JPWO2020059448A1 - 奥行取得装置、奥行取得方法およびプログラム - Google Patents

奥行取得装置、奥行取得方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

画像の奥行きを正確に取得することができる奥行取得装置を提供する。この奥行取得装置(1)は、メモリ(200)と、プロセッサ(110)とを備え、そのプロセッサ(110)は、光源(101)が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、そのタイミング情報によって示されるタイミングに応じた、被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリ(200)に保持されているIR画像を取得し、そのIR画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、そのIR画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリ(200)に保持されているBW画像を取得し、そのIR画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、そのIR画像、BW画像、および粉塵領域に基づいて、その粉塵領域の奥行きを推定する。

Description

本開示は、画像の奥行きを取得する奥行取得装置などに関する。
従来、被写体までの距離を測定する測距装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この測距装置は、光源と撮像部とを備える。光源は被写体に光を照射する。撮像部は、その被写体で反射された反射光を撮像する。そして、測距装置は、その撮像によって得られた画像の各画素値を、被写体までの距離に変換することによって、その被写体までの距離を測定する。つまり、測距装置は、撮像部によって得られた画像の奥行きを取得する。
特開2011−64498号公報
しかしながら、上記特許文献1の測距装置では、画像の奥行きを正確に取得することができないという課題がある。
そこで、本開示は、画像の奥行きを正確に取得することができる奥行取得装置を提供する。
本開示の一態様に係る奥行取得装置は、メモリと、プロセッサとを備え、前記プロセッサは、光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
本開示の奥行取得装置は、画像の奥行きを正確に取得することができる。本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施の形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
図1は、実施の形態における奥行取得装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態における固体撮像素子が有する画素アレイを示す模式図である。 図3は、実施の形態における、光源の発光素子の発光タイミングと、固体撮像素子の第1画素の露光タイミングとの関係を示すタイミング図である。 図4は、実施の形態における奥行取得装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施の形態における奥行取得装置の機能構成の他の例を示すブロック図である。 図6は、実施の形態における奥行取得装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態における奥行取得装置のプロセッサによる全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態における奥行取得装置のプロセッサの具体的な機能構成を示すブロック図である。 図9Aは、IR画像の一例を示す図である。 図9Bは、BW画像の一例を示す図である。 図10は、IR画像の二値化によって得られる二値化画像の一例を示す図である。 図11は、IR画像内の粉塵候補領域の一例を示す図である。 図12は、BW画像に対して検出されるFOEの一例を示す図である。 図13は、粉塵領域に対して検出される主軸の一例を示す図である。 図14は、粉塵領域および非粉塵領域の一例を示す図である。 図15Aは、IR画像の他の例を示す図である。 図15Bは、BW画像の他の例を示す図である。 図16は、IR画像の二値化によって得られる二値化画像の一例を示す図である。 図17は、IR画像内の粉塵候補領域の一例を示す図である。 図18は、BW画像に対して検出されるFOEの一例を示す図である。 図19は、各粉塵候補領域の配置の一例を示す図である。 図20は、実施の形態における奥行取得装置のシミュレーション結果を示す図である。 図21は、図8に示す奥行取得装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図22は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の一例を示すフローチャートである。 図23は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の他の例を示すフローチャートである。 図24は、図21のステップS31〜S34の代わりの処理の一例を示すフローチャートである。 図25は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の他の例を示すフローチャートである。 図26は、実施の形態の変形例における奥行取得装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図27は、実施の形態の変形例における奥行取得装置の機能構成の他の例を示すブロック図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、特許文献1の測距装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1の測距装置は、上述のように、光源から被写体に光を照射し、光が照射された被写体を撮像することによって画像を取得し、その画像の奥行きを測定する。この奥行きの測定には、TOF(Time Of Flight)が用いられる。このような測距装置では、測距精度を向上させるために、互いに異なる撮像条件の撮像が行われる。つまり、測距装置は、所定の撮像条件にしたがって撮像を行い、その撮像結果に応じて、その所定の撮像条件と異なる撮像条件を設定する。そして、測距装置は、その設定された撮像条件にしたがって再び撮像を行う。
しかしながら、撮像によって得られる画像には、測距装置の近くにある粉塵がノイズとして映り込む場合がある。その結果、この粉塵が映し出されている画像だけからは、その粉塵であるノイズを取り除くことができず、奥行きを正しく測定することはできない。また、撮像条件を変更しても、粉塵の映り込みを簡単に抑えることが難しい場合がある。さらに、例えば車両に搭載された測距装置が、その車両の走行中に、互いに異なる撮像条件で撮像を繰り返せば、繰り返し行われる撮像の視点位置が異なるため、得られる複数の画像のそれぞれのシーンは異なってしまう。つまり、同一のシーンに対して撮像を繰り返すことができず、そのシーンが映し出された画像の奥行き、特に粉塵が映し出されている領域の奥行きを適切に推定することができない。
このような問題を解決するために、本開示の一態様に係る奥行取得装置は、メモリと、プロセッサとを備え、前記プロセッサは、光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する。
これにより、赤外画像から粉塵領域が検出され、その粉塵領域では、赤外画像だけでなく可視光画像にも基づいて奥行きが推定されるため、その粉塵領域の奥行きを適切に取得することができる。つまり、赤外画像と可視光画像とでは、撮像の対象となるシーンが実質的に同一であって、視点および撮像時刻も実質的に同一である。ここで、実質的に同一の視点および撮像時刻で撮像した実質的に同一のシーンの画像の一例としては、同一撮像素子の異なる画素で撮像された画像である。このような画像は、ベイヤー配列のカラーフィルタで撮像されたカラー画像の赤、緑および青の各チャンネル画像と同様のものであり、各画像の画角、視点および撮像時刻はほぼ等しい。つまり、実質的に同一の視点および撮像時刻で撮像した実質的に同一のシーンの画像は、撮像された各画像において、被写体の画像上での位置が2画素以上、異ならない。例えば、シーンに可視光と赤外成分を有する点光源が存在し、可視光画像において1画素のみが高輝度に撮像されている場合、赤外画像においても可視光画像で撮像されている画素位置に対応する画素の2画素より近傍に点光源が撮像される。また、実質的に同一の撮像時刻とは、撮像時刻の差が1フレーム以下で等しいことを示している。したがって、赤外画像と可視光画像とは高い相関を有する。しかし、赤外画像および可視光画像の撮像を行うカメラの近くに粉塵がある場合には、照射された赤外光がその粉塵に強く反射し、その強い反射光によって、赤外画像にその粉塵が映り込むことがある。したがって、粉塵は赤外画像に映り込んでも、可視光画像には映り込まない可能性が高い。そこで、粉塵領域において欠落した情報を、その粉塵領域に対応する可視光画像内の領域(すなわち対応領域)から補うことができる。その結果、粉塵領域の奥行きを、粉塵であるノイズの影響を除いて適切に取得することができる。
例えば、前記プロセッサは、前記粉塵領域の奥行きの推定では、前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す第1奥行情報を推定し、前記第1奥行情報によって示される前記粉塵領域内の各位置での奥行きを前記可視光画像に基づいて補正することによって、前記粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きを示す第2奥行情報を推定し、さらに、前記第1奥行情報によって示される、前記赤外画像の前記粉塵領域外の各位置での奥行きと、前記第2奥行情報によって示される、前記赤外画像の前記粉塵領域内の各位置での奥行きとを示す、第3奥行情報を生成してもよい。なお、第1奥行情報の推定では、赤外画像に対してTOFなどを適用してもよい。
これにより、第3奥行情報は、赤外画像の粉塵領域外の奥行きとして、その赤外画像から得られた奥行きを示し、赤外画像の粉塵領域の奥行きとして、その赤外画像から得られ、可視光画像に基づいて補正された奥行きを示す。したがって、赤外画像に粉塵領域がある場合であっても、その赤外画像の全体の奥行きを適切に推定することができる。
また、前記プロセッサは、前記粉塵領域の検出では、前記赤外画像のうち、第1閾値以上の輝度を有する高輝度領域が第1条件を満たす場合に、前記高輝度領域を前記粉塵領域として検出してもよい。
粉塵領域内では輝度は高い傾向にある。したがって、赤外画像のうち第1閾値以上の輝度を有する高輝度領域を検出することによって、粉塵が映し出されている可能性の高い領域を容易に絞り込むことができる。さらに、第1条件を満たす高輝度領域が粉塵領域として検出されるため、第1条件を適切に設定することによって、粉塵領域を高い精度で検出することができる。
また、前記第1条件は、前記赤外画像における前記高輝度領域とは異なる他の少なくとも2つの高輝度領域のそれぞれの重心と、前記赤外画像または前記可視光画像のFOE(Focus of Expansion)とに交わる直線上または円弧上に、前記高輝度領域の重心が配置されている条件であってもよい。
例えば、カメラが1つの粉塵を撮像する場合に、1フレームの赤外画像の撮像に対して複数回の露光を行うと、その露光が行われるたびにその粉塵が高輝度領域として赤外画像に映し出される。そこで、上述のカメラが車両などの移動体に搭載されて移動している場合には、その粉塵がFOEから吹き出すようにその赤外画像に映し出される可能性が高い。例えば、上述の移動体の移動速度が高速であれば、粉塵に起因するこれらの複数の高輝度領域は、FOEと交わる直線上に配置される傾向にある。または、そのカメラのレンズの歪みが大きければ、粉塵に起因する複数の高輝度領域は、FOEと交わる円弧上に配置される傾向にある。したがって、少なくとも3つの高輝度領域の重心が上述の直線上または円弧上に配置されていることを第1条件に設定することによって、粉塵領域を高い精度で検出することができる。
