JPWO2020049694A1 - 四重極質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

四重極質量分析装置は、中心軸を囲んで4本のロッド電極が配置されている四重極マスフィルタと、中心軸と交差する方向の磁場を四重極マスフィルタの内部の少なくとも一部に形成する磁石と、を備える。

Description

本発明は四重極質量分析装置に関する。
質量分析装置は、試料分子由来のイオンを質量電荷比(m/z)に応じて分離して検出する装置である。小型で分解能に優れた質量分析装置として、四重極質量分析装置が広く利用されている。四重極質量分析装置は、中心軸を囲んで配置された四重極マスフィルタと呼ばれる4本のロッド電極に交流電場を印加して、所定の質量電荷比のイオンのみを通過させるような振動電場を発生させることにより、質量分析を行う装置である。
四重極質量分析装置においては、分析すべき試料分子がヘリウム等の低反応性のキャリアガスと混合されている試料を測定対象とすることが多い。従って、測定精度を向上するには、分析すべき試料分子をキャリアガスの分子から分離して計測する必要がある。
特許文献1では、イオン源と四重極マスフィルタとの間に、イオン光軸を挟んで対向する電極を設け当該電極間に所定の交流電場を形成することで、相対的に軽いイオンを大きく偏向させる。これにより、相対的に軽いキャリアのイオンの大部分について、四重極マスフィルタへの入射を防止している。
日本国特開2005−259481号公報
特許文献1の方法を用いても、比率的には僅かではあるがキャリアガスは四重極マスフィルタに進入する。そして、四重極マスフィルタの中心軸上は、中心軸を囲んで配置される4本のロッド電極により形成される電場がゼロであるため、四重極マスフィルタはその中心軸に沿って入射したイオンに対してはマスフィルタとして機能しない。このため、四重極マスフィルタの中心軸に沿って入射したキャリアガス由来イオンは、四重極マスフィルタを通過してイオン検出器に至り、ノイズとなる。
イオン化された試料およびキャリアガス由来イオンは、中心軸の近傍に広がって、かつ種々の入射角度を持って四重極マスフィルタに入射するため、中心軸に沿って、すなわち中心軸上に中心軸に平行に入射するイオンの割合は極めて低い。
しかし、キャリアガスの量(分子数)は試料の量に比べて格段に多いため、キャリアガス由来イオンが僅かな比率で残存して四重極マスフィルタへ入射した場合であっても、キャリアガス由来イオンは大きなノイズとして測定精度を低下させる。
本発明の第1の態様による四重極質量分析装置は、中心軸を囲んで4本のロッド電極が配置されている四重極マスフィルタと、前記中心軸と交差する方向の磁場を前記四重極マスフィルタの内部の少なくとも一部に形成する磁石と、を備える。
本発明の第2の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記磁石は、前記四重極マスフィルタの入射端から長手方向の中間との間の少なくとも一部に前記磁場を形成することが好ましい。
本発明の第3の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記四重極マスフィルタの後段に、コリジョンセルおよび第2四重極マスフィルタを備えることが好ましい。
本発明の第4の態様による四重極質量分析装置は、第3の態様による四重極質量分析装置において、前記第2四重極マスフィルタの中心軸と交差する方向の磁場を、前記第2四重極マスフィルタの内部に形成する第2磁石を有することが好ましい。
本発明の第5の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記四重極マスフィルタの後段に、さらにフライトチューブを備えることが好ましい。
本発明の第6の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、キャリアガスにより搬送される分析対象をイオン化するガス試料イオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第7の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、キャリア液体により搬送される分析対象をイオン化する液体試料イオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第8の態様による四重極質量分析装置は、第1から第4までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、誘導結合プラズマイオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第9の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、前記磁石は電磁石であり、前記電磁石に供給する電流を制御する電流制御部を有することが好ましい。
