JPWO2020111071A1 - 匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置 - Google Patents

匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置 Download PDF

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Abstract

対象空間に対して、エアゾール組成物を噴射して匍匐害虫を防除する方法であり、原液と噴射剤とを、配合割合(体積比)が5:95〜40:60となるよう含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、定量噴射用エアゾールバルブと、エアゾール組成物を噴射する噴口が形成され、一端に噴口が形成された直線状の噴射通路が形成された噴射ノズルを含む噴射部材とを備え、噴口径R(mm)と、噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であるエアゾール装置を用いて、噴口からエアゾール組成物を噴射する、匍匐害虫の防除方法。

Description

本発明は、匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置に関する。より詳細には、本発明は、エアゾール組成物を定量噴射することによって、クモ等の匍匐害虫を防除することができ、かつ、床面などの噴射周囲への汚染がなく、噴口周囲への液ダレを生じにくい、匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置に関する。
従来、クモ、ゴキブリ等の匍匐害虫を防除するための有効成分を含むエアゾール組成物を空間に噴射することにより、匍匐害虫を防除する方法が知られている(たとえば特許文献1)。
特開2010−159226号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアゾール剤は、たとえば、約20mLの薬剤を連続噴射してクモを致死させたり、造網を阻止している。この場合、多量の薬剤が噴射されるため、屋内で用いた際に床や家具が汚染されやすい。また、噴射剤の影響により、冷蔵庫等の電気接点が火源となり、引火爆発の危険性がある。さらに、多量の薬剤が噴射されることにより、エアゾール装置の噴口周囲に液ダレを生じやすいという課題があった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、エアゾール組成物を定量噴射することによって、クモ等の匍匐害虫を防除することができ、かつ、エアゾール装置の噴口周囲に液ダレを生じにくい、匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置を提供することを目的とする。なお、本実施形態において、「防除」は、殺虫を意味する駆除と定着や侵入の阻害を意味する忌避との両方を含む。
本発明者らは、鋭意検討した結果、定量噴射によって対象空間中に薬剤を噴射する場合、匍匐害虫を効果的に防除でき、かつ、床面などの噴射周囲への汚染がなく、噴口周囲への液ダレを生じにくくするためには、噴射ノズルの噴口径と、噴射通路の長さとが所定の比率となる寸法であり、かつ、原液と噴射剤との配合割合(体積比)が特定の範囲とすることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決する本発明の匍匐害虫の防除方法は、対象空間に対して、エアゾール組成物を噴射して匍匐害虫を防除する、匍匐害虫の防除方法であり、原液と噴射剤とを、配合割合(体積比)が5:95〜40:60となるよう含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブと、前記定量噴射用エアゾールバルブを介して前記エアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射するための噴口が先端に形成され、一端に前記噴口が形成された直線状の噴射通路が形成された噴射ノズルを含む噴射部材と、を備え、前記噴口の噴口径R(mm)と、前記噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であるエアゾール装置を用いて、前記噴口から前記エアゾール組成物を噴射する、匍匐害虫の防除方法である。
