JPWO2020100310A1 - 化合物設計支援方法、化合物設計支援装置、及びプログラム - Google Patents

化合物設計支援方法、化合物設計支援装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

ニューラルネットワーク等の学習ネットワークのレイヤーに基づき化合物空間を定義し、所望の特性の化合物を特定することを支援する化合物設計支援方法を目的とする。
化合物設計支援方法は、1または複数の化合物を選択する選択ステップと、選択した化合物のそれぞれの特性を、当該特性を判定する条件を学習させた特性判定学習ネットワークを用いて判定する特性判定ステップと、特性判定学習ネットワークの中間層の1つである空間化レイヤーにおけるパラメータを軸とするケミカル空間を定義する空間定義ステップと、選択した化合物のそれぞれについて、空間化レイヤーにおけるパラメータ値に基づき、ケミカル空間における座標にプロットするプロットステップと、を備える。

Description

本発明は、所望の特性の化合物を特定することを支援する化合物設計支援方法、化合物設計支援装置、及びプログラムに関する。
近年、所望の特性を有する化合物を見つけるための補助手段として、化合物を、所定のパラメータを軸として定義されるケミカル空間にプロットし、ケミカル空間内におけるプロットの位置や分布に基づいて、化合物の特性を推定したり、化合物を分類、選別したりといったことが行われている(例えば非特許文献1を参照)。
K. Mishima, H. Kaneko, K. Funatsu, "Development of a New de Novo Design Algorithm for Exploring Chemical Space", Molecular Informatics, 2014年, Volume 33(11-12), p.779-789
しかしながら、従来のケミカル空間を用いた手法では、ケミカル空間を定義するための軸を人間(例えば評価者)が人為的に選択するため、目的に合ったケミカル空間が必ずしも定義されない、ケミカル空間の軸にバリエーションが少なく新たな観点での分析が難しい、といった問題がある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、ニューラルネットワーク等の学習ネットワークのレイヤーに基づき化合物空間を定義し、所望の特性の化合物を特定することを支援する化合物設計支援方法、化合物設計支援装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明に係る化合物設計支援方法は、1または複数の化合物を選択する選択ステップと、選択した化合物のそれぞれの特性を、当該特性を判定する条件を学習させた特性判定学習ネットワークを用いて判定する特性判定ステップと、特性判定学習ネットワークの中間層の1つである空間化レイヤーにおけるパラメータを軸とするケミカル空間を定義する空間定義ステップと、選択した化合物のそれぞれについて、空間化レイヤーにおけるパラメータ値に基づき、ケミカル空間における座標にプロットするプロットステップと、を備える。
本発明では、プロットステップにおいて、特性判定ステップでの判定結果を識別できるように各化合物のプロットを出力するとよい。
化合物設計支援方法は、ケミカル空間における座標を指定する座標指定ステップと、 座標指定ステップで指定した座標から所定の距離の範囲内にプロットされた化合物を特定する特定ステップと、特定ステップで特定された化合物のリストを出力するリスト出力ステップと、をさらに備えるとよい。
化合物設計支援方法は、ケミカル空間を複数の領域に区分けする境界を設定する境界設定ステップをさらに備えるとよい。
化合物設計支援方法は、化合物を、プロットが位置する領域に応じて分類する分類ステップをさらに備えるとよい。
本発明では、プロットステップにおいて、分類ステップで分類された結果を識別できるように各化合物のプロットを出力するとよい。
本発明では、特性判定学習ネットワークは、複数の特性についてそれぞれ判定をするものであり、特性判定ステップにおいて、複数の特性のそれぞれについての判定を行い、境界設定ステップにおいて、複数の特性のそれぞれについての判定結果に基づいて、複数の特性のそれぞれに対応する境界を設定するとよい。そして、化合物設計支援方法は、複数の特性のそれぞれに対応する境界の、相互の類似度を判定する境界類似度判定ステップをさらに備えるとよい。
化合物設計支援方法は、ケミカル空間における座標を指定する座標指定ステップと、化合物とケミカル空間のプロットの座標との対応関係を学習させた化合物推定学習ネットワークにより、座標指定ステップで指定した座標に対応する化合物を推定する化合物推定ステップと、をさらに備えるとよい。
本発明に係るプログラムは、コンピュータに上記何れかの化合物設計支援方法を実行させるとよい。
