JPWO2020100814A1 - 貼付型体温計 - Google Patents

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Abstract

貼付型体温計(1)は、下外装体(20)の内面と略並行に配設された第1熱抵抗体(301)、第2熱抵抗体(302)と、第1熱抵抗体(301)の厚み方向に沿って配置された第1,第2温度センサ(701,702)と、第2熱抵抗体(302)の厚み方向に沿って配置された第3,第4温度センサ(703,704)と、第1熱抵抗体(301)、第2熱抵抗体(302)と略並行に配設され、第1〜第4温度センサ(701〜704)の検出信号を処理する処理回路が実装された配線基板(40)とを備えている。第1熱抵抗体(301)、第2熱抵抗体(302)それぞれは、下外装体(20)の内面に対して略並行に形成された3層の第1熱抵抗体層(301a)、第2熱抵抗体層(302a)から構成されている。

Description

本発明は、貼付型体温計に関し、特に、体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計に関する。
従来から、体表面に貼り付けて、連続的に体温を測定して体温データを取得する体温計が提案されている。例えば、特許文献1には、被検体の体表面に貼り付けて、被検体の深部体温を測定する非加熱型の体温計が開示されている。
この体温計は、体表面と接触する一方側の面に第1の温度センサが配されるとともに、一方側の面と対向する他方側の面に第2の温度センサが配された第1及び第2の熱抵抗体と、第1及び第2の熱抵抗体の他方側の面のみを覆うように構成される均一化部材とを備えている。
この体温計では、第1の熱抵抗体の厚みが0.5〜10mmとされており、第2の熱抵抗体123の厚みが1〜20mmとされている。また、熱抵抗体の素材として、非発泡性の素材であるポリアセタールの他、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等が用いられている。
特開2012−73127号公報
ところで、体温を精度よく測定するためには、体温計を体表面に密着させることが必要である。ここで、上述した特許文献1に開示されている熱抵抗体の素材には、樹脂などの比較的剛性が高い素材が多いため、体表面に対する密着性や体表面の動きに対する追従性に劣り、体温の測定精度が低下するおそれがあった。一方、体表面との密着性等を上げようとすると、熱抵抗体に作用する曲げ応力が増大して、例えば、熱抵抗体に取り付けられている温度センサを含む配線基板等が破損する可能性が高まるおそれがあった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計において、体表面に対する密着性及び追従性を向上することができ、かつ、内部の配線基板等の破損を防止することが可能な貼付型体温計を提供することを目的とする。
本発明に係る貼付型体温計は、体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計であって、所定の熱抵抗値を有し、断面視において、貼付型体温計を構成する下外装体の内面と略並行に配設された熱抵抗体と、熱抵抗体の厚み方向に沿って配置された複数の温度検出手段と、熱抵抗体と略並行に配設され、複数の温度検出手段の検出信号を処理する処理回路が実装された配線基板とを備え、熱抵抗体が、上記下外装体の内面に対して略並行に形成された複数の熱抵抗体層から構成されていることを特徴とする。
本発明に係る貼付型体温計によれば、熱抵抗体が、貼付型体温計を構成する下外装体の内面に対して略並行に形成された複数の熱抵抗体層から構成されている。すなわち、熱抵抗体が積層構造とされているため、熱抵抗体(熱抵抗体層)に比較的剛性が高い素材を用いたとしても、変形しやすくなり、体表面に対する密着性や追従性を向上することができる。一方、密着性や追従性が高められたとしても、作用する応力を熱抵抗体(熱抵抗体層)において緩和することができるため、例えば、熱抵抗体に取り付けられている配線基板等の破損を防止することができる。
本発明によれば、体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計において、体表面に対する密着性及び追従性を向上することができ、かつ、内部の配線基板等の破損を防止することが可能となる。
実施形態に係る深部体温計の外観を示す平面図、及び、底面図である。 実施形態に係る深部体温計の構成を示す断面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成する下外装体を示す平面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成する熱抵抗体を示す平面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成する熱抵抗体を拡大して示す断面図である。 第1変形例に係る熱抵抗体を拡大して示す断面図である。 第2変形例に係る熱抵抗体を拡大して示す断面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成する配線基板を示す平面図、及び、底面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成するフレキシブル基板を示す平面図である。 実施形態に係る深部体温計を構成する貼付部材を示す平面図、及び、分解図である。 実施形態に係る深部体温計の組立て方法を説明するための図(その1)である。 実施形態に係る深部体温計の組立て方法を説明するための図(その2)である。 変形例に係る深部体温計を構成する熱抵抗体を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1〜図10を併せて用いて、実施形態に係る貼付型の深部体温計1の構成について説明する。なお、ここでは、本発明を非加熱型の深部体温計(以下、単に「深部体温計」という)に適用した場合を例にして説明する。図1は、深部体温計1の外観を示す平面図、及び、底面図である。図2は、深部体温計1の構成を示す断面図(図1のII−II線に沿った断面図)である。図3は、深部体温計1を構成する下外装体20を示す平面図である。図4は、深部体温計1を構成する熱抵抗体30を示す平面図である。図5は、深部体温計1を構成する熱抵抗体30を拡大して示す断面図である。図6は、第1変形例に係る熱抵抗体30Bを拡大して示す断面図である。図7は、第2変形例に係る熱抵抗体30Cを拡大して示す断面図である。図8は、深部体温計1を構成する配線基板40を示す平面図、及び、底面図である。図9は、深部体温計1を構成するフレキシブル基板50を示す平面図である。図10は、深部体温計1を構成する貼付部材60を示す平面図、及び、分解図である。
