JPWO2020174821A1 - 把持機構及び組立装置 - Google Patents

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Abstract

把持機構(3)は、ホルダー(31)と、把持コロ(32)と、第1可動板(331)と、第2可動板(332)と、第1ばね(341)と、第2ばね(342)とを備える。ホルダー(31)は、把持コロ(32)を収容する。第1可動板(331)と第2可動板(332)とは、ホルダー(31)の中で把持コロ(32)を挟み込む。第1ばね(341)は、第1可動板(331)を把持コロ(32)に向けて付勢する。第2ばね(342)は、第2可動板(332)を把持コロ(32)に向けて付勢する。把持機構(3)は、第1可動板(331)と把持コロ(32)との間に、第1部品(4)の被把持部(42)を把持する。

Description

本発明は、把持機構及び組立装置に関する。
特許文献1に記載の組立装置は、搬送を目的として部品を把持するチャック機構を備える。チャック機構は、電動の把持機構である。このほか、エアー吸引又は電動吸引を用いた把持機構も知られている。
特開平7−241733号公報
従来の把持機構は、空気圧又は電気エネルギーのような動力を利用していたので、コスト高であり、また故障しやすいものであった。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、低コストで故障しにくい把持機構と、把持機構を備えた組立装置とを提供することを目的とする。
本発明の把持機構は、転動体と、枠体と、第1可動板と、第2可動板と、第1弾性体と、第2弾性体とを備える。前記枠体は、前記転動体を収容する。前記第1可動板と前記第2可動板とは、前記枠体の中で前記転動体を挟み込む。前記第1弾性体は、前記第1可動板を前記転動体に向けて付勢する。前記第2弾性体は、前記第2可動板を前記転動体に向けて付勢する。前記把持機構は、前記第1可動板と前記転動体との間に対象物を把持する。
本発明の組立装置は、前記把持機構と、前記対象物に対して前記把持機構を相対移動させる駆動機構とを備える。
本発明によれば、低コストで故障しにくい把持機構と、把持機構を備えた組立装置とを提供することができる。しかも、把持機構に対する対象物の位置が多少ずれていても、対象物が第1可動板と転動体との間に把持される。
本発明の実施形態に係る組立装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る把持機構の一例を示す正面図である。 図2のIII−III断面図である。 第1部品及び第2部品の一例を示す斜視図である。 把持機構の動作を説明するための断面図である。 把持機構の動作を説明するための断面図である。 把持機構の変形例を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。図1及び図2において、便宜上、左から右への向きをX軸の正の向き、奥から手前への向きをY軸の正の向き、上から下への向きをZ軸の正の向きとする。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず、図1を参照して、実施形態に係る組立装置100について説明する。図1は、実施形態に係る組立装置100の一例を示す図である。
図1に示されるように、組立装置100は、第1部品4を第2部品5に嵌合させて組み付ける装置である。組立装置100は、ロボット1と、位置ずれ修正装置2と、把持機構3とを備える。
把持機構3は、第1部品4を把持する。第2部品5は、位置決め機構10の上で位置決めされている。
位置ずれ修正装置2は、第2部品5に対して、把持機構3が把持した第1部品4の位置ずれを修正する。具体的に説明すると、位置ずれ修正装置2は、第2部品5への第1部品4の嵌合の際に第1部品4に働く力の向きを検出し、その力の向きに応じて第1部品4の位置ずれを修正する。