なお、赤外画像と可視光画像とでは、撮像の対象となるシーンが実質的に同一であって、視点も実質的に同一であるため、赤外画像のFOEと可視光画像のFOEとは実質的に同一である。
あるいは、前記第1条件は、前記高輝度領域の主軸または前記主軸の延長線が、前記赤外画像または前記可視光画像のFOE(Focus of Expansion)に交わる条件であってもよい。
例えば、上述の例とは逆に、カメラを搭載する移動体の移動速度が低速であれば、上述の複数の高輝度領域は重なり合う。その結果、これらの複数の高輝度領域は、細長い形状、言い換えれば尾を引いた形状の1つの高輝度領域として赤外画像に映し出される。このような粉塵に起因する高輝度領域の主軸またはその主軸の延長線はFOEに交わる傾向にある。したがって、高輝度領域の主軸またはその主軸の延長線がFOEに交わることを第1条件に設定することによって、粉塵領域を高い精度で検出することができる。
また、前記プロセッサは、前記粉塵領域の検出では、前記高輝度領域が、さらに、第2条件を満たす場合に、前記高輝度領域を前記粉塵領域として検出してもよい。
例えば、赤外画像では粉塵領域が観測されても可視光画像では観測されないという性質を第2条件に利用してもよい。これにより、粉塵領域をより高精度に検出することができる。
また、前記第2条件は、前記赤外画像内の前記高輝度領域の重心に対応する前記可視光画像内の位置の輝度が、第2閾値未満となる条件であってもよい。
粉塵領域はBW画像では観測されないため、その粉塵領域の重心に対応する可視光画像内の位置の輝度は低い傾向にある。したがって、赤外画像内の高輝度領域の重心に対応する可視光画像内の位置の輝度が第2閾値未満となることを、第2条件に設定することによって、粉塵領域をより高精度に検出することができる。
また、前記第2条件は、前記赤外画像の高輝度領域内の輝度と、前記高輝度領域に対応する前記可視光画像の領域内の輝度との間の相関係数が、第3閾値未満となる条件であってもよい。
赤外画像では粉塵領域が観測されても可視光画像では観測されないという性質があるため、赤外画像の粉塵領域内の輝度と、その粉塵領域に対応する可視光画像の領域内の輝度との相関は低い傾向にある。したがって、赤外画像の高輝度領域内の輝度と、その高輝度領域に対応する可視光画像の領域内の輝度との間の相関係数が、第3閾値未満となることを、第2条件に設定することによって、粉塵領域をより高精度に検出することができる。
また、前記プロセッサは、前記粉塵領域の奥行きの推定では、前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、前記赤外画像、前記可視光画像、前記粉塵領域、および前記奥行情報を学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記粉塵領域内の各位置での奥行きを補正してもよい。
これにより、赤外画像、可視光画像、粉塵領域、および奥行情報の入力に対して、粉塵領域内の各位置での正解の奥行きが出力されるように、学習モデルに予め学習させておけば、赤外画像から推定された奥行情報を適切に補正することができる。つまり、奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置で奥行きを、適切に補正することができる。
また、本開示の他の態様に係る奥行取得装置は、メモリと、プロセッサとを備え、前記プロセッサは、光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、前記赤外画像、前記可視光画像、および前記奥行情報を、学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記赤外画像において粉塵が映し出されている粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する。
これにより、赤外画像、可視光画像、および奥行情報の入力に対して、赤外画像の粉塵領域内の各位置での正解の奥行きが出力されるように、学習モデルに予め学習させておけば、赤外画像から推定された奥行情報を適切に補正することができる。つまり、奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置で奥行きを、粉塵領域を検出することなく、適切に補正することができる。
また、本開示の他の態様に係る奥行取得装置は、メモリと、プロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、ここで、前記赤外画像は、赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、ここで、前記可視光画像は、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻に、可視光に基づく撮像によって得られ、前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、前記可視光画像に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する。また、前記可視光画像および前記赤外画像のそれぞれについて、粉塵領域とその他の領域と分けたとき、前記粉塵領域は前記可視光画像に基づいて奥行きが推定され、その他の領域は前記赤外画像に基づいて奥行きが推定される。
これにより、本開示の上記一態様に係る奥行取得装置と同様、粉塵領域の奥行きを、粉塵であるノイズの影響を除いて適切に取得することができる。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態)
[ハードウェア構成]
図1は、実施の形態に係る奥行取得装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施の形態における奥行取得装置1は、赤外光(または近赤外線光)に基づく画像と、可視光に基づく画像とを、実質的に同一のシーンに対する撮像であって、かつ、実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって取得することができるハードウェア構成を有する。なお、実質的に同一とは、本開示における効果を奏し得る程度に同一であることを意味する。
図1に示されるように、奥行取得装置1は、光源10と、固体撮像素子20と、処理回路30と、拡散板50と、レンズ60と、バンドパスフィルタ70とを含んで構成される。
光源10は、照射光を照射する。より具体的には、光源10は、処理回路30で生成された発光信号によって示されるタイミングで、被写体に照射する照射光を発光する。
光源10は、例えば、コンデンサ、駆動回路、及び発光素子を含んで構成され、コンデンサに蓄積された電気エネルギーで発光素子を駆動することで発光する。発光素子は、一例として、レーザダイオード、発光ダイオード等により実現される。なお、光源10は、1種類の発光素子を含む構成であっても構わないし、目的に応じた複数種類の発光素子を含む構成であっても構わない。
以下では、発光素子は、例えば、近赤外線光を発光するレーザダイオード、または、近赤外線光を発光する発光ダイオード等である。しかしながら、光源10が照射する照射光は、近赤外線光に限定される必要はない。光源10が照射する照射光は、例えば、近赤外線光以外の周波数帯の赤外光(赤外線光ともいう)であっても構わない。以下、本実施の形態では、光源10が照射する照射光を赤外光として説明するが、その赤外光は、近赤外線光であってもよく、近赤外線光以外の周波数帯の赤外光であってもよい。
固体撮像素子20は、被写体を撮像して露光量を示す撮像信号を出力する。より具体的には、固体撮像素子20は、処理回路30で生成された露光信号によって示されるタイミングで露光を行い、露光量を示す撮像信号を出力する。
固体撮像素子20は、照射光が被写体により反射した反射光を用いて撮像する第1画素と、被写体を撮像する第2画素とがアレイ状に配置されてなる画素アレイを有する。固体撮像素子20は、例えば、必要に応じて、カバーガラス、ADコンバータ等のロジック機能を有していても構わない。
以下では、照射光と同様に、反射光は、赤外光であるとして説明するが、反射光は、照射光が被写体により反射した光であれば、赤外光に限定される必要はない。
図2は、固体撮像素子20が有する画素アレイ2を示す模式図である。
図2に示されるように、画素アレイ2は、照射光が被写体により反射した反射光を用いて撮像する第1画素21(IR画素)と、被写体を撮像する第2画素22(BW画素)とが列単位で交互に並ぶように、アレイ状に配置されて構成される。
また、図2では、画素アレイ2において、第2画素22と第1画素21が行方向に隣接するように並べられ、行方向のストライプ状に並ぶように配置されているが、これに限定されず、複数行置き(一例として、2行置き)に配置されていてもよい。つまり、第2画素22が行方向に隣接するように並べられる第1の行と第1画素21が行方向に隣接するように並べられる第2の行は、M行置き(Mは自然数)に交互に配置されてもよい。更に、第2画素22が行方向に隣接するように並べられる第1の行と第1画素21が行方向に隣接するように並べられる第2の行は、異なる行置き(第1の行はN行、第2の行はL行を交互に繰り返す(NとLは、異なる自然数))に配置されていてもよい。
第1画素21は、例えば、反射光である赤外光に感度を有する赤外光画素で実現される。第2画素22は、例えば、可視光に感度を有する可視光画素で実現される。
赤外光画素は、例えば、赤外光のみを透過させる光学フィルタ(IRフィルタともいう)、マイクロレンズ、光電変換部としての受光素子、および、受光素子で生成された電荷を蓄積する蓄積部等を含んで構成される。したがって、画素アレイ2に含まれる複数の赤外光画素(すなわち第1画素21)から出力される撮像信号によって、赤外光の輝度を示す画像が表現される。この赤外光の画像を、以下、IR画像または赤外画像ともいう。
また、可視光画素は、例えば、可視光のみを透過させる光学フィルタ(BWフィルタともいう)、マイクロレンズ、光電変換部としての受光素子、および、受光素子で変換された電荷を蓄積する蓄積部等を含んで構成される。したがって、可視光画素、すなわち第2画素22は、輝度および色差を示す撮像信号を出力する。つまり、画素アレイ2に含まれる複数の第2画素22から出力される撮像信号によって、可視光の輝度および色差を示すカラー画像が表現される。なお、可視光画素の光学フィルタは、可視光と赤外光との双方を透過させても構わないし、可視光のうち、赤(R)、緑(G)、または青(B)等の特定の波長帯域の光だけを透過させても構わない。
また、可視光画素は、可視光の輝度のみを検出してもよい。この場合には、可視光画素、すなわち第2画素22は、輝度を示す撮像信号を出力する。したがって、画素アレイ2に含まれる複数の第2画素22から出力される撮像信号によって、可視光の輝度を示す白黒の画像、言い換えればモノクロの画像が表現される。このモノクロの画像を、以下、BW画像ともいう。なお、上述のカラー画像およびBW画像を総称して、可視光画像ともいう。
再び図1に戻って、奥行取得装置1の説明を続ける。
処理回路30は、固体撮像素子20によって出力された撮像信号を用いて、被写体に係る被写体情報を演算する。
処理回路30は、例えば、マイクロコンピュータ等の演算処理装置によって構成される。マイクロコンピュータは、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ等を含み、メモリに格納された駆動プログラムがプロセッサにより実行されることで、発光信号および露光信号を生成する。なお、処理回路30は、FPGAまたはISP等を用いてもよく、1つのハードウェアから構成されても、複数のハードウェアから構成されてもかまわない。
処理回路30は、例えば、固体撮像素子20の第1画素21からの撮像信号を用いて行うTOF測距方式により、被写体までの距離を算出する。
以下、図面を参照しながら、処理回路30が行うTOF測距方式による被写体までの距離の算出について説明する。
