JPWO2020174644A1 - 複数サンプルを独立して電気泳動可能な電気泳動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2:特許第6216451号
特許文献3:特許第6202713号
特許文献4:特許第6012518号
特許文献5:特許第6029366号
(1)カートリッジを任意のタイミングで設置できること
(2)カートリッジを設置した順に前処理プロセスが実行できること
(3)前処理プロセスが終わった順に電気泳動プロセスに移行できること
(1)カートリッジを任意のタイミングで設置できること
(2)カートリッジを設置した順に前処理プロセスが実行できること
(3)前処理プロセスが終わった順に電気泳動プロセスに移行できること
<電気泳動プロセスにおける恒温機能の共有>
既存の装置はキャピラリの温度を一定に保つ恒温槽の温度が、45℃〜70℃程度まで設定できる機能が搭載されていることが一般的である。しかしながら、核酸分析のアプリケーションが固定であるとき、温度を変化させる必要がない点に着目し、キャピラリ交換などで装置を停止する以外は、恒温槽は一定温度でキャピラリの温度を維持していれば良いことを見出した。よって、恒温槽は共有することができる。また、複数のアプリケーションを行う際にも、恒温槽の設定温度が等しい場合には恒温槽の温度を変化させる必要がなく、異なるアプリケーションを、恒温槽を共有して同時に行うことが可能である。
<電気泳動プロセスにおける照射光源と検出器の共有>
既存の装置を例にすると、ひとつの照射光源が照射光を照射し、キャピラリ複数本の照射部を貫通する。既存の装置では電気泳動中にのみ照射し、検出器によって蛍光を検出しているが、貫通する条件はキャピラリの照射部が精度良く整列していることと、全てのキャピラリ内部にポリマーが充填していることである。既存の方法では全てのキャピラリに、同時に同電圧が印加される。検出器がひとつである場合、キャピラリNoに対して検出器での読み取り位置をキャリブレーションしている。
<キャピラリ1本ずつの電圧印加>
既存の装置では複数本のキャピラリが束ねられたキャピラリアレイが製品化されており、複数本のキャピラリには同時に同電圧が印加されている。キャピラリアレイの構造としては、中空の一本の導電パイプに一本ずつキャピラリの一端が通されており、複数本のキャピラリのもう一端を樹脂で束ねてキャピラリヘッドとしている。導電パイプが通されたキャピラリ端をカソード側緩衝液容器に浸し、もう一端のキャピラリヘッドをアノード側緩衝液容器に浸す。導電パイプには金属板が接している。この金属板に高電圧を印加することで、カソード側緩衝液容器を通してキャピラリ内部のポリマーに高電圧を印加する。金属板には、同様の構成で複数本のキャピラリを通した導電パイプが接しており、またカソード側緩衝液容器も同一であるため、ひとつの高電圧電源によって複数本のキャピラリ全てに同時に同電圧が印加される。
[オートサンプラー]
オートサンプラー02はXY軸またはXYZ軸の駆動方向を持つ自動搬送ステージユニットである。図1に示すオートサンプラー02はXY軸駆動である。オートサンプラー02には前処理ユニット03、カートリッジカバー04、ポリマーデリバリーユニット05が搭載されている。また、搬送物はカートリッジ06、カソード側緩衝液容器07、廃液容器08、アノード側緩衝液容器09、ポリマー容器10であり、これらは全てユーザーによって設置される消耗品である。詳細は後述するが、カートリッジ06、カソード側緩衝液容器07、廃液容器08、アノード側緩衝液容器09、ポリマー容器10を図1のような配置及び構成とすることで、オートサンプラー02はXY軸駆動にすることが可能にしている。
[前処理ユニット]
前処理ユニット03はオートサンプラー02に搭載された送液および撹拌動作を行うためのユニットである。
[カートリッジ]
ユーザーが取得した検体サンプルを装置が解析可能な解析サンプルに変性させるプロセスを一般的に前処理という。カートリッジ06はインプットが検体サンプルであり、アウトプットを解析サンプルとする前処理のためのデバイスである。密閉式の場合は、カートリッジ06には前処理プロセスに必要な試薬が封入されており、開放式の場合は外部からカートリッジ06に試薬を投入する。但し、いずれの場合にも検体サンプルを投入する必要がある。
[カートリッジカバー]
カートリッジカバー04は、手動または自動により開閉し、閉まった際にはカートリッジ06を固定し保持する機能を持つ。
[加熱冷却ユニット]
