第2の実施の形態の要部詳細を示す縦断面図である。
本第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様、磁性体粉末21の表面がシリコーンを主成分とする第1の結合剤22で被覆されると共に、第1の結合剤22同士が該第1の結合剤22よりも高硬度のフェノール樹脂等の第2の結合剤23を介して接合されている。そして、本第2の実施の形態では、磁性体粉末21、第1及び第2の結合剤22、23で複合材料24を形成すると共に、磁性体粉末21は、数量基準で50%以上にクラック25が形成されている。そして、クラック25には、第1の結合剤22が充填されている。
このように磁性体粉末21にクラック25が形成されることにより、ナノ結晶化薄帯の粉砕時や成形加工時に生じ得る歪みが、前記クラック25によって解放されることとなり、歪みに起因した磁気損失の増加を効果的に抑制することが可能となる。しかも、クラック25の形成により、磁性体粉末21の充填密度が向上し、より一層の直流重畳特性の向上や低磁気損失化が可能となる。
本第2の実施の形態に係る磁心コアは以下の方法で作製することができる。
すなわち、上述した第1の実施の形態と同様の方法・手順で、金属薄帯を熱処理し、ナノ結晶化薄帯を作製し、該ナノ結晶化薄帯を粉砕して磁性体粉末21を作製する。
次いで、この磁性体粉末21を400〜450℃程度の温度で熱処理し、磁性体粉末21の硬度を高めて該磁性体粉末21を脆化させる。
その後、上述と同様の方法・手順で、磁性体粉末21の表面を第1の結合剤22で被覆し、さらに第1の結合剤22同士を第2の結合剤23を介して接合し、複合材料24を作製する。
次いで、この複合材料24を金型のキャビティに流し込んで加圧成形を行う。この加圧成形によって脆化した磁性体粉末21にはクラック25が形成され、該クラック25には、第1の結合剤22が充填される。そして、これを金型から取出し、これにより数量基準で50%以上の磁性体粉末21にクラック25が形成された本第2の実施の形態の磁心コアが作製される。
図7は本発明に係る磁心コアの第3の実施の形態の要部詳細を示す縦断面図である。
本第3の実施の形態は、磁性体粉末31間の間隙に平均粒径D50が1〜50μmの微粒子35が充填されている。この微粒子35は、磁性体粉末31と同様、Feを主成分とする磁性体金属材料で形成されている。そして、第1及び第2の実施の形態と同様、磁性体粉末31の表面がシリコーンを主成分とする第1の結合剤32で被覆されると共に、第1の結合剤32同士が該第1の結合剤32よりも高硬度のフェノール樹脂等の第2の結合剤33を介して接合されている。本第3の実施の形態では、磁性体粉末31、第1及び第2の結合剤32、33に加え微粒子35で複合材料34が形成されている。
上記微粒子35の作製方法等は特に限定されるものではないが、好ましくはアトマイズ法で作製されたアトマイズ粉、より好ましくは水アトマイズ法で作製されたアトマイズ粉が使用される。水アトマイズ法は、ジェット流体に水を使用することから、ジェット流体に不活性ガスを使用するガスアトマイズ法とは異なり、高圧噴霧が可能であり、平均粒径D50の小さい粉末粒子の作製が可能であり、金属薄帯10から作製された磁性体粉末31間の間隙に微粒子35を効率よく充填することができる。
このように磁心コア中に上述した微粒子35を含有させることにより、微粒子35は磁性体粉末31間の間隙に存在することから、より一層の直流重畳特性及び比透磁率の向上を図ることができる。
そして、本第3の実施の形態に係る磁心コアは以下の方法で作製することができる。
すなわち、上述した第1の実施の形態と同様の方法・手順で、金属薄帯10を熱処理し、ナノ結晶化薄帯を作製し、該ナノ結晶化薄帯を粉砕して磁性体粉末31を作製する。
次に、Feを主成分とする磁性金属材料を用意し、好ましくはアトマイズ法、より好ましくは水アトマイズ法で微粒子35を作製する。
次いで、上述と同様の方法・手順で磁性体粉末31と微粒子35とを混合し、次いで第1の結合剤32を溶剤下、添加して磁性体粉末31の表面を第1の結合剤32で被覆し、その後、第2の結合剤33を添加し、これにより第1の結合剤32同士を第2の結合剤33を介して接合する。
その後、これを金型のキャビティに流し込んで加圧成形を行い、加圧成形後に金型から成形体を取出し、これにより本第3の実施の形態の磁心コアを作製することができる。