図3は、処理回路30が、TOF測距方式を用いて被写体までの距離の算出を行う際における、光源10の発光素子の発光タイミングと、固体撮像素子20の第1画素21の露光タイミングとの関係を示すタイミング図である。
図3において、Tpは光源10の発光素子が照射光を発光する発光期間であり、Tdは、光源10の発光素子が照射光を発光してから、その照射光が被写体により反射した反射光が、固体撮像素子20に戻ってくるまでの遅延時間である。そして、第1露光期間は、光源10が照射光を発光する発光期間と同じタイミングとなっており、第2露光期間は、第1露光期間の終了時点から、発光期間Tpが経過するまでのタイミングとなっている。
図3において、q1は、第1露光期間内における反射光による、固体撮像素子20の第1画素21における露光量の総量を示し、q2は、第2露光期間内における反射光による、固体撮像素子20の第1画素21における露光量の総量を示す。
光源10の発光素子による照射光の発光と、固体撮像素子20の第1画素21による露光とを、図3に示されるタイミングで行うことで、被写体までの距離dは、光速をcとして、以下の(式1)で表すことができる。
d=c×Tp/2×q2/(q1+q2) ・・・(式1)
このため、処理回路30は、(式1)を利用することで、固体撮像素子20の第1画素21からの撮像信号を用いて、被写体までの距離を算出することができる。
また、固体撮像素子20の複数の第1画素21は、第1露光期間および第2露光期間の終了後に、第3露光期間Tpだけ露光してもよい。複数の第1画素21は、この第3露光期間Tpにおいて得られる露光量によって、反射光以外のノイズを検出することができる。つまり、処理回路30は、上記(式1)において、第1露光期間の露光量q1および第2露光期間の露光量q2のそれぞれからノイズを削除することによって、より正確に、被写体までの距離dを算出することができる。
再び図1に戻って、奥行取得装置1の説明を続ける。
処理回路30は、例えば、固体撮像素子20の第2画素22からの撮像信号を用いて、被写体の検知、及び被写体までの距離の算出を行ってもよい。
すなわち、処理回路30は、固体撮像素子20の複数の第2画素22によって撮像された可視光画像に基づいて、被写体の検知、及び被写体までの距離の算出を行ってもよい。ここで、被写体の検知は、例えば、被写体の特異点のエッジ検出によりパターン認識で形状の判別を行なうことで実現してもよいし、事前に学習した学習モデルを利用してDeep Learningなどの処理により実現してもかまわない。また、被写体までの距離の算出は、世界座標変換を用いて行ってもよい。もちろん、可視光画像だけでなく、第1画素21によって撮像された赤外光の輝度や距離情報を利用してマルチモーダルな学習処理により被写体の検知を実現してもよい。
処理回路30は、発光するタイミングを示す発光信号と、露光するタイミングを示す露光信号とを生成する。そして、処理回路30は、生成した発光信号を光源10へ出力し、生成した露光信号を固体撮像素子20へ出力する。
処理回路30は、例えば、所定の周期で光源10を発光させるように発光信号を生成して出力し、所定の周期で固体撮像素子20を露光させるように露光信号を生成して出力することで、奥行取得装置1に、所定のフレームレートによる連続撮像を実現させてもよい。また、処理回路30は、例えばプロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ等を含み、メモリに格納された駆動プログラムがプロセッサにより実行されることで、発光信号および露光信号を生成する。
拡散板50は、照射光の強度分布と角度を調整する。また、強度分布の調整では、拡散板50は、光源10からの照射光の強度分布を一様にする。なお、図1に示す例では、奥行取得装置1は、拡散板50を備えるが、この拡散板50を備えていなくてもよい。
レンズ60は、奥行取得装置1の外部から入る光を、固体撮像素子20の画素アレイ2の表面に集光する光学レンズである。
バンドパスフィルタ70は、反射光である赤外光と、可視光とを透過させる光学フィルタである。なお、図1に示す例では、奥行取得装置1は、バンドパスフィルタ70を備えるが、このバンドパスフィルタ70を備えていなくてもよい。
上記構成の奥行取得装置1は、輸送機器に搭載されて利用される。例えば、奥行取得装置1は、路面を走行する車両に搭載されて利用される。なお、奥行取得装置1が搭載される輸送機器は、必ずしも車両に限定される必要はない。奥行取得装置1は、例えば、オートバイ、ボート、飛行機等といった、車両以外の輸送機器に搭載されて利用されても構わない。
[奥行取得装置の概要]
本実施の形態における奥行取得装置1は、図1に示すハードウェア構成によって、IR画像とBW画像とを、実質的に同一のシーンに対する撮像であって、かつ、実質的に同一の視点および同一時刻の撮像によって取得する。そして、奥行取得装置1は、そのIR画像から得られる、そのIR画像内の各位置における奥行きを、BW画像を用いて補正する。具体的には、IR画像に、粉塵が映し出されている領域(以下、粉塵領域という)が存在する場合、奥行取得装置1は、そのIR画像から得られる、粉塵領域内の各位置における奥行きを、その粉塵領域に対応するBW画像の領域内の画像を用いて補正する。これにより、粉塵領域の奥行きを、粉塵であるノイズの影響を除いて適切に取得することができる。
図4は、奥行取得装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
奥行取得装置1は、光源101と、IRカメラ102と、BWカメラ103と、奥行推定部111と、粉塵検出部112とを備える。
光源101は、図1に示す光源10および拡散板50から構成されていてもよい。
IRカメラ102は、図1に示す固体撮像素子20の複数の第1画素21、レンズ60およびバンドパスフィルタ70から構成されていてもよい。このようなIRカメラ102は、光源101が被写体に赤外光を照射するタイミングに応じて、その被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像を行うことによって、IR画像を取得する。
BWカメラ103は、図1に示す固体撮像素子20の複数の第2画素22、レンズ60およびバンドパスフィルタ70から構成されていてもよい。このようなBWカメラ103は、赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、その赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像を行うことによって、可視光画像(具体的にはBW画像)を取得する。
奥行推定部111および粉塵検出部112は、図1に示す処理回路30の機能、具体的には、プロセッサ110の機能として実現されてもよい。
粉塵検出部112は、IRカメラ102による撮像によって得られたIR画像と、BWカメラ103による撮像によって得られたBW画像とに基づいて、IR画像から粉塵領域を検出する。言い換えれば、粉塵検出部112は、撮像によって得られたIR画像を、粉塵が映し出されている粉塵領域と、粉塵が映し出されていない非粉塵領域とに分割する。
IRカメラ102の近傍に粉塵などの微粒子が存在する場合、IR画像にはその粉塵が大きなノイズとして映し出される。本実施の形態における粉塵領域は、粉塵が映し出されている高輝度の領域である。例えば、奥行取得装置1の近くに粉塵が存在する場合、光源101から粉塵に照射されて、その粉塵に反射された赤外光は高い輝度を保った状態で固体撮像素子20に受光される。したがって、IR画像において、粉塵が映し出されている領域、すなわち粉塵領域における各画素の輝度は高い。
奥行推定部111は、粉塵検出部112によって検出された粉塵領域を含むIR画像内の各位置での奥行きを推定する。具体的には、奥行推定部111は、光源101による被写体への赤外光の照射のタイミングに応じて、IRカメラ102が撮像することによって得られたIR画像を取得し、そのIR画像に基づいてIR画像内の各位置での奥行きを推定する。さらに、奥行推定部111は、粉塵検出部112によって検出された粉塵領域において推定された各位置での奥行きを、BW画像に基づいて補正する。つまり、奥行推定部111は、IR画像、BW画像、および粉塵領域に基づいて、粉塵領域の奥行きを推定する。
図5は、奥行取得装置1の機能構成の他の例を示すブロック図である。
奥行取得装置1は、メモリ200とプロセッサ110とを備えてもよい。
また、プロセッサ110は、奥行推定部111および粉塵検出部112を備えるだけでなく、図5に示すように、発光タイミング取得部113、IR画像取得部114およびBW画像取得部115を備えてもよい。なお、これらの構成要素は、プロセッサ110の機能として実現される。
発光タイミング取得部113は、光源101が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得する。つまり、発光タイミング取得部113は、図1に示す発光信号を光源101に出力することによって、その出力のタイミングを示す情報を上述のタイミング情報として取得する。
IR画像取得部114は、そのタイミング情報によって示されるタイミングに応じた、被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリ200に保持されているIR画像を取得する。
BW画像取得部115は、上述のIR画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、そのIR画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリ200に保持されているBW画像を取得する。
粉塵検出部112は、上述のように、IR画像から粉塵領域を検出し、奥行推定部111は、そのIR画像、BW画像、および粉塵領域に基づいて、奥行きを推定する。
なお、本実施の形態における奥行取得装置1は、光源101、IRカメラ102、およびBWカメラ103を備えることなく、プロセッサ110およびメモリ200から構成されていてもよい。
図6は、奥行取得装置1の全体的な処理動作を示すフローチャートである。
(ステップS11)
まず、光源101は、発光することによって、被写体に赤外光を照射する。
(ステップS12)
次に、IRカメラ102は、IR画像を取得する。つまり、IRカメラ102は、光源101によって赤外光が照射された被写体を含むシーンを撮像する。これにより、IRカメラ102は、被写体から反射された赤外光に基づくIR画像を取得する。具体的には、IRカメラ102は、図3に示す第1露光期間、第2露光期間および第3露光期間のそれぞれのタイミングと露光量とによって得られるIR画像を取得する。
(ステップS13)
次に、BWカメラ103は、BW画像を取得する。つまり、BWカメラ103は、ステップS12で取得されたIR画像に対応するBW画像、すなわち、そのIR画像と同一のシーン、同一の視点および同一の撮像時刻のBW画像を取得する。
(ステップS14)
そして、粉塵検出部112は、ステップS12で取得されたIR画像から粉塵領域を検出する。
(ステップS15)
次に、奥行推定部111は、ステップS12で取得されたIR画像、ステップS13で取得されたBW画像、および、ステップS14で検出された粉塵領域に基づいて、粉塵領域の奥行きを推定する。
図7は、奥行取得装置1のプロセッサ110による全体的な処理動作を示すフローチャートである。
(ステップS21)
まず、プロセッサ110の発光タイミング取得部113は、光源101が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得する。
(ステップS22)
次に、IR画像取得部114は、ステップS21で取得されたタイミング情報によって示されるタイミングに応じて撮像を行ったIRカメラ102から、IR画像を取得する。例えば、IR画像取得部114は、発光タイミング取得部113から図1に示す発光信号が出力されるタイミングに、露光信号をIRカメラ102に出力する。これによって、IR画像取得部114は、IRカメラ102に撮像を開始させ、その撮像によって得られたIR画像を、そのIRカメラ102から取得する。このとき、IR画像取得部114は、メモリ200を介してIRカメラ102からIR画像を取得してもよく、IRカメラ102から直接取得してもよい。
