JPWO2020162177A1 - 被認証物、認証システム、及び認証用媒体の生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで容易かつ正確に認証を行う。【解決手段】認証システムによる認証の対象となる被認証物C1であって、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部のパターンに関する特徴を含み、前記認証システムに備える取得装置により取得される認証情報を有する認証用媒体M1を備える。

Description

本発明は、被認証物、認証システム、及び認証用媒体の生成方法に関する。
被認証物である正規品と、模倣品等の非正規品とを判別するため、被認証物に認証用の認証用媒体を備えさせ、この認証用媒体を用いて被認証物の認証を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、正規品にPUF(Physical Unclonable Function)回路を設けて、PUF回路からの出力データを検出することで認証を行っている。
特開2015−103048号公報
特許文献1の認証技術では、例えばPUF回路の一部が物理的に損傷される等、PUF回路の物理的性質が変化した場合、所期の値とは異なる出力データが出力される可能性がある。このような場合には、正確な認証が困難となってしまう。また、被認証物ごとにPUF回路を作成したのでは手間がかかり、コストの増加を招くことになる。
本発明は、低コストで容易かつ正確に認証を行うことが可能な被認証物、認証システム、及び認証用媒体の生成方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様では、認証システムによる認証の対象となる被認証物であって、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部のパターンに関する特徴を含み、前記認証システムに備える取得装置により取得される認証情報を有する認証用媒体を備える。
本発明の第2態様では、第1態様に係る被認証物を認証するシステムであって、前記被認証物に備える前記認証用媒体から前記認証情報を取得する取得装置と、予め登録されている認証データに基づいて、前記取得装置が取得した前記認証情報の認証を行う認証サーバと、を含む。
本発明の第3態様では、認証システムにより認証される認証情報を有する認証用媒体の生成方法であって、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に相分離構造を形成することと、前記相分離構造の一部のパターンにおける画像を取得することと、前記画像を用いて前記認証情報を生成することと、を含む。
本発明の態様によれば、低コストで容易かつ正確に被認証物の認証を行うことができ、正規品と非正規品とを容易に判別することができる。
本実施形態に係る被認証物の一例を示す斜視図である。 認証用媒体の生成方法の一例を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は、認証用媒体の生成方法の一例を示す図である。 (D)及び(E)は、図3に続き、認証用媒体の生成方法の一例を示す図である。 (A)及び(B)は、被認証物の他の例を示す図である。 認証用媒体の他の例を示す図である。 本実施形態に係る認証システムの一例を示す図である。 認証システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る認証システムの他の例を示す図である。 認証データ生成装置の構成の一例を示すブロック図である。 認証データ管理サーバの構成の一例を示すブロック図である。 認証データ格納部に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。 認証サーバの構成の一例を示すブロック図である。 対象情報格納部に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。 ユーザ端末の構成の一例を示すブロック図である。 走査型電子顕微鏡、認証データ生成装置及び認証データ管理サーバの動作シーケンスの一例を示す図である。 認証データ管理サーバ及び認証サーバの動作シーケンスの一例を示す図である。 認証サーバ及びユーザ端末の動作シーケンスの一例を示す図である。
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載する等、適宜縮尺を変更して表現している。
[被認証物]
図1は、本実施形態に係る被認証物の一例を示す斜視図である。図1に示す例では、被認証物C1として、カードを例に挙げて説明する。被認証物C1は、後述する認証システムによる認証の対象となる対象物である。被認証物C1は、認証情報を有する認証用媒体M1を備える。認証用媒体M1は、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部の画像を含む表示体Pである。表示体Pは、この相分離構造の一部のパターンに関する特徴を含む。
表示体Pは、例えば、相分離構造の一部の画像を印刷して用いられる。表示体Pに用いられる画像は、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部の画像である。この画像は、基板上の相分離構造のうち、例えば、縦横0.5μm×0.5μmから10μm×10μmの範囲で切り取られた画像である。表示体Pは、後述する認証システムに備える取得装置10により読み取られる。本実施形態では、基板上の相分離構造のうち縦横1μm×1μmの画像である。
図1では、表示体Pを拡大して示している。相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造は、例えば、人間の指紋のように、同一のパターンが存在しない。従って、このような相分離構造のパターンの一部を認証用媒体M1として認証に用いることにより、指紋認証と同様に、セキュリティ性の高い認証を行うことが可能となる。
本実施形態において、表示体Pは、被認証物C1に上記した画像の印刷物が貼付された形態であるが、カード状の被認証物C1に直接印刷された形態、又は刻印された形態等であってもよい。なお、表示体Pは、例えばホログラムであってもよい。また、表示体Pの寸法は、被認証物C1の寸法に応じて適宜調整することができる。カード状の被認証物C1は、例えば、被認証物C1の所有者におけるIDを示すものとして用いられてもよい。なお、被認証物C1の表示体Pが付される場合、この被認証物C1自体が認証用媒体であってもよい。また、表示体Pは、シール体に印刷されて、被認証物C1に対して貼り付け可能な形態であってもよい。すなわち、認証用媒体M1は、被認証物C1と別体であってもよい。認証用媒体M1である表示体P(画像)は、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部である。以下、相分離構造について説明する。
[相分離構造形成用樹脂組成物]
上記の相分離構造形成用樹脂組成物は、親水性ブロック及び疎水性ブロックが結合したブロックコポリマーと、有機溶剤を含む溶剤成分と、を含有する。
<ブロックコポリマー>
ブロックコポリマーは、複数種類のブロック(同種の構成単位が繰り返し結合した部分構成成分)が結合した高分子である。ブロックコポリマーを構成するブロックは、2種類であってもよく、3種類以上であってもよい。本実施形態におけるブロックコポリマーは、親水性ブロック及び疎水性ブロックが結合した形態である。
親水性ブロックは、ブロックコポリマーを構成する複数のブロックのうち、他のブロックと比較して、水との親和性が相対的に高いブロックである。親水性ブロックを構成するポリマー(p1)は、他のブロックを構成するポリマー(p2)と比較して、水との親和性が相対的に高い構成単位からなる。
疎水性ブロックは、ブロックコポリマーを構成する複数のブロックのうち、親水性ブロック以外のブロックである。疎水性ブロックを構成するポリマー(p2)は、ポリマー(p1)と比較して、水との親和性が相対的に低い構成単位からなる。
ブロックコポリマーを構成する複数種類のブロックは、相分離が起こる組み合わせであれば特に限定されないが、互いに非相溶であるブロックどうしの組み合わせであることが好ましい。また、ブロックコポリマーを構成する複数種類のブロック中の少なくとも1種類のブロックからなる相が、他の種類のブロックからなる相よりも、容易に選択的に除去可能な組み合わせであってもよい。
また、ブロックコポリマーを構成する複数種類のブロック中の少なくとも1種類のブロックからなる相が、他の種類のブロックからなる相よりも、容易に選択的に除去可能な組み合わせであってもよい。容易に選択的に除去可能な組み合わせとしては、エッチング選択比が1よりも大きい、1種又は2種以上のブロックが結合したブロックコポリマーが挙げられる。