この場合、磁性体粉末31と微粒子35とを混合する前に、磁性体粉末31に熱処理を施して磁性体粉末31の硬度を高めて脆化させるのも好ましい。これにより、第2の実施の形態と同様、加圧成形により磁性体粉末31中にはクラックが形成されることから、ナノ結晶化薄帯の粉砕時や成形加工時に生じる得る歪みが、前記クラックによって解放されることとなる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記各実施の形態では、第2の結合剤4、23、33は第1の結合剤3、22、32の外表面に全面被覆するように形成されているが、第2の結合剤4、23、33は第1の結合剤3、22、32の全面が被覆されていなくてもよく、第2の結合剤4、23、33を介して第1の結合剤3、22、32同士が接合されていればよい。
また、上記第2の実施の形態では、第1及び第2の結合剤22、23を添加する前に磁性体粉末21を熱処理し、磁性体粉末21の硬度を高めているが、熱処理条件を工夫することにより金属薄帯10の熱処理時に非晶質相にナノ結晶相を析出させると同時に硬度を高めるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、磁性体粉末を使用したコイル部品としてリアクトルを例示したが、その他のコイル部品、例えばインダクタにも適用できるのはいうまでもない。
さらに、本磁性体粉末を構成する元素種についても、非晶質形成能を有する元素、例えばGa、Ge、Pdを適宜添加してもよく、また、Mn、Al、N、Ti等の微量の不純物を含んでいても特性に影響を与えるものではない。
また、上記実施の形態では、金属薄帯の製法について、高周波誘導加熱により調合物を加熱・溶解しているが、加熱・溶解方法は高周波誘導加熱に限定されるものではなく、例えばアーク溶解であってもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
〔試料の作製〕
素原料としてFe、Si、B、FePを用意し、所定の組成となるように調合し、高周波誘導加熱炉で融点以上に加熱し溶解させ、次いで、この溶解物を銅製の鋳込み型に流し込んで冷却し、これにより母合金を作製した。
次に、この母合金を5mm程度の大きさに破砕し、単ロール液体急冷装置の坩堝に投入し、高周波誘導加熱を行って母合金を溶解させ、金属溶融物を得た。
次いで、この金属溶融物を坩堝の先端ノズルから噴出させ、高速回転しているロールに注いで急冷凝固させ、これにより薄帯が連続的に形成された幅50mm、厚み20〜30μmの金属薄帯を作製した。
次いで、400℃の温度に調整された加熱炉に金属薄帯を通過させ、該金属薄帯を熱処理して非晶質相にナノ結晶相を析出させ、その後、これを粉砕し、平均粒径D50が円相当径に換算して約60μmの磁性体粉末を作製した。
次に、メチルフェニル系のシリコーン樹脂(第1の結合剤)を用意し、加圧成形後の試料が表1に示すような含有量となるように秤量し、所定量のアセトンを加え、混合した。その後、アセトンを蒸発除去し、試料番号1〜9の粉末試料を作製した。
試料番号1〜9の各粉末試料をマイクロスコープで観察したところ、シリコーン樹脂を添加しなかった試料番号1を除き、試料番号2〜9ではシリコーン樹脂が磁性体粉末の表面に被覆されていることが確認された。
次に、フェノール樹脂(第2の結合剤)を用意し、加圧成形後の試料が表1に示す含有量となるように秤量し、所定量のアセトンを加え、混合した。その後、アセトンを蒸発除去し、試料番号1〜9の複合材料を作製した。
次いで、金型のキャビティに前記複合材料を流し込み、100MPa程度に加圧してプレス加工を行い、成形体を作製した。その後、金型から成形体を取り出し、成形体を120〜150℃の温度で24時間程度、熱処理を施してシリコーン樹脂及びフェノール樹脂を硬化させ、これにより試料番号1〜9のトロイダルコア型の試料(磁心コア)を作製した。作製された試料の外形寸法は、外径8mm、内径4mm、厚み2.5mmであった。
[試料の評価]
(粉体抵抗の測定)
シリコーン樹脂とフェノール樹脂の配合比率が、表1となるようにシリコーン樹脂とフェノール樹脂とを混合させた混合物10gをそれぞれ作製した。そして、粉体抵抗測定システム(三菱ケミカルアナリテック社製、MCP−PD51)を使用し、これら混合物の粉体抵抗を測定した。
(コア損失の測定)
試料番号1〜9の各試料3個について、第1のコイル導体となる一次巻線を8ターン、第2のコイル導体となる二次巻線を8ターン巻回し、B−Hアナライザ (岩崎通信機社製、SY-8218)を使用し、測定周波数100kHzで100mTの磁界を印加してコア損失を測定し、各試料3個の平均値を求めた。
(圧環強度の測定)
試料番号1〜9の各試料3個について、精密万能試験機(島津製作所社製 オートグラフAGS-5kNX)を使用して圧環強度を測定し、各試料3個の平均値を求めた。
(測定結果)
表1は、試料番号1〜9の各試料のシリコーン樹脂、フェノール樹脂、その総計の各含有量、粉体抵抗、コア損失、及び圧環強度の各測定結果を示している。
Figure 2020179534
