JPWO2020071181A1 - ファブリペロー干渉フィルタ - Google Patents

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Abstract

ファブリペロー干渉フィルタは、第1表面を有する基板と、第1表面に配置された第1ミラー部を有する第1積層体と、第1ミラー部に対して基板とは反対側において空隙を介して第1ミラー部と向かい合う第2ミラー部を有する第2積層体と、第1積層体と第2積層体との間において空隙を画定する画定部を有する中間層と、第1積層体を構成する第1層に形成された第1電極と、第2積層体を構成する第2層に形成され、第1電極と向かい合う第2電極と、を備える。中間層は、第1積層体を構成する層のうち、第1層を含む複数層の外縁を被覆する被覆部と、第1表面に平行な方向に沿って被覆部から外側に延在する延在部と、を更に有する。第2積層体は、被覆部により画定部と延在部との間に形成された段差面、及び延在部の外端面を被覆するように延在している。

Description

本開示の一側面は、ファブリペロー干渉フィルタに関する。
ファブリペロー干渉フィルタとして、基板と、基板上に配置された第1ミラー部を有する第1積層体と、空隙を介して第1ミラー部と向かい合う第2ミラー部を有する第2積層体と、第1積層体と第2積層体との間において空隙を画定する中間層と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のファブリペロー干渉フィルタでは、積層方向から見た場合に、第1積層体、第2積層体及び中間層の外縁が互いに一致している。
特開2013−257561号公報
上述したようなファブリペロー干渉フィルタにおいて、例えば第1積層体及び中間層の剥がれを抑制するために、第2積層体を外側に延長し、第2積層体によって第1積層体及び中間層の外縁を被覆することが考えられる。しかし、この場合、被覆箇所において第1積層体と第2積層体とが接触することで、第1積層体に形成された駆動用の電極と第2積層体に形成された駆動用の電極との間に電流のリークが生じるおそれがある。また、上述したようなファブリペロー干渉フィルタには、製造安定性の向上が求められる。
本開示の一側面は、基板上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができるファブリペロー干渉フィルタを提供することを目的とする。
本開示の一側面に係るファブリペロー干渉フィルタは、第1表面を有する基板と、第1表面に配置された第1ミラー部を有する第1積層体と、第1ミラー部に対して基板とは反対側において空隙を介して第1ミラー部と向かい合う第2ミラー部を有する第2積層体と、第1積層体と第2積層体との間において空隙を画定する画定部を有する中間層と、第1積層体を構成する第1層に形成された第1電極と、第2積層体を構成する第2層に形成され、第1電極と向かい合う第2電極と、を備え、中間層は、第1積層体を構成する層のうち、第1層を含む複数層の外縁を被覆する被覆部と、第1表面に平行な方向に沿って被覆部から外側に延在する延在部と、を更に有し、第2積層体は、被覆部により画定部と延在部との間に形成された段差面、及び延在部の外端面を被覆するように延在している。
このファブリペロー干渉フィルタでは、中間層の外端面(より具体的には延在部の外端面)が、第2積層体によって被覆されている。これにより、中間層の剥がれを抑制することができる。更に、第1積層体を構成する層のうち、第1電極が形成された第1層を含む複数層の外縁が、中間層の被覆部によって被覆されている。これにより、第1積層体における第1層と、第2積層体における第2電極が形成された第2層との間の電気的な絶縁性を高めることができ、第1層及び第2層を介して第1電極と第2電極との間に電流のリークが生じるのを抑制することができる。特に、第1層だけでなく、第1層を含む複数層の外縁が被覆部によって被覆されているため、電流のリークを一層確実に抑制することができる。更に、中間層が、基板の第1表面に平行な方向に沿って被覆部から外側に延在する延在部を有しており、第2積層体が、被覆部により画定部と延在部との間に形成された段差面、及び延在部の外端面を被覆するように延在している。これにより、中間層が延在部を有しない場合と比べて、第2積層体に形成される段差を緩やかにすることができる。第2積層体に形成される段差を緩やかにすることにより、例えば、エッチングのためのレジストを塗布する際に塗布むらが生じるのを抑制することができ、製造安定性を向上することができる。よって、このファブリペロー干渉フィルタによれば、基板上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができる。
本開示の一側面に係るファブリペロー干渉フィルタは、第1積層体に形成され、第2電極と向かい合う第3電極と、第1積層体を構成する第3層に形成され、第2電極及び第3電極と電気的に接続された配線部と、を更に備え、被覆部は、第3層の外縁を更に被覆していてもよい。この場合、第3電極が第2電極と同電位となるため、駆動時に第1ミラー部及び第2ミラー部を平坦に保つことができる。更に、被覆部によって第3層の外縁が被覆されているため、電流のリークをより一層確実に抑制することができる。
被覆部は、第1積層体を構成する全ての層の外縁を被覆していてもよい。この場合、電流のリークをより一層確実に抑制することができる。更に、第1積層体を構成する全ての層の外縁が中間層によって被覆され、当該中間層の外縁が第2積層体によって被覆されているため、第1積層体の剥がれを好適に抑制することができる。
延在部の幅は、画定部の厚さよりも大きくてもよい。この場合、延在部の幅を大きく確保することができ、その結果、基板上の各層の剥がれを好適に抑制することができると共に、第2積層体に形成される段差を好適に緩やかにすることができる。
