JP2021038929A - 計測装置、エレベータシステムおよび計測方法 - Google Patents
計測装置、エレベータシステムおよび計測方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像可能な計測装置を提供する。【解決手段】タイミング制御部と、光送信部と、結像部と、撮像部と、画像処理部と、を備え、露光時間は、撮像面の空間分解能と移動体の最大移動速度との比から得られる時間よりも小さい値に設定され、光送信部、結像部および撮像部は、移動体に配置され、光送信部の光軸は、静止構造物の表面深さの勾配方向と結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、静止構造物に対して斜方向に設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、計測装置、エレベータシステムおよび計測方法に関し、例えば、移動体の移動に係る情報を算出する計測装置、エレベータシステムおよび計測方法に適用して好適なものである。
従来、エレベータにおいて、エレベータの乗りかご(エレベータかご)の位置、移動速度等を監視する安全装置としてガバナロープが使われてきた。近年、ガバナロープの代わりとなる非接触式でエレベータかごの位置および移動速度を計測するセンサ(位置移動速度センサ)が知られている。非接触式の位置移動速度センサでは、ガバナロープのような長尺な構造物が不要となるので、据付性および保全性が向上し、滑りによる測定誤差も発生しないという効果がある。近時、非接触式の位置移動速度センサとして、エレベータかご上に設置したイメージセンサにより昇降路内に存在する構造物を撮影し、エレベータかごの位置および移動速度を計測する光学式の位置移動速度センサが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、高速移動するエレベータかごの上から、静止した構造物(静止構造物)を撮影すると、エレベータかごの移動方向に被写体のぶれ(被写体ぶれ)が発生し、移動速度の計測の精度を悪化させる要因となる。高速移動するエレベータかごの被写体ぶれの発生を抑えるためには、イメージセンサの露光時間を短くする必要がある。一方で、短い露光時間では、撮像画像が暗く、位置および移動速度の算出を行うのに十分なS/N比(Signal to Noise ratio)を得ることができない。
本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像可能な計測装置等を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の計測装置においては、ゲート信号を発生するタイミング制御部と、前記ゲート信号に応答して、移動体の移動路に沿って配置された静止構造物を照明する光を送信する光送信部と、前記静止構造物に相対向して配置され、前記静止構造物からの反射光を結像する結像部と、撮像面を備え、前記ゲート信号に応答して、前記ゲート信号で規定される露光時間だけ、前記結像部により結像された反射光を前記撮像面に取り込み、取り込んだ反射光による光信号を電気信号に変換する撮像部と、前記電気信号を画像として処理し、前記画像から前記移動体の移動に係る情報を算出する画像処理部と、を備え、前記露光時間は、前記撮像面の空間分解能と前記移動体の最大移動速度との比から得られる時間よりも小さい値に設定され、前記光送信部、前記結像部および前記撮像部は、前記移動体に配置され、前記光送信部の光軸は、前記静止構造物の表面深さの勾配方向と前記結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、前記静止構造物に対して斜方向に設けられている。
上記構成では、被写体ぶれの発生を抑えるために露光時間が十分に短くなっているが、結像部の前方の散乱輝度が高くなるように光送信部の光軸を配置することで、結像部には、多くの光が入ることになり、十分な明るさの画像を取得することができる。よって、上記構成によれば、短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像することができる。
本発明によれば、短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。本実施の形態では、短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像するための技術に関して説明する。例えば、本実施の形態に示す計測装置は、光送信部、結像部および撮像部を備え、撮像部における露光時間を100μs未満に設定したものである。かかる計測装置は、移動体から、被写体である静止構造物の表面に向けて、光送信部から光を照射(送信)する。そして、計測装置は、静止構造物の表面で跳ね返された光(正反射光および拡散反射光を含み得る光であり、散乱光と称する)を、結像部を介して撮像部の撮像面に入射し、撮像部で光信号を電気信号に光電変換する。また、計測装置は、変換した電気信号から生成した画像をもとに、移動体の移動速度、移動体の位置、移動体の振動等、移動体の移動に係る情報を計測する。
本実施の形態では、計測装置が設けられる移動体として、エレベータかごを例に挙げて説明するが、エレベータかごに限られるものではない。本実施の形態に示す技術は、人工的な研磨の傷があるような静止構造物(ガイドレール、線路、道路等)に沿って移動する移動体(自動ドア、列車、車等)に適用できる。なお、本明細書において「光」とは、電磁波を指し、例えば、可視光であってもよく、マイクロ波、テラヘルツ波、赤外線、紫外線、X線等であってもよい。
なお、以下の説明では、同種の要素を区別しないで説明する場合には、枝番を含む参照符号のうちの共通部分(枝番を除く部分)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、枝番を含む参照符号を使用することがある。例えば、撮像領域を特に区別しないで説明する場合には、「撮像領域311」と記載し、個々の撮像領域を区別して説明する場合には、「撮像領域311−1」、「撮像領域311−2」のように記載することがある。
(1)第1の実施の形態
図1において、100は全体として第1の実施の形態による計測装置を示す。
図1において、100は全体として第1の実施の形態による計測装置を示す。
図1は、計測装置100の配置の一例を示す図である。計測装置100は、撮像演算処理部110と光送信部120とを備える。撮像演算処理部110は、計測装置100における各種の処理を行う。光送信部120は、被写体であるガイドレール130に向けて光を照射する。
計測装置100は、図示は省略する建屋の昇降路(移動体の移動路)内を昇降するエレベータかご140の上部に配置されている。昇降路内には、ガイドレール130が昇降路に沿って配置されている。計測装置100は、エレベータかご140の運行制御を行うのに有用な信号情報(例えば、エレベータかご140の位置、移動速度等に関する信号情報)を、エレベータかご140の運行制御、安全装置の制御等を行う移動体制御部150に出力する。
図2は、計測装置100に係る構成の一例を示す図である。計測装置100は、撮像演算処理部110と光送信部120とを備える。撮像演算処理部110は、結像部210と、撮像部220と、画像処理部230と、タイミング制御部240と、全体制御部250とを含んで構成されている。なお、図1および図2では、説明の便宜上、光路を破線の矢印、電気信号の経路を実線の矢印で示している。
光送信部120は、光源(図示は省略)を備え、ガイドレール130の表面に光を照射するように配置されている。光源としては、LED(Light Emitting Diode)、ハロゲンランプのような時間的かつ空間的にインコヒーレントな光源を用いてもよいし、レーザー光源のような時間的かつ空間的にコヒーレントな光源を用いてもよい。