深部体温計1は、第1温度センサ701と第2温度センサ702により検出された温度の差、及び、第3温度センサ703と第4温度センサ704により検出された温度の差に基づいて、使用者(被測定者)の深部からの熱流量を求め、深部体温を取得する非加熱型の深部体温計である。また、深部体温計1は、使用者の体表面に貼り付けて、連続的に体温を測定して体温データを取得する貼付型の深部体温計である。特に、この深部体温計1は、体表面に対する密着性及び追従性を向上することができ、かつ、内部の配線基板40等の破損を防止することができる貼付型の深部体温計である。
深部体温計1は、主として、上外装体10、下外装体20、及び体温測定部15を備えるリユース可能な本体部と、貼り換え(交換)可能な貼付部材60とを備えて構成されている。また、体温測定部15は、主として、熱抵抗体30、第2温度センサ702、第4温度センサ704が実装された配線基板40、第1温度センサ701、第3温度センサ703が実装されたフレキシブル基板50を有して構成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
上外装体10は、例えば、防水性を有する独立気泡又は半独立気泡の発泡素材から形成される。上外装体10は、外気温の急激な変動(変化)により体温測定部15の温度が局所的に変化することを防ぐために、熱伝導率の低い発泡素材を用いることが好ましい。なお、素材としては、例えば、ポリウレタンや、ポリスチレン、ポリオレフィン等が好適に用いられる。また、上外装体10の加工方法としては、例えば、真空成形が好適に用いられる。上外装体10は、体温測定部15(熱抵抗体30、配線基板40、フレキシブル基板50など)を収納できるように、断面が略ハット状に形成されている。そのため、発泡素材によって熱抵抗体30の側面が覆われ、熱抵抗体30の側面が外気に曝されることが防止される。
下外装体20は、例えば、防水性を有し(水分透過性が低く)、かつ、上外装体10よりも熱伝導率が高い非発泡性樹脂フィルムから形成される。素材としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミドなどが挙げられ、特に、ポリエチレンテレフタラートが好適に用いられる。下外装体20は、第1温度センサ701、第3温度センサ703が取り付けられたフレキシブル基板50(体温測定部15)を密着して固定できるように、平面状(フラット)に形成されている。なお、体温測定部15と下外装体20との間に隙間ができると熱抵抗が変わり、熱流束に影響するため、体温測定部15と下外装体20とは、両面テープで貼り合わせる方法や、接着剤で固定する方法などにより、密着して固定することが好ましい。上外装体10と下外装体20のサイズ(外形寸法)は、同一又は略同一となるように形成されており、例えば、縦40〜100mm、横20〜60mm程度の大きさに形成される。
そして、断面が略ハット状に形成された上外装体10の周縁部と、平面状に形成された下外装体20の周縁部とは、例えば、両面テープでの貼り合わせ、接着剤での固定、又は、ヒートシールなどによって、密着して固定される。なお、防水性能を実現するため、上外装体10と下外装体20を密着固定する部分は、平坦で、しわがよりにくい構造であることが望ましい。すなわち、下外装体20の外縁部が平坦で、対向する上外装体10の外縁部も平坦であり、それらを貼り合わせて密着固定することが好ましい。このようにすれば、密着固定部に均一に力がかかるため、しわがよるなどの防水性能に悪影響を及ぼす問題が発生しにくくなる。
体温測定部15は、図2に示されるように、下外装体20側から順に、フレキシブル基板50、熱抵抗体30、配線基板40の順に積層されて構成される。
熱抵抗体30は、2つの熱流束を形成するために、熱抵抗値が異なる2つの熱抵抗体、すなわち、第1熱抵抗体(請求の範囲に記載の熱抵抗体に相当)301、及び、第2熱抵抗体302を有している。第1熱抵抗体301には、第2熱抵抗体302よりも熱伝導率が高い(熱抵抗値が低い)素材、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン、アクリルやポリカーボネート、エポキシ樹脂等のプラスチック類が好適に用いられる。第2熱抵抗体302には、第1熱抵抗体301よりも熱伝導率が低い(熱抵抗値が高い)素材、例えば、ポリウレタンやポリスチレン、ポリオレフィン等の発泡プラスチック(フォーム材)が好適に用いられる。ただし、発泡状でないプラスチックやゴムなども用いることができる。なお、第2熱抵抗体302の素材は、第1熱抵抗体301の素材よりもヤング率が小さいことが好ましい。ここで、銅やアルミなどの金属の熱伝導率が100[W/m/K]以上であるのに対し、ポリプロピレンやポリエチレン、アクリルやポリカーボネート、エポキシ樹脂等のプラスチック類の熱伝導率は、約0.1〜0.5[W/m/K]程度であり、3桁程小さい。発泡プラスチックの熱伝導率はさらに1桁近く小さい。空気の熱伝導率はさらに小さく0.024[W/m/K]である。第1熱抵抗体301と、第2熱抵抗体302とは、配線基板40やフレキシブル基板50と積層可能とすることによる低コスト化を図るため、厚みが略同一となるように形成されていることが好ましい。ここで、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302の総厚は、例えば、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。総厚が増すと追従性が悪くなり、また、貼付時にユーザに与える違和感も大きくなるためである。
