JPWO2020067321A1 - フィルムロール - Google Patents

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Abstract

異物の発生と角巻き故障とが抑えられるフィルムロールを提供する。
フィルムロール(10)は、巻き芯(11)とフィルム(12)とを備える。フィルム(12)は、長尺に形成され、長手方向における一端(12A)側から巻き芯(11)に巻かれている。フィルム(12)は、樹脂で形成されるフィルム本体(15)と、フィルム本体(15)から突出した複数の凸部とを有する。凸部は、フィルム本体(15)の各側部に形成される。巻き芯(11)の半径をrとするときに、複数の凸部は、フィルム(12)のうち上記一端(12A)側の2%の区間において、フィルム(12)の長手方向での少なくとも2πrの領域に設けられている。

Description

本発明は、フィルムロールに関する。
例えばディスプレイ(表示装置)に用いられる光学用途のフィルムは、長尺に製造され、巻き芯に巻いたフィルムロールとして流通される。フィルムは、幅がより大きく製造されるようになってきている。幅が大きくなるほど、フィルムロールには、フィルムの重量に対する耐荷重性が求められる。耐荷重性を高めるためには、より大きな径の巻き芯に巻くことが有効である。
巻き芯にフィルムを巻き取る場合に、巻き取りによって重なり合うフィルム間の滑り(スリップ)を抑え、かつ、フィルム間に巻き込まれたエアをフィルムの幅方向における側端から逃がすために、フィルムの端部には複数の凹凸からなるナーリングが設けられる。例えば特許文献1には、ドーム状の複数の凸部が、長手方向に並んだ状態で形成されたナーリングが提案されている。
巻き芯に巻かれたフィルムには、巻き芯の表面とフィルムの巻き芯側の一端との段差によって生じる跡、及び/または、巻き芯とフィルムの上記一端とを固定する粘着テープの跡(以下、これらをまとめて端縁跡と称する)がついてしまう場合がある。この端縁跡がついてしまうフィルムの長さ範囲は、上記一端から数100mにもわたり、巻き芯の径が大きくなるほど、及び、フィルムの厚みが小さいほど、長くなる。
この点、端縁跡を抑制するために、特許文献2は、フィルムの上記一端側の巻き芯一周分の長さに、ナーリングを形成したフィルムロールを提案している。ナーリングは、ナーリングを形成する対象物であるフィルム材を、加熱溶融させ、延ばすことにより形成しており、一方のフィルム面における凸部の裏側(他方のフィルム面側)は凹部となっている。また、端縁跡がついてしまう範囲をより短く抑える手法として、ナーリングの凹凸高さをより大きくする手法がある。
国際公開第2010/143524号 特開2005−298196号公報
しかしながら、ナーリングの凹凸高さをより大きくした場合には、巻き取るフィルムの長さを長くするほど、フィルムロールの外周形状が円形を保ちにくくなり、その結果、角ばった形状のフィルムロールになってしまう(角巻き故障)。
また、特許文献1のフィルムロールは、より強い圧力がかかる巻き芯側で、凸部がとれやすい。そのため、とれてしまった凸部がフィルムロール中で異物(ごみ)となったり、フィルムロールに上記の角巻き故障が発生することがある。
また、特許文献2のナーリングは、加熱と両フィルム面側からの押圧とにより形成するため、ナーリングの付与工程で巻き芯側である上記一端側に異物が発生し、フィルムロールにその異物が巻き込まれてしまう。また、巻き芯側により強い圧力がかかる巻き芯側では、ナーリングの凹凸がつぶれやすく、そのため、フィルムロールに角巻き故障が発生することがある。したがって、巻くことができるフィルムの長さには限界がある。
そこで本発明は、異物の発生と角巻き故障とが抑えられるフィルムロールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のフィルムロールは、巻き芯と、フィルムとを備える。フィルムは、長尺に形成され、長手方向における一端側から巻き芯に巻かれている。フィルムは、長尺のフィルム本体と、フィルム本体から突出した複数の凸部とを有する。フィルム本体は、樹脂で形成されている。複数の凸部は、フィルム本体の樹脂と異なる硬化樹脂で、フィルム本体の各側部に形成されている。巻き芯の半径をrとするときに、複数の凸部は、フィルムのうち上記一端側の2%の区間において、フィルムの長手方向での少なくとも2πrの領域に設けられている。
硬化樹脂は、エチレン性不飽和基が付加結合した構造部分を有することが好ましく、アクリルアミド化合物が付加結合した構造部分を有することがさらに好ましい。
フィルム本体はセルロースアシレートで形成されていることが好ましい。
凸部は球冠状であることが好ましい。
凸部の高さをHPとし、凸部の径をRPとするときに、比HP/RPは、0.01以上0.50以下の範囲内であることが好ましい。
凸部の高さは10μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましい。
フィルム本体は、各側部にナーリングが形成されているナーリング部を有し、凸部はナーリング部に形成されていることが好ましい。
凸部の高さは、ナーリング部の凹凸厚みの2.0倍以上50.0倍以下の範囲内であることが好ましい。
フィルムの長さが少なくとも2000mである場合に、上記の本発明の効果は特に顕著である。
本発明によると、異物の発生と角巻き故障とが抑えられる。
本発明の実施形態であるフィルムロールの説明図である。 フィルムの凸部形成部の説明図である。 フィルムの説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の(IIIb)−(IIIb)線に沿った断面図である。 フィルム製造設備の概略図である。 ナーリング部の形成方法の説明図である。 吐出装置と光源との説明図である。 吐出装置の概略断面図である。 別の突起の概略断面図である。 別の突起の概略断面図である。
図1において、フィルムロール10は、巻き芯11と、長尺のフィルム12とを備える。巻き芯11は、この例では円筒状に形成されているが、円柱状であっても構わない。
図1において二点破線は巻き芯11に巻かれた状態のフィルム12を示し、実線は巻き芯11に巻かれる前、及び、巻き芯11から巻き出した状態のフィルム12を示している。フィルム12は、巻き芯11が後述のように図1の矢線Aで示す方向に回転することにより、長手方向における一端12A側から巻き芯11に巻かれたロール形態にされる。なお、図1においては、フィルム12の厚みを大きく誇張して描いてある。
フィルム12は、長尺のフィルム本体15とフィルム本体15の一方の表面(以下、第1本体面と称する)S1から突出した複数の凸部16(図2,図3参照)とを備える。なお、凸部16は、第1本体面S1に加えて、あるいは、第1本体面S1の代わりに、他方の表面(以下、第2本体面と称する)S2から突出した状態に形成されていてもよい。複数の凸部16は、フィルム12の長手方向(フィルム本体15の長手方向でもあり、以下、単に「長手方向」と称する)における一部の区間に形成されている。すなわち、フィルム12は、複数の凸部16が形成されている凸部形成部17と、凸部16が形成されていない(非形成である)凸部非形成部18とで構成されている。複数の凸部16は、凸部形成部17において、フィルム12の幅方向(フィルム本体15の幅方向でもあり、以下、単に「幅方向」と称する)での側部15s(図2参照)に形成されている。
巻き芯11の半径(巻き芯11の断面円形の中心から外周までの長さ)をr(単位はmm)とするときに、凸部16は、長手方向での少なくとも2πr(巻き芯11の外周1周分)の領域、すなわち2πr以上の領域に形成されている。この例では、凸部形成部17は、フィルム12中の1か所(1区間)としてあるが、複数の箇所(複数の区間)としてもよい。凸部形成部17を複数の箇所に配する場合には、それらすべての凸部形成部17の長さ(長手方向における長さ)の和が、少なくとも2πrになっていればよい。凸部16が形成されている領域の長手方向における長さは、2πr以上50m以下の範囲内であることが好ましく、4πr以上40m以下の範囲内であることがより好ましく、6πr以上30以下の範囲内であることがさらに好ましい。
