JPWO2020095479A1 - モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

モータ印加電圧のデューティ飽和を回避しつつd軸電流を任意の値に制限する。モータ制御装置は、q軸電流指令値及びd軸電流指令値に基づいてモータ(20)に印加する電圧の電圧指令値を演算する電圧指令値演算部(45、46)と、電圧指令値に基づいてモータ(20)に駆動電力を出力する駆動回路(48)と、弱め界磁制御により電圧指令値を駆動回路に印加可能な最大電圧以下に制限するd軸電流指令値を演算するd軸電流指令値演算部(73)と、d軸電流指令値演算部(73)が演算したd軸電流指令値を制限するd軸電流指令値制限部(74)と、d軸電流指令値制限部(74)によるd軸電流指令値の制限により電圧指令値が最大電圧を超えないようにq軸電流指令値を制限するq軸電流指令値制限部(75)を備える。

Description

本発明は、モータをベクトル制御で駆動するモータ制御装置、並びにこのモータ制御装置により制御されるモータを備える電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置に関する。
モータのベクトル制御において、デューティ飽和(電圧飽和)、すなわち、駆動回路に印加可能な最大電圧を電圧指令値が超える状態を回避し、デューティ飽和によるモータ作動音を抑制するため技術として、例えば特許文献1に記載のモータ制御装置が知られている。
特許文献1に記載のモータ制御装置は、d/q座標系における電流制御の実行によりモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、モータ制御信号に基づいてモータに三相の駆動電力を出力する駆動回路とを備える。
モータ制御信号生成手段は、モータの回転角速度、及びd/q座標系の電流指令値に基づいて、駆動回路に印加可能な最大電圧に対する要求出力電圧の割合である予想電圧利用率を推定し、その推定される予想電圧利用率が電圧飽和限界に相当する所定値を超えないように電流指令値を補正する。
さらにモータ制御信号生成手段は、推定される予想電圧利用率が所定値を超えないように弱め界磁制御を実行すべくd軸電流指令値を演算するとともに、推定される予想電圧利用率が弱め界磁制御により対応可能な限界値を超える場合には、併せてq軸電流指令値を低減することにより、予想電圧利用率が所定値を超えないように補正する。
特許第5292995号明細書
しかしながら、弱め界磁制御の際にd軸電流が過大になると、モータのエネルギー効率が低下したりモータ作動音が悪化する。例えば作動音については、電気自動車等の静粛性の高い車両の普及に伴い、車両に使用されるモータ及びモータ制御装置に要求される静粛性のレベルは高まっている。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、モータのデューティ飽和を回避しつつd軸電流を任意の値に制限することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によるモータ制御装置は、q軸電流指令値及びd軸電流指令値に基づいてモータに印加する電圧の電圧指令値を演算する電圧指令値演算部と、電圧指令値に基づいてモータに駆動電力を出力する駆動回路と、弱め界磁制御により電圧指令値を駆動回路に印加可能な最大電圧以下に制限するd軸電流指令値を演算するd軸電流指令値演算部と、d軸電流指令値演算部が演算したd軸電流指令値を制限するd軸電流指令値制限部と、d軸電流指令値制限部によるd軸電流指令値の制限により電圧指令値が最大電圧を超えないようにq軸電流指令値を制限するq軸電流指令値制限部と、を備える。
本発明の他の一形態によれば、上記のモータ制御装置と、モータ制御装置によって制御されるモータと、を備える電動アクチュエータ製品が与えられる。
本発明の更なる他の一形態によれば、上記のモータ制御装置と、モータ制御装置によって制御されるモータと、を備え、モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置が与えられる。
本発明によれば、モータのデューティ飽和を回避しつつd軸電流を任意の値に制限できる。
実施形態の電動パワーステアリング装置の一例の概要を示す構成図である。 第1実施形態のコントロールユニットの機能構成の一例を示すブロック図である。 第1実施形態の第2電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 (a)はd軸電流指令値の大きさを制限した場合のq軸電流指令値とモータ回転角速度との間の関係を概略的に説明するグラフであり、(b)は制限されたd軸電流指令値とモータ回転角速度との間の関係を概略的に説明するグラフである。 (a)はモータ回転角速度ωの時間変化を示すグラフであり、(b)はd軸電流指令値の時間変化率を制限した場合のq軸電流指令値の時間変化を概略的に示すグラフであり、(c)は時間変化率が制限されたd軸電流指令値の時間変化を概略的に示すグラフである。 実施形態のモータ制御方法の一例のフローチャートである。 第2実施形態のコントロールユニットの機能構成の一例を示すブロック図である。 第2実施形態の第2電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 第2実施形態の第2電流指令値演算部の変形例の機能構成の一例を示すブロック図である。 第2実施形態における一般的な伝達関数フィルタ構成の一例を示すブロック図である。 第3実施形態の第2電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 第4実施形態の第2電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
(構成)
実施形態の電動パワーステアリング装置の構成例を図1に示す。操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4A及び4B、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。
パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、電源であるバッテリ14から電力が供給されると共に、イグニションキー11からイグニションキー信号が入力され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vhとに基づいて、アシストマップ等を用いてアシスト指令の操舵補助指令値の演算を行い、演算された操舵補助指令値に基づいてモータ20に供給する電流Iを制御する。