本発明の第10の態様による四重極質量分析装置は、第9の態様による四重極質量分析装置において、前記電流制御部は、分析対象イオンの質量電荷比に応じて前記電磁石に供給する電流の量を設定することが好ましい。
本発明の第11の態様による四重極質量分析装置は、第10の態様による四重極質量分析装置において、前記電流制御部は、前記分析対象イオンの質量電荷比が高いほど、前記電磁石に流す電流の量を大きくする設定することが好ましい。
本発明によれば、キャリアガス等の分子量の小さなガスを効果的に分離し、測定精度の高い四重極質量分析装置を実現できる。
図1は、第1実施形態の四重極質量分析装置の構成を示す概略図であり、図1(a)は四重極質量分析装置の側断面図を表す図、図1(b)は図1(a)中のAA断面における断面図を表す図。 図2は、磁場によりキャリアガスが分離される原理を説明する図。 図3は、変形例1の四重極質量分析装置の構成を示す概略図。 図4は、変形例2の四重極質量分析装置の構成を示す概略図。 図5は、第2実施形態の四重極質量分析装置の構成を示す概略図。 図6は、第3実施形態の四重極質量分析装置の構成を示す概略図。
(第1実施形態の四重極質量分析装置)
図1は、本発明の第1実施形態の四重極質量分析装置100の構成を示す概略図であり、図1(a)は四重極質量分析装置100の側断面図を、図1(b)は図1(a)中のAA断面を+Z方向から見た断面図を表す。四重極質量分析装置100においては、真空容器1の内部にイオン化室2、イオン光学系5、プリロッド7、四重極マスフィルタ8、及びイオン検出器19が中心軸AXに沿って設けられている。略密閉された真空容器1内は真空ポンプ6a、6b、6cにより排気されている。
なお、図1(a)に示したZ軸の方向は、四重極マスフィルタ8の中心軸AXの方向と一致する方向としている。
この四重極質量分析装置100の前段には、ガスクロマトグラフ装置20が設けられており、ガスクロマトグラフ装置20から流出する試料ガスが、接続管4を経由してイオン化室2内へと供給される。イオン化室2はキャリアガスにより搬送される分析対象を電子衝撃法によりイオン化するガス試料イオン化装置の一例である。イオン化室では、フィラメント3で発生した熱電子が加速され、イオン化室2に導入された試料分子(又は原子)にこの熱電子が接触することによって試料分子はイオン化される。
イオン化室2内には、分析対象である試料分子のほかに、ガスクロマトグラフのカラムの移動相(キャリアガス)であるヘリウムガスの分子も多量に流入しイオン化される。
発生した各種イオンはイオン化室2から引き出されてイオン光学系5を通ってプリロッド7に導入される。プリロッド7は、中心軸AXを囲んで、中心軸AXからそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、4本のロッド電極を備えるものである。プリロッド7の4本のロッド電極の中心軸AXに対する位置は、後述する四重極マスフィルタ8の4本のロッド電極8a〜8dと同様である。
プリロッド7を通過したイオンは、四重極マスフィルタ8内に導入される。四重極マスフィルタ8は、図1(b)に示すとおり、中心軸AXを囲んで、中心軸AXに対してX方向およびY方向から45度離れた方向にそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、4本のロッド電極8a〜8dを備えている。4本のロッド電極の中心軸AX方向の長さは15〜30cm程度である。
四重極マスフィルタ8には不図示の電源から直流電圧と高周波電圧とを重畳した電圧が印加され、その印加電圧に応じた質量電荷比(質量m/電荷z)を有するイオンのみが四重極マスフィルタ8を通過して、イオン検出器19に到達して検出される。それ以外の不要なイオン種は四重極マスフィルタ8を通り抜けることができない。
ただし、四重極マスフィルタ8の中心軸AX上は、中心軸AXを囲んで配置される4本のロッド電極8a〜8dにより形成される電場がゼロであるため、四重極マスフィルタ8はその中心軸AXに沿って入射したイオンに対してはマスフィルタとして機能しない。このため、四重極マスフィルタ8の中心軸AXに沿って入射したキャリアガス等のイオン(キャリアガス由来イオン)は、四重極マスフィルタ8を通過してイオン検出器19に至り、ノイズとなる恐れがある。
そこで、本第1実施形態においては、一例として四重極マスフィルタ8の入射側(イオン化室2側)の近傍に磁石9a、9bを配置し、四重極マスフィルタ8の内部の少なくとも一部に、中心軸AXと交差する方向の磁場MFを形成している。