凸部形成部17は、フィルムロール10における巻き芯11側の一端12Aから、全長の2%の区間に設けられている。つまり、凸部16(図2,図3参照)は、一端12Aから、フィルム12の長さ(以下、全長と称する)の2%の区間に形成されている。本例では、複数の凸部16は、一端12Aから離れた位置に形成されているが、一端12Aに寄せた位置、すなわち一端12Aを含む位置に形成してもよい。凸部形成部17を複数の箇所とする場合には、それら複数の凸部形成部17のうち、一端12Aから最も離れた(他端12Bに最も近い)凸部形成部17が、一端12A側から全長の2%の区間内に位置していればよい。
全長をL(単位はm)とするときに、以上のように、複数の凸部16は、一端12Aから0%以上2%以内の区間内に形成されている。複数の凸部16が、この区間において、長手方向での少なくとも2πrの領域に形成されていることにより、フィルムロール10は、一端12Aの上に巻かれたフィルム12の複数の凸部16がフィルム12にかかる圧力を保持し、両端部15s(図2参照)の間の幅方向中央部(製品となるフィルム部分)の圧力は低い状態に維持される。そのため、長期間保管しても、端縁跡が抑制される。また、複数の凸部16が協働することにより複数の凸部16の個々がフィルム本体15から脱離せず、結果としてフィルムロール10に異物が生じない。さらにまた、フィルムロール10は、幾重にも重なったフィルム12は複数の凸部16によって強度が保持されるから、角巻き故障も抑制される。複数の凸部16が一端12Aから長手方向の少なくとも2πrの領域に形成されているから、凸部形成部17における両端部15sとその間の幅方向中央部との段差が小さく抑えられており、端部15s及びその近傍での皺(しわ)が抑制される。以上の効果は、フィルム12の全長Lが少なくとも2000mである、すなわち2000m以上である場合、及び、フィルム本体の厚みT15(図3参照)が10μm以上60μmの範囲内という極めて薄い場合に、特に顕著である。また、巻き芯11の半径r及びフィルム12の幅は特に限定されないが、上記の効果は巻き芯11の半径rが75mm以上250mm以下の範囲内である場合と、フィルム12の幅が1000mm以上4000mm以下の範囲内である場合とにおいて、特に顕著である。
複数の凸部16は、フィルム本体15の巻き芯11側に向く第1本体面S1に形成されている方が、フィルムロール10の外周側に向く第2本体面S2に形成されているよりも、端縁跡の抑制の観点では好ましい。
本例のフィルム本体15には、各側部15s(図2参照)にナーリング部20(図2参照)が形成されていることが好ましく、本例でも形成している。ナーリング部20は、フィルム本体15の全長にわたって形成してある。このように、一端12Aから他端12Bまでの全域にナーリング部20が形成されているから、巻き取りによって重なり合うフィルム12同士の滑りが抑えられ、かつ、フィルム12間に巻き込まれたエアが幅方向における側縁15e(図2参照)から逃げるから、フィルムロール10はより良好な外観になり、フィルムロール10として長期保管してもその外観が崩れにくい。
ナーリング部20(図2参照)は、凹凸の突起21が、巻き芯11に向く第1本体面S1から突出した状態に形成していてもよいし、フィルムロール10の外周側に向く第2本体面S2に形成されていてもよい。ただし、突起21は凸部16と同じ本体面に形成していることが、凸部16の上記効果をより向上させるから、この例では第1本体面S1側に突起21を形成してある。
図2に示すように、フィルム本体15は側部15sに前述のナーリング部20を有しており、ナーリング部20には凹凸であるいわゆるナーリングが形成されている。この例のナーリング部20は、幅方向において、側縁15eから2mm内側の位置に形成されている。したがって、側縁15eから2mm内側までの領域は、ナーリング部20が形成されておらず、一対の側部15sの一方と他方との間の使用対象部と同様に構成されている。ただし、幅方向におけるナーリング部20の位置はこの例に限られず、例えば側縁15eに寄せた状態、あるいは本例よりも内側であってもよい。
本例では、フィルム12の幅は1.5m、ナーリング部20の幅W20は15mmとしているが、フィルム12の幅及びナーリング部20の幅W20は本例に限られない。また、図2においては、突起21を幅W20に対して大きく誇張して描いている。そのため、幅方向における突起21の数は3個または4個という少ない個数に描いている。しかし、幅方向における突起21の数は、特に限定されない。
複数の凸部16は、ナーリング部20に形成している。複数の凸部16は、長手方向に並んだ列が、幅方向に2列並んだ状態に形成されている。ただし、複数の凸部16の幅方向における列数は、2列に限定されず、1列でもよいし、3列以上であっても構わない。複数の凸部16の列数は、2列以上10列以下の範囲内であることが、端縁跡及び角巻き故障をより抑制する観点と、個々の凸部16がフィルム本体15から脱離しない観点と、凸部16が形成されている両端部の間を製品部としてより広い幅に確保できる観点等から、好ましい。複数の凸部16の位置はこの例に限られず、幅方向において、ナーリング部20よりも外側あるいは内側であってもよい。また、凸部16を複数の列数で形成した場合には、そのうちの一部の列を、ナーリング部20よりも外側または内側に形成してもよい。
図3に示すように、凸部形成部17は、突起21が形成されているフィルム本体15の第1本体面S1上に、凸部16が形成されている。フィルム本体15のうち、ナーリング部20が形成されていない(非形成である)領域は、両面が平坦ないわゆる平膜状に形成されている。この平膜状に形成されている部分の厚みを、フィルム本体15の厚みT15(単位はμm)とする。フィルム本体15の厚みT15(単位はμm)は、特に限定されないが、取り扱い性(ハンドリング性)とフィルムロール10の径の大きさと耐荷重性等の観点から、10μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。また、端縁跡と、異物と、端部15s及びその近傍での皺(しわ)との各抑制の効果は厚みT15が10μm以上60μmの範囲内である場合に、特に顕著である。
フィルム本体15は、巻き芯11に巻き取れる程度の可撓性を有する(フレキシブルな)樹脂(ポリマー)で形成されており、例えばディスプレイ(表示装置)に用いる光学フィルムに用いる場合には、透明なポリマーで形成されていることが好ましい。フィルム本体15は、ポリマー以外に、可塑剤、紫外線吸収剤、微粒子等の各種添加剤を含んでいてもよい。
フィルム本体15を形成しているポリマーとしては、熱可塑性樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂としては、セルロースアシレート、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、又は環状ポリオレフィン樹脂(例えばJSR(株)製のアートン(登録商標))などがより好ましい。これらの中でもセルロースアシレートで形成されていることがさらに好ましく、セルロースアシレートとしては、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースジアセテート(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート、又はセルロースアセテートブチレートなどが挙げられる。セルロースアシレートの中でも、TACが特に好ましい。TACは、セルロースアシレートの中でも、透明性、凸部12を目的とする形状に形成し(凸部形成性)、後述のように光硬化性樹脂で形成された凸部12との密着(接着)力が特に優れており、異物が生じにくいからである。
複数の突起21は、この例では規則的に形成されており、マトリックス状に位置している。ただし、複数の突起21の配置は、マトリックス状に限定されず、正方配列などでもよいし、あるいは規則性の無いいわゆる不規則(ランダム)配列であってもよい。
突起21は、角錘台状であり、本例では正方形の角錐台状であるが、突起21の形状はこれに限られず、例えば他の多角形の錘台状、または円錐台状などでもよい。また、本例では第1本体面S1の垂直方向からフィルム12を見た場合の突起21は、正方形の辺が長手方向と幅方向とに平行しているが、長手方向及び幅方向と交差していてもよく、例えば45度に交差していてもよい。突起21は、後述のように、第1本体面S1と第2本体面S2との両方からの押圧によって形成しており、そのため、第1本体面S1における突起21の第2本体面S2側には凹み22が形成されている。
