JPWO2020080111A1 - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の画像表示装置(100)は、表示部と、投射部とを具備する。前記表示部は、所定の軸(1)に沿って延在する曲面状の第1のスクリーン(43)と、前記第1のスクリーン(43)の前方に間隙を空けて配置され、透明性を有する曲面状の第2のスクリーン(44)とを有する。前記投射部は、前記所定の軸(1)上の領域から第1の画像及び前記第1の画像に重畳される第2の画像を表示する光を出射する出射部(11)を有し、前記第1のスクリーン(43)に前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーン(44)に前記第2の画像を投射する。

Description

本技術は、画像を表示する画像表示装置に関する。
特許文献1には、二次元像を投射して三次元物体を表示する三次元表示装置について記載されている。この装置では、観察者の前面の異なった奥行に複数の平面的な表示面が設定される。各表示面は、反射型ホログラフィック拡散板とプロジェクタ型二次元表示装置とを用いてそれぞれ構成される。また各表示面には、観察者の視点を基準とする三次元物体の2D化像が表示される。例えば、各2D化像の輝度等を適宜調整することで、三次元物体の奥行を表現することが可能となっている(特許文献1の明細書段落[0013][0016][0025][0026]図1、2等)。
特開2003−57595号公報
特許文献1では、観察者の位置を基準として画像が表示されるため、奥行のある画像を表示することが可能な範囲が限られる場合がある。このような表示範囲を広げて、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能な技術が求められている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能な画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る画像表示装置は、表示部と、投射部とを具備する。
前記表示部は、所定の軸に沿って延在する曲面状の第1のスクリーンと、前記第1のスクリーンの前方に間隙を空けて配置され、透明性を有する曲面状の第2のスクリーンとを有する。
前記投射部は、前記所定の軸上の領域から第1の画像及び前記第1の画像に重畳される第2の画像を表示する光を出射する出射部を有し、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する。
この画像表示装置では、所定の軸に沿って曲面状の第1のスクリーンが配置される。第1のスクリーンの前方には、透明性を持った曲面状の第2のスクリーンが間隙を空けて配置される。また第1の画像とそれに重畳される第2の画像とを表示する光が所定の軸上の領域から出射され、第1及び第2のスクリーンに第1及び第2の画像がそれぞれ投射される。これにより、2つの曲面上に画像が重畳して表示され、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。
前記所定の軸は、前記第1及び前記第2のスクリーンの間の前記間隙を通ってもよい。この場合、前記投射部は、前記間隙を通る光路に沿って、前記第1及び前記第2の画像を投射してもよい。
これにより、第1及び第2の画像を表示する光の光路を第1及び第2のスクリーンの間に形成することが可能となり、例えば装置サイズを小さくすることが可能となる。
前記第1のスクリーンは、前記第1の画像を表示する光を拡散反射してもよい。この場合、前記第2のスクリーンは、前記第2の画像を表示する光を拡散透過してもよい。
これにより、例えば第1及び第2の画像を明るく表示することが可能となる。この結果、明るい画像を重畳して表示することが可能となり、視認性を向上することが可能となる。
前記表示部は、曲面状の柱面を有する略筒状の透明基材と、前記透明基材の内面及び外面のいずれか一方に配置される透明スクリーンとを有してもよい。
これにより、例えば透明な全周スクリーン等が構成され、奥行感のある画像を360°の方位にわたって表示することが可能となり、視野角を十分に広げることが可能となる。
前記透明スクリーンは、前記透明基材の内面に配置された透過型スクリーンであってもよい。この場合、前記第1のスクリーンは、前記透明基材の外面により形成されてもよい。また、前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成されてもよい。
これにより、第1及び第2のスクリーンを容易に構成することが可能となる。
前記透明スクリーンは、前記透明基材の外面に配置された反射型スクリーンであってもよい。この場合、前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成されてもよい。また、前記第2のスクリーンは、前記透明基材の内面により形成されてもよい。
これにより、第1及び第2のスクリーンを容易に構成することが可能となる。
前記表示部は、前記間隙を挟んで配置される曲面状の反射型スクリーンと曲面状の透過型スクリーンとを有してもよい。この場合、前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成されてもよい。また、前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成されてもよい。
これにより、例えば第1及び第2のスクリーンに十分に明るい画像を表示することが可能となり、視認性に優れた奥行感のある画像を表示することが可能となる。
前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする円柱面に沿って配置されてもよい。
これにより、例えば360°の全方位にわたって奥行感のある画像を均質に表示することが可能となり、視聴位置に係らず奥行感のある画像を適正に表示することが可能となる。
前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする楕円柱面に沿って配置されてもよい。
これにより、例えば奥行感のある画像を広い範囲に表示するといったことが可能となり、没入感の高い立体表示等を実現することが可能となる。
前記画像表示装置は、さらに、前記第1及び前記第2の画像の表示を制御する表示制御部を具備してもよい。
これにより、奥行感のある画像を高精度に表示することが可能となり、優れた視覚効果を発揮することが可能となる。
前記第1及び前記第2の画像は、どちらか一方が主画像であり、他方が副画像であってもよい。この場合、前記表示制御部は、前記主画像の表示状態に応じて、前記副画像の表示パラメータを制御してもよい。
これにより、主画像の表示品位を損なうことなく、主画像の奥行感等を十分に表現することが可能となり、エンタテイメント性の高い画像表示を実現することが可能となる。
前記表示パラメータは、前記副画像の輝度、解像度、彩度の少なくとも1つを含んでもよい。
これにより、例えば主画像の奥行感等を自然に表現することが可能となり、高品位な画像表示を実現することが可能となる。
前記第2の画像は、主表示物を表示する前記主画像であってもよい。この場合、前記第1の画像は、前記主表示物の影、及び前記主表示物の背景の少なくとも一方を含む副表示物を表示する前記副画像であってもよい。
これにより、例えば主画像の奥行感や浮遊感等を十分に高めることが可能となる。
前記表示制御部は、前記主表示物についての運動視差が得られるように、前記副表示物のサイズ及び表示速度の少なくとも一方を制御してもよい。
これにより、例えば主画像の奥行感や浮遊感等を自然に表現することが可能となる。
前記画像表示装置は、さらに、観察者の観察位置を検出する検出部を具備してもよい。この場合、前記表示制御部は、前記検出された前記観察位置に応じて、前記第1及び前記第2の画像の表示を制御してもよい。
これにより、例えば観察位置に係らず、奥行感のある画像表示を適正に実現することが可能となる。
前記第1及び前記第2の画像は、ともに主表示物を表示する画像であってもよい。この場合、前記表示制御部は、前記第1の画像として、前記観察位置から前記第1のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成し、前記第2の画像として、前記観察位置から前記第2のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成してもよい。
これにより、主表示物を立体的に表示することが可能となり、優れた視覚効果を発揮することが可能となる。
前記表示制御部は、前記主表示物の奥行情報を取得し、前記奥行情報に基づいて、前記第1及び前記第2の画像の輝度を制御してもよい。
これにより、主表示物の立体感を十分に高めることが可能となり、品質の高い立体表示を実現することが可能となる。
前記投射部は、前記出射部から出射された前記画像光を反射または屈折して、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する光学部を有してもよい。
これにより、第1及び第2のスクリーンに適正に画像を表示することが可能となる。
前記表示部は、回折光学素子を用いたスクリーンを有してもよい。
これにより、例えば透明性の高い曲面スクリーン等を構成することが可能となり、奥行感があり、しかも浮遊感の高い画像表示等を実現することが可能となる。
以上のように、本技術によれば、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。 スクリーン部に入射した画像光の光路の一例を示す模式図である。 画像表示装置の機能的な構成例を示すブロック図である。 画像表示装置の表示例を示す模式図である。 図4においてユーザの観察位置が移動した場合を示す模式図である。 画像表示装置の他の表示例を示す模式図である。 DFD表示について説明するための模式図である。 DFD表示の画像データの一例を示す画像である。 DFD表示おいてユーザの視点位置が移動した場合を示す模式図である。 第2の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。 第3の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。 第4の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。 第5の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。 第6の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。 図14に示すスクリーン部におけるDFD表示の一例を示す模式図である。 第7の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。 第8の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
[画像表示装置の構成]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。図1Aは、画像表示装置100の外観を模式的に示す斜視図である。図1Bは、画像表示装置100の構成例を模式的に示す断面図である。
図1Aに示すように、画像表示装置100は、全体的に略円柱形状であり、一方の底面を床等の配置面に配置して用いられる。以下の説明では、画像表示装置100が配置される面方向をXY平面方向とし、画像表示装置100の上下方向をZ方向とする。
画像表示装置100は、台座10と、出射部11と、反射ミラー12と、スクリーン部13と、検出カメラ14とを有する。また画像表示装置100には、図示しない記憶部20と、コントローラ21とが搭載される(図3参照)。
画像表示装置100のスクリーン部13は、透明性を有する円筒形状のスクリーン(透明円筒スクリーン)である。以下では、スクリーン部13(画像表示装置100)の中心となる軸(中心軸)を、基準軸1と記載する。従って、画像表示装置100は、基準軸1に沿って延在する円柱形状となる。本実施形態では、基準軸1は、所定の軸に相当する。
なお本開示において透明性を有するとは、透明及び半透明の両方を含み、色が付された形態も含まれる。例えば部材の背後が透けて視認可能な状態である場合、その部材は透明性を有する部材と言うことができる。また可視光の少なくとも一部を透過可能な部材も、透明性を有する部材に含まれる。
