JPWO2020170539A1 - 光コネクタ用清掃具 - Google Patents

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Abstract

清掃具本体(3)と、送り側ボビン(13)と、清掃ヘッド(清掃部)と、巻取側ボビン(14)と、清掃時に移動する移動体(5)と、移動体(5)と連動して清掃ヘッドに使用前の清掃媒体(6)を送る送り機構(2)と、巻取側ボビン(14)を駆動する巻取機構(21)とを備える。送り機構(2)は、清掃媒体が折り返される1箇所の折り返し部を巻取側ボビン(14)から離間する方向に移動させる。巻取機構(21)は、巻取側ボビン(14)の回転体(25)と係合する駆動片(28)を有する。駆動片(2)は、回転体(25)の係合突起(26)を押す荷重が予め定めた過重に達することにより回転体(25)に対してスリップする。予め定めた過重とは、送り機構(2)が引き出した清掃媒体(6)を巻き取る際の過重より高い過重であって、送り側ボビン(13)から清掃媒体(6)が引き出されるように巻取側ボビン(14)が回る際の過重より低い荷重である。
簡単な構造で清掃媒体を一定の長さで巻取ることが可能で、清掃媒体を一定の長さで引き出す際の抵抗が小さくなる光コネクタ用清掃具を提供できる。

Description

本発明は、清掃操作により引き出された清掃媒体のみを巻取る巻取機構を備えた光コネクタ用清掃具に関する。
光コネクタの接続端面を清掃する従来の光コネクタ用清掃具としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に開示された光コネクタ用清掃具は、光コネクタの接続端面に押し付けられた清掃媒体がこの接続端面に対して移動することによって清掃を行うものである。この種の光コネクタ用清掃具は、作業者が把持する清掃具本体と、この清掃具本体から突出する突出部を有する移動体とを備えている。移動体は、清掃具本体に対して、突出部が突出する方向に平行移動可能である。
清掃具本体の中には、ロール状に巻かれた未使用の清掃媒体を保持する送り側ボビンと、使用済みの清掃媒体を巻取る巻取側ボビンと、巻取側ボビンを巻き取り方向に回転させる巻取機構などが設けられている。清掃媒体は、送り側ボビンから突出部の先端を通って巻取側ボビンに至る媒体経路に通されている。突出部の先端で露出した清掃媒体が光コネクタを清掃する。
巻取機構は、突出部が清掃具本体内に入るように移動体が清掃具本体に対して移動するときの直線運動を回転運動に変換し、巻取側ボビンを巻き取り方向に回して巻き取りを行う、いわゆる「一定角送り」の構成が採られている。巻取機構を使用して清掃媒体を巻き取るためには、先ず、突出部の先端が光コネクタ側に押し付けられている状態で、作業者が清掃具本体を光コネクタ側に向けて押す。この操作により、突出部が清掃具本体内に入るように移動体が清掃具本体に対して移動する。このように移動体が移動することによって、清掃媒体が巻取側ボビンの回転角に相当する長さだけ巻き取られ、未使用の清掃媒体が突出部の先端に送られる。
特許第4579330号公報 特許第5439557号公報
上述した「一定角送り」の巻取機構では、清掃回数が増えるに伴って清掃媒体が巻取側ボビンに巻き取られる量が増大し、巻取側ボビンの巻取径が大きくなる。このため、清掃具の使い始めと使い終わりで、清掃媒体の使用量(巻取量)が異なってしまうという課題があった。具体的に説明すると、一回の清掃で巻取側ボビンがθ°だけ回転する場合、巻取径をrとすれば、巻き取られる清掃媒体の長さはrθとなる。清掃回数が増えるにつれてこの巻取径rが大きくなるため、巻取られる清掃媒体の長さも長くなる。
しかし、清掃に必要な清掃媒体の長さは、清掃回数に依存することはなく、同じような汚れの清掃が目的であれば、ほぼ一定の長さとなる。従来の一定角送りの光コネクタ用清掃具の場合、清掃回数が増えるにつれて長くなった清掃媒体の長さは過剰であり、また、清掃回数を必要以上に制限する要因でもあった。この点から、清掃媒体の送り機構は、「一定角送り」より、清掃媒体を一定の長さだけ送って巻き取る「一定長送り」の方が理想的と言える。
従来の「一定長送り」の送り機構は、例えば特許文献2に記載されている。この特許文献2に開示されている送り機構は、清掃具本体に対して移動する移動体に設けられた移動側引掛部と、この移動側引掛部と隣接するように清掃具本体に設けられた固定側引掛部とを備えている。突出部の先端側から清掃具本体側に延びた清掃媒体が移動側引掛部に巻き掛けられ、さらに、固定側引掛部に巻き掛けられてから巻取側ボビンに巻き付けられている。この送り機構によれば、清掃時に清掃具本体が移動体に対して移動することによって、移動側引掛部と固定側引掛部との間隔が拡がる。そして、両引掛部が離間した距離に相当する長さの清掃媒体が送り側ボビンから引き出される。すなわち、両引掛部の離間距離が一定であることを利用して一定送り機構が実現されている。
また、この送り機構においては、両引掛部の離間した距離に相当する長さだけ清掃媒体が巻取側ボビンに巻き取られた状態で巻取側ボビンが更に巻き取り方向に回転することを阻止するために、スリップ機構を備えている。このスリップ機構は、巻取側ボビンを駆動する歯車に設けられた摩擦板と、巻取側ボビンに設けられた摩擦面とによって構成されている。摩擦板は、自らの弾性で摩擦面に押し付けられており、摩擦抵抗を越える力(巻取側ボビンを更に回そうとする力)が加えられたときに摩擦面に対して滑る。
この特許文献2に開示された一定長送りの送り機構は、一定長の送りを実現しているものの、専用のスリップ機構が必要であるために構造が複雑になり、部品数が多くなるという問題があった。また、この送り機構は、清掃媒体の折り返しが移動側引掛部と固定側引掛部とで2回あるために、清掃媒体を引き出す際の抵抗が大きくなるという問題もある。
本発明の目的は、部品数が少ない簡単な構造で清掃媒体を一定の長さで巻取ることが可能で、しかも、清掃媒体を一定の長さで引き出す際の抵抗が小さくなる光コネクタ用清掃具を提供することである。