また、上記課題を解決する本発明の匍匐害虫防除用エアゾール装置は、原液および噴射剤を含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブと、前記定量噴射用エアゾールバルブを介して前記エアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射するための噴口が先端に形成された噴射ノズルを含む噴射部材と、を備え、前記噴射部材は、一端に前記噴口が形成された直線状の噴射通路が形成されており、前記噴口の噴口径R(mm)と、前記噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であり、前記原液と前記噴射剤との配合割合(体積比)が5:95〜40:60である、匍匐害虫防除用エアゾール装置である。
本発明によれば、エアゾール組成物を定量噴射することによって、クモ等の匍匐害虫を防除することができ、かつ、床面などの噴射周囲への汚染がなく、噴口周囲への液ダレを生じにくい、匍匐害虫の防除方法および匍匐害虫防除用エアゾール装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態のエアゾール装置の模式的な側面図である。 図2は、本発明の一実施形態のエアゾール装置の噴射ノズルの模式的な断面図である。 図3は、効力試験を実施した実験設備の模式的な斜視図である。 図4は、効力試験を実施した実験設備の模式的な平面図である。
[匍匐害虫の防除方法]
本発明の一実施形態の匍匐害虫の防除方法(以下、単に防除方法ともいう)は、対象空間に対して、エアゾール組成物を噴射して匍匐害虫を防除する方法である。防除方法は、原液と噴射剤とを、配合割合(体積比)が5:95〜40:60となるよう含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、エアゾール容器に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブと、定量噴射用エアゾールバルブを介してエアゾール容器に取り付けられ、エアゾール組成物を噴射するための噴口が先端に形成され、一端に噴口が形成された直線状の噴射通路が形成された噴射ノズルを含む噴射部材と、を備え、噴口の噴口径R(mm)と、噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であるエアゾール装置を用いて、噴口からエアゾール組成物を噴射する方法である。以下、防除方法について詳しく説明する。なお、以下の説明において、定量噴射型エアゾール装置の構成(エアゾール容器、エアゾールバルブおよび噴射部材(ただし噴射ノズルにおけるノズルの長さおよび噴口径を除く)等)は、エアゾールの技術分野において汎用される構成である。そのため、以下の説明は例示であり、これらの構成は、適宜設計変更され得る。また、説明の明瞭化のため、エアゾール装置の概要を先に説明する。
<定量噴射型エアゾール装置>
図1は、本実施形態の定量噴射型エアゾール装置(以下、単にエアゾール装置1ともいう)の模式的な側面図である。本実施形態のエアゾール装置1は、原液および噴射剤を含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器2と、エアゾール容器2に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブ(以下、単にエアゾールバルブ3ともいう)と、エアゾールバルブ3を介してエアゾール容器2に取り付けられる噴射部材4とを備える。噴射部材4は、エアゾール組成物を噴射するための噴口51が先端に形成された噴射ノズル5が取り付けられている。噴射部材は、一端に噴口51が形成された直線状の噴射通路が形成されている。噴口の噴口径R(mm)(図2参照)と、噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)は6.9を超え、75未満である。原液と噴射剤との配合割合(体積比)は5:95〜40:60である。
(エアゾール容器2)
エアゾール容器2は、エアゾール組成物を加圧充填するための耐圧容器である。エアゾール容器2は、内部にエアゾール組成物が充填される空間が形成された概略筒状の容器である。エアゾール容器2の上部には開口が設けられている。開口は、後述するエアゾールバルブ3によって密封される。
エアゾール容器2の材質は特に限定されない。一例を挙げると、エアゾール容器2は、耐圧性を有する各種金属製、樹脂製、ガラス製等であってもよい。
・原液
原液は、噴射剤とともにエアゾール組成物を構成し得る成分である。原液は、エアゾール組成物が調製される際に、エアゾール容器2に充填される。原液は、匍匐害虫の防除成分を含む。
