JP2016039330A - 軟磁性複合材料及びそれを使用した磁性コア、リアクトル、リアクトルの製造方法 - Google Patents

軟磁性複合材料及びそれを使用した磁性コア、リアクトル、リアクトルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透磁率が高く、軟磁性粉末と樹脂が均質に混合された軟磁性複合材料と、それを使用した磁性コア、リアクトル、リアクトルの製造方法を提供する。
【解決手段】軟磁性複合材料は、軟磁性粉末と樹脂を混合したものである。軟磁性粉末が、第1粉末と第2粉末を含む混合粉末であり、第1粉末の平均粒子径が第2粉末の平均粒子径よりも大きい。混合粉末における第1粉末の添加量が60〜80wt%、第2粉末の添加量が20〜40wt%であり、第1粉末と第2粉末の平均円形度が、0.895以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般にメタルコンポジットタイプと呼ばれるリアクトルに適した軟磁性複合材料及びそれを使用した磁性コア、リアクトル、リアクトルの製造方法に関する。
メタルコンポジットタイプと呼ばれるリアクトルは、金属磁性粉末と樹脂を混ぜた材料を用いた磁性コアとコイルを一体成型して製造するリアクトルのことである。磁性コアにコイルを巻き付けるトロイダルタイプのリアクトルよりも小型であることや、磁性コアにフェライトを用いた積層タイプのリアクトルと比べて高温域で磁気飽和しにくいことなどを特徴とする。
この種のリアクトルに使用される磁性コアは、メタルコンポジットコア(以下、MCコアという)と呼ばれ、金属磁性粉末と樹脂を混合して固化させることにより製造される。このMCコアとして使用される軟磁性複合材料やその製造方法としては、例えば、特許文献1〜3に記載の技術が知られている。
特開2008−147403号公報 特開2008−147405号公報 特開2011−049586号公報
しかし、前記のような従来技術の軟磁性複合材料は、透磁率が11程度と低く、それを用いて作製したリアクトルのインダクタンスも低いという欠点があった。また、使用する樹脂も、その粘度が100mPa・s〜100Pa・sと幅広い範囲を含むものであることから、金属磁性粉末と樹脂とを適正に混合することが難しく、軟磁性複合材料全体に樹脂が均質に分散せずに、得られたリアクトルの特性にバラツキが発生する問題もあった。
また、従来技術の軟磁性複合材料は、密度とそれに伴う透磁率が低いことから、それを使用して得られたリアクトルの小型化が困難で、直流重畳特性も劣る欠点もあった。
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、透磁率が高く、軟磁性粉末と樹脂が均質に混合された軟磁性複合材料を得ることを目的とする。本発明の他の目的は、前記のような高密度、高透磁率の軟磁性複合材料を使用することで、小型化並びに直流重畳特性に優れた磁性コア、リアクトル、リアクトルの製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の軟磁性複合材料は、次の構成を有する。
(1) 軟磁性粉末と樹脂を混合したものである。
(2) 前記軟磁性粉末が、第1粉末と第2粉末を含む混合粉末である。
(3) 前記第1粉末の平均粒子径が第2粉末の平均粒子径よりも大きい。
(4) 前記混合粉末における第1粉末の添加量が60〜80wt%、第2粉末の添加量が20〜40wt%である。
(5) 前記第1粉末と第2粉末の平均円形度が、0.895以上である。
(2)前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.025〜0.12であることが好ましい。前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.04〜0.10であることが、より好ましい。
(3)前記混合粉末との混合時における前記樹脂の粘度が50〜5000mPa・sで、前記混合粉末に対する前記樹脂の添加量が5〜7wt%であることが好ましい。前記第1粉末と前記第2粉末と前記樹脂とが均質に混合されていることが好ましい。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の軟磁性複合材料によって構成された磁性コアやそのような磁性コアを用いたリアクトルも本発明の一態様である。前記磁性コアは、前記軟磁性複合材料を圧縮成型して形成されたものであると良い。前記磁性コアは、前記第1粉末と前記第2粉末とが均質に分散していると良い。
(5)本発明のリアクトルの製造方法は、次の製造工程を有する。