このような構成の電動パワーステアリング装置において、操向ハンドル1から伝達された運転手のハンドル操作による操舵トルクThをトルクセンサ10で検出し、検出された操舵トルクThや車速Vhに基づいて算出される操舵補助指令値によってモータ20は駆動制御され、この駆動が運転手のハンドル操作の補助力(操舵補助力)として操舵系に付与され、運転手は軽い力でハンドル操作を行うことができる。つまり、ハンドル操作によって出力された操舵トルクThと車速Vhから操舵補助指令値を算出し、この操舵補助指令値に基づきモータ20をどのように制御するかによって、ハンドル操作におけるフィーリングの善し悪しが決まり、電動パワーステアリング装置の性能が大きく左右される。
コントロールユニット30は、例えば、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含むコンピュータを備えてよい。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
なお、コントロールユニット30を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、コントロールユニット30は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントロールユニット30はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
図2を参照して、第1実施形態のコントロールユニット30の機能構成の一例を説明する。コントロールユニット30は、第1電流指令値演算部40と、減算器43及び44と、比例積分(PI:Proportional-Integral)制御部45と、2相/3相変換部46と、PWM制御部47と、インバータ48と、3相/2相変換部49と、角速度変換部50と、第2電流指令値演算部51を備え、モータ20をベクトル制御で駆動する。なお、添付図面においてインバータを「INV」と表記する。
第1電流指令値演算部40、減算器43及び44、PI制御部45、2相/3相変換部46、PWM制御部47、インバータ48、3相/2相変換部49、角速度変換部50、並びに第2電流指令値演算部51の機能は、例えばコントロールユニット30のプロセッサが、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
第1電流指令値演算部40は、操舵トルクThや車速Vhに基づいてモータ20に流すべき基本q軸電流指令値Iq0を演算する。
第2電流指令値演算部51は、基本q軸電流指令値Iq0と、電圧センサ64が検出した電源電圧V(すなわち、バッテリ14によりインバータ48に印加されるインバータ印加電圧)と、モータ20の回転角速度ωに基づいて、モータ20に流すべきq軸電流指令値Iq*及びd軸電流指令値Id*を演算する。
ここで第2電流指令値演算部51は、モータ20に印加する電圧指令値が、インバータ48に印加可能な最大電圧(すなわち、電源電圧V)を超えないようなq軸電流指令値Iq*及びd軸電流指令値Id*を演算する。第2電流指令値演算部51の構成及び動作の詳細は後述する。
一方で、モータ20のモータ電流ia、ib及びicはそれぞれ電流センサ60、61及び62で検出され、検出されたモータ電流ia、ib及びicは3相/2相変換部49でd−q2軸の電流id、iqに変換される。
減算器43、44は、フィードバックされた電流iq、idをq軸電流指令値Iq*及びd軸電流指令値Id*からそれぞれ減じることにより、q軸偏差電流Δq及びd軸偏差電流Δdを算出する。q軸偏差電流Δq及びd軸偏差電流Δdは、PI制御部45に入力される。
PI制御部45は、q軸偏差電流Δq及びd軸偏差電流Δdを各々0とするような電圧指令値vq、vdを算出する。モータ20は3相モータであり、2相/3相変換部46は、電圧指令値vd、vqを3相の電圧指令値va、vb及びvcに変換する。
PWM制御部47は、3相の電圧指令値va、vb及びvcに基づいてPWM制御されたゲート信号を生成する。
インバータ48は、PWM制御部47で生成されたゲート信号によって駆動され、モータ20にはq軸偏差電流Δq及びd軸偏差電流Δdが0になるような電流が供給される。
レゾルバ63は、モータ20のモータ角度(回転角)θを検出し、角速度変換部50は、モータ角度θの変化に基づいてモータ20の回転角速度ωを算出する。これらモータ角度θ及び回転角速度ωは、ベクトル制御に使用される。
次に、第2電流指令値演算部51の構成及び動作を説明する。図3を参照する。第2電流指令値演算部51は、絶対値算出部70及び71と、前段q軸電流指令値制限部72と、d軸電流指令値演算部73と、d軸電流指令値制限部74と、後段q軸電流指令値制限部75と、符号検出部76と、乗算部77を備える。なお、添付図面において絶対値算出部及び符号検出部をそれぞれ「abs」及び「sign」と表記する。
絶対値算出部70は、モータ20の回転角速度ωの絶対値を算出して前段q軸電流指令値制限部72、d軸電流指令値演算部73、及び後段q軸電流指令値制限部75に出力する。
絶対値算出部71は、第1電流指令値演算部40が演算した基本q軸電流指令値Iq0の絶対値を算出して、前段q軸電流指令値制限部72へ出力する。
前段q軸電流指令値制限部72は、第1電流指令値演算部40が演算した基本q軸電流指令値Iq0が、弱め界磁制御により電圧指令値va、vb及びvcを電源電圧V以下にできる限界(すなわち、弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界)を超えているか否かを判断する。
弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界を超えているか否かを判定する方法の一例を以下に示す。
一般的な表面磁石型モータ(SPMモータ)の電気方程式は、次式(1)にて与えられる。
Figure 2020095479
式(1)において、Vdはd軸電圧を示し、Vqはq軸電圧を示し、Lはモータの1相当たりのインダクタンスを示し、Rはモータの1相当たりの抵抗を示し、ωはモータの回転角速度(電気角速度)を示し、sは微分演算子を示し、Idはd軸電流を示し、Iqはq軸電流を示し、Ψはモータにより定まる磁束鎖交数を示す。
また、3次高調波補償を行った際のデューティ飽和が発生する限界での電源電圧Vと、d軸電圧Vd及びq軸電圧Vqの関係式は次式(2)にて与えられる。3次高調波補償は、モータ印加電圧に3次高調波を重畳して印加電圧波形のピークを潰すことにより、デューティ飽和を発生しにくくする処理である。
Figure 2020095479
式(1)に式(2)を代入してVd及びVqを消去しIdについて解くと、デューティ飽和が発生する限界でのd軸電流を表す次式(3)が得られる。
Figure 2020095479