複数の凸部16は、規則的に配列しており、この例では、図3に示すように正方配列とされている。ただし、複数の凸部16の配列態様は、特に限定されず、例えばマトリックス状などであってもよいし、規則性の無いいわゆる不規則(ランダム)配列であっても構わない。
凸部16同士は互いに離れた状態に並んでいるが、互いに接していてもよい。また、第1本体面S1を垂直な方向から見たときに凸部16の中心が互いに離れていれば、凸部16同士は重なっていてもよい。この例では、幅方向における凸部16同士のピッチPW16(単位はmm)は一定とされており、長手方向における凸部16同士のピッチPL16(単位はmm)も一定とされている。ピッチPW16は、第1本体面S1を垂直な方向から見たときにおける幅方向での凸部16の中心間距離であり、ピッチPL16は長手方向での凸部16の中心間距離である。なお、以下の説明において、ピッチPW16とピッチPL16とを区別しない場合には、ピッチP12(単位はmm)と記載する。
凸部16は、突起21の上に少なくとも一部が載った状態に形成されていてもよいし、あるいは、突起21と突起21との間の平坦な第1本体面S1に形成されていてもよい。本例では、これらの両方がある。
本例では、凸部16は、球冠状、すなわち断面が半球状もしくは断面が弓形状である。これにより、凸部16の球冠状の頂点にフィルム部分が接触した状態のフィルムロール10は、保管している間に凸部16の頂部が削れにくいから、異物が生じにくい。球冠状とは、形状が厳格な球冠でなくてもよく、例えば突起の21の上に少なくとも一部が載った状態に形成されている凸部16は、図3(b)に示すように、多少ゆがんだ形状となっている。
複数の凸部16は互いに概ね同じサイズに形成されているが、異なるサイズに形成されていてもよい。また、サイズが異なる凸部16を一定の規則性をもって配列してもよい。巻き芯に近いフィルム一端12A側から外側へ向けてサイズを小さくすることも好ましい。
ここで、第1本体面S1を垂直な方向から見たときの凸部16の径をRP(単位はμm)とする。なお、凸部16は、第1本体面S1を垂直な方向から見たときの形状が円形状であるが、厳密な円形でなくてもよく、その場合には円相当径(同じ面積の円を想定した場合のその円の径)を上記の径D12とする。また、凸部16の高さをHP(単位はμm)とする。高さHPを径RPで除算した比HP/RPは、0.01以上0.50以下の範囲内であることが好ましい。比HP/RPが0.01以上であることにより、0.01未満である場合に比べて、凸部12がフィルム11を保持する効果が大きく、そのため端縁跡がより抑制される。比HP/RPが0.50以下であることにより、0.50よりも大きい場合に比べて、凸部16の球冠状の頂点にフィルム部分が接触した状態のフィルムロール10は、保管している間に凸部16の頂部がつぶれたり凸部16の脱離がよりしにくく、角巻き故障と異物とがより抑制される。比HP/RPは、0.03以上0.20以下の範囲内であることがより好ましく、0.05以上0.15以下の範囲内であることがさらに好ましい。なお、高さHPは、第1本体面S1から、突起21と突起21との間の平坦な第1本体面S1に形成されている凸部16の頂部までの距離である。
高さHPは10μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましい。高さHPが10μm以上であることにより、10μm未満である場合に比べて、凸部12がフィルム11を保持する効果が大きく、そのため端縁跡がより抑制される。高さHPが200μm以下であることにより、200μmよりも大きい場合に比べて、端部15s及びその近傍での皺(しわ)がより抑制される。高さHPは20μm以上150μm以下の範囲内であることがより好ましく、25μm以上100μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。また、一端12A側から離れた凸部16ほど、高さHPを小さく形成することも好ましい。
ここで、突起21及び凹み22が形成されている箇所におけるフィルム本体15の厚みをT20(単位はμm)とする。なお、この例では、凹み22の外周は第2本体面S2において図3(B)に示すようにわずかに盛り上がっている。このように盛り上がっている場合には盛り上がり分を含めた厚みで厚みT20を定義する。厚みT20から厚みT15を減算したT20−T15を、ナーリング部20の凹凸厚みTU(単位はμm)とする。厚みT15及び厚みT20は、接触式厚み計(例えばフィルムテスター厚み測定計hk−1200、(株)フジワーク製など)で求めることができる。
高さHPは、凹凸厚みTUの2.0倍以上50.0倍以下の範囲内であることが好ましい。高さHPが凹凸厚みTUの2.0倍以上であることにより、2.0倍未満である場合に比べて、突起21の頂部よりも高い位置に凸部16の頂部が位置するから、端縁跡がより抑制される。高さHPが凹凸厚みTUの50.0倍以下であることにより、50.0倍より大きい場合に比べて、角巻き故障がより抑制され、かつ、端部15s近傍でのしわがより抑制される。高さHPは凹凸厚みTUの2.5倍以上30.0倍以下の範囲内であることがより好ましく、3.0倍以上20.0倍以下の範囲内であることがさらに好ましい。
凸部16は、後述の光硬化性組成物23(図4参照)に含まれている光硬化性化合物が硬化した重合(架橋)生成物である硬化樹脂(ポリマー)で形成されている。この硬化樹脂は、フィルム本体15を構成しているポリマーとは異なる。硬化樹脂は、結合反応(縮合、付加)により、重合、及び/または架橋等で高分子量化されることにより生成した樹脂である。光硬化性化合物は、光の照射により硬化(架橋を含む)する化合物であり、詳細は後述する。凸部16がフィルム本体15を構成しているポリマーと異なる硬化樹脂で形成されていることにより、強い強度に形成され、フィルムロール10は角巻き故障及び異物がより抑制される。
硬化樹脂は、エチレン性不飽和基が付加結合した構造部分を有することがより好ましい。特に、アクリルアミド化合物が付加結合した構造部分を有することが更に好ましい。硬化した樹脂は架橋構造を有することが凸部16の強度、及び、凸部16とフィルム本体15との密着性等の向上の観点でより好ましい。フィルム本体15がセルロースアシレートで形成している場合には、凸部16は上記の中でもアクリルアミド化合物が付加結合した構造部分を有する硬化樹脂で形成することにより、フィルム本体15との密着力がより高くできるから特に好ましい。
図4に示すフィルム製造設備25は、フィルム12を製造する設備の一例である。このフィルム製造設備25では、フィルム12はロール状に巻かれたフィルムロール10として得られる。フィルム製造設備25は、フィルム材製造装置30と、ナーリング形成装置31と、吐出部33と、硬化ユニット34と、巻取部35とを、フィルム材15A及びフィルム本体15の移動方向Dcにおける上流側から順に備える。フィルム材15Aは、フィルム本体15の材料である。フィルム材15A及びフィルム本体15を移動させる移動路には、ローラ37A,37Bが備えられている。フィルム材11の凸部12が形成されない面及び形成されていない面側に接触するローラには符号37Aを付し、フィルム材11の凸部12が形成される面及びフィルム10の凸部12側の表面に接触するローラには符号37Bを付す。なお、以降の説明において、ローラ37Aとローラ37Bとを区別しない場合にはローラ37と記載する。図4においてはローラ37の個数を7個として描いてあるが、ローラ37の個数はこれに限定されない。また、複数のローラ37の中には、回転機構(図示無し)を備え、この回転機構により周方向に回転する駆動ローラがあってもよい。本例においても、フィルム材製造装置30とナーリング形成装置31との間のローラ37は、駆動ローラとしており、フィルム材15A及びフィルム本体15を長手方向に移動する移動機構を構成している。
フィルム材製造装置30は、フィルム材15Aをつくるためのものである。フィルム材製造装置30は、フィルム本体15の素材であるポリマーが溶けている溶液から、フィルム材15Aを連続的に製造するいわゆる溶液製膜装置である。ただし、本体製造装置は溶液製膜装置に限定されず、フィルム本体15の素材であるポリマーから、溶融押出しによりフィルム材15Aを製造するいわゆる溶融製膜装置であってもよい。フィルム材製造装置30でつくられたフィルム材15Aは、ローラ37により、ナーリング形成装置31へ送られる。
