JPWO2020121887A1 - 光ファイバプローブ - Google Patents
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Abstract
光ファイバ(11)と、コアレスファイバ(12)と、反射膜(13)とを有し、光ファイバ(11)の端部とコアレスファイバ(12)の第1端部(121)とが接続され、コアレスファイバ(12)の第2端部(122)に反射膜(13)が配置された光ファイバプローブ(10A)を提供する。
Description
本願は、2018年12月12日に日本に出願された特願2018−232881号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
患部へ確実にレーザ光を照射するため、光ファイバから患部へのレーザ光照射は、光ファイバ先端からその光軸方向に沿った前方への照射よりも、光ファイバ先端部から側方への照射が有効とされている。光ファイバ先端部から側方へのレーザ光の照射により、照射範囲の増大が可能となる。このため、例えば、特許文献1の図1のように、光ファイバの先端部が挿入された把持部に、光ファイバにより導光されてきた光を均等に拡大投射するマイクロレンズ部と、マイクロレンズ部を通過した光を把持部の側方へ反射させる反射ミラー部と、が組み込まれた側方反射型プローブが提案されている。
反射ミラー部は、把持部の所定位置に所定向きで精度良く取り付ける必要がある。把持部は、マイクロレンズ部及び反射ミラー部をそれぞれ所定位置に所定向きで精度良く支持する必要がある。このため、特許文献1記載の側方反射型プローブは、その製造コストの低コスト化が困難である。
前記コアレスファイバ外装材は、前記コアレスファイバを収容するガラスキャピラリであってもよい。
上述の光ファイバプローブは、前記コアレスファイバの第2端部の端面が凸曲面であってもよい。
前記光ファイバは、コアおよび前記コアを覆うクラッドを有し、前記コアは、コア径が拡大されたコア径拡大部を有し、前記コア径拡大部は前記コアレスファイバに接続されていてもよい。
前記光ファイバは、コアおよび前記コアを覆うクラッドを有し、前記コアレスファイバの外径が、前記クラッドの外径と同等であってもよい。
また、本発明の上記態様によれば、光ファイバからコアレスファイバへ伝搬されコアレスファイバ内にて拡散された光の一部をコアレスファイバの側面から放出させる。また、この光ファイバプローブは、光ファイバ先端からコアレスファイバ内を進行して反射膜にて反射された反射光をコアレスファイバの側面から放出させることができる。
その結果、光ファイバからコアレスファイバに伝搬させた光をコアレスファイバの側面の広範囲から放出させることができ(側方照射範囲を広く確保できる)、照射対象物への光照射の作業効率を向上できる。
上記の態様に係る光ファイバプローブは、光ファイバの出射端側にコアレスファイバ及び反射膜を含むプローブ先端部(側方放射部)を有していることで、光ファイバに入射した光の側方照射範囲を広く確保できる。
図1の光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11と、光ファイバ11の先端(出射端)に融着接続されたコアレスファイバ12と、コアレスファイバ12の先端面12aに形成された反射膜13とを有する。
光ファイバプローブ10Aは、コアレスファイバ12と反射膜13とで構成される側方放射部20Aを有する。
光ファイバ11は、マルチモード光ファイバ等を好適に用いることができる。
コアレスファイバ12の長さ(軸線方向寸法)は、例えば10〜100mm程度が好ましい。
コアレスファイバ12は、その軸線方向の一端である基端(第1端部)121が光ファイバ11の先端に融着接続され光ファイバ11に同軸に取り付けられている。
コアレスファイバ12の外径は光ファイバ11のコア11aの外径と同等であってもよいし、コアレスファイバ12の外径は光ファイバ11のコア11aの外径よりも大きくてもよい。コアレスファイバ12の外径は光ファイバ11の外径(クラッド11bの外径)より大きくてもよいが、コアレスファイバ12を光ファイバ11に接続する際の作業性を考慮すると、コアレスファイバ12の外径は光ファイバ11の外径の1.5倍以下が好ましく、同等の外径であることがより好ましい。
なお、コアレスファイバ12の光ファイバ11の先端への融着接続は、市販の融着接続機等を用いるなど公知の方法を利用できる。
反射膜13はコアレスファイバ12の先端面12a全体に層状に形成されている。
光ファイバ11によって導光され光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12を伝搬し反射膜13に到達した光Hは、反射膜13にて反射される。
光Hが、前立腺レーザ蒸散術、光線力学治療、下甲介粘膜レーザ治療等のために人体の患部へ照射するレーザ光である場合、反射膜13は、その反射特性の安定維持等の点で金属膜や誘電体多層膜を採用することが好ましい。
また、反射膜13は、コアレスファイバ12の先端面12aに形成された金属蒸着膜等であってもよい。
反射膜13の材質は、例えばニッケル、錫、金、銀やこれらから選択される2以上を含む合金等を挙げることができる。
