JPWO2020022089A1 - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位であり、特定の条件を満たす、共重合体(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いた、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法を提供する。
Description
本発明は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法に関する。
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うべく、化学増幅を利用したパターン形成方法が用いられている。例えば、ポジ型の化学増幅法では、まず、露光部に含まれる光酸発生剤が、光照射により分解して酸を発生する。そして、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)過程等において、発生した酸の触媒作用により、感光性組成物に含まれるアルカリ不溶性の基をアルカリ可溶性の基に変化させる。その後、例えばアルカリ溶液を用いて、現像を行う。これにより、露光部を除去して、所望のパターンを得る。
上記方法において、アルカリ現像液としては、種々のものが提案されている。例えば、このアルカリ現像液として、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)の水系アルカリ現像液が汎用的に用いられている。
上記方法において、アルカリ現像液としては、種々のものが提案されている。例えば、このアルカリ現像液として、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)の水系アルカリ現像液が汎用的に用いられている。
半導体素子の微細化のために、露光光源の短波長化及び投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では、193nmの波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。解像力を更に高める技術として、投影レンズと試料との間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)を満たす方法(即ち、液浸法)が提唱されている。
液浸法を適用すると、露光時にレジスト膜が液浸液と接触することになるため、レジスト層が変質することや、レジスト層から液浸液に悪影響を及ぼす成分が滲出することが指摘されている。これに対して、例えば特許文献1では、レジスト組成物に、シリコン原子やフッ素原子を含有する樹脂を更に添加することで滲出を抑制する例が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、現像欠陥の低減が達成できるとされてはいるものの、現像欠陥の更なる低減化に加えて、膜厚面内均一性の更なる向上を達成するには、従来技術では難しく未だ改善が望まれるところである。
そこで、本発明は、現像欠陥の低減と膜厚面内均一性の向上とを高次元で両立可能な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いた、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、現像欠陥の低減と膜厚面内均一性の向上とを高次元で両立可能な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いた、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、液浸法の適用を鑑みてレジスト組成物に添加される高疎水性重合体について鋭意検討したところ、高疎水性重合体の分子量分布内に亘り、高疎水性重合体の全繰り返し単位に対する各繰り返し単位の含有量を高精度に均一化(いわゆる、組成均一性が向上)することで、驚くべきことに、現像欠陥が低減され、更に膜厚面内均一性も向上できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1]
2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位である、共重合体(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
分割方法:共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー測定し、ゲルパーミッションクロマトグラフィースペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位である、共重合体(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
分割方法:共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー測定し、ゲルパーミッションクロマトグラフィースペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
[2]
上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が、上記共重合体(P)、及び、酸の作用により分解し極性が増大する基を有する重合体(A)を含有する、[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]
上記共重合体(P)が、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位を含む、[1]又は[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が、上記共重合体(P)、及び、酸の作用により分解し極性が増大する基を有する重合体(A)を含有する、[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]
上記共重合体(P)が、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位を含む、[1]又は[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[4]
上記共重合体(P)が、酸の作用により分解し、極性が増大する基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[5]
上記共重合体(P)が、フッ素原子を有する酸基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]
上記共重合体(P)が、フッ素原子を含まず、かつ、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記共重合体(P)が、酸の作用により分解し、極性が増大する基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[5]
上記共重合体(P)が、フッ素原子を有する酸基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]
上記共重合体(P)が、フッ素原子を含まず、かつ、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[7]
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+10〜−10モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+10〜−10モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[8]
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+5〜−5モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+5〜−5モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[9]
上記アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位である、[3]〜[8]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位である、[3]〜[8]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(1)中、
Z1は、ハロゲン原子、水素原子、又は、アルキル基を表す。
L1は、(n+1)価の連結基を表す。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
nは正の整数を表す。nが2以上である場合、複数のX1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
Z1は、ハロゲン原子、水素原子、又は、アルキル基を表す。
L1は、(n+1)価の連結基を表す。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
nは正の整数を表す。nが2以上である場合、複数のX1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
[10]
上記一般式(1)のX1におけるR1が、フッ素原子を有する電子求引性基を表す、[9]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[11]
[1]〜[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
[12](i)[1]〜[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、(ii)上記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する工程、及び、
(iii)上記活性光線又は放射線が照射された感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程、を有するパターン形成方法。
[13]
上記現像液が、アルカリ現像液である、[12]に記載のパターン形成方法。
[14]
[12]又は[13]に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
上記一般式(1)のX1におけるR1が、フッ素原子を有する電子求引性基を表す、[9]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[11]
[1]〜[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
[12](i)[1]〜[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、(ii)上記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する工程、及び、
(iii)上記活性光線又は放射線が照射された感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程、を有するパターン形成方法。
[13]
上記現像液が、アルカリ現像液である、[12]に記載のパターン形成方法。
[14]
[12]又は[13]に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
本発明によれば、現像欠陥の低減と膜厚面内均一性の向上とを高次元で両立可能な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いた、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されない。
本明細書中における基(原子団)の表記について、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。また、本明細書中における「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光: Extreme Ultraviolet)、X線、及び電子線(EB:Electron Beam)等を意味する。本明細書中における「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。
本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、及びEUV光等による露光のみならず、電子線、及びイオンビーム等の粒子線による描画も含む。
本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されない。
本明細書中における基(原子団)の表記について、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。また、本明細書中における「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光: Extreme Ultraviolet)、X線、及び電子線(EB:Electron Beam)等を意味する。本明細書中における「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。
本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、及びEUV光等による露光のみならず、電子線、及びイオンビーム等の粒子線による描画も含む。
本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレート及びメタクリレートを表し、(メタ)アクリルはアクリル及びメタクリルを表す。
本明細書において、樹脂(重合体)のピークトップ分子量(Mp)、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び分散度(分子量分布ともいう)(Mw/Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)装置(東ソー製HLC−8120GPC)によるGPC測定(溶媒:テトラヒドロフラン、流量(サンプル注入量):10μL、カラム:東ソー社製TSK gel Multipore HXL−M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器:示差屈折率検出器(Refractive Index Detector))によるポリスチレン換算値として定義される。
本明細書において、樹脂(重合体)のピークトップ分子量(Mp)、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び分散度(分子量分布ともいう)(Mw/Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)装置(東ソー製HLC−8120GPC)によるGPC測定(溶媒:テトラヒドロフラン、流量(サンプル注入量):10μL、カラム:東ソー社製TSK gel Multipore HXL−M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器:示差屈折率検出器(Refractive Index Detector))によるポリスチレン換算値として定義される。
〔感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物〕
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物について説明する。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物について説明する。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、レジスト組成物であることが好ましく、ポジ型のレジスト組成物であっても、ネガ型のレジスト組成物であってもよい。また、アルカリ現像用のレジスト組成物であっても、有機溶剤現像用のレジスト組成物であってもよい。
本発明のレジスト組成物は、典型的には、化学増幅型のレジスト組成物である。
以下、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう)に含まれる成分について詳述する。
本発明のレジスト組成物は、典型的には、化学増幅型のレジスト組成物である。
以下、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう)に含まれる成分について詳述する。
<共重合体(P)>
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、共重合体(P)を含有する。
共重合体(P)は、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基(以下「基(aa)」ともいう。)を有する繰り返し単位(以下「繰り返し単位(P1)ともいう」)であり、上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)にて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足するものである。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、共重合体(P)を含有する。
共重合体(P)は、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基(以下「基(aa)」ともいう。)を有する繰り返し単位(以下「繰り返し単位(P1)ともいう」)であり、上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)にて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足するものである。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
先ず、共重合体(P)は、上記のように、基(aa)という高疎水性基を有している。これにより、レジスト膜の表層に共重合体(P)が偏在化し、液浸媒体が水の場合、水に対するレジスト膜表面の静的/動的な接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。
共重合体(P)は、レジスト膜の表面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
共重合体(P)は、レジスト膜の表面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸分解性重合体とともに使用され得る、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが上記基(aa)を有する繰り返し単位である共重合体(P)における各繰り返し単位の共重合組成に着目し、上記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)にて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足することにより、現像欠陥が更に低減され、更に膜厚面内均一性も向上できることを見出した。詳細な理由は定かではないが、下記のように推測される。
先ず、酸分解性重合体とともに使用され得る重合体として、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが上記基(aa)を有する繰り返し単位である共重合体が用いられる場合、その重合反応において、基(aa)を有する繰り返し単位に対応するモノマーの重合反応性は、上記基(aa)に基づく立体障害等から、厳密には、他の繰り返し単位に対応するモノマーの重合反応性と比較して低い傾向にあるものと考えられる。このような推測等を踏まえ、本発明者らは、検討したところ、通常、重合過程中、常に、各繰り返し単位の含有量が所望の比率とされた重合体は生成され難く、最終的に得られる共重合体は、分子量分布内に亘って、組成均一性にバラツキが生じていることを見出した。
一方、本発明においては、上記したように、共重合体をGPCにて20個のフラクションに分割して、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足することにより、分子量分布内に亘って、組成均一性が向上している。これにより、分子量分布を有する共重合体(P)において、突出した特性等を有する重合体成分が含まれにくくなったせいか、現像欠陥が更に改善され、また理由は定かではないが、驚くべきことに、更に膜厚面内均一性も向上できるものと考えられる。
上記のように、共重合体(P)をGPCにて20個のフラクションに分割して、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、上記20個のフラクションの全てについて満足する方法としては、特に限定されないが、例えば、下記の方法が挙げられる。
通常の滴下重合で合成した場合、重合初期に反応性の高いモノマーに基づく繰り返し単位(本件では、上記(aa)を有さないモノマーに基づく繰り返し単位)が平均組成より多く含まれる共重合体が生成し、重合中期には平均組成に近い組成の共重合体が生成し、重合後期には反応性の低いモノマー(本件では、上記(aa)基を有するモノマー)に基づく繰り返し単位)が平均組成より多く含まれる共重合体が生成するため、少なくとも2つの繰り返し単位を有する共重合体であって、上記(aa)基を有する繰り返し単位を有する共重合体における重合均一性を確保することは非常に困難である。
そこで、まず最初に反応性が低いモノマーを多く含むモノマー溶液を滴下し、その後、残りのモノマー溶液を滴下することで、上記の組成ばらつきを抑制することができる。また、モノマー溶液を滴下しきった段階で重合を停止することで、重合後期の、反応性の低いモノマーが平均組成より多く含まれる共重合体の生成を抑制することができる。重合の停止方法としては、反応液の急冷、急激な希釈等の方法がある。
そこで、まず最初に反応性が低いモノマーを多く含むモノマー溶液を滴下し、その後、残りのモノマー溶液を滴下することで、上記の組成ばらつきを抑制することができる。また、モノマー溶液を滴下しきった段階で重合を停止することで、重合後期の、反応性の低いモノマーが平均組成より多く含まれる共重合体の生成を抑制することができる。重合の停止方法としては、反応液の急冷、急激な希釈等の方法がある。
本発明の共重合体(P)は、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが繰り返し単位(P1)である。
上記繰り返し単位(P1)における基(aa)がフッ素原子の場合、上記繰り返し単位(P1)は、フッ素原子を含めば良いが、フッ素原子を有する基を含むことも好ましい。
フッ素原子を有する基として、特に限定されないが、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有することが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
上記繰り返し単位(P1)における基(aa)がフッ素原子の場合、上記繰り返し単位(P1)は、フッ素原子を含めば良いが、フッ素原子を有する基を含むことも好ましい。
フッ素原子を有する基として、特に限定されないが、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有することが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
一般式(F2)〜(F4)中、
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐アルキル基)、又はアリール基(好ましくは、炭素数6〜14のアリール基)を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68のそれぞれにおいて、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐アルキル基)、又はアリール基(好ましくは、炭素数6〜14のアリール基)を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68のそれぞれにおいて、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF3)2OH、−C(C2F5)2OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF3)2OHが好ましい。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF3)2OH、−C(C2F5)2OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF3)2OHが好ましい。
上記繰り返し単位(P1)における基(aa)がケイ素原子の場合、上記繰り返し単位(P1)は、ケイ素原子を含めば良いが、ケイ素原子を有する基を含むことも好ましい。
ケイ素原子を有する基は、特に限定されないが、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、又は環状シロキサン構造を有する基であることが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造を有する基としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられるが、本発明は、これに限定されるものではない。
ケイ素原子を有する基は、特に限定されないが、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、又は環状シロキサン構造を有する基であることが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造を有する基としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられるが、本発明は、これに限定されるものではない。
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
R12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、又はウレイレン基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。nは好ましくは2〜4の整数である。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、又はウレイレン基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。nは好ましくは2〜4の整数である。
一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基は、アクリレート又はメタクリレート繰り返し単位に含まれていることが好ましい。
上記繰り返し単位(P1)における基(aa)が炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基の場合、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基としては、例えば、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、非環状である。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、非環状である。
炭素数が6以上の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、炭素数が6〜20のものが好ましく、6〜15のものがより好ましく、具体的には、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デカニル基、ドデシル基、イソデシル基などが挙げられる。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、シクロアルキル基、水酸基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、シクロアルキル基、水酸基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
本発明の共重合体(P)は、2種以上の繰り返し単位を含み、上記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが繰り返し単位(P1)であるが、上記2種以上の繰り返し単位のうち、2つ以上が繰り返し単位(P1)であっても良い。
共重合体(P)における、繰り返し単位(P1)の含有量(繰り返し単位(P1)が複数存在する場合はその合計))は、共重合体(P)中の全繰り返し単位に対し、40〜95mol%が好ましく、55〜95mol%がより好ましく、70〜95mol%が更に好ましい。
本発明の好ましい一つの実施形態において、共重合体(P)は、アリール基を有する繰り返し単位を有する。
アリール基としては、例えば、炭素原子数6〜20個のものが好ましく、炭素数8〜20のものがより好ましく、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。これらの基は、更なる置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、例えば、上述した炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基が有し得る好ましい置換基と同様の基が挙げられる。
本発明の共重合体(P)は、下記一般式(aa2−1)で表される繰り返し単位(Aa2)を有することが好ましい。
一般式(aa2−1)中、
S1aは置換基を表し、複数存在する場合はそれぞれのS1aが同一であっても、互いに異なっていてもよい。
pは0〜5の整数を表す。
S1aは置換基を表し、複数存在する場合はそれぞれのS1aが同一であっても、互いに異なっていてもよい。
pは0〜5の整数を表す。
S1aは、置換基を表す。
S1aにより表される置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、珪素原子を有する基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基等が挙げられる。
S1aにより表される置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、珪素原子を有する基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基等が挙げられる。
S1aにより表される置換基は、また、上述した基が、2価の連結基に結合した基であってもよく、2価の連結基としては、例えば、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のシクロアルキレン基、−O−、もしくはこれらの複数を組み合わせた2価の連結基が挙げられる。
S1aにより表されるアルキル基としては、例えば、炭素原子数が1〜20個のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。アルキル基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、シクロアルキル基、水酸基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
S1aにより表されるシクロアルキル基としては、例えば、炭素原子数が3〜10個のシクロアルキル基が好ましく、具体的には、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルネル基、アダマンチル基等が挙げられる。シクロアルキル基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、上述したS1aとしてのアルキル基が有し得る置換基に加え、アルキル基が挙げられる。
S1aにより表されるアルコキシ基としては、例えば、炭素原子数が1〜10個のアルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。アルコキシ基は、更なる置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、例えば、上述したS1aとしてのアルキル基が有し得る好ましい置換基と同様の基が挙げられる。
S1aにより表されるアシル基としては、例えば、炭素原子数2〜10個のものが好ましく、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等が挙げられる。アシル基は、更なる置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、例えば、上述したS1aとしてのアルキル基が有し得る好ましい置換基と同様の基が挙げられる。
S1aにより表されるアシルオキシ基としては、例えば、炭素原子数2〜10個のものが好ましい。アシルオキシ基におけるアシル基としては、例えば、上述したアシル基と同様の具体例が挙げられ、有し得る置換基も同様である。
S1aにより表されるアリール基としては、例えば、炭素原子数6〜10個のものが好ましく、具体的には、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。アリール基は、更なる置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、例えば、上述したS1aとしてのアルキル基又はシクロアルキル基が有し得る好ましい置換基と同様の基が挙げられる。
S1aにより表されるアリールオキシ基、アリールチオ基としては、例えば、炭素原子数2〜10個のものが好ましい。アリールオキシ基及びアリールチオ基におけるアリール基としては、例えば、上述したアリール基と同様の具体例が挙げられ、有し得る置換基も同様である。
S1aにより表されるアラルキル基としては、例えば、炭素原子数7〜15個のものが好ましく、具体的には、ベンジル基等が挙げられる。これらの基は、更なる置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、例えば、上述したS1aとしてのアルキル基又はシクロアルキル基が有し得る好ましい置換基と同様の基が挙げられる。
S1aにより表されるアラルキルオキシ基、アラルキルチオ基としては、例えば、炭素原子数7〜15個のものが好ましい。アラルキルオキシ基及びアラルキルチオ基におけるアラルキル基としては、例えば、上述したアラルキルと同様の具体例が挙げられ、有し得る置換基も同様である。
S1aにより表されるアルキルチオ基としては、例えば、炭素原子数1〜10個のものが好ましい。アルキルチオ基におけるアルキル基としては、例えば、上述したアルキルと同様の具体例が挙げられ、有し得る置換基も同様である。
S1aにより表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられ、フッ素原子及び塩素原子が好ましく、フッ素原子が最も好ましい。
S1aにより表される、ケイ素原子を有する基における有機基は、炭素原子を少なくとも1つ含む基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)などのヘテロ原子を含んでいてもよい。この有機基は、炭素原子数が1〜30個であることが好ましい。
ケイ素原子を有する基は、一態様において、下記一般式(S)で表されることが好ましい。
式中、
R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子を表す。
Lは単結合又は2価の連結基を表す。
R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子を表す。
Lは単結合又は2価の連結基を表す。
R1、R2及びR3におけるアルキル基としては、例えば、炭素原子数が1〜20のアルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアルケニル基としては、例えば、炭素原子数が2〜10のアルケニル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるシクロアルキル基としては、例えば、炭素原子数が3〜10のシクロアルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素原子数が1〜10のアルコキシ基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアリール基としては、例えば、炭素原子数が6〜10のアリール基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアラルキル基としては、例えば、炭素原子数が7〜15のアラルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