結像部210は、光送信部120からガイドレール130の表面に向けて照射された光である出射光線(出射光)であって、ガイドレール130の表面で散乱された散乱光を撮像部220の撮像面に結像させる光学系として構成されている。
撮像部220は、結像部210からの光信号(ガイドレール130の表面の散乱輝度分布を示す光信号)であって、複数の画素(ピクセル)を含む撮像面に結像された光信号を、画素の輝度に応じた電気信号に変換し、変換した電気信号を、暗視野画像を示す画像信号として画像処理部230に送信する。撮像部220としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を用いることができる。また、撮像部220は、二次元のエリアセンサであってもよいし、エレベータかご140の移動方向に空間分解の機能を有する一次元のラインセンサであってもよい。
なお、入射光および散乱光の経路中に、結像部210以外にバンドパスフィルタ等の波長選択式フィルタを設けて、所望の波長以外の外光を除去する役割を持たせてもよい。また、砂塵、埃等が計測装置100に入らないように、計測装置100を防護する目的で、入射光および散乱光の経路中に窓材等を設けてもよい。
画像処理部230は、撮像部220からの電気信号(暗視野画像を示す画像信号)を、例えば、ガイドレール130の表面の散乱輝度分布に応じた画像であって、空間分解した画像として処理し、画像処理の結果から、エレベータかご140に関する信号情報、例えば、エレベータかご140の位置、移動速度等に関する信号情報を算出し、算出した信号情報を全体制御部250に出力する。
タイミング制御部240は、全体制御部250からの情報をもとに複数のゲート信号(ゲートパルス信号)を生成し、生成した複数のゲート信号のうち一方のゲート信号を光送信部120に送信し、他方のゲート信号を撮像部220に送信する。一方のゲート信号は、光送信部120における光源の駆動時間を規定するタイミング信号として用いられ、他方のゲート信号は、撮像部220における露光時間を規定するタイミング信号として用いられる。
全体制御部250は、画像処理部230およびタイミング制御部240の制御を行うと共に、画像処理部230からの信号情報(エレベータかご140に関する信号情報)を移動体制御部150に出力する。
画像処理部230、タイミング制御部240および全体制御部250は、電子計算機のような情報処理記録媒体、FPGA(field-programmable gate array)、マイクロコントローラのような論理回路素子等に構成される。
次に、ガイドレール130の表面を撮像して得られた散乱輝度分布の画像について説明する。
図3は、撮像部220で撮像した画像であって、ガイドレール130の表面の散乱輝度分布の画像を示す模式図である。撮像部220の画素の空間分解能とエレベータかご140の最大移動速度(エレベータかご140が移動可能な最大の移動速度)との比から得られる時間より長い(大きい)時間を、撮像部220の露光時間Tとして、高速移動(移動速度V)するエレベータかご140から、被写体であるガイドレール130を撮影すると、図3に示すように、被写体表面(ガイドレール130の表面)の散乱輝度分布310の画像320には、エレベータかご140の移動方向yに被写体ぶれが発生する。
被写体ぶれとは、露光時間内の開始時刻tにおける撮像領域311−1から、露光時間内の終了時刻t+Tにおける撮像領域311−4までの、時々刻々と連続的に変化する散乱輝度分布310の画像が積算されるため、露光後の画像320の移動方向に発生するぼけのことを表す。すなわち、画像320に示すように、撮像部220における露光時間Tに比例したV(移動速度)×T(露光時間)の幅だけ、画像320にぼけが発生する。画像320にぼけが発生した状態で画像処理すると、エレベータかご140の位置、移動速度等を正確に算出することができない。
画像320のぼけによる、エレベータかご140の位置、移動速度等の分解能を低減し、画像320に、エレベータかご140の移動方向yに被写体ぶれが発生するのを抑制するためには、エレベータかご140の移動速度Vを考慮して、露光時間Tを十分に抑える必要がある。そこで、本実施の形態では、撮像部220の画素の空間分解能とエレベータかご140の最大移動速度Vmとの比から得られる時間よりも短い(小さい)時間を、撮像部220の露光時間Tとして、高速移動(移動速度V)するエレベータかご140から、ガイドレール130を撮影する。かかる露光時間Tによれば、ガイドレール130の表面の散乱輝度分布の画像として、エレベータかご140の移動方向yに被写体ぶれが発生しない画像を得ることができる。
この際、要求される空間分解能δxに対し、露光時間Tと、エレベータかご140の最大移動速度Vmとの間には、T<δx/Vmの関係がある。ここで、例えば、最大移動速度5m/sで移動するエレベータかご140に対して、0.5mmの空間分解能δxを得るには、撮像部220の露光時間Tは、100μs未満となる。すなわち、撮像部220の露光時間T=100μs未満(タイミング制御部240から撮像部220に送信するゲート信号のパルス幅=100μs未満)とすれば、高速移動(移動速度V)するエレベータかご140から、ガイドレール130を撮影しても、ガイドレール130の表面の散乱輝度分布の画像として、エレベータかご140の移動方向yに被写体ぶれが発生しない画像が得られる。
図4は、タイミング制御部240から撮像部220に送信するゲート信号のタイミングチャートの一例を示す図である。
タイミング制御部240は、撮像部220に対して、フレーム周期Δt毎にゲート信号401を送信する。ゲート信号401のパルス幅Wは、露光時間T=100μs未満に相当する値に設定されている。すなわち、撮像部220は、タイミング制御部240からのゲート信号401のパルスに応答して、パルス幅Wの時間(露光時間T=100μs未満)だけ露光を行う。この際、タイミング制御部240から光送信部120に送信するゲート信号401のパルス幅Wを、露光時間T=100μs未満に相当する値に設定し、光源の点灯期間を露光時間Tの間だけ行ってもよい。これにより、光送信部120の単位時間当たりの平均出力パワーを下げることが可能であり、駆動に必要なパワーおよび放熱を抑えることが可能である。
図5Aは、撮像演算処理部110と光送信部120とガイドレール130との配置関係の一例を示す図である。図5Bは、撮像演算処理部110と光送信部120とガイドレール130とをy軸の正の向きから見たときの図である。なお、図5Bでは、光送信部120からの出射光線(ガイドレール130に対して入射する入射光)を出射光線501〜出射光線503として示し、ガイドレール130からの散乱光線(出射光線502がガイドレール130により散乱する散乱光)を散乱光線511〜散乱光線513として示している。
図5Aおよび図5Bに示すように、光送信部120は、光送信部120の光源の光軸がガイドレール130の表面の凹凸の凹凸方向(x軸方向)とガイドレール130の表面から垂直な垂直方向(z軸方向)とで張られる面内(xz面内)にあり、ガイドレール130(z軸方向)に対して傾斜して光送信部120の光源の光軸となる出射光線502が入射するように配置されている。
図6は、ガイドレール130の表面の凹凸の一例を示す図である。
ガイドレール130の表面の凹凸とは、例えば、ガイドレール130の加工時の仕上げで行われる研磨加工による研磨の傷等が挙げられ、ガイドレール130上に存在する特徴的な傷を表す。
図6では、凹凸は、説明の便宜上、周期的な三角波として表しているが、必ずしも周期性を有する必要はなく、三角波である必要はなく、矩形型等、他の形状であってもよく、凹凸の形態は問わない。