ブロックコポリマーとしては、例えば、芳香族基を有する構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;芳香族基を有する構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸から誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;芳香族基を有する構成単位のブロックと、シロキサン又はその誘導体から誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;アルキレンオキシドから誘導される構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;アルキレンオキシドから誘導される構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸から誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;シルセスキオキサン構造含有構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;シルセスキオキサン構造含有構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸から誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー;シルセスキオキサン構造含有構成単位のブロックと、シロキサン又はその誘導体から誘導される構成単位のブロックと、が結合したブロックコポリマー等が挙げられる。
芳香族基を有する構成単位としては、フェニル基、ナフチル基等の芳香族基を有する構成単位が挙げられる。中でも、スチレン又はその誘導体から誘導される構成単位が好ましい。
スチレン又はその誘導体としては、例えば、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−n−オクチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−ニトロスチレン、3−ニトロスチレン、4−クロロスチレン、4−フルオロスチレン、4−アセトキシビニルスチレン、4−ビニルベンジルクロリド、1−ビニルナフタレン、4−ビニルビフェニル、1−ビニル−2−ピロリドン、9−ビニルアントラセン、ビニルピリジン等が挙げられる。
(α置換)アクリル酸は、アクリル酸、又は、アクリル酸におけるα位の炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されているもの、の一方又は両方を意味する。該置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。(α置換)アクリル酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。(α置換)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステル、又は、アクリル酸エステルにおけるα位の炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されているもの、の一方又は両方を意味する。該置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
(α置換)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸アントラセン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメタン、アクリル酸プロピルトリメトキシシラン等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸アントラセン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメタン、メタクリル酸プロピルトリメトキシシラン等のメタクリル酸エステルなどが挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸t−ブチルが好ましい。シロキサン又はその誘導体としては、例えば、ジメチルシロキサン、ジエチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサン等が挙げられる。アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、イソプロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。シルセスキオキサン構造含有構成単位としては、かご型シルセスキオキサン構造含有構成単位が好ましい。かご型シルセスキオキサン構造含有構成単位を提供するモノマーとしては、かご型シルセスキオキサン構造と重合性基とを有する化合物が挙げられる。
上記の中でも、ブロックコポリマーとしては、芳香族基を有する構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸又は(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックと、を含むものが好ましい。中でも、スチレンから誘導される構成単位のブロックと、(α置換)アクリル酸又は(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックと、を含むものがより好ましい。また、ブロックコポリマーにおいて、(α置換)アクリル酸又は(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のブロックが親水性ブロックであり、スチレンから誘導される構成単位のブロックが疎水性ブロックである。また、ブロックコポリマーにおいて、親水性ブロックを構成するポリマー(p1)は、(α置換)アクリル酸ポリマー又は(α置換)アクリル酸エステルポリマーである。
基板表面に対して垂直方向に配向したシリンダー状の相分離構造を得る場合は、芳香族基を有する構成単位と、(α置換)アクリル酸又は(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位と、の質量比は、60:40〜90:10であることが好ましく、60:40〜80:20であることがより好ましい。
また、基板表面に対して垂直方向に配向したラメラ状の相分離構造を得る場合は、芳香族基を有する構成単位と、(α置換)アクリル酸又は(α置換)アクリル酸エステルから誘導される構成単位と、の質量比は、35:65〜60:40であることが好ましく、40:60〜60:40であることがより好ましい。
かかるブロックコポリマーとして、具体的には、スチレンから誘導される構成単位のブロックとアクリル酸から誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとアクリル酸メチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとアクリル酸エチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとアクリル酸t−ブチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとメタクリル酸から誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとメタクリル酸メチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとメタクリル酸エチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、スチレンから誘導される構成単位のブロックとメタクリル酸t−ブチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、かご型シルセスキオキサン(POSS)構造含有構成単位のブロックとアクリル酸から誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー、かご型シルセスキオキサン(POSS)構造含有構成単位のブロックとアクリル酸メチルから誘導される構成単位のブロックとを有するブロックコポリマー等が挙げられる。
なお、上記例示したブロックコポリマーにおいて、ポリマー(p1)は、それぞれ、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸t-ブチル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸t-ブチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチルである。
本実施形態においては、特に、スチレンから誘導される構成単位のブロック(PS)とメタクリル酸メチルから誘導される構成単位のブロック(PMMA)とを有するブロックコポリマー(PS−PMMAブロックコポリマー)を用いることが好ましい。
ブロックコポリマーの数平均分子量(Mn)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、2000以上が好ましく、8000〜200000がより好ましく、10000〜160000がさらに好ましい。ブロックコポリマーの分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0が好ましく、1.0〜1.5がより好ましく、1.0〜1.3がさらに好ましい。尚、「Mw」は質量平均分子量を示す。