式(3)のIdが複素数であると、いかなるd軸電流Idを用いて弱め界磁制御を行ってもデューティ飽和を回避できないことを意味する。すなわち、q軸電流指令値Iqが弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界を超えていることを意味する。
そこで、前段q軸電流指令値制限部72は、基本q軸電流指令値Iq0を式(3)中のIqに代入した場合に式(3)の平方根が負値の平方根となるか否かに応じて、基本q軸電流指令値Iq0が、弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界を超えているか否かを判断する。なお、回転角速度ω及び基本q軸電流指令値Iq0として、絶対値算出部70及び71が算出した絶対値を使用する。
式(3)の平方根が負値の場合(すなわち、基本q軸電流指令値Iq0がデューティ飽和を回避できる限界を超えている場合)には、前段q軸電流指令値制限部72は、次式(4)で与えられる第1q軸電流上限値IqLim1を算出する。ここでも回転角速度ωとして絶対値算出部70が算出した絶対値を使用する。
前段q軸電流指令値制限部72は、基本q軸電流指令値Iq0を第1q軸電流上限値IqLim1以下に制限することにより得られる指令値を、制限後q軸電流指令値Iqrとして算出する。q軸電流Iqを第1q軸電流上限値IqLim1以下に制限することにより、式(3)の平方根が正値の平方根となる。
Figure 2020095479
なお、式(3)の平方根が正値の場合(すなわち、基本q軸電流指令値Iq0がデューティ飽和を回避できる限界を超えていない場合)には、基本q軸電流指令値Iq0を制限しない。前段q軸電流指令値制限部72は、基本q軸電流指令値Iq0をそのまま制限後q軸電流指令値Iqrとして出力する。
前段q軸電流指令値制限部72は、制限後q軸電流指令値Iqrをd軸電流指令値演算部73と後段q軸電流指令値制限部75に出力する。
d軸電流指令値演算部73は、制限後q軸電流指令値Iqrを式(3)中のIqへ代入することにより得られるd軸電流Idを、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwとして算出する。ここでも回転角速度ωとして絶対値算出部70が算出した絶対値を使用する。
この弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwは、電圧指令値va、vb及びvcを電源電圧Vに制限するd軸電流指令値となる。d軸電流指令値演算部73は、電圧指令値va、vb及びvcが電源電圧Vよりも小さくなるように弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを算出してもよい。
なお、式(3)のIdが正値であるときはd軸電流を用いて弱め界磁制御を行わなくてもデューティ飽和は発生しない。このためd軸電流指令値演算部73は、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを0に設定する。
d軸電流指令値演算部73は、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwをd軸電流指令値制限部74へ出力する。
d軸電流指令値制限部74は、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを制限して得られる指令値を、d軸電流指令値Id*として算出する。
例えば、d軸電流指令値制限部74は、d軸電流指令値Id*の絶対値(大きさ)の最大値を任意の上限値以下に制限する。このようにd軸電流指令値Id*の絶対値の最大値を制限することにより、エネルギー効率の低下を緩和したり、モータ作動音の悪化を緩和できる。なお、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwが0に設定されている場合には弱め界磁制御の必要が無いため、d軸電流指令値Id*を0に設定する。
また、例えば、d軸電流指令値制限部74は、d軸電流指令値Id*の変化速度を任意の上限値以下に制限する。このようにd軸電流指令値Id*の変化速度を制限することにより、モータ作動音の悪化を緩和できる。
d軸電流指令値制限部74は、d軸電流指令値Id*を後段q軸電流指令値制限部75へ出力する。
前段q軸電流指令値制限部72から出力される制限後q軸電流指令値Iqrは、d軸電流指令値演算部73が演算した弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwにより弱め界磁制御を行った場合にデューティ飽和が発生しない値に設定されている。
ここで、d軸電流指令値Id*は、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwよりも制限されているため、d軸電流指令値Id*により弱め界磁制御を行うと、制限後q軸電流指令値Iqrは、デューティ飽和が発生するおそれがある。
そこで後段q軸電流指令値制限部75は、制限後q軸電流指令値Iqrを制限して得られる指令値を、q軸電流指令値Iq*として算出する。
具体的には、上式(3)をq軸電流Iqについて解くと、デューティ飽和が発生する限界でのq軸電流の上限IqLim2を表す次式(5)が得られる。後段q軸電流指令値制限部75は、次式(5)中のIdにd軸電流指令値Id*を代入することにより、第2q軸電流上限値IqLim2を算出する。後段q軸電流指令値制限部75は、回転角速度ωとして絶対値算出部70が算出した絶対値を使用する。
Figure 2020095479
後段q軸電流指令値制限部75は、制限後q軸電流指令値Iqrを第2q軸電流上限値IqLim2以下に制限することにより得られる指令値を、q軸電流指令値Iq*として算出する。
符号検出部76は、基本q軸電流指令値Iq0の符号を検出して符号信号を出力する。基本q軸電流指令値Iq0が正値の場合に符号信号の値は「1」に設定され、基本q軸電流指令値Iq0が負値の場合に符号信号の値は「−1」に設定される。乗算部77は、後段q軸電流指令値制限部75から出力されるq軸電流指令値Iq*に符号信号を乗ずることによりq軸電流指令値Iq*の符号を基本q軸電流指令値Iq0の符号に一致させる。
なお、PI制御部45及び2相/3相変換部46は、特許請求の範囲に記載される電圧指令値演算部の一例である。インバータ48は、特許請求の範囲に記載される駆動回路の一例である。コントロールユニット30及び電圧センサ64は、特許請求の範囲に記載されるモータ制御装置の一例である。電源電圧Vは、特許請求の範囲に記載される駆動回路に印加可能な最大電圧の一例である。後段q軸電流指令値制限部75は、特許請求の範囲に記載されるq軸電流指令値制限部の一例である。第1電流指令値演算部40は、特許請求の範囲に記載されるq軸電流指令値演算部の一例である。前段q軸電流指令値制限部72は、特許請求の範囲に記載される第2のq軸電流指令値制限部の一例である。