(ステップS23)
次に、BW画像取得部115は、ステップS22で取得されたIR画像に対応するBW画像をBWカメラ103から取得する。このとき、BW画像取得部115は、メモリ200を介してBWカメラ103からBW画像を取得してもよく、BWカメラ103から直接取得してもよい。
(ステップS24)
そして、粉塵検出部112は、IR画像から粉塵領域を検出する。
(ステップS25)
次に、奥行推定部111は、ステップS22で取得されたIR画像、ステップS23で取得されたBW画像、および、ステップS24で検出された粉塵領域に基づいて、粉塵領域の奥行きを推定する。これによって、少なくともその粉塵領域の奥行きを示す奥行情報が算出される。なお、このとき、奥行推定部111は、粉塵領域だけでなくIR画像の全体の奥行きを推定し、その推定結果を示す奥行情報を算出してもよい。
具体的には、本実施の形態における奥行推定部111は、ステップS22で取得されたIR画像から、そのIR画像内の各位置での奥行きを推定する。そして、奥行推定部111は、粉塵領域内の各位置での奥行きをBW画像を用いて補正する。なお、各位置は、複数の画素のそれぞれの位置であってもよく、複数の画素からなるブロックの位置であってもよい。
このような本実施の形態における奥行取得装置1では、IR画像から粉塵領域が検出され、その粉塵領域では、IR画像だけでなくBW画像にも基づいて奥行きが推定されるため、その粉塵領域の奥行きを適切に取得することができる。つまり、IR画像とBW画像とでは、撮像の対象となるシーンが実質的に同一であって、視点および撮像時刻も実質的に同一である。したがって、IR画像とBW画像とは高い相関を有する。また、IR画像に粉塵が映り込んでも、BW画像には粉塵が映り込まない可能性が高い。したがって、粉塵領域において欠落した情報を、その粉塵領域に対応するBW画像内の領域(すなわち対応領域)から補うことができる。その結果、粉塵領域の奥行きを適切に取得することができる。
[奥行取得装置の具体的な機能構成]
図8は、奥行取得装置1のプロセッサ110の具体的な機能構成を示すブロック図である。
プロセッサ110は、第1奥行推定部111a、第2奥行推定部111b、粉塵検出部112と、高輝度領域検出部116、FOE検出部117、および出力部118を備える。なお、第1奥行推定部111aおよび第2奥行推定部111bは、図5に示す奥行推定部111に相当する。また、プロセッサ110は、上述の発光タイミング取得部113、IR画像取得部114およびBW画像取得部115を備えていてもよい。
高輝度領域検出部116は、IR画像において第1閾値以上の輝度を有する領域を高輝度領域として検出する。
FOE検出部117は、BW画像におけるFOE(Focus of Expansion)を検出する。FOEは、消失点とも称される。IRカメラ102が平行移動し、被写体が停止している場合、画面上の見かけの動きであるオプティカルフローは、1点で交わることが知られている。その1点がFOEである。
粉塵検出部112は、IR画像内の少なくとも1つの高輝度領域のそれぞれについて、その高輝度領域が粉塵領域であるか否かを判定する。ここで、IR画像に映し出されている各粉塵は、FOEから吹き出されているように、そのFOEと交わる直線または円弧に沿って長く形成されている、または、その直線または円弧に沿って配置されていることを、発明者らは発見した。IRカメラ120が自動車などの移動体に設置されている場合、粉塵の動きはIRカメラ120の動きと比較して十分に小さく、静止していると仮定できる。そのため、IR画像には、粉塵がFOEから吹き出るように映し出されている。
また、本実施の形態における奥行取得装置1ではノイズ除去の観点から、IR画像およびBW画像のそれぞれの1フレームの画像は、露光と遮光とを複数回繰り返す撮像によって得られた画像である。そのため、フレーム周期内での互いに異なるタイミングでの露光によって、同一の粉塵が、1フレームにおける複数の箇所に映し出される。画像上では粉塵はFOEから吹き出るように移動しているため、その複数の箇所のそれぞれにある粉塵領域とFOEとは直線上に配置される。また、同一の粉塵を撮像するIRカメラ120の動きがゆっくりである場合、1フレーム周期における複数回の露光によって生じる複数の粉塵領域は、IR画像において重なる。その結果、尾を引いたような形状の1つの粉塵領域が形成される。この場合、その粉塵領域から見た尾の向きには、FOEが存在する。粉塵検出部112は、これらの性質を利用して、粉塵領域を検出する。
つまり、本実施の形態における粉塵検出部112は、IR画像のうち、第1閾値以上の輝度を有する高輝度領域が第1条件を満たす場合に、その高輝度領域を粉塵領域として検出する。具体的には、その第1条件は、IR画像における高輝度領域とは異なる他の少なくとも2つの高輝度領域のそれぞれの重心と、IR画像またはBW画像のFOE(Focus of Expansion)とに交わる直線上または円弧上に、その高輝度領域の重心が配置されている条件である。または、第1条件は、高輝度領域の主軸またはその主軸の延長線が、IR画像またはBW画像のFOEに交わる条件である。なお、この主軸は、高輝度領域が尾を引いた形状である場合におけるその尾の軸である。これにより、粉塵領域を高い精度で検出することができる。
また、粉塵検出部112は、さらに、IR画像では粉塵領域が観測されてもBW画像では観測されないという性質を用いて粉塵領域を検出してもよい。つまり、粉塵検出部112は、高輝度領域が、さらに、第2条件を満たす場合に、その高輝度領域を粉塵領域として検出してもよい。例えば、第2条件は、IR画像内の高輝度領域の重心に対応するBW画像内の位置の輝度が、第2閾値未満となる条件である。または、第2条件は、IR画像の高輝度領域内の輝度と、その高輝度領域に対応するBW画像の領域内の輝度との間の相関係数が、第3閾値未満となる条件である。なお、IR画像の高輝度領域に対応するBW画像の領域は、IR画像の高輝度領域と空間的に同一の位置にあって、IR画像の高輝度領域と同一の形状およびサイズを有する領域である。これにより、粉塵領域をさらに高い精度で検出することができる。
第1奥行推定部111aおよび第2奥行推定部111bは、上述の奥行推定部111としての機能を有する。
第1奥行推定部111aは、光源101による赤外光の照射のタイミングに応じて取得されたIR画像に基づいて、そのIR画像内の各位置での奥行きを推定する。第1奥行推定部111aは、推定されたそのIR画像内の各位置での奥行きを示す情報を、第1奥行情報として出力する。つまり、第1奥行推定部111aは、IR画像内の各位置での奥行きを示す第1奥行情報を推定する。
第2奥行推定部111bは、BW画像と、IR画像内の粉塵領域とに基づいて、第1奥行情報を補正する。これにより、第1奥行情報によって示される、IR画像内の各位置での奥行きのうち、粉塵領域の奥行きが補正される。第2奥行推定部111bは、この粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きを示す情報を、第2奥行情報として出力する。つまり、第2奥行推定部111bは、第1奥行情報によって示される粉塵領域内の各位置での奥行きをBW画像に基づいて補正することによって、その粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きを示す第2奥行情報を推定する。
出力部118は、第1奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置での奥行きを、第2奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きに置き換える。これによって、第1奥行情報によって示される、IR画像の粉塵領域以外の各位置での奥行きと、第2奥行情報によって示される、IR画像の粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きとを含む、第3奥行情報が生成される。出力部118は、その第3奥行情報を出力する。
これにより、第3奥行情報は、IR画像の粉塵領域外の奥行きとして、そのIR画像から得られた奥行きを示し、IR画像の粉塵領域の奥行きとして、そのIR画像から得られ、BW画像に基づいて補正された奥行きを示す。したがって、本実施の形態では、IR画像に粉塵領域がある場合であっても、そのIR画像の全体の奥行きを適切に推定することができる。
図9Aは、IR画像の一例を示す。図9Bは、BW画像の一例を示す。
図9Bに示すように、BW画像では、例えば車両に取り付けられたBWカメラ103による撮像によって、その車両が走行している道路の周囲がBWカメラ103から遠のくシーンが映し出されている。この道路には、例えば車両の走行によって粉塵が舞い上がっている。そこで、IRカメラ102が、その図9Bに示すシーンと同一のシーンを、BWカメラ103と同じ視点および同じ時刻で撮像すると、図9Aに示すIR画像が取得される。
上述のように取得されたIR画像には、図9Aに示すように、高い輝度の領域が存在する。これらの領域には、粉塵が映し出された領域、すなわち、粉塵領域が含まれる。例えば、IR画像の中央部と右側の部分にその粉塵領域が存在することが確認される。一方、BW画像には、粉塵は映し出されていない。これは、IR画像の撮像では、光源101から照射された赤外光がIRカメラ102およびBWカメラ103の近傍にある粉塵によって乱反射されるが、BW画像の撮像では、その乱反射の影響が小さいからである。そこで、粉塵検出部112は、IR画像では粉塵領域は観測されるが、BW画像では観測されないという性質を利用して、粉塵領域を検出する。
図10は、IR画像の二値化によって得られる二値化画像の一例を示す。
高輝度領域検出部116は、図9Aに示すIR画像において、第1閾値以上の輝度を有する領域を高輝度領域として検出する。つまり、高輝度領域検出部116は、IR画像内の各位置(すなわち各画素)での輝度を二値化する。その結果、例えば、図10に示すように、白色の領域と、黒色の領域(図10ではハッチングされている領域)とからなる二値化画像が生成される。
図11は、IR画像内の粉塵領域の候補の一例を示す。
粉塵検出部112は、まず、二値化画像内の白色の領域である高輝度領域の重心を検出する。このような重心の検出は、二値化画像内の全ての高輝度領域のそれぞれに対して行われる。次に、粉塵検出部112は、その二値化画像における全ての高輝度領域のそれぞれについて、その高輝度領域の重心に対応する、BW画像内の位置(以下、重心対応位置という)の輝度が、第2閾値未満であるか否かを判別する。つまり、粉塵検出部112は、高輝度領域が上述の第2条件を満たすか否かを判別する。その結果、粉塵検出部112は、輝度が第2閾値未満と判別された重心対応位置に対応する高輝度領域を、粉塵領域の候補として決定する。例えば、図11に示すように、粉塵検出部112は、5つの高輝度領域A〜Eのそれぞれを、粉塵領域の候補として検出する。つまり、IR画像または二値化画像が、5つの粉塵候補領域A〜Eと、粉塵領域ではない非粉塵領域とに領域分割される。
図12は、BW画像に対して検出されるFOEの一例を示す。
FOE検出部117は、例えば図9Bに示すBW画像を含む複数フレームのBW画像からオプティカルフローを検出し、RANSAC(Random Sample Consensus)などのロバスト推定によりオプティカルフローの交点を求めることによって、FOEを検出する。
図13は、粉塵候補領域A〜Eに対して検出される主軸の一例を示す。
粉塵検出部112は、図11に示すように検出された粉塵候補領域A〜Eのそれぞれに対して主軸を検出する。具体的には、粉塵検出部112は、IR画像または二値化画像における粉塵候補領域の各画素に対して主成分分析を行うことによって、第1主成分軸をその粉塵候補領域の主軸として検出する。
図14は、粉塵領域および非粉塵領域の一例を示す。