本実施形態において、ブロックコポリマーは、1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。本実施形態の相分離構造形成用樹脂組成物中、ブロックコポリマーの含有量は、形成しようとするブロックコポリマーを含む層の厚さ等に応じて調整すればよい。
<溶剤成分>
本実施形態の相分離構造形成用樹脂組成物は、上記ブロックコポリマーを溶剤成分に溶解することにより調製できる。本実施形態において、溶剤成分は、上記ブロックコポリマーの溶解性や相分離構造形成用樹脂組成物の塗布性を考慮して適宜選択すればよいが、沸点200℃以上の有機溶剤を含むことが相分離構造パターン形成の点で好ましい。有機溶剤の沸点は、200℃以上であれば特に限定されないが、210℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましい。有機溶剤の沸点の上限は、特に限定されないが、アニール処理温度等の観点から、300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましく、250℃以下であることがさらに好ましい。有機溶剤は、従来、樹脂を主成分とする膜組成物の溶剤として公知の有機溶剤の中から、沸点200℃以上のものを適宜選択して用いることができる。
有機溶剤としては、例えば、1,3-ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)等のイミダゾリジノン類;α−メチル−γ−ブチルラクトン、γ−ブチロラクトン等のラクトン類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;ブチルジグリコールジアセテート、エチルジグリコールアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ブチレングリコールジアセテート等のエステル結合を有する化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類又はエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテートなどのエステル結合を有する化合物のモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体[これらの中では、プロピレングリコール1−モノフェノールエーテル(PhFG)、ジプロピレングリコールモノブリルエーテルチル(BFDG)が好ましい];ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン等の芳香族系有機溶剤などが挙げられる。
上記の中でも、有機溶剤としては、ラクトン類、イミダゾリジノン類、多価アルコール類の誘導体が好ましい。また、ラクトン類の中では、置換基を有するγ−ブチルラクトンが好ましく、好適な例として、α−メチル−γ−ブチルラクトンを挙げることができる。また、イミダゾリジノン類の中では、置換基としてアルキル基を有するものが好ましく、好適な例として、1,3-ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)を挙げることができる。また、多価アルコール類の誘導体の中では、プロピレングリコールのエーテル結合を有する誘導体が好ましく、プロピレングリコールのモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテルを有する誘導体がより好ましい。好適な例としては、プロピレングリコール1−モノフェノールエーテル(PhFG)、ジプロピレングリコールモノブリルエーテルチル(BFDG)を挙げることができる。
有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。主溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、樹脂を主成分とする膜組成物の溶剤として公知のものの中から、有機溶剤以外で任意のものを1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
主溶剤(Sm)としては、例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、又はジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物;前記多価アルコール類又は前記エステル結合を有する化合物の、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体[これらの中では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい];ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤などが挙げられる。
これらの主溶剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上を組合せて用いられてもよい。これらの主溶剤の中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノン、乳酸エチル(EL)が好ましい。
<任意成分>
本実施形態の相分離構造形成用樹脂組成物には、上記のブロックコポリマー、溶剤成分以外に、さらに、所望により、混和性のある添加剤、例えば下地層の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料、増感剤、塩基増殖剤、塩基性化合物等を適宜、含有させることができる。
[認証用媒体の生成方法]
以下、本実施形態に係る認証用媒体の生成方法について、図2から図4を参照しながら具体的に説明する。図2は、認証用媒体の生成方法の一例を示すフローチャートである。図3(A)〜(C)は、認証用媒体の生成方法の一例を示す図である。図4(D)及び(E)は、図3に続き、認証用媒体の生成方法の一例を示す図である。本実施形態に係る認証用媒体の生成方法は、相分離構造を含む構造体の製造方法を含む。相分離構造を含む構造体の製造方法は、支持体上に、上記した相分離構造形成用樹脂組成物を塗布して、ブロックコポリマーを含む層を形成する工程と、このブロックコポリマーを含む層を相分離させる工程と、を有する。
図2に示すように、まず、基板1上に下地剤を塗布して、下地層2を形成する(ステップS01、図3(A)参照)。次に、下地層2上に、相分離構造形成用樹脂組成物を塗布して、ブロックコポリマーを含む層(BCP層)3を形成する(ステップS02、図3(B)参照)。次に、BCP層3を加熱してアニール処理を行い、相3aと相3bとに相分離させる(ステップS03、図3(C)参照)。次に、BCP層3のうち、ブロックコポリマーを構成する複数種類のブロックのうちの少なくとも一種類のブロックからなる相を選択的に除去する(ステップS04、図4(D)参照)。なお、ステップS04は、行わなくてもよい。次に、BCP層3の一部のパターンにおける画像を取得する(ステップS05、図4(E)参照)。以下、各工程について、具体的に説明する。
<下地層の形成>
ステップS01では、図3(A)に示すように、基板1上に下地層2を形成する。基板1は、その表面上に下地剤(あるいは相分離構造形成用樹脂組成物)を塗布し得るものであれば、その種類は特に限定されない。基板1としては、例えば、シリコン、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属からなる基板、ガラス、酸化チタン、シリカ、マイカ等の無機物からなる基板、アクリル板、ポリスチレン、セルロース、セルロースアセテート、フェノール樹脂等の有機化合物からなる基板などが挙げられる。
基板1の大きさや形状は、特に限定されない。基板1は平滑な表面を有する必要はなく、様々な材質や形状の支持体を適宜選択することができる。例えば、曲面を有する基板、表面が凹凸形状の平板、薄片状などの様々な形状を用いることができる。例えば、上記した表示体Pに用いる画像を縦横1μm×1μmとする場合、基板1として300mmのシリコンウェハを用いることで、約706憶5000万枚の画像を取得することができる。
基板1の表面には、無機系及び/又は有機系の膜が設けられていてもよい。無機系の膜としては、無機反射防止膜(無機BARC)が挙げられる。有機系の膜としては、有機反射防止膜(有機BARC)が挙げられる。
基板1上に下地層2を形成する前に、基板1の表面を洗浄してもよい。基板1の表面を洗浄することにより、相分離構造形成用樹脂組成物又は下地剤の基板1への塗布を、より良好に行うことができる。洗浄処理としては、公知の方法を利用でき、例えば酸素プラズマ処理、水素プラズマ処理、オゾン酸化処理、酸アルカリ処理、化学修飾処理等が挙げられる。例えば、支持体を硫酸/過酸化水素水溶液等の酸溶液に浸漬させた後、水洗し、乾燥させる。その後、この基板1の表面に下地層2を形成する。
下地層2の形成は、基板1の中性化処理である。中性化処理とは、基板1表面を、ブロックコポリマーを構成するいずれのポリマーとも親和性を有するように改変する処理をいう。中性化処理を行うことにより、相分離によって特定のポリマーからなる相のみが基板1表面に接することを抑制することができる。下地層2は、用いるブロックコポリマーの種類に応じて形成される。その結果、BCP層3の相分離によって、基板1表面に対して垂直方向に配向したシリンダー状又はラメラ状の相分離構造が形成しやすくなる。