匍匐害虫の防除成分は特に限定されない。一例を挙げると、防除成分は、ハッカ油、オレンジ油、ウイキョウ油、ケイヒ油、チョウジ油、テレビン油、ユーカリ油、ヒバ油、ジャスミンオイル、ネロリオイル、ペパーミントオイル、ベルガモットオイル、ブチグレンオイル、レモンオイル、レモングラスオイル、シナモンオイル、シトロネラオイル、ゼラニウムオイル、シトラール、l−メントール、メントン、酢酸シトロネリル、シンナミックアルデヒド、テルピネオール、ノニルアルコール、cis−ジャスモン、リモネン、リナロール、1,8−シネオール、ゲラニオール、α−ピネン、p−メンタン−3,8−ジオール、オイゲノール、酢酸メンチル、チモール、安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル等の各種精油成分、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類、アジピン酸ジブチル等の二塩基酸エステル類、ピレトリン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、エムペントリン、プラレトリン、シフェノトリン、イミプロトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、メパフルトリン、ジメフルトリン、ビフェントリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ジクロルボス、クロルピリホスメチル、ダイアジノン、フェンチオン等の有機リン系化合物、カルバリル、プロポクスル等のカーバメイト系化合物、メトプレン、ピリプロキシフェン、ブロフラニリド、メトキサジアゾン、フィプロニル、アミドフルメト等である。
これらの中でも、防除成分は、匍匐害虫を防除しやすい点から、ピレスロイド系化合物、メトキサジアゾン、精油成分であることが好ましく、ペルメトリン、シペルメトリン、フタルスリン、フェノトリン、トランスフルトリン、酢酸メンチル、メトキサジアゾン、シフェノトリン、ブロフラニリド、ビフェントリン、l−メントール、メントンを含むことがより好ましい。
防除成分の含有量は、防除効果が発現する含有量であればよく、特に限定されない。一例を挙げると、防除成分の含有量は、エアゾール組成物中、0.01質量/容量%以上であることが好ましく、0.1質量/容量%以上であることがより好ましい。防除成分の含有量が上記範囲であることにより、本実施形態の防除方法は、匍匐害虫を防除しやすい。
特に、防除成分がピレスロイド系化合物である場合、ピレスロイド系化合物の含有量は、エアゾール組成物中、0.01質量/容量%以上であることが好ましく、0.1質量/容量%以上であることがより好ましい。また、ピレスロイド系化合物の含有量は、エアゾール組成物中、50質量/容量%以下であることが好ましく、45質量/容量%以下であることがより好ましい。ピレスロイド系化合物の含有量が上記範囲であることにより、本実施形態の防除方法は、匍匐害虫を防除しやすい。
匍匐害虫の種類は特に限定されない。一例を挙げると、匍匐害虫は、クモ、ゴキブリ、ムカデ、アリ、ゲジ、ヤスデ、ダンゴムシ、ワラジムシ、シロアリ、ケムシ、ダニ、シラミ、マダニ、トコジラミ等である。これらの中でも、本実施形態の防除方法は、クモ、ゴキブリ、トコジラミに対して実施されることが好ましく、クモに対して実施されることがより好ましい。本実施形態の防除方法は、これらの匍匐害虫に対して実施されることにより、これらの匍匐害虫を防除しやすい。特に、本実施形態の防除方法は、匍匐害虫がクモである場合、対象空間に対して噴口51からエアゾール組成物を噴射することにより、このようなクモが壁面に付着したり、部屋の隅において造網することを好適に防ぐことができる。
原液は、溶剤が配合されてもよい。溶剤は、たとえば防除成分や任意成分を均一に配合するために好適に含有される。一例を挙げると、溶剤は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、グリセリン、エチレングリコール等の多価アルコール、直鎖、分岐鎖または環状のパラフィン類、灯油等の石油類、水、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル等のエステル類等である。
溶剤が含まれる場合において、溶剤の含有量は、原液中、0.1質量/容量%以上であることが好ましい。また、溶剤の含有量は、原液中、99.9質量/容量%以下であることが好ましい。溶媒の含有量が上記範囲内であることにより、原液は、防除成分や任意成分が均一に配合されやすい。
原液は、上記防除成分や溶剤のほか、適宜の任意成分が配合されてもよい。任意成分は、たとえば、非イオン、陰イオンまたは陽イオン界面活性剤、ブチルヒドロキシトルエン等の抗酸化剤;クエン酸、アスコルビン酸等の安定化剤、タルク、珪酸等の無機粉体、殺菌剤(防黴剤)、消臭剤、芳香剤(香料)、色素等である。
・噴射剤
噴射剤は、上記原液を噴射するための媒体であり、原液とともにエアゾール容器2に加圧充填される。噴射剤は特に限定されない。一例を挙げると、噴射剤は、ハイドロフルオロオレフィン、ジメチルエーテル(DME)、液化石油ガス(LPG)等である。噴射剤は、併用されてもよい。
なお、本実施形態のエアゾール組成物は、上記噴射剤に加えて、エアゾール組成物の圧力を調整するために、炭酸ガス、窒素ガス、圧縮空気、酸素ガス等の圧縮ガスが併用されてもよい。