磁石9a、9bは、一例として電磁石であり、電流制御部10a、10bは、それぞれ電磁石9a、9bに電流を供給するとともに、供給する電流の量を制御する。磁場MFの向きは、図1(b)に示したとおり、一例として図1中のY方向に平行であり、四重極マスフィルタ8を構成する4本のロッド電極8a〜8dの内部に、Y方向に平行な磁場MFが形成されている。
磁場MFの向きはこれに限られるものではなく、中心軸AXに平行でない向き、すなわち中心軸AXと交差する向きであれば、任意の向きに設定してよい。ただし、磁場MFの向きを中心軸AXと直交させた場合には、より小さな磁場MFで後述するようにイオンを四重極マスフィルタ8の外に排除できる。
なお、通常、四重極マスフィルタ8を構成する4本のロッド電極8a〜8dは、非磁性(常磁性)の材料で形成されるため、形成される磁場MFに対してロッド電極8a〜8dが影響を及ぼすことはない。従って、磁場MFの向きとロッド電極8a〜8dの位置関係は、任意であってよい。すなわち、磁石9a、9bが配置される位置は、図1(b)に示したY軸上に限られるわけではなく、X軸上に配置されてもよく、中心軸AXを中心としてX軸またはY軸から任意の角度だけ回転した位置に配置されてもよい。
図2は、四重極マスフィルタ8を移動するイオンの軌道I1が、磁石9a、9bが形成する磁場MFにより、ローレンツ力を受けて曲がる様子を示す図である。図2は、四重極マスフィルタ8を、中心軸AXに垂直な方向であって、磁場MFの方向の遠方から見た図である。
中心軸AXに沿って四重極マスフィルタ8に進入するイオンは、上述のように中心軸AX上には電場が形成されないために、磁場MFがなければ中心軸AXに沿って四重極マスフィルタ8を通過してしまう。
しかし、四重極マスフィルタ8内に磁場MFがあると、磁場MFによるローレンツ力(qv×B:qは電荷、vはイオンの速度、Bは磁場MF)により、イオンは、磁場MFに直交する方向に力を受ける。その結果、中心軸AXに沿う軌道I1上を進行してきたイオンは、磁場MFにより図2中の上方に偏向され、軌道I2を通ることとなる。そして、軌道I2は中心軸AXから離れているため、イオンには四重極マスフィルタ8による電場が作用し、そのイオンの質量電荷比が四重極マスフィルタ8を通過できる質量電荷比と異なれば、電場による偏向作用を受け、軌道I3を経て四重極マスフィルタ8の外に排除される。
四重極マスフィルタ8に入射するイオンの運動エネルギー(1/2mv)は、イオン化室2と四重極マスフィルタ8の電位差により決まるため、イオンの質量mの大小に係わらず、概ね一定のエネルギーを持つ。従って、イオンの速度vは、イオンの質量mの平方根(√m)に逆比例することになる。
ローレンツ力は、上記のとおりイオンの速度に比例する力であるため、速度vの速い比較的低質量のイオンほど、大きな力を受ける。従って、四重極マスフィルタ8内に磁場MFを形成することにより、一般的に低質量のヘリウムまたは窒素であるキャリアガスに由来するイオンを効率良く四重極マスフィルタ8の外に排除することができる。
一方、測定対象の比較的質量の大きなイオンも、四重極マスフィルタ8内において磁場MFにより、その軌道は偏向される。しかし、上述のとおり、質量の大きなイオンは速度vが遅く、従って作用するローレンツ力も小さいため、その偏向量は僅かであり、四重極マスフィルタ8の外部に排除されることはない。
これにより、キャリアガスに起因するノイズを低減し、測定精度の高い四重極質量分析装置を実現できる。
磁石9a、9bは、永久磁石、電磁石のいずれであっても良い。ただし、電磁石とすることで、電磁石に流す電流の量を制御することにより、四重極マスフィルタ8内に形成する磁場MFの大きさおよび向きを制御することができる。
電磁石に流す電流の量は、一例として、分析対象イオンの質量電荷比に応じて設定することができる。さらに一例として、分析対象イオンの質量電荷比が高いほど、電磁石に流す電流の量を大きく設定することができる。質量電荷比が大きい分析対象イオンは磁場MFによるイオン軌道の変化が生じにくいため、電流量を増加して強度の強い磁場MFを形成しても、イオン検出器19に検出されるイオン強度の低下は生じにくい。一方、低質量のキャリアガス由来イオンは、電流の増大に伴う磁場MFの増大により効率よく除去される。従って、電磁石に流す電流の量を、分析対象イオンの質量電荷比に応じて設定することにより、測定結果のS/Nが向上し、測定精度を一層向上させることができる。
一方、磁石9a、9bを永久磁石とすれば、電源部12a、12bや配線が不要となるなり、さらに磁石9a、9b自体のコストも削減できるため、シンプルかつ安価な構成で磁場MFを形成することができる。