(実施形態の作用)
図4の(a)及び図4の(b)を参照して、モータ20の回転角速度の増大に対してd軸電流指令値Id*の絶対値が大きくなるのを任意の値で制限した場合の、q軸電流指令値Iq*の制限状態を説明する。
図4の(b)の実線84、85及び86は、d軸電流指令値Id*の最小値(すなわち、絶対値の最大値)がそれぞれ0、Id1、Id2に制限される場合のd軸電流指令値Id*とモータ回転角速度ωとの間の関係を示し、実線87は、d軸電流指令値Id*を制限しない場合のd軸電流指令値Id*とモータ回転角速度ωとの間の関係を示す。
一方で、図4の(a)の実線83、82及び81は、d軸電流指令値Id*の最小値がそれぞれ0、Id1、Id2に制限される場合のq軸電流指令値Iq*とモータ回転角速度ωとの間の関係を示し、実線80は、d軸電流指令値Id*を制限しない場合のq軸電流指令値Iq*とモータ回転角速度ωとの間の関係を示す。
例えば、実線84に示すようにモータ回転角速度ω1においてd軸電流指令値Id*の最小値を0に制限し始めると、これに応じて実線83に示すように後段q軸電流指令値制限部75の第2q軸電流上限値IqLim2による制限が始まりq軸電流指令値Iq*が減少し始める。
また、実線85に示すようにモータ回転角速度ω2においてd軸電流指令値Id*の最小値をId1に制限し始めると、これに応じて実線82に示すように第2q軸電流上限値IqLim2による制限が始まりq軸電流指令値Iq*が減少し始める。
また、実線86に示すようにモータ回転角速度ω3においてd軸電流指令値Id*の最小値をId2に制限し始めると、これに応じて実線81に示すように第2q軸電流上限値IqLim2による制限が始まりq軸電流指令値Iq*が減少し始める。
また、実線87に示すようにd軸電流指令値Id*が制限されなかった場合には、モータ回転角速度ω4において基本q軸電流指令値Iq0が弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界を超えると、第1q軸電流上限値IqLim1による制限が始まりq軸電流指令値Iq*が減少し始める。
図5の(a)、図5の(b)及び図5の(c)を参照して、d軸電流指令値Id*の変化速度を任意の値で制限した場合の、q軸電流指令値Iq*の制限状態を説明する。
図5の(a)はモータ回転角速度ωの時間変化を示し、図5の(c)の実線はd軸電流指令値Id*の変化速度を一定値に制限した場合のd軸電流指令値Id*の時間変化を示し、図5の(c)の破線はd軸電流指令値Id*の変化速度を制限しない場合のd軸電流指令値Id*の時間変化を示す。
図5の(b)の実線はd軸電流指令値Id*の変化速度を一定値に制限した場合のq軸電流指令値Iq*の時間変化を示し、図5の(b)の破線はd軸電流指令値Id*の変化速度を制限しない場合のq軸電流指令値Iq*の時間変化を示す。
図5の(c)に示すように期間t1〜t3において、d軸電流指令値Id*の時間変化の制限のために、制限されたd軸電流指令値Id*の絶対値(実線)は制限されていない場合の値(破線)よりも小さくなっている。その結果、期間t1〜t3ではq軸電流指令値Iq*も制限される。
なお、d軸電流指令値Id*の絶対値が減少する時間変化がd軸電流指令値制限部74により制限され、制限されたd軸電流指令値Id*の絶対値が制限されていない場合の値よりも大きくなった場合、後段q軸電流指令値制限部75によってq軸電流指令値Iq*が制限されることはない。
(動作)
次に、図6を参照して実施形態のモータ制御方法の一例を説明する。
ステップS1において第1電流指令値演算部40は、モータ20に流すべき基本q軸電流指令値Iq0を演算する。
ステップS2において電圧センサ64は、バッテリ14によりインバータ48に印加される電源電圧Vを検出する。
ステップS3においてレゾルバ63及び角速度変換部50は、モータ20の回転角速度ωを検出する。
ステップS4において前段q軸電流指令値制限部72は、式(3)に基づいて、基本q軸電流指令値Iq0が弱め界磁制御により電圧指令値を電源電圧V以下にできる限界を超えているか否かを判断する。基本q軸電流指令値Iq0が限界を超えている場合(ステップS4:Y)に処理はステップS5に進む。基本q軸電流指令値Iq0が限界を超えていない場合(ステップS4:N)に処理はステップS6に進む。
ステップS5において前段q軸電流指令値制限部72は、式(4)で与えられる第1q軸電流上限値IqLim1を算出する。前段q軸電流指令値制限部72は、基本q軸電流指令値Iq0を第1q軸電流上限値IqLim1以下に制限することにより得られる指令値を制限後q軸電流指令値Iqrとして算出する。その後に処理はステップS7へ進む。
ステップS6において前段q軸電流指令値制限部72は、基本q軸電流指令値Iq0をそのまま制限後q軸電流指令値Iqrとして出力する。その後に処理はステップS7へ進む。
ステップS7においてd軸電流指令値演算部73は、式(3)と制限後q軸電流指令値Iqrに基づいて弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを算出する。
ステップS8においてd軸電流指令値制限部74は、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを制限して得られる指令値を、d軸電流指令値Id*として算出する。
ステップS9において後段q軸電流指令値制限部75は、式(5)とd軸電流指令値Id*に基づいて第2q軸電流上限値IqLim2を算出する。後段q軸電流指令値制限部75は、制限後q軸電流指令値Iqrを第2q軸電流上限値IqLim2以下に制限することにより得られる指令値をq軸電流指令値Iq*として算出する。
ステップS10において減算器43及び44と、PI制御部45と、2相/3相変換部46と、PWM制御部47と、インバータ48と、3相/2相変換部49は、q軸電流指令値Iq*とd軸電流指令値Id*に基づいてモータ20を駆動する。その後に処理は終了する。
(第1実施形態の効果)
(1)第1実施形態のモータ制御装置は、q軸電流指令値及びd軸電流指令値に基づいてモータ20に印加する電圧の電圧指令値を演算するPI制御部45及び2相/3相変換部46と、電圧指令値に基づいてモータ20に駆動電力を出力するインバータ48と、弱め界磁制御により電圧指令値を電源電圧V以下に制限するd軸電流指令値を演算するd軸電流指令値演算部73と、d軸電流指令値演算部73が演算したd軸電流指令値を制限するd軸電流指令値制限部74と、d軸電流指令値制限部74によるd軸電流指令値の制限により電圧指令値が電源電圧Vを超えないようにq軸電流指令値を制限する後段q軸電流指令値制限部75を備える。