加熱冷却ユニット11は、放熱体13、熱交換素子、熱伝導ブロック12で構成された構造体である。熱交換素子は、図示されていないが、放熱体13と熱伝導ブロック12の間に配置するのが好適である。加熱冷却ユニット11は、検体サンプルから抽出されたDNAサンプル、Primer Mix、Master Mixの混合液に、加熱冷却を繰り返してPCR反応を行うための温調ユニットである。前述の混合液はカートリッジ06内に存在する。さらに、PCR反応における加熱と冷却は素早く正確に繰り返し行うことが重要であるため、加熱冷却ユニット11はカートリッジ06に接する必要がある。そのため、カートリッジカバー04は開口しており、開口部に加熱冷却ユニット11が嵌め込まれている。これにより、加熱冷却ユニット11とカートリッジ06は直接接するよう構成されている。また、カートリッジカバー04の熱伝導率が高い場合には、カートリッジカバー04越しに、加熱冷却ユニット11によりカートリッジ06を加熱または冷却を行ってもよい。
[放熱体]
放熱体13は加熱冷却ユニット11の一部であって、熱交換素子の冷却時に高効率に冷却を行う為の構造体である。よって、熱交換素子および熱伝導ブロック12の片方または両方に接する。
[廃液容器]
廃液容器08キャピラリ31に余分に注入したポリマーや、前回使用時の古いポリマーなどが排出され、一時的にストックする機能を持つ。ポリマーは一般的に高粘度で乾燥時に結晶化する高分子液体であるため、廃液時の液切れを良好にし、また乾燥による結晶化を防止するため、廃液容器は何らかの液体で満たされている方が望ましい。液体は、例えば純水や、緩衝液、緩衝液と類似の液体等が好適である。また、図1では、廃液容器08とカソード側緩衝液容器07は別の容器であるが、廃液容器08とカソード側緩衝液容器07が同一容器である構成も望ましい形態のひとつである。
[ポリマー容器、ポリマーデリバリーユニット]
ポリマー容器10は、ポリマーを内包した容器である。ポリマーデリバリーユニット05は、ポリマー容器内10のポリマーをキャピラリ31に送液するためのユニットである。
[カソード側緩衝液容器、アノード側緩衝液容器、アノード電極]
アノード側緩衝液容器09及びカソード側緩衝液容器07は、共に電解質を含む緩衝液を内包した容器である。カソード側緩衝液容器07とアノード側緩衝液容器09は、共にオートサンプラー02上に搭載されている。
[照射ユニット]
照射光17は照射ユニット16の光源から出て、直接またはいくつかの光学部品を経てキャピラリの照射検出領域33に到達する。n本のキャピラリC1、C2…Cnが設置されているとき、照射光17はC1、C2…Cnのキャピラリ31を順に連続して透過する。この照射光17により解析サンプルから発せられた情報光を直接、またはいくつかの光学部品を経て検出器18が検出することで、検出データとする。
[恒温槽ユニット]
恒温槽ユニット19は、キャピラリアレイ14の温度を設定した温度に保つ機能を有している。ポリマー充填時には充填速度を速め、電気泳動時には電気泳動における解析サンプルの移動速度差を一定に保つ効果がある。図1では、恒温槽ユニット19の内部が分かるよう記載している。本発明においては図1に示す通りキャピラリアレイ14の配線ルートが2次元の平面ではなく3次元となり得るため、恒温槽ユニット19は、ポリイミドヒータやラバーヒータなどのヒータが断熱性の高い恒温筐体内でキャピラリ素線31の大部分を保温する、空間恒温槽が望ましい。恒温筐体内の温度を均一に保つために、恒温筐体内に風を循環させるにファンを取り付ける構成も好ましい一例である。
[検出ユニット]
検出ユニットは、検出器18と光学系部品を組み合わせたユニットである。図示していないが、蛍光は複数の光学系部品を経て検出器18に検出される。光学系部品には、例えば不要な照射光をカットするLPフィルタ、蛍光波長を分光する分光器などが挙げられるが、検出器18で検出される際に、各々のキャピラリ31および発光した波長が分けて検出可能であれば、どのような方法でも構わない。検出器18は、例えばCCDエリアイメージセンサやCMOSカメラなどが考えられる。
[キャピラリアレイの構成]
本発明におけるキャピラリアレイ14の構成について、図3を用いて説明する。図3Aは、図1に示したキャピラリアレイ14の分解図であり、図3B一部の拡大図である。
[高電圧配線、高電圧電源]
本発明の高電圧電源と高電圧配線については、図4を用いて説明する。
<STR解析を目的とした装置におけるデータ取得工程の一例>
STR解析例に、核酸分析を行う前処理プロセスと電気泳動プロセスを一体化した本実施例の前処理一体型電気泳動装置における、ユーザーが検体サンプルを得てから装置がデータを得るまでの工程を単純化した一例を以下に示す。
ステップ0:ユーザーが、被験者からスワブで口腔内細胞、またはキットにより血液サンプルなどの生体細胞を検体サンプルとして採取する。
ステップ1:ユーザーが、検体サンプルをカートリッジ06に投入する。すると、カートリッジ06内部のLysis Bufferと混合され、生体細胞からDNAが抽出される。
ステップ2:ユーザーが、カートリッジ06を前処理ユニット03に設置する。
ステップ3:前処理ユニット03が、カートリッジ06内で、Lysis Bufferにより抽出されたDNAサンプル溶液を一定量送液する。さらに、カートリッジ06に封入されていたPrimer MixおよびMaster Mixと混合する。