上述の例においては、磁石9a、9bは、四重極マスフィルタ8の入射側の近傍に配置するものとしたが、磁場MFにより質量の軽いキャリアガスの軌道に影響を与える箇所であれば、磁石9a、9bが配置される位置はこれに限られるものではない。すなわち、磁石9a、9bは、中心軸AXと交差する方向に磁場MFを四重極マスフィルタ8の内部の少なくとも一部に形成するように配置すれば良い。例えば、真空容器1の内部であって四重極マスフィルタ8から離れた位置に配置しても良く、あるいは、真空容器1の外部に配置しても良い。また、磁石9a、9bと四重極マスフィルタ8の入射側との間に磁性体を配置して、磁石9a、9bの磁場を四重極マスフィルタ8の入射側に誘導する構成としても良い。磁石9a、9bのそれぞれは、単一の磁石である必要はなく、複数の磁石であってもよい。また、磁石9a、9bは上述のようにペアである必要もなく、1つの磁石であっても良い。
なお、前述のとおり、中心軸AXに沿う軌道上を進行してきたキャリアガス由来イオンは、磁場MFで偏向された後に四重極マスフィルタ8による電場の作用で偏向され、四重極マスフィルタ8の外に排除される。従って、さらに効率良くキャリアガス由来イオンを排除するには、磁石9a、9bは、四重極マスフィルタ8の入射端8eと四重極マスフィルタ8の長手方向(中心軸AX方向)の中間点8mとの間の少なくとも一部に磁場MFを形成することが好ましい。これにより、中心軸AXに沿う軌道上を進行してきたキャリアガス由来イオンを早期に磁場MFにより偏向させ、その後、比較的長時間に渡って四重極マスフィルタ8による電場を作用させることができる。これにより、キャリアガス由来イオンをさらに効率良く四重極マスフィルタ8の外に排除することができる。
なお、イオン光学系5の最終段電極5eと四重極マスフィルタ8の入射端8eとの間にも中心軸AX方向と交差する方向に磁場を形成し、この磁場により、四重極マスフィルタ8に入射するキャリアガス由来イオンを偏向させることもできる。
また、ガス試料イオン化装置は、上述の電子衝撃法を採用したイオン化室2に限られるわけではなく、化学イオン化法による装置を用いても良い。
(変形例1)
図3は、変形例1の四重極質量分析装置100aの構成を示す概略図である。変形例1の四重極質量分析装置100aの構成の大部分は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100と共通するので、共通部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
変形例1の四重極質量分析装置100aは、イオン化室2から四重極マスフィルタ8までの構成は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100と同一である。そして、四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11および第2四重極マスフィルタ13を配置して、いわゆるトリプル四重極質量分析装置としたものである。真空容器1内の、コリジョンセル11および第2四重極マスフィルタ13が配置される部分は、真空ポンプ6d、6eにより排気されている。
なお、図3では、ガスクロマトグラフ装置20は図示を省略している。また、第2四重極マスフィルタ13に対応して四重極マスフィルタ8を第1四重極マスフィルタ8と呼ぶ。
第1四重極マスフィルタ8を通過したイオン(プリカーサーイオン)は、コリジョンセル11に入射し、コリジョンセル11に供給されているアルゴンや窒素等の不活性ガス(コリジョンガス)と衝突する。衝突によりプリカーサーイオンは、化学結合の弱い部分で開裂し、プロダクトイオンが生成される。生成された各種のプロダクトイオンは、第2プリロッド12を経て第2四重極マスフィルタ13に入射し、所定の質量電荷比を持つイオンのみが第2四重極マスフィルタ13を透過してイオン検出器19に検出される。
ただし、第2四重極マスフィルタ13においても、中心軸AXに沿って入射するイオンには、第2四重極マスフィルタ13の電場は作用しない。そこで、本変形例1においては、第2四重極マスフィルタ13を構成する4本のロッド電極の入射側(コリジョンセル11側)の近傍にも第2磁石14a、14bを配置して、第2四重極マスフィルタ13内の少なくとも一部である入射側の近傍に磁場MF2を形成している。第2磁石14a、14bは、一例として電磁石であり、電流制御部10c、10dは、それぞれ第2電磁石14a、14bに電流を供給するとともに、供給する電流の量を制御する。
なお、第2磁石14a、14bを配置する位置は上記に限られるわけではない。第2磁石14a、14bも、上述の磁石9a、9bと同様に、第2四重極マスフィルタ13の内部に、中心軸AXと交差する方向の磁場MF2を形成するように配置すれば良い。
また、第2磁石14a、14bも、上述の磁石9a、9bと同様に第2四重極マスフィルタ13内の入射端13eから第2四重極マスフィルタ13の長手方向の中間点13mの間に磁場MF2を形成することが好ましい。