具体的には、基板1表面に、ブロックコポリマーを構成するいずれのポリマーとも親和性を有する下地剤を用いて下地層2を形成する。下地剤には、ブロックコポリマーを構成するポリマーの種類に応じて、薄膜形成に用いられる公知の樹脂組成物を適宜選択して用いることができる。この下地剤としては、例えば、ブロックコポリマーを構成する各ポリマーの構成単位をいずれも有する樹脂を含有する組成物や、ブロックコポリマーを構成する各ポリマーと親和性の高い構成単位をいずれも有する樹脂を含有する組成物等が挙げられる。
例えば、スチレンから誘導される構成単位のブロック(PS)とメタクリル酸メチルから誘導される構成単位のブロック(PMMA)とを有するブロックコポリマー(PS−PMMAブロックコポリマー)を用いる場合、下地剤としては、PSとPMMAとの両方をブロックとして含む樹脂組成物や、芳香環等と親和性が高い部位と、極性の高い官能基等と親和性の高い部位と、の両方を含む化合物又は組成物を用いることが好ましい。PSとPMMAとの両方をブロックとして含む樹脂組成物としては、例えば、PSとPMMAとのランダムコポリマー、PSとPMMAとの交互ポリマー(各モノマーが交互に共重合しているもの)等が挙げられる。
また、PSと親和性が高い部位と、PMMAと親和性の高い部位と、の両方を含む組成物としては、例えば、モノマーとして、少なくとも、芳香環を有するモノマーと極性の高い置換基を有するモノマーとを重合させて得られる樹脂組成物が挙げられる。芳香環を有するモノマーとしては、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントリル(anthryl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素の環から水素原子を1つ除いた基を有するモノマー、又はこれらの基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基を有するモノマーが挙げられる。また、極性の高い置換基を有するモノマーとしては、トリメトキシシリル基、トリクロロシリル基、カルボキシ基、水酸基、シアノ基、アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基等を有するモノマーが挙げられる。
その他、PSと親和性が高い部位と、PMMAと親和性の高い部位と、の両方を含む化合物としては、フェネチルトリクロロシラン等のアリール基と極性の高い置換基との両方を含む化合物や、アルキルシラン化合物等のアルキル基と極性の高い置換基との両方を含む化合物等が挙げられる。
また、下地剤としては、例えば、熱重合性樹脂組成物、ポジ型レジスト組成物やネガ型レジスト組成物等の感光性樹脂組成物も挙げられる。これらの下地層は、常法により形成することができる。下地剤を基板1上に塗布して下地層2を形成する方法としては、特に限定されず、公知の方法により形成できる。例えば、下地剤を、スピンコート又はスピンナーを用いる等の公知の方法により基板1上に塗布して塗膜を形成し、乾燥させることにより、下地層2を形成できる。
塗膜の乾燥方法としては、下地剤に含まれる溶媒を揮発させることができればよく、たとえばベークする方法等が挙げられる。この際、ベーク温度は、80〜300℃が好ましく、180〜270℃がより好ましく、220〜250℃がさらに好ましい。ベーク時間は、30〜500秒間が好ましく、60〜400秒間がより好ましい。塗膜の乾燥後における下地層2の厚さは、10〜100nm程度が好ましく、40〜90nm程度がより好ましい。なお、ステップS01は、行われなくてもよい。つまり、下地層2が形成されず、基板1上には、BCP層3が形成されてもよい。
<BCP層の形成>
ステップS02では、図3(B)に示すように、下地層2の上に、相分離構造形成用樹脂組成物を用いて、BCP層3を形成する。下地層2の上にBCP層3を形成する方法としては、特に限定されず、例えばスピンコート又はスピンナーを用いる等の公知の方法により、下地層2上に相分離構造形成用樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、乾燥させる方法が挙げられる。相分離構造形成用樹脂組成物の塗膜の乾燥方法としては、相分離構造形成用樹脂組成物に含まれる有機溶剤成分を揮発させることができればよく、例えば振り切り乾燥やベークする方法等が挙げられる。
BCP層3の厚さは、相分離が起こるために充分な厚さであればよく、基板1の種類、又は、形成される相分離構造の構造周期サイズもしくはナノ構造体の均一性等を考慮すると、5〜100nmが好ましく、30〜80nmがより好ましい。例えば、基板1がSi基板又はSiO2基板の場合、BCP層3の厚さは、20〜100nmが好ましく、30〜80nmがより好ましい。例えば、基板1がCu基板の場合、BCP層3の厚さは、10〜100nmが好ましく、30〜80nmがより好ましい。
<相分離>
ステップS03では、図3(C)に示すように、基板1上に形成されたBCP層3を相分離させる。ステップS02を行った後の基板1を加熱してアニール処理を行うことにより、相分離構造が形成される。すなわち、基板1上に、相3aと相3bとに相分離した構造体3Sが形成される。
アニール処理の温度条件は、用いるブロックコポリマーのガラス転移温度以上であり、かつ、熱分解温度未満で行うことが好ましい。例えば、ブロックコポリマーがPS−PMMAブロックコポリマー(数平均分子量2000〜200000)の場合には、アニール処理の温度条件は、100〜400℃が好ましく、120〜350℃がより好ましく、150〜300℃が特に好ましい。加熱時間は、30〜3600秒間が好ましく、120〜600秒間がより好ましい。また、アニール処理は、窒素等の反応性の低いガス中で行われることが好ましい。
<ブロック層の選択的除去>
ステップS04では、図4(D)に示すように、下地層2の上に形成されたBCP層3のうち、上記のブロックコポリマーを構成する複数種類のブロックのうちの少なくとも一種類のブロックからなる相(相3a、相3b)を選択的に除去する。これにより、基板1表面の少なくとも一部が露出するような相分離構造が形成される。一種類のブロックからなる相(相3a、相3b)を選択的に除去する方法としては、BCP層3に対して酸素プラズマ処理を行う方法、水素プラズマ処理を行う方法等が挙げられる。
例えば、PS−PMMAブロックコポリマーを含むBCP層3を相分離した後、このBCP層3に対して酸素プラズマ処理又は水素プラズマ処理等を行うことにより、PMMAからなる相が選択的に除去される。本実施形態では、図4(D)に示すように、基板1上に製造された構造体3Sに、酸素プラズマ処理を行うことによって、相3aが選択的に除去され、離間した相3bからなるパターン(高分子ナノ構造体)を有する構造体4が形成される。
なお、BCP層3の相分離によって構造体4が形成された基板1は、そのまま使用することもできるが、さらに加熱することにより、基板1上のパターン(高分子ナノ構造体)の形状を変更することもできる。加熱の温度条件は、用いるブロックコポリマーのガラス転移温度以上であり、かつ、熱分解温度未満が好ましい。また、加熱は、窒素等の反応性の低いガス中で行われることが好ましい。なお、ステップS04は行わなくてもよい。つまり、次のステップS05において相分離構造の一部の画像を取得できるのであれば、構造体3S(図3(C)参照)のまま(ステップS04を行わずに)、次のステップS05を行ってもよい。
<画像の取得>
ステップS05では、図4(E)に示すように、構造体4(相分離構造)の一部のパターンにおける画像を取得する。画像の取得は、走査型電子顕微鏡MSにより行う。走査型電子顕微鏡MSは、電子線を絞って電子ビームとして構造体4(又は構造体3S)に照射し、構造体4から放出される二次電子、反射電子、透過電子、X線、カソードルミネッサンス、内部起電力等を検出することで対象を観察する。ステップS05では、走査型電子顕微鏡MSにより、構造体4のうち所定の領域ごとに画像を取得する(撮像する)。
ステップS05で取得される画像のサイズは、例えば縦横0.5μm×0.5μmから10μm×10μmの範囲である。走査型電子顕微鏡MSは、例えば、300K以下の倍率で構造体4を撮像してもよい。走査型電子顕微鏡MSは、構造体4の全体に電子ビームを照射して構造体4の全体の画像を取得し、その一部を表示体Pの画像としてもよいし、構造体4のうち一部の領域ごとに電子ビームを照射して適宜画像を取得してもよい。
例えば、走査型電子顕微鏡MSにより構造体4の一の領域4aを撮像した後、走査型電子顕微鏡MSの電子ビームの照射範囲を移動させて、他の領域4bを撮像する。その後、さらに電子ビームの照射範囲を移動させて、他の領域4cを撮像する。この動作を繰り返し行うことにより、1つの基板1に形成される構造体4について、異なる複数のパターンの画像が取得される。この画像は、アナログ画像であってもよいし、デジタル画像であってもよい。取得された画像は、構造体4(相分離構造)の一部に関する特徴を含む認証情報として表示体P等の認証用媒体M1に設けられる。認証用媒体M1は、例えば表示体Pが表示された表示体とすることができる。表示体Pは、例えば表示体に印刷又は刻印されることにより、表示体Pに表示された状態となる。なお、表示体Pは、例えばホログラムであってもよい。また、表示体Pの寸法については、表示体の寸法に応じて適宜調整することができる。