フィルム材15A及びフィルム本体15の移動速度は、目的とするピッチPL16などに応じて適宜設定されるが、凸部16を目的とする位置に確実に形成する観点では、2m/分以上200m/分以下の範囲内であることが好ましい。
ナーリング形成装置31は、フィルム材15Aにナーリング部20を連続的に形成するためのものである。ナーリング形成装置31は、フィルム材15Aの移動路に関して互いに反対側に配されている第1ローラ38と第2ローラ39とを備える。第1ローラ38は、フィルム材15Aの搬送にともなって従動回転する。なお、第1ローラ38をモータによりフィルム材15Aの搬送に同期して回転させてもよい。このように、第1ローラ38は回転自在に設けられた回転ローラであればよい。
第2ローラ39は、第1ローラ38と回転軸が互いに平行な姿勢となる状態に、第1ローラ38に対向して回転自在に設けてある。第2ローラ39は、周面39s(図5参照)にナーリング歯39a(図5参照)が複数形成されており、第1ローラ38と協働して突起21を形成する。第2ローラ39は、移動中のフィルム材15Aを、一方の表面側から押圧し、ナーリング歯39aの形状を転写して複数の突起21を連続的に形成する。これによりフィルム本体15が得られる。
第2ローラ39には、本実施形態のように圧力調整機39bが設けられていることが好ましい。この圧力調整機39bは、フィルム材15Aに対する第2ローラ39の押圧力を調整するものである。この圧力調整機39bは押圧力を調整することにより、フィルム材15Aに対してより確実に突起21を形成する。なお、第1ローラ38及び第2ローラ39によって行うナーリング部20の形成方法については、別の図面を用いて後述する。
吐出部33は、フィルム本体15の第1本体面S1に、凸部16(図2,図3参照)になる液滴41を形成するためのものである。吐出部33は、フィルム本体15を支持する支持ローラ42と、光硬化性組成物23を液滴41として吐出する吐出ユニット44等から構成されている。支持ローラ42は、周面にフィルム本体15が巻き掛けられ、長手方向に移動するフィルム本体15に周面が接触することにより回転する従動ローラとなっている。なお、支持ローラ42に回転機構(図示無し)を設け、この回転機構(図示無し)により回転軸42aを回転させてもよい。
吐出ユニット44は、光硬化性組成物23を吐出する4個の吐出装置45と、これら吐出装置45を支持する例えば板状の支持部材46とを備える。吐出装置45の数は、形成する凸部16の配置態様等に基づいて決めればよく、特に限定されない。例えば本例では各側部15s(図2参照)に2列の凸部16を形成するから各側部15sに2個ずつとし、全4個としている。
吐出装置45は、光硬化性組成物23を吐出する吐出口45a(図6,図7参照)を、フィルム本体15の移動路の一部である支持ローラ42の周面に向けた姿勢で配される。複数の吐出装置45のうちのひとつに着目した場合に、移動中のフィルム本体15に向けて吐出口45aから、光硬化性組成物23が液滴41として間欠的に出されることにより、液滴41が長手方向において順次に付着する(吐出工程)。このように、フィルム12は、吐出部33での吐出工程を経て製造される。吐出装置45の詳細は、別の図面を用いて後述する。
光硬化性組成物23は、光硬化性化合物を含有する液の一例であり、本例では液体の光硬化性化合物を含む混合物である。光硬化性化合物は本例のように液体であってもよく、その場合には、光硬化性化合物のみで用いてもよい。また、複数の液体の光硬化性化合物の混合物を光硬化性組成物23として用いてもよい。光硬化性化合物は、モノマーとオリゴマーとポリマーとのいずれでもよく、無溶剤で、すなわち溶剤を使用せずに用いている。光硬化性化合物は、例えば、光硬化性を有するエチレン性二重結合基、例えばアクリル基、又はスチリル基等を有する化合物等が挙げられる。
光硬化性組成物23の液滴41を、フィルム本体15の上に付着させ、その後、硬化反応により高分子量化すること、また、液体である光硬化性化合物が硬化してフィルム本体15と一体化する光硬化性組成物23であることにより、以下の効果がある。すなわち、凸部16を球冠状等に形成でき、さらには、高さHPと径RPとの比を調整することができ、強度及びフィルム本体15との密着性を有する凸部16が形成される。
光硬化性化合物としては、紫外線(波長は100nm以上400nm以下の領域)の照射により硬化する紫外線硬化性化合物が好ましく、本例でもそのようにしている。紫外線硬化性化合物は、他の光硬化性化合物に比べて、硬化に要する時間が短く、目的とする形状の凸部16がより形成しやすい、及び、硬化ユニット34によって行う後述の硬化工程においてフィルム本体15のダメージがより確実に抑えられるからである。
紫外線硬化性化合物としては、多官能アクリレート化合物、アクリルアミド系化合物、及び/または、単官能アクリル化合物などを用いることができる。
多官能アクリレート化合物としては、多官能アルコール類の(メタ)アクリレート化合物等が挙げられ、アルコキシ化多官能(メタ)アクリレート化合物を含み、また、オリゴマーを含む。例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、又はネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
アルコキシ化多官能(メタ)アクリレート化合物としては、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(トリメチロールプロパンエチレンオキサイド3モル付加物をトリ(メタ)アクリレート化した化合物)、プロポキシ化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド3モル付加物をトリ(メタ)アクリレート化した化合物)、エトキシ化(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(ネオペンチルグリコールエチレンオキサイド2モル付加物をジアクリレート化した化合物)、又はプロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(ネオペンチルグリコールプロピレンオキサイド2モル付加物をジアクリレート化した化合物)等が好ましい。
また、オリゴマーとして、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレート等が好ましく、その他として、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、又はカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。
アクリルアミド系化合物としては、ヒドロキシエチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、又はジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ビニルラクタム類、具体的にはN-ビニルピロリドン、又はN―ビニルカプロラクタム等も好ましい。
単官能アクリル化合物としては、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソアミルスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、又はサイクリックトリメチロールプロパンフォーマル(メタ)アクリレート等が好ましい。
また、分子内に環状構造を有する単官能アクリル化合物も好ましく、具体的には、アクリロイルモルフォリン、ベンジルアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、又はサイクリックトリメチロールプロパンフォーマル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子内に環状構造を有する単官能アクリル化合物は、硬化後の凸部16の耐熱性や強度を高めることができ、フィルムロールの異物が抑制される。
多官能アクリレート化合物は生成物である硬化樹脂の硬さ及び強度を向上させることができる。アクリルアミド系化合物は硬化に要する時間を短くし、またフィルム本体15との密着力がより向上した凸部16を形成する。単官能アクリル化合物は光硬化性組成物23の物性を調整する。