この目的を達成するために本発明に係る光コネクタ用清掃具は、把持部を有する清掃具本体と、ロール状に巻かれた使用前の清掃媒体を保持しかつ前記清掃具本体に回転可能に設けられた送り側ボビンと、前記送り側ボビンから引き出された清掃媒体が露出する清掃部と、前記清掃部を通過した使用済みの清掃媒体が巻き付けられ、前記清掃具本体に清掃媒体が巻取られる巻取方向にのみ回転可能に設けられた巻取側ボビンと、清掃操作と連動して前記清掃具本体に対して往復移動する移動体と、前記移動体と連動するように構成され、使用済みの清掃媒体を引いて前記清掃部に使用前の清掃媒体を送る送り機構と、前記移動体と連動するように構成され、前記巻取側ボビンを巻取り方向に駆動する巻取機構とを備え、前記送り機構は、前記清掃部と前記巻取側ボビンとの間で清掃媒体が折り返される1箇所の折り返し部を含み、前記折り返し部を前記巻取側ボビンから離間する方向に移動させるように構成され、前記巻取機構は、多数の係合突起が設けられた外周面を有し、前記巻取側ボビンと一体に回転する回転体と、前記回転体の接線方向に延びるとともに前記係合突起に係合するように形成され、前記移動体に弾性支持された駆動片とを有し、前記駆動片は、前記移動体の移動に伴って前記係合突起を押し、前記係合突起を押す荷重が予め定めた荷重に達することにより前記回転体に対してスリップするように構成され、前記予め定めた荷重とは、前記送り機構によって引き出された清掃媒体を前記巻取側ボビンが巻き取る際の荷重より高い荷重であって、前記送り側ボビンから清掃媒体が引き出されるように前記巻取側ボビンが巻取り方向に回る際の荷重より低い荷重であってもよい。
本発明に係る光コネクタ用清掃具においては、巻取側ボビンが清掃媒体を過度に巻取ることを防ぐにあたって、特許文献2に記載されているような摩擦部材は不要で、巻取側ボビンを駆動するために必要な部品のみによって行うことができる。
また、清掃媒体の折り返し点は1箇所だけなので、清掃媒体の引き出しを軽い力で行うことができる。
したがって、本発明によれば、部品数が少ない簡単な構造で清掃媒体を一定の長さで巻取ることが可能で、しかも、清掃媒体を一定の長さで引き出す際の抵抗が小さくなる光コネクタ用清掃具を提供することができる。
図1は、本発明に係る光コネクタ用清掃具の送り機構の構成を示す模式図である。 図2Aは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の送り機構の構成を示す模式図である。 図2Bは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の送り機構の構成を示す模式図である。 図3Aは、清掃媒体の送り量を示す模式図である。 図3Bは、清掃媒体の送り量を示す模式図である。 図4Aは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の巻取機構の構成を示す模式図である。 図4Bは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の巻取機構の構成を示す模式図である。 図4Cは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の巻取機構の構成を示す模式図である。 図4Dは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の巻取機構の構成を示す模式図である。 図5は、可動棒の位置を説明するための模式図である。 図6は、可動棒の位置を説明するための模式図である。 図7Aは、可動棒の位置を説明するための模式図である。 図7Bは、引き出された清掃媒体の長さの変化を示すグラフである。 図8Aは、可動棒の位置を説明するための模式図である。 図8Bは、引き出された清掃媒体の長さの変化を示すグラフである。 図9Aは、巻き取られた清掃媒体の半径に係る経路を説明するための模式図である。 図9Bは、引き出された清掃媒体の長さの変化を示すグラフである。 図10Aは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の断面図である。 図10Bは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の断面図である。 図11Aは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の断面図である。 図11Bは、本発明に係る光コネクタ用清掃具の断面図である。 図12は、送り側負荷構造を示す斜視図である。 図13Aは、巻取側負荷構造を示す斜視図である。 図13Bは、巻取側負荷構造を示す斜視図である。 図13Cは、巻取側負荷構造を示す斜視図である。 図13Dは、巻取側負荷構造を示す斜視図である。 図14は、移動体と巻取側ボビンの側面図である。 図15は、図14におけるXV−XV線断面図である。 図16は、移動体の側面図である。 図17は、移動体の斜視図である。
以下、本発明に係る光コネクタ用清掃具の一実施の形態を図1〜図17によって詳細に説明する。
<本発明の基本的な構成の説明>
清掃媒体を一定の長さだけ送る一定長送りを実現するためには、一定長で清掃媒体を引き出す送り機構と、引き出した清掃媒体だけを巻き取る巻取機構が必要である。本発明では、前者の一定長で清掃媒体を引き出す送り機構については、前述の通り1回の折り返しで済む機構とし、軽い力で清掃を可能とした。清掃媒体を引き出す際の長さは、光コネクタの予め規定した清掃に必要な長さ以上となるように設定した。
また、後者の引き出した清掃媒体だけを巻き取る巻取機構についても、前述の通り巻取側ボビンを回転させる機構そのものを「スリップする」構造とすることで、新たな部品を付加することなく、簡単な構造で一定送り機構を実現した。
これらの一定長で清掃媒体を引き出す送り機構と、引き出した清掃媒体だけを巻き取る機構について、図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る光コネクタ用清掃具1の送り機構2の構成を示す模式図である。送り機構2は、清掃具本体3から突き出す突出部4と、この突出部4の後端に結合された移動体5とを用いて構成されている。この送り機構2は、糸や紐などの線状の清掃媒体6を一定の長さだけ送るものである。
清掃具本体3は、作業者(図示せず)が把持する箱状の把持部7と、図示してはいないが、後述する各部品を取付けるための取付座や支持構造などを有している。以下において、光コネクタ用清掃具1の各部を説明するにあたって方向を示す場合は、突出部4が清掃具本体3から突出する方向(図1においては左方向)を前方とし、この方向とは反対の方向を後方として行う。
移動体5は、突出部4が清掃具本体3から突出する方向と平行な方向(前後方向)に往復移動できるように清掃具本体3に支持されている。また、移動体5は、図示していないばね部材によって突出部4が清掃具本体3から突出する方向に(前方に)向けて付勢されている。
突出部4の先端部分は筒状に形成されている。この突出部4の先端部分には、光コネクタ11に押し当てる清掃ヘッド12が設けられている。この実施の形態においては、清掃ヘッド12が本発明でいう「清掃部」に相当する。清掃ヘッド12は、先端面に清掃媒体6が通り、光コネクタ11に押し当てられた状態で光コネクタ11の被清掃面である接続端面11aに清掃媒体6が当たるように構成されている。清掃ヘッド12は、突出部4の中に前後方向へ移動自在に組み込まれており、図示していないヘッド用ばねによって前方に向けて付勢されている。