Lにより表される2価の連結基としては、例えば、置換又は無置換のアルキレン基、−O−、−S−、−(C=O)−、又はこれらの複数を組み合わせた2価の連結基が挙げられる。
R1、R2及びR3におけるアルケニル基としては、例えば、炭素原子数が2〜10のアルケニル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるシクロアルキル基としては、例えば、炭素原子数が3〜10のシクロアルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素原子数が1〜10のアルコキシ基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアリール基としては、例えば、炭素原子数が6〜10のアリール基が好ましく、置換基を有していてもよい。
R1、R2及びR3におけるアラルキル基としては、例えば、炭素原子数が7〜15のアラルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい。
Lにより表される2価の連結基としては、例えば、置換又は無置換のアルキレン基、−O−、−S−、−(C=O)−、又はこれらの複数を組み合わせた2価の連結基が挙げられる。
S1aは、一態様において、置換基を有していてもよいアルキル基、ハロゲン原子又は珪素原子を有する基であることが好ましく、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、又は珪素原子を有する基であることがより好ましく、アルキル基又は下記一般式(S−1)で表される基であることが更に好ましい。
式中、
R11、R21及びR31は、各々独立に、アルキル基を表す。
L1は単結合又は2価の連結基を表す。
R11、R21及びR31は、各々独立に、アルキル基を表す。
L1は単結合又は2価の連結基を表す。
R11、R21及びR31としてのアルキル基は、先に述べた一般式(S)におけるR1、R2及びR3としてのアルキル基と同義であり、L1としての2価の連結基は、一般式(S)におけるLとしての2価の連結基と同義である。
pは、上述したように、0〜5の整数を表す。pは、好ましくは1〜5の整数である。
pは、上述したように、0〜5の整数を表す。pは、好ましくは1〜5の整数である。
共重合体(P)における、繰り返し単位(Aa2)の含有率は、共重合体(P)中の全繰り返し単位に対し、1〜99mol%が好ましく、より好ましくは1〜70mol%であり、更に好ましくは1〜50mol%であり、特に好ましくは1〜30mol%である。
上記繰り返し単位(Aa2)が上記基(aa)を有する場合は、上記繰り返し単位(Aa2)は、上記繰り返し単位(P1)に含まれる。
上記共重合体(P)は、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基(以下、「極性変換基」ともいう)を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(A3))ともいう)を含むことが好ましい。
ここで、極性変換基とは、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基である。例えば、ラクトン基、カルボン酸エステル基(−COO−)、酸無水物基(−C(O)OC(O)−)、酸イミド基(−NHCONH−)、カルボン酸チオエステル基(−COS−)、炭酸エステル基(−OC(O)O−)、硫酸エステル基(−OSO2O−)、スルホン酸エステル基(−SO2O−)などが挙げられ、ラクトン基又はカルボン酸エステル基(−COO−)が好ましい。
なお、アクリレートなどにおけるような、繰り返し単位の主鎖に直結のエステル基は、アルカリ現像液の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大する機能が劣るため、本発明における極性変換基には含まれない。
なお、アクリレートなどにおけるような、繰り返し単位の主鎖に直結のエステル基は、アルカリ現像液の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大する機能が劣るため、本発明における極性変換基には含まれない。
極性変換基としては、一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造におけるXで表される基であることが好ましい。
すなわち、繰り返し単位(A3)は、一般式(KA−1)及び(KB−1)で表される部分構造の少なくとも1つを有し、極性変換基が一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造中のXで表されることが好ましい。
すなわち、繰り返し単位(A3)は、一般式(KA−1)及び(KB−1)で表される部分構造の少なくとも1つを有し、極性変換基が一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造中のXで表されることが好ましい。
一般式(KA−1)又は(KB−1)におけるXは、カルボン酸エステル基:−COO−、酸無水物基:−C(O)OC(O)−、酸イミド基:−NHCONH−、カルボン酸チオエステル基:−COS−、炭酸エステル基:−OC(O)O−、硫酸エステル基:−OSO2O−、スルホン酸エステル基:−SO2O−を表す。
Y1及びY2は、それぞれ同一でも異なっても良く、電子求引性基を表す。
なお、繰り返し単位(A3)は、一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造を有する基を有することで、好ましい極性変換基を有するが、一般式(KA−1)で表される部分構造、Y1及びY2が1価である場合の(KB−1)で表される部分構造の場合のように、該部分構造が結合手を有しない場合は、該部分構造を有する基とは、該部分構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基を有する基である。
一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造は、任意の位置で置換基を介して共重合体(P)の主鎖に連結している。
Y1及びY2は、それぞれ同一でも異なっても良く、電子求引性基を表す。
なお、繰り返し単位(A3)は、一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造を有する基を有することで、好ましい極性変換基を有するが、一般式(KA−1)で表される部分構造、Y1及びY2が1価である場合の(KB−1)で表される部分構造の場合のように、該部分構造が結合手を有しない場合は、該部分構造を有する基とは、該部分構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基を有する基である。
一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造は、任意の位置で置換基を介して共重合体(P)の主鎖に連結している。
一般式(KA−1)で表される部分構造は、Xとしての基とともに環構造を形成する構造である。
一般式(KA−1)におけるXとして好ましくは、カルボン酸エステル基(即ち、KA−1としてラクトン環構造を形成する場合)、及び酸無水物基、炭酸エステル基である。より好ましくはカルボン酸エステル基である。
一般式(KA−1)で表される環構造は、置換基を有していてもよく、例えば、置換基Zka1をnka個有していてもよい。
Zka1は、複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Zka1同士が連結して環を形成しても良い。Zka1同士が連結して形成する環としては、例えば、シクロアルキル環、ヘテロ環(環状エーテル環、ラクトン環など)が挙げられる。
nkaは0〜10の整数を表す。好ましくは0〜8の整数、より好ましくは0〜5の整数、更に好ましくは1〜4の整数、最も好ましくは1〜3の整数である。
一般式(KA−1)におけるXとして好ましくは、カルボン酸エステル基(即ち、KA−1としてラクトン環構造を形成する場合)、及び酸無水物基、炭酸エステル基である。より好ましくはカルボン酸エステル基である。
一般式(KA−1)で表される環構造は、置換基を有していてもよく、例えば、置換基Zka1をnka個有していてもよい。
Zka1は、複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Zka1同士が連結して環を形成しても良い。Zka1同士が連結して形成する環としては、例えば、シクロアルキル環、ヘテロ環(環状エーテル環、ラクトン環など)が挙げられる。
nkaは0〜10の整数を表す。好ましくは0〜8の整数、より好ましくは0〜5の整数、更に好ましくは1〜4の整数、最も好ましくは1〜3の整数である。
Zka1としての電子求引性基は、ハロゲン原子に代表される後述のY1及びY2としての電子求引性基と同様である。
なお、上記電子求引性基は、別の電子求引性基で置換されていてもよい。
なお、上記電子求引性基は、別の電子求引性基で置換されていてもよい。
Zka1は好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、又は電子求引性基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又は電子求引性基である。なお、エーテル基としては、アルキル基又はシクロアルキル基等で置換されたもの、すなわち、アルキルエーテル基等が好ましい。電子求引性基の好ましい例は、後述のY1及びY2としての電子求引性基と同様である。
Zka1としてのハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Zka1としてのアルキル基は置換基を有していてもよく、直鎖、分岐のいずれでもよい。直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Zka1としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、有橋式であってもよい。例えば、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては下記構造も好ましい。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
Zka1としてのハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Zka1としてのアルキル基は置換基を有していてもよく、直鎖、分岐のいずれでもよい。直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Zka1としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、有橋式であってもよい。例えば、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては下記構造も好ましい。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記脂環部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基である。
これらの脂環式構造の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表す。上記アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
これらの脂環式構造の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表す。上記アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
Zka1のラクトン環基としては、後述する(KA−1−1)〜(KA−1−17)のいずれかで表される構造から水素原子を除した基が挙げられる。
Zka1のアリール基としては、例えば、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
Zka1のアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基が更に有し得る置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フエネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
一般式(KA−1)におけるXがカルボン酸エステル基であり、一般式(KA−1)が示す部分構造がラクトン環であることが好ましく、5〜7員環ラクトン環であることが好ましい。
なお、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるように、一般式(KA−1)で表される部分構造としての5〜7員環ラクトン環に、ビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環していることが好ましい。
一般式(KA−1)で表される環構造が結合してもよい周辺の環構造については、例えば、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるもの、又はこれに準じたものを挙げることができる。
なお、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるように、一般式(KA−1)で表される部分構造としての5〜7員環ラクトン環に、ビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環していることが好ましい。
一般式(KA−1)で表される環構造が結合してもよい周辺の環構造については、例えば、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるもの、又はこれに準じたものを挙げることができる。
一般式(KA−1)が示すラクトン環構造を含有する構造として、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)のいずれかで表される構造がより好ましい。なお、ラクトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましい構造としては、(KA−1−1)、(KA−1−4)、(KA−1−5)、(KA−1−6)、(KA−1−13)、(KA−1−14)、(KA−1−17)である。
上記ラクトン環構造を含有する構造は、置換基を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基としては、上記一般式(KA−1)が示す環構造が有してもよい置換基と同様のものが挙げられる。
ラクトン構造は光学活性体が存在するものもあるが、いずれの光学活性体を用いてもよい。また、1種の光学活性体を単独で用いても、複数の光学活性体を混合して用いてもよい。1種の光学活性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90%以上のものが好ましく、より好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上である。
一般式(KB−1)のXとして好ましくは、カルボン酸エステル基(−COO−)を挙げることができる。
一般式(KB−1)におけるY1及びY2は、それぞれ独立に、電子求引性基を表す。
電子求引性基は、下記式(EW)で示す部分構造であることが好ましい。式(EW)における*は(KA−1)に直結している結合手、又は(KB−1)中のXに直結している結合手を表す。
式(EW)中、
newは−C(Rew1)(Rew2)−で表される連結基の繰り返し数であり、0又は1の整数を表す。newが0の場合は単結合を表し、直接Yew1が結合していることを示す。
Yew1は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトリル基、ニトロ基、後述の−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基、ハロアリール基、オキシ基、カルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、及びこれらの組み合わせをあげることができ、電子求引性基は例えば下記構造であってもよい。なお、「ハロ(シクロ)アルキル基」とは、少なくとも一部がハロゲン化したアルキル基及びシクロアルキル基を表す。Rew3、Rew4は、各々独立して任意の構造を表す。Rew3、Rew4はどのような構造でも式(EW)で表される部分構造は電子求引性を有し、例えば樹脂の主鎖に連結していてもよいが、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、フッ化アルキル基である。
newは−C(Rew1)(Rew2)−で表される連結基の繰り返し数であり、0又は1の整数を表す。newが0の場合は単結合を表し、直接Yew1が結合していることを示す。
Yew1は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトリル基、ニトロ基、後述の−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基、ハロアリール基、オキシ基、カルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、及びこれらの組み合わせをあげることができ、電子求引性基は例えば下記構造であってもよい。なお、「ハロ(シクロ)アルキル基」とは、少なくとも一部がハロゲン化したアルキル基及びシクロアルキル基を表す。Rew3、Rew4は、各々独立して任意の構造を表す。Rew3、Rew4はどのような構造でも式(EW)で表される部分構造は電子求引性を有し、例えば樹脂の主鎖に連結していてもよいが、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、フッ化アルキル基である。
Yew1が2価以上の基である場合、残る結合手は、任意の原子又は置換基との結合を形成するものである。Yew1、Rew1、Rew2の少なくとも何れかの基が更なる置換基を介して樹脂(C)の主鎖に連結していてもよい。
Yew1は、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rew1、Rew2は、各々独立して任意の置換基を表し、例えば水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Rew1、Rew2及びYew1の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
Yew1は、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rew1、Rew2は、各々独立して任意の置換基を表し、例えば水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Rew1、Rew2及びYew1の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
ここでRf1はハロゲン原子、パーハロアルキル基、パーハロシクロアルキル基、又はパーハロアリール基を表し、より好ましくはフッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロシクロアルキル基、更に好ましくはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。
Rf2、Rf3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子又は有機基を表し、Rf2とRf3とが連結して環を形成してもよい。有機基としては例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等を表し、これらはハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていても良く、より好ましくは、Rf2、Rf3は、(ハロ)アルキル基である。Rf2はRf1と同様の基を表すか、又はRf3と連結して環を形成していることがより好ましい。
Rf1とRf3とは連結して環を形成してもよく、形成する環としては、(ハロ)シクロアルキル環、(ハロ)アリール環等が挙げられる。
Rf1〜Rf3における(ハロ)アルキル基としては、例えば前述したZka1におけるアルキル基、及びこれがハロゲン化した構造が挙げられる。
Rf1〜Rf3における、又は、Rf2とRf3とが連結して形成する環における(パー)ハロシクロアルキル基及び(パー)ハロアリール基としては、例えば前述したZka1におけるシクロアルキル基がハロゲン化した構造、より好ましくは−C(n)F(2n−2)Hで表されるフルオロシクロアルキル基、及び、−C(n)F(n−1)で表されるパーフルオロアリール基が挙げられる。ここで炭素数nは特に限定されないが、5〜13のものが好ましく、6がより好ましい。
Rf2、Rf3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子又は有機基を表し、Rf2とRf3とが連結して環を形成してもよい。有機基としては例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等を表し、これらはハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていても良く、より好ましくは、Rf2、Rf3は、(ハロ)アルキル基である。Rf2はRf1と同様の基を表すか、又はRf3と連結して環を形成していることがより好ましい。
Rf1とRf3とは連結して環を形成してもよく、形成する環としては、(ハロ)シクロアルキル環、(ハロ)アリール環等が挙げられる。
Rf1〜Rf3における(ハロ)アルキル基としては、例えば前述したZka1におけるアルキル基、及びこれがハロゲン化した構造が挙げられる。
Rf1〜Rf3における、又は、Rf2とRf3とが連結して形成する環における(パー)ハロシクロアルキル基及び(パー)ハロアリール基としては、例えば前述したZka1におけるシクロアルキル基がハロゲン化した構造、より好ましくは−C(n)F(2n−2)Hで表されるフルオロシクロアルキル基、及び、−C(n)F(n−1)で表されるパーフルオロアリール基が挙げられる。ここで炭素数nは特に限定されないが、5〜13のものが好ましく、6がより好ましい。
Rew1、Rew2及びYew1の少なくとも2つが互いに連結して形成してもよい環としては、好ましくはシクロアルキル基又はヘテロ環基が挙げられ、ヘテロ環基としてはラクトン環基が好ましい。ラクトン環としては、例えば上記式(KA−1−1)〜(KA−1−17)で表される構造が挙げられる。
なお、繰り返し単位(A3)中に、一般式(KA−1)で表される部分構造を複数、一般式(KB−1)で表される部分構造を複数、あるいは、一般式(KA−1)の部分構造と一般式(KB−1)の両方を有していてもよい。
なお、一般式(KA−1)の部分構造の一部又は全部が、一般式(KB−1)におけるY1又はY2としての電子求引性基を兼ねてもよい。例えば、一般式(KA−1)のXがカルボン酸エステル基である場合、そのカルボン酸エステル基は一般式(KB−1)におけるY1又はY2としての電子求引性基として機能することもあり得る。
なお、一般式(KA−1)の部分構造の一部又は全部が、一般式(KB−1)におけるY1又はY2としての電子求引性基を兼ねてもよい。例えば、一般式(KA−1)のXがカルボン酸エステル基である場合、そのカルボン酸エステル基は一般式(KB−1)におけるY1又はY2としての電子求引性基として機能することもあり得る。
繰り返し単位(A3)が、1つの側鎖上に、上記基(aa)と、極性変換基とを有する繰り返し単位(c’)であっても、極性変換基を有し、かつ、上記基(aa)を有さない繰り返し単位(c*)であっても、1つの側鎖上に極性変換基を有し、かつ、同一繰り返し単位内の上記側鎖と異なる側鎖上に、上記基(aa)を有する繰り返し単位(c”)であってもよいが、重合体(A)は繰り返し単位(A3)として繰り返し単位(c’)を有することがより好ましい。すなわち、上記極性変換基を少なくとも1つ有する繰り返し単位(c)が、上記基(aa)を有することがより好ましい。
なお、重合体(A3)が、繰り返し単位(c*)を有する場合、基(aa)を有する繰り返し単位)とのコポリマーであることが好ましい。また、繰り返し単位(c”)における、上記基(aa)を有する側鎖とは、主鎖中の同一の炭素原子に結合している、すなわち下記式(K1)のような位置関係にあることが好ましい。
式中、B1は極性変換基を有する部分構造、B2は上記基(aa)を有する部分構造を表す。
なお、重合体(A3)が、繰り返し単位(c*)を有する場合、基(aa)を有する繰り返し単位)とのコポリマーであることが好ましい。また、繰り返し単位(c”)における、上記基(aa)を有する側鎖とは、主鎖中の同一の炭素原子に結合している、すなわち下記式(K1)のような位置関係にあることが好ましい。
式中、B1は極性変換基を有する部分構造、B2は上記基(aa)を有する部分構造を表す。
また、繰り返し単位(c*)及び繰り返し単位(c”)においては、極性変換基が、一般式(KA−1)で示す構造における−COO−で表される部分構造であることがより好ましい。
極性変換基がアルカリ現像液の作用により分解し極性変換がなされることによって、アルカリ現像後の樹脂組成物膜の水との後退接触角を下げることが出来る。
アルカリ現像後の樹脂組成物膜の水との後退接触角は、露光時の温度、通常室温23±3℃、湿度45±5%において50°以下であることが好ましく、より好ましくは40°以下、更に好ましくは35°以下、最も好ましくは30°以下である。
後退接触角とは、液滴−基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
共重合体(P)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は0.001nm/sec以上であることが好ましく、0.01nm/sec以上であることがより好ましく、0.1nm/sec以上であることが更に好ましく、1nm/sec以上であることが最も好ましい。
ここで共重合体(P)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は23℃のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)(2.38質量%)に対して、共重合体(P)のみで樹脂膜を製膜した際の膜厚が減少する速度である。
アルカリ現像後の樹脂組成物膜の水との後退接触角は、露光時の温度、通常室温23±3℃、湿度45±5%において50°以下であることが好ましく、より好ましくは40°以下、更に好ましくは35°以下、最も好ましくは30°以下である。
後退接触角とは、液滴−基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
共重合体(P)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は0.001nm/sec以上であることが好ましく、0.01nm/sec以上であることがより好ましく、0.1nm/sec以上であることが更に好ましく、1nm/sec以上であることが最も好ましい。
ここで共重合体(P)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は23℃のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)(2.38質量%)に対して、共重合体(P)のみで樹脂膜を製膜した際の膜厚が減少する速度である。
本発明の共重合体(P)は、一つの実施形態として、少なくとも2つ以上の極性変換基を有する繰り返し単位を含有し、かつ、上記基(aa)を有する重合体であることが好ましい。
繰り返し単位(A3)が少なくとも2つの極性変換基を有する場合、繰り返し単位(A3)は、下記一般式(KY−1)で示す、2つの極性変換基を有する部分構造を有することが好ましい。なお、一般式(KY−1)で表される構造が、結合手を有さない場合は、該構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基である。
一般式(KY−1)において、
Rky1、Rky4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。或いは、Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよく、例えばRky1、Rky4が同一の酸素原子と結合してカルボニル基の一部(=O)を形成してもよい。
Rky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基であるか、又はRky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。形成するラクトン環としては、上記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、上記式(KB−1)におけるY1、Y2と同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。好ましくはRky3がハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基であり、Rky2はRky1と連結してラクトン環を形成するか、ハロゲン原子を有さない電子求引性基である。
Rky1、Rky2、Rky4はそれぞれ互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky1、Rky4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。或いは、Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよく、例えばRky1、Rky4が同一の酸素原子と結合してカルボニル基の一部(=O)を形成してもよい。
Rky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基であるか、又はRky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。形成するラクトン環としては、上記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、上記式(KB−1)におけるY1、Y2と同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。好ましくはRky3がハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基であり、Rky2はRky1と連結してラクトン環を形成するか、ハロゲン原子を有さない電子求引性基である。
Rky1、Rky2、Rky4はそれぞれ互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky1、Rky4は具体的には式(KA−1)におけるZka1と同様の基が挙げられる。
Rky1とRky2が連結して形成するラクトン環としては、上記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、上記式(KB−1)におけるY1、Y2と同様のものが挙げられる。
Rky1とRky2が連結して形成するラクトン環としては、上記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、上記式(KB−1)におけるY1、Y2と同様のものが挙げられる。
一般式(KY−1)で表される構造としては、下記一般式(KY−2)で示す構造であることがより好ましい。なお、一般式(KY−2)で表される構造は、該構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基である。
式(KY−2)中、
Rky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
Rky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky5は電子求引性基を表す。電子求引性基は上記Y1、Y2におけるものと同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rky5〜Rky10は具体的には式(KA−1)におけるZka1と同様の基が挙げられる。
Rky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
Rky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky5は電子求引性基を表す。電子求引性基は上記Y1、Y2におけるものと同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、上記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rky5〜Rky10は具体的には式(KA−1)におけるZka1と同様の基が挙げられる。
式(KY−2)で表される構造は、下記一般式(KY−3)で示す部分構造であることがより好ましい。
式(KY−3)中、
Zka1、nkaは各々上記一般式(KA−1)と同義である。Rky5は上記式(KY−2)と同義である。
Lkyはアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。Lkyのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。Lkyは酸素原子又はメチレン基であることが好ましく、メチレン基であることが更に好ましい。
繰り返し単位(c)は、付加重合、縮合重合、付加縮合、等、重合により得られる繰り返し単位であれば限定されるものではないが、炭素−炭素2重結合の付加重合により得られる繰り返し単位であることが好ましい。例として、アクリレート系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、スチレン系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位、マレイン酸誘導体(マレイン酸無水物やその誘導体、マレイミド、等)の繰り返し単位、等を挙げることが出来、アクリレート系繰り返し単位、スチレン系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位が好ましく、アクリレート系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位がより好ましく、アクリレート系繰り返し単位が最も好ましい。
Zka1、nkaは各々上記一般式(KA−1)と同義である。Rky5は上記式(KY−2)と同義である。
Lkyはアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。Lkyのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。Lkyは酸素原子又はメチレン基であることが好ましく、メチレン基であることが更に好ましい。
繰り返し単位(c)は、付加重合、縮合重合、付加縮合、等、重合により得られる繰り返し単位であれば限定されるものではないが、炭素−炭素2重結合の付加重合により得られる繰り返し単位であることが好ましい。例として、アクリレート系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、スチレン系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位、マレイン酸誘導体(マレイン酸無水物やその誘導体、マレイミド、等)の繰り返し単位、等を挙げることが出来、アクリレート系繰り返し単位、スチレン系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位が好ましく、アクリレート系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位がより好ましく、アクリレート系繰り返し単位が最も好ましい。
繰り返し単位(A3)のより具体的な構造としては、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位が好ましい。
繰り返し単位(A3)は、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位であり得る。
繰り返し単位(A3)は、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位であり得る。
一般式(cc)において、
Z1は、複数存在する場合はそれぞれ独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、好ましくはエステル結合を表す。
Z2は、複数存在する場合はそれぞれ独立に、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、好ましくは、炭素数1若しくは2のアルキレン基又は炭素数5〜10のシクロアルキレン基を表す。