光硬化性組成物23はアクリルアミド系化合物を紫外線硬化性化合物として含有することが好ましい。これにより、フィルム本体15をセルロースアシレートで形成している場合には、凸部16は上記の中でもアクリルアミド系化合物を含むことがセルロースアシレートとの密着力が高いことから特に好ましい。
また、光硬化性組成物23はアクリルアミド系化合物と多官能アクリレート化合物とを紫外線硬化性化合物として含有することが好ましい。これにより、吐出した液滴が光照射により迅速に硬化し、また、硬化後の凸部が十分な強度を持つため、凸部が球冠状に形成しやすく、フィルムロールの異物が抑制できる。また、粘度調整剤として用いることのできる多官能アクリレート化合物は、2種以上用いることが好ましい。これにより、光硬化性組成物の粘度を望ましい範囲に調整でき、凸部形状として例えば比HP/RPを好ましい範囲に調整できるからである。また、光硬化組成物15にさらに単官能アクリル化合物を含有することも好ましい。光硬化組成物15に迅速な硬化性や安定性を高めるための光重合開始剤や光安定剤粘度を均一に溶解することにより球冠状の凸部を形成しやすく、また、粘度を望ましい範囲に調整し、さらに、硬化後の凸部の強度、耐久性、耐熱性を高めることができ、フィルムロールの異物が抑制できるからである。
光硬化性組成物23は、粘度が20mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲内であることが好ましい。粘度が20mPa・s以上であることにより、20mmPa・s未満である場合に比べて、フィルム本体15に付着してから硬化ユニット34によって硬化するまでの間に液滴41の形状が変化しにくい。そのため、硬化のタイミングを調整しやすく、目的とする形状の凸部16を形成しやすい。粘度が1000mPa・s以下であることにより、1000mPa・sよりも大きい場合に比べて、吐出される液滴41の体積を調整しやすい。そのため、目的とするサイズの凸部16を形成しやすい。光硬化性組成物23の粘度は30mPa・s以上500mPa・s以下の範囲内であることがより好ましく、40mPa・s以上300mPa・s以下の範囲内であることがさらに好ましい。
光硬化性組成物23には、硬化の時間を短縮したり、凸部16の強度及び/またはフィルム本体15との密着性を高めるために、光重合開始剤等を添加することが好ましい。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、又はクマリン類などが挙げられる。
また、光硬化性化合物が含有される液(この例では光硬化性組成物23)の安定性を高めるために、光安定化剤を添加することが好ましい。光安定化剤としては、ニトロソ系重合禁止剤、ハイドロキノン、メトキシヒドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、若しくはTEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル)類、ヒドロキシ−TEMPO(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル)類、クペロンAl、又はヒンダードアミン等、が挙げられる。
これらの光安定化剤の内、ヒンダードアミン系光安定化剤(HALS、Hindered Amine Light Stabilizers)である二級又は三級アミンの構造のものが好ましい。例えば、窒素原子の1位がオキシラジカルで置換された構造(TEMPO、ヒドロキシ−TEMPO等)が好ましく、特に、4−ヒドロキシ−TEMPOが好ましい。
光安定化剤の量は、光硬化性組成物23に対して、0.05質量%以上1.0質量%以下の範囲内が好ましく、0.1質量%以上0.8質量%以下の範囲内が特に好ましい。光硬化性化合物は、多官能アクリレート化合物、アクリルアミド化合物、又は単官能アクリル化合物の量を調整し、他の化合物と混合した混合液の状態とし、また粘度を調整することができる。粘度を調整する粘度調整剤としては、粘度をより高める高粘度化調整剤と、より低める低粘度化調整剤とを用いることができる。
上記粘度は、吐出工程での温度における粘度であり、本例では室温(25℃)で吐出させているので25℃での粘度としている。粘度は、本例では音叉型小型振動式粘度計CJV5000((株)エーアンドデイ)により測定している。
硬化ユニット34は、液滴41から凸部16を形成するためのものである。硬化ユニット34は、フィルム本体15の移動方向における吐出部33よりも下流に設けられ、光を射出する複数の光源47と、複数の光源47を支持する例えば板状の支持部材48とを備える。光源47の数は、形成する凸部16の配置態様、及び光硬化性組成物23の種類、フィルム本体15の移動速度等に基づいて決められ、1個の場合もある。光源47の波長は、用いる光硬化性組成物23によって決められる。この例では、光硬化性化合物として前述の通り紫外線硬化性化合物を用いているから、紫外線を射出する光源47としている。この光源47により光が射出されることにより、フィルム本体15に付着した液滴41に含まれる光硬化性化合物が硬化し、これにより液滴41が凸部16になる(硬化工程)。このようにして、フィルム12が得られる。
凸部16が形成されたフィルム本体15は、ローラ37A及び/またはローラ37Bにより下流へと移動し、巻取部35に送られる。
巻取部35は、ターレットアーム56を有し、巻取り軸57にセットされた巻き芯11にフィルム12を巻き取る。ターレットアーム56はアーム駆動部(図示無し)によって180度間欠回転し、巻き芯11を巻取り位置PS1と、巻き芯交換位置PS2とに選択的に切り換える。なお、ターレットアーム56の回転方向の中間位置には、ガイドアーム59が設けられており、ガイドアーム59の各先端部にはガイドローラ61が取り付けられている。ガイドローラ61は、ターレットアーム56が回転している場合に、フィルム12がターレットアーム56とアーム取付軸62とに接触することがない状態に、フィルム12を支持する。
巻取り軸57はターレットアーム56の各先端部に設けられており、巻取り軸57に巻き芯11がセットされる。巻取り軸57は、回転機構(図示無し)を有しており、この回転機構により回転し、セットされた巻き芯11にフィルム12が巻かれる。このように、巻取り軸57は、フィルム材製造装置30とナーリング形成装置31との間のローラ37とともに移動機構を構成しており、このローラ37と協働してフィルム材15A、フィルム本体15、及びフィルム12を長手方向に移動させる。ただし、移動機構は、この例に限定されず、前述のように、移動路に配した複数のローラ37の少なくとも一部を駆動ローラとし、この駆動ローラで構成してもよい。
巻取り位置PS1では、ローラ37から送られてくるフィルム12を巻き芯11に巻き取る。また、巻き芯交換位置PS2では、一定長さのフィルム12を巻き取り、満巻きとなったフィルムロール10を巻き芯11と一緒に巻取り軸57から取り外し、この巻取り軸57には新たな空の巻き芯11がセットされ、巻き芯11の交換が行われる。
巻取り位置PS1において、移動方向Dcにおける先端を前述の一端12A(図1参照)として、一端12A側からフィルム12が巻き芯11に巻き取られ、フィルムロール10が所定の長さの満巻きに近い状態になった場合には、ターレットアーム56が180度回転し、巻き芯交換位置PS2に満巻きに近いフィルムロール10を位置させる。また、巻取り位置PS1には空の巻き芯11が位置決めされる。フィルムロール10が所定の長さとなった場合には、巻替え装置(図示無し)が作動し、フィルム12が切断される。切断された先行のフィルム12は、移動方向Dcにおける後端を前述の他端12Bとして、この他端12Bが、巻き芯交換位置PS2にてフィルムロール10に巻き取られる。また、切断された後行のフィルム12は、先端を一端12Aとして、一端12Aから巻取り位置PS1にて空の巻き芯11に巻き取られる。
以下、同じように、巻き芯11にフィルム12が巻き取られることにより、連続して送られてくるフィルム12がフィルムロール10として得られる。
フィルム製造設備25は、さらに、パルスジェネレータ66と、吐出装置45に設けられたドライバ(駆動回路)67と、システムコントローラ68とを備えている。パルスジェネレータ66は、複数のローラ37のうち最も下流のひとつ、すなわち、巻取部35に最も近いひとつに接続されている。パルスジェネレータ66は、接続されているローラ37が一定角度回転する毎に、すなわちフィルム12が一定長送られる毎にパルスを発生する。