ここで、凹凸方向とは、凹凸の傾斜における勾配方向のうち、深さ方向の射影成分を除いた残りの成分である。例えば、凹凸方向とは、図6に示す周期的三角波の波数方向に対応し、凹凸を生じさせている方向である。
垂直方向とは、凹凸の深さ方向であり、凹凸の傾斜における勾配方向のうち、深さ方向の射影成分である。
勾配方向とは、例えば、凹凸の最も高い位置と最も低い位置とを結んだ方向である。よって、他の方向に研磨があったとしても、本実施の形態の勾配方向には含まれない。また、例えば、勾配方向は、研磨するときの面の粗さより算出可能な凹凸の平均的な傾斜の方向であってもよい。
図7は、ガイドレール130の表面の凹凸をy軸の正の向きから見たときの図である。ここで、結像部210は、ガイドレール130の表面で散乱した散乱光線511〜散乱光線513が伝搬する領域に配置されている。また、例えば、結像部210は、結像部210の光軸が垂直方向(z軸方向)と一致するように配置されている。
図7に示すように、凹凸の傾斜角φと光送信部120の出射光線502の入射角θとの間には、θ=180°−2×φの関係がある。この関係より、散乱輝度が最も高くなる光送信部120の入射角θを見積もることが可能である。例えば、研磨の傷の特徴的(例えば、平均的)な傾斜角φが75°であるとすると、表面の凹凸による散乱効率が最も高くなる光送信部120の入射角θは、30°となる。光送信部120の入射角θは、ガイドレール130の表面の粗さの特性に応じて、研磨の傷の特徴的な傾斜角φを求め、その傾斜角φに対し、上記関係式より導出する。上記関係式により入射角θを算出し、算出した入射角θになるように光送信部120を配置することで、光送信部120から送信した出射光線の正反射光を結像部210に取り込むことができるので、画像をより明るくすることができるようになる。
図8Aおよび図8Bは、撮像演算処理部110と光送信部120とガイドレール130との配置の違いによる、散乱輝度の増幅効果を説明するための図である。図8Aは、光送信部120をxz面内に配置した場合の配置(本実施の形態における配置)を示す。図8Bは、光送信部120をyz面内に配置した場合の配置(凹凸方向とは垂直な面内(yz面内)に光送信部120の光軸を含むような方向から照明を行う場合の配置)を示す。
図8Aに示すように、光送信部120をxz平面内に配置した場合は、凹凸方向(x軸方向)に斜方向から、光送信部120からの出射光線が入射するために、ガイドレール130における凹凸による散乱が起こりやすい。一方、図8Bに示すように、光送信部120をyz平面内に配置した場合は、凹凸に沿った方向(y軸方向、研磨方向)に出射光線が入射するため、散乱が起こりにくい。
つまり、光送信部120をxz平面内に配置した場合、散乱角度分布810のように、撮像演算処理部110の前方の散乱輝度は高くなり、光送信部120をyz平面内に配置した場合、散乱角度分布820のように、撮像演算処理部110の前方の散乱輝度は小さくなる。
本実施の形態によれば、ガイドレール130における散乱輝度が高くなるような特徴的な方向に光送信部120を配置したので、露光時間Tを100μs未満に短くしても、十分高輝度な明るい画像を得ることができる。また、撮像部220で画像を生成する前の光学系における位置関係であって、結像部210と光送信部120との位置関係を、予め高輝度な明るい画像を得ることができる位置関係にすることで、タイミング制御部240で露光時間Tを、100μs未満に短くしても、撮像部220で発生する電気ノイズによって、ガイドレール130の表面の散乱輝度分布(凹凸に対応する散乱輝度パターン)が埋もれることを避けることができる。
すなわち、結像部210と光送信部120との位置関係が、予め高輝度な明るい画像を得ることができる位置関係でない場合、撮像部220の画像信号を画像処理部230で処理する際に、撮像部220で発生する電気ノイズと凹凸に対応する散乱輝度パターンとを識別することが困難である。これに対して、結像部210と光送信部120との位置関係が、予め高輝度な明るい画像を得ることができる位置関係である場合、撮像部220の画像信号を画像処理部230で処理する際に、撮像部220で発生する電気ノイズと凹凸に対応する散乱輝度パターンとを容易に識別することができる。
次に、画像処理部230における移動速度計測処理について説明する。
図9は、計測装置100による移動速度計測処理に係るフローチャートの一例を示す図である。本実施の形態では、説明の便宜上、相関関数法による移動速度計測処理について説明するが、移動速度の算出方法は、相関関数法には限定されない。
画像処理部230は、まず、全体制御部250から測定開始の信号を受信したことを条件に処理を開始し(ステップS901)、フレームiごとに暗視野画像I(i)を撮像部220から取得する(ステップS902)。
次に、画像処理部230は、取得したフレームiの暗視野画像I(i)を、画像処理部230内の記憶素子(メモリ)に格納する(ステップS903)。なお、記憶素子は、画像処理部230、全体制御部250等に含まれるレジスタ等の揮発性メモリを用いてもよいし、外部に配置した不揮発性メモリを用いてもよい。
次に、画像処理部230は、ステップS903で記憶素子に格納した、フレームiの暗視野画像I(i)を記憶素子から読み出すと共に、フレームiよりも前に、記憶素子に格納されたフレーム(i−k)の暗視野画像I(i−k)を記憶素子から読み出し、読み出した暗視野画像I(i)と暗視野画像I(i−k)との相互相関関数Cを計算する(ステップS904)。なお、前のフレームの暗視野画像の選択方法いついては、直前の1フレーム前の暗視野画像を選択してもよいし、複数フレーム前の暗視野画像を選択してもよい。また、相互相関関数Cの計算方法についても他の計算方法を採用してもよい。
次に、画像処理部230は、相互相関関数Cの計算により、相互相関関数Cのピーク座標位置Δxを推定し、ステップS904で読み出した暗視野画像のうち暗視野画像I(i−k)から暗視野画像I(i)までの時間k×Δtを算出し、ピーク座標位置Δxと時間k×Δtとの比から、エレベータかご140の移動速度V=Δx/(k×Δt)を計算する(ステップS905)。なお、ピーク座標位置Δxの推定方法に関しても、最大位置のピーク座標としてもよいし、最大位置近傍の数点を用いて最小二乗フィッティングを行って推定してもよく、その方法については限定しない。
次に、画像処理部230は、移動速度Vの情報を全体制御部250に出力し、フレームiに「1」を加算し(ステップS906)、全体制御部250からの測定終了の信号を受信したか否かを判定する(ステップS907)。画像処理部230は、全体制御部250から測定終了の信号を受信しいてないと判定した場合、ステップS902に処理を戻し、ステップS902〜ステップS906の処理を繰り返す。一方、画像処理部230は、ステップS907で全体制御部250から測定終了の信号を受信したと判定した場合、移動速度計測処理を終了する(ステップS908)。
このように、画像処理部230は、撮像部220から、タイミング制御部240の出力によるゲート信号の発生周期に相当するフレーム周期で電気信号を順次に取り込み、各電気信号からフレーム毎の画像を生成し、生成した複数フレームの画像のうち第1のフレームの画像における第1の計測対象画像(特徴的な画像を含む計測対象画像)と、第2のフレームの画像における計測対象画像であって、第1の計測対象画像に対応した第2の計測対象画像(第1の計測対象画像と同一の特徴的な画像を含む計測対象画像)との間に生じる、画像上のずれを算出し、算出した画像上のずれと、第1のフレームと第2のフレームとにおける時間差を示す時間との比から、エレベータかご140の移動速度Vを算出することができる。
全体制御部250は、画像処理部230から移動速度Vに関する情報を受信した場合、受信した情報を記憶素子に格納する、または、全体制御部250は、移動速度Vに関する情報を移動体制御部150に送信する。この際、移動体制御部150は、移動速度Vに関する情報を表示することにより、エレベータの管理者に通知してもよい。