本発明に係る化合物設計支援装置は、1または複数の化合物のそれぞれの特性を判定する特性判定学習ネットワークと、特性判定学習ネットワークの中間層の1つである空間化レイヤーにおけるパラメータを軸とするケミカル空間を定義するケミカル空間定義部と、空間化レイヤーにおけるパラメータ値に基づき、ケミカル空間における座標にプロットするプロット部と、を備える。
本発明では、プロット部は、特性判定部での判定結果を識別できるように各化合物のプロットを出力するとよい。
化合物設計支援装置は、ケミカル空間における指定された座標から所定の距離の範囲内にプロットされた化合物を特定し、特定した化合物のリストを出力する類似化合物抽出部をさらに備えるとよい。
化合物設計支援装置は、ケミカル空間を複数の領域に区分けする境界を設定する境界設定部をさらに備えるとよい。
本発明では、特性判定学習ネットワークは、複数の特性についてそれぞれ判定をするものとするとよく、境界設定部は、複数の特性のそれぞれについての特性判定学習ネットワークでの判定結果に基づいて、複数の特性のそれぞれに対応する境界を設定するとよい。そして、化合物設計支援装置は、複数の特性のそれぞれに対応する境界の、相互の類似度を判定する境界類似度判定部をさらに備えるとよい。
化合物設計支援装置は、化合物とケミカル空間のプロットの座標との対応関係を学習させた化合物推定学習ネットワークであって、ケミカル空間における指定された座標に対応する化合物を推定する化合物推定学習ネットワークをさらに備えるとよい。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを上記何れかの化合物設計支援装置として機能させるとよい。
化合物設計支援装置の構成例を示す模式図である。 化合物設計支援装置1の機能ブロック図である。 学習ネットワークの多層パーセプトロンモデルによる表現例を示した模式図である。 特性判定学習ネットワークにおける1つの層を用いたケミカル空間の定義を示す模式図である。 化合物のケミカル空間へのプロットの手順を示すフローチャートである。 化合物のケミカル空間での座標に基づく点群のプロットの一例を示す。 ケミカル空間にプロットされた化合物から類似化合物を抽出する手順を示すフローチャートである。 類似化合物の抽出処理を模式的に示す図である。 ケミカル空間に境界を定義し、プロットされた点群を区分けする手順を示すフローチャートである。 境界設定の処理を模式的に示す図である。 境界類似度の判定の処理を模式的に示す図である。 化合物の推定処理を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る化合物設計支援装置1を説明する。
〔化合物設計支援装置1のハードウェア構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る化合物設計支援装置1の構成例を示している。化合物設計支援装置1は、学習ネットワークの学習済みモデルに基づいて、化合物の特性を判定する。図1に示されるように化合物設計支援装置1は、例えばコンピュータとして実現される。すなわち、化合物設計支援装置1は、プロセッサ101、記憶部102、グラフィック処理部104、及び入力インタフェース105を備える。
化合物設計支援装置1は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ101は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
記憶部102は、主記憶装置として使用されるRAM(Random Access Memory)、補助記憶装置として使用されるHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体により構成される。なお、補助記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。記憶部102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラム、および各種データが格納される。本実施形態では、記憶部102は、化合物ライブラリLB、化合物を評価する学習ネットワークの学習済みモデル等を記憶する。
グラフィック処理部104には、表示装置104aが接続されている。グラフィック処理部104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像を表示装置104aの画面に表示させる。表示装置104aとしては、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどが用いられる。
入力インタフェース105には、入力装置105aが接続されている。入力インタフェース105は、入力装置105aから出力される信号をプロセッサ101に送信する。入力装置105aとしては、キーボードやポインティングデバイスなどがある。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