Taは、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表し、更に好ましくは電子求引性基を表す。Taが複数個ある場合には、Ta同士が結合して、環を形成しても良い。
L0は、単結合又はm+1価の炭化水素基(好ましくは炭素数20以下)を表し、好ましくは単結合を表す。L0としての単結合は、mが1の場合である。L0としてのm+1価の炭化水素基は、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、又は、これらの組み合わせから、任意の水素原子をm−1個除いたm+1価の炭化水素基を表す。
Lは、それぞれ独立に、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はエーテル基を表す。
Tcは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表す。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(cc)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(cc)で表される部分構造が結合していてもよい。なお、主鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中に存在する原子への結合手であり、側鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中以外に存在する原子への結合手である。
mは、1〜28の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
kは、0〜2の整数を表し、好ましくは1である。
qは、基(Z2−Z1)の繰り返し数を示し、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜2である。
rは、0〜5の整数を表す。
なお、−(L)r−Tcの代わりに、上記−L0−(Ta)mが置換していてもよい。
糖ラクトンの末端にフッ素原子を有する場合、そして同一繰り返し単位内の糖ラクトン側の側鎖と異なる側鎖上にフッ素原子を有する場合(繰り返し単位(c”))も好ましい。
Z1は、複数存在する場合はそれぞれ独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、好ましくはエステル結合を表す。
Z2は、複数存在する場合はそれぞれ独立に、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、好ましくは、炭素数1若しくは2のアルキレン基又は炭素数5〜10のシクロアルキレン基を表す。
Taは、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表し、更に好ましくは電子求引性基を表す。Taが複数個ある場合には、Ta同士が結合して、環を形成しても良い。
L0は、単結合又はm+1価の炭化水素基(好ましくは炭素数20以下)を表し、好ましくは単結合を表す。L0としての単結合は、mが1の場合である。L0としてのm+1価の炭化水素基は、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、又は、これらの組み合わせから、任意の水素原子をm−1個除いたm+1価の炭化水素基を表す。
Lは、それぞれ独立に、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はエーテル基を表す。
Tcは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表す。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(cc)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(cc)で表される部分構造が結合していてもよい。なお、主鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中に存在する原子への結合手であり、側鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中以外に存在する原子への結合手である。
mは、1〜28の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
kは、0〜2の整数を表し、好ましくは1である。
qは、基(Z2−Z1)の繰り返し数を示し、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜2である。
rは、0〜5の整数を表す。
なお、−(L)r−Tcの代わりに、上記−L0−(Ta)mが置換していてもよい。
糖ラクトンの末端にフッ素原子を有する場合、そして同一繰り返し単位内の糖ラクトン側の側鎖と異なる側鎖上にフッ素原子を有する場合(繰り返し単位(c”))も好ましい。
Z2としての鎖状アルキレン基は、直鎖アルキレン基の場合は好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、分岐アルキレン基の場合は好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20である。R2としての鎖状アルキレン基の具体例としては、上記したZka1としてのアルキル基の具体例から任意の水素原子を1個除いた基を挙げることができる。
Z2としての環状アルキレン基は、好ましくは炭素数3〜8であり、その具体例としては、上記したZka1としてのシクロアルキル基から任意の水素原子を1個除いた基を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Taとしてのアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜8であり、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアリール基としては、好ましくは炭素数6〜12のアリール基、例えば、フェニル基及びナフチル基を挙げることができる。
L0としてのアルキレン基、シクロアルキレン基の好ましい炭素数及びその具体例は、Z2としての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
Z2としての環状アルキレン基は、好ましくは炭素数3〜8であり、その具体例としては、上記したZka1としてのシクロアルキル基から任意の水素原子を1個除いた基を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Taとしてのアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜8であり、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアリール基としては、好ましくは炭素数6〜12のアリール基、例えば、フェニル基及びナフチル基を挙げることができる。
L0としてのアルキレン基、シクロアルキレン基の好ましい炭素数及びその具体例は、Z2としての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
繰り返し単位(A3)のより具体的な構造としては、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位が好ましい。
一般式(ca−2)及び(cb−2)において、
nは、0〜11の整数を表し、好ましくは0〜5の整数、より好ましくは1又は2を表す。
pは、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは1又は2を表す。
Tbは、独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表す。Tbが複数個ある場合には、Tb同士が結合して、環を形成しても良い。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が結合していてもよい。
Z1、Z2、Ta、Tc、L、*、m、q、rは、一般式(cc)におけるものと同義であり、好ましいものも同様である。
nは、0〜11の整数を表し、好ましくは0〜5の整数、より好ましくは1又は2を表す。
pは、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは1又は2を表す。
Tbは、独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(上記一般式(KB−1)におけるY1及びY2としての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表す。Tbが複数個ある場合には、Tb同士が結合して、環を形成しても良い。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が結合していてもよい。
Z1、Z2、Ta、Tc、L、*、m、q、rは、一般式(cc)におけるものと同義であり、好ましいものも同様である。
一般式(KY−4)に於いて、
R2は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
R3は、構成炭素上の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された、直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。
R4は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はR−C(=O)−若しくはR−C(=O)O−で表される基(Rは、アルキル基若しくはシクロアルキル基を表す。)を表す。R4が複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよく、また、2つ以上のR4が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Z、Zaは、複数存在する場合はそれぞれ独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。
oは、置換基数であって、1〜7の整数を表す。
mは、置換基数であって、0〜7の整数を表す。
nは、繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
−R2−Z−の構造として好ましくは、−(CH2)l−COO−で表される構造が好ましい(lは1〜5の整数を表す)。
R2は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
R3は、構成炭素上の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された、直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。
R4は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はR−C(=O)−若しくはR−C(=O)O−で表される基(Rは、アルキル基若しくはシクロアルキル基を表す。)を表す。R4が複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよく、また、2つ以上のR4が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Z、Zaは、複数存在する場合はそれぞれ独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。
oは、置換基数であって、1〜7の整数を表す。
mは、置換基数であって、0〜7の整数を表す。
nは、繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
−R2−Z−の構造として好ましくは、−(CH2)l−COO−で表される構造が好ましい(lは1〜5の整数を表す)。
R2としての鎖状若しくは環状アルキレン基の好ましい炭素数範囲及び具体例は、一般式(cc)のZ2における鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
R3としての直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基の炭素数は、直鎖状の場合、好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20であり、分岐状の場合、好ましくは3〜30、更に好ましくは3〜20であり、環状の場合、6〜20である。R3の具体例としては、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基の具体例を挙げることができる。
R4及びRとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
R4としてのアシル基としては、炭素数1〜6のものが好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基などを挙げることができる。
R4としてのアルコキシ基及びアルコキシカルボニル基におけるアルキル部位としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル部位を挙げることができ、アルキル部位の好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Xとしてのアルキレン基としては、鎖状若しくは環状アルキレン基を挙げることができ、好ましい炭素数及びその具体例は、R2としての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
R3としての直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基の炭素数は、直鎖状の場合、好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20であり、分岐状の場合、好ましくは3〜30、更に好ましくは3〜20であり、環状の場合、6〜20である。R3の具体例としては、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基の具体例を挙げることができる。
R4及びRとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
R4としてのアシル基としては、炭素数1〜6のものが好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基などを挙げることができる。
R4としてのアルコキシ基及びアルコキシカルボニル基におけるアルキル部位としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル部位を挙げることができ、アルキル部位の好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Xとしてのアルキレン基としては、鎖状若しくは環状アルキレン基を挙げることができ、好ましい炭素数及びその具体例は、R2としての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
より好ましくは一般式(KY−5)で表わされる部分構造を有する繰り返し単位である。
一般式(KY−5)に於いて、
R2は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
R3は、構成炭素上の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換され、直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。
R4は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はR−C(=O)−若しくはR−C(=O)O−で表される基(Rは、アルキル基若しくはシクロアルキル基を表す。)を表す。R4が複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよく、また、2つ以上のR4が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。
nは、繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
mは、置換基数であって、0〜7の整数を表す。
R2〜R4及びXにおける炭素数の好ましい範囲及び具体例は、一般式(KY−4)で説明したものと同様である。
−R2−Z−の構造として好ましくは、−(CH2)l−COO−で表される構造が好ましい(lは1〜5の整数を表す)。
R2は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
R3は、構成炭素上の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換され、直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。
R4は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はR−C(=O)−若しくはR−C(=O)O−で表される基(Rは、アルキル基若しくはシクロアルキル基を表す。)を表す。R4が複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよく、また、2つ以上のR4が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。
nは、繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
mは、置換基数であって、0〜7の整数を表す。
R2〜R4及びXにおける炭素数の好ましい範囲及び具体例は、一般式(KY−4)で説明したものと同様である。
−R2−Z−の構造として好ましくは、−(CH2)l−COO−で表される構造が好ましい(lは1〜5の整数を表す)。
上記アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
上記一般式(1)中、
Z1は、ハロゲン原子、水素原子、又は、アルキル基を表す。
L1は、(n+1)価の連結基を表す。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
nは正の整数を表す。nが2以上である場合、複数のX1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
Z1は、ハロゲン原子、水素原子、又は、アルキル基を表す。
L1は、(n+1)価の連結基を表す。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
nは正の整数を表す。nが2以上である場合、複数のX1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
Z1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
Z1のアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ベンジル基、フェニル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。
Z1のアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ベンジル基、フェニル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。
Z1のアルキル基は、置換基を有しても良い。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基及びジアリールアミノ基等が挙げられる。
L1としての(n+1)価の連結基は、2価又は3価の連結基であることが好ましく(換言すれば、nが1又は2であることが好ましく)、2価の連結基であることがより好ましい(換言すれば、nが1であることが好ましい)。L1としての連結基が2価の連結基である場合、L1としての2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ラクトン構造を有する基、又はそれらの2種以上の組み合わせからなる基であることが好ましい。
アルキレン基としては、特に限定されないが、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基がより好ましい。
アリーレン基としては、特に限定されないが、炭素数6〜20のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜10のアリーレン基がより好ましい。
ラクトン構造を有する基としては、特に限定されないが、一般式(KA−1)が示すラクトン環構造を含有する構造から水素原子を2つ除去した基を挙げることができる。
アルキレン基としては、特に限定されないが、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基がより好ましい。
アリーレン基としては、特に限定されないが、炭素数6〜20のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜10のアリーレン基がより好ましい。
ラクトン構造を有する基としては、特に限定されないが、一般式(KA−1)が示すラクトン環構造を含有する構造から水素原子を2つ除去した基を挙げることができる。
上記アルキレン基、アリーレン基は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基及びジアリールアミノ基等が挙げられる。
ラクトン構造を有する基は、置換基を有してもよい。好ましい置換基としては、上記一般式(KA−1)が示す環構造が有してもよい置換基と同様のものが挙げられる。
ラクトン構造を有する基は、置換基を有してもよい。好ましい置換基としては、上記一般式(KA−1)が示す環構造が有してもよい置換基と同様のものが挙げられる。
nが2以上である場合、(n+1)価の連結基の具体例としては、上記した2価の連結基の具体例から、任意の(n−1)個の水素原子を除してなる基を挙げることができる。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
R1の電子求引性基としては、特に限定されないが、上記式(EW)で示す部分構造であることが好ましい。
R1の電子求引性基としては、特に限定されないが、上記式(EW)で示す部分構造であることが好ましい。
R1は、フッ素原子を有する電子求引性基であることが好ましい。
極性変換基を有する繰り返し単位(A3)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Raは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。
Raは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。
共重合体(P)に含まれる繰り返し単位(A3)の含有量は、共重合体(P)の全繰り返し単位に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%が更に好ましい。
上記繰り返し単位(A3)が上記基(aa)を有する場合は、上記繰り返し単位(A3)は、上記繰り返し単位(P1)に含まれる。
上記共重合体(P)は、酸の作用により分解し極性が増大する基(以下、「酸分解性基」とも言う)を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。
酸分解性基は、極性基が酸の作用により分解し脱離する基(脱離基)で保護された構造を有することが好ましい。
極性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、及びトリス(アルキルスルホニル)メチレン基等の酸性基(2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中で解離する基)、ならびにアルコール性水酸基等が挙げられる。
極性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、及びトリス(アルキルスルホニル)メチレン基等の酸性基(2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中で解離する基)、ならびにアルコール性水酸基等が挙げられる。
なお、アルコール性水酸基とは、炭化水素基に結合した水酸基であって、芳香環上に直接結合した水酸基(フェノール性水酸基)以外の水酸基をいい、水酸基としてα位がフッ素原子などの電子求引性基で置換された脂肪族アルコール(例えば、ヘキサフルオロイソプロパノール基など)は除く。アルコール性水酸基としては、pKa(酸解離定数)が12以上20以下の水酸基であることが好ましい。
好ましい極性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、及びスルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらの基の水素原子を酸の作用により脱離する基(脱離基)で置換した基である。
酸の作用により脱離する基(脱離基)としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、及び−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸の作用により脱離する基(脱離基)としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、及び−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
R36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、及びオクチル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、及びシクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、及びアンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
R36〜R39、R01及びR02のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントリル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、及びナフチルメチル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、及びシクロへキセニル基等を挙げることができる。
R36とR37とが互いに結合して形成される環としては、シクロアルキル基(単環又は多環)であることが好ましい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、又はノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
R36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、及びシクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、及びアンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
R36〜R39、R01及びR02のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントリル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、及びナフチルメチル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、及びシクロへキセニル基等を挙げることができる。
R36とR37とが互いに結合して形成される環としては、シクロアルキル基(単環又は多環)であることが好ましい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、又はノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
酸分解性基として、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、又は第3級のアルキルエステル基等が好ましく、アセタール基、又は第3級アルキルエステル基がより好ましい。
共重合体(P)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
一般式(AI)に於いて、
Xa1は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx1〜Rx3のいずれか2つが結合して環構造を形成してもよく、形成しなくてもよい。
Xa1は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx1〜Rx3のいずれか2つが結合して環構造を形成してもよく、形成しなくてもよい。
Tの2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、−COO−Rt−、及び−O−Rt−等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。
Tは、単結合又は−COO−Rt−が好ましい。Rtは、炭素数1〜5の鎖状アルキレン基が好ましく、−CH2−、−(CH2)2−、又は−(CH2)3−がより好ましい。Tは、単結合であることがより好ましい。
Tは、単結合又は−COO−Rt−が好ましい。Rtは、炭素数1〜5の鎖状アルキレン基が好ましく、−CH2−、−(CH2)2−、又は−(CH2)3−がより好ましい。Tは、単結合であることがより好ましい。
Xa1は、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。
Xa1のアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、水酸基、及びハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)が挙げられる。
Xa1のアルキル基は、炭素数1〜4が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及びトリフルオロメチル基等が挙げられる。Xa1のアルキル基は、メチル基であることが好ましい。
Xa1のアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、水酸基、及びハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)が挙げられる。
Xa1のアルキル基は、炭素数1〜4が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及びトリフルオロメチル基等が挙げられる。Xa1のアルキル基は、メチル基であることが好ましい。
Rx1、Rx2及びRx3のアルキル基としては、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、及びt−ブチル基などが好ましく挙げられる。アルキル基の炭素数としては、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3が更に好ましい。Rx1、Rx2及びRx3のアルキル基は、炭素間結合の一部が二重結合であってもよい。
Rx1、Rx2及びRx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、又はノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1、Rx2及びRx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、又はノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1、Rx2及びRx3の2つが結合して形成する環構造としては、シクロペンチル環、シクロヘキシル環、シクロヘプチル環、及びシクロオクタン環などの単環のシクロアルカン環、又はノルボルナン環、テトラシクロデカン環、テトラシクロドデカン環、及びアダマンタン環などの多環のシクロアルキル環が好ましい。シクロペンチル環、シクロヘキシル環、又はアダマンタン環がより好ましい。Rx1、Rx2及びRx3の2つが結合して形成する環構造としては、下記に示す構造も好ましい。
以下に一般式(AI)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を挙げるが、本発明は、これらの具体例に限定されない。下記の具体例は、一般式(AI)におけるXa1がメチル基である場合に相当するが、Xa1は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基に任意に置換することができる。
共重合体(P)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0336]〜[0369]に記載の繰り返し単位を有することも好ましい。
また、共重合体(P)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0363]〜[0364]に記載された酸の作用により分解してアルコール性水酸基を生じる基を含む繰り返し単位を有していてもよい。
共重合体(P)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
共重合体(P)に含まれる酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量(酸分解性基を有する繰り返し単位が複数存在する場合はその合計)は、共重合体(P)の全繰り返し単位に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%が更に好ましい。
上記酸分解性基を有する繰り返し単位が上記基(aa)を有する場合は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位は、上記繰り返し単位(P1)に含まれる。
共重合体(P)は、酸分解性基を有していてもよく、酸分解性基を有さなくても良い。
本発明の一つの実施形態として、共重合体(P)は、酸分解性基を有さないことが好ましい。
本発明の一つの実施形態として、共重合体(P)は、酸分解性基を有さないことが好ましい。
共重合体(P)は、酸基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
酸基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、及びトリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
また、酸基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)等も挙げられる。
共重合体(P)は、フッ素原子を有する酸基(例えば、フッ素化アルコール基)を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
共重合体(P)は、フッ素原子を有する酸基(例えば、フッ素化アルコール基)を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
共重合体(P)に含まれる酸基を有する繰り返し単位の含有量は、共重合体(P)の全繰り返し単位に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%が更に好ましい。
上記酸基を有する繰り返し単位が上記基(aa)を有する場合は、上記酸基を有する繰り返し単位は、上記繰り返し単位(P1)に含まれる。
上記共重合体(P)が、フッ素原子を含まず、かつ、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位(以下、繰り返し単位(A4)ともいう)を含むことが好ましい。
上記炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基としては、例えば、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、非環状である。
炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、非環状である。
炭素数が30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、炭素数が18以下のものが好ましく、炭素数が13以下のものがより好ましい。
炭素数が30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、炭素数が4以上のものが好ましく、炭素数が8以上のものがより好ましい。