粉塵検出部112は、IR画像または二値化画像における粉塵候補領域A〜Eのそれぞれについて、その粉塵候補領域の主軸またはその主軸の延長線が、FOE検出部117によって検出されたFOEに交わるか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、粉塵候補領域が上述の第1条件を満たすか否かを判定する。そして、粉塵検出部112は、FOEに交わる主軸または延長線を有する粉塵候補領域を粉塵領域として検出し、FOEに交わらない主軸または延長線を有する粉塵候補領域を非粉塵領域として検出する。例えば、図14に示すように、粉塵候補領域B、CおよびEのそれぞれの主軸の延長線はFOEに交わり、粉塵候補領域AおよびDのそれぞれの主軸およびその延長線はFOEに交わらない。したがって、粉塵検出部112は、粉塵候補領域B、CおよびEを粉塵領域として検出し、粉塵候補領域AおよびDを非粉塵領域として検出する。
図15Aは、IR画像の他の例を示す。図15Bは、BW画像の他の例を示す。
図15Bに示すBW画像は、図9Bに示すBW画像とは異なるタイミングの撮像によって得られた画像である。この図15Bに示すBW画像でも、図9Bに示す例と同様、車両に取り付けられたBWカメラ103による撮像によって、その車両が走行している道路の周囲がBWカメラ103に近づくシーンが映し出されている。また、この道路には、例えば車両の走行によって粉塵が舞い上がっている。そこで、IRカメラ102が、その図15Bに示すシーンと同一のシーンを、BWカメラ103と同じ視点および同じ時刻で撮像すると、図15Aに示すIR画像が取得される。
このように取得されたIR画像には、図15Aに示すように、高い輝度の領域が存在する。これらの領域には、粉塵が映し出された領域、すなわち、粉塵領域が含まれる。例えば、IR画像の左側の部分にその粉塵領域が存在することが確認される。一方、図9Bに示す例と同様、BW画像には、粉塵は映し出されていない。
図16は、IR画像の二値化によって得られる二値化画像の一例を示す。
高輝度領域検出部116は、図15Aに示すIR画像において、第1閾値以上の輝度を有する領域を高輝度領域として検出する。つまり、高輝度領域検出部116は、IR画像内の各位置(すなわち各画素)での輝度を二値化する。その結果、例えば、図16に示すように、白色の領域と、黒色の領域(図16ではハッチングされている領域)とからなる二値化画像が生成される。
図17は、IR画像内の粉塵領域の候補の一例を示す。
粉塵検出部112は、まず、二値化画像内の白色の領域である高輝度領域の重心を検出する。このような重心の検出は、二値化画像内の全ての高輝度領域のそれぞれに対して行われる。次に、粉塵検出部112は、その二値化画像における全ての高輝度領域のそれぞれについて、その高輝度領域の重心に対応する、BW画像内の位置(すなわち重心対応位置)の輝度が、第2閾値未満であるか否かを判別する。つまり、粉塵検出部112は、高輝度領域が上述の第2条件を満たすか否かを判別する。その結果、粉塵検出部112は、輝度が第2閾値未満と判別された重心対応位置に対応する高輝度領域を、粉塵領域の候補として決定する。例えば、図17に示すように、粉塵検出部112は、複数の高輝度領域からなる領域群Aと、高輝度領域Bと、複数の高輝度領域からなる領域群Cと、高輝度領域Dのそれぞれを、粉塵領域の候補として検出する。つまり、IR画像または二値化画像が、粉塵候補領域と、粉塵領域ではない非粉塵領域とに領域分割される。粉塵候補領域は、領域群Aに含まれる各領域と、領域Bと、領域群Cに含まれる各領域と、領域Dとからなる。
図18は、BW画像に対して検出されるFOEの一例を示す。
FOE検出部117は、例えば図15Bに示すBW画像を含む複数フレームのBW画像からオプティカルフローを検出し、RANSAC(Random Sample Consensus)などのロバスト推定によりオプティカルフローの交点を求めることによって、FOEを検出する。
図19は、各粉塵候補領域の配置の一例を示す。
例えば、IRカメラ102を搭載する車両の車速が速い場合には、上述のように、フレーム周期内における互いに異なるタイミングでの露光によって、同一の粉塵が、1フレームのIR画像における複数の箇所に映し出される。粉塵はFOEから吹き出すように移動しているため、その複数の箇所のそれぞれにある粉塵領域とFOEとは直線上に配置される。また、IRカメラ102のレンズに、広角レンズまたは魚眼レンズなどが用いられる場合には、そのレンズの歪みは大きい。レンズ歪みの影響が大きい場合、画面上の見かけの動きであるオプティカルフローは、1点で交わらず、そのため、各粉塵領域およびFOEも直線上には存在しない。このように、レンズの歪みが大きい場合、各粉塵領域およびFOEはレンズ歪みの影響で円弧上に配置される。
図19に示す例の場合、粉塵検出部112は、図17に示すように検出された領域群Aの各粉塵候補領域と、粉塵候補領域Bと、領域群Cの各粉塵候補領域と、粉塵候補領域DのそれぞれがFOEとともに円弧上に配置されているか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、1つの粉塵候補領域に対して判定を行う場合、その判定対象の粉塵候補領域とは異なる他の少なくとも2つの粉塵候補領域のそれぞれの重心と、BW画像のFOEとに交わる円弧上に、その判定対象の粉塵候補領域の重心が配置されているか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、粉塵候補領域である高輝度領域が上述の第1条件を満たすか否かを判定する。粉塵検出部112は、判定対象の粉塵候補領域の重心が円弧上に配置されていれば、その粉塵候補領域を粉塵領域として検出する。逆に、粉塵検出部112は、判定対象の粉塵候補領域の重心が円弧上に配置されていなければ、その粉塵候補領域を非粉塵領域として検出する。
したがって、図19に示す例では、領域群Aに含まれる複数の粉塵候補領域のそれぞれとFOEとは円弧上に配置されているため、粉塵検出部112は、領域群Aに含まれる複数の粉塵候補領域のそれぞれを粉塵領域として検出する。同様に、領域群Bに含まれる複数の粉塵候補領域のそれぞれとFOEとは円弧上に配置されているため、粉塵検出部112は、領域群Bに含まれる複数の粉塵候補領域のそれぞれも粉塵領域として検出する。一方、粉塵候補領域BおよびDのそれぞれは、他の少なくとも2つの粉塵候補領域とFOEとに交わる円弧上に配置されていないため、粉塵検出部112は、粉塵候補領域BおよびDのそれぞれを非粉塵領域として検出する。
なお、粉塵検出部112は、レンズの歪みが大きい場合には、撮像されたBW画像とIR画像に対して歪み補正処理を実施してもよい。例えば、粉塵検出部112は、非特許文献(R. Tsai, “A versatile camera calibration technique for high-accuracy 3D machine vision metrology using off-the-shelf TV cameras and lenses”, IEEE Journal on Robotics and Automation, Vol. 3, Iss. 4, pp.323 - 344,1987.)などのカメラキャリブレーション方法を利用することによって、歪み補正処理を実施してもよい。この場合、粉塵検出部112は、歪み補正処理が実施されたIR画像またはその二値化画像において、判定対象の粉塵候補領域が、他の少なくとも2つの粉塵候補領域とFOEとに交わる直線上に配置されていれば、その判定対象の粉塵候補領域を粉塵領域として検出する。
図20は、奥行取得装置1のシミュレーション結果を示す。
奥行取得装置1は、BWカメラ103による撮像によって、図20の(a)に示すBW画像を取得し、さらに、IRカメラ102による撮像によって、図20の(b)に示すIR画像を取得する。このBW画像およびIR画像は、同一のシーンを同一の視点および同一の時刻で撮像することによって得られる画像である。図20の(b)に示す例では、IR画像に幾つかの粉塵領域が存在している。
第1奥行推定部111aは、そのIR画像から奥行きを推定することによって、図20の(c)に示す第1奥行情報を生成する。この第1奥行情報は、IR画像内の各位置での奥行きを輝度によって示す第1奥行画像として表現される。この第1奥行画像では、粉塵領域の奥行きが不適切に表現されている。
第2奥行推定部111bは、その粉塵領域における不適切な奥行きを補正する。そして、出力部118は、図20の(e)に示すように、その粉塵領域の補正された奥行きと、非粉塵領域の奥行きとを示す第3奥行情報を生成する。この第3奥行情報も、第1奥行情報と同様、奥行きを輝度によって示す第3奥行画像として表現される。なお、第2奥行推定部111bは、第1奥行画像における非粉塵領域の奥行きも、BW画像の対応領域に基づいて補正してもよい。
このように、本実施の形態における奥行取得装置1では、粉塵領域を含む画像全体において、第3奥行画像を、図20の(d)に示す正解の奥行画像に近づけることができる。
[奥行取得装置の具体的な処理フロー]
図21は、図8に示す奥行取得装置1の全体的な処理動作を示すフローチャートである。
(ステップS31)
まず、高輝度領域検出部116は、IR画像から高輝度領域を検出する。
(ステップS32)
粉塵検出部112は、高輝度領域が粉塵候補領域であるか否かを決定する。これにより、IR画像が粉塵候補領域と非粉塵領域とに分割される。
(ステップS33)
FOE検出部117は、BW画像を利用してFOEを検出する。
(ステップS34)
粉塵検出部112は、粉塵候補領域とFOEとに基づいて、粉塵領域を検出する。これにより、IR画像が粉塵領域と非粉塵領域とに分割される。
(ステップS35)
第1奥行推定部111aは、例えばTOFを用いてIR画像から第1奥行情報を生成する。
(ステップS36)
第2奥行推定部111bは、IR画像の第1奥行情報とBW画像とに基づいて、粉塵領域の奥行きを示す第2奥行情報を生成する。
(ステップS37)
出力部118は、その第1奥行情報によって示される粉塵領域の奥行きを、第2奥行情報によって示される奥行きに置き換えることによって、第3奥行情報を生成する。
図22は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS41)
まず、高輝度領域検出部116は、IR画像内の各位置での輝度が第1閾値以上であるか否かを判定する。ここで、第1閾値は、例えばIR画像が12ビット階調の画像であれば、256程度であってもよい。もちろん、この第1閾値は、環境条件またはIRカメラ102の設定に応じて変化する値であってもよい。例えば、夜のような暗いシーンが撮像される場合、IR画像全体の輝度が低くなるため、第1閾値は、昼の明るいシーンが撮像される場合よりも、小さい値でもよい。また、IRカメラ102の露光時間が長い場合、IR画像全体の輝度が高くなるため、第1閾値は、露光時間が短い場合よりも、大きい値でもよい。
(ステップS42)
ここで、何れの位置での輝度も第1閾値以上ではないと判定すると(ステップS41のNo)、高輝度領域検出部116は、そのIR画像において粉塵は映し出されていないと判定する。つまり、IR画像の全体が非粉塵領域として判定される。
(ステップS43)
一方、何れかの位置での輝度が第1閾値以上であると判定すると(ステップS41のYes)、高輝度領域検出部116は、IR画像を領域分割する。つまり、高輝度領域検出部116は、IR画像を、少なくとも1つの高輝度領域と、高輝度領域以外の領域とに分割する。この領域分割には、例えばSuperPixelなど、輝度による手法を利用してもよい。なお、高輝度領域検出部116は、その領域分割に、領域の大きさを利用したフィルタリング処理を行ってもよい。例えば、高輝度領域検出部116は、高輝度領域内の画素数が、予め定められた数以下であれば、その高輝度領域を削除してもよい。つまり、高輝度領域検出部116は、高輝度領域を検出しても、その領域の画素数が少なければ、その高輝度領域を、高輝度領域以外の領域に分類し直してもよい。
(ステップS44)
次に、粉塵検出部112は、ステップS43の領域分割によって検出された少なくとも1つの高輝度領域のそれぞれについて、その高輝度領域の重心を検出する。具体的には、粉塵検出部112は、高輝度領域に含まれる複数の画素のX軸座標位置およびY軸座標位置のそれぞれの平均値を算出することによって、その高輝度領域の重心を検出する。
(ステップS45a)