第1熱抵抗体301は、断面視において、下外装体20の内面に対して略並行に形成された複数(本実施形態では3層)のシート状の第1熱抵抗体層301aから構成されている。同様に、第2熱抵抗体302は、下外装体20の内面に対して略並行に形成された複数(本実施形態では3層)のシート状の第2熱抵抗体層302aから構成されている。なお、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの層数は3層に限られることなく、2層でもよい。また、4層以上であってもよい。また、第1熱抵抗体層301aの層数と、第2熱抵抗体層302aの層数とは、同一であることが好ましいが、異なっていてもよい。さらに、第1熱抵抗体301及び第2熱抵抗体302のうち、いずれか一方の熱抵抗体が2層以上の多層構造であり、他方の熱抵抗体が単層構造であってもよい。
第1熱抵抗体301を構成する第1熱抵抗体層301a、及び、第2熱抵抗体302を構成する第2熱抵抗体層302aそれぞれの厚みは、略同一に形成されていることが好ましい。第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aそれぞれの厚みを略同じとすることにより、第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aを一体形成して積層することによって、第1熱抵抗体301と第2熱抵抗体302との位置ズレが少ない熱抵抗体30を比較的簡便に形成することができる。ただし、第1熱抵抗体層301aの厚みと第2熱抵抗体層302aの厚みとは必ずしも同一でなくてもよく、双方の厚みは異なっていてもよい。ここで、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aそれぞれの1層の厚みは、例えば、0.05〜4.0mmであることが好ましく、0.4〜2.0mmであることがより好ましい。
第1熱抵抗体301の厚みと第2熱抵抗体302の厚みとは略同一となるように形成されていることが好ましい。略同じ厚さの第1熱抵抗体層301aのシートと第2熱抵抗体層302aのシートをそれぞれ同数積層することにより、第1熱抵抗体301と第2熱抵抗体302の厚みを略同じにすることができる。なお、第1熱抵抗体301と第2熱抵抗体302の厚みを略同じにすることにより、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302(すなわち熱抵抗体30)の上に配線基板40を密着して積層することができ、サイズを小型化することができる。ただし、第1熱抵抗体301の厚みと第2熱抵抗体302の厚みとは必ずしも同一でなくてもよく、双方の厚みは異なっていてもよい。
第1熱抵抗体301を構成する複数(3層)の第1熱抵抗体層301aそれぞれは、両面テープ301dによって貼り合わされている。同様に、第2熱抵抗体302を構成する複数(3層)の第2熱抵抗体層302aそれぞれは、両面テープ302dによって貼り合わされている。ここで、層間に熱抵抗が大きい空隙が生じると熱抵抗値が安定しなくなるが、各層の層間を両面テープ301d,302dで貼り合わせることにより、簡便に空隙のない積層熱抵抗体を形成することができる。なお、両面テープ301d,302dとしては、粘着剤として、アクリルや、エポキシ、シリコン樹脂などを用いたものが好ましい。また、両面テープ301d,302dの熱伝導率は、第1熱抵抗体301と同程度であり、第2熱抵抗体302よりも高いことが好ましい。ただし、両面テープ301d,302dに代えて、例えば、接着剤や粘着剤等を用いて貼り合わせてもよい。
両面テープ301d,302dのヤング率は、第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aのうち、少なくともいずれか一方のヤング率よりも小さいことが好ましい。ヤング率が第1熱抵抗体層301a及び/又は第2熱抵抗体層302aよりも小さい両面テープ301d,302dを用いることにより、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302(積層熱抵抗体)の剛性が下がり、体表面に対する密着性や追従性が向上する。なお、両面テープ301d,302dの粘着剤として、上述したアクリルや、エポキシ、シリコン樹脂を用いることにより、例えば、上述した第1熱抵抗体301の素材よりもヤング率を小さくすることができる。
ところで、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aに用いることができる材料のうちで比較的軟らかい樹脂であるポリエチレン(高密度)のヤング率は400〜1200MPa程度である。両面テープ301d、302dのヤング率は、このポリエチレン(高密度)のヤング率よりも低いことが好ましい。また、粘着剤のみで用いること、すなわち基材レスの両面テープを用いることも好ましい。ただし、基材を有する両面テープを用いる場合であっても、例えばPETのヤング率(2800〜4100MPa程度)は上述したポリエチレンのヤング率よりも大きいが、粘着剤層をPET層よりも厚くすることにより追従性を損なわないようにできる。また、不織布からなる基材を用いることも好ましい。さらに、接着剤を用いる場合には、硬化後のヤング率がポリエチレン(高密度)のヤング率よりも低いことが望ましい。
両面テープ301d,302dの厚みは、第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aの厚みよりも薄く形成することが好ましい。ここで、両面テープ301d、302dによる熱抵抗値への影響を低減するため、両面テープ301d、302dの厚みは、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの厚みの1/2以下にすることが好ましく、1/5以下にすることがより好ましい。より具体的には、両面テープの厚みは、例えば、0.01〜0.4mmであることが好ましく、0.05〜0.2mmであることがより好ましい。
両面テープ301d,302dは、複数(3層)の第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aの層間における相対的なずれを許容する。両面テープ301d,302dの熱伝導率は、第1熱抵抗体層301a及び第2熱抵抗体層302aを形成する素材の熱伝導率以上であることが好ましい。ここで、両面テープ301d,302dの熱伝導率が第1熱抵抗体層301aや第2熱抵抗体層302aの熱伝導率よりも小さいと、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302の熱抵抗値が大きく変わってしまうが、第1熱抵抗体層301aや第2熱抵抗体層302aの熱伝導率と略同じか、より大きい両面テープ301d,302dを用いることで、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302の熱抵抗値に大きな影響を与えることなく第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302を形成することができる。