なお、画像処理部230は、エレベータかご140の移動方向の移動速度Vのみを算出してもよい。また、画像処理部230では、さらに移動速度Vまたはピーク座標位置Δxを累積することにより、エレベータかご140の位置を算出してもよい。算出した位置の情報は、移動速度Vと同様に、全体制御部250を介して記憶素子に格納されてもよいし、移動体制御部150に送信されてもよい。
本実施の形態によれば、撮像部220の露光時間Tを100μs未満に短縮したので、エレベータかご140からガイドレール130を撮影した画像に、エレベータかご140の移動方向に被写体ぶれが発生するのを抑制することができる。さらに、ガイドレール130の凹凸方向に対し、平行な平面に入射光軸が向くように光送信部120の出射方向を向けることにより、ガイドレール130からの散乱輝度を十分高くすることができる。すなわち、移動体から静止構造物を撮影した画像に、移動体の移動方向に被写体ぶれが発生するのを抑制することができ、かつ、十分な明るさで画像を取得でき、結果として、移動体の位置の測定精度と移動体の移動速度の測定精度とを高めることができる。
(2)第2の実施の形態
本実施の形態の計測装置100は、第1の実施の形態の結像部210よりも、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して撮像部220における結像倍率を不変に保つ、ロバストな結像部210を備えるものである。その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態の計測装置100は、第1の実施の形態の結像部210よりも、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して撮像部220における結像倍率を不変に保つ、ロバストな結像部210を備えるものである。その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
図10は、本実施の形態における結像部210に係る構成の一例を示す図である。なお、図10では、ガイドレール130からの散乱光(例えば、散乱光線1001〜散乱光線1009)を点線の矢印で示している。
図10に示すように、結像部210は、ガイドレール130に相対向して配置され、ガイドレール130で散乱した散乱光を集光する対物レンズ1010(第1のレンズ)と、対物レンズ1010で集光された散乱光の光量を制限し、光量の制限された散乱光を撮像部220の撮像面に向けて送出する絞り1020とを備えている。
上述した結像部210は、被写体(被検出対象)となるガイドレール130が、エレベータかご140に対して、相対的にz軸方向(エレベータかご140の移動方向(y軸方向)に対して直交する方向)にぶれたときの倍率の変化の影響をなくすために、物体側(ガイドレール130側)にテレセントリックな光学配置となっている。
すなわち、本実施の形態における結像部210は、撮像部220の撮像面の中心と、絞り1020の中心と、対物レンズ1010の光軸の中心とが同一直線上に位置するように配置され、かつ、絞り1020は、対物レンズ1010の撮像部220側の焦点位置に配置されている。ガイドレール130からの散乱光線1001〜散乱光線1009は、対物レンズ1010を透過した後、撮像部220の撮像面に結像される。この際、散乱光線1001〜散乱光線1009のうち、散乱光線1002,1005,1008は、他の散乱光線1001,1003,1004,1006,1007,1009よりも光量が多く、主光線となって、常に、対物レンズ1010の光軸と平行となって対物レンズ1010に入射する。
なお、y軸とz軸とは、ガイドレール130に形成される仮想の軸であって、y軸は、エレベータかご140の移動方向と平行な軸を示し、z軸は、エレベータかご140の移動方向と直交する軸であって、結像部210の光軸と平行な軸を示す。
本実施の形態によれば、ガイドレール130からの散乱光線1002,1005,1008は、主光線となって、常に、対物レンズ1010の光軸と平行となって対物レンズ1010に入射するので、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して、ガイドレール130の画像が光軸(z軸)方向にぶれても、撮像部220の撮像面で結像する像の倍率は一定となり、エレベータかご140のy方向の移動量Δyの計測値を、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して、常に一定に保つことができる。
また、本実施の形態では、対物レンズ1010を、エレベータかご140から50mm以上離して配置している。例えば、エレベータかご140が奥行き方向(z軸方向)に±5mm程度ぶれる場合、対物レンズ1010を、ガイドレール130から50mm以上離して配置することによって、エレベータかご140のz軸方向のぶれに対して発生する画像のピントぼけを抑えることが可能である。
また、対物レンズ1010の材質をガラスにすることもできる。対物レンズ1010をガラスレンズとすることにより、プラスチックレンズに比べ、十分高い耐久性を得ることができる。また、対物レンズ1010のうち光線が通過する面の形状を、両側が球面または片側が球面でもう一方の側を平面として構成することもできる。本構成により、対物レンズ1010をガラスレンズとしても、非球面形状に比べ、安価に結像部210を構成することが可能である。
(3)第3の実施の形態
本実施の形態の計測装置100は、第1の実施の形態の結像部210よりも、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して撮像部220における結像倍率を不変に保つ、ロバストな結像光学系であって、第2の実施の形態の結像部210よりも、撮像部220で生じる幾何収差を抑える結像部210を備えるものである。その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態の計測装置100は、第1の実施の形態の結像部210よりも、エレベータかご140のz軸方向のゆれに対して撮像部220における結像倍率を不変に保つ、ロバストな結像光学系であって、第2の実施の形態の結像部210よりも、撮像部220で生じる幾何収差を抑える結像部210を備えるものである。その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
図11は、本実施の形態における結像部210に係る構成の一例を示す図である。なお、図11では、ガイドレール130からの散乱光(例えば、散乱光線1101〜散乱光線1109)を点線の矢印で示している。
図11に示すように、結像部210は、ガイドレール130に相対向して配置され、ガイドレール130で散乱した散乱光を集光する対物レンズ1110(第1のレンズ)と、対物レンズ1110で集光された散乱光の光量を制限する絞り1120と、絞り1120と撮像部220との間に配置され、絞り1120からの散乱光を集光し、集光した散乱光を撮像部220の撮像面に向けて送出する集光レンズ1130(第2のレンズ)とを備えている。
上述した結像部210は、被写体(検出対象)となるガイドレール130が、エレベータかご140に対して、相対的にz軸方向にぶれたときの倍率の変化の影響をなくするために、物体側(ガイドレール130側)をテレセントリックな光学配置にすると共に、撮像部220で生じる幾何収差を抑えるために、像側(撮像部220側)もテレセントリックな光学配置となっている。
