JPWO2020031230A1 - 血液漏出検知装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の血液漏出検知装置は、光源と、受光素子と、これらと接続される制御手段と、を備え、光源は、漏血箇所の下方に配置された布状の漏血受け部材の下面を照らす位置に配設され、受光素子は、光源から出射され前記漏血受け部材の下面で反射した反射光を受光可能な位置に配設されている。制御手段は、受光素子により受光された反射光の波長のうち、血液の光反射帯である波長620nm以上750nm以下の赤色光の範囲内の、予め定める第1の波長における反射光の受光強度と、波長620nm未満の、1つ以上の他の波長における反射光の受光強度とを、取得可能である。これにより、ドレープ上に付着した液体が、血液であるか否かを、ドレープの裏面側から検出することができる。その結果、血液以外の他の液体による誤動作が少ない。

Description

本発明は、穿刺部位や縫合部位、ドレーン部位等において、生体からの血液の漏出がないか否かを監視する血液漏出検知装置に関する。
例えば、人工腎臓(ダイアライザー)においては、人工腎臓を経た血液を患者に戻す側の留置針が抜けて血液が漏れる事故が起こる場合がある。このような事故は、放置しておくと、失血により透析患者の命を危険に晒すことになる。
また、大量でなくても、透析治療中に、留置針やその周辺から、生命や治療に影響しない程度の少量の血液が漏れ、透析患者の腕や、その腕の下に敷かれたシーツ等の吸水性の織布に滲み込んだり、透析患者の腕等(漏血箇所)の下に予め載置・配設された不透水性の穿刺用または穿刺シートや、撥水性の不織布(ドレープとも言う)の上に、血液(漏血)溜まりを形成したりする場合がある。
この種の、血管または輸液管外への漏血を検出するための漏血検出器または漏血センサが種々市販され、また提案されている。
例えば、市販されているものとしては、電気導通式や光電式のもの等が知られている。電気導通式の漏血検出器としては、留置針の上や周囲に配設された電極間の電気導通の変化を検出・監視するものや、腕の下に敷かれた吸収パッド内に配置された配線(電線)間の電気抵抗変化を監視するもの等がある(特許文献1,2等を参照)。
光電式の漏血検出器としては、LED等の発光素子と、対になる受光素子とを用いて、留置針の上や周囲に配設された透光性または半透明の血液吸収パッドを透過した光の透過率の変化を検出・監視するものや、留置針の周囲に配設した光ファイバ内を透る光の、血液接触による減衰を検出するもの等がある(特許文献3等を参照)。
実開平5−79468号公報 特開2006−110119号公報 特開2010−523197号公報
上述のような従来の血液漏出検知装置は、透析中の患者の留置針の周辺で発生する漏血を、即座にかつ鋭敏に検知・検出することができる。しかしながら、これら従来の検知様式を用いた血液漏出検知装置は、血液の漏出と、汗や尿等の体液や輸液等の他の液体の漏出とを、区別することができないため、血液以外の他の液体の漏出や付着等に起因する誤動作が多いという問題がある。
本発明は、上記のような実情を鑑みてなされたものであり、血液以外の他の液体による誤動作の少ない、血液漏出検知装置を提供することを目的とする。
本発明の血液漏出検知装置は、光源と、受光素子と、これらと接続される制御手段と、を備え、
前記光源は、漏血箇所の下方に配置された布状の漏血受け部材の下面または裏面を照らす位置に配設され、
前記受光素子は、前記光源から出射され前記漏血受け部材の下面または裏面で反射した反射光を受光可能な位置に配設されており、
前記制御手段は、前記受光素子により受光された前記反射光の波長のうち、
血液の光反射帯である波長620nm以上750nm以下の赤色光の範囲内の、予め定める第1の波長における前記反射光の受光強度と、
波長620nm未満の、1つ以上の他の波長における前記反射光の受光強度とを、取得可能であることを特徴とする。
また、本発明の血液漏出検知装置は、前記制御手段が、前記受光素子により計測された、前記第1の波長における前記反射光の受光強度の値が、前記他の波長における前記反射光の受光強度の値を上回った場合に、血液漏出の警報を外部に向けて発報する漏血警告手段を含む構成を、好適に採用する。