図1Bには、画像表示装置100を基準軸1を含むXZ平面方向に沿って切断した断面が模式的に示されている。また図1Bには、画像表示装置100(スクリーン部13)をX方向に沿って見ているユーザ2の視点が模式的に図示されている。例えばユーザ2が存在する側(図中の右側)が、画像表示装置100の前方側となる。また画像表示装置100を挟んでユーザ2とは反対側(図中の左側)が、画像表示装置100の後方側となる。
ユーザ2は、画像表示装置100を観察する観察者である。例えば、画像が表示されていない状態では、ユーザ2は、スクリーン部13の背景、すなわちスクリーン部13の後側の景色等を透かして視認することが可能である。また、スクリーン部13に画像を表示した場合、ユーザ2は、例えばスクリーン部13の内部に浮かんでいる画像等を視認することが可能である。
台座10は、画像表示装置100の下方の部分に設けられ、360°の全周にわたりスクリーン部13を支持する。台座10の内部には、出射部11、記憶部20、及びコントローラ21が設置される。なお図1Bでは、記憶部20及びコントローラ21の図示が省略されている。また台座10の内部には、図示しないバッテリー等の電源供給源、スピーカ、その他画像表示装置100の動作に必要な素子等が適宜設けられる。
出射部11は、光軸4に沿って画像光5を放射状に出射する。画像光5は、画像を構成する光であり、例えば各画素を表示するための光(光線)により構成される。画像表示装置100では、例えばコントローラ21により表示用の画像が生成される。出射部11は、この表示用の画像を構成する画像光5を生成し、光軸4に沿って出射する。
出射部11は、台座10の内部に光軸4とスクリーン部13の基準軸1とが略一致するように、画像表示装置100の上方に向けて設置される。従って、出射部11は、スクリーン部13の基準軸1上の領域から、基準軸1(光軸4)に沿って、画像表示装置100の上方に向けて画像光5を放射状に出射することになる。
例えば図1Bに示すように、基準軸1を含む平面(XZ平面)では、基準軸1上の出射部11から所定の画角で画像光5が出射される。以下では、光軸4を挟んでユーザ2とは反対側(後方側)に出射される光を画像光5aと記載し、光軸4を挟んでユーザ2側(前方側)に出射される光を画像光5bと記載する。
図1Bには、後方側に出射される画像光5aの光路として、出射角度が小さく光軸4に近い後方内側の光路と、出射角度が大きく光軸4から離れた後方外側の光路とが模式的に図示されている。また前方側に出射される画像光5bの光路として、出射角度が小さく光軸4に近い前方内側の光路と、出射角度が大きく光軸4から離れた前方外側の光路とが模式的に図示されている。なお出射角度とは、例えば光軸4と、出射された画像光5の進行方向との間の角度である。
出射部11としては、例えばRGBの各色に対応したレーザ光をスキャンして各画素を表示するレーザ走査方式のカラープロジェクタ等が用いられる。出射部11の具体的な構成は限定されず、例えば小型のモバイルプロジェクタ(ピコプロジェクタ)や単色のレーザ光を用いたプロジェクタ等が、画像表示装置100のサイズや用途等に応じて適宜用いられてよい。この他、画像光5を投射可能な任意のプロジェクタが用いられてよい。
反射ミラー12は、スクリーン部13の上部に接続される。反射ミラー12は、出射部11により出射された画像光5を反射する反射面15を有する。反射ミラー12は、反射面15が出射部11に向くように、光軸4(基準軸1)を基準として出射部11に対向して配置される。従って、反射ミラー12は、画像表示装置100の内部の天面を構成するとも言える。
図1Bに示すように、出射部11から画像表示装置100の天面に向けて出射された画像光5は、天面に形成された反射面15によりスクリーン部13の内面に向けて反射される。このように、反射ミラー12は、画像光5を反射することでその光路を制御するとも言える。本実施形態では、反射ミラー12は、光学部に相当する。
本実施形態では反射面15は、光軸4を基準とした回転対称な形状を有する。具体的には、反射面15は、放物線の一部を切り出した曲線を光軸4を基準として回転した回転面を含む。回転面は、放物線の凹状である側(放物線の焦点側)が光を反射する側(反射面15)となるように、また放物線の軸と光軸4とが異なるように構成される。なお図1Bでは、反射面15の断面形状が直線を用いて模式的に図示されている。
出射部11から上方に向けて放射状に出射された画像光5は、反射ミラー12の反射面15により、スクリーン部13の全周に向けて放射状に反射される。反射面15は、放物線形状の回転面であるため、反射された画像光5は、スクリーン部13に対する入射角度θが略一定となる。ここで、入射角度θとは、例えば画像光5の入射方向と、入射面(スクリーン部13の内面)における入射位置の法線方向との間の角度である。
このように、反射ミラー12は、画像光5のスクリーン部13に対する入射角度θを略一定に制御する。すなわち、反射ミラー12により反射された画像光5は、スクリーン部13に向けて略平行光として出射される。なお、放物線を用いて反射面15を構成する場合に限定されず、例えば画像光5を略平行光として反射可能な自由曲面等が適宜用いられてよい。
反射ミラー12を構成する材料として、アクリル等の樹脂、ガラス、金属等の任意の材料が用いられてよい。例えばこれらの材料に対して、表面粗さRa<0.1μm程度となるような鏡面加工を材料表面に施すことにより反射ミラー12が構成される。また反射面15には、アルミや銀等の薄膜を用いた高反射率コーティングや、SiO2膜や重合膜等の薄膜を用いた保護コーティング等が施されてもよい。この他、反射ミラー12の具体的な構成等は限定されない。
スクリーン部13は、台座10の上方に接続される。またスクリーン部13の上方には、反射ミラー12が接続される。従って、画像表示装置100は、透明円筒スクリーンであるスクリーン部13の天面に反射ミラー12が配置され、円筒の中心に映像源となる出射部11が配置された構成となる。図1Bに示すように、スクリーン部13は、透明基材30と、透明スクリーン40とを有する。本実施形態では、スクリーン部13は、表示部に相当する。
透明基材30は、基準軸1を中心とする円筒形状であり、透明スクリーン40を支持する支持部材として機能する。透明基材30は、基準軸1に向けられた第1の面31と、第1の面31とは反対側の第2の面32とを有する。
第1の面31は、透明基材30の内周面であり、基準軸1を中心軸とする内側に向けられた円柱面である。第2の面32は、透明基材30の外周面であり、基準軸1を中心軸とする外側に向けられた円柱面である。なお透明基材30の一部にスリット等が設けられていてもよい。このように、透明基材30は、曲面状の柱面を有する略筒状の形状である。本実施形態では、第1の面31は、透明基材の内面に相当し、第2の面32は、透明基材の外面に相当する。
透明基材30の材質としては、例えばアクリルやポリカーボネートなどの透明な樹脂材料(プラスチック)等が用いられる。樹脂材料を用いることで、装置の軽量化を図ることが可能である。この他、透明基材30の具体的な構成は限定されず、例えば透明基材30として、可視光を透過可能な任意の樹脂材料や、ガラス材料等が適宜用いられてよい。また例えば、透過率が高く十分に透明な材料や、所定の透過率が設定された半透明な材料等を用いて透明基材30が構成されてもよい。
透明スクリーン40は、透明基材30の第1の面31に配置される。典型的には、透明基材30の内面(第1の面31)の全面にわたって、透明スクリーン40が設けられる。透明スクリーン40は、基準軸1を中心とする円筒形状であり、基準軸1に向けられた第3の面41と、第3の面41とは反対側の第4の面42とを有する。
第3の面41は、透明スクリーン40の内周面であり、基準軸1を中心とする内側に向けられた円柱面である。第4の面42は、透明スクリーン40の外周面であり、基準軸1を中心とする外側に向けられた円柱面である。従って、透明スクリーン40の第3の面41及び第4の面42は、曲面状の柱面となる。
透明スクリーン40の第4の面42は、透明基材30の第1の面31と接触する面である。すなわち、第4の面42(あるいは第1の面31)は、透明スクリーン40と透明基材30とが接触する界面となる。また透明スクリーン40の第3の面41(スクリーン部13の内面)は、透明スクリーン40と空気層との界面となる。なお、透明基材30の第2の面32(スクリーン部13の外面)は、透明基材30と空気層との界面となる。
透明スクリーン40は、画像を表示するための光学機能を備える。具体的には、画像光5を拡散して出射する拡散機能を有する。また透明スクリーン40は、透明性(光透過性)のある材料により構成される。従って、透明基材30に透明スクリーン40を設けることで、背景が透けて見えるスクリーン部13が構成される。
具体的には、透明スクリーン40は、回折光学素子を用いたスクリーンである。回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)とは、光を回折する光学素子である。回折光学素子としては、例えばホログラムに記録された干渉縞を用いて光を回折するホログラフィック光学素子(HOE:Holographic Optical Element)が用いられる。従って透明スクリーン40は、HOEを用いて構成されたHOEスクリーンとなる。
ホログラムには、例えば所定の入射角度θで入射する参照光と、拡散板等を用いて生成された拡散光(物体光)との干渉縞が記録される。この結果、ホログラムに対して所定の入射角度θで入射する光は、干渉縞により選択的に回折されて拡散光として出射される。これにより、例えば所定の入射角度θの光を拡散し、その他の角度で入射する光を透過する透明スクリーン40を構成することが可能である。
ホログラムとしては、例えばフォトポリマー(感光材料等)やUV硬化樹脂等の材料を用いることが可能である。これらの材料に干渉縞を適宜記憶することで、所望とする光学的な機能を持ったホログラムを構成することが可能である。また干渉縞を記憶する方式としては、例えば材料内部の屈折率変化で干渉縞を作る体積型ホログラムや、材料表面の凹凸形状で干渉縞を作るレリーフ型ホログラム等が用いられる。
本実施形態では、透明スクリーン40として、透過型ホログラム(透過型HOE)用いたスクリーンが構成される。透過型ホログラムは、一方の面から入射する光の進行方向を制御して他方の面から出射するホログラムである。従って透明スクリーン40は、画像光5を透過して拡散光6として出射する透過型スクリーンとなる。
透明スクリーン40は、例えば天面(反射面15)で反射された画像光5の入射角度θにのみ機能して、内側から入射した画像光5を円筒外側に向けて拡散するように構成される。すなわち、透明スクリーン40の内側(第3の面41)から入射角度θで入射した画像光5は、透明スクリーン40の内部の干渉縞により選択的に回折されて、透明スクリーン40の外側(第4の面42)に向けて拡散光として出射される。
本実施形態では、上記した透明基材30及び透明スクリーン40により、ユーザ2に向けて画像を表示する表示用スクリーンがそれぞれ形成される。ここで表示用スクリーンとは、例えば画像光5が投射されることで形成される画像をユーザ2に向けて表示することが可能なスクリーンである。以下、表示用スクリーンについて具体的に説明する。
図2は、スクリーン部13に入射した画像光5の光路の一例を示す模式図である。図2Aは、ユーザ2から見てスクリーン部13の後方側に入射した画像光5の光路の一例であり、図1Bに示す点線の領域33aの拡大図である。図2Bは、ユーザ2から見てスクリーン部13の前方側に入射した画像光5の光路の一例であり、図1Bに示す点線の領域33bの拡大図である。
図2Aに示すように、後方側のスクリーン部13に所定の入射角度θで、画像光5が入射するとする。画像光5は、スクリーン部13の内面である透明スクリーン40の第3の面41に入射して、透明スクリーン40内の干渉縞により回折される。回折された画像光5は、拡散光6として、透明スクリーン40の第4の面42から出射される。
なお、図2Aでは、拡散光6となった画像光5が通過する1つの光路が一例として図示されている。実際には、干渉縞により回折された画像光5は、様々な方向に拡散して第4の面42から透明基材30に向けて進行することになる。