エアゾール組成物の原液と噴射剤の配合割合(体積比)は5:95〜40:60であればよく、5:95〜35:65であることが好ましい。このような配合割合とすることにより、エアゾール装置1は、ロングノズルによる噴射直線性により内容成分の付着率が高くなる。その結果、本実施形態の防除方法は、匍匐害虫を防除しやすい。
(エアゾールバルブ3)
エアゾールバルブ3は、エアゾール容器2内に充填されたエアゾール組成物を取り出すための機構であり、エアゾール容器2の開口を閉止する。また、本実施形態のエアゾールバルブ3は、エアゾール容器2から取り出されたエアゾール組成物を一時的に貯留するための定量室32が形成されている。定量室32の容積は、1回の噴射によって噴射されるエアゾール組成物の容量に相当する。
定量室32の容積は特に限定されない。一例を挙げると、定量室32の容積は、0.1mL以上であることが好ましい。また、定量室32の容積は、3.0mL以下であることが好ましい。定量室32の容積が上記範囲内であることにより、エアゾール装置1は、優れた防除効果を発揮でき、かつ、対象面を汚染しにくい。
エアゾールバルブ3は、噴射部材4が使用者により操作されることによりエアゾール容器2内と外部との連通および遮断を切り替えるための開閉部材と、開閉部材が取り付けられるハウジングと、ハウジングをエアゾール容器2の所定の位置に保持するためのマウント部材と、液体状態のエアゾール組成物に浸漬されるチューブとを備える。また、開閉部材は、噴射部材4と連動して上下に摺動するステム31を含む。ステム31の摺動によりエアゾール組成物の連通(噴射状態)および遮断(非噴射状態)が切り替えられる。エアゾールバルブ3には、エアゾール容器2からエアゾール組成物を取り込むためのハウジング孔と、取り込まれたエアゾール組成物を噴射部材4に送るためのステム孔とが形成されている。ハウジング孔は、ハウジングに形成されている。ステム孔は、ステム31に形成されている。ハウジング孔からステム孔までの経路は、エアゾール組成物が通過する内部通路を構成する。
ステム31は、エアゾールバルブ3に取り付けられる部位であり、エアゾールバルブ3に取り込まれたエアゾール組成物を、噴射ボタンに送るための内部通路が形成されている。内部通路は、ステムラバーによって適宜開閉される。ステム31は、概略筒状のエアゾール容器2の中心軸P1に沿って、上下に摺動する。
原液および噴射剤が充填された状態において、25℃におけるエアゾールバルブ3の内圧は、0.2MPa以上であることが好ましく、0.25MPa以上であることがより好ましい。また、25℃におけるエアゾールバルブ3の内圧は、0.8MPa以下であることが好ましく、0.7MPa以下であることがより好ましい。エアゾールバルブ3の内圧が0.2MPa未満である場合、エアゾール組成物は、噴射後に、噴口51から液ダレする可能性がある。一方、エアゾールバルブ3の内圧が0.8MPaを超える場合、エアゾール組成物は、エアゾール容器2から漏洩する可能性がある。なお、エアゾールバルブ3の内圧は、たとえば25℃でWGA−710C計装用コンディショナ((株)共和電業製)に取り付けたPGM−E小型圧力センサ((株)共和電業製)をエアゾールバルブ3に接続することにより測定することができる。
(噴射部材4)
噴射部材4は、エアゾール容器2から取り込まれた原液を、噴射剤とともに噴射するための部材である。図2は、本実施形態のエアゾール装置1の噴射ノズル5の模式的な断面図である。図1または図2に示されるように、噴射部材4は、エアゾール組成物を噴射するための噴口51が先端に形成された噴射ノズル5を含む。噴射ノズル5は、一端に噴口51が形成された直線状の噴射通路(第3通路52(長さLb))が形成されている。噴射部材4は、エアゾール容器2から取り込まれた原液が最初に通過する第1通路41と、第1通路41と略直交する方向に延設された第2通路42(長さLa)とからなる内部通路が形成されている。本実施形態の噴射部材4は、第3通路52と、第2通路42とが連通しており、1つの略直線状の噴射通路(長さL(=La+Lb))が形成されている。なお、第2通路42の長さLaは、第1通路41と接続された一端から、反対側の他端までの長さである。より具体的には、第2通路42の長さLaは、図1に示されるように、エアゾール容器2の中心軸P1から、噴射ノズル5との接続位置までの長さである。
噴口51の数および形状は特に限定されない。噴口51の数および形状は、噴口径R(mm)と、後述する噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満となる数および形状であればよい。一例を挙げると、噴口51の数は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。また、噴口51の寸法(噴口径R)は、0.2mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましい。また、噴口径Rは、3.0mm以下であることが好ましく、2.5mm以下であることがより好ましい。噴口51の形状(断面形状)は、円形、楕円形、角形、各種不定形であってもよい。