これにより、弱め界磁制御に使用するd軸電流指令値を制限しても、デューティ飽和を回避することができる。すなわちモータのデューティ飽和を回避しつつd軸電流を任意の値に制限することができる。この結果、エネルギー効率の低下を緩和したり、モータ作動音の悪化を緩和できる。
(2)d軸電流指令値制限部74は、d軸電流指令値演算部73が演算したd軸電流指令値の大きさ及び変化速度の少なくとも一方を制限する。d軸電流指令値Idの大きさを制限することにより、エネルギー効率の低下を緩和したり、モータ作動音の悪化を緩和できる。d軸電流指令値Idの変化速度を制限することにより、モータ作動音の悪化を緩和できる。
(3)モータ制御装置は、基本q軸電流指令値を演算する第1電流指令値演算部40と、第1電流指令値演算部40が演算した基本q軸電流指令値が、弱め界磁制御により電圧指令値を電源電圧V以下にできる限界を超えている場合に、第1電流指令値演算部40が演算した基本q軸電流指令値を制限する前段q軸電流指令値制限部72と、を備える。d軸電流指令値演算部73は、前段q軸電流指令値制限部72が制限したq軸電流指令値に基づいてd軸電流指令値を演算し、後段q軸電流指令値制限部75は、前段q軸電流指令値制限部72が制限したq軸電流指令値をさらに制限する。
これにより、所定のパラメータ(例えば操舵トルクThや車速Vh)に基づいて算出された基本q軸電流指令値をデューティ飽和が発生しないように制限することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、インバータ48のデッドタイムによるモータ電流の非線形特性を補償するためにデッドタイム補償を行う。デッドタイム補償では、インバータ48を駆動するPWM信号のデューティ値に、(デッドタイム/PWM周期)に相当する補償値が加算される。このため、第2実施形態のモータ制御装置では、加算された補償値によってデューティ飽和が発生しないように、電源電圧Vからデッドタイム補償の補償分を低減した電圧に基づいて、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idw、制限後q軸電流指令値Iqr、及びq軸電流指令値Iq*を補正する。
図7を参照する。第2実施形態のコントロールユニット30は、第1実施形態のコントロールユニットと同様の構成を有しており、同様の構成要素には同じ参照符号を付している。第2実施形態のコントロールユニット30は、デッドタイム補償を行うデッドタイム補償部52を備える。
デッドタイム補償部52は、(デッドタイム/PWM周期)に相当する次式の補償値をPWM制御部47へ出力する。
Figure 2020095479
上式のDTはデッドタイムを示し、PWM_timeはPWM周期を示す。PWM制御部47は、インバータ48を駆動するPWM信号のデューティ値にデューティ値に換算された補償値を加算する。
図8を参照する。第2実施形態の第2電流指令値演算部51は、第1実施形態の第2電流指令値演算部51と同様の構成を有しており、同様の構成要素には同じ参照符号を付している。第2実施形態の第2電流指令値演算部51は、補正部90を備える。
補正部90は、電源電圧Vからデッドタイム補償の補償分を低減した補正後電圧を算出する。ここでデッドタイム補償の補償値は、デューティの増加方向及び減少方向の両方に加減算される。このため、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idw、制限後q軸電流指令値Iqr、及びq軸電流指令値Iq*を計算するために使用する電源電圧Vを補正するためには、上記の補償値の2倍の値を電源電圧Vから減じる。
したがって補正部90は、補正後電圧として次式の値を算出する。
Figure 2020095479
補正部90は、前段q軸電流指令値制限部72と、d軸電流指令値演算部73と、後段q軸電流指令値制限部75に、補正後電圧を出力する。
前段q軸電流指令値制限部72は、補正後電圧を上式(3)中のVに代入して、基本q軸電流指令値Iq0が、弱め界磁制御によりデューティ飽和を回避できる限界を超えているか否かを判断する。
また、前段q軸電流指令値制限部72は、補正後電圧を上式(4)中のVに代入して、第1q軸電流上限値IqLim1を算出する。
d軸電流指令値演算部73は、補正後電圧を上式(3)中のVに代入して、弱め界磁制御用d軸電流指令値Idwを算出する。
後段q軸電流指令値制限部75は、補正後電圧を上式(5)中のVに代入して、第2q軸電流上限値IqLim2を算出する。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態のモータ制御装置は、インバータ48を電圧指令値に基づき駆動するPWM信号のデューティ値をデッドタイム補償するデッドタイム補償部52を備える。d軸電流指令値演算部73は、電源電圧Vからデッドタイム補償の補償分を低減した補正後電圧に基づいてd軸電流指令値Idwを補正する。前段q軸電流指令値制限部72及び後段q軸電流指令値制限部75は、それぞれ制限したq軸電流指令値を補正後電圧に基づいて補正する。
これにより、デッドタイム補償によりPWM信号のデューティ値に補償値が加えられていてもデューティ飽和が発生しないようにd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を補正することができる。
(変形例)
前段q軸電流指令値制限部72と、d軸電流指令値演算部73と、後段q軸電流指令値制限部75では、上記の式(3)、式(4)及び式(5)の演算を行う。これら数式の演算には、以下の3つ係数C1、C2、C3が共通して現れる。
Figure 2020095479
これら係数C1、C2、C3を、異なる電源電圧Vの値及び異なるモータ回転角速度ωの組み合わせに対して予め計算してルックアップテーブルやマップに格納し、随時読み出すことにより、前段q軸電流指令値制限部72と、d軸電流指令値演算部73と、後段q軸電流指令値制限部75における計算負荷を低減できる。
なお、上記特許文献1では、時間的変動が小さいと仮定して微分演算子を無視して計算を行っている。しかしながら、電動パワーステアリング装置のような応用分野では、トルクや回転角速度が急転しやすく電流指令値は容易に急変する。従って、微分演算子を考慮して演算し、入力変数の変動に適切に応答することが、デューティ飽和抑制にとって望ましい。
変形例のモータ制御装置は、係数C1、C2、C3を、随時変化する電源電圧Vの値又は補正後電圧及びモータ回転角速度ω並びにシステムパラメータであるインダクタンスL、モータ抵抗R及び磁束鎖交数Ψを用いて演算した値をフィルタの係数とする異なる2次の伝達関数のフィルタとして取り扱い、例えば入力を「1」に固定したときの出力を離散時間で求めることにより、これらの係数C1、C2、C3の値を決定できる。これにより、微分演算子を無視せずに算出できるので、電流指令値の急変にも対応できる。また、データを格納するための大きなルックアップテーブルやマップを使用しなくてもよくなる。