以上のように、第1熱抵抗体層301aと両面テープ301d(すなわち第1熱抵抗体301)、第2熱抵抗体層302aと両面テープ302d(すなわち第2熱抵抗体302)それぞれの総厚は、例えば、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。総厚が増すと追従性が悪くなり、また、貼付時にユーザに与える違和感も大きくなるためである。また、第1熱抵抗体層301aと両面テープ301d、第2熱抵抗体層302aと両面テープ302dそれぞれの積層数は、例えば、11層以下とすることが好ましく、2〜5層とすることがより好ましい。例えば、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302の総厚を5mmとし、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの1層の厚みを0.4mmとし、両面テープ301d、302dの厚みを0.05mmとした場合、5/(0.4+0.05)=11.1となるためである。
ここで、実施例1として、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302a、及び、両面テープ301d、両面テープ302dそれぞれの好ましい組合せの例を示す。
・第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの積層数:2
・第1熱抵抗体層301aの素材:ポリプロピレン(ヤング率1100〜1550MPa程度)
・第2熱抵抗体層302aの素材:ポリエチレンフォーム材(ヤング率1000未満)
・第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの一層あたりの厚み:0.5〜0.6mm
・両面テープ301d,302dの材質:アクリル系粘着剤(PET基材)
・両面テープ301d,302dの厚み:0.01mm
同様に、実施例2として、第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302a、及び、両面テープ301d、両面テープ302dそれぞれの他の好ましい組合せの例を示す。
・第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの積層数:3
・第1熱抵抗体層301aの素材:ポリプロピレン(ヤング率1100〜1550MPa程度)
・第2熱抵抗体層302aの素材:ポリエチレンフォーム材(ヤング率1000未満)
・第1熱抵抗体層301a、第2熱抵抗体層302aの一層あたりの厚み:0.5〜0.6mm
・両面テープ301d,302dの材質:アクリル系粘着剤(基材レス)
・両面テープ301d,302dの厚み:0.05mm
(第1変形例)
なお、上記実施形態では、同じ素材からなる第1,第2熱抵抗体層301a,302aを積層する構成としたが、熱伝導率が異なる素材からなる第1,第2熱抵抗体層301a,302aを積層してもよい。例えば、第1熱抵抗体301を構成する第1熱抵抗体層301aの熱伝導率(熱抵抗値)は、必ずしも同一でなくてもよい(図6の第1熱抵抗体層301b参照)。同様に、第2熱抵抗体302を構成する第2熱抵抗体層302aの熱伝導率(熱抵抗値)は、必ずしも同一でなくてもよい。すなわち、第1熱抵抗体301、及び/又は、第2熱抵抗体302は、熱伝導率が異なる熱抵抗体層を含んでいてもよい。熱伝導率が異なる複数の素材から形成された第1,第2熱抵抗体層301a,302aを積層することで、熱抵抗値を調節することができ、第1熱抵抗体301と第2熱抵抗体302の熱抵抗値の比を測定に適した値に調節することができる。
(第2変形例)
また、上記実施形態では、第1,第2熱抵抗体301,302が層状に形成されていたが、第1,第2熱抵抗体301,302は、第1,第2熱抵抗体301,302の厚み方向から見て、温度センサ70の周囲を除き、外周部にスリットが形成されている(すなわち、切り込みが入れられている)構成としてもよい。図7に示されるように、スリット301e,302eは、下外装体20の内面に対して略並行に形成されていることが好ましい。ただし、スリット301e,302eは、下外装体20の内面に対して垂直に形成されていてもよい。なお、スリット301e,302eを下外装体20の内面に対して垂直に形成する場合には、例えば、温度センサ70を中心として放射状、又は、同心円状にスリット301e,302eを形成することが好ましい。また、第1,第2熱抵抗体301,302は、スリット301e,302eによって離間されている必要はなく、スリット301e,302eを挟んで接触していてもよい。
熱抵抗体30を構成する第1熱抵抗体301には、厚さ方向に貫通する第1貫通孔301fが形成されている(図4参照)。同様に、熱抵抗体30を構成する第2熱抵抗体302には、厚さ方向に貫通する第2貫通孔302fが形成されている。第1貫通孔301fは、平面視した場合に、第1温度センサ701、第2温度センサ702が内側に納まるように形成されている。すなわち、第1貫通孔301fの内部(内側)には、対となる第1温度センサ701と第2温度センサ702とが第1熱抵抗体301の厚さ方向に沿って配置される。同様に、第2貫通孔302fは、平面視した場合に、第3温度センサ703、第4温度センサ704が内側に納まるように形成されている。すなわち、第2貫通孔302fの内部(内側)には、対となる第3温度センサ703と第4温度センサ704とが第2熱抵抗体302の厚さ方向に沿って配置される。