粉塵検出部112は、その高輝度領域の重心に対応するBW画像内の位置(すなわち重心対応位置)の輝度が第2閾値未満であるか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、高輝度領域が第2条件を満たすか否かを判定する。第2閾値未満でないと判定すると(ステップS45aのNo)、粉塵検出部112は、その高輝度領域を非粉塵領域として判別する(ステップS42)。つまり、この場合には、IR画像の高輝度領域と、BW画像内のその高輝度領域に対応する領域とのそれぞれで、光の反射率が高い被写体が映し出されていると推定される。したがって、この場合には、その高輝度領域が非粉塵領域として判別される。なお、第2閾値は、例えばBW画像が12ビット階調の画像であれば、20,000程度であってもよい。もちろん、この第2閾値は、環境条件またはBWカメラ103の設定に応じて変化する値であってもよい。例えば、夜のような暗いシーンが撮像される場合、BW画像全体の輝度が低くなるため、第2閾値は、昼の明るいシーンが撮像される場合よりも、小さい値でもよい。また、BWカメラ103の露光時間が長い場合、BW画像全体の輝度が高くなるため、第2閾値は、露光時間が短い場合よりも、大きい値でもよい。
(ステップS46)
一方、粉塵検出部112によって、重心対応位置の輝度が第2閾値未満であると判定されると(ステップS45aのYes)、FOE検出部117は、BW画像に基づいてFOEを検出する。
(ステップS47a)
粉塵検出部112は、ステップS44において検出された3つ以上の粉塵候補領域の重心とFOEとが直線上に配置されているか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、粉塵候補領域が上述の第1条件を満たすか否かを判定する。具体的には、粉塵検出部112は、3つ以上の粉塵候補領域のそれぞれの重心と、FOEに交わる直線とのフィッティングを行い、その直線と、各重心との間の誤差(すなわち距離)が許容値以下であるか否かを判定する。これによって、3つ以上の粉塵候補領域のそれぞれの重心とFOEとが直線上に配置されているか否かが判定される。誤差が許容値以下であれば、それらの粉塵候補領域の重心とFOEとが直線上に配置されていると判定され、誤差が許容値以下でなければ、それらの粉塵候補領域の重心とFOEとが直線上に配置されていないと判定される。
(ステップS50)
粉塵検出部112は、各粉塵候補領域の重心とFOEとが直線上に配置されていると判定すると(ステップS47aのYes)、それらの粉塵候補領域を粉塵領域として判別する。
(ステップS48)
一方、粉塵検出部112は、3つ以上の粉塵候補領域の重心とFOEとが直線上に配置されていないと判定すると(ステップS47aのNo)、各粉塵候補領域の主軸を検出する。
(ステップS49)
次に、粉塵検出部112は、ステップS48で検出された各粉塵候補領域の主軸またはその延長線がFOEに交わるか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、粉塵候補領域がステップS47aの第1条件とは異なる他の第1条件を満たすか否かを判定する。ここで、粉塵検出部112は、主軸またはその延長線がFOEに交わると判定すると(ステップS49のYes)、その主軸を有する粉塵候補領域を粉塵領域として判別する(ステップS50)。一方、粉塵検出部112は、主軸またはその延長線がFOEに交わらないと判定すると(ステップS49のNo)、その主軸を有する粉塵候補領域を非粉塵領域として判別する(ステップS42)。
このような手法では、視点位置が実質的に等しいIR画像とBW画像が必要である。本実施の形態における奥行取得装置1では、画素ごとに、その画素に用いられるフィルタがIRフィルタおよびBWフィルタの何れかに設定されている。つまり、図2に示すように、IRフィルタを有する第1画素21と、BWフィルタを有する第2画素22とが列方向に交互に配列されている。これにより、実質的に同一視点および同一時刻のIR画像とBW画像とを取得できるため、粉塵領域を適切に判別することができる。
図23は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の他の例を示すフローチャートである。図23に示すフローチャートは、図22のフローチャートの各ステップのうちのステップS47aの代わりに、ステップS47bを含む。
(ステップS47b)
例えば、IRカメラ102のレンズの歪みが大きい場合には、上述のように、各粉塵領域およびFOEは直線上に配置されずに、レンズ歪みに応じた円弧上に配置される。
したがって、粉塵検出部112は、ステップS44において検出された3つ以上の粉塵候補領域の重心とFOEとが円弧上に配置されているか否かを判定してもよい。具体的には、粉塵検出部112は、3つ以上の粉塵候補領域のそれぞれの重心とFOEとの近似曲線を求め、その近似曲線と、各重心との間の誤差(すなわち距離)が許容値以下であるか否かを判定する。これによって、3つ以上の粉塵候補領域のそれぞれの重心とFOEとが円弧上に配置されているか否かが判定される。すなわち、誤差が許容値以下であれば、それらの粉塵候補領域の重心とFOEとが円弧上に配置されていると判定され、誤差が許容値以下でなければ、それらの粉塵候補領域の重心とFOEとが円弧上に配置されていないと判定される。なお、上述の近似曲線は、判定対象とされる3つ以上の粉塵候補領域の数以下の次数で表現される。
また、ステップS46では、FOE検出部117は、BW画像ではなく、複数のIR画像からオプティカルフローを検出し、RANSACなどのロバスト推定によりオプティカルフローの交点を求め、その交点をFOEとして検出してもよい。また、FOE検出部117は、IRカメラ102またはBWカメラ103の動きを検出し、その動きと、IRカメラ102またはBWカメラ103の内部パラメータとを利用した演算によって、FOEを検出してもよい。
図24は、図21のステップS31〜S34の代わりの処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すフローチャートでは、図21のステップS32が省かれている。言い換えれば、図24に示すフローチャートでは、図22のフローチャートのステップS45aが省かれている。
つまり、図21〜図23に示す例では、粉塵検出部112は、粉塵はIR画像で観測されてもBW画像では観測されないという性質を利用して、高輝度領域が粉塵候補領域であるか否かを判定する。つまり、図22および図23のそれぞれのステップS45aに示すように、粉塵検出部112は、BW画像における重心対応位置の輝度に基づいて、高輝度領域が粉塵候補領域であるか否かを判定する。しかし、図24に示すフローチャートのように、粉塵検出部112は、ステップS45aの判定を行わなくてもよい。この場合には、ステップS43の領域分割によって得られる何れの高輝度領域も、粉塵候補領域として扱われる。
図25は、図21のステップS31〜S34の詳細な処理の他の例を示すフローチャートである。図25に示すフローチャートは、図22のフローチャートの各ステップのうちのステップS45aの代わりに、ステップS45bを含む。
粉塵候補領域の決定のために、粉塵はIR画像では観測されてもBW画像では観測されないという性質をより積極的に利用してもよい。例えば、IR画像とBW画像の相関係数をその性質として利用してもよい。前述のように、粉塵が存在していれば、IR画像にはその粉塵は映し出されるが、BW画像にはその粉塵は映し出されない。つまり、BW画像では、より遠方の被写体が映し出されているため、それぞれ視点位置が等しいIR画像とBW画像とで画像が大きく異なる。そこで、IR画像とBW画像との相関係数を利用して、映し出されている被写体が等しいか、そうでないかを判断することで、各高輝度領域が粉塵候補領域であるか否かを判別することができる。
(ステップS45b)
ステップS45bでは、粉塵検出部112は、ステップS43の領域分割によって得られる少なくとも1つの高輝度領域のそれぞれについて、IR画像のその高輝度領域と、その高輝度領域に対応するBW画像内の領域(すなわち対応領域)との間における輝度の相関係数を算出する。相関係数は、IR画像とBW画像のそれぞれの各画素の輝度を、領域ごとにベクトル状に配列し、その内積値を計算し、画素数で正規化することによって求められる。つまり、粉塵検出部112は、IR画像の高輝度領域における各画素の輝度からなるベクトルと、BW画像の対応領域における各画素の輝度からなるベクトルとの内積値を正規化する。これによって、その高輝度領域に対する相関係数が算出される。
そして、粉塵検出部112は、その算出された相関係数が第3閾値未満であるか否かを判定する。つまり、粉塵検出部112は、その高輝度領域が上述の第2条件を満たすか否かを判定する。ここで、第3閾値未満でない場合(ステップS45bのNo)、そのIR画像の高輝度領域と、BW画像の対応領域とで同じ被写体が映し出されているために、相関係数が高い可能性がある。したがって、この場合には、粉塵検出部112は、その高輝度領域が粉塵領域でないと判別する(ステップS42)。一方、相関係数が第3閾値未満である場合(ステップS45bのYes)、そのIR画像の高輝度領域と、BW画像の対応領域とで異なる被写体が映し出されているために、相関係数が低い可能性がある。したがって、この場合には、粉塵検出部112は、その高輝度領域が粉塵候補領域であると判別する(ステップS50)。
また、粉塵領域と非粉塵領域の判別に、学習処理を利用して実現してもかまわない。学習処理には、例えばDeep Learningなどの処理を利用すればよい。この場合、学習のために、IR画像およびBW画像と、そのIR画像が粉塵領域と非粉塵領域とに分割された正解画像とを事前に用意する。次に、入力としてそのIR画像およびBW画像を学習モデルに与える。そして、その入力に対する学習モデルからの出力が正解画像と一致するように、その学習モデルに学習させる。例えば、学習モデルは、ニューラルネットワークである。その学習モデルからの出力は、画素ごとに数値「0」または数値「1」を示す画像であって、数値「0」は、その画素が非粉塵領域に属することを示すし、数値「1」は、その画素が粉塵領域に属することを示す。
粉塵検出部112は、このように事前に学習を行った学習モデルを利用することで、粉塵領域と非粉塵領域の判別を行う。つまり、粉塵検出部112は、入力としてIR画像とBW画像を学習モデルに入力する。そして、粉塵検出部112は、学習モデルから出力される数値「0」に対応する画素を含む領域を非粉塵領域として判別する。さらに、粉塵検出部112は、学習モデルから出力される数値「1」に対応する画素を含む領域を粉塵領域として判別する。
以上の処理により、粉塵検出部112は、撮像されたIR画像を、粉塵が映し出されている粉塵領域と、粉塵が映し出されていない非粉塵領域とに分割する。
<奥行補正処理>
第2奥行推定部111bは、BW画像、第1奥行情報、および粉塵領域(すなわち上述の領域の判別結果)を利用し、第2奥行情報を生成する。
上述のように、粉塵によるノイズは、光源101から照射される赤外光の乱反射による現象である。そのため、IR画像にノイズとして映し出される粉塵は、BW画像には映し出されていないことが多い。そこで、粉塵領域のみ、IR画像から求めた第1奥行情報ではなく、BW画像を利用して第1奥行情報を補正することにより、IR画像に映し出されている粉塵の影響を受けていない第2奥行情報を取得することができる。
第2奥行情報の取得では、画像補正フィルタの一種であるガイデッドフィルタを利用してもよい。ガイデッドフィルタについては、非特許文献(Kaiming He, Jian Sun and Xiaoou Tang, “Guided Image Filtering”, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 35, Iss. 6, pp.1397 - 1409,2013.)に開示されている。ガイデッドフィルタは、対象画像と参照画像との相関を利用して、その対象画像を補正するフィルタである。ガイデッドフィルタでは、参照画像Iと対象画像pは、以下の(式2)で示されるようにパラメータaとbで表現されると仮定する。
Figure 2020059448
ここで、qは対象画像pを補正した出力画像、iは各画素の番号、ωkは画素kの周辺領域を表す。また、パラメータaとbは、以下の(式3)で表現される。