従来のように磁石14a、14bを配置しない場合には、コリジョンセル11内でイオン化したアルゴンや窒素等のイオンのうち、中心軸AXに沿って第2四重極マスフィルタ13に入射したものは、ノイズとしてイオン検出器19に検出されていた。
本変形例1においては、中心軸AXに沿って第2四重極マスフィルタ13に入射するイオンは、磁石14a、14bが形成する磁場MF2により偏向され、中心軸AXから外される。従って、第2四重極マスフィルタ13を通過できる質量電荷比以外の質量電荷比を持つイオンは、第2四重極マスフィルタ13の電場により第2四重極マスフィルタ13を通過できず、これによりノイズ成分を低減することができる。
なお、コリジョンセル11内で生成されるコリジョンガスのイオンが、測定結果に与える影響が小さい場合には、第2四重極マスフィルタ13の周辺に、磁石14a、14bを配置しなくてもよい。この場合であっても、第1四重極マスフィルタ8の入射側に磁場MFを形成することによりキャリアガスに起因するノイズを低減し、測定精度の高いトリプル四重極質量分析装置を実現できることに変わりはない。
(変形例2)
図4は、変形例2の四重極質量分析装置100bの構成を示す概略図である。変形例2の四重極質量分析装置100bの構成の大部分は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100または変形例1の四重極質量分析装置100aと共通するので、共通部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
変形例2の四重極質量分析装置100bは、イオン化室2から第1四重極マスフィルタ8までの構成は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100と同一である。そして、第1四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11およびフライトチューブ17を配置して、いわゆる四重極−飛行時間型質量分析装置(QTOF)としたものである。真空容器1内の、コリジョンセル11およびフライトチューブ17が配置される部分は、真空ポンプ6d、6fにより排気されている。
コリジョンセル11で生成された各種のプロダクトイオンは、イオン光学系15に導かれて直交加速電極16に入射する。そして、直交加速電極16により図4中の−Y方向に加速され、フライトチューブ17内の飛行空間FAを飛行経路FPに沿って飛行する。そして、リフレクタ18により形成される電場により反射され、イオン検出器19に検出される。
直交加速電極16により加速される各種のプロダクトイオンの速度は、プロダクトイオンの質量電荷比の違いにより異なるため、同一の飛行経路FPの飛行に要する飛行時間もイオンの質量電荷比の違いにより異なる。従って、飛行時間を測定することにより、各種のプロダクトイオンの質量電荷比を測定することができる。
変形例2の四重極質量分析装置100bにおいても、第1四重極マスフィルタ8内に磁場MFを形成することによりキャリアガスに起因するノイズを低減できるので、測定精度の高い四重極−飛行時間型質量分析装置を実現できる。
(第2実施形態の四重極質量分析装置)
図5は、第2実施形態の四重極質量分析装置100cの構成を示す概略図である。第2実施形態の四重極質量分析装置100cの一部の構成は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100と共通するので、共通部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第2実施形態の四重極質量分析装置100cは、キャリア液体により搬送される分析対象をイオン化する液体試料イオン化装置として、ESI(Electrospray ionization)による装置を使用する。
液体クロマトグラフ装置21から供給される液体状の試料は、導入配管32によりエレクトロスプレー22に導かれる。エレクトロスプレー23は、液体状の試料に電荷を付与しながら窒素等のネブライザーガスと共に試料をイオン化室24内に噴霧する。噴霧された液体状の試料は、イオン化室24内で蒸発と分裂を繰り返して試料分子のイオンとなる。またネブライザーガスや液体クロマトグラフ装置21の移動相の液体(キャリヤ液体)も、一部がイオン化する。移動相の液体は、一般にはアセトニトル等の有機溶媒または水であって、いずれも低質量の分子である。
これらのイオンは、細径の加熱キャピラリ25を通って第1中間真空室26に入る。
そして、第1中間真空室26内に設けられているイオン光学系27に導かれて、さらに第2中間真空室28に入る。第2中間真空室28にもイオン光学系29が設けられており、試料分子のイオン、およびネブライザーガスや液体クロマトグラフ装置21の移動相の液体成分がイオン化したイオンも、イオン光学系29に導かれてプリロッド7および四重極マスフィルタ8に入射する。