ここで、第1温度センサ701〜第4温度センサ704(以下、総括的に、「温度センサ(請求の範囲に記載の温度検出手段に相当)70」ということもある)としては、例えば、温度によって抵抗値が変化するサーミスタや測温抵抗体などが好適に用いられる。なお、温度センサ70は、応答性を高める観点から、できるだけ熱容量が小さいことが好ましい。よって、温度センサ70としては例えばチップサーミスタが好適に用いられる。第1温度センサ701〜第4温度センサ704それぞれは、プリント配線を介して、後述する処理回路(MCU)と電気的に接続されており、温度に応じた電気信号(電圧値)が処理回路(MCU)で読み込まれる。
ところで、熱流式の深部体温計1のサイズを小さくするためには、熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)を小さくすることが重要になるが、熱抵抗体30を小さくすると、対となる温度センサ70の出力値の差が小さくなるため、測定誤差が大きくなるおそれがある。ここで、温度センサ70(チップサーミスタ)は略直方体であり厚さがあるため、熱抵抗体30が薄くなるとその厚さを無視できなくなる。温度センサ70が熱抵抗体30の側面に接触していると、その接触箇所から熱が伝達されるため、温度センサ70の温度(検出値)が熱抵抗体30の表面温度からずれた温度(値)になるおそれがある。そこで(その影響を低減するため)、温度センサ70周囲の熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)に貫通孔301f,302fを形成し、温度センサ70が熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)の側面に接触しない構造とした。
配線基板40は、例えば、ガラスエポキシ基板のようなリジッド基板である。ただし、配線基板40をフレキシブル基板(FPC)としてもよい。配線基板40には、第1温度センサ701〜第4温度センサ704それぞれの出力信号を処理して深部体温データを取得する処理回路が実装されている。また、配線基板40には、取得した深部体温データを送信(出力)する無線通信部403、及び、処理回路や無線通信部403に電力を供給するコイン電池404が実装されている。処理回路は、主として、温度入力回路と、演算処理回路とを有している。温度入力回路は、温度センサ70の検出信号(出力電圧)を読み込むため、例えば、増幅器(例えばオペアンプ)やアナログ/デジタル・コンバータ(A/Dコンバータ)などを含んで構成されている。温度入力回路は、各温度センサ70から出力されたアナログ信号を増幅して、デジタル信号に変換し、演算処理回路に出力する。
演算処理回路は、読み込まれた測定(温度)データから深部体温を算出する。演算処理回路は、例えば、MCU(Micro Control Unit)や、EEPROM、RAM等により構成され、温度入力回路を介して読み込まれた各温度センサ70の検出値に基づいて深部体温を算出する。また、演算処理回路は、算出した深部体温データをRAMなどのメモリに記憶させる。さらに、演算処理回路は、算出した深部体温データを無線通信部403に出力することにより、外部機器に無線で出力(送信)する。
なお、ここで、演算処理回路では、2つの熱抵抗の異なる第1,第2熱抵抗体301,302を用いて形成される2つの熱流束の差によって生じる第1,第2熱抵抗体301,302の表裏の温度差に基づいて深部体温を演算(推定)する。より具体的には、演算処理回路では、例えば、次式(1)に基づいて、深部体温Tbを算出する。
Tb={T1(T3−T4)*Ra1−T3(T1−T2)*Ra2}/{(T3−T4)*Ra1−(T1−T2)*Ra2} ・・・(1)
なお、Tbは深部体温を、T1は第1温度センサ701により検出された温度を、T2は第2温度センサ702により検出された温度を、Ra1は第1熱抵抗体301の熱抵抗値をそれぞれ示している。また、T3は第3温度センサ703により検出された温度を、T4は第4温度センサ704により検出された温度を、Ra2は第2熱抵抗体302の熱抵抗値をそれぞれ示している。
ここで、Ra1及びRa2は既知であるため、4つの温度(T1、T2、T3、T4)を検出することによって、一義的に深部体温Tbを求めることができる。
配線基板40の下面には、第1熱抵抗体301の上面(外気側)の温度を検出する第2温度センサ702、第2熱抵抗体302の上面(外気側)の温度を検出する第4温度センサ704が実装されている。より詳細には、配線基板40の下面には、周辺の温度分布を均一化する一対の熱均一化パターン401,402が形成されており、第2温度センサ702の一方の電極が熱均一化パターン401に接続され、第4温度センサ704の一方の電極が熱均一化パターン402に接続されている。熱均一化パターン401,402は、例えば、金属膜のような熱伝導率が高い材料で形成される。
また、外気温などの影響によって配線基板40の一部の温度のみが変化してしまうことを防止するため、第2温度センサ702、第4温度センサ704が実装されている配線層の背面側(外気側)に、外気温の温度分布の影響を熱的に均一化する熱伝導率の高い均一化部材を設けることが好ましい。ここで、均一化部材としては、金属箔や金属薄板などを使用してもよいが、配線基板40に形成される配線層と同様に、配線基板40(多層リジッド基板)の内層の配線パターン(ベタパターン)として形成することが望ましい。その場合、均一化部材として使用する内層の配線パターン(ベタパターン)はグランドパターンでもよいが、電気回路とは接続されておらず電流が流れない独立パターンであることが好ましい。
無線通信部403は、取得された深部体温データを外部の管理機器や情報端末(例えばスマートフォン等)に送信する。ここで、無線通信部403は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの無線を経由して、外部の管理機器や情報端末に深部体温データを送信する。薄型のコイン電池(バッテリ)404は、上述した処理回路及び無線通信部403などに電力を供給する。なお、体温測定部15(深部体温計1)の平面積(貼り付け面積)を小さくするために、また、外気温の変化や無線通信部403の動作に伴う発熱の影響を防止するために、無線通信部403、及び、コイン電池404は、配線基板40を挟んで、温度センサ70と反対側(上面側)に配設される。