炭素数が30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、特に限定されないが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デカニル基、ドデシル基、イソデシル基などが挙げられる。
炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子(フッ素原子以外のもの)、アルコキシ基、シクロアルキル基、水酸基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
炭素数が30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、炭素数が4以上のものが好ましく、炭素数が8以上のものがより好ましい。
炭素数が30以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、特に限定されないが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デカニル基、ドデシル基、イソデシル基などが挙げられる。
炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基は、更に置換基を有していてもよい。更に有し得る好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子(フッ素原子以外のもの)、アルコキシ基、シクロアルキル基、水酸基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
フッ素原子を含まず、かつ、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位における、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基の炭素数が6以上であれば、上記の繰り返し単位(P1)に含まれる。
共重合体(P)における、繰り返し単位(A4)の含有量(繰り返し単位(A4)が複数存在する場合はその合計))は、共重合体(P)中の全繰り返し単位に対し、1〜80mol%が好ましく、1〜50mol%がより好ましく、1〜30mol%が更に好ましい。
共重合体(P)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。このような繰り返し構造単位としては、単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されない。
共重合体(P)の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上述の通り、最初に反応性が低いモノマーを多く含むモノマー溶液を滴下し、その後、残りのモノマー溶液を滴下することで、上記の組成ばらつきを抑制しつつ、また、モノマー溶液を滴下しきった段階で重合を停止することにより製造することができる。
上記共重合体(P)をGPCにて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)が、それぞれ、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件(以下「条件1」ともいう)を、上記20個のフラクションの全てについて満足する。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。
上記共重合体(P)をGPCにて上記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)は、上記各フラクションについて、1H−NMR又は13C−NMRの測定を行うことで求めることができる。上記各フラクションにおける各繰り返し単位の上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)を求めることで、上記共重合体(P)における共重合組成(モル%)を求めることができる。
なお、各フラクションにおける各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)は、共重合体(P)をGPC等のフラクション分割を行わずに、1H−NMR又は13C−NMRの測定を行うことで求めたものである。
上記+20〜−20モル%の範囲内は、好ましくは、+10〜−10モル%の範囲内であり、更に好ましくは、+5〜−5モル%の範囲内である。
共重合体(P)の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜200,000が好ましく、2,000〜20,000がより好ましく、3,000〜15,000が更に好ましく、3,000〜11,000が特に好ましい。分散度(Mw/Mn)は、通常1.0〜3.0であり、1.0〜2.6が好ましく、1.0〜2.0がより好ましく、1.1〜2.0が更に好ましい。
共重合体(P)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物の全固形分中の共重合体(P)の含有量は、一般的に0.1質量%以上である。0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、7質量%以下が更に好ましい。
本発明の組成物の全固形分中の共重合体(P)の含有量は、一般的に0.1質量%以上である。0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、7質量%以下が更に好ましい。
<重合体(A)>
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用により分解し極性が増大する基(以下、「酸分解性基」とも言う)を有する樹脂(以下、「酸分解性重合体」又は「重合体(A)」ともいう)を含有することが好ましい。
この場合、本発明のパターン形成方法において、典型的には、現像液としてアルカリ現像液を採用した場合には、ポジ型パターンが好適に形成され、現像液として有機系現像液を採用した場合には、ネガ型パターンが好適に形成される。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用により分解し極性が増大する基(以下、「酸分解性基」とも言う)を有する樹脂(以下、「酸分解性重合体」又は「重合体(A)」ともいう)を含有することが好ましい。
この場合、本発明のパターン形成方法において、典型的には、現像液としてアルカリ現像液を採用した場合には、ポジ型パターンが好適に形成され、現像液として有機系現像液を採用した場合には、ネガ型パターンが好適に形成される。
重合体(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
重合体(A)としては、公知の樹脂を適宜使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落[0055]〜[0191]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0035]〜[0085]、米国特許出願公開2016/0147150A1号明細書の段落[0045]〜[0090]に開示された公知の樹脂を重合体(A)として好適に使用できる。
酸分解性基としては、上記共重合体(P)における酸分解性基を有する繰り返し単位における酸分解性基と同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
重合体(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、上記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
一般式(AI)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例は上述した通りである。
一般式(AI)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例は上述した通りである。
重合体(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0336]〜[0369]に記載の繰り返し単位を有することも好ましい。
また、重合体(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0363]〜[0364]に記載された酸の作用により分解してアルコール性水酸基を生じる基を含む繰り返し単位を有していてもよい。
重合体(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
重合体(A)に含まれる酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量(酸分解性基を有する繰り返し単位が複数存在する場合はその合計)は、重合体(A)の全繰り返し単位に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%が更に好ましい。
重合体(A)は、ラクトン構造、スルトン構造、及びカーボネート構造からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
ラクトン構造又はスルトン構造としては、ラクトン構造又はスルトン構造を有していればいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造又は5〜7員環スルトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているもの、又は5〜7員環スルトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているもの、がより好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−21)のいずれかで表されるラクトン構造、又は下記一般式(SL1−1)〜(SL1−3)のいずれかで表されるスルトン構造を有する繰り返し単位を有することがさらに好ましい。また、ラクトン構造又はスルトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましい構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−8)、(LC1−16)、(LC1−21)、(SL1−1)である。
ラクトン構造部分又はスルトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、及び酸分解性基などが挙げられる。より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、及び酸分解性基である。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する置換基(Rb2)は、同一でも異なっていてもよい。また、複数存在する置換基(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。
ラクトン構造又はスルトン構造を有する繰り返し単位は、下記一般式(III)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
上記一般式(III)中、
Aは、エステル結合(−COO−で表される基)又はアミド結合(−CONH−で表される基)を表す。
nは、−R0−Z−で表される構造の繰り返し数であり、0〜5の整数を表し、0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。nが0である場合、−R0−Z−は存在せず、単結合となる。
R0は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はその組み合わせを表す。R0は、複数個ある場合には各々独立にアルキレン基、シクロアルキレン基、又はその組み合わせを表す。
Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zは、複数個ある場合には各々独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。
R8は、ラクトン構造又はスルトン構造を有する1価の有機基を表す。
R7は、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基(好ましくはメチル基)を表す。
Aは、エステル結合(−COO−で表される基)又はアミド結合(−CONH−で表される基)を表す。
nは、−R0−Z−で表される構造の繰り返し数であり、0〜5の整数を表し、0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。nが0である場合、−R0−Z−は存在せず、単結合となる。
R0は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はその組み合わせを表す。R0は、複数個ある場合には各々独立にアルキレン基、シクロアルキレン基、又はその組み合わせを表す。
Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zは、複数個ある場合には各々独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。
R8は、ラクトン構造又はスルトン構造を有する1価の有機基を表す。
R7は、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基(好ましくはメチル基)を表す。
R0のアルキレン基又はシクロアルキレン基は置換基を有してもよい。
Zは好ましくは、エーテル結合、又はエステル結合であり、より好ましくはエステル結合である。
Zは好ましくは、エーテル結合、又はエステル結合であり、より好ましくはエステル結合である。
以下に一般式(III)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例、及び一般式(A−1)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を挙げるが、本発明は、これらの具体例に限定されない。下記の具体例は、一般式(III))におけるR7及び一般式(A−1)におけるRA 1がメチル基である場合に相当するが、R7及びRA 1は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基に任意に置換することができる。
上記モノマーの他に、下記に示すモノマーも重合体(A)の原料として好適に用いられる。
重合体(A)は、カーボネート構造を有する繰り返し単位を有していてもよい。カーボネート構造は、環状炭酸エステル構造であることが好ましい。
環状炭酸エステル構造を有する繰り返し単位は、下記一般式(A−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
環状炭酸エステル構造を有する繰り返し単位は、下記一般式(A−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(A−1)中、RA 1は、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基(好ましくはメチル基)を表す。
nは0以上の整数を表す。
RA 2は、置換基を表す。RA 2は、nが2以上の場合は各々独立して、置換基を表す。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表す。
Zは、式中の−O−C(=O)−O−で表される基と共に単環構造又は多環構造を形成する原子団を表す。
nは0以上の整数を表す。
RA 2は、置換基を表す。RA 2は、nが2以上の場合は各々独立して、置換基を表す。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表す。
Zは、式中の−O−C(=O)−O−で表される基と共に単環構造又は多環構造を形成する原子団を表す。
重合体(A)は、ラクトン構造、スルトン構造、及びカーボネート構造からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0370]〜[0414]に記載の繰り返し単位を有することも好ましい。
重合体(A)は、ラクトン構造、スルトン構造、及びカーボネート構造からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
重合体(A)に含まれるラクトン構造、スルトン構造、及びカーボネート構造からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位の含有量(ラクトン構造、スルトン構造、及びカーボネート構造からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位が複数存在する場合はその合計)は、重合体(A)の全繰り返し単位に対して、5〜70モル%であることが好ましく、10〜65モル%であることがより好ましく、20〜60モル%であることが更に好ましい。
重合体(A)は、極性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
極性基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、及びフッ素化アルコール基等が挙げられる。
極性基を有する繰り返し単位は、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。また、極性基を有する繰り返し単位は、酸分解性基を有さないことが好ましい。極性基で置換された脂環炭化水素構造における、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、又はノルボルナン基が好ましい。
極性基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、及びフッ素化アルコール基等が挙げられる。
極性基を有する繰り返し単位は、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。また、極性基を有する繰り返し単位は、酸分解性基を有さないことが好ましい。極性基で置換された脂環炭化水素構造における、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、又はノルボルナン基が好ましい。
以下に極性基を有する繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を挙げるが、本発明は、これらの具体例に限定されない。
この他にも、極性基を有する繰り返し単位の具体例としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0415]〜[0433]に開示された繰り返し単位を挙げることができる。
重合体(A)は、極性基を有する繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
極性基を有する繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、10〜25モル%が更に好ましい。
重合体(A)は、極性基を有する繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
極性基を有する繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、10〜25モル%が更に好ましい。
重合体(A)は、更に、酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位を有することができる。酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位は、脂環炭化水素構造を有することが好ましい。酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位としては、例えば、米国特許出願公開2016/0026083A1号明細書の段落[0236]〜[0237]に記載された繰り返し単位が挙げられる。酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位に相当するモノマーの好ましい例を以下に示す。
この他にも、酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位の具体例としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0433]に開示された繰り返し単位を挙げることができる。
重合体(A)は、酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、5〜25モル%が更に好ましい。
重合体(A)は、酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位を、1種単独で含んでもよく、2種以上を併用して含んでもよい。
酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、5〜25モル%が更に好ましい。
重合体(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。このような繰り返し構造単位としては、単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されない。
単量体としては、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、及びビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
重合体(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比は、種々の性能を調節するために適宜設定される。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
重合体(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比は、種々の性能を調節するために適宜設定される。
本発明の組成物が、ArF露光用であるとき、ArF光の透過性の観点から重合体(A)は実質的には芳香族基を有さないことが好ましい。より具体的には、重合体(A)の全繰り返し単位中、芳香族基を有する繰り返し単位が全体の5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、理想的には0モル%、すなわち芳香族基を有する繰り返し単位を有さないことが更に好ましい。また、重合体(A)は単環又は多環の脂環炭化水素構造を有することが好ましい。
重合体(A)は、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されることが好ましい。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位とアクリレート系繰り返し単位とによるもののいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が重合体(A)の全繰り返し単位に対して50モル%以下であることが好ましい。
本発明の組成物が、KrF露光用、EB露光用又はEUV露光用であるとき、重合体(A)は芳香族炭化水素基を有する繰り返し単位を含むことが好ましい。重合体(A)がフェノール性水酸基を含む繰り返し単位を含むことがより好ましい。フェノール性水酸基を含む繰り返し単位としては、ヒドロキシスチレン繰り返し単位やヒドロキシスチレン(メタ)アクリレート繰り返し単位を挙げることができる。
本発明の組成物が、KrF露光用、EB露光用又はEUV露光用であるとき、重合体(A)は、フェノール性水酸基の水素原子が酸の作用により分解し脱離する基(脱離基)で保護された構造を有することが好ましい。
重合体(A)に含まれる芳香族炭化水素基を有する繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、30〜100モル%が好ましく、40〜100モル%がより好ましく、50〜100モル%が更に好ましい。
本発明の組成物が、KrF露光用、EB露光用又はEUV露光用であるとき、重合体(A)は、フェノール性水酸基の水素原子が酸の作用により分解し脱離する基(脱離基)で保護された構造を有することが好ましい。
重合体(A)に含まれる芳香族炭化水素基を有する繰り返し単位の含有量は、重合体(A)中の全繰り返し単位に対して、30〜100モル%が好ましく、40〜100モル%がより好ましく、50〜100モル%が更に好ましい。
重合体(A)の重量平均分子量は、1,000〜200,000が好ましく、2,000〜20,000がより好ましく、3,000〜15,000が更に好ましく、3,000〜11,000が特に好ましい。分散度(Mw/Mn)は、通常1.0〜3.0であり、1.0〜2.6が好ましく、1.0〜2.0がより好ましく、1.1〜2.0が更に好ましい。
重合体(A)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物の全固形分中の重合体(A)の含有量は、一般的に20質量%以上である。40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、99.5質量%以下が好ましく、99質量%以下がより好ましく、97質量%以下が更に好ましい。
本発明の組成物の全固形分中の重合体(A)の含有量は、一般的に20質量%以上である。40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、99.5質量%以下が好ましく、99質量%以下がより好ましく、97質量%以下が更に好ましい。
<光酸発生剤(C)>
本発明の組成物は、典型的には、光酸発生剤(以下、「光酸発生剤(C)」ともいう)を含有する。
光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
光酸発生剤としては、活性光線又は放射線の照射により有機酸を発生する化合物が好ましい。例えば、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジアゾニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、イミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート化合物、ジアゾジスルホン化合物、ジスルホン化合物、及びo−ニトロベンジルスルホネート化合物を挙げることができる。
本発明の組成物は、典型的には、光酸発生剤(以下、「光酸発生剤(C)」ともいう)を含有する。
光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
光酸発生剤としては、活性光線又は放射線の照射により有機酸を発生する化合物が好ましい。例えば、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジアゾニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、イミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート化合物、ジアゾジスルホン化合物、ジスルホン化合物、及びo−ニトロベンジルスルホネート化合物を挙げることができる。
光酸発生剤としては、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物を、単独又はそれらの混合物として適宜選択して使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0125]〜[0319]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0086]〜[0094]、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落[0323]〜[0402]に開示された公知の化合物を光酸発生剤(C)として好適に使用できる。
光酸発生剤(C)の好適な態様としては、例えば、下記一般式(ZI)、(ZII)及び(ZIII)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(ZI)において、
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30であり、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、又はカルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)及び−CH2−CH2−O−CH2−CH2−を挙げることができる。
Z-は、アニオンを表す。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30であり、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、又はカルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)及び−CH2−CH2−O−CH2−CH2−を挙げることができる。
Z-は、アニオンを表す。
一般式(ZI)におけるカチオンの好適な態様としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)及び(ZI−4)における対応する基を挙げることができる。
なお、光酸発生剤(C)は、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つと、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも一つとが、単結合又は連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
なお、光酸発生剤(C)は、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つと、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも一つとが、単結合又は連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
まず、化合物(ZI−1)について説明する。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、すなわち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基であり、残りがアルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、及びアリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、すなわち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基であり、残りがアルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、及びアリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。アリール基は、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造としては、ピロール残基、フラン残基、チオフェン残基、インドール残基、ベンゾフラン残基、及びベンゾチオフェン残基等が挙げられる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖アルキル基、炭素数3〜15の分岐アルキル基、又は炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、及びシクロヘキシル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖アルキル基、炭素数3〜15の分岐アルキル基、又は炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、及びシクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、及びシクロアルキル基は、各々独立にアルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、又はフェニルチオ基を置換基として有してもよい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含する。
R201〜R203としての芳香環を有さない有機基は、一般的に炭素数1〜30であり、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基であり、より好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、又はアルコキシカルボニルメチル基、さらに好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含する。
R201〜R203としての芳香環を有さない有機基は、一般的に炭素数1〜30であり、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基であり、より好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、又はアルコキシカルボニルメチル基、さらに好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基)、ならびに炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びノルボルニル基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、又はニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、又はニトロ基によって更に置換されていてもよい。
次に、化合物(ZI−3)について説明する。
化合物(ZI−3)は、下記一般式(ZI−3)で表され、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
化合物(ZI−3)は、下記一般式(ZI−3)で表され、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(ZI−3)中、
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R5cとR6c、R6cとR7c、R5cとRx、及びRxとRyは、各々結合して環構造を形成してもよく、この環構造は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、ケトン基、エステル結合、又はアミド結合を含んでいてもよい。
上記環構造としては、芳香族若しくは非芳香族の炭化水素環、芳香族若しくは非芳香族の複素環、及びこれらの環が2つ以上組み合わされてなる多環縮合環を挙げることができる。環構造としては、3〜10員環を挙げることができ、4〜8員環が好ましく、5又は6員環がより好ましい。
上記環構造としては、芳香族若しくは非芳香族の炭化水素環、芳香族若しくは非芳香族の複素環、及びこれらの環が2つ以上組み合わされてなる多環縮合環を挙げることができる。環構造としては、3〜10員環を挙げることができ、4〜8員環が好ましく、5又は6員環がより好ましい。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、及びペンチレン基等を挙げることができる。
R5cとR6c、及びR5cとRxが結合して形成する基としては、単結合又はアルキレン基であることが好ましい。アルキレン基としては、メチレン基、及びエチレン基等を挙げることができる。
Zc−は、アニオンを表す。
R5cとR6c、及びR5cとRxが結合して形成する基としては、単結合又はアルキレン基であることが好ましい。アルキレン基としては、メチレン基、及びエチレン基等を挙げることができる。
Zc−は、アニオンを表す。
次に、化合物(ZI−4)について説明する。
化合物(ZI−4)は、下記一般式(ZI−4)で表される。
化合物(ZI−4)は、下記一般式(ZI−4)で表される。
一般式(ZI−4)中、
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜8の整数を表す。
R13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
R14は、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。R14は、複数存在する場合は各々独立して、水酸基などの上記基を表す。
R15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。2つのR15が互いに結合して環を形成してもよい。2つのR15が互いに結合して環を形成するとき、環骨格内に、酸素原子、又は窒素原子などのヘテロ原子を含んでもよい。一態様において、2つのR15がアルキレン基であり、互いに結合して環構造を形成することが好ましい。
Z−は、アニオンを表す。