以上のようなハードウェア構成によって、化合物設計支援装置1を実現することができる。
〔化合物設計支援装置1の機能ブロック〕
図2は化合物設計支援装置1の機能ブロック図を示している。図2に示すように、化合物設計支援装置1は、化合物ライブラリLB、入力部13、出力部14、ケミカル空間定義部15、プロット部16、類似化合物抽出部17、境界設定部18、境界類似度判定部19、特性判定学習ネットワークN1、及び化合物推定学習ネットワークN2を備える。
化合物ライブラリLBは、特性判定学習ネットワークN1での評価の対象となる化合物のリストであり、記憶部102に予め格納されている。
特性判定学習ネットワークN1は、複数のノードからなる多層の学習ネットワークであり、化合物が所定の特性(物性、薬剤としての効能の有無、副作用の有無等)を持つか否か等についての判定条件を学習させた学習済みモデルである。図3は、学習ネットワークの多層パーセプトロンモデルによる表現例を示した模式図であり、特性判定学習ネットワークN1もこのような模式図で表される学習ネットワークである。特性判定学習ネットワークN1の出力ノードの数は1つとは限らず、複数であってもよい。つまり、1つの特性判定学習ネットワークN1が、複数の特性(判定項目)を判定して出力してもよい。特性判定学習ネットワークN1は、記憶部102に格納されており、プロセッサ101が化合物ライブラリLB内の化合物を順次特性判定学習ネットワークN1に適用して各化合物についての評価結果を得る。
入力部13は、入力インタフェース105及び入力装置105aにより実現される。出力部14は、グラフィック処理部104及び表示装置104a等により実現される。
ケミカル空間定義部15、類似化合物抽出部17、及び境界設定部18は、プロセッサ101が記憶部102に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
ケミカル空間定義部15は、図4に示すように、特性判定学習ネットワークN1における1つの層(以下、この層を空間化レイヤーSLと呼ぶ)を用いてケミカル空間CSを定義する。空間化レイヤーSLは、ユーザが入力部13を用いて指定できるように構成される。ケミカル空間CSの次元(軸の数)は、任意であるが、人間が視覚的に確認しやすくするという観点においては、3次元以下とするとよい。一方、より多くのパラメータで化合物の特徴を表現するという観点では、より高次元とするとよい。
プロット部16は、化合物ライブラリLBに含まれる化合物をケミカル空間CSにプロットする。すなわち、化合物ライブラリLBに含まれる各化合物を特性判定学習ネットワークN1に入力した場合の空間化レイヤーSLにおける各パラメータの値に基づいて、各化合物の空間化レイヤーSLにおける座標が特定される。化合物ライブラリLBに含まれる化合物のケミカル空間CSへのプロットは、出力部14によりユーザが視認できるように出力される。
類似化合物抽出部17は、ケミカル空間CSへのプロットに基づいて、ある化合物に類似する化合物を、抽出する機能を提供する。すなわち、類似化合物抽出部17は、ケミカル空間CSにおいて、指定される座標を中心とする所定の距離の範囲に含まれる化合物を、類似化合物として抽出して出力する。ケミカル空間CSにおける座標は、直接その座標の値を指定してもよいし、特定の化合物を指定することで当該化合物のケミカル空間CSにおけるプロットの座標を指定してもよい。
境界設定部18は、化合物ライブラリLBに含まれる化合物のケミカル空間CSへのプロットに対し、境界を設定する機能を提供する。すなわち、境界設定部18は、ケミカル空間CSにおける平面、曲面、閉曲面等の境界を設定する。当該境界は、ユーザによる入力部13の操作に基づいて設定されてもよいし、ケミカル空間CSへのプロットの点群を解析することにより境界設定部18が自動的に境界を設定してもよい。ケミカル空間CSへのプロットの点群は、境界設定部18が設定した境界にて区分けされる。区分けされた点群のグループのそれぞれを、ユーザが識別して視認できるように(例えば異なる色で)ケミカル空間CSへのプロットを出力部14で出力するとよい。
特性判定学習ネットワークN1が複数の出力ノードを持つ(つまり複数の特性を判定して出力する)場合、境界設定部18は、特性判定学習ネットワークN1の出力ノードに対応するプロット毎に判定結果に応じて分析して境界を設定するとよい。このように出力ノードに対応するプロット毎に設定された境界は、境界類似度判定部19により相互の類似性が判定される。