段差面は、第1表面に対して傾斜して延在しており、延在部の幅は、段差面の幅よりも広くてもよい。この場合、第2積層体における段差面を被覆する部分と延在部の外端面を被覆する部分との間の距離を大きくすることができる。その結果、第2積層体に形成される段差を一層好適に緩やかにすることができ、製造安定性を一層向上することができる。更に、延在部の幅を一層大きく確保することができ、その結果、基板上の各層の剥がれを一層好適に抑制することができる。
段差面は、湾曲面であってもよい。この場合、第2積層体において段差面を被覆する部分の表面が一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。
段差面は、凸状に湾曲していてもよい。この場合、第2積層体において段差面を被覆する部分の表面がより一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。
第1積層体の外端面は、凸状に湾曲していてもよい。この場合、第2積層体において段差面を被覆する部分の表面がより一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。
第2層は、第2積層体を構成する層のうち、中間層に接触している層であってもよい。第2層が中間層に接触している層である場合、第1層と第2層との間の距離が近くなるが、本発明のファブリペロー干渉フィルタによれば、そのような場合でも、電流のリークが生じるのを好適に抑制することができる。
本開示の一側面によれば、基板上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができるファブリペロー干渉フィルタを提供することができる。
ファブリペロー干渉フィルタの平面図である。 ファブリペロー干渉フィルタの底面図である。 図1のIII-III線に沿っての断面図である。 ファブリペロー干渉フィルタの一部を拡大して示す断面図である。 第1変形例のファブリペロー干渉フィルタの断面図である。 第2変形例のファブリペロー干渉フィルタの断面図である。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
[ファブリペロー干渉フィルタの構成]
図1〜図3に示されるように、ファブリペロー干渉フィルタ1は、基板11を備えている。基板11は、第1表面11aと、第1表面11aとは反対側の第2表面11bと、を有している。第1表面11a上には、反射防止層21、第1積層体22、中間層23及び第2積層体24が、この順序で積層されている。第1積層体22と第2積層体24との間には、枠状の中間層23によって空隙(換言すればエアギャップ)Sが画定されている。
第1表面11aに垂直な方向から見た場合(換言すれば平面視)における各部の形状及び位置関係は、次の通りである。基板11の外縁は、例えば1辺の長さが数百μm〜数十mm程度の矩形状である。基板11の外縁及び第2積層体24の外縁は、互いに一致している。反射防止層21の外縁及び第1積層体22の外縁は、互いに一致している。中間層23の外縁は、反射防止層21の外縁及び第1積層体22の外縁よりも外側(換言すれば、空隙Sの中心とは反対側)、且つ基板11の外縁及び第2積層体24の外縁よりも内側(換言すれば、空隙Sの中心側)に位置している。すなわち、基板11は、中間層23の外縁よりも外側に位置する外縁部11cを有している。外縁部11cは、例えば、枠状であり、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に中間層23を囲んでいる。空隙Sは、例えば円形状である。なお、反射防止層21の外縁が中間層23の外縁よりも外側に位置していてもよいし、反射防止層21の外縁と中間層23の外縁とが互いに一致していてもよい。反射防止層21と中間層23とは、互いに一体化されていてもよい。
ファブリペロー干渉フィルタ1は、その中央部に画定された光透過領域1aにおいて、所定の波長を有する光を透過させる。光透過領域1aは、例えば円柱状の領域である。基板11は、例えば、シリコン、石英又はガラス等からなる。基板11がシリコンからなる場合、反射防止層21及び中間層23は、例えば、酸化シリコンからなる。中間層23は、絶縁性を有する。中間層23の厚さは、例えば、数十nm〜数十μmである。
第1積層体22のうち光透過領域1aに対応する部分(例えば、平面視において空隙Sと重なる部分)は、第1ミラー部31として機能する。第1ミラー部31は、固定ミラーである。第1ミラー部31は、反射防止層21を介して第1表面11a上に配置されている。第1積層体22は、例えば、複数のポリシリコン層25と複数の窒化シリコン層26とが一層ずつ交互に積層されることにより構成されている。ファブリペロー干渉フィルタ1では、ポリシリコン層25a、窒化シリコン層26a、ポリシリコン層25b、窒化シリコン層26b及びポリシリコン層25cが、この順序で反射防止層21上に積層されている。第1ミラー部31を構成するポリシリコン層25及び窒化シリコン層26の各々の光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。なお、第1ミラー部31は、反射防止層21を介することなく第1表面11a上に直接に配置されてもよい。
第2積層体24のうち光透過領域1aに対応する部分(例えば、平面視において空隙Sと重なる部分)は、第2ミラー部32として機能する。第2ミラー部32は、可動ミラーである。第2ミラー部32は、第1ミラー部31に対して基板11とは反対側において空隙Sを介して第1ミラー部31と向かい合っている。第1ミラー部31と第2ミラー部32とが互いに向かい合う方向は、第1表面11aに垂直な方向に平行である。第2積層体24は、反射防止層21、第1積層体22及び中間層23を介して第1表面11a上に配置されている。第2積層体24は、例えば、複数のポリシリコン層27と複数の窒化シリコン層28とが一層ずつ交互に積層されることにより構成されている。ファブリペロー干渉フィルタ1では、ポリシリコン層27a、窒化シリコン層28a、ポリシリコン層27b、窒化シリコン層28b及びポリシリコン層27cが、この順序で中間層23上に積層されている。第2ミラー部32を構成するポリシリコン層27及び窒化シリコン層28の各々の光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。