また、噴口51の総断面積(総開口面積)は特に限定されない。一例を挙げると、総断面積は、0.03mm2以上であることが好ましく、0.07mm2以上であることがより好ましい。また、総断面積は、7.1mm2以下であることが好ましく、4.9mm2以下であることがより好ましい。総断面積が上記範囲内であることにより、エアゾール装置1は、優れた防除効果を発揮でき、かつ、対象面を汚染しにくい。なお、本実施形態において、「総断面積」とは、噴口51の断面積(開口面積)の合計面積である。すなわち、噴口51が1個である場合、総断面積は、噴口51の断面積そのものであり、噴口が2個以上である場合、総断面積は、すべての噴口の断面積の和である。また、噴口径R(mm)は、噴口が2個以上である場合、噴口の総断面積から、仮に噴口が1個であると仮定して算出される平均径である。たとえば、円形の噴口A(半径ra)と円形の噴口B(半径rb)とがある場合、噴口Aの断面積はπra 2であり、噴口Bの断面積はπrb 2である。そうすると、1個と仮定された噴口の断面積は、(πra 2+πrb 2)である。これが、噴口径R(すなわち半径は「R/2」)の噴口の断面積(πR2/4)を表すのであるから、πR2/4=πra 2+πrb 2=π(ra 2+rb 2)であり、R2=4×(ra 2+rb 2)である。したがって、この場合の噴口径Rは2×(πra 2+πrb 21/2と算出される。
噴射ノズル5は、噴射時において加圧されたエアゾール組成物が通過する噴射通路52が内部に形成された概略直線状のノズルである。噴射ノズル5の先端には、噴口51が形成されている。
第3通路52と第2通路42とからなる噴射通路の長さL(mm)は特に限定されない。一例を挙げると、噴射通路の長さLは、32mmを超えることが好ましく、36mm以上であることがより好ましい。また、噴射通路の長さLは、100mm以下であることが好ましく、75mm未満であることがより好ましい。噴射通路の長さLが36mmを超えるエアゾール装置1を用いて、噴口51からエアゾール組成物を噴射することにより、エアゾール装置1は、優れた防除効果を発揮でき、かつ、対象面を汚染しにくい。なお、本実施形態において、噴射通路は、上記のとおり、第3通路52と第2通路42とからなる。すなわち、噴射通路の長さLは、外略円筒状のエアゾール容器2の中心軸P1と噴口51との距離である。より具体的には、噴口51から噴射通路に沿って直線P2を引く場合において、その直線とエアゾール容器2の中心軸P1との交点と、噴口51との距離である。
本実施形態のエアゾール装置1は、噴口51の噴口径R(mm)と、噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超えればよく、10以上であることが好ましい。また、比率(L/R)は、75未満であればよく、70以下であることが好ましい。比率が6.9以下である場合、エアゾール装置1は、対象空間中に噴射されたエアゾール組成物が壁面等に付着しにくく、匍匐害虫が壁面に生息しやすくなる傾向がある。一方、比率(L/R)が75以上である場合、エアゾール装置1は、噴口周囲への液ダレを生じやすく、床面等を汚染したり、所定量が対象空間中に噴射されにくくなる傾向がある。
本実施形態のエアゾール装置1は、使用者によって噴射ボタンが操作されることにより、ステム31およびエアゾールバルブ3が作動し、エアゾール容器2内と外部とが連通する。これにより、エアゾール容器2内のエアゾール組成物は、エアゾール容器2内と外部との圧力差に従ってエアゾール容器2から一定量が取り出され、噴射部材4の噴口51から噴射される。
本実施形態のエアゾール装置1は、1回あたりの噴射量が0.8mL以上となるよう調整されることが好ましい。また、エアゾール装置1は、1回あたりの噴射量が3.0mL以下となるよう調整されることが好ましい。1回あたりの噴射量が上記範囲内となるよう調整されていることにより、本実施形態の防除方法は、対象空間中の適用箇所において、匍匐害虫を防除しやすい。
噴射されたエアゾール組成物の平均粒子径(D50)は特に限定されない。一例を挙げると、平均粒子径(D50)は、10μm以上となるよう噴射されることが好ましく、15μm以上となるよう噴射されることがより好ましい。また、平均粒子径(D50)は、80μm以下となるよう噴射されることが好ましく、70μm以下となるよう噴射されることがより好ましい。平均粒子径(D50)が上記範囲内に調整されることにより、本実施形態の防除方法は、匍匐害虫を防除しやすい。なお、本実施形態において、平均粒子径(D50)は、粒度分布測定装置により測定され、自動演算処理装置により解析されたD50(累積50%)を意味する。具体的には、平均粒子径(D50)は、25℃において、レーザー粒度分布測定装置(LDSA−1400A、東日コンピュータアプリケーションズ(株)製)を用いて、オート・スタート平均(平均化回数3回、間隔0.60ms)とし、30cmの位置における平均粒子径を指す。