図1の光ファイバプローブ10Aは、例えば、(1)コアレスファイバの先端面12aとは逆の基端121を、光ファイバ11の先端に融着接続し、(2)ファイバクリーバでコアレスファイバを任意の長さで切断し、(3)コアレスファイバの先端面12aに反射膜を接着または融着または蒸着して製造できる。コアレスファイバ12と光ファイバ11のクラッド11bの外径が同等である場合には、一般的な融着接続器にてこれらのファイバ同士を融着接続することができるため、光ファイバプローブ10Aを容易に製造することができる。
但し、コアレスファイバ12の先端面12aは、コアレスファイバ12の中心軸線に対して垂直な平坦面に限らず、コアレスファイバ12のカット面の研磨等によって、種々の形状に形成されていてもよい。
コアレスファイバ12のカット面の研磨は省略してもよい。光ファイバプローブ10Aは、凹凸が存在するカット面(コアレスファイバ12の先端面12a)に直接、反射膜13を形成して製造してもよい。
コアレスファイバ12の先端面12aへの反射膜13の形成は、無電解めっき層の形成に限定されず、金属材料の蒸着等も採用可能である。
但し、光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12を伝播する光Hは、光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12の先端122側へ行くにしたがってビーム径を拡げていく。光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12を伝播する光Hのビーム径は、コアレスファイバ12の軸線方向両端の間でコアレスファイバ12の外径よりも大きくなる。このため、光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12を伝搬する光H(伝送光)の一部は、反射膜13に到達せずに、コアレスファイバ12の側面12bからコアレスファイバ12の外側へ放出される。
光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12へ伝搬される光Hの40〜60%が反射膜13に到達せず第1出射光H1となるように、コアレスファイバ12の長さ等が調整設定された構成を好適に採用できる。
光ファイバ11の先端からコアレスファイバ12を伝搬して反射膜13にて反射された光H(反射光)のうち、コアレスファイバ12の側面12bからコアレスファイバ12外側へ放出された光Hを、以下、第2出射光H2とする。第2出射光H2は、コアレスファイバ12を先端122側から基端121側へ向かって伝搬する光Hにおいて、コアレスファイバ12の側面12bからコアレスファイバ12の外側へ出射する光である。
光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11の入射端から光を入射することで、コアレスファイバ12の側面12bから第1出射光H1及び第2出射光H2を出射させ、これら出射光をコアレスファイバ12の周囲の照射対象物に照射することができる。
一方、第2出射光H2は、コアレスファイバ12の基端121側の側面12bからも出射(放射)される。つまり、第2出射光H2は、基端121側を含む側面12b全体から出射(放射)される。
このように、図1に示す光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11の入射端から入射された光を、コアレスファイバ12の側面12b全体から出射(放射)させることができる。
光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11の入射端から入射された光をコアレスファイバ12の周囲の照射対象物の広範囲に照射できる。
例えば第2出射光H2が無く第1出射光H1のみがコアレスファイバ12から出射される場合に比べて、コアレスファイバ12から第2出射光H2を出射可能な構成は、コアレスファイバ12の周囲の照射対象物の広範囲への光照射が可能である。
光ファイバプローブ10Aは、光ファイバ11への入射光を側方放射部20Aから側方へ向けての照射範囲を広く確保することを低コストで実現できる。
ポリイミド製のファイバコート層15は、耐熱性に優れるため、光ファイバ11に入射したレーザ光のエネルギによって光ファイバ11が発熱しても、光ファイバ11の側面を覆った状態を安定に保つことができる。
ポリイミド製のファイバコート層15は、他の実施形態の光ファイバプローブにも広く適用可能である。
コアレスファイバ被覆層14は、第1実施形態の光ファイバプローブ10Aの側方放射部20Aの少なくともコアレスファイバ12の側面12bを覆うように側方放射部20Aの周囲に形成される。
図2A、および図2Bの光ファイバプローブ10Bは、第1実施形態の光ファイバプローブ10Aの側方放射部20Aにコアレスファイバ被覆層14が形成された構成の側方放射部20Bを有する。
図2A、および図2Bの光ファイバプローブ10Bにおいて、コアレスファイバ12の側面12bから放出される第1出射光H1及び第2出射光H2は、コアレスファイバ12からコアレスファイバ被覆層14を透過してコアレスファイバ被覆層14の側面から外側へ出射される。
粗面部14aは、コアレスファイバ12からコアレスファイバ被覆層14を透過してコアレスファイバ被覆層14から外側へ出射される光を散乱させて、コアレスファイバ被覆層14から外側への光出射を均等化する役割を果たす。