清掃具本体3には、清掃媒体6を供給する送り側ボビン13と、清掃媒体6を巻き取る巻取側ボビン14とが内蔵されている。送り側ボビン13と巻取側ボビン14は、それぞれ軸線が移動体5の移動方向とは直交する状態で清掃具本体3に回転可能に支持されている。送り側ボビン13は、ロール状に巻かれた清掃媒体6を保持している。この実施の形態では、巻取側ボビン14は送り側ボビン13と突出部4との間に位置付けられているが、本発明において送り側ボビン13と巻取側ボビン14の相対位置は本質的なものではなく、前後方向において反対になる位置でもよいし、横に並ぶ位置でも構わない。また、巻取側ボビン14は、図示していない一方向ラッチによって巻取方向のみに回転するように構成されている。巻取方向は、図1においては、矢印で示すように時計方向である。清掃媒体6は、移動体5の移動方向および巻取側ボビン14の軸線方向と直交する方向の一方側(図1においては下側)から巻取側ボビン14に巻き付けられている。
送り側ボビン13は、機構的に回転方向を制限する必要はないが、送り側ボビン13が慣性で過度に送り方向に回って清掃媒体6が不必要に送り出されることがないように構成されている。
移動体5には、巻取側ボビン14を巻取方向に回転させるための巻取機構の一部を構成するギヤ15も設けられている。巻取機構の説明は後述する。また、移動体5は、巻取側ボビン14の中心より突出部4とは反対側で清掃媒体6に接触する可動棒16を含み、上述した突出部4と結合されている。この実施の形態においては、可動棒16が請求項2記載の発明でいう「転回子」に相当する。
清掃媒体6は、送り側ボビン13を起点に、突出部4を経過し、清掃ヘッド12の先端面を通って再び突出部4を経過して清掃具本体3内に戻り、清掃具本体3内に固定された固定棒17に掛けられた後に移動体5の可動棒16で折り返されて巻取側ボビン14に巻き取られる。清掃ヘッド12と巻取側ボビン14との間の清掃媒体6の移動経路において、清掃媒体6が折り返される折り返し部18は、可動棒16で折り返される1箇所のみである。送り機構2は、この折り返し部18が巻取側ボビン14から離間する方向に移動するように構成されている。なお、可動棒16や固定棒17は、清掃媒体6の移動径路を決める機能を有していれば、必ずしも棒状である必要はなく、例えば板の端辺を用いて構成することもできる。更に、ここでは移動体5の移動前後で清掃ヘッド12の先端面から可動棒16の経路の形状が変わらないように固定棒17を清掃具本体3内に固定した例を示したが、本質的には移動体5の移動前後で清掃ヘッド12の先端面から可動棒16の経路の経路長が変わらないようすればよく、必ずしも清掃具本体3側に固定されている必要はなく、例えば移動体5側に固定されていてもよい。
この光コネクタ用清掃具1を用いて光コネクタ11の接続端面11aを清掃するためには、例えば、光コネクタ11を図1に示すようにアダプタ19などの保持部材に保持させた状態で実施する。清掃は、清掃ヘッド12の先端面を光コネクタ11の接続端面11aに押し付け、突出部4の先端をアダプタ19の受圧部19aに押し付けて行う。突出部4がアダプタ19に押し付けられることにより、突出部4が相対的に清掃具本体3に対して押し込まれる方向に移動する。これに連動して移動体5上のギヤ15および可動棒16も同じ方向に移動する。このとき、清掃媒体6が可動棒16に引かれるため、光コネクタ11の接続端面11aに未使用の清掃媒体6が接触しながら移動するようになって光コネクタ11の接続端面11aの塵埃が清掃媒体6によって拭き取られる。
<送り機構により清掃媒体6が引かれる長さの説明>
この清掃媒体6が引かれる長さを、図2Aおよび図2Bを使って説明する。図2Aは固定棒17が本体3側に固定されている場合の、清掃動作が行われていない通常状態と、清掃動作が行われて突出部4が清掃具本体3内に押し込まれた状態とを重ね書きしたものである。二点鎖線が通常状態の清掃媒体6を示し、実線が押し込み状態の清掃媒体6を示している。この図2Aから分かるように、通常状態と押し込み状態の違いは先端部と可動棒16辺りに現れ、他は同じになる。また、図2Bは固定棒17が移動体5側に固定されている場合の、清掃動作が行われていない通常状態と、清掃動作が行われて突出部4が清掃具本体3内に押し込まれた状態とを重ね書きしたものである。図2Aと異なり図2Bでは状態の違いにより経路の形状が異なっているが、清掃ヘッド12の先端面から可動棒16の経路長さ自体は変わりないことが分かる。そのため図2Bにおいても、通常状態と押し込み状態の違いは先端部と可動棒16辺りに現れ、他は経路の長さについて同じになる。先端部での違いは、清掃ヘッド12の後退により、通常状態の清掃媒体6の方が、清掃ヘッド12の後退量Aの2倍分だけ長くなることである。
可動棒16辺りの違いは、押し込んだ状態のほうが、移動体5の後退量Bに依存した量で、清掃媒体6が長くなることである。この量は、おおよそ移動体5の後退量の2倍に近いが、厳密には、移動体5の後退量に巻取側ボビン14との距離差を加えた値となる。この巻取側ボビン14との距離差とは、巻取側ボビン14と可動棒16との間の距離を離間距離とした場合、通常状態と押し込み状態とにおける離間距離の差である。ここで、この離間距離について、図2A、図2Bの一部分を切り出した図3Aと図3Bとを用いて詳細に説明する。
清掃媒体6が引き込まれる長さは、図3Aにおける巻取側ボビン14と可動棒16との離間距離Cと、図3Bにおける巻取側ボビン14と可動棒16との離間距離Dとの差になる。この差は巻取側ボビン14に清掃媒体6が巻き取られて巻取り半径が増えることにより多少変化するが、その変化量は一定角送りによる従来の方法と比べて非常に小さく、実用上、一定長送りとなっている。
清掃ヘッド12の先端面に露出している清掃媒体6を更新(清掃媒体6を送ることで新しい部分とすること)するために必要な条件は、
(清掃ヘッド12の後退量A) < (移動体5の後退量B)+(離間距離の差D−C)…(1)
である。後述するが、この離間距離の差は可動棒16の位置に大きく依存する。本発明に係る光コネクタ用清掃具1は、上述した式(1)が成り立つように、可動棒16の位置が定められている。
<巻取機構の説明>
次に、引き出した清掃媒体6だけを巻き取る巻取機構21について、図4A〜図4Dを用いて詳細に説明する。
図4A〜図4Dは本発明の引き出した清掃媒体6だけを巻き取る巻取機構21の構成を示す模式図である。図4A〜図4Dにおいては、図1から説明に必要のない先端部辺りを除き、この巻取機構21に必要な構成部品を追加したり、構成をより詳細に描き加えて示している。