本実施形態の防除方法は、上記したエアゾール装置1を用いてエアゾール組成物を対象空間に対して噴射する。対象空間は特に限定されない。対象空間は、上記匍匐害虫が生息し得る空間であればよく、たとえば、家屋内、台所に存在する隙間空間、ベランダ、ガレージ等である。本実施形態の防除方法によれば、たとえば家屋内における狭隘な空間(各種家具、電化製品の隙間等)であっても、噴射されたエアゾール組成物が適宜進入する。エアゾール組成物は、対象空間中に浮遊するだけでなく、天井、側壁、床面等に付着し、防除効果を発現する。
対象空間の面積は特に限定されない。一例を挙げると、対象空間の面積は、0.1m2以上であることが好ましく、0.12m2以上であることがより好ましい。また、対象空間の面積は、2m2以下であることが好ましく、1.5m2以下であることがより好ましい。
本実施形態のエアゾール装置1は、特に、縦360cm×横360cm×高さ250cmの空間において、壁の高さ150cmの位置に直径9cmの金属シャーレを床面に対して垂直に取り付け、水平方向50cmの距離から1mLのエアゾール組成物を2回噴射した直後にシャーレに付着した有効成分の付着率が10〜75%となる条件で、対象空間に対して噴射することが好ましく、15〜70%となる条件で、対象空間に対して噴射することがより好ましい。このような噴射条件で噴射することにより、噴射されたエアゾール組成物は、対象物に対して効率的に付着しやすい。その結果、エアゾール装置1は、優れた防除効果を発揮する。
以上、本実施形態の防除方法によれば、エアゾール組成物を定量噴射することによって、クモ等の匍匐害虫を防除することができ、かつ、床面などの噴射周囲への汚染がなく、噴口周囲への液ダレを生じにくい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
使用したエアゾール装置の詳細を以下に示す。
・エアゾール装置1:噴射部材(噴口径R:φ1.6mm、噴射通路の長さL:11mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):6.9、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置2:噴射部材(噴口径R:φ1.6mm、噴射通路の長さL:16mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):10.0、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置3:噴射部材(噴口径R:φ1.6mm、噴射通路の長さL:32mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):20.0、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置4:噴射部材(噴口径R:φ1.6mm、噴射通路の長さL:50mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):31.3、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置5:噴射部材(噴口径R:φ1.6mm、噴射通路の長さL:75mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):46.9、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置6:噴射部材(噴口径R:φ1.0mm、噴射通路の長さL:70mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):70.0、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
・エアゾール装置7:噴射部材(噴口径R:φ1.0mm、噴射通路の長さL:75mm、噴口の断面形状:円形の噴口1個)、比率(L/R):75.0、エアゾールバルブ(定量室の容量1.0mL)
使用した原液の処方を以下に示す。
・原液1:ペルメトリン24.5gにネオチオゾール(ノルマルパラフィン)を適量加え、100mLに調整した。
・原液2:ペルメトリン24.5gにトクソーIPA(イソプロピルアルコール)を適量加え、100mLに調整した。
使用した噴射剤を以下に示す。
・LPG0.49MPa(25℃):液化石油ガス