ここで、2次の伝達関数の連続時間系での実現方法を説明する。一般的な伝達関数は、式(6)で表現される。
Figure 2020095479
ここで、m=n−1とすると次式(7)が得られる。
Figure 2020095479
式(7)を、入力を1としたブロック図で示すと図10のようになる。
ここで、C1を例としてフィルタの係数を求めると、次式(8)及び(9)を求めることができる。
Figure 2020095479
ここで、n=2であるから、
Figure 2020095479
となる。C2及びC3についても同様にして求めることができる。また、公知の手法を用いて、連続時間系伝達関数から離散時間系伝達関数に変換できる。
図9を参照する。変形例の第2電流指令値演算部51は、第2実施形態の第2電流指令値演算部51と同様の構成を有しており同様の構成要素には同じ参照符号を付している。
変形例の第2電流指令値演算部51は、係数演算部91を備える。係数演算部91は、電源電圧Vの補正電圧値及びモータ回転角速度ωを入力し、係数C1、C2、C3を演算する前述した2次の伝達関数のフィルタを有する。
係数演算部91は、電圧センサ64が検出した電源電圧Vの補正電圧値と、角速度変換部50が算出したモータ20の回転角速度ωを入力し、2次の伝達関数フィルタを随時演算して係数C1、C2、C3を求めて、前段q軸電流指令値制限部72、d軸電流指令値演算部73、及び後段q軸電流指令値制限部75へ出力する。
前段q軸電流指令値制限部72は、係数演算部91が出力した係数C2、C3を用いて上記の式(4)を演算する。d軸電流指令値演算部73は、係数演算部91が出力した係数C1、C2、C3を用いて上記の式(3)を演算する。後段q軸電流指令値制限部75では、係数演算部91が出力した係数C1、C2、C3を用いて上記の式(5)を演算する。
このような入力を「1」とした伝達関数を用いて係数C1、C2、C3を演算して、各演算部で使用することで、微分演算子を無視することなく、また計算負荷やデータ格納領域を増加することなく、電源電圧や回転角速度に適切に応答した係数C1、C2、C3を求めることができる。この手法は、第2電流指令値演算部に限らず、その他の機能にも適用できる。
なお、上記の第1実施形態においても係数演算部91を備えてもよく、後述の第3実施形態においても係数演算部91を備えてよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を説明する。前段q軸電流指令値制限部72及び後段q軸電流指令値制限部75は、電源電圧Vとモータ20の回転角速度ωに基づいてq軸電流を制限する。このため、q軸電流が制限されている状態では、回転角速度ω及び電源電圧Vに含まれるノイズ成分がq軸電流指令値に影響しトルク変動を引き起こす原因となる。そのため、q軸電流が制限されている状態では回転角速度ω及び電源電圧Vに対する応答性を下げてノイズを抑える必要がある。
一方で、回転角速度ω及び電源電圧Vに対する応答性が低い状態では、回転角速度ω及び電源電圧Vが急変したときにd軸電流の投入やq軸電流の制限が遅れ、デューティ飽和が発生し作動音の悪化が懸念される。
このため、第3実施形態のモータ制御装置では、前段q軸電流指令値制限部72又は後段q軸電流指令値制限部75によりq軸電流指令値が制限されるまでのq軸電流指令値の余裕量を算出する。
そして、回転角速度ω及び電源電圧Vに対する前段q軸電流指令値制限部72又は後段q軸電流指令値制限部75の応答性を、この余裕量に応じて変更する。例えば、回転角速度ω及び電源電圧Vのノイズを除去するフィルタの特性を余裕量に応じて変更する。
これにより、q軸電流が制限されていない状態では応答性を高めてd軸電流の投入及びq軸電流の制限を速やかに開始し、q軸電流が制限されている状態では応答性を下げてノイズによるトルク変動を防ぐ。
図11を参照する。第3実施形態の第2電流指令値演算部51は、第2実施形態の第2電流指令値演算部51と同様の構成を有しており、同様の構成要素には同じ参照符号を付している。
第3実施形態の第2電流指令値演算部51は、余裕量算出部92と可変フィルタ93を備える。
余裕量算出部92は、前段q軸電流指令値制限部72が算出した第1q軸電流上限値IqLim1と、後段q軸電流指令値制限部75が算出した第2q軸電流上限値IqLim2と基本q軸電流指令値Iq0を受信する。
余裕量算出部92は、第1q軸電流上限値IqLim1及び第2q軸電流上限値IqLim2のうちいずれか小さい方から、基本q軸電流指令値Iq0を減じた差分を余裕量MargIqとして算出する。
Figure 2020095479
ここで、MargIq≧0であれば、q軸電流に対する制限が発生していないことを意味し、MargIqが0に近づくほどq軸電流に対する制限の開始が近くなる。また、MargIq<0であれば、q軸電流が制限されていることを意味する。
可変フィルタ93は、回転角速度ω及び電源電圧Vの高周波成分を除去することによりノイズを除去するフィルタである。可変フィルタ93は、LPF(ローパスフィルタ)や加重平均フィルタであってよい。
可変フィルタ93は、MargIqに応じてカットオフ周波数を変化させる。これにより、q軸電流の制限状態に応じて回転角速度ω及び電源電圧Vに対する前段q軸電流指令値制限部72又は後段q軸電流指令値制限部75の応答性を変更できる。
例えば可変フィルタ93は、MargIqが大きいほどカットオフ周波数を高めて応答性を高くする。また、MargIqが小さいほどカットオフ周波数を下げて応答性を低くする。
なお、min(IqLim1,IqLim2)とIq0の大小関係のみを確認してq軸電流が制限されている状態か否かを判別し、その判別結果によってフィルタのカットオフ周波数を変化させてもよい。
ただし、上記のようにMargIqの値に応じてカットオフ周波数を漸次変更することで、q軸電流の制限の開始が迫るにつれ徐々にフィルタの応答性を下げるというような緩やかなフィルタ特性を実現できる。
なお、可変フィルタ93は特許請求の範囲に記載の応答性変更部の一例である。
(第3実施形態の効果)
第2実施形態のモータ制御装置は、前段q軸電流指令値制限部72又は後段q軸電流指令値制限部75によりq軸電流指令値が制限されるまでのq軸電流指令値の余裕量MargIqを算出する余裕量算出部92と、モータ20の回転角速度ωの変化及び電源電圧Vの変化に対する、前段q軸電流指令値制限部72及び後段q軸電流指令値制限部75の応答性を、余裕量MargIqに応じて変化させる可変フィルタ93を備える。
これにより、q軸電流が制限されていない状態では応答性を高めてd軸電流の投入及びq軸電流の制限を速やかに開始し、q軸電流が制限されている状態では応答性を下げて、ノイズによるトルク変動を防ぐことができる。
(第4実施形態)