ロボット1は、第1部品4に対して把持機構3を相対移動させ、また第2部品5に対して把持機構3を相対移動させる。具体的に説明すると、ロボット1は、第1部品4の収納場所まで把持機構3を移動させ、把持機構3に第1部品4を把持させた後、把持機構3とともに第1部品4を第2部品5の直上まで移動させる。この後、ロボット1は、把持機構3とともに第1部品4をZ軸の正の向きに移動させることにより、第1部品4を第2部品5に嵌合させる。嵌合が達成された後、ロボット1は、第1部品4に対する把持機構3の把持を解除させ、把持機構3をZ軸の負の向きに移動させる。ロボット1は、「駆動機構」の一例に相当する。
次に、図2及び図3を参照して、実施形態に係る把持機構3について説明する。図2は、実施形態に係る把持機構3の一例を示す正面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
図2に示されるように、把持機構3は、ホルダー31と、把持コロ32とを備える。ホルダー31の長手方向と、把持コロ32の長手方向とは、いずれもX軸の方向である。ホルダー31は、「枠体」の一例に相当する。把持コロ32は、「転動体」の一例に相当する。
図3に示されるように、把持コロ32は、円柱状の芯部321と、芯部321の周面を覆う被覆部322とを有する。例えば、芯部321は鉄のような金属で、被覆部322はポリアセタール樹脂のような弾性体でそれぞれ構成される。芯部321の密度は、被覆部322の密度よりも大きい。被覆部322は、圧縮変形が可能である。被覆部322の周面の摩擦係数は、芯部321の周面の摩擦係数よりも大きい。
図3に示されるように、ホルダー31は、把持コロ32を収容する枠体であって、底板310と、背板311と、天板312と、上前板313と、下前板314と、左右の側板316とを有する。例えば、ホルダー31は、アルミニウムのような軽金属で構成される。
底板310は、XY平面に沿って延びる矩形の板である。背板311は、底板310の後縁を始端としてZX平面に沿って延びる矩形の板である。天板312は、背板311の上縁を始端としてXY平面に沿って延びる矩形の板である。上前板313は、天板312の前縁を始端として、背板311から離れる方向へ斜め下方に向かって延びる矩形の板である。下前板314は、上前板313の下縁を始端として、背板311に近づく方向へ斜め下方に向かって延びる矩形の板である。
底板310の前縁と下前板314の下縁との間には、開口315が形成されている。
図3に示されるように、把持機構3は、第1可動板331と、第2可動板332と、第1ばね341と、第2ばね342とを更に備える。例えば、第1可動板331及び第2可動板332も、アルミニウムのような軽金属で構成される。
第1可動板331は、底板310の前縁を始端としてホルダー31の内側へ延びる矩形の板である。第1可動板331は、開口315の周縁部において、第1ヒンジ310aを介して、底板310の前縁に回動可能に支持されている。
第2可動板332は、下前板314の下縁を始端としてホルダー31の内側へ延びる矩形の板である。第2可動板332は、開口315の周縁部において、第2ヒンジ314aを介して、下前板314の下縁に回動可能に支持されている。
第1可動板331と第2可動板332とは、ホルダー31の中で把持コロ32を挟み込む。第1ばね341は、第1可動板331を把持コロ32に向けて付勢する。第2ばね342は、第2可動板332を把持コロ32に向けて付勢する。第2ばね342は、第1ばね341よりも強い。すなわち、第2ばね342のばね定数は、第1ばね341のばね定数よりも大きい。第1ばね341は「第1弾性体」の一例に、第2ばね342は「第2弾性体」の一例にそれぞれ相当する。
図3は、把持機構3の初期状態を示している。初期状態で第1可動板331が背板311に対してほぼ平行に延びるように、把持コロ32の重量と、第1ばね341及び第2ばね342の各々のばね定数とが予め調整されている。
開口315のY方向の幅は、把持コロ32の直径よりも小さい。したがって、開口315を通して把持コロ32が落下することはない。第1可動板331及び第2可動板332は、把持コロ32の重量を支える。開口315は、把持対象物の挿入を受けることができる。