また、本発明の血液漏出検知装置は、前記制御手段は、前記受光素子により計測された、前記第1の波長における前記反射光の受光強度の値と、前記他の波長における前記反射光の受光強度の値とを、同じタイミングで時系列に記録する記録手段を含み、
該制御手段は、前記記録手段に記録された同じ時間間隔の前後における、前記第1の波長の受光強度の変化量と前記他の波長における受光強度の変化量との差に基づいて、前記漏血受け部材の上側で発生する血液漏出の有無を間接的に判定する漏血判定手段を有する構成としてもよい。なお、上記漏血判定手段は、前記第1の波長の受光強度の変化量が、前記他の波長における受光強度の変化量を下回った場合に、血液漏出の警報を外部に向けて発報する漏血警告手段を包含していてもよい。
さらに、本発明の血液漏出検知装置は、前記他の波長として、波長620nm未満である、波長500nm以上560nm以下の緑色光の範囲内の第2の波長、および、波長445nm以上485nm以下の青色光の範囲内の第3の波長のうち、少なくとも一方の波長を含む構成としてもよい。
なお、検知・検出感度の向上の観点から、前記光源および前記受光素子は、前記漏血箇所の直下の位置を基点とするその周囲に、水平方向に分散して、複数個ずつ配設することが望ましい。
本発明の血液漏出検知装置は、血液以外の液体による影響や誤動作を排除しつつ、透析患者の腕に留置された留置針の周囲で発生する漏血を、ドレープ等の布状の漏血受け部材の下面側から、素早く確実に検出することができる。
(a)は実施形態の血液漏出検知装置の基本構成を説明する斜視図であり、(b)は光源および受光素子の配置を説明する側方図である。 (a),(b)はともに、実施形態の血液漏出検知装置における光源および受光素子の配置例を説明する上面図である。 血液漏出検知装置において計測された、光の三原色RGBの受光強度の変化の一例を示すグラフ図であり、(a),(b)は血液が付着した際のチャート、(c)は血液以外の液体によるチャートを示す。 血液漏出検知装置において計測された、光の三原色RGBの受光強度の変化の一例を示すグラフ図であり、(a)は血液が付着した際のチャート、(b)は血液以外の液体によるチャートを示す。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1(a),(b)は、実施形態明における血液漏出検知装置の基本構成を説明する図である。
本実施形態の血液漏出検知装置は、図1(a)に示すように、光源Lと、受光素子Pと、これらと接続される制御手段(コントローラC)とを、主体として構成されている。なお、図中では、光源はLEDと、受光素子はPDと表示する場合がある。また、各図では、光源L,受光素子P,制御手段以外の血液漏出検知装置の構成要素、例えば、制御手段に内蔵される記憶手段,漏血警告手段,漏血判定手段や、入力手段、表示装置、記録装置、漏血の発生を知らせる警報装置等と、電源や配線および通信装置等の図示を省略している。
本実施形態の血液漏出検知装置は、光源Lが漏血が発生すると想定される箇所の下方に配置された、例えばドレープD等の布状の漏血受け部材の下面を照らす位置に配設され、受光素子Pは、光源Lから出射され前記ドレープD等の下面または裏面で反射した反射光を受光可能な位置に配設される。そして、コンピュータ等からなる、血液漏出検知装置の制御手段であるコントローラCは、受光素子Pにより受光された反射光の波長のうち、血液の光反射帯である波長620nm以上750nm以下(赤色光)の範囲内の、予め定める第1の波長における前記反射光の受光強度と、波長620nm未満の、1つ以上の他の波長における前記反射光の受光強度とを、取得するよう構成されている。
前述の光源Lおよび受光素子Pの、漏血受け部材の下側への配設例を、図1(b)に示す。この図は、図1(a)における、透析患者等の腕の下に敷かれた布状の漏血受け部材であるドレープDの部分を、側面から見たものである。ドレープDの下側には、該ドレープDを載置または置き敷きできる透明板Eが配設され、さらにその透明板Eの下側に、光源Lおよび受光素子P配置用の板状部材Fが配設されている。
