JPWO2020171137A1 - ギアモータ、ギアモータの油タンク、減速機ユニット、減速機ユニットの油タンク - Google Patents
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Abstract
Description
減速機構を備える減速装置では、潤滑及び冷却のために減速機構にオイルが注入される。オイルが注入された減速装置では、潤滑特性を向上させることで、減速装置の能力を向上できる。このため、減速機構を油浴潤滑にすることが考えられる。油浴潤滑において、オイル量を増やすと、給油時間が長くなると共に、攪拌ロスが増える。攪拌ロスが増えると、運転中にオイルの温度が上昇し、オイルの許容温度によって減速装置の負荷容量や運転時間が制限される。
これらから、本発明者らは、減速装置には、オイルを効率的に冷却する観点から改善すべき余地があることを認識した。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
図面を参照して、第1実施形態に係るギアモータ100の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係るギアモータ100を示す斜視図である。図2は、ギアモータ100を示す側面図である。この図は、一部を破断して示している。ギアモータ100は、モータ30と、減速機8と、油タンク40とを備える。モータ30は、減速機8に回転を入力する。減速機8は、モータ30から入力された回転を減速して出力する。減速機8は、潤滑油8fが封入される封入空間8sを有する。油タンク40は、潤滑油8fが封入された封入空間8sと連通する。このように構成されたギアモータ100は、モータ30の回転を減速して減速機8から出力する。モータ30および減速機8の側面のうち油タンク40の側面と対向する側面を機器側側面10fと定義する。したがって、機器側側面10fは、モータ30または減速機8の少なくともいずれかの側面を含む。本実施形態のギアモータ100では、鉛直方向において、モータ30が上側で、減速機8を下側にして配置される。より具体的には、モータ30は、その軸方向を鉛直方向に向けて設置される。潤滑油8fは、液体のオイルが好適であるが、半液体状態のグリスであってもよい。
モータ30は、公知の様々なタイプのモータであってもよい。本実施形態のモータ30は、ブラシレスDCモータ(ACサーボモータと称されることもある)である。モータ30は、モータ軸30sと、マグネット30mと、ステータコア30cと、電機子コイル30dと、モータケーシング30hと、を含む。マグネット30mは、モータ軸30sの外周に固定される環状の磁石である。マグネット30mは、その外周面に磁極が設けられ、回転子を構成する。ステータコア30cは、マグネット30mの外周面と磁気的空隙を介して径方向に対向する複数のティース(不図示)を有する。電機子コイル30dは、ステータコア30cの複数のティースに巻装される。
本実施形態の減速機8は、第1減速機10と、第2減速機20とを含む。第1減速機10は、公知の様々なタイプの減速機であってもよい。本実施形態の第1減速機10は偏心揺動型減速機である。第1減速機10は、内歯歯車と噛み合う外歯歯車を揺動させることで、外歯歯車に自転を生じさせ、その自転成分をキャリヤから第2減速機20に出力する。第2減速機20は、公知の様々なタイプの減速機であってもよい。本実施形態の第2減速機20はベベルギア機構である。第2減速機20は、上下に延びる第2入力軸22に入力された回転を、減速して水平に延びる出力軸28に出力する。出力軸28は、ギアモータ100の出力軸でもある。
本実施形態の第1減速機10は、偏心体(不図示)が中心軸線Laまわりに回転する、いわゆるセンタークランク式の偏心揺動型歯車装置である。第1減速機10は、第1入力軸12と、外歯歯車14と、内歯歯車15と、キャリヤ16と、第1ケーシング18とを主に含む。第1入力軸12は、モータ軸30sを介してモータ30から入力される回転駆動力によって中心軸線Laまわりに回転する。第1入力軸12は、外歯歯車14の入力側に配置される入力軸軸受12aと、外歯歯車14の反入力側に配置される入力軸軸受12bとにより第1ケーシング18に支持される。
本実施形態の第2減速機20は、第2入力軸22と、ベベルピニオン24と、ベベルギア26と、出力軸28と、第2ケーシング20hとを主に含む。ベベルピニオン24は、第2入力軸22と同軸に設けられた傘状の歯車であり、第2入力軸22の外周に固定される。ベベルピニオン24は第2入力軸22と一体的に形成されてもよい。第2入力軸22は、第2入力軸軸受22bを介して第2ケーシング20hに回転自在に支持される。第2入力軸22は、キャリヤ16を介して第1減速機10から入力される回転駆動力によって中心軸線Laまわりに回転する。第2入力軸22はキャリヤ16の反入力側に連結される。
油タンク40を説明する。図3は油タンク40を示す斜視図である。図4は油タンク40を別の角度から視た斜視図である。図5は油タンク40を示す正面図である。図6は油タンク40を示す背面図である。図7は油タンク40を示す右側面図である。図8は油タンク40を示す左側面図である。図9は油タンク40を示す平面図である。図10は油タンク40を示す底面図である。
タンク本体42は、対向側面42fと、外側側面42eと、接続側面42kと、底面42bとを有する。対向側面42fは、減速機8またはモータ30の少なくともいずれかの機器側側面10fと対向する側面である。外側側面42eは、対向側面42fに対向し、外側に位置する側面である。接続側面42kは、対向側面42fと外側側面42eとを接続する側面である。
タンク本体42は、対向側面42fから減速機8に向かって突出する取付突起42cを有する。取付突起42cは、平面視で横幅方向に沿う長手方向を有する略矩形状を呈する。本実施形態の取付突起42cは、所定量の潤滑油8fが貯留された状態の油タンク40の重心Gと略同じ高さ位置に配置される。