真空容器1内の、第1中間真空室26、第2中間真空室28、および四重極マスフィルタ8が設置される空間は、それぞれ真空ポンプ6g、6h、6iにより減圧されている。
本第2実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、四重極マスフィルタ8を構成する4本のロッド電極8a〜8dの入射側の近傍には磁石9a、9bが配置されている。そして磁石9a、9bにより、四重極マスフィルタ8の内部の少なくとも一部に中心軸AXと交差する方向の磁場MFが形成されている。なお、磁石9a、9bの配置は、上述の第1実施形態と同様に、ロッド電極8a〜8dの入射側の近傍に限られるわけではない。また、上述の第1実施形態と同様に、四重極マスフィルタ8の入射端8eと長手方向の中間点8mとの間に磁場MFを形成するように磁石9a、9bを配置することが、さらに好ましい。
磁石9a、9bは、一例として電磁石であり、電流制御部10a、10bは、それぞれ電磁石9a、9bに電流を供給するとともに、供給する電流の量を制御する。従って、四重極マスフィルタ8の入射側の磁場MFにより、低質量のイオンであるネブライザーガスや液体クロマトグラフ装置21の移動相の液体由来のイオンを、効率良く四重極マスフィルタ8の外に排除することができる。これにより、ネブライザーガス等に起因するノイズを低減し、測定精度の高い四重極質量分析装置を実現できる。
上述の例では、液体クロマトグラフ装置21から供給される液体状の試料は、ESI法によりイオン化されるとしたが、イオン化法はこれに限られるわけではない。他に、大気圧化学イオン化法(Atmospheric pressure chemical ionization,APCI)や大気圧光イオン化法(Atmospheric Pressure Photoionization Source,APCI)を用いることもできる。
なお、上述の第2実施形態の四重極質量分析装置100cにおいても、上述の変形例1と同様に、四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11および第2四重極マスフィルタ13をさらに設置して、トリプル四重極質量分析装置とすることもできる。
また、上述の変形例2と同様に、四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11、直交加速電極16、およびフライトチューブ17をさらに設置して、四重極−飛行時間型質量分析装置とすることもできる。
(第3実施形態の四重極質量分析装置)
図6は、第3実施形態の四重極質量分析装置100dの構成を示す概略図である。第3実施形態の四重極質量分析装置100dの一部の構成は、上述の第1実施形態の四重極質量分析装置100と共通するので、共通部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第3実施形態の四重極質量分析装置100dは、誘導結合プラズマ(Inductivity coupled plasma,ICP)により試料分子をイオン化する。
ネブライザー30に供給された試料は、ネブライザー30においてキャリアガスと混合され、霧状にされる。霧状にされた試料はキャリアガスとともに導入部31を経由してICPトーチ32に導入され、ICPトーチ32内に形成されているプラズマにより分解され、かつイオン化される。
ICPトーチ32から射出されたイオンは、サンプラーコーン33及びスキマーコーン34を介してイオン光学系5に入射し、イオン光学系5で収束されて、プリロッド7および四重極マスフィルタ8に入射する。
本第3実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、四重極マスフィルタ8を構成する4本のロッド電極8a〜8dの入射側の近傍には磁石9a、9bが配置されている。本第3実施形態においても、磁場MFの好ましい形成箇所、および磁石9a、9bの好ましい配置位置は、上述の第1実施形態と同様である。磁石9a、9bは、一例として電磁石であり、電流制御部10a、10bは、それぞれ電磁石9a、9bに電流を供給するとともに、供給する電流の量を制御する。
従って、四重極マスフィルタ8の入射側の磁場MFにより、低質量のイオンであるキャリアガス由来イオンを、効率良く四重極マスフィルタ8の外に排除することができる。これにより、キャリアガスに起因するノイズを低減し、測定精度の高い四重極質量分析装置を実現できる。
なお、上述の第3実施形態の四重極質量分析装置100cにおいても、上述の変形例1と同様に、四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11および第2四重極マスフィルタ13をさらに設置して、トリプル四重極質量分析装置とすることもできる。