(1) 平均円形度が、0.895以上である軟磁性粉末からなる第1粉末60〜80wt%と、平均円形度が0.895以上である軟磁性粉末からなり、前記第1粉末よりも平均粒子径が小さい第2粉末を20〜40wt%と、樹脂とを混合し、軟磁性複合材料を作成する。
(2) 所定の容器内にコイルを配置する。
(3) 前記容器内に、前記軟磁性複合材料を注入する。
(4) 前記軟磁性複合材料を硬化して構成された磁性コアと前記コイルとを一体化する。
(6)前記コイルを予め絶縁樹脂内に埋設し、絶縁樹脂内に埋設したコイルを、前記容器内に配置することができる。
(7)前記容器内にコイルケースを配置し、そのコイルケース内部にコイルを配置した後、コイルケース内に絶縁樹脂を注入・固化してコイルを絶縁樹脂内に埋設し、その後、前記容器内に軟磁性複合材料を注入することができる。
(8)本発明のリアクトルの製造方法において、前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.025〜0.12であることが好ましい。また、前記混合粉末との混合時における前記樹脂の粘度が50〜5000mPa・sで、前記第1粉末と前記第2粉末との混合粉末に対する前記樹脂の添加量が5〜7wt%であることが好ましい。
本発明によれば、平均粒子径の大きい第1粉末にそれよりも平均粒子径が小さい第2粉末を加えることで、粒子間の隙間を埋め、得られた軟磁性複合材料の密度を上げることができる。その結果、本発明の軟磁性複合材料によって形成された磁性コアを高透磁率とすることができ、その磁性コアを用いたリアクトルのインダクタンスを向上させることが可能になる。
本発明のリアクトルの製造方法は、予め第1粉末及び第2粉末と樹脂を混合して軟磁性複合材料を作成し、この軟磁性複合材料を、コイルを配置した容器内に注入・固化するものであるから、コイルを容器内に配置してから軟磁性複合材料の注入完了までの時間が短くて済む利点がある。第1粉末及び第2粉末と樹脂を予め混合しておくことで、軟磁性複合材料の各部で軟磁性粉末や樹脂が均質に混合される利点もある。
第1実施形態におけるコイルの斜視図。 第1実施形態における外装ケースの斜視図。 第1実施形態において、外装ケース内にコイルを配置した状態の斜視図。 第1実施形態において、外装ケース内に樹脂を注入・固化した状態の斜視図。 第1実施形態において、保護層を形成した状態の斜視図。 第2実施形態におけるコイルケースの斜視図。 第2実施形態において、外装ケース内にコイルケースをセットした状態の斜視図。 第2実施形態において、コイルケース内にコイルをセットした状態の斜視図。 第2実施形態において、コイルケース内に絶縁樹脂を充填した状態の斜視図。 第2実施形態において、コイルケースに蓋をした状態の斜視図。 本発明の実施例における樹脂の添加量と透磁率の関係を示すグラフ。 本発明の実施例における第2粉末の添加量と、透磁率の関係を示すグラフ。 本発明の実施例における第2粉末の添加量と、リアクトルの損失の関係を示すグラフ。
[1.軟磁性複合材料]
以下、本発明の軟磁性複合材料の構成要素について説明する。
[1−1.第1粉末]
第1粉末としては、Fe−6.5Siが好ましいが、その他の軟磁性粉末、例えば、純鉄、Fe−Si、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Co、Fe−Cr、Fe−N、Fe−C、Fe−B、Fe−P、Fe−Al−SiなどのFe基合金粉末、あるいは希土類金属粉末、非晶質金属粉末、フェライト粉末などが利用できる。
第1粉末の平均粒子径に対する第2粉末の平均粒子径の比が、第1粉末を1とした時に第2粉末が0.025〜0.12であることが好ましく、第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.04〜0.10であることがより好ましい。すなわち、平均粒子径が大きな第1粉末の粒子間の隙間に、平均粒子径が小さい第2粉末が入り込むことで、隙間内部が軟磁性粉末によって充填され、得られた軟磁性複合材料の密度が高くなるからである。そのため、上記の範囲を超えると、第2粉末が大きすぎて、第1粉末や第2粉末間に隙間が生じ、密度が低下する。
第1粉末の平均粒子径は、100μm以上が好ましく、100〜200μmがより好ましい。第1粉末が大きすぎると、必然的に円形度が悪くなり、小さすぎると透磁率が低くなるからである。平均粒子径が300μmを超えると、粒子間の空隙が増加して、第2粉末がその空隙を埋めきることができず、軟磁性複合材料の密度が低下する。100μmに満たない場合には、粒子間の空隙を埋める第2粉末との粒径差が小さくなり、第1粉末と第2粉末との空隙が増加して、密度が低下する。平均粒子径を前記の範囲とすることに加えて、500メッシュの篩にかけることで、500メッシュを越える粒子の第1粉末を除去し、粒子径の均一化を図ることが好ましい。