蓋44は、スクリュウ44sなどの締結具によって、タンク本体42に設けられた取付座に取付けられる。図11は、油タンク40の蓋44を外した状態を示す平面図である。タンク本体42には、蓋44を取付けるための取付座が設けられる。図11の例では、対向側面42f、外側側面42eおよび接続側面42kの上面それぞれに複数の取付座が設けられている。対向側面42fの上面には、機器側側面10fに近づく方向に突出する2つの突出取付座42qが互いに離隔して設けられる。外側側面42eの上面には、機器側側面10fに近づく方向に突出する2つの突出取付座42pが互いに離隔して設けられる。
エアブリーザ46は蓋44の注油孔44hに着脱容易に設けられる。図2〜図4の例では、エアブリーザ46に設けた雄ねじが注油孔44hに設けた雌ねじに螺合される。エアブリーザ46を取り外すと、蓋44に設けられた注油孔44hが露出し、この注油孔44hから潤滑油8fをタンク本体42に注入できる。つまり、エアブリーザ46は、注油孔44hの栓としても機能する。
オイルゲージ43は、貯留された潤滑油8fの量を確認するためにタンク本体42に装着される。本実施形態のオイルゲージ43は上下に細長い管状の部材であり、油面Stが目視できる。図1〜図3の例では、オイルゲージ43の上部と下部とは、タンク本体42の接続側面42kに設けられたゲージ装着部42mとゲージ装着部42nとに取付けられ、タンク本体42の内部と連通する。オイルゲージ43は、油面Stがオイルゲージ43の上下中央近傍に位置するように配置される。
図12、図13を参照して、第2実施形態に係る減速機ユニット200の構成を説明する。図12は、第2実施形態に係る減速機ユニット200を示す斜視図である。図13は、減速機ユニット200を示す側面図である。この図は、一部を破断して示している。本実施形態の減速機ユニット200は、モータを含まず、減速機8の入力側の形状が第1実施形態と異なり、他の構成は同様である。本実施形態の説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略し、第1実施形態と相違する構成を重点的に説明する。
Claims (11)
- 潤滑油が封入された減速機と、モータと、前記減速機の潤滑油封入空間と連通した油タンクと、を備えたギアモータであって、
前記油タンクは、前記減速機または前記モータの少なくともいずれかの機器側側面と対向する対向側面と、前記対向側面に対向し外側に位置する外側側面と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面は、前記機器側側面に対して離れる方向に凸曲面または平坦面とされることを特徴とするギアモータ。 - 前記対向側面は平坦面で、前記外側側面は前記機器側側面に対して離れる方向に凸曲面とされることを特徴とする請求項1に記載のギアモータ。
- 前記油タンクは、前記対向側面および前記外側側面を有するタンク本体と、蓋と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面には前記蓋を取り付ける取付座であって、前記機器側側面に近づく方向に突出する突出取付座が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のギアモータ。 - 前記タンク本体は、前記蓋側から遠ざかるに従って断面積が小さくなることを特徴とする請求項3に記載のギアモータ。
- 前記油タンクは、前記モータの軸方向から見たときに、前記モータの端子箱と重なることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のギアモータ。
- 減速機およびモータを有するギアモータの前記減速機の潤滑油封入空間と連通する油タンクであって、
本油タンクは、前記減速機または前記モータの少なくともいずれかの機器側側面と対向する対向側面と、前記対向側面に対向し外側に位置する外側側面と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面は、前記機器側側面に対して離れる方向に凸曲面または平坦面とされることを特徴とするギアモータの油タンク。 - 潤滑油が封入された減速機と、当該減速機の潤滑油封入空間と連通した油タンクと、を備えた減速機ユニットであって、
前記油タンクは、前記減速機の所定側面と対向する対向側面と、前記対向側面に対向し外側に位置する外側側面と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面は、前記所定側面に対して離れる方向に凸曲面または平坦面とされることを特徴とする減速機ユニット。 - 前記対向側面は平坦面で、前記外側側面は前記所定側面に対して離れる方向に凸曲面とされることを特徴とする請求項7に記載の減速機ユニット。
- 前記油タンクは、前記対向側面および前記外側側面を有するタンク本体と、蓋と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面には前記蓋を取り付ける取付座であって、前記所定側面に近づく方向に突出する突出取付座が設けられることを特徴とする請求項7または8に記載の減速機ユニット。 - 前記タンク本体は、前記蓋側から遠ざかるに従って断面積が小さくなることを特徴とする請求項9に記載の減速機ユニット。
- 減速機を有する減速機ユニットの前記減速機の潤滑油封入空間と連通する油タンクであって、
本油タンクは、前記減速機の所定側面と対向する対向側面と、前記対向側面に対向し外側に位置する外側側面と、を有し、
前記対向側面および前記外側側面は、前記所定側面に対して離れる方向に凸曲面または平坦面とされることを特徴とする減速機ユニットの油タンク。
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