・DME:ジメチルエーテル
(比較例1)
原液1を、容量289mLのエアゾール容器に10mL充填し、エアゾールバルブを取り付けた後、原液と噴射剤との配合割合(体積比)が5:95となるよう噴射剤(LPG 飽和蒸気圧:0.49MPa(25℃))を190mL加圧充填し、噴射部材を取り付け、エアゾール装置を作製した(エアゾールバルブ、噴射部材はエアゾール装置1を用いた)。
(実施例1〜50、比較例2〜34)
原液、エアゾール装置の種類、または、原液と噴射剤との配合比率を表1に記載のとおり変更した以外は、比較例1と同様の方法により、エアゾール装置を作成した。
Figure 2020111071
*表1中、2回噴射時の有効成分吐出量(mg)(*理論値)は、噴射量(mL)×エアゾール組成物中の原液の配合比率(%)×原液中の有効成分濃度(mg/mL)の式で算出した。
実施例1〜50、比較例1〜34において得られたエアゾール装置を用いて、以下の評価方法により、付着率および液ダレの有無を確認した。結果を表1に示す。
<付着率>
直径9cmの金属製シャーレを、壁の高さ150cmの位置に、床面に対してシャーレの開口面が垂直となるように貼り付けた。金属製シャーレから50cm離れた場所からエアゾール装置を2回噴射(合計2.0mL噴射)した。金属製シャーレを回収し、内標準溶液(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)を5mL滴下した。金属製シャーレを洗い流しながら、付着した有効成分を回収した。ガスクロマトグラフィ(シリコーンSE−30をカラム温度220℃で使用)で分析を行い、付着した有効成分量を定量した。付着率を以下の式に基づいて算出した。
付着率(%)=(付着量(mg)÷吐出量(mg:*理論値))×100
*理論値:噴射量(mL)×エアゾール組成物中の原液の配合比率(%)×原液中の有効成分濃度(mg/mL)
<液ダレの有無>
エアゾール装置を2回噴射し、噴口周囲への液ダレの有無を確認した。
(評価基準)
○:液ダレが発生しなかった。
△:若干の液ダレが発生した(噴口への液付着)
×:液ダレが多く発生した。(噴口から液漏れ)
表1に示されるように、実施例1〜50のエアゾール装置を用いた場合、付着率が10%以上であり、かつ、噴口周囲に液ダレを生じなかったか若干の液ダレを生じた程度であった。また、これらの実施例1〜50のエアゾール装置を用いてクモ(セアカゴケグモ)に対する防除効果を確認したところ、すべての実施例において、好適な防除効果を発揮したことが確認された。具体的には、蓋つきのKPカップにクモを入れ、天面の裏面(容器内側)にエアゾール装置を1回噴射した場合に、7時間後および24時間後の両時点において、いずれも天面の裏面に移動したクモがいなかった。一方、エアゾール組成物を天面の裏面に付与しなかった場合、クモは天面の裏面に移動していた。これは、閉鎖された空間ではクモは上方に移動して張り付くという習性を利用した評価である。実施例1〜50のエアゾール装置を用いた場合、天面の裏面に張り付いたクモがいなかったことから、これらのエアゾール装置を用いたことによって、クモが防除(忌避)されたことを示している。
一方、噴口の噴口径R(mm)と噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9以下であった比較例1、3、5、7、9、18、20、22、24、26のエアゾール装置を用いた場合、薬剤の付着率が低くなった。また、比率(L/R)が75であった比較例2、4、6、8、10、19、21、23、25、27のエアゾール装置を用いた場合、噴口周囲に液ダレが多く発生した。さらに、原液の配合量が多く、原液と噴射剤との配合比率が40:60を超えた比較例11〜17、28〜34のエアゾール装置を用いた場合、付着量が少ないか噴口周囲に液ダレを生じる結果となった。
(実施例51)
以下の表2に示される処方の原液3を、容量289mLのエアゾール容器に33.3mL充填し、エアゾールバルブを取り付けた後、噴射剤(ジメチルエーテル(100%)、0.49MPa(25℃))を66.7mL加圧充填し、噴射部材を取り付け、エアゾール装置を作製した(エアゾールバルブ、噴射部材はエアゾール装置3を用いた)。
Figure 2020111071
実施例51において得られたエアゾール装置を用いて、以下の評価方法により、隙間に潜むゴキブリに対する効力試験を実施した。
<効力試験>
(供試虫)
クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)
チャバネゴキブリ(Blattella germanica)
アース製薬(株)にて累代飼育したもので、成虫の雌のみを用いた。
(試験方法)