底板310、背板311、天板312、上前板313及び下前板314は、ホルダー31の左右側面にそれぞれ略五角形の開口を形成する。左右の側板316は、これらの開口を塞ぐように設置されている。ただし、少なくとも一方の側板316は、把持解除の際に把持コロ32を通さずに把持対象物を通すための切欠部317を、背板311に近い位置に有する。
例えば側板316を開閉自在に構成することにより、把持コロ32の出し入れが可能になる。
次に、図4を参照して、第1部品4及び第2部品5について説明する。図4は、第1部品4及び第2部品5の一例を示す斜視図である。
図4に示されるように、第1部品4は、部品本体41と、被把持部42とを備える。部品本体41は、略直方体の形状を有する。被把持部42は、把持機構3によって把持されやすいように、部品本体41から突出する。被把持部42は矩形の板状に形成され、被把持部42の端面が部品本体41の主面の1つに接続されている。
第2部品5は、略直方体の形状を有する部品本体51に、第1部品4の部品本体41を受け入れる凹部52が形成されたものである。
次に、図5及び図6を参照して、把持機構3の動作について説明する。図5及び図6は、把持機構3の動作を説明するための断面図である。
図5は、把持機構3の過渡状態を示している。図5では、図3に示された初期状態における第1可動板331に近接するように被把持部42が開口315に挿入されるのではなく、第1可動板331から離れた位置で被把持部42が開口315に挿入されたものとしている。ただし、被把持部42の挿入位置は、初期状態における把持コロ32の中心よりも第1可動板331に近い位置である。第1部品4は、移動しないように不図示の外部装置から拘束を受けている。過渡状態では、初期状態と比べて、第1ばね341が伸び、第2ばね342が縮んでいる。被把持部42の挿入位置に対応した変化である。把持機構3は、把持コロ32に働く重力の作用により、第1可動板331と把持コロ32との間に被把持部42を把持する。
図6は、把持機構3の定常状態を示している。不図示の外部装置から第1部品4への拘束は、解除されている。したがって、第1ばね341と第2ばね342との釣り合い位置で、第1可動板331、第2可動板332、把持コロ32及び第1部品4が静止する。定常状態では、過渡状態と比べて、第1ばね341が縮み、第2ばね342が伸びる。第2ばね342が第1ばね341よりも強いからである。その結果、定常状態でも、把持機構3は、把持コロ32に働く重力の作用により、第1可動板331と把持コロ32との間に被把持部42を把持する。第2可動板332は、Z軸方向(鉛直方向)に対して常に傾斜して、把持コロ32の重量を支える。
しかも、定常状態では、第1可動板331が背板311に対してほぼ平行に延びるので、第1可動板331と被把持部42との接触面積が大きくなる。その結果、大きい把持力が得られる。また、被覆部322が圧縮変形することにより、被覆部322が非弾性体で構成された場合に比べて、把持コロ32と被把持部42との接触面積が大きくなる。その結果、更に大きい把持力が得られる。
実施形態によれば、過渡状態における被把持部42の挿入位置が図5に示された挿入位置と違っても、定常状態では、被把持部42が常に同じ位置で第1可動板331と把持コロ32との間に把持される。また、被把持部42のY軸方向の厚みが違っても、定常状態では、被把持部42が常に同じ位置で第1可動板331と把持コロ32との間に把持される。
以下、図1〜図6を参照して、組立装置100の動作を説明する。
第1工程において、ロボット1は、図1に示されるように、第1部品4の収納場所まで把持機構3を移動させる。そして、ロボット1は、被把持部42と背板311とが互いに平行になるように把持機構3の姿勢を調整したうえ、第1部品4に対して、把持機構3をZ軸の正の向きに相対移動させる。被把持部42は、図5に示されるように、開口315を通してホルダー31の中へ入り、把持コロ32を押し退けながらホルダー31の中を上昇する。被把持部42の上端が把持コロ32の中心よりも高い位置まで達した時点で、把持機構3の移動が停止する。被把持部42は、第1可動板331と把持コロ32との間に把持される。