境界類似度判定部19は、特性判定学習ネットワークN1が複数の出力ノードを持つ場合において境界設定部18が設定した出力ノードに対応するプロット毎に設定された境界の類似度を判定する。例えば、境界類似度判定部19は、境界の幾何形状(例えば境界平面のなす角度、プロットが密集した領域での境界面の距離等)により境界の類似度を判定するとよい。あるいは、境界類似度判定部19は、特性判定学習ネットワークN1での判定結果の相関(特に境界の近傍のプロットにおける相関)に基づいて境界の類似度を判定してもよい。境界類似度判定部19が判定する境界の類似度は、特性判定学習ネットワークN1による判定項目の相関性を示す尺度として利用することができる。例えば、心疾患に対する有効性の判定についての境界と、肝疾患に対する有効性の判定についての境界とが高い類似度を示す場合、心疾患に対して有効な化合物が肝疾患に対しても有効である可能性が高いものと予測することができる。
化合物推定学習ネットワークN2は、複数のノードからなる多層の学習ネットワークであり、ケミカル空間CSにおける座標に基づいて、化合物を出力する学習済みモデルである。化合物推定学習ネットワークN2は、記憶部102に格納されており、ケミカル空間CSにおいて指定される座標が入力されると、プロセッサ101による処理が行われ当該座標に対応する化合物のリストを出力する。化合物推定学習ネットワークN2が出力する化合物は化合物ライブラリLBに含まれるとは限らない。
〔動作と使用方法〕
続いて、以上のように構成される化合物設計支援装置1の各機能について、動作の手順と使用方法を説明する。
〔ケミカル空間へのプロット〕
図5は、化合物ライブラリLBに含まれる化合物のケミカル空間CSへのプロットの手順を示すフローチャートである。プロットの処理が開始されると、はじめにプロット対象の化合物の選択が行われる(ステップS100)。この選択は、ユーザが入力部13を用いて行ってもよいし、所定の条件に当てはまる化合物を自動的に選択するようにしてもよい。また、化合物ライブラリLBに含まれるすべての化合物を自動的に選択するものとしてもよい。
続いて、ステップS100で選択された化合物を、特性判定学習ネットワークN1に入力し、判定結果を得る(ステップS110)。次に特性判定学習ネットワークN1における空間化レイヤーSLを選択する(ステップS120)。この時選択される空間化レイヤーSLは、プロットを立体的に表示して把握しやすくすべく、3つのノードを含むレイヤーとすることが好ましい。なお、4つ以上のノードを含むレイヤーを空間化レイヤーSLとして選択する場合においては、当該空間化レイヤーSLに含まれるノードから3つのノードを空間化対象のノードとして選択するように構成するとよい。なおステップS110とS120は順番を入れ替えてもかまわない。
続いて、ステップS120で選択された空間化レイヤーSLに含まれるノードのパラメータを座標軸として、ケミカル空間定義部15がケミカル空間CSを定義する(ステップS130)。そして、特性判定学習ネットワークN1での判定を行った各化合物について、プロット部16が、空間化レイヤーSLの各ノードのパラメータ値に基づいて、ケミカル空間CSでの座標を決定する(ステップS140)。化合物設計支援装置1は、図6に示すように、このようにして特定した各化合物のケミカル空間CSでの座標に基づき、各化合物を示す点群のプロットを出力部14に出力する(ステップS150)。その際、特性判定学習ネットワークN1での判定結果を識別できるように(例えば異なる色で)、各化合物を示す点を出力するとよい。
このように化合物をケミカル空間CSへプロットする構成により、化合物の特性ごとのケミカル空間CSにおける分布を容易に把握することが可能となる。また、ケミカル空間CSを特性判定学習ネットワークN1におけるレイヤーに基づいて定義する構成により、人間の思考では思いつきにくい新たな軸でケミカル空間CSを定義することが可能となり、従来と異なる観点で化合物を分析する視点を得ることが可能となる。
〔類似化合物の抽出〕
図7は、ケミカル空間CSにプロットされた化合物から類似化合物を抽出する手順を示すフローチャートである。また、図8は、類似化合物の抽出処理を模式的に示す図である。この処理は、ケミカル空間CSへのプロットが行われた状態で開始される。処理が開始されると、ケミカル空間CSにおける座標Aが指定される(ステップS200)。座標Aの指定は、ユーザがその座標の値を指定してもよいし、特定の化合物を指定することで当該化合物のケミカル空間CSにおけるプロットの座標を指定してもよい。続いて、ステップS200で指定した座標Aを中心とする所定の距離rの範囲内にプロットの点が位置する化合物(図8の例では化合物C1〜C3)を特定する(ステップS210)。所定の距離rはユーザが設定できるように構成してもよい。そして、特定された化合物をリスト化して出力する(ステップS220)。このとき出力するリストには、各化合物について、化合物の名称、化学式、特性判定学習ネットワークN1での判定結果、ケミカル空間CSにおける座標等を含めるとよい。なお、図8に示した例では3次元のケミカル空間CSにおける所定の距離rの範囲内の化合物を抽出したが、ケミカル空間CSの次元が3次元とは異なっていても、そのケミカル空間CSの次元での距離において所定の距離rの範囲内の化合物を抽出すればよい。