上述の各実施形態および各変形例によれば、次の作用効果が得られる。
(1)各実施形態および各変形例の四重極質量分析装置100は、中心軸AXを囲んで4本のロッド電極8a〜8dが配置されている四重極マスフィルタ8と、中心軸AXと交差する方向の磁場MFを四重極マスフィルタ8の内部の少なくとも一部に形成する磁石9a、9bと、を備えている。この構成により、キャリアガス等に起因する低質量のイオンを、効率良く四重極マスフィルタ8の外に排除することができる。これにより、キャリアガス等に起因するノイズを低減し、測定精度の高い四重極質量分析装置を実現できる。
(2)磁石9a、9bは、四重極マスフィルタ8の入射端8eから長手方向の中間8mとの間の少なくとも一部に前記磁場を形成する構成とすることで、一層効率良くキャリアガス等に起因するノイズを低減することができる。
(3)四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11および第2四重極マスフィルタ13を備える構成とすることで、キャリアガス等に起因するノイズが低減された、トリプル四重極質量分析装置を実現できる。
(4)第2四重極マスフィルタ13の中心軸AXと交差する方向の磁場MF2を第2四重極マスフィルタ13の内部に形成する第2磁石14a、14bを有する構成とすることで、コリジョンガス等に起因するノイズが低減された、トリプル四重極質量分析装置を実現できる。
(5)四重極マスフィルタ8の後段に、コリジョンセル11およびフライトチューブ17を備える構成とすることで、キャリアガス等に起因するノイズが低減された、四重極−飛行時間型質量分析装置(QTOF)を実現できる。
(6)キャリアガスにより搬送される分析対象をイオン化するガス試料イオン化装置(イオン化室2等)を備える構成とすることで、ガスクロマトグラフ装置20から出力される試料を効率よく分析する四重極質量分析装置を実現できる。
(7)キャリア液体により搬送される分析対象をイオン化する液体試料イオン化装置(ESI23等)を備える構成とすることで、液体クロマトグラフ装置21から出力される試料を効率よく分析する四重極質量分析装置を実現できる。
(8)誘導結合プラズマイオン化装置(ICPトーチ32)を備える構成とした場合にも、誘導結合プラズマイオン化装置のキャリアガスに起因するノイズを低減することができ、従って、測定精度の高い誘導結合プラズマ四重極質量分析装置を実現できる。
(9)磁石9a、9bを電磁石とし、電磁石に供給する電流を制御する電流制御部10a、10bを有する構成とすることで、四重極マスフィルタ8の内部に形成する磁場MFの向きおよび大きさを容易に変更することができる。これにより、分析対象に応じてキャリアガス由来イオンを四重極マスフィルタ8から排除する度合いを調整することができる。
(10)電流制御部10a、10bは、分析対象イオンの質量電荷比に応じて電磁石9a、9bに供給する電流の量を設定することで、測定結果のS/Nが向上し、測定精度を一層向上させることができる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
100…四重極質量分析装置、1…真空容器、2,24…イオン化室、3…フィラメント、4…接続管、5,15…イオン光学系、6a〜6m…真空ポンプ、7,12…プリロッド、8…四重極マスフィルタ、8a〜8d…ロッド電極、19…イオン検出器、9a,9b…磁石、14a,14b…第2磁石、10a〜10d…電流制御部、11…コリジョンセル、13…第2四重極マスフィルタ、16…直交加速部、17…フライトチューブ、FA…飛行空間、FP…飛行経路、18…リフレクタ、20…ガスクロマトグラフ装置、21…液体クロマトグラフ装置、23…エレクトロスプレー(ESI)、30…ネブライザー、32…ICPトーチ
本発明の第1の態様による四重極質量分析装置は、中心軸を囲んで4本のロッド電極が配置されている四重極マスフィルタと、前記中心軸と交差する方向の磁場を前記四重極マスフィルタの内部の少なくとも一部に形成する磁石と、を備え、前記磁場は、第1の軌道で進行するイオンを、第1の軌道とは異なる第2の軌道に偏向する。
本発明の第2の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記磁石は、前記四重極マスフィルタの入射端から長手方向の中間との間の少なくとも一部に前記磁場を形成することが好ましい。
本発明の第3の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記四重極マスフィルタの後段に、コリジョンセルおよび第2四重極マスフィルタを備えることが好ましい。