透明スクリーン40により回折された画像光5(拡散光6)は、透明基材30の第1の面31から透明基材30の内部に侵入する。例えば透明スクリーン40の屈折率と透明基材30の屈折率とは略同様の値(例えば1.5等)に設定される。このため、透明スクリーン40と透明基材30との界面(第4の面42及び第1の面31)では、画像光5の屈折や反射等はほとんど生じない。
第1の面31から透明基材30に入射した画像光5は、透明基材30の外側の第2の面32に進行する。上記したように、第2の面32は、透明基材30と空気層との界面である。このため、第2の面32では、透明基材30と空気層との屈折率の違いで起こる表面反射が生じる。すなわち第2の面32は、画像光5を反射する反射面として機能する。
この結果、第2の面32に入射した画像光5の一部は、スクリーン部13の内側に向けて反射される。反射された画像光5は、透明スクリーン40を通過して第3の面41から出射される。すなわち、後方側のスクリーン部13では、透明スクリーン40で回折された拡散光6の一部が、ユーザ2が存在する前方側(図中の右側)に向けて出射されることになる。なお、第2の面32に入射した画像光5の他の一部は、そのまま空気層に進行して後方側(図中の左側)に向けて出射される。
従って、スクリーン部13の後方側では、透明基材30の外面(第2の面32)が反射面となり、出射部11から後方側に向けて出射された画像光5aにより構成される画像を、前方側に向けて表示する表示用スクリーンが形成される。以下では、後方側のスクリーン部13に形成される表示用スクリーンを、後方スクリーン43と記載する。
このように、本実施形態では、後方スクリーン43は、透明基材30の外面により形成される。例えば、図1Bに示すように、ユーザ2がX方向からスクリーン部13を見ている場合、基準軸1を含むYZ平面方向に沿って切断されたスクリーン部13の後方側に含まれ、半円柱面となる第2の面32が後方スクリーン43として機能する。
従って、ユーザ2から見てスクリーン部13の後半分には、基準軸1を中心軸とする半円柱状の後方スクリーン43が形成される。このように、スクリーン部13は、基準軸1に沿って延在する曲面状の後方スクリーン43を有する。本実施形態では、後方スクリーン43は、第1のスクリーンに相当する。
図1Bには、透明スクリーン40で拡散され、第2の面32で反射された拡散光6が模式的に図示されている。この拡散光6は、後方スクリーン43から出射された拡散光6であり、前方側のスクリーン部13を透過してユーザ2に向けて進行する。この結果、ユーザ2は後方スクリーン43に表示される画像(以下、後方画像と記載する)を視認することが可能となる。
なお、ユーザ2が移動した場合には、移動後のユーザ2の位置から見た、スクリーン部13の後半分に後方スクリーン43が形成される。すなわち、後方スクリーン43は、基準軸1を中心軸とする円柱面に沿って配置される。
このように、後方スクリーン43として表面反射を用いる場合には、反射面(透明基材30の第2の面32)に対して、表面反射の反射率を積極的に増加させる構造等が設けられてもよい。例えば、透明基材30の第2の面32に、誘電体単層膜や誘電体多層膜等を設けることで、第2の面32での反射率を増大させることが可能である。これにより、後方スクリーン43に表示される画像の明るさ等を向上することが可能となる。
図2Bに示すように、前方側のスクリーン部13に所定の入射角度θで入射した画像光5は、スクリーン部13の内面である透明スクリーン40の第3の面41に入射する。第3の面41に入射した画像光5は、透明スクリーン40内の干渉縞により回折され、拡散光6として、透明スクリーン40の第4の面42から出射される。透明スクリーン40では、例えば第3の面41は、拡散光6を出射して前方側に画像を表示する表示面となる。
透明スクリーン40により回折された画像光5(拡散光6)は、透明基材30の第1の面31から透明基材30の内部に侵入し、透明基材30の外側の第2の面32に進行する。第2の面32に進行した画像光5の一部は、第2の面32からユーザ2が存在する前方側(図中の右側)に向けてそのまま出射される。なお、第2の面32に進行した画像光5の他の一部は、第2の面32により後方側(図中の左側)に向けて反射される。
従って、スクリーン部13の前方側では、透明スクリーン40により拡散された拡散光6の一部がそのままユーザ2に向けて出射される。この結果、出射部11から前方側に向けて出射された画像光5aにより構成される画像を、前方側に向けて表示する表示用スクリーンが形成される。以下では、前方側のスクリーン部13に形成される表示用スクリーンを、前方スクリーン44と記載する。
このように、本実施形態では、前方スクリーン44は、透過型の透明スクリーン40により形成される。例えば、図1Bに示すように、ユーザ2がX方向からスクリーン部13を見ている場合、基準軸1を含むYZ平面方向に沿って切断されたスクリーン部13の前方側に含まれ、半円柱面となる第3の面41が前方スクリーン44として機能する。
従って、後方スクリーン43の前方には、スクリーン部13の内側の円柱状の空間を挟んで半円柱状の前方スクリーン44が形成される。このように、スクリーン部13は、後方スクリーン43の前方に間隙を空けて配置され、透明性を有する曲面状の前方スクリーン44を有する。本実施形態では、前方スクリーン44は、第2のスクリーンに相当する。
図1Bには、前方側の透明スクリーン40で拡散された拡散光6が模式的に図示されている。この拡散光6は、前方スクリーン44から出射された拡散光6であり、画像表示装置100の前面からそのままユーザ2に向けて進行する。この結果、ユーザ2は前方スクリーン44に表示される画像(以下、前方画像と記載する)を視認することが可能となる。
なお、ユーザ2が移動した場合には、移動後のユーザ2の位置から見た、スクリーン部13の前半分に前方スクリーン44が形成される。すなわち、前方スクリーン44は、基準軸1を中心軸とする円柱面に沿って配置される。
このように、スクリーン部13は、曲率を持つ2つの表示用スクリーン(後方スクリーン43及び前方スクリーン44)を備える。後方スクリーン43は、円筒形状のスクリーン部13において、相対的に外側に位置する反射面(第2の面32)により形成される。また前方スクリーン44は、円筒形状のスクリーン部13において、相対的に内側に位置する透過型の透明スクリーン40により形成される。
各表示用スクリーンには、出射部11から出射された画像光5が投射される。すなわち、単一の投射源(出射部11)を用いて、後方スクリーン43及び前方スクリーン44の両方に画像が投射される。後方スクリーン43及び前方スクリーン44に適切な画像を表示することでユーザ2の観察位置からみたときに奥行き感のある画像表示を実現することが可能である。この点については、後に詳しく説明する。
また出射部11及び反射ミラー12等の光学系は、スクリーン部13の基準軸1上に配置される。図1Bにしめすように、基準軸1は、後方スクリーン43及び前方スクリーン44の間の間隙を通る。このように、後方スクリーン43及び前方スクリーン44の間の基準軸1の周りに光学系を構築することで、例えば光学系がシンプルになり装置の小型化等を実現することが可能である。
検出カメラ14は、ユーザ2の観察位置Pを検出するためのカメラであり、画像表示装置100を視聴するための視聴範囲の全体を撮影可能なように、位置や画角が設定されている。本実施形態では、円筒形状のスクリーン部13の周りの全方位が視聴範囲となり、その中でユーザ2は、移動しながら画像を視聴することが可能である。検出カメラ14は、視聴範囲内の任意の位置にあるユーザ2の顔を撮影可能である。
図1A及び図1Bには、反射ミラー12の上部に、円筒形状のスクリーン部13外側に向けて配置された複数の検出カメラ14が模式的に図示されている。検出カメラ14が設置される位置や台数等は限定されない。例えば台座10に検出カメラ14が設置されてもよいし、画像表示装置100の外側に検出カメラ14が設置されてもよい。
検出カメラ14としては、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサ等のイメージセンサを備えるデジタルカメラが用いられる。また、例えば赤外線LED等の赤外線照明を搭載した赤外線カメラが用いられてもよい。
図3は、画像表示装置100の機能的な構成例を示すブロック図である。画像表示装置100は、さらに、記憶部20と、コントローラ21とを有する。
記憶部20は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD(Hard Disk Drive)等が用いられる。記憶部20には、画像表示装置100の全体の動作を制御するための制御プログラム22が記憶される。また記憶部20には、画像表示を行うための表示用データ23が記憶される。制御プログラム22及び表示用データ23等を、画像表示装置100にインストールする方法は限定されない。
コントローラ21は、画像表示装置100が有する各ブロックの動作を制御する。コントローラ21は、例えばCPUやメモリ(RAM、ROM)等のコンピュータに必要なハードウェア構成を有する。CPUが記憶部20に記憶されている制御プログラム22をRAMにロードして実行することにより、種々の処理が実行される。
コントローラ21として、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)等のPLD(Programmable Logic Device)、その他ASIC(Application Specific Integrated
Circuit)等のデバイスが用いられてもよい。
本実施形態では、コントローラ21のCPUが本実施形態に係るプログラムを実行することで、機能ブロックとして検出処理部24、及び表示制御部25が実現される。なお各機能ブロックを実現するために、IC(集積回路)等の専用のハードウェアが適宜用いられてもよい。
検出処理部24は、検出カメラ14により撮影された画像に基づいて、ユーザ2の観察位置Pを検出する。ユーザ2の観察位置Pとしては、例えばユーザ2の視点の位置が検出される。検出処理部24は、例えばユーザ2の視点が存在する方位や、ユーザ2の視点までの距離、視点の高さ等を検出する。なお、観察位置Pとして視点の位置(方位、距離、高さ等)を検出する場合に限定されず、例えばユーザ2自身の位置の方位や距離等が検出されてもよい。
ユーザ2の画像から観察位置Pを検出する方法は限定されず、任意の顔認識技術や画像解析技術等が用いられてよい。またDNN(Deep Neural Network:深層ニューラルネットワーク)を用いた機械学習アルゴリズム等を用いて、観察位置Pが検出されてもよい。
このように、画像表示装置100には、観察者(ユーザ2)の位置を検出する機能が備わっている。本実施形態では、検出カメラ14及び検出処理部24により、観察者の観察位置を検出する検出部が実現される。
表示制御部25は、スクリーン部13に表示される画像を生成する。具体的には、スクリーン部13に表示される画像を含む画像データを生成する。また表示制御部25は、例えば画像データ内での画像の位置、サイズ、輝度等の表示パラメータを調節して、スクリーン部13における画像の表示制御を実行する。
本実施形態では、表示制御部25は、後方画像34と、後方画像34の前方に重畳される前方画像35とを生成する(図4等参照)。後方画像34は、後方スクリーン43に表示される画像である。また前方画像35は、前方スクリーン44に表示される画像である。すなわち、表示制御部25では、ユーザ2から見て、前方側及び後方側に表示される2種類の画像が生成される。本実施形態では、後方画像34は、第1の画像に相当し、前方画像35は、第2の画像に相当する。
例えば、表示制御部25は、後方画像34と前方画像35とを含む画像データを生成する。後方画像34及び前方画像35は、例えば記憶部20に記憶された表示用データ23等に基づいて生成される。あるいは、図示しない通信部等を介して、画像表示装置100の外部から表示用データが読み込まれてもよい。
また画像データを生成する際、画像データ内での後方画像34及び前方画像35の表示パラメータ(位置、サイズ、輝度等)が適宜調節される。これにより、表示制御部25は、後方画像34及び前方画像35の表示を制御することが可能となる。後方画像34及び前方画像35及び、これらの表示を制御する方法等については、後に詳しく説明する。
[画像表示装置の基本動作]