ステップ4:加熱冷却ユニット11によりカートリッジ06の加熱及び冷却を行い、カートリッジ内で、抽出されたDNAサンプルとPrimer MixおよびMaster Mixの混合液に、加熱冷却を繰り返す。加熱冷却の温度、時間、サイクル数は、基本的に使用するPCR試薬のプロトコルに従う。
ステップ5:PCR反応後液を一本鎖に変性させて解析サンプルとする。手作業で行っている工程をそのまま自動化すると、PCR反応後液を定量して、その一部をホルムアミドと混合し、加熱する方法が一般的である。DNA濃度を定量する場合にはDNAを吸着するビーズを一定量カートリッジ06に封入し、さらに、ビーズからDNAを剥離して定量する方法が良い。DNA濃度ではなく液量を定量する場合、PCR反応後液の液量全体から一定量の液量をカートリッジ06内部の別の場所に送液してストックし、さらにホルムアミドと混合する。装置の検出ユニットにおけるダイナミックレンジが十分に大きい場合、これらのような定量を行わずにホルムアミドと混合しても良い。なお、ホルムアミドと混合しただけでも十分に一本鎖に変性がされるとき、加熱をしない構成も本実施例の好例である。また、加熱による熱変性だけでも、DNAを一本鎖に変性することも可能であり、ホルムアミドを使用せず、加熱のみ行う構成も本実施例の好例である。
ステップ6:装置が、オートサンプラー02を稼働させ、廃液容器08をキャピラリの片側に接続させ、もう一方をポリマー容器10に接続させる。図1では、キャピラリの導電パイプ35側を廃液容器08に、キャピラリヘッド32をポリマー容器10に接続する配置となっているが、キャピラリヘッドを廃液容器08に、導電パイプ35をポリマー容器10に接続してもよい。
ステップ7:装置が、オートサンプラー02を稼働させ、導電パイプ35をカソード側緩衝液容器07に接液させ、キャピラリヘッド32をアノード側緩衝液容器09に接液させる。
ステップ8:装置がキャピラリ31に−15kV〜−20kV程度の電圧を印加する。これはキャピラリ31に注入したポリマーのイオンを排出して、測定時の分離性能を向上させることを目的としたもので、PreRunと呼ばれる。電圧は高圧電源ユニット15から高電圧配線41、ロードヘッダ37、導電パイプ35、カソード側緩衝液容器07を通してキャピラリ内部のポリマーに印加される。このとき、キャピラリヘッド32側はアノード側緩衝液容器09にアノード電極が接液しており、アノード電極を通してアースに落ちる。
ステップ9:装置が、オートサンプラー02を稼働させ、導電パイプ35をカートリッジ06のサンプルウェル中にある解析サンプルに接液させ、キャピラリヘッド32をアノード側緩衝液容器09に接液させる。
ステップ10:装置が、キャピラリ31に0.5kV〜2.0kVの電圧を印加する。カートリッジ06の接続口からキャピラリ31内に解析サンプルが電気泳動される。少なくともこのステップ10までに恒温槽ユニット19はキャピラリ31を一定温度に保持し、温度が安定している必要がある。
ステップ11:ステップ7と同じく、オートサンプラーを稼働させ、キャピラリの導電パイプ35をカソード側緩衝液容器07に接液させ、もう一方のキャピラリヘッド32をアノード側緩衝液容器09に接液させる。
ステップ12:高電圧電源ユニット15により、キャピラリ31に8.0kV〜12.0kVの電圧を印加する。解析サンプルが、ポリマーが充填されたキャピラリ31の内部を、導電パイプ35側からキャピラリヘッド32側に移動する。(電気泳動)
ステップ13:装置が、照射ユニット16から照射光17をキャピラリ31の照射検出領域33に照射する。キャピラリ31の照射検出領域33は検出保持部品34により精密に整列されているため、最初のキャピラリ31を貫通した照射光は次のキャピラリ31に入射し、貫通することを繰り返す。照射光17は全てのキャピラリ31を貫通して装置内部で吸収され止まる。
ステップ14:電気泳動によって移動してきた解析サンプルが、キャピラリの照射検出領域33に順次到達する。照射光17によって解析サンプルにラベル化された蛍光色素が発光する。解析サンプルの塩基によってラベルされた蛍光色が異なる。
ステップ15:検出ユニットが、発光した蛍光を検出する。蛍光は装置の複数の光学系部品を経て検出器18に検出される。光学系部品には、例えば不要な照射光をカットするLPフィルタ、蛍光波長を分光する分光器などが挙げられるが、検出器18で検出される際に、各々のキャピラリ31および発光した波長が分けて検出可能であれば、どのような方法でも構わない。
[実施例1における実際の動き]
図6は、前処理一体型電気泳動装置1の上面図である。図6を使って、本発明の効果である、カートリッジ06ごとに個別の電気泳動を行った状態を説明する。なお、高電圧電源、高圧電源配線、検出ユニット、恒温槽ユニットは見やすさのために除外して表示しているが、装置内に含まれているものとする。
[実施例1における各構成部品の制御およびデータの関係]
図7は、実施例1における情報的な繋がりを表した図である。細い実線が制御情報や検出されたデータ、電力供給などのやり取りを示す。点線は高電圧電源からの電気的なやり取りを示す。太い矢印は光学的な情報の流れを示す。制御情報とは各ユニットに動作を指定することや、各ユニットからの測定数値や実行完了などを含む一般的な双方向の電気信号を含む。