ドライバ67は、図4にはひとつだけを図示してあるが、本例では吐出装置45毎に設けてある。ドライバ67は吐出装置45の後述の圧電素子84(図7参照)に電圧を印加する電圧印加部の一例である。ドライバ67は吐出装置45を駆動し、液滴41の吐出の開始及び停止を行う。吐出の開始とは、一定時間内に行う繰り返しの吐出の開始を意味し、吐出の停止とは繰り返しの吐出の停止を意味する。繰り返しの吐出は、予め設定した周期で行う。そのため、設定した周期が上記一定時間以上である場合には、吐出の開始から停止までの間の吐出回数は1回となる。このように繰り返しの吐出とは吐出回数が1回の場合も含む。
システムコントローラ68は、フィルム製造設備25の各部を統括的に制御し、この制御によってフィルム本体15の目的とする位置に目的とする凸部16を形成させる。システムコントローラ68は、パルスジェネレータ66からパルスが発生される毎に、フィルム本体15及びフィルム12の移動長(搬送長)を求める。システムコントローラ68には、吐出装置45の吐出口45a(図4,図5参照)からパルスジェネレータが接続しているローラ37までの移動路の長さが入力されており、この長さと、上記のように求めたフィルム本体15及びフィルム12の移動長とに基づいて、吐出口45aを通過するフィルム本体15の長手方向における先端(一端12A(図1参照)に相当する)からの位置を検出する。システムコントローラ68には、さらに、凸部16を形成するフィルム本体15での位置が予め入力されており、吐出口45aを通過するフィルム本体15が目的とする位置になった場合に、ドライバ67を介して吐出装置45を駆動する。
システムコントローラ68は、上記のパルスに基づいて、巻き芯11に巻き取られたフィルム12の長さ、及び/または、フィルムロール10の半径を求めてもよい。これらの場合には、求めた長さ及び/または半径に基づいて、吐出口45aを通過するフィルム本体15が目的とする位置になった場合に、ドライバ67を介して吐出装置45を駆動する。
システムコントローラ68には、さらに、液滴41を吐出する周期、吐出装置45へ供給する光硬化性組成物23の流量、液滴41の体積、フィルム本体15の移動速度、巻取部35におけるフィルム12の切断のタイミング、及び/またはターレットアーム56の回転のタイミングなどが入力され、これらの入力信号に基づき、フィルム製造設備25の各部が制御される。
図5に示すように、第2ローラ39の周面39sには、フィルム材15Aに突起21を形成するために、角錘台状のナーリング歯39aが複数形成されている。この第2ローラ39は、第1ローラ38との間にフィルム材15Aを狭持した状態で、モータ(図示無し)により回転する。第2ローラ39の回転方向は、フィルム材15Aを搬送する方向(図中反時計方向)である。これにより、移動中のフィルム材15Aは押圧され、突起21が連続的に形成されたフィルム本体15となる。
第1ローラ38と第2ローラ39とには、周面38s,39sの温度を調節する温調機(図示無し)が設けられていることが好ましく、本例でも設けている。周面38s,39sの温度を調節することにより、第1ローラ38及び第2ローラ39に接している間に、ナーリング歯39aがフィルム材15Aの内部により確実に入り込み、目的とする突起21がより確実に形成される。
この例では、第1ローラ38と第2ローラ39とにフィルム材15Aを巻き掛けてはおらず、第1ローラ38と第2ローラ39とは概ね線接触にしている。しかしこの態様に限られず、上記のようにナーリング歯39aがフィルム材15Aの内部にさらに確実に入り込む観点では、フィルム材15Aを第2ローラ39に巻き掛け、第2ローラ39との接触時間をより長くすることが好ましい。その効果は、製造速度を大きくするほど高い。すなわち、製造速度を大きくするほど、第2ローラ39に対するフィルム材15Aの巻き掛け角度を大きくするとよい。
図6に示すように、吐出ユニット44の吐出装置45は、各側部15sが通過する通過領域において、幅方向に2個並んだ状態に配されている。吐出装置45の配し方は、吐出装置45のサイズ及びピッチPW16などに基づいて適宜決定するとよく、幅方向における吐出口45aのピッチPW45がピッチPWと同じになる状態に吐出装置45を配すればよい。例えば、幅方向における吐出装置45の各々の大きさがピッチPW16よりも大きい場合には、全ての吐出装置45を幅方向で一列に配することができない。その場合には、用いる吐出装置45を長手方向で複数列になる状態で配すればよい。
また、吐出装置45を幅方向で移動自在に設け、かつ、幅方向で吐出装置45を移動させるシフト機構(図示無し)を用いることにより、幅方向で変位させることができるから、必ずしも幅方向において複数の吐出装置45を設けなくてもよい。
硬化ユニット34の光源47も同様に、各側部15sが通過する通過領域において、幅方向に2列並んだ状態に配されている。光源47は、各吐出装置45の吐出口45aの幅方向における位置に、それぞれ配されている。これにより、フィルム本体15上に形成された個々の液滴41に対して、確実に光が照射される。
フィルム本体15上の液滴41は、硬化されるまでの間に、形状が変化する。例えば、扁平になったり(高さがより低く、かつ、径R41が大きくなったり)、液滴41の頂部が平らになったり、液滴41の頂部が凹むなど、形状が変化する。そして、硬化によって形成される凸部16の形状は、液滴41の形状に依存する。この例のフィルム12は、前述のように、複数の凸部16を形状が揃った態様であるから、液滴41の硬化の開始も一定のタイミングで行う。
そのために、光源47は、照射対象となる液滴41を形成した吐出装置45の吐出口45aからの距離L47が一定になる状態に、それぞれ配されている。これにより、いずれの液滴41にも、形成されてから一定時間で照射が開始され、形状が揃った凸部16が形成される。移動方向に並ぶ光源47の数は、図6では3つとして描いてあるが、この数は、フィルム本体15の移動速度と、光硬化性組成物23(図3参照)の粘度、硬化に要する時間などに応じて適宜決定すればよい。
前述のように凸部16の形状は、フィルム本体15上の液滴41に対する硬化の開始タイミングによって変わるから、これを利用することにより、凸部16の形状を調整することができる。すなわち、吐出装置45から光源47に達するまでのフィルム本体15の移動時間を調整することにより、凸部16の形状を調整できる。より扁平な球冠状の凸部16を形成する場合、頂部が平らな凸部91(図8参照)を形成する場合、及び、頂部が凹んだ凸部96(図9参照)を形成する場合には、吐出装置45から光源47までの移動時間をより長くするとよい。また、球冠状の凸部を、高さがより高く、かつ、底面積が小さい態様に形成する場合には、吐出装置45から光源47までの移動時間をより短くするとよい。
吐出装置45から光源47までのフィルム本体15の移動時間は、フィルム本体15の移動速度を変化する手法と、吐出装置45(吐出口45a)と光源47との距離L47を変化させる手法とのいずれでもよい。例えば、光源47を移動方向における上流側に変位させることにより、より高さのある、かつ底面積がより小さな凸部16を形成することができ、下流側に変位させることにより、より扁平な凸部16を形成することができる。
図7に示すように、吐出装置45は、ケース71と、開閉部材72とを備える。ケース71は、ケース本体73、底部材74、押さえ部材75、Oリング77a,又は77b、及び封止部材(パッキン)78などから構成されており、内部に光硬化性組成物23が加圧した状態で充填される。ケース本体73には、側面部に光硬化性組成物23の供給口73aが形成されており、供給口73aに光硬化性組成物23を所定の流量で供給する供給部81が接続している。
ケース本体73は底面と天面とが開放しており、底面の開放部分には底部材74が、天面の開放部分には押さえ部材75が、それぞれ固定される。封止部材78は押さえ部材75の内面に設けられており、封止部材78と押さえ部材75の間に配されるOリングとともに、内部に充填された光硬化性組成物23の漏れ出しを防いでいる。底部材74には、貫通孔82が形成されており、この貫通孔82は、光硬化性組成物23が充填される内部に一端が露呈され、他端が吐出口45aとされている。吐出口45aの径(単位はμm)は、30μm以上300μm以下の範囲内が好ましく、50μm以上150μm以下の範囲内がより好ましい。