なお、この図におけるドレープD,透明板E,板状部材F等は、説明のため、厚みを強調して描いている。実際の厚みは、ドレープDは0.5〜5.0mm程度、ブラスチック等からなる透明板Eは0.5〜2.0mm程度、木,紙(ダンボール),金属あるいはプラスチック(スポンジ、スチロール)等からなる板状部材Fは5〜30mm程度の厚さになっている。また、透明板Eは配設せず、省略してもよい。
光源Lおよび受光素子P配置用の板状部材Fには、図のように、中空円筒状(上面視円状)の凹部が複数設けられており、その凹部内にそれぞれ、光源L(LED)と受光素子P(PD)とが、対になるように配設されている。この構成により、図1(a)の概念図に示したような、透析患者の腕の下に敷かれたドレープD等のような布状の漏血受け部材の下面の反射光を、複数の位置で満遍なく計測することができる。
なお、光源Lと受光素子Pとは、各複数個ずつ必要ではあるものの、図1(b)のように、それぞれを必ずしも対として配設する必要はない。例えば、図2(a)の上面図に示すように、前述の板状部材Fに形成された複数の凹部の平面(水平断面)形状が四角状の場合、1つの光源L(LED)の光を4つの凹部内に配光できるように、4つの凹部が共通する角部または隅部を切り欠き、その切欠き部位に光源Lを配設してもよい。
また、例えば、図2(b)の上面図に示すように、前述の板状部材Fに形成された複数の凹部の平面(水平断面)形状が六角形状の場合、1つの光源L(LED)の光を3つの凹部内に配光できるように、3つの凹部が共通する角部または隅部を切り欠いて、その部位に各光源Lを配設してもよい。これらの配置により、配設する光源Lの個数を減らして、血液漏出検知装置のイニシャルコストを低減することができる。
なお、前述のように透明板Eも省略可能であるが、透明板Eを省略せず、図のように配設しておけば、血液等の液体の、板状部材Fの各凹部内への浸入を防止することができる。すなわち、仮に血液等がドレープDに付着した場合でも、この付着したドレープDのみを交換するだけで事足りるようになり、漏血検知全体のランニングコストを低減できる。
実施形態の血液漏出検知装置に用いる光源Lとしては、少なくとも赤色光(波長620nm以上750nm以下)を含む波長帯に少なくとも1つのピークを有し、なるべく万遍なく、緑色光や青色光まで発射できる光源が望ましい。例えば、通常のハロゲン光源(ランプ)や電球光源、蛍光灯光源に加え、白色のLEDや、各色のLEDを組み合わせて使用してもよい。なお、光源Lの性能としては、上方の360°全方向(無指向)に光を配光できるものが望ましい。なかでも、熱線を発せず、小型軽量に構成できる白色LEDが好適である。また、光源Lの発光はコントローラCにより制御されるが、発光は、連続発光でも、間欠(不連続)発光でも、どちらでもよい。
受光素子Pとしては、シンプルなフォトダイオードを単独であるいは組み合わせて使用してもよく、電荷素子が集積されたカラーセンサ,CCD,イメージセンサ等を用いてもよい。なお、本実施形態の血液漏出検知装置においては、波長620nm以上750nm以下(赤色光)の範囲内の波長の光と、それ以外(範囲外)の波長の光を同時に受光できることが望ましい。そのため、これらの光波長のカラーフィルタが複数個同時に搭載する、カラーセンサやイメージセンサ等が、好適に使用される。
なかでも、カラーセンサは、赤色光(光の三原色のうちのRed)である波長620nm以上750nm以下の反射光(第1の波長)に加え、緑色光(光の三原色のうちのGreen)である波長500nm以上560nm以下の反射光(第2の波長)と、青色光(光の三原色のうちのBlue)である波長445nm以上485nm以下の反射光(第3の波長)の光量である受光強度を、各色分離して同時に計測可能であることから、本実施形態において好適に使用される。
なお、実際の受光は、幅を持った波長帯域(領域)で行われるため、前述の第1,第2,第3の波長も、単一の特定波長だけではなく、その周囲を含む受光波長範囲のピーク値(極大値)として表示される。例えば、以降の実施形態で使用したカラーセンサで言えば、赤色(R)センサの感応ピーク周波数が625nm付近、緑色(G)センサの感応ピーク周波数が530nm付近、青色(B)センサの感応ピーク周波数が460nm付近にある。