試料番号1〜5は、フェノール樹脂の含有量を0.75wt%と一定とし、シリコーン樹脂の含有量を0〜1.0wt%の範囲で異ならせている。
試料番号1は、シリコーン樹脂よりも高硬度のフェノール樹脂を0.75wt%含有しているため、圧環強度は16N/mmであり機械的強度は良好であるものの、シリコーン樹脂を含有していないことから、粉体抵抗は1.0×10Ω・cmと低く絶縁性に劣り、このため電流が漏れて渦電流損が大きくなることから、コア損失も1000kW/mと大きくなった。
これに対し試料番号2〜5は、0.75wt%のフェノール樹脂に加え0.25〜1.0wt%のシリコーン樹脂が含有されているので、粉体抵抗は1.0×10〜1.0×10Ω・cmと大きく絶縁性が良好であり、このため電流の漏れが抑制されて渦電流損が小さくなり、16〜18N/mmと良好な圧環強度(機械的強度)を確保しつつコア損失を900〜520kW/mに低減することができた。特に、試料番号3〜5は、シリコーン樹脂の含有量が0.5〜1.0wt%と多いため、粉体抵抗は1.0×10〜1.0×10Ω・cmと安定しており十分な絶縁性を確保することができることから、コア損失を650kW/m以下に低減することができた。
また、試料番号6〜9は、シリコーン樹脂の含有量を0.75wt%と一定とし、フェノール樹脂の含有量を0〜1.0wt%の範囲で異ならせている。
試料番号6は、シリコーン樹脂を0.75wt%含有しているため、粉体抵抗は1.0×10Ω・cmと大きく絶縁性は良好であり、コア損失も550kW/mと低いが、高硬度のフェノール樹脂が含有されていないため、圧環強度は7N/mmであり機械的強度に劣ることが分かった。
これに対し試料番号7〜9は、0.75wt%のシリコーン樹脂に加え0.25〜1.0wt%のフェノール樹脂が含有されているので、圧環強度は10〜18N/mmであり、530〜560kW/mの低コア損失を確保しつつ良好な機械的強度を得ることができた。特に、試料番号8〜9は、フェノール樹脂の含有量が0.5〜1.0wt%と多いため、圧環強度は16〜18N/mmであり、より良好な機械的強度を得ることができることが分かった。
図8はフェノール樹脂の含有量を一定とした場合におけるシリコーン樹脂の含有量と粉体抵抗との関係を示す図であり、図9はその場合におけるシリコーン樹脂の含有量とコア損失との関係を示す図である。図中、横軸はシリコーン樹脂の含有量(wt%)を示し、縦軸は粉体抵抗(Ω・cm)(図8)、コア損失(kW/m)(図9)をそれぞれ示している。
この図8から明らかなように、シリコーン樹脂の含有量が増加するのに伴い粉体抵抗も増加するが、シリコーン樹脂の含有量が0.75wt%で粉体抵抗はほぼ一定となり、飽和状態となっている。
また、図9から明らかなように、シリコーン樹脂の含有量が増加するのに伴いコア損失が低下し、両者には相関関係が存在することが分かる。
図10は、フェノール樹脂の含有量を一定とした場合におけるシリコーン樹脂の含有量と圧環強度との関係を示す図である。図中、横軸はシリコーン樹脂の含有量(wt%)を示し、縦軸は圧環強度(N/mm)を示している。
この図10から明らかなように、試料番号1〜5は0.75wt%のシリコーン樹脂を含有していることから、16〜18N/mmの良好な圧環強度を得ているが、シリコーン樹脂の含有量が0.5wt%以上になると圧環強度が若干向上しており、シリコーン樹脂もその含有量に応じて圧環強度の向上に寄与し得ることが分かった。
図11はシリコーン樹脂の含有量を一定とした場合におけるフェノール樹脂の含有量と粉体抵抗との関係を示す図であり、図12はその場合におけるフェノール樹脂の含有量とコア損失との関係を示す図である。図中、横軸はフェノール樹脂の含有量(wt%)を示し、縦軸は粉体抵抗(Ω・cm)(図11)、コア損失(kW/m)(図12)をそれぞれ示している。
この図11から明らかなように、シリコーン樹脂の含有量が0.75wt%と一定であるため、粉体抵抗も1.0×10Ω・cmと一定になっている。
また、図12から明らかなように、コア損失も530〜560kW/mであって略一定を維持しており、両者には相関関係が存在すると考えられる。
図13は、シリコーン樹脂の含有量を一定とした場合におけるフェノール樹脂の含有量と圧環強度との関係を示す図である。図中、横軸はフェノール樹脂の含有量(wt%)を示し、縦軸は圧環強度(N/mm)を示している。
この図13から明らかなように、フェノール樹脂の含有量が増加するのに伴い、圧環強度が向上し、フェノール樹脂の含有量が0.5wt%以上になると圧環強度も漸増することが分かった。
磁気損失が小さく、機械的強度の良好な磁心コア、及びこの磁心コアを使用したリアクトル等のコイル部品を実現することができる。
1 磁性体粉末
2 磁心コア