配線基板40の上面には、上外装体10を介して電源のオン/オフ操作を受け付ける電源スイッチ406が実装されている。また、配線基板40の上面には、使用者による操作や体温の測定状態(例えば、電源スイッチ406のオン/オフ、測定開始/終了等)に応じて点灯又は点滅するLED405が実装されている。なお、LEDに代えて、例えば、VCSEL等を用いてもよい。さらに、配線基板40の下面側にはフレキシブル基板50を電気的に接続するためのFPCコネクタ407が取り付けられている。
フレキシブル基板(FPC)50は、例えば、ポリイミドやポリエステルなどから形成されており、可撓性を有する。フレキシブル基板50には、第1熱抵抗体301の皮膚側の温度を検出する第1温度センサ701、第2熱抵抗体302の皮膚側の温度を検出する第3温度センサ703が実装されている。より詳細には、図6に示されるように、フレキシブル基板50には、周辺の温度分布を均一化するために、一対の熱均一化パターン501,502が形成されており、第1温度センサ701の一方の端子が熱均一化パターン501に接続され、第3温度センサ703の一方の端子が熱均一化パターン502に接続されている。熱均一化パターン501,502は、例えば、金属膜のような熱伝導率が高い材料で形成されている。第1温度センサ701、第3温度センサ703それぞれは、配線パターン53及び、上記FPCコネクタ407を介して、配線基板40(処理回路)に接続されており、温度に応じた電気信号(電圧値)が処理回路(温度入力回路)で読み込まれる。なお、上述したように、下外装体20、フレキシブル基板50、熱抵抗体30、及び、配線基板40は、熱流束を形成するため、間に隙間が生じないように、例えば、両面テープなどで密着して固定される。なお、配線基板40をフレキシブル基板(FPC)とした場合には、各配線基板間がFPC配線で接続された一枚のフレキシブル基板とし、該フレキシブル基板が180度折り曲げられた構成としてもよい。
貼付部材60は、シート状に形成され、粘着性を有する一対の貼付面を有している。そして、上記一対の貼付面のうち一方の貼付面が剥離可能に下外装体20の外側の面(下面)に貼り付けられている。より詳細には、貼付部材60は、図7に示されるように、一方の貼付面が下外装体20の外側の面に貼り付けられる第1貼付層601と、一方の面が第1貼付層601の他方の貼付面に貼り付けられる通気性を有する通気層603と、一方の貼付面が通気層603の他方の面に貼り付けられる第2貼付層602を有して構成されている。すなわち、貼付部材60は、下外装体20側から順に、第1貼付層601と、通気層603と、第2貼付層602とが積層されて構成されている。
ところで、深部体温計1を皮膚に貼り付けて使用する場合、汗が皮膚と深部体温計1(下外装体20)との間に長時間たまったままになると、皮膚が炎症を起こすおそれがあるが、貼付部材60に水分を通す通気層(水分透過層)603を設けることで、汗等での蒸れを抑制する。通気層603としては、例えば、不織布を好適に用いることができる。通気層603として不織布を用いることにより、皮膚(体表面)の凹凸に沿って、皮膚に密着させて深部体温計1を貼り付けることができる。また、深部体温計1の装着感を向上させることができる。ただし、不織布に代えて、織物や編物の布を用いてもよい。また、紙や、木材、スポンジ/連続気泡の発泡材料などを用いてもよいし、中央から周縁に向かう溝や孔が形成されたプラスチックやゴム、金属の構造体を用いてもよい。
通気層603は空気を内部に含むため、通常、熱伝導率が低くなる。そのため、通気層603が皮膚との間にあると体温測定精度に影響する。そこで、安定して深部体温を測定するために、皮膚の温度を測定する第1温度センサ701、第3温度センサ703、及び、これらに接続された熱均一化パターン501,502と重なる領域には、通気層603を配置しないようにする。
ここで、通気層603に不織布を用いた場合を例にして説明する。図7に示されるように、不織布(通気層603)の両面には、生体適合性のある両面テープ(第1貼付層601、第2貼付層602)が貼り付けられる。通気層603及び第2貼付層602には、平面視した場合に、第1温度センサ701、第3温度センサ703が内側に納まる貫通孔60a,60bが、厚み方向に形成されている。ここで、下外装体20に貼り付けられる両面テープ(第1貼付層601)には貫通孔を形成しないことが好ましい。なぜならば、貫通孔が形成されていると(すなわち第1貼付層601がないと)下外装体20が皮膚に密着しなくなり、測定精度が低下するおそれが生じるためである。
また、通常、両面テープ(第2貼付層602)は、不織布(通気層603)よりも水分透過性が悪いため、少なくとも第2貼付層602には、厚み方向に形成された複数(図7の例では7個)の貫通孔60cを形成することが好ましい。その場合、例えば、直径1〜10mm程度の貫通孔60cを2〜20mm程度の間隔で配置することが好ましい。なお、貫通孔60cに代えて、例えば、交差部を有する切り込み(すなわち十字状に交差している切り込み)を形成してもよい。その場合、長さ1〜10mm程度の切り込みを交差させたものを2〜20mm程度の間隔で配置することが好ましい。
次に、図8及び図9を併せて参照しつつ、深部体温計1の組立て方法(製造方法)について説明する。図8は、深部体温計1の組立て方法を説明するための図(その1)である。図9は、深部体温計1の組立て方法を説明するための図(その2)である。
深部体温計1は、例えば、次の(1)〜(6)の工程で組み立てられる。
(1)略同じ厚さの第1熱抵抗体層301aのシートと第2熱抵抗体層302aのシートが隣接して並べられ、両面テープ301d,302dによって固定され、所定の形状に加工される。そして、同様のパーツが複数個形成され、積層されて熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)が形成される。その後、配線基板40の裏面に熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)の一方の面が両面テープ301d,302dで密着固定される。
(2)フレキシブル基板50が、配線基板40のFPCコネクタ407に接続された後、熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)の他方の面に両面テープ301d,302dで密着固定される。
(3)コイン電池404が配線基板40に装着される(例えば、配線基板40上に実装された電池ホルダに挿入される)。
(4)体温測定部15(配線基板40、熱抵抗体30、フレキシブル基板50)のフレキシブル基板50側が下外装体20の中央部分に両面テープで密着固定される。