第1実施形態では、モータが力行状態(q軸電流指令値とモータ回転の方向が一致)を前提に演算式を定義した。第4実施形態では、モータが回生状態(q軸電流指令値とモータ回転の方向が不一致)も考慮した演算について説明する。
d軸電流指令値の演算においては、力行状態及び回生状態とも、式(3)を用いることができる。回生状態では、q軸電流指令値と回転角速度の符号が異なるため、式(3)の平方根の値が大きくなる。このため、同じq軸電流に対して、回生状態でのd軸電流は、力行状態でのd軸電流と比較して正値側になる。回生状態ではq軸電流が逆起電力と逆位相であり、電圧を相殺するためにd軸電流を流さなくてよいからである。
次に、前段q軸電流指令値制限部72において基本q軸電流指令値Iq0の絶対値を制限するために用いる制限値について説明する。
まず、力行状態では、前段q軸電流指令値制限部72は上記の通り上式(4)により求められる第1q軸電流上限値IqLim1によって基本q軸電流指令値Iq0の絶対値を制限する。
一方で回生状態では、式(3)の平方根内における第2項のq軸電流指令値Iqの大きさと、以下の回転角速度ωを含む項(すなわち、モータ20の逆起電圧により生じる電流成分)
Figure 2020095479
の大きさとの間の大小関係によって、式(3)の平方根が正値となる条件が異なる。
そこで、q軸電流指令値Iqの符号と回転角速度ωの符号を考慮して、式(3)の平方根が正値になるq軸電流指令値Iqの範囲を求めると、以下に示す式(10)から式(13)を得る。
q軸電流指令値Iq0≧0、且つ
Figure 2020095479
が成立する場合には、
Figure 2020095479
q軸電流指令値Iq0≧0、且つ
Figure 2020095479
が成立する場合には、
Figure 2020095479
q軸電流指令値Iq0<0、且つ
Figure 2020095479
が成立する場合には、
Figure 2020095479
q軸電流指令値Iq0<0、且つ
Figure 2020095479
が成立する場合には、
Figure 2020095479
式(10)から式(13)を、q軸電流指令値Iqの絶対値を制限するようにまとめると、式(14)から式(16)が得られる。
式(14)の成立状態、すなわちq軸電流指令値と回転角速度の項(逆起電圧により生じる電流成分)の大きさの大小関係に応じて、次式(15)のようにq軸電流指令値Iqの絶対値を上限値で制限するか、又は次式(16)のように基本q軸電流指令値Iq0の絶対値を下限値で制限するように、異なる処理で基本q軸電流指令値Iq0の絶対値を制限する。
Figure 2020095479
式(14)が成立するとき、
Figure 2020095479
式(14)が不成立のとき、
Figure 2020095479
すなわち、上式(14)が成立する場合には、次式(17)により得られる第1q軸電流上限値IqLim1によってq軸電流指令値Iq0の絶対値の上限値を制限する。
一方で上式(14)が成立しない場合には、次式(18)により得られる第1q軸電流下限値IqLim3によってq軸電流指令値Iq0の絶対値の下限値を制限する。
そして、第1実施形態と同じように、q軸電流指令値Iq*を求める際に、q軸電流指令値Iq0の符号とq軸電流指令値Iq*の符号が同じになるような処理をする。
Figure 2020095479
次に、後段q軸電流指令値制限部75において制限後q軸電流指令値Iqrを制限するために用いる制限値について説明する。
まず、力行状態では、式(5)により求められる第2q軸電流上限値IqLim2によって制限後q軸電流指令値Iqrを制限する。
一方で回生状態では、前段q軸電流指令値制限部72に対する上記説明と同様に式の展開を行うことで、次式(19)及び(20)により、制限後q軸電流指令値Iqrの上限値を制限する第2q軸電流上限値IqLim2と、下限値を制限する第2q軸電流上限値IqLim4を求めることができる。
式(14)が成立するとき、
Figure 2020095479
式(14)が不成立のとき、
Figure 2020095479
図12を参照する。第4実施形態の第2電流指令値演算部51は、第1実施形態の第2電流指令値演算部51と同様の構成を有しており、同様の構成要素には同じ参照符号を付している。第4実施形態の第2電流指令値演算部51は、状態判定部95を備える。
状態判定部95は、q軸電流指令値Iq0、回転角速度ω及びこれらの絶対値を入力する。状態判定部95は、q軸電流指令値Iq0及び回転角速度ωの符号関係から、力行状態(符号一致)と回生状態(符号不一致)を判定する。
力行状態である場合には、状態Stsを“P”に設定する。回生状態である場合には、状態判定部95は上式(14)が成立するか否かを判断する。状態判定部95は、回生状態であり且つ上式(14)が成立する場合は、状態Stsを“R1”に設定し、回生状態であり且つ上式(14)が不成立の場合は、状態Stsを“R2”に設定する。
状態判定部95は、状態Stsを前段q軸電流指令値制限部72、後段q軸電流指令値制限部75及びd軸電流指令値演算部73に入力する。
前段q軸電流指令値制限部72は、状態Stsを参照して、状態Stsが“P”のときは上式(4)を、状態Stsが“R1”のときは上式(17)を用いて第1q軸電流上限値IqLim1を算出し、第1q軸電流上限値IqLim1によって基本電流指令値Iq0の絶対値の上限値を制限する。
一方で、状態Stsが“R2”のときは、前段q軸電流指令値制限部72は上式(18)を用いて第1q軸電流下限値IqLim3を算出し、第1q軸電流下限値IqLim3によって基本電流指令値Iq0の絶対値の下限値を制限する。
d軸電流指令値演算部73は、上式(3)を用いてd軸電流指令値Idwを演算するが、状態Stsに応じて、上式(3)の平方根内における第2項の回転角速度項の符号を切り替える。状態Stsが“P”の場合は正とし、それ以外の場合は負とする。これは、回生状態の場合は、q軸電流指令値と回転角速度の符号が不一致であることを考慮した処理である。
後段q軸電流指令値制限部75は、状態Stsを参照して、状態Stsが“P”のときは上式(5)を、状態Stsが“R1”のときは上式(19)を用いて第2q軸電流上限値IqLim2を算出し、第2q軸電流上限値IqLim2によって制限後q軸電流指令値Iqrの上限値を制限する。
一方で、状態Stsが“R2”のときは、後段q軸電流指令値制限部75は上式(20)を用いて第2q軸電流下限値IqLim4を算出し、第2q軸電流下限値IqLim4によって制限後q軸電流指令値Iqrの下限値を制限する。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態のモータ制御装置は、モータが力行である状態及びモータが回生であるときに、q軸電流指令値と回転角速度の項(逆起電圧により生じる電流成分)大きさの大小関係によって区別される2つの状態を判別し、状態Stsとして算出する状態判定部95と、状態Stsに応じて、q軸電流指令値に対する上限値または下限値を設定して、q軸電流指令値を制限する前段q軸電流指令値制限部72及び後段q軸電流指令値制限部75を備える。