なお、第1積層体22及び第2積層体24では、窒化シリコン層の代わりに酸化シリコン層が用いられてもよい。第1積層体22及び第2積層体24を構成する各層の材料としては、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウム、フッ化カルシウム、シリコン、ゲルマニウム、硫化亜鉛等が用いられてもよい。
第2積層体24において空隙Sに対応する部分(例えば、平面視において空隙Sと重なる部分)には、複数の貫通孔(図示省略)が形成されている。これらの貫通孔は、第2積層体24の中間層23とは反対側の表面24aから空隙Sに至っている。これらの貫通孔は、第2ミラー部32の機能に実質的に影響を与えない程度に形成されている。これらの貫通孔は、例えば、エッチングにより中間層23の一部を除去して空隙Sを形成するために用いられる。
図3に示されるように、第1ミラー部31には、駆動電極(第1電極)12及び補償電極(第3電極)13が設けられている。駆動電極12は、平面視において、例えば円環状を呈し、光透過領域1aを囲んでいる。駆動電極12は、例えば、第1積層体22を構成するポリシリコン層25c(第1層)に形成されている。ポリシリコン層25cは、第1積層体22を構成する層のうち、中間層23に接触している層であり、換言すれば、最も基板11から遠い側に位置する層である。駆動電極12は、例えば、不純物をドープしてポリシリコン層25cを低抵抗化することにより形成されている。
補償電極13は、平面視において、例えば円形状を呈し、光透過領域1aと重なっている。補償電極13の大きさは、光透過領域1aの全体を含む大きさであってもよいが、光透過領域1aの大きさと略同一であってもよい。補償電極13は、駆動電極12が形成されたポリシリコン層25cに形成されている。補償電極13は、例えば、不純物をドープしてポリシリコン層25cを低抵抗化することにより形成されている。
第2ミラー部32には、駆動電極(第2電極)14が設けられている。駆動電極14は、平面視において例えば円形状を呈し、空隙Sを介して駆動電極12及び補償電極13と向かい合っている。駆動電極14は、例えば、第2積層体24を構成するポリシリコン層27a(第2層)に形成されている。ポリシリコン層27aは、第2積層体24を構成する層のうち、中間層23に接触している層であり、換言すれば、最も基板11に近い側に位置する層である。駆動電極14は、例えば、不純物をドープしてポリシリコン層27aを低抵抗化することにより形成されている。
ファブリペロー干渉フィルタ1は、一対の端子15及び一対の端子16を更に備えている。端子15,16は、平面視において光透過領域1aよりも外側に設けられている。端子15,16は、例えば、アルミニウム又はその合金等の金属膜により形成されている。端子15同士は、光透過領域1aを挟んで向かい合っており、端子16同士は、光透過領域1aを挟んで向かい合っている。端子15同士が向かい合う方向は、端子16同士が向かい合う方向と直交している(図1参照)。
端子15は、第2積層体24の表面24aから第1積層体22に至る貫通孔H1内に配置されている。端子15は、配線部17を介して駆動電極12と電気的に接続されている。配線部17は、ポリシリコン層25cに形成されている。配線部17は、例えば、不純物をドープしてポリシリコン層25cを低抵抗化することにより形成されている。端子15は、基板11とは反対側に開口した開口15aを有している。中間層23は、貫通孔H1を画定する内側面23aを有している。開口15aの開口縁15bは、平面視において、全周にわたって(換言すれば、開口縁15b上のいずれの位置においても)、内側面23aよりも内側に位置している。
端子16は、第2積層体24の表面24aから中間層23の内部に至る貫通孔H2内に配置されている。端子16は、配線部18を介して補償電極13及び駆動電極14と電気的に接続されている。これにより、ファブリペロー干渉フィルタ1の駆動時に、補償電極13は駆動電極14と同電位となる。配線部18は、例えば、ポリシリコン層25b(第3層)に形成された配線部18aと、ポリシリコン層25cに形成された配線部18bと、ポリシリコン層27aに形成された配線部18cとを、有している。配線部18aは、補償電極13と電気的に接続されており、配線部18cは、駆動電極14と電気的に接続されている。配線部18bは、配線部18a,18cに接触しており、配線部18a〜18cは、互いに電気的に接続されている。配線部18a〜18cは、それぞれ、例えば、不純物をドープしてポリシリコン層25b,25c又は27aを低抵抗化することにより形成されている。端子16は、基板11とは反対側に開口した開口16aを有している。中間層23は、貫通孔H2を画定する内側面23bを有している。開口16aの開口縁16bは、平面視において、全周にわたって(換言すれば、開口縁16b上のいずれの位置においても)、内側面23bよりも内側に位置している。端子16の外縁16cは、平面視において、全周にわたって、内側面23bよりも外側に位置している。