このようにケミカル空間CSへのプロットから類似化合物を抽出することにより、例えば特定の化合物に類似する性質を持つ可能性のある他の化合物のリストを、素早く抽出することが可能となる。
〔境界の設定〕
図9は、ケミカル空間CSに境界Bを定義し、プロットされた点群を区分けする手順を示すフローチャートである。また、図10は、境界設定の処理を模式的に示す図である。この処理は、ケミカル空間CSへのプロットが行われた状態で開始される。処理が開始されると、ケミカル空間CSにおける境界Bが設定される(ステップS300)。ケミカル空間CSにおける境界Bとしては、平面、曲面、閉曲面(例えば球)等の任意の面を設定することができる。図10に示した例では平面の境界Bが設定されている。境界Bを設定するための具体的な方法は任意であり、例えば境界面を表す数式を用いて設定する、グラフィック表示されたプロット中に境界面を表す図形を描く、等の手法により設定等とするとよい。あるいは、ケミカル空間CSへのプロットの点群を解析することにより境界設定部18が自動的に境界を設定するように構成してもよい。
続いて、ステップS300で設定した境界によって分けられるケミカル空間CS内の領域を特定し(ステップS310)、プロットが含まれる領域に応じて、化合物を分類する(ステップS320)。そして、ケミカル空間CSにおける各化合物を示す点を、分類を識別できるように(例えば分類ごとに異なる色で)出力する(ステップS330)。
このようケミカル空間CS内に境界を設定し、区分けすることで、新たな観点での化合物の分類を定義することができる。そして、化合物がいずれの分類に属するかを容易に識別することができる。
〔境界類似度の判定〕
図11は、境界類似度の判定の処理を模式的に示す図である。境界類似度の判定は、ケミカル空間CSへのプロットに対して、特性判定学習ネットワークN1での複数の判定項目(R1〜R3)毎に判定結果に基く境界(図11の例では境界B1〜B3)が設定された状態で実施される。処理が開始されると、境界類似度判定部19が、ケミカル空間CSにおける境界B1〜B1の相互の類似度を算出して出力する。算出される類似度は、判定項目間の相関性を示す尺度となる。図11の例では、境界B1と境界B3は比較的高い類似度を示し、境界B2は、境界B1及びB3のいずれとも低い類似度を示す。このことから、類似度が高い境界を持つ組み合わせである判定項目R1と判定項目R3、相関性が高いことを推測することができる。
〔化合物の推定〕
図12は、化合物の推定処理を模式的に示す図である。化合物設計支援装置1では、特性判定学習ネットワークN1の空間化レイヤーSLのパラメータを軸に定義されるケミカル空間CSにおける任意の座標Xを指定すると、当該座標Cにプロットされるであろう化合物を推定して出力する機能が提供される。ケミカル空間CSにおける座標Cの指定は、類似化合物の抽出における座標Aの指定と同様の手法により指定するとよい。そして、指定した座標Cから化合物は、指定された座標Cを化合物推定学習ネットワークN2に入力することで推定され、推定された化合物の化学式のリストが出力される。このとき、複数の化合物の化学式が出力されてもよいし、最も確度の高い1つのみが出力されてもよい。化合物推定学習ネットワークN2は、ケミカル空間CSの座標から化合物の化学式を推定する学習ネットワークであり、化合物ライブラリLBに含まれる化合物とケミカル空間CSのプロットの座標との対応関係を教師データとして、機械学習を行うことにより学習済みモデルとされる。化合物推定学習ネットワークN2が出力する化合物は、化合物ライブラリLBに含まれなくてもよい。
このような化合物推定学習ネットワークN2を用いた化合物の推定機能により、ケミカル空間CSにおいて好ましいと思われる座標を指定するだけで、当該座標にプロットされるであろう化合物を(たとえそれが化合物ライブラリLBに含まれていない化合物であっても)、推定して出力することができる。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
1 化合物設計支援装置
101 プロセッサ
102 記憶部
104 グラフィック処理部
105 入力インタフェース
13 入力部
14 出力部
15 ケミカル空間定義部
16 プロット部
17 類似化合物抽出部
18 境界設定部
19 境界類似度判定部
LB 化合物ライブラリ
N1 特性判定学習ネットワーク
N2 化合物推定学習ネットワーク

Claims (16)

  1. 1または複数の化合物を選択する選択ステップと、
    選択した前記化合物のそれぞれの特性を、当該特性を判定する条件を学習させた特性判定学習ネットワークを用いて判定する特性判定ステップと、
    前記特性判定学習ネットワークの中間層の1つである空間化レイヤーにおけるパラメータを軸とするケミカル空間を定義する空間定義ステップと、
    選択した前記化合物のそれぞれについて、前記空間化レイヤーにおけるパラメータ値に基づき、前記ケミカル空間における座標にプロットするプロットステップと、