(5)上外装体10の周縁部と下外装体20の周縁部とが両面テープで密着固定される。
(6)第1貼付層601に貼り付けてある保護フィルムが剥されて、貼付部材60が下外装体20(底面)に貼り付けられる。なお、本実施形態では、第1温度センサ701及び第3温度センサ703が、下外装体20の中心から対称な位置に配置されていないため、貼付部材60の貼付方向を示すための印20aが下外装体20に付けられている。そのため、貼付部材60を下外装体20に貼り付ける際に、この印20aと、貼付部材60の切り欠き60dとが一致するように貼り付けるようにすれば、貼り付け方向を誤ることが防止される。ただし、第1温度センサ701及び第3温度センサ703を下外装体20の中心から対称な位置に配置して、貼付部材60の貼付方向を示す印20aをなくしてもよい。以上のようにして、深部体温計1が組み立てられる(製造される)。
上述したように組み立てられた深部体温計1を使用する際(すなわち、深部体温を測定する際)には、まず、つまみ部(タグ)を手指でつまんで、貼付部材60の第2貼付層602(両面テープ)に付着している剥離フィルムを第2貼付層602から引き剥がす。そして、電源スイッチ406を押して電源をオンにした後、使用者(被測定者)の体表面(測定部位)に貼り付ける。なお、測定中に誤って電源スイッチ406を押してしまうことがあり得るため、電源のオン・オフは、例えば、数秒以上の長押しや複数回の押しこみによって操作を受け付けるようにすることが好ましい。操作を受け付けた際には、LED405が所定の発光パターンで発光し、操作が受け付けられたことを使用者に知らせる。電源がオンになると深部体温測定と測定データのメモリへの保存、及び、無線によるデータ出力が開始される。なお、測定部位としては、深部体温を測定する場合には、胸部、腋下、背中、腰部、頸部、後頭部、額が好ましいが、体温変動を測定する場合であれば、腹部、脇腹、大腿、足首、腕、手首等でもよい。
深部体温データの取得が終了した後、深部体温計1を使用者(被測定者)の体表面から剥す。そして、貼付部材60を交換する。すなわち、使用済の貼付部材60を下外装体20から引き剥がし、その後、新しい貼付部材60を下外装体20に貼り付ける。なお、その際には、第1貼付層601に貼り付けてある保護フィルムを剥して、貼付部材60を下外装体20に貼り付ける。なお、この時点では(次に使用するまで)、剥離フィルムを貼り付けたままにしておく。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、第1,第2熱抵抗体301,302が、下外装体20の内面に対して略並行に形成された複数(3層)の第1,第2熱抵抗体層301a,302aから構成されている。すなわち、第1,第2熱抵抗体301,302が積層構造とされているため、第1,第2熱抵抗体301,302(第1,第2熱抵抗体層301a,302a)に比較的剛性が高い素材を用いたとしても、変形しやすくなり、体表面に対する密着性や追従性を向上することができる。一方、密着性や追従性が高められたとしても、作用する応力を第1,第2熱抵抗体301,302(第1,第2熱抵抗体層301a,302a)において緩和することができるため、例えば、第1,第2熱抵抗体301,302に取り付けられている配線基板40等の破損を防止することができる。その結果、体表面に対する密着性及び追従性を向上することができ、かつ、内部の配線基板40等の破損を防止することが可能となる。
本実施形態によれば、第1熱抵抗体301を構成する複数(3層)の第1熱抵抗体層301aと、第2熱抵抗体302を構成する複数(3層)の第2熱抵抗体層302aそれぞれの厚みが略同一に形成されているため、第1熱抵抗体301の第1熱抵抗体層301aと、第2熱抵抗体302の第2熱抵抗体層302aとを一体形成して、積層することができるため、第1熱抵抗体301と第2熱抵抗体302の位置ズレの小さい積層熱抵抗体を比較的簡便に形成することができる。
本実施形態によれば、第1熱抵抗体301の厚みと第2熱抵抗体302の厚みが略同一に形成されているため、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302の上に配線基板40を重ねて積層することにより、サイズを小型化することができる。
本実施形態によれば、複数(3層)の第1,第2熱抵抗体層301a,302aが、両面テープ301d,302dによって貼り合わされているため、比較的簡便に空隙のない第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302を形成することができる。
本実施形態によれば、両面テープ301d,302dのヤング率が、第1,第2熱抵抗体層301a,302aの少なくとも一方のヤング率よりも小さく設定されているため、第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302(熱抵抗体30)の剛性を小さくでき、体表面に対する第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302(熱抵抗体30)の密着性や追従性を向上することができ、測定精度を向上することが可能となる。
本実施形態によれば、両面テープ301d,302dの熱伝導率が、第1,第2熱抵抗体層301a,302aを形成する素材の熱伝導率以上に設定されているため、第1,第2熱抵抗体301,302の熱抵抗値に大きな影響を与えることなく熱抵抗体30を形成することができる。
また、上記第1変形例によれば、第1熱抵抗体301及び/又は第2熱抵抗体302が、熱伝導率が異なる熱抵抗体層(図6の例では第1熱抵抗体層301b)を含むことにより、熱抵抗値を調節することができ、第1熱抵抗体301Bと第2熱抵抗体302の熱抵抗の比を測定に適した値に調節することができる。よって測定精度を向上することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上述した熱抵抗体30(第1熱抵抗体301、第2熱抵抗体302)、配線基板40、フレキシブル基板50、貼付部材60(第1貼付層601、第2貼付層602、通気層603)それぞれの形状や、大きさ、配置、及び、第1温度センサ701〜第4温度センサ704の配置等は、上記実施形態に限られることなく、例えば精度やコスト等の要件にしたがって任意に設定することができる。