開閉部材72は、貫通孔82の内部側の一端の開閉を行うためのものである。開閉部材は、図7の(B)に示すように、貫通孔82の上記一端を開放する開放位置と、図7の(A)に示すように、上記一端を閉塞する閉塞位置との間で移動自在となっている。開閉部材72は、当接部83と、圧電素子(ピエゾ素子)84と、前述のドライバ67(図4参照)とを有し、先端に設けられた当接部83は、閉塞位置において上記一端を閉塞する状態に底部材74と当接する。
当接部83は、印加される電圧によって変形する圧電素子84に軸85を介して固定されている。当接部83は、ドライバ67(図4参照)によって印加する電圧を増減させることにより、開放位置と閉塞位置との間で移動する。なお、軸85は、押さえ部材75と封止部材78との各中央に挿通されている。
ケース71の内部に、供給部81から所定の流量で光硬化性組成物23が供給され、供給部81は、ケース71の内部に光硬化性組成物23が加圧された状態に充填されるまで光硬化性組成物23を供給する。そして、供給部81は、例えば、吐出口45aから光硬化性組成物23が吐出された場合にも、光硬化性組成物23を供給し、内部における光硬化性組成物23の加圧された状態を維持する。このように、供給部81は、加圧機構としても機能している。
閉塞位置にある開閉部材72を開放位置へ移動させることにより、加圧状態に充填されている光硬化性組成物23は、上記一端を通過し、吐出口45aへ向かう。そして、開放位置にある開閉部材72を閉塞位置へ移動させることにより、貫通孔82内の少量の光硬化性組成物23を液滴41として吐出させる。吐出口45aとフィルム本体15(図4参照)の移動路とは、液滴41のサイズよりも大きく離れた距離に設定しており、液滴41が空間を飛翔できる状態にしている。これにより、吐出口45aから吐出した液滴41は、吐出口45aからフィルム本体15に向かって飛翔し、付着する。再び閉塞位置にある開閉部材72を開放位置へ移動させた後閉塞位置に戻すことにより、新たな液滴41が移動中のフィルム本体15の長手方向における別の位置に付着する。以上のように、閉塞位置から開放位置へ開閉部材72を繰り返し移動させることにより、加圧状態に充填されている光硬化性組成物23を吐出口45aから液滴41として吐出させ、移動中のフィルム本体15に向けて飛翔させる(吐出工程)。
なお、ドライバ67(図4参照)は、各液滴41を吐出する周期、吐出装置45へ供給する光硬化性組成物23の流量、液滴41の体積を調整する。液滴41の体積は、開閉部材72の移動のタイミングを調整することにより調整することができる。具体的には、閉塞位置にある開閉部材72を開放位置へ移動させ、再び閉塞位置へ戻るまでの時間を調整することにより、液滴41の体積を調整できる。なお、液滴41の体積は、光硬化性組成物23(図3参照)の粘度とケース71の内部における光硬化性組成物23の圧力との少なくともいずれか一方を調整することによっても調整できる。
凸部16(図3参照)のピッチPL16(図3参照)は、各液滴41を吐出する周期とフィルム本体15(図3参照)の移動速度との少なくともいずれか一方を調整することで、調整される。
上記の例は、圧電素子84を備えた開閉部材72であるが、開閉部材はこの例に限られない。例えば、ばねで付勢された当接部を、圧電素子84の形状変化の代わりに空気圧の変化により移動させる開閉部材であってもよい。このような吐出装置及び吐出機構は本例の吐出装置45と同様にジェットディスペンサ及びジェットディスペンサ方式と呼ばれ、エレクトロニクス実装学会誌2004年、Vol.7、No.6(501頁)に記載されており、市販の装置を用いることができる。なお、吐出装置及び吐出機構は、インクジェット方式であってもよい。
この例では、球冠状の凸部16を形成しているが、凸部16の形状は、球冠状に限られない。例えば、図8に示すように、頂部91aが平らな凸部91であってもよい。この凸部91の頂部91aは、第1本体面S1に概ね平行な平面とされている。また、図9に示すように、頂部96aが凹んだ凸部96であってもよい。いずれの場合であっても、比HP/RPは、前述の範囲内であることが好ましい。
[実施例1]〜[実施例18]
フィルム製造設備25を用いて、フィルム12を製造し、実施例1〜18とした。TACで形成されたフィルム材15Aをフィルム材製造装置30でつくった。これにより、TAC製のフィルム本体15とした。得られたフィルム本体15の幅(表1に示す)は、つくったフィルム材15Aの幅と同じである。また、製造したフィルム12の幅はフィルム本体15の幅と同じである。
光硬化性組成物23は、粘度調整剤としての高粘度化剤、及び重合開始剤などを混合した混合液としており、供給部81から吐出装置45へ供給した。光硬化性組成物23として3種類を調製し、これらを以下、混合液A,B,Cと称する。混合液A及びBは、粘度調整材を第1成分からなるものとし、混合液Cは、粘度調整剤を第1成分と第2成分との混合物からなるものとした。
光硬化性組成物23としての混合液A,B,Cの処方は表1の「混合液」欄に示す。表1には、アクリルアミド系化合物及びその粘度、多官能アクリレート化合物及びその粘度、単官能アクリル化合物及びその粘度、並びに、これら各化合物と重合開始剤との量を示している。混合液A、Bにおいては、重合開始剤は、イルガキュア(登録商標)907(BASFジャパン(株)製)と2、4‐ジエチルチオキサントン(KAYACURE DETX−S、日本化薬(株)製)との質量比率1対3の混合物である。なお、表1には示していないが、混合液Aについては、さらに4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルを0.2質量部添加した。混合液Cにおいては、重合開始剤は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(イルガキュア(登録商標)819、BASFジャパン(株)製)と、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(DAROCUR(登録商標)TPO、BASFジャパン(株)製)と、イソプロピルチオキサントン(LAMBSON社製)の質量比率4対5対2の混合物を用い、さらに4‐ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルを0.3質量部添加した。
表1において、アクリルアミド系化合物のA、Dと、多官能アクリレート化合物のB、E、Fと、単官能アクリル化合物のC、Gとは、それぞれ以下の通りである。
A;ジメチルアクリルアミド(DMAA)(KJケミカルズ社製)
B;ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETTA) (KAYARAD PET−30(日本化薬(株)製))
C;アクリロイルモルフォリン(ACMO)(KJケミカルズ社製)
D;N−ビニルカプロラクタム(東京化成工業(株)社製)
E;エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート(SR454 D NS、サートマー・ジャパン(株)製)
F;CN964A85(ウレタンアクリレートオリゴマー、平均官能基数2、サートマー・ジャパン(株)製)
G;サイクリックトリメチロールプロパンフォーマルアクリレート(SR531、サートマー・ジャパン(株)製)
Figure 2020067321
フィルム12を製造する条件、得られた各フィルム12の詳細などは表2に示す。なお、液滴41の吐出は、一定の周期で繰り返し行い、これにより、長手方向において等ピッチPL16で凸部16を形成した。表2の「列数」は、両側部15sの各々における列数である。
硬化ユニット34として、光源47に発光ダイオード(LED,light emitting diode)を備える市販の紫外線照射装置HLUV−126UV365(シーシーエス株式会社製)を用いた。吐出口45aから光源47までの長さL47は0.4mとした。
巻取部35においては、実施例1では、巻き取り開始における張力(フィルム12の幅1mあたりの、長手方向における張力)は220Nとし、巻き取り終了における張力は170Nとし、その他の実施例において、厚みT15とフィルム本体15の幅と全長Lとのいずれかが実施例1と異なる場合には、巻き取り開始と巻取終了とにおける張力とを適宜調整した。
Figure 2020067321