図3は、効力試験を実施した実験設備の模式的な斜視図である。図4は、効力試験を実施した実験設備の模式的な平面図である。図3および図4に示される8畳のチャンバー(縦3.6m、横3.6m、高さ2.5m)において、段ボールC1(直方体、L1=L2=38cm、L3=55cm、L4=2.5cm)を2個、段ボールC2(直方体、L5=L7=38cm、L6=55cm)を2個設置した。段ボールC1はチャンバーの隅からL8(5cm)離して設置し、段ボールC2は段ボールC1の横に距離L8(5cm)離して設置した。供試虫を、段ボールの裏側など(段ボールと壁面との隙間と段ボールの底、約0.2m2)において60秒以上出て来なくなるまで定着させた(20頭ずつ2か所に定着させた)。エアゾール装置を、図4に示される位置P(段ボールC1と段ボールC2との隙間、高さ20cmの位置)から矢印の方向に向かって、それぞれ1回噴射した(約0.2m2の隙間に1回噴射(1.0mL噴射)した)。120分後にノックダウンしていた供試虫の数を計数し、ノックダウン率(KD率)を算出した。供試虫を全て清潔な容器に回収し、2%砂糖水を与えて25℃の室内に静置した。24時間後に致死数を計数し、致死率を算出した。試験は、クロゴキブリおよびチャバネゴキブリのそれぞれについて2回ずつ実施した。結果を表3に示す。
Figure 2020111071
表3に示されるように、本発明のエアゾール装置は、狭隘な空間に定着した匍匐害虫に対しても優れたノックダウン効果および致死効果を示すことが確認された。すなわち、本発明のエアゾール装置は、たとえば対象空間に家具や電化製品等が載置されている場合であっても、それらの物品に潜む匍匐害虫に対して優れた効果を示し得ることが証明された。
1 エアゾール装置
2 エアゾール容器
3 エアゾールバルブ
31 ステム
32 定量室
4 噴射部材
41 第1通路
42 第2通路
5 噴射ノズル
51 噴口
52 第3通路
C1、C2 段ボール
L1〜L7 段ボールの寸法
L8 壁面と段ボールとの離間距離または段ボール間の距離
L 噴射通路の長さ
La 第2通路の長さ
Lb 第3通路の長さ
P 噴射位置
P1 エアゾール容器の中心軸
P2 噴口から噴射通路に沿って引かれた直線
R 噴口の噴口径

Claims (5)

  1. 対象空間に対して、エアゾール組成物を噴射して匍匐害虫を防除する、匍匐害虫の防除方法であり、
    原液と噴射剤とを、配合割合(体積比)が5:95〜40:60となるよう含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブと、前記定量噴射用エアゾールバルブを介して前記エアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射するための噴口が先端に形成され、一端に前記噴口が形成された直線状の噴射通路が形成された噴射ノズルを含む噴射部材と、を備え、前記噴口の噴口径R(mm)と、前記噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であるエアゾール装置を用いて、前記噴口から前記エアゾール組成物を噴射する、匍匐害虫の防除方法。
  2. 前記噴射通路の長さL(mm)が36を超える前記エアゾール装置を用いて、前記噴口から前記エアゾール組成物を噴射する、請求項1記載の匍匐害虫の防除方法。
  3. 縦360cm×横360cm×高さ250cmの空間において、壁の高さ150cmの位置に直径9cmの金属シャーレを床面に対して垂直に取り付け、水平方向50cmの距離から1mLのエアゾール組成物を2回噴射した直後にシャーレに付着した有効成分の付着率が10〜75%となる条件で、対象空間に対して噴射する、請求項1または2記載の匍匐害虫の防除方法。
  4. 前記匍匐害虫が、クモであり、
    前記クモを防除するために前記エアゾール装置を用いて、前記噴口から前記エアゾール組成物を噴射する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の匍匐害虫の防除方法。
  5. 原液および噴射剤を含むエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に取り付けられた定量噴射用エアゾールバルブと、前記定量噴射用エアゾールバルブを介して前記エアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射するための噴口が先端に形成された噴射ノズルを含む噴射部材と、を備え、
    前記噴射部材は、一端に前記噴口が形成された直線状の噴射通路が形成されており、
    前記噴口の噴口径R(mm)と、前記噴射通路の長さL(mm)との比率(L/R)が6.9を超え、75未満であり、
    前記原液と前記噴射剤との配合割合(体積比)が5:95〜40:60である、匍匐害虫防除用エアゾール装置。
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