    を備えることを特徴とする化合物設計支援方法。
  2. 前記プロットステップにおいて、前記特性判定ステップでの判定結果を識別できるように各化合物のプロットを出力することを特徴とする請求項1に記載の化合物設計支援方法。
  3. 前記ケミカル空間における座標を指定する座標指定ステップと、
    前記座標指定ステップで指定した座標から所定の距離の範囲内にプロットされた化合物を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで特定された化合物のリストを出力するリスト出力ステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物設計支援方法。
  4. 前記ケミカル空間を複数の領域に区分けする境界を設定する境界設定ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物設計支援方法。
  5. 前記化合物を、プロットが位置する領域に応じて分類する分類ステップをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の化合物設計支援方法。
  6. 前記プロットステップにおいて、前記分類ステップで分類された結果を識別できるように各化合物のプロットを出力することを特徴とする請求項5に記載の化合物設計支援方法。
  7. 前記特性判定学習ネットワークは、複数の前記特性についてそれぞれ判定をするものであり、
    前記特性判定ステップにおいて、複数の前記特性のそれぞれについての判定を行い、
    前記境界設定ステップにおいて、複数の前記特性のそれぞれについての判定結果に基づいて、複数の前記特性のそれぞれに対応する境界を設定し、
    複数の前記特性のそれぞれに対応する境界の、相互の類似度を判定する境界類似度判定ステップをさらに備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の化合物設計支援方法。
  8. 前記ケミカル空間における座標を指定する座標指定ステップと、
    化合物とケミカル空間のプロットの座標との対応関係を学習させた化合物推定学習ネットワークにより、前記座標指定ステップで指定した座標に対応する化合物を推定する化合物推定ステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物設計支援方法。
  9. コンピュータに請求項1から8の何れか1項に記載の化合物設計支援方法を実行させるプログラム。
  10. 1または複数の化合物のそれぞれの特性を判定する特性判定学習ネットワークと、
    前記特性判定学習ネットワークの中間層の1つである空間化レイヤーにおけるパラメータを軸とするケミカル空間を定義するケミカル空間定義部と、
    前記空間化レイヤーにおけるパラメータ値に基づき、前記ケミカル空間における座標にプロットするプロット部と、
    を備えることを特徴とする化合物設計支援装置。
  11. 前記プロット部は、前記特性判定学習ネットワークでの判定結果を識別できるように各化合物のプロットを出力することを特徴とする請求項10に記載の化合物設計支援装置。
  12. 前記ケミカル空間における指定された座標から所定の距離の範囲内にプロットされた化合物を特定し、特定した化合物のリストを出力する類似化合物抽出部をさらに備えることを特徴とする請求項10または11に記載の化合物設計支援装置。
  13. 前記ケミカル空間を複数の領域に区分けする境界を設定する境界設定部をさらに備えることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の化合物設計支援装置。
  14. 前記特性判定学習ネットワークは、複数の前記特性についてそれぞれ判定をするものであり、
    前記境界設定部は、複数の前記特性のそれぞれについての前記特性判定学習ネットワークでの判定結果に基づいて、複数の前記特性のそれぞれに対応する境界を設定し、
    複数の前記特性のそれぞれに対応する境界の、相互の類似度を判定する境界類似度判定部をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の化合物設計支援装置。
  15. 化合物とケミカル空間のプロットの座標との対応関係を学習させた化合物推定学習ネットワークであって、前記ケミカル空間における指定された座標に対応する化合物を推定する化合物推定学習ネットワークをさらに備えることを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の化合物設計支援装置。
  16. コンピュータを請求項10から15の何れか1項に記載の化合物設計支援装置として機能させるプログラム。

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