第1積層体22には、トレンチT1及びトレンチT2が設けられている。トレンチT1は、ポリシリコン層25cに形成され、配線部18における端子16との接続部分を囲むように環状に延在している。トレンチT1は、駆動電極12と配線部18とを電気的に絶縁している。トレンチT2は、ポリシリコン層25cに形成され、駆動電極12と補償電極13との間の境界に沿って環状に延在している。トレンチT2は、駆動電極12と、駆動電極12の内側の領域(すなわち補償電極13)とを電気的に絶縁している。トレンチT1,T2により、駆動電極12と補償電極13とが電気的に絶縁されている。各トレンチT1,T2内の領域は、絶縁材料であってもよいし、空隙であってもよい。
第2積層体24には、トレンチT3が設けられている。トレンチT3は、第1部分T3aと、第2部分T3bと、を有している。第1部分T3aは、ポリシリコン層27b,27c及び窒化シリコン層28a,28bにわたって連続的に形成され、端子15を囲むように環状に延在している。第2部分T3bは、ポリシリコン層27aに形成され、端子15を囲むように環状に延在している。第2部分T3bは、第1部分T3aから離間している。第2部分T3bは、平面視において、全周にわたって、第1部分T3aよりも外側に位置している。トレンチT3は、端子15を駆動電極14から電気的に絶縁している。トレンチT3内の領域は、絶縁材料であってもよいし、空隙であってもよい。
基板11の第2表面11b上には、反射防止層41、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44が、この順序で積層されている。反射防止層41及び中間層43は、それぞれ、反射防止層21及び中間層23と同様の構成を有している。第3積層体42及び第4積層体44は、それぞれ、基板11を基準として第1積層体22及び第2積層体24と対称の積層構造を有している。反射防止層41、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、基板11の反りを抑制する機能を有している。
第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されている。すなわち、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44のうち外縁部11cの外縁に沿う部分は、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44のうち外縁に沿う部分を除く他の部分と比べて薄い。ファブリペロー干渉フィルタ1では、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、平面視において後述する薄化部62bと重なる部分において第3積層体42、中間層43及び第4積層体44の全部が除去されていることにより薄化されている。
第3積層体42、中間層43及び第4積層体44には、平面視において光透過領域1aと重なるように開口40aが設けられている。開口40aは、光透過領域1aの大きさと略同一の径を有している。開口40aは、光出射側に開口している。開口40aの底面は、反射防止層41に至っている。
第4積層体44の光出射側の表面には、遮光層45が形成されている。遮光層45は、例えばアルミニウム又はその合金等の金属膜からなる。遮光層45の表面及び開口40aの内面には、保護層46が形成されている。保護層46は、第3積層体42、中間層43、第4積層体44及び遮光層45の外縁を被覆すると共に、外縁部11c上の反射防止層41を被覆している。保護層46は、例えば酸化アルミニウムからなる。なお、保護層46の厚さを1nm〜100nm(好ましくは30nm程度)にすることで、保護層46による光学的な影響を無視することができる。
以上のように構成されたファブリペロー干渉フィルタ1では、端子15,16を介して駆動電極12,14間に電圧が印加されると、当該電圧に応じた静電気力が駆動電極12,14間に発生する。当該静電気力によって、第2ミラー部32が、基板11に固定された第1ミラー部31側に引き付けられ、第1ミラー部31と第2ミラー部32との間の距離が調整される。このように、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1ミラー部31と第2ミラー部32との間の距離が可変とされている。
ファブリペロー干渉フィルタ1を透過する光の波長は、光透過領域1aにおける第1ミラー部31と第2ミラー部32との間の距離に依存する。したがって、駆動電極12,14間に印加する電圧を調整することで、透過する光の波長を適宜選択することができる。ここで、補償電極13は、駆動電極14と同電位である。したがって、補償電極13は、光透過領域1aにおいて第1ミラー部31及び第2ミラー部32を平坦に保つように機能する。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ1に印加する電圧を変化させながら(すなわち、第1ミラー部31と第2ミラー部32との間の距離を変化させながら)、ファブリペロー干渉フィルタ1の光透過領域1aを透過した光を光検出器によって検出することで、分光スペクトルを得ることができる。
[各部の詳細な構成]
図4は、ファブリペロー干渉フィルタ1の一部を拡大して示す断面図である。図3では各部の形状が模式的に示されているが、実際には、各部は図4に示されるような形状を有している。図4に示されるように、第1積層体22の外端面22aは、凸状に湾曲した湾曲面となっている。外端面22aは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近づくほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、第1表面11aに対して傾斜して延在している。なお、外端面22aは、必ずしも滑らかな湾曲面でなくてもよく、ポリシリコン層25a,25b,25c及び窒化シリコン層26a,26bの外縁により構成された細かな段差を有していてもよい。この場合でも、外端面22aは、全体として凸状に湾曲した形状に形成され得る。