そして、実施形態の血液漏出検知装置は、前述の波長620nm以上750nm以下の反射光(第1の波長)の受光強度、すなわち上記カラーセンサにおける赤色光(Red)の受光強度(以下「R値」という)に関連して、透析患者の腕に留置された留置針の周囲で発生する漏血を検出可能な、2つの動作モード(動作態様)を備えている。しかも、これら2つの動作モードは、血液以外の液体がドレープDの上側に付着しても、その血液以外の液体が「血液」であると誤認識することがないため、これら血液以外の液体のドレープDへの付着による「誤動作」が防止されている。
実施形態の血液漏出検知装置における、漏血の検知と誤動作の防止について説明する。
本実施形態の血液漏出検知装置は、以下の二種の使い方がある。すなわち、
(A)ドレープ等に血液が付着した場合に、赤色光の反射率が上昇することに着目して、その時点時点でリアルタイムに得られる、各色の「反射光強度(受光強度)」どうしの比較から、演算等することなくダイレクトに漏血の有無を検知する「絶対反射量モード」と、
(B)血液は赤色を吸収せず反射するため、血液が付着しても赤色光の反射率の低下が他色光に比べて少ない点に着目して、各色毎に、現時点の反射光強度(受光強度)の、記憶手段に記憶した初期(イニシャル)値または過去の値からの「変化量」を、演算により求め、各色の「変化量」の比較から、漏血受け部材の上面に付着したものが血液であるか否か判断・判定する「相対反射率モード」と、である。
(A)絶対反射量モードの場合、本実施形態の血液漏出検知装置は、前述のコントローラCが、受光素子Pにより計測された、赤色光(Red)における反射光の受光強度の値(前出の「R値」)が、他の波長における反射光の受光強度の値〔(実施形態においては、緑色光(Green)における「G値」と青色光(Blue)における「B値」の両者〕)を上回った際に、血液漏出の警報を、外部に向けて発報する漏血警告手段を備えている。
なお、絶対反射量モードの場合、血液漏出検知装置のコントローラCは、新たな環境への設置や、ドレープDなどの布状の漏血受け部材の交換等、漏血受け部材の下面の初期反射率(ブランクあるいはコントロール)が変わった場合、予め用意されたキャリブレーションボタン等を押下することにより、赤色光(Red),緑色光(Green)および青色光(Blue)の受光強度、すなわちR値,G値およびB値がそれぞれ、ボタン押下時に、受光強度基準である「0(ゼロ)」になるように設定されている。これにより、血液漏出検知装置は、前述の設置場所の変更やドレープDの交換、あるいは透析患者の交代等の環境要因による誤差を、校正できるようになっている。
例えば、図1(a)に例示したように、漏血あるいは血液等、反射色(見た目)が赤色の液体が、カラーセンサ等の受光素子Pの上方に位置するドレープD等の上面に付着した場合、この付着物の下側に位置する受光素子Pに入射した反射光の強度の変化は、図3(a)または図3(b)に示すチャートのようになる。
これらの場合、ドレープD等の上面に血液等の赤色の液体が付着して、R値が、G値およびB値をともに上回った際に、血液漏出検知装置のコントローラCは、予め決められた警報ランプ等の光や音等で、漏血が検知されたという警報を、係員や医療従事者等に伝達(発報)するようになっている(漏血警告手段)。なお、警報は、光や音のほか、単に表示装置等に表示するだけでもよい。また、これらの手段間の接続も、有線、無線のいずれでもよい。
ここで、ドレープD等の上面に、血液以外の液体が付着した場合、カラーセンサ等による受光強度は、図3(c)のチャートのようになる。このように、付着したものが血液以外の液体の場合、R値が、G値およびB値の少なくとも一方を下回るため、コントローラCは、先に述べたような警報を発することはない。すなわち、本実施形態の血液漏出検知装置は、これら血液以外の液体による誤動作が、防止されている。