第1粉末の平均円形度は0.895以上で、特に、0.94以上の粉末を使用することが好ましい。円形度がこれ以上低いと、第1粉末の表面の凹凸と、第2粉末との間に空隙が生じ、密度が低下する。円形度が高い軟磁性粉末を使用すればするほど、添加する樹脂の量を減らすことができ、密度がより高くなり、これにより高透磁率を実現することができる。
第1粉末としては、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法あるいは水ガスアトマイズ法で製造されたものを使用することができるが、ガスアトマイズ法による軟磁性粉末はほぼ球状の粒子であることから、そのまま使用することが可能である。水アトマイズ法で製造された軟磁性粉末は、その表面に凹凸が形成された非球状の粒子であることから、ボールミルなどで粉砕して球状に形成した後、表面改質装置を用いて平均円形度を0.895以上とする。この点、以下述べる第2粉末も同様である。
第1粉末としては、表面に絶縁被膜を形成したものと、形成しないもののいずれも使用することができる。絶縁被膜としては、粒子径が7〜500nmのMgO、Al2O3、TiO2、CaO、SiO2などの無機絶縁粉末にシランカップリング剤を添加してなる絶縁被膜や、加熱硬化型のシリコーン樹脂被膜などが使用できる。
[1−2.第2粉末]
第2粉末の軟磁性粉末としては、第1粉末と同一の材料を使用することができるが、異なる材料としても良い。第2粉末の平均粒子径は、第1粉末のところで述べたように、第1粉末の平均粒子径に対する第2粉末の平均粒子径の比が、0.025〜0.12であることが好ましく、第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.04〜0.10であることがより好ましい。
第2粉末の平均粒子径は5〜12μmが好ましい。平均粒子径が12μmを超えると、100〜200μmの大きさを有する第1粉末に比較して粒径が大きすぎ、第2粉末が第1粉末間に形成される空隙を埋めきることができず、軟磁性複合材料の密度が低下する。5μmに満たない場合には、第2粉末の製造が困難になると共に、樹脂の表面張力に妨げられて樹脂との混合が困難になる。
第2粉末の平均円形度は0.895以上で、特に、0.908以上が好ましい。円形度は、第1粉末と第2粉末とで等しくする必要はない。第2粉末の円形度がこれ以上低いと、第1粉末の表面と第2粉末との間に空隙が生じ、密度が低下する。第2粉末として、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法あるいは水ガスアトマイズ法で製造されたものを使用することができる点は、第1粉末と同様である。
第1粉末と第2粉末の配合比率は、第1粉末が60〜80wt%、第2粉末20〜40wt%である。第1粉末と第2粉末の平均粒子径と平均円形度によると、両者の配合比率がこの範囲を大小いずれの方向に外れても、得られた軟磁性複合材料の密度が低下する。
第2粉末としては、第1粉末と同様に、表面に絶縁被膜を形成したものと、形成しないもののいずれも使用することができる。絶縁被膜としては、MgO、Al2O3、TiO2、CaO、SiO2などの無機絶縁粉末にシランカップリング剤を添加してなる絶縁被膜や、加熱硬化型のシリコーン樹脂被膜などが使用できる。第1粉末と第2粉末の両方に絶縁被膜を形成することができるが、第2粉末のみに絶縁被膜を形成する方がより好ましい。
軟磁性複合材料を構成する粉末は、第1粉末と第2粉末を含んでいれば、3種類以上でも良い。その場合、3つ以上の粉末の粒径をそれぞれ変えたものを使用する。これにより、粉末間の隙間をなくし、密度を上げることができる。3種類以上の粉末を使用する場合、同じ種類の軟磁性粉末を使用しても良いし、別の種類の軟磁性粉末を使用しても良い。言い換えると、軟磁性粉末の粒度分布のピークが2つあると良く、3つ以上あっても良い。この場合、題意粉末と第2粉末の粒径は、前記の平均粒子径の範囲に限定されないもので、3つ以上の粉末を混合させた場合に、最も密度が高くなる平均粒径を選択することが望ましい。
[1−3.樹脂]