Figure 2020059448
ただし、εは正則化パラメータである。また、μとσは、参照画像のブロック内の平均と分散であり、以下の(式4)で計算される。
Figure 2020059448
ただし、求めたパラメータaとbに含まれるノイズを抑えるため、平均化したパラメータを利用し、出力は以下の(式5)のように求められる。
Figure 2020059448
本実施の形態では、第2奥行推定部111bは、参照画像としてBW画像を与えることで、対象画像である第1奥行情報(または第1奥行画像)を補正する。これにより、第2奥行情報が生成または取得される。このような第2奥行情報の生成には、実質的に視点位置の等しいIR画像とBW画像が必要である。本実施の形態の奥行取得装置1では、画素ごとに、その画素に用いられるフィルタがIRフィルタおよびBWフィルタの何れかに設定されている。つまり、図2に示すように、IRフィルタを有する第1画素21と、BWフィルタを有する第2画素22とが列方向に交互に配列されている。これにより、実質的に同一視点のIR画像とBW画像とを取得できるため、適切な第2奥行情報を取得することができる。
もちろん、第2奥行推定部111bは、ガイデッドフィルタ以外の処理を用いてもよい。例えば、第2奥行推定部111bは、バイラテラルフィルタ(非特許文献:C. Tomasi, R. Manduchi, “Bilateral filtering for gray and color images”, IEEE International Conference on Computer Vision (ICCV), pp.839 - 846,1998)、または、Mutual−Structure for Joint Filtering(非特許文献:Xiaoyong Shen, Chao Zhou, Li Xu and Jiaya Jia, “Mutual-Structure for Joint Filtering”, IEEE International Conference on Computer Vision (ICCV), 2015.)などの処理を用いてもよい。
以上のように、本実施の形態では、粉塵が映し出されていないと判別された領域(すなわち非粉塵領域)には第1奥行情報を利用し、粉塵が映し出されている領域(すなわち粉塵領域)には第2奥行情報を利用する。これにより、IR画像に粉塵が映し出されていても、より高精度の奥行情報を取得することができる。
(変形例)
上記実施の形態では、第2奥行情報の生成に、ガイデッドフィルタなどのフィルタを用いたが、学習モデルを用いて第2奥行情報を生成してもよい。
例えば、非特許文献(Shuran Song, Fisher Yu, Andy Zeng, Angel X. Chang, Manolis Savva and Thomas Funkhouser, “Semantic Scene Completion from a Single Depth Image”, IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), pp. 190-198, 2017.)のように、学習処理であるDeep Learningを利用してもよい。つまり、BW画像と第1奥行情報とが入力されると、第2奥行情報が出力されるように、学習モデルに学習させてもよい。上記非特許文献では、欠損領域を含む奥行情報とカラー画像とが入力されると、その奥行情報の欠損領域を補間するネットワークが提案されている。本実施の形態における第2奥行推定部111bは、その非特許文献と同様のネットワーク(すなわち学習モデル)に、IR画像、BW画像、および第1奥行情報を与え、さらに、粉塵検出部112によって検出された粉塵領域を欠損領域のマスク画像として与える。これにより、より高精度の第2奥行情報をそのネットワークから取得することができる。
図26は、本変形例における奥行取得装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
本変形例における奥行取得装置1は、図8に示す各構成要素を備えるとともに、さらに、例えばニューラルネットワークなどからなる学習モデル104を備える。
第2奥行推定部111bは、その学習モデル104に対して、IR画像、BW画像、および第1奥行情報の3種類のデータを入力し、補正されるマスク領域として粉塵領域を利用して、第2奥行情報を生成する。
学習モデル104の学習では、IR画像、BW画像、および第1奥行情報に加え、正解奥行画像を事前に用意する。次に、IR画像と、BW画像と、第1奥行情報と、粉塵領域を指定するマスク画像とを入力として学習モデル104に与える。そして、その入力に対する学習モデル104からの出力が正解奥行画像と一致するように、その学習モデル104に学習させる。なお、学習時には、マスク画像はランダムに与えられる。第2奥行推定部111bは、このように事前に学習を行った学習モデル104を利用する。つまり、第2奥行推定部111bは、IR画像と、BW画像と、第1奥行情報と、粉塵領域を指定するマスク画像とを学習モデル104に入力することで、その学習モデル104から出力される第2奥行情報を取得することができる。
このように、本変形例では、第2奥行推定部111bは、IR画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、IR画像、BW画像、粉塵領域、およびその奥行情報を学習モデルに入力することによって、その奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する。したがって、IR画像、BW画像、粉塵領域、および奥行情報の入力に対して、粉塵領域内の各位置での正解の奥行きが出力されるように、学習モデルに予め学習させておけば、IR画像から推定された奥行情報を適切に補正することができる。つまり、奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置で奥行きを、適切に補正することができる。
以上のように、第2奥行推定部111bは、Deep Learningを利用してもかまわない。その場合、粉塵領域を出力する必要はなく、Deep Learningにより直接、第2奥行情報を生成してもかまわない。
図27は、本変形例における奥行取得装置1の機能構成の他の例を示すブロック図である。
本変形例における奥行取得装置1は、図26に示す各構成要素のうち、粉塵検出部112、高輝度領域検出部116、およびFOE検出部117を備えておらず、これら以外の構成要素を備える。
学習モデル104の学習では、図26に示す例と同様、IR画像、BW画像、および第1奥行情報に加え、正解奥行画像を事前に用意する。次に、IR画像と、BW画像と、第1奥行情報とを入力として学習モデル104に与える。そして、その入力に対する学習モデル104からの出力が正解奥行画像と一致するように、その学習モデル104に学習させる。学習モデル104としては、非特許文献(Caner Hazirbas, Laura Leal-Taixe and Daniel CremersC. Hazirbas, “Deep Depth From Focus”, In ArXiv preprint arXiv, 1704.01085, 2017.)のように、スキップ結合を追加したVGG−16ネットワークを用いてもよい。その学習モデル104に対し、入力としてIR画像とBW画像と第1奥行情報とが与えられるように、学習モデル104のチャネル数を変更する。このように事前に学習を行った学習モデル104を利用することで、第2奥行推定部111bは、IR画像とBW画像と第1奥行情報とを学習モデル104に入力することで、その学習モデル104から第2奥行情報を簡単に取得することができる。
つまり、図27に示す奥行取得装置1は、メモリとプロセッサ110とを備える。なお、メモリは、図27では図示されていないが、図5に示すように奥行取得装置1に備えられていてもよい。プロセッサ110は、光源101が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得する。次に、プロセッサ110は、そのタイミング情報によって示されるタイミングに応じた、被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリに保持されているIR画像を取得する。次に、プロセッサ110は、そのIR画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、そのIR画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリに保持されているBW画像を取得する。そして、プロセッサ110の第1奥行推定部111aは、そのIR画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定する。第2奥行推定部111bは、そのIR画像、BW画像、および奥行情報を、学習モデル104に入力することによって、その奥行情報によって示される、IR画像の粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する。
したがって、IR画像、BW画像、および奥行情報の入力に対して、IR画像の粉塵領域内の各位置での正解の奥行きが出力されるように、学習モデル104に予め学習させておけば、IR画像から推定された奥行情報を適切に補正することができる。つまり、奥行情報によって示される、粉塵領域内の各位置で奥行きを、粉塵領域を検出することなく、適切に補正することができる。
以上、本実施の形態およびその変形例における奥行取得装置1では、IR画像に粉塵領域がある場合であっても、BW画像の対応領域の画像を用いることによって、その粉塵領域内の各位置での適切な奥行きを取得することができる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記実施の形態および変形例の奥行取得装置などを実現するソフトウェアは、図6、図7、および図21〜図25の何れかのフローチャートに含まれる各ステップをコンピュータに実行させる。
以上、一つまたは複数の態様に係る奥行取得装置について、実施の形態およびその変形例に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態およびその変形例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態および変形例に施したものや、実施の形態および変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態およびその変形例では、粉塵検出部112は粉塵領域を検出するが、粉塵と同様にノイズとして物体が映し出されている領域であれば、粉塵領域以外の領域を検出してもかまわない。例えば、粉塵検出部112は、雨粒が映し出されている雨領域、または雪粒が映し出されている雪領域を検出してもよい。小雨が降っている環境では、BWカメラ103またはBW画像取得部115によって取得されるBW画像の解像度に対して雨粒の大きさが十分小さい場合、そのBW画像には雨粒が写りこまない。しかし、IRカメラ102またはIR画像取得部114で取得されたIR画像では、光源101からの赤外光が雨粒に反射して高輝度として観測される。このため、第1奥行推定部111aが生成する第1奥行情報または第1奥行画像では、雨領域の奥行きが不適切になってしまう。同様に、降雪環境においても、BWカメラ103またはBW画像取得部115によって取得されるBW画像の解像度に対して雪粒の大きさが十分小さい場合、そのBW画像には雪粒が写りこまない。しかし、IRカメラ102またはIR画像取得部114で取得されたIR画像では、光源101からの赤外光が雪粒に反射して高輝度として観測される。このため、第1奥行推定部111aが生成する第1奥行情報または第1奥行画像では、雪領域の奥行きが不適切になってしまう。そこで、粉塵検出部112は、粉塵領域の検出と同様の手法で、雨領域または雪領域を検出する。その結果、第2奥行推定部111bは、BW画像、第1奥行情報、および粉塵検出部112によって検出された領域(すなわち雨領域または雪領域)を利用し、第2奥行情報を生成する。これにより、雨または雪の影響を受けていない第2奥行情報を取得することができる。なお、本開示における粉塵は、例えば塵などの固体の粒子を含むが、固体の粒子に限らず液体の粒子を含んでいてもよい。例えば、本開示における粉塵は、塵、雨粒および雪粒のうちの少なくとも一方を含んでいてもよい。