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜8の整数を表す。
R13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
R14は、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。R14は、複数存在する場合は各々独立して、水酸基などの上記基を表す。
R15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。2つのR15が互いに結合して環を形成してもよい。2つのR15が互いに結合して環を形成するとき、環骨格内に、酸素原子、又は窒素原子などのヘテロ原子を含んでもよい。一態様において、2つのR15がアルキレン基であり、互いに結合して環構造を形成することが好ましい。
Z−は、アニオンを表す。
一般式(ZI−4)において、R13、R14及びR15のアルキル基は、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、メチル基、エチル基、n−ブチル基、又はt−ブチル基等がより好ましい。
次に、一般式(ZII)、及び(ZIII)について説明する。
一般式(ZII)、及び(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基の骨格としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、及びベンゾチオフェン等を挙げることができる。
R204〜R207のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びノルボルニル基)を挙げることができる。
一般式(ZII)、及び(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基の骨格としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、及びベンゾチオフェン等を挙げることができる。
R204〜R207のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びノルボルニル基)を挙げることができる。
R204〜R207のアリール基、アルキル基、及びシクロアルキル基は、各々独立に置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、及びシクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、及びフェニルチオ基等を挙げることができる。
Z−は、アニオンを表す。
Z−は、アニオンを表す。
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-としては、下記一般式(3)で表されるアニオンが好ましい。
一般式(3)中、
oは、1〜3の整数を表す。pは、0〜10の整数を表す。qは、0〜10の整数を表す。
Xfは、各々独立に、フッ素原子、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、複数存在する場合のR4、R5は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Wは、環状構造を含む有機基を表す。
oは、1〜3の整数を表す。pは、0〜10の整数を表す。qは、0〜10の整数を表す。
oは、1〜3の整数を表す。pは、0〜10の整数を表す。qは、0〜10の整数を表す。
Xfは、各々独立に、フッ素原子、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、複数存在する場合のR4、R5は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Wは、環状構造を含む有機基を表す。
oは、1〜3の整数を表す。pは、0〜10の整数を表す。qは、0〜10の整数を表す。
Xfは、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。このアルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜4がより好ましい。また、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基が好ましい。
Xfは、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Xfは、フッ素原子又はCF3であることがより好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。
Xfは、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Xfは、フッ素原子又はCF3であることがより好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。複数存在する場合のR4及びR5は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R4及びR5としてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数1〜4が好ましい。R4及びR5は、好ましくは水素原子である。
少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基の具体例および好適な態様は一般式(3)中のXfの具体例および好適な態様と同じである。
R4及びR5としてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数1〜4が好ましい。R4及びR5は、好ましくは水素原子である。
少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基の具体例および好適な態様は一般式(3)中のXfの具体例および好適な態様と同じである。
Lは、2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
2価の連結基としては、例えば、−COO−(−C(=O)−O−)、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜15)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜6)及びこれらの複数を組み合わせた2価の連結基などが挙げられる。これらの中でも、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−、−O−、−SO2−、−COO−アルキレン基−、−OCO−アルキレン基−、−CONH−アルキレン基−又は−NHCO−アルキレン基−が好ましく、−COO−、−OCO−、−CONH−、−SO2−、−COO−アルキレン基−又は−OCO−アルキレン基−がより好ましい。
2価の連結基としては、例えば、−COO−(−C(=O)−O−)、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜15)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜6)及びこれらの複数を組み合わせた2価の連結基などが挙げられる。これらの中でも、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−、−O−、−SO2−、−COO−アルキレン基−、−OCO−アルキレン基−、−CONH−アルキレン基−又は−NHCO−アルキレン基−が好ましく、−COO−、−OCO−、−CONH−、−SO2−、−COO−アルキレン基−又は−OCO−アルキレン基−がより好ましい。
Wは、環状構造を含む有機基を表す。これらの中でも、環状の有機基であることが好ましい。
環状の有機基としては、例えば、脂環基、アリール基、及び複素環基が挙げられる。
脂環基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。単環式の脂環基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環基としては、例えば、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が挙げられる。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が好ましい。
環状の有機基としては、例えば、脂環基、アリール基、及び複素環基が挙げられる。
脂環基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。単環式の脂環基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環基としては、例えば、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が挙げられる。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が好ましい。
アリール基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。このアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基及びアントリル基が挙げられる。
複素環基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。多環式の方がより酸の拡散を抑制可能である。また、複素環基は、芳香族性を有していてもよいし、芳香族性を有していなくてもよい。芳香族性を有している複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、及びピリジン環が挙げられる。芳香族性を有していない複素環としては、例えば、テトラヒドロピラン環、ラクトン環、スルトン環及びデカヒドロイソキノリン環が挙げられる。ラクトン環及びスルトン環の例としては、前述の樹脂において例示したラクトン構造及びスルトン構造が挙げられる。複素環基における複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、又はデカヒドロイソキノリン環が特に好ましい。
複素環基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。多環式の方がより酸の拡散を抑制可能である。また、複素環基は、芳香族性を有していてもよいし、芳香族性を有していなくてもよい。芳香族性を有している複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、及びピリジン環が挙げられる。芳香族性を有していない複素環としては、例えば、テトラヒドロピラン環、ラクトン環、スルトン環及びデカヒドロイソキノリン環が挙げられる。ラクトン環及びスルトン環の例としては、前述の樹脂において例示したラクトン構造及びスルトン構造が挙げられる。複素環基における複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、又はデカヒドロイソキノリン環が特に好ましい。
上記環状の有機基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(直鎖、分岐のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであってもよく、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、水酸基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、及びスルホン酸エステル基が挙げられる。なお、環状の有機基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であってもよい。
一般式(3)で表されるアニオンとしては、SO3 −−CF2−CH2−OCO−(L)q’−W、SO3 −−CF2−CHF−CH2−OCO−(L)q’−W、SO3 −−CF2−COO−(L)q’−W、SO3 −−CF2−CF2−CH2−CH2−(L)q−W、SO3 −−CF2−CH(CF3)−OCO−(L)q’−Wが好ましいものとして挙げられる。ここで、L、q及びWは、一般式(3)と同様である。q’は、0〜10の整数を表す。
一態様において、一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-としては、下記の一般式(4)で表されるアニオンも好ましい。
一般式(4)中、
XB1及びXB2は、各々独立に、水素原子、又はフッ素原子を有さない1価の有機基を表す。XB1及びXB2は、水素原子であることが好ましい。
XB3及びXB4は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。XB3及びXB4の少なくとも一方がフッ素原子又はフッ素原子を有する1価の有機基であることが好ましく、XB3及びXB4の両方がフッ素原子又はフッ素原子を有する1価の有機基であることがより好ましい。XB3及びXB4の両方が、フッ素で置換されたアルキル基であることが更に好ましい。
L、q及びWは、一般式(3)と同様である。
XB1及びXB2は、各々独立に、水素原子、又はフッ素原子を有さない1価の有機基を表す。XB1及びXB2は、水素原子であることが好ましい。
XB3及びXB4は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。XB3及びXB4の少なくとも一方がフッ素原子又はフッ素原子を有する1価の有機基であることが好ましく、XB3及びXB4の両方がフッ素原子又はフッ素原子を有する1価の有機基であることがより好ましい。XB3及びXB4の両方が、フッ素で置換されたアルキル基であることが更に好ましい。
L、q及びWは、一般式(3)と同様である。
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-としては、下記一般式(5)で表されるアニオンが好ましい。
一般式(5)において、Xaは、各々独立に、フッ素原子、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。Xbは、各々独立に、水素原子又はフッ素原子を有さない有機基を表す。o、p、q、R4、R5、L、及びWの定義及び好ましい態様は、一般式(3)と同様である。
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-は、ベンゼンスルホン酸アニオンであってもよく、分岐アルキル基又はシクロアルキル基によって置換されたベンゼンスルホン酸アニオンであることが好ましい。
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-としては、下記の一般式(SA1)で表される芳香族スルホン酸アニオンも好ましい。
式(SA1)中、
Arは、アリール基を表し、スルホン酸アニオン及び−(D−B)基以外の置換基を更に有していてもよい。更に有しても良い置換基としては、フッ素原子、水酸基などが挙げられる。
Arは、アリール基を表し、スルホン酸アニオン及び−(D−B)基以外の置換基を更に有していてもよい。更に有しても良い置換基としては、フッ素原子、水酸基などが挙げられる。
nは、0以上の整数を表す。nは、好ましくは1〜4であり、より好ましくは2〜3であり、最も好ましくは3である。
Dは、単結合又は2価の連結基を表す。この2価の連結基としては、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン酸エステル基、エステル基、及び、これらの2種以上の組み合わせからなる基等を挙げることができる。
Bは、炭化水素基を表す。
好ましくは、Dは単結合であり、Bは脂肪族炭化水素構造である。Bは、イソプロピル基又はシクロヘキシル基がより好ましい。
一般式(ZI)におけるスルホニウムカチオン、及び一般式(ZII)におけるヨードニウムカチオンの好ましい例を以下に示す。
一般式(ZI)、一般式(ZII)におけるアニオンZ-、一般式(ZI−3)におけるZc−、及び一般式(ZI−4)におけるZ-の好ましい例を以下に示す。
上記のカチオン及びアニオンを任意に組みわせて光酸発生剤として使用することができる。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であってもよく、重合体の一部に組み込まれた形態であってもよい。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用してもよい。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であることが好ましい。
光酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量は3,000以下が好ましく、2,000以下がより好ましく、1,000以下が更に好ましい。
光酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、前述した重合体(A)の一部に組み込まれてもよく、重合体(A)とは異なる樹脂に組み込まれてもよい。
光酸発生剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜35質量%が好ましく、0.5〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましく、3〜15質量%が特に好ましい。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であることが好ましい。
光酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量は3,000以下が好ましく、2,000以下がより好ましく、1,000以下が更に好ましい。
光酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、前述した重合体(A)の一部に組み込まれてもよく、重合体(A)とは異なる樹脂に組み込まれてもよい。
光酸発生剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜35質量%が好ましく、0.5〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましく、3〜15質量%が特に好ましい。
<酸拡散制御剤(D)>
本発明の組成物は、酸拡散制御剤(D)を含有することが好ましい。酸拡散制御剤(D)は、露光時に酸発生剤等から発生する酸をトラップし、余分な発生酸による、未露光部における酸分解性樹脂の反応を抑制するクエンチャーとして作用するものである。例えば、塩基性化合物(DA)、活性光線又は放射線の照射により塩基性が低下又は消失する塩基性化合物(DB)、酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)、窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DD)、又はカチオン部に窒素原子を有するオニウム塩化合物(DE)等を酸拡散制御剤として使用することができる。本発明の組成物においては、公知の酸拡散制御剤を適宜使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0627]〜[0664]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0095]〜[0187]、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落[0403]〜[0423]、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落[0259]〜[0328]に開示された公知の化合物を酸拡散制御剤(D)として好適に使用できる。
本発明の組成物は、酸拡散制御剤(D)を含有することが好ましい。酸拡散制御剤(D)は、露光時に酸発生剤等から発生する酸をトラップし、余分な発生酸による、未露光部における酸分解性樹脂の反応を抑制するクエンチャーとして作用するものである。例えば、塩基性化合物(DA)、活性光線又は放射線の照射により塩基性が低下又は消失する塩基性化合物(DB)、酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)、窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DD)、又はカチオン部に窒素原子を有するオニウム塩化合物(DE)等を酸拡散制御剤として使用することができる。本発明の組成物においては、公知の酸拡散制御剤を適宜使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0627]〜[0664]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0095]〜[0187]、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落[0403]〜[0423]、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落[0259]〜[0328]に開示された公知の化合物を酸拡散制御剤(D)として好適に使用できる。
塩基性化合物(DA)としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
一般式(A)及び(E)中、
R200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表す。R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
R203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、各々独立に、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
R200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表す。R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
R203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、各々独立に、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、置換基を有していても無置換であってもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
塩基性化合物(DA)としては、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、又はピペリジン等が好ましく、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造若しくはピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/若しくはエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、又は水酸基及び/若しくはエーテル結合を有するアニリン誘導体等がより好ましい。
活性光線又は放射線の照射により塩基性が低下又は消失する塩基性化合物(DB)(以下、「化合物(DB)」ともいう。)は、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解して、プロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化する化合物である。
プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基又は電子を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役に寄与しない非共有電子対をもった窒素原子を有する官能基を意味する。π共役に寄与しない非共有電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記式に示す部分構造を有する窒素原子である。
プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、1〜3級アミン、ピリジン、イミダゾール、及びピラジン構造などを挙げることができる。
化合物(DB)は、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下若しくは消失し、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する。ここでプロトンアクセプター性の低下若しくは消失、又はプロトンアクセプター性から酸性への変化とは、プロトンアクセプター性官能基にプロトンが付加することに起因するプロトンアクセプター性の変化であり、具体的には、プロトンアクセプター性官能基を有する化合物(DB)とプロトンとからプロトン付加体が生成するとき、その化学平衡における平衡定数が減少することを意味する。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認することができる。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認することができる。
活性光線又は放射線の照射により化合物(DB)が分解して発生する化合物の酸解離定数pKaは、pKa<−1を満たすことが好ましく、−13<pKa<−1がより好ましく、−13<pKa<−3が更に好ましい。
酸解離定数pKaとは、水溶液中での酸解離定数pKaのことを表し、例えば、化学便覧(II)(改訂4版、1993年、日本化学会編、丸善株式会社)に定義される。酸解離定数pKaの値が低いほど酸強度が大きいことを示す。水溶液中での酸解離定数pKaは、具体的には、無限希釈水溶液を用い、25℃での酸解離定数を測定することにより実測できる。あるいは、下記ソフトウェアパッケージ1を用いて、ハメットの置換基定数及び公知文献値のデータベースに基づいた値を、計算により求めることもできる。本明細書中に記載したpKaの値は、全て、このソフトウェアパッケージを用いて計算により求めた値を示す。
ソフトウェアパッケージ1: Advanced Chemistry Development (ACD/Labs) Software V8.14 for Solaris (1994−2007 ACD/Labs)。
本発明の組成物では、酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)を酸拡散制御剤として使用することができる。
酸発生剤と、酸発生剤から生じた酸に対して相対的に弱酸である酸を発生するオニウム塩とを混合して用いた場合、活性光線性又は放射線の照射により酸発生剤から生じた酸が未反応の弱酸アニオンを有するオニウム塩と衝突すると、塩交換により弱酸を放出して強酸アニオンを有するオニウム塩を生じる。この過程で強酸がより触媒能の低い弱酸に交換されるため、見かけ上、酸が失活して酸拡散の制御を行うことができる。
酸発生剤と、酸発生剤から生じた酸に対して相対的に弱酸である酸を発生するオニウム塩とを混合して用いた場合、活性光線性又は放射線の照射により酸発生剤から生じた酸が未反応の弱酸アニオンを有するオニウム塩と衝突すると、塩交換により弱酸を放出して強酸アニオンを有するオニウム塩を生じる。この過程で強酸がより触媒能の低い弱酸に交換されるため、見かけ上、酸が失活して酸拡散の制御を行うことができる。
酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩としては、下記一般式(d1−1)〜(d1−3)で表される化合物であることが好ましい。
式中、R51は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Z2cは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(ただし、Sに隣接する炭素にはフッ素原子は置換されていないものとする)であり、R52は有機基であり、Y3は直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基又はアリーレン基であり、Rfはフッ素原子を含む炭化水素基であり、M+は各々独立に、アンモニウムカチオン、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンである。
M+として表されるスルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンの好ましい例としては、一般式(ZI)で例示したスルホニウムカチオン及び一般式(ZII)で例示したヨードニウムカチオンを挙げることができる。
酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)は、カチオン部位とアニオン部位を同一分子内に有し、かつ、該カチオン部位とアニオン部位が共有結合により連結している化合物(以下、「化合物(DCA)」ともいう。)であってもよい。
化合物(DCA)としては、下記一般式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
化合物(DCA)としては、下記一般式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
一般式(C−1)〜(C−3)中、
R1、R2、及びR3は、各々独立に炭素数1以上の置換基を表す。
L1は、カチオン部位とアニオン部位とを連結する2価の連結基又は単結合を表す。
−X−は、−COO−、−SO3 −、−SO2 −、及び−N−−R4から選択されるアニオン部位を表す。R4は、隣接するN原子との連結部位に、カルボニル基(−C(=O)−)、スルホニル基(−S(=O)2−)、及びスルフィニル基(−S(=O)−)のうち少なくとも1つを有する1価の置換基を表す。
R1、R2、R3、R4、及びL1は、互いに結合して環構造を形成してもよい。また、一般式(C−3)において、R1〜R3のうち2つを合わせて1つの2価の置換基を表し、N原子と2重結合により結合していてもよい。
R1、R2、及びR3は、各々独立に炭素数1以上の置換基を表す。
L1は、カチオン部位とアニオン部位とを連結する2価の連結基又は単結合を表す。
−X−は、−COO−、−SO3 −、−SO2 −、及び−N−−R4から選択されるアニオン部位を表す。R4は、隣接するN原子との連結部位に、カルボニル基(−C(=O)−)、スルホニル基(−S(=O)2−)、及びスルフィニル基(−S(=O)−)のうち少なくとも1つを有する1価の置換基を表す。
R1、R2、R3、R4、及びL1は、互いに結合して環構造を形成してもよい。また、一般式(C−3)において、R1〜R3のうち2つを合わせて1つの2価の置換基を表し、N原子と2重結合により結合していてもよい。
R1〜R3における炭素数1以上の置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルアミノカルボニル基、及びアリールアミノカルボニル基などが挙げられる。好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である。
2価の連結基としてのL1は、直鎖若しくは分岐鎖状アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、及びこれらの2種以上を組み合わせてなる基等が挙げられる。L1は、好ましくは、アルキレン基、アリーレン基、エーテル結合、エステル結合、又はこれらの2種以上を組み合わせてなる基である。
窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DD)(以下、「化合物(DD)」ともいう。)は、酸の作用により脱離する基を窒素原子上に有するアミン誘導体であることが好ましい。
酸の作用により脱離する基としては、アセタール基、カルボネート基、カルバメート基、3級エステル基、3級水酸基、又はヘミアミナールエーテル基が好ましく、カルバメート基、又はヘミアミナールエーテル基がより好ましい。
化合物(DD)の分子量は、100〜1000が好ましく、100〜700がより好ましく、100〜500が更に好ましい。
化合物(DD)は、窒素原子上に保護基を有するカルバメート基を有してもよい。カルバメート基を構成する保護基としては、下記一般式(d−1)で表すことができる。
酸の作用により脱離する基としては、アセタール基、カルボネート基、カルバメート基、3級エステル基、3級水酸基、又はヘミアミナールエーテル基が好ましく、カルバメート基、又はヘミアミナールエーテル基がより好ましい。
化合物(DD)の分子量は、100〜1000が好ましく、100〜700がより好ましく、100〜500が更に好ましい。
化合物(DD)は、窒素原子上に保護基を有するカルバメート基を有してもよい。カルバメート基を構成する保護基としては、下記一般式(d−1)で表すことができる。
一般式(d−1)において、
Rbは、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜30)、アリール基(好ましくは炭素数3〜30)、アラルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、又はアルコキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を表す。Rbは相互に連結して環を形成していてもよい。
Rbが示すアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基は、各々独立にヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基、アルコキシ基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。Rbが示すアルコキシアルキル基についても同様である。
Rbは、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜30)、アリール基(好ましくは炭素数3〜30)、アラルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、又はアルコキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を表す。Rbは相互に連結して環を形成していてもよい。
Rbが示すアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基は、各々独立にヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基、アルコキシ基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。Rbが示すアルコキシアルキル基についても同様である。
Rbとしては、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基が好ましく、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又はシクロアルキル基がより好ましい。
2つのRbが相互に連結して形成する環としては、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環式炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。
一般式(d−1)で表される基の具体的な構造としては、米国特許公報US2012/0135348A1号明細書の段落[0466]に開示された構造を挙げることができるが、これに限定されない。
2つのRbが相互に連結して形成する環としては、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環式炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。
一般式(d−1)で表される基の具体的な構造としては、米国特許公報US2012/0135348A1号明細書の段落[0466]に開示された構造を挙げることができるが、これに限定されない。
化合物(DD)は、下記一般式(6)で表される構造を有するものであることが好ましい。
一般式(6)において、
lは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、l+m=3を満たす。Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。lが2のとき、2つのRaは同じでも異なっていてもよく、2つのRaは相互に連結して式中の窒素原子と共に複素環を形成していてもよい。この複素環には式中の窒素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Rbは、上記一般式(d−1)におけるRbと同義であり、好ましい例も同様である。
一般式(6)において、Raとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基は、各々独立にRbとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基が置換されていてもよい基として前述した基と同様な基で置換されていてもよい。