樹脂は、第1粉末と第2粉末を均質に混合した状態で保持するものである。この樹脂としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が使用できる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが使用できる。紫外線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、アクリレート系、エポキシ系の樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリイミドやフッ素樹脂などの耐熱性に優れた樹脂を使用することが好ましい。硬化剤を添加することにより硬化するエポキシ樹脂は、硬化剤の添加量などによってその粘度を調整できることから、本発明に適している。熱可塑性のアクリル樹脂やシリコーン樹脂も使用可能である。
樹脂には、Al2O3、BN、AlNなどの高熱伝導率材料を添加することができる。また、粘度調整材料として、SiO2、Al2O3、Fe2O3、BN、AlN、ZnO、TiO2などを使用することができる。フィラーの平均粒子径は、第2粉末の平均粒子径以下、好ましくは1/3以下が良い。フィラーの粒径が大きいと、得られた軟磁性複合材料の密度が低下するからである。
樹脂は、前記軟磁性粉末との混合時における粘度が50〜5000mPa・sであることが好ましい。粘度が50mPa・s未満であると、混合時において樹脂が軟磁性粉末に絡みつくことがなく、容器内に注入した軟磁性複合材料の低層部分に片寄ってしまい、軟磁性複合材料の密度や強度にバラツキが生じる。粘度が5000mPa・sを超えると、粘度が高くなりすぎ、平均粒子径が小さい第2粉末が平均粒子径の大きな第1粉末の隙間に円滑に入り込むことができなくなり、得られた軟磁性複合材料の密度が低下する。
樹脂の添加量は、第1粉末と第2粉末からなる混合粉末に対して5〜7wt%であることが好ましい。5wt%未満であると、軟磁性粉末の接合力が不足し、得られた軟磁性複合材料の強度が低下する。7wt%を超えると、第1粉末間に形成された隙間に樹脂が入り込み、その隙間を第2粉末が埋めることができなくなり、軟磁性複合材料の密度が低下する。
この樹脂と前記第1粉末及び前記第2粉末とは、全体が均質に混合されていることが好ましく、そのようにすると、できあがった軟磁性複合材料の密度が均質になり、透磁率などの性能のばらつきが生じない利点がある。
[1−4.容器]
容器としては、その内部にコイルを収容できる形状のものを使用する。一般的には、上方からコイルを挿入でき、また樹脂を注入できるように、上面開口型の箱形や皿形の容器を使用する。容器は、その全部または一部を樹脂成型品によって構成することが好ましい。樹脂成型品の主材料としては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(バルクモールディングコンパウンド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることができる。容器の全部または一部に、アルミニウムやマグネシウムなどの熱伝導性の高い金属を使用することができる。これらの金属と容器内の軟磁性複合材料とを直接接触させることで、放熱性の向上を図ることができる。
容器の形状は、製造するリアクトルの形状に合わせて各種の形状の容器を使用することができる。容器をそのままリアクトルの外装ケースとして使用することも可能である。容器を外装ケースとして使用すれば、軟磁性複合材料の硬化後に容器を取り外す必要がない利点がある。容器を外装ケースとして使用しない場合には、板状あるいはコンベア状の部材に複数の凹部を形成し、その内部にコイルを配置して軟磁性複合材料を注入することにより、複数のリアクトルを同時に製造するような容器も使用できる。
[1−5.コイル]
コイルは、銅線などの導体に絶縁被覆を形成したものを使用する。導体としては、丸線や平角線などの表面にポリイミド樹脂などの絶縁ワニスを形成したものを使用することが好ましい。コイルは、シリコーン樹脂などの絶縁樹脂内に予め埋設したものを使用しても良いし、外装ケース内部にコイルケースを収納し、このコイルケース内にコイルを配置した状態で、コイルの周囲に絶縁樹脂を注入・固化したものでも良い。コイルを絶縁樹脂で被覆する場合には、導体の表面に絶縁ワニスなどをコーティングしなくても良い。
[2.リアクトルの製造方法]
本発明のリアクトルの製造方法の実施形態を、図面に従って説明する。本実施形態の容器は、リアクトルの外装ケース3としてそのまま使用可能なものである。
[2−1.第1実施形態]
本実施形態は、予め絶縁樹脂の成型品15に埋設したコイル1を使用する製造方法である。
(1)絶縁樹脂の成型品にコイルを埋設