また、本開示において、ユニット、デバイスの全部又は一部、又は図1、図4、図5、図8、図26、および図27に示されるブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(large scale integration)を含む一つ又は一つ以上の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIやICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration) と呼ばれるかもしれない。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array (FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、ユニット、装置、又は装置の一部の、全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウェア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウェアは一つ又は一つ以上のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブ、などの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウェアが、処理装置(processor)によって実行された場合に、ソフトウェアは、ソフトウェア内の特定の機能を、処理装置(processor)と周辺のデバイスに実行させる。システム又は装置は、ソフトウェアが記録されている一つ又は一つ以上の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていても良い。
本開示は、撮影によって得られる画像から奥行きを取得する奥行取得装置に適用可能であり、例えば車載機器などとして利用可能である。
1 奥行取得装置
10、101 光源
20 固体撮像素子
21 第1画素(IR)
22 第2画素(BW)
30 処理回路
50 拡散板
60 レンズ
70 バンドパスフィルタ
102 IRカメラ
103 BWカメラ
104 学習モデル
110 プロセッサ
111 奥行推定部
111a 第1奥行推定部
111b 第2奥行推定部
112 粉塵検出部
113 発光タイミング取得部
114 IR画像取得部
115 BW画像取得部
116 高輝度領域検出部
117 FOE検出部
118 出力部
200 メモリ

Claims (18)

  1. メモリと、
    プロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する、
    奥行取得装置。
  2. 前記プロセッサは、
    前記粉塵領域の奥行きの推定では、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す第1奥行情報を推定し、
    前記第1奥行情報によって示される前記粉塵領域内の各位置での奥行きを前記可視光画像に基づいて補正することによって、前記粉塵領域内の各位置での補正後の奥行きを示す第2奥行情報を推定し、
    さらに、前記第1奥行情報によって示される、前記赤外画像の前記粉塵領域外の各位置での奥行きと、前記第2奥行情報によって示される、前記赤外画像の前記粉塵領域内の各位置での奥行きとを示す、第3奥行情報を生成する、
    請求項1に記載の奥行取得装置。
  3. 前記プロセッサは、前記粉塵領域の検出では、
    前記赤外画像のうち、第1閾値以上の輝度を有する高輝度領域が第1条件を満たす場合に、前記高輝度領域を前記粉塵領域として検出する、
    請求項1または2に記載の奥行取得装置。
  4. 前記第1条件は、
    前記赤外画像における前記高輝度領域とは異なる他の少なくとも2つの高輝度領域のそれぞれの重心と、前記赤外画像または前記可視光画像のFOE(Focus of Expansion)とに交わる直線上または円弧上に、前記高輝度領域の重心が配置されている条件である、
    請求項3に記載の奥行取得装置。
  5. 前記第1条件は、
    前記高輝度領域の主軸または前記主軸の延長線が、前記赤外画像または前記可視光画像のFOE(Focus of Expansion)に交わる条件である、
    請求項3に記載の奥行取得装置。
  6. 前記プロセッサは、前記粉塵領域の検出では、
    前記高輝度領域が、さらに、第2条件を満たす場合に、前記高輝度領域を前記粉塵領域として検出する、
    請求項3〜5の何れか1項に記載の奥行取得装置。
  7. 前記第2条件は、
    前記赤外画像内の前記高輝度領域の重心に対応する前記可視光画像内の位置の輝度が、第2閾値未満となる条件である、
    請求項6に記載の奥行取得装置。
  8. 前記第2条件は、
    前記赤外画像の高輝度領域内の輝度と、前記高輝度領域に対応する前記可視光画像の領域内の輝度との間の相関係数が、第3閾値未満となる条件である、
    請求項6に記載の奥行取得装置。
  9. 前記プロセッサは、
    前記粉塵領域の奥行きの推定では、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、前記粉塵領域、および前記奥行情報を学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する、
    請求項1に記載の奥行取得装置。
  10. メモリと、
    プロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記奥行情報を、学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記赤外画像において粉塵が映し出されている粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する、
    奥行取得装置。
  11. 光源と、
    前記光源が被写体に赤外光を照射するタイミングに応じて、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像を行うことによって、赤外画像を取得する赤外カメラと、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像を行うことによって、可視光画像を取得する可視光カメラと、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出する粉塵検出部と、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する奥行推定部と、
    を備える奥行取得装置。
  12. 光源と、
    前記光源が被写体に赤外光を照射するタイミングに応じて、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像を行うことによって、赤外画像を取得する赤外カメラと、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像を行うことによって、可視光画像を取得する可視光カメラと、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定する第1奥行推定部と、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記奥行情報を、学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記赤外画像において粉塵が映し出されている粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する第2奥行推定部と、
    を備える奥行取得装置。
  13. メモリと、
    プロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、ここで、前記赤外画像は、赤外光に基づく撮像によって得られ、
    前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、ここで、前記可視光画像は、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻に、可視光に基づく撮像によって得られ、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、
    前記可視光画像に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する、
    奥行取得装置。
  14. 光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する、
    奥行取得方法。
  15. 光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記奥行情報を、学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記赤外画像において粉塵が映し出されている粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する、
    奥行取得方法。
  16. メモリとプロセッサとを備える奥行取得装置を用いた奥行取得方法であって、
    前記プロセッサは、
    前記メモリに保持されている赤外画像を取得し、ここで、前記赤外画像は、赤外光に基づく撮像によって得られ、
    前記メモリに保持されている可視光画像を取得し、ここで、前記可視光画像は、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻に、可視光に基づく撮像によって得られ、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、
    前記可視光画像に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する、
    奥行取得方法。
  17. 光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像から、粉塵が映し出されている領域を粉塵領域として検出し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記粉塵領域に基づいて、前記粉塵領域の奥行きを推定する、
    ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 光源が被写体に赤外光を照射するタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    前記タイミング情報によって示される前記タイミングに応じた、前記被写体を含むシーンの赤外光に基づく撮像によって得られ、メモリに保持されている赤外画像を取得し、
    前記赤外画像と実質的に同一のシーンの可視光に基づく撮像であって、前記赤外画像と実質的に同一の視点および撮像時刻の撮像によって得られ、メモリに保持されている可視光画像を取得し、
    前記赤外画像内の各位置での奥行きを示す奥行情報を推定し、
    前記赤外画像、前記可視光画像、および前記奥行情報を、学習モデルに入力することによって、前記奥行情報によって示される、前記赤外画像において粉塵が映し出されている粉塵領域内の各位置での奥行きを補正する、
    ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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