以下では、図1Bに示す光路を参照して、画像表示装置100の基本的な動作について説明する。まず、表示制御部25により、後方画像34及び前方画像35を含む画像データが生成される。生成された画像データは、コントローラ21から出射部11に出力される。
出射部11により、基準軸1上の領域から後方画像34及び後方画像34に重畳される前方画像35を表示する画像光5が出射される。図1Bに示す例では、画像表示装置100の後方側に出射される画像光5aが、後方画像34を表示する画像光5となる。また画像表示装置100の前方側に出射される画像光5bが、前方画像35を表示する画像光5となる。
出射部11から出射された画像光5は、反射ミラー12の反射面15により反射され、略平行光として出射される。略平行光となった画像光5は、スクリーン部13の内面(透明スクリーン40の第3の面41)に略一定の入射角度θで入射する。これにより、透明スクリーン40では、高い回折効率で画像光5を拡散することが可能となる。この結果、例えば、輝度むら等が抑制された明るい画像等を表示することが可能となる。
図1Bに示すように、後方側に出射された画像光5aは、反射ミラー12により反射されて、後方スクリーン43(透明基材30の外側の第2の面32)に入射する。また前方側に出射された画像光5bは、反射ミラー12により反射されて、前方スクリーン44(透明スクリーン40の外側の第3の面41)に入射する。
すなわち、反射ミラー12は、出射部11から出射された画像光5を反射して、後方スクリーン43に後方画像34を投射し、前方スクリーン44に前方画像35を投射する。このように、反射ミラー12を用いることで画像光5の光路を容易に制御することが可能となる。
また反射ミラー12により反射された画像光5は、スクリーン部13の内側から各スクリーンに入射する。すなわち、反射ミラー12は、後方スクリーン43及び前方スクリーン44の間の間隙を通る光路に沿って、前方画像35及び後方画像34を投射する。これにより、画像光5の光路を画像表示装置100の内側に収めることが可能となる。この結果、装置構成をシンプルにするとともに、装置サイズを小さくすることが可能となる。
このように、画像表示装置100では、出射部11及び反射ミラー12により、後方スクリーン43に後方画像34が投射され、前方スクリーン44に前方画像35が投射される。本実施形態では、出射部11及び反射ミラー12により、投射部が実現される。
後方スクリーン43では、透明スクリーン40により拡散された画像光5が、透明基材30と空気層との界面により反射される(図2A参照)。すなわち、後方スクリーン43は、後方画像34を表示する画像光5を拡散反射するとも言える。この結果、画像表示装置100の前方側に向けて後方画像34が表示される。
また前方スクリーン44では、透明スクリーン40により拡散された画像光5が、透明基材30を透過してそのまま出射される(図2A参照)。すなわち、前方スクリーン44は、前方画像35を表示する画像光5を拡散透過するとも言える。この結果、画像表示装置100の前方側に向けて、後方画像34と重なるように前方画像35が表示される。
図4は、画像表示装置100の表示例を示す模式図である。図4には、スクリーン部13に構成される前方スクリーン44と、後方スクリーン43とがそれぞれ模式的に図示されている。
図4に示す表示例では、前方画像35は主画像36であり、後方画像34は、副画像37である。ここで主画像36とは、例えば画像表示においてメインコンテンツを表示する画像であり、主として表示したい人物、キャラクター、パッケージ等の主表示物38の画像である。
また副画像37とは、主画像36に付随して表示される画像であり、例えば主画像36として表示される主表示物38の影や背景等の副表示物39を表示する画像である。なお上記した例は、あくまで一例であり、コンテンツの種類等に応じて、主画像36及び副画像37が適宜設定されてよい。
図4では、前方画像35として、人物を表示する主画像36が表示される。この場合、人物は主として表示される主表示物38である。すなわち、前方画像35は、主表示物38を表示する主画像36となる。この主表示物38である人物が、ユーザ2から見て前方側の前方スクリーン44に表示される。
また後方画像34として、花柄のパターンで構成された副画像37が表示される。この場合、花柄のパターンは、主表示物38である人物の背景となる副表示物39である。すなわち、後方画像34は、主表示物38の背景を含む副表示物39を表示する副画像37となる。この副表示物39である花柄のパターンが、ユーザ2から見て後方側の後方スクリーン43に表示される。
例えばスクリーン部13には、花柄のパターン(副表示物39)の前方に人物(主表示物38)が重畳された画像が表示される。すなわち、スクリーン部13の前面には、主要な画像が表示され、背面には背景となる画像が表示される。このように、前方スクリーン44及び後方スクリーン43の2面に画像を同時に表示することで、前面と背面の奥行の違いから得られる運動視差によって立体感や奥行感のある画像表示を行うことが可能となる。これにより、優れた視覚効果を発揮することが可能となる。
また例えば、主表示物38の背景に代えて、主表示物38の影を表示する副画像37等が表示されてもよい。この場合、主表示物38の影が副表示物39となり、後方画像34は、主表示物38の影を含む副表示物39を表示する副画像37となる。例えば、前方スクリーン44に人物が表示された状態で、後方スクリーン43に人物の影が表示される。これにより、前面と背面の奥行の違いによる運動視差を認識しやすくなり、奥行感等が強調された画像表示を行うことが可能となる。もちろん、影と背景との両方を含む副画像37が表示されてもよい。
本実施形態では、表示制御部25により、主画像36の表示状態に応じて、副画像37の表示パラメータが制御される。ここで主画像36の表示状態とは、例えば主画像36を表示する場合の輝度、解像度、彩度等の状態である。主画像36の表示状態は、例えば主画像36の種類や、コンテンツの進行状況等に応じて変化することがあり得る。このような、表示状態の変化に合わせて、副画像37の表示パラメータが適宜制御される。
例えば、前面に表示する主画像36の背面に、明るい副画像37や、鮮明な副画像37等が表示されると前面に表示する主画像36が妨げられる場合があり得る。このため、例えば背面に表示する副画像37を目立たなくすることで、前面に表示する主画像36を目立たせることが可能となる。別の観点では、主画像36の表示状態に応じて、副画像37の明るさ等を変化させることで、主画像36の表示品位を維持し、質の高い画像表示が可能となる。
副画像37の表示パラメータは、副画像37の輝度、解像度、彩度を含む。例えば、図4に示すように、前方画像35が主画像36であり、後方画像34が副画像37であるとする。例えば、主画像36の背後に表示される副画像37の輝度が相対的に暗くなるように設定される。これにより、主画像36を明るく表示することが可能となり、メインコンテンツを強調することが可能である。
また例えば、副画像37の解像度が相対的に低くなるように設定される。これにより、詳細な主画像36の背後に、荒い副画像37を表示するといったことが可能となる。この結果、主画像36を鮮明に表示しつつ、副画像37をぼかすことで遠近感を演出することが可能である。
また例えば、副画像37の彩度が相対的に低くなるように設定される。これにより、主画像36のカラー表示を強調する一方で、副画像37の彩度を抑えることが可能である。この結果、主画像36を鮮やかに表示しつつ、副画像37を目立たなくするといったことが可能となる。
このように、本実施形態では、互いに異なる2つの画像(主画像36及び副画像37)を表示して、主画像36の画像品位を損なわないように副画像37の表示が制御される。これにより、奥行感があり、視認性に優れたメインコンテンツを表示するといったことが可能となる。
なお、上記した例に限定されず、例えば主画像36や副画像37の表示パラメータが適宜調整されてよい。例えば主画像36を強調したくない場合等には副画像37の輝度を明るくする、あるいは主画像36の輝度を低くするといった処理が実行される。この他、所望の表示が可能となるように、各表示パラメータが適宜制御されてよい。
また本実施形態では、表示制御部25により、主表示物38についての運動視差が得られるように、副表示物39のサイズ及び表示速度が制御される。これにより、奥行感や立体感が強調された画像表示を実現することが可能である。
例えば前方スクリーン44に主表示物38が表示され、後方スクリーン43に背景や影等の副表示物39が表示されているとする。この場合、例えば前面の主表示物38に対して、背面の副表示物39のサイズを小さくすることで、遠近感を強調することが可能となり、運動視差を認識しやすくすることが可能である。
また例えば、アニメーション等の動画像を用いて主表示物38や副表示物39を表示することも可能である。この場合、前面の主表示物38に対して、背面の副表示物39の移動速度を小さく設定することで、遠近感を強調することが可能となり、運動視差を認識しやすくすることが可能である。
このように、奥行の違いから起こる運動視差による立体感の効果を上げるために、副表示物39のサイズや移動速度が調整される。これにより、ユーザ2は主表示物38についての運動視差を容易に認識することが可能となり、画像表示の奥行感や立体感等を向上することが可能となる。
なお、図4に示す例とは反対に、前方画像35が副画像37となり、後方画像34が主画像36となるような画像表示が実行されてもよい。この場合、例えば前面に表示された背景の奥に、人物等を表示するといったことが可能となる。このように、人物等の主表示物38を手前の遮蔽物(背景等)で遮ることで、立体感や奥行感を表現することが可能である。例えばこのような画像表示が行われてもよい。
図5は、図4においてユーザ2の観察位置が移動した場合を示す模式図である。図5A及び図5Bには、スクリーン部13をXY平面方向に沿って切断した断面が模式的に図示されている。また図5A及び図5Bには、ユーザ2から見てスクリーン部13の前方側と後方側との境界となる境界面26が、黒い点線を用いて模式的に図示されている。
本実施形態では、表示制御部25により、ユーザ2の観察位置Pに応じて、前方画像35及び後方画像34の表示が制御される。具体的には、ユーザ2の観察位置Pに応じて、前方画像35及び後方画像34の表示位置(投射位置)が制御される。各画像の表示位置は、例えば出射部11に出力される画像データにおける前方画像35及び後方画像34の位置を適宜変更することで制御可能である。
後方画像34の表示位置は、観察位置Pから見て、後方スクリーン43となる位置に投射されるように制御される。また前方画像35の表示位置は、観察位置Pから見て、前方スクリーン44となる位置に投射されるように制御される。なお、後方画像34と前方画像35との相対的な位置関係は維持される。
すなわち、表示制御部25は、観察位置Pに連動して、後方画像34と前方画像35との相対的な位置関係が変わらないように、後方画像34と前方画像35との表示位置を制御する。この結果、ユーザ2が移動した場合であっても、ユーザ2は移動前と同様の画像を視聴することが可能となる。
例えば図5Aでは、ユーザ2は、X方向からスクリーン部13を見ている。この観察位置P1の方位は、例えば図1Bに示すユーザ2の観察位置Pと同じ方位である。この場合、スクリーン部13の前方側と後方側との境界面26は、基準軸1を含むYZ平面となる。また境界面26の後方側(図中の左側)には、半円筒形状の後方スクリーン43が形成され、前方側(図中の右側)には、半円筒形状の前方スクリーン44が形成される。図5Aでは、後方スクリーン43が薄いグレーの領域で模式的に図示されており、前方スクリーン44が濃いグレーの領域で模式的に図示されている。
表示制御部25は、観察位置P1から見える後方スクリーン43及び前方スクリーン44に、後方画像34及び前方画像35がそれぞれ表示されるように、画像データを生成する。図5Aには、後方スクリーン43に表示される後方画像34、及び前方スクリーン44に表示される前方画像35が、白い点線を用いて模式的に図示されている。
図5Bでは、ユーザ2は、図5Aに示す状態から基準軸1を中心とする周方向に回転した観察位置P2から、スクリーン部13を見ている。移動後の境界面26は、例えば移動前の境界面26を、基準軸1を中心に観察位置Pの方位の変化量(回転量)と同じ角度で回転させた面となる。この境界面26を挟んで後方側に後方スクリーン43が形成され、前方側に前方スクリーン44が形成される。