図1に示すように、本実施形態のコイル1は、導体である銅線の表面に絶縁ワニスをコーティングした平角線を、4回×2層分巻回したもので、中心にリアクトルのリム部となる開口部11が形成されている。コイル1の両端部12,13は、コイル1の一方の短辺側に、コイル1の最外周部分を延長する方向に引き出されている。コイル1の両端部12,13は、リアクトルに設ける端子2と接続するものであり、そのため、コイル1の巻回部分との間に段部14が設けられている。
図示のコイルの巻き数は一例であって、本発明はコイルの巻き数や層数や断面形状には限定されない。コイルとしては、エッジワイズ巻きしたα巻きのコイルや、フラットワイズ巻きしたα巻きのコイルを使用できる。
コイル1は、シリコーン樹脂などの絶縁樹脂の成型品15内に埋設されている。この絶縁樹脂の成型品15には、コイル1を外装ケース3内に配置する際の位置決め用の突起151が複数設けられている。本実施形態では、この位置決め用の突起151は、コイル1の各長辺に2箇所ずつ設けられているが、他の箇所でも良い。
位置決め用の突起151は、成型品15の底部に対してL字形に設けられ、L字形の垂直部分により、コイル1と外装ケース3の底面との間にコアを構成する軟磁性複合材料4が充填される空間部が形成され、L字形の水平部分により、コイル1と外装ケース3の内面との間にコアを構成する軟磁性複合材料4が充填される空間部が形成される。これにより、コイル1の周囲に適切な断面積を有するコアを、簡単且つ確実に形成することが可能になる。絶縁樹脂の成型品15には、コイル1の中央に設けられた開口部11に合わせて、開口部152が形成されている。絶縁樹脂の成型品15には、両端部12,13の被覆部153が一体に設けられている。
コイル1の両端部12,13には、端子2がそれぞれ溶接や半田付け、ねじ止めなどの手段により固定されている。これら一対の端子2は、コイル1の巻回部分から突出した両端部12,13の間に挟まれるように固定されている。各端子2は、四角形をしたねじ止め部21と、その一辺にコイル1の平角線の幅に合わせた細幅の溶接部22が設けられている。ねじ止め部21の中心には貫通穴が設けられ、この貫通穴に外部接続端子を固定するためのねじ24が挿入される。
(2)外装ケース
図2に示すように、本発明の容器に相当する外装ケース3は、その内部にコイル1を配置することができる大きさと形状を有する直方体の部材で、上面と下面が開口した枠状の樹脂部31と、その下面の開口部を塞ぐ放熱板32とから構成されている。放熱板32は、枠状の樹脂部31の下縁部に固定されている。この場合、樹脂部31と放熱板32との接合部分を一体成型することにより、外装ケース3内に充填した混合粉末7や含浸する樹脂が接合部分から洩れ出ないようになっている。なお、樹脂部31と放熱版32の接着には一体成型に限らず、接着剤を塗布するなどして行っても良い。
樹脂部31の一方の短辺部分には、前記一対の端子2の位置に合わせて、一対の端子台311が設けられている。これらの端子台311にはナット312が、埋設などの手法により一体に固定され、このナット312に端子2の貫通穴内に挿入したねじ24を締結することにより、端子2とリアクトル外部の外部接続端子(図示せず)とが接続される。樹脂部31には、端子台311に近接して、両端部12,13の被覆部を保持するための一対の凹部313が形成されている。
外装ケース3内に配置されたコイル1は、その絶縁樹脂の成型品15に設けた位置決め用の突起151の水平部分の先端を樹脂部31の長辺の内面に当接させると共に、凹部313内に被覆部を嵌め込むことで、外装ケース3内の適正な位置に保持される。また、前記の様にL字形をした位置決め用の突起151の垂直部分を外装ケース3の底面に当接させることで、成型品15と外装ケース3との間には、決められた量の軟磁性複合材料4を流し込む空間が正確に形成される。樹脂部31に、位置決め用の突起151が容易に移動することを抑制する外れ止め機構を設けても良い。これにより外装ケース3と成型品15との空間をより正確に保つことができる。
(3)軟磁性複合材料の充填
本実施形態のリアクトルを製造するには、まず、第1粉末と第2粉末をエポキシなどの熱硬化性樹脂と共に混練して、軟磁性複合材料4を作製しておく。そして、図3に示すように、外装ケース3内に、絶縁樹脂の成型品15内に埋設したコイル1を配置する。その後、図4に示すように、外装ケース3の上面開口部から、外装ケース3と絶縁樹脂の成型品15との隙間に、予め用意した軟磁性複合材料4を注入する。この場合、軟磁性複合材料4は、外装ケース3の上縁部から、外装ケース3の樹脂部31の表面高さよりもやや高い程度の位置まで注入する。注入した軟磁性複合材料4は、常温で放置することにより硬化させる。