このように、本実施形態の認証用媒体の生成方法によれば、1枚の基板1に形成された構造体4(相分離構造)から、異なる特徴を持つ画像を多く取得できる。従って、これら画像の特徴を有する認証用媒体M1を容易かつ多数生成することができる。また、取得された画像は、それぞれ異なる特徴を有するので、この特徴を用いることで、被認証物C1の認証を正確に行うことができる。
[被認証物の他の例]
図5(A)及び(B)は、被認証物の他の例を示す図である。図5(A)では、例えば、被認証物C2である衣類等に認証用媒体M1として表示体Pが設けられている。表示体Pは、被認証物C2(衣類)に印刷された形態であってもよいし、刺しゅう等により画像と同様のパターンが設けられた形態であってもよい。表示体Pは、被認証物C2である衣類等の表面側に設けられてもよいし、内面側に設けられてもよい。また、衣類等に通常備えているタグ5に表示体Pが設けられてもよい。また、図5(A)に示すように、販売時等において被認証物C2である衣類等に付される販売用タグ6に、認証用媒体M1として表示体Pが設けられてもよい。
また、図5(B)では、例えば、被認証物C3である容器等の表面に認証用媒体M1として表示体Pが設けられている。被認証物C3である容器等は、例えば平面部7a及び曲面部7bを有する円筒状であり、表示体Pが平面部7aに形成される構成であるが、この構成に限定されず、表示体Pは曲面部7bに形成されてもよい。表示体Pは、認証用媒体M1として画像が印刷された表示体Pが平面部7aに貼り付けられる形態であってもよいし、平面部7aに画像が直接印刷される形態であってもよい。また、表示体Pとして、画像に同様の刻印が平面部7aに設けられる形態であってもよい。また、容器7は、他の形状であってもよい。
[認証用媒体の他の例]
図6は、認証用媒体の他の例を示す図である。認証用媒体M2は、例えば、上記した画像に関する画像データ、及び上記した画像から抽出される特徴に関する特徴データの少なくとも一方を含む記憶媒体であってもよい。図6に示すように、被認証物C1であるカード等には、認証用媒体M2として記憶媒体8を備えてもよい。記憶媒体8は、例えば、ICタグ、RFID(radio frequency identifier)タグ等である。記憶媒体8には、画像データD1及び特徴データD2の少なくとも一方が格納される。
画像データD1は、上記した画像においてパターンの特徴を認識可能なデータであり、認証情報を含む。画像データD1は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、PNG(Portable Network Graphics)、TIFF(Tagged Image File Format)、BMP(Bitmap Image)、PDF(Portable Document Format)など、任意のデータ形式を適用可能である。また、画像データD1は、走査型電子顕微鏡MSにより取得されるRAWデータであってもよい。
特徴データD2は、画像データD1のうち白いラインの端部T1、T2、T3、T4、・・・を特徴部分として抽出した場合の例を示している。特徴データD2の特徴部分は、白いラインの端部T1、T2、T3、T4、・・・に限定されず、黒いラインの端部等、他の部分であってもよい。また、1つの画像における特徴部分の数は任意に設定することができる。特徴データD2は、例えば、端部T1、T2、T3、T4、・・・における画像上の座標値であってもよい。特徴データD2は、例えば、画像の縦方向をY方向とし、横方向をX方向としたとき、端部T1は座標値(X1,Y1)、端部T2は座標値(X2,Y2)、端部T3は座標値(X3,Y3)、端部T4は座標値(X4,Y4)、・・・を示すデータである。
画像データD1及び特徴データD2は、例えば、認証用媒体M2である記憶媒体8に格納されているデータを受け取ることが可能な取得装置10により取得される。取得装置10は、例えば、画像データD1又は特徴データD2を受信可能な受信部を備えている。なお、取得装置10については後述する。
[認証システム]
図7は、本実施形態に係る認証システム100の一例を示す図である。認証システム100は、被認証物の認証を行うシステムである。認証システム100は、取得装置10と、認証サーバ20とを含む。
取得装置10は、被認証物C(C1、C2、C3等)に備える認証用媒体M1等から認証情報D(D1、D2等)を取得する。取得装置10は、認証用媒体M1等に応じた態様で認証情報Dを取得可能な装置が用いられる。例えば、認証用媒体M1が画像を含む表示体Pである場合、取得装置10としては、表示体P(画像)を読み取り可能な読み取り装置等が用いられる。読み取り装置は、例えばスキャナ、又はカメラ等の撮像装置であり、表示体Pに表示された画像を読み取って電子データに変換し、認証情報Dとして取得する。
また、認証用媒体M2として、上記した画像データD1及び特徴データD2の少なくとも一方が記憶される記憶媒体8である場合、取得装置10は、画像データD1又は特徴データD2を受信可能な受信部を備えている。取得装置10は、例えば、ICカードリーダ、RFIDリーダ等を含む。画像データD1及び特徴データD2は、認証用媒体M2から取得装置10により取得される認証情報Dである。
認証サーバ20は、予め登録されている認証データDT(認証データDTは認証用データDTと称してもよい。)に基づいて、取得装置10が取得した認証情報Dの認証を行う。認証情報Dは、例えば、取得装置10により取得された画像データD1又は特徴データD2を含む。認証サーバ20は、例えば、通信回線Nを介して取得装置10に接続された構成とすることができるが、この構成に限定されない。認証情報Dが記憶されたUSBメモリ等の記憶媒体を認証サーバ20に接続させる構成としてもよい。
認証サーバ20は、記憶部21と、認証処理部22とを有する。記憶部21は、認証データDTを記憶する。記憶部21に記憶される認証データDTは、予め登録されている。認証データDTは、相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部の画像に関する画像データを含む。認証システム100は、例えば、上記した画像に関するオリジナルの画像データを認証データDTとし、認証データDTの複製データを上記した画像データD1とすることができる。記憶部21には、相分離構造において互いに異なる部分の画像についての画像データが認証データDTとして記憶されてもよい。また、認証データDTは、画像から抽出される特徴に関する特徴データ(上記した特徴データD2に相当する)であってもよい。
認証処理部22は、記憶部21に記憶される認証データDTと、取得装置10が取得した認証情報Dとが一致するか否かを判定し、判定結果に基づいて認証を行う。認証処理部22は、認証情報Dが画像データD1である場合、例えば、認証情報Dで示される画像と、認証データDTで示される画像とを対比する。また、認証処理部22は、画像データD1で示される画像内の各点における色調、階調等の色情報等と、認証データDTで示される画像内の各点における色調、階調等の色情報等とを対比してもよい。認証処理部22は、認証情報Dが特徴データD2である場合、例えば、画像データD1における各点の座標値と、認証データDTにおける特徴部分の座標値とを対比する。
認証処理部22は、画像どうしを対比した結果、一致する割合が第1閾値以上の場合に、画像データD1と認証データDTとが一致する旨の判定を行うことができる。認証処理部22は、画像どうしを対比した結果、一致する割合が第1閾値より低い場合、画像データD1と認証データDTとが一致しない旨の判定を行うことができる。また、認証処理部22は、各点の座標値どうしを対比した結果、一致する割合が第2閾値以上の場合に、特徴データD2と認証データDTとが一致する旨の判定を行うことができる。認証処理部22は、各点の座標値どうしを対比した結果、一致する割合が第2閾値より低い場合、特徴データD2と認証データDTとが一致しない旨の判定を行うことができる。上記した第1閾値及び第2閾値は任意の値に設定可能である。
認証情報Dが画像データD1又は特徴データD2である場合には、取得装置10により表示体Pから取得された認証情報Dである場合に比べて、物理的に変化する可能性は低いといえる。従って、認証情報Dが画像データD1又は特徴データD2である場合、認証情報Dと認証データDTとの判定条件を厳密に設定することが可能である。
認証処理部22は、例えば認証データDTと認証情報Dとが一致すると判定した場合には、両者が一致する旨の認証結果を表示装置等の出力装置に出力してもよい。また、認証処理部22は、認証データDTと認証情報Dとが一致しないと判定した場合には、両者が一致しない旨の認証結果を例えば出力装置OU(図15参照)に出力してもよい。出力装置OUは、例えばディスプレイ装置である。認証処理部22は、認証結果をディスプレイ装置に表示させてもよい。
図8は、認証システム100における処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、まず、取得装置10により認証情報Dを取得する(ステップS11)。取得装置10は、認証情報Dを取得した後、取得した認証情報Dを出力する。取得装置10から出力された認証情報Dは、通信回線Nを介して認証サーバ20に入力される(ステップS12)。認証サーバ20において、認証処理部22は、入力された認証情報Dと、記憶部21に記憶される認証データDTとを対比する(ステップS13)。認証処理部22は、認証情報Dと認証データDTとが一致するか否かの判定を行う(ステップS14)。認証処理部22は、不図示の出力装置等に判定結果を出力する(ステップS15)。