表示制御部25は、観察位置P2から見える後方スクリーン43及び前方スクリーン44に、後方画像34及び前方画像35がそれぞれ表示されるように、画像データを生成する。これにより、ユーザ2は、観察位置P1で見ていた画像と同様の画像を視認することが可能である。
このように、ユーザ2の位置を検出する機能によって観察位置Pを検出し、それに応じて表示画像の位置が変化される。これにより、画像表示装置100の全周にわたって、奥行感のある画像を表示することが可能となる。この結果、画像表示装置100が画像を適正に表示することが可能な角度範囲(視野角)を大幅に広げることが可能となる。この結果、奥行感のある画像表示を十分に広い視野角で実現することが可能となる。
図6は、画像表示装置100の他の表示例を示す模式図である。図6には、平面的な画像を用いて立体視を実現するDFD(Depth−Fused−3D)表示の一例が模式的に図示されている。DFDとは、奥行を提示することで立体視を実現する方法である。
DFD表示では、ユーザ2の視野内に、透明な2つの平面画像(2D映像等)を前後に重ねて配置する。具体的には、後方スクリーン43及び前方スクリーン44の2つの面に主表示物38(表示対象物)のユーザ2の視線方向から射影した2次元像を表示する。図6に示す例では、立体視の対象となる主表示物38としてティーポットが図示されている。
本実施形態では、表示制御部25により、後方画像34として、観察位置Pから後方スクリーンへの主表示物38の射影画像が生成される。また前方画像35として、観察位置Pから前方スクリーンへの主表示物38の射影画像が生成される。表示制御部25は、例えば表示用データ23として記憶されたティーポットの情報に基づいて、観察位置Pに応じて前方画像35及び後方画像34を生成する。
このように、DFD表示では、前方画像35及び後方画像34は、ともに主表示物を表示する画像である。なお、図6では、前方画像35及び後方画像34が点線の枠を用いて模式的に図示されている。実際には、各スクリーンに投射されたティーポット(主表示物38)の画像が表示される。
前方画像35及び後方画像34は、それぞれの輝度が、主表示物38の奥行情報に合わせて適宜設定される。これにより、ユーザ2は、前面に表示された前方画像35と、背面に表示された後方画像34とを視認する際に、各画像を2つの画像としてではなく、奥行方向に融合した1つの像として認識(錯視)することがある。すなわち表示された画像が立体視として知覚される。これにより、主表示物38の3次元立体像を再現することが可能である。
図7は、DFD表示について説明するための模式図である。図7は、XY平面方向に沿って切断されたスクリーン部13の断面であり、スクリーン部13の中央には、主表示物38(ティーポット)の立体像45の断面が点線の円を用いて模式的に図示されている。なお、実際に視覚されるのは、立体像45の前方側の面である。
本実施形態では、表示制御部25により、主表示物38の奥行情報が取得され、奥行情報に基づいて、後方画像34及び前方画像35の輝度が制御される。奥行情報は、例えば主表示物38の表面の3次元形状を表すデータであり、例えば表示用データとして記録される。奥行情報としては、例えば実際の物体を測定した点群データや、3次元的なCG(Computer Graphics)データ等が適宜用いられる。
例えば、主表示物38の奥行情報に合わせて前面(前方画像35)、背面(後方画像34)の輝度が、ユーザ2から見た立体像の輝度が一定になるように制御される。例えば、立体像45の表面が前面(前方スクリーン44)に近いポイントでは、前方画像35の輝度を高く設定し、後方画像34の輝度を低く設定する。また立体像45の表面が背面(後方スクリーン43)に近いポイントでは、前方画像35の輝度を低く設定し、後方画像34の輝度を高く設定する。
本発明者は、DFD表示により表示される立体像45についての実験により、主表示物38の奥行情報と、前方画像35及び後方画像34との輝度比率の関係が、略線形(リニア)な関係となることを見出した。すなわち、前面と背面に表示する前方画像35及び後方画像34の輝度を同じにした場合、おおよそ前方スクリーン44と後方スクリーン43との中央に主表示物38の立体像45が存在しているように認識される。
図7には、後方画像34上のポイント46a〜46cと、前方画像35上のポイント46a'〜46b'が示されている。ポイント46a及び46a'はともに、ユーザ2から見て右側(図中の上側)の主表示物38の端を表すポイントである。またポイント46b及び46b'はともに、ユーザ2から見て中央に表示される主表示物38の表面を表すポイントである。またポイント46c及び46c'はともに、ユーザ2から見て左側(図中の下側)の主表示物38の端を表すポイントである。
例えば、主表示物38の左右の端は、前方スクリーン44と後方スクリーン43との略中央(例えば境界面26)に表示される。従って、後方画像34のポイント46aと、前方画像35のポイント46a'とには、同じ明るさの輝度が設定される。この場合、ポイント46a及び46a'の輝度比率は、50%:50%である。同様に、ポイント46c及び46c'の輝度比率も50%:50%に設定される。
また例えば、主表示物38の中央部分は、前方側に突出した表面となる。この場合、前方側に突出する割合(距離)に応じて、後方画像34のポイント46bの輝度が低く、前方画像35のポイント46b'の輝度が高く設定される。例えば、ポイント46b及び46b'の輝度比率は、40%:60%に設定される。もちろん、主表示物38の表面の位置に応じて、輝度比率は適宜設定される。
なお、後述するように、表示制御部25では、スクリーン部13や反射ミラー12の特性等に応じて、前方画像35及び後方画像34の輝度が適宜補正される。従って、実際に生成される画像データは、各部の特性に応じて輝度が補正された前方画像35及び後方画像34を含むデータとなる。
図8は、DFD表示の画像データの一例を示す画像である。画像データ47は、例えば出射部11に出力されるデータであり、この画像データ47に基づいて画像光5が生成される。図8の左側の画像は、後方スクリーン43に投射される後方画像34であり、右側の画像は、前方スクリーン44に投射される前方画像35である。なお黒色の領域は、画像光5がほとんど出射されない領域である。
後方画像34は、後方スクリーン43(透明基材30の第2の面32)での表面反射の反射率に合わせて、輝度が補正されている。すなわち、後方スクリーン43を透過してスクリーン部13の後方側に出射される画像光5が存在するため、その分を補正した輝度となっている。また後方画像34は、ユーザ2から見て凹面となる後方スクリーン43に表示されるため、凹面の円筒形状に合わせた形状補正が施されている。
前方画像35は、後方画像34よりもユーザ2に近い面(前方スクリーン44)に射影された画像であり、後方画像34に比べ小さい画像となる。また前方画像35は、ユーザ2から見て凸面となる前方スクリーン44に表示されるため、凸面の円筒形状に合わせた補正処理が施されている。
このように、前方画像35及び後方画像34の輝度や形状等が、スクリーン部13等の特性に応じて適宜補正される。なお、補正前の前方画像35及び後方画像34の輝度は、図7を参照して説明した方法等を用いて設定される。これにより、画像表示装置100の特性に合わせて、高精度な立体視を実現することが可能となる。
図9は、DFD表示おいてユーザの視点位置が移動した場合を示す模式図である。図9A及び図9Bには、スクリーン部13の内側に表示される主表示物38(ティーポット)の立体像が模式的に図示されている。なお図9Aでは、ユーザ2はX方向に沿ってスクリーン部13を見ている。また図9Bでは、図9Aに示す状態からユーザ2の観察位置Pが周方向に沿って回転している。
DFD表示が行われる場合、表示制御部25は、ユーザ2の観察位置Pに応じて、前方画像35及び後方画像34の表示を制御する。例えば、図9Bに示すように、ユーザ2の観察位置Pが周方向に沿って回転したとする。この場合、例えば移動後の観察位置Pから、主表示物38を改めて前方スクリーン44及び後方スクリーン43に射影した前方画像35及び後方画像34がそれぞれ生成される。
この射影処理は、主表示物38の立体像45が画像表示装置100の座標系に固定された状態となるように実行される。すなわち、移動後の射影処理は、例えばスクリーン部13の内部に固定された主表示物38を移動後の観察位置Pから射影する処理となる。この結果、移動後の立体像45は、移動前とは異なる方向から見た場合の主表示物38を表示する像となる。
これにより、例えばユーザ2は、スクリーン部13の周りを一周することで、スクリーン部13の内部に固定された主表示物38の立体像を360°の全方位から観察することが可能となる。なお、主表示物38の立体像45が固定されるように射影処理を行う場合に限定されない。例えばユーザ2の観察位置Pの方位に連動するように、前方画像35及び後方画像34の表示位置を変更して、方位に係らず同じ立体像45が見えるようにすることも可能である(図5参照)。
またユーザ2の観察位置Pが、スクリーン部13から離れた場合等には、前方画像35及び後方画像34のサイズが、観察位置Pとスクリーン部13(基準軸1等)との距離に応じて調整される。具体的には、移動後の観察位置Pから前方スクリーン44(後方スクリーン43)に主表示物38が射影された射影画像となるように、前方画像35(後方画像34)のサイズが制御される。これにより、観察位置Pに係らず、立体像45を精度よく表示することが可能となる。
このように、ユーザ2の観察位置Pを検出する機構を付加することで、3次元立体像の認知がより明確になる。DFD表示では、ユーザ2の視線方向から射影した主表示物38の2次元像が前方スクリーン44及び後方スクリーン43に表示されるため、立体像45を適正に視認することが可能な範囲が限られる場合がある。
本実施形態では、ユーザ2が動いたときに、その動きに合わせて射影画像(前方画像35及び後方画像34)を表示する曲面上の位置と、射影画像とを適宜変更することで、主表示物38があたかも円筒内に実在するかのように表現することが可能となる。これにより、例えば全方位から主表示物38を観察することが可能な立体視が実現され、優れた視覚効果を発揮することが可能となる。
以上、本実施形態に係る画像表示装置100では、基準軸1に沿って曲面状の後方スクリーン43が配置される。後方スクリーン43の前方には、透明性を持った曲面状の前方スクリーン44が間隙を空けて配置される。また後方画像34とそれに重畳される前方画像35とを表示する画像光5が基準軸1上の領域から出射され、後方スクリーン43及び前方スクリーン44に後方画像34及び前方画像35がそれぞれ投射される。これにより、2つの曲面上に画像が重畳して表示され、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。
奥行感のある画像表示を行う方法として、平面状の透明なスクリーンを用いる方法が考えられる。例えば複数の透明なスクリーンを平行に配置し、各スクリーンに画像を表示することで、奥行感のある画像表示が可能である。一方で、この方法では、スクリーンが平面状であるため、例えばDFD等の立体視を広い方位で視覚することが難しい場合がある。またスクリーンを透明にするためには拡散角を広くすることができず、そのため視聴位置が限定される可能性がある。
本実施形態では、円筒形状の後方スクリーン43と前方スクリーン44とが用いられる。これにより、後方画像34に前方画像35を重畳して奥行感のある立体的な画像表示を実現することが可能となる。また各スクリーンは円筒面に沿って配置されるため、広い角度範囲で、奥行感のある画像を表示することが可能となり、広い視野角を実現することが可能となる。
また本実施形態では、ユーザ2の観察位置Pが検出され、観察位置Pに応じて、後方画像34及び前方画像35の表示が制御される。この結果、例えば円筒形状のスクリーン部13の全周にわたって、奥行感や立体感のある画像を表示することが可能となり、視野角を十分に広げることが可能となる。
例えばDFD表示等の観察位置Pに合わせた立体表示が行われる場合であっても、ユーザ2の観察位置Pに係らず、立体像を全周にわたって適正に表示することが可能である。このように、3次元表示をすることで2次元画像にはない実在感、浮遊感等の優れた視覚効果を発揮することが可能となる。