lは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、l+m=3を満たす。Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。lが2のとき、2つのRaは同じでも異なっていてもよく、2つのRaは相互に連結して式中の窒素原子と共に複素環を形成していてもよい。この複素環には式中の窒素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Rbは、上記一般式(d−1)におけるRbと同義であり、好ましい例も同様である。
一般式(6)において、Raとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基は、各々独立にRbとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基が置換されていてもよい基として前述した基と同様な基で置換されていてもよい。
上記Raのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基(これらの基は、上記基で置換されていてもよい)の具体例としては、Rbについて前述した具体例と同様な基が挙げられる。
本発明における特に好ましい化合物(DD)の具体的な構造としては、米国特許出願公開2012/0135348A1号明細書の段落[0475]に開示された化合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
本発明における特に好ましい化合物(DD)の具体的な構造としては、米国特許出願公開2012/0135348A1号明細書の段落[0475]に開示された化合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
カチオン部に窒素原子を有するオニウム塩化合物(DE)(以下、「化合物(DE)」ともいう。)は、カチオン部に窒素原子を含む塩基性部位を有する化合物であることが好ましい。塩基性部位は、アミノ基であることが好ましく、脂肪族アミノ基であることがより好ましい。塩基性部位中の窒素原子に隣接する原子の全てが、水素原子又は炭素原子であることが更に好ましい。また、塩基性向上の観点から、窒素原子に対して、電子求引性の官能基(カルボニル基、スルホニル基、シアノ基、及びハロゲン原子など)が直結していないことが好ましい。
化合物(DE)の好ましい具体的な構造としては、米国特許出願公開2015/0309408A1号明細書の段落[0203]に開示された化合物を挙げることができるが、これに限定されない。
化合物(DE)の好ましい具体的な構造としては、米国特許出願公開2015/0309408A1号明細書の段落[0203]に開示された化合物を挙げることができるが、これに限定されない。
酸拡散制御剤(D)の好ましい例を以下に示す。Buは、n−ブチル基を表す。
本発明の組成物において、酸拡散制御剤(D)は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸拡散制御剤(D)の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%、がより好ましい。
酸拡散制御剤(D)の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%、がより好ましい。
<重合体(P’)>
本発明の組成物は、上記共重合体(P)に加えて、上記共重合体(P)とは異なる重合体(P’)を含有することが好ましい。
重合体(P’)は、上記共重合体(P)における基(aa)を有することが好ましい。
重合体(P’)は、特に限定されないが、例えば、上記条件1を上記20個のフラクションの少なくとも1つにおいて満足しない以外は、共重合体(P)と同様のものが挙げられる。
本発明の組成物は、上記共重合体(P)に加えて、上記共重合体(P)とは異なる重合体(P’)を含有することが好ましい。
重合体(P’)は、上記共重合体(P)における基(aa)を有することが好ましい。
重合体(P’)は、特に限定されないが、例えば、上記条件1を上記20個のフラクションの少なくとも1つにおいて満足しない以外は、共重合体(P)と同様のものが挙げられる。
重合体(P’)の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.05〜3質量%が好ましく、0.05〜2質量%、がより好ましい。
<溶剤(F)>
本発明の組成物は、通常、溶剤を含有する。
本発明の組成物においては、公知のレジスト溶剤を適宜使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0665]〜[0670]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0210]〜[0235]、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落[0424]〜[0426]、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落[0357]〜[0366]に開示された公知の溶剤を好適に使用できる。
組成物を調製する際に使用できる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を有してもよいモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、及びピルビン酸アルキル等の有機溶剤が挙げられる。
本発明の組成物は、通常、溶剤を含有する。
本発明の組成物においては、公知のレジスト溶剤を適宜使用することができる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0665]〜[0670]、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落[0210]〜[0235]、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落[0424]〜[0426]、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落[0357]〜[0366]に開示された公知の溶剤を好適に使用できる。
組成物を調製する際に使用できる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を有してもよいモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、及びピルビン酸アルキル等の有機溶剤が挙げられる。
有機溶剤として、構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
水酸基を含有する溶剤、及び水酸基を含有しない溶剤としては、前述の例示化合物を適宜選択できるが、水酸基を含有する溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、又は乳酸アルキル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、又は乳酸エチルがより好ましい。また、水酸基を含有しない溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、アルキルアルコキシプロピオネート、環を含有してもよいモノケトン化合物、環状ラクトン、又は酢酸アルキル等が好ましく、これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン又は酢酸ブチルがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、エチルエトキシプロピオネート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン又は2−ヘプタノンが更に好ましい。水酸基を含有しない溶剤としては、プロピレンカーボネートも好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量比)は、1/99〜99/1であり、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜60/40がより好ましい。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が、塗布均一性の点で好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むことが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶剤でもよいし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤ででもよい。
水酸基を含有する溶剤、及び水酸基を含有しない溶剤としては、前述の例示化合物を適宜選択できるが、水酸基を含有する溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、又は乳酸アルキル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、又は乳酸エチルがより好ましい。また、水酸基を含有しない溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、アルキルアルコキシプロピオネート、環を含有してもよいモノケトン化合物、環状ラクトン、又は酢酸アルキル等が好ましく、これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン又は酢酸ブチルがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、エチルエトキシプロピオネート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン又は2−ヘプタノンが更に好ましい。水酸基を含有しない溶剤としては、プロピレンカーボネートも好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量比)は、1/99〜99/1であり、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜60/40がより好ましい。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が、塗布均一性の点で好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むことが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶剤でもよいし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤ででもよい。
<界面活性剤(H)>
本発明の組成物は、界面活性剤を含有してもよいし、含有しなくてもよい。界面活性剤を含有する場合、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(具体的には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、又はフッ素原子とケイ素原子との両方を有する界面活性剤)が好ましい。
本発明の組成物は、界面活性剤を含有してもよいし、含有しなくてもよい。界面活性剤を含有する場合、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(具体的には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、又はフッ素原子とケイ素原子との両方を有する界面活性剤)が好ましい。
本発明の組成物が界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源を使用した場合に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを得ることができる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落[0276]に記載の界面活性剤が挙げることができる。
また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落[0280]に記載の、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落[0276]に記載の界面活性剤が挙げることができる。
また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落[0280]に記載の、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。
これらの界面活性剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.0001〜2質量%が好ましく、0.0005〜1質量%がより好ましい。
一方、界面活性剤の含有量が、組成物の全固形分に対して10ppm以上とすることにより、共重合体(P)の表面偏在性が上がる。それにより、感活性光線性又は感放射線性膜の表面をより疎水的にすることができ、液浸露光時の水追随性が向上する。
本発明の組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.0001〜2質量%が好ましく、0.0005〜1質量%がより好ましい。
一方、界面活性剤の含有量が、組成物の全固形分に対して10ppm以上とすることにより、共重合体(P)の表面偏在性が上がる。それにより、感活性光線性又は感放射線性膜の表面をより疎水的にすることができ、液浸露光時の水追随性が向上する。
(その他の添加剤)
本発明の組成物は、更に、酸増殖剤、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤、又は溶解促進剤等を含有してもよい。
本発明の組成物は、更に、酸増殖剤、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤、又は溶解促進剤等を含有してもよい。
<調製方法>
本発明の組成物からなる感活性光線性膜又は感放射線性膜の膜厚は、解像力向上の観点から、90nm以下が好ましく、85nm以下がより好ましい。組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性又は製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
本発明の組成物の固形分濃度は、通常1.0〜10質量%であり、2.0〜5.7質量%が好ましく、2.0〜5.3質量%がより好ましい。固形分濃度とは、組成物の総質量に対する、溶剤を除く他のレジスト成分の質量の質量百分率である。
本発明の組成物からなる感活性光線性膜又は感放射線性膜の膜厚は、解像力向上の観点から、90nm以下が好ましく、85nm以下がより好ましい。組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性又は製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
本発明の組成物の固形分濃度は、通常1.0〜10質量%であり、2.0〜5.7質量%が好ましく、2.0〜5.3質量%がより好ましい。固形分濃度とは、組成物の総質量に対する、溶剤を除く他のレジスト成分の質量の質量百分率である。
本発明の組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは上記混合溶剤に溶解し、これをフィルター濾過した後、所定の支持体(基板)上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは0.1μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましく、0.03μm以下が更に好ましい。また、組成物の固形分濃度が高い場合(例えば、25質量%以上)は、フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは3μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.3μm以下が更に好ましい。このフィルターは、ポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、又はナイロン製のものが好ましい。フィルター濾過においては、例えば日本国特許出願公開第2002−62667号明細書(特開2002−62667)に開示されるように、循環的な濾過を行ってもよく、複数種類のフィルターを直列又は並列に接続して濾過を行ってもよい。また、組成物を複数回濾過してもよい。更に、フィルター濾過の前後で、組成物に対して脱気処理等を行ってもよい。
<用途>
本発明の組成物は、活性光線又は放射線の照射により反応して性質が変化する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、本発明の組成物は、IC(Integrated Circuit)等の半導体製造工程、液晶若しくはサーマルヘッド等の回路基板の製造、インプリント用モールド構造体の作製、その他のフォトファブリケーション工程、又は平版印刷版、若しくは酸硬化性組成物の製造に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に関する。本発明において形成されるレジストパターンは、エッチング工程、イオンインプランテーション工程、バンプ電極形成工程、再配線形成工程、及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等において使用することができる。
本発明の組成物は、活性光線又は放射線の照射により反応して性質が変化する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、本発明の組成物は、IC(Integrated Circuit)等の半導体製造工程、液晶若しくはサーマルヘッド等の回路基板の製造、インプリント用モールド構造体の作製、その他のフォトファブリケーション工程、又は平版印刷版、若しくは酸硬化性組成物の製造に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に関する。本発明において形成されるレジストパターンは、エッチング工程、イオンインプランテーション工程、バンプ電極形成工程、再配線形成工程、及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等において使用することができる。
〔パターン形成方法〕
本発明は上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法にも関する。以下、本発明のパターン形成方法について説明する。また、パターン形成方法の説明と併せて、本発明の感活性光線性又は感放射線性膜(典型的には、レジスト膜)についても説明する。
本発明は上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法にも関する。以下、本発明のパターン形成方法について説明する。また、パターン形成方法の説明と併せて、本発明の感活性光線性又は感放射線性膜(典型的には、レジスト膜)についても説明する。
本発明のパターン形成方法は、
(i)上述した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって感活性光線性又は感放射線性膜を支持体上に形成する工程(成膜工程)、
(ii)上記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する工程(露光工程)、及び、
(iii)上記活性光線又は放射線が照射された感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程(現像工程)、を有する。
(i)上述した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって感活性光線性又は感放射線性膜を支持体上に形成する工程(成膜工程)、
(ii)上記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する工程(露光工程)、及び、
(iii)上記活性光線又は放射線が照射された感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程(現像工程)、を有する。
本発明のパターン形成方法は、上記(i)〜(iii)の工程を含んでいれば特に限定されず、更に下記の工程を有していてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程における露光方法が、液浸露光であってもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の前に、(iv)前加熱(PB:PreBake)工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の後、かつ、(iii)現像工程の前に、(v)露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(iv)前加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(v)露光後加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程における露光方法が、液浸露光であってもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の前に、(iv)前加熱(PB:PreBake)工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の後、かつ、(iii)現像工程の前に、(v)露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(iv)前加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(v)露光後加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法において、上述した(i)成膜工程、(ii)露光工程、及び(iii)現像工程は、一般的に知られている方法により行うことができる。
また、必要に応じて、感活性光線性又は感放射線性膜と支持体との間にレジスト下層膜(例えば、SOG(Spin On Glass)、SOC(Spin On Carbon)、反射防止膜)を形成してもよい。レジスト下層膜としては、公知の有機系又は無機系の材料を適宜用いることができる。
感活性光線性又は感放射線性膜の上層に、保護膜(トップコート)を形成してもよい。保護膜としては、公知の材料を適宜用いることができる。例えば、米国特許出願公開第2007/0178407号明細書、米国特許出願公開第2008/0085466号明細書、米国特許出願公開第2007/0275326号明細書、米国特許出願公開第2016/0299432号明細書、米国特許出願公開第2013/0244438号明細書、国際特許出願公開第2016/157988A号明細書に開示された保護膜形成用組成物を好適に使用することができる。保護膜形成用組成物としては、上述した酸拡散制御剤を含むものが好ましい。
上述した疎水性樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性膜の上層に保護膜を形成してもよい
また、必要に応じて、感活性光線性又は感放射線性膜と支持体との間にレジスト下層膜(例えば、SOG(Spin On Glass)、SOC(Spin On Carbon)、反射防止膜)を形成してもよい。レジスト下層膜としては、公知の有機系又は無機系の材料を適宜用いることができる。
感活性光線性又は感放射線性膜の上層に、保護膜(トップコート)を形成してもよい。保護膜としては、公知の材料を適宜用いることができる。例えば、米国特許出願公開第2007/0178407号明細書、米国特許出願公開第2008/0085466号明細書、米国特許出願公開第2007/0275326号明細書、米国特許出願公開第2016/0299432号明細書、米国特許出願公開第2013/0244438号明細書、国際特許出願公開第2016/157988A号明細書に開示された保護膜形成用組成物を好適に使用することができる。保護膜形成用組成物としては、上述した酸拡散制御剤を含むものが好ましい。
上述した疎水性樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性膜の上層に保護膜を形成してもよい
支持体は、特に限定されるものではなく、IC等の半導体の製造工程、又は液晶若しくはサーマルヘッド等の回路基板の製造工程のほか、その他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程等で一般的に用いられる基板を用いることができる。支持体の具体例としては、シリコン、SiO2、及びSiN等の無機基板等が挙げられる。
加熱温度は、(iv)前加熱工程及び(v)露光後加熱工程のいずれにおいても、70〜130℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
加熱時間は、(iv)前加熱工程及び(v)露光後加熱工程のいずれにおいても、30〜300秒が好ましく、30〜180秒がより好ましく、30〜90秒が更に好ましい。
加熱は、露光装置及び現像装置に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
加熱時間は、(iv)前加熱工程及び(v)露光後加熱工程のいずれにおいても、30〜300秒が好ましく、30〜180秒がより好ましく、30〜90秒が更に好ましい。
加熱は、露光装置及び現像装置に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
露光工程に用いられる光源波長に制限はないが、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、極紫外光(EUV)、X線、及び電子線等を挙げることができる。これらの中でも遠紫外光が好ましく、その波長は250nm以下が好ましく、220nm以下がより好ましく、1〜200nmが更に好ましい。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、EUV(13nm)、又は電子線等であり、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUV又は電子線が好ましい。
(iii)現像工程においては、アルカリ現像液であっても、有機溶剤を含有する現像液(以下、有機系現像液ともいう)であってもよい。現像液としては、アルカリ現像液が好ましい。
アルカリ現像液としては、通常、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドに代表される4級アンモニウム塩が用いられるが、これ以外にも無機アルカリ、1〜3級アミン、アルコールアミン、及び環状アミン等のアルカリ水溶液も使用可能である。
さらに、上記アルカリ現像液は、アルコール類、及び/又は界面活性剤を適当量含有してもよい。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常10〜15である。
アルカリ現像液を用いて現像を行う時間は、通常10〜300秒である。
アルカリ現像液のアルカリ濃度、pH、及び現像時間は、形成するパターンに応じて、適宜調整することができる。
さらに、上記アルカリ現像液は、アルコール類、及び/又は界面活性剤を適当量含有してもよい。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常10〜15である。
アルカリ現像液を用いて現像を行う時間は、通常10〜300秒である。
アルカリ現像液のアルカリ濃度、pH、及び現像時間は、形成するパターンに応じて、適宜調整することができる。
有機系現像液は、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、及び炭化水素系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤を含有する現像液であるのが好ましい。
ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、2−ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、及びプロピレンカーボネート等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルー3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、ブタン酸ブチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、酢酸イソアミル、イソ酪酸イソブチル、及びプロピオン酸ブチル等を挙げることができる。
アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、及び炭化水素系溶剤としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落[0715]〜[0718]に開示された溶剤を使用できる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤又は水と混合してもよい。現像液全体としての含水率は、50質量%未満が好ましく、20質量%未満がより好ましく、10質量%未満であることが更に好ましく、実質的に水分を含有しないことが特に好ましい。
有機系現像液に対する有機溶剤の含有量は、現像液の全量に対して、50質量%以上100質量%以下が好ましく、80質量%以上100質量%以下がより好ましく、90質量%以上100質量%以下が更に好ましく、95質量%以上100質量%以下が特に好ましい。
有機系現像液に対する有機溶剤の含有量は、現像液の全量に対して、50質量%以上100質量%以下が好ましく、80質量%以上100質量%以下がより好ましく、90質量%以上100質量%以下が更に好ましく、95質量%以上100質量%以下が特に好ましい。
有機系現像液は、必要に応じて公知の界面活性剤を適当量含有できる。
界面活性剤の含有量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%であり、0.005〜2質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。
有機系現像液は、上述した酸拡散制御剤を含んでいてもよい。
現像方法としては、例えば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、又は一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等を適用することができる。
アルカリ水溶液を用いて現像を行う工程(アルカリ現像工程)、及び有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程(有機溶剤現像工程)を組み合わせてもよい。これにより、中間的な露光強度の領域のみを溶解させずにパターン形成が行えるので、より微細なパターンを形成することができる。
(iii)現像工程の後に、リンス液を用いて洗浄する工程(リンス工程)を含むことが好ましい。
アルカリ現像液を用いた現像工程の後のリンス工程に用いるリンス液は、例えば純水を使用できる。純水は、界面活性剤を適当量含有してもよい。この場合、現像工程又はリンス工程の後に、パターン上に付着している現像液又はリンス液を超臨界流体により除去する処理を追加してもよい。更に、リンス処理又は超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する水分を除去するために加熱処理を行ってもよい。
有機溶剤を含む現像液を用いた現像工程の後のリンス工程に用いるリンス液は、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用できる。リンス液としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、及びエーテル系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤を含有するリンス液を用いることが好ましい。
炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、及びエーテル系溶剤の具体例としては、有機溶剤を含む現像液において説明したものと同様のものが挙げられる。
この場合のリンス工程に用いるリンス液としては、1価アルコールを含有するリンス液がより好ましい。
炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、及びエーテル系溶剤の具体例としては、有機溶剤を含む現像液において説明したものと同様のものが挙げられる。
この場合のリンス工程に用いるリンス液としては、1価アルコールを含有するリンス液がより好ましい。
リンス工程で用いられる1価アルコールとしては、直鎖状、分岐状、又は環状の1価アルコールが挙げられる。具体的には、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、tert―ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、シクロペンタノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、及びメチルイソブチルカルビノールが挙げられる。炭素数5以上の1価アルコールとしては、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、及びメチルイソブチルカルビノール等が挙げられる。
各成分は、複数混合してもよいし、上記以外の有機溶剤と混合して使用してもよい。
リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が更に好ましい。含水率を10質量%以下とすることで、良好な現像特性が得られる。
リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が更に好ましい。含水率を10質量%以下とすることで、良好な現像特性が得られる。
リンス液は、界面活性剤を適当量含有してもよい。
リンス工程においては、有機系現像液を用いる現像を行った基板を有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、例えば、一定速度で回転している基板上にリンス液を吐出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、又は基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等を適用することができる。中でも、回転塗布法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2,000〜4,000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。また、リンス工程の後に加熱工程(Post Bake)を含むことも好ましい。この加熱工程によりパターン間及びパターン内部に残留した現像液及びリンス液が除去される。リンス工程の後の加熱工程において、加熱温度は通常40〜160℃であり、70〜95℃が好ましく、加熱時間は通常10秒〜3分であり、30秒〜90秒が好ましい。
リンス工程においては、有機系現像液を用いる現像を行った基板を有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、例えば、一定速度で回転している基板上にリンス液を吐出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、又は基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等を適用することができる。中でも、回転塗布法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2,000〜4,000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。また、リンス工程の後に加熱工程(Post Bake)を含むことも好ましい。この加熱工程によりパターン間及びパターン内部に残留した現像液及びリンス液が除去される。リンス工程の後の加熱工程において、加熱温度は通常40〜160℃であり、70〜95℃が好ましく、加熱時間は通常10秒〜3分であり、30秒〜90秒が好ましい。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、及び、本発明のパターン形成方法において使用される各種材料(例えば、レジスト溶剤、現像液、リンス液、反射防止膜形成用組成物、又はトップコート形成用組成物等)は、金属成分、異性体、及び残存モノマー等の不純物を含まないことが好ましい。上記の各種材料に含まれるこれらの不純物の含有量としては、1ppm以下が好ましく、100ppt以下がより好ましく、10ppt以下が更に好ましく、実質的に含まないこと(測定装置の検出限界以下であること)が特に好ましい。