本発明を実現する、実施例1とは別の形態の、前処理一体型電気泳動装置01の構成図である図8を用いて説明する。
電流の逆流による電気泳動への影響が多くなる要因としては、キャピラリ31の電気的抵抗が小さくなる場合である。電流の逆流による電気泳動への影響が多くなる具体的な要因として、キャピラリ31の配管径が大きくなる、キャピラリ31の配管長さが短くなる、キャピラリ31の本数が多くなる、電気抵抗の小さいポリマーを使用するなどが挙げられる。これらの装置を提供するため、図10で求めた極めて微弱な電流の逆流を防止するための、図8に示すポンプユニットの具体的な構成を示した別の一例を図11に示す。
図12は、図5の高電圧を制御する高電圧電源ユニット15の別の実施例のひとつである。
図13は、図5の高電圧を制御する高電圧電源ユニット15の別の実施例のひとつである。
図14は、図5の高電圧電源を制御する別の実施例のひとつである。
図15は、図3Aのキャピラリアレイ14の別の実施例のひとつである。各々のキャピラリ31の照射検出領域33には、高精度に製造された整列部品38が固定される。各々の整列部品38は、全てまとめて整列され、整列部保持部品39によって固定される。装置には整列部保持部品39を位置精度良く固定する機構を有する。この構成によって、照射ユニット16がキャピラリの照射検出領域33に照射光17を照射し、また情報光を検出する位置を定めることができる。
図16は、図1、図6、図8の加熱冷却ユニット11における別の実施例のひとつである。温度サイクル処理を行う際に、ひとつの加熱冷却ユニット11が温度を上げ下げするのではなく、設定温度の異なる複数の加熱冷却ユニット61・62を用意し、カートリッジ内の液体が移動することで、温度サイクル処理を行う構成である。
図17は、図1、図6、図8の加熱冷却ユニット11における別の実施例のひとつである。
図18は、図1、図6、図8の加熱冷却ユニット11における別の実施例のひとつである。
図19は、図1、図6、図8の加熱冷却ユニットおよび放熱体における別の実施例のひとつである。
この構成の利点は実施例10とほとんど同様である。実施例10よりも大きな放熱体13を使用することになるが、装置1台あたりに使用する放熱体13の数は少なくなるため、利点の大きい方を選択すれば良い。なお、図19では加熱用の熱伝導ブロック12も冷却用の熱伝導ブロック12も単一の放熱体64を共有しているが、安定性と安定に至るまでの昇温高温速度を優先する場合は、温度によって放熱体64を分けることも好例である。
本発明を実現する、実施例1とは別の形態として、電気泳動装置の構成図である図20を用いて説明する。
Claims (24)
- 分離媒体が充填される複数本のキャピラリと、
キャピラリを所定の温度に保持する恒温槽と、
キャピラリを用いた電気泳動時に光の照射と検出を行う照射検出部と、
キャピラリに電圧を印加する高電圧電源ユニットと、
分離媒体をキャピラリに送液するための送液機構と、
試薬やサンプルを保持する容器をキャピラリに搬送するためのオートサンプラーとを有し、
高電圧電源ユニットによるキャピラリへの電圧印加は、キャピラリごとに制御されることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
高電圧電源ユニットは、キャピラリと同数の高電圧電源を有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
高電圧電源ユニットは、ひとつの高電圧電源と、複数の高電圧ポートとを有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項3の電気泳動装置において、
高電圧ポートは出力が可変であり、
キャピラリと同数の高電圧ポートを備えることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項3の電気泳動装置において、
高電圧ポートは出力が固定されており、
キャピラリと複数の高電圧ポートの接続は、切り換えられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
高電圧電源ユニットは、出力を固定した複数の高電圧電源を有し、
キャピラリと複数の高電圧電源との接続は、切り換えられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
オートサンプラーを、複数有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項7の電気泳動装置において、
オートサンプラーはキャピラリと同数であり、
オートサンプラーは2軸駆動であることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項7の電気泳動装置において、