第2工程において、ロボット1は、把持機構3をZ軸の負の向きに移動させる。その結果、第1部品4に対する拘束が解除され、図6に示された把持機構3の定常状態が実現する。ロボット1は、把持機構3を更に移動させることにより、図1に示されるように、第2部品5の直上まで第1部品4を搬送する。被把持部42は、第1可動板331と把持コロ32との間に把持されたままである。
第3工程において、ロボット1は、把持機構3をZ軸の正の向きに移動させる。その結果、第1部品4が第2部品5に嵌合される。なお、嵌合の際に第1可動板331と把持コロ32との間で被把持部42が滑り移動してしまう場合には、第1部品4をZ軸の正の向きに押し付ける補助手段を付加すればよい。いずれにせよ、少なくとも嵌合の直前までは、図6に示された定常状態が維持される。
第4工程において、ロボット1は、把持機構3をX軸の正の向きに移動させる。被把持部42は、第1可動板331と把持コロ32との間を擦り抜け、更に切欠部317を通過する。その結果、把持機構3による第1部品4の把持が解除される。第1部品4は、第2部品5に嵌合されたままである。
第5工程において、ロボット1は、把持機構3をZ軸の負の向きに移動させつつ、次の作業に備えて把持機構3を元の位置に戻す。
次に、図7を参照して、把持機構3の変形例について説明する。図7は、把持機構3の変形例を示す正面図である。
図7の把持機構3は、ホルダー31に収容された把持コロ32aの数が複数である点で、図2の把持機構3と異なる。複数個の把持コロ32aの重量を互いに異ならせれば、複数の把持力を使い分けることができる。また、複数個の把持コロ32aにおいて、周面の摩擦係数を互いに異ならせてもよい。
複数個の把持コロ32aに対して、少なくとも1組の第1可動板331、第2可動板332、第1ばね341、及び第2ばね342が設けられる。
実施形態によれば、図2及び図7に示されたように、1個の把持コロ32又は複数個の把持コロ32aを利用することによって、動力不要の把持機構3が構成される。その結果、低コストで故障しにくい把持機構3が実現する。しかも、図5及び図6に示されたように、把持機構3に対する被把持部42の位置が多少ずれていても、被把持部42が第1可動板331と把持コロ32との間に把持される。
上記した実施形態の説明は、本発明における好適な実施形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
(1)実施形態では、図3に示されるように、第1弾性体が第1ばね341を、第2弾性体が第2ばね342をそれぞれ有するとしたが、これに限られない。第1及び第2弾性体のうち少なくとも一方が例えばゴムを有してもよい。
(2)実施形態では、図3に示されるように、把持コロ32が金属製の芯部321と、弾性を備えた被覆部322とを有するとしたが、これに限られない。例えば、把持コロ32の全体が金属で構成されてもよい。
本発明は、把持機構及び組立装置の分野に利用可能である。

Claims (6)

  1. 転動体と、
    前記転動体を収容する枠体と、
    前記枠体の中で前記転動体を挟み込む第1可動板及び第2可動板と、
    前記第1可動板を前記転動体に向けて付勢する第1弾性体と、
    前記第2可動板を前記転動体に向けて付勢する第2弾性体と
    を備え、
    前記第1可動板と前記転動体との間に対象物を把持する、把持機構。
  2. 前記枠体は、前記対象物の挿入を受ける開口を有し、
    前記第1可動板及び前記第2可動板は、各々前記開口の周縁部で回動可能に前記枠体に支持されている、請求項1に記載の把持機構。
  3. 前記第2可動板は、鉛直方向に対して傾斜して、前記転動体の重量を支える、請求項1に記載の把持機構。
  4. 前記第1弾性体は第1ばねを、前記第2弾性体は第2ばねをそれぞれ有し、
    前記第2ばねは、前記第1ばねよりも強い、請求項1に記載の把持機構。
  5. 前記枠体は、側板を有し、
    前記側板は、前記転動体を通さずに前記対象物を通すための切欠部を有する、
    請求項1に記載の把持機構。
  6. 請求項1に記載の把持機構と、
    前記対象物に対して前記把持機構を相対移動させる駆動機構と
    を備えた組立装置。
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