上記実施形態では、本発明を2熱流束型の深部体温計に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、1熱流束型の深部体温計に適用してもよい。すなわち、第2熱抵抗体302、及び、第3温度センサ703、第4温度センサ704等を備えない構成としてもよい。また、深部体温計以外の体温計に適用することもできる。
また、第1,第2熱抵抗体301,302を構成する第1,第2熱抵抗体層301a,302aの層間にさらに複数(例えば2個)の温度センサ705,706を備える構成としてもよい。すなわち、図13に示されるように、第1,第2熱抵抗体301,302(第1,第2熱抵抗体層301a,302a)の層間に第5,第6温度センサ705,706を実装したフレキシブル基板50bを介装する構成としてもよい。その際、フレキシブル基板50bとしては第1,第2熱抵抗体301D,302Dの熱抵抗値への影響が小さく、剛性が小さいことが望ましいため、リジッド基板ではなくフレキシブル基板(FPC)を用いることが好ましい。このようにすれば、第1,第2熱抵抗体301D,302Dの内部の温度を測定できるため、深部体温の推定精度をより向上することが可能となる。
1 深部体温計(貼付型体温計)
10 上外装体
15 体温測定部
20 下外装体
30,30B,30C,30D 熱抵抗体
301,301B,301C,301D 第1熱抵抗体
301a,301b,301c 第1熱抵抗体層
301d 第1両面テープ
301e スリット
302,302C,302D 第2熱抵抗体
302a,302c 第2熱抵抗体層
302d 第2両面テープ
302e スリット
301f,302f 貫通孔
40 配線基板
401,402 熱均一化パターン
403 無線通信部
404 コイン電池
405 LED
406 電源スイッチ
407 FPCコネクタ
50,50b フレキシブル基板
501,502 熱均一化パターン
60 貼付部材
60a,60b 貫通孔
60c 貫通孔
60d 切り欠き
601 第1貼付層
602 第2貼付層
603 通気層
70(701〜706) 温度センサ(第1温度センサ〜第6温度センサ)

Claims (13)

  1. 体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計において、
    所定の熱抵抗値を有し、断面視において、前記貼付型体温計を構成する下外装体の内面と略並行に配設された熱抵抗体と、
    前記熱抵抗体の厚み方向に沿って配置された複数の温度検出手段と、
    前記熱抵抗体と略並行に配設され、前記複数の温度検出手段の検出信号を処理する処理回路が実装された配線基板と、を備え、
    前記熱抵抗体は、前記下外装体の内面に対して略並行に形成された複数の熱抵抗体層から構成されていることを特徴とする貼付型体温計。
  2. 体表面に貼り付けて体温を測定する貼付型体温計において、
    所定の熱抵抗値を有し、断面視において前記貼付型体温計を構成する下外装体の内面と略並行に配設された熱抵抗体と、
    前記熱抵抗体の厚み方向に沿って配置された複数の温度検出手段と、
    前記熱抵抗体と略並行に配設され、前記複数の温度検出手段の検出信号を処理する処理回路が実装された配線基板と、を備え、
    前記熱抵抗体は、該熱抵抗体の厚み方向から見て、前記温度検出手段の周囲を除き、外周部にスリットが形成されていることを特徴とする貼付型体温計。
  3. 前記スリットは、前記下外装体の内面に対して略並行に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の貼付型体温計。
  4. 前記スリットは、前記下外装体の内面に対して垂直に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の貼付型体温計。
  5. 前記複数の熱抵抗体層は、両面テープによって貼り合わされていることを特徴とする請求項1に記載の貼付型体温計。
  6. 前記両面テープのヤング率は、前記熱抵抗体層のヤング率よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の貼付型体温計。
  7. 前記両面テープの厚みは、前記熱抵抗体層の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項5又は6に記載の貼付型体温計。
  8. 前記両面テープは、前記複数の熱抵抗体層の層間における相対的なずれを許容することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の貼付型体温計。
  9. 前記両面テープの熱伝導率は、前記熱抵抗体層を形成する素材の熱伝導率以上であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の貼付型体温計。
  10. 前記熱抵抗体は、熱伝導率が異なる熱抵抗体層を含むことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の貼付型体温計。
  11. 前記複数の温度検出手段の間に配設された温度検出手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の貼付型体温計。
  12. 前記熱抵抗体と熱抵抗値が異なり、前記熱抵抗体と並べて配置された第2の熱抵抗体と、
    前記第2の熱抵抗体の厚み方向に沿って配置された複数の温度検出手段と、を備え、
    前記熱抵抗体の厚みと前記第2熱抵抗体の厚みは略同一であることを特徴とする請求項5〜11のいずれか1項に記載の貼付型体温計。
  13. 前記第2の熱抵抗体は、前記下外装体の内面に対して略並行に形成された複数の熱抵抗体層から構成されており、
    前記熱抵抗体を構成する複数の熱抵抗体層と、前記第2の熱抵抗体を構成する複数の熱抵抗体層それぞれの厚みは略同一であることを特徴とする請求項12に記載の貼付型体温計。
JP2020555681A 2018-11-13 2019-11-11 貼付型体温計 Active JP7092207B2 (ja)

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