すなわち、撮像部220の撮像面の中心と、集光レンズ1130の光軸と、絞り1120の中心と、対物レンズ1110の光軸とが、それぞれ同一直線上に位置するように、配置され、かつ、絞り1120は、対物レンズ1110の撮像部220側の焦点位置に配置されていると共に、集光レンズ1130の対物レンズ1110側の焦点位置に配置されている。また、ガイドレール130からの散乱光線1101〜散乱光線1109は、対物レンズ1110を透過した後、集光レンズ1130を介して撮像部220の撮像面に結像される。この際、散乱光線1101〜散乱光線1109のうち、散乱光線1102,1105,1108は、他の散乱光線1101,1103,1104,1106,1107,1109よりも光量が多く、主光線となって、常に、対物レンズ1110の光軸と平行となって対物レンズ1110に入射すると共に、集光レンズ1130の光軸と平行となって撮像部220に入射する。
本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様に、ガイドレール130の画像が光軸(z軸)方向にぶれても撮像部220の撮像面で結像する像の倍率を不変にでき、さらに撮像部220のz軸方向の取り付け位置のずれに対しても、撮像部220の撮像面で結像する像の倍率を不変にできる。結果として、結像部210および撮像部220の取り付け時の寸法公差を大きく取ることができ、よりロバストな光学系を構成することができる。また、結像部210に、対物レンズ1110と集光レンズ1130とを含む2つのレンズを用いているので、結像部210の幾何収差の影響を小さくすることも可能となる。
また、本実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、対物レンズ1110をガイドレール130から50mm以上離して配置し、対物レンズ1110を、両側が球面または片側が球面でもう一方の側を平面とするガラスレンズとして構成することもできる。集光レンズ1130も、光線が通過する面の形状を、両側が球面または片側が球面でもう一方の側を平面である、ガラスレンズとして構成することができる。本構成により、安価で高い耐久性を有する結像部210を構成することが可能となる。
(4)第4の実施の形態
本実施の形態の計測装置100は、光送信部120として、被写体(被検出対象)であるガイドレール130を効率的に照明する光送信部120を備えるものである。撮像部220、画像処理部230、タイミング制御部240および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同様であり、結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同様であるので、それらの説明を省略する。
本実施の形態の計測装置100は、光送信部120として、被写体(被検出対象)であるガイドレール130を効率的に照明する光送信部120を備えるものである。撮像部220、画像処理部230、タイミング制御部240および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同様であり、結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同様であるので、それらの説明を省略する。
図12は、本実施の形態における光送信部120に係る構成の一例を示す図である。なお、図12では、ガイドレール130に対して入射する入射光(例えば、光源1210からの出射光線1201〜出射光線1203)を点線の矢印で示している。
図12に示すように、光送信部120は、光源1210と、光源1210からの光を集光し、集光した光をガイドレール130に向けて拡散させて照射する照明レンズ1220とを備えている。
照明レンズ1220は、光源1210と、被写体(被検出対象)であるガイドレール130との間に配置されている。照明レンズ1220の材質は、ガラスであってもよいし、プラスチックであってもよい。また、照明レンズ1220のうち、光線が通過する面の形状は、どちらの面も球面であってもよいし、平面であってもてよいし、非球面であってもよい。また、照明レンズ1220は、1つの凸レンズによって構成されているが、複数枚の組み合わせによって構成されるレンズ組であってもよい。また、照明レンズ1220は、レンズのような透過屈折型の集光光学素子に限らず、凹面鏡のような反射型の集光光学素子であってもよい。
本実施の形態によれば、照明レンズ1220は、光源1210からの出射光線1201〜出射光線1203を集光して、ガイドレール130の表面を広範囲に亘って照明することができるので、結像部210および撮像部220によって検出する、ガイドレール130の表面の領域を効率的に照明することができる。さらに、照明レンズ1220の形状を適切に設計することにより、ガイドレール130における照度ムラを低減することも可能である。また、光源1210の出力強度を抑えることにより、光源1210の消費電力を小さくでき、かつ、所望の検出範囲外の領域からの迷光の発生も抑えることが可能である。
(5)第5の実施の形態
本実施の形態の計測装置100は、エレベータかご140の絶対位置をリセットする位置リセット処理部1310を備え、エレベータかご140の累積位置の精度を高めるようにしたものである。撮像部220、画像処理部230、タイミング制御部240および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同じである。結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同じである。光送信部120内の構成は、第1の実施の形態または第4の実施の形態と同じである。本実施の形態では、それらの説明を省略する。
本実施の形態の計測装置100は、エレベータかご140の絶対位置をリセットする位置リセット処理部1310を備え、エレベータかご140の累積位置の精度を高めるようにしたものである。撮像部220、画像処理部230、タイミング制御部240および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同じである。結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同じである。光送信部120内の構成は、第1の実施の形態または第4の実施の形態と同じである。本実施の形態では、それらの説明を省略する。
図13は、本実施の形態における計測装置100に係る構成の一例を示す図である。図13において、計測装置100は、第1の実施の形態の構成に加え、位置リセット処理部1310を備えている。位置リセット処理部1310は、全体制御部250に接続されている。
位置リセット処理部1310は、全体制御部250と情報の送受信を行い、全体制御部250からの画像に関する情報をもとに、ガイドレール130の表面に設定された絶対位置を検出した場合、全体制御部250に対して、エレベータかご140の位置を算出する際の基準位置となる絶対位置をリセットするためのリセット信号(より広義には、絶対位置をセットするためのセット信号)を出力する。
ここで、位置リセット処理部1310は、位置リセット処理部1310内の記憶素子に、エレベータかご140の絶対位置を示す特徴的な散弾輝度パターンに関する画像(絶対位置基準画像)の情報を予め記憶している。絶対位置基準画像は、例えば、ガイドレール130の表面に存在する継ぎ目等の特徴的かつ周期性の高い画像である。
位置リセット処理部1310は、エレベータかご140の移動に伴って、全体制御部250からの画像に関する情報を受信する毎に、受信した情報(凹凸に対応する散乱輝度パターンに関する画像)と記憶素子内に記憶された情報(絶対位置基準画像)とを比較し、両者の間に強い相関が現れる(両者の画像が一致する)毎に、全体制御部250に対して、リセット信号を出力する。