中間層23は、画定部51と、被覆部52と、延在部53と、を有している。画定部51、被覆部52及び延在部53は、互いに連続するように、一体的に形成されている。画定部51は、第1積層体22と第2積層体24との間において空隙Sを画定している。画定部51は、平面視において第1積層体22及び第2積層体24と重なっている。
被覆部52は、平面視において画定部51を囲んでいる。被覆部52は、例えば、平面視において矩形枠状を呈している。被覆部52は、反射防止層21の外端面21a及び第1積層体22の外端面22aを被覆しており、第1表面11aに至っている。すなわち、被覆部52は、第1積層体22を構成する全ての層の外縁、すなわちポリシリコン層25a,25b,25c及び窒化シリコン層26a,26bの外縁を被覆している。
延在部53は、平面視において被覆部52を囲んでいる。延在部53は、例えば、平面視において矩形枠状を呈している。延在部53は、第1表面11aに平行な方向に沿って被覆部52から外側(換言すれば、空隙Sの中心とは反対側)に延在している。画定部51と延在部53との間には、被覆部52によって段差面54が形成されている。段差面54は、画定部51の基板11とは反対側の表面51aと、延在部53の基板11とは反対側の表面53aとに接続されている。表面51a,53aは、例えば、互いに平行であり、第1表面11aに平行な方向に沿って延在している。表面51aから第1表面11aまでの距離は、表面53aから第1表面11aまでの距離よりも長い。
段差面54は、第1積層体22の外端面22aに沿った形状を有しており、凸状に湾曲した湾曲面となっている。段差面54は、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近づくほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、第1表面11aに対して傾斜して延在している。延在部53の外端面53bは、凹状に湾曲した湾曲面となっている。外端面53bは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近づくほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、第1表面11aに対して傾斜して延在している。
延在部53の幅L1は、画定部51の厚さL2よりも大きい。延在部53の幅L1は、段差面54の幅L3よりも大きい。延在部53の幅L1とは、延在部53の延在方向(この例では、基板11の中心から外縁に向かう方向)に沿っての延在部53の長さである。画定部51の厚さL2とは、第1表面11aに垂直な方向に沿っての画定部51の長さである。段差面54の幅L3とは、延在部53の延在方向に沿っての段差面54の長さである。
第2積層体24は、第2ミラー部32に加えて、被覆部61と、周縁部62と、を有している。第2ミラー部32、被覆部61及び周縁部62は、互いに同じ積層構造の一部を有し且つ互いに連続するように、一体的に形成されている。第2積層体24は、被覆部52により画定部51と延在部53との間に形成された段差面54、及び延在部53の外端面53bを被覆するように、基板11の外縁まで延在している。
被覆部61は、平面視において第2ミラー部32を囲んでいる。被覆部61は、例えば、平面視において矩形枠状を呈している。被覆部61は、段差面54を被覆する第1部分63と、延在部53の表面53aを被覆する第2部分64と、延在部53の外端面53bを被覆する第3部分65と、を有している。第1部分63、第2部分64及び第3部分65は、互いに連続するように、一体的に形成されている。
第1部分63の基板11とは反対側の表面63aは、段差面54に沿った形状を有しており、凸状に湾曲した湾曲面となっている。第2部分64の基板11とは反対側の表面64aは、表面53aに沿った形状を有しており、第1表面11aに平行な平坦面となっている。第3部分65の基板11とは反対側の表面65aは、外端面53bに沿って形状を有しており、凹状に湾曲した湾曲面となっている。
周縁部62は、平面視において被覆部61を囲んでいる。周縁部62は、例えば、平面視において矩形枠状を呈している。周縁部62は、外縁部11cにおける第1表面11a上に位置している。周縁部62の外縁は、平面視において基板11の外縁と一致している。周縁部62は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されている。すなわち、周縁部62のうち外縁部11cの外縁に沿う部分は、周縁部62のうち外縁に沿う部分を除く他の部分と比べて薄くなっている。この例では、周縁部62は、第2積層体24を構成するポリシリコン層27及び窒化シリコン層28の一部が除去されていることにより薄化されている。周縁部62は、被覆部61に連続する非薄化部62aと、非薄化部62aを囲む薄化部62b(図1参照)と、を有している。薄化部62bにおいては、第1表面11a上に直接に設けられたポリシリコン層27a以外のポリシリコン層27及び窒化シリコン層28が除去されている。
[作用及び効果]