図4Aは、通常状態を示している。この例では突出部4に圧縮コイルばねなどの弾性体22が組み込まれており、突出部4が清掃具本体3内に押し込まれた後に初期の位置に復元する構成が採られている。この弾性体22は、突出部4の他に、突出部4と連動する他の部位、例えば移動体5等に組み込むことができる。
送り側ボビン13には、清掃媒体6に張力を発生させるために、後述する送り側負荷構造23によってこの送り側ボビン13の回転に適度な負荷が付与されている。すなわち、送り側ボビン13は、ある程度の負荷をかけなければ清掃媒体6を送り出さないようになっている。送り側負荷構造23の具体的な構造については後述する。
また、清掃媒体6に張力を発生させるためには、清掃ヘッド12を通過した清掃後の清掃媒体6が移動体5に達する以前に通る部位に巻取側負荷構造24を設けてもよい。この巻取側負荷構造24の具体的な構造についても後述する。
巻取側ボビン14には回転体25が一体に回転するように設けられている。回転体25は、多数の係合突起26が設けられた外周面を有している。この実施の形態による回転体25は歯車によって構成されている。
移動体5は、支持ばね27を介して接続された駆動片28を有している。駆動片28は、回転体25の接線方向に所定の長さで延びる板状に形成されており、支持ばね27によって移動体5に弾性支持されている。この駆動片28には、回転体25の係合突起26と噛み合う多数の係合突起29が設けられている。この実施の形態に示す駆動片28は、多数の係合突起29からなるギヤ15を有するラックによって構成されている。
支持ばね27は、図示するように移動体5に一体成型により形成された板ばね状のばねでも良いし、移動体5とは別体に形成されたばね部材と組み合わせて構成することもできる。
図4Bは押し込み状態を示している。突出部4が押し込まれることで弾性体22は圧縮される。また、巻取側ボビン14は清掃媒体6が引き出される方向には回転できない構造になっているので、このときに駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26に対して滑り、支持ばね27が弾性変形して駆動片28が回転体25から外れる(歯飛びを起こす)。このため、巻取側ボビン14が巻取方向とは逆方向に回転することなく移動体5が押し込まれた状態を実現する。この行程で使用済みの清掃媒体6が可動棒16によって引かれ、清掃ヘッド12の先端面に使用前の清掃媒体6が送られる。
図4Cは、駆動片28を削除した仮の状態で移動体5が図4Bに示す位置から弾性体22の復元力で通常状態の位置に復帰したときの清掃媒体6の状態を示している。この場合、清掃媒体6が可動棒16と巻取側ボビン14との間で弛む。この弛みは、移動体5を押し込んだことで送り側ボビン13から引き出された清掃媒体6である。この清掃媒体6は巻き取られる必要がある。
図4Dは、弾性体22の復元力で移動体5が通常状態の位置に戻る途中を示している。移動体5が戻る過程の初期の段階においては、駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26と噛み合った状態で移動するために、回転体25と巻取側ボビン14とが巻取方向に回転し、引き出されていた清掃媒体6が巻取側ボビン14に巻き取られる。この清掃媒体6は、移動体5が戻る過程ではほとんど張力がかかっていないので、軽い力で巻き取ることができる。
清掃媒体6が巻取側ボビン14に巻き取られた状態で巻取側ボビン14が駆動片28によって巻取方向に更に付勢されると、清掃媒体6が巻取側ボビン14によって引かれるようになる。このとき、もともと清掃媒体6の経路に存在する負荷に加え、必要に応じて追加した送り側負荷構造23や巻取側負荷構造24が存在するために、可動棒16で引き出された清掃媒体6を巻き取る時と比べて清掃媒体6に大きな張力Fが発生し、その結果、巻取側ボビン14を回転させるための力も増大する。
この巻取機構21は、清掃媒体6に張力Fが作用している状態で巻取側ボビン14を巻取方向に回すために必要な力が、駆動片28で歯飛びが起きるのに十分な力となるように構成されている。言い換えれば、駆動片28は、移動体5の前方への移動に伴って回転体25の係合突起26を押し、この係合突起26を押す荷重が予め定めた荷重に達することにより回転体25に対してスリップするように構成されている。ここでいう予め定めた荷重とは、可動棒16で引き出された清掃媒体6を巻取側ボビン14が巻き取る際の荷重より高い荷重であって、送り側ボビン13から清掃媒体6が引き出されるように巻取側ボビン14が巻取り方向に回る際の荷重より低い荷重である。
このため、可動棒16で引き出された清掃媒体6が巻取側ボビン14に巻き取られた後に巻取側ボビン14が巻取り方向に更に付勢されるような場合は、駆動片28で歯飛びが起きる。すなわち、駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26に対して滑ることにより支持ばね27が弾性変形し、駆動片28が回転体25から離間する方向に変位する。そして、駆動片28が回転体25に対して“スリップ”(実際は歯飛び)するようになる。このため、この実施の形態によれば、引き出された清掃媒体6のみを巻取る巻取機構21を実現することができる。
<可動棒16の位置の説明>
ここで、巻取側ボビン14に対する可動棒16の位置を図5、図6、図7A、図7B、図8A、図8B、図9A、図9Bを用いて説明する。
図5は、送り機構2の効果を解析するためのモデルを示した模式図である。図5に図示されている二つの円31,32のうち、大きな円31(以下、単に大円31という)が巻取側ボビン14に巻き取られた清掃媒体6を表し、小さな円32(以下、単に小円32という)が可動棒16を表している。ここでは、解析を容易にするために、大円31の中心を原点とする座標を用いて可動棒16の位置を説明する。突出部4が清掃具本体3内に押し込まれる方向を+X方向としている。
図5においては、清掃媒体6の一部を太線によって示す。清掃媒体6の移動経路は、上述したように突出部4の先端部分および可動棒16の周辺以外は変形しない。しかも、突出部4の先端部分と可動棒16との間の清掃媒体6の移動経路は、平行移動するものの、形状に変化はない。形状が変化するのは、図5に示す、大円31から小円32に向かう曲線A−P−R−Bである。ここで点Aは、大円31の、押し込み方向の上流端となる点を表す。点Bは、小円32の、押し込み方向の下流端となる点を表す。また、点Pと点Rは、それぞれの円上の接点を表す。
小円32の中心座標をC(x,y)および、大円31の半径すなわち巻取側ボビン14に巻き取られた清掃媒体6の半径をr0 とし、小円32の半径すなわち可動棒16の半径をrsとすると、PとRの座標が算出できるので、この曲線A−P−R−Bの長さも計算できる。
