JP2014062792A - 体温計 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定者による測定が容易な体温計を提供する。
【解決手段】温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、被検者と接触して被検者の体温を伝達する第1の接触部と温度検出素子とを有するプローブ部と、被検者と少なくとも一部が接触して被検者の体温を伝達する第2の接触部と、第2の接触部と隣接して設けられた断熱材とを有しておりプローブ部を支持するプローブ支持部と、プローブ支持部が有する断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構とを備え、第1の接触部および第2の接触部は温度検出素子を囲むように形成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、被検者と接触して被検者の体温を伝達する第1の接触部と温度検出素子とを有するプローブ部と、被検者と少なくとも一部が接触して被検者の体温を伝達する第2の接触部と、第2の接触部と隣接して設けられた断熱材とを有しておりプローブ部を支持するプローブ支持部と、プローブ支持部が有する断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構とを備え、第1の接触部および第2の接触部は温度検出素子を囲むように形成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、被検者の体温を測定する体温計に関し、特に乳幼児の体温を測定する体温計に関する。
従来より、被検者の体温を測定する体温計として、温度検出素子(サーミスタ)を用いて温度計測値を取得する電子体温計が知られている。
特許文献1では、一般的にプラスチックから成る樹脂の筐体と、その尾部に取り付けられる筐体キャップとにより構成され、筐体の先端部に温度検出部が形成された電子体温計が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の体温計では、例えば乳幼児のように、一定時間静止させておくことが困難であり、かつ測定者による支えなどが必要な被検者の場合には、測定が困難となる。また、測定者は被験者の腋窩に温度検出部を適切に配置する必要があり、温度検出部が腋窩から外れると測定誤差が生じてしまう。
上記の課題に鑑み、本発明は、測定誤差が少なく、測定者による測定が容易な体温計を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明に係る体温計は、
温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する第1の接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記被検者と少なくとも一部が接触して前記被検者の体温を伝達する第2の接触部と、前記第2の接触部と隣接して設けられた断熱材とを有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記第1の接触部および前記第2の接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする。
温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する第1の接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記被検者と少なくとも一部が接触して前記被検者の体温を伝達する第2の接触部と、前記第2の接触部と隣接して設けられた断熱材とを有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記第1の接触部および前記第2の接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成する本発明に係る別の体温計は、
温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記接触部と隣接して設けられた断熱材を有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする。
温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記接触部と隣接して設けられた断熱材を有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、測定誤差が少なく、測定者による測定が容易な体温計を提供することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
1.体温計の外観構成
まず図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10の外観構成について説明する。体温計10は、先端部11と本体部12とが電極リード13で接続されて形成されている。
1.体温計の外観構成
まず図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10の外観構成について説明する。体温計10は、先端部11と本体部12とが電極リード13で接続されて形成されている。
先端部11は、プローブ部101と、プローブ支持部102と、粘着材103とを備えている。