外装ケース3内に注入した軟磁性複合材料4が、外装ケース3と絶縁樹脂の成型品15との隙間に円滑に流入させたり、ボイドの発生を防止するため、注入時に真空引きをすることも可能である。軟磁性粉末に混合する樹脂として、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂などを使用した場合には、注入後に所定の温度に加熱したり、紫外線照射を行うことで、樹脂を硬化する。
軟磁性複合材料4が硬化した後は、図5に示すように、軟磁性複合材料4の上部に保護層5となる樹脂を、外装ケース3の上縁部一杯にまで充填する。この保護層5の厚さは、0.5〜2.0mmとすると良い。この保護層5により、硬化した軟磁性複合材料4の表面が被覆され、耐衝撃性能や絶縁性能が向上すると共に、防滴、防錆の効果もある。
(4)第1実施形態の作用効果
本実施形態によれば、軟磁性複合材料4を外装ケース3内に注入・固化するだけの工程で、外装ケース3、磁性コア及びコイル1が一体になったリアクトルを製造することができるので、リアクトルの製造が極めて容易になる。第1粉末や第2粉末の平均粒子径及び平均円形度を適切に選択し、これらに混合する樹脂の粘度、添加量を適切に選択したので、高密度及び高透磁率を達成することができる。
本実施形態では、軟磁性複合材料4を固化させるための容器が外装ケース3を兼用しているので、リアクトルの製造完了後に容器を取り外す必要がなく、製造作業が簡単に行える。外装ケース3の底部の全面に放熱板32が設けられ、硬化した軟磁性複合材料4と直接広い面積で接触しているので、リアクトルの通電時に発生する熱を効果的に放熱することができる。また、コイルとコアと放熱板の間に隙間がないことから、熱伝導性に優れている利点もある。
[2−2.第2実施形態]
本実施形態は、外装ケース3内にコイルケース6を配置して、コイル1を絶縁樹脂の成型品15に埋設する製造方法である。
(1)コイル、外装ケース及び軟磁性複合材料
本実施形態のコイル1は、図6に示すように、前記第1実施形態のコイル1と同様なものを使用するが、絶縁樹脂の成型品15内に埋設していない単体を使用する。コイル1の両端部12,13に、端子2を予め溶接することもない。本実施形態の外装ケース3及び軟磁性複合材料4は、第1実施形態と同一のものを使用する。
(2)コイルケースとその蓋
本実施形態では、図6に示すように、外装ケース3内部に装着するコイルケース6を使用する。コイルケース6は、コイル1を外形に沿った上面開口型の箱形または皿形をした直方体の部材で、外装ケース3と同様な素材で作製されている。コイルケース6の中央部にはコイル1の内周に設けられた開口部11に合わせて、リアクトルのリム部となる開口部61が形成されている。コイルケース6の一方の短辺側には、両端部12,13の位置に合わせて凹部62が一体に設けられている。コイルケース6の対向する長辺には、それぞれ一対の位置決め用の突起63が設けられている。位置決め用の突起63の位置は、長辺に限らず、他の部分でも良い。この位置決め用の突起63は、第1実施形態において成型品15に設けた位置決め用の突起151に相当するもので、その形状や外装ケース3との関係は第1実施形態に述べた通りである。また、外装ケース3の樹脂部31に、第1実施形態のような外れ止め機構を設けることも可能である。
コイルケース6には、その上面開口部を塞ぐ蓋64が設けられている。この蓋64にも、コイル1の中央に設けられた開口部11に合わせて、開口部65が設けられている。両端部12,13の位置に合わせてコイルケース6に形成された一対の凹部62を、上方から覆う一対の凸部も設けられている。蓋64には、コイルケース6内に絶縁樹脂を注入した場合、絶縁樹脂から発生する空気をコイルケース6外部に放出するための開口部を1つあるいは複数設けることが好ましい。
(3)コイルの埋設工程
図7に示すように、上面が開口した外装ケース3内に、コイルケース6を配置する。この場合、コイルケース6に設けた位置決め用の突起63を樹脂部31の長辺の内面に当接させると共に、外装ケース3の凹部313内にコイルケース6の凹部62を嵌め込むことで、コイルケース6を外装ケース3内の適正な位置に保持させる。次いで、図8に示すように、コイルケース6内にコイル1単体を嵌め込む。この場合、コイル1の両端部12,13を、コイルケース6の凹部62内に嵌め込むと共に、コイル1の開口部11の内側にコイルケース6の開口部61を嵌め込むことで、コイルケース6内でのコイル1の位置決めを行う。