粗面部14aの微細な凹凸は、コアレスファイバ12の側面12bに形成したコアレスファイバ被覆層14をレーザ加工、プラズマ加工、サンドブラスト加工等することによって形成できる。
図3の光ファイバプローブ10Cは、第1実施形態の光ファイバプローブ10Aの側方放射部20Aにガラスキャピラリ16を設けた構成の側方放射部20Cを有する。
筒状胴部16aをコアレスファイバ12の側面12bに接着剤により接着あるいは融着して、ガラスキャピラリ16は、コアレスファイバ12に固定されている。
ガラスキャピラリ16の筒状胴部16aはコアレスファイバ12と同等かコアレスファイバ12よりも高い屈折率を有する。筒状胴部16aから外側への第1出射光H1及び第2出射光H2の出射光量を多く確保するため、ガラスキャピラリ16において、筒状胴部16aの屈折率がコアレスファイバ12の屈折率よりも高いことが好ましい。
図3の光ファイバプローブ10Cにおいて、コアレスファイバ12の側面12bから放射される第1出射光H1及び第2出射光H2は、コアレスファイバ12からガラスキャピラリ16の筒状胴部16aを透過して筒状胴部16aの側面から外側へ放射される。
粗面部16cは、コアレスファイバ12からガラスキャピラリ16の筒状胴部16aを透過して筒状胴部16aから外側へ出射される光を散乱させて、筒状胴部16aから外側への光出射を均等化する役割を果たす。
粗面部16cの微細な凸凹は、コアレスファイバ12の側面12bに形成したコアレスファイバ被覆層14と同様にレーザ加工、プラズマ加工、サンドブラスト加工等によって形成できる。
図4に示す光ファイバプローブ10Dにおいて、コアレスファイバ12は光ファイバ11の先端(出射端)に同軸に融着接続されている。
コア径拡大部11cのコア径は、光ファイバ11におけるコアレスファイバ12側以外の部分のコア径よりも大きい。また、コア径拡大部11cのコア径は、光ファイバ11の出射端側に行くにしたがって大きくなっていてもよい。コア11aのコア径拡大部11c以外の部分は一定径で延在形成されている。
なお、光ファイバ11のクラッド11bは、光ファイバ11の全長にわたって一定外径で延在形成されている。
図4の光ファイバ11のコア11aのコア径拡大部11c以外の構成は、第1実施形態の光ファイバプローブ10Aの光ファイバ11と同様である。
但し、コアレスファイバ12の先端面12a及び反射膜13を部分球面状とすることは、その他の実施形態の光ファイバプローブに広く適用可能である。
例えば、コアレスファイバ12の先端面12aは、光軸方向に向けて突出する凸部及び光軸方向に窪む凹部の少なくとも一方が存在し、かつ前記光ファイバの前記コアレスファイバ側の端部における光軸と直交する平坦面が存在しない非平坦面を採用可能である。この構成であれば、反射膜にて反射したレーザ光が光ファイバを介してレーザ光源に入射する光量を非常に少なく抑えることができ、レーザ光の入射がレーザ光源の動作に影響を与えることを回避できる。
Claims (10)
- 光ファイバと、コアレスファイバと、反射膜とを有し、
前記光ファイバの端部と前記コアレスファイバの第1端部とが接続され、
前記コアレスファイバの第2端部に前記反射膜が配置された光ファイバプローブ。 - 前記コアレスファイバの側面を覆う光透過性のコアレスファイバ外装材をさらに有し、
前記コアレスファイバ外装材は、前記コアレスファイバと同等または、前記コアレスファイバよりも大きい屈折率を有する請求項1に記載の光ファイバプローブ。 - 前記コアレスファイバ外装材が、前記コアレスファイバの少なくとも側面に形成された樹脂被覆層である請求項2に記載の光ファイバプローブ。
- 前記コアレスファイバ外装材が、前記コアレスファイバを収容するガラスキャピラリである請求項2に記載の光ファイバプローブ。
- 前記コアレスファイバ外装材の側面に、複数の凹凸を有する粗面部が形成されている請求項2から4のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
- 前記コアレスファイバの第2端部の端面が凸曲面である請求項1から5のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
- 前記コアレスファイバの第2端部の端面は、凸部及び凹部の少なくとも一方を有し、かつ前記光ファイバの前記コアレスファイバ側の端部における光軸と直交する平坦面が存在しない非平坦面である請求項1から6のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
- 前記光ファイバの側面がポリイミドによって形成されたファイバコート層に覆われている請求項1から7のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
- 前記光ファイバは、コアおよび前記コアを覆うクラッドを有し、
前記コアは、コア径が拡大されたコア径拡大部を有し、前記コア径拡大部は前記コアレスファイバに接続されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。 - 前記光ファイバは、コアおよび前記コアを覆うクラッドを有し、
前記コアレスファイバの外径が、前記クラッドの外径と同等である、請求項1から9のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
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