また本実施形態では、円筒形状のスクリーン部13の内部に、基準軸1に沿って出射部11や反射ミラー12等の光学系が配置される。これにより、装置の小型化を図ることが可能となる。また装置構成をシンプルにすることが可能である。例えば、複数台のプロジェクタ等を用いて複数のスクリーンに画像を投射するといった構成に比べて、光学系の調整が大幅に簡略化され、メンテナンス等を容易に行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
本技術に係る第2の実施形態の画像表示装置について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した画像表示装置100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
図10は、第2の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。図10Aは、画像表示装置200の模式的な断面図である。画像表示装置200は、透明円筒スクリーンとなるスクリーン部213を有する。スクリーン部213は、円筒形状の柱面を有する筒状の透明基材230と、透明基材230の外面に配置される透明スクリーン240とを有する。
透明基材230は、内周面となる第1の面231、及び外周面となる第2の面232を有する。透明スクリーン240は、内周面となる第3の面241、及び外周面となる第4の面242を有する。また透明スクリーン240は、第3の面241が、透明基材230の第2の面232に接するように、透明基材230の外側に配置される。
透明スクリーン240として、反射型ホログラム(反射型HOE)用いたスクリーンが構成される。反射型HOEは、所定の入射角度θで入射する光を反射拡散する機能を備える。従って透明スクリーン240の第3の面241に入射した画像光5は、透明スクリーン240内の干渉縞により回折され、拡散光6として第3の面241から出射される。
図10Bは、ユーザ2から見てスクリーン部213の後方側(図中の左側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図10Aに示す点線の領域233aの拡大図である。スクリーン部213の後方側に出射された画像光5は、透明基材230の内側の第1の面231に入射し、外側の第2の面232を通過して透明スクリーン240の第3の面241に入射する。
第3の面241に入射した画像光5は、第4の面242に進行する間に、干渉縞による回折を受けて第3の面241から拡散光6として出射される。拡散光6の一部は、透明基材230を透過してユーザ2に向けて進行する。この結果、例えば第4の面242には、ユーザ2に向けて画像を表示する後方スクリーン243が形成される。
図10Cは、ユーザ2から見てスクリーン部213の前方側(図中の右側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図10Aに示す点線の領域233bの拡大図である。スクリーン部213の前方側に出射された画像光5は、透明スクリーン240の内側の第1の面231に入射し、外側の第2の面232を通過して透明スクリーン240の第3の面241に入射する。
第3の面241に入射した画像光5は、拡散光6として第3の面241から後方側に向けて出射される。後方側に向かう拡散光6の一部は、透明基材230と空気層との界面である第1の面231で反射され、前方側に向けて出射される。すなわち、第1の面231は、拡散光6を反射する反射面となる。
第1の面231で反射された拡散光6は、透明基材230及び透明スクリーン240を通過して、ユーザに向けて進行する。このように、本実施形態では、スクリーン部213の内面の透明基材230と空気層の屈折率の違いで起こる表面反射を用いて、スクリーン部213の外側に画像光5(拡散光6)が反射される。この結果、第1の面231には、ユーザ2に向けて画像を表示する前方スクリーン244が形成される。
このように、本実施形態では、透明スクリーン240は、透明基材230の外面に配置された反射型スクリーンである。この場合、後方スクリーン243は、反射型スクリーン(透明スクリーン240)に形成され、前方スクリーン244は、透明基材230の内面(第1の面231)に形成される。すなわち後方スクリーン243は、スクリーン部213の相対的に外側に位置する反射型の透明スクリーンであり、前方スクリーン244は、相対的に内側に位置する反射面である。
反射型の透明スクリーン240が透明基材230の外面に配置される場合であっても、半円筒形状の後方スクリーン243と前方スクリーン244とがそれぞれ構成される。これにより、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。
<第3の実施形態>
図11は、第3の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。図11Aは、画像表示装置300の模式的な断面図である。画像表示装置300は、透明円筒スクリーンとなるスクリーン部313を有する。スクリーン部313は、円筒形状の柱面を有する筒状の透明基材330と、透明基材330の外面に配置される透明スクリーン340とを有する。本実施形態では、透明スクリーン340は、透過型スクリーンである。
図11Bは、ユーザ2から見てスクリーン部313の後方側(図中の左側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図11Aに示す点線の領域333aの拡大図である。スクリーン部313の後方側に出射された画像光5は、透明基材330の内側の第1の面331に入射し、外側の第2の面332を通過して透明スクリーン340の内側の第3の面341に入射する。
第3の面341に入射した画像光5は、干渉縞による回折を受けて拡散光6となり、透明スクリーン340の外側の第4の面342に向けて進行する。拡散光6の一部は、透明スクリーン340と空気層との界面である第4の面342で反射され、前方側に向けて出射される。すなわち、第4の面342は、拡散光6を反射する反射面となる。反射された拡散光6は、透明基材330を透過してユーザ2に向けて進行する。この結果、第4の面342には、ユーザ2に向けて画像を表示する後方スクリーン343が形成される。
図10Cは、ユーザ2から見てスクリーン部313の前方側(図中の右側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図10Aに示す点線の領域333bの拡大図である。スクリーン部313の前方側に出射された画像光5は、透明基材330の内側の第1の面331に入射し、外側の第2の面332を通過して透明スクリーン340の第3の面341に入射する。
第3の面341に入射した画像光5は、拡散光6として第4の面342から前方側に向けて出射される。この結果、例えば第3の面341には、ユーザ2に向けて画像を表示する前方スクリーン344が形成される。なお、前方側に向かう拡散光6の一部は、透明スクリーン340と空気層との界面である第4の面342で反射され、後方側に向けて出射される。
このように、本実施形態では、透明スクリーン340は、透明基材330の外面に配置された透過型スクリーンである。この場合、後方スクリーン343は、透明スクリーン340の外面(第4の面342)に形成され、前方スクリーン344は、透過型スクリーン(透明スクリーン340)に形成される。
透過型の透明スクリーン340が透明基材330の外面に配置される場合であっても、半円筒形状の後方スクリーン343と前方スクリーン344とがそれぞれ構成される。これにより、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。
<第4の実施形態>
図12は、第4の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す模式図である。図12Aは、画像表示装置400の模式的な断面図である。画像表示装置400は、透明円筒スクリーンとなるスクリーン部413を有する。スクリーン部413は、円筒形状の柱面を有する筒状の透明基材430と、透明基材430の内面に配置される透明スクリーン440とを有する。本実施形態では、透明スクリーン440は、反射型スクリーンである。
図12Bは、ユーザ2から見てスクリーン部413の後方側(図中の左側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図12Aに示す点線の領域433aの拡大図である。スクリーン部413の後方側に出射された画像光5は、透明スクリーン440の内側の第3の面441に入射する。第3の面441に入射した画像光5は、第4の面442に進行する間に、干渉縞による回折を受けて第3の面441から拡散光6として出射される。この結果、例えば第4の面442には、ユーザ2に向けて画像を表示する後方スクリーン443が形成される。
図12Cは、ユーザ2から見てスクリーン部413の前方側(図中の右側)に入射した画像光5の光路の一例であり、図12Aに示す点線の領域433bの拡大図である。スクリーン部413の前方側に出射された画像光5は、透明スクリーン440の内側の第3の面441に入射し、第4の面442に進行する間に、干渉縞により回折されて第3の面441(後方側)に進行する拡散光6となる。
後方側に進行する拡散光6は、透明スクリーン440と空気層との界面である第3の面441で反射され、前方側に向けて出射される。すなわち、第3の面441は、拡散光6を反射する反射面となる。反射された拡散光6は、透明基材430を通過して前方側に向けて出射される。この結果、第3の面441には、ユーザ2に向けて画像を表示する前方スクリーン444が形成される。なお、後方側に向かう拡散光6の一部は、第3の面441を通過して後方側に向けて出射される。
このように、本実施形態では、透明スクリーン440は、透明基材430の内面に配置された反射型スクリーンである。この場合、後方スクリーン443は、反射型スクリーン(透明スクリーン440)に形成され、前方スクリーン444は、透明スクリーン440の内面(第3の面441)に形成される。
反射型の透明スクリーン440が透明基材430の内面に配置される場合であっても、半円筒形状の後方スクリーン443と前方スクリーン444とがそれぞれ構成される。これにより、奥行感のある画像表示を広い視野角で実現することが可能となる。
<第5の実施形態>
図13は、第5の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。図13には、画像表示装置500を上方から見た場合の、スクリーン部513のXY平面方向に沿った断面が模式的に図示されている。本実施形態では、前半面に透過型スクリーン520が配置され、残りの半面に反射型スクリーン510が配置されたスクリーン部513が構成される。
スクリーン部513は、基準軸1を中心軸とする円筒形状である。基準軸1を含む平面(図中の点線)を挟んで一方の側には反射型スクリーン510が配置され、他方の側には透過型スクリーン520が配置される。
反射型スクリーン510は、半円筒形状の透明スクリーンであり、所定の入射角度θで入射する画像光5を拡散反射する機能を備える。透過型スクリーン520は、半円筒形状の透明スクリーンであり、所定の入射角度θで入射する画像光5を拡散透過する機能を備える。
反射型スクリーン510は、例えば円筒形状の透明基材(図示省略)の半面に、反射型HOEを配置することで構成される。また透過型スクリーン520は、反射型スクリーン510とは反対側となる透明基材の半面に、透過型HOEを配置することで構成される。
画像表示装置500では、スクリーン部513の内側から、反射型スクリーン510及び透過型スクリーン520に向けて画像光5が投射される。反射型スクリーン510に入射した画像光5は、反射型スクリーン510により反射され、拡散光6として反対側の透過型スクリーン520に向けて出射される。透過型スクリーン520に向けて進行する画像光5は、透過型スクリーン520を通過してスクリーン部513の外側に向けて出射される。
また透過型スクリーン520に入射した画像光5は、透過型スクリーン520を透過し、拡散光6として透過型スクリーン520(スクリーン部513)の外側に向けて出射される。このように、本実施形態では、反射型スクリーン510は、後方スクリーン543として機能し、透過型スクリーン520は前方スクリーン544として機能する。また透過型スクリーン520が設けられる側が、画像表示装置500の前方側となる。