プローブ部101は、被検者の温度測定対象部位(例えば、被検者の腋窩などの体表面)と接触し、接触先の温度を測定する。プローブ部101は、先端の直径寸法が約3mmの半球形状となっている。
プローブ支持部102は、一方の面においてプローブ部101を支持する。また、プローブ部101を支持する面とは反対側の面に、測定者の指の腹(指紋がある部分。手指末節部の手掌面側の部分)が接触するように構成されている。これにより、プローブ部101の先端が被検者の体表面に接触する感覚を、測定者は指先で敏感に感じ取ることが可能となる。なお、図1の例ではプローブ支持部102の測定者の指の腹を載置する面が平面であるが、本発明はこれに限定されず、中央がくぼんだ曲面により形成してもよい。この場合、指の形状に一致することとなり、体温計10装着時の安定性がより向上することとなる。
また、プローブ支持部102の測定者の指の腹を載置する面には、粘着材103を貼り付け可能となっている。この粘着材103は、例えば使い捨てタイプの両面粘着テープであり、測定者は体温測定を行う際に両面粘着テープを面上に貼り付けて、指をプローブ支持部102に固定する。すなわち、粘着材103は測定者の指をプローブ支持部102へ装着するための装着機構として機能する。
一方、本体部12は、表示部201と、電源スイッチ202と、スピーカ203と、LED素子204とを備えている。
表示部201は、例えば液晶ディスプレイであり、先端部11において接触した被検者の温度を検出し、本体部12により測定された被検者の体温を表示する。電源スイッチ202は、測定者の押圧操作により体温計10の電源のON/OFFを制御することができる。スピーカ203は、体温測定が終了した場合等に、音声を出力して報知する。LED素子204は、体温計10の様々な状態に対応して点灯・点滅する。
本体部12は不図示のバンド機構などにより測定者の手首に装着される。ただし、必ずしも手首に装着される必要はなく、測定者の身体上の他の位置に装着されてもよい。
また、電極リード13は、測定者の手のサイズに対応した長さを有するように、リール機構を設けて伸縮可能に構成されてもよい。
2.体温計10を用いた体温測定の様子
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10を測定者が装着して、被検者の体温測定を行う様子を説明する。図2に示すように、体温計10を測定者の右手の人差し指に装着した場合、右手人差し指以外の指は自由に使うことができる。このため、測定者は、被検者を両手(左手のすべての指と、右手の人差し指以外の指と)で、押えることができる。
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10を測定者が装着して、被検者の体温測定を行う様子を説明する。図2に示すように、体温計10を測定者の右手の人差し指に装着した場合、右手人差し指以外の指は自由に使うことができる。このため、測定者は、被検者を両手(左手のすべての指と、右手の人差し指以外の指と)で、押えることができる。
このように、本実施形態に係る体温計10によれば、測定に際して、被検者を両手で押えることができるため、安定した状態(被検者が静止した状態)での体温測定が可能となり、測定誤差の発生を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係る体温計10では、先端部11と本体部12とが電極リード13を介して接続されており、被検者と接触する箇所が先端部11のみとなっている。そのため、被検者の腋窩への挿入部分を小型化することができ、被検者の不快感を低減することが可能となる。特に、被検者が乳幼児である場合、被検者の腋窩に一定時間体温計を静止させやすくなる。
3.プローブ部101およびプローブ支持部102の構成
次に、図3を参照して、第1実施形態に係る体温計10が備えるプローブ部101およびプローブ支持部102の構成について詳細に説明する。本実施形態では、被検者と接触して被検者の体温を伝達する第1の接触部(後述の接触部301a)と、被検者と少なくとも一部が接触して被検者の体温を伝達する第2の接触部(後述の接触部301b)とが、被検者の体温を算出するための温度検出素子(後述の温度検出素子302)を囲むように形成されている。
次に、図3を参照して、第1実施形態に係る体温計10が備えるプローブ部101およびプローブ支持部102の構成について詳細に説明する。本実施形態では、被検者と接触して被検者の体温を伝達する第1の接触部(後述の接触部301a)と、被検者と少なくとも一部が接触して被検者の体温を伝達する第2の接触部(後述の接触部301b)とが、被検者の体温を算出するための温度検出素子(後述の温度検出素子302)を囲むように形成されている。
プローブ部101は、接触部301aと、温度検出素子302と、ポッティング材303とを備えており、全体として略半球状に形成されている。また、プローブ支持部102は、接触部301bと、断熱材304とを備えている。そして、電極リード13が、温度検出素子302から接触部301b、断熱材304を介するように配置されている。
接触部301aおよび接触部301bの少なくとも一部は、被検者と接触する部位であり、良熱伝導体である金属部材で形成される。この接触部301aおよび接触部301bは、同一の金属部材あるいは熱伝導性が近い値を示す金属部材で形成される。これにより、腋窩温度が温度検出素子302へ伝達されやすくなり、精度の高い温度検出が可能となる。金属部材としては、例えばアルミ材、SUS(Steel Use Stainless)材を使用することができる。本実施形態では、接触部301aおよび接触部301bは同一の素材(金属部材(SUS(Steel Use Stainless)材))で形成されているものとする。温度検出素子302は、例えばサーミスタであって、環境温度を検出する。