以上説明したように、ファブリペロー干渉フィルタ1では、中間層23の外端面(より具体的には延在部53の外端面53b)が、第2積層体24によって被覆されている。これにより、中間層23の剥がれを抑制することができる。更に、第1積層体22を構成する層のうち、駆動電極12が形成されたポリシリコン層25cを含む複数層の外縁が、中間層23の被覆部52によって被覆されている。これにより、第1積層体22におけるポリシリコン層25cと、第2積層体24における駆動電極14が形成されたポリシリコン層27aとの間の電気的な絶縁性を高めることができ、ポリシリコン層25c及びポリシリコン層27aを介して駆動電極12と駆動電極14との間に電流のリークが生じるのを抑制することができる。特に、ポリシリコン層25cだけでなく、ポリシリコン層25cを含む複数層の外縁が被覆部52によって被覆されているため、電流のリークを一層確実に抑制することができる。すなわち、ポリシリコン層25cの外縁のみを被覆しようとする場合と比べて、ポリシリコン層25cの外縁を確実に被覆することができる。電流のリークを抑制することで、ファブリペロー干渉フィルタ1の駆動に高い電圧が必要となり使用が困難となる事態、又は所定の電圧を印加しても第1ミラー部31と第2ミラー部32との間の距離が目標値まで広がらず目標波長の光を透過させることができない事態等を回避することができる。更に、中間層23が、基板11の第1表面11aに平行な方向に沿って被覆部52から外側に延在する延在部53を有しており、第2積層体24が、被覆部52により画定部51と延在部53との間に形成された段差面54、及び延在部53の外端面53bを被覆するように延在している。これにより、中間層23が延在部53を有しない場合と比べて、第2積層体24に形成される段差を緩やかにすることができる。すなわち、中間層23が延在部53を有さない場合、第2積層体24には第2ミラー部32と周縁部62との間に比較的大きな1つの段差が形成される。これに対し、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24に形成される段差が、第1部分63により第2ミラー部32と第2部分64との間に形成される段差と、第3部分65により第2部分64と周縁部62との間に形成される段差とに分けられている。このように段階的に段差を形成することにより、第2積層体24に形成される段差を緩やかにすることができる。第2積層体24に形成される段差を緩やかにすることにより、例えば、エッチングのためのレジストを塗布する際に塗布むらが生じるのを抑制することができ、製造安定性を向上することができる。より詳細には、例えば、塗布むらに起因してレジストが薄くなるのを抑制することで、ドライエッチングを用いる場合でも、エッジ部分におけるエッチング時間のマージンを大きく確保することができる。すなわち、レジストが薄くなることで本来レジストによりエッチングを防止したい箇所がエッチングされてしまう事態を防止することができる。その結果、製造安定性を向上することができる。よって、ファブリペロー干渉フィルタ1によれば、基板11上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1は、ポリシリコン層25cに形成された補償電極13を備えている。これにより、補償電極13が駆動電極14と同電位となるため、駆動時に第1ミラー部及び第2ミラー部を平坦に保つことができる。更に、駆動電極14及び補償電極13と電気的に接続された配線部18がポリシリコン層25cに形成されており、当該ポリシリコン層25cの外縁が、被覆部52によって被覆されている。これにより、電流のリークをより一層確実に抑制することができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、被覆部52が、第1積層体22を構成する全ての層の外縁を被覆している。これにより、電流のリークをより一層確実に抑制することができる。更に、第1積層体22を構成する全ての層の外縁が中間層23によって被覆され、当該中間層23の外縁(外端面53b)が第2積層体24によって被覆されているため、第1積層体22の剥がれを好適に抑制することができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、延在部53の幅L1が、画定部51の厚さL2よりも大きい。これにより、延在部53の幅L1を大きく確保することができ、その結果、基板11上の各層の剥がれを好適に抑制することができると共に、第2積層体24に形成される段差を好適に緩やかにすることができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、延在部53の幅L1が、段差面54の幅L3よりも広い。これにより、第2積層体24の第1部分63(すなわち、段差面54を被覆する部分)と第3部分65(すなわち、延在部53の外端面53bを被覆する部分)との間の距離を大きくすることができる。その結果、第2積層体に形成される段差を緩やかにすることができ、製造安定性を一層向上することができる。更に、延在部53の幅L1を一層大きく確保することができ、その結果、基板11上の各層の剥がれを一層好適に抑制することができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、段差面54が湾曲面である。これにより、第2積層体24の第1部分63の表面63aが一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、段差面54が凸状に湾曲している。これにより、第2積層体24の第1部分63の表面63aがより一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。更に、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1積層体22の外端面22aが凸状に湾曲している。これにより、第2積層体24の第1部分63の表面63aがより一層滑らかになるため、製造安定性をより一層向上することができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、駆動電極14が、第2積層体24を構成する層のうち、中間層23に接触しているポリシリコン層27aに形成されている。駆動電極14がポリシリコン層27aに形成されている場合、駆動電極12が形成された層(ポリシリコン層25c)と駆動電極14が形成された層(ポリシリコン層27a)との間の距離が近くなるが、ファブリペロー干渉フィルタ1によれば、そのような場合でも、電流のリークが生じるのを好適に抑制することができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、端子16が、第2積層体24の表面24aから中間層23に至る貫通孔H2内に配置されており、中間層23が、貫通孔H2を画定する内側面23bを有している。