この状態で、図9に示すように、コイル1が埋め込まれるようにコイルケース6内に絶縁樹脂を充填して固化することで、絶縁樹脂の成型品15を作製する。このようにして、コイル1が絶縁されると共に、コイルとコイルケースの隙間の空気層がなくなり熱伝導性が確保された後は、図10に示すように、コイルケース6の上部を蓋64で塞ぎ、密閉する。その後は、第1実施形態の図4と同様に、外装ケース3とコイルケース6との隙間に、軟磁性複合材料4を注入し、硬化する。軟磁性複合材料4が硬化した後は、外装ケース3の上面開口部に、図5のように、軟磁性複合材料4を覆うように保護層5となる絶縁樹脂を充填・固化する。最後に、ねじ24とナット312を用いて、端子台311に端子2を固定することで、リアクトルを完成する。
(4)第2実施形態の効果
第1実施形態と同様に、第1粉末や第2粉末の平均粒子径及び平均円形度を適切に選択し、これらに混合する樹脂の粘度、添加量を適切に選択したので、高密度及び高透磁率を達成することができる。コイル1の絶縁樹脂の周囲に、コイルケース6や蓋64が設けられているので、絶縁樹脂の成型品15の肉厚を少なくしても、十分な絶縁性能を確保できる。
[1.第1実施例]
第1粉末及び第2粉末として、下記の表1に記載のFe6.5Si合金粉末を使用し、軟磁性粉末に混合する樹脂として、2液混合型のエポキシ樹脂5〜10wt%混合した時の流れ性を評価した。表1において、粉末Aが第1粉末で、粉末B及び粉末Cが第2粉末である。第1と第2の軟磁性粉末の配合比率における評価結果は、表2のとおりである。
Figure 2016039330
Figure 2016039330

×:流れ性悪い
△:流れ性普通
○:流れ性良好
表2から明らかなように、エポキシ樹脂の粘度が、50m〜5000mPa・sにおいて、樹脂添加量6〜7wt%の間流れ性が良好であり、5wt%でも普通に使用が可能である。樹脂の粘度が高いと、流れ性が劣化する。また、第2粉末の円形度が小さいと流れ性が劣化する。
表1における粉末Aを70wt%と粉末Bを30wt%の割合で配合し、表2のエポキシ樹脂A〜Eを5〜10wt%添加して、得られた軟磁性複合材料の磁気特性を評価した。評価結果は、表3及び図11のとおりである。なお、本実施例において、透磁率は、初透磁率を示している。
Figure 2016039330
表3及び図11から明らかなように、樹脂添加量が5〜7wt%で、透磁率が20以上となり、磁気特性が良好になる。樹脂添加量が7wt%を超えると、透磁率が低くなり、リアクトルの性能が低下する。
第1粉末と第2粉末の配合比率と磁気特性の関係について評価した結果は、表4及び図12、図13のとおりである。磁気特性の測定条件は、周波数:20kHz、最大磁束密度:30mTとした。
Figure 2016039330
表4及び図12、図13から明らかなように、第2粉末が20wt%以上で透磁率が20以上となり、損失も低下し、20wt%未満だと、損失が増加、透磁率が低下して、リアクトルの性能が低下する。一方、第2粉末の添加量が40wt%超えると、軟磁性複合材料の流れ性が悪化する。第1粉末と第2粉末の比率が70wt%と30wt%の場合に、最も密度が高く、透磁率も高いことが確認された。
平均粒子径が12.4μm、円形度が0.895の第2粉末を使用した実施例16の軟磁性複合材料と、平均粒子径が26.1μm、円形度が0.890の第2粉末を使用して成る比較例13の軟磁性複合材料について、その透磁率、損失、密度を測定した。
Figure 2016039330
表5から明らかなように、平均粒子径12.4μmの第2粉末を使った場合でも、透磁率は22を確保できる。平均粒子径26.1μmの第2粉末を使った場合では、透磁率は19となり、透磁率20以上を確保できなかった。また、損失や密度についても、実施例16の軟磁性複合材料は優れていることが確認された。
[3.他の実施形態]
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。以上の実施形態は例として提示したものであって、その他の様々な形態で実施されることが可能である。発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲、要旨、その均等の範囲に含まれる。
例えば、磁性コアを作製する場合に、容器内に混合粉末を充填し、樹脂を含浸させた状態で、圧縮成型することにより、圧粉磁心から成る磁性コアを作製することも可能である。また、金型内に本発明の軟磁性複合材料を流し込み、約700〜1000MPaのプレス圧でプレスし、できあがった成型品を約200〜700℃の温度で焼成して、圧粉磁心から成るコアを製造し、そのコアの外周にコイルを巻回してリアクトルを得ることもできる。これらの製造方法において、樹脂を含浸させた後、200℃の温度で樹脂を乾燥・硬化させても良い。