[認証システムの他の例]
図9は、認証システムの他の例を示す図である。図9に示す認証システム200は、上述した認証システム100に加えて、認証データを生成する生成システムを付加した構成である。なお、以下で説明する認証システム200は、あくまでも一例であり、この形態に限定されない。
認証システム200は、認証データ生成装置120、認証データ管理サーバ130、認証サーバ20、及びユーザ端末150を備える。認証データ生成装置120、認証データ管理サーバ130、認証サーバ20、及びユーザ端末150は、通信回線Nに接続されている。ここで、通信回線Nは、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。
なお、走査型電子顕微鏡MSと認証データ生成装置120とは、通信可能に接続されて、走査型電子顕微鏡MSにより得られる画像データが所定の通信回線等を介して認証データ生成装置120に送られる形態であってもよいし、走査型電子顕微鏡MSにより得られる画像データがUSBメモリ等の記憶媒体に記憶され、この記憶媒体を介して認証データ生成装置120が画像データを取得する形態であってもよい。例えば、走査型電子顕微鏡MSは、基板1上の構造体(相分離構造)3S、4の画像データを得ると、その画像データを認証データ生成装置120に送る。
認証データ生成装置120は、被認証物C1等の正当性や真正性を確かめるために用いられる認証データDTを生成するサーバである。認証データ生成装置120は、走査型電子顕微鏡MSから構造体(相分離構造)3S、4の画像データを受け取ると、その画像データから認証データDTを生成する。また、認証データ生成装置120は、認証データDTを生成すると、その認証データDTを、通信回線Nを介して認証データ管理サーバ130に送信する。
認証データ管理サーバ130は、認証データDTを管理するサーバである。認証データ管理サーバ130は、認証データ生成装置120から認証データDTを受信すると、その認証データDTを管理する。また、認証データ管理サーバ130は、認証サーバ20から認証データDTの提供要求を受信すると、認証データDTを、認証サーバ20に送信する。
認証サーバ20は、上記したように、対象である被認証物C1等の認証を行うサーバである。認証サーバ20は、認証を行う新たな被認証物C1等の情報を登録すると、その被認証物C1等の認証を行うための認証データDTの提供要求を、認証データ管理サーバ130に送信する。また、認証サーバ20は、認証データ管理サーバ130から認証データDTを受信すると、その認証データDTを、認証を行う被認証物C1等の情報に対応付けて管理する。また、認証サーバ20は、ユーザ端末150から被認証物C1等に関する認証情報Dを含む認証要求を受信すると、その被認証物C1等の認証を行い、認証結果を含む認証結果データを、ユーザ端末150に送信する。
ユーザ端末150は、上記した取得装置10を含んで構成され、被認証物C1等の正当性や真正性を確かめる現場にて利用される端末である。ユーザ端末150は、被認証物C1等に付された認証情報Dを取得装置10により取得すると、その認証情報Dを含む、被認証物C1等の認証を行うよう要求する旨のデータを、認証サーバ20に送信する。また、ユーザ端末150は、認証サーバ20から認証結果データを受信すると、認証結果をディスプレイ装置等に出力する。
なお、本実施形態では、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、認証システム200が1つの認証データ生成装置120、認証データ管理サーバ130、認証サーバ20、及びユーザ端末150を備える構成について説明する。ただし、認証システム200は、複数の認証データ生成装置120、認証データ管理サーバ130、認証サーバ20、及びユーザ端末150を備えていてもよい。
図10は、認証データ生成装置120の構成の一例を示すブロック図である。認証データ生成装置120は、例えば、画像データ受信部121、画像処理部122、認証データ生成部123、及び認証データ送信部124を備える。
画像データ受信部121は、構造体(相分離構造)3S、4の画像データを、走査型電子顕微鏡MSから受け取る。画像処理部122は、画像データ受信部121が受け取った画像データの画像を分割して複数の画像を生成する。認証データ生成部123は、画像処理部122が生成した各画像において、模様(パターン)の複数の特徴点を抽出し、その複数の特徴点を特定可能な認証データDTを生成する。認証データ送信部124は、認証データ生成部123が生成した認証データDTと、その認証データDTを生成するために使用した画像とを対応付けて、認証データ管理サーバ130に送信する。
図11は、認証データ管理サーバ130の構成の一例を示すブロック図である。認証データ管理サーバ130は、認証データ受信部131、認証データ格納部132、提供要求受信部133及び認証データ送信部134を備える。
認証データ受信部131は、認証データ生成装置120から認証データDTを受信する。認証データ格納部132は、認証データ受信部131が受信した認証データDTと、その認証データDTを提供した提供先の情報等と、を対応付けて格納する。提供要求受信部133は、認証サーバ20から認証データDTの提供要求を受信する。認証データ送信部134は、提供要求受信部133が受信した提供要求に応じて、認証データ格納部132に格納されている認証データDTを、認証サーバ20に送信する。
図12は、認証データ格納部132に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。認証データ格納部132には、認証データDTのID(図12では認証データIDと示している。)、認証データDT、分割画像(画像)、提供先の各情報が対応付けられて格納される。認証データDTのIDの情報は、認証データDTを一意に識別するための識別符号である。認証データDTの情報は、認証データDTのIDによって識別される認証データDTを示す情報である。この例では、認証データDTのID「N0001」によって識別される認証データDTが、「(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),・・・」であることを示している。
分割画像の情報は、認証データDTのIDによって識別される認証データDTを生成するために使用された画像を示す情報である。この例では、認証データDTのID「N0001」によって識別される認証データDTを生成するために使用された分割画像が、「00000001.bmp」であることを示している。
提供先の情報は、認証データDTのIDによって識別される認証データDTの提供先を示す情報である。この例では、認証データDTのID「N0001」によって識別される認証データDTの提供先が、「提供先A」であることを示している。
図13は、認証サーバ20の構成の一例を示すブロック図である。認証サーバ20は、対象情報入力受付部141、対象情報格納部142、提供要求送信部143、認証データ受信部144、認証要求受信部145、認証処理部22、及び認証結果送信部147を備える。
対象情報入力受付部141は、入力装置INを介して認証を行う被認証物C1等の情報の入力を受け付ける。ここで、入力装置INとは、認証サーバ20にデータや情報、指示等を与えるための装置であり、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等である。対象情報格納部142は、対象情報入力受付部141が入力を受け付けた認証を行う被認証物C1等の情報と、その被認証物C1等を認証するための認証情報D等と、を対応付けて格納する。提供要求送信部143は、被認証物C1等の認証を行うために必要な認証データDTを提供するよう要求する旨のデータを、認証データ管理サーバ130に送信する。認証データ受信部144は、被認証物C1等の認証を行うために必要な認証データDTを、認証データ管理サーバ130から受信する。認証要求受信部145は、認証を行う被認証物C1等に付された認証情報D等を含む、認証を行うよう要求する旨のデータを、ユーザ端末150から受信する。認証処理部22は、認証要求受信部145が受信した認証データDT等による認証処理を行う。認証結果送信部147は、認証処理部22が認証処理を行った認証結果を含むデータを、ユーザ端末150に送信する。
図14は、対象情報格納部142に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。対象情報格納部142には、シリアルナンバー、認証データDTの各情報が対応付けられて格納される。シリアルナンバーの情報は、認証を行う被認証物C1等を一意に識別するための識別符号である。
認証データDTの情報は、シリアルナンバーによって識別される被認証物C1等を認証するための認証データDTを示す情報である。この例では、シリアルナンバー「S0001」によって識別される対象を認証するための認証データDTが、「(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),・・・」であることを示している。