温度検出素子302には、電極リード13が取付けられており、温度検出素子302の抵抗値の変化を捉えることが可能となる。ポッティング材303は、例えばエポキシ樹脂である。エポキシ樹脂とは、高分子内に残存させたエポキシ基で架橋ネットワーク化させることで硬化させることが可能な熱硬化性樹脂の総称である。架橋ネットワーク化前のプレポリマーと硬化剤を混合して熱硬化処理を行うことで所望の形状に固定することができる。温度検出素子302を半球内の所定位置に配置した後にポッティング材を注入し、加熱してポッティング材を硬化させることによって温度検出素子302を半球内の所定位置に固定することができる。ただし、必ずしもポッティング材303を用いる必要はなく、他の素材を用いてもよい。
断熱材304は、測定者の指の熱が温度検出素子302へ伝達するのを防止する断熱材であり、例えばスタイロフォームを用いることができる。スタイロフォームとは、押出発泡ポリスチレンフォームの断熱材・保温材である。
本実施形態では、接触部301aの厚さが約0.2mm、半球の直径が約3mm、接触部301bの厚さが約0.5mm、断熱材304の厚さが約1.0mmである。また、接触部301bは、被検者との接触面306において、約4mm四方の正方形の形状を有している。すなわち、正方形形状の部材上から半球が突出するように構成されている。ただし、接触部301bの接触面306は正方形形状に限定されるものではなく、半径約2mm〜3mm程度の円形の形状であってもよい。また、半球の半径と同じ半径を有する円形の形状であってもよい。温度検出素子302を囲むように金属部材が設けられていれば、何れの形状、サイズ、厚さであってもよい。さらに、プローブ支持部102の接触面306の全てを接触部301bで構成される必要はなく、一部の領域のみ接触部301bで構成されてもよい。
また、本実施形態では、接触部301aおよび接触部301bを構成するSUS(Steel Use Stainless)材は、例えばSUS304であり、熱伝導率16[w/(m・k)]、比熱500[j/(kg・K)]、密度8000[kg/m3]である。ポッティング材303を構成するエポキシ樹脂は、熱伝導率0.188[w/(m・k)]、比熱1100[j/(kg・K)]、密度1100[kg/m3]である。断熱材304を構成するスタイロフォームは、熱伝導率0.024[w/(m・k)]、比熱1100[j/(kg・K)]、密度25[kg/m3]である。
なお、図3における各矢印は、プローブ部101およびプローブ支持部102が被検者に接触した際の熱の伝達の方向を示している。本実施形態のように、温度検出素子302を囲むように接触部301aおよび接触部301bを形成することで、温度検出素子302の周囲から均一に熱が伝導するため、温度検出素子302の測定誤差を低減することができ、体温計10の検出精度を向上することができる。
4.体温計10の機能構成
次に、図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10の機能構成について説明する。なお、図4に示す構成または部品のうち、既に説明済みの構成または部品については同様の参照番号を附すこととし、ここでは詳細な説明は省略する。
次に、図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10の機能構成について説明する。なお、図4に示す構成または部品のうち、既に説明済みの構成または部品については同様の参照番号を附すこととし、ここでは詳細な説明は省略する。
図4に示すように、プローブ部101が有する温度検出素子302は、電極リード13を介して、本体部12の実装基板上の増幅部405に接続されている。実装基板上に配された制御部401には、CPU402と記憶素子(記憶媒体)であるRAM403及びROM404とが配されている。制御部401は、記憶素子(記憶媒体)に格納されたプログラムを読み出して実行することにより体温計10の動作を制御し、温度検出素子302の抵抗変化に基づいて、被検者の体温の算出を行う。
また、制御部401には、表示部201と、電源スイッチ202と、スピーカ203と、LED素子204とがそれぞれ接続されている。表示部201は、制御部401により算出された被検者の体温を表示する。また、表示部201は、接触部301a、301bが被験者の腋窩と接触し、温度検出素子302の抵抗値が変化した場合、測定モードに移行したことを示す絵文字等のキャラクタを表示する。スピーカ203は、被検者の体温の測定が完了した場合などに、動作に対応する音声を出力する。LED素子204は、例えば測定が開始されると緑色に点灯し、被検者の体温の測定が完了すると赤色に点灯する。
なお、制御部401は、電源スイッチ202が押圧操作されることにより、電源部406からの電力供給を受けて動作するよう構成されているものとする。電源部406は例えばボタン電池である。
5.体温測定処理の流れ
図5のフローチャートを参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10が実施する体温測定処理の手順を説明する。電源スイッチ202が押圧操作されると、体温測定処理が開始される。
図5のフローチャートを参照して、本発明の第1実施形態に係る体温計10が実施する体温測定処理の手順を説明する。電源スイッチ202が押圧操作されると、体温測定処理が開始される。