全体制御部250は、リセット信号を受信したことを条件に、絶対位置をリセットする。そして、全体制御部250は、画像処理部230からの信号情報をもとに、リセットされた絶対位置を基準に、エレベータかご140の昇降路における位置(相対位置)を算出し、算出結果を移動体制御部150に送信する。このように絶対位置をリセットすることで、全体制御部250は、エレベータかご140の移動方向が上または下にランダムに変化しても、エレベータかご140の昇降路における位置(相対位置)を正確に算出することができ、エレベータかご140の累積位置の精度を高めることができる。
また、本実施の形態において、全体制御部250の機能と位置リセット処理部1310の機能とを画像処理部230に付加することができる。この場合、画像処理部230は、例えば、撮像部220から出力された電気信号を処理して得られた絶対位置検出画像(ガイドレール130の表面に存在する継ぎ目等の特徴的かつ周期性の高い散弾輝度パターンの画像)と、ガイドレール130における絶対位置を特定する画像として、予め設定されて記憶された絶対位置基準画像(散弾輝度パターンによる絶対位置基準画像)とを比較する。上記構成によれば、画像処理部230は、全体制御部250と位置リセット処理部1310とを用いたときよりも少ない要素で、エレベータかご140の昇降路における位置(相対位置)を正確に算出することができ、エレベータかご140の累積位置の精度を高めることができる。
また、画像処理部230は、絶対位置検出画像と絶対位置基準画像とが一致したことを条件に、エレベータかご140の位置を計測するときの基準時間(計測開始時期間)をリセットするようにしてもよい。画像処理部230は、リセットした基準時間からの経過時間とエレベータかご140の移動速度とをもとに、エレベータかご140の絶対位置からの移動距離を示す、エレベータかご140の位置を算出し、算出結果を全体制御部250に出力する。
なお、特徴的な散弾輝度パターンとしては、ガイドレール130に既存の散弾輝度パターンを利用してもよいし、ガイドレール130の表面に、散弾輝度パターンを有するマーカーを取り付ける場合、マーカーの散弾輝度パターンを利用してもよい。また、エレベータかご140の絶対位置を検出する手段としては、磁気センサ、大気圧センサ等、光学式とは異なる、別方式の位置検出センサを組み合わせたものを用いることもできる。
本実施の形態によれば、エレベータかご140の移動に応じて、エレベータかご140の昇降路における絶対位置を検出する毎に、絶対位置をリセットするようにしたので、エレベータかご140の累積位置の精度を高めることができる。
(6)第6の実施の形態
本実施の形態の計測装置100は、光送信部120から出射された出射光線(出射光)が結像部210を介して撮像部220に入射されるまでの時間を測定し、測定結果をもとにエレベータかご140からガイドレール130までの距離を計測するものである。撮像部220、画像処理部230および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同じである。また、結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同じである。また、光送信部120の構成は、第1の実施の形態または第4の実施の形態と同じである。また、計測装置100は、位置リセット処理部1310を備えてもよく、その場合の構成は、第5の実施の形態と同じである。本実施の形態では、それらの説明を省略する。
本実施の形態の計測装置100は、光送信部120から出射された出射光線(出射光)が結像部210を介して撮像部220に入射されるまでの時間を測定し、測定結果をもとにエレベータかご140からガイドレール130までの距離を計測するものである。撮像部220、画像処理部230および全体制御部250の構成は、第1の実施の形態と同じである。また、結像部210の構成は、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態と同じである。また、光送信部120の構成は、第1の実施の形態または第4の実施の形態と同じである。また、計測装置100は、位置リセット処理部1310を備えてもよく、その場合の構成は、第5の実施の形態と同じである。本実施の形態では、それらの説明を省略する。
図14は、タイミング制御部240から光送信部120および撮像部220へ送信されるゲート信号とガイドレール130から撮像部220へ入射する散乱光とのタイミングチャートの一例を示す図である。
タイミングチャート1410に示すように、タイミング制御部240から光送信部120に対して、時間t1〜時間t3までの期間がハイレベルとなる、第1のゲート信号1411(ゲートパルス信号)が送信されると、光送信部120からガイドレール130に対して出射光線(照明光)が照射され、ガイドレール130の表面で散乱した散乱光が結像部210を介して撮像部220に入射する。この際、撮像部220には、タイミングチャート1420に示すように、時間t2〜時間t4までの期間がハイレベルとなる散乱光1421(輝度がハイレベルとなる散乱光)が入射する。すなわち、撮像部220には、光送信部120から出射される出射光線に対して、時間遅れ=(時間t2−時間t1)を有する散乱光1421が入射する。
一方、タイミングチャート1430に示すように、タイミング制御部240から撮像部220に対して、光送信部120に送信される、第1のゲート信号1411と同じタイミングで、時間t1〜時間t3までの期間がハイレベルとなる、第1のゲート信号1431(ゲートパルス信号)が送信されると、撮像部220は、時間t1〜時間t3の期間を露光時間Tとして、結像部210からの散乱光1421を撮像面(第1の撮像面)に取り込み、第1のゲート信号1411に応答して撮像した画像信号(電気信号1432)を生成する。この際、結像部210から撮像部220に対して、ハイレベルの散乱光1421が入射する期間は、露光時間T(時間t1〜時間t3)のうち、時間t2〜時間t3の期間であり、この期間に撮像された画像信号(電気信号1432)が撮像部220から画像処理部230に出力される。
次に、タイミングチャート1440に示すように、タイミング制御部240から撮像部220に対して、時間t3〜時間t5までの期間がハイレベルとなる、第2のゲート信号1441(ゲートパルス信号)が送信されると、撮像部220は、時間t3〜時間t4の期間を露光時間Tとして、結像部210からの散乱光1421を撮像面(第2の撮像面)に取り込み、第2のゲート信号1441に応答して撮像した画像信号(電気信号1442)を生成する。この際、結像部210から撮像部220に対して、ハイレベルの散乱光1421が入射する期間は、露光時間T(時間t3〜時間t5)のうち、時間t3〜時間t4の期間であり、この期間に撮像された画像信号(電気信号1442)が画像処理部230に出力される。
ここで、光送信部120からガイドレール130に向けて出射された出射光線が、ガイドレール130で散乱し、ガイドレール130の表面で散乱した散乱光のうち散乱光1421が撮像部220に入射するまでの伝達時間T0(=時間t1〜時間t2までの期間)を算出するに際して、画像処理部230は、撮像部220から、電気信号1432と、電気信号1442とを取り込み、伝達時間T0を、次の(式1)に従って算出する。
T0=T・V2/(V1+V2)・・・・(式1)
ここで、Tは、第1のゲート信号1411と第2のゲート信号1441とで規定される露光時間であり、V1、V2は、撮像部220から出力される画像信号に属する画像の大きさに相当する面積(V1は、第1の撮像面で取り込まれた光の量、V2は、第2の撮像面で取り込まれた光の量)である。