表2の「凸部形成部」の「先端位置」は、得られたフィルム12における凸部形成部17の一端12Aからの距離であり、「後端位置」は、凸部形成部17の他端12B側の端縁の一端12Aからの距離である。長さ範囲は、長手方向における凸部形成部17の長さである。得られた各フィルム12につき、凸部16の径RP、高さHPを測定し、比HP/RPを算出した。また、ピッチPL16を測定した。
オリンパス社製の3Dレーザ顕微鏡であるLEXT OLS4000を用いた形状解析で、径RP及び高さHPを測定した。
さらに、端縁跡と、角巻き故障と、フィルムロール10における異物と、フィルム12におけるしわとを、それぞれ以下の方法及び基準で評価した。各結果は表2に示す。
(1)端縁跡
フィルムロール10を、気温25℃、相対湿度65%RHの環境下で30日間保管した。この後、フィルムロール10からフィルム12を巻き出した。巻き芯11側である一端12A側からフィルム12を目視で観察し、端縁跡が認められた長さ(一端12Aからの長さ)を測定した。端縁跡が認められた長さが短いほど良い。具体的には、黒色の布を敷いたテーブル上にフィルム12を載置し、一方向に延びた蛍光灯の光でフィルム12を照らした。フィルム12を観察し、蛍光灯の輪郭が歪んだり、不明瞭になっていた範囲の長さを、端縁跡が認められる長さとした。A,Bは合格であり、Cは不合格である。
A:30m未満であった。
B:30m以上50m未満であった。
C:50m以上であった。
(2)角巻き故障
得られたフィルムロール10の外周形状を、目視で観察し、巻き芯11の長手方向(フィルム12の幅方向)に直交する断面形状で評価した。円形に近いほど、及び、円形である部分が多いほど良い。A,Bは合格であり、Cは不合格である。
A:断面が円形であった。
B:一部に変形があるが大部分の断面は円形であった。
C:多くの部分に変形があった。
(3)フィルムロール10における異物
フィルムロール10を、気温25℃、相対湿度65%RHの環境下で30日間保管した。この後、フィルムロール10からフィルム12を巻き出した。一端12Aから50mまでのフィルム部分の端部15sの両フィルム面について、異物の有無及び異物が有る程度を目視で観察し、最も異物の多い領域について評価した。具体的には、黒色の布を敷いたテーブル上にフィルム12を載置し、蛍光灯の光でフィルム12を照らし、最も異物が多い領域を特定した。そして特定した領域の異物の有無及び異物が有る場合の程度を下記の基準で評価した。異物としては、フィルム本体15から凸部16が脱離した凸部片及び突起21が脱離した突起片などがある。A〜Cは合格であり、Dは不合格である。
A:異物が全く認められなかった。
B:異物が極めてわずかにある程度であり、製品として問題ないレベルであった。
C:異物があるがわずかであり、製品として許容されるレベルであった。
D:異物がはっきりあり、フィルムロール10を製品とするには問題がある。
(4)フィルム12におけるしわ
フィルムロール10を、気温25℃、相対湿度65%RHの環境下で30日間保管した。この後、フィルムロール10からフィルム12を巻き出した。巻き出したフィルム12の一端12Aから100mの範囲について、側部15s及び側部15sの近傍を目視で観察し、変形が最も大きい領域で、変形の程度を評価した。具体的には、黒色の布を敷いたテーブル上にフィルム12を載置し、一方向に延びた蛍光灯の光で側部15s及びその近傍を照らし、蛍光灯の輪郭を目視で観察した。A,Bは合格であり、Cは不合格であった。
A:蛍光灯の輪郭が直線的かつ明瞭に観察された。
B:蛍光灯の輪郭が歪んでいた、及び/または不明確であったが、1日放置した後に再び観察した場合に上記Aとなった。
C:蛍光灯の輪郭が歪んでいた、及びまたは不明確であったので、1日放置した後に再び観察したが、結果は同じであった。
[比較例1]〜[比較例2]
フィルム製造設備25の吐出装置45を用いずに、フィルムを製造し、フィルムロールとした。すなわち、ナーリング形成装置31によって、フィルム本体15の両端部15sにナーリング部は形成したが、凸部16は形成しなかった。比較例1では、ナーリング部を全長に形成したが、比較例2では、巻き芯側の先端である一端から30mの範囲にのみナーリング部を形成した。比較例1及び2の各凹凸高さTUは、表1に示す。いずれの比較例も、用いたフィルム材は、TACで形成されたTACフィルムである。
得られた各フィルムにつき、凸部の径RP、高さHPを測定し、比HP/RPを算出した。また、ピッチPW16を測定した。さらに、実施例と同様に、端縁跡と、角巻き故障と、フィルムロールにおける異物と、フィルムにおけるしわとを、評価した。各結果は表2に示す。
10 フィルムロール
11 巻き芯
12 フィルム
12A 一端
12B 他端
15 フィルム本体
15A フィルム材
15e 側縁
15s 側部
16 凸部
17 凸部形成部
18 凸部非形成部
20 ナーリング部
21 突起
22 凹み
23 光硬化性化合物
25 フィルム製造設備
30 フィルム材製造装置
31 ナーリング形成装置
33 吐出部
34 硬化ユニット
35 巻取部
37 ローラ
38 第1ローラ
38s 周面
39 第2ローラ
39a ナーリング歯
39b 圧力調整機
39s 周面
41 液滴
42 支持ローラ
44 吐出ユニット
45 吐出装置
46 支持部材
47 光源
48 支持部材
56 ターレットアーム
57 巻取り軸
59 ガイドアーム
61 ガイドローラ
62 アーム取付軸
66 パルスジェネレータ
67 ドライバ
68 システムコントローラ
71 ケース
72 開閉部材
73 ケース本体
73a 供給口
74 底部材
75 押さえ部材
77a,77b Oリング
78 封止部材
81 供給部
82 貫通孔
83 当接部
84 圧電素子
85 軸
91a,96a 頂部
A 回転方向
Dc 移動方向
HP 高さ
L47 距離
RP,R41 径
r 半径
PL12,PW12,PW45 ピッチ
S1 第1本体面
S2 第2本体面
PS1 巻取り位置
PS2 巻き芯交換位置
T15,T20 厚み

Claims (10)

  1. 巻き芯と、
    長尺に形成され、長手方向における一端側から前記巻き芯に巻かれているフィルムと、
    を備え、
    前記フィルムは、
    樹脂で形成されている長尺のフィルム本体と、
    前記樹脂と異なる硬化樹脂で前記フィルム本体の各側部に形成されており、前記フィルム本体から突出した複数の凸部と、
    を有し、
    前記巻き芯の半径をrとするときに、前記複数の凸部は、前記フィルムのうち前記一端側の2%の区間において、前記フィルムの長手方向での少なくとも2πrの領域に設けられているフィルムロール。
  2. 前記硬化樹脂は、エチレン性不飽和基が付加結合した構造部分を有する請求項1に記載のフィルムロール。
  3. 前記硬化樹脂は、アクリルアミド化合物が付加結合した構造部分を有する請求項2に記載のフィルムロール。
  4. 前記フィルム本体はセルロースアシレートで形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  5. 前記凸部は球冠状である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  6. 前記凸部の高さをHPとし、前記凸部の径をRPとするときに、比HP/RPは、0.01以上0.50以下の範囲内である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  7. 前記凸部の高さは10μm以上200μm以下の範囲内である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  8. 前記フィルム本体は、各側部にナーリングが形成されているナーリング部を有し、
    前記凸部は前記ナーリング部に形成されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  9. 前記凸部の高さは、前記ナーリング部の凹凸厚みの2.0倍以上50.0倍以下の範囲内である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  10. 前記フィルムの長さは少なくとも2000mである請求項1ないし9のいずれか1項に記載のフィルムロール。
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