図15は、ユーザ端末150の構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末150は、取得装置10、認証要求送信部152、認証結果受信部153、及び認証結果出力部154を備える。
取得装置10は、認証を行う被認証物C1等に付された認証情報D(画像データD1又は特徴データD2を含む。)を取得する。認証要求送信部152は、取得装置10が取得した認証情報D等を含む、認証を行うよう要求する旨のデータを、認証サーバ20に送信する。認証結果受信部153は、認証結果を含むデータを、認証サーバ20から受信する。認証結果出力部154は、認証結果受信部153が受信したデータに含まれる認証結果を、出力装置OUに出力する。ここで、出力装置OUは、ユーザ端末150からデータを受け取って、ユーザが認識できる形で外部に物理的に提示する装置であり、例えばディスプレイ装置である。
図16は、走査型電子顕微鏡MS、認証データ生成装置120及び認証データ管理サーバ130の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスでは、走査型電子顕微鏡MSによって画像を取得してから、複数の認証データDTを提供可能な状態とするまでの処理について説明する。また、この動作シーケンスの説明では、図10から図15を適宜参照する。
認証データDTの提供を行う事業者は、例えば、所定のスケジュールに応じて、あるいは、認証データDTを提供する取引が成約した場合に、認証データDTを生成するために、予め走査型電子顕微鏡MSによって構造体(相分離構造)3S、4の画像を取得している(ステップS101)。画像データは、認証データ生成装置120に送られる(ステップS102)。認証データ生成装置120の画像データ受信部121は、画像データを受け取ると、その画像データを、画像処理部122へ送る。
認証データ生成装置120の画像処理部122は、画像データ受信部121から画像データを受け取ると、その画像データの画像を分割して複数の画像を生成する(ステップS103)。ステップS103の処理では、画像処理部122は、例えば、1枚の構造体(相分離構造)3S、4の画像から複数の画像を生成する。なお、ステップS101において、走査型電子顕微鏡MSは、構造体(相分離構造)3S、4のうちの一部に対応する領域ごとに画像を取得する場合、ステップS103は行わなくてもよい。画像処理部122は、複数の画像を生成すると、その複数の画像を、認証データ生成部123に送る。
認証データ生成装置120の認証データ生成部123は、画像処理部122から複数の画像を受け取ると、その複数の画像のそれぞれから、画像に写っている模様(パターン)の複数の特徴点を抽出し、その複数の特徴点を特定可能な認証データDTを生成する(ステップS104)。ステップS104の処理では、認証データ生成部123は、例えば、図6に示すように、表示体Pの画像に写っている模様のうち、白いラインの端部T1〜T4を特徴点として抽出し、その特徴点の位置を示す座標値を認証データDTとして生成する。認証データ生成部123は、複数の認証データDTを生成すると、その複数の認証データDTを、認証データ送信部124に送る。認証データ送信部124は、認証データ生成部123から複数の認証データDTを受け取ると、その複数の認証データDTと、その認証データDTを生成するために使用した画像とを対応付けて、認証データ管理サーバ130に送信する(ステップS105)。
認証データ管理サーバ130の認証データ受信部131は、認証データ生成装置120から複数の認証データDTと、その認証データDTを生成するために使用した画像と、を受信すると、対応する認証データDTと画像とを対応付けて認証データ格納部132に格納する(ステップS106)。ステップS106の処理では、例えば、図12に示すように、認証データDT及び画像の各情報に、認証データDTのIDを付して格納する。このようにして、被認証物C1等の認証を行うために必要な複数の認証データDTを提供可能な状態となる。
図17は、認証データ管理サーバ130及び認証サーバ20の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスでは、認証を行う被認証物C1等の情報の入力を受け付けてから、その被認証物C1等の認証を行うことができる状態となるまでの処理について説明する。また、この動作シーケンスの説明では、図10から図16を参照する。
被認証物C1等の認証を行う事業者は、認証を行う新たな被認証物C1等が用意されたことに応じて、その被認証物C1等の情報を、認証サーバ20に入力する。
認証サーバ20の対象情報入力受付部141は、認証を行う被認証物C1等の情報(図17では対象情報と示している。)の入力を受け付けると(ステップS201)、その情報を、対象情報格納部142に格納すると共に(ステップS202)、入力を受け付けた被認証物C1等の情報の数を示すデータを、提供要求送信部143へ送る。ステップS201の処理では、対象情報入力受付部141は、例えば、認証を行う被認証物C1等の情報として、その被認証物C1等のシリアルナンバーの入力を受け付ける。そして、ステップS202の処理では、例えば、図14に示すように、シリアルナンバーの情報を格納する。
認証サーバ20の提供要求送信部143は、対象情報入力受付部141からデータを受け取ると、被認証物C1等の認証を行うために必要な認証データDTを提供するよう要求する旨のデータを、認証データ管理サーバ130に送信する(ステップS203)。ステップS203の処理では、提供要求送信部143は、例えば、対象情報入力受付部141から受け取ったデータによって示される被認証物C1等の情報の数と同じ数の認証データDTを提供するよう要求する旨のデータを、認証データ管理サーバ130に送信する。
認証データ管理サーバ130の提供要求受信部133は、認証サーバ20から認証データDTの提供要求を受信すると、要求されている認証データDTの数の情報と、要求元を特定可能な情報と、を含むデータを、認証データ送信部134に送る。認証データ送信部134は、提供要求受信部133からデータを受け取ると、要求されている数の認証データDTを、認証データ格納部132から読み出し(ステップS204)、読み出した認証データDTを、認証サーバ20に送信する(ステップS205)。ステップS204の処理では、認証データ送信部134は、例えば、認証データを読み出すと、図12に示すように、提供要求受信部133から受け取ったデータに含まれる要求元を特定可能な情報を、提供先の情報として、読み出した認証データDTの情報に対応付けて認証データ格納部132に格納する。
認証サーバ20の認証データ受信部144は、認証データ管理サーバ130から認証データDTを受信すると、その認証データDTを、対象情報格納部142に格納されている認証を行う被認証物C1等の情報に対応付けて格納する(ステップS206)。ステップS206の処理では、例えば、図14に示すように、シリアルナンバーの情報に、認証データDTを対応付けて格納する。このようにして、対象の認証を行うことができる状態となる。
図18は、認証サーバ20及びユーザ端末150の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスでは、認証を行う被認証物C1等に付された認証情報Dを取得してから、認証結果を出力するまでの処理について説明する。また、この動作シーケンスの説明では、図10から図17を参照する。
被認証物C1等の認証を所望するユーザは、その被認証物C1等に付された認証情報Dを取得する作業を行う。一例として、認証を行う対象(例えば、被認証物C2)には、認証用媒体M2としてICタグが取り付けられている。ICタグとは、被認証物C2の識別に利用される微小な無線ICチップである。ICタグには、そのICタグが取り付けられた被認証物C2を認証するための認証情報Dと、その被認証物C2のシリアルナンバーと、が記憶されている。このような形態の場合、ユーザ端末150は、取得装置10であるICカードリーダにより、ICタグに記憶された認証情報Dとシリアルナンバーとを読み取って取得する。
また、他の例として、認証を行う被認証物C2に取り付けられたICタグには、認証データDTを生成するために使用された画像の情報(画像データD1)と、その被認証物C2のシリアルナンバーと、が記憶されている。このような形態の場合、ユーザ端末150は、取得装置10により、ICタグに記憶された画像とシリアルナンバーとを読み取って取得する。
また、他の例として、認証を行う対象(例えば、被認証物C1)には、認証データDTを生成するために使用された画像が印刷された表示体Pが設けられている。この表示体Pには、その被認証物C1のシリアルナンバーが含まれてもよい。このような形態の場合、ユーザ端末150は、表示体P(シリアルナンバー等を含む)を例えばデジタルカメラ等により撮像し、表示体Pの画像を読み取って取得する。
また、他の例として、認証を行う対象がデータである場合、そのデータには、そのデータを認証するための認証情報と、そのデータのシリアルナンバーと、が電子透かし等の技術により埋め込まれている。ここで、電子透かしとは、画像や動画、音声等のデータに、関連する情報を人には知覚できない形で埋め込む技術である。このような形態の場合、ユーザ端末150は、データに埋め込まれた認証情報Dとシリアルナンバーとを検出可能な専用のソフトウェアにより取得する。