突出部4を押し込むことで引き出された清掃媒体6の長さは、上述した座標系を用いて図6に示すようになる。
小円32の中心座標Cが(x+Δx,y)の時の曲線A−Pe−Re−Beの長さLe (実線)から、小円32の中心座標が(x,y)の時の曲線A−Ps−Rs−Bsの長さLs(二点鎖線)を引いた値(Le−Ls)が引き出された清掃媒体6の長さである。
本発明の一定長送りの送り機構2について、シミュレーションモデルを用いて引き出された清掃媒体6の長さを調べた結果を図7A、図7B、図8A、図8B、図9A、図9Bを用いて説明する。このモデルにおいては、巻き取られた清掃媒体6の半径r0を2.5〜6mm (巻取により半径も変わるため幅を持たせた)とし、可動棒16の半径rsを1mmとした。
<可動棒16のX方向の位置の説明>
図7A、図7Bは、このシミュレーションモデルを使って、x方向について可動棒16の位置と引き出された清掃媒体6の長さの関係を求めた結果である。図7Aに示すシミュレーションモデルにおいて、可動棒16のy方向の位置は、巻取側ボビン14の半径を7mmとし、小円32をx方向に動かしても重ならない範囲で一番近いy=8mmに設定した。また、巻き取られた清掃媒体6の半径r0を2.5mmとし、可動棒16の移動量=突出部4の押し込み長さを10mmとした。
図7Bは、横軸に可動棒16のx座標位置、縦軸に引き出された清掃媒体6の長さをとった計算結果のグラフである。このグラフに示すように、引き出された清掃媒体6の長さは可動棒16のx方向の位置に依存することがわかる。この長さは、清掃に必要な長さ以上であることが求められるので、例えば清掃に最低8mmの清掃媒体6を使用する場合は、グラフから可動棒16のx座標はx=0より大きくする必要があることが分かる。すなわち、可動棒16は、巻取側ボビン14の中心より突出部4とは反対側で清掃媒体6に接触することが必要である。
<可動棒16のY方向の位置の説明>
図8A、図8Bは、上述したシミュレーションモデルを使って、y方向について可動棒16の位置と引き出された清掃媒体6の長さの関係を求めた結果である。図8Aに示すシミュレーションモデルにおいて、可動棒16のx方向の位置は、巻取側ボビン14の半径を7mmとし、小円32をy方向に動かしても重ならない範囲で一番近いx=8mmに設定した。その他の設定は図7(A)に示すシミュレーションモデルと同一である。
図8Bは、横軸に可動棒16のy座標位置、縦軸に引き出された清掃媒体6の長さをとった計算結果を示すグラフである。このグラフに示すように、引き出された清掃媒体6の長さは可動棒16のy方向の位置に依存することが分かる。しかし、引き出した長さ(約10mm)と比べ、y方向の位置に依存する長さの変化量は1mmに満たない。
突出部4を押し込んだ長さ(10mm)と清掃媒体6が引き出される長さが一致するのは、可動棒16がy=−3.5mmの位置である。
この時、両円31,32を結ぶ接線は水平になる。この状態を頂点に、yを増やしても減らしても清掃媒体6の引き出された長さは減少する。この結果から、可動棒16のy座標を、変化する清掃媒体6の巻取り半径r0=2.5〜6mm の中心値で接線が平行になるように取れば、清掃媒体6の巻取半径が変化した時の清掃媒体6の引き出し量の変化が最も小さくなることが推測される。すなわち、可動棒16の大きさ(径)を考慮して、可動棒16のy座標を−{(2.5+6)/2+1}=−5.25mmに設定したときに、清掃媒体6の巻取半径の変化に対して清掃媒体6の引き出し量の変化が最も小さくなる一定長送りを実現できる。
このため、可動棒16は、巻取側ボビン14の中心より、移動体5の移動方向(図8Aにおいては左右方向)および巻取側ボビン14の軸線方向(図8Aの紙面と直交する方向)と直交する方向の一方側(図8Aにおいては下側)であって、この方向に関して巻取側ボビン14と可動棒16との接線が水平となる可動棒16の位置を限界位置とし、巻取側ボビン14の中心位置と限界位置との間に配置されていることが望ましい。
次に、清掃媒体6の巻取半径が2.5〜6mmの範囲で変化したときの清掃媒体6の巻取半径と清掃媒体6の引き出された長さとの関係を図9A、図9Bを用いて説明する。図9Aは、可動棒16のy座標をy=−5.25mmとし、かつ、清掃媒体6の巻取半径を2.5〜6mmの範囲で変化させた時のシミュレーションモデルを示す模式図である。図9Bは、清掃媒体6の巻取半径と清掃媒体6の引き出された長さの関係を示すグラフである。このグラフに示すように、清掃媒体6の巻取半径が変化しても清掃媒体6の引き出し長さの変化は約0.1mmであることが分かる。最大10mmの清掃媒体6の引き出し長さに対して0.1mmの変化であることから、1%程度しか引き出し長さが変化しないことが分かる。従来の一定角送りであると、巻取半径に比例して清掃媒体6が引き出されるので、清掃媒体6の巻取半径が2.5mmから6mmと倍以上大きくなると、清掃媒体6の引き出し長さも倍以上大きくなってしまう。これと比較すれば、本発明の送り機構2は、桁違いに引き出し長さの変化量が小さいことから、実用的には十分な一定長送りであると言える。
<具体的な実施の形態の説明>
図10および図11に本発明による一定長で清掃媒体6を引き出す送り機構2と、引き出した清掃媒体6だけを巻き取る巻取機構21とを組み込んだ光コネクタ用清掃具1の一例を示す。図10および図11において、図1〜図9A、図9Bによって説明した部材と同等の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図10は通常状態の断面図であり、図10Aは固定棒17を本体3側に設けた構造を、図10Bは固定棒17を移動体5側に設けた構造を示している。図11は、清掃を行うためにアダプタ19に突出部4を押し込んだ状態を示す断面図である。図10に対応して、図11Aは固定棒17を本体3側に設けた場合の状態を、図11Bは固定棒17を移動体5側に設けた場合の状態を示している。図10A、図10Bおよび図11A、図11Bに示す光コネクタ用清掃具1の突出部4は、清掃ヘッド12をアダプタ19(図11A、図11B参照)のスリーブ19bに導くためのガイド41と、このガイド41を支持するためのガイドホルダ42とを備えている。
ガイド41とガイドホルダ42はそれぞれ筒状に形成されている。ガイド41は、ガイドホルダ42に前後方向に移動自在に支持されており、突出部4との間に設けられたガイド用ばね43によって前方に付勢されている。このガイド41の中に清掃ヘッド12が収容されている。清掃ヘッド12は、突出部4に前後方向に移動自在に支持され、ヘッド用ばね44によって前方に付勢されている。
ガイドホルダ42は、突出部4に一体に移動するように固定されており、清掃具本体3の筒状部3aに前後方向に移動自在に支持されている。