なお、絶対反射量モードの場合、コントローラCは、これらの図におけるR値(赤色光の受光強度)が、計測の誤差や電圧等の揺らぎにより、R値が不用意にG値,B値を超えてしまわないように、前述のキャリブレーション時に、R値を、0(ゼロ)を若干下回るマイナス値に設定するようになっている。
また、血液以外に、この部位に付着するおそれのある液体としては、例えばアルコール,消毒液,生理食塩水,各種輸液等が想定される。これらはいずれも、赤色光である波長620nm以上750nm以下の範囲、あるいは、カラーセンサの赤色(R)センサの感応ピーク周波数である625〜615nm付近に、光吸収帯を有する物質である。
つぎに、(B)相対反射率モードの場合も、血液漏出検知装置のコントローラCは、前述の環境要因等による誤差を排除できるように、同様のキャリブレーションを行う。なお、相対反射率モードのキャリブレーションは、R値(赤色光の受光強度)をマイナス値に設定することはせず、R値,G値,B値のブランク(またはコントロール)の値を、必ずしも全て0(ゼロ)に一致させる必要はない。
図4(a)は、ドレープD等の上面に血液等の赤色の液体が付着した場合の、反射光の強度の変化を示すチャートである。また、図4(b)は、血液以外の液体が、ドレープD等の上面に付着した場合のチャートを示す。
相対反射率モードの場合、本実施形態の血液漏出検知装置は、前述のコントローラCが、受光素子Pにより計測された、赤色光(Red)における反射光の受光強度の値(R値)と、他の波長における反射光の受光強度の値(実施形態では、G値とB値)とを、同じタイミングで計測して時系列に記録する記録手段を含んでいる。また、コントローラCは、記録手段に記録された同じ時間間隔の前後における、前記R値の変化量と、前記G値およびB値の変化量との差に基づいて、ドレープDなどの布状の漏血受け部材の上側に付着した液体が、血液か否かを判定する、漏血判定手段を備えている。
なお、上記漏血判定手段は、前述の絶対反射量モードの場合と同様、予め決められた警報ランプ等の光や音等で、漏血が検知されたという警報を、係員や医療従事者等に伝達(発報)する漏血警告手段を備えていてもよい。
例えば、血液等の反射色が赤色の液体が、カラーセンサ等の受光素子Pの上方に位置するドレープD等の上面に付着した場合、この付着物の下側に位置する受光素子Pに入射した反射光の強度の変化は、図4(a)に示すチャートのようになる。
このように、反射色が赤色の液体、すなわち、赤色以外の緑色,青色等の光吸収が大きな液体が付着した場合、R値は低下するものの、その低下幅(変化量または変化率)は、G値およびB値の変化量より小さくなる。これにより、ドレープD等の上面に、血液あるいは漏血等の赤色の液体が付着したことを、判定することができる(漏血判定手段)。
また、ドレープD等の上面に、血液等以外の液体が付着した場合は、図4(b)に示すように、赤色の光吸収が大きいため、R値の変化量が、G値およびB値の少なくとも一方の変化量を上回る。これにより、コントローラCは、付着した液体が血液ではないと判断する。そして、先に述べたような警報を発することはない。すなわち、本実施形態の血液漏出検知装置は、これら血液以外の液体による誤動作が、防止されている。
以上詳述した2つのモードの場合のいずれにおいても、本実施形態の血液漏出検知装置は、ドレープ等の布状の漏血受け部材の下面側から、透析患者の腕に留置された留置針の周囲で発生する漏血を、血液以外の液体の付着により誤動作することなく、素早くかつ確実に検出することができる。
本発明およびその開示は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
例えば、受光素子Pを、留置針の穿刺部の上または周囲に置いた、ガーゼ等の漏血受け部材もしくは漏血吸収部材部材の裏面(この場合は上面または側面)で反射した反射光を受光可能な位置に配置し、このガーゼ等に滲み込んだ、または、ガーゼから染み出た血液を検知するように構成してもよい。