上記各種材料から金属等の不純物を除去する方法としては、例えば、フィルターを用いた濾過を挙げることができる。フィルター孔径としては、ポアサイズ10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、3nm以下が更に好ましい。フィルターの材質としては、ポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、又はナイロン製のフィルターが好ましい。フィルターは、有機溶剤であらかじめ洗浄したものを用いてもよい。フィルター濾過工程では、複数種類のフィルターを直列又は並列に接続して用いてもよい。複数種類のフィルターを使用する場合は、孔径及び/又は材質が異なるフィルターを組み合わせて使用してもよい。また、各種材料を複数回濾過してもよく、複数回濾過する工程が循環濾過工程であってもよい。フィルターとしては、日本国特許出願公開第2016−201426号明細書(特開2016−201426)に開示されるような溶出物が低減されたものが好ましい。
フィルター濾過のほか、吸着材による不純物の除去を行ってもよく、フィルター濾過と吸着材を組み合わせて使用してもよい。吸着材としては、公知の吸着材を用いることができ、例えば、シリカゲル若しくはゼオライト等の無機系吸着材、又は活性炭等の有機系吸着材を使用することができる。金属吸着剤としては、例えば、日本国特許出願公開第2016−206500号明細書(特開2016−206500)に開示されるものを挙げることができる。
また、上記各種材料に含まれる金属等の不純物を低減する方法としては、各種材料を構成する原料として金属含有量が少ない原料を選択する、各種材料を構成する原料に対してフィルター濾過を行う、又は装置内をテフロン(登録商標)でライニングする等してコンタミネーションを可能な限り抑制した条件下で蒸留を行う等の方法が挙げられる。レジスト成分の各種材料(バインダー、PAG等) を合成する製造設備の全工程にグラスライニングの処理を施すことも、pptオーダーまでメタルを低減するために好ましい各種材料を構成する原料に対して行うフィルター濾過における好ましい条件は、上記した条件と同様である。
フィルター濾過のほか、吸着材による不純物の除去を行ってもよく、フィルター濾過と吸着材を組み合わせて使用してもよい。吸着材としては、公知の吸着材を用いることができ、例えば、シリカゲル若しくはゼオライト等の無機系吸着材、又は活性炭等の有機系吸着材を使用することができる。金属吸着剤としては、例えば、日本国特許出願公開第2016−206500号明細書(特開2016−206500)に開示されるものを挙げることができる。
また、上記各種材料に含まれる金属等の不純物を低減する方法としては、各種材料を構成する原料として金属含有量が少ない原料を選択する、各種材料を構成する原料に対してフィルター濾過を行う、又は装置内をテフロン(登録商標)でライニングする等してコンタミネーションを可能な限り抑制した条件下で蒸留を行う等の方法が挙げられる。レジスト成分の各種材料(バインダー、PAG等) を合成する製造設備の全工程にグラスライニングの処理を施すことも、pptオーダーまでメタルを低減するために好ましい各種材料を構成する原料に対して行うフィルター濾過における好ましい条件は、上記した条件と同様である。
上記の各種材料は、不純物の混入を防止するために、米国特許出願公開第2015/0227049号明細書、日本国特許出願公開第2015−123351号明細書(特開2015−123351)、日本国特許出願公開第2017−13804号明細書(特開2017−13804)等に記載された容器に保存されることが好ましい。
本発明のパターン形成方法により形成されるパターンに、パターンの表面荒れを改善する方法を適用してもよい。パターンの表面荒れを改善する方法としては、例えば、米国特許出願公開第2015/0104957号明細書に開示された、水素を含有するガスのプラズマによってレジストパターンを処理する方法が挙げられる。その他にも、日本国特許出願公開第2004−235468号明細書(特開2004−235468)、米国特許出願公開第2010/0020297号明細書、Proc. of SPIE Vol.8328 83280N−1“EUV Resist Curing Technique for LWR Reduction and Etch Selectivity Enhancement”に記載されるような公知の方法を適用してもよい。
また、上記の方法によって形成されたレジストパターンは、例えば日本国特許出願公開第1991−270227号明細書(特開平3−270227)及び米国特許出願公開第2013/0209941号明細書に開示されたスペーサープロセスの芯材(Core)として使用できる。
また、上記の方法によって形成されたレジストパターンは、例えば日本国特許出願公開第1991−270227号明細書(特開平3−270227)及び米国特許出願公開第2013/0209941号明細書に開示されたスペーサープロセスの芯材(Core)として使用できる。
〔電子デバイスの製造方法〕
また、本発明は、上記したパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法にも関する。本発明の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイスは、電気電子機器(例えば、家電、OA(Office Automation)関連機器、メディア関連機器、光学用機器、及び通信機器等)に、好適に搭載される。
また、本発明は、上記したパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法にも関する。本発明の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイスは、電気電子機器(例えば、家電、OA(Office Automation)関連機器、メディア関連機器、光学用機器、及び通信機器等)に、好適に搭載される。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されない。
<合成例1:化合物M1−1の合成>
(化合物(i)の合成)
13.9gのトリフルオロエタノールを250gの脱水塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却した。0℃にてジイソプロピルエチルアミン13.3gを加え、25.0gのブロモ酢酸ブロミドを滴下した後、窒素雰囲気下、25℃で2時間攪拌した。水100gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で5回洗浄した。濃縮液を減圧蒸留に供することにより、6.55gの化合物(i)を得た。
(化合物(i)の合成)
13.9gのトリフルオロエタノールを250gの脱水塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却した。0℃にてジイソプロピルエチルアミン13.3gを加え、25.0gのブロモ酢酸ブロミドを滴下した後、窒素雰囲気下、25℃で2時間攪拌した。水100gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で5回洗浄した。濃縮液を減圧蒸留に供することにより、6.55gの化合物(i)を得た。
(化合物M1−1の合成)
5.55gのメタクリル酸を80.0gのアセトニトリルに溶解させ、さらにジイソプロピルエチルアミン5.33gを加えた。化合物(i)を1.00g加えた後、60℃で1時間攪拌した。水50.0gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で3回洗浄した。濃縮液をカラムクロマトグラフィーに供することにより、2.21gの化合物(M1−1)を得た。
5.55gのメタクリル酸を80.0gのアセトニトリルに溶解させ、さらにジイソプロピルエチルアミン5.33gを加えた。化合物(i)を1.00g加えた後、60℃で1時間攪拌した。水50.0gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で3回洗浄した。濃縮液をカラムクロマトグラフィーに供することにより、2.21gの化合物(M1−1)を得た。
<合成例2:化合物M1−2の合成>
(化合物(ii)の合成)
12.8gのヘキサフルオロイソプロパノールを200gの脱水塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却した。0℃にてピリジン6.93gを加え、20.0gのブロモ酢酸ブロミドを滴下した後、窒素雰囲気下、25℃で1時間攪拌した。水100gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で5回洗浄し、その有機層を濃縮することにより15.6gの化合物(ii)の粗体を得た。
(化合物(ii)の合成)
12.8gのヘキサフルオロイソプロパノールを200gの脱水塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却した。0℃にてピリジン6.93gを加え、20.0gのブロモ酢酸ブロミドを滴下した後、窒素雰囲気下、25℃で1時間攪拌した。水100gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で5回洗浄し、その有機層を濃縮することにより15.6gの化合物(ii)の粗体を得た。
(化合物M1−2の合成)
8.00gのα−フルオロアクリル酸ナトリウムを71.4gのアセトニトリルに溶解させ、さらにテトラブチルアンモニウムブロミド3.45gを加えた。化合物(ii)を19.6g加えた後、65℃で1時間攪拌した。水50.0gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で3回洗浄した。濃縮液を減圧蒸留することにより、13.1gの化合物(M1−2)を得た。
8.00gのα−フルオロアクリル酸ナトリウムを71.4gのアセトニトリルに溶解させ、さらにテトラブチルアンモニウムブロミド3.45gを加えた。化合物(ii)を19.6g加えた後、65℃で1時間攪拌した。水50.0gを加えて反応を停止した後、有機層を100gの水で3回洗浄した。濃縮液を減圧蒸留することにより、13.1gの化合物(M1−2)を得た。
<合成例3:共重合体P−1の合成>
1.69gの化合物(M1−1)、3.19gの化合物(M1−3)、0.59gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、13.68gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。7.35gの化合物(M1−1)、25.9gの化合物(M1−3)、4.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、93.30gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に13.63gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、1300gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。190gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、29.3gの共重合体(P−1)を得た。
1.69gの化合物(M1−1)、3.19gの化合物(M1−3)、0.59gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、13.68gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。7.35gの化合物(M1−1)、25.9gの化合物(M1−3)、4.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、93.30gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に13.63gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、1300gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。190gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、29.3gの共重合体(P−1)を得た。
<合成例4:共重合体P−2の合成>
1.25gの化合物(M1−4)、0.42gの化合物(M1−5)、0.37gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.72gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。3.75gの化合物(M1−4)、4.07gの化合物(M1−5)、3.59gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、31.95gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.45gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、480gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P−2)を得た。
1.25gの化合物(M1−4)、0.42gの化合物(M1−5)、0.37gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.72gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。3.75gの化合物(M1−4)、4.07gの化合物(M1−5)、3.59gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、31.95gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.45gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、480gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P−2)を得た。
<合成例5:共重合体P−3の合成>
2.08gの化合物(M1−7)、0.21gの化合物(M1−8)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、6.42gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。12.48gの化合物(M1−7)、2.31gの化合物(M1−8)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、41.44gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.75gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、600gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。90gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.3gの共重合体(P−3)を得た。
2.08gの化合物(M1−7)、0.21gの化合物(M1−8)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、6.42gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。12.48gの化合物(M1−7)、2.31gの化合物(M1−8)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、41.44gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.75gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、600gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。90gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.3gの共重合体(P−3)を得た。
<合成例6:共重合体P−4の合成>
1.65gの化合物(M1−9)、0.12gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、4.98gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。7.17gの化合物(M1−9)、3.84gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、30.83gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.13gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P−4)を得た。
1.65gの化合物(M1−9)、0.12gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、4.98gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。7.17gの化合物(M1−9)、3.84gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、30.83gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.13gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P−4)を得た。
<合成例7:共重合体P−5の合成>
1.67gの化合物(M1−2)、0.14gの化合物(M1−10)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.08gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。10.24gの化合物(M1−2)、2.08gの化合物(M1−10)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、34.5gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.18gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、12.4gの共重合体(P−5)を得た。
1.67gの化合物(M1−2)、0.14gの化合物(M1−10)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.08gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。10.24gの化合物(M1−2)、2.08gの化合物(M1−10)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、34.5gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.18gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、12.4gの共重合体(P−5)を得た。
<合成例8:共重合体P−6の合成>
1.03gの化合物(M1−11)、0.34gの化合物(M1−3)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、3.85gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.05gの化合物(M1−11)、3.30gの化合物(M1−3)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、26.2gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.65gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、400gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。55gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.2gの共重合体(P−6)を得た。
1.03gの化合物(M1−11)、0.34gの化合物(M1−3)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、3.85gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.05gの化合物(M1−11)、3.30gの化合物(M1−3)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、26.2gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.65gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、400gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。55gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.2gの共重合体(P−6)を得た。
<合成例9:共重合体P−7の合成>
2.47gの化合物(M1−7)、0.06gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、7.09gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。16.26gの化合物(M1−7)、0.93gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、48.13gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.04gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、690gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、17.2gの共重合体(P−7)を得た。
2.47gの化合物(M1−7)、0.06gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、7.09gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。16.26gの化合物(M1−7)、0.93gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、48.13gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.04gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、690gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、17.2gの共重合体(P−7)を得た。
<合成例10:共重合体P−8の合成>
0.98gの化合物(M1−12)、0.55gの化合物(M1−13)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、4.29gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.57gの化合物(M1−12)、4.96gの化合物(M1−13)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、29.48gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.84gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、430gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。60gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P−8)を得た。
0.98gの化合物(M1−12)、0.55gの化合物(M1−13)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、4.29gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.57gの化合物(M1−12)、4.96gの化合物(M1−13)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、29.48gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.84gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、430gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。60gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P−8)を得た。
<合成例11:共重合体P−9の合成>
0.74gの化合物(M1−14)、1.26gの化合物(M1−15)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.59gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.62gの化合物(M1−14)、7.15gの化合物(M1−15)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、38.54gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.40gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、すぐに上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、9.8gの共重合体(P−9)を得た。
0.74gの化合物(M1−14)、1.26gの化合物(M1−15)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.59gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.62gの化合物(M1−14)、7.15gの化合物(M1−15)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、38.54gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.40gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、すぐに上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、9.8gの共重合体(P−9)を得た。
<合成例12:共重合体P−10の合成>
0.57gの化合物(M1−16)、1.47gの化合物(M1−17)、0.29gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.72gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.14gの化合物(M1−16)、8.33gの化合物(M1−17)、2.07gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、37.74gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.45gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、540gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P−10)を得た。
0.57gの化合物(M1−16)、1.47gの化合物(M1−17)、0.29gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.72gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.14gの化合物(M1−16)、8.33gの化合物(M1−17)、2.07gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、37.74gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.45gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、540gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P−10)を得た。
<合成例13:共重合体P−11の合成>
1.69gの化合物(M1−18)、1.14gの化合物(M1−3)、0.28gの化合物(M1−13)、0.29gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、8.70gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.08gの化合物(M1−18)、9.80gの化合物(M1−3)、4.13gの化合物(M1−13)、2.08gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、53.22gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.73gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、780gのメタノール中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。120gのメタノールを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、15.5gの共重合体(P−11)を得た。
1.69gの化合物(M1−18)、1.14gの化合物(M1−3)、0.28gの化合物(M1−13)、0.29gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、8.70gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。5.08gの化合物(M1−18)、9.80gの化合物(M1−3)、4.13gの化合物(M1−13)、2.08gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、53.22gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.73gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、780gのメタノール中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。120gのメタノールを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、15.5gの共重合体(P−11)を得た。
<合成例14:共重合体P−5−2の合成>
1.85gの化合物(M1−2)、0.014gの化合物(M1−10)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.20gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。10.08gの化合物(M1−2)、2.21gの化合物(M1−10)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、34.5gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.23gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.8gの共重合体(P−5−2)を得た。
1.85gの化合物(M1−2)、0.014gの化合物(M1−10)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、5.20gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。10.08gの化合物(M1−2)、2.21gの化合物(M1−10)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、34.5gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に2.23gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.8gの共重合体(P−5−2)を得た。
<合成例15:共重合体P−6−2の合成>
1.03gの化合物(M1−11)、0.34gの化合物(M1−3)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、3.85gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.05gの化合物(M1−11)、3.30gの化合物(M1−3)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、26.2gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.65gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、400gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。55gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.2gの共重合体(P−6−2)を得た。
1.03gの化合物(M1−11)、0.34gの化合物(M1−3)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、3.85gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。6.05gの化合物(M1−11)、3.30gの化合物(M1−3)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、26.2gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に1.65gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、400gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。55gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.2gの共重合体(P−6−2)を得た。
<合成例16:共重合体P−7−2の合成>
2.57gの化合物(M1−7)、0.012gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、7.25gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。16.15gの化合物(M1−7)、0.98gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、47.98gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.11gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、690gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.4gの共重合体(P−7−2)を得た。