これにより、モータが力行状態又は回生状態であっても、デューティ飽和を回避することができる。
以上、本発明の実施形態のモータ制御装置が、モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置に適用される例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の実施形態のモータ制御装置は、モータを利用して駆動力を発生させる様々な電動アクチュエータ製品に適用可能である。
1…操向ハンドル、2…コラム軸、3…減速ギア、4A…ユニバーサルジョイント、4B…ユニバーサルジョイント、5…ピニオンラック機構、6…タイロッド、10…トルクセンサ、11…イグニションキー、12…車速センサ、14…バッテリ、20…モータ、30…コントロールユニット、40…第1電流指令値演算部、43、44…減算器、45…PI制御部、46…2相/3相変換部、47…PWM制御部、48…インバータ、49…3相/2相変換部、50…角速度変換部、51…第2電流指令値演算部、52…デッドタイム補償部、60、61、62…電流センサ、63…レゾルバ、64…電圧センサ、70、71…絶対値算出部、72…前段q軸電流指令値制限部、73…d軸電流指令値演算部、74…d軸電流指令値制限部、75…後段q軸電流指令値制限部、76…符号検出部、77…乗算部、90…補正部、91…係数演算部、92…余裕量算出部、93…可変フィルタ、95…状態判定部

Claims (9)

  1. q軸電流指令値及びd軸電流指令値に基づいてモータに印加する電圧の電圧指令値を演算する電圧指令値演算部と、
    前記電圧指令値に基づいて前記モータに駆動電力を出力する駆動回路と、
    弱め界磁制御により前記電圧指令値を前記駆動回路に印加可能な最大電圧以下に制限する前記d軸電流指令値を演算するd軸電流指令値演算部と、
    前記d軸電流指令値演算部が演算した前記d軸電流指令値を制限するd軸電流指令値制限部と、
    前記d軸電流指令値制限部による前記d軸電流指令値の制限により前記電圧指令値が前記最大電圧を超えないように前記q軸電流指令値を制限するq軸電流指令値制限部と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記d軸電流指令値制限部は、前記d軸電流指令値演算部が演算した前記d軸電流指令値の大きさ及び変化速度の少なくとも一方を制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記q軸電流指令値を演算するq軸電流指令値演算部と、
    前記q軸電流指令値演算部が演算した前記q軸電流指令値が、弱め界磁制御により前記電圧指令値を前記最大電圧以下にできる限界を超えている場合に、前記q軸電流指令値演算部が演算した前記q軸電流指令値を制限する第2のq軸電流指令値制限部と、を備え、
    前記d軸電流指令値演算部は、前記第2のq軸電流指令値制限部が制限した前記q軸電流指令値に基づいて前記d軸電流指令値を演算し、
    前記q軸電流指令値制限部は、前記第2のq軸電流指令値制限部が制限した前記q軸電流指令値をさらに制限する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記d軸電流指令値演算部は、前記モータの回転角速度及び電源電圧を変数とする第1演算式に基づいて前記d軸電流指令値を演算し、
    前記第2のq軸電流指令値制限部は、前記モータの回転角速度及び前記電源電圧を変数とする第2演算式に基づいて演算される第1q軸制限値により、前記q軸電流指令値演算部が演算した前記q軸電流指令値を制限し、
    前記q軸電流指令値制限部は、前記モータの回転角速度及び前記電源電圧を変数とする第3演算式に基づいて演算される第2q軸制限値により、前記第2のq軸電流指令値制限部が制限した前記q軸電流指令値を制限し、
    前記モータ制御装置は、前記第1演算式、前記第2演算式、及び前記第3演算式に共通の係数を演算する係数演算部を備え、
    前記係数演算部は、少なくとも前記モータの回転角速度及び前記電源電圧を係数に含む2次の伝達関数フィルタに所定値が入力された場合の出力を前記共通の係数として演算することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記駆動回路を前記電圧指令値に基づき駆動するPWM信号のデューティ値をデッドタイム補償するデッドタイム補償部、を備え、
    前記d軸電流指令値演算部は、前記駆動回路への印加電圧から前記デッドタイム補償の補償分を低減した補正後電圧に基づいて、前記d軸電流指令値を補正し、
    前記q軸電流指令値制限部及び前記第2のq軸電流指令値制限部は、それぞれ制限した前記q軸電流指令値を、前記補正後電圧に基づいて補正する、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記q軸電流指令値が前記q軸電流指令値制限部又は前記第2のq軸電流指令値制限部により制限されるまでの余裕量を算出する余裕量算出部と、
    前記モータの回転角速度の変化及び前記駆動回路への印加電圧の変化に対する、前記q軸電流指令値制限部及び前記第2のq軸電流指令値制限部の応答性を、前記余裕量に応じて変化させる応答性変更部と、
    を備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記モータが回生状態である場合に、前記q軸電流指令値演算部が演算した前記q軸電流指令値の大きさと前記モータの逆起電圧により生じる電流成分の大きさとの間の大小関係を判定する状態判定部を備え、
    前記q軸電流指令値制限部及び前記第2のq軸電流指令値制限部は、前記q軸電流指令値を上限値又は下限値のいずれで制限するかを、前記状態判定部が判定した前記大小関係に応じて定める、
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載のモータ制御装置と、
    前記モータ制御装置によって制御されるモータと、
    を備えることを特徴とする電動アクチュエータ製品。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載のモータ制御装置と、
    前記モータ制御装置によって制御されるモータと、
    を備え、前記モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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