3 第1の結合剤
4 第2の結合剤
5 複合材料
6 金属溶融物(溶融物)
10 金属薄帯
14 コイル導体
21 磁性体粉末
22 第1の結合剤
23 第2の結合剤
24 複合材料
31 磁性体粉末
32 第1の結合剤
33 第2の結合剤
34 複合材料

Claims (17)

  1. 磁性体粉末と結合剤とを含有した複合材料で形成された磁心コアであって、
    前記結合剤が、シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と、該第1の結合剤に比べて高硬度の少なくとも1種以上の樹脂からなる第2の結合剤とを含み、
    前記磁性体粉末が前記第1の結合剤で被覆されると共に、前記第1の結合剤同士が、前記第2の結合剤を介して接合されていることを特徴とする磁心コア。
  2. 前記第2の結合剤は、フェノール樹脂及びポリイミド樹脂のうちの少なくとも一方を含んでいることを特徴とする請求項1記載の磁心コア。
  3. 前記シリコーン樹脂は、メチルフェニル系であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁心コア。
  4. 前記第1の結合剤は、含有量が0.25〜1wt%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁心コア。
  5. 前記第1の結合剤は、含有量が0.5wt%以上であることを特徴とする請求項4記載の磁心コア。
  6. 前記第2の結合剤は、含有量が0.25〜1wt%であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の磁心コア。
  7. 前記第2の結合剤は、含有量が0.5wt%以上であることを特徴とする請求項6記載の磁心コア。
  8. 前記第1及び第2の結合剤は、含有量が総計で1〜1.75wt%であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の磁心コア
  9. 絶縁性材料からなる皮膜が前記磁性体粉末の表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の磁心コア。
  10. 前記磁性体粉末は、Feを主成分とすると共に、非晶質相とナノ結晶相とが混在していることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の磁心コア。
  11. 前記磁性体粉末は、平均粒径が円相当径に換算して30〜80μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の磁心コア。
  12. 磁性体粉末を作製する工程と、
    シリコーン樹脂を主成分とする第1の結合剤と前記磁性体粉末とを混合し、前記磁性体粉末を前記第1の結合剤で被覆する工程と、
    前記第1の結合剤で被覆された前記磁性体粉末と該第1の結合剤よりも高硬度の少なくとも1種類以上の樹脂からなる第2の結合剤とを混合し、前記第1の結合剤同士を前記第2の結合剤を介して接合し、前記磁性体粉末と前記第1及び第2の結合剤とを含有した複合材料を作製する工程と、
    前記複合材料を加圧成形して磁心コアを作製する工程とを含むことを特徴とする磁心コアの製造方法。
  13. 前記第2の結合剤は、フェノール樹脂及びポリイミド樹脂のうちの少なくとも一方を含んでいることを特徴とする請求項12記載の磁心コアの製造方法。
  14. 前記磁性体粉末の表面に絶縁性材料を塗布し、絶縁性皮膜を作製する工程を含むことを特徴とする請求項12又は請求項13のいずれかに記載の磁心コアの製造方法。
  15. 前記磁性体粉末を作製する工程は、少なくともFe成分を含む所定の素原料を秤量し、調合する工程と、前記調合された調合物を加熱して溶融物を作製する工程と、前記溶融物を回転体上に噴出させて急冷凝固し、金属薄帯を作製する工程と、前記金属薄帯を熱処理し、非晶質相にナノ結晶が析出したFeを主成分とするナノ結晶化薄帯を作製する工程と、前記ナノ結晶化薄帯を粉砕して前記磁性体粉末を作製する工程とを含むことを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれかに記載の磁心コアの製造方法。
  16. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の磁心コアとコイル導体とを備えていることを特徴とするコイル部品。
  17. 前記コイル導体が前記磁心コアに巻回されていることを特徴とする請求項16記載のコイル部品。
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