オートサンプラーには、試薬やサンプルを保持する複数の容器が設置され、
容器は、キャピラリが接続するための接続口を有し、
容器に設けられた接続口は、オートサンプラー上で、一列に配置されることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項8の電気泳動装置において、
前記複数の容器は、サンプルを保持するカートリッジまたはサンプル容器と、分離媒体を保持する分離媒体容器と、キャピラリの両端に電圧を印加するための緩衝液を保持するカソード側緩衝液容器とアノード側緩衝液容器と、廃液容器とを含み、
廃液容器に設けられた接続口と分離媒体容器に設けられた接続口の距離と、
カソード側緩衝液容器に設けられた接続口とアノード側緩衝液容器に設けられた第1の接続口の距離と、
カートリッジまたはサンプル容器の接続口とアノード側緩衝液容器に設けられた第2の接続口の距離とが等しいことを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項7の電気泳動装置において、
オートサンプラーごとに、分離媒体をキャピラリに送液するための送液機構を有し、
送液機構は、オートサンプラーに設けられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
送液機構は、分離媒体を保持する分離媒体容器とキャピラリに電圧を印加するための緩衝液を保持する緩衝液容器と接続されており、
送液機構は、キャピラリと接続するための接続口と、
キャピラリと、分離媒体容器と緩衝液容器とを接続するための流路とを有し、
前記流路は、接続口ごとに設けられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項12の電気泳動装置において、
接続口は、キャピラリ本数と同数であることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項12の電気泳動装置において、
前記流路にはバルブが設けられていることを特徴とする電気泳動装置。
- 請求項1の電気泳動装置において、
前記容器のうち、サンプルを保持する容器は、サンプルの前処理を行うためのカートリッジであることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項15の電気泳動装置において、
前記カートリッジの温度制御を行う加熱冷却ユニットを有し、
加熱冷却ユニットは、
カートリッジの加熱または冷却をするための熱交換素子と、
冷却効率を向上させるための放熱体と、
カートリッジに熱を伝える熱伝導ブロックとを有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項15の電気泳動装置において、
前記カートリッジの温度制御を行う加熱冷却ユニットを有し、
加熱冷却ユニットは、
カートリッジを加熱するためのヒータと、
カートリッジに熱を伝える熱伝導ブロックとを有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項15の電気泳動装置において、
オートサンプラーは、カートリッジをオートサンプラーに固定するためのカートリッジカバーを有し、
カートリッジカバーには、カートリッジの温度制御を行う加熱冷却ユニットが設けられていることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項16の電気泳動装置において、
設定温度の異なる複数の加熱冷却ユニットを有することを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項16の電気泳動装置において、
加熱冷却ユニットは、設置されるカートリッジごとに設けられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項16の電気泳動装置において、
加熱冷却ユニットは、ひとつの放熱体に、複数の熱伝導ブロックが設けられていることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項21の電気泳動装置において、
加熱冷却ユニットの熱伝導ブロックは、設置されるカートリッジごとに設けられ、
放熱体は、設置される複数のカートリッジで用いられることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項1の電気泳動装置において、
キャピラリを整列させるための保持部品を有し、
複数本のキャピラリは、照射検出部により光が照射されるキャピラリの検出領域を、保持部品によりまとめて固定され、
複数本のキャピラリの両端は、キャピラリごとに分かれていることを特徴とする電気泳動装置。 - 請求項23の電気泳動装置において、
保持部品から、キャピラリを一本ずつ着脱可能であることを特徴とする電気泳動装置。
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