2.57gの化合物(M1−7)、0.012gの化合物(M1−6)、0.15gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、7.25gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(1)とした。16.15gの化合物(M1−7)、0.98gの化合物(M1−6)、1.04gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、47.98gのシクロヘキサノンに溶解させ、モノマー溶液(2)とした。反応容器中に3.11gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液(1)を0.5時間かけて滴下し、続いて上記モノマー溶液(2)を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後すぐに、上記反応溶液を、690gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.4gの共重合体(P−7−2)を得た。
<合成例17:共重合体P’−1の合成>
1.05gの化合物(M1−1)、29.16gの化合物(M1−3)、4.74gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、84.58gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に36.25gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、1300gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。190gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、27.3gの共重合体(P’−1)を得た。
1.05gの化合物(M1−1)、29.16gの化合物(M1−3)、4.74gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、84.58gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に36.25gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、1300gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。190gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、27.3gの共重合体(P’−1)を得た。
<合成例18:共重合体P’−2の合成>
5.00gの化合物(M1−4)、4.49gの化合物(M1−5)、3.97gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、37.68gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に16.15gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、480gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.8gの共重合体(P’−2)を得た。
5.00gの化合物(M1−4)、4.49gの化合物(M1−5)、3.97gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、37.68gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に16.15gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、480gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、8.8gの共重合体(P’−2)を得た。
<合成例19:共重合体P’−3の合成>
14.56gの化合物(M1−7)、2.52gの化合物(M1−8)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、47.86gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に20.51gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、600gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。85gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、12.3gの共重合体(P’−3)を得た。
14.56gの化合物(M1−7)、2.52gの化合物(M1−8)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、47.86gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に20.51gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、600gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。85gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、12.3gの共重合体(P’−3)を得た。
<合成例20:共重合体P’−4の合成>
8.83gの化合物(M1−9)、4.00gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、35.81gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に15.35gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.7gの共重合体(P’−4)を得た。
8.83gの化合物(M1−9)、4.00gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、35.81gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に15.35gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.7gの共重合体(P’−4)を得た。
<合成例21:共重合体P’−5の合成>
11.92gの化合物(M1−2)、2.22gの化合物(M1−10)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、39.61gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に16.98gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P’−5)を得た。
11.92gの化合物(M1−2)、2.22gの化合物(M1−10)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、39.61gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に16.98gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、11.4gの共重合体(P’−5)を得た。
<合成例22:共重合体P’−6の合成>
7.08gの化合物(M1−11)、3.65gの化合物(M1−3)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、30.01gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に12.87gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、9.4gの共重合体(P’−6)を得た。
7.08gの化合物(M1−11)、3.65gの化合物(M1−3)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、30.01gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に12.87gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、500gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。65gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、9.4gの共重合体(P’−6)を得た。
<合成例23:共重合体P’−7の合成>
18.73gの化合物(M1−7)、0.99gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、55.23gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に23.67gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、700gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、17.2gの共重合体(P’−7)を得た。
18.73gの化合物(M1−7)、0.99gの化合物(M1−6)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、55.23gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に23.67gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、700gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。100gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、17.2gの共重合体(P’−7)を得た。
<合成例24:共重合体P’−8の合成>
6.55gの化合物(M1−12)、5.51gの化合物(M1−13)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、33.77gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に14.47gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P’−8)を得た。
6.55gの化合物(M1−12)、5.51gの化合物(M1−13)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、33.77gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に14.47gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、450gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。70gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、10.4gの共重合体(P’−8)を得た。
<合成例25:共重合体P’−9の合成>
7.34gの化合物(M1−14)、8.41gの化合物(M1−15)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、44.13gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に18.91gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.4gの共重合体(P’−9)を得た。
7.34gの化合物(M1−14)、8.41gの化合物(M1−15)、1.19gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、44.13gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に18.91gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、14.4gの共重合体(P’−9)を得た。
<合成例26:共重合体P’−10の合成>
5.71gの化合物(M1−16)、9.81gの化合物(M1−17)、2.37gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、43.46gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に18.63gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、13.4gの共重合体(P’−10)を得た。
5.71gの化合物(M1−16)、9.81gの化合物(M1−17)、2.37gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、43.46gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に18.63gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、550gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。80gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、13.4gの共重合体(P’−10)を得た。
<合成例27:共重合体P’−11の合成>
6.77gの化合物(M1−18)、10.94gの化合物(M1−3)、4.41gの化合物(M1−13)、2.37gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、61.92gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に26.54gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、770gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。110gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、18.4gの共重合体(P’−11)を得た。
6.77gの化合物(M1−18)、10.94gの化合物(M1−3)、4.41gの化合物(M1−13)、2.37gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を、61.92gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に26.54gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、85℃の系中に前述で調整したモノマー溶液を4時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。
上記反応溶液を、770gのヘプタン中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。110gのヘプタンを用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、18.4gの共重合体(P’−11)を得た。
共重合体(P−1)〜(P−11)、(P−5−2)、(P−6−2)、(P−7−2)及び(P’−1)〜(P’−11)の構造、平均共重合組成(モル%)(構造式における左から順)、Mw、Mw/Mn、共重合組成バラツキ(モル%)は、下記の通りである。
共重合体(P−1)〜(P−11)、(P−5−2)、(P−6−2)、(P−7−2)及び(P’−1)〜(P’−11)の各物性は下記の方法で求めた。
〔MwおよびMw/Mn〕
共重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)測定を行い、標準ポリスチレン換算で算出した(GPC測定の詳細は上述の通り)。
共重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)測定を行い、標準ポリスチレン換算で算出した(GPC測定の詳細は上述の通り)。
〔共重合体中の各繰り返し単位の平均共重合組成(モル%)〕
1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)の測定を行い、共重合体中の各繰り返し単位の共重合組成を求めた。
1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)の測定を行い、共重合体中の各繰り返し単位の共重合組成を求めた。
〔共重合組成バラツキ(モル%)〕
共重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)にて、下記分割方法で20個のフラクションに分取した。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。共重合体の分割方法に使用したGPCにおける装置及び条件等の詳細は、GPC測定について先に詳述した内容と同様である。
各フラクション含有される共重合体(P)について、1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)の測定を行い、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)を求めた。
また、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)を1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)により測定した。(GPCによるフラクション分割を行っていない共重合体(P)における各繰り返し単位の平均含有量(モル%)である。)
「各フラクションにおける、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)」と、「上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)」との差の絶対値を測定した。
各フラクションについて、上記の差の絶対値を確認し、上記の差(モル%)の絶対値の内、最大の値を、上表における「共重合組成バラツキ(±モル%)」として記載した。この値が、20以下であれば、20個全てのフラクションについて条件1を満たし、20超過であれば、条件1を満たさないフラクションが存在することを意味する。
共重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)にて、下記分割方法で20個のフラクションに分取した。
分割方法:共重合体(P)をGPC測定し、GPCスペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。共重合体の分割方法に使用したGPCにおける装置及び条件等の詳細は、GPC測定について先に詳述した内容と同様である。
各フラクション含有される共重合体(P)について、1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)の測定を行い、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)を求めた。
また、上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)を1H−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)又は13C−NMR(BRUKER AVANCE400(400MHz)、Bruker製)により測定した。(GPCによるフラクション分割を行っていない共重合体(P)における各繰り返し単位の平均含有量(モル%)である。)
「各フラクションにおける、各繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量(モル%)」と、「上記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、上記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量(モル%)」との差の絶対値を測定した。
各フラクションについて、上記の差の絶対値を確認し、上記の差(モル%)の絶対値の内、最大の値を、上表における「共重合組成バラツキ(±モル%)」として記載した。この値が、20以下であれば、20個全てのフラクションについて条件1を満たし、20超過であれば、条件1を満たさないフラクションが存在することを意味する。
<合成例28:樹脂(1)の合成>
窒素気流下、シクロヘキサノン8.6gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに2−アダマンチルイソプロピルメタクリレート9.8g、ジヒドロキシアダマンチルメタクリレート4.4g、ノルボルナンラクトンメタクリレート8.9g、重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)をモノマーに対し8mol%をシクロヘキサノン79gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、更に80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン800m/酢酸エチル200mlの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、樹脂(1)が19g得られた。得られた樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8800、Mw/Mnは1.92であった。
同様にして、以下に示す他の重合体(A)を合成した。
窒素気流下、シクロヘキサノン8.6gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに2−アダマンチルイソプロピルメタクリレート9.8g、ジヒドロキシアダマンチルメタクリレート4.4g、ノルボルナンラクトンメタクリレート8.9g、重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)をモノマーに対し8mol%をシクロヘキサノン79gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、更に80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン800m/酢酸エチル200mlの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、樹脂(1)が19g得られた。得られた樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8800、Mw/Mnは1.92であった。
同様にして、以下に示す他の重合体(A)を合成した。
実施例で用いた重合体(A)の構造を以下に示す。また、下記表2に、各重合体の平均共重合組成(モル%)(構造式における左から順)、Mw、Mw/Mnを示す。
重合体(A)についても、上記共重合体と同様に共重合組成バラツキ(±モル%)を測定したところ、いずれもプラスマイナス20モル%以内であった。
〔実施例1〜18、比較例1〜11(ArF液浸露光)〕
(1)レジスト組成物の塗液調製及び塗設
シリコンウエハ上に有機反射防止膜ARC29SR(Brewer社製)を塗布し、205℃で60秒間ベークを行い膜厚98nmの反射防止膜を形成し、その上に、下記表3に示すレジスト組成物を塗布し、100℃で60秒間に亘ってベークを行い、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。ここで、レジスト組成物は、固形分濃度4質量%の溶液を調製し、これを0.05μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過したものである。また、共重合体(P)及び重合体(P’)は、下記表3に記載の含有量(組成物の全固形分を基準とした質量%で表示)で使用した。
(1)レジスト組成物の塗液調製及び塗設
シリコンウエハ上に有機反射防止膜ARC29SR(Brewer社製)を塗布し、205℃で60秒間ベークを行い膜厚98nmの反射防止膜を形成し、その上に、下記表3に示すレジスト組成物を塗布し、100℃で60秒間に亘ってベークを行い、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。ここで、レジスト組成物は、固形分濃度4質量%の溶液を調製し、これを0.05μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過したものである。また、共重合体(P)及び重合体(P’)は、下記表3に記載の含有量(組成物の全固形分を基準とした質量%で表示)で使用した。
〔膜厚面内均一性〕
シリコンウエハ上に上記のようにして形成したレジスト膜を、VM−3110(大日本スクリーン製造(株)製)により、シリコンウエハ外周部(ウエハ端から0.3cmとなる円周上)において膜厚を96点測定し、標準偏差(3σ)を算出し、膜厚面内均一性の性能値とした。値が小さいほど良好な膜厚均一性であることを示す。
シリコンウエハ上に上記のようにして形成したレジスト膜を、VM−3110(大日本スクリーン製造(株)製)により、シリコンウエハ外周部(ウエハ端から0.3cmとなる円周上)において膜厚を96点測定し、標準偏差(3σ)を算出し、膜厚面内均一性の性能値とした。値が小さいほど良好な膜厚均一性であることを示す。
(2)ArF露光及び現像
ArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製;XT1700i、NA1.20、C−Quad、アウターシグマ0.730、インナーシグマ0.630、XY偏向)を用い、線幅75nmの1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
ArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製;XT1700i、NA1.20、C−Quad、アウターシグマ0.730、インナーシグマ0.630、XY偏向)を用い、線幅75nmの1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
〔現像欠陥〕
シリコンウエハ(12インチ口径)上に、上記のようにして形成したパターン(露光のスキャン速度は、700mm/sとした)について、ケー・エル・エー・テンコール社製の欠陥検査装置KLA2360(商品名)を用い、欠陥検査装置のピクセルサイズを0.16μmに、また閾値を20に設定して、ランダムモードで測定し、比較イメージとピクセル単位の重ね合わせによって生じる差異から抽出される現像欠陥を検出して、単位面積あたりの現像欠陥数(個/cm2)を算出した。なお、1インチは、0.0254mである。
値が0.2未満のものをA、0.2以上0.4未満のものをB、0.4以上0.6未満のものをC、0.6以上0.8未満のものをD、1.0以上のものをEとした。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
シリコンウエハ(12インチ口径)上に、上記のようにして形成したパターン(露光のスキャン速度は、700mm/sとした)について、ケー・エル・エー・テンコール社製の欠陥検査装置KLA2360(商品名)を用い、欠陥検査装置のピクセルサイズを0.16μmに、また閾値を20に設定して、ランダムモードで測定し、比較イメージとピクセル単位の重ね合わせによって生じる差異から抽出される現像欠陥を検出して、単位面積あたりの現像欠陥数(個/cm2)を算出した。なお、1インチは、0.0254mである。
値が0.2未満のものをA、0.2以上0.4未満のものをB、0.4以上0.6未満のものをC、0.6以上0.8未満のものをD、1.0以上のものをEとした。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
得られた結果を表3に示す。
表3における光酸発生剤、酸拡散制御剤、界面活性剤、及び溶剤は下記の通りである。
〔光酸発生剤〕
〔酸拡散制御剤〕
Buは、n−ブチル基を表す。
Buは、n−ブチル基を表す。
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製、シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製、シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
〔溶剤〕
SL−1: シクロヘキサノン
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA:1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)
SL−3: 乳酸エチル
SL−4: プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME:1−メトキシ−2−プロパノール)
SL−5: γ−ブチロラクトン
SL−6: プロピレンカーボネート
SL−1: シクロヘキサノン
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA:1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)
SL−3: 乳酸エチル
SL−4: プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME:1−メトキシ−2−プロパノール)
SL−5: γ−ブチロラクトン
SL−6: プロピレンカーボネート
表3より、共重合体(P)を含有する組成物を用いた実施例は、共重合体(P)を含有しない組成物を用いた比較例と比較して、現像欠陥低減でき、さらに高い膜厚面内均一性を示した。
本発明によれば、現像欠陥の低減と膜厚面内均一性の向上とを高次元で両立可能な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いた、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供できる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2018年7月25日出願の日本特許出願(特願2018−139814)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、2018年7月25日出願の日本特許出願(特願2018−139814)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (14)
- 2種以上の繰り返し単位を含み、前記2種以上の繰り返し単位のうち、少なくとも1つが、フッ素原子又は、ケイ素原子、又は、炭素数6以上の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位である、共重合体(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
前記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて下記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、前記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+20〜−20モル%の範囲内であるという条件を、前記20個のフラクションの全てについて満足する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
分割方法:共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィー測定し、ゲルパーミッションクロマトグラフィースペクトル上で、ピークトップ分子量の10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を開始時間とし、ピークトップ分子量の1/10倍の分子量のピークが検出され始めた保持時間を終了時間とする。開始時間から終了時間までの時間を20等分した時間毎に計20個のフラクションを取り換えながら、開始時間から終了時間まで分取を行う、共重合体の分割方法。 - 前記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が、前記共重合体(P)、及び、酸の作用により分解し極性が増大する基を有する重合体(A)を含有する、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)が、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位を含む、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)が、酸の作用により分解し、極性が増大する基を有する繰り返し単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)が、フッ素原子を有する酸基を有する繰り返し単位を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)が、フッ素原子を含まず、かつ、炭素数30以下の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する繰り返し単位を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて前記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、前記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+10〜−10モル%の範囲内であるという条件を、前記20個のフラクションの全てについて満足する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記共重合体(P)をゲルパーミッションクロマトグラフィーにて前記分割方法により20個のフラクションに分割し、各フラクションについて解析を行うことによって得られる、各繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした含有量が、それぞれ、前記各繰り返し単位に対応する繰り返し単位の、前記共重合体(P)の全繰り返し単位を基準とした平均含有量に対し+5〜−5モル%の範囲内であるという条件を、前記20個のフラクションの全てについて満足する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 前記アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度が増大する基を有する繰り返し単位が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位である、請求項3〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(1)中、
Z1は、ハロゲン原子、水素原子、又は、アルキル基を表す。
L1は、(n+1)価の連結基を表す。
X1は、*−Y1−R1で表わされる基を表す。*−はL1への結合手を表す。Y1は、*−C(=O)−O−、又は*−O−C(=O)−を表す。*−はL1への結合手を表す。R1は、電子求引性基を表す。
nは正の整数を表す。nが2以上である場合、複数のX1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。 - 前記一般式(1)のX1におけるR1が、フッ素原子を有する電子求引性基を表す、請求項9に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
- (i)請求項1〜10のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、(ii)前記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する工程、及び、
(iii)前記活性光線又は放射線が照射された感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程、を有するパターン形成方法。 - 前記現像液が、アルカリ現像液である、請求項12に記載のパターン形成方法。
- 請求項12又は13に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
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