前記容器として、蓋を有するものを使用しても良い。その場合、容器の蓋や容器の樹脂部に設けた注入口から軟磁性複合材料を容器内に注入し、硬化させることで、コアを作製する。容器の蓋に、軟磁性複合材料の注入時における空気抜きのために、開口部を設けても良い。
1…コイル
11…開口部
12,13…端部
14…段部
15…絶縁樹脂の成型品
151…位置決め用の突起
152…開口部
153…端部の被覆部
2…端子
21…ねじ止め部
22…溶接部
24…ねじ
3…外装ケース
31…樹脂部
311…端子台
312…ナット
313…凹部
32…放熱板
4…軟磁性複合材料
5…保護層
6…コイルケース
61…開口部
62…凹部
63…位置決め用の突起
64…蓋
軟磁性複合材料を構成する粉末は、第1粉末と第2粉末を含んでいれば、3種類以上でも良い。その場合、3種類以上の粉末の粒径をそれぞれ変えたものを使用する。これにより、粉末間の隙間をなくし、密度を上げることができる。3種類以上の粉末を使用する場合、同じ種類の軟磁性粉末を使用しても良いし、別の種類の軟磁性粉末を使用しても良い。言い換えると、軟磁性粉末の粒度分布のピークが2つあると良く、3つ以上あっても良い。この場合、第1粉末と第2粉末の粒径は、前記の平均粒子径の範囲に限定されないもので、3種類以上の粉末を混合させた場合に、最も密度が高くなる平均粒径を選択することが望ましい。

Claims (13)

  1. 軟磁性粉末と樹脂を混合して成る軟磁性複合材料であって、
    前記軟磁性粉末が、第1粉末と第2粉末を含む混合粉末であり、
    前記第1粉末の平均粒子径が第2粉末の平均粒子径よりも大きいものであり、
    前記混合粉末における第1粉末の添加量が60〜80wt%、第2粉末の添加量が20〜40wt%であり、
    前記第1粉末と前記第2粉末の平均円形度が、0.895以上である軟磁性複合材料。
  2. 前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.025〜0.12である請求項1に記載の軟磁性複合材料。
  3. 前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.04〜0.10である請求項2に記載の軟磁性複合材料。
  4. 前記混合粉末との混合時における前記樹脂の粘度が50〜5000mPa・sで、前記混合粉末に対する前記樹脂の添加量が5〜7wt%である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の軟磁性複合材料。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の軟磁性複合材料によって構成された磁性コア。
  6. 前記磁性コアは、前記軟磁性複合材料を圧縮成型して形成されたものである請求項5に記載の磁性コア。
  7. 前記第1粉末と前記第2粉末とが均質に分散している請求項5または請求項6に記載の磁性コア。
  8. 前記請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の磁性コアと、コイルを備えるリアクトル。
  9. 平均円形度が、0.895以上である軟磁性粉末からなる第1粉末を60〜80wt%と、平均円形度が0.895以上である軟磁性粉末からなり、前記第1粉末よりも平均粒子径が小さい第2粉末を20〜40wt%と、樹脂とを混合し、軟磁性複合材料を作製し、
    所定の容器内にコイルを配置し、
    前記容器内に、前記軟磁性複合材料を注入し、
    前記軟磁性複合材料を硬化して構成された磁性コアと前記コイルとを一体化するリアクトルの製造方法。
  10. 前記コイルを予め絶縁樹脂内に埋設し、前記絶縁樹脂内に埋設したコイルを、前記容器内に配置する請求項9に記載のリアクトルの製造方法。
  11. 前記容器内にコイルケースを配置し、そのコイルケース内部にコイルを配置した後、コイルケース内に絶縁樹脂を注入・固化してコイルを絶縁樹脂内に埋設し、その後、前記容器内に軟磁性複合材料を注入する請求項9に記載のリアクトルの製造方法。
  12. 前記第1粉末の平均粒子径に対する前記第2粉末の平均粒子径の比が、0.025〜0.12である請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載のリアクトルの製造方法。
  13. 前記軟磁性粉末との混合時における前記樹脂の粘度が50〜5000mPa・sで、前記第1粉末と前記第2粉末との混合粉末に対する前記樹脂の添加量が5〜7wt%である請求項9〜請求項12のいずれか1項に記載のリアクトルの製造方法。
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