本発明の第4の態様による四重極質量分析装置は、第3の態様による四重極質量分析装置において、前記第2四重極マスフィルタの中心軸と交差する方向の磁場を、前記第2四重極マスフィルタの内部に形成する第2磁石を有することが好ましい。
本発明の第5の態様による四重極質量分析装置は、第1の態様による四重極質量分析装置において、前記四重極マスフィルタの後段に、さらにフライトチューブを備えることが好ましい。
本発明の第6の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、キャリアガスにより搬送される分析対象をイオン化するガス試料イオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第7の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、キャリア液体により搬送される分析対象をイオン化する液体試料イオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第8の態様による四重極質量分析装置は、第1から第4までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、誘導結合プラズマイオン化装置を備えることが好ましい。
本発明の第9の態様による四重極質量分析装置は、第1から第5までのいずれかの態様による四重極質量分析装置において、前記磁石は電磁石であり、前記電磁石に供給する電流を制御する電流制御部を有することが好ましい。
本発明の第10の態様による四重極質量分析装置は、第9の態様による四重極質量分析装置において、前記電流制御部は、分析対象イオンの質量電荷比に応じて前記電磁石に供給する電流の量を設定することが好ましい。
本発明の第11の態様による四重極質量分析装置は、第10の態様による四重極質量分析装置において、前記電流制御部は、前記分析対象イオンの質量電荷比が高いほど、前記電磁石に流す電流の量を大きくする設定することが好ましい。

Claims (11)

  1. 中心軸を囲んで4本のロッド電極が配置されている四重極マスフィルタと、
    前記中心軸と交差する方向の磁場を前記四重極マスフィルタの内部の少なくとも一部に形成する磁石と、
    を備える、四重極質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の四重極質量分析装置において、
    前記磁石は、前記四重極マスフィルタの入射端から長手方向の中間との間の少なくとも一部に前記磁場を形成する、四重極質量分析装置。
  3. 請求項1に記載の四重極質量分析装置において、
    前記四重極マスフィルタの後段に、コリジョンセルおよび第2四重極マスフィルタを備える、四重極質量分析装置。
  4. 請求項3に記載の四重極質量分析装置において、
    前記第2四重極マスフィルタの中心軸と交差する方向の磁場を、前記第2四重極マスフィルタの内部に形成する第2磁石を有する、四重極質量分析装置。
  5. 請求項1に記載の四重極質量分析装置において、
    前記四重極マスフィルタの後段に、さらにフライトチューブを備える、四重極質量分析装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の四重極質量分析装置において、
    キャリアガスにより搬送される分析対象をイオン化するガス試料イオン化装置を備える、四重極質量分析装置。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の四重極質量分析装置において、
    キャリア液体により搬送される分析対象をイオン化する液体試料イオン化装置を備える、四重極質量分析装置。
  8. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の四重極質量分析装置において、
    誘導結合プラズマイオン化装置を備える、四重極質量分析装置。
  9. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の四重極質量分析装置において、
    前記磁石は電磁石であり、
    前記電磁石に供給する電流を制御する電流制御部を有する、四重極質量分析装置。
  10. 請求項9に記載の四重極質量分析装置において、
    前記電流制御部は、分析対象イオンの質量電荷比に応じて前記電磁石に供給する電流の量を設定する、四重極質量分析装置。
  11. 請求項10に記載の四重極質量分析装置において、
    前記電流制御部は、前記分析対象イオンの質量電荷比が高いほど、前記電磁石に流す電流の量を大きく設定する、四重極質量分析装置。
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