画像処理部230は、伝達時間T0×光速から、エレベータかご140からガイドレール130までの距離を算出し、算出した距離の情報を全体制御部250に送信する。この際、画像処理部230または全体制御部250において、画像処理部230で算出した距離と設定値(基準値)とを比較して、エレベータかご140にz軸方向のぶれ(振動)があるか否かを判定することができる。
本実施の形態によれば、エレベータかご140からガイドレール130までの距離を計測することができるので、計測結果からエレベータかご140に、z軸方向のぶれがあるか否かを判定することができる。
以上述べた各実施の形態は、本発明を分かりやすく説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
(7)他の実施の形態
なお、上述の実施の形態においては、本発明を計測装置に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々のシステム、装置、方法、プログラムに広く適用することができる。
なお、上述の実施の形態においては、本発明を計測装置に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々のシステム、装置、方法、プログラムに広く適用することができる。
上述した実施の形態は、例えば、以下の特徴的な構成を有する。
計測装置(例えば、計測装置100)は、ゲート信号(例えば、ゲート信号401)を発生するタイミング制御部(例えば、タイミング制御部240)と、上記ゲート信号に応答して、移動体(例えば、エレベータかご140)の移動路(例えば、昇降路)に沿って配置された静止構造物(例えば、ガイドレール130)を照明する光(例えば、出射光線501〜出射光線503)を送信する光送信部(例えば、光送信部120)と、上記静止構造物に相対向して配置され、上記静止構造物からの反射光(例えば、散乱光、散乱光線511〜散乱光線513)を結像する結像部(例えば、結像部210)と、撮像面を備え、上記ゲート信号に応答して、上記ゲート信号で規定される露光時間だけ、上記結像部により結像された反射光を上記撮像面に取り込み、取り込んだ反射光による光信号を電気信号に変換する撮像部(例えば、撮像部220)と、上記電気信号を画像(例えば、暗視野画像)として処理し、上記画像から上記移動体の移動に係る情報(例えば、移動体の位置、移動体の移動速度、移動体の振動)を算出する画像処理部(例えば、画像処理部230)と、を備え、上記露光時間は、上記撮像面の空間分解能と上記移動体の最大移動速度との比(例えば、空間分解能δx/最大移動速度Vm)から得られる時間よりも小さい値(例えば、最大移動速度5m/sで移動するエレベータかご140に対して、0.5mmの空間分解能δxを得る場合は、100μs)に設定され、上記光送信部、上記結像部および上記撮像部は、上記移動体に配置され、上記光送信部の光軸は、上記静止構造物の表面深さの勾配方向と上記結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、上記静止構造物に対して斜方向に設けられている。
上記構成では、被写体ぶれの発生を抑えるために露光時間が十分に短くなっているが、結像部の前方の散乱輝度が高くなるように光送信部の光軸を配置することで、結像部には、多くの光が入ることになり、十分な明るさの画像を取得することができる。よって、上記構成によれば、短い露光時間でも十分に明るい画像を撮像することができる。
上記光送信部から送信される光の上記静止構造物に対する入射角(例えば、入射角θ)は、上記静止構造物の表面深さの傾斜角(例えば、凹凸の傾斜角φ)の2倍を180度から減算した角度(例えば、θ=180°−2×φ)である。
上記構成によれば、例えば、多くの正反射光が結像部に入るようになるので、より明るい画像を取得することができる。
上記画像処理部は、上記ゲート信号の発生周期に相当するフレーム周期(例えば、フレーム周期Δt)で上記電気信号を順次に取り込み、取り込んだ各電気信号からフレーム毎の画像を生成し、生成した複数フレームの画像のうち第1のフレームの画像における第1の計測対象画像(例えば、フレームiの暗視野画像I(i))と、第2のフレームの画像における計測対象画像であって、上記第1の計測対象画像に対応した第2の計測対象画像(例えば、フレーム(i−k)の暗視野画像I(i−k))との間に生じる、画像上のずれ(例えば、相互相関関数Cのピーク座標位置Δx)を算出し、算出したずれと、上記第1のフレームと上記第2のフレームとにおける時間差を示す時間(例えば、暗視野画像I(i−k)から暗視野画像I(i)までの時間k×Δt)との比から、上記移動体の移動速度を算出する。
上記構成によれば、例えば、移動体の移動速度を算出することができる。
上記結像部は、上記静止構造物からの反射光を集光する第1のレンズ(例えば、対物レンズ1010)と、上記反射光の光量を制限する絞り(例えば、絞り1020)と、を備え、上記絞りは、上記絞りの中心が上記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられ、かつ、上記第1のレンズの焦点位置に設けられている。
上記構成によれば、例えば、移動体の移動において移動体と静止構造物との距離が変化したとしても、画像の倍率の変化を抑えることができるので、移動体の静止構造物方向のゆれに対して、移動体の移動量の計測値を一定に保つことができる。
上記結像部は、上記静止構造物からの反射光を集光する第1のレンズ(例えば、対物レンズ1110)と、上記反射光の光量を制限する絞り(例えば、絞り1120)と、上記絞りと上記撮像部との間に配置され、上記絞りにより光量が制限された反射光を集光する第2のレンズ(例えば、集光レンズ1130)と、を備え、上記絞りは、上記絞りの中心が上記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられ、かつ、上記第1のレンズの焦点位置に設けられ、上記第2のレンズは、上記第2のレンズの光軸が上記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられている。
上記構成によれば、例えば、移動体と静止構造物との距離が変化したとしても、画像の倍率の変化を抑えることができ、かつ、撮像部の光軸方向の取り付け位置のずれに対しても、撮像部の撮像面で結像する像の倍率を不変にできるので、結像部および撮像部の取り付け時の寸法公差を大きく取ることができる。
上記光送信部は、光源(例えば、光源1210)と、上記光源からの光を集光して送信する第3のレンズ(例えば、照明レンズ1220)とを含んで構成される。
上記構成によれば、例えば、結像部および撮像部によって検出される、静止構造物の表面の領域を効率的に照明することができる。
上記画像処理部は、上記画像と、上記静止構造物における絶対位置を示す基準画像(例えば、絶対位置基準画像)とを比較し、上記画像と上記基準画像とが一致したことを条件に、上記移動体の位置を上記絶対位置にセット(例えば、リセット)する。なお、係る処理については、位置リセット処理部1310を設け、位置リセット処理部1310が行うようにしてもよい。
上記構成によれば、例えば、移動体の絶対位置を適切にセットできるので、移動体の累積位置の精度を高めることができる。
上記タイミング制御部は、上記光送信部と上記撮像部とに対して、同一のタイミングで第1のゲート信号(例えば、第1のゲート信号1411)を出力し、その後、上記撮像部に対して、上記第1のゲート信号とは異なるタイミングで第2のゲート信号(例えば、第2のゲート信号1421)を出力し、上記光送信部は、上記第1のゲート信号に応答して、上記静止構造物を照明する光を送信し、上記撮像部は、上記撮像面として、上記第1のゲート信号に応答して、上記結像部からの上記光の反射光を上記露光時間だけ取り込む第1の撮像面と、上記第2のゲート信号に応答して、上記結像部からの上記光の反射光を上記露光時間だけ取り込む第2の撮像面とを備え、上記画像処理部は、上記第1の撮像面の電気信号(電気信号1432)と上記第2の撮像面の電気信号(電気信号1442)と上記露光時間とをもとに、上記光が反射光として上記撮像部の上記第1の撮像面に入射するまでの伝達時間を算出し、算出した上記伝達時間と上記光の移動速度とをもとに、上記移動体から上記静止構造物までの距離を算出する。