例えば、透過型スクリーン520が設けられる側からスクリーン部513を見ているユーザ2は、反射型スクリーン510に投射された後方画像の前方に、透過型スクリーン520に投射された前方画像を重畳して視認することが可能となる。
このようにスクリーン部513は、間隙を挟んで配置される曲面状の反射型スクリーン510と曲面状の透過型スクリーン520とを有する。スクリーン部513では、後方スクリーン543は、反射型スクリーン510により形成され、前方スクリーン544は、透過型スクリーン520により形成される。このように、反射型スクリーン510及び透過型スクリーン520を用いることで、ユーザ2に向けて出射される画像光5(拡散光6)の光量を高くすることが可能である。この結果、奥行感のある明るい画像を広い視野角で実現することが可能となり、視認性を向上することが可能となる。
<第6の実施形態>
図14は、第6の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。図14には、画像表示装置600を上方から見た場合の、スクリーン部613のXY平面方向に沿った断面が模式的に図示されている。本実施形態では、側面が楕円柱面となる筒形状(楕円筒形状)のスクリーン部613が構成される。
図14に示すように、スクリーン部613のXY平面方向に沿った断面は、楕円形状となる。また楕円形状の中心を通り上下方向(Z方向)に平行な軸が、スクリーン部613の基準軸1となる。
また楕円形状の長軸方向と基準軸1とを含む平面(図中の点線)を挟んで、一方の側には反射型スクリーン610が配置され、他方の側には透過型スクリーン620が配置される。このように、図14に示すスクリーン部613は、図13を参照して説明した円筒形状のスクリーン部513を、楕円筒形状に変形した構成となっているとも言える。
画像表示装置700では、反射型スクリーン610及び透過型スクリーン620は楕円柱面となる。反射型スクリーン610は、後方スクリーン643として機能し、透過型スクリーン620は前方スクリーン644として機能する。このように、後方スクリーン643及び前方スクリーン644は、基準軸1を中心軸とする楕円柱面である。なお、透過型スクリーン620が設けられる側が、画像表示装置700の前方側となる。
図15は、図14に示すスクリーン部613におけるDFD表示の一例を示す模式図である。図15A及び図15Bには、スクリーン部613の内側に表示される主表示物38(ティーポット)の立体像が模式的に図示されている。なお図15Aでは、ユーザ2はX方向に沿ってスクリーン部613を見ている。また図15Bでは、図15Aに示す状態からユーザ2の観察位置Pが基準軸1を中心に回転した位置となっている。
画像表示装置700では、ユーザ2の観察位置Pが検出される。また観察位置Pから後方スクリーン643(反射型スクリーン610)に主表示物38(ティーポット)が射影された後方画像34が生成される。同様に、観察位置Pから前方スクリーン644(透過型スクリーン620)に主表示物38が射影された後方画像34が生成される。なお後方スクリーン643及び前方スクリーン644は、楕円柱面である。このため、後方画像34及び前方画像35のサイズ等は、観察位置Pの移動の前後で異なる。
このように、後方スクリーン643及び前方スクリーン644が楕円柱面である場合であっても、主表示物38の射影画像(後方画像34及び前方画像35)を適宜生成することで、スクリーン部613の中央に主表示物38の立体像45を適正に表示することが可能となる。また各スクリーンを楕円柱面とすることで、例えば奥行感のある横長の画像等を表示することが可能となる。この結果、没入感のある立体表示等を実現することが可能となり、エンタテイメント性の高い画像表示を実現することが可能となる。
なお、上記した後方スクリーン643及び前方スクリーン644が楕円柱面となる構成は、上記した実施形態に適用可能である。すなわち、表面反射を利用して後方スクリーン643あるいは前方スクリーン644を形成する場合であっても、各スクリーンが楕円柱面となるように透明基材等を適宜構成することが可能である。
<第7の実施形態>
図16は、第7の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。図16には、画像表示装置700を上方から見た場合の、スクリーン部713のXY平面方向に沿った断面が模式的に図示されている。
スクリーン部713の後方側には、曲面状の反射型スクリーン710が配置され、前方側には、曲面状の透過型スクリーン720が配置される。反射型スクリーン710及び透過型スクリーン720は、ともに、前方側に向けて膨らんだ凸型の形状を有する。なお、図16に示す例では、反射型スクリーン710及び透過型スクリーン720が楕円柱面となるように構成される。これに限定されず、例えば円柱面等の他の曲面が用いられてもよい。
本実施形態では、所定の基準軸1を挟んで反射型スクリーン710及び透過型スクリーン720が配置される。また画像表示装置700では、反射型スクリーン710及び透過型スクリーン720の基準軸1に向けられた面から、画像光5が投射される。このため、反射型スクリーン710が後方スクリーン743として機能し、透過型スクリーン720が前方スクリーン744として機能する。
このように、画像表示装置700では、後方スクリーン743及び前方スクリーン744の両方が、ユーザ2から見て凸型の曲面形状となる。これにより、例えば前方画像と後方画像との間隔が略均一な状態で各画像を表示することが可能となる。この結果、例えば前面にわたって均質な奥行感のある画像等を容易に表示することが可能となる。
なお、後方スクリーン743及び前方スクリーン744の両方が、ユーザ2から見て凹型となるような構成が採用されてもよい。この場合、ユーザ2は没入感の高い立体表示等を楽しむことが可能となり、エンタテイメント性の高い画像表示を実現することが可能となる。
<第8の実施形態>
図17は、第8の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す断面図である。画像表示装置800のスクリーン部813は、基準軸1を中心軸とする、内側円筒スクリーン810a及び外側円筒スクリーン810bを有する。内側円筒スクリーン810aは外側円筒スクリーン810bよりも半径が小さい。従って、スクリーン部813は2重円柱面を形成するスクリーンであるとも言える。
図17Aは、画像表示装置800を基準軸1を含むXZ平面方向に沿って切断した断面であり、図17Bは、スクリーン部813をXY平面方向に沿って切断した断面である。画像表示装置800は出射部811と、反射ミラー812と、スクリーン部813とを有する。出射部811は、基準軸1に沿って画像光5を出射する。反射ミラー812は、出射部811に対向して天面に設けられる。出射部811から出射された画像光5は、反射ミラー812により反射され、内側円筒スクリーン810a及び外側円筒スクリーン810bの各々に投射される。
内側円筒スクリーン810a及び外側円筒スクリーン810bは、ともに透過型の透明スクリーンであり、透過型HOE等を用いて構成される。図17Bに示すように、内側円筒スクリーン810aの半径は、外側円筒スクリーン810bの半径よりも小さく設定される。従って、内側円筒スクリーン810aと外側円筒スクリーン810bとの間には、円筒状の空間が形成される。
このように、内側円筒スクリーン810a及び外側円筒スクリーン810bは、所定の間隔を空けて同心円状に配置される。各スクリーン間の間隔等は限定されず、例えば奥行感のある画像を適正に表示することが可能となるように、適宜設定されてよい。
また内側円筒スクリーン810及び外側円筒スクリーン810の上方には、反射ミラーが接続される。これにより、反射ミラー812を2つの円筒面で支えることが可能となり、装置強度を高めることが可能である。
図17Aに示すように、内側円筒スクリーン810aの内側には、反射ミラー812により反射された画像光5が投射される。投射された画像光5は、内側円筒スクリーン810aにより透過拡散される。従って、内側円筒スクリーン810aからは、拡散光6が外側に向けて出射される。この拡散光6は、外側円筒スクリーン810bを透過して、スクリーン部813の外側に向けて出射される。
また外側円筒スクリーン810bの内側には、反射ミラー812により反射された画像光5が投射される。投射された画像光5は、外側円筒スクリーン810bにより透過拡散される。従って、外側円筒スクリーン810bからは、スクリーン部813の外側に向けて、拡散光6が出射される。
例えば、スクリーン部813を見ているユーザ2は、内側円筒スクリーン810aに表示された画像の前方に、外側円筒スクリーン810bに表示された画像が重なった状態を視覚することが可能である。従って、本実施形態では、内側円筒スクリーン810aにより、後方スクリーン843が形成され、外側円筒スクリーン810bにより、前方スクリーン844が形成される。
このように、円筒形状の透過型スクリーンを2重に配置することで、奥行感のある明るい画像表示を、全周にわたって実現することが可能である。また、例えば内側円筒スクリーン810aの半径等を適宜設定することで、重畳される二つの画像の間隔を調整することが可能となる。この結果、所望の奥行を持った画像表示を容易に実現することが可能となる。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
上記では、後方スクリーン及び前方スクリーンに対して、反射ミラーを用いて画像光を投射する構成について説明した。各スクリーンに画像光を投射する方法等は限定されない。例えば、画像光を屈折することで、各スクリーンに画像光が投射されてもよい。例えば出射部から放射状に出射する画像光を屈折して、画像光の進行方向を制御する屈折素子等が適宜用いられてよい。この場合、屈折素子は、光学部に相当する。
屈折素子は、例えば出射部から出射された画像光を屈折して、後方スクリーンに後方画像を投射し、前方スクリーンに前方画像を投射する。例えば屈折素子により、放射状に出射された画像光の画角が拡大され、周囲のスクリーンに向けて投射される。また、入射面に対する画像光の入射角度が一定となるように、画像光の進行方向が制御されてもよい。屈折素子を用いることで、例えば反射ミラーを設けない構成が可能となり、例えば透明な天面を有する画像表示装置等を実現することが可能となる。
屈折素子としては、例えば非球面な屈折面を持つ非球面レンズ、フレネル面を有するフレネルレンズ、及び所定の屈折率分布を有する屈折素子(液晶レンズ等)等が用いられる。また例えば、凹レンズや凸レンズ等の屈折レンズや平行プリズム等が屈折素子として用いられてもよい。あるいは、これらの光学素子の組み合わせが用いられてもよい。この他、屈折素子の具体的な構成は限定されない。
上記の実施形態では、単一の出射部を用いて画像光が出射された。これに限定されず、例えば複数の出射部を用いて画像光が出射されてもよい。例えば円筒形状の基準軸に沿って、複数の出射部から画像光5が出射される。あるいは、複数の出射部により、円筒形状のスクリーン部に向けて直接画像光を投射するといった構成が採用されてもよい。例えば基準軸上の領域に配置された2台の出射部(プロジェクタ)により、スクリーン部の前方側及び後方側に向けてそれぞれ画像光が投射される。このような構成も可能である。
上記では、検出カメラを用いて、ユーザの観察位置Pが検出された。これに限定されず、ユーザの位置や、視点等の観察位置Pを検出可能な任意のセンサが用いられてよい。例えば、指向性マイク等の音センサが用いられてもよい。この場合、音を検出することでユーザ2の位置が検出される。またレーダーセンサ、距離センサ、超音波センサ等が適宜用いられてもよい。
なお、ユーザの観察位置Pを検出する機能が搭載されなくてもよい。この場合、検出カメラや検出処理部等は設けられない。このような場合であっても、曲面状の後方スクリーン及び曲面状の前方スクリーン等を用いることで、広い角度範囲(方位)から奥行感のある画像表示を視覚することが可能である。
以上説明した本技術に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