ユーザ端末150の取得装置10は、被認証物C1等に付された認証情報D等を取得すると(ステップS301)、その認証情報D等を、認証要求送信部152に送る。認証要求送信部152は、取得装置10から認証情報D等を受け取ると、その認証情報D等を含む、認証を行うよう要求する旨のデータを、認証サーバ20に送信する(ステップS302)。
認証サーバ20の認証要求受信部145は、ユーザ端末150から認証情報D等を含む、認証を行うよう要求する旨のデータを受信すると、その認証情報D等を、認証処理部22に送る。認証処理部22は、認証要求受信部145から認証情報D等を受け取ると、その認証情報D等による認証処理を行う(ステップS303)。
ステップS303の処理では、例えば、認証要求受信部145から認証情報Dとシリアルナンバーとを受け取った場合、認証処理部22は、対象情報格納部142に格納されている情報のうち、認証要求受信部145から受け取ったシリアルナンバーと一致するシリアルナンバーが格納されているか否かを判定する。そして、一致するシリアルナンバーが格納されている場合、認証処理部22は、そのシリアルナンバーに対応付けて格納されている認証データDTを読み出す。そして、認証処理部22は、対象情報格納部142から読み出した認証データDTと、認証要求受信部145から受け取った認証情報Dと、が一致するか否かを判定する。そして、両者が一致した場合、認証処理部22は、認証結果が「真」であることを示す認証結果データを、認証結果送信部147に送る。一方、両者が一致しなかった場合、認証処理部22は、認証結果が「偽」であることを示す認証結果データを、認証結果送信部147に送る。
また、ステップS303の処理では、例えば、認証要求受信部145から画像とシリアルナンバーとの情報を受け取った場合、認証処理部22は、認証データ生成装置120が認証データDTを生成するときと同じ方法により、その画像から、画像に写っている模様(パターン)の複数の特徴点を抽出し、その複数の特徴点を特定可能な認証情報DXを生成する。また、認証処理部22は、対象情報格納部142に格納されている情報のうち、認証要求受信部145から受け取ったシリアルナンバーと一致するシリアルナンバーが格納されているか否かを判定する。そして、一致するシリアルナンバーが格納されている場合、認証処理部22は、そのシリアルナンバーに対応付けて格納されている認証データDTを読み出す。そして、認証処理部22は、対象情報格納部142から読み出した認証データDTと、上記した認証情報DXと、が一致するか否かを判定する。そして、両者が一致した場合、認証処理部22は、認証結果が「真」であることを示す認証結果データを、認証結果送信部147に送る。一方、両者が一致しなかった場合、認証処理部22は、認証結果が「偽」であることを示す認証結果データを、認証結果送信部147に送る。
認証サーバ20の認証結果送信部147は、認証処理部22から認証結果データを受け取ると、その認証結果データを、ユーザ端末150に送信する(ステップS304)。
ユーザ端末150の認証結果受信部153は、認証サーバ20から認証結果データを受信すると、その認証結果データを、認証結果出力部154に送る。認証結果出力部154は、認証結果受信部153から認証結果データを受け取ると、その認証結果データによって示される認証結果を、出力装置OUを介して出力する(ステップS305)。このようにして、対象の認証を所望するユーザは、その対象(被認証物C1等)の正当性や真正性を確かめることができる。
このように、本実施形態に係る被認証物C1等及び認証システム100、200によれば、基板1上に形成された構造体(相分離構造)3S、4の一部に関する特徴を含む認証情報Dを有する認証用媒体M1、M2を用いるので、この構造体(相分離構造)3S、4が例えば人間の指紋のように同一のパターンが存在しないことから、指紋認証と同様、セキュリティ性の高い認証を行うことが可能となる。また、認証用媒体M1、M2を生成するための1つの構造体(相分離構造)3S、4から、異なる画像(パターン)が多く得られるので、多数の認証用媒体M1、M2を容易かつ安価に作成することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態に記載される範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
また、特許請求の範囲、明細書及び図面中において示したシステム、方法、装置、プログラム及び記憶媒体における動作、手順、ステップ及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、又、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現することができる。また、特許請求の範囲、明細書及び図面中の動作フローや動作シーケンスに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
また、上記した認証システム100、200は、上記した構成に加えて、ID/パスワードによる認証を行うための構成が加えられてもよい。この場合、本実施形態による相分離構造の画像を利用した認証と、生体情報又はICカード等と、を組み合わせた多要素認証を行うことにより、確実な認証を実現することができる。
また、法令で許容される限りにおいて、日本特許出願である特願2019−018420、及び上述の実施形態などで引用した全ての文献、の内容を援用して本文の記載の一部とする。
C1、C2、C3・・・被認証物 D・・・認証情報 D1・・・画像データ D2・・・特徴データ DT・・・認証データ M1、M2・・・認証用媒体 MS・・・走査型電子顕微鏡 N・・・通信回線 P・・・表示体 1・・・基板 2・・・下地層 3・・・BCP層 3a、3b・・・相 3S、4・・・構造体 6・・・タグ 10・・・取得装置 20・・・認証サーバ 100、200・・・認証システム

Claims (10)

  1. 認証システムによる認証の対象となる被認証物であって、
    相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に形成された相分離構造の一部のパターンに関する特徴を含み、前記認証システムに備える取得装置により取得される認証情報を有する認証用媒体を備える、被認証物。
  2. 前記認証用媒体は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像が表示された表示体である、請求項1に記載の被認証物。
  3. 前記認証用媒体は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像に関する画像データを含む記憶媒体である、請求項1に記載の被認証物。
  4. 前記認証用媒体は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像から抽出される特徴に関する特徴データを含む記憶媒体である、請求項1に記載の被認証物。
  5. 前記画像は、前記基板上の前記相分離構造のうち、0.5μm×0.5μmから10μm×10μmの範囲で切り取られた画像である、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の被認証物。
  6. 前記画像は、1つの前記基板から複数得られた画像のうちの1つである、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の被認証物。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の被認証物を認証するシステムであって、
    前記被認証物に備える前記認証用媒体から前記認証情報を取得する取得装置と、
    予め登録されている認証データに基づいて、前記取得装置が取得した前記認証情報の認証を行う認証サーバと、を含む、認証システム。
  8. 前記認証用媒体は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像が表示された表示体であり、
    前記取得装置は、前記表示体に表示された前記画像を読み取ることにより前記認証情報を取得する、請求項7に記載の認証システム。
  9. 前記認証用媒体は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像に関する画像データ、又は、走査型電子顕微鏡により得られる前記相分離構造の一部の画像から抽出される特徴に関する特徴データを含む記憶媒体であり、
    前記取得装置は、前記記憶媒体から前記画像データ又は前記特徴データを受け取ることにより前記認証情報を取得する、請求項7に記載の認証システム。
  10. 認証システムにより認証される認証情報を有する認証用媒体の生成方法であって、
    相分離構造形成用樹脂組成物により基板上に相分離構造を形成することと、
    前記相分離構造の一部のパターンにおける画像を取得することと、
    前記画像を用いて前記認証情報を生成することと、を含む、認証用媒体の生成方法。
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