この実施の形態による清掃具本体3は、送り側ボビン13および巻取側ボビン14の軸線方向に分割可能に形成されている。このように分割形成された清掃具本体3の一方の半部51(図13参照)には送り側および巻取側負荷構造23,24の一部が設けられ、他方の半部52には巻取側負荷構造24の残部が設けられている。
送り側負荷構造23は、図12に示すように構成されている。送り側ボビン13の軸線方向の一端(図12においては上面)には、送り側ボビン13の周方向に並ぶ多数の放射状溝53が形成されている。これらの放射状溝53に係合する幅の複数の爪54が弾性を有する片持ち梁55を介して清掃具本体3の一方の半部51に支持されている。片持ち梁55は、爪54が放射状溝53に適切な押圧力で係合するように構成されており、送り側ボビン13が回転したときに爪54が放射状溝53どうしの間を乗り越えるように弾性変形する。このため、送り側ボビン13を回転するためには、片持ち梁55が弾性変形するようなトルクが必要になる。
この送り側負荷構造23は、本発明の引き出した清掃媒体6のみを巻き取る巻取機構21に必要なだけでなく、急激に操作された時に勢いで必要以上に清掃媒体6が送り側ボビン13から供給されないようにするブレーキとしても機能している。
巻取側負荷構造24は、図13A〜図13Dに示すように構成されている。巻取側負荷構造24は、上述した送り側負荷構造23とは配置される場所が異なり、清掃ヘッド12を通過した使用済みの清掃媒体6の移動径路上に設けられている。突出部4を清掃具本体3内に押し込んだ後にヘッド用ばね44やガイド用ばね43の復元力を上回る負荷を送り側負荷構造23で送り側ボビン13に与えてしまうと、清掃ヘッド12が通常時の位置に戻ることができなくなるという不都合が生じる。そのため、送り側負荷構造23の負荷は、あまり大きくすることができない。本発明の巻取機構21が巻取りを実施するために必要な負荷を送り側負荷構造23のみでは十分に得られない場合、巻取側負荷構造24を追加して負荷を大きくすることができる。
この実施の形態による巻取側負荷構造24は、図13Aに示すように、清掃具本体3の一方の半部51に立てて設けられた複数の互いに平行な第1の板状フィン61と、清掃具本体3の他方の半部52に立てて設けられた複数の互いに平行な第2の板状フィン62とによって構成されている。これらの第1および第2の板状フィン61,62は、図13Dに示すように、清掃具本体3の一方の半部51に他方の半部52を組み合わせた状態で、先端部どうしが厚み方向(図13Dにおいては左右方向)に所定の間隔をおいて並ぶように構成されている。
清掃媒体6を巻取側負荷構造24に通すためには、先ず、図13A、図13Bに示すように、第1の板状フィン61と第2の板状フィン62との間に清掃媒体6を通す。そして、図13C、図13Dに示すように、一方の半部51と他方の半部52とを互いに組み合わせ、第1の板状フィン61と第2の板状フィン62とによって清掃媒体6を挟む。清掃具本体3を組立てた後は、第1の板状フィン61と第2の板状フィン62とに挟まれる清掃媒体6の移動経路は図13Dに示すように波線状の経路になる。このため、巻取側負荷構造24が設けられていない場合よりも清掃媒体6を引くときの負荷が大きくなる。この巻取側負荷構造24は、波線状の移動経路が組立時に自動的に発生するので、組立が容易である。
この巻取側負荷構造24において、清掃媒体6に加えられる負荷は、第1および第2の板状フィン61,62の重なり具合、清掃媒体6と第1および第2の板状フィン61,62とが互いに接触する状態、第1および第2の板状フィン61,62の数などで変化する。このため、これらのパラメータの適切な値を事前の実験等で調べるなどして、適切に与えることで本発明の実施に必要な負荷が得られる。
図10A、図10Bおよび図11A、図11Bに示す光コネクタ用清掃具1の送り機構2は、前端に清掃ヘッド12が接続された棒状の突出部4と、この突出部4の後端部に着脱可能に取付けられた移動体5とによって構成されている。
移動体5は、小型の光コネクタ用清掃具1を実現するために、清掃具本体3の内面が実質的に移動時のガイド面となるように清掃具本体3の中に移動自在に嵌合する形状に形成され、省スペース化が図られている。詳述すると、移動体5は、前後方向および巻取側ボビン14の軸線方向とは直交する方向(図10A、図10Bにおいては上下方向)に延びる板状に形成された連結部71と、この連結部71の一端(図10A、図10Bにおいては下端)から後方に延びる下端ガイド部72と、連結部71の他端(図10A、図10Bにおいては上端)から後方に延びる上端ガイド部73などを備えている。
連結部71と、下端ガイド部72と、上端ガイド部73とは、巻取側ボビン14の軸線方向の一端側において前後方向に延びる板状部74によって互いに接続されている。
これらの連結部71と、下端ガイド部72および上端ガイド部73とは、プラスチック材料によって一体成型により一体に形成されている。連結部71は、棒状の突出部4を取り付けるための切り欠き71a(図17参照)を有している。
下端ガイド部72と上端ガイド部73とには、図15および図16に示すように、清掃具本体3との間で清掃媒体6を通すことができるように凹部75,76が形成されている。
下端ガイド部72は、図14および図16に示すように、上端ガイド部73より前後方向に長く形成されている。下端ガイド部72の後端部には可動棒16が設けられているとともに、支持ばね27の一部が設けられている。可動棒16は、巻取側ボビン14の軸線方向において、下端ガイド部72の一端から他端まで延びる円柱状(図17参照)に形成されている。
この実施の形態による支持ばね27は、駆動片28を前後方向の両側から支持する構成が採られている。詳述すると、この支持ばね27は、板状部74の後端と駆動片28の前端との間に設けられた前側板ばね27aと、駆動片28の後端と下端ガイド部72の後端部との間に設けられた後側板ばね27bとによって構成されている。
前側板ばね27aは、前方に向かうにしたがって次第に上端ガイド部73側に向かうように湾曲している。後側板ばね27bは、駆動片28の後端と下端ガイド部72の後端部とを結ぶ円弧状に形成されている。この円弧は、下端ガイド部72から離間する方向に突出するように湾曲している。これらの前側ばね部27aと後側ばね部27bは、駆動片28上の多数の係合突起29が前後方向に対しておおむね平行に並ぶように、駆動片28を支持している。この実施の形態においては、支持ばね27が請求項4記載の発明でいう「支持片」に相当する。
駆動片28に設けられている多数の係合突起29と、この係合突起29と係合する回転体25の係合突起26は、駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26を押す荷重および清掃媒体6の張力に相当する荷重が加わることにより互いに滑り、駆動片28が回転体25に対してスリップする(歯飛びが発生する)ように構成されている。