ステップS501において、制御部401は、温度検出素子302の抵抗値が変化したか否かを判定する。一定値(α)以上の抵抗変化を検出した場合(S501;YES)、ステップS502へ進む。一方、抵抗値の変化が少ない(抵抗変化<α)場合(S501;NO)、抵抗値がα以上変化するまで待機する。なお、電源スイッチ202が押圧操作されてから所定時間経過しても温度検出素子302の抵抗値がα以上変化しない場合は、自動的に電源をOFFにしてもよい。
ステップS502において、制御部401は、温度検出素子302の抵抗値を取得し、ステップS503において、温度検出素子302の抵抗値に基づいて被検者の体温を算出する。また、算出された被検者の体温を表示部201に表示する。
ステップS504において、制御部401は体温算出時間(S501;Yes以降の時間)が一定時間(β)を超えたか否かを判定する。体温算出時間がβ以上経過した場合(S504;Yes)、ステップS505へ進む。一方、体温算出時間がβ以下の場合(S504;No)、S502に戻る。ステップS505において、制御部401は、被検者の体温を算出する処理が完了したことを報知するために、LED素子204を赤色に点灯させる。また、スピーカ203より音声を出力する。以上により体温測定処理が終了する。
6.プローブ部101およびプローブ支持部102の周辺の温度分布のシミュレーション
図6は、図3を参照して説明したプローブ部101およびプローブ支持部102の構成を有する体温計10を用いて、図5のフローチャートを参照して説明した体温測定処理を実行した場合の、プローブ部101およびプローブ支持部102の周辺の温度分布のシミュレーション結果を示している。
図6は、図3を参照して説明したプローブ部101およびプローブ支持部102の構成を有する体温計10を用いて、図5のフローチャートを参照して説明した体温測定処理を実行した場合の、プローブ部101およびプローブ支持部102の周辺の温度分布のシミュレーション結果を示している。
ここでは、仮に測定者の指が40度の温度を有し、被検者(不図示)が35度の温度を有する場合の被検者の体温測定を想定している。
図6から分かるように、測定者の指の温度は温度検出素子302へ伝達しておらず、被検者の温度である35度がプローブ部101全体およびプローブ支持部102の接触部301bに均一に分布しており、35度で平衡状態となっていることがわかる。すなわち、本実施形態に係るプローブ部101およびプローブ支持部102の構成によって、測定者の指の温度に影響されることなく、被検者の体温測定を精度よく行うことが可能となっている。
なお、本実施形態では、接触部301aだけでなく接触部301bについても金属部材で形成されているものとして説明を行った。ここで、図3において仮に接触部301bについては断熱材304と同じ素材で形成し、接触部301aのみ金属部材で形成した場合であっても、測定者の指の熱が温度検出素子302へ伝達することを防止できる。しかしながら、被検者の体温は接触部301aおよび接触部301bの両方を介して温度検出素子302へ伝達してくるため、接触部301aから温度検出素子302への熱伝導と、接触部301bから温度検出素子302への熱伝導とに差異が生じ、温度検出素子302の周囲から伝達される温度にムラが生じるため、体温測定の精度に影響する。
したがって、本実施形態のように接触部301bも接触部301aと同様に金属部材で形成することによって、周囲のあらゆる方向から温度検出素子302への温度の伝達をより均一にすることができ、より高精度に体温測定を行うことが可能になる。
以上説明したように、本実施形態に係る体温計10においては、プローブ部101の接触部301aを金属部材で構成し、プローブ支持部102の接触部301bを接触部301aと同一の金属部材あるいは熱伝導性が近い値を示す金属部材で構成することで、温度検出素子302の周囲を金属部材で囲むように構成した。さらに、接触部301bと測定者の指とを隔てるために、接触部301bと隣接して断熱材304を設けるように構成した。
本実施形態によれば、上記の構成によって、断熱材のため測定者の指の熱が温度検出素子302へ伝達することを防止でき、さらには周囲から温度検出素子302への均一な温度伝達が可能となるため、被検者の体温を高精度に測定することができる。また、測定者の指に体温計10を装着することができるため、被検者が乳幼児などの一定時間静止させておくことが困難な対象であっても、体温計10が装着された指以外の他の指を用いて被検者を保持することができ、体温測定が容易となる。
このように、被検者が乳幼児であっても、測定者による体温測定が容易であり、かつ測定誤差を生じにくい体温計を提供することができる。
7.プローブ部101およびプローブ支持部102の構成の変形例
図7(a)および図7(b)を参照して、第1実施形態に係る体温計10が備えるプローブ部101およびプローブ支持部102の構成の変形例について説明する。
図7(a)および図7(b)を参照して、第1実施形態に係る体温計10が備えるプローブ部101およびプローブ支持部102の構成の変形例について説明する。
図7(a)は、プローブ部101の形状が半球ではなく、接触部701aが半球の根元部分において接触部301bの少なくとも一部と滑らかに形成されている例を示す。被検者と接触部701aとが接触する際に、被検者の体表面と、より密着して接触することができ、被検者の体温をより正確に温度検出素子302へ伝達することができる。したがって、被検者の体温測定の精度をより向上することができる。また、接触部701aと接触部301bとは滑らかに一体形成されていてもよい。