本発明の血液漏出検知装置は、人工透析の施術中または透析中に、血管に留置針が留置された人の腕の周囲で、血液の漏出がないか否かを監視するために利用される。また、腕に敷いているドレープから染み出した血液を検知させるだけでなく、穿刺部の上に置いたガーゼにまたはガーゼから染み出た血液を検知させることにも利用できる。その他、従来の漏血検出器または漏血センサ等が使用されている、生体から血液が漏出する可能性のある場所のいずれにおいても、漏血の監視に利用することができる。
C コントローラ
D ドレープ
E 透明板
F 板状部材
L 光源
P 受光素子
本発明の血液漏出検知装置は、光源と、受光素子と、これらと接続される制御手段と、を備え、前記光源は、漏血箇所の下方に配置された布状の漏血受け部材の下面または裏面を照らす位置に配設され、前記受光素子は、前記光源から出射され前記漏血受け部材の下面または裏面で反射した反射光を受光可能な位置に配設されており、前記制御手段は、前記受光素子により受光された前記反射光の波長のうち、血液の光反射帯である波長620nm以上750nm以下の赤色光の範囲内の、予め定める第1の波長における前記反射光の受光強度と、波長620nm未満の、1つ以上の他の波長における前記反射光の受光強度とを、取得可能である。
そして、本発明の血液漏出検知装置前記制御手段は、
前記受光素子により計測された、前記第1の波長における前記反射光の受光強度の値、前記他の波長における前記反射光の受光強度の値とを同じタイミングで時系列に記録する記録手段と、
該記録手段に記録された同じ時間間隔の前後における、前記第1の波長の受光強度の変化量と前記他の波長における受光強度の変化量との差に基づいて、前記漏血受け部材の上側で発生する血液漏出の有無を間接的に判定する漏血判定手段と、を含む。
記漏血判定手段は、前記第1の波長の受光強度の変化量が、前記他の波長における受光強度の変化量を下回った場合に、血液漏出の警報を外部に向けて発報する漏血警告手段を包含していてもよい。

Claims (6)

  1. 光源と、受光素子と、これらと接続される制御手段と、を備え、
    前記光源は、漏血箇所の下方に配置された漏血受け部材の下面を照らす位置に配設され、
    前記受光素子は、前記光源から出射され前記漏血受け部材の下面で反射した反射光を受光可能な位置に配設されており、
    前記制御手段は、前記受光素子により受光された前記反射光の波長のうち、
    血液の光反射帯である波長620nm以上750nm以下の範囲内の、予め定める第1の波長における前記反射光の受光強度と、
    波長620nm未満の、1つ以上の他の波長における前記反射光の受光強度とを、取得可能であることを特徴とする血液漏出検知装置。
  2. 前記制御手段は、前記受光素子により計測された、前記第1の波長における前記反射光の受光強度の値が、前記他の波長における前記反射光の受光強度の値を上回った場合に、血液漏出の警報を外部に向けて発報する漏血警告手段を含む、請求項1に記載の血液漏出検知装置。
  3. 前記制御手段は、前記受光素子により計測された、前記第1の波長における前記反射光の受光強度の値と、前記他の波長における前記反射光の受光強度の値とを、時系列に記録する記録手段を含み、
    該制御手段は、前記記録手段に記録された同じ時間間隔の前後における、前記第1の波長の受光強度の変化量と前記他の波長における受光強度の変化量との差に基づいて、前記漏血受け部材の上側で発生する血液漏出の有無を判定する漏血判定手段を有する、請求項1に記載の血液漏出検知装置。
  4. 前記他の波長は、波長500nm以上560nm以下の範囲内の第2の波長、および、波長445nm以上485nm以下の範囲内の第3の波長のうち、少なくとも一方の波長を含む、請求項1〜3のいずれか1つに記載の血液漏出検知装置。
  5. 前記光源を複数個有し、各光源は、前記漏血箇所の直下の位置を基点とするその周囲に、水平方向に分散して配置される、請求項1から4のいずれか1つに記載の血液漏出検知装置。
  6. 前記受光素子を複数個有し、各受光素子は、前記漏血箇所の直下の位置を基点とするその周囲に、水平方向に分散して配置される、請求項1から4のいずれか1つに記載の血液漏出検知装置。
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