詳述すると、係合突起26,29の形状は、傾斜面26a,26b,29a,29bを有する断面三角形状であり、移動体5が清掃具本体3内に押し込まれる行程で噛み合う傾斜面26a,29aどうしが滑り易いように傾斜している。また、移動体5が戻る行程で噛み合う傾斜面26b,29bについても、負荷がかかると駆動片28が下方に移動する方向に力が生じるように、適当な角度が付いている。この実施の形態による係合突起26を有する回転体25と、巻取側ボビン14とは、プラスチック材料によって一体成型により一体に形成されている。
<光コネクタ用清掃具1の動作の説明>
このように構成された光コネクタ用清掃具1においては、清掃時に移動体5が清掃具本体3内に押し込まれることにより駆動片28が巻取側ボビン14に対して後方に移動する。このとき、駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26を押すが、巻取側ボビン14は、一方向ラッチによって回転が規制されているために停止している。この結果、駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26に対して滑るとともに支持ばね27が撓み、駆動片28が回転体25から離れる方向に変位して回転体25に対してスリップする。このように移動体5が後方に移動することにより、可動棒16が清掃媒体6を一定の長さだけ引く。
清掃媒体6がこのように引かれることにより清掃ヘッド12で清掃が行われる。そして清掃具本体3を光コネクタ11側に押す力を弱めて後方に引くと、弾性体22のばね力で移動体5が清掃具本体3に対して前方に移動する。この場合は、駆動片28の係合突起29と回転体25の係合突起26とが噛み合い、巻取側ボビン14が巻取方向に回転する。このように巻取側ボビン14が巻取方向に回転することにより、可動棒16によって引かれた清掃媒体6が巻き取られる。この巻き取りの行程で巻取側ボビン14に巻き取られる清掃媒体6には、張力が殆ど生じておらず、駆動片28が受ける抵抗力も小さいので、容易に巻取側ボビン14を回転させることができる。
しかし、可動棒16で引き出された分の清掃媒体6が巻き取られた後に巻取側ボビン14が更に巻取方向に回ると、清掃媒体6の経路が有する抵抗に加え、送り側および巻取側負荷構造23,24によって清掃媒体6に負荷が付与されて清掃媒体6に張力が生じるようになる。この張力に応じて駆動片28の係合突起29が回転体25の係合突起26を押す荷重が増加し支持ばね27を撓ませることにより、駆動片28が回転体25に対してスリップする。このため、可動棒16で引き出された分の清掃媒体6のみが巻取側ボビン14に巻き取られた後は、清掃媒体6が巻取側ボビン14に過度に巻き取られることはない。
この光コネクタ用清掃具1において、巻取側ボビン14が清掃媒体6を過度に巻取ることを防ぐにあたっては、巻取側ボビン14を駆動するために必要な部品、すなわち駆動片28と回転体25のみによって行うことができる。これを実施するために特許文献2に記載されているような摩擦部材は不要である。
したがって、この実施の形態によれば、部品数が少ない簡単な構造で清掃媒体6を一定の長さで巻取ることが可能となる。
この実施の形態による光コネクタ用清掃具1においては、清掃ヘッド12と巻取側ボビン14との間に清掃媒体6が折り返される折り返し部18が1箇所だけある。送り機構2は、この折り返し部18が巻取側ボビン14から離間する方向(後方)に移動するように構成されている。
このため、送り機構2で清掃媒体6を軽く引くことができるから、軽い力で操作できる、操作性が高い光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による巻取側ボビン14は、移動体5の移動方向とは直交する方向の軸線を中心にして回転するように構成されている。移動体5は、清掃具本体3から移動方向と平行な方向に突出する突出部4を有している。清掃部となる清掃ヘッド12は、突出部4の先端部分に設けられている。送り機構2は、移動体5に設けられて巻取側ボビン14の中心より突出部4とは反対側で清掃媒体6に接触する可動棒16(転回子)を含んでいる。この可動棒16が突出部4とは反対側に移動することにより引かれた清掃媒体6の長さが、予め規定した清掃に必要な長さ以上になるように構成されている。
このため、清掃部が光コネクタ11に押し付けられる状態で清掃具本体3を光コネクタ11に向けて押すことにより、送り機構2によって清掃媒体6が清掃に必要な長さ以上に送られ、光コネクタ11が未使用の清掃媒体6で清掃される。
したがって、清掃操作が簡単でしかも清掃が十分に行われる光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による清掃媒体6は、移動体5の移動方向および巻取側ボビン14の軸線方向と直交する方向の一方側から巻取側ボビン14に巻き付けられている。可動棒16は、巻取側ボビン14の中心より上述の一方側であって、この方向に関して巻取側ボビン14と可動棒16との接線が水平となる可動棒16の位置を限界位置とし、巻取側ボビン14の中心位置と限界位置との間に配置されている。
このため、巻取側ボビン14に巻き付けられた清掃媒体6の径が変化するにもかかわらず、送り機構2によって引き出される清掃媒体6の引き出し長さの変化が小さくなる。したがって、清掃媒体6の送り量が略一定になる光コネクタ用清掃具を提供できる。
この実施の形態による移動体5は、回転体25とともに巻取機構21を構成する駆動片28を有している。回転体25は、巻取側ボビン14と同一軸線上に位置するピニオン(歯車)によって構成されている。駆動片28は、ピニオンに噛み合うラックによって構成されているとともに、一端が移動体5に接続された2つの曲線状板ばね27a,27bから構成される支持ばね27を介して移動体5に弾性支持されている。
回転体25は、巻取側ボビン14の軸端部に一体に形成することができる。駆動片28と支持ばね27は、移動体5に一体に形成することができる。このため、巻取機構21を構成する部品をプラスチック材料で成型により形成することができるから、部品数がより一層少なくなって組み立てが容易な光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による光コネクタ用清掃具1は、送り機構2により引き出された清掃媒体6を巻取機構21が巻き取る際の清掃媒体6の張力と、巻取機構21が送り側ボビン13から清掃媒体6を引き出す際の張力との間に差を付けるために、送り側ボビン13に対して回転し難くなるための負荷を与える送り側負荷構造23を備えている。