そして、端子16に形成された開口16aの開口縁16bが、平面視において内側面23bよりも内側(換言すれば、空隙Sの中心側)に位置している。第2積層体24には、ポリシリコン層27b,27c及び窒化シリコン層28a,28bを貫通するコンタクトホール19が形成されている。端子16は、コンタクトホール19を介して、ポリシリコン層27aに形成された配線部18cに電気的に接続されている。コンタクトホール19の縁19aは、平面視において、全周にわたって、中間層23の内側面23bよりも内側に位置している。これにより、製造安定性をより一層向上することができる。以下では、この理由について図5を参照しつつ説明する。
図5に示される第1変形例のファブリペロー干渉フィルタ1Aでは、開口16aの開口縁16bは、平面視において、全周にわたって、内側面23bよりも外側に位置している。コンタクトホール19の縁19aは、平面視において、全周にわたって、中間層23の内側面23bよりも外側に位置している。このようなファブリペロー干渉フィルタ1Aの製造工程においては、ドライエッチングにより開口16a及びコンタクトホール19を形成する場合に、エッチング残渣が発生することがある。これに対し、上記実施形態のファブリペロー干渉フィルタ1では、ドライエッチングにより開口16a及びコンタクトホール19を形成する場合でも、エッチング残渣の発生を抑制することができ、製造安定性をより一層向上することができる。なお、第1変形例のファブリペロー干渉フィルタ1Aによっても、上記実施形態のファブリペロー干渉フィルタ1と同様に、基板11上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができる。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24に形成され、端子15を囲むように延在するトレンチT3が、ポリシリコン層27b,27c及び窒化シリコン層28a,28bにわたって連続的に形成された第1部分T3aと、ポリシリコン層27aに形成され、第1部分T3aから離間した第2部分T3bと、を有している。これにより、中間層23の安定性を高めることができる。以下では、この理由について図6を参照しつつ説明する。
図6に示される第2変形例のファブリペロー干渉フィルタ1Cでは、トレンチT3が、ポリシリコン層27a,27b,27c及び窒化シリコン層28a,28bにわたって連続的に形成された1つの部分により構成されている。中間層23には、トレンチT3に連続する孔23cが形成されている。孔23cは中間層23を貫通している。孔23cは、第2積層体24に形成された貫通孔を介したエッチングにより中間層23の一部を除去して空隙Sを形成する際に形成される。このような孔23cが形成されていると、中間層23の安定性が低下し、破損が生じ易くなる。例えば、破損が生じて破片等が飛散した場合、光学特性の低下、又は歩留まりの低下を招くおそれがある。これに対し、上述したファブリペロー干渉フィルタ1では、トレンチT3が、ポリシリコン層27b,27c及び窒化シリコン層28a,28bにわたって連続的に形成された第1部分T3aと、ポリシリコン層27aに形成され、第1部分T3aから離間した第2部分T3bと、に分けられている。これにより、空隙Sの形成時に中間層23に孔23cが形成されるのを回避することができ、中間層23の安定性を向上することができる。その結果、破片による光学特性の低下、又は歩留まりの低下を抑制することができる。なお、第2変形例のファブリペロー干渉フィルタ1Bによっても、上記実施形態のファブリペロー干渉フィルタ1と同様に、基板11上の各層の剥がれを抑制しつつ、電流のリークの抑制、及び製造安定性の向上を図ることができる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限られない。上記実施形態、第1変形例及び第2変形例では、被覆部52が、第1積層体22を構成する全ての層の外縁を被覆していたが、被覆部52は、第1積層体22を構成する層のうち、駆動電極12が形成されたポリシリコン層25cを含む複数層の外縁を被覆していればよい。例えば、被覆部52は、ポリシリコン層25c及び窒化シリコン層26bの外縁のみを被覆し、ポリシリコン層25a,25b及び窒化シリコン層26aの外縁を被覆していなくてもよい。この場合、ポリシリコン層25a,25b及び窒化シリコン層26aは、第1表面11aと延在部53との間に延在していてもよい。被覆部52は、ポリシリコン層25c,25b及び窒化シリコン層26bの外縁のみを被覆していてもよい。
上記実施形態、第1変形例又は第2変形例において、段差面54は、凹状に湾曲していてもよい。段差面54は、湾曲していなくてもよく、平坦面であってもよい。段差面54は、第1表面11aに対して傾斜して延在していなくてもよく、第1表面11aに垂直な平坦面であってもよい。第1積層体22の外端面22aは、凹状に湾曲していてもよい。外端面22aは、湾曲していなくてもよく、平坦面であってもよい。外端面22aは、第1表面11aに対して傾斜して延在していなくてもよく、第1表面11aに垂直な平坦面であってもよい。延在部53の外端面53bは、凸状に湾曲していてもよい。外端面53bは、湾曲していなくてもよく、平坦面であってもよい。外端面53bは、第1表面11aに対して傾斜して延在していなくてもよく、第1表面11aに垂直な平坦面であってもよい。