本開示において、「同じ」「等しい」「直交」等は、「実質的に同じ」「実質的に等しい」「実質的に直交」等を含む概念とする。例えば「完全に同じ」「完全に等しい」「完全に直交」等を基準とした所定の範囲(例えば±10%の範囲)に含まれる状態も含まれる。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)所定の軸に沿って延在する曲面状の第1のスクリーンと、前記第1のスクリーンの前方に間隙を空けて配置され、透明性を有する曲面状の第2のスクリーンとを有する表示部と、
前記所定の軸上の領域から第1の画像及び前記第1の画像に重畳される第2の画像を表示する光を出射する出射部を有し、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する投射部と
を具備する画像表示装置。
(2)(1)に記載の画像表示装置であって、
前記所定の軸は、前記第1及び前記第2のスクリーンの間の前記間隙を通り、
前記投射部は、前記間隙を通る光路に沿って、前記第1及び前記第2の画像を投射する
画像表示装置。
(3)(2)に記載の画像表示装置であって、
前記第1のスクリーンは、前記第1の画像を表示する光を拡散反射し、
前記第2のスクリーンは、前記第2の画像を表示する光を拡散透過する
画像表示装置。
(4)(2)又は(3)に記載の画像表示装置であって、
前記表示部は、曲面状の柱面を有する略筒状の透明基材と、前記透明基材の内面及び外面のいずれか一方に配置される透明スクリーンとを有する
画像表示装置。
(5)(4)に記載の画像表示装置であって、
前記透明スクリーンは、前記透明基材の内面に配置された透過型スクリーンであり、
前記第1のスクリーンは、前記透明基材の外面により形成され、
前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成される
画像表示装置。
(6)(4)に記載の画像表示装置であって、
前記透明スクリーンは、前記透明基材の外面に配置された反射型スクリーンであり、
前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成され、
前記第2のスクリーンは、前記透明基材の内面により形成される
画像表示装置。
(7)(2)又は(3)に記載の画像表示装置であって、
前記表示部は、前記間隙を挟んで配置される曲面状の反射型スクリーンと曲面状の透過型スクリーンとを有し、
前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成され、
前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成される
画像表示装置。
(8)(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする円柱面に沿って配置される
画像表示装置。
(9)(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする楕円柱面に沿って配置される
画像表示装置。
(10)(1)から(9)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、さらに、
前記第1及び前記第2の画像の表示を制御する表示制御部を具備する
画像表示装置。
(11)(10)に記載の画像表示装置であって、
前記第1及び前記第2の画像は、どちらか一方が主画像であり、他方が副画像であり、
前記表示制御部は、前記主画像の表示状態に応じて、前記副画像の表示パラメータを制御する
画像表示装置。
(12)(11)に記載の画像表示装置であって、
前記表示パラメータは、前記副画像の輝度、解像度、彩度の少なくとも1つを含む
画像表示装置。
(13)(11)又は(12)に記載の画像表示装置であって、
前記第2の画像は、主表示物を表示する前記主画像であり、
前記第1の画像は、前記主表示物の影、及び前記主表示物の背景の少なくとも一方を含む副表示物を表示する前記副画像である
画像表示装置。
(14)(13)に記載の画像表示装置であって、
前記表示制御部は、前記主表示物についての運動視差が得られるように、前記副表示物のサイズ及び表示速度の少なくとも一方を制御する
画像表示装置。
(15)(10)から(14)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、さらに、
観察者の観察位置を検出する検出部を具備し、
前記表示制御部は、前記検出された前記観察位置に応じて、前記第1及び前記第2の画像の表示を制御する
画像表示装置。
(16)(15)に記載の画像表示装置であって、
前記第1及び前記第2の画像は、ともに主表示物を表示する画像であり、
前記表示制御部は、前記第1の画像として、前記観察位置から前記第1のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成し、前記第2の画像として、前記観察位置から前記第2のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成する
画像表示装置。
(17)(16)に記載の画像表示装置であって、
前記表示制御部は、前記主表示物の奥行情報を取得し、前記奥行情報に基づいて、前記第1及び前記第2の画像の輝度を制御する
画像表示装置。
(18)(1)から(17)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記投射部は、前記出射部から出射された前記画像光を反射または屈折して、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する光学部を有する
画像表示装置。
(19)(1)から(18)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記表示部は、回折光学素子を用いたスクリーンを有する
画像表示装置。
1…基準軸
P、P1、P2…観察位置
2…ユーザ
5、5a、5b…画像光
6…拡散光
11、811…出射部
12、812…反射ミラー
13、213、313、413、513、613、713、813…スクリーン部
14…検出カメラ
21…コントローラ
24…検出処理部
25…表示制御部
30、230、330、430…透明基材
34…後方画像
35…前方画像
36…主画像
37…副画像
40、240、340、540…透明スクリーン
43、243、343、443、543、643、743、843…後方スクリーン
44、244、344、444、544、644、744、844…前方スクリーン
100、200、300、400、500、600、700、800…他画像表示装置

Claims (19)

  1. 所定の軸に沿って延在する曲面状の第1のスクリーンと、前記第1のスクリーンの前方に間隙を空けて配置され、透明性を有する曲面状の第2のスクリーンとを有する表示部と、
    前記所定の軸上の領域から第1の画像及び前記第1の画像に重畳される第2の画像を表示する光を出射する出射部を有し、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する投射部と
    を具備する画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記所定の軸は、前記第1及び前記第2のスクリーンの間の前記間隙を通り、
    前記投射部は、前記間隙を通る光路に沿って、前記第1及び前記第2の画像を投射する
    画像表示装置。
  3. 請求項2に記載の画像表示装置であって、
    前記第1のスクリーンは、前記第1の画像を表示する光を拡散反射し、
    前記第2のスクリーンは、前記第2の画像を表示する光を拡散透過する
    画像表示装置。
  4. 請求項2に記載の画像表示装置であって、
    前記表示部は、曲面状の柱面を有する略筒状の透明基材と、前記透明基材の内面及び外面のいずれか一方に配置される透明スクリーンとを有する
    画像表示装置。
  5. 請求項4に記載の画像表示装置であって、
    前記透明スクリーンは、前記透明基材の内面に配置された透過型スクリーンであり、
    前記第1のスクリーンは、前記透明基材の外面により形成され、
    前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成される
    画像表示装置。
  6. 請求項4に記載の画像表示装置であって、
    前記透明スクリーンは、前記透明基材の外面に配置された反射型スクリーンであり、
    前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成され、
    前記第2のスクリーンは、前記透明基材の内面により形成される
    画像表示装置。
  7. 請求項2に記載の画像表示装置であって、
    前記表示部は、前記間隙を挟んで配置される曲面状の反射型スクリーンと曲面状の透過型スクリーンとを有し、
    前記第1のスクリーンは、前記反射型スクリーンにより形成され、
    前記第2のスクリーンは、前記透過型スクリーンにより形成される
    画像表示装置。
  8. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする円柱面に沿って配置される
    画像表示装置。
  9. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記第1及び前記第2のスクリーンは、前記所定の軸を中心軸とする楕円柱面に沿って配置される
    画像表示装置。
  10. 請求項1に記載の画像表示装置であって、さらに、
    前記第1及び前記第2の画像の表示を制御する表示制御部を具備する
    画像表示装置。
  11. 請求項10に記載の画像表示装置であって、
    前記第1及び前記第2の画像は、どちらか一方が主画像であり、他方が副画像であり、
    前記表示制御部は、前記主画像の表示状態に応じて、前記副画像の表示パラメータを制御する
    画像表示装置。
  12. 請求項11に記載の画像表示装置であって、
    前記表示パラメータは、前記副画像の輝度、解像度、彩度の少なくとも1つを含む
    画像表示装置。
  13. 請求項11に記載の画像表示装置であって、
    前記第2の画像は、主表示物を表示する前記主画像であり、
    前記第1の画像は、前記主表示物の影、及び前記主表示物の背景の少なくとも一方を含む副表示物を表示する前記副画像である
    画像表示装置。
  14. 請求項13に記載の画像表示装置であって、
    前記表示制御部は、前記主表示物についての運動視差が得られるように、前記副表示物のサイズ及び表示速度の少なくとも一方を制御する
    画像表示装置。
  15. 請求項10に記載の画像表示装置であって、さらに、
    観察者の観察位置を検出する検出部を具備し、
    前記表示制御部は、前記検出された前記観察位置に応じて、前記第1及び前記第2の画像の表示を制御する
    画像表示装置。
  16. 請求項15に記載の画像表示装置であって、
    前記第1及び前記第2の画像は、ともに主表示物を表示する画像であり、
    前記表示制御部は、前記第1の画像として、前記観察位置から前記第1のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成し、前記第2の画像として、前記観察位置から前記第2のスクリーンへの前記主表示物の射影画像を生成する
    画像表示装置。
  17. 請求項16に記載の画像表示装置であって、
    前記表示制御部は、前記主表示物の奥行情報を取得し、前記奥行情報に基づいて、前記第1及び前記第2の画像の輝度を制御する
    画像表示装置。
  18. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記投射部は、前記出射部から出射された前記画像光を反射または屈折して、前記第1のスクリーンに前記第1の画像を投射し、前記第2のスクリーンに前記第2の画像を投射する光学部を有する
    画像表示装置。
  19. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記表示部は、回折光学素子を用いたスクリーンを有する
    画像表示装置。
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