このため、送り機構2によって引き出された清掃媒体6が巻取側ボビン14によって巻き取られた後に送り側負荷構造23の負荷が清掃媒体6に作用し、清掃媒体6の張力が増大する。したがって、巻き取りが終了したときに速やかに駆動片28が回転体25に対してスリップするようになるから、清掃媒体6が無駄に消費されることをより一層確実に防ぐことができる。
この実施の形態による光コネクタ用清掃具1は、送り機構2により引き出された清掃媒体6を巻取機構21が巻き取る際の清掃媒体6の張力と、巻取機構21が送り側ボビン13から清掃媒体6を引き出す際の張力との間に差を付けるために、清掃ヘッド12を通った清掃後の清掃媒体6に移動し難くなるための抵抗を与える巻取側負荷構造24を備えている。
このため、巻取側負荷構造24よりも清掃媒体6の移動方向の上流側に位置する清掃媒体6が巻取側ボビン14によって引っ張られ難くなるから、清掃ヘッド12に送られている清掃媒体6が引かれることなく巻取側ボビン14で清掃媒体6を巻き取ることができる。
上述した実施の形態においては、突出部4を光コネクタ11に向けて押すことで移動体5が移動して清掃媒体6が送られる構造の光コネクタ用清掃具1を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはなく、清掃媒体の送りと巻取りとを揺動式の操作レバーや回転式のダイヤルなどで行う光コネクタ用清掃具に適用することも可能である。この場合は、移動体が操作レバーやダイヤルに連動して往復移動するように構成される。
1…光コネクタ用清掃具、2…送り機構、3…清掃具本体、4…突出部、5…移動体、6…清掃媒体、7…把持部、12…清掃ヘッド(清掃部)、13…送り側ボビン、14…巻取側ボビン、16…可動棒(転回子)、18…折り返し部、21…巻取機構、25…回転体、26,29…係合突起、28…駆動片。

Claims (6)

  1. 把持部を有する清掃具本体と、
    ロール状に巻かれた使用前の清掃媒体を保持しかつ前記清掃具本体に回転可能に設けられた送り側ボビンと、
    前記送り側ボビンから引き出された清掃媒体が露出する清掃部と、
    前記清掃部を通過した使用済みの清掃媒体が巻き付けられ、前記清掃具本体に清掃媒体が巻取られる巻取方向にのみ回転可能に設けられた巻取側ボビンと、
    清掃操作と連動して前記清掃具本体に対して往復移動する移動体と、
    前記移動体と連動するように構成され、使用済みの清掃媒体を引いて前記清掃部に使用前の清掃媒体を送る送り機構と、
    前記移動体と連動するように構成され、前記巻取側ボビンを巻取り方向に駆動する巻取機構とを備え、
    前記送り機構は、
    前記清掃部と前記巻取側ボビンとの間で清掃媒体が折り返される1箇所の折り返し部を含み、前記折り返し部を前記巻取側ボビンから離間する方向に移動させるように構成され、
    前記巻取機構は、
    多数の係合突起が設けられた外周面を有し、前記巻取側ボビンと一体に回転する回転体と、
    前記回転体の接線方向に延びるとともに前記係合突起に係合するように形成され、前記移動体に弾性支持された駆動片とを有し、
    前記駆動片は、前記移動体の移動に伴って前記係合突起を押し、前記係合突起を押す荷重が予め定めた荷重に達することにより前記回転体に対してスリップするように構成され、
    前記予め定めた荷重とは、前記送り機構によって引き出された清掃媒体を前記巻取側ボビンが巻き取る際の荷重より高い荷重であって、前記送り側ボビンから清掃媒体が引き出されるように前記巻取側ボビンが巻取り方向に回る際の荷重より低い荷重であることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  2. 請求項1記載の光コネクタ用清掃具において、
    前記巻取側ボビンは、前記移動体の移動方向とは直交する方向の軸線を中心にして回転するように構成され、
    前記移動体は、前記清掃具本体から前記移動方向と平行な方向に突出する突出部を有し、
    前記清掃部は、前記突出部の先端部分に設けられ、
    前記送り機構は、前記移動体に設けられて前記巻取側ボビンの中心より前記突出部とは反対側で前記折り返し部となる転回子を含み、
    前記転回子が前記突出部とは反対側に移動することにより引かれた清掃媒体の長さが、予め規定した清掃に必要な長さ以上になるように構成されていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  3. 請求項2記載の光コネクタ用清掃具において、
    前記清掃媒体は、前記移動体の移動方向および前記巻取側ボビンの軸線方向と直交する方向の一方側から前記巻取側ボビンに巻き付けられ、
    前記転回子は、前記巻取側ボビンの中心より前記一方側であって、この方向に関して前記巻取側ボビンと前記転回子との接線が水平となる前記転回子の位置を限界位置とし、前記巻取側ボビンの中心位置と前記限界位置との間に配置されていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の光コネクタ用清掃具において、
    前記移動体は、前記回転体とともに前記巻取機構を構成する前記駆動片を有し、
    前記回転体は、前記巻取側ボビンと同一軸線上に位置するピニオンによって構成され、
    前記駆動片は、前記ピニオンに噛み合うラックによって構成されているとともに、前記移動体の移動方向に延びてばねを構成する支持片を介して前記移動体に弾性支持されていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の光コネクタ用清掃具において、
    前記送り機構により引き出された清掃媒体を前記巻取機構が巻き取る際の清掃媒体の張力と、前記巻取機構が前記送り側ボビンから清掃媒体を引き出す際の張力との間に差を付けるために、前記送り側ボビンに対して回転し難くなるための負荷を与える送り側負荷構造を備えていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の光コネクタ用清掃具において、
    前記送り機構により引き出された清掃媒体を前記巻取機構が巻き取る際の清掃媒体の張力と、前記巻取機構が前記送り側ボビンから清掃媒体を引き出す際の張力との間に差を付けるために、前記清掃部を通った清掃後の清掃媒体に移動し難くなるための抵抗を与える巻取側負荷構造を備えていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
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