上記構成によれば、移動体から静止構造物までの距離を計測することができるので、例えば、計測結果から、移動体において静止構造物方向の振動があるか否かを判定することができるようになる。
また上述した構成については、本発明の要旨を超えない範囲において、適宜に、変更したり、組み替えたり、組み合わせたり、省略したりしてもよい。
100……計測装置、120……光送信部、210……結像部、220……撮像部、230……画像処理部、240……タイミング制御部。
Claims (10)
- ゲート信号を発生するタイミング制御部と、
前記ゲート信号に応答して、移動体の移動路に沿って配置された静止構造物を照明する光を送信する光送信部と、
前記静止構造物に相対向して配置され、前記静止構造物からの反射光を結像する結像部と、
撮像面を備え、前記ゲート信号に応答して、前記ゲート信号で規定される露光時間だけ、前記結像部により結像された反射光を前記撮像面に取り込み、取り込んだ反射光による光信号を電気信号に変換する撮像部と、
前記電気信号を画像として処理し、前記画像から前記移動体の移動に係る情報を算出する画像処理部と、を備え、
前記露光時間は、前記撮像面の空間分解能と前記移動体の最大移動速度との比から得られる時間よりも小さい値に設定され、
前記光送信部、前記結像部および前記撮像部は、前記移動体に配置され、
前記光送信部の光軸は、前記静止構造物の表面深さの勾配方向と前記結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、前記静止構造物に対して斜方向に設けられている、
計測装置。 - 前記光送信部から送信される光の前記静止構造物に対する入射角は、前記静止構造物の表面深さの傾斜角の2倍を180度から減算した角度である、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記画像処理部は、前記ゲート信号の発生周期に相当するフレーム周期で前記電気信号を順次に取り込み、取り込んだ各電気信号からフレーム毎の画像を生成し、生成した複数フレームの画像のうち第1のフレームの画像における第1の計測対象画像と、第2のフレームの画像における計測対象画像であって、前記第1の計測対象画像に対応した第2の計測対象画像との間に生じる、画像上のずれを算出し、算出したずれと、前記第1のフレームと前記第2のフレームとにおける時間差を示す時間との比から、前記移動体の移動速度を算出する、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記結像部は、前記静止構造物からの反射光を集光する第1のレンズと、前記反射光の光量を制限する絞りと、を備え、
前記絞りは、前記絞りの中心が前記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられ、かつ、前記第1のレンズの焦点位置に設けられている、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記結像部は、前記静止構造物からの反射光を集光する第1のレンズと、前記反射光の光量を制限する絞りと、前記絞りと前記撮像部との間に配置され、前記絞りにより光量が制限された反射光を集光する第2のレンズと、を備え、
前記絞りは、前記絞りの中心が前記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられ、かつ、前記第1のレンズの焦点位置に設けられ、
前記第2のレンズは、前記第2のレンズの光軸が前記第1のレンズの光軸と同一直線上に設けられている、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記光送信部は、光源と、前記光源からの光を集光して送信する第3のレンズとを含んで構成される、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記画像処理部は、前記画像と、前記静止構造物における絶対位置を示す基準画像とを比較し、前記画像と前記基準画像とが一致したことを条件に、前記移動体の位置を前記絶対位置にセットする、
請求項1に記載の計測装置。 - 前記タイミング制御部は、前記光送信部と前記撮像部とに対して、同一のタイミングで第1のゲート信号を出力し、その後、前記撮像部に対して、前記第1のゲート信号とは異なるタイミングで第2のゲート信号を出力し、
前記光送信部は、前記第1のゲート信号に応答して、前記静止構造物を照明する光を送信し、
前記撮像部は、前記撮像面として、前記第1のゲート信号に応答して、前記結像部からの前記光の反射光を前記露光時間だけ取り込む第1の撮像面と、前記第2のゲート信号に応答して、前記結像部からの前記光の反射光を前記露光時間だけ取り込む第2の撮像面とを備え、
前記画像処理部は、前記第1の撮像面の電気信号と前記第2の撮像面の電気信号と前記露光時間とをもとに、前記光が反射光として前記撮像部の前記第1の撮像面に入射するまでの伝達時間を算出し、算出した前記伝達時間と前記光の移動速度とをもとに、前記移動体から前記静止構造物までの距離を算出する、
請求項1に記載の計測装置。 - ゲート信号を発生するタイミング制御部と、
前記ゲート信号に応答して、エレベータかごの昇降路に沿って配置された静止構造物を照明する光を送信する光送信部と、
前記静止構造物に相対向して配置され、前記静止構造物からの反射光を結像する結像部と、
撮像面を備え、前記ゲート信号に応答して、前記ゲート信号で規定される露光時間だけ、前記結像部により結像された反射光を前記撮像面に取り込み、取り込んだ反射光による光信号を電気信号に変換する撮像部と、
前記電気信号を画像として処理し、前記画像から前記エレベータかごの移動に係る情報を算出する画像処理部と、を備え、
前記露光時間は、前記撮像面の空間分解能と前記エレベータかごの最大移動速度との比から得られる時間よりも小さい値に設定され、
前記光送信部、前記結像部および前記撮像部は、前記エレベータかごに配置され、
前記光送信部の光軸は、前記静止構造物の表面深さの勾配方向と前記結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、前記静止構造物に対して斜方向に設けられている、
エレベータシステム。 - タイミング制御部が、ゲート信号を発生する第1の工程と、
光送信部が、前記ゲート信号に応答して、移動体の移動路に沿って配置された静止構造物を照明する光を送信する第2の工程と、
結像部が、前記静止構造物に相対向して配置され、前記静止構造物からの反射光を結像する第3の工程と、
撮像部が、撮像面を備え、前記ゲート信号に応答して、前記ゲート信号で規定される露光時間だけ、前記結像部により結像された反射光を前記撮像面に取り込み、取り込んだ反射光による光信号を電気信号に変換する第4の工程と、
画像処理部が、前記電気信号を画像として処理し、前記画像から前記移動体の移動に係る情報を算出する第5の工程と、を備え、
前記露光時間は、前記撮像面の空間分解能と前記移動体の最大移動速度との比から得られる時間よりも小さい値に設定され、
前記光送信部、前記結像部および前記撮像部は、前記移動体に配置され、
前記光送信部の光軸は、前記静止構造物の表面深さの勾配方向と前記結像部の光軸方向とによって張られる平面内に設けられ、かつ、前記静止構造物に対して斜方向に設けられている、
計測方法。
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