上記実施形態、第1変形例又は第2変形例において、駆動電極12は、第1積層体22を構成する層のうち、ポリシリコン層25c以外の層に形成されていてもよい。すなわち、駆動電極12は、中間層23に接触している層(空隙Sに臨む層)以外の層に形成されていてもよい。この場合、駆動電極12は、第1積層体22を構成する他の層を介して、駆動電極14と向かい合う。駆動電極14は、第2積層体24を構成する層のうち、ポリシリコン層27a以外の層に形成されていてもよい。すなわち、駆動電極14は、中間層23に接触している層(空隙Sに臨む層)以外の層に形成されていてもよい。この場合、駆動電極14は、第2積層体24を構成する他の層を介して、駆動電極12と向かい合う。補償電極13は、第1積層体22を構成する層のうち、ポリシリコン層25c以外の層に形成されていてもよい。第3電極は、補償電極としてではなく、ファブリペロー干渉フィルタ1の状態をモニタするためのモニタ用電極として用いられてもよい。この場合、第3電極は、駆動電極14と電気的に接続されなくてもよい。
上記実施形態、第1変形例又は第2変形例において、周縁部62は、薄化部62bにおいてポリシリコン層27及び窒化シリコン層28の全部が除去されていることによって薄化されていてもよい。周縁部62は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されていなくてもよい。第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に薄化部62bと重なる領域において各層の一部が除去されていることによって薄化されていてもよい。第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されていなくてもよい。ファブリペロー干渉フィルタ1は、補償電極13を備えていなくてもよい。ファブリペロー干渉フィルタ1は、基板11の第2表面11bに設けられた積層構造(反射防止層41、第3積層体42、中間層43、第4積層体44、遮光層45及び保護層46)を備えていなくてもよい。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
1…ファブリペロー干渉フィルタ、11…基板、11a…第1表面、12…駆動電極(第1電極)、13…補償電極(第3電極)、14…駆動電極(第2電極)、18…配線部、22…第1積層体、22a…外端面、23…中間層、24…第2積層体、25b…ポリシリコン層(第3層)、25c…ポリシリコン層(第1層)、27a…ポリシリコン層(第2層)、31…第1ミラー部、32…第2ミラー部、51…画定部、52…被覆部、53…延在部、53b…外端面、54…段差面、S…空隙。

Claims (9)

  1. 第1表面を有する基板と、
    前記第1表面に配置された第1ミラー部を有する第1積層体と、
    前記第1ミラー部に対して前記基板とは反対側において空隙を介して前記第1ミラー部と向かい合う第2ミラー部を有する第2積層体と、
    前記第1積層体と前記第2積層体との間において前記空隙を画定する画定部を有する中間層と、
    前記第1積層体を構成する第1層に形成された第1電極と、
    前記第2積層体を構成する第2層に形成され、前記第1電極と向かい合う第2電極と、を備え、
    前記中間層は、
    前記第1積層体を構成する層のうち、前記第1層を含む複数層の外縁を被覆する被覆部と、
    前記第1表面に平行な方向に沿って前記被覆部から外側に延在する延在部と、を更に有し、
    前記第2積層体は、前記被覆部により前記画定部と前記延在部との間に形成された段差面、及び前記延在部の外端面を被覆するように延在している、ファブリペロー干渉フィルタ。
  2. 前記第1積層体に形成され、前記第2電極と向かい合う第3電極と、
    前記第1積層体を構成する第3層に少なくとも形成され、前記第2電極及び前記第3電極と電気的に接続された配線部と、を更に備え、
    前記被覆部は、前記第3層の外縁を更に被覆している、請求項1に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  3. 前記被覆部は、前記第1積層体を構成する全ての層の外縁を被覆している、請求項1又は2に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  4. 前記延在部の幅は、前記画定部の厚さよりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  5. 前記段差面は、前記第1表面に対して傾斜して延在しており、
    前記延在部の幅は、前記段差面の幅よりも広い、請求項1〜4のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  6. 前記段差面は、湾曲面である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  7. 前記段差面は、凸状に湾曲している、請求項6に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  8. 前記第1積層体の外端面は、凸状に湾曲している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  9. 前記第2層は、前記第2積層体を構成する層のうち、前記中間層に接触している層である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
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WO2017203949A1 (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 浜松ホトニクス株式会社 ファブリペロー干渉フィルタ、及びファブリペロー干渉フィルタの製造方法
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