図7(b)は、プローブ部101の形状が半球ではなく、接触部711aが半球の根元部分において滑らかに形成されており、さらに、接触部301bを設けずに、接触部711aを温度検出素子302の下方まで拡張して、接触部711aの一部分が接触部301bとしての役割を果たすように形成されている例を示す。図7(b)の構成によれば、図3や図7(a)ではプローブ支持部102の厚さとして接触部301bおよび断熱材304の両方の厚さが必要であったのに対して、接触部301bを設けずに済むため、プローブ支持部102の厚さをより薄くすることができる。そのため、体温計10の先端部11をより小型化することができる。なお、接触部711aが半球の根元部分において滑らかに形成されていなくてもよく、図3で説明した構成と同様に根元部分まで半球状であってもよい。
なお、プローブ部101およびプローブ支持部102の構成は、図3および図7を参照し説明した構成に限定されない。温度検出素子302を囲むように接触部(金属部材)が配置されており、温度検出素子302の周囲から均一に被検者の体温を伝達することができれば、何れの形状であってもよい。なお、必ずしも温度検出素子302の周囲全てを金属部材で囲む必要はなく、例えば温度検出素子302から延びる電極リード13が存在する付近など、一部は金属部材以外の部材で構成されていてもよい。
本実施形態に係るプローブ部101およびプローブ支持部102の構成を第1実施形態の体温計10に適用することで、被検者が乳幼児であっても、測定者による体温測定が容易であり、かつ測定誤差を生じにくい体温計を提供することができる。
[第2実施形態]
図8(a)および図8(b)を参照して、本発明の第2実施形態に係る体温計80の外観構成について説明する。体温計80の基本構成は第1実施形態で説明した構成と同様であり、第1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付している。
図8(a)および図8(b)を参照して、本発明の第2実施形態に係る体温計80の外観構成について説明する。体温計80の基本構成は第1実施形態で説明した構成と同様であり、第1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付している。
図8(a)において、体温計80は、先端部11と本体部12とが電極リード13で接続されて形成されている。
先端部11は、プローブ部101と、プローブ支持部102とを備えている。プローブ部101は、被検者の温度測定対象部位(例えば、被検者の腋窩などの体表面)と接触し、接触先の温度を測定する。プローブ部101は、先端の直径寸法が約3mmの半球形状となっている。プローブ支持部102は、一方の面においてプローブ部101を支持する。また、プローブ部101を支持する面とは反対側の面には、手袋14の指先部分が接着固定されており、手袋14を装着した測定者の指の腹(指紋がある部分。手指末節部の手掌面側の部分)が接触するように構成されている。これにより、プローブ部101の先端が被検者の体表面に接触する感覚を、測定者は指先で敏感に感じ取ることが可能となる。
第1実施形態において図1を参照して説明した構成とは異なり、粘着材の代わりに手袋14を用いている。すなわち、プローブ支持部102が接着された手袋14は測定者の指をプローブ支持部102へ装着するための装着機構として機能する。
一方、第1実施形態と同様に本体部12は、表示部201と、電源スイッチ202と、スピーカ203と、LED素子204とを備えている。各構成要素の機能は第1実施形態と同様である。
また、図8(b)においては、手袋14の代わりに指サック15とプローブ支持部102とが接着される構成である。指サック15を用いることで、測定者の指への先端部11の装着がより容易となる。
以上説明したように、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、粘着材の代わりにプローブ支持部102が接着された手袋14または指サック15を用いている。これにより、測定者は、手袋14または指サック15を測定者の手に装着することで被検者の体温を測定可能になる。使い捨てタイプの粘着材を用いる場合に比べて、資源を浪費することなく、第1実施形態で説明した体温計と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
図9を参照して、本発明の第3実施形態に係る体温計90の外観構成について説明する。体温計90の基本構成は第1実施形態で説明した構成と同様であり、第1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付している。
図9を参照して、本発明の第3実施形態に係る体温計90の外観構成について説明する。体温計90の基本構成は第1実施形態で説明した構成と同様であり、第1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付している。
図9において、体温計90は、先端部91と本体部12とが電極リード13で接続されて形成されている。
先端部11は、プローブ部101と、プローブ支持部102と、装着帯901と、装着リング902と、装着帯903とを備えている。プローブ部101は、被検者の温度測定対象部位(例えば、被検者の腋窩などの体表面)と接触し、接触先の温度を測定する。プローブ部101は、先端の直径寸法が約3mmの半球形状となっている。プローブ支持部102は、一方の面においてプローブ部101を支持する。また、プローブ部101を支持する面とは反対側の面は、測定者の指の腹(指紋がある部分。手指末節部の手掌面側の部分)を載置するように構成されている。これにより、プローブ部101の先端が被検者の体表面に接触する感覚を、測定者は指先で敏感に感じ取ることが可能となる。
第1実施形態において図1を参照して説明した構成とは異なり、粘着材の代わりに装着帯901と、装着リング902と、装着帯903とを有する装着機構を用いて、プローブ支持部102に対する測定者の指の位置を固定する。
一方、第1実施形態と同様に本体部12は、表示部201と、電源スイッチ202と、スピーカ203と、LED素子204とを備えている。各構成要素の機能は第1実施形態と同様である。
なお、装着帯901及び装着帯903にはそれぞれ、雄型の面ファスナー(フック)と雌型の面ファスナー(ループ)とが備えられており(不図示)、装着帯903を装着リング902に通してX軸方向(プラス方向)に引っ張った状態で、装着帯903を装着帯901に罫着固定できるように構成されている。あるいは、装着帯903の表面および裏面に、それぞれ雄型の面ファスナー(フック)と雌型の面ファスナー(ループ)とが備えられており(不図示)、装着帯903を装着リング902に通してX軸方向(マイナス方向)に引っ張った状態で、装着帯903を自身に罫着固定できるように構成されてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、粘着材の代わりに装着帯901と、装着リング902と、装着帯903とを有する装着機構を用いている。これにより、測定者は使い捨てタイプの粘着材を用いる場合に比べて資源を浪費することなく、第1実施形態で説明した体温計と同様の効果を得ることができる。
なお、同様に、本実施形態の構成は、第1実施形態において図3を参照して説明した構成だけでなく、図7を参照して説明した変形例についても適用することができる。
10...体温計、11...先端部、12...本体部、13...電極リード、14...手袋、15...指サック、80...体温計、90...体温計、91...先端部、101...プローブ部、102...プローブ支持部、103...粘着材、201...表示部、202...電源スイッチ、203...スピーカ、204...LED素子、301a,301b...接触部、302...温度検出素子、303...ポッティング材、304...断熱材、306...接触面、401...制御部、402...CPU、403...RAM、404...ROM、405...増幅部、406...電源部、701a...接触部、711a...接触部、801...接触表面、802...接触表面、901...装着帯、902...装着リング、903...装着帯
Claims (9)
- 温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する第1の接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記被検者と少なくとも一部が接触して前記被検者の体温を伝達する第2の接触部と、前記第2の接触部と隣接して設けられた断熱材とを有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記第1の接触部および前記第2の接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする体温計。 - 前記第1の接触部と前記第2の接触部の前記少なくとも一部とが滑らかに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の体温計。
- 前記第1の接触部および前記第2の接触部は一体形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の体温計。
- 前記第1の接触部および前記第2の接触部は同一の素材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の体温計。
- 前記素材は金属部材であることを特徴とする請求項4に記載の体温計。
- 前記金属部材はSUS材であることを特徴とする請求項5に記載の体温計。
- 前記プローブ部は、略半球形状を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の体温計。
- 前記断熱材はスタイロフォームであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の体温計。
- 温度検出素子により検出された温度を用いて被検者の体温を測定する体温計であって、
前記被検者と接触して前記被検者の体温を伝達する接触部と、前記温度検出素子とを有するプローブ部と、
前記接触部と隣接して設けられた断熱材を有しており、前記プローブ部を支持するプローブ支持部と、
前記プローブ支持部が有する前記断熱材に対して測定者の指を装着するための装着機構と、を備え、
前記接触部は前記温度検出素子を囲むように形成されていることを特徴とする体温計。
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- 2012-09-20 JP JP2012207502A patent/JP2014062792A/ja active Pending
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